JPH10252496A - 回転運動機構およびエンジン - Google Patents

回転運動機構およびエンジン

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JPH10252496A
JPH10252496A JP13861797A JP13861797A JPH10252496A JP H10252496 A JPH10252496 A JP H10252496A JP 13861797 A JP13861797 A JP 13861797A JP 13861797 A JP13861797 A JP 13861797A JP H10252496 A JPH10252496 A JP H10252496A
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axis
output shaft
axis direction
pair
cylinder
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JP13861797A
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Takeshi Yanagisawa
健 柳沢
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SOZOAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギの変換効率を向上できると共に振動
を低減でき、且つ構成を簡単にする。 【解決手段】 X軸方向へ平行に配設された1対のXピ
ストンロッド16a、16bと、1対のXピストンロッ
ド16a、16b間にX軸方向に対して直角なY軸方向
へ延び、X軸方向へ移動可能に設けられたY移動ガイド
22と、Y移動ガイド22に沿ってY軸方向へ移動可能
に設けられた移動体24と、X軸方向およびY軸方向に
直交する軸線を中心として回転可能な出力軸36と、一
方部38cが移動体24へ軸着され、他方部38dは出
力軸36へ固定され、移動体24が旋回運動することで
出力軸36を回転させるレバー部38と、Y移動ガイド
22をX軸方向へ移動させる駆動機構と、出力軸36の
回転速度の変動を小さくするカウンターウェイト50と
を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転運動機構および
エンジンに関し、一層詳細には直線運動を回転運動に変
換して取り出す回転運動機構およびエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】直線運動を回転運動に変換して取り出す
回転運動機構としては、例えばレシプロ式内燃機関や油
圧モータ等が知られている。いずれもシリンダ内で直線
運動するピストンの出力をクランク軸の回転運動に変換
する機構である。上記従来のレシプロ式内燃機関や油圧
モータには次のような課題がある。ピストンとクランク
軸との間は、コネクティングロッド(以下、「コンロッ
ド」という)によって連結されている。ピストンとコン
ロッドの一方部は軸着され、両者は相対的に傾動可能に
なっている。また、コンロッドとクランクとの間もピス
トンピンで軸着され、両者は相対的に傾動可能になって
いる。従って、コンロッドがピストンに対して傾斜し、
コンロッドがクランク軸に対して傾斜した状態でピスト
ンの推進力を受けてもクランク軸へは100パーセント
当該推進力が伝達されない。その結果、クランク軸へ伝
達されるのはコンロッド方向への分力をさらにクランク
軸周方向へ分解した分力に相当する推進力でありロスが
大きい。そのため、クランク軸から取り出せる回転トル
クはピストンの推進力と比較して小さいものになってし
まい、直線推進力を回転トルクへ変換する効率が低いと
いう課題がある。
【0003】また、従来のコンロッドを用いたクランク
機構では、ピストンの往復運動を回転運動に変換する
際、クランク軸を等速回転運動させる通常の作動時にお
いて、ピストンの運動が、上死点付近で速く、下死点付
近で遅くなる。このため、振動が発生し易い運動機構に
なっている。この原理を、図18および図19に基づい
て説明する。図18は従来のコンロッドを用いたクラン
ク機構の一例を示す説明図である。ピストン110のス
トロークSを40mm、コンロッド120の長さを50
mmと設定してある。ピストン110が下死点P1 に位
置し、クランク130とコンロッド120との連結部1
25がシリンダ140から最も遠ざかったクランク13
0の角度位置を0度位置Lとする。その0度位置Lを基
準にして、90度回転したクランク130の角度位置を
90度位置Mとし、ピストン110が上死点P2 に位置
してクランク130が180度回転した角度位置を18
0度位置Hとする。
【0004】図19は、図18に示した従来のコンロッ
ドを用いたクランク機構において、クランク130の角
度位置の変化Xc(度)と、ピストン110のストロー
ク位置の変位Yp(mm)との関係を曲線(実線)で示
したグラフである。なお、一点鎖線で示した曲線は、正
弦波である。ピストン110のストローク位置の変位Y
p(mm)は、クランク130が0度位置Lにあるとき
ピストン110が下死点P1 に位置するから0mmとな
り、クランク130が180度位置Hにあるとき、ピス
トン110が上死点P2 に位置するから40mmとな
る。このピストン110の下死点P1 から上死点P2
至る間の運動では、クランク130が0度位置Lから9
0度位置Mへ回転する間にピストン110は15.83
mm変位し、クランク130が90度位置Mから180
度位置Hへ回転する間にピストン110は残りの24.
17mm変位している。すなわち、ピストン110の運
動は、上死点P2 付近で速く、下死点P1 付近で遅くな
っている。従って、安定した回転を得ることが難しく、
ねじり振動が発生し易い。また、上死点P2 付近では点
火、燃焼がなされるが、その付近のピストンの運動が速
いため、その速さに点火、燃焼の速度を追随させること
が難しい。このため、従来のクランク機構では、熱効率
の向上に限界があり、騒音の低減に限界があった。
【0005】そこで、本願発明者は、先に図20および
図21に示す回転運動機構を提案している(特開平7−
12199号)。図20および図21の回転運動機構は
以下の構成を備える。すなわち、第1軸方向へ平行に配
設された1対の第1軸ガイド16a、16bと、前記第
1軸方向に対して直角な第2軸方向へ平行に配設された
1対の第2軸ガイド18a、18bと、前記第1軸ガイ
ド16a、16bと平行に配され、第1軸ガイド16
a、16bと平行な状態で前記第2軸方向へ移動可能な
第1軸ロッド20と、前記第2軸ガイド18a、18b
と平行に配され、第2軸ガイド18a、18bと平行な
状態で前記第1軸方向へ移動可能な第2軸ロッド22
と、前記第1軸ガイド16a、16bと第2軸ガイド1
8a、18bに囲繞されて成る矩形平面28内におい
て、前記第1軸ロッド20と第2軸ロッド22上を前記
第1軸方向および第2軸方向へ移動可能な移動体24
と、前記第2軸ロッド22を前記第1軸方向へ移動させ
るための第1の駆動機構26a〜dと、前記第1軸ロッ
ド20を前記第2軸方向へ移動させるための第2の駆動
機構34a〜dと、軸線を中心として回転可能な出力軸
36a、36bと、一方部が前記移動体24へ軸着さ
れ、他方部は前記出力軸36a、36bの一方部へ固定
され、移動体24が出力軸36a、36bの周囲を旋回
した際には出力軸36a、36bを回転させるレバー片
38a、38bとを具備することを特徴とする。以上の
回転運動機構によれば、レバー片38a、38bは、一
方部が移動体24へ軸着され、他方部は軸線を中心とし
て回転可能な出力軸36a、36bの一方部へ固定され
ている。そこで、移動体24が出力軸36a、36bの
周囲を旋回した際には出力軸36a、36bは軸線を中
心として回転可能になっている。これにより、従来のよ
うなコンロッドを要せず、直線推進力を回転トルクへ好
適に変換できるため、エネルギの変換効率を向上できる
と共に、振動を低減できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記本
願発明者の提案した回転運動機構においては、第1軸方
向と第2軸方向への直線推進力を得るべく第1の駆動機
構および第2の駆動機構を要するなど、構成が複雑化す
るという課題があった。また、直線推進力を回転トルク
へより滑らかに変換することで、エネルギの変換効率等
の性能を向上させる具体的な機構については充分に検討
されていなかった。
【0007】そこで、本発明の目的は、エネルギの変換
効率を向上できると共に振動を低減でき、且つ構成の簡
単な回転運動機構およびエンジンを提供することにあ
る。また、本発明の目的は、エネルギの変換効率等の性
能を向上させるため、直線推進力を回転トルクへより滑
らかに変換できる回転運動機構およびエンジンを提供す
ることにもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、本発明の回
転運動機構は、第1軸方向へ平行に配設された1対の軸
線ガイドと、該1対の軸線ガイド間に第1軸方向に対し
て直角な第2軸方向へ延び、第1軸方向へ移動可能に設
けられた移動ガイドと、該移動ガイドに沿って第2軸方
向へ移動可能に設けられた移動体と、第1軸方向および
第2軸方向に直交する軸線を中心として回転可能な出力
軸と、一方部が前記移動体へ軸着され、他方部は前記出
力軸へ固定され、移動体が旋回運動することで出力軸を
回転させるレバー部と、前記移動ガイドを第1軸方向へ
移動させる駆動機構と、前記出力軸の回転速度の変動を
小さくするはずみ手段とを具備する。
【0009】また、前記駆動機構は、流体を導入する導
入部を開閉する導入バルブ、および流体を排出する排出
部を開閉する排出バルブが設けられたシリンダ装置を備
えることで、流体駆動装置または内燃機関に好適に適用
できる。
【0010】また、前記はずみ手段は、カウンターウェ
イトおよび/またはフライホイールであることで、簡単
な構成であるが、滑らかな回転を好適に得ることができ
る。
【0011】また、前記移動体は前記移動ガイドに第2
軸方向へ設けられた枠内で第2軸方向へ移動可能に設け
られたスライダーであることで、簡単な構成であるが、
移動体は第2軸方向へ滑らかに移動でき、直線推進力を
回転トルクへ効率良く変換できる。
【0012】また、本発明は、第1軸方向へ平行に配設
された1対の第1軸線ガイドと、前記第1軸方向に対し
て直角な第2軸方向へ平行に配設された1対の第2軸線
ガイドと、該1対の第2軸線ガイド間に第1軸方向へ延
び、第2軸方向へ移動可能に設けられた第1移動ガイド
と、前記1対の第1軸線ガイド間に第2軸方向へ延び、
第1軸方向へ移動可能に設けられた第2移動ガイドと、
前記第1移動ガイドに第1軸方向へ設けられた枠内で第
1軸方向へスライド可能に配される共に、前記第2移動
ガイドに第2軸方向へ設けられた枠内で第2軸方向へス
ライド可能に配され、前記第1軸線ガイドと第2軸線ガ
イドに囲繞されて成る矩形平面内において移動可能な移
動体と、第1軸方向および第2軸方向に直交する軸線を
中心として回転可能な出力軸と、一方部が前記移動体へ
軸着され、他方部は前記出力軸へ固定され、移動体が旋
回運動することで出力軸を回転させるレバー部と、前記
第2移動ガイドを第1軸方向へ移動させる第1の駆動機
構と、前記第1移動ガイドを第2軸方向へ移動させる第
2の駆動機構とを具備することを特徴とする回転運動機
構にもある。
【0013】また、本発明は、請求項1記載の回転運動
機構を具備し、前記駆動機構は、流体を導入する導入部
を開閉する導入バルブ、および流体を排出する排出部を
開閉する排出バルブが設けられたシリンダ装置を備え、
前記1対の軸線ガイドが各々棒状に形成され、前記シリ
ンダ装置のシリンダが内燃機関装置の燃焼室を構成し、
該シリンダ装置が前記1対の軸線ガイドの各両端部に配
設され、1対の軸線ガイドを介して前記移動ガイドを駆
動させることを特徴とするエンジンにもある。
【0014】また、前記エンジンにおいて、1対の軸線
ガイドの一方部側のシリンダを第1シリンダおよび第2
シリンダ、1対の軸線ガイドの他方部側のシリンダを第
5シリンダおよび第6シリンダとし、第1シリンダ、第
5シリンダ、第2シリンダ、第6シリンダの順に点火す
ることで、バランスの取れた好適な回転運動を得ること
ができる。
【0015】また、本発明は、請求項5記載の回転運動
機構を具備し、前記第1の駆動機構および第2の駆動機
構は、流体を導入する導入部を開閉する導入バルブ、お
よび流体を排出する排出部を開閉する排出バルブが設け
られたシリンダ装置を備え、前記1対の第1軸線ガイド
および1対の第2軸線ガイドが各々棒状に形成され、前
記シリンダ装置のシリンダが内燃機関装置の燃焼室を構
成し、該シリンダ装置が前記1対の第1軸線ガイドおよ
び1対の第2軸線ガイドの各両端部に配設され、1対の
第1軸線ガイドを介して前記第2移動ガイドを駆動させ
ると共に、1対の第2軸線ガイドを介して前記第1移動
ガイドを駆動させることを特徴とするエンジンにもあ
る。
【0016】また、請求項2記載の回転運動機構におい
て、前記出力軸を入力軸とし、他の駆動装置による駆動
力によって、移動体を旋回させて、前記各シリンダ装置
から吐出流体を発生することで、油圧ポンプ或いはコン
プレッサ装置等として好適に利用することができる。
【0017】また、本発明は、請求項1、2、3、4ま
たは12記載の回転運動機構を複数、前記出力軸を同軸
に重ね合わせて構成した回転運動機構、或いは、請求項
7、8、9または10記載のエンジンを、一つのエンジ
ンユニットとし、該エンジンユニットを複数、出力軸を
同軸に重ね合わせて構成したエンジンにもある。
【0018】また、前記複数の回転運動機構は同方向に
積み重ねられ、各回転運動機構の前記レバー部は、前記
出力軸へ該回転運動機構の積み重ね段数に対応して角度
変位されて設けられていること、或いは、前記複数のエ
ンジンユニットは同方向に積み重ねられ、各エンジンユ
ニットの前記レバー部は、前記出力軸へ該エンジンユニ
ットの積み重ね段数に対応して角度変位されて設けられ
ていることで、駆動力を好適に合成でき、好適な運動を
得ることができる。
【0019】また、前記2つの回転運動機構を同方向に
重ね合わせ、一方の回転運動機構の前記レバー部に対し
て他方の回転運動機構の前記レバー部を前記出力軸へ1
80度角度変位させて設けたことで、対称性のある安定
した運動を得ることができる。
【0020】また、前記2つのエンジンユニットを同方
向に重ね合わせ、一方のエンジンユニットの前記レバー
部に対して他方のエンジンユニットの前記レバー部を前
記出力軸へ180度角度変位させて設けると共に、前記
一方のエンジンユニットに対する他方のエンジンユニッ
トの点火タイミングは位相を180度ずらしてあること
で、好適に偶力を発生できるため、振動を消滅させ安定
した回転駆動力を発生させることができ、効率よく高出
力を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
の一例について添付図面と共に説明する。図1は本実施
例の回転運動機構(エンジン)の内部構造を示した平面
断面図である。16a、16bは1対のXピストンロッ
ドであり、第1軸方向(X軸方向)へ平行に配設された
1対の軸線ガイドとして作用する。詳細は後述するが、
Xピストンロッド16a、16bはX軸方向へ移動可能
に設けられている。22はY移動ガイドであり、1対の
Xピストンロッド16a、16b間に第1軸方向(X軸
方向)に対して直角な第2軸方向(Y軸方向)へ延び、
第1軸方向(X軸方向)へ移動可能に設けられた移動ガ
イドとして作動する。24は移動体であり、Y移動ガイ
ド22に沿って第2軸方向(Y軸方向)へ移動可能に設
けられている。
【0022】36は出力軸であり、X軸方向およびY軸
方向に直交する軸線を中心として回転可能に、本体ケー
ス10に軸受け・支持されている。38はレバー部であ
り、一方部38cが移動体24へ軸着され、他方部38
dは出力軸36へ固定され、移動体24が旋回運動する
ことで出力軸36を回転させる。なお、一方部38cと
他方部38dとの間隔は、移動体24の旋回半径と同一
に設けられている。
【0023】41、42、45、46はシリンダ装置で
あり、流体を導入する導入部を開閉する導入バルブ、お
よび流体を排出する排出部を開閉する排出バルブが設け
られている。これらのシリンダ装置41、42、45、
46が、Y移動ガイド22を前記X軸方向へ移動させる
ための第1の駆動機構を構成する。50はカウンターウ
エイトであり、51はフライホイールであって、どちら
も、出力軸36の回転速度の変動を小さくするはずみ手
段として作用する。
【0024】以上の構成の回転運動機構によれば、従来
のクランク機構のようなコンロッドを用いないため、出
力軸36から等速回転を得るためには、Y移動ガイド2
2をX軸方向へ正弦波(サインカーブ)運動させればよ
い。正弦波運動はバランスのとれた往復運動であり、振
動の発生を抑制できる。従って、回転運動機構の回転効
率を向上できると共に、騒音を低減でき、ひいては取付
強度を要せず、本体ケース10等の小型軽量化が可能と
なる。また、各構成が平面的に配設されるため、全体を
薄型化でき、カバーを取れば装置全体のメンテナンスが
容易にできる。また、Y移動ガイド22は一対のXピス
トンロッド16a、16bによる2辺で支持されている
ため、Y移動ガイド22を介して運動する移動体24
も、2辺で支持される。すなわち、回転駆動力を2辺で
支持しているため、高剛性が実現される。
【0025】以上では、4個のシリンダ装置を備える実
施例(エンジン)によって実施の形態の説明をしたが、
本発明は、これに限らず、2本のピストンロッド(1対
の軸線ガイド)に対応して2個のシリンダ装置を備え、
高圧流体の給排によって作動する流体圧利用モータ(例
えば油圧モータ)等に適用できるのは勿論である。さら
に、1対の軸線ガイドにY移動ガイドをスライド可能に
設け、Y移動ガイド対応して1個のシリンダ装置を備え
る油圧モータ等に適用することも可能である。また、本
発明にかかる回転運動機構の出力軸を入力軸とし、他の
駆動装置による駆動力によって、移動体を旋回させて、
前記各シリンダ装置から吐出流体を発生させるように、
導入バルブおよび排出バルブを好適に作動させ、油圧ポ
ンプ或いはコンプレッサ装置等としても利用することが
できる。
【0026】(第1実施例)次に、図1〜5に基づい
て、第1実施例について詳述する。図1は本実施例の回
転運動機構(エンジン)の内部構造を示した平面断面図
であり、図2は図1のA−A線断面図である。また、図
3はシリンダのヘッド部を部分的に示す斜視断面図であ
る。10は本体ケースであり、側壁部10aと上下のカ
バー12a、12bとによって構成されている。
【0027】Y移動ガイド22は、Y軸に平行に配さ
れ、各端部がXピストンロッド16a、16bへそれぞ
れ固定されており、Xピストンロッド16a、16bと
一体になってH型の構造体を形成している。従って、Y
移動ガイド22は、Xピストンロッド16a、16bの
X軸方向への移動に伴い、Y軸と平行な状態でX軸方向
へ移動する。また、Y移動ガイド22は、Y軸方向へ延
びる枠状に形成されており、移動体24がその枠内22
aでY軸方向へ移動可能に配設されている。すなわち、
移動体24は、Y移動ガイド22に伴ってX軸方向へ移
動できる共に、枠内22aでY軸方向へスライドするス
ライダーとして作動し、X軸とY軸によって規定される
平面内において2次元運動できる。
【0028】出力軸36は、ボールベアリング(上下の
軸受部13a、13b)を介し、本体ケース10に対し
て軸線を中心として回転可能に支持されている。出力軸
36の先端は、上下のカバー12a、12bから両側へ
突出しており、他の被駆動回転体(不図示)へ連結可能
になっている。レバー部38は、移動体24が出力軸3
6に対して旋回した際に出力軸36を回転させる。本実
施例においてレバー部38は、一方部38cが移動体2
4の中心部に設けられた貫通孔25に挿通されることで
軸着され、他方部38dは出力軸36と一体に形成され
ている。前記一方部38cは、出力軸36からピストン
41b、42b・・・のストロークの半分の距離を偏心
した位置に設けられている。また、出力軸36は、上の
軸受部13aに軸受けされる上部36aと、レバー部3
8を介して連結されていると共に下の軸受部13bに軸
受けされている下部36bとを備えている。このように
出力軸36は、移動体24からの動力伝達手段となって
いるレバー部38を挟んで2ヶ所で軸受けされているた
め、バランスよく安定的に回転できる。なお、本実施例
における出力軸36とレバー部38が一体に形成された
形態は、クランク軸の形態となっている。すなわち、レ
バー部38が上下で一対設けられており、クランクアー
ムとして作用し、一方部38cは軸状に形成されてお
り、クランクピンとして作用している。
【0029】41a、42a、45a、46aはシリン
ダであり、内燃機関装置の燃焼室を構成し、1対のXピ
ストンロッド16a、16bの両端部にそれぞれ配設さ
れている。1対のXピストンロッド16a、16bの一
方部側のシリンダを第1シリンダ41aおよび第2シリ
ンダ42a、1対のXピストンロッド16a、16bの
他方部側のシリンダを第5シリンダ45aおよび第6シ
リンダ46aとする。各Xピストンロッド16a、16
bの各端部は、ピストン41b、42b、45b、46
bへそれぞれ連結されており、各ピストンは対応する各
シリンダ41a、42a、45a、46a内で往復動す
る。従って、各シリンダ内での燃料の点火・爆発によっ
て、1対のXピストンロッド16a、16bはX軸方向
へ往復動する。このようにして、シリンダ41a、42
a、45a、46aによって第1の駆動機構が構成さ
れ、1対のXピストンロッド16a、16bを介してY
移動ガイド22を駆動させることができる。なお、Xピ
ストンロッド16a、16bは、棒状に形成されてお
り、一般的には断面が円形に形成されるが、その形状は
限定されるものではない。また、本実施例では、各ピス
トンと各ピストンロッドとは、ピストンロッドが回動可
能にピストンピンで連結されている。しかしながら、本
発明によれば、従来のコンロッドを用いたクランク機構
とは異なり、ピストンロッドは必ずしも回動することを
要しないため、各ピストンと各ピストンロッドとは単純
に連結されていてもよい。例えば、ピストンとピストン
ロッドとが一体的に形成されたものを用いてもよい。
【0030】カウンターウエイト50は、本体ケース1
0内で出力軸36にレバー部38と直交する両方向へ張
り出した状態に形成されている。また、フライホイール
51は、本体ケース10外で出力軸36に固定されてい
る。このカウンターウエイト50およびフライホイール
51は、出力軸36の回転エネルギをたくわえ、移動体
24をY軸方向へ移動させる分力を好適に発生させ、出
力軸36の回転速度の変動を小さくするように作用す
る。
【0031】52はバルブ駆動機構であり、出力軸36
に装着された主動スプロケット53と、本体ケース10
に軸受け・支持されたかさ歯車54と、そのかさ歯車5
4と同軸に装着された従動スプロケット54a(図7参
照)と前記主動スプロケット53とに掛け回されたタイ
ミングチェーン55と、カムシャフト74に装着されて
かさ歯車54と噛合するかさ歯車56等から構成されて
いる。従って、出力軸36が回転されるとカムシャフト
74が回転する。このバルブ駆動機構52によれば、各
シリンダ装置41、42、45、46の導入バルブ(給
気バルブ70、図3参照)と、排出バルブ(排気バルブ
72、図3参照)とを、カムシャフト74を介し、出力
軸36の駆動力によって作動させることができる。な
お、58は点火プラグである。
【0032】図3に示すように、カムシャフト74には
給気用および排気用のカム60が設けられ、ロッカアー
ム、バルブスプリング等を介して給気バルブ70および
排気バルブ72が駆動されるが、この構造は従来のレシ
プロ型エンジンと同一の構成であり、説明を省略する。
なお、動力伝達手段としては、スプロケットおよびタイ
ミングチェーンに代えて、タイミングプーリおよびタイ
ミングベルト等を用いることができるのは勿論である。
また、第1実施例では、潤滑機構について図示していな
いが、カムシャフト74を回転させる機構と同等の機構
を用い、出力軸36の駆動力によってオイルポンプを作
動させることができる。そのオイルポンプから排出する
潤滑油は、1対のXピストンロッド16a、16b等を
通過させてシリンダ内へ供給することが可能である。
【0033】次に、図4の原理図に基づいて、第1実施
例の動作について説明する。4サイクルエンジンの場合
は、出力軸が2回転する際に、吸入、圧縮、爆発、排気
の4行程がなされる。このため、図4の矢印の回転方向
に出力軸36を回転させるには、第1シリンダ41a
(CYL1)、第5シリンダ45a(CYL5)、第2
シリンダ42a(CYL2)、第6シリンダ46a(C
YL6)の順に、180度ずつ位相をずらして点火爆発
すること(クランク回転角180度ごとの点火爆発)
で、バランスの取れた好適な回転運動を得ることができ
る。
【0034】第1実施例のエンジンでは、従来のレシプ
ロエンジンのようなクランク機構のコンロッドがないた
め、出力軸36を等速回転させるとき、各ピストン41
b、42b、45b、46bは、図5に示すような正弦
波(サインカーブ)運動をする。この正弦波運動は、ピ
ストンの上死点側と下死点側の運動パターンが同一にな
る運動であり、両方向に対してバランスのとれた往復運
動になっている。以下にその原理を図4および図5に基
づいて説明する。
【0035】図5は、図4に示した運動機構において、
レバー部38の角度位置の変化Xc(度)と、ピストン
45bのストローク位置の変位Yp(mm)との関係を
曲線(実線)で示したグラフである。ピストン45bの
ストローク位置の変位Yp(mm)は、レバー部38が
0度位置Lにあるときピストン45bが下死点P1 に位
置するから0mmとなり、レバー部38が180度位置
Hにあるとき、ピストン45bが上死点P2 に位置する
から40mmとなる。このピストン45bの下死点P1
から上死点P2 へ至る間の運動では、レバー部38が0
度位置Lから90度位置Mへ回転する間にピストン45
bは20mm変位し、レバー部38が90度位置Mから
180度位置Hへ回転する間にピストン45bは残りの
20mm変位している。すなわち、ピストン45bの運
動は、上死点P2 側と、下死点P1 側で同一になってい
る。
【0036】従って、安定した回転を得ることができ、
ねじり振動の発生を抑制できる。また、上死点P2 付近
では点火、燃焼がなされるが、その付近のピストンの運
動が従来のコンロッドを用いたクランク機構の場合に比
べ遅いため、好適に点火、燃焼ができる。従って、エン
ジンの熱効率を向上できると共に、騒音を低減でき、ひ
いては取付強度を要せず、本体ケース10およびシャシ
の小型軽量化が可能となり、製造コストを低減できる。
また、各構成が平面的に配設されるため、全体を薄型化
でき、カバーを取れば装置全体のメンテナンスが容易に
できる。また、1対のXピストンロッド16a、16b
とY移動ガイド22とでH型の構造体を構成すると共
に、回転駆動力を4個のシリンダで支持しているため、
高剛性が実現される。
【0037】(第2実施例)次に、本発明にかかる第2
実施例について添付図面と共に詳述する。図6は本実施
例の回転運動機構(エンジン)の内部構造を示した平面
断面図であり、図7は図6のB−B線断面図である。1
0は本体ケースであり、側壁部10aと上下のカバー1
2a、12bとによって構成されている。この本体ケー
ス10にボールベアリングを介して出力軸36が回転自
在に軸受け・支持されている。
【0038】16a、16bは1対のXピストンロッド
であり、第1軸方向(X軸方向)へ平行に配設された1
対の第1軸線ガイドとして作用する。また、18a、1
8bは1対のYピストンロッドであり、第1軸方向(X
軸方向)に対して直角な第2軸方向(Y軸方向)へ平行
に配設された1対の第2軸線ガイドとして作用する。詳
しい機構は後述するが、Xピストンロッド16a、16
bはX軸方向へ移動可能に設けられ、Yピストンロッド
18a、18bはY軸方向へ移動可能に設けられてい
る。
【0039】X移動ガイド20は、Xピストンロッド1
6a、16bと平行に配され、各端部がYピストンロッ
ド18a、18bへそれぞれ固定されている。従って、
X移動ガイド20は、Yピストンロッド18a、18b
のY軸方向への移動に伴い、Xピストンロッド16a、
16bと平行な状態でY軸方向へ移動する第1移動ガイ
ドとして作動する。Y移動ガイド22は、Yピストンロ
ッド18a、18bと平行に配され、各端部がXピスト
ンロッド16a、16bへそれぞれ固定されている。従
って、Y移動ガイド22は、Xピストンロッド16a、
16bのX軸方向への移動に伴い、Yピストンロッド1
8a、18bと平行な状態でX軸方向へ移動する第2移
動ガイドとして作動する。
【0040】24は移動体であり、X移動ガイド20に
X軸方向へ設けられた枠内20aでX軸方向へスライド
可能に配される共に、Y移動ガイド22にY軸方向へ設
けられた枠内22aでY軸方向へスライド可能に配さ
れ、1対のXピストンロッド16a、16bとYピスト
ンロッド18a、18bに囲繞されて成る矩形平面28
内において移動可能に設けられている。第2実施例で
は、X移動ガイド20がY移動ガイド22の上側に位置
し、移動体24が、X移動ガイド20とY移動ガイド2
2が重なる部分(両者の枠内20a、22a)を貫通す
るように配されている。従って、移動体24は、X移動
ガイド20およびY移動ガイド22のX軸方向およびY
軸方向への移動に伴う駆動力を好適に受けて、スムース
に2次元運動できる。
【0041】41、42、45、46は内燃機関のシリ
ンダ装置であり、流体を導入する導入部を開閉する導入
バルブ、および流体を排出する排出部を開閉する排出バ
ルブが設けられている。これらのシリンダ装置41、4
2、45、46は、Y移動ガイド22を前記X軸方向へ
移動させるための第1の駆動機構を構成する。43、4
4、47、48は内燃機関のシリンダ装置であり、流体
を導入する導入部を開閉する導入バルブ、および流体を
排出する排出部を開閉する排出バルブが設けられてい
る。これらのシリンダ装置43、44、47、48は、
X移動ガイド20を前記Y軸方向へ移動させるための第
2の駆動機構を構成する。
【0042】41a、42a、43a、44a、45
a、46a、47a、48aはシリンダであり、内燃機
関装置の燃焼室を構成し、1対のXピストンロッド16
a、16bおよび1対のYピストンロッド18a、18
bの両端部に配設されている。1対のXピストンロッド
16a、16bの一方部側のシリンダを第1シリンダ4
1aおよび第2シリンダ42a、1対のYピストンロッ
ド18a、18bの一方部側のシリンダを第3シリンダ
43aおよび第4シリンダ44a、1対のXピストンロ
ッド16a、16bの他方部側のシリンダを第5シリン
ダ45aおよび第6シリンダ46a、1対のYピストン
ロッド18a、18bの他方部側のシリンダを第7シリ
ンダ47aおよび第8シリンダ48aとする。
【0043】各Xピストンロッド16a、16bおよび
Yピストンロッド18a、18bの各端部は、ピストン
41b、42b、43b、44b、45b、46b、4
7b、48bへそれぞれ連結されており、各ピストン
は、各シリンダ41a、42a、43a、44a、45
a、46a、47a、48a内で往復動できる。従っ
て、各シリンダ内での燃料の点火・爆発によって、各X
ピストンロッド16a、16bはX軸方向へ、各Yピス
トンロッド18a、18bはY軸方向へ往復動する。こ
のようにして、シリンダ41a、42a、45a、46
aによって第1の駆動機構が構成され、シリンダ43
a、44a、47a、48aによって第2の駆動機構が
構成され、1対のXピストンロッド16a、16bを介
してY移動ガイド22を駆動させると共に、1対のYピ
ストンロッド18a、18bを介してX移動ガイド20
を駆動させることができる。
【0044】出力軸36およびレバー部38は第1実施
例の構成と略同一に設けられている。また、各バルブ駆
動機構、潤滑油を循環させる機構等も第1実施例の構成
と略同一に設けられている。51はフライホイールであ
り、本体ケース10外の出力軸に固定されている。以上
の構成から明らかなように、第2実施例は、第1実施例
のエンジンからカウンターウエイト50を除いた構成
に、その構成と同等の構成を90度変位させて積み重ね
た構造となっている。
【0045】次に、図8の原理図に基づいて、動作の実
施例について説明する。先ず、4サイクルエンジンの場
合は、出力軸が2回転する際に、吸入、圧縮、爆発、排
気の4行程がなされる。このため、図8の矢印の回転方
向に出力軸36を回転させるには、第1シリンダ41a
(CYL1)、第3シリンダ43a(CYL3)、第5
シリンダ45a(CYL5)、第7シリンダ47a(C
YL7)、第2シリンダ42a(CYL2)、第4シリ
ンダ44a(CYL4)、第6シリンダ46a(CYL
6)、第8シリンダ48a(CYL8)順に、90度ず
つ位相をずらして点火爆発すること(クランク回転角9
0°ごとの点火爆発)で、バランスの取れた好適な回転
運動を得ることができる。
【0046】2サイクルエンジンの場合は、CYL1、
CYL3、CYL5、CYL7の順、またはCYL2、
CYL4、CYL6、CYL8の順に、90度ずつ位相
をずらして爆発させ、8個のシリンダのうち4個のシリ
ンダのみを使用して爆発行程を行う。対になっている一
方のシリンダのみで爆発させるから、低出力(低トル
ク、アイドリング時等)の際に好適である。なお、爆発
行程の際に、爆発させないようにするには、燃焼室内に
燃料を供給しなければよい。
【0047】また、2サイクルエンジンの場合、CYL
1およびCYL2、CYL3およびCYL4、CYL5
およびCYL6、CYL7およびCYL8の順に、90
度ずつ位相をずらして点火爆発すること(クランク回転
角90°ごとの点火爆発)で、対になった二つのシリン
ダ内で同時爆発させ、より高い出力(高トルク)を得る
ことができる。
【0048】以下に、本発明の回転運動を解析する。先
ず、速度とトルクに関して、図8に示した本発明に係る
回転運動機構の原理図と、図9に示した本発明に係る回
転運動機構の回転速度等のベクトルを示す分析図に基づ
いて分析する。図9の各記号は、それぞれ「V:回転速
度、 Vx :X方向シリンダのピストン速度、 Vy :
Y方向シリンダのピストン速度、 θ:クランク回転
角、 F:回転力、 Fx :X方向シリンダのピストン
駆動力、 Fy :Y方向シリンダのピストン駆動力、
T:回転トルク(T=F×R)、 R:クランク回転半
径」を示す。
【0049】図9により、X方向の速度はVx = V sin
θ、Y方向の速度はVy = V cosθとなり、その両者の
運動を合成した結果得られる回転速度は、「数1」に示
す数式で表すことができる。
【数1】 これから明かなように、回転速度Vは一定となる。すな
わち、等速度回転になる。また、その回転力も、同様に
その分力がFx = F sinθ、Fy = F cosθと表せるか
ら、「数2」の数式で表すことができる。
【数2】 これから明かように、回転力Fは一定となる、すなわ
ち、等力回転になる。また、回転トルクTは、F×R
(一定)であり、結局、等トルク回転となる。この関
係、すなわち、出力軸回転角(X座標)と、ピストン速
度およびピストン駆動力(Y座標)との関係をグラフに
表すと、図10のようになり、出力軸36回転速度(移
動体24の旋回速度)は、Y移動ガイド22の正弦波運
動の位相に対し、X移動ガイド20の正弦波運動の位相
は90度ずれたものとなり、発生するY移動ガイド22
と、X移動ガイド20の運動は、最も自然な運動法則に
のっとったものとなる。
【0050】次に、ピストン速度の変化について分析す
る。ピストン速度の変化とはピストンの加減速を意味
し、ピストン速度の微分値である。これを、Vax、Vay
とすると、「数3」および「数4」に示す数式になる。
【数3】
【数4】 この関係、すなわち、出力軸回転角(X座標)と、ピス
トンの加速度(Y座標)との関係をグラフに表すと、図
11のようになる。
【0051】本発明にかかる回転運動機構(スクエア回
転メカニズムと称する)は、X軸とY軸の対称性メカニ
ズムである。この対称性は、回転メカニズムを理想的な
合理性へと導く。すなわち、先ず、回転速度と回転トル
クを一定にする回転を得ようとする場合、X方向ピスト
ンとY方向ピストンの運動が90度位相のずれた正弦波
(サインカ−ブ)であればよく、そのX方向ピストンと
Y方向ピストンの合成した運動が等速度回転(等力回
転、等トルク回転)を発生するのである。また、等速、
定トルクの回転を得ようとする場合、X方向ピストンの
加減速、Y方向ピストンの加減速もサインカ−ブの増減
となり、CYL1〜8の爆発ポイント(図11に示した
P1 〜P8 )はサインカ−ブの頂点と一致する。
【0052】この結果、回転のバランスも最良に保た
れ、メカニズムの振動等も抑制できる。また、第2実施
例では、フライホイール51を装着したが、本来的に
は、90度位相のずれた2つの正弦波(サインカ−ブ)
を合成した運動であるため、フライホイール51等のは
ずみ手段を装着しなくとも、振動のない等速回転を得る
ことができる。
【0053】なお、出力軸36を反対方向へ回転させる
場合は、CYL1〜8の点火爆発の順序を逆にすればよ
い。また、慣性力等の要因から、点火時期、吸入バル
ブ、排気バルブの開閉のタイミングは適宜調整すればよ
い。例えば、点火のタイミングをとるためのセンサを用
いれば、マイクロコンピュータと連動してエンジンの動
作条件に対応して点火時期を自動的に調整できる。
【0054】また、以上の実施例では、2本のXピスト
ンロッド16a、16bおよび2本のYピストンロッド
18a、18bで、移動体24を4辺でバランス良く支
持して旋回運動させ、出力軸から動力を発生させるもの
であり、装置全体の振動や騒音の発生を抑制でき、さら
には安定した高速運転も可能になっている。また、本実
施例では、Xピストンロッド16a、16bおよびYピ
ストンロッド18a、18bのX軸方向およびY軸方向
への直線移動推進力を移動体24の旋回に変え、一つの
レバー部38を介して出力軸36の回転に変換する。従
って、効率ロスの発生は、本実施例のような8気筒のエ
ンジンであっても移動体24とレバー部38の軸着箇所
のみとなり、Xピストンロッド16a、16bおよびY
ピストンロッド18a、18bの直線推進力を出力軸3
6の回転トルクへ変換する効率を向上できる。
【0055】第2実施例は、8気筒エンジンであるが、
本発明はこれに限らず、第2実施例を複数段積み重ねる
ことも可能である。その場合、角度を変位させて重ねて
もよく、例えば、第2実施例のエンジンを45度ずらし
て2段に配設した場合、16個のシリンダが配されるこ
とになり、各シリンダを45度ずつ位相をずらして順次
点火爆発させれば、移動体をよりスムースに旋回させる
ことが可能である。すなわち、トルク変動を安定させる
ことができ、バランス良く移動体を旋回させることがで
きる。その結果、振動等を可及的に抑制可能となり、大
きな出力を好適に得ることができる。
【0056】以上では、8個のシリンダ装置を備えるエ
ンジンの実施例によって実施の形態の説明をしたが、本
発明は、これに限らず、4本のピストンロッド(1対の
第1軸線ガイドおよび1対の第2軸線ガイド)に対応し
て4個のシリンダ装置を備え、高圧流体の給排によって
作動する流体圧利用モータ(例えば油圧モータ)等に適
用できるのは勿論である。さらに、1対の第1軸線ガイ
ドに第2移動ガイドをスライド可能に設けると共に、1
対の第2軸線ガイドに第1移動ガイドをスライド可能に
設け、第1移動ガイドおよび第2移動ガイドにそれぞれ
対応して2個のシリンダ装置を備える油圧モータ等に適
用することも可能である。
【0057】(第3実施例)次に、本発明にかかる第3
実施例について添付図面と共に詳述する。図12は本実
施例の回転運動機構(エンジン)の内部構造の要部を示
した平面断面図であり、図13は図12のC−C線断面
図である。本実施例は、第1実施例とは移動体の構造の
みが異なり、他の構成は同一である。従って、以下には
移動体についてのみ説明し、他の構成については説明を
省略する。80はベアリング型移動体であり、第1実施
例の矩形の移動体24とは異なり、ベアリングと同様の
構成を備え、その回転ころがり機能で運動の摩擦抵抗を
低減する。すなわち、ベアリング型移動体80は、内側
リング81と外側リング82との間に多数のころがり部
材であるコロ83が配されて構成されている。内側リン
グ81内にレバー部38の一方部38cが挿通されて軸
着され、外側リング82の外周面82aがY移動ガイド
22の枠内面22bに接触し、全体的にはY移動ガイド
22に設けられた枠内22aで移動可能に配されてい
る。このベアリング型移動体80によれば、コロ83の
作用によって摩擦抵抗を低減でき、レバー部38を介し
て発生される回転運動を滑らかにすることができる。従
って、直線推進力を回転トルクへより滑らかに変換で
き、エネルギの変換効率等の性能を向上できる。このベ
アリング型移動体80としては、いわゆるカムフォロア
を用いることができる。(カムフォロアは、通常、カム
面に接触してそのカム面に沿って運動する際の摩擦抵抗
を低減するために利用される。) また、図面ではコロ83を用いたものを示したが、低負
荷の装置では、ころがり部材としてボールを用いてもよ
いのは勿論である。また、第3実施例は、ベアリング型
移動体80を、第1実施例の回転運動機構に適用したも
のであるが、第2実施例にも好適に適用できるのは勿論
である。
【0058】次に、図14〜17に基づいて、請求項1
に記載の回転運動機構を複数、前記出力軸を同軸に重ね
合わせて構成した実施例(エンジン)について説明す
る。 (第4実施例)図14は第4実施例の外観を示す斜視図
であり、図15は第4実施例の内部構造を示す透視図で
ある。第4実施例のエンジンは、第1実施例の回転運動
機構の構成を有するエンジンを、一つのエンジンユニッ
トとし、そのエンジンユニットを複数、角度変位させず
に同方向に重ね合わせ、出力軸が同軸となるように複数
(2つ)の出力軸をカップリング等で連結した構造のエ
ンジンの一例である。すなわち、第4実施例は、4個の
ピストンを1対のXピストンロッド16a、16bとY
移動ガイド22とから成るH型部材(Hアーム)に連結
して同一平面に配した第1実施例の構成を備えるエンジ
ンを一つのエンジンユニットとし、そのエンジンユニッ
ト(4気筒Hアーム型エンジン)を、出力軸36同士を
連結して同方向に2段に重ね合わせたタンデム型の構成
になっている。一方である下段のエンジンユニット20
1のクランクを構成するレバー部38に対して、他方で
ある上段のエンジンユニット202のクランクを構成す
るレバー部38を、出力軸36に180度角度変位させ
て固定しており、上下のエンジンユニット201、20
2の点火タイミングは位相を180度ずらして設定して
ある。以下に、具体的な点火爆発のタイミングについて
図15に基づいて説明する。
【0059】下段のエンジンユニット201の4個のシ
リンダを、図15に示すように、CYL1a、CYL2
a、CYL5a、CYL6aとし、上段のエンジンユニ
ット202の4個のシリンダを、CYL1b、CYL2
b、CYL5b、CYL6bとする。下段のエンジンユ
ニット201の4個のシリンダについて、CYL1a、
CYL5a、CYL2a、CYL6aの順に点火爆発さ
せるときに、上段のエンジンユニット202の4個のシ
リンダについては、CYL5b、CYL1b、CYL6
b、CYL2bの順に点火爆発させる。このように上下
のエンジンユニット201、202の点火タイミングの
位相を180度ずらすことによって、対角対称の位置に
ある2つのシリンダ毎に爆発がなされ、偶力が好適に発
生することになる。すなわち、出力軸にかかる衝撃力が
対向する形となり、互いに振動を消滅させ安定した回転
駆動力を発生させることができ、効率よく高出力を得る
ことができる。また、この第4実施例では、第2実施例
と8気筒エンジンであることは共通するが、導入バルブ
および排出バルブを構成要素とするバルブシステムを2
箇所にまとめることができるため、構成を簡略化できる
利点がある。
【0060】第4実施例では、上下のエンジンユニット
201、202のレバー部同士38、38を、出力軸3
6に180度角度変位させて設けた場合を説明したが、
本発明はこれに限られず、レバー部同士の角度変位と点
火タイミングの位相のずれとを共に90度にしてもよ
い。このように90度に設定した場合は、第2実施例に
ついて説明した原理によって、90度位相のずれた駆動
力を好適に合成することができ、バランスの取れた好適
な回転運動を得ることができる。なお、この場合、クラ
ンクを構成するレバー部が2つ存在することになる点
で、レバー部が1つでよい第2実施例とは相違する。ま
た、例えば、エンジンユニットを同方向に3段に重ね合
わせた場合は、各レバー部を出力軸に120度ずつずら
して設け、点火タイミングも各エンジンユニットで12
0度ずつずらして設定すれば、3段のエンジンユニット
の駆動力を好適に合成でき、好適な回転運動を得ること
ができる。さらにエンジンユニットを複数段重ねる際に
も、以上のようにレバー部同士の角度変位と点火タイミ
ングの位相のずれとを、適宜設定することで、好適な回
転運動を得ることができる。
【0061】(第5実施例)図16は第5実施例の断面
図である。第5実施例は、2つの回転運動機構を1つの
本体ケース210内に内蔵した点で、2つのエンジンユ
ニットを出力軸で連結して2段に重ねた構成である第4
実施例と相違する。なお、前記実施例と同一の構成につ
いては、同一の符号を付して説明を省略する。このよう
に、1つの本体ケース210内に内蔵することで、2つ
の回転運動機構のレバー部38、38同士を図のように
直接連結した構造とすることが可能など、両回転運動機
構の作動空間の共用化を図ることができ、全体装置の薄
型化が可能になる。また、構成部品の共用化を図ること
ができ、全体装置の簡略化が可能になる。
【0062】(第6実施例)次に前記エンジンユニット
を4段に重ね合わせた場合の実施例について、図17に
基づいて説明する。図17は第6実施例の内部構造を模
式的に説明する透視図である。第6実施例は、第4実施
例のタンデム型のエンジンを上下に、出力軸を90度角
度変位させて重ね合わせ、点火タイミングの位相も90
度ずらして設定したものである。なお、各構成は第4実
施例と同一であるため、図17に第4実施例の構成と同
一の符号を付して説明を省略する。本実施例の上下の各
タンデム型のエンジンによれば、第4実施例について説
明した原理によって、好適な偶力を得ることができ、振
動を抑制した好適な回転運動を得ることができる。そし
て、その上下の各タンデム型のエンジンを、出力軸の角
度変位と点火タイミングの位相のずれとを共に90度に
して重ね合わせたため、第2実施例について説明した原
理によって、90度位相のずれた駆動力を好適に合成す
ることができ、バランスの取れた好適な回転運動を得る
ことができる。すなわち、第6実施例によれば、第2実
施例と第4実施例の両方の長所を備えるエンジンとする
ことができる。なお、4段のエンジンユニットの重ね合
わせ方法は、これに限らず、90度ずつずらして積み重
ねてもよいし、また、上下の各タンデム型のエンジンを
逆さまに重ね合わせれば、対称性に優れた構成にするこ
とができる。
【0063】本発明によれば、エンジンユニットを第4
〜6実施例のように同方向に積み重ねることに限らず、
適宜の角度に複数段を積み重ねることによっても、高排
気量エンジンを好適にブロックビルドできる。例えば、
3つのエンジンユニットを、120度角度変位させて積
み重ね、位相120度ずつずらして構成することも可能
である。なお、2つのエンジンユニットを、90度ずら
して重ね合わせた場合は、クランクを構成するレバー部
が2つ存在することになるが、第2実施例と同様の原理
によって出力軸から好適な回転駆動力を得ることができ
る。
【0064】以上の実施例のようにエンジンユニットを
多段に積み重ねることで、前述したようにエンジン振動
を低下できるなど、エンジン性能の高い高出力エンジン
を得ることができると共に、ブロックビルド本来の効果
である部品の共通化及び生産管理工数の低減等が実現で
き、製造コストを大幅に低減させることができる。な
お、以上の各実施例では4サイクルエンジンを中心に説
明したが、各実施例を2サイクルエンジンとしても好適
に利用できるのは勿論である。
【0065】また、本発明にかかる回転運動機構の出力
軸を入力軸とし、他の駆動装置による駆動力によって移
動体を旋回させて、導入バルブおよび排出バルブを好適
に作動させ、前記各シリンダ装置から吐出流体を発生さ
せることで、ポンプ装置或いはコンプレッサ装置等とし
ても利用することができる。この場合は、回転運動を直
線運動へ好適に変換できるため、より安定した吐出流を
発生できる。以上、本発明の好適な実施例について種々
述べて来たが、本発明は上述の実施例に限定されるので
はなく、直線運動するシリンダ装置を備える回転運動機
構であれば、高圧流体を利用した油圧等のモータ、或い
はシリンダ装置によって流体を吸引する真空発生装置等
にも好適に適用でき、発明の精神を逸脱しない範囲でさ
らに多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0066】
【発明の効果】本発明に係る回転運動機構によれば、従
来のクランク機構のようなコンロッドを用いないため、
出力軸から等速回転を得るためには、Y移動ガイドをX
軸方向へ正弦波運動させればよい。正弦波運動はバラン
スのとれた往復運動であり、振動の発生を抑制できる。
そして、請求項1に記載の発明によれば、簡単な構成で
あると共に、はずみ手段によって、直線推進力を回転ト
ルクへ滑らかに変換できる。従って、簡単な構成であり
ながら、エネルギの変換効率を向上できると共に、騒音
を低減できるなど、性能を向上できるという著効を奏す
る。また、請求項4および5に記載の発明によれば、移
動体を移動ガイドに設けられた枠内で移動させることが
でき、機構が簡単であると共に、移動体を滑らかにスラ
イドさせることが可能である。従って、直線推進力を回
転トルクへより滑らかに変換でき、エネルギの変換効率
等の性能を向上できるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンの第1実施例の内部構造
を示す平面断面図。
【図2】第1実施例のA−A線断面図。
【図3】第1実施例のシリンダヘッドの構造を示す斜視
断面図。
【図4】第1実施例の回転動作を示す原理図。
【図5】第1実施例のレバー部の回転角度とピストンの
運動との関係を示すグラフ。
【図6】本発明に係るエンジンの第2実施例の内部構造
を示す平面断面図。
【図7】第2実施例のB−B線断面図。
【図8】第2実施例の回転動作を示す原理図。
【図9】第2実施例による回転速度等のベクトルを示す
分析図。
【図10】クランク回転角とピストン速度の関係を示す
グラフ。
【図11】クランク回転角とピストン加速度の関係を示
すグラフ。
【図12】本発明に係るエンジンの第3実施例の内部構
造の要部を示す平面断面図。
【図13】第3実施例のC−C線断面図。
【図14】第4実施例の外観を示す斜視図。
【図15】第4実施例の内部構造を示す透視図。
【図16】第5実施例の内部構造を示す断面図。
【図17】第6実施例の内部構造を示す透視図。
【図18】従来のクランク機構を示す説明図。
【図19】図14のクランクの回転角度とピストンの運
動との関係を示すグラフ。
【図20】背景技術の平面断面図。
【図21】背景技術の側断面図。
【符号の説明】
10 本体ケース 16a、16b Xピストンロッド 18a、18b Yピストンロッド 20 X移動ガイド 22 Y移動ガイド 24 移動体 28 矩形平面 36 出力軸 38 レバー部 41a 第1シリンダ 42a 第2シリンダ 43a 第3シリンダ 44a 第4シリンダ 45a 第5シリンダ 46a 第6シリンダ 47a 第7シリンダ 48a 第8シリンダ 50 カウンターウェイト 51 フライホイール
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項12
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1軸方向へ平行に配設された1対の軸
    線ガイドと、 該1対の軸線ガイド間に第1軸方向に対して直角な第2
    軸方向へ延び、第1軸方向へ移動可能に設けられた移動
    ガイドと、 該移動ガイドに沿って第2軸方向へ移動可能に設けられ
    た移動体と、 第1軸方向および第2軸方向に直交する軸線を中心とし
    て回転可能な出力軸と、 一方部が前記移動体へ軸着され、他方部は前記出力軸へ
    固定され、移動体が旋回運動することで出力軸を回転さ
    せるレバー部と、 前記移動ガイドを第1軸方向へ移動させる駆動機構と、 前記出力軸の回転速度の変動を小さくするはずみ手段と
    を具備することを特徴とする回転運動機構。
  2. 【請求項2】 前記駆動機構は、流体を導入する導入部
    を開閉する導入バルブ、および流体を排出する排出部を
    開閉する排出バルブが設けられたシリンダ装置を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の回転運動機構。
  3. 【請求項3】 前記はずみ手段は、カウンターウェイト
    および/またはフライホイールであることを特徴とする
    請求項1または2記載の回転運動機構。
  4. 【請求項4】 前記移動体は前記移動ガイドに第2軸方
    向へ設けられた枠内で第2軸方向へ移動可能に設けられ
    たスライダーであることを特徴とする請求項1、2また
    は3記載の回転運動機構。
  5. 【請求項5】 第1軸方向へ平行に配設された1対の第
    1軸線ガイドと、 前記第1軸方向に対して直角な第2軸方向へ平行に配設
    された1対の第2軸線ガイドと、 該1対の第2軸線ガイド間に第1軸方向へ延び、第2軸
    方向へ移動可能に設けられた第1移動ガイドと、 前記1対の第1軸線ガイド間に第2軸方向へ延び、第1
    軸方向へ移動可能に設けられた第2移動ガイドと、 前記第1移動ガイドに第1軸方向へ設けられた枠内で第
    1軸方向へスライド可能に配される共に、前記第2移動
    ガイドに第2軸方向へ設けられた枠内で第2軸方向へス
    ライド可能に配され、前記第1軸線ガイドと第2軸線ガ
    イドに囲繞されて成る矩形平面内において移動可能な移
    動体と、 第1軸方向および第2軸方向に直交する軸線を中心とし
    て回転可能な出力軸と、 一方部が前記移動体へ軸着され、他方部は前記出力軸へ
    固定され、移動体が旋回運動することで出力軸を回転さ
    せるレバー部と、 前記第2移動ガイドを第1軸方向へ移動させる第1の駆
    動機構と、 前記第1移動ガイドを第2軸方向へ移動させる第2の駆
    動機構とを具備することを特徴とする回転運動機構。
  6. 【請求項6】 前記第1の駆動機構および第2の駆動機
    構は、流体を導入する導入部を開閉する導入バルブ、お
    よび流体を排出する排出部を開閉する排出バルブが設け
    られたシリンダ装置を備えることを特徴とすることを特
    徴とする請求項5記載の回転運動機構。
  7. 【請求項7】 第1軸方向へ平行に配設された1対の軸
    線ガイドと、 該1対の軸線ガイド間に第1軸方向に対して直角な第2
    軸方向へ延び、第1軸方向へ移動可能に設けられた移動
    ガイドと、 該移動ガイドに沿って第2軸方向へ移動可能に設けられ
    た移動体と、 第1軸方向および第2軸方向に直交する軸線を中心とし
    て回転可能な出力軸と、 一方部が前記移動体へ軸着され、他方部は前記出力軸へ
    固定され、移動体が旋回運動することで出力軸を回転さ
    せるレバー部と、 前記移動ガイドを第1軸方向へ移動させる駆動機構と、 前記出力軸の回転速度の変動を小さくするはずみ手段と
    を具備し、 前記駆動機構は、流体を導入する導入部を開閉する導入
    バルブ、および流体を排出する排出部を開閉する排出バ
    ルブが設けられたシリンダ装置を備え、 前記1対の軸線ガイドが各々棒状に形成され、前記シリ
    ンダ装置のシリンダが内燃機関装置の燃焼室を構成し、
    該シリンダ装置が前記1対の軸線ガイドの各両端部に配
    設され、1対の軸線ガイドを介して前記移動ガイドを駆
    動させることを特徴とするエンジン。
  8. 【請求項8】 前記はずみ手段は、カウンターウェイト
    および/またはフライホイールであることを特徴とする
    請求項7記載のエンジン
  9. 【請求項9】 前記移動体は前記移動ガイドに第2軸方
    向へ設けられた枠内で第2軸方向へ移動可能に設けられ
    たスライダーであることを特徴とする請求項7または8
    記載のエンジン。
  10. 【請求項10】 1対の軸線ガイドの一方部側のシリン
    ダを第1シリンダおよび第2シリンダ、1対の軸線ガイ
    ドの他方部側のシリンダを第5シリンダおよび第6シリ
    ンダとし、第1シリンダ、第5シリンダ、第2シリン
    ダ、第6シリンダの順に点火することを特徴とする請求
    項7、8または9記載のエンジン。
  11. 【請求項11】 第1軸方向へ平行に配設された1対の
    第1軸線ガイドと、 前記第1軸方向に対して直角な第2軸方向へ平行に配設
    された1対の第2軸線ガイドと、 該1対の第2軸線ガイド間に第1軸方向へ延び、第2軸
    方向へ移動可能に設けられた第1移動ガイドと、 前記1対の第1軸線ガイド間に第2軸方向へ延び、第1
    軸方向へ移動可能に設けられた第2移動ガイドと、 前記第1移動ガイドに第1軸方向へ設けられた枠内で第
    1軸方向へスライド可能に配される共に、前記第2移動
    ガイドに第2軸方向へ設けられた枠内で第2軸方向へス
    ライド可能に配され、前記第1軸線ガイドと第2軸線ガ
    イドに囲繞されて成る矩形平面内において移動可能な移
    動体と、 第1軸方向および第2軸方向に直交する軸線を中心とし
    て回転可能な出力軸と、 一方部が前記移動体へ軸着され、他方部は前記出力軸へ
    固定され、移動体が旋回運動することで出力軸を回転さ
    せるレバー部と、 前記第2移動ガイドを第1軸方向へ移動させる第1の駆
    動機構と、 前記第1移動ガイドを第2軸方向へ移動させる第2の駆
    動機構とを具備し、 前記第1の駆動機構および第2の駆動機構は、流体を導
    入する導入部を開閉する導入バルブ、および流体を排出
    する排出部を開閉する排出バルブが設けられたシリンダ
    装置を備え、 前記1対の第1軸線ガイドおよび1対の第2軸線ガイド
    が各々棒状に形成され、前記シリンダ装置のシリンダが
    内燃機関装置の燃焼室を構成し、該シリンダ装置が前記
    1対の第1軸線ガイドおよび1対の第2軸線ガイドの各
    両端部に配設され、1対の第1軸線ガイドを介して前記
    第2移動ガイドを駆動させると共に、1対の第2軸線ガ
    イドを介して前記第1移動ガイドを駆動させることを特
    徴とするエンジン。
  12. 【請求項12】 前記出力軸を入力軸とし、他の駆動装
    置による駆動力によって、移動体を旋回させて、前記各
    シリンダ装置から吐出流体を発生することを特徴とする
    請求項2記載の回転運動機構。
  13. 【請求項13】 請求項1、2、3、4または12記載
    の回転運動機構を複数、前記出力軸を同軸に重ね合わせ
    て構成したことを特徴とする回転運動機構。
  14. 【請求項14】 前記複数の回転運動機構は同方向に積
    み重ねられ、各回転運動機構の前記レバー部は、前記出
    力軸へ該回転運動機構の積み重ね段数に対応して角度変
    位されて設けられていることを特徴する請求項13記載
    の回転運動機構。
  15. 【請求項15】 前記2つの回転運動機構を同方向に重
    ね合わせ、一方の回転運動機構の前記レバー部に対して
    他方の回転運動機構の前記レバー部を前記出力軸へ18
    0度角度変位させて設けたことを特徴とする請求項14
    記載の回転運動機構。
  16. 【請求項16】 請求項7、8、9または10記載のエ
    ンジンを、一つのエンジンユニットとし、該エンジンユ
    ニットを複数、出力軸を同軸に重ね合わせて構成したこ
    とを特徴とするエンジン。
  17. 【請求項17】 前記複数のエンジンユニットは同方向
    に積み重ねられ、各エンジンユニットの前記レバー部
    は、前記出力軸へ該エンジンユニットの積み重ね段数に
    対応して角度変位されて設けられていることを特徴する
    請求項16記載のエンジン。
  18. 【請求項18】 前記2つのエンジンユニットを同方向
    に重ね合わせ、一方のエンジンユニットの前記レバー部
    に対して他方のエンジンユニットの前記レバー部を前記
    出力軸へ180度角度変位させて設けると共に、前記一
    方のエンジンユニットに対する他方のエンジンユニット
    の点火タイミングは位相を180度ずらしてあることを
    特徴とする請求項17記載のエンジン。
JP13861797A 1996-07-26 1997-05-28 回転運動機構およびエンジン Pending JPH10252496A (ja)

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AU34632/97A AU3463297A (en) 1996-07-26 1997-07-18 Rotational motion mechanism and engine
US09/000,374 US5983845A (en) 1996-07-26 1997-07-18 Rotational motion mechanism and engine
EP97930857A EP0915239A4 (en) 1996-07-26 1997-07-18 ROTATING MOTION MECHANISM AND MOTOR
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