JP2005114880A - レンズおよびレンズユニット、ならびにレンズの芯取り方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 偏心公差の厳しいレンズについて、外径公差がばらついても、モールド鏡筒に圧入しやすいレンズを提供
【解決手段】 モールド鏡筒の等分周の保持部内接円直径D0に対して、レンズ外周部の外接円直径D1内接円直径D2としたときに、D2<D0<D1となるように、加圧振動をさせながら、等分周で凸凹に芯取りを行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 モールド鏡筒の等分周の保持部内接円直径D0に対して、レンズ外周部の外接円直径D1内接円直径D2としたときに、D2<D0<D1となるように、加圧振動をさせながら、等分周で凸凹に芯取りを行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、安価なモールド成形の鏡筒で、レンズ、特にガラス製レンズを精度よく保持するための加工技術に関するものである。
従来(例えば、特開2000−176810号公報)、ガラス製の真円の外周を有するレンズを保持するモールド鏡筒は、保持する内周嵌合面の真円度を出すことが困難であるために、内周部のN箇所(Nは3以上)の部分の寸法精度を出しておき、この部分でレンズを保持することが行われている。たとえば、図5に示したような、鏡筒2はN=3の場合のDカットタイプを示している。Dカットの中央部A、B、C3点の寸法精度を型精度で十分に追い込んでおき、この3点が形成する直径D0の仮想内接円を用いてレンズ1の保持精度を出そうとしている。ところで、レンズ1、特にガラスで出来たレンズ1の外周部は、通常の芯取り加工を行うことで、形状そのものの真円度は高く維持できるが、その外径Dの公差は、数μm〜10数μmのばらつきを有するのが一般的である。
ところで、外径公差で数μm〜10数μmのばらつきを有するガラス製のレンズ1を、モールドで成形した鏡筒2に挿入すると、次の2つのケースが起こり得る。
まず一つ目のケースは、レンズ1の外径Dが公差の中で大きめに出来上がった場合である。
この場合、モールド鏡筒の仮想内径D0に対して、Dが10μmを超えて大きくなると、レンズが挿入できなくなったり、仮に挿入できても、A、B、Cの3点からの中心方向への加圧が大きくなるという問題が発生する。この際レンズ面の形状がメニス形状であったりすると、レンズ面に面歪みが生じることがある。この場合、結像性能はフレアっぽくなり、所定の性能を満足しないという事態を生む。
二つ目のケースは、図5で示したケースであり、レンズ1の外径Dが公差の中で小さめに出来上がった場合である。
この場合、モールド鏡筒2の仮想内径D0に対して、相対的にDが10μmを超えて大きくなると、レンズ1の中心は、鏡筒の中心から5μm程度平行偏心するようになり、画角が広く、開口効率の高いレンズなどでは、著しく性能の劣化を引き起こし始めるようになる。
これら2つのケースは、その製造中心の目標をどこに設定しようと、工程能力のばらつき量によって発生してしまうものであり、嵌合させながら、歪ませないで安定的に保持するということを両立させることは非常に困難であった。また、歪ませず、がたつかせずという領域に製造することができたレンズを選別して使用すると、選別に要するタクトや、不良品の発生する歩留まりの低下により、大幅なコストアップを招いてしまうという不都合が生じてしまうという問題点があった。
本発明は、レンズの外径公差が加工能力のばらつき範囲でばらついても、選別することなく、レンズをがたつかせることなく、しかも歪ませることなく、安定的に保持させることを目的としている。そのためにレンズの外周部を特別な形状に加工することと、その形状を製作するための方法を開示するものである。
本発明によれば、金属で製作した鏡筒に比べて性能の出しづらかったモールド鏡筒においても、がたつきや面歪みを抑制し、適度な加圧保持力を維持したままガラスレンズが保持できるようになるため、高精度な性能を要求されるレンズにおいても本来の設計性能を損なうことなく組立することが可能になるという効果を有する。
本発明で製作されたレンズは、レンズユニットとして、主に高精細な読取を必要とする撮像装置や画像読取装置に組み込まれて使用される。そこに組み込まれるレンズの1例として、図3には、本発明で製作されたレンズの概念図を径方向の寸法に対して誇張して描いたものを載せている。N=3のケースでは360°を3等分した位置に鏡筒の保持部が形成されており、N=4のケースでは360°を4等分した位置に鏡筒の保持部を形成したものである。等分周点は3以上であれば、芯が出せるので、いくつであってもかまわないが、通常は鏡筒を作成する際の型割の方向の数により、その整数倍に設定するのが普通である。一例をあげると3方向に型を割る場合は、3等分もしくは6等分というようにである。本発明は、レンズを図1のごとき形状に外周部を加工し、外周部の外接円と外周部の内接円を加工能力に応じた最適な領域に収めることで、レンズを挿入して、360/N°回転するうちに、適度な圧力による嵌合を達成するものである。このとき、レンズの外周部のあらずり量の粒状性の変化具合から、どの方向が外接円を形成する方向に当たるかを、予め、マーキングしておくと作業効率が高い。挿入後に、回転させる場合は、ある一定以上の加圧で、空回りするラチェット機構を導入することで、安定した加圧嵌合が可能となる。
本発明の実施形を、N=3の場合について、説明する。N=3であるので、外径形状は図3のN=3のような形状を有している。このような外周形状を有するレンズは、図4に示したような、芯取り機の砥石3をレンズ1の外周部に押圧して、外週部を検索する場合に、レンズが光軸を中心に1回転する間に、3回振動するような芯取り機の加工制御をおこなうことで得ることが可能である。このような径方向に加圧する構造を、ピエゾ素子を使用して構成した芯取り機は特開2000−176810に調芯用として開示されているが、これと同じ加工装置を使用してもよいし、軸回転をするモータの回動に同期して振動するような機構を新たに考案しても構わない。この場合、砥石の加圧往復運動の振幅量は、レンズの硝材の硬さにもよるが、0.1mm以内で最適化を図るのが効果的である。
また芯取りの工程と外周形状を特殊形状に削る工程とは同時に行う必要もなく、別々に設定することも可能である。その際には、砥石の粗さを変えることで、出っ張りとへっこみの部分が視認しやすくなるという効果を有する。
このようにして製作されたレンズは、120°等分周で直径D1の外接円と直径D2の内接円を有する形状となり、レンズ鏡筒の保持内接円の直径D0との大小関係を、
0<D2<D0<D1
とすることで、レンズ挿入後、回動により、かならずどこかで圧入保持されることになる。
0<D2<D0<D1
とすることで、レンズ挿入後、回動により、かならずどこかで圧入保持されることになる。
この際、D1とD2の径差は0.01mmよりも大きく設定されていれば、通常の数μm〜十数μmの外径加工バラツキの工程能力の範囲の中で、十分な保持精度の効果を得られ、レンズが空回りしたり、挿入が出来ないというようなことは稀になり、工程上の歩留まりも大幅に改善することが可能となる。図3ならびに図4は、鏡筒での保持場所A、B、Cが形成する保持内接円とレンズの仕上がり径バラツキの上限・下限を表した図である。
外径が最も大きく仕上がった場合の圧入状態を示したのが、図3である。図3において、鏡筒2の保持径はDカット面の中央部A、B、Cが形成し、レンズ1の外周形状の外接円は直径D1で点線を用いて、内接円は直径D2で破線を用いて表している。この場合は、D0とD2がほとんど同じ大きさを示している。レンズ1はレンズ1の最も研削された部分で鏡筒2の保持部A、B、Cと接している。通常はこの方向でレンズを鏡筒内に挿入し、突き当たったところで回動させる。すると、レンズの外周部の保持内接円との交点でレンズは回転がとまり、固定される。レンズの外径が最も小さく仕上がった場合には、図4に示したごとく、レンズ1の外接円が、保持内接円と当接して固定される。これよりも小さく仕上がったレンズは、上記条件式を満足できず、レンズも鏡筒に中で回転し、ガタ分の中で、偏心するようになってしまう。このように図3〜図4に示した関係の中で、レンズを保持することで、歪ませることなく確実な保持圧を実現しているのである。
1 レンズ
2 モールド鏡筒
3 芯取り用の砥石
2 モールド鏡筒
3 芯取り用の砥石
Claims (4)
- レンズと該レンズを保持するモールド鏡筒とからなるレンズユニットにおいて、該モールド鏡筒は、等分周のN箇所(Nは3以上)でレンズの外周部を保持するような構造を有し、レンズを保持する該N箇所の内接円半径をD0としたとき、該鏡筒に組み込まれるレンズの外周形状は、レンズ外周部の外接円直径をD1、内接円直径をD2としたとき、
0<D2<D0<D1
の関係にあることを特徴とするレンズおよびレンズユニット。 - 請求項1において、D2−D1>0.010なる関係にあることを特徴とするレンズおよびレンズユニット。
- 請求項1において、該レンズを保持するモールド鏡筒のN箇所の支持部分に対して、レンズ外周部は、直径D1の外接円から直径D2の内接円までのいずれかの外径部で等分周N箇所にて接しているように圧入保持されていることを特徴とするレンズユニット。
- 該レンズの芯取り加工時には、外周部から外周方向に圧力を変動させられる機構を有する芯取り加工機を使用して、レンズの回転周期時間Tに対して、T/Nの周期時間で微小に往復振動しながら、外周部への加圧量を変化させつつ、芯取りを行ったレンズ、ならびにその芯取り加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003346553A JP2005114880A (ja) | 2003-10-06 | 2003-10-06 | レンズおよびレンズユニット、ならびにレンズの芯取り方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012173527A (ja) * | 2011-02-22 | 2012-09-10 | Olympus Corp | レンズ鏡枠およびレンズ組立体 |
JP2019215407A (ja) * | 2018-06-11 | 2019-12-19 | 富士フイルム株式会社 | レンズ、レンズユニット及びレンズ製造方法 |
-
2003
- 2003-10-06 JP JP2003346553A patent/JP2005114880A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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