JP2005113551A - 化粧材とその施工構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】化粧材を施工面に対して連結施工により敷設して組み付けや取り付け施工を行う際に、比較的熟練を必要とせずに連結施工し易い形状構造を備えており、更には、熱可塑性樹脂の押し出し成形加工による成形時もしくは成形後に、ねじれや曲がりが出にくい化粧材とその施工構造を提供する。
【解決手段】基材の両端部に沿って表面凹溝部とその両端部側に上方に突出した外端凸部及びその内側面上端部に係合突起を有する化粧材Aと、基材の両端部に沿って裏面凹溝部とその両端部側に下方に突出した外端凸部及びその内側面下端部に係合突起を有する化粧材Bであり、両者を交互に配列しつつ、化粧材Aの表面凹溝部に化粧材Bの外端凸部を、化粧材Bの裏面凹溝部に化粧材の外端凸部を差し込み嵌合し、両者の係合突起により係止して、多数組の化粧材A、Bを面状に組み付けて連結施工する施工構造である。
【選択図】図4

Description

本発明は床材、壁材、天井材等の建築内外装材として用いられる化粧材とその施工構造に関し、特に、施工し易い形状構造を備えた化粧材とその施工構造に関するものである。
従来より上記各種用途の化粧材としては、合板やファイバーボード等の木質基材に、天然突板や、紙または合成樹脂シートに木目等の印刷にて意匠を施した化粧紙または化粧シートなどを貼り合わせたものが多く使われている。
これら化粧材を、床材、壁材、天井材等の建築内外装材として施工使用する場合は、床面(床構造材面)や壁面(壁構造材面)、天井面(天井構造材面)に接するようにして、複数枚の化粧材を1枚ずつ平らに並べ、それら化粧材の端部を順次互いに嵌合して連結固定して敷き詰めるようにしている。
このような化粧材の従来の連結施工による敷設方式においては、適宜の基材により形成した化粧材基材の、一方の端部の側面にはその略中央部に長手方向に凹状部からなる雌実を、他方の端部の側面にはその略中央部に長手方向に凸状部からなる雄実を、それぞれ形成してなる化粧材を使用し、その雌実と雄実とを嵌合することにより連結固定して敷き詰めるのが一般的であった。
そのために、複数枚の化粧材を嵌合にて連結施工する際は、一方の化粧材の雌実に他方の化粧材の雄実を挿入するために、各化粧材を互いに横方向(敷設面に対し面内方向)から突き合わせる様にして施工する必要があり、しかも、雌実と雄実との嵌合部には嵌合状態で固定するためのロック機構等がないので、両者は一般に密に嵌合する様に作られているため、該挿入の際には横方向から木槌等で叩いて挿入しなければならない場合が多く、施工に手間と時間を要していた。さらに、施工後に緩まないように固定するために、嵌合部に釘打ちをして固定する必要もあった。
また、施工後の年月の経過により、化粧材や敷設面の構造材などに傷が付いたり汚れたりした場合には、一部の化粧材を取り外して交換する必要が生じるが、上記した雌実と雄実との嵌合部は、敷設面に対し面内方向に配置されているため、化粧材を面内方向に移動させることが出来ない施工状態では、嵌合を解除して取り外すことは出来ず、嵌合部を鋸等により切断しなければならなかった。また、交換により新たに敷設する化粧材も同様に、嵌合部を鋸等により切断しなければ、化粧材を取り外した部分に嵌め込み敷設することができず、さらに、釘打ちにて固定している個所は釘を抜く作業が必要であった。
これらの問題点を解決するために筆者らは既に、化粧材を床面、壁面、天井面等の施工面に対して連結施工により敷設して組み付けや取り付け施工を行う際に、比較的熟練を必要とせずに連結施工し易い形状構造を備えた化粧材を提案した。すなわち、化粧材基材の互いに対向する両端部に沿って、その一方端部の基材表面と他方端部の基材裏面とにそれぞれ線状に表面凹溝部と裏面凹溝部を備え、1枚の化粧材の表面凹溝部と他の1枚の化粧材の裏面凹溝部とを組み合わせることにより、複数枚の化粧材を面状に組み付けて連結施工する化粧材であって、前記1枚の化粧材の外端凸部先端部における表面凹溝部側の内面と他の1枚の化粧材の外端凸部先端部における裏面凹溝部側の内面とにそれぞれ係合突起を備え、1枚の化粧材の表面凹溝部内に、その上方より他の1枚の化粧材の裏面凹溝部を構成する外端凸部を嵌合し、且つ前記1枚の化粧材の表面凹溝部を構成する外端凸部を前記他の1枚の化粧材の裏面凹溝部内に密に差し込み嵌合し、且つ前記係合突起により係止して、複数枚の前記化粧材を面状に組み付けて連結施工可能にした化粧材である(特許文献1参照)。
しかし、上記の化粧材の基材が、熱可塑性樹脂の押し出し成形加工(基材の外端凸部と凹溝部が形成された両端に沿う方向を押し出し方向とする)による成形体の場合には、基材の両端部の凹凸嵌合方向が敷設面に垂直方向であるために、基材の断面形状が点対称形状になり、そのために成形時又は特にエージング後にねじれやすく、ねじれを無くすためには機械の温度条件の検討または、金型の調整に時間がかかるという問題があった。
また、表面凹溝部の幅が裏面凹溝部の幅より広い場合(特許文献1の図2においてd>0の場合)は、基材の断面形状が正確には点対称形状とならないため、成形した基材は熱可塑性樹脂量が多い表面凹溝部側に曲がりやすいという問題点があった。
以下に本発明と関連する先行技術文献情報を挙げる。
特開2003−97011号公報 実開昭56−88825号公報 特開平6−26181号公報 特開平9−60258号公報 特開平9−256603号公報 特開平10−61150号公報 特開2000−248725号公報 特開2001−73535号公報 特開2003−213903号公報 特表2003−519735号公報
本発明は、化粧材を床面、壁面、天井面等の施工面に対して連結施工により敷設して組み付けや取り付け施工を行う際に、比較的熟練を必要とせずに連結施工し易い形状構造を備えており、更には、熱可塑性樹脂の押し出し成形加工による成形時もしくは成形後に、ねじれや曲がりが出にくい化粧材とその施工構造を提供するものである。
本発明の化粧材は、まず第1に、化粧材基材の互いに対向する両端部に沿って基材表面に線状に表面凹溝部を備え、該表面凹溝部の両端部側には、上端部が化粧材基材の表面の水準より低い厚みで上方に突出した外端凸部を備え、該外端凸部の前記表面凹溝部に面した内側面の上端部には、前記表面凹溝部側に突出した係合突起を備えてなることを特徴とする化粧材(化粧材A)であり、第2に、化粧材基材の互いに対向する両端部に沿って基材裏面に線状に裏面凹溝部を備え、該裏面凹溝部の両端部側には、下端部が化粧材基材の裏面の水準より高い厚みで下方に突出した外端凸部を備え、該外端凸部の前記裏面凹溝部に面した内側面の下端部には、前記裏面凹溝部側に突出した係合突起を備えてなることを特徴とする化粧材(化粧材B)である。
また、本発明の化粧材の施工構造は、上記した化粧材Aと化粧材Bとを交互に配列しつつ複数枚の化粧材を面状に組み付けて連結施工する化粧材の施工構造であって、1枚の化粧材Aと1枚の化粧材Bとからなる組における化粧材Aの表面凹溝部内に化粧材Bの外端凸部を、化粧材Bの裏面凹溝部内に化粧材Aの外端凸部を、それぞれ密に差し込み嵌合し、且つ両者の係合突起により係止したものを一組として、この一組における化粧材Aの化粧材Bとは反対側の端部には他の一組における化粧材Bの化粧材Aとは反対側の端部を、前記一組における化粧材Bの化粧材Aとは反対側の端部にはさらに他の一組における化粧材Aの化粧材Bとは反対側の端部を、それぞれ前記一組における化粧材Aと化粧材Bとの嵌合係止と同様にして嵌合係止し、以下同様にして多数組の化粧材A、Bを面状に組み付けて連結施工してなることを特徴とする化粧材の施工構造である。
本発明の化粧材とその施工構造は、化粧材Aの表面凹溝部内に、その上方より化粧材Bの裏面凹溝部の端部側の外端凸部を嵌合でき、且つ前記化粧材Aの表面凹溝部の端部側の外端凸部を、前記化粧材Bの裏面凹溝部内に密に差し込み嵌合して、且つ前記化粧材Aの外端凸部の表面凹溝部に面した内側面の上端部と、前記化粧材Bの外端凸部の裏面凹溝部に面した内側面の下端部とにそれぞれ備えた係合突起により係止して連結でき、このようなジョイント形状の工夫により、床材をはじめ壁材、天井材などの内外装施工性や施工能率を大幅に改善できる効果がある。
このように、本発明の化粧材とその施工構造は、その端部連結のための凹溝部と外端凸部との凹凸嵌合方向を、敷設面に対して垂直とした構造であるため、施工する際は、1枚の化粧材Aと1枚の化粧材Bとを嵌合係止したものを一組として、既に敷設面に並べた化粧材の組の側端嵌合部上に、次の化粧材の組の側端嵌合部を上から嵌め込むだけで順次施工でき、施工性や施工能率を大幅に改善できる効果がある。
また、本発明の化粧材とその施工構造は、凹凸嵌合方向が敷設面に対して垂直な構造であるため、施工後の年月経過により化粧材や敷設面の構造材などに傷が付いたり汚れたりした場合には、敷設されている化粧材の一部を簡単に外して交換でき、その際、化粧材端部の隙間にヘラ等を差し入れて化粧材端部を持ち上げることにより、化粧材間の嵌合を容易に解除でき、交換したい化粧材だけを簡単に取り外して取り替えることができる。また、該交換により新たに敷設する化粧材も、その端部を上方から他の化粧材の端部に押し付けるだけで容易に嵌合連結することができ、施工性や施工能率を大幅に改善できる効果がある。
また、本発明の化粧材の嵌合部は、凹凸形状、厚みが工夫され、日常生活の使用では簡単には外れないように係合突起が設けられ、ロックできる構造になっているため、従来のような釘打ちによる固定は不要になり、施工性や施工能率を大幅に改善できる効果がある。
また、本発明の化粧材は、化粧材A、B共に、その断面形状が線対称形状であるので、化粧材基材が熱可塑性樹脂の押し出し成形加工による成形体である場合にも、成形時もしくは成形後のねじれや曲がりが発生しにくく、成形性及び生産性において優れた効果を発揮する。
本発明の化粧材の実施の形態を図面に従って以下に詳細に説明すれば、本発明の化粧材Aは、図1に示す様に、外形が略矩形板状の化粧材基材1の互いに対向する両端部に沿って、その両端部の基材1表面に線状の表面凹溝部2が施されている。
板状の前記基材1の端部に沿って形成された前記表面凹溝部2は、基材1の端部に沿った所定幅の直線状の部分を、基材1の表面から所定深さで切り欠くと共に、その端部の端縁に、上方に突出した外端凸部3を形成することにより構成されている。但し、該外端凸部3は、その上端部が基材1の表面の水準より低い位置となる様に、その外端凸部3の厚みが設計される。
そして、該外端凸部3には、その前記表面凹溝部2側の内側面の上端部に、該内側面の下部よりも前記表面凹溝部2側へ突出する様に、係合突起3aを備えている。該係合突起3aを含む該内側面の断面形状は、好ましくは略S字状(又は略逆S字状)とされる。
一方、上記化粧材Aと組み合わせて施工される化粧材Bは、近似的には、上記化粧材Aの断面形状を上下反転させた様な断面形状を有している。すなわち、図2に示す様に、外形が略矩形板状の化粧材基材1の互いに対向する両端部に沿って、その両端部の基材1裏面に線状の裏面凹溝部4が施されている。
板状の前記基材1の端部に沿って形成された前記裏面凹溝部4は、基材1の端部に沿った所定幅の直線状の部分を、基材1の裏面から所定深さで切り欠くと共に、その端部の端縁に、下方に突出した外端凸部5を形成することにより構成されている。但し、該外端凸部5は、その下端部が基材1の裏面の水準より高い位置となる様に、その外端凸部5の厚みが設計される。
そして、該外端凸部5には、その前記裏面凹溝部4側の内側面の下端部に、該内側面の上部よりも前記裏面凹溝部4側へ突出する様に、係合突起5aを備えている。該係合突起5aを含む該内側面の断面形状は、好ましくは略S字状(又は略逆S字状)とされる。
これらは、1枚の化粧材Aと1枚の化粧材Bとを一組として、図3に示す様に、化粧材Aの片方の表面凹溝部2内に化粧材Bの片方の外端凸部5を、化粧材Bの片方の裏面凹溝部4内に化粧材Aの片方の外端凸部3を、それぞれ密に差し込み嵌合し、その際、化粧材Aの係合突起3aを、化粧材Bの外端凸部5の裏面凹溝部4側の内側面における係合突起5aよりも上側の部分に接触させ、一方、化粧材Bの係合突起5aを、化粧材Aの外端凸部3の表面凹溝部2側の内側面における係合突起3aよりも下側の部分に接触させた状態として、両者を係合突起3a、5aにより係止する。
これにより、化粧材Aの外端凸部3の係合突起3aと、化粧材Bの外端凸部5の係合突起5aとは、互いに密に係合して連結が保持され、一端嵌合連結した化粧材A、Bは、外力を加えて取り外そうとすれば嵌合を解除して取り外し可能であるが、通常の使用状態において簡単には連結保持が解除されない状態となる。
その際、化粧材Aの係合突起3aを含む外端凸部3の表面凹溝部2側の内側面と、化粧材Bの係合突起5aを含む外端凸部5の裏面凹溝部4側の内側面とが、共に断面略S字状(又は略逆S字状)若しくは断面略Z字状(又は略逆Z字状)等に形成されていれば、両者の係合突起3a、5aを含む外端凸部3、5の内側面同士が隙間なく密着し、緊密に係合固定される。
なお、嵌合個所における段差やがたつきを防止するために、化粧材Aの表面凹溝部2の残厚t、化粧材A及び化粧材Bの外端凸部3、5の厚さh、化粧材Bの裏面凹溝部4の残厚tは、化粧材A、Bの厚さtに対し、
t=t+h+t
の関係を満たす様に設計される。
また、化粧材Aと化粧材Bとの嵌合連結状態において、化粧材Aの表面凹溝部2の外端凸部3とは反対側の内側面と、化粧材Bの外端凸部5の外側面との間には、所定間隔dを有する隙間6が設けられている。
この隙間6の間隔dは、d=0としてノンクリアランスに設定しても良いが、係合凸部5aによって下端部が太った化粧材Bの外端凸部5を、係合凸部3aによって入口が狭められた化粧材Aの表面凹溝部2に、上方から円滑に差し込み可能とするために、少なくとも係合凸部3a、5aの水平方向突出距離の和以上に相当する間隔dのクリアランスを設定しておくことが適当である。
また、所定間隔dの隙間6は、敷設後の化粧材A、Bの一部を交換等のために取り外す際に、その隙間にヘラ等を差し入れて化粧材Bの端部を持ち上げて外す場合等に利用することができるので、ある一定範囲(通例、0.3〜1.5mm程度)でクリアランスを設けておくことが適当である。
そして、この様にして嵌合連結された化粧材A、Bの組を多数使用して、その一組の化粧材A、Bのうちの化粧材Aの化粧材Bが嵌合連結された側とは反対側の端部に、他の一組の化粧材A、Bのうちの化粧材Bの化粧材Aが嵌合連結された側とは反対側の端部を、その裏面凹溝部4を前記の一組における化粧材Aの端部の外端凸部3に上方から押し付ける様にして嵌合させ、以下この操作を多数回繰り返すことによって、図4に示す様に、化粧材A及び化粧材Bを交互に配列して面状に組み付けて連結施工することができる。
なお、最初の一組として、上記した化粧材A、Bの2枚からなる組を用いる代わりに、化粧材A、B、Aの3枚をこの順に嵌合連結した組を用いれば、該最初の一組の左側には化粧材Aの右側に化粧材Bを嵌合連結した組を、最初の一組の右側には化粧材Aの左側に化粧材Bを嵌合連結した組を、それぞれ順次嵌合連結してゆくことにより、最初の一組から左右両方向に向かって化粧材を嵌合連結施工してゆくこともできる。
以上に詳述した事項以外の、本発明の化粧材における各部の材質や細部の構造等については、基本的に、筆者らによる先の特許出願に係る前掲の特許文献1(特開2003−97011号公報)に記載された通りのものとすることができる。以下にはその概略についてのみ説明する。
本発明において、化粧材基材1の材質は特に限定されないが、上記した様な係合突起3a、5aを用いた係合固定が容易に行えるように、弾力性を有する材質を用いるのが望ましく、特には熱可塑性樹脂を用いることが最も望ましい。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂や、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂等である。
なお、本発明の化粧材A、Bにおける化粧材基材1の嵌合部は、施工時は嵌合し易く、施工後の日常使用では簡単には外れず、また補修時の交換の際は、容易に取り外せることが重要であるが、その際の化粧材基材1に求められる物性としては、適度な曲げ応力と、復元性が重要となる。すなわち、嵌合時及び取り外しの際に、ある一定の外力を加えた際、嵌合部が開き、外力を解放した際に再度閉まるといった所謂ヒンジ性を有することである。
この様な目的で、適度な曲げ応力と復元性を得るには、化粧材基材1に用いる熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂が適当である。ポリスチレン、ポリエステル等の硬質の樹脂では、嵌合部を開くのに大きな力を要すると同時に、嵌合部が開き過ぎたりした場合の復元性に乏しく、嵌合部が不用意に外れてしまう場合があるからである。
化粧材基材1は、その構造内部に発泡剤による発泡層や、充填剤による充填層などの基材内部構造部を設けることもできる。例えば、熱可塑性樹脂を主体とする化粧材基材1の一部若しくは全部に発泡剤を適用して、化粧材基材1の裏面側又は表面側又は中間層に対して層状に気泡を含有する発泡層を形成するか、若しくは化粧材基材1の全体に気泡を分散させて全体を発泡層として形成することにより、化粧材基材1に対して弾力性(クッション性)や断熱性を付与するようにしてもよい。この場合の発泡倍率としては1.1〜10倍程度が適当である。
また、充填層も同様に、熱可塑性樹脂を主体とする化粧材基材1の一部若しくは全部に充填剤を適用して、化粧材基材1の裏面側又は表面側又は中間層に対して層状に重点材を含有する充填層を形成するか、若しくは化粧材基材1の全体に充填剤を分散させて全体を充填層としてもよい。充填層の存在は、化粧材基材1に応力により変形しにくい剛性を与えると共に、温度変化による伸縮の少ない寸法安定性を与える利点がある。
充填剤としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー等の無機充填剤や、木粉、紙粉等の有機充填剤が用いられるが、化粧材基材1に従来一般的な素材である木材に近似した質感や、切削や釘打ち等の加工性を与えるためには、木粉等の木質系充填剤を用いることが望ましい。木質系充填剤の平均粒径は、1〜200μmであることが適当であり、また、木質系充填剤を含有する部分における該木質系充填剤の配合比率は、熱可塑性樹脂100重量部に対して10〜500重量部であることが適当である。
この様に化粧材基材1の樹脂に発泡層や充填層を導入した複合構造としたり、発泡倍率や充填剤の配合比率を調整することにより、化粧材基材1の曲げ応力や復元性を最適化することができる。すなわち、木質系充填剤等の充填剤の配合量を増加することにより、曲げ応力を増加させることができる。一方、発泡層の導入は、適度な強度物性を保持しながら曲げ応力を低減化することができる。
また、発泡層や充填層を導入すると、熱可塑性樹脂単体の場合よりも、化粧材基材1を切断する際の強度が低減されるため、万が一、補修交換時に嵌合部が開きにくい場合でも、カッターナイフ等の刃先にて容易に切断して取り外すことができる。
化粧材基材1は、溶融樹脂材料を用いた樹脂成形体であってもよいし、加熱プレス手段を用いて樹脂材料をプレス成形する加熱プレス成形体、あるいは切削手段を用いて樹脂材料を切削成形する樹脂成形体であってもよく、その製造方法(成形方法)としては、射出成形法、熱プレス成形法、異形押出成形法、切削加工法、注型成形法等により製造することができる。
化粧材基材1の表面(上面)の表層部分は、化粧材基材1とは別途に作製された化粧シートの積層により構成されていても良い。化粧シートとしては特に限定されないが、着色基材シートの表面に印刷により化粧絵柄インキ層を施し、その着色基材シートの表面に化粧絵柄インキ層上より透明保護層(シート、フィルム又はコーティング層)を形成し、その透明保護層上にトップコート層をコーティングし、必要に応じて、その表面に適宜にエンボス部を形成したものなどを用いることができる。
化粧シートの着色基材シートや透明保護層(シート、フィルム)の構成材料としては、各種の熱可塑性樹脂が用いられるが、化粧材のリサイクル適性を考慮すれば、化粧材基材1と同系の熱可塑性樹脂が適当である。つまり、化粧材基材1の主成分がポリオレフィン系樹脂であれば、化粧シートも主成分をポリオレフィン系樹脂とする。
化粧シートの化粧絵柄としては木目意匠であることが好ましく、また化粧シートは全体に透明性を有するようにしてもよい。化粧材基材1が木質系充填剤を含有する場合には、化粧材基材1自体に視覚的及び触覚的な木質感を持たせることが可能であり、その表面に透明性を有する化粧シートを積層すれば、化粧材基材1の木質感を活かした意匠表現が可能である。
化粧シートは主として化粧材基材1の表面(上面)に積層されるが、化粧材A、Bの嵌合連結施工状態における継ぎ目(嵌合部)の見栄えを考慮すると、化粧材基材1の上面から端部の側面にかけて連続して積層することが望ましい。すなわち、化粧材Aの場合は、化粧材基材1の上面から表面凹溝部2の外端凸部3とは反対側の内側面にかけて、化粧材Bの場合は、化粧材基材1の上面から外端凸部5の外側面にかけてである。この場合、化粧材A、Bの嵌合連結施工状態における継ぎ目の隙間6の間隔dは、化粧材基材1においては、積層される化粧シートの厚みを考慮しつつ設計しておく必要がある。
化粧材基材1の表面に積層される化粧シートを、化粧材基材1の両端部における嵌合部の凹凸部分まで延設して積層すると、化粧材基材1全体の張力や平坦性を調整でき、これにより嵌合部のヒンジ性を増強させる効果もある。
本発明の化粧材Aの実施の形態を示す側断面図。 本発明の化粧材Bの実施の形態を示す側断面図。 本発明の化粧材A、Bの連結部分の構造を示す側断面図。 本発明の化粧材A、Bの施工構造を示す側断面図。
符号の説明
A 化粧材A
B 化粧材B
1 化粧材基材
2 表面凹溝部
3 外端凸部
3a 係合突起
4 裏面凹溝部
5 外端凸部
5a 係合突起
6 隙間

Claims (3)

  1. 化粧材基材の互いに対向する両端部に沿って基材表面に線状に表面凹溝部を備え、該表面凹溝部の両端部側には、上端部が化粧材基材の表面の水準より低い厚みで上方に突出した外端凸部を備え、該外端凸部の前記表面凹溝部に面した内側面の上端部には、前記表面凹溝部側に突出した係合突起を備えてなることを特徴とする化粧材。
  2. 化粧材基材の互いに対向する両端部に沿って基材裏面に線状に裏面凹溝部を備え、該裏面凹溝部の両端部側には、下端部が化粧材基材の裏面の水準より高い厚みで下方に突出した外端凸部を備え、該外端凸部の前記裏面凹溝部に面した内側面の下端部には、前記裏面凹溝部側に突出した係合突起を備えてなることを特徴とする化粧材。
  3. 請求項1に記載の化粧材(以下、化粧材Aという。)と請求項2に記載の化粧材(以下、化粧材Bという。)とを交互に配列しつつ複数枚の化粧材を面状に組み付けて連結施工する化粧材の施工構造であって、1枚の化粧材Aと1枚の化粧材Bとからなる組における化粧材Aの表面凹溝部内に化粧材Bの外端凸部を、化粧材Bの裏面凹溝部内に化粧材Aの外端凸部を、それぞれ密に差し込み嵌合し、且つ両者の係合突起により係止したものを一組として、この一組における化粧材Aの化粧材Bとは反対側の端部には他の一組における化粧材Bの化粧材Aとは反対側の端部を、前記一組における化粧材Bの化粧材Aとは反対側の端部にはさらに他の一組における化粧材Aの化粧材Bとは反対側の端部を、それぞれ前記一組における化粧材Aと化粧材Bとの嵌合係止と同様にして嵌合係止し、以下同様にして多数組の化粧材A、Bを面状に組み付けて連結施工してなることを特徴とする化粧材の施工構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107119869A (zh) * 2017-01-04 2017-09-01 唐相平 一种装饰板材

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CN107119869A (zh) * 2017-01-04 2017-09-01 唐相平 一种装饰板材

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