JP2005113839A - 可変圧縮比内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】可変圧縮比内燃機関のコスト及び部品点数を低減し、軽量化を図ることができる技術を提供する。
【解決手段】シリンダブロック3と、クランクケース4との間に構築され、シリンダ2の両側方に平行に配置されたカム軸を、互いに同期しつつ同一方向に回転させることにより、クランクケース4に対してシリンダブロック3をシリンダ2の中心軸方向に相対移動させる。さらに、シリンダ2の中心軸及びカム軸と垂直方向の、シリンダブロック3の位置は、カム軸に設けられたカム部9bの姿勢によって決定される。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の燃焼室容積を変更することにより圧縮比を可変とする可変圧縮比内燃機関に関する。
近年、内燃機関の燃費性能や出力性能などを向上させることを目的として、内燃機関の圧縮比を可変にする技術が提案されている。この種の技術としては、シリンダブロックとクランクケースとを相対移動可能に連結するとともにその連結部分にカム軸を設け、前記カム軸を回動させてシリンダブロックとクランクケースとを接近又は離反させることにより圧縮比を変更する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2を参照。)。
特開平7−26981号公報 特開2003−206771号公報 特許第3338842号公報
上記特許文献1に示される従来技術においては、シリンダの両側方に配置された一対のカム軸が、互いに逆方向に回転するために、カム軸に設けられたカム部の外形の間の距離が変化する。従って、エンジンブロックが弾性変形しないとカム軸が正常に回転せず、シリンダブロックをクランクケースに対して相対移動させることができなかった。
また、上記特許文献2に示される従来技術においては、カム軸によって、シリンダブロックの、シリンダ中心軸及びカム軸と垂直方向(以下、単に「シリンダ中心軸と垂直方向」という。)の位置を規制しておらず、シリンダブロックとクランクケースとの間に別途ガイド部を設けていた。また、カム軸の構造が最適に簡略化されているとは言い難かった。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、可変圧縮比内燃機関のコスト及び部品点数を低減するとともに、軽量化を図ることができる技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、シリンダブロックと、クランクケースとの間に構築されるカム軸を、互いに同期しつつ同一方向に回転させることにより、クランクケースに対してシリンダブロックをシリンダ中心軸方向に相対移動させ、且つ、カム軸に設けられたカム部の姿勢によって、シリンダブロックのシリンダ中心軸と垂直方向の位置を決定し、さらにその位置に規制することを最大の特徴とする。
より詳しくは、シリンダが形成されたシリンダブロックを、クランク軸を回動自在に支持するクランクケースに対して相対移動させることにより、圧縮比を変更する可変圧縮比内燃機関であって、
前記シリンダブロックと前記クランクケースとの間に構築され、且つ、前記シリンダの両側方に平行に配置されるとともに、互いに同期しつつ同一方向に回転する一対のカム軸を備え、
前記圧縮比を変更するときに、前記一対のカム軸の回転によって前記シリンダブロックを、前記シリンダ中心軸方向に移動させるとともに、前記シリンダブロックの、前記シリンダ中心軸と垂直方向の位置は、前記カム軸に設けられたカム部の姿勢により決定される
ことを特徴とする。
すなわち、軸部とカム部とからなる単純な構成のカム軸をシリンダの両側方に平行に配置し、これらの一対のカム軸を互いに同期しつつ同一方向に回転させることにより、シリンダブロックをクランクケースに対して相対移動させる。また、このとき、カム軸に設けられたカム部の姿勢によって、クランクケースに対するシリンダブロックの、シリンダ中心軸と垂直方向の位置が決定される。
こうすれば、カム軸の構成を単純化することができる。また、クランクケースに対するシリンダブロックの、シリンダ中心軸と垂直方向の位置を規制するガイド部を無くすことができるので、ガイド部を構築する際の高精度の加工を省略することができる。結果として、可変圧縮比内燃機関のコスト及び部品点数を低減し、軽量化を図ることができる。また、一対のカム軸を互いに同期しつつ同一方向に回転させるので、カム軸に設けられたカム部の外形の間の距離の変化を抑制できる。従って、シリンダブロックをクランクケースに対して相対移動させる際の、シリンダブロックまたはクランクケースの変形を抑制することができる。
また、本発明におけるカム軸においては、前記カム軸に設けられたカム部は、前記シリンダブロックまたは前記クランクケースの一方に形成されたカム収納孔に収納され、前記カム部における外形は、前記カム軸の回転中心に対して偏心した円形であり、前記カム収納孔における孔形状は、前記カム部における外形と略同形状にするとよい。
このようにすれば、単純な外形のカム部と、カム収納孔の組み合わせによって、シリンダブロックをクランクケースに対してシリンダ中心軸方向に相対移動させるとともに、シリンダ中心軸と垂直方向に対するシリンダブロックの位置を決定することができる。
また、本発明においては、シリンダブロックの、クランクケースと逆側に設けられ、クランク軸の回転が伝達されることにより吸排気弁を駆動する吸排気弁駆動カム軸をさらに備えており、クランク軸の回転は、シュミット継ぎ手またはオルダム継ぎ手のような偏心継ぎ手を介して、吸排気弁駆動カム軸に伝達されるようにするとよい。
ここで、本発明においては、上述のように、一対のカム軸を互いに同期しつつ同一方向に回転させることにより、シリンダブロックをクランクケースに対して相対移動させる。この場合、一対のカム軸の回転に伴って、シリンダブロックは、半円状の軌跡を描きながら、クランクケースに対して相対移動する。
従って、クランクケースに支持されたクランク軸の回転を、シリンダブロックの、クランクケースと逆側に設けられた吸排気弁駆動カム軸に伝達する場合において、上記クランク軸に対する、吸排気弁駆動カム軸の相対位置も、半円状の軌跡を描きながら変化する。すなわち、クランク軸に対する吸排気弁駆動カム軸の位置は、シリンダ中心軸方向に変化すると同時に、シリンダ中心軸と垂直方向についても変化する。
クランク軸に対する吸排気弁駆動カム軸の位置が、シリンダ中心軸方向にのみ変化する場合は、前述した特許文献2に示すような、中継ギアを用いる構成や、シリンダブロック側及びクランクケース側にそれぞれ固定される補助的なプーリーを用いる構成によって、クランク軸と、吸排気弁駆動カム軸との間の距離の変化を吸収することができた。しかし、クランク軸に対する吸排気弁駆動カム軸の位置がシリンダ中心軸方向及び、シリンダ中心軸と垂直方向の双方に移動する場合は、上記構成によっても、クランク軸と、吸排気弁駆動カム軸との間の距離の変化を吸収することが困難である。
そこで、本発明においては、クランク軸の回転は、シュミット継ぎ手またはオルダム継ぎ手のような偏心継ぎ手を介して、吸排気弁駆動カム軸に伝達されることとした。
これにより、クランク軸に対する吸排気弁駆動カム軸の位置がシリンダ中心軸方向及び、シリンダ中心軸と垂直方向の双方に移動しても、クランク軸と、吸排気弁駆動カム軸との間の距離の変化を、偏心継ぎ手によって吸収することができ、クランク軸の回転を、吸排気弁駆動カム軸に良好に伝達することができる。
なお、上記した本発明の課題を解決する手段については、可能なかぎり組み合わせて用いることができる。
本発明にあっては、可変圧縮比内燃機関のコスト及び部品点数を低減し、軽量化を図ることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
以下に説明する内燃機関1は、可変圧縮比内燃機関であり、シリンダ2を有するシリンダブロック3を、ピストンが連結されたクランクケース4に対してシリンダ2の中心軸方向に移動させることによって圧縮比を変更するものである。
先ず、図1を用いて、本実施例に係る可変圧縮比内燃機関の構成について説明する。図1に示されるように、シリンダブロック3の両側下部に複数の隆起部が形成されており、この各隆起部にカム収納孔5が形成されている。カム収納孔5は、円形をしており、シリンダ2の中心軸方向に対して直角に、かつ複数のシリンダ2の配列方向に平行になるようにそれぞれ形成されている。カム収納孔5はすべて同一軸線上に位置している。そして、シリンダブロック3の両側のカム収納孔5の一対の軸線は平行である。
クランクケース4には、上述したカム収納孔5が形成された複数の隆起部の間に位置するように、立壁部が形成されている。各立壁部のクランクケース4外側に向けられた表面には、半円形の凹部が形成されている。また、各立壁部には、ボルト6によって取り付けられるキャップ7が用意されており、キャップ7も半円形の凹部を有している。また、各立壁部にキャップ7を取り付けると、円形の軸受8が形成される。軸受8の形状は、上述したカム収納孔5に比較して小径になっている。
複数の軸受8は、カム収納孔5と同様に、シリンダブロック3をクランクケース4に取り付けたときにシリンダ2の中心軸方向に対して直角に、且つ、複数のシリンダ2の配列方向に平行になるようにそれぞれ形成されている。これらの複数の軸受8も、シリンダブロック3の両側に形成されることとなり、片側の複数の軸受8はすべて同一軸線上に位置している。そして、シリンダブロック3の両側の軸受8の一対の軸線は平行である。また、両側のカム収納孔5の間の距離と、両側の軸受8との間の距離は同一である。
交互に配置される二列のカム収納孔5と軸受8には、それぞれカム軸9が挿通される。カム軸9は、図1に示されるように、軸部9aと、軸部9aの中心軸に対して偏心された状態で軸部9aに固定された正円形のカムプロフィールを有するカム部9bとが交互に配置されている。また、各カム軸9において、複数のカム部9bの偏心方向は同一である。
各カム軸9の一端にはウォームホイール10が取り付けられている。一対のカム軸9の端部に固定された一対のウォームホイール10には、それぞれウォーム11a、11bがかみ合っている。ウォーム11a、11bは単一のモータ12の一本の出力軸にとりつけられている。ウォーム11a、11bは、互いに同一方向に回転する螺旋溝を有している。このため、モータ12を回転させると、一対のカム軸9は、ギア10を介して同一方向に回転する。
また、内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための図示しない電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)が併設されている。このECUは、CPUの他、後述する各種のプログラム及びマップを記憶するROM、RAM等を備えており、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。
ECUには、内燃機関1の運転状態を検出する種々のセンサが電気配線を介して接続され、それらの出力信号がECUに入力されるようになっている。一方、ECUには、本実施例に係るモータ12などが電気配線を介して接続され、ECUからの指令によってモータ12が回転し、内燃機関1の圧縮比を変更するようになっている。
次に、上述した構成の内燃機関1において圧縮比を制御するときの、シリンダブロック3の移動の状態について詳しく説明する。図2(a)から図2(c)にシリンダブロック3と、クランクケース4と、これら両者の間に構築されたカム軸9との関係を示した断面図を示す。図2(a)から図2(c)において、軸部9aの中心軸をa、カム部9bの中心をbとして示す。なお、ここでaは、カム軸9の回転中心である。図2(a)では、軸部9aの中心aに対して、カム部9bの中心bは、カム部9bの、カム軸9の回転中心に対する偏心量eだけ下側に位置している。また、軸部9aの中心aと、カム部9bの中心bの、水平方向の位置は、略一致している。
この場合に、シリンダブロック3は、クランクケース4に対する相対移動可能範囲の中で最も下側に位置しており、本実施例における内燃機関1の圧縮比を最大にする。
なお、図2(a)の状態で、シリンダ2の中心軸の位置は、クランク軸14の中心に対してcだけ左側にオフセットしている。これは、クランク軸14の中心と、シリンダ2の中心軸との間に初期オフセットcを持たせることにより、ピストンスラップなどによる内燃機関1の振動及び騒音の状態を改善できることによる。
ここで、図2(a)の状態から、モータ12を駆動して軸部9aを矢印方向に90度回転させると、図2(b)の状態となる。このとき、軸部9aの中心aに対して、カム部9bの中心bは、図2(b)における左側に位置している。このとき、シリンダブロック3は、クランクケース4に対して、カム部9bの偏心量eだけ、シリンダ2の中心軸方向に移動するとともに、図2における左側にもカム部9bの偏心量eだけ移動し、シリンダ2の中心軸の、クランク軸14に対するオフセット量はc+eとなっている。
そして、さらにモータ12を軸部9a矢印方向に90度回転させると、図2(c)の状態となる。この状態では、軸部9aの中心aに対して、カム部9bの中心bは、図2(c)における上側に位置している。このとき、シリンダブロック3は、クランクケース4に対して、カム部9bの偏心量eだけ、さらにシリンダ2の中心軸方向に移動するとともに、カム部9bの偏心量eだけ図2における右側に移動する。結果として、シリンダブロック3は、シリンダ2の中心軸方向に対しては、図2(a)の状態に対し2eだけ上方に位置し、シリンダ2の中心軸と垂直方向に対しては、図2(a)の状態に戻る。
この場合に、シリンダブロック3は、クランクケース4に対する相対移動可能範囲の中でして最も上側に位置しており、本実施例における内燃機関1の圧縮比が最小となる。
このように、本実施例においては、モータ12を回転させることにより、カム軸9を回転させ、カム軸9における軸部9aとカム部9bとが偏心していることを利用して、シリンダブロック3をクランクケース4に対してシリンダ2の中心軸方向に移動させている。そして、そのことにより、内燃機関1の圧縮比を変更している。
一方、本実施例においては、一対のカム軸9を同期させて、かつ同一方向に回転させているので、シリンダブロック3は、シリンダ2の中心軸方向のみならず、シリンダ2の中心軸と垂直方向にも移動する。すなわち、本実施例においては、内燃機関1における圧縮比を変更する際に、シリンダブロック3は、半円状の軌跡を描きながら移動する。
図3に、本実施例におけるシリンダブロック3の移動の軌跡を示す。図3に示すように、内燃機関1における圧縮比が最大となる場合においては、シリンダブロック3は最下点に位置するが、シリンダ2の中心軸と垂直方向には移動していない。そして、カム軸9の回転にともなって、シリンダブロック3は、半円状の軌跡を描きながら、クランクケース4に対して相対移動し、内燃機関1における圧縮比が、可変範囲の中央となる点で、シリンダ2の中心軸と垂直方向のオフセット量が最大となる。そして、内燃機関1における圧縮比が最小となる点において、シリンダブロック3の、シリンダ2の中心軸方向の移動量が最大になると同時に、シリンダ2の中心軸と垂直方向に対しては、圧縮比が最大である点と同じ位置に復帰する。
以上、説明したように、本実施例においては、一対の、軸部9aとカム部9bからなるカム軸9を回転させることにより、シリンダブロック3をシリンダ2の中心軸方向に移動させて圧縮比を変更させるので、簡単な機構で、圧縮比変更制御を行うことができる。
また、この際、一対のカム軸9を同期させ、さらに同一方向に回転させているので、カム軸9におけるカム部9bの外形の間の距離が変化しない。従って、シリンダブロック3をクランクケース4に対して相対移動させる際に、シリンダブロック3が変形することを抑制できる。
また、本実施例においては、シリンダブロック3の、シリンダ2の中心軸と垂直方向の位置は、カム部9bの姿勢によって決定され、シリンダブロック3は、その位置に規制される。従って、シリンダブロック3の、シリンダ2の中心軸と垂直方向の位置を規制するガイド部を別途備える必要がない。従って、部品点数を低減でき、あるいは、ガイド部における摺動部分など、高精度な加工を必要とする箇所を無くすことができる。
結果として、本実施例においては、カム軸9を含むカム機構の部品点数を低減し、シリンダブロック3及び、クランクケース4の間のガイド部を省略することができ、かつ、シリンダブロック3が変形することを抑制できる。
次に、図4を用いて、本実施例における、クランクケース4に備えられたクランク軸14の回転を、シリンダブロック3側に円滑に伝達するための構成について説明する。
図4において、クランクケース4には、クランク軸14が回転可能に支持されている。クランク軸14には、オルダム継ぎ手17を介してクランクタイミングプーリ16が連結されている。オルダム継ぎ手17の、クランクタイミングプーリ16側の回転子及びクランクタイミングプーリ16は、ホルダ18に回転可能に支持されている。また、ホルダ18はシリンダブロック3に固定されている。従って、クランクタイミングプーリ16は、
シリンダブロック3とともに、クランクケース4に対して相対移動する。
一方、シリンダブロック3の上方には、クランク軸14の回転に同期して、吸排気弁を駆動させるための吸排気弁駆動カム軸20a及び20bが備えられている。そして、吸排気弁駆動カム軸20a及び20bの端部には、カムタイミングプーリ13a及び13bが取り付けられている。また、前記クランクタイミングプーリ16及び、カムタイミングプーリ13a及び13bには、タイミングベルト15が巻き掛けられている。
ここで、図4に示す内燃機関1の状態は、圧縮比が最大の状態、すなわち、クランクケース4に対してシリンダブロック3が相対移動可能範囲のなかで最も下側に位置しており、また、シリンダ2の中心軸と、クランク軸14中心とのオフセットの量は、初期オフセットcの状態である。この状態から、モータ12を回転させることにより、シリンダブロック3をクランクケース4に対して相対移動を開始すると、シリンダブロック3は、前述のとおり、半円状の軌跡を描きながらクランクケース4に対して相対移動する。
この際、クランクタイミングプーリ16は、前述のようにシリンダブロック3と共に半円状の軌跡を描きながら移動する。すなわち、クランクケース4に回転可能に支持されているクランク軸14の回転軸に対して、クランクタイミングプーリ16の回転軸が相対移動する。ここで、本実施例においては、クランク軸14と、クランクタイミングプーリ16とは、オルダム継ぎ手17を介して連結されているため、クランクタイミングプーリ16の回転軸が、クランク軸14の回転軸に対して相対移動しても、クランク軸14の回転を、良好にクランクタイミングプーリ16に伝達することができる。そして、さらにタイミングベルト15及び、カムタイミングプーリ13a、13bを介して、クランク軸14の回転を良好に吸排気弁駆動カム軸20a、20bに伝達することができる。
以上のように、本実施例においては、クランク軸14の回転を、オルダム継ぎ手17を介して吸排気弁駆動カム軸20a、20bに伝達するため、シリンダブロック3が、クランクケース4に対して、シリンダ2の中心軸方向と、シリンダ2の中心軸と垂直方向の両方に移動しても、クランク軸14の回転を良好に、吸排気弁駆動カム軸20a、20bに伝達できる。
なお、本実施例においては、クランク軸14の回転をオルダム継ぎ手17を介してクランクタイミングプーリ16に伝達しているが、軸中心の距離が変化する2つの回転軸の間で、回転を伝達できる機構であれば、他の機構を用いても構わない。例えば、オルダム継ぎ手17以外の偏心継ぎ手でもよい。また、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対移動量が少ない場合には、省略することも可能である。
また、軸中心の距離が固定された2つの回転軸の間で回転を伝達する機構、例えば偏心継ぎ手の中でもシュミット継ぎ手を介してクランク軸14と、クランクタイミングプーリ16とを連結してもよい。この場合、クランク軸14を、図3における半円の中心に配置し、クランクタイミングプーリ16が、圧縮比の変更に伴い、図3における半円上を移動するような構成にすることによって、クランク軸14の回転を良好に、吸排気弁駆動カム軸20a、20bに伝達することができる。
また、上述した、偏心継ぎ手などの機構は、クランク軸14と、クランクタイミングプーリ16との間に配置してもよいし、吸排気弁駆動カム軸20a、20bと、カムタイミングプーリ13a、13bとの間に配置してもよい。
なお、内燃機関1における吸排気弁の開閉を、電磁力によって行う方法を採用した場合には、上記の、クランク軸14の回転を、シリンダブロック3側に円滑に伝達するための
構成を省略できる。
本発明に係る内燃機関の概略構成を示す分解斜視図である。 本発明に係る内燃機関におけるシリンダブロックがクランクケースに対して相対移動する経過を示す断面図である。 本発明に係る内燃機関におけるシリンダブロックがクランクケースに対して相対移動する際の移動の軌跡を示す図である。 本発明に係るクランク軸の回転を吸排気弁駆動カム軸に伝達する機構の概略構成を示す図である。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・シリンダ
3・・・シリンダブロック
4・・・クランクケース
5・・・カム収納孔
6・・・ボルト
7・・・キャップ
8・・・軸受
9・・・カム軸
9a・・・軸部
9b・・・カム部
10・・・ウォームホイール
11a、11b・・・ウォーム
12・・・モータ
13a、13b・・・カムタイミングプーリ
14・・・クランク軸
15・・・タイミングベルト
16・・・クランクタイミングプーリ
17・・・オルダム継ぎ手
18・・・ホルダ
20a、20b・・・吸排気弁駆動カム軸

Claims (3)

  1. シリンダが形成されたシリンダブロックを、クランク軸を回動自在に支持するクランクケースに対して相対移動させることにより、圧縮比を変更する可変圧縮比内燃機関であって、
    前記シリンダブロックと前記クランクケースとの間に構築され、且つ、前記シリンダの両側方に平行に配置されるとともに、互いに同期しつつ同一方向に回転する一対のカム軸を備え、
    前記圧縮比を変更するときに、前記一対のカム軸の回転によって前記シリンダブロックを、前記シリンダの中心軸方向に移動させるとともに、前記シリンダブロックの、前記シリンダの中心軸及び前記一対のカム軸と垂直方向の位置は、前記カム軸に設けられたカム部の姿勢により決定されることを特徴とする可変圧縮比内燃機関。
  2. 前記カム軸に設けられたカム部は、前記シリンダブロックまたは前記クランクケースの一方に形成されたカム収納孔に収納され、
    前記カム部における外形は、前記カム軸の回転中心に対して偏心した円形であり、
    前記カム収納孔における孔形状は、前記カム部における外形と略同形状であることを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関。
  3. 前記シリンダブロックの、前記クランクケースと逆側に設けられるとともに、前記クランク軸の回転が伝達されることにより吸排気弁を駆動する吸排気弁駆動カム軸をさらに備え、
    前記クランク軸の回転は、偏心継ぎ手を介して、前記吸排気弁駆動カム軸に伝達されることを特徴とする請求項1または2に記載の可変圧縮比内燃機関。
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