JP2005116989A - 配線製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガラス基板上に所望の配線パターンを形成するメッキ手法を提供すること。
【解決方法】 ガラス基板表面の電位状態および無電解メッキ工程に必要な触媒化処理液と無電解メッキ溶液の電位状態を制御することにより、金属をガラス基板面のみに選択的に析出させる無電解メッキ法を確立する。具体的には、派ターニングのなされた基板をカチオン系界面活性剤に浸漬する処理を施し、さらに酸処理することによって感光性樹脂部と基板部との間に電位差を形成し、無電解メッキに供する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ガラス基板、ガラス基板上に絶縁膜が形成された基板、樹脂性基板などの所望の表面領域にメッキ法で金属配線を形成する方法に関する。
ガラス基板やプラスチック基板の表面に配線を形成する方法としては、一般的には、配線金属を基板上にメッキ法やスパッタリング法で形成した後に、感光性樹脂を塗布し露光・現像を経て、エッチングなどの方法により所望の形状にパターニングする方法が行なわれている。
また、基板上に感光性樹脂を塗布し感光性樹脂をエッチングなどの方法により所望の形状にパターニングして形成された溝に無電解メッキ法などにより配線金属を埋め込む方法が行なわれている。
図5はガラス基板やプラスチック基板上への従来の一般的な無電解メッキの手法の流れを示す図である。図5においては、ガラス基板やプラスチックを洗浄し、後、アルカリ溶液で脱脂し、酸系の溶液により表面のエッチング処理を施し、ついで、感光性樹脂塗布とパターニングを経た後、触媒付与のための感応化処理液浸漬および触媒付与液浸漬を行い、さらに無電解メッキ液へ浸漬するという工程となっている。
図6は無電解メッキの代表的な金属であるニッケルを含む溶液のpHと酸化還元電位による状態模式図である。pHが大きいアルカリ性溶液では酸化還元電位の絶対値が比較的大きい領域でニッケルの析出が見られ、pHが小さい酸性溶液では酸化還元電位の絶対値が比較的小さい領域でニッケルの析出が見られることが知られている。なお従来技術記載文献例としては、下記の各文献等がある。
特開2001−203448「多層プリント配線板およびその製造方法」 特開2000−294926「多層プリント配線板の製造方法」
さて、上述したかかる従来の方法には幾多の問題点がある。すなわち、ガラス基板やプラスチック基板の表面において、配線金属を該基板上にメッキ法やスパッタリング法によって形成した後に、感光性樹脂を塗布し露光・現像を経て、エッチングなどの方法により所望の形状にパターニングする方法においては、スパッタリングで成膜したメタルをエッチングし、感光性樹脂を剥離して配線を形成するため、配線形成がなされない大部分の領域の感光性樹脂材料は廃棄されることとなり、プロセス効率の低下を招いている。
また、このように形成される配線では、抵抗と寄生容量の低減を図る目的で配線厚さを増加させると、金属配線と基板との間の段差が大きくなり、液晶の配向不良、TFTのリーク電流の増加などの問題を引き起こしてしまうことになる。
また、配線金属のスパッタリング工程には減圧工程が含まれるため、ガラス基板の大型化とともにプロセスコスト・プロセス時間の増大が不可避であるという問題もある。
一方、減圧工程を用いずに、基板上の感光性樹脂の溝に無電解メッキ法などにより配線金属を埋め込む方法(前掲図5)においては、溶液からみたガラス基板やプラスチック基板の表面電位が、溶液からみた感光性樹脂の表面電位よりも十分に低くなっていれば、金属イオンを含んだ溶液の電位状態をそれらの電位の中間に設定しておくことによって、ガラス表面やプラスチック基板表面にのみ金属が析出し、感光性樹脂表面には析出を起こさない、選択的なメッキが行なえることになる。
しかしながら、両者の表面の電位に十分な差がなければ、金属イオンを含んだ溶液をその間の電位に制御することは困難であり、ガラス面と感光性樹脂面の両方に析出させてしまうことになる。
また、両表面の電位に十分な差がある場合であっても、金属イオンを含んだ溶液の酸化還元電位をほぼ一定に制御しなければ、プロセス時間の経過とともに酸化還元電位が変化し、該酸化還元電位がいずれの表面よりも低い電位状態になれば両方の表面に析出し、いずれの表面よりも高い電位状態になればいずれの表面にも析出が得られないことになる。
また、半導体集積回路の配線形成においては、やはりスパッタリング法によりシード層を形成し、これを電極として電解メッキ法により配線の膜厚を増大させるという手法が採られている。
本来、無電解メッキ法を用いてシード層を形成した方が、プロセス的に有利であるにもかかわらず、これを用いずスパッタリング法を用いている理由は、基板との密着性が十分にとれないこと、および無電解メッキ法には還元剤、安定剤等としてトランジスタなどの素子特性に悪影響を与える物質を使用する必要があるためである。
本発明はかかる課題を解決することを目的としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本願において特許請求される発明は以下のとおりである。
(1) 其体上に感光性樹脂層が形成され、該感光性樹脂の少なくとも一部を感光および現像して該其体が露出した領域G1と感光性樹脂が残された領域R1とを有する該其体に対して行う無電解メッキによる配線形成方法であって、該方法は、
(IA)カチオン系界面活性剤を用いて、該感光性樹脂領域R1における表面電位を該其体露出領域G1におけるそれよりも正にするための電位差形成過程と、
(IB)該電位差形成過程の後において、
(IB−1)該其体露出領域G1の表面電位よりも正側でかつ該感光性樹脂領域R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有する触媒核付与液、ならびに、
(IB−2)該其体露出領域G1の表面電位よりも正側でかつ該感光性樹脂領域R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有する無電解メッキ液を用いて処理する触媒核付与およびメッキ過程と、
を備えてなることにより、配線の形成された其体が得られることを特徴とする、配線形成方法。
(2) 其体上に感光性樹脂層が形成され、該感光性樹脂の少なくとも一部を感光および現像して該其体が露出した領域G1と感光性樹脂が残された領域R1を有する該其体に対して行う無電解メッキによる配線形成方法であって、該感光性樹脂領域R1はカチオン系界面活性剤処理により該其体露出領域G1よりも表面電位が正にされ、該其体露出領域G1の表面電位よりも正側で、かつ、該感光性樹脂領域R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有する触媒核付与液および無電解メッキ液を用いることを特徴とする配線形成方法。
(3) 前記電位差形成過程における処理または前記カチオン系界面活性剤処理は、前記感光性樹脂領域R1と其体露出領域G1との間の電位差が0.05V以上、好ましくは0.1V以上となるように行うことを特徴とする、(1)または(2)に記載の配線形成方法。
(4) 該其体は、ガラス基板、ガラス基板上に絶縁膜が形成された基板、樹脂性基板のいずれかであることを特徴とする、(1)ないし(3)のいずれかに記載の配線形成方法。
(5) 該其体は、あらかじめフッ酸またはフッ酸をその溶質に含む溶液に浸漬処理され、これに感光性樹脂で其体露出領域G1と感光性樹脂領域R1を形成することを特徴とする、(1)ないし(4)のいずれかに記載の配線形成方法。
(6) 該其体は、あらかじめ0.05%から0.1%の範囲で調整されたフッ酸またはフッ酸をその溶質に含む溶液に3秒間から10秒間の範囲で浸漬処理され、これに感光性樹脂で其体露出領域G1と感光性樹脂領域R1を形成することを特徴とする、(1)ないし(5)のいずれかに記載の配線形成方法。
(7) 触媒核付与液は、pHと酸化還元電位を制御したオゾン添加水に触媒核となる化合物を溶解して得られるものであることを特徴とする、(1)ないし(6)のいずれかに記載の配線形成方法。
(8) 無電解メッキ液は、pHと酸化還元電位を制御したオゾン添加水または水素添加水に、析出させる金属イオンを溶解して得られるものであることを特徴とする、(1)ないし(7)のいずれかに記載の配線形成方法。
(9) 該其体は、あらかじめアルカリ溶液に浸漬処理され、これに感光性樹脂でG1とR1を形成することを特徴とする、(1)ないし(8)のいずれかに記載の配線形成方法。
(10) 該其体は、あらかじめ10%から20%の範囲で調整されたアルカリ溶液に3分間から10分間の範囲で浸漬処理され、これに感光性樹脂でG1とR1を形成することを特徴とする、(1)ないし(9)のいずれかに記載の配線形成方法。
これら(1)〜(10)の発明について、%は重量%である(以下も同様である。)。
上記各発明に加え、以下もまた本発明に含まれる。
(5’) 該其体は、カチオン系界面活性剤処理の後に、フッ酸またはフッ酸をその溶質に含む溶液に浸漬処理されることを特徴とする、(1)ないし(4)のいずれかに記載の配線形成方法。
(6’) 該其体は、カチオン系界面活性剤処理の後に、0.05%から0.1%の範囲で調整されたフッ酸またはフッ酸をその溶質に含む溶液に3秒間から10秒間の範囲で浸漬処理されることを特徴とする、(1)ないし(5)のいずれかに記載の配線形成方法。
(9’) 該其体は、カチオン系界面活性剤処理の前にあらかじめアルカリ溶液に浸漬処理されることを特徴とする、(1)ないし(8)のいずれかに記載の配線形成方法。
(10’) 該其体は、カチオン系界面活性剤処理の前にあらかじめ10%から20%の範囲で調整されたアルカリ溶液に3分間から10分間の範囲で浸漬処理されることを特徴とする、(1)ないし(9)のいずれかに記載の配線形成方法。
さらに、本発明には次の各発明も含まれる。
(11)其体上に感光性樹脂層が形成され、該感光性樹脂の少なくとも一部が感光および現像処理されて該其体が露出した領域G1と感光性樹脂が残された領域R1を有する、無電解メッキ処理に供することのできる其体であって、該其体は、感光性樹脂塗布後にカチオン系界面活性剤に浸漬処理されることによって、該其体露出領域G1と感光性樹脂領域R1との間に電位差が設けられていることを特徴とする、無電解メッキ処理用其体。
(12)其体上に感光性樹脂層が形成され、該感光性樹脂の少なくとも一部が感光および現像処理されて該其体が露出した領域G1と感光性樹脂が残された領域R1を有する、無電解メッキ処理に供することのできる其体の形成方法であって、該方法は、感光性樹脂塗布後にカチオン系界面活性剤に浸漬処理されることによって、該其体露出領域G1と感光性樹脂領域R1との間に電位差を設けることを特徴とする、無電解メッキ処理用其体の形成方法。
すなわち本発明は、其体上に感光性樹脂が形成され、該感光性樹脂の少なくとも一部を感光および現像して該基体が露出した領域G1と感光性樹脂が残された領域R1を有する該其体において、該感光性樹脂領域R1はカチオン系界面活性剤処理により該其体露出領域G1よりも表面電位が正にされ、該G1の表面電位よりも正側で、かつ、該R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有する触媒核付与液および無電解メッキ液を用いる、配線形成方法であることを特徴とする。
また、該其体としては、ガラス基板、ガラス基板上に絶縁膜が形成された基板、樹脂性基板を用いることができる。
また、触媒核付与液としては、pHを制御したオゾン添加水に触媒核となる化合物を溶解して得られるものを用いることができる。
また、無電解メッキ液は、pHを制御したオゾン添加水またはpHを制御した水素添加水に、析出させる金属イオンを溶解して得られるものを用いることができる。
また、該其体は、あらかじめ10%から20%の範囲で調整されたアルカリ溶液に3分から10分の範囲で浸漬されて得られ、これに感光性樹脂でG1とR1を形成することができる。
また、該其体は、あらかじめ0.05%から0.1%の範囲で調整されたフッ酸またはフッ酸をその溶質に含む溶液に3秒から10秒の範囲で浸漬されて得られ、これに感光性樹脂でG1とR1を形成することができる。
本発明の方法によれば、配線の作成に感光性樹脂を用いるため感光性樹脂を現像するだけで配線の作成領域を決定できる。現像により剥離あるいは溶解された感光性樹脂は、面積比率が比較的少ない配線領域のみが廃棄されるにとどまる上、メタル等の不純物を含まないため、容易に再生が可能となる。
また、感光性樹脂に埋め込まれた配線金属表面と感光性樹脂表面との間の段差が小さくなり、配線の厚さは感光性樹脂の膜厚で決定できるので、任意の膜厚の配線を液晶の配向特性やトランジスタの電気的特性に悪影響がないように配線を作成、形成することが可能となる。
また、本発明は減圧工程を含まないため、基板が大きくなったとしても、従来のスパッタリング法を使用する配線形成に比べ、プロセスコストの増大を抑制することができる。
さらに本発明では、無電解メッキに不可欠である触媒核付与溶液を作製するに当って、オゾン添加水を用いることとし、無電解メッキ液はオゾン添加水もしくは水素添加水に所望の金属を含有する化合物を溶解して作製することにより、従来の無電解メッキにおいてなされていたような、酸・アルカリ溶剤の大量使用を不要とすることができる。
同時に、上記のオゾン添加水に溶かす二酸化炭素ガス等の量を制御することにより、酸性側にpHを制御することが可能であり、また水素添加水に溶かすアンモニアガス等の量を制御することにより、酸性側にpHを制御することが可能であるので、廃液の処理は極めて容易となる。ここで、上記各ガスは例示であり、本発明におけるpH制御に使用できるガスであれば、適宜のものを用いることができる。
図1は、本発明の配線形成方法の基本構成を示すフロー図である。図において本方法は、其体上に感光性樹脂層が形成され、該感光性樹脂の少なくとも一部を感光および現像して該其体が露出した領域と感光性樹脂が残された領域とを有する該其体Uに対して行う無電解メッキによる配線形成方法であって、該方法は、
(IA)カチオン系界面活性剤を用いて、該感光性樹脂領域における表面電位を該其体露出領域におけるそれよりも正にするための電位差形成過程SIAと、
(IB)該電位差形成過程SIAの後において、
(IB−1)該其体露出領域の表面電位よりも正側でかつ該感光性樹脂領域の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有する触媒核付与液、ならびに、
(IB−2)該其体露出領域の表面電位よりも正側でかつ該感光性樹脂領域の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有する無電解メッキ液を用いて処理する触媒核付与およびメッキ過程SIBと、
を備えて、基本的に構成される。
かかる構成により、該電位差形成過程SIAによって該感光性樹脂領域における表面電位が該其体露出領域におけるそれよりも正になされ、ついで該触媒核付与およびメッキ過程SIBによって、電位差形成された其体に対して触媒核付与とメッキ処理がなされ、配線の形成された其体Pが得られる。なお、該触媒核付与およびメッキ過程SIBは、触媒核付与過程SIB−1とメッキ過程SIB−2から構成される。
本発明において用いるカチオン系界面活性剤としては、アミン塩型、第四アンモニウム塩型、ピリジニウム塩型等があるが、特に限定されずに適宜のものを用いることができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、これら実施例、実施例に示された具体的条件により本発明が限定されるものではない。
本発明の実施例1における配線製造法を図2を用いて説明する。
図3は本実施例1の配線製造法の工程図であり、ガラス基板には無アルカリガラスを用いた。ここで、熱収縮率が比較的少ないシリカ系ガラスを使用してもよい。
無アルカリガラスの表面に感光性樹脂を塗布し、露光後現像することにより所望の配線形成領域G1を得た。ここで使用する感光性樹脂は、所望の光波長領域で十分に光透過率が高いものを選択する。ここではシクロオレフィンを主体とする樹脂を使用した。
この領域G1と現像後残存した感光性樹脂領域R1を有するガラス基板を15%の水酸化カリウム溶液に5分間浸漬した後、純水で洗浄した。ここで使用する溶液は、あらかじめ10%から20%の範囲で調整されたアルカリ性溶液で、また浸漬する時間も3分間から10分間の範囲であれば同様の効果が得られる。なお、温度条件としては、室温下にて行なった(以下も同様。)。
さらに、この基板を0.05%カチオン系界面活性剤に1分間浸漬した後0.1%フッ酸溶液に5秒浸漬して、感光性樹脂領域R1の表面電位を其体露出領域G1のそれよりも正になるようにした。このとき、ガラス面に付着したカチオン系界面活性剤はフッ酸によるガラスのエッチングにより除去され、ガラス面と感光性樹脂面での表面電位差を増大させた基板を得た。ここで使用する酸性溶液は、0.05%から0.1%の範囲で調整されたフッ酸またはフッ酸をその溶質に含む溶液で、浸漬時間は3秒間から10秒間の範囲であれば同様の効果が得られる。
次に、基板を塩化スズと塩酸で調整した溶液と、洗浄後、塩化パラジウムと塩酸で調整した溶液にそれぞれ1分間ずつ浸漬し、触媒核をガラス露出面のみに付着させた基板を得た。ここで使用している触媒核付与液は、G1の表面電位よりも正側で、かつ、R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有している。
これを、ニッケルイオンが溶解している無電解メッキ溶液に浸漬することにより、所望のガラス露出面のみにニッケルを析出させた。ここで使用している無電解メッキ溶液は、G1の表面電位よりも正側で、かつ、R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有している。ニッケルは感光性樹脂の溝を埋め感光性樹脂の表面とほぼ同一の高さのところで析出を終えるように制御し、金属配線表面と感光性樹脂表面がほぼ平坦になるようにした。
本発明の実施例2における配線製造法を図3を用いて説明する。
図3は実施例2における触媒核付与溶液の調整法および無電解メッキ液の調整法を示したものである。
製造工程は、実施例1に示したアルカリ性溶液、酸性溶液処理工程を経た後、調整したオゾン添加水に塩化スズを溶解してなる塩化スズ溶液、および該オゾン添加水に塩化パラジウムを溶解してなる触媒核付与溶液に、ガラス基板をそれぞれ1分間浸漬し、触媒核をガラス露出面のみに付着させた基板を得た。ここで使用している溶液は、G1の表面電位よりも正側で、かつ、R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有している。
調整したアンモニアガスを溶かしたアルカリ性水素水添加水に硫酸ニッケルを溶解してメッキ溶液とし、これに、先に得られた基板を1分間浸漬し、ガラス面のみにニッケルを析出させた。ここで使用している溶液は、G1の表面電位よりも正側で、かつ、R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有している。ニッケルは感光性樹脂の溝を埋め感光性樹脂の表面とほぼ同一の高さのところで析出を終えるように制御し、金属配線表面と感光性樹脂表面がほぼ平坦になるようにした。
本発明の実施例3における配線製造法を図4を用いて説明する。
図4は実施例3における其体表面に感光性樹脂領域を作製する工程を示したものである。
基板表面における感光性樹脂領域の作製は、感光性樹脂塗布後仮乾燥を行ない、ついで、0.05%カチオン系界面活性剤に1分間浸漬し、その後露光、現像という工程を経て行った。
得られた基板は、ガラス露出面には界面活性剤が付与されておらず、感光性樹脂領域表面のみに付与されており、この領域はガラス露出領域G1よりも表面電位が正側になっている。
上記基板は、これを実施例1および実施例2にある触媒化付与工程、および無電解メッキ工程に供することにより、基板のガラス露出領域のみにニッケルを析出させることができる。
上記第一、第二および第三の実施例において、感光性樹脂領域R1はカチオン系界面活性剤処理により其体露出領域G1よりも表面電位が正にされるが、この際の電位差は0.05V以上、好ましくは0.1V以上あれば十分な効果が得られる。さらにG1の表面電位よりも正側で、かつ、R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有する触媒核付与液および無電解メッキ液の電位は、R1とG1の表面電位のほぼ中間の電位に制御されることが、配線形成の選択性を最大化する上で、より好ましい。
上記各実施例はガラス基板を用いたものであるが、絶縁膜がその表面に形成されたガラス基板、プラスチックなどの樹脂性基板、あるいはその他の基板に対しても同様の方法で配線形成を行なうことができる。
また、上記実施例においてはニッケルを配線金属として使用しているが、銅、クロム、その他の金属を、特に限定されることなく使用することができる。たとえば、配線抵抗を下げる必要がある場合には抵抗率の低い金属として銅を用いるなど、金属の選択は適宜行うことができる。
また、上記実施例では配線既存形成を無電解メッキ法で行なっているが、配線形成速度を向上させたいときには、無電解メッキ法と電界メッキ法を組み合わせて行なってもよい。
本発明によれば、ガラス基板への配線形成が従来の減圧工程を用いずに可能となり、液晶のTFT基板、有機ELディスプレイの配線、プラズマディスプレイの配線、半導体基板、セラミック基板や回路基板等に応用が可能である。
本発明の配線形成方法の構成を示すフロー図 本発明の実施例1の工程図 本発明の実施例2の工程図 本発明の実施例3の感光性樹脂領域作製工程図 一般的なガラス基板やプラスチック基板への無電解メッキによる配線形成の工程図 ニッケルのpHと酸化還元電位による状態模式図
符号の説明
1 基板露出面
2 感光性樹脂表面
3 析出金属
U 処理前其体
SIA 電位差形成過程
SIB 触媒核付与およびメッキ過程
SIB−1 触媒核付与過程
SIB−2 メッキ過程
P 配線形成された其体


















Claims (10)

  1. 其体上に感光性樹脂層が形成され、該感光性樹脂の少なくとも一部を感光および現像して該其体が露出した領域G1と感光性樹脂が残された領域R1とを有する該其体に対して行う、無電解メッキによる配線形成方法であって、該方法は、
    (IA)カチオン系界面活性剤を用いて、該感光性樹脂領域R1における表面電位を該其体露出領域G1におけるそれよりも正にするための電位差形成過程と、
    (IB)該電位差形成過程の後において、
    (IB−1)該其体露出領域G1の表面電位よりも正側でかつ該感光性樹脂領域R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有する触媒核付与液、ならびに、
    (IB−2)該其体露出領域G1の表面電位よりも正側でかつ該感光性樹脂領域R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有する無電解メッキ液を用いて処理する触媒核付与およびメッキ過程と、
    を備えてなることにより、配線の形成された其体が得られることを特徴とする、配線形成方法。
  2. 其体上に感光性樹脂層が形成され、該感光性樹脂の少なくとも一部を感光および現像して該其体が露出した領域G1と感光性樹脂が残された領域R1を有する該其体に対して行う無電解メッキによる配線形成方法であって、該感光性樹脂領域R1はカチオン系界面活性剤処理により該其体露出領域G1よりも表面電位が正にされ、該其体露出領域G1の表面電位よりも正側で、かつ、該感光性樹脂領域R1の表面電位よりも負側の酸化還元電位を有する触媒核付与液および無電解メッキ液を用いることを特徴とする配線形成方法。
  3. 前記電位差形成過程における処理または前記カチオン系界面活性剤処理は、前記感光性樹脂領域R1と其体露出領域G1との間の電位差が0.05V以上、好ましくは0.1V以上となるように行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の配線形成方法。
  4. 該其体は、ガラス基板、ガラス基板上に絶縁膜が形成された基板、樹脂性基板のいずれかであることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の配線形成方法。
  5. 該其体は、あらかじめフッ酸またはフッ酸をその溶質に含む溶液に浸漬処理され、これに感光性樹脂で其体露出領域G1と感光性樹脂領域R1を形成することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の配線形成方法。
  6. 該其体は、あらかじめ0.05%から0.1%の範囲で調整されたフッ酸またはフッ酸をその溶質に含む溶液に3秒間から10秒間の範囲で浸漬処理され、これに感光性樹脂で其体露出領域G1と感光性樹脂領域R1を形成することを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の配線形成方法。
  7. 触媒核付与液は、pHと酸化還元電位を制御したオゾン添加水に触媒核となる化合物を溶解して得られるものであることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の配線形成方法。
  8. 無電解メッキ液は、pHと酸化還元電位を制御したオゾン添加水または水素添加水に、析出させる金属イオンを溶解して得られるものであることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の配線形成方法。
  9. 該其体は、あらかじめアルカリ溶液に浸漬処理され、これに感光性樹脂でG1とR1を形成することを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の配線形成方法。
  10. 該其体は、あらかじめ10%から20%の範囲で調整されたアルカリ溶液に3分間から10分間の範囲で浸漬処理され、これに感光性樹脂でG1とR1を形成することを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の配線形成方法。
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