JP2005112111A - 再生ソリッドタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐磨耗性と、衝撃の吸収・緩和特性に優れると共に、夜間や暗所において運転者等からの視認性を向上せしめた再生ソリッドタイヤを提供すること。
【解決手段】トレッド部の磨耗したソリッドラバータイヤ16における磨耗残となる所定厚さのラバー層20が、ホイール18の全周に亘って残るようにした状態において、かかる磨耗したソリッドラバータイヤ16の外周面22上に、常温硬化型のポリウレタンエラストマー層24を一体的に形成すると共に、ポリウレタンエラストマー層24の、タイヤ側面となる一方の側面の全面に、蓄光体又は蛍光体を含有せしめた常温硬化型のポリウレタンエラストマーからなる蓄光/蛍光層25を所定厚さにおいて形成し、再生ソリッドラバータイヤ26を得た。
【選択図】図2

Description

本発明は、再生ソリッドタイヤに係り、特に、磨耗したソリッドラバータイヤの有効な再生技術に関するものである。
従来から、自動車等の車両には、その荷重を負担し、車両と路面との間で円滑な力の伝達の機能を持つタイヤとして、中空部内に空気が封入されてなる構造の空気入りタイヤの他、中実構造のゴム円環体からなるソリッドタイヤが、よく知られている。そして、このソリッドタイヤは、タイヤの機能としての負荷能力、緩衝能力及びゴムの弾性を利用したものであって、主として低速、重荷重車両、例えばフォークリフトトラック、産業用トラクタ、蓄電池運搬車、トレーラ等に広く用いられてきており、その構成には、多くの場合、単一のトレッドゴムをホイールに直接に焼付けしたもの、ベースバンドにゴム材料を加硫接着し、ホイールに圧入するもの、円環状のトレッドゴムをホイールの外周部に嵌め込むもの等が知られている。
ところで、かかるソリッドタイヤは、一般に、NR等のゴム材料にてトレッドゴムが構成されてなるソリッドラバータイヤとして用いられているが、そのようなタイヤは、路面と接触して、その摩擦力によって車両の移動を許容するものであるところから、長期間の使用により、路面との接触面の磨耗が進み、耐用寿命となれば、廃棄されることとなるが、近年、その廃タイヤの処理が大きな社会問題となってきている。特に、ソリッドラバータイヤは、乗用車等に用いられている空気入りタイヤに比較して重いために、その取扱が困難であり、また、焼却し難く、更に他の用途への利用が難しい等の問題があるために、その処分に大きな困難を伴なっているのである。
このため、特開平5−318225号公報(特許文献1)においては、磨耗タイヤの表面をバフ研磨し、そのトレッド部に、再生用トレッドゴムを接着してなる構造のニューマチック型ソリッドタイヤが提案され、それによって、従来処理に困っていた磨耗タイヤを有効に利用すると共に、タイヤ材料の節約やタイヤの作製時間の短縮を実現し得ることが、明らかにされている。
しかしながら、そのような磨耗タイヤのトレッド部に、再び、再生用トレッドゴムを接着しても、そのようにして得られた再生タイヤの使用により、トレッドゴム部の磨耗は再び発生することとなるのであり、従ってトレッドゴム部の耐久性の向上は充分でないことに加えて、かかるトレッドゴム部を構成するゴム材料には、一般に、補強剤としてカーボンブラックが配合されて、黒色とされているところから、そのようなトレッドゴム部と路面との摩擦により、路面には、黒色のタイヤ跡がつく問題がある。そして、この路面についた黒色のタイヤ跡は、美観を損ない、フォークリフトトラック等の作業現場においては、黒色のゴム磨耗粉と共に、作業環境を悪化せしめるものとなっているのである。
また、特開2002−144442号公報(特許文献2)においては、ウレタンゴムタイヤを用いた転輪の再生方法として、使用済タイヤを用い、そのベースバンドからゴムタイヤを除去した後、そのゴムタイヤが除去されたベースバンド外周面に、エーテル系ウレタンゴム層を形成して、再生転輪を得る技術が、明らかにされている。
而して、そのような再生転輪においては、路面にはウレタンゴムが接することとなるところから、通常のNR等のゴム材料からなるトレッドゴムに比較して、耐磨耗性に優れている特徴があり、そのため、再生転輪の耐久性乃至は寿命が効果的に向上せしめられ得るという利点を有しているものの、そのような通常のトレッドゴムに比べて、クッション性乃至は緩衝性において劣り、かかる再生転輪を装着したフォークリフトトラック等の車両を運転する際に、運転者に対して不快な衝撃が伝達される等という問題を内在している。尤も、そのような再生転輪のクッション性を高めるには、そのウレタンゴムタイヤ部分を発泡体構造としたり、また、その硬度を著しく低くして、その柔軟性を高めたりする等の対策が考えられるのであるが、そうすると、ウレタンエラストマー本来の耐磨耗性が損なわれ、その耐久性に問題を生じるようになるのである。
一方、車両用タイヤにあっては、それを車両に取り付けた際に、夜間や暗所において、運転者等からタイヤの位置を視認し易くしたり、ファッション性を向上させる等の目的のために、タイヤが蓄光体或いは蛍光体にて発光し得るようにした構成のものが、各種知られている。
例えば、特開2000−185528号公報(特許文献3)においては、タイヤの少なくとも一部に、ストロンチウムアルミネート系またはカルシウムアルミネート系の蓄光性蛍光体を所定の割合において配合せしめて、さらに硫黄以外の架橋剤によって架橋せしめた、非黒色ゴムを施したタイヤが、明らかにされているのであるが、そのタイヤ本体部は、従来と同様にカーボンブラックが配合された黒色のゴムにて形成されているため、前述したような、路面に黒色のタイヤ跡が付く等の問題を、依然として内在している。
また、そのような蓄光体や蛍光体を配合せしめたゴムから形成されるタイヤにおいて、その発光特性を高めるためには、それら蓄光体、蛍光体の配合量を増大せしめる必要が生じるのであるが、その場合において、ゴムの物性が悪化することとなり、そのために、タイヤとしての機能が充分に確保され得なくなる問題がある。
特開平5−318225号公報 特開2002−144442号公報 特開2000−185528号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、耐磨耗性や、衝撃の吸収・緩和特性に優れると共に、夜間や暗所においても運転者等にタイヤを容易に視認可能とする再生ソリッドタイヤを提供することにある。
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、磨耗したソリッドラバータイヤを準備し、該タイヤにおける磨耗残となる所定厚さのラバー層がホイール全周に残るようにした状態において、その磨耗した外周面上に、常温硬化型のポリウレタンエラストマー層を一体的に形成すると共に、該ポリウレタンエラストマー層の、タイヤ側面となる少なくとも一方の側面の全面に、蓄光体又は蛍光体を含有せしめた常温硬化型のポリウレタンエラストマーからなる蓄光/蛍光層を所定厚さにおいて形成したことを特徴とする再生ソリッドタイヤを、その要旨とするものである。
また、かかる課題を解決する本発明に従う再生ソリッドタイヤの望ましい態様の一つによれば、前記ポリウレタンエラストマー層を、空気を微細に分散、含有せしめてなるポリウレタン原料を常温硬化させることによって、形成したことをその特徴とし、更に別の態様の一つによれば、前記ポリウレタンエラストマー層上に、更に、該ポリウレタンエラストマー層の構成材料(ポリウレタンエラストマー)よりも耐磨耗性に優れたポリウレタンエラストマーからなる最外層が、一体的に形成されてなる構成を採用することをも、その特徴としている。
さらに、本発明に従う他の態様の一つにあっては、前記最外層が、前記ポリウレタンエラストマー層よりも高い硬度を有していることを特徴とするほか、別の態様の一つによれば、前記最外層の、タイヤ側面となる少なくとも一方の側面の全面にも、前記蓄光/蛍光層が、所定厚さにおいて形成されている再生ソリッドタイヤも、その要旨としているのである。
上述せるような構成の本発明に従う再生ソリッドタイヤにあっては、ホイールの外周部に取り付けられる円環状のトレッド部が、ソリッドラバータイヤの磨耗残となる所定厚さのラバー層と、その上に一体的に形成された常温硬化型のポリウレタンエラストマー層とから構成されているところから、そのようなトレッド部の接地面から受ける衝撃は、内側のラバー層にて効果的に吸収・緩和され得ることとなると共に、そのようなトレッド部の接地面を与える外側の常温硬化型のポリウレタンエラストマー層は、ポリウレタンエラストマー材料の本来有する良好な耐磨耗特性によって、耐久性が著しく高められ、以て、得られる再生ソリッドタイヤの耐用寿命が格段に向上せしめられ得ることとなるのである。
また、かかる再生ソリッドタイヤにおける、トレッド部の外側層を構成するポリウレタンエラストマー層には、通常のラバー層とは異なり、カーボンブラックは、何等、配合されてはいないところから、そのような再生ソリッドタイヤ(トレッドゴム)の接地路面には、従来のソリッドラバータイヤの如き、黒色のタイヤ跡が付くようなことはなく、そのために、美観の悪化、更には黒色の磨耗ゴム粉の飛散等による作業環境の悪化の如き問題が惹起されることはないのである。更に、かかる再生ソリッドタイヤは、磨耗したソリッドラバータイヤの磨耗残となるラバー層を実質的に残して、それをトレッド部の内側層として利用するものであるところから、ソリッドタイヤのトレッド部の全体をポリウレタンエラストマー層にて構成する場合よりも、遥かに、ポリウレタンエラストマー材料の使用量を低減せしめることが出来、以て、ソリッドタイヤの再生の為に必要とされるトレッド部の材料の大幅な節約が可能となる。
しかも、そのようなポリウレタンエラストマー層の一方の側面の全面には、蓄光体又は蛍光体を含有せしめた常温硬化型のポリウレタンエラストマーからなる蓄光/蛍光層が、所定厚さにおいて形成されているところから、かかる再生ソリッドタイヤを装着した車両等を夜間や暗所において運転した際にも、かかる蓄光/蛍光層が光ることによって、タイヤ全体の輪郭の把握が容易となるのであり、これによって、運転者等からのタイヤの視認性が有利に向上せしめられることとなるのである。
このように、本発明に従う構造とされた再生ソリッドタイヤにおいては、耐用寿命が著しく改善された再生タイヤとなると共に、夜間や暗所においてもタイヤの視認性が有利に向上せしめられることとなり、更に、設置面から車体側に伝達される衝撃の吸収乃至は緩和特性が、一段と向上され得ることとなることに加えて、路面に対するタイヤ跡の発生もなく、環境美化、更には作業環境の向上にも大きく寄与し得るものとなるのである。
なお、前記した本発明に従う再生ソリッドタイヤの好ましい態様の一つによれば、前記ポリウレタンエラストマー層は、空気を微細に分散、含有せしめてなるポリウレタン原料を常温硬化させることにより、形成されているところから、かかるポリウレタンエラストマー層中には、空気の微細気泡が存在せしめられることとなり、以て、そのようなポリウレタンエラストマー層が効果的に柔軟化され得て、その硬度が調整され得ることにより、かかるポリウレタンエラストマー層による衝撃の吸収・緩和特性が、有利に改善され得ることとなる。
また、かかる本発明に従う再生ソリッドタイヤの望ましい態様の他の一つによれば、前記ポリウレタンエラストマー層上に、更に、該ポリウレタンエラストマー層の構成材料(ポリウレタンエラストマー)よりも耐磨耗性に優れたポリウレタンエラストマーからなる最外層が、一体的に形成されてなる構成が、採用されているところから、再生ソリッドタイヤのトレッド部全体としての耐久性が更に向上され、その耐用寿命が、より一層高められ得るのであり、また、このような耐磨耗性に優れた最外層の形成によって、該最外層とラバー層との間の常温硬化型のポリウレタンエラストマー層を、微細気泡によってより柔軟化可能となるところから、かかる再生ソリッドタイヤの衝撃の吸収・緩和作用を、より有利に増大せしめることが出来るのである。
さらに、そのような最外層部分のタイヤ側面となる少なくとも一方の側面の全面にも、前記蓄光/蛍光層が所定厚さにおいて形成されているところから、夜間や暗所において発光する面積を有利に増大することが可能となり、夜間や暗所におけるタイヤの視認性を、より効果的に向上することが出来る。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、車両に装着されて使用されて、そのトレッド部14が磨耗した状態となったソリッドラバータイヤ10が、部分側面図の形態において示されている。即ち、ソリッドラバータイヤ10は、従来のタイヤと同様に、NR、IR、SBR、BR、EPM、EPDM、IIR等のゴム材料の一種又は二種以上をブレンドして、成形されており、一般的には、NRやIRを主体としたブレンドゴムを用いて、加硫成形されたものであって、従来からソリッドタイヤとして市販されているものである。なお、そのようなソリッドラバータイヤ10は、全体として円環形状を呈し、その円環形状の内周部に対して、車両の車軸に取り付けられるホイール18の外周面が、よく知られているように、焼付式、圧入式、嵌め込み式等の方式において、取り付けられるようになっている。
そして、このようなソリッドラバータイヤ10の側面には、その使用限界を示すトレッドウェアインジケータ(タイヤウェアインジケータ)12が、矢印等の形態において、刻設乃至は浮き出し形成されており、ソリッドラバータイヤ10と路面との接触による、トレッド部14の磨耗によって、路面に接地するタイヤ外周面がトレッドウェアインジケータ12に至ると、ソリッドラバータイヤ10は、その耐用寿命が来たとして、新品のソリッドラバータイヤに取り替えられることとなるのである。
ところで、本発明にあっては、この耐用寿命に達した、磨耗したソリッドラバータイヤ16を用い、その磨耗残となる所定厚さのラバー層20が、ホイール18の全周に残るようにした状態において、図2に示される如く、その磨耗した外周面22上に、常温硬化型のポリウレタンエラストマー層24を、所定厚さにおいて一体的に形成する一方、かかるポリウレタンエラストマー層24の、タイヤ側面となる一方の側面には、その全面に亘って、蓄光/蛍光層25を所定厚さで形成して、全体として新たなトレッド部(14)を再生し、以て、再生ソリッドタイヤ26として、再び車両に適用され得るようにされているのである。
ここで、かかる磨耗残のラバー層20上に一体的に形成されるポリウレタンエラストマー層24は、従来からよく知られている常温硬化型のポリウレタン原料を用いて、それをラバー層20の外周面上において注型成形することにより、所望の厚さにおいて形成されることとなる。具体的には、ここで採用される常温硬化型のポリウレタン原料とは、一般に、ポリイソシアネート成分として、変性ジフェニルメタン−4、4’−ジイソシアネート等のNDI系イソシアネートを用い、またポリオール成分として、ポリエーテルポリオール等を用い、そして、それらポリイソシアネート成分とポリオール成分とを低温下において迅速に反応硬化せしめる触媒として、芳香族1級アミン等の芳香族アミンを用いてなるものであって、各種の市販品の中から適宜に選択され、例えば、独国:バイエル社から「デスモジュール」、「バイテック」等の名称にて市販されているものを用い、10〜50℃の温度下において、反応硬化せしめることにより、目的とするポリウレタンエラストマーが形成される。なお、その反応は、各成分の混合後、約1分程度経過すれば、ある程度の固化状態が実現され、そして、室温にて3日程度経過すれば、実質的な反応は終了し、最終物性が実現されるようになるものである。
また、かかるポリウレタンエラストマー層24の、一方のタイヤ側面となる側の全面に形成された蓄光/蛍光層25は、該ポリウレタンエラストマー層24と同様の原料に対して、所定量の蓄光体又は蛍光体を混合したものを用いて、所定厚さのポリウレタンエラストマー層として形成されている。なお、このポリウレタンエラストマー原料に混合されて用いられる蓄光体や蛍光体としては、良く知られている顔料タイプの他、染料タイプのものをも含み、公知の蓄光顔料、染料や蛍光顔料、染料の中から適宜に用いられることとなる。また、それら蓄光体や蛍光体は、広く一般に市販されているもののうち、例えば、ケミテック株式会社製の「ピカリコCP−05」、「ピカリコCP−50」等のピカリコ製品類、エルティーアイ株式会社製の「残光セラミックス」、シンロイヒ株式会社製のSF、SG、SP、SW、SB、FA、FZ、FM、FX等の各種シリーズの製品等が、適宜に選択されて、ポリウレタンエラストマーの特性を妨げない程度の割合、一般に30重量%以下の割合において配合されて、用いられることとなる。
このように、ポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25の形成に、常温硬化型のポリウレタン原料が用いられていることにより、その反応硬化(キュアリング)のために、磨耗したソリッドラバータイヤ16におけるラバー層20を高温下にさらす必要がなく、そのために、ラバー層20の熱等に基づくところの特性変化を効果的に回避し得ることとなるのであって、これにより、所定のポリウレタンエラストマー層24がラバー層20上に一体的に形成されてなる再生ソリッドタイヤ26において、かかるラバー層20に基づくところの衝撃に対するクッション性乃至は緩衝性を有利に発現せしめ、また、そのようなラバー層20の耐久性、ひいては再生ソリッドタイヤ26全体としての耐用寿命の向上を、有利に図り得るのである。
さらに、かかる再生ソリッドタイヤ26の一方のタイヤ側面の全面には、蓄光性顔料が配合せしめられたポリウレタンエラストマーからなる蓄光/蛍光層25が形成されているところから、再生ソリッドタイヤ26を装着した車両を夜間や暗所で使用した際にも、かかる配合せしめられた蓄光性乃至は蛍光性の染、顔料が発光することによって、運転者やその周りにいる作業者から、タイヤの視認が容易となると共に、タイヤのファッション性を有利に向上せしめることが可能となる。
さらにまた、そのような再生ソリッドタイヤ26にあっては、ポリウレタンエラストマー材料にて再生されたトレッド部(14)の全体に、そのような蓄光性乃至は蛍光性の染、顔料が配合せしめられておらず、タイヤ側面にのみ、所定の厚さで形成された一つの層として、かかる蓄光/蛍光層25が形成されているところから、蓄光性顔料等が配合されることによる、タイヤとしての物性低下を、効果的に回避することが出来ることとなる。
また、このような構成の再生ソリッドタイヤ26にあっては、ポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25の外周面が、路面に対する接地面となるところから、ポリウレタンエラストマー本来の耐磨耗特性が発揮され得て、以て、再生ソリッドタイヤ26の耐用寿命が著しく延長せしめられ得るのであり、しかも、そのような耐磨耗性に優れたポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25の内側には、ラバー層20が存在しているところから、かかるポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25の硬度が、例えばショアA硬度で、80A〜90Aとなっても、接地面から車両側に伝達される衝撃は、ラバー層20によって、効果的に吸収乃至は緩和され得ることとなり、その結果、かかる再生ソリッドタイヤ26の装着された車両の乗り心地等の改善に、大きく寄与せしめられ得るのである。
しかも、そのようなポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25は、ラバー層20とは異なり、補強剤としてのカーボンブラックは、何等、配合されてはいないために、路面上を再生ソリッドタイヤ26が転動されても、黒色のタイヤ跡が付くようなことは全くなく、それ故に、環境美化に寄与し、また作業環境を悪化せしめる恐れも惹起されることはないのである。
なお、このポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25は、その優れた耐磨耗特性を維持し得る限度において、多数の微細な気泡を内在して構成される発泡体構造とすれば、それらの気泡によって、ポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25自体による衝撃の吸収乃至は緩和特性も発揮させることが可能となる。そして、そのような発泡体構造は、特に、空気を微細に分散、含有せしめてなるポリウレタン原料を常温硬化させることによって、有利に形成され、また、そのような微細な空気粒にて形成される気泡の存在量を調整することによって、ポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25の硬度が、適宜に調整され得ることとなるのである。
また、本発明にあっては、ラバー層20上に形成した常温硬化型のポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25の外周面上に、更に、耐磨耗性に優れたポリウレタンエラストマーからなる最外層を形成せしめる手法も有利に採用され、その一例が、図3に示されている。そこにおいて、ポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25上に一体的に形成された最外層28は、ポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25を構成するポリウレタンエラストマーよりも耐磨耗性に優れたポリウレタンエラストマーにて、所定厚さにおいて形成され、一体的な三層構造のトレッド部を構成する再生ソリッドタイヤ30として、構成されている。
ここで、かかる最外層28を構成するポリウレタンエラストマーは、耐磨耗性に優れたポリウレタンエラストマーを与える公知のポリウレタン原料を用いて、形成されることとなるが、それは、一般に、NDIエラストマーとして得られるものであって、具体的には、ポリイソシアネート成分としてナフタリン−1、5−ジイソシアネート(NDI)を用い、ポリオール成分としては、ポリエステルポリオール等を用い、それらの成分を予め反応させて、NDI/エステルプレポリマーを形成した後、それにグリコール架橋剤や水を配合して、目的とするソリッドNDIエラストマーやマイクロセルラーNDIエラストマーを形成させることにより、目的とする最外層28を、注型成形手法等によって形成することとなるのである。なお、そのような耐磨耗性に優れたポリウレタンエラストマーを与えるポリウレタン原料も、市場において入手可能であり、例えば、独国:バイエル社から「ブルコラン」の名称にて提供されるポリウレタン原料を有利に用いることが出来る。
そして、このような耐磨耗性に優れた最外層28が形成されてなる再生ソリッドタイヤ30にあっては、その耐用寿命が、更に一段と改善せしめられ得るのであり、また、そのような最外層28が、その内側のポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25よりも高い硬度を有しているように構成することによって、更に、優れた耐磨耗特性が実現され得るのである。
加えて、そのような最外層28の存在は、また、その内側に位置するポリウレタンエラストマー層24の発泡体構造を高めて、その硬度を低下せしめることが可能であるところから、ラバー層20に加えて、ポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25も、衝撃の吸収乃至は抑制に寄与せしめることが出来ることとなる。
さらに、本発明にあっては、そのような最外層28のタイヤ側面となる一方の側面の全面にも、図4に示されるように、蓄光/蛍光層25と同様の蓄光性乃至は蛍光性の染、顔料が配合せしめられたポリウレタンエラストマー層29を一体的に形成せしめる構成も、有利に採用されることとなる。このような蓄光/蛍光性のポリウレタンエラストマー層29により、ポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25の外周面に最外層28を設けた場合にあっても、タイヤ側面における蓄光/蛍光部分の面積を有利に確保することが可能となり、以て、夜間や暗所におけるタイヤの視認性が、効果的に向上せしめられるのである。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述してきたが、それは文字通りの例示であって、本発明は、そのような実施形態の記載によって、何等、限定的に解釈されるものでないことが、理解されるべきである。
例えば、本発明において用いられる磨耗したソリッドラバータイヤと16しては、フォークリフトトラック、産業用トラクタ、蓄電池運搬車、トレーラ等に従来から用いられている、通常のゴム材質のソリッドタイヤ、所謂ソリッドラバータイヤの回収物等が対象とされる他、荷車等の車輪やキャスタに用いられている通常のソリッドゴムからなるタイヤ等も、その対象とされ得るものであり、また、そのようなソリッドタイヤには、ニューマチック型ソリッドタイヤやシリンドリカルベース式ソリッドタイヤが含まれており、そのようなソリッドタイヤのゴム材質のものに対して、本発明が適用されることとなる。
さらに、ポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25や最外層28、ポリウレタンエラストマー層29を与えるポリウレタン原料には、補強剤としてのカーボンブラックの配合は回避されるが、そのようなポリウレタンエラストマー層24や蓄光/蛍光層25、最外層28、ポリウレタンエラストマー層29を所望の色に着色するための着色剤や、抗菌作用を付与するための抗菌剤、更には光触媒、紫外線吸収剤等の、公知の添加剤を配合せしめることも可能である。
加えて、本実施の形態においては、蓄光体や蛍光体が配合せしめられたポリウレタンエラストマーからなる蓄光/蛍光層25は、一方のタイヤ側面の全面に形成されていたが、タイヤの両側面の全面に形成されていても良く、その場合において、そのような蓄光性のポリウレタンエラストマーからなる蓄光性/蛍光性の層は、タイヤ側面の全面でなく、タイヤ側面の一部において形成したり、そのような蓄光部分を様々な形状とすることで、意匠性や視認性を向上させることも、勿論可能である。なお、図示の如く、一方のタイヤ側面にのみ蓄光/蛍光層25を設ける場合にあっては、そのような蓄光/蛍光層25が外側に位置するようにして、再生ソリッドタイヤ26,30は車両等に取り付けられることとなる。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変形、修正、改良等を加えた態様において、実施され得るものであり、また、そのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることが、理解されるべきである。
ソリッドラバータイヤの磨耗前後の状態を示す部分側面説明図である。 磨耗後のソリッドラバータイヤに、本発明に従って、常温硬化型のポリウレタンエラストマー層を一体的に形成してなる形態を示す断面部分説明図である。 本発明に従う再生ソリッドタイヤの他の例を示す断面部分説明図である。 本発明に従う再生ソリッドタイヤの別の例を示す断面部分説明図である。
符号の説明
10 ソリッドラバータイヤ
12 トレッドウェアインジケータ
14 トレッド部
16 ソリッドラバータイヤ
18 ホイール
20 ラバー層
22 外周面
24 ポリウレタンエラストマー層
25 蓄光/蛍光層
26 再生ソリッドタイヤ
28 最外層
29 ポリウレタンエラストマー層
30 再生ソリッドタイヤ

Claims (5)

  1. 磨耗したソリッドラバータイヤを準備し、該タイヤにおける磨耗残となる所定厚さのラバー層がホイール全周に残るようにした状態において、その磨耗した外周面上に、常温硬化型のポリウレタンエラストマー層を一体的に形成すると共に、該ポリウレタンエラストマー層の、タイヤ側面となる少なくとも一方の側面の全面に、蓄光体又は蛍光体を含有せしめた常温硬化型のポリウレタンエラストマーからなる蓄光/蛍光層を所定厚さにおいて形成したことを特徴とする再生ソリッドタイヤ。
  2. 前記ポリウレタンエラストマー層が、空気を微細に分散、含有せしめてなるポリウレタン原料を常温硬化させることによって、形成されている請求項1に記載の再生ソリッドタイヤ。
  3. 前記ポリウレタンエラストマー層上に、更に、該ポリウレタンエラストマー層の構成材料よりも耐磨耗性に優れたポリウレタンエラストマーからなる最外層が、一体的に形成されている請求項1又は請求項2に記載の再生ソリッドタイヤ。
  4. 前記最外層が、前記ポリウレタンエラストマー層よりも高い硬度を有している請求項1乃至請求項3の何れかに記載の再生ソリッドタイヤ。
  5. 前記最外層の、タイヤ側面となる少なくとも一方の側面の全面にも、前記蓄光/蛍光層が所定厚さにおいて形成されている請求項3又は請求項4に記載の再生ソリッドタイヤ。
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