JP2005116288A - フレキシブルフラットケーブルの補強板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、フレキシブルフラットケーブルのコネクタ接続用の補強板であって、低コスト化を図ったものである。
【解決手段】 かゝる本発明は、コネクタ10の接続口11にフレキシブルフラットケーブル(FFC)20の接続端側と共に装着される補強板30Aにおいて、補強板30Aの少なくとも片面側でFFC20の長手方向とクロスする幅方向に1又は複数の切り込み41を設けたFFCの補強板にあり、この切り込み41により、良好なFFCの折れ曲がり防止機能を得ると同時に、補強板自体の低コスト化が図れる。
【選択図】 図1
【解決手段】 かゝる本発明は、コネクタ10の接続口11にフレキシブルフラットケーブル(FFC)20の接続端側と共に装着される補強板30Aにおいて、補強板30Aの少なくとも片面側でFFC20の長手方向とクロスする幅方向に1又は複数の切り込み41を設けたFFCの補強板にあり、この切り込み41により、良好なFFCの折れ曲がり防止機能を得ると同時に、補強板自体の低コスト化が図れる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フレキシブルフラットケーブルの接続端側と共にコネクタの接続口に差し込み装着される補強板に関する。
フレキシブルフラットケーブル(FFC)をコネクタ接続するには、通常FFCの一方の片面側を口出し、コネクタの接続口に差し込むにあたり、FFCの口出し側とは反対の側に適当な長さの平板状の補強板を添えて差し込んでいる。補強板を添えるのは、FFC自体にあまり剛性がなく、接続端側をそのまま差し込むのは折れ曲がったりして難しいため、補強板により適度の剛性を確保した上で行っているのである。
この状態を図示すると、図10の如くである。つまり、コネクタ10の接続口11に、FFC20の接続端側を差し込むわけであるが、その際、絶縁体21の口出しにより導体22の露出された面とは反対側に平板状の補強板30を添えて差し込んでいる。これにより、FFC20の接続端側が折れ曲がったりすることなく、スムーズにかつ迅速に差し込み装着することができる。
しかしながら、ただ単に補強板30を添えるのみでは、その後の使用状態下において、FFC20の下面側に下向きの負荷が掛かったとき、補強板30の先端部31部分に突き当たるため、この境界部分において、FFC20が損傷するなどの恐れがあった。このため、FFC20の折れ曲がりを防止するようにした改良型の補強板も既に提案されている(特許文献1)。
実開平7−36374号公報
ところが、上記補強板の場合、ケーブル折れ曲がり防止用の構造(形状)が結構複雑であるため、以下のような問題があった。例えば、この構造部分の製造にあたって、具体的には、補強板のFFC側と突き当たる部分側に、大きな振幅の山谷形状からなる鋸歯部を設けたり、多数の小孔や三角孔、楕円孔、細長いスリットを打ち抜いて強度を弱くした弾性部を設けている。確かにこられの構造によって、FFC側に対する当たりは柔らかくなるため、良好なFFCの折れ曲がり防止機能が得られるものの、その製造自体がかなり面倒で、低コストでの提供は困難であるという問題があった。
本発明は、このような従来構造の問題点に鑑みてなされたもので、基本的には、補強板のFFC側と突き当たる部分付近に、低コストでの製造が可能な切り込み、スリット、屈曲用溝、スロープ面(傾斜面)を設けることで、良好なFFCの折れ曲がり防止機能を得ると同時に、補強板自体の低コスト化を図ったものである。
請求項1記載の本発明は、コネクタの接続口にフレキシブルフラットケーブルの接続端側と共に装着される補強板において、当該補強板の少なくとも片面側で前記フレキシブルフラットケーブルの長手方向とクロスする幅方向に1又は複数の切り込みを設けたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの補強板にある。
請求項2記載の本発明は、コネクタの接続口にフレキシブルフラットケーブルの接続端側と共に装着される補強板において、当該補強板の幅方向にその端部から前記フレキシブルフラットケーブルの長手方向に延びる複数の切離用のスリットを設けたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの補強板にある。
請求項3記載の本発明は、コネクタの接続口にフレキシブルフラットケーブルの接続端側と共に装着される補強板において、当該補強板の少なくとも片面側で前記フレキシブルフラットケーブルの長手方向とクロスする幅方向に1又は複数の屈曲用溝を設けたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの補強板にある。
請求項4記載の本発明は、コネクタの接続口にフレキシブルフラットケーブルの接続端側と共に装着される補強板において、当該補強板の少なくとも片面側にその先端に向かって次第に肉薄となるスロープ面を設けると共に、当該補強板の幅方向にその端部から前記フレキシブルフラットケーブルの長手方向に延びる複数の切離用のスリットを設けたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの補強板にある。
本発明の補強板では、良好なFFCの折れ曲がり防止機能を得るにあたって、単に補強板の一部に、切り込み、スリット、屈曲用溝、スロープ面を設けるのみでよいため、補強板自体の低コスト化を図ることができる。
図1は、フレキシブルフラットケーブルの補強板の実施の形態の一例を示したものである。この補強板30Aでは、その片面側(FFC20に添設させた面とは反対の底面側)で、FFC20の長手方向とクロスする幅方向に1個の切り込み41を設けてある。なお、図中10はコネクタ、11はその接続口、21はFFC20の絶縁体、22は導体で、基本的な構成は、上記図9の場合とほぼ同構成である。
切り込み41は、図2〜図3に示すように、例えばV字型として、補強板30Aの幅方向に延設させてある。その深さは、補強板30Aの先端部31にどの程度の弾性強度を持たせるかによって適宜決めればよい。弾性強度を弱くして下向きに曲げ易くするのであれば、深くすればよく、曲げ難くするのであれば、その逆で浅くすればよい。なお、必要により切り込み41の数は、1個に限定されず、図4に示すように、複数個としてよりスムーズな屈曲が得られるようにすることもできる。また、補強板30Aの片面側に限らず、両面側に適宜設けることも可能である。
これらの切り込み41は、補強板30Aが樹脂製の場合、樹脂の成形時に同時成形してもよいし、成形後に切削装置や工具により単に切削するのみで簡単に形成することができる。いずれの場合も低コストでの製造が可能である。
このような切り込み41を有する補強板30Aの使用にあたっては、従来と同様、FFC20の片面側に添えて、このFFC20の接続端側と一緒にコネクタ10の接続口11に差し込む。この際、補強板30Aの切り込み41より前方側は十分な剛性を有するため、FFC20は折れ曲がったりすることなく、スムーズにコネクタ10側に装着することができる。
この装着後、組み込まれた電子機器側の使用中、FFC20やコネクタ10間で相対的な動きがあって、FFC20側が、補強板30Aの先端部31に対して、下向きに動こうとした場合、補強板30Aの先端部31側は、これに追随して、切り込み41により下向きにスムーズに屈曲する。このため、FFC20側に大きな鋭角的な折れ曲げ力は作用することなく、スムーズに曲げられる。つまり、良好なFFCの折れ曲がり防止機能が得られる。
図5は、フレキシブルフラットケーブルの補強板の実施の形態の他例を示したものである。この補強板30Bでは、その幅方向にその端部からFFC20の長手方向に延びる複数の切離用のスリット42を設けてある。つまり、補強板30Bの端部寄りにあっては、細く分割された短冊状の細片からなる。なお、細片の長さは、図6に示すように、適当な間隔で不揃とすることもできる。いずれにしても、スリット42による細片化によって、補強板30Bの先端部31側の剛性強度が弱まり、適度の弾性が付与される。この弾性強度の程度は、スリット42による分割数やその切り込み深さにより適宜調整することができる。
このスリット42は、補強板30Bが樹脂製の場合、樹脂の成形時に同時成形してもよいし、成形後に切断装置や工具により単に切断するのみで簡単に形成することができる。つまり、低コストでの製造が可能である。
このようなスリット42を有する補強板30Bであっても、上記補強板30Aと同様に使用できる。また、装着後、組み込まれた電子機器側の使用中、FFC20やコネクタ10間で相対的な動きがあって、FFC20側が、補強板30Aの先端部31に対して、下向きに動こうとした場合、補強板30Bの先端部31側は、これに追随して、スリット42により分割された短冊状の細片からなっているため(細片の個々の強度が小さくなっているため)、下向きにスムーズに屈曲する。このため、FFC20側に大きな鋭角的な折れ曲げ力は作用することなく、スムーズに曲げられる。つまり、良好なFFCの折れ曲がり防止機能が得られる。
図7は、フレキシブルフラットケーブルの補強板の実施の形態の他例を示したものである。この補強板30Cでは、その片面側(FFC20に添設させた面とは反対の底面側)で、FFC20の長手方向とクロスする幅方向に1個の半円状(凹状も可)の屈曲用溝43を設けてある。この構成でも、溝底が薄く、その強度が小さくなるため、上記図1の補強板30Aにおける切り込み41と同様の作用、効果が得られる。勿論、屈曲用溝43の大きさや溝底の肉厚は、補強板30Cの先端部31にどの程度の弾性強度を持たせるかによって適宜決めればよい。屈曲用溝43を小さめにして複数設けたり、また、補強板30Cの他方の片面側や両面側に設けることも可能である。
この屈曲用溝43は、補強板30Cが樹脂製の場合、樹脂の成形時に同時成形してもよいし、成形後に切削装置や工具により単に切削するのみで簡単に形成することができる。つまり、低コストでの製造が可能である。
図8〜図9は、フレキシブルフラットケーブルの補強板の実施の形態の他例を示したものである。この補強板30Dでは、その片面側(FFC20に添設させた面とは反対の底面側)に、その先端に向かって次第に肉薄となるスロープ面44を設ける一方、補強板30Dの幅方向にその端部からフレキシブルフラットケーブルの長手方向に延びる複数の切離用のスリット44a、44bを設けてある。なお、スリット44aは短めにし、スリット44bは長めにしてあるが、いずれか一方の場合であってもよい。この構成でも、補強板30Dの先端部31側の肉厚が次第に薄くなり、かつ、スリット44a、44bにより区分けされていることから、その強度が先端部31側に掛けて、よりスムーズに小さくなる。このため、上記図1の補強板30Aにおける切り込み41と同様の作用、効果が得られる。勿論、スロープ面44の傾斜状態やその角度、肉厚、スリット44a、44bの数などは、補強板30Dの先端部31にどの程度の弾性強度を持たせるかによって適宜決めればよい。スロープ面44は補強板30Cの他方の片面側や両面側に設けることも可能である。
このスロープ面44やスリット44a、44bは、補強板30Dが樹脂製の場合、樹脂の成形時に同時成形してもよいし、成形後に切削装置や工具により単に切削したり、切断するのみで簡単に形成することができる。つまり、低コストでの製造が可能である。
なお、図5〜図6や図8〜図9のスリット42、44a、44bは、図1〜図4の補強板30Aや図7の補強板30Cにも採用して組み合わせることも可能である。これにより、補強板先端側の弾性が小さくなり過ぎない範囲で、よりスムーズな弾性効果を得ることができる。
10・・・コネクタ、11・・・コネクタの接続口、20・・・フレキシブルフラットケーブル(FFC)、21・・・絶縁体、22・・・導体、30A〜30D・・・補強板、41・・・切り込み、42・・・スリット、43・・・屈曲用溝、44・・・スロープ面、44a、44b・・・スリット、
Claims (4)
- コネクタの接続口にフレキシブルフラットケーブルの接続端側と共に装着される補強板において、当該補強板の少なくとも片面側で前記フレキシブルフラットケーブルの長手方向とクロスする幅方向に1又は複数の切り込みを設けたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの補強板。
- コネクタの接続口にフレキシブルフラットケーブルの接続端側と共に装着される補強板において、当該補強板の幅方向にその端部から前記フレキシブルフラットケーブルの長手方向に延びる複数の切離用のスリットを設けたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの補強板。
- コネクタの接続口にフレキシブルフラットケーブルの接続端側と共に装着される補強板において、当該補強板の少なくとも片面側で前記フレキシブルフラットケーブルの長手方向とクロスする幅方向に1又は複数の屈曲用溝を設けたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの補強板。
- コネクタの接続口にフレキシブルフラットケーブルの接続端側と共に装着される補強板において、当該補強板の少なくとも片面側にその先端に向かって次第に肉薄となるスロープ面を設けると共に、当該補強板の幅方向にその端部から前記フレキシブルフラットケーブルの長手方向に延びる複数の切離用のスリットを設けたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの補強板。
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