JP2005117200A - F級増幅回路,及びf級増幅器用負荷回路 - Google Patents

F級増幅回路,及びf級増幅器用負荷回路 Download PDF

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Abstract

【課題】F級増幅回路を小型化する。
【解決手段】 基本角周波数ωの成分及びその高調波成分の出力トランジスタ3を備え、負荷回路6の入力ノード15と出力ノード16との間に介設された第1リアクタンス二端子回路18と,出力ノード16と接地端子17との間に介設された第2リアクタンス二端子回路19とを有し、第1リアクタンス二端子回路18は,角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放になり,且つ,2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になる。nは1以上の自然数であり,mは,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方である。第2リアクタンス二端子回路19は,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は,F級増幅回路及びF級増幅器用負荷回路に関し,特に,F級増幅回路の負荷回路の改良に関する。
近年、HEMTやHBTなどの、高速動作可能なトランジスタが実用化されている。これらの素子によれば、50〜60GHz帯の動作周波数を実現することができる。
これらの素子においては、利得を向上させるために、高調波を積極的に利用することがある。この場合、高調波による電力消費を抑えることが、電力効率を向上させるために望ましい。
こうした目的のために、いわゆるF級増幅回路が使用される。F級増幅回路の原理は瞬時電圧波形と瞬時電流波形が如何なる時刻においても重ならないようにすることにある。このためにはトランジスタの出力端子から負荷側を見込んだインピーダンスを、偶数次高調波に対して短絡、奇数次高調波に対して開放とすることが必要である。これにより、トランジスタ出力端子における電流は基本波と偶数次高調波のみの周波数成分とし、同電圧は基本波と奇数次高調波成分のみの周波数成分ととすることができ、高調波による電力損失が無くなる。このとき基本波の電流と電圧の位相が完全逆相であれば、100%の効率で直流電力をマイクロ波電力に変換できる。このため上記高調波処理が基本波インピーダンスに影響を与えるものであってはならない。
F級増幅回路が,特許文献1及び特許文献2に開示されている。これらの文献に開示されたF級増幅回路は,伝送線路から構成されている負荷回路を備えている。負荷回路を構成する伝送線路の特性を最適に設計することにより,トランジスタの出力端子から負荷側を見込んだインピーダンスを、偶数次高調波に対して短絡、奇数次高調波に対して開放としている。
特開2001−111362号公報 特許第2513146号公報
公知のそのF級増幅回路の一つの問題は,それを基板に実装するために必要な面積が大きいことである。分布定数回路である伝送線路は,それが専有する面積が大きい。このため,伝送線路から構成される負荷回路の面積が不可避的に大きくなる。これは,F級増幅回路の小型化を妨げる。
F級増幅回路を基板に実装するために必要な面積を小さくするための技術が提供されることが望まれる。
本発明の目的は,小型化が実現できるF級増幅回路を提供することにある。
以下に、上記の目的を達成するための手段を説明する。その手段に含まれる技術的事項には、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応関係を明らかにするために、[発明の実施の形態]で使用される番号・符号が付加されている。但し、付加された番号・符号は、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の一の観点において,本発明によるF級増幅回路(1)は,入力信号に応答して,基本角周波数ωの成分及びその高調波成分を含む出力信号を出力するトランジスタ(3)と,外部負荷(10)に接続される出力端子(8)と,負荷回路(6)とを備えている。負荷回路(6)は,前記出力信号が入力される入力ノード(15)と,出力端子(8)に接続される出力ノード(16)とを有している。負荷回路(6)は,入力ノード(15)と出力ノード(16)との間に介設された第1リアクタンス二端子回路(18)と,出力ノード(16)と接地端子(17)との間に介設された第2リアクタンス二端子回路(19)とを含む。第1リアクタンス二端子回路(18)は,角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放になり,且つ,2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成されている。ただし,nは1以上の自然数であり,mは,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方である。第2リアクタンス二端子回路(19)は,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成されている。
以下に述べられているように,かかる負荷回路(6)は,F級動作を実現する。奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて第1リアクタンス二端子回路(18)が開放になり,したがって,負荷回路(6)の入力ノード(15)から外部負荷(10)の側をみたインピーダンスが角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放になる。更に,偶数次高調波の角周波数数2ω,4ω,…,2nωにおいて第1リアクタンス二端子回路(18)と第2リアクタンス二端子回路(19)との両方が短絡になるから,負荷回路(6)の入力ノード(15)から外部負荷(10)の側をみたインピーダンスが角周波数3ω,5ω,…,2nωにおいて短絡になる。
更に,かかる負荷回路(6)は,実装するのに必要な面積が小さい集中定数素子,具体的には,インダクタとキャパシタとで実現可能であり,したがって,F級増幅回路(1)の小型化を実現する。
本発明の他の観点において,本発明によるF級増幅回路(1)は,入力信号に応答して,基本角周波数ωの成分及びその高調波成分を含む出力信号を出力するトランジスタ(3)と,外部負荷(10)に接続される出力端子(8)と,負荷回路(6)とを備えている。負荷回路(6)は,前記出力信号が入力される入力ノード(15)と,出力端子(8)に接続される出力ノード(16)とを有している。負荷回路(6)は,入力ノード(15)と出力ノード(16)との間に介設された第1リアクタンス二端子回路(18)と,入力ノード(15)と接地端子(23)との間に介設された第2リアクタンス二端子回路(19’)とを含む。第1リアクタンス二端子回路(18)は,角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成されている。ただし,nは1以上の自然数であり,mは,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方である。第2リアクタンス二端子回路(19’)は,角周波数3ω,5ω,…,(2m’+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成されている。ただし,m’は,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方である。
かかる構成を有する負荷回路(6)は,F級動作を実現する。奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2mmin+1)ωにおいて第1リアクタンス二端子回路(18)と第2リアクタンス二端子回路(19’)の両方が開放になり,したがって,負荷回路(6)の入力ノード(15)から外部負荷(10)の側をみたインピーダンスが角周波数3ω,5ω,…,(2mmin+1)ωにおいて開放になる。ただし,mminは,mとm’とのうちの小さい一方である。更に,偶数次高調波の角周波数数2ω,4ω,…,2nωにおいて第1リアクタンス二端子回路(18)と第2リアクタンス二端子回路(19)との両方が短絡になるから,負荷回路(6)の入力ノード(15)から外部負荷(10)の側をみたインピーダンスが角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になる。
更に,かかる負荷回路(6)は,実装するのに必要な面積が小さい集中定数素子,具体的には,インダクタとキャパシタとで実現可能であり,したがって,F級増幅回路(1)の小型化を実現する。
mがnと等しい場合には,第1リアクタンス二端子回路(18)は,第1〜第n並列共振回路(31〜31)と,キャパシタ(32)とを備えることが好ましい。この場合,第1〜第n並列共振回路(31〜31)とキャパシタ(32)とは,入力ノード(15)と出力ノード(16)との間に直列に接続され,第1〜第n並列共振回路(31〜31)は,それぞれの共振周波数が,角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωとなるように設計される。
mがn−1と等しい場合には,前記第1リアクタンス二端子回路(18)は,第1〜第n−1並列共振回路(35〜35n−1)と,キャパシタ(36)と,インダクタ(37)とを備えていることが好ましい。この場合,第1〜第(n−1)並列共振回路(35〜35n−1)とキャパシタ(36)とインダクタとは,前記入力ノード(15)と前記出力ノード(16)との間に直列に接続され,第1〜第(n−1)並列共振回路(35〜35n−1)は,それぞれの共振周波数が角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωになるように設計される。
また,mはnと等しい場合には,第1リアクタンス二端子回路(18)は,第1〜第n直列共振回路(41〜41)と,キャパシタ(42)とを備えることも好ましい。この場合,第1〜第n直列共振回路(41〜41)とキャパシタ(42)とは,入力ノード(15)と出力ノード(16)との間に並列に接続され,第1〜第n直列共振回路(41〜41)は,それぞれの共振周波数が角周波数2ω,4ω,…,2nωであるように設計される。
また,mはn−1と等しい場合には,第1リアクタンス二端子回路(18)は,入力ノード(15)と出力ノード(16)との間に並列に接続された第1〜第n直列共振回路(45〜45)を備えることも好ましい。この場合,第1〜第n直列共振回路(45〜45)は,それぞれの共振周波数が,角周波数2ω,4ω,…,2nωであるように設計される。
第2リアクタンス二端子回路(19,19’)は,角周波数ωにおいて開放になるように構成されることが好適である。
出力ノード(16)と接地端子(17)との間に介設される第2リアクタンス二端子回路(19)は,第1〜第n並列共振回路(31〜31)と,キャパシタ(32)とを備えることが好ましい。この場合,第1〜第n並列共振回路(31〜31)とキャパシタ(32)とは,出力ノード(16)と接地端子(17)との間に直列に接続され,第1〜第n並列共振回路(31〜31)は,それぞれの共振周波数が,角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωとなるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19)は,第1〜第n−1並列共振回路(35〜35n−1)と,キャパシタ(36)と,インダクタ(37)とを備えていることが好ましい。この場合,第1〜第(n−1)並列共振回路(35〜35n−1)とキャパシタ(36)とインダクタとは,出力ノード(16)と接地端子(17)との間に直列に接続され,第1〜第(n−1)並列共振回路(35〜35n−1)は,それぞれの共振周波数が角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωになるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19)は,第1〜第n直列共振回路(41〜41)と,キャパシタ(42)とを備えることも好ましい。この場合,第1〜第n直列共振回路(41〜41)とキャパシタ(42)とは,出力ノード(16)と接地端子(17)との間に並列に接続され,第1〜第n直列共振回路(41〜41)は,それぞれの共振周波数が角周波数2ω,4ω,…,2nωであるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19)は,出力ノード(16)と接地端子(17)との間に並列に接続された第1〜第n直列共振回路(45〜45)を備えることも好ましい。この場合,第1〜第n直列共振回路(45〜45)は,それぞれの共振周波数が,角周波数2ω,4ω,…,2nωであるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19)は,出力ノード(16)と接地端子(17)との間に並列に介設された第1〜第n直列共振回路(51〜51)を備えてなることが可能である。この場合,第1〜第n直列共振回路(51〜51)は,それぞれの共振周波数が角周波数2ω,4ω,…,2nωであるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19)は,前記出力ノード(16)と前記接地端子(17)との間に直列に接続された第1〜第(n+1)並列共振回路(61〜61n+1)を備えてなることが可能である。この場合,第1〜第(n+1)並列共振回路(61〜61n+1)は,それぞれの共振周波数が角周波数ω,3ω,…,(2n+1)ωであるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19)は,第1〜第n並列共振回路(64〜64)とインダクタ(65)とを備えてなることが可能である。この場合,第1〜第n並列共振回路(64〜64)とインダクタ(65)とは,出力ノード(16)と接地端子(17)との間に直列に介設され,第1〜第n並列共振回路(64〜64)は,それぞれの共振周波数が,角周波数ω,3ω,…,(2n−1)ωであるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19)は,第1〜第n直列共振回路(71〜71)と, キャパシタ(72)と,インダクタ(73)とを備えてなることが可能である。この場合,第1〜第n直列共振回路(71〜71)と,キャパシタ(72)と,インダクタ(73)とは,出力ノード(16)と接地端子(17)との間に並列に接続され,第1〜第n直列共振回路(71〜71)は,それぞれの共振周波数が,角周波数2ω,4ω,…,2nωであるように設計される。
また,前記第2リアクタンス二端子回路(19)は,第1〜第n直列共振回路(761〜76)と,インダクタ(77)とを備えてなることが可能である。第1〜第n直列共振回路(76〜76)とインダクタ(77)とは,出力ノード(16)と接地端子(17)との間に並列に接続され,第1〜第n直列共振回路(76〜76)は,それぞれの共振周波数が角周波数2ω,4ω,…,2nωであるように設計される。
入力ノード(15)と接地端子(23)との間に介設される第2リアクタンス二端子回路(19’)は,第1〜第n並列共振回路(31〜31)と,キャパシタ(32)とを備えることが好ましい。この場合,第1〜第n並列共振回路(31〜31)とキャパシタ(32)とは,入力ノード(15)と接地端子(23)との間に直列に接続され,第1〜第n並列共振回路(31〜31)は,それぞれの共振周波数が,角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωとなるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19’)は,第1〜第n−1並列共振回路(35〜35n−1)と,キャパシタ(36)と,インダクタ(37)とを備えていることが好ましい。この場合,第1〜第(n−1)並列共振回路(35〜35n−1)とキャパシタ(36)とインダクタとは,入力ノード(15)と接地端子(23)との間に直列に接続され,第1〜第(n−1)並列共振回路(35〜35n−1)は,それぞれの共振周波数が角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωになるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19’)は,第1〜第n直列共振回路(41〜41)と,キャパシタ(42)とを備えることも好ましい。この場合,第1〜第n直列共振回路(41〜41)とキャパシタ(42)とは,入力ノード(15)と接地端子(23)との間に並列に接続され,第1〜第n直列共振回路(41〜41)は,それぞれの共振周波数が角周波数2ω,4ω,…,2nωであるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19’)は,入力ノード(15)と接地端子(23)との間に並列に接続された第1〜第n直列共振回路(45〜45)を備えることも好ましい。この場合,第1〜第n直列共振回路(45〜45)は,それぞれの共振周波数が,角周波数2ω,4ω,…,2nωであるように設計される。
また,入力ノード(15)と接地端子(23)との間に介設される第2リアクタンス二端子回路(19’)は,入力ノード(15)と接地端子(23)との間に直列に接続された第1〜第(n+1)並列共振回路(61〜61n+1)を備えてなることが可能である。この場合,第1〜第(n+1)並列共振回路(61〜61n+1)は,それぞれの共振周波数が角周波数ω,3ω,…,(2n+1)ωであるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19’)は,第1〜第n並列共振回路(64〜64)とインダクタ(65)とを備えてなることが可能である。この場合,第1〜第n並列共振回路(64〜64)とインダクタ(65)とは,入力ノード(15)と接地端子(23)との間に直列に介設され,第1〜第n並列共振回路(64〜64)は,それぞれの共振周波数が角周波数ω,3ω,…,(2n−1)ωであるように設計される。
また,第2リアクタンス二端子回路(19’)は,第1〜第n直列共振回路(71〜71)と,キャパシタ(72)と,インダクタ(73)とを備えてなることが可能である。この場合,第1〜第n直列共振回路(71〜71)とキャパシタ(72)とインダクタ(73)とは,入力ノード(15)と接地端子(23)との間に並列に接続され,第1〜第n直列共振回路(71〜71)は,それぞれの共振周波数が角周波数2ω,4ω,…,2nωであるように設計される。
第2リアクタンス二端子回路(19’)は,第1〜第n直列共振回路(76〜76)と,インダクタ(77)とを備えてなることが可能である。この場合,第1〜第n直列共振回路(76〜76)とインダクタ(77)とは,入力ノード(15)と接地端子(23)との間に並列に接続され,第1〜第n直列共振回路(76〜76)は,それぞれの共振周波数が角周波数2ω,4ω,…,2nωであるように設計される。
当該F級増幅回路(1)は,更に,出力端子(8)と出力ノード(16)の間に,インピーダンス整合回路(7)を備えることが好適である。
本発明の更に他の観点において,F級増幅回路用負荷回路(6)は,トランジスタ(3)から基本角周波数ωを有する出力信号を受ける入力ノード(15)と,外部負荷(10)に接続される出力ノード(16)との間に介設された第1リアクタンス二端子回路(18)と,出力ノード(16)と接地端子(17)との間に介設された第2リアクタンス二端子回路(19)とを備えている。第1リアクタンス二端子回路(18)は,角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nω0ににおいて短絡となるように構成されている。ただし,nは1以上の自然数であり,mは,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方である。第2リアクタンス二端子回路(19)は,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成されている。
本発明の更に他の観点において,F級増幅回路用負荷回路(6)は,トランジスタ(3)から基本角周波数ωを有する出力信号を受ける入力ノード(15)と,外部負荷(10)に接続される出力ノード(16)との間に介設された第1リアクタンス二端子回路(18)と,入力ノード(15)と接地端子(23)との間に介設された第2リアクタンス二端子回路(19’)とを備えている。第1リアクタンス二端子回路(18)は,角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成されている。ただし,nは1以上の自然数であり,m’は,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方である。第2リアクタンス二端子回路(19’)は,角周波数3ω,5ω,…,(2m’+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成されている。ただし,m’は,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方である。
本発明により、小型化が実現できるF級増幅回路が提供される。
1) 全体構成
図1に示されているように,本発明の実施の一形態のF級増幅回路1は,基本角周波数ωで動作する増幅回路である。F級増幅回路1は,入力端子2と,カップリングキャパシタC01と,入力側整合回路Tと,増幅用FET3と,チョークコイル4と,チョークコイル5と,負荷回路6と,基本波インピーダンス整合回路7と,カップリングキャパシタC02と,出力端子8とを備えている。入力端子2は,外部回路9から基本角周波数がωである入力信号が供給される端子であり,出力端子8は,F級増幅回路1の出力信号が外部負荷10に出力される端子である。
カップリングキャパシタC01と入力側整合回路Tとは,入力端子2と増幅用FET3のゲートとの間に直列に接続されている。カップリングキャパシタC01は,直流信号を遮断するために使用される。入力側整合回路Tは,外部回路9の出力インピーダンスとF級増幅回路1の入力インピーダンスとを整合させる。入力側整合回路Tとしては,長さがλ/4である伝送線路が使用される。ここでλは,基本波角周波数がωである基本波の波長である。
カップリングキャパシタC01と入力側整合回路Tとの間のノード11には,インダクタ4を介して電源12が接続されている。電源12は,増幅用FET3のゲートにバイアス電位Vgを供給する。
増幅用FET3は,入力端子2から入力される入力信号に応答して,そのドレインから基本角周波数がωである出力信号を出力する。その出力信号には,基本角周波数ωの高調波成分が含まれている。増幅用FET3のソースは接地端子13に接続され,ドレインはチョークコイル5を介して電源14に接続されている。電源14は,増幅用FET3のドレインに電源電位Vddを供給する。増幅用FET3のドレインは,負荷回路6に接続されている。増幅用FET3としては,好ましくはヘテロ接合FET及びHEMT(High Electron Mobility Transistor)が使用される。
負荷回路6は,入力ノード15と出力ノード16との間に介設された第1リアクタンス二端子回路18と,出力ノード16と接地端子17との間に介設された第2リアクタンス二端子回路19とを備えている。ここで入力ノード15は,増幅用FET3のドレインに接続されているノードであり,出力ノード16は,基本波インピーダンス整合回路7とカップリングキャパシタC02を介して出力端子8に接続されているノードである。
第1リアクタンス二端子回路18は,角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放になり,且つ,2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成されている。ここで,nは1以上の自然数であり,mは,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のいずれかである。ここで,リアクタンス二端子回路とは,抵抗素子を有しないで,リアクタンス素子(即ち,キャパシタ及びインダクタ)のみから成る二端子回路を意味することに留意されたい。
第2リアクタンス二端子回路19は,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成されている。第1リアクタンス二端子回路18と第2リアクタンス二端子回路19の構成は,後に詳細に説明される。
負荷回路6の出力ノード16と,F級増幅回路1の出力端子8との間には,基本波インピーダンス整合回路7と,カップリングキャパシタC02とが直列に接続されている。基本波インピーダンス整合回路7は,基本角周波数ωにおけるF級増幅回路1の出力インピーダンスと,外部負荷10のインピーダンスとを整合させるために使用される。カップリングキャパシタC03は,直流信号を遮断するために使用される。基本波インピーダンス整合回路7は,負荷回路6の出力ノード16と接地端子20との間に介設されたインダクタ21と,出力ノード16とカップリングキャパシタC02との間に介設されたインダクタ22とから構成される。
上記の構成を有する負荷回路6は,奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて,入力ノード15から外部負荷10を見込んだインピーダンスを開放にし,更に,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて,入力ノード15から外部負荷10を見込んだインピーダンスを短絡にする。奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωでは,第1リアクタンス二端子回路18が開放となり,ゆえに,入力ノード15から外部負荷10を見込んだインピーダンスが開放になる。一方,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωでは,第1リアクタンス二端子回路18と第2リアクタンス二端子回路19との両方が短絡になり,ゆえに,入力ノード15から外部負荷10を見込んだインピーダンスが短絡になる。既述のように,F級増幅回路1の負荷回路6がかかる特性を有していることは,電力増幅の効率を高める上で重要である。
更に,リアクタンス回路で構成されている負荷回路6は,伝送線路のような分布定数回路を使用せず,小さい面積に実装可能な集中定数回路で実現可能であるため,その面積を小さくすることができる。
負荷回路6の第2リアクタンス二端子回路19は,そのインピーダンスが,基本角周波数ωにおいて開放になるように設計されていることが好ましい。このように第2リアクタンス二端子回路19を設計することにより,負荷回路6は,基本角周波数ωにおいて入力ノード15から外部負荷10を見込んだインピーダンスに影響を及ぼさないようにすることができる。
2) 第1リアクタンス二端子回路18の構成
第1リアクタンス二端子回路18としては,図3A乃至図3Dそれぞれに示されたリアクタンス二端子回路18A乃至18Dが使用可能である。リアクタンス二端子回路18A,18Cは,mがnである場合に対応しており,奇数次高調波に対応する角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωにおいて開放になり,偶数次高調波において複素周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になる。一方,リアクタンス二端子回路18B,18Dは,mがn−1である場合に対応しており,奇数次高調波に対応する角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωにおいて開放になり,偶数次高調波に対応する角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になる。以下,リアクタンス二端子回路18A乃至18Dが,それぞれに詳細に説明される。
2−1) リアクタンス二端子回路18A
図3Aに示されているように,リアクタンス二端子回路18Aは,直列に接続された,並列共振回路31〜31と,キャパシタ32とから構成される。並列共振回路31は,並列に接続されたキャパシタ33とインダクタ34とから構成される。ここでiは,1以上n以下の整数である。並列共振回路31の共振周波数は,(2i+1)ωである。
かかる構成を有するリアクタンス二端子回路18Aは,キャパシタ33〜33のキャパシタンスC〜C,インダクタ34〜34のインダクタンスL〜L,及びキャパシタ32のキャパシタンスCを最適に調整することにより,角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡となるように設計することができる。この証明が以下に与えられる。
あるリアクタンス二端子回路を,角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωにおいて開放とし,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡とするためには,当該リアクタンス二端子回路のインピーダンスZinが,s=±3jω,±5jω,…,±(2n+1)jωにおいて極を有し,且つ,s=±2jω,±4jω,…,±2njωにおいて零点を有すればよい。ここでjは,虚数単位である。本明細書では,虚数単位としてiではなくjが使用されることに留意されたい。
フォスターのリアクタンス定理から,s=±3jω,±5jω,…,±(2n+1)jωにおいて極を有し,且つ,s=±2jω,±4jω,…,±2njωにおいて零点を有するリアクタンス二端子回路のインピーダンスZinは,
Figure 2005117200
と表される。
式(1)について部分分数展開を行うことにより,式(2)を得る:
Figure 2005117200
ここでA(iは,1以上n以下の整数)は,s=±(2i+1)jωにおける留数であり,
Figure 2005117200
一方,Bは,s=0における留数であり,
Figure 2005117200
式(2)の第1項〜第n項は並列共振器のインピーダンスと同一の形式を有しており,並列共振器31〜31に含まれるキャパシタとインダクタとの特性を適切に定めることにより,並列共振器31〜31のインピーダンスZ〜Zを,それぞれ,式(2)の第1項〜第n項と一致させることが可能である。当業者に周知であるように,そのキャパシタンスCとインダクタンスLとが,それぞれ,下記式:
Figure 2005117200

が成立するように定められたキャパシタとインダクタとからなる並列共振器のインピーダンスZは,
Figure 2005117200
となる。これを利用すれば,並列共振器31のキャパシタ33のキャパシタンスCと,インダクタ34のインダクタンスLとを,下記式:
Figure 2005117200
が成立するように定めることにより,並列共振器31〜31のインピーダンスZ〜Zを,それぞれ,式(2)の第1項〜第n項と一致させることができる。キャパシタンスCとインダクタンスLとがこのように定められた並列共振器31の共振周波数は,(2i+1)ωである。
更に,式(2)の最終項はキャパシタのインピーダンスと同一の形式を有しているから,キャパシタ32のキャパシタンスCを適切に定めることにより,キャパシタ32のインピーダンスZC0を,式(2)の最終項と一致させることが可能である。即ち,キャパシタンスCを有するキャパシタ32のインピーダンスZC0は,
Figure 2005117200
と表される。ゆえに,キャパシタンスCを下記式:
Figure 2005117200
を満足するように決定することにより,キャパシタ32のインピーダンスZを式(2)の最終項に一致させることができる。
リアクタンス二端子回路18Aは,直列に接続された並列共振器31〜31とキャパシタ32とから構成されているから,式(7),式(8)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路18AのインピーダンスZ(s)を,式(2)のインピーダンスZin,即ち,式(1)のインピーダンスZinに一致させることができる。したがって,式(7),式(8)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路18Aを,奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωにおいて開放とし,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡とすることができる。
2−2) リアクタンス二端子回路18B
図3Bに示されているように,リアクタンス二端子回路18Bは,直列に接続された,並列共振回路35〜35n−1と,キャパシタ36とインダクタ37とから構成される。並列共振回路35は,並列に接続されたキャパシタ38とインダクタ39とから構成される。並列共振回路35の共振周波数は,(2i+1)ωである。
かかる構成を有するリアクタンス二端子回路18Bは,キャパシタ38〜38n−1のキャパシタンスC〜Cn−1,インダクタ39〜39n−1のインダクタンスL〜Ln−1,キャパシタ36のキャパシタンスC,及びインダクタ37のインダクタンスLを最適に調整することにより,角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡となるように設計することができる。この証明が以下に与えられる。
あるリアクタンス二端子回路を角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωにおいて開放とし,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡とするためには,当該リアクタンス二端子回路のインピーダンスZinが,s=±3jω,±5jω,…,±(2n−1)jωにおいて極を有し,且つ,s=±2jω,±4jω,…,±2njωにおいて零点を有すればよい。
フォスタのリアクタンス定理から,s=±3jω,±5jω,…,±(2n−1)jωにおいて極を有し,且つ,s=±2jω,±4jω,…,±2njωにおいて零点を有するリアクタンス二端子回路のインピーダンスZinは,
Figure 2005117200
と表される。
式(11)に対して部分分数展開を行うことにより,下記の式(12)を得る:
Figure 2005117200
ここでA(iは,1以上n以下の整数)は,s=±(2i+1)jωにおける留数であり,
Figure 2005117200
Bは,s=0における留数であり,
Figure 2005117200
Cは,s=∞における留数であり,
Figure 2005117200
式(12)の第1項〜第n−1項は並列共振器のインピーダンスと同一の形式を有しており,第n項は,キャパシタのインピーダンスと同一の形式を有している。ゆえに,リアクタンス2端子回路18Aの場合と同様に,並列共振器35のキャパシタ38のキャパシタンスCと,インダクタ39のインダクタンスLとを,下記式:
Figure 2005117200
が成立するように定めることにより,並列共振器35〜35n−1のインピーダンスZ〜Zn−1を,それぞれ,式(12)の第1項〜第n−1項に一致させることができる。このようにインダクタンス及びキャパシタンスが定められた並列共振器35の共振周波数は,(2i+1)ωである。更に,キャパシタ36のキャパシタンスCを下記式:
Figure 2005117200
を満足するように決定することにより,,キャパシタ32のインピーダンスZC0を式(12)の最終項に一致させることができる。
更に,インダクタンスLを有するインダクタ37のインピーダンスZL0は,
Figure 2005117200
と表されるから,インダクタンスLを下記式:
Figure 2005117200
を満足するように決定することにより,インダクタ37のインピーダンスZL0を式(11)の最終項に一致させることができる。
リアクタンス二端子回路18Bは,直列に接続された並列共振器35〜35とキャパシタ36とインダクタ37とから構成されているから,式(16)〜式(18)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路18BのインピーダンスZ(s)を,式(12)のインピーダンスZin,即ち,式(11)のインピーダンスZinに一致させることができる。したがって,式(16)〜式(18)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路18Bのインピーダンスを,奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωにおいて開放とし,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡にすることができる。
2−3)リアクタンス二端子回路18C
図3Cに示されているように,リアクタンス二端子回路18Cは,並列に接続された,直列共振回路41〜41とキャパシタ42とから構成される。直列共振回路41は,直列に接続されたキャパシタ43とインダクタ44とから構成される。直列共振回路41の共振周波数は2iωである。
かかる構成を有するリアクタンス二端子回路18Cは,キャパシタ43〜43のキャパシタンスC〜C,インダクタ44〜44のインダクタンスL〜L,並びにキャパシタ42のキャパシタンスCを最適に調整することにより,角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように設計することができる。以下,その証明が与えられる。
既述のように,あるリアクタンス二端子回路を,角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωにおいて開放とし,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡とするためには,当該リアクタンス二端子回路のインピーダンスZinが,s=±3jω,±5jω,…,±(2n+1)jωにおいて極を有し,且つ,s=±2jω,±4jω,…,±2njωにおいて零点を有すればよい。かかるリアクタンス二端子回路のインピーダンスZinは,上述の式(1)で表される。
式(1)の右辺の逆数をとることにより,当該リアクタンス二端子回路のアドミタンスYinを得ることができ,アドミタンスYinは,下記式:
Figure 2005117200
で表される。ただし,1/Mは,M’に置き換えられている。
式(21)に対して部分分数展開を行うことにより,下記の式(22)を得る:
Figure 2005117200
ここで,A(iは1以上n以下の整数)は,s=±(2i)jωにおける留数であり,
Figure 2005117200
一方,Bは,s=∞における留数であり,
Figure 2005117200
式(22)の第1項〜第n項は直列共振器のアドミタンスと同一の形式を有しているから,直列共振器41〜41に含まれるキャパシタとインダクタとの特性を適切に定めることにより,直列共振器41〜41のアドミタンスY〜Yを,それぞれ,式(22)の第1項〜第n項と一致させることが可能である。当業者に周知であるように,キャパシタンスCとインダクタンスLとが,それぞれ,下記式:
Figure 2005117200
が成立するように定められたキャパシタとインダクタとからなる直列共振器のアドミタンスYは,
Figure 2005117200
となる。これを利用すれば,直列共振器41のキャパシタ43のキャパシタンスCと,インダクタ44のインダクタンスLとを,
Figure 2005117200
が成立するように定めることにより,直列共振器41〜41のアドミタンスY〜Yを,それぞれ,式(22)の第1項〜第n項と一致させることができる。このようにインダクタンス及びキャパシタンスが定められた直列共振器41の共振周波数は,2iωである。
更に,式(22)の最終項は,キャパシタのアドミタンスと同一の形式を有しているから,キャパシタ42のキャパシタンスCを適切に定めることにより,キャパシタ42のアドミタンスYC0を,式(22)の最終項と一致させることが可能である。即ち,キャパシタンスCを有するキャパシタ42のアドミタンスYC0は,
Figure 2005117200
と表される。ゆえに,キャパシタ42のキャパシタンスCを下記式:
Figure 2005117200
を満足するように決定することにより,キャパシタ42のアドミタンスYC0を式(22)の最終項に一致させることができる。
リアクタンス二端子回路18Cは,並列に接続された直列共振器41〜41とキャパシタ42とから構成されているから,式(27)及び式(28)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路18Cのアドミタンスを式(22)のアドミタンスYin,即ち,式(21)のアドミタンスYinに一致させることができる。これは,リアクタンス二端子回路18CのインピーダンスZ(s)を式(1)のインピーダンスZinに一致させることと等価である。
したがって,式(27)及び式(28)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路18Cは,奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放となり,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωではインピーダンスが短絡になる。
2−4)リアクタンス二端子回路18D
図3Dに示されているように,リアクタンス二端子回路18Dは,並列に接続された,直列共振回路45〜45から構成される。直列共振回路45は,直列に接続されたキャパシタ46とインダクタ47とから構成される。
かかる構成を有するリアクタンス二端子回路18Dは,キャパシタ46〜46のキャパシタンスC〜Cと,インダクタ47〜47のインダクタンスL〜Lとを最適に調整することにより,角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように設計することができる。以下には,その証明が与えられる。
既述のように,あるリアクタンス二端子回路を角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωにおいて開放とし,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡とするためには,当該リアクタンス二端子回路のインピーダンスZinが,s=±3jω,±5jω,…,±(2n−1)jωにおいて極を有し,且つ,s=±2jω,±4jω,…,±2njωにおいて零点を有すればよい。このようなリアクタンス二端子回路のインピーダンスZinは,上述の式(11)で表される。
式(11)の右辺の逆数をとることによって当該リアクタンス二端子回路のアドミタンスYinを得ることができ,アドミタンスYinは,下記式:
Figure 2005117200
と表される。
式(31)に対して部分分数展開を行うことにより,下記の式(32)を得る:
Figure 2005117200
ここで,A(iは1以上n以下の整数)は,s=2iωにおける留数であり,
Figure 2005117200
式(32)の第1項〜第n項は直列共振器のアドミタンスと同一の形式を有している。したがって,リアクタンス二端子回路18Cの場合と同様に,直列共振器45のキャパシタ46のキャパシタンスCと,インダクタ47のインダクタンスLとを,
Figure 2005117200
が成立するように定めることにより,直列共振器45〜45のアドミタンスY〜Yを,それぞれ,式(32)の第1項〜第n項と一致させることができる。このようにキャパシタンスCとインダクタンスLとが定められた直列共振器45の共振周波数は,2iωである。
リアクタンス二端子回路18Dは,並列に接続された直列共振器45〜45から構成されているから,式(34)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路18Dのアドミタンスを式(32)のアドミタンスYinに一致させることができる。これは,リアクタンス二端子回路18DのインピーダンスZ(s)を式(11)のインピーダンスZinに一致させることと等価である。
したがって,式(34)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路18Dは,奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωにおいて開放となり,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になる。
3) 第2リアクタンス二端子回路19の構成
既述のように,第2リアクタンス二端子回路19は,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成される。
かかる第2リアクタンス二端子回路19としては,図3A乃至図3Dに示されているリアクタンス二端子回路18A〜18Dが出力ノード16と接地端子17との間に接続されて使用され得る。上述されているように,リアクタンス二端子回路18A〜18Dは,奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放となり,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になることに留意されたい。
更に,第2リアクタンス二端子回路19としては,図4A乃至図4Eにそれぞれに示されたリアクタンス二端子回路19A乃至19Eが使用可能である。以下,リアクタンス二端子回路19A乃至19Eが,それぞれに詳細に説明される。
3−1) リアクタンス二端子回路19A
図4Aに示されているように,リアクタンス二端子回路19Aは,並列に接続された直列共振回路51〜51から構成される。直列共振回路51は,直列に接続されたキャパシタ52とインダクタ53とから構成される。直列共振回路51〜51の共振周波数は,それぞれ,2ω,4ω,…,2nωである。
このような構成を有するリアクタンス二端子回路19Aは,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になる。なぜなら,共振周波数がそれぞれ2ω,4ω,…,2nωである直列共振回路51〜51は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるからである。ゆえに,図4Aに示されているリアクタンス二端子回路19Aは,出力ノード16と接地端子17との間に介設される第2リアクタンス二端子回路19として使用可能である。
以下に述べられるリアクタンス二端子回路19B〜19Eは,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるとともに,基本波の基本角周波数ω,及び奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…において開放になるように設計される。既述のように,第2リアクタンス二端子回路19が基本角周波数ωにおいて開放になることは,負荷回路6が基本角周波数ωにおいて入力ノード15から外部負荷10を見込んだインピーダンスに影響を及ぼすことを防止できるため好適である。
3−2) リアクタンス二端子回路19B
図4Bに示されているように,リアクタンス二端子回路19Bは,直列に接続された並列共振回路61〜61n+1から構成される。直列共振回路61は,並列に接続されたキャパシタ62とインダクタ63とから構成される。並列共振回路61〜61n+1の共振周波数は,それぞれ,ω,3ω,5ω,…,(2n+1)ωである。
このような構成を有するリアクタンス二端子回路19Bは,キャパシタ62とインダクタ63との特性を適切に定めることにより,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように設計することができる。以下には,その証明が与えられる。
角周波数ω,3ω,5ω,…,(2n+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数0,2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるリアクタンス二端子回路を考える。かかるリアクタンス二端子回路を実現するためには,当該リアクタンス二端子回路のインピーダンスZinが,s=±jω,±3jω,±5jω,…,±(2n+1)jωにおいて極を有し,且つ,s=0,±2jω,±4jω,…,±2njωにおいて零点を有すればよい。かかるリアクタンス二端子回路のインピーダンスZinは,フォスターのリアクタンス定理から,下記式(41):
Figure 2005117200
で表される。
式(41)について部分分数展開を行うことにより,式(42)を得る:
Figure 2005117200
ここでA(iは,1以上n+1以下の整数)は,s=(2i−1)ωにおける留数であり,
Figure 2005117200
式(42)の第1項〜第n+1項は並列共振器のインピーダンスと同一の形式を有している。したがって,上述のリアクタンス2端子回路18A,18Bの場合と同様に,並列共振器61のキャパシタ62のキャパシタンスC1iと,インダクタ63のインダクタンスL1iとを,下記式:
Figure 2005117200
を満足するように決定することにより,並列共振器61〜61n+1のインピーダンスZ〜Zn+1を,それぞれ,式(12)の第1項乃至第n+1項に一致させることができる。このようにインダクタンス及びキャパシタンスが定められた並列共振器61の共振周波数は,(2i−1)ωである。
リアクタンス二端子回路19Bは,直列に接続された並列共振器61〜61から構成されているから,式(44)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路19BのインピーダンスZ(s)を,式(42)のインピーダンスZin,即ち,式(41)のインピーダンスZinに一致させることができる。したがって,式(44)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路19Bのインピーダンスを,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡にすることができる。
3−3) リアクタンス二端子回路19C
図4Cに示されているように,リアクタンス二端子回路19Cは,直列に接続された,並列共振回路64〜64とインダクタ65とから構成される。並列共振回路64は,並列に接続されたキャパシタ66とインダクタ67とから構成される。並列共振回路64〜64の共振周波数は,それぞれ,ω,3ω,5ω,…,(2n−1)ωである。
このような構成を有するリアクタンス二端子回路19Cは,インダクタ65とキャパシタ66とインダクタ67との特性を適切に定めることにより,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように設計することができる。以下には,その証明が与えられる。
角周波数ω,3ω,5ω,…,(2n−1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数0,2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるリアクタンス二端子回路を考える。かかるリアクタンス二端子回路を実現するためには,当該リアクタンス二端子回路のインピーダンスZinが,s=±jω,±3jω,±5jω,…,±(2n−1)jωにおいて極を有し,且つ,s=0,±2jω,±4jω,…,±2njωにおいて零点を有すればよい。かかるリアクタンス二端子回路のインピーダンスZinは,フォスターのリアクタンス定理から,下記式(51):
Figure 2005117200
で表される。
式(51)について部分分数展開を行うことにより,式(52)を得る:
Figure 2005117200
ここでA(iは,1以上n以下の整数)は,s=±(2i−1)jωにおける留数であり,
Figure 2005117200
一方,Bは,s=∞における留数であり,
Figure 2005117200
式(52)の第1項〜第n項は並列共振器のインピーダンスと同一の形式を有しており,最終項は,インダクタのインピーダンスと同一の形式を有している。したがって,上述のリアクタンス二端子回路18Bの場合と同様に,並列共振器64のキャパシタ66のキャパシタンスC1iと,インダクタ67のインダクタンスL1iとを,下記式:
Figure 2005117200
を満足するように定めることにより,並列共振器64〜64のインピーダンスを,それぞれ,式(52)の第1項〜第n項と一致させることができる。このようにキャパシタンスC1iとインダクタンスL1iとが定められた並列共振器64の共振周波数は,(2i−1)ωである。更に,インダクタ65のインダクタンスL10を,下記式:
Figure 2005117200
を満足するように定めることにより,インダクタ65のインピーダンスを,式(52)の最終項と一致させることができる。
リアクタンス二端子回路19Cは,直列に接続された並列共振器64〜64とインダクタ65とから構成されているから,式(55),(56)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路19CのインピーダンスZ(s)を,式(52)のインピーダンスZin,即ち,式(51)のインピーダンスZinに一致させることができる。したがって,式(55),(56)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路19Cのインピーダンスを,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡にすることができる。
3−4) リアクタンス二端子回路19D
図4Dに示されているように,リアクタンス二端子回路19Dは,並列に接続された,直列共振回路71〜71とキャパシタ72とインダクタ73とから構成される。直列共振回路71は,直列に接続されたキャパシタ74とインダクタ75とから構成される。直列共振回路71の共振周波数は2ωである。
かかる構成を有するリアクタンス二端子回路19Dは,キャパシタ74〜74,インダクタ75〜75,キャパシタ72,及びインダクタ73の特性を最適に調整することにより,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように設計することができる。以下,その証明が与えられる。
リアクタンス二端子回路19Bの場合と同様に,角周波数ω,3ω,5ω,…,(2n+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数0,2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるリアクタンス二端子回路を考える。かかるリアクタンス二端子回路のインピーダンスZinは,上述されているように,式(41)で与えられる。
式(41)の右辺の逆数をとることにより,当該リアクタンス二端子回路のアドミタンスYinを得ることができ,アドミタンスYinは,下記式:
Figure 2005117200
ただし,1/Mは,M’と置き換えられている。
式(61)に対して部分分数展開を行うことにより,下記の式(62)を得る:
Figure 2005117200
ここで,A(iは1以上n以下の整数)は,s=2iωにおける留数であり,
Figure 2005117200
一方,Bは,s=0における留数であり,
Figure 2005117200
また,Cは,s=∞における留数であり,
Figure 2005117200
式(62)の第1項〜第n項は直列共振器のアドミタンスと同一の形式を有している。したがって,リアクタンス二端子回路18C,18Dの場合と同様に,直列共振器711のキャパシタ74のキャパシタンスC1iと,インダクタ75のインダクタンスL1iとを,下記式:
Figure 2005117200
が成立するように定めることにより,直列共振器71〜71のアドミタンスY〜Yを,それぞれ,式(62)の第1項〜第n項と一致させることができる。このようにキャパシタンスC1iとインダクタンスL1iとが定められた直列共振器45の共振周波数は,2ωである。
更に,式(62)の第n+1項は,インダクタのアドミタンスと同一の形式を有し,最終項は,キャパシタのアドミタンスと同一の形式を有している。従って,キャパシタ72のキャパシタンスCと,インダクタ73のインダクタンスLとを,それぞれ,
Figure 2005117200
Figure 2005117200
が成立するように定めることにより,インダクタ73のアドミタンスYL0を式(62)の第n+1項に,キャパシタ72のアドミタンスYC0を最終項に一致させることができる。
リアクタンス二端子回路19Dは,並列に接続された,直列共振器71〜71,キャパシタ72,及びインダクタ73から構成されているから,式(66)〜(68)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路19Dのアドミタンスを式(62)のアドミタンスYinに一致させることができる。これは,リアクタンス二端子回路19DのインピーダンスZ(s)を,式(41)のインピーダンスZinに一致させることと等価である。
従って,式(66)〜(68)を成立させることにより,リアクタンス二端子回路19Dを,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡にすることができる。
3−5) リアクタンス二端子回路19E
図4Eに示されているように,リアクタンス二端子回路19Eは,並列に接続された,直列共振器76〜76とインダクタ77とから構成される。直列共振回路76は,直列に接続されたキャパシタ78とインダクタ79とから構成される。直列共振回路76の共振周波数は,2iωである。
このような構成を有するリアクタンス二端子回路19Eは,キャパシタ78とインダクタ79との特性を適切に定めることにより,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように設計することができる。以下には,その証明が与えられる。
リアクタンス二端子回路19Cの場合と同様に,角周波数ω,3ω,5ω,…,(2n−1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数0,2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるリアクタンス二端子回路を考える。かかるリアクタンス二端子回路のインピーダンスZinは,上述されているように,式(51)で与えられる。
式(51)の右辺の逆数をとることにより,当該リアクタンス二端子回路のアドミタンスYinを得ることができ,アドミタンスYinは,下記式(71):
Figure 2005117200
で表される。
式(71)について部分分数展開を行うことにより,式(72)を得る。
Figure 2005117200
ここでA(iは,1以上n以下の整数)は,s=±(2i)jωにおける留数であり,
Figure 2005117200
一方,Bは,s=0における留数であり,
Figure 2005117200
式(72)の第1項〜第n項は,直列共振器のアドミタンスと同一の形式を有しておいる。従って,上述のリアクタンス二素子回路19Dの場合と同様に,直列共振器76のキャパシタ78のキャパシタンスC1iと、インダクタ79のインダクタンスL1iとを,下記式:
Figure 2005117200
が成立するように定めることにより,直列共振器76〜76のアドミタンスを,それぞれ,式(72)の第1項〜第n項と一致させることができる。
更に,最終項は,インダクタのアドミタンスと同一の形式を有している。従って,インダクタ77のインダクタンスL10を下記式:
Figure 2005117200
が成立するように定めることにより,インダクタ77のアドミタンスYL0を式(72)の最終項に一致させることができる。
リアクタンス二端子回路19Eは,並列に接続された,直列共振器76〜76とインダクタ77とから構成されているから,式(75),(76)とを成立させることにより,リアクタンス二端子回路19Eのアドミタンスを式(72)に記述されているアドミタンスYinに一致させることができる。これは,リアクタンス二端子回路19EのインピーダンスZ(s)を,式(51)に記述されているインピーダンスZinに一致させることと等価である。
したがって,式(75),(76)とを成立させることにより,リアクタンス二端子回路19Eを偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡にすることができる。
4) 実施の第2形態
図2は,本発明の実施の第2形態のF級増幅回路を示している。実施の第2形態では,出力ノード16と接地端子17との間に介設されている第2リアクタンス二端子回路19が,入力ノード15と接地端子23との間に介設されている第2リアクタンス二端子回路19’に置き換えられている。
第2リアクタンス二端子回路19’は,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成されているのみならず,基本波角周波数ωと,奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2m’+1)ωにおいて開放になるように構成されている。ここで,nは1以上の自然数であり,m’は,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のいずれかである。
この場合も,負荷回路6は,奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2mmin+1)ωにおいて,入力ノード15から外部負荷10を見込んだインピーダンスを開放にし,更に,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて,入力ノード15から外部負荷10を見込んだインピーダンスを短絡にする。ここで,mminは,mとm’のうちの小さい一方である。奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2mmin+1)ωでは,第1リアクタンス二端子回路18と第2リアクタンス二端子回路19’との両方が開放となり,ゆえに,入力ノード15から外部負荷10を見込んだインピーダンスが開放になる。一方,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωでは,第1リアクタンス二端子回路18と第2リアクタンス二端子回路19’との両方が短絡になり,ゆえに,入力ノード15から外部負荷10を見込んだインピーダンスが短絡になる。第2リアクタンス二端子回路19’が入力ノード15に接続される実施の第2形態では,第2リアクタンス二端子回路19は,角周波数3ω,5ω,…,(2m’+1)ωにおいて開放になるように構成される必要があることに留意されたい。
図1に示されている負荷回路6と同様に,本実施の形態の負荷回路6は,伝送線路のような分布定数回路を使用せず,小さい面積に実装可能な集中定数回路で実現可能であるため,その面積を小さくすることができる。
第2リアクタンス二端子回路19’としては,図3A乃至図3Dに示されているリアクタンス二端子回路18A〜18Dが入力ノード15と接地端子23との間に接続されて使用され得る。上述されているように,リアクタンス二端子回路18A〜18Dは,奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放となり,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になることに留意されたい。
更に,第2リアクタンス二端子回路19’としては,図4B〜図4Eに示されているリアクタンス二端子回路19B〜19Eが使用可能である。上述のように,リアクタンス二端子回路19B〜19Eは,偶数次高調波の角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるのみならず,基本波角周波数ωと,奇数次高調波の角周波数3ω,5ω,…,(2m’+1)ωにおいて開放になるように構成されている。
図1,図2のいずれのF級増幅回路においても,増幅用FET3の代わりに,バイポーラトランジスタが使用されることが可能である。この場合,高周波特性に優れるHBT(Heterobipolar Transistor)が使用されることが特に好適である。バイポーラトランジスタが使用される場合,そのコレクタが入力ノード15に接続され,エミッタが接地端子13に接続され,そのベースが,入力側整合回路Tに接続される。
(第1実施例)
図5は,本発明の第1実施例のF級増幅回路を示している。負荷回路6の第1リアクタンス二端子回路18としては,図3Aに示されているリアクタンス二端子回路18Aが使用されている。リアクタンス二端子回路18Aは,直列に接続された,3つの並列共振器31〜31とキャパシタ32からなる。並列共振器31〜31の共振周波数はそれぞれ3次高調波、5次高調波、7次高調波の角周波数である3ω,5ω,7ωとなっている。
第2リアクタンス二端子回路19としては,図4Aに示されているリアクタンス二端子回路19Aが使用されている。リアクタンス二端子回路19Aは,並列に接続された直列共振器51〜51から構成されている。直列共振器51〜51の共振周波数は,それぞれ2次高調波、4次高調波、6次高調波の角周波数である2ω,4ω,6ωとなっている。直列共振器51〜51を構成するキャパシタのキャパシタンスC11〜C13及びインダクタのインダクタンスL11〜L13のインダクタンスは,直列共振器51〜51の共振周波数が,それぞれ角周波数2ω,4ω,6ωにおいて共振するように決定されている。
並列共振器31〜31を構成するキャパシタのキャパシタンスC〜C及びインダクタのインダクタンスL〜L,並びに,キャパシタ32のキャパシタンスは、式(16)〜(17)に基づいて,
1=640/105M、
1=1/9ω 1
2=3200/693M
2=1/25ω 2
3=3136/1287M
3=1/49ω 3
0=1225/256M
なる関係を満足するように定められる必要がある。ただし,Mは任意の定数である。
基本周波数f(=ω/2π)が2GHzである場合,Mを1×1013に設定することにより,下記式:
=0.48(pF),
=0.61(pF),
=0.46(pF)、
=0.24(pF),
=1.15(nH),
=0.55(nH),
=0.53(nH),
を得る。
図6は,このようにキャパシタンスC,C〜C,及びインダクタンスL〜Lが定められた負荷回路6のインピーダンスの周波数特性を示している。入力ノード15からみた負荷回路6のインピーダンスは,偶数次高調波の周波数2f,4f,6fにおいて短絡になり,奇数次高調波の周波数3f,5f,7fにおいて開放になる。
図7は,増幅用FET3のドレイン端子における電圧波形と電流波形を示している。増幅用FET3としては,飽和ドレイン電流が60mA,閾値電圧が−0.9V,最大発信周波数fmaxが70GHzのヘテロ接合FETが使用されている。電源電位Vddは,3.4Vである。図7に示されているように,瞬時電圧と瞬時電流とは,ほとんど重ならない。これは,本実施例のF級増幅回路が,理想的なF級動作に近い動作を実現していることを示している。
図8は,第1実施例のF級増幅回路の負荷電力効率(PAE:Power-Added Efficiency)を示している。Poutは,外部負荷10において得られる出力電力である。図8に示されているように,実施例1のF級増幅回路は,90%以上のPAEを達成可能である。
(第2実施例)
図9は,第2実施例のF級増幅回路を示す。負荷回路6の第1リアクタンス二端子回路18としては,図3Dに示されているリアクタンス二端子回路18Dが使用されている。リアクタンス二端子回路18Dは,並列に接続された,3つの直列共振器45〜45からなる。直列共振器45〜45の共振周波数は,角周波数2ω,4ω,6ωとなっている。
第2リアクタンス二端子回路19としては,第1実施例と同様に,図4Aに示されているリアクタンス二端子回路19Aが使用されている。リアクタンス二端子回路19Aは,並列に接続された直列共振器51〜51から構成されている。直列共振器51〜51を構成するキャパシタのキャパシタンスC11〜C13及びインダクタのインダクタンスL11〜L13のインダクタンスは,直列共振器51〜51の共振周波数が,それぞれ角周波数2ω,4ω,6ωにおいて共振するように決定されている。
直列共振器45〜45を構成するキャパシタのキャパシタンスC〜C及びインダクタのインダクタンスL〜Lは,式(34)に基づいて,
1=128/35M,
1=1/4ω 1
2=80/21M、
2=1/16ω 2
3=640/297M,
3=1/36ω 3
なる関係を満足するように定められる必要がある。ただし,Mは任意の定数である。
基本周波数f(=ω/2π)が2GHzである場合,Mを1×10に設定することにより,
=0.43(pF),
=0.10(pF),
=0.08(pF),
=3.66(nH),
=3.81(nH),
=2.15(nH)
を得る。
図10は,このようにキャパシタンスC〜C,及びインダクタンスL〜Lが定められた負荷回路6のインピーダンスの周波数特性を示している。入力ノード15からみた負荷回路6のインピーダンスは,偶数次高調波の周波数2f,4f,6fにおいて短絡になり,奇数次高調波の周波数3f,5fにおいて開放になる。
図11は,増幅用FET3のドレイン端子における電圧波形と電流波形を示している。増幅用FET3としては,飽和ドレイン電流が60mA,閾値電圧が−0.9V,最大発信周波数fmaxが70GHzのヘテロ接合FETが使用されている。電源電位Vddは,3.4Vである。図7に示されているように,瞬時電圧と瞬時電流とは,ほとんど重ならない。これは,本実施例のF級増幅回路が,理想的なF級動作に近い動作を実現していることを示している。電流波形は,理想的なF級動作と比べ歪んでいるが、これは7次高調波を処理していないためである。
図12は,第2実施例のF級増幅回路の負荷電力効率(PAE:Power-Added Efficiency)を示している。Poutは,外部負荷10において得られる出力電力である。図12に示されているように,第2実施例のF級増幅回路は,90%以上のPAEを達成可能である。
図1は、本発明によるF級増幅回路の実施の一形態を示す回路図である。 図2は、本発明によるF級増幅回路の実施の他の形態を示す回路図である。 図3Aは、第1リアクタンス二端子回路18として使用可能なリアクタンス二端子回路18Aの回路図である。 図3Bは、第1リアクタンス二端子回路18として使用可能なリアクタンス二端子回路18Bの回路図である。 図3Cは、第1リアクタンス二端子回路18として使用可能なリアクタンス二端子回路18Cの回路図である。 図3Dは、第1リアクタンス二端子回路18として使用可能なリアクタンス二端子回路18Dの回路図である。 図4Aは、第2リアクタンス二端子回路19として使用可能なリアクタンス二端子回路19Aの回路図である。 図4Bは、第2リアクタンス二端子回路19として使用可能なリアクタンス二端子回路19Bの回路図である。 図4Cは、第2リアクタンス二端子回路19として使用可能なリアクタンス二端子回路19Cの回路図である。 図4Dは、第2リアクタンス二端子回路19として使用可能なリアクタンス二端子回路19Dの回路図である。 図4Eは、第2リアクタンス二端子回路19として使用可能なリアクタンス二端子回路19Eの回路図である。 図5は、本発明によるF級増幅回路の第1実施例を示す回路図である。 図6は,第1実施例の負荷回路6のインピーダンスの周波数特性を示している。 図7は、増幅用FET3のドレイン端子における電圧波形と電流波形とを示している。 図8は、第1実施例のF級増幅回路の負荷電力効率(PAE:Power-Added Efficiency)を示している。 図9は、本発明によるF級増幅回路の第2実施例を示す回路図である。 図10は,第2実施例の負荷回路6のインピーダンスの周波数特性を示している。 図11は、増幅用FET3のドレイン端子における電圧波形と電流波形とを示している。 図12は、第2実施例のF級増幅回路の負荷電力効率を示している。
符号の説明
1:F級増幅回路
2:入力端子
01,C02:カップリングキャパシタ
:入力側整合回路
3:増幅用FET
4:チョークコイル
5:チョークコイル
6:負荷回路
7:基本波インピーダンス整合回路
8:出力端子
9:外部回路
10:外部負荷
11:ノード
12:電源
13:接地端子
14:電源
15:入力ノード
16:出力ノード
17:接地端子
18:第1リアクタンス二端子回路
19,19’:第2リアクタンス二端子回路
20:接地端子
21,22:インダクタ
23:接地端子

Claims (27)

  1. 入力信号に応答して,基本角周波数ωの成分及びその高調波成分を含む出力信号を出力するトランジスタと,
    外部負荷に接続される出力端子と,
    前記出力信号が入力される入力ノードと,前記出力端子に接続される出力ノードとを有する負荷回路
    とを備え,
    前記負荷回路は,
    前記入力ノードと前記出力ノードとの間に介設された第1リアクタンス二端子回路と,
    前記出力ノードと接地端子との間に介設された第2リアクタンス二端子回路
    とを含み,
    前記第1リアクタンス二端子回路は,角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放になり,且つ,2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成され(ただし,nは1以上の自然数であり,mは,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方),
    前記第2リアクタンス二端子回路は,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成された
    F級増幅回路。
  2. 入力信号に応答して,基本角周波数ωの成分及びその高調波成分を含む出力信号を出力するトランジスタと,
    外部負荷に接続される出力端子と,
    前記出力信号が入力される入力ノードと,前記出力端子に接続される出力ノードとを有する負荷回路
    とを備え,
    前記負荷回路は,
    前記入力ノードと前記出力ノードとの間に介設された第1リアクタンス二端子回路と,
    前記入力ノードと接地端子との間に介設された第2リアクタンス二端子回路
    とを含み,
    前記第1リアクタンス二端子回路は,角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成され(ただし,nは1以上の自然数であり,mは,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方),
    前記第2リアクタンス二端子回路は,角周波数3ω,5ω,…,(2m’+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成された(ただし,m’は,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方)
    F級増幅回路。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のF級増幅回路において,
    mはnと等しく,
    前記第1リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n並列共振回路と,
    キャパシタとを備え,
    前記第1〜第n並列共振回路と前記キャパシタとは,前記入力ノードと前記出力ノードとの間に直列に接続され,
    前記第1〜第n並列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωである
    F級増幅回路。
  4. 請求項1又は請求項2に記載のF級増幅回路において,
    mはn−1と等しく,
    前記第1リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n−1並列共振回路と,
    キャパシタと,
    インダクタ
    とを備え,
    前記第1〜第(n−1)並列共振回路と前記キャパシタと前記インダクタとは,前記入力ノードと前記出力ノードとの間に直列に接続され,
    前記第1〜第(n−1)並列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωである
    F級増幅回路。
  5. 請求項1又は請求項2に記載のF級増幅回路において,
    mはnと等しく,
    前記第1リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n直列共振回路と,
    キャパシタ,
    とを備え,
    前記第1〜第n直列共振回路と前記キャパシタとは,前記入力ノードと前記出力ノードとの間に並列に接続され,
    前記第1〜第n直列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωである
    F級増幅回路。
  6. 請求項1又は請求項2に記載のF級増幅回路において,
    mはn−1と等しく,
    前記第1リアクタンス二端子回路は,前記入力ノードと前記出力ノードとの間に並列に接続された第1〜第n直列共振回路を備え,
    前記第1〜第n直列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωである
    F級増幅回路。
  7. 請求項1に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,前記出力ノードと前記接地端子との間に並列に介設された第1〜第n直列共振回路を備え,
    前記第1〜第n直列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωである
    F級増幅回路。
  8. 請求項1又は請求項2に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,角周波数ωにおいて開放になるように構成された
    F級増幅回路。
  9. 請求項1に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n並列共振回路と,
    キャパシタとを備え,
    前記第1〜第n並列共振回路と前記キャパシタとは,前記出力ノードと前記接地端子との間に直列に接続され,
    前記第1〜第n並列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωである
    F級増幅回路。
  10. 請求項1に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n−1並列共振回路と,
    キャパシタと,
    インダクタ
    とを備え,
    前記第1〜第(n−1)並列共振回路と前記キャパシタと前記インダクタとは,前記出力ノードと前記接地端子との間に直列に接続され,
    前記第1〜第(n−1)並列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωである
    F級増幅回路。
  11. 請求項1に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n直列共振回路と,
    キャパシタ,
    とを備え,
    前記第1〜第n直列共振回路と前記キャパシタとは,前記出力ノードと前記接地端子との間に並列に接続され,
    前記第1〜第n直列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωである
    F級増幅回路。
  12. 請求項1に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,前記出力ノードと前記接地端子との間に並列に接続された第1〜第n直列共振回路を備え,
    前記第1〜第n直列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωである
    F級増幅回路。
  13. 請求項1に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,前記出力ノードと前記接地端子との間に直列に接続された第1〜第(n+1)並列共振回路を備え,
    前記第1〜第(n+1)並列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数ω,3ω,…,(2n+1)ωである
    F級増幅回路。
  14. 請求項1に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n並列共振回路と
    インダクタ
    とを備え,
    前記第1〜第n並列共振回路と前記インダクタとは,前記出力ノードと前記接地端子との間に直列に介設され,
    前記第1〜第n並列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数ω,3ω,…,(2n−1)ωである
    F級増幅回路。
  15. 請求項1に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n直列共振回路と,
    インダクタと,
    キャパシタ
    とを備え,
    前記第1〜第n直列共振回路と,前記インダクタと,前記キャパシタとは,前記出力ノードと前記接地端子との間に並列に接続され,
    前記第1〜第n直列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωである
    F級増幅回路。
  16. 請求項1に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n直列共振回路と,
    インダクタ
    とを備え,
    前記第1〜第n直列共振回路と前記インダクタとは,前記出力ノードと前記接地端子との間に並列に接続され,
    前記第1〜第n直列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωである
    F級増幅回路。
  17. 請求項2に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n並列共振回路と,
    キャパシタとを備え,
    前記第1〜第n並列共振回路と前記キャパシタとは,前記入力ノードと前記接地端子との間に直列に接続され,
    前記第1〜第n並列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数3ω,5ω,…,(2n+1)ωである
    F級増幅回路。
  18. 請求項2に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n−1並列共振回路と,
    キャパシタと,
    インダクタ
    とを備え,
    前記第1〜第(n−1)並列共振回路と前記キャパシタと前記インダクタとは,前記入力ノードと前記接地端子との間に直列に接続され,
    前記第1〜第(n−1)並列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数3ω,5ω,…,(2n−1)ωである
    F級増幅回路。
  19. 請求項2に記載のF級増幅回路において,
    mはnと等しく,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n直列共振回路と,
    キャパシタ,
    とを備え,
    前記第1〜第n直列共振回路と前記キャパシタとは,前記入力ノードと前記接地端子との間に並列に接続され,
    前記第1〜第n直列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωである
    F級増幅回路。
  20. 請求項2に記載のF級増幅回路において,
    mはn−1と等しく,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,前記入力ノードと前記接地端子との間に並列に接続された第1〜第n直列共振回路を備え,
    前記第1〜第n直列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωである
    F級増幅回路。
  21. 請求項2に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,前記入力ノードと前記接地端子との間に直列に接続された第1〜第(n+1)並列共振回路を備え,
    前記第1〜第(n+1)並列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数ω,3ω,…,(2n+1)ωである
    F級増幅回路。
  22. 請求項2に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n並列共振回路と
    インダクタ
    とを備え,
    前記第1〜第n並列共振回路と前記インダクタとは,前記入力ノードと前記接地端子との間に直列に介設され,
    前記第1〜第n並列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数ω,3ω,…,(2n−1)ωである
    F級増幅回路。
  23. 請求項2に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n直列共振回路と,
    インダクタと,
    キャパシタ
    とを備え,
    前記第1〜第n直列共振回路と,前記インダクタと,前記キャパシタとは,前記入力ノードと前記接地端子との間に並列に接続され,
    前記第1〜第n直列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωである
    F級増幅回路。
  24. 請求項2に記載のF級増幅回路において,
    前記第2リアクタンス二端子回路は,
    第1〜第n直列共振回路と,
    インダクタ
    とを備え,
    前記第1〜第n直列共振回路と前記インダクタとは,前記入力ノードと前記接地端子との間に並列に接続され,
    前記第1〜第n直列共振回路の共振周波数は,それぞれ,角周波数2ω,4ω,…,2nωである
    F級増幅回路。
  25. 請求項1乃至請求項24のいずれかに記載のF級増幅回路において,
    更に,
    前記出力端子と前記出力ノードの間に,インピーダンス整合回路を備えた
    F級増幅回路。
  26. トランジスタから基本角周波数ωの成分及びその高調波成分を含む出力信号を受ける入力ノードと,負荷に接続される出力ノードとの間に介設された第1リアクタンス二端子回路と,
    前記出力ノードと接地端子との間に介設された第2リアクタンス二端子回路
    とを備え,
    前記第1リアクタンス二端子回路は,角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nω0ににおいて短絡となるように構成され(ただし,nは1以上の自然数であり,mは,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方),
    前記第2リアクタンス二端子回路は,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成された
    F級増幅器用負荷回路。
  27. トランジスタから基本角周波数ωの成分及びその高調波成分を含む出力信号を受ける入力ノードと,負荷に接続される出力ノードとの間に介設された第1リアクタンス二端子回路と,
    前記出力ノードと接地端子との間に介設された第2リアクタンス二端子回路
    とを備え,
    前記第1リアクタンス二端子回路は,角周波数3ω,5ω,…,(2m+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成され(ただし,nは1以上の自然数であり,mは,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方),
    前記第2リアクタンス二端子回路は,角周波数3ω,5ω,…,(2m’+1)ωにおいて開放になり,且つ,角周波数2ω,4ω,…,2nωにおいて短絡になるように構成された(ただし,m’は,nが1である場合には1,nが2以上である場合にはn又はn−1のうちの一方)
    F級増幅器用負荷回路。
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