JP2005114595A - 自動焦点位置合わせ電子走査式超音波探傷方法および装置 - Google Patents

自動焦点位置合わせ電子走査式超音波探傷方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
アレイ探触子を使用した電子走査による探傷において、集束ビーム径が最小になる最適な位置に焦点を合わせるのに手間がかかっていた。本発明では、これを自動化して集束ビーム径が最小になる位置で探傷を行うようにした。
【解決手段】
アレイ探触子を所定量順次移動させたときのアレイ探触子の電子走査により得られる各々の超音波データのうち、隣接するデータの差分計であるコントラストデータを求め、その差分計の最大値を示す位置にアレイ探触子を位置決めし、集束ビーム径が最小となる位置を自動的に求め、超音波探傷をおこなう。
【選択図】 図1

Description

本発明はICなど検査するとき、特に高精細な探傷検査を目的とする超音波探傷において、ビーム径を優先して最適な位置に自動焦点位置合わせをおこない超音波探傷をおこなう自動焦点位置合わせ電子走査式超音波探傷方法および装置に関する。
自動焦点位置あわせに関する従来の発明としては、特許文献1に記載されているように、1ラインスキャン中での最大エコー検出点の路程長深さにプローブの焦点を自動的に合わせる方法がある。この手法は、エコー高さが最大になる位置に焦点を合わせるため、検出性を高める探傷には有効である。一方、超音波のエコー高さが最大となる点とビーム径が最小となる点のビーム路程は、非特許文献1に記載されているように厳密には必ずしも一致しない。
ビーム径が最小になる点は、ピークが最大になる点より手前側になる。IC等を高周波で探傷する等、高精細な探傷時は、前記のように感度よりも、分解能を優先して焦点位置合わせをし、探傷をおこなう方が望ましい。また、被検査体の材料による減衰の影響がある場合もあり、ビーム径が最小の位置に焦点を合わせることが望ましい。
特開平8−75718号公報 「医療超音波機器ハンドブック」(社)日本電子機械工業会編 (昭和60年4月20日初版発行)のP133(図3・10等)
上記従来技術は、最大エコー検出点と最小ビーム径位置が相異する事には配慮がなされていないため、探傷画像としては、最大エコー検出位置に焦点が位置決めされ、最小ビーム径の位置には、位置決めされない問題点があった。本発明は、IC内部等を高速、高精細に探傷するために、探傷画像分解能が最良な焦点位置に自動的に位置決めすることを目的とする。
最小ビーム径の部分で探傷すれば、探傷画像上で最良の分解能が得られ事になるので、探傷画像上で、最良の分解能が得られる位置を求めることにした。以下の手段により前記課題を解決することができる。
電子走査により被検査体に対して高速に超音波ビームを集束・走査することができる複数の超音波振動子からなるアレイ探触子と、前記アレイ探触子の電子走査を制御するアレイ制御装置と、前記アレイ探触子を3次元的に移動させることができる駆動装置と、前記アレイ探触子による電子走査結果を表示する画像表示手段とを有する電子走査式超音波探傷装置および方法であって、前記アレイ制御装置による電子走査により得られる探傷データのうち1回の超音波送受信毎にビーム路程検査範囲内の最大エコーをそれぞれ検出し、相隣り合うエコー特性データ同士との差を電子走査範囲内にわたって総計を求め、前記アレイ探触子を前記駆動装置により予め定められた方向へ所定量移動させ、前記差の総計値が最大となる位置にアレイ探触子を位置決めし、前記位置決めされた位置に基づいて電子走査により被検査体の超音波探傷をおこなう。
すなわち、本発明は、被検査体に対して超音波ビームを集束、走査する複数の超音波振動子からなるアレイ探触子と、該アレイ探触子の電子走査を制御するアレイ制御装置と、前記アレイ探触子を3次元的に移動させる駆動装置と、前記アレイ探触子で得られたエコー結果データを表示する画像表示手段とを有する電子走査式超音波探傷装置およびこの装置を使用した超音波探傷方法において、電子ライン走査を行うに当って、前記アレイ探触子を検査方向に設定のピッチ量移動し、電子走査スキャンによるエコーを検出して記憶手段に記憶し、処理手段によって相隣り合うエコーデータについて差分の総計を求め、差分の総計の合計計算を行い、電子走査に伴って差分の総計の合計計算値の大小の方向を判定し、合計計算値が大となる方向と判定されたときに検査方向、すなわち超音波送受信方向に設定のピッチ量移動を一方向または他方向に移動して他の電子走査スキャンによる、前述と同様にして差分の総計の合計計算値を求め、記憶された相隣りの合計計算値との比較を行うことによって当該方向における合計計算値の最大値を求め、最大値が得られた移動位置に基づいて当該方向における最適フォーカス位置を設定する電子走査式超音波探傷装置および方法を提供する。
本発明によると、電子走査式超音波探傷においてコントラストデータを評価し、探傷画像が最も鮮明に得られる最適な位置に探傷アレイを位置決め制御することによって、精度の高い探傷を行うことができる。
被検査体に対して超音波ビームを集束、走査する複数の超音波振動子からなるアレイ探触子と、該アレイ探触子の電子走査を制御するアレイ制御装置と、前記アレイ探触子を3次元的に移動させる駆動装置と、前記アレイ探触子で得られたエコー結果データを表示する画像表示手段とを有する電子走査式超音波探傷装置およびこの装置を使用した超音波探傷方法において、電子ライン走査を行うに当って、前記アレイ探触子を検査方向に設定のピッチ量移動し、電子走査スキャンによるエコーを検出して記憶手段に記憶し、処理手段によって相隣り合うエコーデータについて差分の総計を求め、差分の総計の合計計算を行い、電子走査に伴って差分の総計の合計計算値の大小の方向を判定し、合計計算値が大となる方向と判定されたときに検査方向に設定のピッチ量移動を一方向に移動して他の電子走査スキャンによる、前述と同様にして一方向における差分の総計の合計計算値を求め、記憶された相隣りの合計計算値との比較を行うことによって当該方向における合計計算値の最大値を求め、最大値が得られた移動位置に基づいて当該方向における最適フォーカス位置を設定し、または/および他方向に移動して他の電子走査スキャンによる、前述と同様にして差分の総計の合計計算値を求め、記憶された相隣りの合計計算値との比較を行うことによって他の当該方向における合計計算値の最大値を求め、最大値が得られた移動位置に基づいて当該方向における最適フォーカス位置を設定するようにした電子走査式超音波探傷装置及び方法を構成する。
実際の探傷では、1回のアレイ走査による1次元面が対象となる。ひとつの送受信アレイ位置での検査対象について最適のフォーカス位置が設定されても他の送受信アレイの位置では最適になるとは限らない、そこでカメラのオートフォーカスで考えてみると、この場合は2次元であるが、面全体で、全体として最適なフォーカス位置を平均化して該フォーカス位置を全体のフォーカス位置として設定することが可能である。本発明の場合は、アレイの1次元面の中での平均化したフォーカス位置を設定することになる。
また、設定のピッチ量は等間隙とは限らず、大きなピッチ量で動作させた後に、小さなピッチ量で動作させることが可能である。
以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例であるIC等の検査に使用される電子走査式超音波探傷装置100の概略を示す図であり、図2は図1のA方向矢視図、図3は図1のB方向矢視図、図4は電子走査したIC等の内部探傷結果を表示した例を示す平面図である。
これらの図において、電子走査式超音波探傷装置100は、その内部に駆動装置1、水槽3、アレイ探触子5、Z軸駆動部6、X軸駆動部7、Y軸駆動部8を備える。
水槽3は、その内部に水2を入れており、水中に探傷検査を実施する検査対象物4、すなわち被検査体が設置されるように構成される。
検査対象物4の上方に水2を介してアレイ探触子5が位置決めされる。
駆動装置1が使用されて、アレイ探触子5は上下動作機構としてのZ軸駆動部6により上下方向に、アレイ方向に直交する方向への動作機構としてのX軸駆動部7により直交する方向に、アレイ方向への動作機構としてのY軸駆動部8によりアレイ方向に駆動され、最適な位置、焦点(フォーカス)位置、探傷開始位置に位置決めされる。
図2に示すように、検査対象物4に対してアレイ探触子5が位置設定される。図3についても同様であり、アレイ探触子5を構成する複数の超音波振動子5Aの方向であるアレイ方向にアレイ探触子5が駆動される状況を示す。このように、アレイ探触子5は、X軸およびY軸方向に駆動され、平面上の位置が設定されるように構成されている。
図4に示すように、電子走査したIC等の内部探傷結果は、後述する表示装置に画像10として表示される。
図5は、駆動装置1に連係されたコントロール装置(手段)101の構成を示す。
図5において、前述したように、駆動装置1は、X軸駆動部7、Y軸駆動部8およびZ軸駆動部6を有し、X軸駆動部7はXモータ、Xエンコーダによって、Y軸駆動部8はYモータ、Yエンコーダによって、そしてZ軸駆動部6はZモータ、Zエンコーダによって構成される。
コントロール装置101は、Xモータコントローラ7c;Yモータコントローラ8c;Zモータコントローラ6cを備え、X軸駆動部7、Y軸駆動部8、Z軸駆動部6との間でXモータドライブ信号7a、Yモータドライブ信号8a、Zモータドライブ信号6aの授受がなされる。
コントロール装置101は、アレイ探触子5とアレイ探触子送受信制御信号5aの授受を行うアレイ制御装置(ARCTR)11、処理部(処理手段)17としての表示解析装置30、画像制御部12、画像メモリ13、画像表示を行う画像表示装置20を有する。
表示解析装置30は、コントラスト識別部14とフォーカスコントロール部15から構成される。
画像制御部12は、Xモータ、Yモータ、Zモータに対するモータ制御信号7d、8d、6dをそれぞれXモータコントローラ7c、Yモータコントローラ8c、Zモータコントローラ6cに与え、Xモータドライブ信号7a、Yモータドライブ信号8a、Zモータドライブ信号6aによってフィードバック制御が行われる。また、画像制御部12は、X画像書き込み信号12a、Y画像書き込み信号12bを画像メモリ13に送信してメモリ媒体に書込みすることを指示している。
アレイ探触子5で得られたエコー結果データは、アレイ制御装置11を介して超音波データ16aとしてコントラスト識別部14に伝えられる。コントラスト識別部14は、後述するようにしてコントラストを識別してコントラストデータ14aとしてフォーカスコントロール部15に伝えると共に、前述の超音波データ16aを超音波データ16bとして画像制御部12に伝える。
画像制御部12は、超音波データ16bをX−Y軸座標に対応した形態で画像メモリ13に記憶せしめ、画像データとして表示装置20に表示せしめることを行う。
コントラスト識別部14でコントラストデータ14aを求め、このデータをフォーカスコントロール部15に取り込んでアレイ探触子前後移動指示信号15aを生成し、アレイ探触子5のZ方向の移動指示信号をZモータコントローラ6cに伝える。
アレイ制御装置11にはフォーカスコントローラ部15から電子走査条件制御信号15bが、そして画像制御部12から電子走査タイミング信号17aが伝えられる。
本実施例にあっては、アレイ探触子5を検査方向、すなわちZ軸方向に所定量移動、すなわち設定のピッチ量移動を行い、ビーム径が大きくなる方向か、あるいは小さくなる方向かをコントラスト信号であるコントラストデータ14aが増加方向なのか、あるいは減少方向なのかを判別した上で、Z軸方向の移動指示を所定方向に行う。そして、コントラストデータ14aの値が大きくなる方向へ所定量移動させ、最大点を求める。コントラストデータ14aの値が最大になる点を見つけるために最大の点を通過させる操作を行う。このために電子走査スキャンを3回行えるようにして検出に当っては2回の操作を行う。
従来技術では、X軸方向に移動して、探傷表示結果を目視確認しなくてはいけなかったが、本実施例では1ラインの電子走査を最低3回実施する事で、最適な焦点位置に位置決めが可能である。この場合、Z軸方向の所定移動量が大き過ぎるとコントラストデータの最大値を高精度に求めることができなくなるので、経験的に所定移動量が決められる。また、その所定量を複数用意して、検査対象物等によって選択設定できるようにしてもよい。また、最適点すなわち最適焦点位置を求めるのに順次小さな所定量を用いて行う方法であってもよい。
前記のように、従来は、焦点位置を制御するのには、アレイ探触子5の超音波送受信方向例えばZ軸駆動部6を使用し、何回か焦点位置を前後させた予備探傷を実施し、その探傷結果としての画像表示、例えば図4を目視観察して、最適と思われる位置を決定し、その後、本探傷を実施していた。また、特許文献で示した超音波データの最大値を基に自動焦点位置合わせを実施する方式では、本実施例の構成でコントラスト識別部14が最大エコーを検出する機能となっていた。この方式は、前述のようにビーム径が最小となる位置には位置決めできないため、本発明では、コントラスト識別部14よりコントラストデータ14aの値が最大になるようにフォーカスコントロール部15でZモータコントローラを制御し、アレイ探触子5を最適な位置、すなわちコントラストデータ最大位置に位置決めが可能となる。
本実施例ではコントラスト識別部14において、コントラストデータ14aを求め、この信号をフォーカスコントロール部15に取り込んで、アレイ探触子のZ方向の移動指示信号15aを発生し、Z軸方向のモータコントローラに与えて制御を行う。これによってオートフォーカス機能を実現することができる。コントラストデータについては後述する。
この焦点位置を決定するための一連の制御処理フローを図3に示す。これは図1のコントラスト識別部14およびフォーカスコントロール部15から構成される制御ブロックで示す表示解析装置30において行われる処理である。自動焦点動作の開始時は、動作方向は不明のため、ステップ32で1ライン走査し、その方向を判別する。判別はステップ34に示すようにデータの差分の合計S1を計算する。これは図4の受信超音波データ(16a)の相隣り合う所定位置のデータとの差分のデータの合計(Σ)S1、すなわち、コントラストデータ14aを求める。
ステップ36ではステップ34で求めたコントラストデータS1を初期値として、Z軸駆動部により探触子をZ軸の+方向、例えば検査対象物とアレイ探触子との距離が大きくなる方向へ設定所定量ピッチだけ移動させる。そして、前記ステップ32、34と同様にステップ38、40において、ライン走査、データ差分の合計S2を求める。そのときの差分の合計S2を、前記ステップ34で求めた値S1と比較して大きくなる方向にあるかどうかをステップ42で判定する。もし大きくなる方向にあれば、ステップ44でさらに所定量ピッチだけ+方向に移動し、ステップ46ではステップ32あるいはステップ38と同様に走査し、ステップ48では差分合計Siを求める。そしてさらに所定量移動させて(i+1)番目の差分合計S(i+1)を求める。その大小関係が、Si>S(i+1)となったとき、Siを最大値と判定する。すなわち、(i+1)番目の位置では逆にS(i+1)が小さくなったので、最大値を超えたと判断し、その一つ前のSiを求めた位置が、最大点であると判断するものである。
前記ステップ42でZ軸の+方向へ移動させて前記差分合計値が小さくなる方向にあるときには、ステップ52でZ軸の−方向へ予め定められた設定所定量ピッチだけ移動させる。そして、前記ステップ44、46、48と同様に、ステップ52、54、56において、ライン走査、データ差分の合計を求める。もし大きくなる方向にあれば、ステップ44でさらに所定量ピッチだけ−方向に移動し、ステップ54ではステップ32あるいはステップ38と同様に走査し、ステップ56では差分合計Siを求める。そしてさらに所定量移動させて(i+1)番目の差分合計S(i+1)を求める。そしてその大小関係が、Si>S(i+1)となったとき、Siを最大値と判定する。この判断は、前記と同様である。
すなわち、ここでは、ひとつ前の値SiよりもS(i+1)の方が小さくなったとき、Siを最大値と判定する。すなわちそのときのZ軸方向の位置を最大フォーカス位置とし、その位置で電子走査およびX軸方向の走査をおこなう。この関係が得られるまでステップ52、54、56は、繰り返されることになる。最小限3回のZ軸方向への移動が必要であるが、画像表示を見て行う従来の目視判断よりもはるかに簡単に、しかも高速に実施することができる効果がある。
ステップ42において差分合計S2が小さくなる方向であると判定された場合は、+方向にZ軸を移動させたとき小さくなる方向にあったので、ステップ52では逆に−方向に設定値ピッチだけ所定量だけ移動させ、ステップ54、56では、前記ステップ46、48と同様の処理を行う。そしてステップ56で差分合計Snが最大値を示したときは、ステップ58においてその値を最適フォーカス位置とする。
図6のステップ48あるいは56で明確にしていないが、差分合計の最大値はあらかじめ定められた設定量ピッチごとに演算している。したがって1ステップ前の値を常に記憶しておいて、S(i+1)とSiとの比較で最大値を示したかどうかを判断する。例えばステップ44、46、48ではZ軸を+方向に設定量だけ移動させ、そのとき、Si>S(i+1)の条件を満足したとき、Siを最大値と判断するものである。また、ステップ52、54、56の場合も同様にZ軸の移動方向は異なるが、やはり同じ条件で判断される。
次に図7、8を用いてコントラストデータ14aについて説明する。Z軸の移動方向を識別した後、コントラストデータ14aが最大になる点を見つけるために、最大の点を通過させる。最低でも3回の動作させる機能は必要とさせるが、検出に当っては2回の操作を行う。従来のようにX軸方向に移動して、探傷表示結果を目視確認する場合に比較して、最適位置への位置決め設定が容易であること、さらに定量的に評価しているので精度がよいなどの効果がある。
次に、コントラストデータ14aが最大となる点が、最小の超音波ビーム径位置、すなわち焦点位置になることについて説明する。図7は焦点位置が検査領域の検査対象(反射体)4に一致した場合の図であり、図8は焦点位置が不一致の場合の図である。両図においてコントラストデータ14aと焦点の関係を説明する。
図7の場合は、検査領域内の焦点(焦点領域)が検査対象4に一致しているために、電子走査による超音波ビームの移動を行ったときに得られる受信超音波データの山谷の変化は大きくなる。これは、ビーム径に関係して変化する。最大エコー高さが100%であると、それぞれ、隣接するデータとの差分を取って、合計したS(例えば、図6におけるS1、S2など)Σで表すと、図7の例では、Σ(信号14a)=380となる。これに比較して、図8は焦点が一致していないために、ビーム幅が広がった位置で、検査対象(反射体)4が検出されるので、得られる超音波データの山谷は、なだらかとなる。最大エコーが図7と同じ100%であっても差分の合計はΣ(信号14a)=300となり、図7より小さい値となる。結果的に、コントラストデータ14aが最大の位置が最適な焦点位置となる。図7と図8の違いは、Z軸方向の高さZ4とZ5で示したように、Z4>Z5の関係にある。
前記に示したとおり、コントラストデータ14aを最大になるように、すなわち、Σが最大となるように制御すれば自動的に焦点位置に位置決めが可能となる。
電子走査条件にてコントラストデータを最大に制御する方法は、電子走査制御は、各素子に与える送受信のタイミングを変化させる事により自由に焦点を制御する事ができるのは、先に示した文献「医用超音波機器ハンドブック」(社)日本電子機械工業会編(昭和60年4月20日初版発行)のP132 図3・8等に示されている様によく知られているところである。電子走査条件でコントラストデータを最大に制御する事により自動的に焦点を合わせる事ができれば、水を介した水浸探傷以外に、表面にグリセリン等を塗布した状態で実施する直接接触法による探傷にも、自動焦点合わせを実施することが可能となる。
本実施例では、探傷画像上でのぼやけが、最適な焦点位置にあるか否かの判断基準になることに着目し、光学式カメラで使用されている自動焦点機構の原理を適用し、電子走査による隣あったデータの差分を電子走査範囲内で合計した値が最大になる点が、探傷画像としてもコントラストがよい、ぼやけが少ない画像になることを見出し、この手法を用いて、自動焦点設定方式を備えた電子走査式超音波探傷装置および方法を実現したものである。
本実施例により、簡単な操作で、自動的に超音波ビーム径を最小とする焦点位置を合わせることが可能となるので、ぼやけのないコントラストのよい探傷画像を得ることができる特徴がある。
以上のように、被検査体に対して超音波ビームを集束、走査する複数の超音波振動子からなるアレイ探触子と該アレイ探触子の電子走査を制御するアレイ制御装置と、前記アレイ探触子を3次元的に移動させる駆動装置と、前記アレイ探触子で得られたエコー結果データを表示する画像表示手段とを有する電子走査式超音波探傷装置において、前記アレイ探触子で得られたエコーを入力信号としてコントラストを識別するコントラスト識別手段を有し、前記コントラスト識別手段によって識別されたコントラスト識別信号に基づいて前記アレイ探触子を設定のピッチ量移動を行うフォーカスコントロール手段を有し、かつ前記アレイ探触子が電子走査スキャンを行うに当って検査方向に設定のピッチ量移動した時に検出された相隣り合うエコーデータについて差分の総計の合計計算を行い、電子走査に伴って差分の総計の合計計算値の大小の方向を判定し、合計計算値が大もしくは小となる方向と判定されたときに前記アレイ探触子を検査方向に設定のピッチ量移動を一方向もしくは他方向に移動させる信号を生成し、他の電子走査スキャンによる、前述と同様にして差分の総計の合計計算値を求めて当該方向における合計計算値の最大値を求め、最大値が得られた移動位置に基づいて当該方向における最適フォーカス位置として設定する処理手段とを有する電子走査式超音波探傷装置が構成される。
また、前記処理手段は、他の電子スキャンを合計計算値が大になる方向および小となる方向の双方向について行う制御を行う電子走査式超音波探傷装置が構成される。
電子走査式超音波探傷装置の概略を示す図。 図1のA方向矢視図。 図1のB方向矢視図。 画像表示図。 自動焦点位置合わせ電子走査式探傷装置のブロック構成図。 自動位置合わせ制御の動作フロー説明図である。 焦点と検査領域が一致した場合のコントラストデータと焦点位置の関連説明図。 焦点と検査領域が一致しない場合のコントラストデータと焦点位置の関連説明図。
符号の説明
1…駆動装置、4…検査対象物、5…アレイ探触子、6…Z軸駆動部、7…X軸駆動部、8…Y軸駆動部、12…画像制御部、13…画像メモリ、14…コントラスト識別部、15…フォーカスコントロール部、16…アレイ制御部、17…表示解析装置、5a…アレイ探触子送受信制御信号、6a…Zモータドライブ信号、6c…Z0.モータコントローラ、7a…Xモータドライブ信号、7c…Xモータコントローラ、8a…Yモータドライブ信号、8c…Yモータコントローラ、12a…X画像書込信号、12b…Y画像書込信号、14a…コントラストデータ、15a…アレイ探触子前後移動指示信号、16a…超音波データ、17a…電子走査タイミング信号、100…電子走査式超音波探傷装置、101…処理装置(手段)。

Claims (2)

  1. 被検査体に対して超音波ビームを集束、走査する複数の超音波振動子からなるアレイ探触子と、該アレイ探触子の電子走査を制御するアレイ制御装置と、前記アレイ探触子を3次元的に移動させる駆動装置と、前記アレイ探触子で得られたエコー結果データを表示する画像表示手段とを有する電子走査式超音波探傷装置を使用した超音波探傷方法において、
    電子ライン走査を行うに当って、前記アレイ探触子を検査方向に設定のピッチ量移動し、電子走査スキャンによるエコーを検出して記憶手段に記憶し、処理手段によって相隣り合うエコーデータについて差分の総計を求め、差分の総計の合計計算を行い、電子走査に伴って差分の総計の合計計算値の大小の方向を判定し、合計計算値が大となる方向と判定されたときに超音波送受信方向に設定のピッチ量移動を一方向または他方向に移動して他の電子走査スキャンによる、前述と同様にして差分の総計の合計計算値を求め、記憶された相隣りの合計計算値との比較を行うことによって当該方向における合計計算値の最大値を求め、最大値が得られた移動位置に基づいて当該方向における最適フォーカス位置を設定すること
    を特徴とする電子走査式超音波探傷方法。
  2. 被検査体に対して超音波ビームを集束、走査する複数の超音波振動子からなるアレイ探触子と該アレイ探触子の電子走査を制御するアレイ制御装置と、前記アレイ探触子を3次元的に移動させる駆動装置と、前記アレイ探触子で得られたエコー結果データを表示する画像表示手段とを有する電子走査式超音波探傷装置において、
    前記アレイ探触子で得られたエコーを入力信号としてコントラストを識別するコントラスト識別手段を有し、
    前記コントラスト識別手段によって識別されたコントラスト識別信号に基づいて前記アレイ探触子を設定のピッチ量移動を行うフォーカスコントロール手段を有し、
    かつ前記アレイ探触子が電子走査スキャンのために検査方向に設定のピッチ量移動した時に検出された相隣り合うエコーデータについて差分の総計の合計計算を行い、電子走査に伴って差分の総計の合計計算値の大小の方向を判定し、合計計算値が大もしくは小となる方向と判定されたときに前記アレイ探触子を検査方向に設定のピッチ量移動を一方向もしくは他方向に移動させる信号を生成し、他の電子走査スキャンによる、前述と同様にして差分の総計の合計計算値を求めて当該方向における合計計算値の最大値を求め、最大値が得られた移動位置に基づいて当該方向における最適フォーカス位置として設定する処理手段とを有すること
    を特徴とする電子走査式超音波探傷装置。
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