JP2005115805A - 移動体操縦装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノブおよび復帰トルク付与装置を備えた移動体操縦装置の操縦操作性を改善する。
【解決手段】操舵装置14にロータリダンパ40と復帰トルク付与装置70とを設ける。復帰トルク付与装置70は、ノブ34の回転に伴って弾性変形するカンチレバー式ばね72を設け、そのカンチレバー式ばねを弾性変形させるための凹部60の側面78を、左右で形状の異なる2つの作用面を有するものとし、ノブが右方向に回転させられる場合と左方向に回転させられる場合とで、復帰トルクの大きさが異なるようにする。また、ノブ34が回転操作されている状態で、何らかの理由で解放された場合に、ロータリダンパ40によりノブ34の急激な復帰回転を防止する。ロータリダンパ40に代えてヒステリシス付与装置を設け、ノブの回転操作特性にヒステリシスを付与することにより、安定した操作信号が発生させられるようにすることも可能である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両,船,飛行機等の移動体を操縦する移動体操縦装置に関するものであり、特に、ノブの回転操作により移動体操縦のための操縦信号を発生させるものに関する。
この種の移動体操縦装置の一例が特許文献1に記載されている。この操縦装置は、回動軸線まわりに回動操作可能な操縦レバーの先端に、その操縦レバーの長手方向に平行な回転軸線まわりに回転操作可能なノブを設けたものであり、操縦レバーの回動とノブの回転とにそれぞれ応じた2種類の操縦信号を発生させることができる。ノブと操縦レバーとの間にはリターンスプリングが設けられ、このリターンスプリングの弾性力によりノブが原位置へ復帰回転させられる。
特開2002−229655号公報
上記特許文献1に記載されているように、ノブがリターンスプリングの弾性力により原位置へ復帰させられるようにすれば、操作トルクが付与されない状態では、ノブが原位置に保たれることとなり、操縦操作が容易となる。しかし、ノブに復帰トルクが付与されるのみでは操縦操作性が十分とは言えないことがある。そこで本発明は、ノブおよび復帰トルク付与装置を備えた移動体操縦装置における操縦操作性を改善することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明は、ノブが支持部材に回転軸線まわりに回転可能に支持され、そのノブの回転軸線まわりの回転に応じた操縦信号を出力する移動体操縦装置において、そのノブが原位置から回転操作された状態において、そのノブに原位置へ復帰させる復帰トルクを付与する復帰トルク付与装置と共に、ノブの少なくとも原位置への復帰回転に対して抵抗トルクを付与する抵抗トルク付与装置を設けたことを特徴とする。
上記支持部材は、前記特許文献1に記載の操縦装置における操縦レバーのように回動軸線まわりに回動可能とされたり、長手方向に移動可能とされたりしてもよく、位置固定に設けられてもよい。いずれにしても、ノブの回転操作により、回転操作角度に応じた操縦信号が出力される。ノブへの回転操作トルクが除去あるいは低減させられれば、ノブは復帰トルク付与装置により付与される復帰トルクによって、原位置へ復帰させられるが、その際、ノブには抵抗トルク付与装置により抵抗トルクが付与されるため、ノブの回転操作による移動体の操縦が容易となる。その理由は、後に発明の態様の項および実施例の項において具体的に説明する。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(3)項が請求項3に、(15)項が請求項4に、(16)項が請求項5に、(17)項が請求項6に、(18)項が請求項7にそれぞれ相当する。
(1)ノブが支持部材に回転軸線まわりに回転可能に支持され、そのノブの回転軸線まわりの回転に応じた操縦信号を出力する移動体操縦装置であって、
前記ノブが原位置から回転操作された状態において、そのノブに、そのノブを原位置へ復帰させる復帰トルクを付与する復帰トルク付与装置と、
前記ノブの少なくとも前記原位置への復帰回転に対して抵抗トルクを付与する抵抗トルク付与装置と
を含むことを特徴とする移動体操縦装置。
抵抗トルク付与装置は、ノブの原位置への復帰回転に対して抵抗トルクを付与し得るものであればよいが、復帰回転時のみならず、原位置から遠ざかる向きの回転操作時にも抵抗トルクを付与するものであってもよい。また、復帰トルク付与装置は、ノブに、原位置からの回転角が大きいほど大きい値で復帰トルクを付与するものとされることが望ましい。
(2)前記抵抗トルク付与装置が、前記ノブの回転操作トルクにヒステリシスを付与するヒステリシス付与装置を含む (1)項に記載の移動体操縦装置。
抵抗トルク付与装置がヒステリシス付与装置を含む場合には、ノブがある回転操作位置に維持されている状態において、運転者が意図しないにもかかわらず操作トルクが多少変動してしまった場合でも、その変動量がヒステリシスの範囲内であれば、ノブが実際に回転することはなく、ノブを任意の回転操作位置に維持することが容易となる。
(3)前記抵抗トルク付与装置が、前記ノブの前記原位置への復帰回転に対して、その復帰回転の速度に応じた大きさの抵抗トルクをノブに付与するダンパを含む (1)項または (2)項に記載の移動体操縦装置。
抵抗トルク付与装置がダンパを含む場合には、ノブがある回転位置まで回転操作されている状態で、万一、何らかの理由によりノブが解放された場合でも、復帰トルク付与装置により付与される復帰トルクによって、ノブが過大な速度で原位置に向かって回転させられることが防止される。それにより、操縦信号の急変が回避され、移動体の操縦が容易になる。ダンパは、例えば、少なくとも一対の容積変化室を有し、それら一対の容積変化室が絞り機能を有する連通路により互いに連通させられたものとすることができる。その場合に、絞り通路と並列に逆止弁を備えた連通路を設ければ、原位置から遠ざかる向きの回転操作には逆止弁が開いて抵抗トルクを付与せず、原位置への復帰回転には抵抗トルクを付与する抵抗トルク付与装置が得られる。
(4)前記抵抗トルク付与装置が、互いに相対回転する2部分を備え、それら2部分の一方が前記ノブに固定され、他方が前記支持部材に固定されて、前記相対回転の回転軸線が前記ノブの回転軸線と一致する状態で配設されたロータリ型である (1)項ないし (3)項のいずれかに記載の移動体操縦装置。
(5)前記抵抗トルク付与装置と前記復帰トルク付与装置との少なくとも一方が、前記ノブと前記支持部材との間に、大半がノブ内部に収容された状態で配設された (1)項ないし (4)項のいずれかに記載の移動体操縦装置。
抵抗トルク付与装置と復帰トルク付与装置との少なくとも一方が、ノブと支持部材との間に、大半がノブ内部に収容された状態で配設されれば、ノブ内の空間が有効に利用され、その分、移動体操縦装置の小形化が容易となる。
(6)前記復帰トルク付与装置が、
前記ノブと前記支持部材との一方に設けられ、弾性部材により一方向に付勢された係合部材と、
他方に設けられて作用面において前記係合部材に作用し、その係合部材を前記弾性部材の弾性力に抗して移動させる作用部材と
を含み、前記作用面が前記ノブの前記原位置からの回転角度の増大につれて前記弾性部材の弾性変形量を漸増させる形状を有する (1)項ないし (5)項のいずれかに記載の移動体操縦装置。
ノブが原位置から一方向にのみ回転操作可能とされる場合には、その回転操作についての復帰トルクが付与されればよい。しかし、次項におけるように、ノブが原位置から正逆両方向に回転操作可能とされることが望ましく、その場合には、復帰トルク付与装置が、両方向の回転操作について復帰トルクを付与するものとされることが望ましい。
(7)前記復帰トルク付与装置が、前記ノブが前記原位置から正方向と逆方向とに回転させられる際、その回転角の絶対値の増大に伴って増大する復帰トルクを付与するものである (6)項に記載の移動体操縦装置。
(8)前記作用面が、前記ノブが前記正方向に回転操作される場合に前記係合部材に作用する部分と、前記ノブが前記逆方向に回転操作される場合に前記係合部材に作用する部分とで形状が非対称であり、前記復帰トルク付与装置が前記ノブの正方向の回転操作と逆方向の回転操作とに対して互いに絶対値が異なる復帰トルクを付与するものである (7)項に記載の移動体操縦装置。
ノブに付与される復帰トルクの絶対値を、ノブが正方向に回転操作された場合でも逆方向に回転操作された場合でも同じとすることも可能である。しかし、互いに異なるようにすることが望ましい場合がある。例えば、人間の右手首は、右に捻る場合より左に捻る場合の方が大きなトルクを発生させ得るものであるため、ノブが右手で操作されるものである場合には、ノブが右に回転操作された場合の復帰トルクの絶対値を、左に回転操作された場合のそれに比較して小さくすることがその一例である。ノブが左手で操作されるものである場合には、逆にされることが望ましい。
(9)前記作用面が、前記ノブが前記原位置から前記正方向へ回転操作開始される際と前記逆方向へ回転操作開始される際との少なくとも一方において、前記弾性部材にステップ的に増大する弾性力を発生させる形状を有する (7)項または (8)項に記載の移動体操縦装置。
作用面を、ノブを原位置において節度感を持って停止させる形状を有するものとすれば、ノブが原位置から正方向へ回転操作開始される際と逆方向へ回転操作開始される際との両方において、弾性部材にステップ的に増大する弾性力が発生させられ、ノブの操作に節度感を付与し得る。例えば、作用面の、原位置に相当する部分に凹部を形成したり、作用面を原位置において不連続な曲面としたりすれば、原位置においてノブに節度感を付与し得る。作用面の形状を、正方向と逆方向とのいずれか一方への回転操作開始時にのみステップ的に増大する復帰トルクを付与する形状とすることも可能である。前者の場合の方が、ノブの原位置への保持、あるいはノブが原位置にあることの確認が容易となる効果が大きいのであるが、後者でも一応の効果は得られるのである。
(10)前記係合部材が、前記弾性部材の弾性変形に伴って前記ノブの回転軸線に直角な方向に移動するものであり、前記作用面がその係合部材の移動方向と対向する向きに形成された (6)項ないし (9)項のいずれかに記載の移動体操縦装置。
作用面はノブの回転軸線に対向する向きのものとすることも、反対向きのものとすることも可能である。
(11)前記係合部材が、前記弾性部材の弾性変形に伴って前記ノブの回転軸線に平行な方向に移動するものであり、前記作用面がその係合部材をノブの回転につれてそのノブの回転軸線に平行な方向に移動させる形状とされた (6)項ないし (9)項のいずれかに記載の移動体操縦装置。
(12)前記係合部材にローラが回転可能に保持され、そのローラを介して係合部材が前記作用面に係合し、係合部材が作用面に沿って移動する際にローラが作用面上を転がる (6)項ないし(11)項のいずれかに記載の移動体操縦装置。
係合部材を作用面に直接摺接させることも可能であり、その摺接個所の摩擦抵抗を前記ヒステリシス付与のための摩擦抵抗として利用することも可能である。換言すれば、復帰トルク付与装置に抵抗トルク付与装置を兼ねさせるのである。しかし、その場合には、復帰トルクと抵抗トルクとの間に密接な関連が存在することとなり、両者を共に最適に設定することが困難になる場合がある。それに対して、本項におけるように、係合部材がローラを介して作用面に接触するようにして、摩擦抵抗を無視できるほど小さくし、抵抗トルク付与装置を別に設ければ、復帰トルクと抵抗トルクとを共に最適に設定することが容易となる。
(13)前記ノブの前記原位置からの回転限度を規定するストッパ装置を含む (1)項ないし(12)項のいずれかに記載の移動体操縦装置。
操縦者にノブの回転操作角度が最大値に達したことを明瞭に認識させることができ、あるいはノブが過度に回転操作されることを防止することができる。
(14)前記支持部材に回転可能に支持された回転体を含み、その回転体に前記ノブがその回転体に対する相対回転位置を変更可能に取り付けられる (1)項ないし(13)項のいずれかに記載の移動体操縦装置。
ノブの回転体に対する相対回転位置を変更することによって、ノブの原位置を変更することが可能となる。本態様は、ノブの回転軸線と直交する横断面形状が円形以外の形状である場合に特に有効である。この場合には、ノブとそれを把持する手との相対回転位置に最適位置があり、その最適位置は、手の大きさ,前腕の位置等により異なることが多いからである。
(15)ノブが支持部材に回転軸線まわりに回転可能に支持され、そのノブの回転軸線まわりの回転に応じた操縦信号を出力する移動体操縦装置であって、
前記ノブが原位置から回転操作された状態において、そのノブに、そのノブを原位置へ復帰させる復帰トルクを、原位置からの回転角が大きいほど大きい値で付与する復帰トルク付与装置を含み、その復帰トルク付与装置が、
前記ノブと前記支持部材との一方に設けられ、弾性部材により一方向に付勢された係合部材と、
他方に設けられて作用面において前記係合部材に作用し、その係合部材を前記弾性部材の弾性力に抗して移動させる作用部材と
を含み、前記作用面が前記ノブの前記原位置からの回転角度の増大につれて前記弾性部材の弾性変形量を漸増させる形状を有する移動体操縦装置。
本項の移動体操縦装置においては、作用部材の作用面の形状を適宜設定することによって、ノブの原位置復帰特性を任意に設定することができる。例えば、ノブの回転操作角度と復帰トルクとの関係を非線形としたり、次項におけるように、ノブが原位置から正逆両方向に回転操作される場合に、正方向と逆方向とで復帰トルクを非対称としたりすることができるのであり、それにより操縦操作性を改善することができる。
(16)ノブが支持部材に回転軸線まわりに回転可能に支持され、そのノブの回転軸線まわりの回転に応じた操縦信号を出力する移動体操縦装置であって、
前記ノブが原位置から回転操作された状態において、そのノブに、そのノブを原位置へ復帰させる復帰トルクを付与する復帰トルク付与装置を含み、その復帰トルク付与装置が、前記ノブが正方向に回転操作された状態と、同角度逆方向に回転操作された状態とにおいて、互いに絶対値が異なる復帰トルクを付与するものであることを特徴とする移動体操縦装置。
復帰トルク付与装置は、ノブに、そのノブの原位置からの回転角が大きいほど大きい値で復帰トルクを付与するものとされることが望ましい。
(17) 前記ノブの前記支持部材に対する相対回転角度を検出する回転角検出器を含み、その回転角検出器が、ノブと支持部材との一方に設けられた磁石と他方に設けられたホール素子とを含む (1)項ないし(16)項のいずれかに記載の移動体操縦装置。
本項の構成を採用すれば、回転検出器の小形化が容易となる。
(18)前記支持部材が、静止部材に相対移動可能に支持された可動部材であり、それら静止部材と可動部材との間に可動部材の静止部材にたいする相対移動に応じて、前記操縦信号である第一操縦信号とは別の第二操縦信号を出力する (1)項ないし(17)項のいずれかに記載の移動体操縦装置。
静止部材の移動は一回動軸線まわりの回動でも、直線あるいは曲線に沿った移動でもよい。本項の移動体操縦装置によれば、簡単な構成で2種類の操縦信号を発生させることが可能となる。
以下、請求可能発明のいくつかの実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
図1ないし図4に、請求可能発明の一実施例としての車両操縦装置10を概念的に示す。本車両操縦装置10は、移動体たる車両の加減速を制御する加減速操作装置12と、車両の走行方向を制御する操舵装置14とを備える。
加減速操作装置12は、図示を省略する車体に回動可能に支持されたレバー20を備える。レバー20は、前後方向にほぼ水平に延びる棒状の本体部22を備え、その本体部22の中央よりやや後方の位置に設けられたボス部24において回転軸26に固定されている。その回転軸26が、ほぼ水平に横方向に延びる姿勢で、図示を省略する車体に固定された固定部材28に相対回転可能に嵌合されることにより、レバー20が固定部材28に対して回転軸26の軸線まわりに回動可能とされている。固定部材28に回転角検出器たるエンコーダ30が固定して設けられ、回転軸26に接続されている。そのエンコーダ30によって検出されたレバー20の回動角度に基づいて操縦信号が出力され、車両の加速または減速が行われる。
レバー20の本体部22の一方の端部からほぼ垂直に延び出すノブ保持部32が形成され、そのノブ保持部32によって操舵装置14が保持されている。操舵装置14は、ノブ保持部32に相対回転可能に支持されたノブ34を備え、そのノブ34の回転角度に基づいて上記操縦信号とは別の操縦信号が出力され、車両の走行方向の制御が行われる。以下、さらに詳細に説明する。
図2に示すように、ノブ保持部32にレバー20の本体部22とほぼ平行な姿勢で支持軸36が固定的に保持されており、上述のノブ34が、その支持軸36の軸線まわりに回転可能に支持されている。ノブ34は、合成樹脂製であって、手のひらに収まる大きさに形成され、支持軸36に向かって開口する有底円筒状の嵌合穴38が形成されている。そのノブ34の嵌合穴38内に抵抗トルク付与装置の一種であるロータリダンパ40が配設されている。ロータリダンパ40は、図4に示すように、嵌合穴38に圧入される中空円柱状のハウジング42と、ハウジング42内に相対回転可能に配設され、支持軸36の外周に固定された支持部材44とを備える。ハウジング42は概して有底円筒状を成し、底部がノブ保持部32と対向する状態で、支持軸36に相対回転可能に嵌合されている。支持部材44は、ハウジング42の開口を閉塞する円板状のカバー部を備え、支持軸36のノブ保持部32から遠い側の自由端部に固定されている。ハウジング42の外周に係合突部48が形成され、それに対して、嵌合穴38の内周面と開口部とに向かって開口し、軸方向に延びる係合溝50が複数形成されている。それら係合突部48と係合溝50とが係合することにより、ハウジング42とノブ34との相対回転が防止されている。しかも、本実施例においては、ハウジング42に複数の係合溝50が形成され、それら係合溝50のいずれかに係合突部48を選択的に係合させることにより、ノブ34の回転方向における原位置を変更することが可能とされている。
ハウジング42の内周であって直径方向に隔たった2個所から半径方向内向きに延び出す仕切り壁52が形成され、それの先端部が支持部材44の外周に摺動可能とされている。それら仕切り壁52とは異なる位相において、支持部材44の直径方向に隔たった2個所から半径方向外向きに一対の仕切り壁54が延び出してハウジング42の内周に摺接している。その結果、それら仕切り壁52,54によりハウジング42内の空間が4つの空気室56に分割されている。各仕切り壁52,54の摺接部、および支持部材44のカバー部とハウジング42の開口部との摺接部には、図示を省略するシール部材が配設されて気密が保たれている。仕切り壁52,54の一方、図示の例では支持部材44と一体的に形成された仕切り壁54に、その仕切り壁54の両側の空気室56を連通させる連通穴58が形成され、両側に位置する空気室56のうちの一方の空気室56から他方の空気室56への空気の移動が可能とされている。このことによりハウジング42が支持部材44に対して相対的に回転して各空気室56の容積が変化することが許容されるのであるが、同時に、それら連通穴58の径の大きさにより、空気室56間の空気の流れに抵抗が与えられるので、ハウジング42がノブ34と一体的に支持軸36に対して回転させられて空気室56の体積が変化させられる場合に、ハウジング42の回転速度に応じた抵抗トルクが発生する。
図2および図3に示すように、レバー20のノブ保持部32の側面であってロータリダンパ40に対向する部位に凹部60が形成され、その凹部60とロータリダンパ40との間にノブ34を原位置に復帰させるための復帰トルク付与装置70が配設されている。復帰トルク付与装置70は、弾性部材たるカンチレバー式ばね(以下、単にばねと称する)72を備え、それの一方の端部がハウジング42の凹部60に対向する側の端面に固定されている。ばね72は、ハウジング42の底部に固定されている側の端部とは反対側の自由端部74がノブ保持部32の凹部60内に達し、かつノブ保持部32に接触しない形状とされている。ばね72の自由端部74にローラ76が回転可能に保持されている。ローラ76は、支持軸36にほぼ平行な軸線周りに回転可能に保持されており、ばね72の弾性力により凹部60の側面78に常に接触する向きに付勢されている。
凹部60の側面78は、図3に示すように、ノブ34およびハウジング42の回転に伴ってローラ76が移動する場合に、ローラ76に接触してばね72に作用する2つの作用面80,82を備える。それら作用面80,82はそれぞれ、支持軸36に平行な曲面により構成されている。2つの作用面80,82は接続部において非連続に接続されており、接続部から周方向に遠ざかるほど支持軸36に接近する形状とされている。ここで、図において右側に位置する右作用面80は、反対側の左作用面82に比較して支持軸36から遠い位置に形成されている。なお、比較のために、左作用面82と対称の位置を二点鎖線で示す。
各作用面80,82の端部に支持軸36に接近する向きに突出するストッパ用突部84が形成されている。また、ハウジング42の端面から軸方向に突出する一対のストッパ86が形成され、そのストッパ86とストッパ用突部84とが係合することにより、ノブ34の回転が制限される。本実施例においては、ノブ34の回転角度の上限が、原位置から左右両方向に約45度とされている。
凹部60にはさらに、ノブ34の支持軸36に対する相対回転角度を検出する回転角検出器90が設けられている。回転角検出器90は、ハウジング42の端面に固定された磁石92と、ノブ保持部32に固定された一対のホール素子94とを備える。一対のホール素子94は、ノブ34が原位置に位置決めされた状態で磁石92を挟んで、周方向に隔たった位置に配設されている。回転角検出器90は、それらホール素子94に対する磁石92の相対移動を検出してノブ34の回転角を検出する。磁石92はカバー96により覆われている。
以上のように構成された車両操縦装置10の作動、特に操舵装置14の作動を説明する。運転者により、例えば、ノブ34が予め設定された原位置から右方向に回転させられれば、その回転に伴ってローラ76が原位置たる作用面80,82の接続部から右作用面80に沿って移動させられ、ばね72の弾性力に抗して支持軸36に接近する向きに移動させられる。このため、ノブ34の回転角度が増大してばね72の弾性変形量が増大させられるほど、ノブ34の原位置に戻ろうとする復帰トルクが増大する。ノブ34が原位置から左方向に回転させられる場合にも同様にして復帰トルクが発生させられるが、前述のように、本実施例においては、2つの作用面80,82が非対称に形成されており、ノブ34が右方向に回転させられる場合には、左方向に回転させられる場合に比較して発生する復帰トルクが小さくなる。
さらに、運転者によりノブ34が回転操作される場合と、復帰トルク付与装置70により復帰トルクが付与されてノブ34が原位置に復帰しようとする場合との両方の回転に対して、ロータリダンパ40により抵抗トルクが付与される。しかし、運転者によりノブ34が回転操作される場合には、その回転速度が小さくされるのが普通であるため、抵抗トルクは非常に小さく、実質的に発生しないに等しいことになる。それに対して、ノブ34が原位置から離れた位置へ回転操作された状態で、何らかの原因により解放された場合には、ノブ34は復帰トルク付与装置70による復帰トルクによって比較的大きい速度で原位置に向かって復帰させられようとする。この場合には、ロータリダンパ40により付与される抵抗トルクが大きくなり、ノブ34の復帰回転速度は比較的小さい大きさに制限される。このため、運転者によるノブ34の回転操作が容易となる。
以上の説明から明らかなように、本車両操縦装置10においては、ばね72の自由端部74が係合部材、その他の部分が弾性部材を構成し、ノブ保持部34の凹部60であって2つの作用面80,82を構成する部分が作用部材を構成している。
なお、上述の磁石92にはカバー96が取り付けられており、そのカバー96と前記ストッパ用突部84とが係合することにより、ノブ34の回転角度が制限されるようにしてもよい。その場合には、ハウジング42にストッパ86を設けることが不要となる。
さらに、ロータリダンパ40は、仕切り壁54に形成された連通穴58の大きさにより、抵抗トルクの大きさが決まるようにされていたが、連通穴58を形成しなくてもよい。その場合には、仕切り壁54の前記摺接部に相当する部分の隙間により各空気室56内の空気の移動が許容され、空気室56の体積変化が許容されるようにすることが望ましい。
さらに、本実施例においては、ノブ34の回転角度に応じて出力される第一操縦信号に基づいて車両の走行方向が制御され、レバー20の回動角度に応じて出力される第二操縦信号に基づいて車両の加減速が制御されるが、第一操縦信号に基づいて加減速が制御され、第二操縦信号に基づいて走行方向が制御されるようにしてもよいし、それらの操縦信号に基づいて車両の走行に必要な他の要素が制御されるようにしてもよい。
ロータリダンパは上記ロータリダンパ40に限定されるわけではない。例えば、図5に示すロータリダンパ100を採用することも可能である。本ロータリダンパ100は、支持軸36に対して回転可能なハウジング101と、支持軸36に固定のカバー102とを備えている。ハウジング101は有底円筒状を成し、ハウジング101の開口をカバー102が閉塞することにより、内部に密閉空間103が形成されている。この密閉空間103内には、支持軸36に固定の1枚以上(図示の例では2枚)の固定板104と、ハウジング101に固定でハウジング101と共に回転する1枚以上(図示の例では3枚)の回転板105とが配設されている。回転板105は中央に開口を有する有孔円板状を成し、円板状の固定板104と小さい隙間を隔てて対面させられている。カバー102および固定板104の支持軸36に対する相対回転は支持軸36に設けられたセレーション部106により防止され、回転板105とハウジング101との相対回転は、回転板105の外周面に設けられた軸方向のリブ107とハウジング101の内周面に形成された軸方向の溝との係合により防止されている。108はシール部材である。密閉空間103内にはシリコンオイル109が充填されており、回転板105がハウジング101と共に回転させられる際、固定板104と回転板105との隙間に存在しているシリコンオイル109が剪断されることとなって、回転板105に、それの回転速度と共に増大する回転抵抗を付与する。
図6ないし図8に、別の実施例としての車両操縦装置110を示す。本車両操縦装置110のうち加減速操作装置については、前述の実施例と構成が同じであるので、共通の符号を用いることにより説明を省略する。以下、操舵装置111の構成について説明する。
本車両操縦装置110においても、操舵装置111は、支持軸36に回転可能に支持されたノブ112を備える。そのノブ112の内部に、ノブ112の回転に対する抵抗トルクと、ノブ112を原位置に復帰させるための復帰トルクとを付与するトルク付与装置114が配設されている。ノブ112の内部には、さらに、ノブ112の原位置からの回転角度を検出する回転角検出器116が設けられている。
回転角検出器116は、図示の例ではエンコーダであり、支持軸36のノブ保持部32に固定された側とは反対側の端部において支持軸36に相対回転不能に嵌合された検出軸118と、ノブ112と一体的に回転可能に設けられ、検出軸118と相対回転可能な本体部120とを備えている。ノブ112が原位置から回転させられれば、それと一体的に本体部120が回転させられ、本体部120の検出軸118に対する相対回転角度がノブ112の回転角度として検出される。
トルク付与装置114は外観が円柱状を成すハウジング130を備える。ハウジング130のノブ保持部32に対向する側の端部に、ノブ保持部32に向かって開口し横断面形状が円形の大径穴132が形成されている。それに対して、支持軸36の中間部に、大径穴132にほぼ隙間なく嵌合可能な円板状のプレート134が固定的に設けられている。ハウジング130は中心部に、大径穴132に連通して軸方向に延びる嵌合穴136を備え、その嵌合穴136において支持軸36に相対回転可能に嵌合されるとともに、上記大径穴132においてプレート134と相対回転可能に嵌合されている。嵌合穴136の大径穴132とは反対側の端部が比較的小径の貫通穴138と連通させられている。支持軸36の先端部に軸方向に延びる雌ねじ穴140が形成され、ねじ部材142が、ハウジング130の外部から貫通穴138を経て雌ねじ穴140に螺合されている。ねじ部材142は段付軸状を成し、肩面143が支持軸36の先端面に当接するまで雌ねじ穴140に螺合された状態で、頭部144と支持軸36の先端面との間隔が、ハウジング130の貫通穴138の周辺部の厚さより僅かに大きくなるようにされており、それによって、ハウジング130が支持軸36に相対回転可能かつ軸方向に相対移動不能に取り付けられている。頭部144から支持軸36側とは反対側に延び出す突部に上記回転角検出器116の検出軸118が相対回転不能に嵌合されるセレーション穴146が形成されている。
ハウジング130内の嵌合穴136と干渉しない部位に2つの収容穴150,152が形成され、それらの内部にヒステリシス付与装置154と復帰トルク付与装置156とがそれぞれ配設されている。2つの収容穴150,152のうちの一方である第一収容穴150は、軸方向に延びる横断面形状が円形の底付穴であり、大径穴132に向かって開口している。その第一収容穴150内に、ヒステリシス付与装置154が配設されている。ヒステリシス付与装置154は、プレート134の一側面に接触するように設けられ、ハウジング130と一体的に回転する際にプレート134との間で摩擦抵抗を生じる摩擦材158を備える。第一収容穴150内に弾性部材たる圧縮コイルスプリング160が配設され、有底円筒状の押付部材162を介して摩擦材158をプレート134に接近する向きに付勢している。図示の例では、摩擦材158が押付部材162に固定されている。ハウジング130がノブ112とともに回転するとき、ハウジング130と一体的に移動しようとする摩擦材158と、支持軸36に固定されたプレート134との間に摩擦抵抗が生じて、ノブ112に抵抗トルクを付与する。それら圧縮コイルスプリング160,押付部材162および摩擦材158がヒステリシス付与装置154を構成している。
他方の収容穴である第二収容穴152は、横断面形状が扇形を成すものであり、大径穴132に向かって開口している。その第二収容穴152内に復帰トルク付与装置156が配設されている。復帰トルク付与装置156は、支持軸36に平行な方向に移動する移動部材170と、移動部材170の移動を案内する案内部材172と、移動部材170の軸方向位置を規定する作用部材174とを備えている。
案内部材172は、L字形を成し、プレート134に固定される固定部176と、支持軸36とほぼ平行な方向に延びて移動部材170を案内する案内部178とを備える。案内部178に、支持軸36と平行に延びる長穴180が形成されている。長穴180に一対のピン182が長手方向に隔たった位置において摺動可能に挿通されている。それらピン182により移動部材170が案内部材172に直線的に移動可能に取り付けられている。一対のピン182のうちプレート134から遠い側のピン182に弾性部材たる引張コイルスプリング184が係合させられている。引張コイルスプリング184の他方の端部は、案内部材172の固定部176に係合させられており、ピン182および移動部材170をプレート134に接近する向きに付勢している。
移動部材170のプレート134に近い側の端部に、案内部材172とは反対側に突出するローラ軸186が設けられており、ローラ188がそれの軸線周りに回転可能に保持されている。それに対して、ハウジング130に一体的に固定され、ローラ188に対向する2つの作用面190,192を備える作用部材174が設けられている。作用部材174は、図8の展開部図に示すように、2つの作用面190,192の境界部に、ローラ188と係合する凹部194が形成されており、ノブ112を原位置から回転操作開始する際に節度感が付与されるようになっている。2つの作用面190,192は、その凹部194から周方向に遠ざかるほど、プレート134から遠ざかる向きに傾斜させられている。本実施例においては、凹部194から右方向に延び出す右作用面190の方が、反対側の左作用面192より傾斜が緩やかにされている。
本操舵装置111において、ノブ112の回転に伴ってハウジング130とともに作用部材174が支持軸36に対して回転すれば、作用面190,192のローラ188と対向する部位が移動して、ローラ188および移動部材170を引張コイルスプリング184の付勢力に抗してプレート134から離間する向きに移動させる。ノブ112の原位置からの回転角度の絶対値が増大するほど、引張コイルスプリング184の弾性変形量が増大して、ノブ112を原位置に復帰させるための復帰トルクが増大する。本実施例においても、ノブ112が右方向に回転する場合には左方向に回転する場合に比較して、復帰トルクが小さくなる。
また、ノブ112が右方向に回転させられる場合にも左方向に回転させられる場合にも、ヒステリシス付与装置154により、プレート134とハウジング130との間に一定の摩擦トルクが発生させられ、ノブ112の回転操作特性にヒステリシスが付与される。そのため、ノブ112が一定の回転操作位置に保持されている状態で、運転者が意図しないにもかかわらずノブ112に加えられている操作トルクが多少変動しても、その変動量がヒステリシスの範囲内であれば、ノブ112が実際に回転することはなく、操舵信号が一定に保たれる。
図9に、別の実施例としての車両操縦装置200を示す。本車両操縦装置200のうち加減速操作装置については、前述の実施例と構成が同じであるので、共通の符号を用いることにより説明を省略する。以下、操舵装置210の構成について詳細に説明する。
本操舵装置210においても、支持軸36にノブ212が回転可能に支持されておりノブ212内にトルク付与装置214が収容されている。トルク付与装置214とノブ保持部32との間にノブ212の支持軸36に対する回転角度を検出する回転角検出器216が設けられている。
図10に示すように、トルク付与装置214はハウジング220を備える。ハウジング220は、外観が円柱状の本体部222と、本体部222のノブ保持部32側の端部からノブ保持部32に向かって延び出す比較的小径のボス部224とを備える。ボス部224の内部に比較的大径の大径穴226が形成され、本体部222の中心に軸方向に延びる比較的小径の小径穴228が形成されている。ボス部224の外周に雄ねじ部230が形成されている。
支持軸36は、ノブ保持部32に固定された基端側が比較的大径の大径部232、先端側が比較的小径の小径部234とされ、それら大径部232と小径部234との境界部が軸方向と直交する肩面236とされている。支持軸36の大径部232とボス部224の大径穴226、および支持軸36の小径部234と本体部222の小径穴228とがそれぞれ相対回転可能に嵌合され、それら大径穴226と小径穴228との境界部が肩面236と当接することにより、ハウジング220の支持軸36に対する嵌合限度が規定されている。
ハウジング220の小径穴228は支持軸36の小径部234より僅かに短くされている。小径穴228は、それの大径穴226とは反対側の端部において、小径穴228より大径の係合穴238に連通させられている。係合穴238は、さらに、係合穴238より大径であってハウジング220の先端に向かって開口する凹部240に連通している。その凹部240に概して円板状のプレート250が嵌合されている。プレート250の中央に支持軸36に向かって突出する係合突部252が形成され、係合穴238に嵌合し、支持軸36の端面に当接する形状とされている。プレート250が支持軸36の先端部にボルト254によって固定されることにより、係合突部252の端面が小径部234の先端面に当接し、ハウジング220の支持軸36に対する相対回転が許容されるとともに、支持軸36からの抜け出しが防止される。肩面236と係合突部252の端面とにより、ハウジング220が僅かな隙間を残して両側から挟まれ、支持軸36に対する軸方向の相対位置決めがなされるのである。
ハウジング220には、前述の実施例と同様に2つの収容穴が形成され、一方がヒステリシス付与装置154を収容するヒステリシス付与装置収容部256とされ、他方が復帰トルク付与装置156を収容する復帰トルク付与装置収容部258とされている。なお、それらのトルク付与装置の構成については、上述の実施例とほぼ同じであるので説明を省略する。
回転角検出器216は、本実施例においては、光学式エンコーダ270とされている。光学式エンコーダ270はフォトスイッチ272とスリット付き円板274とを備える。フォトスイッチ272は、図示省略する発光器と受光器とを互いに対向する状態で保持し、ノブ保持部32に固定されている。スリット付きの円板274には、半径方向に沿って延びるスリット276が複数形成され、中央に軸方向に貫通する雌ねじ穴278が形成されている。その雌ねじ穴278がハウジング220のボス部224に形成された雄ねじ部230に螺合して固定されることにより、スリット付き円板274がハウジング220と一体的に回転可能とされている。ノブ212およびハウジング220の回転に伴ってスリット付き円板274のスリット276が形成された部分が発光器と受光器との間を通過することにより、ノブ212の回転角が検出される。
さらに別の実施例である車両操縦装置300の操舵装置310を図11に示す。本操舵装置310のトルク付与装置312は上述の実施例と同様にノブ314内に収容され、構成についても同じであるので説明を省略する。以下、回転角検出器316について説明する。
回転角検出器316は、ノブ保持部32に固定されたエンコーダ318と、トルク付与装置312のハウジング220と一体的に回転可能に設けられた第一ギヤ320と、その第一ギヤ320の回転をエンコーダ318に伝達するための第二ギヤ322とを備える。第一ギヤ320は、第三実施例におけるスリット付き円板274と同様に、ハウジング220から延び出したボス部224の外周に相対回転不能に取り付けられ、ハウジング220がノブ314とともに支持軸36まわりに回転する際に一体的に回転させられる。エンコーダ318から検出軸324が延び出し、検出軸324と一体的に回転可能に設けられた第二ギヤ322が第一ギヤ320と噛み合わせられているので、エンコーダ318にハウジング220の回転が伝達され、ノブ314の回転角を検出する。図にはエンコーダ318は1個のみ示されているが、実際には、第一ギヤ320の周方向に隔たった位置に、もう一組の第二ギヤ322およびエンコーダ318が設けられている。これら2個のエンコーダ318からの操舵信号が共に操舵制御装置に供給される。フェイルセーフのためである。
以上、本発明のいくつかの実施例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎない。例えば、上記各実施例の復帰トルク付与装置,抵抗トルク付与装置,回転角検出器等、複数の構成要素の組合わせを変更して実施することも可能であり、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果,発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した形態で実施することができる。
本発明の一実施例である車両操縦装置を示す正面図である。 図1に示す操舵装置を示す正面図(一部断面)である。 図1に示す操舵装置の側面断面図である。 図2に示すロータリダンパの側面断面図である。 上記ロータリダンパとは別のロータリダンパを示す正面断面図である。 本発明の別の実施例である車両操縦装置の操舵装置を示す正面図(一部断面)である。 図6に示すトルク付与装置を示す正面断面図である。 図6に示す作用部材の展開図である。 本発明のさらに別の実施例である車両操縦装置の操舵装置を示す正面図(一部断面)である。 図9に示すトルク付与装置を示す正面断面図である。 本発明のさらに別の実施例である車両操縦装置の操舵装置を示す正面図(一部断面)である。
符号の説明
10:車両操縦装置 12:加減速操作装置 14:操舵装置 34:ノブ 40:ロータリダンパ 70:復帰トルク付与装置 72:カンチレバー式ばね 76:ローラ 80:右作用面 82:左作用面 90:回転角検出器 92:磁石 94:ホール素子 100:ロータリダンパ 101:ハウジング 102:カバー 104:固定板 105:回転板 車両操縦装置 110:操舵装置 111:操舵装置 112:ノブ 114:トルク付与装置 116:回転角検出器 118:検出軸 120:本体部 150:第一収容穴 152:第二収容穴 154:ヒステリシス付与装置 156:復帰トルク付与装置 158:摩擦材 170:移動部材 172:案内部材 174:作用部材 184:引張コイルスプリング 188:ローラ 190:右作用面 192:左作用面 194:凹部 200:車両操縦装置 210:操舵装置 212:ノブ 214:トルク付与装置 216:回転角検出器 256:ヒステリシス付与装置収容部 258:復帰トルク付与装置収容部 270:光学式エンコーダ 272:フォトスイッチ 274:スリット付き円板 300:車両操縦装置 310:操舵装置 314:ノブ 312:トルク付与装置 316:回転角検出器 318:エンコーダ 320:第一ギヤ 322:第二ギヤ 324:検出軸

Claims (7)

  1. ノブが支持部材に回転軸線まわりに回転可能に支持され、そのノブの回転軸線まわりの回転に応じた操縦信号を出力する移動体操縦装置であって、
    前記ノブが原位置から回転操作された状態において、そのノブに、そのノブを原位置へ復帰させる復帰トルクを付与する復帰トルク付与装置と、
    前記ノブの少なくとも前記原位置への復帰回転に対して抵抗トルクを付与する抵抗トルク付与装置と
    を含むことを特徴とする移動体操縦装置。
  2. 前記抵抗トルク付与装置が、前記ノブの回転操作トルクにヒステリシスを付与するヒステリシス付与装置を含む請求項1に記載の移動体操縦装置。
  3. 前記抵抗トルク付与装置が、前記ノブの前記原位置への復帰回転に対して、その復帰回転の速度に応じた大きさの抵抗トルクをノブに付与するダンパを含む請求項1または 2に記載の移動体操縦装置。
  4. ノブが支持部材に回転軸線まわりに回転可能に支持され、そのノブの回転軸線まわりの回転に応じた操縦信号を出力する移動体操縦装置であって、
    前記ノブが原位置から回転操作された状態において、そのノブに、原位置へ復帰させる復帰トルクを、原位置からの回転角が大きいほど大きい値で付与する復帰トルク付与装置を含み、その復帰トルク付与装置が、
    前記ノブと前記支持部材との一方に設けられ、弾性部材により一方向に付勢された係合部材と、
    他方に設けられて作用面において前記係合部材に作用し、その係合部材を前記弾性部材の弾性力に抗して移動させる作用部材と
    を含み、前記作用面が前記ノブの前記原位置からの回転角度の増大につれて前記弾性部材の弾性変形量を漸増させる形状を有する移動体操縦装置。
  5. ノブが支持部材に回転軸線まわりに回転可能に支持され、そのノブの回転軸線まわりの回転に応じた操縦信号を出力する移動体操縦装置であって、
    前記ノブが原位置から回転操作された状態において、そのノブに、そのノブを原位置へ復帰させる復帰トルクを付与する復帰トルク付与装置を含み、その復帰トルク付与装置が、前記ノブが正方向に回転操作された状態と、同角度逆方向に回転操作された状態とにおいて、互いに絶対値が異なる復帰トルクを付与するものであることを特徴とする移動体操縦装置。
  6. 前記ノブの前記支持部材に対する相対回転角度を検出する回転角検出器を含み、その回転角検出器が、ノブと支持部材との一方に設けられた磁石と他方に設けられたホール素子とを含む請求項1ないし5のいずれかに記載の移動体操縦装置。
  7. 前記支持部材が、静止部材に相対移動可能に支持された可動部材であり、それら静止部材と可動部材との間に可動部材の静止部材にたいする相対移動に応じて、前記操縦信号である第一操縦信号とは別の第二操縦信号を出力する請求項1ないし6のいずれかに記載の移動体操縦装置。
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