JP2005112865A - 百日咳菌ワクチン用アジュバントとしてのil−12 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ボルデテラワクチンの効果を増強あるいは変化させる、IL−12を含む新たな組成物、ならびにボルデテラ感染症の予防、治療、または改善におけるそれらの使用方法を提供する。
【解決手段】 有効なアジュバント量のインターロイキン−12およびインビボで発現されて少なくとも1種のボルデテラ抗原を生成しうる少なくとも1種の抗原をコードするポリヌクレオチドを含む組成物。
【選択図】なし

Description

一般的には、本発明は、ボルデテラ(Bordetella)種に対するワクチンであって、インターロイキン−12(IL−12)をアジュバントとして含有するワクチン、ならびにかかるワクチンにおけるアジュバントとしてのIL−12の使用方法、あるいはかかるワクチンと組み合わされたIL−12の使用方法に関する。
グラム陰性球桿菌であるボルデテラ・ペルツッシス(Bordetella pertussis)の呼吸管コロニー形成は、百日咳ともいわれるゼーゼーいう咳を引き起こし、ヒト小児の病的状態および死亡の大きな原因となる。ボルデテラ近縁の他の2種の単離体もヒトにおいて見いだされており、それらはビー・パラペルツッシス(B. parapertussis)およびビー・ブロンキセプチカ(B. bronchiseptica)である。分子遺伝学的分析により、これら3種の単離体は非常に近縁であり、別の種に分類できないことが示唆されている(Gilchrist, M. J. R., 1991, "Bordetella", in Manual of Clinical Microbiology, 5th ed., Balows, A. et al., eds., American Society for Microbiology, Washington, D. C.)。ビー・ペルツッシス(B. pertussis)はビー・ブロンキセプチカおよびビー・パラペルツッシスとは、生成するトキシンの性質において異なるが、ビー・ブロンキセプチカおよびビー・パラペルツッシスは活性トキシンを生成すること(Hausman, S. Z. et al., 1996, Infect. Immun. 64: 4020-4026)、ビー・ペルツッシス生物がビー・パラペルツッシス表現型に変化しうることを示すいくつかの証拠がある(Gilchrist, M. J. R., 1991, "Bordetella", in Manual of Clinical Microbiology, 5th ed., Balows, A. et al., eds., American Society for Microbiology, Washington, D. C.)。ボルデテラ単離体は単離体間で異なるいくつかの表面抗原示すが、1の単離体を認識するモノクローナル抗体は、しばしば、少なくとも1種の他の単離体を認識する(LeBlay, K. et al., 1996, Microbiology 142: 971-978)。ボルデテラ単離体間の高度の分子類似性およびボルデテラ抗原に対するモノクローナル抗体の交差反応性により、1のボルデテラ単離体に対するワクチンにより得られる免疫応答はおそらく他の単離体にも影響する可能性があろうということが示される。
ボルデテラ・ペルツッシス全細胞(whole cell)ワクチンでの免疫は百日咳の抑制に有効であることがわかっているが、そのリアクトジェニシティー(reactogenicity)についての心配が生じた。ボルデテラ無細胞(acellular)ワクチンは有意にリアクトジェニシティーが低いが、効力がさまざまである。最近まで、当該細菌は、感染中は純粋に細胞外の適当な位置を占めるので、結果的には、体液性免疫機構が防御における最重要事項であると考えられていた(Robinson, A. et al., 1985, Vaccine 3: 11-22)。しかしながら、ヒトおよびネズミでの研究から、ビー・ペルツッシスは侵入することにより細胞内の適当な位置も占め、肺のマクロファージおよび他の細胞タイプ内で生存できるという証拠が増えている(Friedman, R. L. et al., 1992, Infect. Immun. 60: 4578-4585; Saukkonen, K. et al., 1991, J. Exp. Med. 173: 1143-1149)。これらの観察結果はビー・ペルツッシスに対する防御免疫機構に関する再検討をさせるものであった。抗体は細菌トキシンの中和および細菌付着の防止において役割を果たす一方で、細胞性免疫もまたビー・ペルツッシスに対する防御において重要な役割を果たしている(Mills, K. H. G. and K. Redhead,1993, J. Med. Microbiol. 39: 163-164; Peppoloni, S. et al., 1991, Infect. Immun. 59: 3768-3773; Peterson, J. P. et al., 1992, Infect. Immun. 60: 4563-4570)。
感染症に対する免疫におけるCD4Tヘルパー(Th)細胞についての現在の理解は、抗原特異的1型Tヘルパー(Th1)細胞はインターフェロン−γ(IFN−γ)、インターロイキン−2(IL−2)、および腫瘍壊死因子−β(TNF−β)を分泌し、細胞性免疫、遅延型過敏症、および炎症応答を媒介するが、2型Tヘルパー(Th2)細胞はインターロイキン類IL−4、IL−5、およびIL−6を分泌し、主として抗体産生のための特異的T細胞援助を用意することに関与しているということである(Monsmann, T. R. and R. L. Coffman, 1989, Adv. Immunol. 46: 117-147)。ネズミ呼吸器モデルを用いる以前の研究により、感染により誘導されるビー・ペルツッシスに対する防御免疫はIL−2およびINF−γを分泌するCD4T細胞(Th1細胞)集団により媒介されることが示された。養子移入実験により、検出可能な抗体応答の不存在下では防御がT細胞により提供されうることが示された。ワクチンにより誘導される免疫についての研究において、全細胞百日咳ワクチンでの免疫は選択的にTh1細胞を誘導したが、ビー・ペルツッシス抗原、無毒化PT、FHA、およびペルタクチン(pertactin)を含む無細胞ワクチンはTh2細胞を誘導した。さらにそのうえ、感染後または全細胞ワクチンでの免疫後のTh1応答は、呼吸器感染後の早期の細菌クリアランスに関係があった(Mills, K. H. G. et al., 1993, Infect. Immun. 61: 399-410; Redhead, K. et al., 1993, Infect. Immun. 61: 3190-3198)。
インビボでのプライミング(priming)後のCD4細胞サイトカイン産生の1型および2型応答への分極は多くの因子により制御されているように思われる
(T. A. et al., 1994, J. Exp. Med. 179: 1551-1561; Zhan, Y. and C. Cheers, 1995, Infect. Immun. 63: 1387-1390)。
本発明の解決課題は、ボルデテラワクチンの効果を増強あるいは変化させる、IL−12を含む新たな組成物、ならびにボルデテラ感染症の予防、治療、または改善におけるそれらの使用方法を提供することであった。
上記課題に鑑みて、本発明者らは鋭意研究を重ね、有効なアジュバント量のインターロイキン−12およびインビボで発現されて少なくとも1種のボルデテラ抗原を生成しうる少なくとも1種の抗原をコードするポリヌクレオチドを組み合わせることにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)有効なアジュバント量のインターロイキン−12およびインビボで発現されて少なくとも1種のボルデテラ抗原を生成しうる少なくとも1種の抗原をコードするポリヌクレオチドを含む組成物、
(2)少なくとも1種のボルデテラ抗原およびインビボで発現されて有効なアジュバント量のインターロイキン−12を生成しうるインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドを含む組成物、
(3)少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主におけるボルデテラによる感染症を予防、治療、または改善する方法であって、抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして抗原が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法、
(4)少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主におけるボルデテラによる感染症を予防、治療、または改善する方法であって、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下においてインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法、
(5)少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主におけるボルデテラに対する免疫応答を誘導する方法であって、抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして抗原が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法、
(6)少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主におけるボルデテラに対する免疫応答を誘導する方法であって、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下においてインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法、
(7)少なくとも1種のボルデテラ抗原を含む第1の組成物および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む第2の組成物を宿主に同時投与することを含む、宿主におけるボルデテラに対する免疫応答を誘導する方法であって、抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして抗原が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法、
(8)少なくとも1種のボルデテラ抗原を含む第1の組成物および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む第2の組成物を宿主に同時投与することを含む、宿主におけるボルデテラに対する免疫応答を誘導する方法であって、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下においてインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法、
(9)少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主からのボルデテラのクリアランスを刺激する方法であって、抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして抗原が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法、
(10)少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主からのボルデテラのクリアランスを刺激する方法であって、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下においてインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法、
(11)有効なアジュバント量のインターロイキン−12を、インビボで発現されて少なくとも1種のボルデテラ抗原を生成しうる少なくとも1種の抗原をコードするポリヌクレオチドを含むワクチン組成物と混合することを含む、改良されたワクチン組成物の製造方法、
(12)少なくとも1種のボルデテラ抗原を含むワクチン組成物を、インビボで発現されて有効なアジュバント量のインターロイキン−12を生成しうるインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドと混合することを含む、改良されたワクチン組成物の製造方法、
(13)アジュバントおよびインビボで発現されて少なくとも1種のボルデテラ抗原を生成しうる少なくとも1種の抗原をコードするポリヌクレオチドを含むワクチン組成物における、有効なアジュバント量のインターロイキン−12をアジュバントとして用いることを含む、ワクチン組成物の改良方法、
ならびに
(14)少なくとも1種のボルデテラ抗原およびアジュバントを含むワクチン組成物における、インビボで発現されて有効なアジュバント量のインターロイキン−12を生成しうるインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドをアジュバントとして用いることを含む、ワクチン組成物の改良方法
を提供するものである。
本発明によれば、ボルデテラワクチンの効果を増強あるいは変化させる、IL−12を含む新たな組成物、ならびにボルデテラ感染症の予防、治療、または改善におけるそれらの使用方法が提供される。
本発明は、無細胞ボルデテラワクチンにおけるアジュバントとしてのIL−12の使用が、その防御効率を有意に増大させたという知見に基づく。
1の具体例において、本発明は、少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を提供する。好ましくは、抗原はボルデテラ・ペルツッシス抗原であるか、あるいはリポ多糖、ペルツッシストキシン、線状赤血球凝集素、またはペルタクチンであるか、あるいはアラム(alum)に吸着したものである。
もう1つの具体例において、本発明は、有効なアジュバント量のインターロイキン−12およびインビボで発現されて少なくとも1種のボルデテラ抗原を生成しうる少なくとも1種の抗原をコードするポリヌクレオチドを含む組成物を提供する。
さらなる具体例は、少なくとも1種のボルデテラ抗原およびインビボで発現されて有効ナアジュバント量のインターロイキン−12を生成しうるインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドを含む組成物を提供する。
もう1つの具体例は、少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主におけるボルデテラ感染症の予防、治療、または改善方法を提供する。好ましくは、抗原はボルデテラ・ペルツッシス抗原であるか、あるいはリポ多糖、ペルツッシストキシン、線状赤血球凝集素、またはペルタクチンであるか、あるいはアラム(alum)に吸着したものであるか、あるいは抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして投与されるものである。好ましくは、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下においてインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12を投与してもよい。
もう1つの具体例において、本発明は、少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を投与することを含む、ボルデテラに対する免疫応答を誘導する方法を提供する。好ましくは、抗原はボルデテラ・ペルツッシス抗原であるか、あるいはリポ多糖、ペルツッシストキシン、線状赤血球凝集素、またはペルタクチンであるか、あるいはアラム(alum)に吸着したものであるか、あるいは抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして投与されるものである。好ましくは、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下においてインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12を投与してもよい。
さらなる具体例において、本発明は、少なくとも1種のボルデテラ抗原を含む第1の組成物および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む第2の組成物を同時投与することを含む、ボルデテラに対する免疫応答を誘導する方法を提供する。好ましくは、抗原はボルデテラ・ペルツッシス抗原であるか、あるいはリポ多糖、ペルツッシストキシン、線状赤血球凝集素、またはペルタクチンであるか、あるいはアラム(alum)に吸着したものであるか、あるいは抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして投与されるものである。好ましくは、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下でインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12を投与してもよい。
本発明のもう1つの具体例は、少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を投与することを含む、宿主からのボルデテラのクリアランスを刺激する方法を提供する。好ましくは、抗原はボルデテラ・ペルツッシス抗原であるか、あるいはリポ多糖、ペルツッシストキシン、線状赤血球凝集素、またはペルタクチンであるか、あるいはアラム(alum)に吸着したものであるか、あるいは抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして投与されるものである。好ましくは、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下においてインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12を投与してもよい。
さらなる具体例は、有効なアジュバント量のインターロイキン−12を、少なくとも1種のボルデテラ抗原を含むワクチン組成物と混合することを含む、改良されたワクチン組成物の製造方法を提供する。好ましくは、抗原はボルデテラ・ペルツッシス抗原であるか、あるいはリポ多糖、ペルツッシストキシン、線状赤血球凝集素、またはペルタクチンであるか、あるいはアラム(alum)に吸着したものである。
有効なアジュバント量のインターロイキン−12を、インビボで発現されて少なくとも1種のボルデテラ抗原を生成しうる少なくとも1種の抗原をコードするポリヌクレオチドを含むワクチン組成物と混合することを含む、改良されたワクチン組成物の製造方法を提供する。
本発明のもう1つの態様において、少なくとも1種のボルデテラ抗原を含むワクチン組成物を、インビボで発現されて有効なアジュバント量のインターロイキン−12を生成しうるインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドと混合することを含む、改良されたワクチン組成物の製造方法が提供される。
本発明のもう1つの具体例は、少なくとも1種のボルデテラ抗原およびアジュバントを含むワクチン組成物における、有効なアジュバント量のインターロイキン−12をアジュバントとして使用することを含む改良を提供する。好ましくは、抗原はボルデテラ・ペルツッシス抗原であるか、あるいはリポ多糖、ペルツッシストキシン、線状赤血球凝集素、またはペルタクチンであるか、あるいはアラム(alum)に吸着したものである。
また本発明は、アジュバントおよびインビボで発現されて少なくとも1種のボルデテラ抗原を生成しうる少なくとも1種の抗原をコードするポリヌクレオチドを含むワクチン組成物における、有効なアジュバント量のインターロイキン−12をアジュバントとして使用することを含む改良を提供する。
さらなる具体例として、少なくとも1種のボルデテラ抗原およびアジュバントを含むワクチン組成物における、インビボで発現されて有効なアジュバント量のインターロイキン−12を生成しうるインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドをアジュバントとして使用することを含む改良が提供される。
本発明の他の態様および利点は、以下の本発明の好ましい具体例についての詳細な説明を考慮すれば明かであろう。
本発明は、まず、ボルデテラに対する無細胞ワクチンにより生じた細胞性免疫が、全細胞ワクチンを用いて観察された細胞性免疫と同様の応答をすることを示した。通常には、無細胞ボルデテラワクチン調合物でマウスを免疫した後の2型Tヘルパー細胞(Th2)応答は、ワクチン処方にIL−12を含ませることによりTh1/Th0応答にスイッチされうる。無細胞ペルツッシスワクチン中におけるアジュバントとしてのIL−12の使用はその防御効率を有意に増大させ、呼吸器への攻撃後の肺からのビー・ペルツッシスのクリアランス速度は、強力な全細胞ワクチンを用いた場合に観察されるのと同等であった。これらの知見は、感染または免疫後のビー・ペルツッシス特異的Th1細胞の誘導に対するIL−12の調節効果を示すものであり、ビー・ペルツッシスに対する防御免疫におけるTh1細胞の役割に関するさらなる証拠を提供するものである。本発明は、IL−12をアジュバントとして用いることによる新規ボルデテラワクチン組成物ならびにボルデテラに対する細胞性免疫応答を提供することを意図するボルデテラワクチンのアジュバント機能発揮(adjuvantation)のための方法を提供する。
本明細書の用語「ボルデテラ」は、ボルデテラ・ペルツッシス、ボルデテラ・パラペルツッシス、ボルデテラ・ブロンキセプチカ、ならびに十分に類似していて、1の単離体中に存在する抗原に対して生成した免疫応答(細胞性免疫および/または抗体の生成を包含)が少なくともいくつかの他の株または単離体に対して効力を有するものである他のボルデテラ株または単離体を包含する。
「ボルデテラ抗原」は、ボルデテラ生物全体、ボルデテラ抗原を発現する生物全体、ボルデテラ生物の抗原性部分、組み換え法により製造された抗原もしくはその一部分または抗原を含む融合蛋白、およびボルデテラ抗原の機能的等価物の使用を包含する。ボルデテラ生物の抗原性部分はリポ多糖(LPS)、線状赤血球凝集素(FHA)、ペルタクチン、およびぺルツッシストキシン(PT)を包含する。好ましくは、ボルデテラLPSを、例えばゲル濾過クロマトグラフィーにより精製する。ペルツッシストキシンは活性なものであってもよく、あるいは無処理の生の(naive)ペルツッシストキシン(aPT)であってもよい。好ましくは、ペルツッシストキシンは熱処理により不活性化されたペルツッシストキシンのごとき不活性化ペルツッシストキシン(iPT)、あるいはホルムアミド処理により化学的に無毒化されたペルツッシストキシンのごとき無毒化ペルツッシストキシン(PTd)であってもよい。ボルデテラ抗原をアラムに吸着させてもよい。さらに、本発明抗原はボルデテラ抗原をコードするポリヌクレオチドを包含する。かかるポリヌクレオチドの例は、ビー・ペルツッシスFHA(Renauld-Mongenie, G. et al., 1996, PNAS USA 93: 7944-7949)およびペルツッシストキシン(Steffen, P. et al., 1996, EMBO J. 15: 102-109)に関する遺伝子を含むポリヌクレオチドである。本発明組成物および方法に使用できるボルデテラ生物の他の抗原性部分は、当業者により決定されうる。
もともと天然キラー細胞刺激因子と呼ばれていたインターロイキン−12(IL−12)はヘテロダイマーサイトカインであり、例えば、M. Kobayashi et al., 1989, J. Exp. Med. 170: 827に記載されている。IL−12を天然源から精製することができ、化学合成することができ、あるいは好ましくは組み換えDNA法により、例えば1990年5月17日に公開された国際特許出願WO90/05147(欧州特許出願第441900号)(参照により本明細書に記載されているものとみなす)に記載されたように組み換え宿主細胞中でIL−12を発現させこれを単離することにより製造することができる。ヘテロダイマーとなったヒトIL−12の30kDaおよび40kDaサブユニットのDNAおよびアミノ酸配列は、上で引用した国際出願および米国特許第5571515(参照により本明細書に記載されているものとみなす)中にある。組み換えヒトおよびネズミIL−12についての多くの研究はGenetics Institute, Inc., Cambridge, Massachusettsから入手可能である。
本明細書の用語「インターロイキン−12」および「IL−12」は、インターロイキン−12、その個々のサブユニット、IL−12アジュバント活性を示すそれらのフラグメント、IL−12をコードしているポリヌクレオチド、および「インターロイキン−12」および「IL−12」の機能的等価物をいう。
ボルデテラ抗原およびIL−12の機能的等価物は、修飾されたボルデテラ抗原およびIL−12蛋白、それぞれ本明細書記載のものと同じ抗原活性またはアジュバント活性を有するボルデテラ抗原またはIL−12生成物、遺伝学的コードの縮重により本明細書記載の抗原活性およびIL−12活性を有するボルデテラ抗原またはIL−12ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチド配列を包含する。例えば、ボルデテラ抗原またはIL−12の機能的等価物は、「サイレント」コドンまたはアミノ酸置換(例えば、酸性アミノ酸の別の酸性アミノ酸での置換、または疎水性アミノ酸のコドンの別の疎水性アミノ酸のコドンでの置換)を含むことができる。
ボルデテラ抗原およびIL−12のフラグメントも本発明に包含される。好ましくは、かかるフラグメントは所望抗原活性またはアジュバント活性を保持するものであり、あるいは所望活性を生じるように修飾されたものである。ボルデテラ抗原またはIL−12のフラグメントは直鎖状であってもよく、あるいは既知方法、例えばH. U. Saragovi, et al., Bio/Technology 10, 773-778 (1992)およびR. S. McDowell, et al., J. Amer. Chem. Soc. 114, 9245-9253 (1992)(ともに参照により本明細書に記載されているものとみなす)に記載された方法を用いて環化してもよい。本明細書記載のボルデテラ抗原およびIL−12ポリペプチドは、精製抗原およびIL−12ポリペプチドのアミノ酸配列により特徴づけられる抗原およびIL−12ポリペプチドをも包含するが、修飾が本来的にされていてもよく、あるいは誘導処理によりされていてもよい。例えば、抗原またはIL−12ポリペプチド配列あるいは抗原またはIL−12をコードするポリヌクレオチド配列における修飾を、当業者は既知方法を用いて行うことができる。ボルデテラ抗原またはIL−12ポリペプチドにおける所望の修飾は、コーディング配列中の選択されたアミノ酸残基の変更、付加、挿入、欠失、変異、置換、入れ替え、または修飾を包含する。一例として、抗原またはIL−12のN末端にさらなるアミノ酸を付加してもよい。また、抗原またはIL−12のアミノ酸配列を、ランダム変異法を用いて変更してもよい。炭水化物、脂質、またはポリエチレングリコールを包含する(これらに限らない)他の部分を抗原またはIL−12に結合させることも可能であり、かかる部分を除去または変更することも可能である。かかる変更、付加、挿入、欠失、変異、置換、入れ替え、または修飾のための方法は当業者によく知られている(例えば、米国特許第4518584号参照)。好ましくは、かかる変更、付加、挿入、欠失、変異、置換、入れ替え、または修飾はボルデテラ抗原またはIL−12の所望活性を保持するものであり、あるいは所望活性を作り出すようなものである。
また本発明は、開示したボルデテラ抗原およびIL−12をコードするポリヌクレオチドの対立遺伝子変種、すなわち、単離ポリヌクレオチドによりコードされる抗原またはIL−12ポリペプチドと同一、同質、または関連を有する抗原またはIL−12ポリペプチドをコードする別形態の単離ポリヌクレオチドを包含する。
投与および用量
IL−12およびボルデテラ抗原を予防ワクチンとして、ボルデテラに感染または未感染の宿主に、好ましくは哺乳動物宿主に投与することができる。IL−12および抗原を治療ワクチンとして、感染した宿主に投与することができ、ボルデテラ生物による疾病状態の改善または除去を行うことができる。本発明組成物および方法に使用するボルデテラ抗原の量は、宿主における有効な免疫刺激応答を生じさせる量である。IL−12の有効なアジュバント量は、投与した場合に、IL−12が投与されない場合の免疫応答と比較して増強された免疫応答を生じる量である。かかるIL−12の量はボルデテラ抗原の性質および抗原の用量に依存するであろう。さらに、宿主に投与するボルデテラ抗原およびIL−12の量は、使用抗原、宿主のサイズ、年齢、体重、健康状態、性別、および養生食、投与時間もしくは期間、ならびに治療または接種すべきボルデテラ感染の個々の性質を包含する種々の他の因子によっても変更されるであろう。一例として、望ましくは、IL−12ポリペプチドの有効なアジュバント量は、約25μgの抗原につき約0.1μgないし約0.5mgの間である。個々のワクチンまたは抗原についての有効なアジュバント量を、IL−12および抗原の組み合わせの有効性および毒性を比較考量することにより容易に決定されよう。確立した用量範囲の調節および変更は当業者の能力の範囲内であろう。
本発明方法において、ボルデテラ抗原での免疫に近い時間において有効なアジュバント量のIL−12をボルデテラ抗原と組み合わせて投与して、IL−12を投与しない場合の免疫と比較して増強された免疫応答を得る。よって、IL−12を免疫前に、好ましくは免疫直前に、免疫時に(すなわち同時に)、あるいは免疫後に(すなわち逐次)投与することができる。ワクチン組成物投与前にIL−12を投与する場合、ワクチン投与のほぼ1日または2日前に投与するのが望ましい。さらに、ボルデテラ抗原での免疫前にIL−12を投与し、ついで、抗原での免疫後に後にIL−12を逐次投与することもできる。
IL−12およびボルデテラ抗原を種々の経路で宿主に投与することができる。投与経路は皮内、経皮(例えば、除放性ポリマーによる)、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、経口、耳から、硬膜外、肛門もしくは膣(例えば坐薬による)、ならびに鼻腔内経路を包含する。投与のための他の都合の良い経路、例えば、輸液またはボーラス注射、または内皮もしくは粘膜内層からの吸収を用いてもよい。さらに、IL−12およびボルデテラ抗原を他の成分または生物学的に活性のある作用剤、例えば他の既知アジュバント(例、アラム、MPL、QS21)、グリセリドのごとき医薬上許容される界面活性剤、ラクトースのごとき賦形剤、キャリヤ、希釈剤、および担体と組み合わせて投与することができる。所望ならば、ある種の甘味料、香料、および/または着色料を添加してもよい。
ボルデテラ抗原を含有するワクチン組成物にためのアジュバントとして使用する場合、望ましくは、IL−12をワクチン組成物自体の一部分として混合し、ワクチンとするボルデテラ抗原と同じ経路により投与する。別法として、ワクチン組成物とは別個にIL−12を投与することにより、IL−12のアジュバント効果を利用してもよい。別個に投与する場合、望ましくは、IL−12は、セイラインのごとき適当なキャリヤおよび所望によりIL−12を除々に放出することを可能にする慣用的な剤中に存在する。このワクチン投与モードに使用するIL−12の量は、IL−12がワクチン組成物の一部である場合の上記範囲と同様である。
さらに、少なくとも1種のボルデテラ抗原および/またはIL−12をコードするポリヌクレオチドの宿主中でのインビボ発現により、ボルデテラ抗原および/またはIL−12を投与ることもできる。IL−12またはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチドをアジュバントとして用いてもよい。好ましくはDNA形態のポリヌクレオチドを、ボルデテラ抗原および/またはIL−12をインビボ発現させるためにワクチン投与した宿主に送達してもよい。いわゆる「裸のDNA」を用いてボルデテラ抗原および/またはIL−12を宿主中でインビボ発現させてもよい(Cohen,J., 1993, Science 259: 1691-*1692; Fynan, E. et al., 1993, PNAS USA 90: 11478-11482; およびWolff, J. A. et al., 1991, Biotechniques 11: 474-485には「裸のDNA」の同様の用法が記載されている。これらすべての文献を、参照により本明細書に記載されているものとみなす)。例えば、バルデテラ生物全体をワクチン抗原として使用する場合には、IL−12またはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチドをボルデテラ生物自体の中に取り込ませ、あるいはトランスダクションしてもよい。もう1つの例において、ボルデテラ抗原をコードするポリヌクレオチドを別の生物の細胞中に取り込ませ、あるいはトランスダクションして、ボルデテラ抗原を細胞表面上に発現させ、これをワクチン抗原として用いてもよい。別法として、IL−12またはそのフラグメントをコードしているポリヌクレオチドを、例えば注射により、ボルデテラワクチン組成物の一部として、あるいはワクチン抗原とは別個であるが同時に投与してもよい。
ボルデテラ抗原および/またはIL−12を、それらをコードするポリヌクレオチドの形態として宿主に送達するための他のさらなるモードが当業者において知られており、所望により、ボルデテラ抗原および/またはIL−12ポリペプチドを投与するかわりにそれらを用いてもよい。例えば、ベクターの一部として、あるいはプロモーター配列に作動可能に連結されたボルデテラ抗原および/またはIL−12をコードする配列を含むカセットとしてIL−12をコードするポリヌクレオチドを投与してもよい(例えば、1994年1月20日公開の国際特許出願PCT WO94/01139参照(参照により本明細書に記載されているものとみなす))。簡単に説明すると、ボルデテラ抗原および/またはIL−12蛋白またはその所望フラグメントをコードするDNAを核酸カセット中に挿入してもよい。このカセットを処理加工して、発現させるべき抗原またはIL−12のほかに、ベクター中への挿入を可能にする他の所望近接配列を含ませてもよい。ついで、このカセットを、適当なベクター中の、当該配列の複製およびインビボでの発現を指令しうるプロモーター、mRNAリーダー配列、開始部位、および他の調節配列の下流に挿入してもよい。さらなる調節配列を発現させるべきコーディング配列の下流に挿入してもよい。このベクターは、ボルデテラ抗原および/またはIL−12の宿主における発現を可能にする。IL−12ポリヌクレオチドをアジュバントとして用いる場合、ボルデテラ抗原をコードしているポリヌクレオチド配列にこれらのポリヌクレオチド配列を作動可能に連結してもよい。
細胞性免疫が必要な場合にワクチン効率を増強させるので、IL−12は既知アジュバントよりも好ましいかもしれない。IL−12は、ボルデテラワクチンアジュバントとしてアラムに優る利点を有する。なぜならアラムは、IL−12により誘導されるTh1細胞よりもTh2 Tヘルパー細胞を誘導するからである。よって、アラムをアジュバントとするワクチンは、Th1応答が最も有効であるボルデテラのごとき生物に対しては効果が少ないかもしれない。さらに、IL−12はBCGのごとき細菌アジュバントよりも優れている。細菌アジュバントはIL−12以外の予期されないまたは制御されない可能性のある物質または結果を誘導しうるからである。より望ましくは、アジュバントとしてのIL−12は、IL−12ならびに他の多くのサイトカインを誘導する細菌アジュバントのように、他のサイトカインの制御されない産生を誘導すべきでない。細菌アジュバントとは異なり、IL−12はヒト起源であり、それゆえ感作を生じさせることがありそうもない。そのうえ、IFN−γまたはIL−2のごとき他のアジュバントとは異なり、IL−12はインビボで比較的安定である。よって、IL−12はボルデテラに対するワクチンにおいて使用される、非常に有用なアジュバントであると予期される。
本明細書で引用した特許および文献を、参照により本明細書に十分に記載されているものとみなす。
下記実施例は本発明の具体例を説明するが、開示の範囲を限定するものではない。
実施例1−サイトカイン産生の分析
マウス メスのBALB/cマウスを繁殖させ、Irish Department of Healthのガイドライン下で維持した。すべてのマウスは、この実施例および以下の実施例の開始時に8ないし12週齢であった。
サイトカイン産生 ビー・ペルツッシス抗原で刺激したマウス由来の脾臓細胞を用いてインビトロにおいてT細胞サイトカイン産生を評価した。免疫したマウスまたは無処理の対照マウスからの脾臓細胞(2x10個/ml)を抗原とともに、あるいは培地のみ(バックグラウンド対照)で培養し、24時間後に上清を除去してIL−2産生を評価し、72時間後にIFN−γ,IL−4、およびIL−5の濃度を調べた。IL−2依存性CTLL−2細胞系の増殖を支持する培養上清の能力によりIL−2放出を評価した。すでに記載されているようにして(B. P. Mahon, K. Katrak, A. Nomoto, A. J. Macadam, P. D. Minor, and K. H. G. Mills, 1995, J. Exp. Med. 181: 1285-1292(参照により本明細書に記載されているものとみなす))、市販抗体(PharMingen, San Diego, CA, USA)を用いる特異的イムノアッセイによりネズミIL−4、IL−5、およびIFN−γの濃度を調べた。
IL−12濃度をイムノアッセイおよびバイオアッセイにより調べた。イムノアッセイにおいて、モノマー、ヘテロダイマーまたはp70ヘテロダイマーの一部としてのネズミIL−12のp40サブユニットを認識する市販抗−IL−12モノクローナル抗体C17.8(ラットIgG2a)およびC15.6(ラットIgG1)(Genzyme Diagnostics, Cambridge, MA, USA)をそれぞれ捕捉および検出用に使用した。アルカリ性ホスファターゼ抱合マウス抗−ラットIgG1(PharMingen, San Diego, CA, UAS)を用いて第2の抗−IL−12抗体を検出した。バイオアッセイにおいて、生の(naive)脾臓細胞標品によるIFN−γの産生を刺激する試験上清の能力により、生物学的に活性のあるIL−12濃度をアッセイした。IFN−γの産生がIL−12の存在によるということを確認するために、5ng/mlまでのIL−12を完全に中和できる特異的抗−IL−12中和抗体(2.5μg/mlのプロテインGにより精製されたヒツジ抗−ネズミIL−12, Genetics Institute, Cambridge, MA, USA)の存在下および不存在下においても試験試料をアッセイした。試験試料の増殖またはOD492のいずれかを既知濃度の組み換えサイトカインについての標準曲線と比較することによりサイトカイン濃度を決定した。
実施例2−ボルデテラ抗原に応答してマクロファージはIL−12を分泌する
この実施例は、殺菌したビー・ペルツッシス全細胞およびピー・ペルツッシス成分の、ネズミマクロファージによるIL−12産生を刺激する能力を試験するものであった。
マクロファージ 腹腔洗浄により得た細胞をプラスチックに付着させることにより、無処理の動物からネズミ腹腔マクロファージを得た。すでに記載されているようにして(K. Redhead, A. Barnard, J. Watkins, and K. H. G. Mills, 1993, Infect. Immun. 61: 3190-3198)、プラスチック付着により脾臓マクロファージを調製し、気管支肺胞洗浄により肺胞マクロファージを単離した。ネズミマクロファージ細胞系J774もIL−12産生の研究に使用した。マクロファージに対する細菌の割合を5:1として、マクロファージを生きたフェーズIのビー・ペルツッシスに2時間感染させ、ついで、徹底的に洗浄した。ポリミキシン硫酸(100μg/ml)で40分間細胞外細菌を殺菌し、ついでさらに洗浄した。この処理により細胞外細菌数を5.0logCFU倍に減少させた。感染マクロファージまたは熱不活性化細菌もしくは細菌抗原で刺激されたマクロファージを、2x10個/mlとして37℃において5% CO雰囲気下で培養した。24または48時間後、細胞培養上清を取り、実施例1ですでに説明したようにバイオアッセイまたはイムノアッセイによりIL−12産生を調べた。
抗原 The third British reference preparation for pertussis vaccine (88/522)を全細胞ワクチンとして用いた。増殖アッセイに用いる熱殺菌したビー・ペルツッシスを、細胞を80℃で30分インキュベーションすることにより調製した。ビー・ペルツッシスTohama株から調製されたPT、FHA、およびペルタクチンは、親切にもSmithKlineのCarine Capiauにより提供された。7日、ついで、0.01%ホルムアミド含有PBSに対して透析した。増殖アッセイに使用する不活性化PT(iPT)を、活性PTを80℃で30分加熱することにより調製した(以下、PTは無処理の生のPTをいう)。ビー・ペルツッシスW28由来のLPS(89/670)を、The National Institute for Biological Standards and Control, Potters Bar, Herts, UKから得た。イー・コリ(E. coli)由来のLPS(フェノール抽出、ついでゲル濾過クロマトグラフィーにより調製)をSigma Chemical Co., Poole, Dorset, UKから購入した。
図1は、ビー・ペルツッシス全細胞およびビー・ペルツッシス成分に応答したマクロファージによるIL−12産生を示す。イムノアッセイ(A)またはバイオアッセイ(B)によりIL−12を試験した。p40およびp70を検出するイムノアッセイから得られた結果は、熱殺菌ビー・ペルツッシス(1x10個/mlおよび5.0x10個/ml)、ビー・ペルツッシスLPS(1μg/ml)、イー・コリLPS(1μg/ml)、FHA(1μg/ml)、ペルタクチン(1μg/ml)、活性PT(1μg/ml)、無毒化PT(PTd,1μg/ml)とともにインキュベーションした脾臓ンクロファージ、あるいは熱殺菌ビー・ペルツッシスの用量を増加させていって(10〜10CFU/ml)インキュベーションした腹腔マクロファージの、3系の培養上清の平均濃度である。バイオアッセイにより、2.5μg/mlのポリクローナル中和抗−IL−12抗体の存在下または不存在下における脾臓マクロファージ(イムノアッセイに関して説明した抗原とともにインキュベーションすることにより刺激)から得られた上清とともに24時間インキュベーションした生の脾臓細胞により産生されたIFN−γを測定した。抗−IL−12抗体の存在下で産生されたIFN−γのレベルのみを示し、抗体不存在下において殺菌細菌の1の用量(5.0x10個/ml)を用いて陽性応答が観察されている。結果は3系の平均値であり、4つの別個の実験の値を示す。標準偏差は平均値の20%未満であった。
熱殺菌ビー・ペルツッシスで刺激された無処理マウスの脾臓由来の付着性細胞は、p40およびp70に特異的なイムノアッセイにより検出した場合、有意なレベルのIL−12を産生していた(図1A)。ビー・ペルツッシスまたは別のグラム陰性細菌であるイー・コリに由来するLPSとともにインキュベーションしたマクロファージから得た上清においても中庸のレベルのIL−12が検出された。IFN−γを培養に添加した場合、これらのレベルは増強された(データ示さず)。対照的に、無細胞ワクチンの成分であるFHA、PTd、またはペルタクチンで刺激されたマクロファージによっては、IL−12はほとんど産生されないか、または産生されなかった(図1A)。腹腔マクロファージも、熱殺菌ビー・ペルツッシスでの刺激に応答して、用量依存的にIL−12を産生した(図1A)。
産生されたIL−12が生物学的に活性であることを示すために、我々は、中和ポリクローナル抗−IL−12抗体の存在下または不存在下におけるネズミ脾臓細胞によるIFN−γの刺激を測定するバイオアッセイを用いてIL−12産生を調べた。殺菌細菌または精製LPSで刺激された脾臓マクロファージからの上清は無処理の脾臓細胞を誘導して高レベルのIFN−γを産生させ、その産生は抗−IL−12抗体により阻害された(図1B)。活性PTで刺激された脾臓細胞からの上清はIFN−γの産生を刺激したが、この応答は抗−IL−12抗体の添加によっては抑制できなかった。さらにそのうえ、イムノアッセイを用いた場合、PTで刺激されたマクロファージの上清においてIL−12は検出されなかった(図1A)。それゆえ、活性PTがマクロファージからのIL−12を誘導することはありそうもない。活性PTはネズミT細胞に対して分裂促進的であり、我々は、それが放射線照射補助細胞の存在下でセル(cell)することを見いだしている(Ryan and Mill,未公表の観察結果)。それゆえ、活性PTで刺激されたマクロファージからの上清を用いるIL−12のバイオアッセイにおいて検出されるIFN−γは、マクロファージ上清中に持ち越された活性PTによる、脾臓細胞集団中のT細胞の直接刺激により生じる可能性がある。
生きたビー・ペルツッシスを拾うことができ、それらはマクロファージ中で生存することができるので、ビー・ペルツッシスでの感染後のマクロファージによるIL−12の産生を調べた。表1は、ビー・ペルツッシスでの感染に応答したネズミマクロファージによるIL−12の分泌を示す。マクロファージをビー・ペルツッシスに2時間感染させ、ついで、徹底的に洗浄し、ポリミキシンBで処理して細胞外細菌を殺菌してから、中和抗−IL−12抗体の存在下または不存在下において培養した。感染マクロファージまたは未感染対照マクロファージから得た上清とともに24時間インキュベーションした無処理脾臓細胞によるIFN−γ産生を測定するバイオアッセイを用いてIL−12産生を評価した。結果を、イムノアッセイにより測定した3系の培養上清中のIFN−γ濃度を平均(±標準偏差)として示す。
Figure 2005112865

IL−12レベルは、殺菌細菌での腹腔マクロファージの刺激後に観察されたもの(図1Aに示す)ほど高くなかったが、このことは、この実験に使用した生きた細菌の濃度が低かったことを反映しているかもしれない。高レベルの生きたビー・ペルツッシスを他の実験に使用したが、インビトロで使用したマクロファージ集団の細胞死を引き起こした。別の実験において、ビー・ペルツッシスでの感染24および48時間後に取得された肺胞マクロファージ、腹腔マクロファージ、J774、および脾臓マクロファージの上清も、イムノアッセイにより検出されるIL−12を含むことがわかった(データ示さず)。さらにそのうえ、生きたビー・ペルツッシス腹腔内注射24時間後に回収された腹腔マクロファージは、さらにインビトロで刺激しなくても有意なレベルのIL−12(1の実験において培養上清1mlあたり569pg)を分泌した。
実施例3−ビー・ペルツッシス抗原に応答してIL−12は免疫細胞増殖を刺激する
我々は、アラム存在下または不存在下においてFHAおよびPTdでマウスを免疫することにより、インビボにおいてビー・ペルツッシスに対する免疫応答を転調させるIL−12の能力について試験した。すでに記載されているようにして(K. H. G. Mills, A.)、熱殺菌ビー・ペルツッシス(10個/ml)、熱不活性化PT(1.0μg/ml)、FHA(1.0μg/ml)、およびペルタクチン(1.0μg/ml)に対するインビトロ増殖に関して免疫マウスまたは対照マウス由来の脾臓細胞を試験した。
Figure 2005112865

表2は、IL−12の同時注射がビー・ペルツッシス抗原に対する細胞性免疫応答を改善することを示す。溶液中のFHAおよびPTdでの免疫から2週間後において、特異的抗原に対する脾臓細胞のインビトロ増殖応答は、培地のみに対して観察された応答と同様であった(表2)。対照的に、IL−12存在下のFHAおよびPTdでの免疫は、FHA、iPT(表2)および殺菌全細胞細菌(データ示さず)に対する増強された増殖応答を生じた。アラム吸着抗原へのIL−12の添加もまた、ビー・ペルツッシス特異的増殖応答を改善したが、統計学的に有意なレベルには至らなかった(表2)。
可溶性抗原およびIL−12の同時注射は、抗原により刺激された脾臓細胞によるインビトロでのIFN−γ分泌レベルを増大させた。Th2タイプのサイトカインであるIL−5はこれらの動物由来の脾臓細胞から検出されなかった(表2)。対照的に、アラム存在下のFHAおよびPTdで免疫されたマウス由来の脾臓細胞は、高レベルのIL−5および中庸のレベルのIFN−γを分泌し、マウスにおいてTh2タイプの応答の誘導を起こしやすいというアラムの既知の効果が確認された。しかしながら、IL−12とアラムに吸着されたFHAおよびPTdとの同時注射は、IL−12不存在下でアラムとともに処方された抗原を与えられた動物由来の脾臓細胞と比較した場合、IL−5産生を減少させたが分泌IFN−γレベルを有意に増加させなかった(表2)。
実施例4−IL−12は、ボルデテラ抗原で免疫されたマウス由来の免疫細胞によるIFN−γ産生を刺激する
図2に示すように、インビトロにおけるIL−12の添加は、Th2応答についてプライム(prime)されたマウス由来の脾臓細胞によるIFN−γ産生を改善する。アラム中のFHAおよびPTdでマウスを免疫し、インビトロにおいて、0、0.2、および2.0ng/mlの組み換え型ネズミIL−12の存在下でFHA、不活性化PT(iPT;1.0μg/ml)、または培地のみで脾臓細胞を刺激した。72時間後、脾臓細胞上清中のIFN−γおよびIL−5のレベルを試験した。結果を、3系で試験した1群あたり4匹のマウス由来の刺激された脾臓細胞に関するサイトカイン濃度の平均値(±標準偏差)として表す。
アラムに吸着されたFHAおよびPTdでのマウスの免疫は有効なTh2応答を生じさせ、インビトロでの特異的抗原刺激後、脾臓細胞はエクスビボで高レベルのIL−5および低レベルのIFN−γを生じた(図2)。しかしながら、培地における抗原刺激中に1mlあたり0.2または2.0ngのネズミIL−12を脾臓細胞に添加すると、IFN−γ濃度の有意な上昇およびIL−5レベルのわずかな低下が生じ(図2)、IL−12は、インビボでプライムされたT細胞によるインビトロでのサイトカイン分泌パターンを変化させうることが示された。
実施例5−無細胞ペルツッシスワクチンでの免疫に対するIL−12のアジュバント効果
我々はすでに、非常に防御的な全細胞ワクチンがTh1応答を誘導することを示しているので、我々は、全細胞ワクチンにより誘導された免疫応答および防御を、IL−12存在下または不存在下で投与された無細胞ワクチンによるものと比較することにした。ボルデテラ・ペルツッシス無細胞ワクチンでの免疫に対するIL−12のアジュバント効果に関するこれらの研究において、20匹のマウスの群に、組み換え型ネズミIL−12(0.5μg/マウス)とともに、あるいはなしで、全細胞ワクチン(88/522)、または5μgのFHA、ペルタクチン、およびPTdをそれぞれ含む無細胞ワクチンをヒトの1/5の用量(0.8IU)にて4週間間隔で2回腹腔内(i.p.)免疫した。対照マウスにはPBS媒体のみを与えた。2回目の免疫から2週間後、マウスを殺して免疫応答を評価するか、あるいはマウスをビー・ペルツッシスで攻撃した。
エアロゾル感染 マウスの呼吸器感染を、もともとSato et al. 1980, infect. Immun. 29: 261-266により記載されたエアロゾル感染(下記のごとく2カ所改変)により開始した。ビー・ペルツッシスW28フェーズIを、Stainer-Scholte液体培地中撹拌条件下36℃で増殖させた。48時間培養の細菌を1mlあたり約2x1010コロニー形成単位(CFU)の濃度として1%カゼイン含有生理食塩水中に再懸濁した。20〜24匹のマウスの群を入れたエアロゾルチャンバ中につながった霧化器を用いて攻撃接種をエアロゾルとして12分間投与した。エアロゾル攻撃後2時間および2、5および9日後に各実験群の4匹のマウスを殺してビー・ペルツッシス生菌数を評価した。
肺における生菌の計数 肺を無菌的に除去し、氷上の1%カゼイン含有滅菌生理食塩水1ml中でホモジナイズした。各肺由来の100μlの希釈していないホモジネートまたは系列希釈したホモジネートを、3個のBordet-Gengou寒天プレートそれぞれの上に3系でスポットし、インキュベーション5日後にCFU数を数えた。結果を、4匹のマウスからの個々の肺についてのビー・ペルツッシス生菌数の平均値として表す。検出限界は肺1個あたり約log100.5CFUであった。
0および4週目に、0.5μgのIL−12とともに、またはなしで、あるいはPBSのみ(対照)とともに全細胞ワクチン(WCV)、無細胞ワクチン(ACV;可溶性PTd、FHA、およびペルタクチン各5μg)でBALB/cマウスを免疫した。2回目の免疫から2週間後、ビー・ペルツッシスのエアロゾル接種によりマウスを攻撃した。攻撃後一定間隔で生菌数を調べることにより呼吸器感染の経時変化を調べた。結果は、各時点の1群あたり4匹につき3系で行ったCFU計数値の平均値(±標準偏差)である。
図3に示すように、アジュバントとしてのIL−12は、無細胞ペルツッシスワクチンの防御効率を上昇させた。対照マウス中の細菌レベルは攻撃9日目においてもまだ高かった(図3)。全細胞ワクチンで免疫されたマウスの呼吸器感染の経時変化は5日目までに完全にクリアランスがおこり、非常に短かった。無細胞ワクチンで免疫されたマウスの細菌クリアランスはより遅かった。攻撃後9日目でも完全クリアランスが起こらなかった。しかしながら、無細胞ワクチン処方へのIL−12の添加は、その防御効率を有意に向上させた。細菌クリアランスは5日目までに完了し、2日目の細菌量は全細胞ワクチンで免疫されたマウスにおいて観察されるよりも少なかった(図3)。
Th1細胞の防御的役割に関する我々の初期の示唆を確認するために、そしてIL−12とともに注射された無細胞ワクチンで得られた優れた防御効率が増強された細胞性免疫によるものであるということを確認するために、我々は、免疫マウスの免疫応答を攻撃の日に調べた。図4に示すように、IL−12は、無細胞ペルツッシスワクチンで刺激された脾臓細胞の免疫応答をTh2応答からTh1/Th0応答に変える。上の図3について説明したようにして、0.5μgのIL−12とともに、またはなしで、あるいはPBSのみ(対照)とともに全細胞ワクチン(WCV)、無細胞ワクチン(ACV;可溶性PTd、FHA、およびペルタクチン各5μg)でマウスを免疫した。免疫されたマウス由来の脾臓細胞をiPT(0.2〜1.0μg/ml)、FHA(0.2〜5.0μg/ml)、およびペルタクチン(0.2〜5.0μg/ml)で刺激した後、IL−2、IFN−γ、およびIL−5の分泌を調べた。結果を、3系で試験した1群あたり4匹のマウス由来の脾臓細胞についての最適抗原濃度に対するサイトカイン濃度の平均値(±標準偏差)として示す。
殺菌ビー・ペルツッシス、FHA、不活性化PT、およびペルタクチンに対する、無細胞ワクチンで免疫されたマウス由来の脾臓細胞の増殖応答を検出したが、IL−12存在下において有意に増強されず、全細胞ワクチンを用いて観察されたレベル(文献20、データ示さず)に至るにとどまった。インビトロにおいて特異的抗原で刺激された脾臓細胞により得られるサイトカイン産生の特徴を調べたところ、全細胞ワクチンで免疫されたマウス由来の脾臓細胞は、IL−2およびIFN−γを分泌するが、検出可能なIL−5を分泌しないことが明かとなった(図4)。対照的に、IL−12不存在の無細胞ワクチンを与えられたマウス由来の脾臓細胞は、低レベルのIL−2およびIFN−γ、ならびに低いが検出可能なレベルのIL−5を分泌した。しかしながら、IL−12の存在する無細胞ワクチンで免疫されたマウス由来の脾臓細胞は、有意なレベルのIL−2およびIFN−γを分泌した。興味深いことに、IL−12は、異なる抗原特異性を有するT細胞に対して異なった効果を有するように思われ、FHAおよびペルタクチンに特異的なT細胞によるIL−2産生ならびにPTに特異的なT細胞によるIFN−γの産生を有効なものにする。まとめると、アジュバントとしてIL−12を含む無細胞ワクチンは、混合Th1/Th2またはTh0プロフィールであるとして最もうまく説明される。
これらの重要かつ新しい知見は、無処理のマウスの肺、脾臓、または腹腔から回収されたものを包含する組織マクロファージは、生きたまたは殺菌されたビー・ペルツッシスに曝露後にIL−12を産生し、ペルツッシス無細胞ワクチンへのアジュバントとしてのIL−12の添加は、1型T細胞サイトカイン産生を促進することによりその防御効率を増大させるということである。我々は、アラムに吸着したPTd、FHA、およびペルタクチンを含むペルツッシス無細胞ワクチンでのマウスの免疫は、マウスにおけるTh2応答を生じさせ、呼吸器攻撃後の細菌クリアランスの遅延に関連していたことを示した。
本発明の百日咳の予防および治療用のワクチンは、百日咳の予防および治療のためのワクチンの製造等の分野において利用可能である。
図1は、実施例2において説明するように、ボルデテラ抗原で刺激されたマクロファージによるIL−12およびIFN−γの産生を示す棒グラフである。 図2は、実施例4において説明するように、ボルデテラ抗原でマウスを免疫した後、マウス脾臓細胞をIL−12と一緒になったボルデテラ抗原でインビトロにおいて刺激した場合のマウス脾臓細胞によるIL−5およびIFN−γの産生を示す棒グラフである。 図3は、実施例5において説明するように、ビー・ペルツッシス全細胞ワクチンまたは無細胞ワクチンでマウスを免疫した後、生きたビー・ペルツッシスで攻撃されたマウスの肺における生きたビー・ペルツッシスの計数結果を示すグラフである。 図4は、実施例5において説明するように、ビー・ペルツッシス全細胞ワクチンまたは無細胞ワクチンでマウスを免疫した後、インビトロにおいてマウス脾臓細胞をボルデテラ抗原で刺激した場合のマウス脾臓細胞によるIL−2、IFN−γ、およびIL−5の産生を示す棒グラフである。

Claims (14)

  1. 有効なアジュバント量のインターロイキン−12およびインビボで発現されて少なくとも1種のボルデテラ抗原を生成しうる少なくとも1種の抗原をコードするポリヌクレオチドを含む組成物。
  2. 少なくとも1種のボルデテラ抗原およびインビボで発現されて有効なアジュバント量のインターロイキン−12を生成しうるインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドを含む組成物。
  3. 少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主におけるボルデテラによる感染症を予防、治療、または改善する方法であって、抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして抗原が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法。
  4. 少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主におけるボルデテラによる感染症を予防、治療、または改善する方法であって、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下においてインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法。
  5. 少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主におけるボルデテラに対する免疫応答を誘導する方法であって、抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして抗原が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法。
  6. 少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主におけるボルデテラに対する免疫応答を誘導する方法であって、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下においてインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法。
  7. 少なくとも1種のボルデテラ抗原を含む第1の組成物および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む第2の組成物を宿主に同時投与することを含む、宿主におけるボルデテラに対する免疫応答を誘導する方法であって、抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして抗原が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法。
  8. 少なくとも1種のボルデテラ抗原を含む第1の組成物および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む第2の組成物を宿主に同時投与することを含む、宿主におけるボルデテラに対する免疫応答を誘導する方法であって、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下においてインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法。
  9. 少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主からのボルデテラのクリアランスを刺激する方法であって、抗原がインビボで発現される条件下において抗原をコードするポリヌクレオチドとして抗原が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法。
  10. 少なくとも1種のボルデテラ抗原および有効なアジュバント量のインターロイキン−12を含む組成物を宿主に投与することを含む、宿主からのボルデテラのクリアランスを刺激する方法であって、インターロイキン−12がインビボで発現される条件下においてインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドとしてインターロイキン−12が投与され、該宿主がヒト以外のものである方法。
  11. 有効なアジュバント量のインターロイキン−12を、インビボで発現されて少なくとも1種のボルデテラ抗原を生成しうる少なくとも1種の抗原をコードするポリヌクレオチドを含むワクチン組成物と混合することを含む、改良されたワクチン組成物の製造方法。
  12. 少なくとも1種のボルデテラ抗原を含むワクチン組成物を、インビボで発現されて有効なアジュバント量のインターロイキン−12を生成しうるインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドと混合することを含む、改良されたワクチン組成物の製造方法。
  13. アジュバントおよびインビボで発現されて少なくとも1種のボルデテラ抗原を生成しうる少なくとも1種の抗原をコードするポリヌクレオチドを含むワクチン組成物における、有効なアジュバント量のインターロイキン−12をアジュバントとして用いることを含む、ワクチン組成物の改良方法。
  14. 少なくとも1種のボルデテラ抗原およびアジュバントを含むワクチン組成物における、インビボで発現されて有効なアジュバント量のインターロイキン−12を生成しうるインターロイキン−12をコードするポリヌクレオチドをアジュバントとして用いることを含む、ワクチン組成物の改良方法。
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