本発明は、高温側の冷凍回路における蒸発器と、低温側の冷凍回路における凝縮器とをカスケード接続させることにより、より低温度の貯蔵温度を実現する二元冷凍回路を備えた低温貯蔵庫に関するものである。
低温貯蔵庫は、−60℃〜−90℃程度の超低温度域の生成のために、二元冷凍回路が用いられており、例えば、特許文献1に示されるように、高温側の冷凍回路の蒸発器と低温側の冷温回路の凝縮器とをカスケード接続することにより構成したものがある。この低温貯蔵庫は、その温度帯をとらえて、別名超低温フリーザーと呼ばれることがある。また、低温貯蔵庫の冷却用コンデンサに供給される送風空気に含まれる塵埃を除去するためのフィルタに、その長期使用に伴って蓄積された塵埃により、フィルタに目詰まりが生じることとなるが、このフィルタの目詰まりを警報する装置として、例えば、特許文献2に示されるように、フィルタの目詰まりを検出する検出センサと、検出センサの出力に対応して電話回線を利用して監視専門会社へ警報情報を自動的に送信する自動送信端末とを設けた自動警報装置がある。
特開平7−27431号公報
特開平6−88674号公報 特許文献1に示すような高温側の冷凍回路は、圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ及び蒸発器としてのカスケードコンデンサにより構成され、高沸点の冷媒が封入されており、また低温側の冷凍回路は、圧縮機、凝縮器としてのカスケードコンデンサ、キャピラリーチューブ等の減圧装置及び蒸発器により構成され、低沸点の冷媒が封入されている。この二元冷凍回路は、低温側の冷凍回路における蒸発器の部分を除いて、低温貯蔵庫の機械室に配置されることが多い。
各冷凍回路作動すると、様々な熱交換の関係で機械室内は温度が上昇することとなる。したがって、凝縮器や圧縮機等の構成部品を強制的に冷却するために、機械室内には外気を吸い込む送風機を凝縮器の近傍に配置する。一般的に、貯蔵庫における足元付近に配置される機械室には、埃や綿ごみ等の塵埃を含んだ外気がそのまま流入しやすい状況にあるため、少しでもこれらの塵埃による冷凍能力の低減を抑制するため、および、塵埃による火災や漏電等の事故を回避するために、凝縮器の空気吸い込み側に、塵埃回収用のフィルタを配置している。
また、特許文献2に示した自動警報装置におけるフィルタの目詰まりを検出する検出センサは、コンデンサの裏面に設けられているものの、どのようにしてフィルタの目詰まりを検出するのかについて明記されておらず、定かではない。さらに、検出センサにより検出された警報情報を電話回線を利用して監視専門会社へ自動的に送信するための自動送信端末を設けていることから、フィルタの目詰まりを報知する警報装置としての効果は期待できるものの、非常に高価な自動送信端末が追加されることから、貯蔵庫としては従前より高価になりがちで、コストダウンの障害となっていた。
しかも、警報信号が監視専門会社へ自動的に送信されることにより、監視専門会社からサービスマンが貯蔵庫の設置場所に出向き、フィルタを外して塵埃を除去(即ちクリーニング)したり、フィルタを新品に交換したりして、フィルタとしての本来の機能を回復させた場合において、自動的に警報信号を解除するようには設計されておらず、サービスマンの作業終了後、強制的にスイッチを操作して警報信号を解除しなければならない。うっかりミスや、人為操作ミス等で、警報信号の解除が為されないことがあり、警報信号の解除が為されない限り、実質的にフィルタの目詰まりが除去されていても、継続して警報信号が送信され続けることになる危惧があった。
一方、凝縮器ひいては機械室内の圧縮機等の発熱部品を冷却する送風機は、回転軸に異物が巻きついたり、回転軸と軸受けの間に異物が混入したり、回転軸の潤滑オイルの熱劣化や消失等何らかの理由でファンの回転が阻害されて停止し(所謂ロック状態が発生し)、作動信号が出力されていても送風機が正常に機能しなくなることがあった。この場合には、所望の送風動作が実施されず、機械室の冷却が為されなくなるが、送風機のロックを検出するセンサがないため、このロック状態の検出は不可能であった。
本発明は、このような低温貯蔵庫にあって、フィルタの目詰まりを検出すると共に、凝縮器用の送風機のロック(異常)を検出することのできる低温貯蔵庫を提供することを目的とする。また、これに加えて、本発明は、各種異常の検出後自動的に通常状態に復帰させるようにした低温貯蔵庫を提供することを目的とするものである。さらに、本発明は、フィルタの目詰まりを積極的に改善する低温貯蔵庫を提供することを目的とする。
請求項1の発明の低温貯蔵庫(1)は、圧縮機(19)、凝縮器(15)及び蒸発器(23)からなる冷媒回路(32)と、凝縮器(15)を冷却する凝縮器用送風機(16)と、凝縮器(15)の空気吸い込み側に配置されるフィルタ(14)と、凝縮器(15)の吐出温度を検出する吐出温度センサ(17)と、吐出温度センサ(17)の出力に基づいて圧縮機(19)及び送風機(16)の動作を制御する制御装置(S)を有し、当該制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度(Tds1)以上のときにフィルタ(14)の目詰まりを報知するものである。
請求項2の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも高い第2の基準温度(Tds2)以上のときに、圧縮機(19)を停止させるものである。
請求項3の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも高い第2の基準温度(Tds2)以上のときに、凝縮器用送風機(16)の異常停止を報知するものである。
請求項4の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも高い第2の基準温度(Tds2)以上のときに、凝縮器用送風機(16)の異常停止を報知するとともに、圧縮機(19)を停止させるものである。
請求項5の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、圧縮機(19)を運転させるものである。
請求項6の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、凝縮器用送風機(16)の異常停止の報知を解除するものである。
請求項7の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、凝縮器用送風機(16)の異常停止の報知を解除するとともに、圧縮機(19)の運転を再開するものである。
請求項8の発明の低温貯蔵庫(1)は、圧縮機(19)、凝縮器(15)及び蒸発器(23)からなる冷媒回路(32)と、凝縮器(15)を冷却する凝縮器用送風機(16)と、凝縮器(15)の空気吸い込み側に配置されるフィルタ(14)と、凝縮器(15)の吐出温度を検出する吐出温度センサ(17)と、冷媒回路(32)、送風機(16)、フィルタ(14)及び吐出温度センサ(17)を収納する機械室(3)と、機械室(3)の温度を検出する外気温度センサ(18)と、吐出温度センサ(17)および/または外気温度センサ(18)の出力に基づいて圧縮機(19)及び送風機(16)の動作を制御する制御装置(S)を有し、当該制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度(Tds1)以上のときにフィルタ(14)の目詰まりを報知し、当該検出温度(Td)が第1の基準温度よりも高い第2の基準温度(Tds2)以上のときに、圧縮機(19)を停止させるものである。
請求項9の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、外気温度センサ(18)の検出温度(Ta)に応じて、第2の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)を設定するものである。
請求項10の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、圧縮機(19)の運転を再開するものである。
請求項11の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、凝縮器用送風機(16)の異常停止の報知を解除するものである。
請求項12の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、外気温度センサ(18)の検出温度(Ta)に応じて、第3の基準温度(Tds3)を第1の基準温度(Tds1)よりも低く設定するものである。
請求項13の発明の低温貯蔵庫(1)は、圧縮機(19)、凝縮器(15)及び蒸発器(23)からなる冷媒回路(32)と、凝縮器(15)を冷却する凝縮器用送風機(16)と、凝縮器(15)の空気吸い込み側に配置されるフィルタ(14)と、凝縮器(15)の吐出温度を検出する吐出温度センサ(17)と、当該吐出温度センサ(17)の出力に基づいて圧縮機(19)及び送風機(16)の動作を制御する制御装置(S)を有し、当該制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度(Tds1)以上のときにフィルタ(14)の目詰まりを報知するとともに、送風機(16)を逆回転させるのものである。
請求項14の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第4の基準温度(Tds4)未満のときに前記送風機(16)の逆回転動作を停止するものである。
請求項15の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度以上になってから一定時間(ΔT)だけ凝縮器用の送風機(16)の逆回転動作を行うものである。
請求項16の発明の低温貯蔵庫(1)の制御装置(S)は、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第4の基準温度(Tds4)未満のときに送風機(16)を逆回転させる前記一定時間(ΔT)を一定時間よりも短い所定時間だけ減少方向に変化させるものである。
以上詳述した如く請求項1の発明によれば、フィルタの目詰まりによりもっとも温度に影響を受ける凝縮器(16)の吐出温度をサンプリングし吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度(Tds)以上のときに、「目詰まり」とを判断するため、フィルタを通過する空気量の増減を適確に捉えることができ、その報知動作が確実になる。
以上詳述した如く請求項2の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度(Tds1)よりも高い第2の基準温度(Tds2)以上のときに、凝縮器用送風機(16)の「ロック状態」と判断して圧縮機(19)を停止させるため、送風機のロックに伴い風量が不足して凝縮器(15)の温度上昇を抑制できなくなった場合でも、冷凍回路(特に圧縮機)の運転を停止することで、凝縮器(15)の異常な温度上昇を抑制することができる。また、吐出温度センサ(17)を、フィルタ(14)の目詰まり検出と、凝縮器用送風機(16)のロック状態検出との両方に兼用して使用することができ、制御装置(S)としての部品点数増加を抑制できる。
以上詳述した如く請求項3の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度(Tds1)よりも高い第2の基準温度(Tds2)以上のときに、凝縮器用送風機(16)の「ロック状態」と判断して送風機の異常停止を報知するため、低温貯蔵庫(1)の使用者或いは管理者に対して、適確な異常報知を行える一方、吐出温度センサ(17)を、フィルタ(14)の目詰まり検出と、凝縮器用送風機(16)のロック状態検出との両方に兼用して使用することができ、制御装置(S)としての部品点数増加を抑制できる。
以上詳述した如く請求項4の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度(Tds1)よりも高い第2の基準温度(Tds2)以上のときに、凝縮器用送風機(16)の「ロック状態」と判断して、送風機の異常停止を報知するとともに、圧縮機(19)を停止させるため、低温貯蔵庫(1)の使用者或いは管理者に対して、適確な異常報知を行える一方、送風機のロックに伴い風量が不足して凝縮器(15)の温度上昇を抑制できなくなった場合でも、冷凍回路(特に圧縮機)の運転を停止することで、凝縮器(15)の異常な温度上昇を抑制することができる。
以上詳述した如く請求項5の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、安全のために停止させた圧縮機(19)の運転を再開するため、冷凍回路における冷媒循環が停止し自然冷却により凝縮器(15)の吐出側の温度を徐々に低下させることができる一方、圧縮機(19)の運転再開により冷凍回路による冷却運転の停止に伴なう貯蔵庫(1)の一時的な温度変化をいち早く、しかも自動的に、温度の復帰方向に導入することができ、冷凍装置としての安全性の向上および貯蔵物品の保護を図ることが可能となる。
以上詳述した如く請求項6の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、凝縮器用送風機(16)の異常停止の報知を解除するため、仮に低温貯蔵庫の使用者若しくは管理者が当該送風機の異常を取り除いた際に報知動作の解除を忘れたとしても、この報知動作が温度変化に応じて自動的に解除されるため、そのサービス性が向上する。
以上詳述した如く請求項7の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、安全のために停止させた圧縮機(19)の運転を再開することで、冷凍回路における冷媒循環が停止し自然冷却により凝縮器(15)の吐出側の温度を徐々に低下させる一方、圧縮機(19)の運転再開により冷凍回路による冷却運転の停止に伴なう貯蔵庫(1)の一時的な温度変化をいち早く、しかも自動的に、温度の復帰方向に導入することができる。また、凝縮器用送風機(16)の異常停止の報知を解除することで、仮に低温貯蔵庫の使用者若しくは管理者が当該送風機の異常を取り除いた際に報知動作の解除を忘れたとしても、この報知動作が温度変化に応じて自動的に解除され、低温貯蔵庫としてのサービス性が向上する。
以上詳述した如く請求項8の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度(Tds1)よりも高い第2の基準温度(Tds2)以上のときに、凝縮器用送風機(16)の「ロック状態」と判断して圧縮機(19)を停止させるため、送風機のロックに伴い風量が不足して凝縮器(15)の温度上昇を抑制できなくなった場合でも、冷凍回路(特に圧縮機)の運転を停止することで、凝縮器(15)の異常な温度上昇を抑制することができる。また、吐出温度センサ(17)を、フィルタ(14)の目詰まり検出と、凝縮器用送風機(16)のロック状態検出との両方に兼用して使用することができ、制御装置(S)としての部品点数増加を抑制できる。
以上詳述した如く請求項9の発明によれば、外気温度センサ(18)の検出温度(Ta)に応じて、第2の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)を設定するため、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)の上昇が外気温度(Ta)による影響を受けているか否かを判断することができ、この外気温度(Ta)の変化具合に応じて、圧縮機の運転を再開させるための復帰温度、即ち第3の基準温度(Tds3)を変化させることとなり、低温貯蔵庫の周囲環境の変化に伴う検出誤差や外気温度影響に応じた、圧縮機制御が可能となる。
以上詳述した如く請求項10の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が外気温度センサ(18)の検出温度(Ta)に応じて設定された第3の基準温度(Tds3)未満のときに、圧縮機(19)の運転を再開するため、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)の上昇が外気温度(Ta)による影響を受けているか否かを判断して、この外気温度(Ta)の変化具合に応じた縮機の運転を再開させるための復帰温度が設定でき、冷凍回路による冷却運転の停止に伴なう貯蔵庫(1)の一時的な温度変化をいち早く、しかも自動的に、温度の復帰方向に導入することができ、冷凍装置としての安全性の向上および貯蔵物品の保護を図ることが可能となる。
以上詳述した如く請求項11の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、凝縮器用送風機(16)の異常停止の報知を解除するため、仮に低温貯蔵庫の使用者若しくは管理者が当該送風機の異常を取り除いた際に報知動作の解除を忘れたとしても、この報知動作が温度変化に応じて自動的に解除されるため、そのサービス性が向上する。
以上詳述した如く請求項12の発明によれば、外気温度センサ(18)の検出温度(Ta)が第1の基準温度(Tds1)よりも低い場合には、第3の基準温度(Tds3)を第1の基準温度(Tds1)よりも低く設定するため、外気温度による悪影響の少ないときには、圧縮機の運転再開温度を低くすることができ、凝縮器の熱交換能力の回復が図れ、冷凍装置としての冷却効率が向上する。
以上詳述した如く請求項13の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度(Tds1)以上のときにフィルタ(14)の目詰まりを報知するとともに、送風機(16)を逆回転させることにより、フィルタの目詰まり解除のお知らせに加えて、送風機の逆回転による従前とは反対方向への送風により、フィルタに吸引され付着した塵埃を積極的に除去するように機能させ、人為操作を伴うこと無しにフィルタの簡易適なクリーニング作業を実現することができる。
以上詳述した如く請求項14の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第4の基準温度(Tds4)未満のときに前記送風機(16)の逆回転動作を停止するため、自動的なフィルタのクリーニング作業を有限のものに設定することができる。
以上詳述した如く請求項15の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度(Tds1)以上になってから一定時間(ΔT)だけ凝縮器用の送風機(16)の逆回転動作を行うことにより、無駄な自動クリーニング作業を有限の一定時間で終了できるため、凝縮器用送風機を除く他の冷凍回路部品の非冷却の時間を最低限に食い止め、冷却能力の低下を最小限に抑制できる。
以上詳述した如く請求項16の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第4の基準温度(Tds4)未満のときに送風機(16)を逆回転させる前記一定時間(ΔT)を一定時間よりも短い所定時間だけ減少方向に変化させることで、検出温度(Td)の変化具合に応じた一定時間を設定することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施例を詳述する。図1は本発明の低温貯蔵庫の正面図、図2は低温貯蔵庫の機械室の平面図、図3は低温貯蔵庫の二元冷凍回路の一例を示す冷媒回路図、図4は本発明の制御装置への信号の入出力関係を示すブロック回路図、図5は本発明の制御装置の制御方法の第1実施例を示すフローチャート、図6は本発明の制御装置の制御方法の第2実施例を示すフローチャート、図7は本発明の制御装置の制御方法の第3実施例を示すフローチャートである。
本発明の低温貯蔵庫(超低温フリーザ)は、図1および図2に示されるように、右開き式の断熱扉2によってその前面開口を開閉操作される貯蔵室(図示せず)と、この貯蔵室の下方で且つ足元付近の機械室3とを備え、この機械室3は、その前面をフロントパネル6により開閉自在に覆われる。フロントパネル6には、その後方に配置される空気案内ダクト13、塵埃回収用のフィルタ14、凝縮器15等に対する吸い込み口カバーとしてのグリル4が取り付けられる。
図2において、凝縮器15のさらに後方には凝縮器用の送風機16、および高温側冷凍回路32の高温側コンプレッサ(圧縮機)19、低温側冷凍回路31の低温側コンプレッサ20が配置され、ダクト13の側方には低温側冷凍回路31のオイルセパレータ21や、膨張タンク22、およびCPU、コンデンサや抵抗等を配線した制御基板12を収納する電装箱11が配置される。機械室3の背面は、略左右全域に亙って図示しない背面カバーによって覆われる。凝縮器15の吐出側配管には吐出配管の表面温度を検出する吐出温度センサ17が配置され、フィルタ14の前方には吸い込み空気の温度を検出する外気温度センサ18が配置される。
図3において、当該二元冷凍回路30は、高温側の冷凍回路32の蒸発器23と低温側の冷温回路31の凝縮器23とをカスケードコンデンサ23にてカスケード接続することにより構成したものである。
低温側の冷温回路31は、低温側コンプレッサ20、オイルセパレータ21、カスケードコンデンサ23、キャピラリーチューブ24、および蒸発器25を直列接続しており、コンプレッサ20の吸い込み側には、膨張タンク22を配置している。高温側の冷凍回路32は、高温側コンプレッサ19、凝縮器15、キャピラリーチューブ24、および蒸発器としてのカスケードコンデンサ23を直列接続し、凝縮器15の吐出側配管には吐出温度センサ17が配置されている。
図4において、制御基板12に配置されたCPUにて構成される本発明の制御装置としての制御手段Sには、その入力手段として吐出温度センサ17、外気温度センサ18および入力部42が接続され、出力対象部として凝縮器用の送風機16、高温側コンプレッサ19、低温側コンプレッサ20およびランプ、LED等の警報灯や警報ブザーで構成される警報手段としての警報部41が接続されている。また、この制御手段Sには、その入出力対象として、ランプ、LED、液晶等の表示部5、フィルタ用の比較部43A、ロック用の比較部43B、圧縮機の運転率算出部44、タイマー部45が接続されている。
表示部5、警報部41および入力部42は、具体的には低温貯蔵庫1の断熱扉2等使用者が操作且つ確認しやすい位置に設けられる操作兼表示パネルを意味する。また、両比較部は、後述するフローチャートにて登場するフィルタの目詰まりの判断および凝縮器用の送風機のロック状態の判断のために、制御手段Sから出力(指示)される判断の基準値を記憶し、制御手段Sからの検出信号(検出値)との大小関係の比較を行い、その結果を制御手段Sに返送する。
運転率算出部44は、低温側コンプレッサ20の運転状態即ちそのON−OFF比率から低温貯蔵庫1の設置場所における負荷状況判断のために、タイマー部45で確認された低温側コンプレッサ20のON−OFF時間に基づいて、その運転率を算出し、ある運転率を超える場合に、過負荷と判断して制御手段Sに送信する。
本発明の第一の実施形態における制御装置の制御方法としてのフィルタの目詰まりを検出する方法およびその制御方法を図5に基づき簡単に説明する。
まず、制御手段Sは、ステップS1で吐出温度センサ17の検出温度Tdをサンプリングし、ステップS2で比較部43Aに「フィルタの目詰まり」と判断するための第1の基準温度Tds1をセットする。この、第1の基準温度(Tds1)は、例えば48℃とする。次に、ステップS3では、比較部43Aにてサンプリングした吐出温度センサ17の検出温度Tdと第1の基準温度Tds1を比較する。ここで、Td<Tds1、即ち、検出温度Tdが第1の基準温度Tds1(48℃)未満である場合には、ステップS4で第1の基準温度Tds1よりも低い第3の基準温度Tasを比較部43Aにセットし、Td≧Tds1(即ち、48℃以上)である場合には、ステップS8にて「フィルタの目詰まり」と判断して警報部41へ警報信号を出力し、警報部41がステップS9で警報音を鳴らすか、ランプ或いはLEDを点滅させ、ステップS1に復帰する。尚、第3の基準温度Tasは、例えばTds1よりも5℃低い43℃とする。
さて、比較部43Aでは、ステップS5にて検出温度Tdと第3の基準温度Tas(=Tds3)を比較する。ここで、Td<Tas、即ち、検出温度Tdが第3の基準温度Tas(43℃)未満である場合には、ステップS6で「フィルタの目詰まりが解除された」と判断して警報部41への警報信号の出力を停止し、警報部41がステップS7で警報音を止めるか、ランプ或いはLEDの点滅を終了させて、ステップS1に復帰する。一方、Td≧Tas(即ち、43℃以上)である場合には、「フィルタの目詰まり」は継続中と判断して何もしないままステップS1に復帰する。
本発明の第一の実施形態における制御装置の制御方法によれば、フィルタ14の目詰まりによりもっとも温度に影響を受ける凝縮器16の吐出温度をサンプリングし、吐出温度センサ17の検出温度Tdが第1の基準温度Tds1以上のときに、「フィルタの目詰まり」と判断するため、吐出温度センサ17の検出温度Tdの増減によってフィルタ14を通過する空気量の増減を適確に捉えることができ、その報知動作が確実に行える。しかも、検出温度Tdが第3の基準温度Tas未満に低下した場合には、「フィルタの目詰まりが解除された」と判断して警報信号の出力を停止するため、仮に低温貯蔵庫の使用者若しくは管理者が、フィルタ14のクリーニング作業を終えた際にこの報知動作の解除を忘れたとしても、温度変化に応じてこの報知動作を自動的に解除することができ、低温貯蔵庫としてのサービス性が向上する。
本発明の第二の実施形態における制御装置の制御方法としてのフィルタの目詰まりを検出すると共に、凝縮器用の送風機のロック(異常)を検出する方法およびこれらの制御方法を図6に基づき説明する。
まず、制御手段Sは、ステップS11で吐出温度センサ17の検出温度Tdに加えて、外気温度センサ18の検出温度Taをサンプリングし、ステップS12で比較部43Bに「送風機のロック異常」と判断するための第2の基準温度Tds2をセットする。この、第2の基準温度(Tds2)は、第1の基準温度Tds1よりも高い、例えば22℃高い70℃とする。
次に、ステップS13では、比較部43Bにてサンプリングした吐出温度センサ17の検出温度Tdと第2の基準温度Tds2を比較する。ここで、Td<Tds2、即ち、検出温度Tdが第2の基準温度Tds2(70℃)未満である場合には、ステップS14で第1の基準温度Tds1よりも低い第5の基準温度Tasを比較部43Bにセットし、Td≧Tds2(即ち、70℃以上)である場合には、ステップS23にて「送風機のロック異常」と判断して警報部41へ警報信号を出力し、警報部41がステップS24で警報音を鳴らすか、ランプ或いはLEDを点滅させ、次のステップS25で制御手段Sが高温用コンプレッサ(圧縮機)19の運転を停止させて、ステップS1に復帰する。尚、第5の基準温度Tasは、第1実施例の第3の基準温度Tds3とは異なる、例えば第1の基準温度Tds1よりも10℃低い35℃とする。
さて、比較部43Bでは、ステップS15にて外気温度センサ18の検出温度Taと第5の基準温度Tas(≠Tds3)を比較する。ここで、Ts<Tas、即ち、検出温度Tdが第5の基準温度Tas(35℃)未満である場合には、ステップS16で「外気温度が低い」と判断して、比較部43Bに圧縮機の運転を再開する復帰温度としてこの第5の基準温度よりも10℃高い第3の基準温度Tdeを比較部43Bにセットする。比較部43Bは、ステップS17で吐出温度センサ17の検出温度Tdと第3の基準温度Tdeを比較する。ここで、Td<Tde、即ち、検出温度Tdが第3の基準温度Tde(45℃)未満である場合には、ステップS18へ移行し、Td≧Tde(即ち、45℃以上)である場合には、ステップS11へ復帰する。
一方、ステップ15においてTa≧Tas(即ち、35℃以上)である場合には、ステップS21で「外気温度が高い」と判断して、比較部43Bに圧縮機の運転を再開する復帰温度としてこの検出温度Taよりも10℃高い第6の基準温度Tde'(即ち、Taが45℃と仮定すれば55℃)を比較部43Bにセットする。比較部43Bは、ステップS22で吐出温度センサ17の検出温度Tdとここでセットした第6の基準温度Tde'(例えば55℃)を比較する。ここで、Td<Tde'、即ち、検出温度Tdが第6の基準温度Tde'(55℃)未満である場合には、ステップS18へ移行し、Td≧Tde'(即ち、55℃以上)である場合には、ステップS11へ復帰する。
他方、ステップS18では、「送風機のロック異常が解除された」と判断して制御手段Sは警報部41への警報信号の出力を停止し、警報部41がステップS19で警報音を止めるか、ランプ或いはLEDの点滅を終了させ、次のステップS20で圧縮機19の起動信号を出力して高温用コンプレッサ19の運転を再開して、ステップS11に復帰する。
本発明の第二の実施形態における制御装置の制御方法によれば、吐出温度センサ17の検出温度Tdが第1の基準温度Tds1よりも高い第2の基準温度Tds2以上のときに、凝縮器用送風機16の「ロック状態」と判断して圧縮機19を停止させるため、送風機のロックに伴い風量が不足して凝縮器15の温度上昇を抑制できなくなった場合でも、冷凍回路(特に圧縮機)の運転を停止することで、凝縮器15の異常な温度上昇を抑制することができる。また、吐出温度センサ17を、フィルタ14の目詰まり検出と、凝縮器用送風機16のロック状態検出との両方に兼用して使用することができ、制御装置Sとしての部品点数増加を抑制できる。吐出温度センサ17の検出温度Tdが第2の基準温度Tds2以上のときに、送風機の異常停止を報知するため、低温貯蔵庫1の使用者或いは管理者に対して、適確な異常報知を行える。
また、外気温度センサ18の検出温度Taに応じて、第2の基準温度よりも低い第5の基準温度Tdeを設定するため、吐出温度センサ17の検出温度Tdの上昇が外気温度Taによる影響を受けているか否かを判断することができ、この外気温度Taの変化具合に応じて、圧縮機の運転を再開させるための復帰温度、即ち第5の基準温度Tdeを変化させることとなり、低温貯蔵庫の周囲環境の変化に伴う検出誤差や外気温度影響に応じた、圧縮機制御が可能となる。
以上詳述した如く請求項5の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、安全のために停止させた圧縮機(19)の運転を再開するため、冷凍回路における冷媒循環が停止し自然冷却により凝縮器(15)の吐出側の温度を徐々に低下させることができる一方、圧縮機(19)の運転再開により冷凍回路による冷却運転の停止に伴なう貯蔵庫(1)の一時的な温度変化をいち早く、しかも自動的に、温度の復帰方向に導入することができ、冷凍装置としての安全性の向上および貯蔵物品の保護を図ることが可能となる。
以上詳述した如く請求項6の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、凝縮器用送風機(16)の異常停止の報知を解除するため、仮に低温貯蔵庫の使用者若しくは管理者が当該送風機の異常を取り除いた際に報知動作の解除を忘れたとしても、この報知動作が温度変化に応じて自動的に解除されるため、そのサービス性が向上する。
以上詳述した如く請求項7の発明によれば、吐出温度センサ(17)の検出温度(Td)が第1の基準温度よりも低い第3の基準温度(Tds3)未満のときに、安全のために停止させた圧縮機(19)の運転を再開することで、冷凍回路における冷媒循環が停止し自然冷却により凝縮器(15)の吐出側の温度を徐々に低下させる一方、圧縮機(19)の運転再開により冷凍回路による冷却運転の停止に伴なう貯蔵庫(1)の一時的な温度変化をいち早く、しかも自動的に、温度の復帰方向に導入することができる。また、凝縮器用送風機(16)の異常停止の報知を解除することで、仮に低温貯蔵庫の使用者若しくは管理者が当該送風機の異常を取り除いた際に報知動作の解除を忘れたとしても、この報知動作が温度変化に応じて自動的に解除され、低温貯蔵庫としてのサービス性が向上する。
特に、吐出温度センサ17の検出温度Tdが外気温度センサ18の検出温度Taに応じて設定された第5の基準温度Tde未満のときに、圧縮機19の運転を再開するため、冷凍回路による冷却運転の停止に伴なう貯蔵庫1の一時的な温度変化をいち早く、しかも自動的に、温度の復帰方向に導入することができ、冷凍装置としての安全性の向上および貯蔵物品の保護を図ることが可能となり、凝縮器用送風機16の異常停止の報知を解除するため、仮に低温貯蔵庫の使用者若しくは管理者が当該送風機の異常を取り除いた際に報知動作の解除を忘れたとしても、この報知動作が温度変化に応じて自動的に解除され、低温貯蔵庫そしてのサービス性がより一層向上する。
しかも、外気温度センサ18の検出温度Taが第3の基準温度Tasよりも低い場合には、第5の基準温度Tdeを第1の基準温度Tds1よりも低く設定するため、外気温度による悪影響の少ないときには、圧縮機の運転再開温度を低くすることができ、凝縮器の熱交換能力の回復が図れ、冷凍装置としての冷却効率が向上する。
本発明の第三の実施形態における制御装置の制御方法としてのフィルタの目詰まりを検出する方法および積極的に目詰まりを解除する方法並びにその制御方法を図7に基づき説明する。
まず、制御手段Sは、ステップS31で吐出温度センサ17の検出温度Tdをサンプリングし、ステップS32で比較部43Aに「フィルタの目詰まり」と判断するための第1の基準温度Tds1をセットする。この、第1の基準温度Tds1は、第1実施例の基準温度Tds1と等しい、例えば48℃とする。
次に、ステップS33では、比較部43Aにて吐出温度センサ17の検出温度Tdと第1の基準温度Tds1を比較する。ここで、Td<Tds1、即ち、検出温度Tdが第1の基準温度Tds1(48℃)未満である場合には、ステップS34で第1の基準温度Tds1よりも低い第5の基準温度Tasを比較部43Aにセットし、Td≧Tds1(即ち、48℃以上)である場合には、ステップS43にて「フィルタの目詰まり」と判断して警報部41へ警報信号を出力し、警報部41がステップS44で警報音を鳴らすか、ランプ或いはLEDを点滅させ、次のステップS45で制御手段Sがタイマー部45に送風機を逆回転させる最大時間としての一定時間ΔTを最大値(例えば5分間に)設定し、次のステップS46で送風機16を逆回転させるための信号を出力して、ステップS31に復帰する。尚、第5の基準温度Tasは、第1実施例の第3の基準温度Tds3と同じ、例えば第1の基準温度Tds1よりも5℃低い43℃とする。
さて、比較部43Aでは、ステップS35にて吐出温度センサ17の検出温度Tdと第5の基準温度Tas(=Tds3)を比較する。ここで、Td<Tas、即ち、検出温度Tdが第5の基準温度Tas(43℃)未満である場合には、ステップS36で逆回転中であるか否か(即ち、逆回転信号が出力されているか否か)が判断され、逆回転中であればステップS40へ移行し、逆回転中でなければステップS37で「フィルタの目詰まりが解除された」と判断して警報部41への警報信号の出力を停止し、警報部41がステップS7で警報音を止めるか、ランプ或いはLEDの点滅を終了させて、ステップS1に復帰する。
一方、ステップ35においてTd≧Tas(即ち、43℃以上)である場合には、ステップS39で逆回転中であるか否か(即ち、逆回転信号が出力されているか否か)が判断され、逆回転中であればステップS40へ移行し、逆回転中でなければそのままステップS31へ復帰する。
他方、ステップ40では、逆回転が継続中であるため一定時間ΔTを所定時間(例えば1分間)だけ減数して新しい一定時間ΔT(ここでは、たとえば4分間)としてタイマー部45にセットし、次のステップS41でこの一定時間ΔTが0より大きいか否かが判断され、一定時間ΔTが0より大きい場合には、そのまま送風機の逆回転を継続したままステップS31へ復帰する。ΔT=0である場合には、「フィルタの目詰まりが解除された」と判断して、送風機を逆回転させる信号の出力を停止してステップS31に復帰する。
本発明の第三の実施形態における制御装置の制御方法によれば、吐出温度センサ17の検出温度Tdが第1の基準温度Tds1以上のときにフィルタ14の目詰まりを報知するとともに、送風機16を逆回転させることにより、フィルタの目詰まり解除のお知らせに加えて、送風機の逆回転による従前とは反対方向への送風により、フィルタに吸引され付着した塵埃を積極的に除去するように機能させ、人為操作を伴うこと無しにフィルタの簡易適なクリーニング作業を実現することができる。
また、吐出温度センサ17の検出温度Tdが第1の基準温度よりも低い第4の基準温度Tds4未満のときに送風機16の逆回転動作を停止するため、自動的なフィルタのクリーニング作業を有限のものに設定することができる。
さらに、吐出温度センサ17の検出温度Tdが第1の基準温度Tds1以上になってから最大でも一定時間ΔTだけ凝縮器用の送風機16の逆回転動作を行うことにより、無駄な自動クリーニング作業を有限の一定時間で終了できるため、凝縮器用送風機を除く他の冷凍回路部品の非冷却の時間を最低限に食い止め、冷却能力の低下を最小限に抑制できる。
そして、吐出温度センサ17の検出温度Tdが第1の基準温度よりも低い第4の基準温度Tds4未満のときに送風機16を逆回転させる前記一定時間ΔTを一定時間よりも短い所定時間だけ減少方向に変化させることで、検出温度Tdの変化具合に応じた一定時間を適宜調節することができ、より一層安全性の向上した低温庫を提供できる。
本発明の低温貯蔵庫の正面図である。
本発明の低温貯蔵庫の機械室の平面図である。
本発明の低温貯蔵庫の二元冷凍回路の一例を示す冷媒回路図である。
本発明の制御装置への信号の入出力関係を示すブロック回路図である。
本発明の制御装置の制御方法の第1実施例を示すフローチャートである。
本発明の制御装置の制御方法の第2実施例を示すフローチャートである。
本発明の制御装置の制御方法の第3実施例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 低温貯蔵庫(超低温フリーザ)
3 機械室
4 吸い込み口カバー(グリル)
5 表示部
11 電装箱
12 制御基板
14 フィルタ
15 凝縮器
16 凝縮器用の送風機仕切板
17 吐出温度センサ
18 外気温度センサ
19 高温側コンプレッサ(圧縮機)
23 カスケードコンデンサ(蒸発器)
S 制御手段(制御装置)
30 二元冷凍回路
31 低温側冷凍回路
32 高温側冷凍回路
41 警報部
43A 比較部(フィルタ用)
43B 比較部(ロック用)