JP2005111903A - 板状建築資材 - Google Patents

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雅人 木村
Tatsuo Sawada
達夫 澤田
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Abstract

【課 題】 無機質ボード等の厚さを薄くしても該無機質ボード等の耐衝撃強度または曲げ強度等の機械的強度が保持され、該無機質ボードのカット性が良く、カットされた該無機質ボードの側面から補強材として用いられたガラスクロスの一部がはみ出してこない、したがってカットされた該無機質ボードの側面が綺麗で、ホルムアルデヒド等の有毒ガスが実質的に発生しないガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材を提供すること。
【解決手段】 ヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガラスクロスと石膏ボードまたは珪酸カルシウム板等の無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材に関する。
石膏ボード、珪酸カルシウム板等の無機質ボード等が、従来より住宅、ビル等の壁材または天井材等の建築部材として用いられている。最近、取扱い易さ、および耐震対策の一環あるいはコスト削減のために建築部材の総重量削減の検討がなされており、その厚さを薄くする等、重量削減の方向で種々の研究が試みられている。しかしながら、例えば無機質ボードの厚さを薄くすることにより当然のこととして無機質ボードの機械的強度、例えば耐衝撃強度、曲げ強度等が大幅に低下をきたす。このために、無機質ボードの厚さを薄くしたにもかかわらず補強材を用いて無機質ボードの機械的強度の低下を防止する研究が行なわれている。例えば、鉱物質繊維ボードの両面にガラス繊維不織布またはガラス繊維織物を配置することにより鉱物質繊維ボードの強度低下を防止する方法(特許文献1)が提案されている。この方法によれば、鉱物質繊維ボードを薄くしても鉱物質繊維ボードの機械的強度の低下を防止することは可能であるが、該ガラス繊維織物で補強された鉱物質繊維ボードから製造された壁材、天井材等を目的の大きさにカットする際に壁材、天井材等の側面からガラス繊維糸条がほつれ、はみ出してくる等、カット性が悪く、従ってこれら壁材、天井材等の取り扱い作業性が悪いという問題がある。無機質ボードの厚さを薄くしても耐衝撃強度または曲げ強度等の機械的強度が保持され、該ガラス繊維織物で補強された無機質ボードから製造された壁材、天井材等をカットするに際してカット性が良く、カットされた壁材、天井材等の側面から補強材として用いられたガラス繊維織物を構成するガラス繊維の一部がはみ出してこない、従って壁材、天井材等の取り扱い作業性が良好で且つカットされた側面が綺麗なガラス繊維織物と無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材は未だ開発されていない。
特開2003−11259号公報(請求項1)
本発明は、無機質ボード等の厚さを薄くしても該無機質ボード等の耐衝撃強度または曲げ強度等の機械的強度が保持され、該無機質ボードのカット性が良く、カットされた該無機質ボードの側面から補強材として用いられたガラスクロスを構成するガラス繊維の一部がはみ出してこない、したがってカットされた該無機質ボードの側面が綺麗で、ホルムアルデヒド等の有毒ガスが実質的に発生しないガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意・検討を行った結果、ヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材を開発することに成功すると共に、この複合材が上記した種々の問題点を一挙に解決することを知見した。さらに検討を重ねて本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は、
(1) ヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材、
(2) 目止めが樹脂含浸または被覆によって行われていることを特徴とする(1)記載のガラスクロス複合材、
(3) 樹脂がホルムアルデヒドを実質的に発生しないことを特徴とする(1)または(2)に記載のガラスクロス複合材、
(4) 樹脂がアクリル系樹脂、エチレン−酢ビ共重合樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂またはエポキシ系樹脂であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のガラスクロス複合材、
(5) 無機質ボードがケイ酸カルシウムボードまたは石膏ボードであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のガラスクロス複合材、
(6) ヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロスと無機質ボードと化粧材とが積層された板状建築資材、
(7) 板状建築資材製造用のヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロス、
に関する。
本発明は、無機質ボード等の厚さを薄くしても該無機質ボード等の耐衝撃強度または曲げ強度等の機械的強度が保持され、該無機質ボードのカット性が良く、カットされた該無機質ボードの側面から補強材として用いられたガラスクロスの一部がはみ出してこない、したがってカットされた該無機質ボードの側面が綺麗で、ホルムアルデヒド等の有毒ガスが実質的に発生しないガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材を提供することができる。
以下、本発明の実施の最良の形態を説明する。
本発明は、ヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材に関する。
本発明にかかるガラスクロスを構成するガラス繊維としては特に限定されるものではないが、例えばEガラス、Dガラス、Tガラス、Cガラス、ECRガラス、Aガラス、Lガラス、Sガラス、YM31−AガラスおよびHガラス等のガラス繊維が挙げられる。これらのガラス繊維は、公知の製造方法に従って製造されたものでもよく、市販品を用いてもかまわない。中でも、特に好ましいのは、Eガラス繊維である。
本発明で用いられるガラス繊維を構成する短繊維の直径は通常約3〜20μm、好ましくは約5〜9μm、短繊維数は通常約50〜1200本、好ましくは約100〜800本である。本発明に係るガラスクロスの厚さは通常約20〜600μmである。
本発明で使用される糸条は、撚りがかけられていることが好ましい。撚り数は、100cm当たり通常約20〜200回、好ましくは約40〜150回である。
撚り方向として公知の右撚り(S撚り)、左撚り(Z撚り)いずれのものであってもよい。片撚り糸、諸撚り糸、ビッコ諸撚り糸、強撚糸、壁撚り糸、駒撚り糸等いずれのものであってもよい。
本発明のガラスクロスは、上記の糸条を使用して製織される。織物の製織方法としては、公知の方法に従ってよい。製織方法(織り方)としては、例えば平織、綾織、斜文織、からみ織、朱子織、三軸織または横縞織等、いかなるものであってもよい。製織は、例えばジェット織機(エアージェット織機、ウォータージェット織機)、スルザー織機またはレピヤー織機等の自体公知の織機を用いる等、自体公知の方法に従って容易に行うことができる。本発明のガラスクロスとしては、平織が好ましく、中でも特に、撚りをかけた糸条で構成されている平織のガラスクロスが好ましい。
本発明に係るガラスクロスにおいて、密度が、たて糸、よこ糸共に、約10〜30本/25mm程度であることが好ましく、特に、約14〜21本/25mm程度であることがより好ましい。密度が約10本/25mm程度未満では、十分な引張強度が得られないおそれがあり、約30本/25mm程度を超えると、ガラスクロスの可撓性、柔軟性や樹脂含浸性が損なわれるおそれがあるため、好ましくない。
本発明に係るガラスクロスは、製織後にヒートクリーニング処理される。ヒートクリーニング処理は、熱風、赤外線、高周波、高圧蒸気、バーナー等の加熱源により通常約100〜600℃程度、好ましくは約300〜400℃の温度に制御された加熱炉にガラスクロスを金属製の円筒柱にロール状に巻いた状態で、通常約1〜5日程度、好ましくは約3〜4日程度放置する方法に基づいて行われる。ヒートクリーニング処理温度が約100℃未満の場合は、ガラスクロスを構成するガラス繊維が脆化せずカット性の良好なガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材が得られず、ヒートクリーニング処理温度が約600℃を超えるとガラスクロスを構成するガラス繊維が脆化し過ぎて、ガラスクロスの耐衝撃強度または曲げ強度等の機械的強度が極端に低下してもはやガラスクロスに無機質ボードを補強する機能がなくなる。ガラスクロスのヒートクリーニング方法としては、生機を約500℃以上の高温炉にて予備焼きし、予備焼きしたガラスクロスを金属製の円筒柱にロール状に巻いた状態で、バッチ式の加熱炉にて通常約100〜600℃程度、好ましくは約300〜400℃の温度で長時間滞留させ本焼きする2段ヒートクリーニング法等に基づいて行ってもよいし、あるいは生機を金属製の円筒柱に巻き、バッチ式の加熱炉のみを使用し通常約100〜600℃程度、好ましくは約300〜400℃の温度で長時間滞留させ本焼きする1段ヒートクリーニング法等に基づいて行ってもよい。ヒートクリーニング処理は、2段ヒートクリーニング法に基づいて行われるのが好ましい。本発明に係るガラスクロスにおいては、上記したようにヒートクリーニング処理を受けることにより、ガラスクロスを構成するガラス繊維自体が質的に脆化し、脆くなる結果、ガラスクロスを容易にカットすることができると同時に、ガラスクロスに無機質ボードを補強するに十分な耐衝撃強度または曲げ強度等の機械的強度が依然として保持されている。これらは、本発明者らにより、はじめて得られた新知見である。
次いで、本発明に係るガラスクロスは、所望によりシランカップリング剤処理または開繊処理等の公知の処理工程が行われてもかまわない。これらの処理は、ガラス繊維を用いる時に頻繁に用いられる処理方法であり、本発明においても、公知方法に従って行ってよい。
該シランカップリング剤処理で好ましく用いられるシランカップリング剤としては、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、イミダゾリンシラン、N−アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、N−3−(4−(3−アミノプロポキシ)ブトキシ)プロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリアジンシラン等のアミノシラン類、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、4−グリシジルブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロルシラン類、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン等のメタクリルシラン類、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン類等が挙げられる。上記したシランカップリング剤は、適宜溶媒に溶かして使用される。用いられる溶媒としては、例えば水、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の低級アルコールまたはイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル等が挙げられる。これらは単独または複数混合して使用される。シランカップリング剤のガラスクロスへの固着は、シランカップリング剤を通常約0.01〜20質量%程度、好ましくは約0.1〜5質量%程度の濃度に溶解した溶液にガラスクロスを浸漬して行なわれる。
本発明に係るガラスクロスを、所望により開繊処理に付してもよい。開繊処理は、公知の方法に従って行われてよく、例えば水等の流体の圧力による開繊、液体を媒体とした高周波の振動による開繊、ロールによる加圧での加工による開繊等が挙げられる。また、開繊処理に用いられる機械としては、例えばウォータージェットまたはバイブロウォッシャー等が挙げられる。このような開繊処理を施すことにより、たて糸およびよこ糸が扁平化されるため、表面平滑性が大きくなるという利点を有する。
本発明に係るガラスクロスは、ヒートクリーニング処理され、所望によりシランカップリング処理または開繊処理された後、樹脂を用いて目止め処理されることを特徴とする。目止めのために用いられる樹脂としては、エポキシ系樹脂、ビニルエステル樹脂、メタクリル酸メチル(MMA)樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アクリルシロップ樹脂、熱硬化エチレン酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂またはDAP(ジアリールフタレート)樹脂等の熱硬化性樹脂を挙げることができる。これらの熱硬化性樹脂は、公知の方法で製造されてよい。また、市販品を使用してもよい。これら熱硬化性樹脂の中でも、特にエポキシ系樹脂が好ましい。これらの樹脂は単独もしくは複数混合されて主として含浸または被覆により繊維材料に付与される。含浸する樹脂溶液として、水溶液、溶剤ワニス、エマルジョン等いずれでもよい。この中でもコスト、安全性の点から水、アルコール等に溶解もしくは分散させたものを用いることが好ましい。アルコールを用いる場合、沸点が低く乾燥しやすいので、メタノール(CHOH)が好適である。さらにアクリル系樹脂、変性アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン樹脂、変性ポリ塩化ビニリデン樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂はエマルジョンとして主として含浸または被覆によりガラスクロスに付与される。本発明において、目止めのために使用される樹脂は実質的なホルムアルデヒドの発生源とならないことを特徴とする。
ヒートクリーニングされ、所望によりシランカップリング剤処理または/および開繊処理された本発明に係るガラスクロスは、無機質ボードに積層される。無機質ボードとしては、ケイ酸カルシウム板、石膏ボード 、パーティクルボード 、セラミックパネル、サイディングパネル、コンクリート板、スラグ石膏板、木質繊維板、石綿セメント板、石綿スレートパネル、スラグ石膏板、軽量気泡コンクリート板、炭酸カルシウム板等を挙げることができる。中でも、ケイ酸カルシウム板、石膏ボードが好ましい。無機質ボードの厚さは通常約6〜20mmである。本発明により、無機質ボードの厚さが約1〜6mmのものでも耐衝撃強度または曲げ強度等の機械的強度の低下なく使用することができる。
本発明に係るガラスクロスと無機質ボードとを積層するのは、接着剤により貼着する等自体公知の方法に基づいて行ってよい。接着剤としては、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、架橋型酢酸ビニル樹脂系、合成ゴム系等の接着剤を好適に使用することができる。中でも、エポキシ樹脂系接着剤がより好ましい。本発明に係るガラスクロスと無機質ボードとを貼着するための接着剤は実質的なホルムアルデヒドの発生源とならないことを特徴とする。本発明に係るヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材を構成する無機質ボード等の厚さを薄くしても、無機質ボードが本発明に係るガラスクロスにより補強されているために、上記複合材の耐衝撃強度または曲げ強度等の機械的強度が保持され、ガラスクロスがヒートクリーニング処理を受けることによりガラスクロスを構成するガラス繊維が脆化するために、本発明に係るヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材のカット性が良く、カットされた無機質ボードの側面から補強材として用いられるガラスクロスの一部がはみ出してこず、従ってガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材の取り扱い作業性が良好で、カットされたガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材の側面が綺麗で、且つホルムアルデヒド等の有毒ガスが実質的に発生しないガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材を得ることができる。
本発明に係るヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロスが積層された無機質ボードを基板として、この上の通常ガラスクロス面の反対側の面に塗料にて塗装を施すか、または化粧材を接着剤で貼着して板状建築資材として好適に使用することができる。
塗料としては、例えばウレタン系塗料、アクリル系塗料、ラッカー塗料、フッソ樹脂系塗料、シリコン樹脂系塗料、エマルジョン系水性塗料等を用いることができる。
化粧材としては、木質単板、模様印刷紙、塩化ビニルシート、ポリエチレンまたはポリプロピレン等の合成樹脂シートないしはフィルム、または合成樹脂含浸化粧紙等のシート状材料等を挙げることができる。
化粧材をシート状のもので構成する場合、それを基板に接着するための接着剤としては、α−オレフィン樹脂系、ビニルウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系等の公知の接着剤を好適に使用することができる。またこのような接着剤において、ホウ酸系難燃剤、グアニジン系難燃剤、水酸化アルミニウム等の公知の難燃剤・防火剤を添加してもよい。化粧材を基板に接着するのは、接着剤で貼着する等自体公知の方法にて行ってよい。
本発明により、板状建築資材を構成する無機質ボードの厚さを薄くしても、板状建築資材の耐衝撃強度または曲げ強度等の機械的強度が保持され、板状建築資材のカット性が良く、カットされた板状建築資材の側面から補強材として用いられるガラスクロスを構成するガラス繊維の一部がはみ出してこず、従って板状建築資材の取り扱い作業性が良好で且つカットされた板状建築資材の側面が綺麗で、且つ板状建築資材からホルムアルデヒド等の有毒ガスが実質的に発生しない板状建築資材を得ることができる。
以下に本発明を実施例に基づいて、より具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例および比較例中、得られたガラスクロスまたは複合体あるいは石膏ボードを次の方法により評価した。
〔評価方法〕
(1)ガラスクロスホツレ性
処理剤で処理されたガラスクロスをNTカッターでクロスの経糸方向に沿って切断し、切断面から経糸を1本解いた時のホツレ状態を観察して、ホツレにくい場合を○、ホツレ易い場合を×としてホツレ性を評価した。
(2)ホルムアルデヒド放散量
JIS A 6921壁紙のホルムアルデヒド放散量の試験方法に基づいて測定した。
(3)複合体カット性
処理剤で処理されたガラスクロスを石膏ボード(厚さが9.5mm,吉野石膏株式会社製)に接着剤ボンドクイック(エポキシ樹脂系化学反応型、コニシ株式会社製)を用いて貼り合わせて作製した複合体を丸鋸で切断した時のガラスクロスの切断面において、ガラスクロスを構成するガラス繊維糸のヒゲ状突起の発生有無を観察して、ヒゲ状突起がほとんど発生しない場合を○、多く発生する場合を×として複合体カット性を評価した。
(4)曲げ強度
JIS A 1408建築用ボード類の曲げ強度の試験方法に基づいて測定した。
〔実施例1〕
経糸および緯糸にガラス繊維G75 1/0 0.7Z(ユニチカグラスファイバー株式会社製)を使用し、エアージェット織機で織物密度が経糸31本/25mm、緯糸25本/25mm、質量が155g/mのガラスクロスを製織した。該ガラスクロスを400℃の雰囲気下にて30時間熱処理を行うことによりガラスクロスに付着しているガラス繊維製造時に付与した紡糸糊剤および製織時に付与した経糸糊剤を除去してヒートクリーニング処理されたガラスクロス(ヒートクロスと称する)を得た。該ヒートクロスを処理剤サイビノールEK−61(スチレン・アクリル共重合体樹脂、固形分濃度が40質量%、サイデン化学株式会社製)の24質量%水溶液に、付着量がヒートクロスに対して7質量%になるように、浸漬処理し、次いで170℃にて90秒間乾燥して処理ガラスクロスを得た。得られた処理ガラスクロスのホルムアルデヒド放散量を測定し、さらに処理ガラスクロスのホツレ性を評価した。その結果を表1に示した。
〔実施例2〕
サイビノールEK−61の代わりに処理剤WSバインダーOS−K(アクリル系樹脂、固形分濃度が40質量%、東洋インキ製造株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様に行った。得られた処理ガラスクロスのホルムアルデヒド放散量を測定し、さらに処理ガラスクロスのホツレ性を評価した。その結果を表1に示した。
〔比較例1〕
ヒートクロスの代わりにヒートクリーニング処理されていない生機クロスを使用した以外は実施例1と同様に行った。得られた処理ガラスクロスのホルムアルデヒド放散量を測定し、さらに処理ガラスクロスのホツレ性を評価した。その結果を表1に示した。
〔比較例2〕
サイビノールEK−61の代わりに処理剤ミルベンSM850(メラミン・ホルムアルデヒド重縮合物、固形分濃度が80質量%、昭和高分子化学株式会社製)および硬化剤ミルベンフィクサーLC−5(高級アミン塩酸塩、固形分濃度が50質量%、昭和高分子化学株式会社製)を容積比150:1の割合で配合した32.2質量%水溶液を使用した以外は実施例1と同様に行った。得られた処理ガラスクロスのホルムアルデヒド放散量を測定し、さらに処理ガラスクロスのホツレ性を評価した。その結果を表1に示した。
〔比較例3〕
ガラスクロスが積層されていない石膏ボード(厚さが9.5mm,吉野石膏株式会社製)。石膏ボードの曲げ強度を測定した。その結果を表1に示した。
〔実施例3〜4、比較例4〜5〕
実施例1〜2で得られた処理ガラスクロスを各々石膏ボード(厚さが9.5mm,吉野石膏株式会社製)に接着剤ボンドクイック(エポキシ樹脂系化学反応型、コニシ株式会社製)を用いて貼り合わせて複合体を作製した(実施例3〜4)。同様に比較例1〜2で得られた処理ガラスクロスを各々石膏ボード(厚さが9.5mm,吉野石膏株式会社製)に接着剤ボンドクイック(エポキシ樹脂系化学反応型、コニシ株式会社製)を用いて貼り合わせて複合体を作製した(比較例4〜5)。得られた複合体について、複合体カット性を評価した。さらに実施例3について、曲げ強度を測定した。その結果を表1に示した。
Figure 2005111903

Claims (7)

  1. ヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロスと無機質ボードとが積層されたガラスクロス複合材。
  2. 目止めが樹脂含浸または被覆によって行われていることを特徴とする請求項1記載のガラスクロス複合材。
  3. 樹脂がホルムアルデヒドを実質的に発生しないことを特徴とする請求項1または2に記載のガラスクロス複合材。
  4. 樹脂がアクリル系樹脂、エチレン−酢ビ共重合樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂またはエポキシ系樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガラスクロス複合材。
  5. 無機質ボードがケイ酸カルシウムボードまたは石膏ボードであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガラスクロス複合材。
  6. ヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロスと無機質ボードと化粧材とが積層された板状建築資材。
  7. 板状建築資材製造用のヒートクリーニングされ、目止めされたガラスクロス。
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CN111516086A (zh) * 2020-05-11 2020-08-11 嵊州亚坎空气净化设备有限公司 一种吸盘式家具局部甲醛去除装置

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