JP2005117636A - 導電性流体使用デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 カットオフ周波数などの回路特性を連続的に変更することができるマイクロストリップラインからなるデバイスを導電性流体を使用することにより提供すること。
【解決手段】 導電性流体使用デバイス10は、誘電体からなる基体11を備える。基体11は、導電性流体(例えば、水銀)LMを収容するとともに導電性流体LMが移動可能な流路11b1,11b2を備える。基体の一面には平面状の接地電極が設けられている。導電性流体使用デバイス10は、導電性流体LMを前記流路内において移動させるためのアクチュエータを備え、このアクチュエータの作動により導電性流体LMを前記流路内で移動させ、伝送線路の形状を変更する。これにより、インダクタンスや容量等を連続的に変更し、所望の回路特性を備えるマイクロストリップラインを提供する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、導電性流体を移動することにより、フィルタのカットオフ周波数やアンテナの同調周波数などの回路特性(電気的特性)を連続的に変更することができるデバイスを提供し得る導電性流体使用デバイスに関する。
従来のマイクロストリップラインは、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、ノッチフィルタ及びバンドパスフィルタなどの高周波信号用のフィルタやアンテナとして利用される。例えば、特許文献1には、半導体基板の一方の面に形成された伝送線路(信号線路)と、この伝送線路と前記半導体基板の他方の面に形成された接地導体との間にデュアルゲートFETからなる可変容量素子とを備え、同デュアルゲートFETのスイッチング状態を変更することでカットオフ周波数を可変とするローパスフィルタが開示されている。
特開平5−7102号公報(第1欄及び第2欄、図1及び図2)
しかしながら、上記公報に記載されたローパスフィルタは、FETのスイッチング状態に応じてキャパシタンスを段階的に変更するものであるので、カットオフ周波数等の回路特性を連続的に変更できないという問題がある。
本発明の目的の一つは、カットオフ周波数などの回路特性を連続的に変更することができるデバイスを提供することにある。
本発明の導電性流体使用デバイスは導電性流体が移動可能な流路を備えた誘電体からなる基体と、前記基体の一部であって前記流路から所定の距離だけ離れた位置に設けられた接地電極と、前記導電性流体を前記流路内において移動させることにより少なくとも同導電性流体からなる伝送線路の形状を変更するアクチュエータと、を備え、前記導電性流体の移動により回路特性を連続的に変更可能な高周波回路を構成したデバイスである。
これによれば、誘電体を挟んで形成された接地電極と伝送線路とからなるマイクロストリップラインの同伝送線路の形状(例えば、幅や長さ)が導電性流体の移動により変更されるので、所望の回路特性を有するデバイスを一つのデバイスにより構成することができる。
上記発明の態様において、導電性流体使用デバイスは、前記流路内に固体導電体からなる基本伝送線路が形成され、前記導電性流体を前記流路内において前記基本伝送線路と接触させながら移動させることにより同基本伝送線路と同導電性流体とからなる伝送線路の形状を変更するように構成される。このように、前記基本伝送線路を有することにより、少量の導電性流体を移動させるだけで回路特性を変化させることが可能となる。また、導電性流体に対して濡れ性を有する固体導電体を前記基本伝送線路に用いれば、導電性流体の形状を容易に保持することもできる。更に、この固体導電体が高い導電性を有するように構成すれば、基本伝送線路部分の断線を防止したり、損失を低下させることが可能である。以上のことから、固体導電体は、上記導電性流体使用デバイスの基本伝送線路として好適である。
上記発明の態様において、前記アクチュエータは、ダイヤフラムと同ダイヤフラムに固定された圧電/電歪膜とを備えた圧電ポンプである。圧電ポンプは、印加される電圧の大きさに応じた量だけダイヤフラムを変形させ、これにより所望の量の流体を吐出及び吸引可能なポンプである。従って、圧電ポンプは、導電性流体を任意の距離だけ移動させる上記導電性流体使用デバイスのアクチュエータとして好適である。
本発明による他の導電性流体使用デバイスは、薄板状に広がる空間を内部に有する誘電体からなる基体と、前記薄板状の空間と平行に広がる平面部を有するように前記基体の一部に設けられた接地電極と、前記空間に連通した連通路と、導電性流体を前記連通路を介して前記空間に流入出し同空間内において少なくとも同導電性流体により構成される平面パッチ電極の面積を連続的に変更させるためのアクチュエータと、を備え、前記平面パッチ電極の面積を連続的に変更することにより可変同調マイクロストリップアンテナを構成したデバイスである。
誘電体を挟んで互いに平行に形成された平面パッチ電極と接地電極とからなるマイクロストリップアンテナは、平面パッチ電極の面積を変更することにより同調周波数(の波長)を変更することができる。従って、上記構成によれば、平面パッチ電極の面積を導電性流体の移動により連続的に変更できるので、任意の周波数に同調可能なマイクロストリップアンテナを提供することができる。
上記発明の態様において、導電性流体使用デバイスは前記空間内に薄板状の固体電極が形成され、前記導電性流体を前記固体電極と接触させながら移動させて同導電性流体と同固体電極とにより構成される平面パッチ電極の面積を連続的に変更させるように構成される。このように、前記固体電極を有することにより、少量の導電性流体を移動させるだけで回路特性を変化させることが可能となる。また、導電性流体に対して濡れ性を有する固体電極を用いれば、導電性流体の形状を容易に保持することもできる。更に、この固体電極を用いることなく導電性流体のみにより平面パッチ電極を構成した場合、導電性流体の一部が分離(導電性流体が分裂)し、同平面パッチ電極が予期せぬ形状となってしまう恐れがあるところ、上記のように固体電極を用いれば、このような恐れがない。従って、回路特性が所望の特性とは異なる特性となってしまうことを回避でき、或いは、損失を低下させることができる。
上記発明の態様において、前記アクチュエータは、ダイヤフラムと同ダイヤフラムに固定された圧電/電歪膜とを備えた圧電ポンプである。圧電ポンプは、印加される電圧の大きさに応じた量だけダイヤフラムを変形させ、これにより所望の量の流体を吐出及び吸引可能なポンプである。従って、圧電ポンプは、導電性流体を前記空間に流入出し同空間内において前記固体電極と同導電性流体とにより構成される平面パッチ電極の面積を連続的に変更させるためのアクチュエータとして好適である。
以下、本発明による導電性流体使用デバイスの各実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る導電性流体使用デバイス10は、ローパスフィルタとして機能するものであって、図1乃至図6に示されている。図1は導電性流体使用デバイス10の平面図(後述するZ軸正方向から見た図)、図2は導電性流体使用デバイス10の正面図(後述するX軸正方向から見た図)である。図3乃至図5は、図1に示した1−1線に沿った平面、2−2線に沿った平面及び3−3線に沿った平面にて導電性流体使用デバイス10をそれぞれ切断した断面図である。図6は、この導電性流体使用デバイス10の等価回路図である。この導電性流体使用デバイス10は、基体11と、接地電極12と、ポンプ13とを備えている。
基体11は、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸方向に沿って延びる各辺を有する略直方体形状を有している。基体11のX軸方向長さ及びY軸方向長さは、何れも基体11のZ軸方向長さに比べて極めて大きい。換言すると、基体11はZ軸方向に厚みを有する薄膜状である。基体11は、固体の誘電体から構成されている。基体11は、内部に固体薄膜状の導体からなる基本伝送線路11aと非圧縮性の導電性流体(例えば、水銀などの液体金属)の流路11bとを備えている。
基本伝送線路11aは、基体11の上面及び下面と平行な面を有するように形成されている。基本伝送線路11aは、基体11のY軸方向略中央部であってX軸方向に沿って直線状に伸びるX軸方向基本伝送線路11a1と、X軸方向基本伝送線路11a1と直交してY軸方向に沿って直線状に伸びる3本のY軸方向基本伝送線路11a2とを備えている。
X軸方向基本伝送線路11a1は、基体11のX軸負方向端部からX軸正方向端部まで存在している。X軸方向基本伝送線路11a1は、Y軸方向の長さが相対的に長い幅広部11a11と、Y軸方向の長さが相対的に短い幅狭部11a12とを備えている。
X軸方向基本伝送線路11a1の幅広部11a11は、基体11のX軸負方向端部から最もX軸負方向側のY軸方向基本伝送線路11a2までの間と、基体11のX軸正方向端部から最もX軸正方向側のY軸方向基本伝送線路11a2までの間とにそれぞれ形成されている。X軸方向基本伝送線路11a1の幅狭部11a12は、最もX軸負方向側のY軸方向基本伝送線路11a2から最もX軸正方向側のY軸方向基本伝送線路11a2までの間に形成されている。X軸方向基本伝送線路11a1の幅狭部11a12の幅はW1である。
Y軸方向基本伝送線路11a2は、基体11のX軸負方向端部から所定の第1距離だけ離れた部分、基体11のX軸方向略中央部、及び基体11のX軸正方向端部から第1距離だけ離れた部分の3箇所に位置している。Y軸方向基本伝送線路11a2のそれぞれは、基体11のY軸方向中央(即ち、X軸方向基本伝送線路11a1の中心線)から距離L1だけY軸正方向及びY軸負方向に伸びている。即ち、Y軸方向基本伝送線路11a2のそれぞれは、X軸方向基本伝送線路11a1の中心線に対して線対称である。
導電性流体の流路11bは、X軸方向に沿って伸びるX軸方向流路11b1と、Y軸方向に沿って伸びる3本のY軸方向流路11b2とを備えている。
X軸方向流路11b1は、図1及び図4に示したように、X軸方向基本伝送線路11a1の幅狭部11a12の幅W1よりも大きい幅を有している。X軸方向流路11b1は、平面視においてX軸方向基本伝送線路11a1の中心線に対して線対称である。X軸方向流路11b1は、X軸方向基本伝送線路11a1(の幅狭部11a12)の上部に形成されている。換言すると、X軸方向基本伝送線路11a1(の幅狭部11a12)は、X軸方向流路11b1の底部(溝部)に形成されていることになる。
Y軸方向流路11b2のそれぞれは、図1及び図3から理解されるように、細長の直方体形状を有し、Y軸方向基本伝送線路11a2の幅(X軸方向長さ)と略等しい幅を有している。Y軸方向基本伝送線路11a2は、Y軸方向流路11b2の底部に形成されている。Y軸方向流路11b2のそれぞれは、基体11のY軸方向中央(即ち、X軸方向基本伝送線路11a1の中心線)から距離L1よりも大きい所定距離だけY軸正方向及びY軸負方向に伸びている。即ち、Y軸方向流路11b2のそれぞれは、X軸方向基本伝送線路11a1の中心線に対して線対称である。
接地電極12は、基体11の下面全体に形成されている。接地電極12は、薄膜状の導体からなっている。
ポンプ13は、導電性流体を流路11b内にて移動するためのアクチュエータである。ポンプ13は、ポンプ室形成部13aと、圧電素子13b(圧電/電歪膜)とからなる圧電ポンプである。ポンプ13は、基体11の略中央部において、基体11の上面に固定されている。
ポンプ室形成部13aは、図2に示したように、上面が閉止され下面が開放されたポンプ室13cを形成している。ポンプ室形成部13aの上壁はセラミックダイヤフラムである。ポンプ室13cは、図1に示したように、平面視で略正方形の空間である。ポンプ室13cには導電性流体移動用流体F1が収容されている。ポンプ室13cは基体11の中央部においてZ軸方向に沿って伸びる連通路11cを介して、X軸方向基本伝送線路11a1の幅狭部11a12とY軸方向基本伝送線路11a2とが交差する位置上部にて、流路11bと連通している。
圧電素子13bは、ポンプ室形成部13aの上壁の上に焼成により一体的に固定されている。圧電素子13bは、圧電膜と同圧電膜を挟むすくなくとも一対の電極とからなる膜型圧電素子である。
圧電素子13bの図示しない電極間に駆動電圧Vが印加されたとき、圧電素子13bはポンプ室13cの上壁を駆動電圧Vに応じた量だけ変形させ、ポンプ室13cの容積を増減する。この作用により、ポンプ13はポンプ室13c内部の導電性流体移動用流体F1を加減圧(吐出及び吸引)するようになっている。
流路11b及び連通路11cには、一つの塊の導電性流体LMが収容されている。前述した基本伝送線路11aには、この導電性流体LMと濡れ性が良好な材質が採用されている。流路11bの導電性流体LMが満たされていない部分には、圧縮性流体(例えば、窒素ガスなどの不活性ガス)が封入されている。なお、流路11bの導電性流体LMが満たされていない部分に非圧縮性流体を満たした場合、同部分は圧力上昇に伴って体積変化する圧力吸収室を備えている必要がある。
次に、上記のように構成された導電性流体使用デバイス10の作動について、図7乃至図10を参照しながら説明する。図7及び図9は、導電性流体使用デバイス10が、それぞれ初期状態及び駆動状態にあるときに、図2の4−4線に沿った平面で同導電性流体使用デバイス10を切断した断面図である。図8及び図10は、導電性流体使用デバイス10が、それぞれ初期状態及び駆動状態にあるときに、図1の1−1線に沿った平面で同導電性流体使用デバイス10を切断した断面図である。
先ず、導電性流体使用デバイス10が初期状態にあるとき、ポンプ13の電極には電圧が印加されない。このため、ポンプ室13cの容積は初期容積となる。このとき、図7及び図8に示したように、導電性流体LMは、X軸方向基本伝送線路11a1の幅狭部11a12及びY軸方向基本伝送線路11a2の上方にのみ存在している。
この結果、マイクロストリップラインのキャパシタンスを支配するY軸方向に延びる伝送線路のX軸方向基本伝送線路11a1の中心線からの長さはY軸方向基本伝送線路11a2の長さL1となり、インダクタンスを支配するX軸方向に伸びる伝送線路の幅はX軸方向基本伝送線路11a1の幅狭部11a12の幅W1となる。
次に、ポンプ13の電極に所定の電圧を印加し、導電性流体使用デバイス10を作動状態とする。このとき、ポンプ室13cの容積は初期容積から減少し、ポンプ室13cから導電性流体移動用流体F1が吐出されるので、導電性流体LMが流路11b内を流路11bの各端部に向けて移動する。
これにより、図9及び図10に示したように、導電性流体LMは各Y軸方向流路11b2内をY軸正方向及びY軸負方向に移動する(図中の矢印を参照。)。同時に、導電性流体LMはX軸方向流路11b1内をY軸正方向及びY軸負方向に移動する(図中の矢印を参照。)。
この結果、マイクロストリップラインのキャパシタンスを支配するY軸方向に延びる伝送線路のX軸方向基本伝送線路11a1の中心線からの長さは長さL1より長いL2となり、インダクタンスを支配するX軸方向に伸びる伝送線路の幅は幅W1より大きい幅W2となる。これにより、導電性流体使用デバイス10が有するキャパシタンスとインダクタンスが変化するので、導電性流体使用デバイス10の回路特性が変化する。
以上、説明したように、導電性流体使用デバイス10は、導電性流体LMの移動により連続的にキャパシタンス及びインダクタンスを変化させることができるマイクロストリップラインとなる。即ち、導電性流体使用デバイス10の等価回路は、図6に示したようになる。従って、導電性流体使用デバイス10は、カットオフ周波数等の回路特性を連続的に変更可能なフィルタとなっている。
なお、上記実施形態においては、キャパシタンス及びインダクタンスが同時に変更される構造となっていたが、何れか一方のみを変更する構造としてもよい。即ち、キャパシタンスのみを変更するデバイスとするには、上記デバイス10のX軸方向流路11b1の幅をX軸方向基本伝送線路11a1の幅狭部11a12の幅W1と一致させればよい。また、インダクタンスのみを変更するデバイスとするには、上記デバイス10のY軸方向流路11b2の長さをY軸方向基本伝送線路11a2の長さL1と一致させればよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る導電性流体使用デバイス20は、マイクロストリップアンテナとして機能するものであって、図11乃至図16に示されている。図11は導電性流体使用デバイス20の平面図、図12は導電性流体使用デバイス20の正面図である。
図13は、導電性流体使用デバイス20が初期状態にあるとき、図12に示した6−6線に沿った平面にて同導電性流体使用デバイス20を切断した断面図である。図14は、導電性流体使用デバイス20が初期状態にあるとき、図11に示した5−5線に沿った平面にて同導電性流体使用デバイス20を切断した断面図である。また、図15は、導電性流体使用デバイス20が作動状態にあるとき、図12に示した6−6線に沿った平面にて同導電性流体使用デバイス20を切断した断面図である。図16は、導電性流体使用デバイス20が作動状態にあるとき、図11に示した5−5線に沿った平面にて同導電性流体使用デバイス20を切断した断面図である。
導電性流体使用デバイス20は、基体21と、接地電極22と、ポンプ23とを備えている。
基体21は、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸方向に沿って延びる各辺を有する略直方体形状を有している。基体21のX軸方向長さとY軸方向長さとは略等しい。基体21のZ軸方向長さは、基体21のX軸方向長さに比べ短い。基体21は、固体の誘電体から構成されている。
基体21は、内部に固体薄膜状の導体からなる固体電極21aと非圧縮性の導電性流体(例えば、水銀などの液体金属)LMを収容する空間21bとを備えている。
固体電極21aは、薄板(薄膜)の電極である。固体電極21aは、基体21の上部(Z軸正方向端部)近傍において、その面が基体21の上面及び下面と平行となるように形成されている。固体電極21aは、平面視において(Z軸正方向からみて)、各辺がX軸及びY軸の何れかに平行に伸びる略正方形状を有している。固体電極21aの正方形の各辺の長さはL3である。
空間21bは、X軸、Y軸及びZ軸方向に沿って延びる各辺を有する略直方体形状の空間である。即ち、基体21は薄板状に広がる空間21bを内部に有している。空間21bのX軸方向長さとY軸方向長さとは略等しい。空間21bのZ軸方向長さは、空間21bのX軸方向長さに比べ極めて短い。空間21bは、平面視において固体電極21aよりも大きい正方形状を有している。平面視における空間21bの重心は、固体電極21aの重心と一致している。固体電極21aは、空間21bの底部に形成され、空間21b内に収容されている。
接地電極22は、基体21の下面全体に形成されている。接地電極22は、下面において第1接続導線22aと接続されている。即ち、接地電極22は、前記薄板状の空間21bと平行に広がる平面部を有するように前記基体21の一部(下面)に設けられている。
ポンプ23は、導電性流体を空間21b内にて移動(変形)するためのアクチュエータである。ポンプ23は、ポンプ13と同様な構造を有している。即ち、ポンプ23は、ポンプ室形成部23aと、圧電素子23bとからなる圧電ポンプである。ポンプ23は、基体21のY軸方向略中央部且つX軸正方向端部にて、接地電極22の下面に固定されている。なお、ポンプ23は、他の位置に設置されてもよいが、上記のように接地電極22の下面に接地させることにより、ポンプ23の駆動に伴うノイズを接地電極22により遮断することができる。
ポンプ室形成部23aは、ポンプ室23cを形成している。ポンプ室形成部23aの下壁はセラミックダイヤフラムである。ポンプ室23cは、平面視で略正方形の空間である。ポンプ室23cには導電性流体LMが収容されている。ポンプ室23cは基体21の下方においてX軸負方向に沿って伸びる吐出通路23dと、この吐出通路23dに接続されるとともに基体21をZ軸方向に沿って貫通する連通路21cと、固体電極21aに設けられた貫通孔とを介して前述した空間21bに連通している。
圧電素子23bは、ポンプ室形成部23aの下面に固定されている。圧電素子23bは、圧電素子13bと同様の膜型圧電素子である。圧電素子23bは、圧電素子23bの図示しない電極間に駆動電圧Vが印加されたとき、駆動電圧Vに応じた量だけポンプ室23cの下壁(ダイヤフラム)を変形させ、ポンプ室23cの容積を増減する。この作用により、ポンプ23はポンプ室23c内部に収容された導電性流体LMを直接加減圧し、導電性流体を吐出及び吸引するようになっている。
導電性流体LMは、ポンプ室23cから吐出通路23d、連通路21c及び空間21bに至る一つの塊となって存在している。前述した固体電極21aには、この導電性流体LMと濡れ性が良好な材質が採用されている。空間21bの導電性流体LMが満たされていない部分には、圧縮性流体(例えば、窒素ガスなどの不活性ガス)が封入されている。なお、空間21bの導電性流体LMが満たされていない部分に非圧縮性流体を満たした場合、同部分は圧力上昇に伴って体積変化する圧力吸収室を備えている必要がある。
固体電極21aは、第2接続導線21dと接続されている。第2接続導線21dは、固体電極21aから基体21内をZ軸負方向に伸び、接地電極22に設けられた穴を貫通して基体21の外部に至っている。前記穴には非導電性の接着剤が充填されている。また、前述した連通路21cは、第2接続導線21dの中心部に形成されている。
次に、上記のように構成された導電性流体使用デバイス20の作動について説明する。先ず、導電性流体使用デバイス20が初期状態にあるとき、ポンプ23の電極には電圧(駆動電圧V)が印加されない。このため、ポンプ室23cの容積は初期容積となる。このとき、図13及び図14に示したように、導電性流体LMは、固定電極21aの上部全体に重なるように存在する。従って、固体電極21aと導電性流体LMとにより構成される平面パッチ電極は、固体電極21aと同一の平面形状を有する。即ち、平面パッチ電極の平面形状は、一辺がL3の正方形である。
次に、ポンプ23の電極に所定の電圧(駆動電圧V)を印加し、導電性流体使用デバイス20を作動状態とする。このとき、ポンプ室23cの容積は初期容積から減少するので、導電性流体LMがポンプ室23cから空間21bへと流れ出す(移動する)。これにより、図15及び図16に示したように、導電性流体LMは、固体電極21aの上面から固体電極21aの周囲へと移動(流出)する。
この結果、固体電極21aと導電性流体LMとにより構成される平面パッチ電極の平面形状は、一辺がL3よりも大きいL4の正方形となる。この長さL4は、導電性流体LMの流出量(従って、ポンプ23の電極に付与する電圧に応じて変化するポンプ室23cの容積変化量)を変更することにより、長さL3以上の任意の長さとすることができる。但し、長さL4は、空間21bの一辺の長さ以下である。
ところで、導電性流体使用デバイス20のようなマイクロストリップアンテナの場合、平面バッチ電極の一辺の長さをX、誘電体(平面バッチ電極と接地電極の間に挟まれた基体21の部分)の誘電率をεとすると、同マイクロストリップアンテナの同調周波数の波長λは、λ=2・(ε)1/2・Xなる式により求められる。
このことから明らかなように、導電性流体使用デバイス20においては、バッチ電極の一辺の長さXがL3以上の任意の長さに変更できるので、導電性流体使用デバイス20により形成されるマイクロストリップアンテナは、その同調周波数を連続的に変更することができる。
(第3実施形態;ハイパスフィルタ)
本発明の第3実施形態に係る導電性流体使用デバイスは、ハイパスフィルタとしても機能するものである。図17はこのハイパスフィルタとして機能する導電性流体使用デバイス30の平面図、図18は同デバイスの正面図、図19は図17に示した7−7線に沿った平面にて同デバイス30を切断した断面図である。この導電性流体使用デバイス30は、基体31と、基体31の下面全体に形成された接地電極33と、3個のポンプ34a,34b,34cとを備えている。
基体31は、第1実施形態の基体11と略同形の直方体形状を有している。基体31は、固体の誘電体から構成されている。基体31は、第1基本伝送線路31a、第2基本伝送線路31b及び第3基本伝送線路31cを内部に備えている。第1〜第3基本伝送線路31a〜31cは、固体薄膜状の導体からなっている。この導体には、後述する導電性流体LMと濡れ性が良好な材質が使用されている。第1〜第3基本伝送線路31a〜31cは、それぞれ基体31の上面及び下面と平行な面を有するように形成されている。
第1基本伝送線路31aは、第1X軸方向基本伝送線路31a1と、第1Y軸方向基本伝送線路31a2とを備えている。
第1X軸方向基本伝送線路31a1は、平面視においてX軸方向及びY軸方向にそれぞれ沿った長辺及び短辺からなる長方形状を有している。第1X軸方向基本伝送線路31a1のY軸方向長さは幅W10である。第1X軸方向基本伝送線路31a1は、基体31のY軸方向略中央部において、基体31のX軸負方向端部から所定距離だけX軸正方向に延びている。
第1Y軸方向基本伝送線路31a2は、平面視において前記幅W10よりも小さい幅(X軸方向長さ)W20を短辺とする長方形状を有している。第1Y軸方向基本伝送線路31a2は、第1X軸方向基本伝送線路31a1のX軸正方向端部近傍位置から所定の距離だけY軸正方向及びY軸負方向に伸びている。第1Y軸方向基本伝送線路31a2のY軸方向両端部は、接地電極33と接続されることにより接地されている。
第2基本伝送線路31bは、第2X軸方向基本伝送線路31b1と、第2Y軸方向基本伝送線路31b2とを備えている。
第2X軸方向基本伝送線路31b1は、第1X軸方向基本伝送線路31a1のX軸正方向端部から距離L10だけX軸正方向に離れた位置(基体31の略中央部)に設けられている。第2X軸方向基本伝送線路31b1は、平面視において所定の幅(Y軸方向長さ)W10を長辺とする長方形状を有している。第2X軸方向基本伝送線路31b1の中心線は、第1X軸方向基本伝送線路31a1の中心線と一致している。
第2Y軸方向基本伝送線路31b2は、第1Y軸方向基本伝送線路31a2と同一形状を有している。第2Y軸方向基本伝送線路31b2は、第2X軸方向基本伝送線路31b1の中央位置から所定の距離だけY軸正方向及びY軸負方向に伸びている。第2Y軸方向基本伝送線路31b2のY軸方向両端部は、図19に示したように、接地電極33と接続されることにより接地されている。
第3基本伝送線路31cは、第3X軸方向基本伝送線路31c1と、第3Y軸方向基本伝送線路31c2とを備えている。
第3X軸方向基本伝送線路31c1は、基体31のX軸方向中央を通るY軸に平行な直線に関して第1X軸方向基本伝送線路31a1と線対称となるように形成されている。従って、第3X軸方向基本伝送線路31c1は、第2X軸方向基本伝送線路31b1のX軸正方向端部から距離L10だけX軸正方向に離れた位置に設けられている。また、第3X軸方向基本伝送線路31c1は、基体31のY軸方向略中央部において、基体31のX軸正方向端部から所定距離だけX軸負方向に延びている。
第3Y軸方向基本伝送線路31c2は、第1Y軸方向基本伝送線路31a2と同一形状を有している。第3Y軸方向基本伝送線路31c2は、第3X軸方向基本伝送線路31c1のX軸負方向端部近傍位置から所定の距離だけY軸正方向及びY軸負方向に伸びている。第3Y軸方向基本伝送線路31c2のY軸方向両端部は、接地電極33と接続されることにより接地されている。
基体31は、更に、第1Y軸流路32a、第2Y軸流路32b、第3Y軸流路32c及びX軸流路32dを備えている。
第1Y軸流路32aは、細長の直方体形状を有し、幅W10よりも小さく且つ幅W20よりも大きい幅(X軸方向長さ)W30を有している。第1Y軸流路32aは、Z軸方向長さが極めて小さい薄板状の空間である。第1Y軸流路32aは、第1Y軸方向基本伝送線路31a2の上部に第1Y軸方向基本伝送線路31a2に沿うように形成され、第1Y軸方向基本伝送線路31a2と同じ長さだけY軸正方向及びY軸負方向に直線状に伸びている。第1Y軸流路32aのY軸に沿った中心線は、第1Y軸方向基本伝送線路31a2のY軸に沿った中心線と一致している。
第2Y軸流路32bは、第1Y軸流路32aと同一の形状を有している。第2Y軸流路32bは、第2Y軸方向基本伝送線路31b2の上部に第2Y軸方向基本伝送線路31b2に沿うように形成され、第2Y軸方向基本伝送線路31b2と同じ長さだけY軸正方向及びY軸負方向に直線状に伸びている。第2Y軸流路32bのY軸に沿った中心線は、第2Y軸方向基本伝送線路31b2のY軸に沿った中心線と一致している。
第3Y軸流路32cは、第1Y軸流路32aと同一の形状を有している。第3Y軸流路32cは、第3Y軸方向基本伝送線路31c2の上部に第3Y軸方向基本伝送線路31c2に沿うように形成され、第3Y軸方向基本伝送線路31c2と同じ長さだけY軸正方向及びY軸負方向に直線状に伸びている。第3Y軸流路32cのY軸に沿った中心線は、第3Y軸方向基本伝送線路31c2のY軸に沿った中心線と一致している。
X軸流路32dは、直方体形状を有し、第1X軸方向基本伝送線路31a1の幅W10と同一の幅(Y軸方向長さ)を有している。X軸流路32dは、Z軸方向長さが極めて小さい薄板状の空間である。X軸流路32dは、第1X軸方向基本伝送線路31a1のX軸正方向端部近傍位置の上部から第3X軸方向基本伝送線路31c1のX軸負方向端部近傍位置の上部までX軸方向に直線状に伸びている。X軸流路32dのX軸に沿った中心線は、第1〜第3X軸方向基本伝送線路31a1〜31c1のX軸に沿った中心線と一致している。X軸流路32dの底部に、第1〜第3X軸方向基本伝送線路31a1〜31c1が形成されている。
3個のポンプ34a,34b,34cのそれぞれは、上述したポンプ13と同一構造を備えている。
ポンプ34aは、第1X軸方向基本伝送線路31a1のX軸正方向端部近傍位置の上部にて基体31に固定されている。ポンプ34aのポンプ室は、連通路34a1を介して第1Y軸流路32a及びX軸流路32dと連通している。ポンプ34aのポンプ室、連通路34a1、第1Y軸流路32a及びX軸流路32dには、一つの塊の導電性流体LMが収容されている。
ポンプ34bは、第2X軸方向基本伝送線路31b1の中央の上部にて基体31に固定されている。ポンプ34bのポンプ室は、連通路34b1を介して第2Y軸流路32b及びX軸流路32dと連通している。ポンプ34bのポンプ室、連通路34b1、第2Y軸流路32b及びX軸流路32dには、一つの塊の導電性流体LMが収容されている。
ポンプ34cは、第3X軸方向基本伝送線路31c1のX軸負方向端部近傍位置の上部にて基体31に固定されている。ポンプ34cのポンプ室は、連通路34c1を介して第3Y軸流路32c及びX軸流路32dと連通している。ポンプ34cのポンプ室、連通路34c1、第3Y軸流路32c及びX軸流路32dには、一つの塊の導電性流体LMが収容されている。
導電性流体LMは、例えば、水銀などの液体金属からなる非圧縮性で導電性を有する流体である。また、第1Y軸流路32a、第2Y軸流路32b、第3Y軸流路32c及びX軸流路32dの導電性流体LMが満たされていない部分には、圧縮性流体(例えば、窒素ガスなどの不活性ガス)が封入されている。
このように構成された導電性流体使用デバイス30において、信号は第1X軸方向基本伝送線路31a1のX軸負方向側端部から入力され、第3X軸方向基本伝送線路31c1のX軸正方向端部から出力される。従って、デバイス30によれば、第1X軸方向基本伝送線路31a1のX軸正方向端部と第2X軸方向基本伝送線路31b1のX軸負方向端部とから形成される第1キャパシタ(コンデンサ)C1が信号の伝送線路に直列に挿入され、更に、第2X軸方向基本伝送線路31b1のX軸正方向端部と第3X軸方向基本伝送線路31c1のX軸負方向端部とから形成される第2キャパシタC2が信号の伝送線路に直列に挿入されていることになる。
また、デバイス30によれば、第1Y軸方向基本伝送線路31a2と接地電極33とにより第1インダクタ(コイル)Ly1が伝送線路に並列に接続され、第2Y軸方向基本伝送線路31b2と接地電極33とにより第2インダクタ(コイル)Ly2が伝送線路に並列に接続され、第3Y軸方向基本伝送線路31c2と接地電極33とにより第3インダクタ(コイル)Ly3が伝送線路に並列に接続されていることになる。このようにデバイス30は、図20に等価回路により示したハイパスフィルタとなっている。
次に、上記のように構成された導電性流体使用デバイス30の作動について、図21及び図22を参照しながら説明する。図21及び図22は、導電性流体使用デバイス30が、それぞれ初期状態及び作動状態にあるときに、第1基本伝送線路31a、第2基本伝送線路31b、第3基本伝送線路31c及び導電性流体LMの様子を概念的に示した図である。
先ず、導電性流体使用デバイス30が初期状態にあるとき、ポンプ34a〜34cの電極には電圧が印加されない。このため、ポンプ34a〜34cの各ポンプ室の容積は初期容積となる。このとき、導電性流体LMは、第1基本伝送線路31a、第2基本伝送線路31b及び第3基本伝送線路31cの上方にのみ存在している。従って、デバイス30の伝送線路は図21に示したように、第1基本伝送線路31a、第2基本伝送線路31b及び第3基本伝送線路31cと一致する。
次に、ポンプ34a〜34cのそれぞれの電極にそれぞれ所定の電圧を印加する。このとき、ポンプ34a〜34cの各ポンプ室の容積は初期容積から減少し、各ポンプ室から導電性流体LMが吐出される。これにより、導電性流体LMは、図22の矢印にて示したように移動する。
即ち、導電性流体LMは、X軸流路32dにおいて、第1X軸方向基本伝送線路31a1からX軸正方向に伸長し、第2X軸方向基本伝送線路31b1からX軸正方向及びX軸負方向に伸長し、第3X軸方向基本伝送線路31c1からX軸負方向に伸長する。
従って、X軸流路32dにおいて、第1X軸方向基本伝送線路31a1に繋がっている導電性流体LMと、第2X軸方向基本伝送線路31b1に繋がっている導電性流体LMと、の距離が図21に示した距離L10から図22に示した距離LX1へと変化する。同様に、第3X軸方向基本伝送線路31c1に繋がっている導電性流体LMと、第2X軸方向基本伝送線路31b1に繋がっている導電性流体LMと、の距離が図21に示した距離L10から図22に示した距離LX2へと変化する。
この結果、上述した第1キャパシタC1の電極間距離が実質的に距離LX1へと変化したことにともなって、第1キャパシタC1の容量(キャパシタンス)が変化する。同様に、上述した第2キャパシタC2の電極間距離が実質的に距離LX2へと変化したことにともなって、第2キャパシタC2の容量(キャパシタンス)が変化する。
また、導電性流体LMは、第1Y軸流路32a、第2Y軸流路32b及び第3Y軸流路32cにおいてX軸正方向及びX軸負方向に広がる。これにより、第1インダクタLy1を構成している線路の幅が図21に示した幅W20から図22に示した幅WY1へと変化する。この結果、第1インダクタLy1のインダクタンスが変化する。同様に、第2インダクタLy2を構成している線路の幅がW20から幅WY2へと変化する。この結果、第2インダクタLy2のインダクタンスが変化する。更に、第3インダクタLy3を構成している線路の幅がW20から幅WY3へと変化する。この結果、第3インダクタLy3のインダクタンスが変化する。
以上により、図20に示したハイパスフィルタを構成しているキャパシタC1,C2の各キャパシタンス及びインダクタLy1〜Ly3の各インダクタンスが変化するので、ハイパスフィルタのカットオフ周波数などの回路特性が変化する。
更に、このデバイス30は、第1〜第3ポンプ34a〜34cに付与する電圧を独立に変更できるので、幅LX1と幅LX2とを異ならせることもできる。また、デバイス30は、幅LX1及び幅LX2を連続的に変更することができる。従って、デバイス30は、キャパシタC1,C2の各キャパシタンスを連続的に変更することができる。同様に、デバイス30は、第1〜第3ポンプ34a〜34cに付与する電圧を独立に変更できるので、幅WY1〜WY3を互いに異ならせることもできる。また、デバイス30は、幅WY1〜WY3のそれぞれを連続的に変更することができる。従って、デバイス30は、インダクタLy1〜Ly3の各インダクタンスを連続的に変更することができる。以上により、デバイス30は所望の回路特性を達成することができるハイパスフィルタとなっている。
なお、上記デバイス30において、ポンプ34a〜34cは導電性流体LMを直接吐出しているが、絶縁性流体を吐出することにより、各流路に存在している導電性流体LMを移動(変形)させるように構成してもよい。また、3個のポンプ34a〜34cに代えて、ポンプを一つだけ備えるように構成し、そのポンプの吐出口を上述した連通路34a1、34b1及び34c1に接続するように構成してもよい。これによれば、より低コストなデバイスを提供することができる。
(他の適用例)
本発明による導電性流体使用デバイスは、上記実施形態以外の形態により、マイクロストリップ等の高周波回路の回路特性(例えば、直列又は並列接続されたキャパシタの容量の変更、直列又は並列接続されたリアクタンス回路素子のインダクタンスの変更)を行うことができる。以下、それらの概略について図23〜図28を参照しながら説明する。なお、これらの図において、誘電体からなる基体に符号Sub、接地電極に符号GND、伝送線路に符号Sigを付している。
(直列接続されたキャパシタの容量の変更)
図23は、マイクロストリップラインにおいて信号の伝送経路に直列接続されたキャパシタの一例を示している。この例では、幅が一定の伝送線路Sigが距離dを隔てて互いの端面同士が対向するように形成されてキャパシタを構成している。このような回路において、容量CはC=ε・S/dにより得られる。εは基体の誘電率であり、Sは伝送線路Sig端面の面積である。従って、導線性流体を移動させることにより距離dを可変とすれば、直列接続されたキャパシタの容量が可変のマイクロストリップラインが得られる。
図24及び図25は、マイクロストリップラインにおいて信号の伝送経路に直列接続されたキャパシタの他の例を示している。これらの例では、伝送線路Sig同士が基体Subの上面のX軸方向において距離dだけ重なってキャパシタを構成している。この場合、伝送信号の波長λgに対してd<λg/4であれば、実質的な容量Ceqは、Ceq=C・d(Cは伝送線路Sig同士が基体の上面のX軸方向において距離dだけ重なっている部分の単位長さあたりの容量)となる。従って、導線性流体の移動により距離dを可変とすれば、直列接続されたキャパシタの容量が可変のマイクロストリップラインが得られる。
(並列接続されたキャパシタの容量の変更)
図26は、マイクロストリップラインにおいて信号の伝送経路に並列接続されたキャパシタの一例を示している。この例では、X軸方向に伸びた伝送線路SigからY軸方向に伸びた部分(幅W、長さd<λg/4)が接地電極GNDとの間でキャパシタを構成している。このキャパシタの実質的容量Ceqは、Ceq=ε・S/h=ε・W・d/h(但し、hは基体Subの厚み)であるから、導線性流体の移動により幅W及び/又は長さdを可変とすれば、並列接続されたキャパシタの容量が可変のマイクロストリップラインが得られる。
(直列接続されたリアクタンス回路素子のインダクタンスの変更)
図27は、マイクロストリップラインにおいて信号の伝送経路に直列接続されたリアクタンス回路素子の一例を示している。この例は、Y軸方向長さ(幅)W1の幅広伝送線路がX軸方向に伸び、幅W1よりも狭い幅W2の幅狭伝送線路がX軸方向に距離dだけ伸び、再び幅W1の幅広伝送線路がX軸方向に伸びるパターンを有する。
この場合、幅広伝送線路のインダクタンスをL1、幅狭伝送線路のインダクタンスをL2とすると、実質的なインダクタンスLeqは、Leq=(L2−L1)・dとなる。いま、幅広伝送線路における位相速度及び特性インピーダンスをそれぞれをvg1及びZ1とし、幅狭伝送線路における位相速度及び特性インピーダンスをそれぞれをvg2及びZ2とすると、L1=Z1/vg1、L2=Z2/vg2となる。また、一般に、マイクロストリップラインの特性インピーダンスZは、下記(1)式で表される。εは基体Subの誘電率、hは基板Subの厚み、Wは伝送線路Sigの幅、tは伝送線路Sigの厚みである。K1〜K4は定数である。
Figure 2005117636
通常、幅広伝送線路のインダクタンスL1は50Ω程度に設定される。また、誘電率ε及び基板Subの厚みhは一定である。更に、伝送線路の厚みtは伝送線路の幅Wに比べて極めて小さい。従って、幅狭伝送線路の特性インピーダンスZ2が幅W2に依存して変化し、その結果、インダクタンスL2(=Z2/vg2)が幅W2に依存して変化するから、導電性流体の移動により幅W2を可変とすれば、直列接続されたインダクタンスが可変のマイクロストリップラインが得られる。
(並列接続されたリアクタンス回路素子のインダクタンスの変更)
図28は、マイクロストリップラインにおいて信号の伝送経路に並列接続されたリアクタンス回路素子の一例を示している。この例は、X軸方向に伸びる伝送線路からリアクタンス回路素子を形成するための部分がY軸方向に延びている。このY軸方向に延びた部分の幅(X軸方向長さ)はWであり、Y軸方向長さはdである。また、Y軸方向端部は接地されている。
この接地された伝送線路(Y軸方向に伸びた伝送線路)の長さdが、d<λg/4の場合、実質的なインダクタンスLeqは、Leq=L・dで表され、インダクタンスLは上述した(1)に示した式と同様の式に従って変化するから、インダクタンスLは幅Wに依存して変化する。従って、導電性流体の移動により幅Wを可変とすれば、回路に並列接続されたインダクタンスが可変のマイクロストリップラインが得られる。
(並列接続されたキャパシタとリアクタンス回路素子との間の切り替え)
なお、図26と図28とを比較することにより理解されるように、これらのデバイスにおいてY軸方向に伸びた部分の端部を接地するか非接地とするかを導電性流体の移動により切り替えることにより、並列接続されたキャパシタを並列接続されたリアクタンス回路素子に切り替え、又は、並列接続されたリアクタンス回路素子を並列接続されたキャパシタに切り替えることもできる。
(リアルタイムの特性可変デバイス)
本発明による導電性流体使用デバイスによれば、導電性流体を移動させるアクチュエータ(圧電ポンプ)に印可する電圧を変化させることで、導電性流体の移動量をリアルタイムで連続的に制御することが可能となる。そのため、導電性流体使用デバイスの周囲(例えば、基体)に温度センサを設け、その温度センサが検出する温度に基づいてアクチュエータをフィードバック制御することにより、リアルタイム温度補償機能を有するデバイスを実現することができ、環境の変化によってデバイス特性(回路特性)が変化しないデバイスを提供することができる。また、フィードバック制御には、上記温度センサに限らず、圧力センサ、加速度センサ等の各種センサを使用することも可能である。更に、デバイス自身の経時変化をモニタし、その経時変化を補償するようにデバイス特性を制御することにより、長期間安定なデバイス特性を発揮するデバイスを提供することもできる。
以上、本発明による導電性流体使用デバイスの実施形態について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態は、マイクロストリップラインとマイクロストリップアンテナに関するものであったが、図29乃至図33に示したような、他の高周波回路(平面線路、同軸構造の線路)に本発明を適用してもよい。なお、これらの図において、伝送線路には符号Sを、接地電極には符号GNDを、基体(誘電体)には符号Subを付している。
また、導電性流体を移動させるアクチュエータとしては圧電ポンプに限定されることはなく、例えば、ポンプの圧電素子を反強誘電体膜に置き換えてもよい。更に、上記第1実施形態においては、固体導電体の基本伝送線路11aと導電性流体LMとから伝送線路が形成されていたが、導電性流体LMのみから伝送線路を構成してもよい。同様に、上記第2実施形態においては、平面パッチ電極が固体電極21aと導電性流体LMとにより構成されていたが、導電性流体LMのみにより平面パッチ電極を構成してもよい。
更に、上記の各実施形態において、導電性流体を移動させるアクチュエータとしての圧電ポンプの個数を増加することにより、各伝送線路部分の特性をより精度よく変化させてもよい。これとは逆に、流路の構造を工夫することにより、一つの圧電ポンプによって各伝送線路部分の特性を変化させてもよく、この場合、デバイスのコストをより低下させることができる。
本発明の第1実施形態に係る導電性流体使用デバイスの平面図である。 図1に示した導電性流体使用デバイスの正面図である。 図1に示した1−1線に沿った平面にて導電性流体使用デバイスを切断した断面図である。 図1に示した2−2線に沿った平面にて導電性流体使用デバイスを切断した断面図である。 図1に示した3−3線に沿った平面にて導電性流体使用デバイスを切断した断面図である。 図1に示した導電性流体使用デバイスの等価回路図である。 図2の4−4線に沿った平面で初期状態にある導電性流体使用デバイスを切断した断面図である。 図1の1−1線に沿った平面で初期状態にある導電性流体使用デバイスを切断した断面図である。 図2の4−4線に沿った平面で作動状態にある導電性流体使用デバイスを切断した断面図である。 図1の1−1線に沿った平面で作動状態にある導電性流体使用デバイスを切断した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る導電性流体使用デバイスの平面図である。 図11に示した導電性流体使用デバイスの正面図である。 図12に示した6−6線に沿った平面にて初期状態にある導電性流体使用デバイスを切断した断面図である。 図11に示した5−5線に沿った平面にて初期状態にある導電性流体使用デバイスを切断した断面図である。 図12に示した6−6線に沿った平面にて作動状態にある導電性流体使用デバイスを切断した断面図である。 図11に示した5−5線に沿った平面にて作動状態にある導電性流体使用デバイスを切断した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る導電性流体使用デバイスの平面図である。 図17に示した導電性流体使用デバイスの正面図である。 図17に示した7−7線に沿った平面にて導電性流体移動デバイスを切断した断面図である。 図17に示した導電性流体使用デバイスの等価回路図である。 図17に示した導電性流体使用デバイスが初期状態にあるときの伝送線路及び導電性流体の様子を概念的に示した図である。 図17に示した導電性流体使用デバイスが作動状態にあるときの伝送線路及び導電性流体の様子を概念的に示した図である。 本発明による導電性流体使用デバイスが適用される高周波回路の一例の斜視図である。 本発明による導電性流体使用デバイスが適用される他の高周波回路の斜視図である。 本発明による導電性流体使用デバイスが適用される他の高周波回路の斜視図である。 本発明による導電性流体使用デバイスが適用される他の高周波回路の斜視図である。 本発明による導電性流体使用デバイスが適用される他の高周波回路の斜視図である。 本発明による導電性流体使用デバイスが適用される他の高周波回路の斜視図である。 本発明による導電性流体使用デバイスが適用されるストリップラインと呼ばれる高周波回路の断面図である。 本発明による導電性流体使用デバイスが適用されるコプレーナラインと呼ばれる高周波回路の断面図である。 本発明による導電性流体使用デバイスが適用されるスロットラインと呼ばれる高周波回路の断面図である。 本発明による導電性流体使用デバイスが適用される他の高周波回路(コプレーナラインが基体に埋め込まれたタイプ)の断面図である。 本発明による導電性流体使用デバイスが適用される他の高周波回路(接地電極付きコプレーナライン)の断面図である。
符号の説明
10…導電性流体使用デバイス、11…基体、11a…基本伝送線路、11a1…X軸方向基本伝送線路、11a2…Y軸方向基本伝送線路、11b…流路、11b1…X軸方向流路、11b2…Y軸方向流路、11c…連通路、12…接地電極、13…ポンプ、13b…圧電素子、20…導電性流体使用デバイス、21…基体、21a…固体電極、21b…空間(流路)、22…接地電極、23…ポンプ、23b…圧電素子、LM…導電性流体。

Claims (6)

  1. 導電性流体が移動可能な流路を備えた誘電体からなる基体と、
    前記基体の一部であって前記流路から所定の距離だけ離れた位置に設けられた接地電極と、
    前記導電性流体を前記流路内において移動させることにより少なくとも同導電性流体からなる伝送線路の形状を変更するアクチュエータと、
    を備え、
    前記導電性流体の移動により回路特性を連続的に変更可能な高周波回路を構成した導電性流体使用デバイス。
  2. 請求項1に記載の導電性流体使用デバイスであって、
    前記流路内に固体導電体からなる基本伝送線路が形成され、
    前記導電性流体を前記流路内において前記基本伝送線路と接触させながら移動させることにより同基本伝送線路と同導電性流体とからなる前記伝送線路の形状を変更するように構成した導電性流体使用デバイス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の導電性流体使用デバイスにおいて、
    前記アクチュエータは、ダイヤフラムと同ダイヤフラムに固定された圧電/電歪膜とを備え、同圧電/電歪膜に印加される電圧の大きさに応じた量だけ同ダイヤフラムが変形することにより前記導電性流体を前記流路内において任意の距離だけ移動するように構成された圧電ポンプである導電性流体使用デバイス。
  4. 薄板状に広がる空間を内部に有する誘電体からなる基体と、
    前記薄板状の空間と平行に広がる平面部を有するように前記基体の一部に設けられた接地電極と、
    前記空間に連通した連通路と、
    導電性流体を前記連通路を介して前記空間に流入出し同空間内において少なくとも同導電性流体により構成される平面パッチ電極の面積を連続的に変更させるためのアクチュエータと、
    を備え、前記平面パッチ電極の面積を連続的に変更することにより可変同調マイクロストリップアンテナを構成した導電性流体使用デバイス。
  5. 請求項4に記載の導電性流体使用デバイスであって、
    前記空間内に薄板状の固体電極が形成され、
    前記導電性流体を前記固体電極と接触させながら移動させて同導電性流体と同固体電極とにより構成される前記平面パッチ電極の面積を連続的に変更させるように構成した導電性流体使用デバイス。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の導電性流体使用デバイスにおいて、
    前記アクチュエータは、ダイヤフラムと同ダイヤフラムに固定された圧電/電歪膜とを備え、同圧電/電歪膜に印加される電圧の大きさに応じた量だけ同ダイヤフラムが変形することにより前記導電性流体を前記空間内において任意の距離だけ移動するように構成された圧電ポンプである導電性流体使用デバイス。
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