JP2005120360A - ポリアリーレンオキサイドおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
熱安定性に優れたポリアリーレンオキサイドおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】
一般式(1)
Figure 2005120360

(1)
(式中、Arは、ベンゼン環またはナフタレン環を表わし、R1は、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい炭化水素オキシ基、またはハロゲン原子を表わし、aは0〜5の整数を表わし、aが2以上の場合、R1は同一でも異なっていてもよく、隣接するR1が互いに結合して環を形成していてもよく、R2は、単結合またはアリーレン
基を表わし、R3は、置換されていてもよい炭化水素基またはトリアルキルシリル基を表わす。)
で示されるモノマーを遷移金属化合物の存在下、有機溶媒中で酸化重合する工程を含む方法で得られることを特徴とするポリアリーレンオキサイドの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリアリーレンオキサイドおよびその製造方法に関する。
ポリアリーレンオキサイドは、強度、絶縁性、誘電特性等の優れた性能を有していることから、エンジニアリングプラスチック材料、塗膜材料、絶縁材料等の用途に広く使用されている。
このような優れた性能を有するポリアリーレンオキサイドの製造方法としては、例えば、3−エチニルフェノールをラッカーゼ類などの酵素触媒を用いて有機溶媒/水の混合溶媒中で酸化重合する方法が知られている(特許文献1参照)
しかしながら、得られるポリフェニレンオキサイドは、ヒドロキシフェニレンとオキシフェニレンとを含み、水酸基当量が290であり、その熱安定性は十分なものとは言えなかった。

Figure 2005120360
特開2000−63499
本発明の目的は、熱安定性に優れたポリアリーレンオキサイドおよびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記したような問題を解決し得るポリアリーレンオキサイドの製造方法を見出すべく、鋭意検討を重ねた結果、エチニルフェノール誘導体などのモノマーを遷移金属化合物の存在下、酸化重合することにより、熱安定性に優れたポリアリーレンオキサイドが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、以下の[1]〜[3]に係るものである。
[1]一般式(1)
Figure 2005120360
(1)
(式中、Arは、ベンゼン環またはナフタレン環を表わし、R1は、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい炭化水素オキシ基、またはハロゲン原子を表わし、aは0〜5の整数を表わし、aが2以上の場合、R1は同一でも異なっていてもよく、2個のR1が、Arの隣接する炭素原子に結合している場合、これらのR1は互いに結合して、これらが結合する隣接する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよく、R2は、単結合またはアリーレン基を表わし、R3は、置換されていてもよい炭化水素基またはトリアルキルシリル基を表わす。)
で示されるモノマーを遷移金属化合物の存在下、有機溶媒中で酸化重合する工程を含むことを特徴とするポリアリーレンオキサイドの製造方法。
[2][1]記載の製造方法により得られることを特徴とするポリアリーレンオキサイド。
[3]一般式(2)
Figure 2005120360
(2)
(Ar、R1、R2およびaは、前記と同じ意味を表わし、R4は、水素原子を表わすか
、置換されていてもよい炭化水素基またはトリアルキルシリル基を表わす)
で示される繰り返し単位を有し、水酸基当量が500以上である[2]記載のポリアリーレンオキサイド。
本発明によれば、熱安定性に優れたポリアリーレンオキサイドおよびその製造方法を提供することが可能となる。
本発明で用いられるポリアリーレンオキサイドの原料であるモノマーは、上記一般式(1)で示される。
一般式(1)中のArは、ベンゼン環またはナフタレン環を表わし、ベンゼン環であることが好ましい。なお、ベンゼン環またはナフタレン環の置換基のない炭素原子には水素原子が結合しているものとする。
一般式(1)中のR1は、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい炭化水素オキシ基、またはハロゲン原子を表わし、aは0〜5の整数を表わす。aが2以上の場合、R1は同一でも異なっていてもよく、2個のR1が、Arの環上の隣接する炭素原子に結合している場合、これらのR1は互いに結合して、これらが結合する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。
一般式(1)のR1における炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基、ドコシル基等の炭素数1〜50程度のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロノニル基、シクロドデシル基、ノルボニル基、アダマンチル基等の炭素数3〜50程度の環状飽和炭化水素基;エテニル基、プロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、2−ノネニル基、2−ドデセニル基等の炭素数2〜50程度のアルケニル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−ブチルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−アダマンチルフェニル基、4−フェニルフェニル基等の炭素数6〜50程度のアリール基;フェニルメチル基、1−フェニレンエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニル−1−プロピル基、1−フェニル−2−プロピル基、2−フェニル−2−プロピル基、1−フェニル−3−プロピル基、1−フェニル−4−ブチル基、1−フェニル−5−ペンチル基、1−フェニル−6−ヘキシル基等の炭素数7〜50程度のアラルキル基が挙げられる。
該炭化水素基としては、炭素数1〜30の炭化水素基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜22の炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素数1〜16の炭化水素基である。
該炭化水素基は、ハロゲン原子、水酸基、アルキルオキシ基、ニトロ基、トリアルキルシリル基等で置換されていてもよく、このような原子または基で置換された炭化水素基を置換炭化水素基という。
ここで、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルキルオキシ基としては、例えば、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、ドコシルオキシ基等の炭素数1〜50程度のアルキルオキシ基が挙げられる。
トリアルキルシリル基のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基、ドコシル基等の炭素原子数1〜50程度のアルキル基が挙げられ、3つのアルキル基は同一でも異なっていてもよい。
該置換炭化水素基において置換された原子または基としては、好ましくはハロゲン原子、水酸基、アルキルオキシ基であり、より好ましくはハロゲン原子、水酸基であり、さらに好ましくはフッ素原子、水酸基である。
該置換炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜40の置換炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1〜25の置換炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素数1〜18の置換炭化水素基である。
一般式(1)中のR1における炭化水素オキシ基としては、例えば、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、ドコシルオキシ基等の炭素数1〜50程度のアルキルオキシ基;シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基等の炭素数3〜50程度の環状飽和炭化水素オキシ基;エテニルオキシ基、プロピニルオキシ基、ブチニルオキシ基、ペンチニルオキシ基、ヘキシニルオキシ基、ノニニルオキシ基、ドデセニルオキシ基等の炭素数2〜50程度のアルケニルオキシ基;プロピニルオキシ基、ブチニルオキシ基、ペンチニルオキシ基、ヘキシニルオキシ基、ノニニルオキシ基、ドデシニルオキシ基等の炭素数2〜50程度のアルキニルオキシ基;フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、4−エチルフェニルオキシ基、4−プロピルフェニルオキシ基、4−イソプロピルフェニルオキシ基、4−ブチルフェニルオキシ基、4−t−ブチルフェニルオキシ基、4−ヘキシルフェニルオキシ基、4−シクロヘキシルフェニルオキシ基、4−アダマンチルフェニルオキシ基、4−フェニルフェニルオキシ基等の炭素数6〜50程度のアリールオキシ基;フェニルメチルオキシ基、1−フェニレンエチルオキシ基、2−フェニルエチルオキシ基、1−フェニル−1−プロピルオキシ基、1−フェニル−2−プロピルオキシ基、2−フェニル−2−プロピルオキシ基、1−フェニル−3−プロピルオキシ基、1−フェニル−4−ブチルオキシ基、1−フェニル−5−ペンチルオキシ基、1−フェニル−6−ヘキシルオキシ基等の炭素数7〜50程度のアラルキルオキシ基が挙げられる。
該炭化水素オキシ基としては、好ましくは炭素数1〜30の炭化水素オキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜22の炭化水素オキシ基であり、さらに好ましくは炭素数1〜16の炭化水素オキシ基である。
該炭化水素オキシ基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、トリアルキルシリル基等で置換されていてもよく、このような原子または基で置換された炭化水素基を置換炭化オキシ水素基という。
該置換炭化水素オキシ基における置換された原子または基として、具体例および好ましい例は前記と同じものが挙げられる。
該置換炭化水素オキシ基としては、好ましくは炭素数1〜40の置換炭化水素オキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜25の置換炭化水素オキシ基であり、さらに好ましくは炭素数1〜18の炭化水素オキシ基である。
一般式(1)中のR1におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、フッ素原子、塩素原子、臭素原子がより好ましく、フッ素原子、塩素原子がさらに好ましい。
一般式(1)中のaは、0〜5の整数を表わす。aが2以上である場合、R1は同一であっても異なっていてもよく、2個のR1が、Arの隣接する炭素原子に結合している場合、これらのR1は互いに結合して、これらが結合する隣接する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。
環を形成する場合、2個のR1が互いに結合して、−(CH23−、−(CH24−、−CH=CH−CH=CH−などの2価の基を表し、これが、Arの隣接する炭素原子と一緒になって、5〜7員環を形成することが好ましい。
一般式(1)中のaは0〜3の整数が好ましく、0〜2の整数がより好ましく、0又は1がさらに好ましく、特に好ましくは0である。
一般式(1)中のR1としては、置換されていない炭化水素基または置換されていない炭化水素オキシ基が好ましく、置換されていない炭化水素基がより好ましく、熱安定性の観点から、フェニル基、ナフチル基、アダマンチル基、アダマンチルフェニル基であることがさらに好ましい。
一般式(1)中のR2は、単結合又はアリーレン基を表わす。
アリーレン基としては、例えば、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、4−メチル−1,2−フェニレン基、5−メチル−1,3−フェニレン基、5−エチル−1,3−フェニレン基、5−プロピル−1,3−フェニレン基、5−イソプロピル−1,3−フェニレン基、5−ブチル−1,3−フェニレン基、5−t−ブチル−1,3−フェニレン基、5−ヘキシル−1,3−フェニレン基、5−シクロヘキシル−1,3−フェニレン基、5−アダマンチル−1,3−フェニレン基、5−フェニル−1,3−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、1,3−ナフチレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、1,6−ナフチレン基、1,7−ナフチレン基、1,8−ナフチレン基等が挙げられる。
一般式(1)のR2としては、単結合、フェニレン基またはナフチレン基が好ましく、単結合またはフェニレン基がより好ましく、単結合、1,3−フェニレン基または1,4−フェニレン基がさらに好ましく、特に好ましくは単結合である。
一般式(1)のR3は置換されていてもよい炭化水素基又はトリアルキルシリル基を表わす。
一般式(1)のR3における置換されていてもよい炭化水素基としては、前記一般式(1)中のR1におけるものと同じ具体例および好ましい例が挙げられる。
一般式(1)中のR3のトリアルキルシリル基のおけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基、ドコシル基等の炭素数1〜50程度のアルキル基が挙げられ、3つのアルキル基は同一でも異なっていてもよい。該アルキル基として、好ましくは炭素数1〜12のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、特に好ましくはメチル基である。
一般式(1)中のR3としては、好ましくはアリール基、アルキル基、水酸基で置換されたアルキル基、トリアルキルシリル基であり、より好ましくはアリール基、水酸基で置換されたアルキル基、トリアルキルシリル基であり、さらに好ましくは1−ヒドロキシアルキル基、トリアルキルシリル基であり、特に好ましくは、2−ヒドロキシイソプロピル基、トリメチルシリル基である。
一般式(1)で示されるモノマーとしては、例えば、2−(トリメチルシリルエチニル)フェノール、3−(トリメチルシリルエチニル)フェノール、4−(トリメチルシリルエチニル)フェノール、2−(トリメチルシリルエチニル)−6−フェニルフェノール、2−(トリメチルシリルエチニル)−5−フェニルフェノール、2−(トリメチルシリルエチニル)−3−フェニルフェノール、2−(トリメチルシリルエチニル)−6−メチルフェノール、2−(トリメチルシリルエチニル)−6−エチルフェノール、2−(トリメチルシリルエチニル)−6−プロピルフェノール、2−(トリメチルシリルエチニル)−6−ブチルフェノール、2−(トリメチルシリルエチニル)−6−ペンチルフェノール、2−(トリメチルシリルエチニル)−6−ヘキシルフェノール、2−(トリメチルシリルエチニル)−6−エチルフェノール、3−(トリメチルシリルエチニル)−6−フェニルフェノール、3−(トリメチルシリルエチニル)−6−t−ブチルフェノール、3−(トリメチルシリルエチニル)−6−アダマンチルフェノール、3−(トリメチルシリルエチニル)−6−フルオロフェノール、6−(トリメチルシリルエチニル)−3−メトキシフェノール、2−(トリエチルシリルエチニル)フェノール、2−(メチルエチニル)フェノール、3−(メチルエチニル)フェノール、2−(フェニルエチニル)フェノール、3−(フェニルエチニル)フェノール、2−((2−ヒドロキシイソプロピル)エチニル)フェノール、3−((2−ヒドロキシイソプロピル)エチニル)フェノール、2−(3−エチニルフェニル)フェノール、2−(4−エチニルフェニル)フェノールなどが挙げられる。
前記一般式(1)で示されるモノマーを酸化重合する際に、下記一般式(3)で示されるモノマーを共重合してもよい。

Figure 2005120360
(3)

式中、Ar’は、ベンゼン環又はナフタレン環を表わし、ベンゼン環であることが好ましい。なお、ベンゼン環またはナフタレン環の置換基のない炭素原子には水素原子が結合しているものとする。
5は、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい炭化水素オキシ基、またはハロゲン原子を表わし、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい炭化水素オキシ基であることが好ましい。
bは0〜6の整数を表わす。bが2以上である場合、R5は同一であっても異なっていてもよく、2個のR5が、Ar’の隣接する炭素原子に結合している場合、これらのR5は互いに結合して、これらが結合する隣接する炭素原子と一緒になって環を形成していても隣接するR5が互いに結合して環を形成していてもよい。
環を形成する場合は、2個のR5が互いに結合して、−(CH23−、−(CH24−、−CH=CH−CH=CH−などの2価の基を表し、これが、Arの隣接する炭素原子と一緒になって、によって、5〜7員環を形成することが好ましい。
bは0〜3の整数が好ましく、0〜2の整数がより好ましく、0又は1がさらに好ましい。
炭化水素基としては、前記したものと同じものが挙げられる。該炭化水素基としては、炭素数1〜30の炭化水素基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜22の炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素数1〜16の炭化水素基である。
該炭化水素基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、トリアルキルシリル基等で置換されていてもよい。
ここで、ハロゲン原子、アルコキシ基、トリアルキルシリル基としては、前記と同じものが挙げられる。
該置換炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜40の置換炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1〜25の置換炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素数1〜18の置換炭化水素基である。
炭化水素オキシ基としては、前記したものと同じものが挙げられる。該炭化水素オキシ基としては、好ましくは炭素数1〜30の炭化水素オキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜22の炭化水素オキシ基であり、さらに好ましくは炭素数1〜16の炭化水素オキシ基である。
該炭化水素オキシ基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、トリアルキルシリル基等で置換されていてもよい。ハロゲン原子、アルコキシ基、トリアルキルシリル基としては、前記と同じものが挙げられる。
該置換炭化水素オキシ基としては、好ましくは炭素数1〜40の置換炭化水素オキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜25の置換炭化水素オキシ基であり、さらに好ましくは炭素数1〜18の炭化水素オキシ基である。
一般式(3)のR5としては、置換基のない炭化水素基または置換基のない炭化水素オキシ基が好ましく、置換基のない炭化水素基がより好ましく、熱安定性の観点から、フェニル基、ナフチル基、アダマンチル基、アダマンチルフェニル基であることがさらに好ましい。
一般式(3)で示されるモノマーとしては、例えば、フェノール、2−メチルフェノール、3−メチルフェノール、2,3−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2−エチルフェノール、2−プロピルフェノール、2−イソプロピルフェノール、2−ブチルフェノール、2−イソブチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、2−ペンチルフェノール、2−ヘキシルフェノール、2−ノニルフェノール、2−ドデシルフェノール、2−ペンタデシルフェノール、2−オクタデシルフェノール、2−ドコシルフェノール、2−シクロペンチルフェノール、2−シクロへキシルフェノール、2−アダマンチルフェノール、2−エテニルフェノール、2−プロペー1−ニルフェノール、2−プロペー2−ニルフェノール、2−プロペー3−ニルフェノール、2−エチニルフェノール、2−フェニルフェノール、2−(1−ナフチル)フェノール、2−(2−ナフチル)フェノール、2−(4−t−ブチルフェニル)フェノール、4−シクロヘキシルフェニル)フェノール、2−(4−アダマンチルフェニル)フェノール、2−(4−フェニルフェニル)フェノール、2−フェニルメチルフェノール、2−(2−フェニルエチル)フェノール、2−トリメチルシリルエテニルフェノール、2−メトキシフェノール、2−フェノキシフェノール、4−フェノキシフェノール、2−フルオロフェノール等が挙げられる。
上記一般式(3)で示されるモノマーを共重合させる場合、その添加量については、特に限定されない。一般式(3)で示されるモノマーの添加量は、前記一般式(1)で示されるモノマーに対するモル比として、0.001〜1000が好ましく、0.01〜100がより好ましく、0.1〜50がさらに好ましい。
前記モノマーは、遷移金属化合物の存在下、有機溶媒中で酸化重合される。
このとき、遷移金属化合物は酸化剤または触媒として作用する。ここで、遷移金属化合物とは、周期律表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)の第3〜12族の元素の化合物であり、該化合物を含有する酵素などの生体酵素は含まない。該遷移金属化合物中の遷移元素としては、例えば、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネテウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、セリウム、白金、金などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
遷移金属化合物を前記モノマーの酸化重合に酸化剤として作用させる場合、遷移金属化合物には、該モノマーを酸化する能力があればよく、通常、標準酸化還元電位(25℃)が0.1V以上であればよく、好ましくは0.2V以上であり、より好ましくは0.5V以上であり、さらに好ましくは1.0V以上である。
具体的には、日本化学会編「改訂4版化学便覧基礎編II」P465−468表12・40記載の水溶液中における標準電極電位(25℃)が0.1V以上である遷移金属化合物及びそのイオンが挙げられる。具体例としては、5価バナジウムイオン、3価マンガンイオン、3価鉄イオン、3価コバルトイオン、2価銅イオン、1価銀イオン、1価金イオン、4価セリウムイオン等の遷移金属イオンと、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボーレートイオン、ヘキサフルオロホスフェイトイオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、安息香酸イオン、水酸化物イオン、酸化物イオン、メトキサイドイオン、エトキサイドイオン等のカウンターアニオンと、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン等のカウンターカチオンからなる遷移金属化合物などを挙げることができる。該遷移金属化合物を酸化剤として作用させる場合、その使用量は特に限定されないが、モノマー1モルに対して0.5〜3モルが好ましく、0.6〜2モルがより好ましく、0.7〜1.5モルがさらに好ましい。
前記モノマーの酸化重合に遷移金属化合物を触媒と用いる場合には、通常の酸化剤を併用してもよい。該触媒としては、遷移金属原子と配位子化合物からなる遷移金属錯体触媒が望ましい。
遷移金属錯体触媒の遷移金属原子は、周期律表の第4〜11族の遷移金属原子である。
好ましくは第一遷移元素系列の遷移金属原子であり、より好ましくはバナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅であり、さらに好ましくはマンガン、鉄、銅である。
該遷移金属原子の価数は、自然界に通常存在するものを適宜選択して使用することができ、例えばバナジウムの場合は3〜5価、マンガンの場合は2〜4価、鉄の場合は2〜4価、コバルトの場合は2価または3価、ニッケルの場合は2価、銅の場合は1価または2価等を用いることができる。
遷移金属錯体触媒の配位子化合物の具体例としては、ピリジン、キノリン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、チアゾール、ベンズチアゾールおよびそれらの誘導体等の単座配位子化合物;エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、2,2’−ビピリジル、2,3−ブタンジオキシム、2,3−ビス(N−メチルイミノ)−ブタン、アセチルアセトン、アセチルアセトアルデヒド、ベンゾイルアセトン、サリチルアルデヒド、アセト酢酸、サリチル酸およびそれらの誘導体等の二座配位子化合物;ジエチレントリアミン、ビス(2−ピリジルメチル)アミン、ビス(2−ピリジルエチル)アミン、ビス(2−イミダゾリルメチル)アミン、ビス(2−オキサゾリルメチル)アミン、ビス(2−チアゾリルメチル)アミン、N−(2−ピリジルメチリデン)−N−(2−ピリジルメチル)アミン、2,2’:6’,2”−ターピリジン、3−(2−ピリジルメチルイミノ)−2−ブタノンオキシム、トリス(2−ピリジル)メタン、トリス(2−イミダゾリル)メタン、トリス(1−ピラゾリル)メタン、トリス(1−ピラゾリル)ホスフェイト、トリス(1−ピラゾリル)ボーレート、1,4,7−トリアザシクロノナンおよびそれらの誘導体等の三座配位子化合物;(2−ピリジルメチル)アミン、トリス(2−イミダゾリルメチル)アミン、トリス(1−ピラゾリルメチル)アミン、ニトリロ三酢酸、ニトリロトリエタノール、トリス(2−ピリジル−2−エチル)アミン、トリエチレンテトラミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N’−エチレンジアミン二酢酸、N,N’−ビス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミン、N,N’−ジサリシリデンエチレンジアミン、N−2−ヒドロキシエチル−N’−サリシリデンエチレンジアミン、N−2−アミノエチル−N’−サリシリデンエチレンジアミン、N−2−ピリジルメチル−N’−サリシリデンエチレンジアミン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカンおよびそれらの誘導体等の四座配位子化合物;テトラエチレンペンタミン、N,N”−ビス(2−ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミン、N,N”−ジエチレントリアミン二酢酸、N,N”−ビス(2−ピリジルメチル)ジエチレントリアミン、N,N”−ビス(2−イミダゾリルメチル)ジエチレントリアミン、N,N”−ビス(サリシリデン)ジエチレントリアミンおよびそれらの誘導体等の五座配位子化合物を挙げられ、これらからプロトンを一つまたはそれ以上取り去ったものでもよい。好ましくは配座数1〜4の配位子化合物であり、より好ましくは配座数1〜3の配位子化合物であり、さらに好ましくは配座数1または3の配位子化合物である。
遷移金属錯体触媒の遷移金属原子に対する配位子化合物のモル比は、好ましくは0.01〜1000であり、より好ましくは0.1〜100であり、さらに好ましくは0.5〜2であり、特に好ましくは1である。
遷移金属錯体触媒において、遷移金属原子と配位子化合物以外の構造は、触媒能を失活させないならば特に限定されるものではない。
本発明の遷移金属錯体には、電気的中性を保たせるようなカウンターイオンが添加されていてもよい。
該カウンターアニオンとしては、通常、ブレンステッド酸の共役塩基が使用され、具体例としては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボーレートイオン、ヘキサフルオロホスフェイトイオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、安息香酸イオン、水酸化物イオン、酸化物イオン、メトキサイドイオン、エトキサイドイオン等が挙げられる。カウンターカチオンとしては、アルカリ金属やアルカリ土類金属のカチオン等を適宜用いることができる。
遷移金属錯体触媒は、あらかじめ合成された錯体を用いることができるが、反応系中で錯体を形成させてもよい。
遷移金属錯体触媒の使用量は、モノマーに対する遷移金属原子の量として、0.001〜50モル%が好ましく、0.01〜20モル%がより好ましく、0.02〜10モル%がさらに好ましい。
併用される酸化剤としては、酸素またはパーオキサイドが好ましい。酸素は不活性ガスとの混合物であってもよく、空気でもよい。パーオキサイドとしては、例えば、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、過酢酸、過安息香酸等が挙げられる。好ましい酸化剤としては、酸素または過酸化水素である。該酸化剤の使用量は特に限定されないが、酸素を用いる場合はモノマーに対して、通常、0.5当量以上大過剰に使用し、パーオキサイドを用いる場合はモノマーに対して、通常、0.5〜3当量を使用する。
前記モノマーの酸化重合は、有機溶媒中で行なわれる。酸化重合の反応系には、一般に有機溶媒中に含まれる水および酸化重合で生じる水以外に水を加えないことが好ましい。
「一般に有機溶媒中に含まれる水」とは、市販の有機溶媒中に存在する程度の水のことであり、具体的には、0.01〜1重量%程度の量の水をいう。
有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ヘプタン、シクロヘキサン等の鎖状及び環状の脂肪族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール等のアルコール類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物類が挙げられる。有機溶媒としては、芳香族炭化水素系、鎖状及び環状の脂肪族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ニトリル類、エーテル類またはニトロ化合物類が好ましく、芳香族炭化水素系またはハロゲン化炭化水素がより好ましい。これらの有機溶媒は、単独でも2種以上の混合物として使用してもよい。
有機溶媒の使用量は、通常、モノマーの濃度が0.1〜90重量%になるような割合で使用する。好ましい割合は1〜50重量%であり、より好ましい割合は2〜30重量%であり、さらに好ましい割合は5〜25重量%である。
酸化重合を実施する反応温度は、反応媒体が液状を保つ範囲であれば、特に限定されない。好ましい温度範囲は、0℃〜200℃であり、より好ましくは0℃〜150℃であり、さらに好ましくは0℃〜100℃である。反応時間は、反応温度などの反応条件で変わるが、通常、1時間以上、好ましくは2〜500時間である。
本発明においては、前記一般式(1)で示されるモノマーを遷移金属化合物の存在下、有機溶媒中で酸化重合して得られる酸化重合体について、R3を水素原子に変換してもよい。
水素原子に変換し得るR3としては、置換されていてもよいアルキル基、トリアルキルシリル基が好ましく、水酸基で置換されたアルキル基、トリアルキルシリル基がより好ましく、1−ヒドロキシアルキル基、トリアルキルシリル基がさらに好ましく、1−ヒドロキシ−1,1−ジメチルメチル基、トリメチルシリル基が特に好ましい。
3を水素原子に変換する方法としては、ポリマー構造を壊すことなく、R3を水素原
子に変換できる方法であれば、特に限定されない。
前記のR3を水素原子に変換する反応条件としては、JohnWiley&Sons,Inc.「PROTECTIVE GROUPS in ORGANIC SYNTHESIS,3rd Ed.」P654−659に記載および引用している方法を用いることができる。具体的には、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の塩基性化合物存在下にメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコールを反応させる、あるいはフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化テトラブチルアンモニウム等のフッ化物塩と反応させればよい。
このようにして得られるポリアリーレンオキサイドは、下記一般式(2)で示される繰り返し単位を有し、数平均分子量が通常500以上であり、水酸基当量が500以上である。
Figure 2005120360
(2)
式中、Ar、R1、R2およびaは、前記と同じ意味を表わし、R4は、水素原子を表
わすか、置換されていてもよい炭化水素基またはトリアルキルシリル基を表わす。
4における置換されていてもよい炭化水素基、トリアルキルシリル基としてはそれぞれ、前記一般式(1)のR3におけるそれらと同じ意味を表し、具体例および好ましい例も同じである。
4としては、好ましくは水素原子、アリール基、アルキル基、水酸基で置換されたアルキル基、トリアルキルシリル基であり、より好ましくは水素原子、アリール基、水酸基で置換されたアルキル基、トリアルキルシリル基であり、さらに好ましくは水素原子、1−ヒドロキシアルキル基、トリアルキルシリル基であり、特に好ましくは、水素原子、2−ヒドロキシイソプロピル基、トリメチルシリル基である。
該ポリアリーレンオキサイドは、上記一般式(2)で示される繰り返し単位以外に、下記一般式(4)で示されるオキシアリーレン単位を有する共重合体でもよい。

Figure 2005120360
(4)
式中、Ar’、R5およびbは、前記と同じ意味を表わす。
一般式(4)で示されるオキシアリーレン単位の含有量は、特に限定されないが、前記一般式(2)で示されるオキシアリーレン単位に対する比として、0.001〜1000が好ましく、0.01〜100がより好ましく、0.1〜50がさらに好ましい。
本発明の方法により得られるポリアリーレンオキサイドの数平均分子量は、通常500以上であり、500〜1,000,000であることが好ましく、700〜100,000であることがより好ましく、1,000〜50,000であることがさらに好ましく、2,000〜20,000であることが特に好ましい。数平均分子量が500未満では、熱硬化が十分に達成できない傾向にある。
本発明の方法により得られるポリアリーレンオキサイドの水酸基当量は、500以上であり、500〜1,000,000であることが好ましく、600〜100,000であることがより好ましく、800〜50,000であることがさらに好ましく、1,000〜20,000であることが特に好ましい。水酸基当量が500未満では、熱安定性が十分でない。
ここで、水酸基当量とは、水酸基1モルあたりの重量(g)をいう。
本発明の方法により得られるポリアリーレンオキサイドは、単独で用いても、他のポリマー及び/又は改質剤との組成物として用いてもよい。
他のポリマー成分としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル及びそれらの共重合体等のポリオレフィン類;ポリオキシメチレン、ポリフェニレンオキサイド、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキサイド)、ポリ(2,5−ジメチル−1,4−フェニレンオキサイド)及びそれらの共重合体等のポリエーテル類;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(エチレン−2,6−ジナフタレート)、ポリ(4−オキシベンゾエート)、ポリ(2−オキシ−6−ナフタレート)及びそれらの共重合体等のポリエステル類;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド類;ポリカーボネート;ポリフェニレンサルファイド;ポリサルフォン;ポリエーテルサルフォン;ポリエーテルエーテルケトン;ポリイミド;ポリエーテルイミド;フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、エチニル基含有樹脂等の熱硬化性ポリマーを挙げることができる。組成物の改質剤成分として、具体的には2,6−ジ−t−ブチルフェノール誘導体、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン類等の安定剤;ポリハロゲン化物、リン酸エステル等の難燃剤;界面活性剤;流動改質剤などが挙げられる。
本発明の方法により得られるポリアリーレンオキサイドや該ポリアリーレンオキサイドを含む組成物は、熱安定性に優れ、熱硬化性を有していることから、半導体や配線板等の電子部品用の絶縁材料、自動車、航空機、ロケット等の塗装材料などに好適に使用し得る。またC≡C基の反応性を利用すれば不飽和化合物の除去材料にも用いられる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明が実施例により限定されるものではないことは言うまでもない。
モノマーおよび触媒:2-(トリメチルシリルエチニル)フェノール(TMSEPと略す。)は、J. Org. Chem. 61, 9280 (1996)を参考にして合成し、2-フェニルフェノール(PhPと略す。)は市販品を使用した。Cu(Cl)2(1,4,7−トリイソプロピル−1,4,7−トリアザシクロノナン) (Cu(tacn)と略す。)はJ. Am. Chem. Soc., 120, 8529 (1998)記載の方法で製造した。
ポリマーの数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw):ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分析し、標準ポリスチレン換算値として重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を測定した。ポリマーラボラトリー社製PL-GPC210システム(RI検出)により、ポリマーラボラトリー社製PLgel 10um MIXED-B 3本をカラムとして、1,2−ジクロロベンゼン(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール0.01%w/v含有)を展開溶媒として、40℃で行った。
ポリマーの水酸基当量 (HE): 日本油化学会編、基準油脂分析法、2.4.9.3−83を参照した。フラスコにポリマー100mgおよび0.1mol/Lの無水酢酸/ピリジン溶液5mLを加え、95−100℃で1時間加熱する。これに水1mLを加え、沈殿を生じる場合にはピリジン4mLを追加し、95−100℃で10分間加熱する。さらにエタノール5mLを加えた後、0.05N水酸化カリウム/エタノール溶液で電位差滴定を行った。水酸基1モルあたりの重量(g)として、HEを求めた。
ポリマーのIRおよびNMR分析:IRはKBr法により、ニコレージャパン社製FT-IR MAGNA860にて測定した。NMRはCDCl3中、バリアン社製INOVA300で1H-NMRを測定した。
ポリマーの5%加熱減量温度(Td5):窒素雰囲気下の示唆熱天秤(リガク社製TAS−200)による分析で、10℃/minで室温から500℃まで昇温する際に、5%減量したときの温度を5%加熱減量温度(Td5)とした。
実施例1
電磁撹拌機を備えた100mL二つ口丸底フラスコに、酸素を充填した2Lゴム風船を取付け、フラスコ内を酸素に置換した。これにCu(tacn)0.58gを入れ、TMSEP5.0gと塩基として2,6-ジフェニルピリジン3.4gをアニソール38gに溶解したものを加えた。これを60℃に保温し、激しく撹拌した。7.5時間後、濃塩酸を加えて酸性にした後、メタノール300mLを加え、沈殿したポリマーを濾取した。メタノールで洗浄し、減圧乾燥した後、ポリマーを得た。このポリマーの分析結果を表1に示す。
本ポリマーのIRチャートを図1に、モノマーTMSEPのIRチャートを図2に示す。本ポリマーのIRチャートで2160cm-1にC≡C伸縮由来のピークが見られる。本ポリマーの3500cm-1のO−H伸縮由来のピークがTMSEPのそれより非常に小さいことから、本ポリマーは主
にオキシフェニレン構造をもつと考えられる。本ポリマーの1H−NMR分析から、0ppm付近にトリメチルシリル基由来のピークが、6.4〜7.4ppmにベンゼン環由来のピークが観測された。前者/後者のピーク面積比は3となっており、本ポリマーの主構造はオキシフェニレンであることを支持している。
実施例2
電磁撹拌機を備えた500mL三つ口丸底フラスコに、酸素を充填した2Lゴム風船を取付け、フラスコ内を酸素に置換した。これにCu(tacn)1.8gを入れ、TMSEP7.7g、PhP15.4g、塩基として2,6−ジフェニルピリジン10.5gをトルエン154gに溶解したものを加えた。
これを40℃に保温し、激しく撹拌した。71時間後、実施例1と同様に後処理してポリマーを得た。このポリマーの分析結果を表1に示す。
本ポリマーのIR分析から、2155cm-1にC≡C伸縮由来のピークが見られた。3500cm-1のO−H伸縮由来のピークは実施例1と同様に非常に小さかったことから、本ポリマーは主にオキシフェニレン構造をもつと考えられる。本ポリマーの1H−NMR分析から、0ppm付近にトリメチルシリル基由来のピークが、6.0〜7.7ppmにベンゼン環由来のピークが観測された。前者/後者のピーク面積比から、オキシ−(2−トリメチルシリルエチニル)フェニレンユニットに対してオキシ−(2−フェニル)フェニレンユニットの比は8.3と算出された。
実施例3
電磁撹拌機を備えた200mL三つ口丸底フラスコに、実施例1で得られたポリマー2.71gを入れ、アルゴンを充填した2Lゴム風船を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに脱水テトラヒドロフラン52mL、脱水メタノール34mL、炭酸カリウム1.21gを加えた。これを室温で激しく撹拌した。27時間後、希塩酸/メタノールで中性にし、濃縮した。これにメタノール200mLを加え、沈殿したポリマーを濾取−洗浄した。このポリマーをトルエン60mLに溶解し、2N塩酸30mLで4回洗浄し、再沈殿−洗浄後に、減圧乾燥してポリマーを得た。このポリマーの分析結果を表1に示す。
本ポリマーのIR分析から、3291cm-1に末端アセチレン基のC−H伸縮由来のピークが見られ見られた。3500cm-1のO−H伸縮由来のピークは実施例1と同様に非常に小さかったことから、本ポリマーは主にオキシフェニレン構造をもつと考えられる。本ポリマーの1H−NMR分析から、3.1ppm付近に末端アセチレン基由来のピークが、6.4〜7.8ppmにベンゼン環由来のピークが観測された。前者/後者のピーク面積比は1/3となっており、トリメチルシリルエチニル基が末端アセチレン基に定量的に変換できた。
実施例4
電磁撹拌機を備えた500mL三つ口丸底フラスコに、実施例2で得られたポリマー12.5gを入れ、アルゴンを充填した2Lゴム風船を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに脱水テトラヒドロフラン240mL、脱水メタノール160mL、炭酸カリウム0.79gを加えた。これを室温で激しく撹拌した。8時間後、実施例3と同様にしてポリマーを得た。このポリマーの分析結果を表1に示す。
本ポリマーのチャートで3289cm-1に末端アセチレンのC−H伸縮由来のピークが見られ見られた。3500cm-1のO−H伸縮由来のピークは実施例1と同様に非常に小さかったことから、本ポリマーは主にオキシフェニレン構造をもつと考えられる。本ポリマーの1H−NMR分析から、3.1ppm付近に末端アセチレン基由来のピークが、6.0〜7.6ppmにベンゼン環由来のピークが観測された。前者/後者のピーク面積比から、オキシ−(2−エチニル)フェニレンユニットに対してオキシ−(2−フェニル)フェニレンユニットの比は8.2と算出され、トリメチルシリルエチニル基が末端アセチレン基に定量的に変換できた。
Figure 2005120360
なお、特開平2000−63499号公報には、3−エチニルフェノールを酵素触媒を用いて有機溶媒/水の混合溶媒中で酸化重合したポリフェノールとして、ヒドロキシフェニレン/オキシフェニレン=40/60で水酸基当量は290のものはTd5が379℃と記載されている。ヒドロキシフェニレンユニットを多く含むと、フェノール性水酸基が熱的に不安定なため、初期減量温度が低くなると推測される。
実施例1で得られたポリマーのIRチャートを示す図である。 実施例1で使用のモノマーTMSEPのIRチャートを示す図である。

Claims (4)

  1. 一般式(1)
    Figure 2005120360
    (1)
    (式中、Arは、ベンゼン環またはナフタレン環を表わし、R1は、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい炭化水素オキシ基、またはハロゲン原子を表わし、aは0〜5の整数を表わし、aが2以上の場合、R1は同一でも異なっていてもよく、2個のR1が、Arの隣接する炭素原子に結合している場合、これらのR1は互いに結合して、これらが結合する隣接する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよく、R2は、単結合またはアリーレン基を表わし、R3は、置換されていてもよい炭化水素基またはトリアルキルシリル基を表わす。)
    で示されるモノマーを遷移金属化合物の存在下、有機溶媒中で酸化重合する工程を含むことを特徴とするポリアリーレンオキサイドの製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法により得られることを特徴とするポリアリーレンオキサイド。
  3. 一般式(2)
    Figure 2005120360
    (2)
    (Ar、R1、R2およびaは、前記と同じ意味を表わし、R4は、水素原子を表わすか
    、置換されていてもよい炭化水素基またはトリアルキルシリル基を表わす)
    で示される繰り返し単位を有し、水酸基当量が500以上である請求項2記載のポリアリーレンオキサイド。
  4. 数平均分子量が500以上であることを特徴とする請求項2または3記載のポリアリーレンオキサイド。
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