JP2005111482A - ブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法 - Google Patents

ブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄肉化に対して、ろう付後に十分高い強度を有しながらも、さまざまな加工に対して良好な成形性を有するブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯を、前記溶湯の圧荷重を鋳塊幅1mmあたり1000N以下に規定して、厚み10mm以上20mm以下の板状鋳塊に連続鋳造し、次いで前記板状鋳塊を圧下率50%未満(0%含む)で熱間圧延し、次いで冷間圧延するブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明はプレス成形やコルゲート成形を施してブレージングに供される、自動車用熱交換器用フィン材の製造方法に関するものである。
一般に自動車用のアルミニウム製熱交換器はろう付工法によって製造され、フィン材はプレス成形、ロール成形或いはコルゲート成形後に、チューブ材やプレート材などの部材に組み付けられ、ろう付けされる。前記アルミニウム製熱交換器用フィン材の鋳造法としては、双ロールキャスターに代表される薄板連続鋳造法、ベルト若しくはブロック式の厚板連続鋳造法、Direct Chill法などが挙げられる。この他、設備費が安い連続鋳造圧延と冷間圧延によるフィン材の製造方法が幾つか提案されている。
前記薄板連続鋳造法では、通常板厚10mm未満の鋳造板を製造し、この鋳造板を熱間圧延することなく冷間圧延してフィン材とする。近年、双ロールキャスター法では、凝固ロールによる圧下が考慮されており、数千〜数万N(板状鋳塊幅1mmあたり)の圧荷重が付与される。また鋳造条件、焼鈍条件等を規定した例がある(例えば特許文献1)。
一方、厚板連続鋳造法では、鋳造中溶湯には殆ど荷重がかからずに板厚10mm以上の鋳造板が製造され、前記鋳造板は、通常、熱間圧延および冷間圧延が施され、フィン材に供される。厚板連続鋳造法の例として、Al-Fe-Si-Mn系合金を10℃/秒を超える冷却速度で連続鋳造する例がある(例えば特許文献2)。
特開2002−241910 特表2002−521564
ところで前記アルミニウム製熱交換器は、自動車の燃費低減を目的に部材の軽量化つまり薄肉化が進んでいる。フィン材の薄肉化に対しては、熱交換器の耐圧強度を保持するために、ろう付後のフィン材の強度向上が必須である。また強度が向上すると張出性や伸びフランジ性が低下して割れ不良や寸法のばらつきが増加するので、フィン材には成形性の向上も望まれている。しかし、ろう付後の熱交換器の強度向上のためFe、Si、Mnなどの合金元素の添加量を増やすと成形性が低下するという問題がある。
成形性の向上については、合金元素や調質条件を変更して材料強度を調整したり、成形機を調整したりして対処しているが、成形性に最も影響する材料の表面特性については対策が殆ど講じられていないのが現状である。
本発明は、熱交換器用アルミニウム合金フィン材の薄肉化について、合金組成と鋳造条件との関係、熱間圧延条件と金属組織および成形性との関係を種々検討した結果に基づいてなされたものであり、その目的は、薄肉化に対して、ろう付後に十分高い強度を有しながらも、さまざまな加工に対して良好な成形性を有するブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法を提供することである。
請求項1記載発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯を、前記溶湯の圧荷重を鋳塊幅1mmあたり1000N以下に規定して、厚み10mm以上20mm以下の板状鋳塊に連続鋳造し、次いで前記板状鋳塊を冷間圧延することを特徴とするブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法である。
請求項2記載発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯を、前記溶湯の圧荷重を鋳塊幅1mmあたり1000N以下に規定して、厚み10mm以上20mm以下の板状鋳塊に連続鋳造し、次いで前記板状鋳塊を圧下率50%未満で熱間圧延し、次いで冷間圧延することを特徴とするブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法である。
請求項3記載発明は、前記連続鋳造方法がベルトキャスター法であることを特徴とする、請求項1又は2記載のブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法である。
請求項4記載発明は、前記連続鋳造方法において、離型剤を用いることを特徴とする、請求項1乃至3記載のブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法である。
請求項5記載発明は、前記アルミニウム合金が、0.1mass%を超え2.2mass%以下のFe、0.1mass%を超え2.0mass%以下のSi、および0.2mass%を超え2.5%mass%以下のMnを含有し、必要に応じて0.05mass%を超え0.5mass%以下のNi、0.05mass%を超え0.5mass%以下のCuのうちの1種あるいは2種を含有し、さらに0.3mass%以下のCr、0.3mass%以下のZr、0.3mass%以下のTi、4mass%以下のZn、0.3mass%以下のIn、0.3mass%以下のSn、1mass%以下のMgのうち1種または2種以上を含有し、残部不可避不純物からなるアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法である。
本発明は、所定組成のアルミニウム又はアルミニウム合金を、連続鋳造法により、鋳造条件を規定して鋳造して、表層近傍が微細な急冷凝固組織からなる板状鋳塊とし、さらにこの板状鋳塊を熱間圧延を施さず、或いは熱間圧延を圧延率50%未満で施して、前記急冷凝固組織を冷間圧延後のフィン材にまで持ち来たすので、得られるフィン材は高強度でかつ成形性に優れたものとなり、フィン材の薄肉化が可能となる。さらに前記連続鋳造で鋳型内面に離型剤を塗布すると前記離型剤は潤滑効果を有する粒子として鋳塊表面に付着し、これをフィン材にまで残存させることによりフィン材の成形性が一層高まる。
本発明者等はフィン材の薄肉化について種々検討する中で、薄肉化のために合金濃度を高めると、鋳造時に粗大な化合物が晶出し、この粗大晶出相が成形時に亀裂の起点となり易いこと、この亀裂は合金元素がFe、Si、Mnなどのときに特に起き易いことを見出した。そしてさらに検討を進め、前記晶出相による亀裂の発生は、鋳塊表面を微細な急冷凝固組織とし、熱間圧延での圧延率を低く抑え、冷間圧延時に鋳塊内部の粗大晶出相を分断することにより防止できることを明らかにした。
本発明において、前記鋳塊表面近傍を微細な急冷凝固組織とするためには、鋳塊厚さを10mm以上にする必要がある。鋳塊厚さが10mm未満では最終フィン材までの圧延率が小さく晶出相が十分に分断されなくなり、その結果、フィン材の強度が不足し、さらには破断起点となるサイズの晶出相の個数が多くなって成形性が低下する。一方、鋳塊厚さが20mmを超えると冷却速度が遅くなり晶出相が粗大化してしまう。
従って、本発明では鋳塊厚さを10mm以上20mm以下に規定する。鋳塊厚さは10mm以上15mm以下が特に好ましい。
本発明において、鋳塊表面近傍を微細な急冷凝固組織とするためには、溶湯の圧荷重を鋳塊幅1mmあたり1000N以下で鋳造することが必要である。これは、本発明者らがさまざまな鋳造条件により実験を行い、溶湯の圧荷重が鋳塊幅1mmあたり1000Nより大きいと表面近傍の微細な組織が破壊され、中央部の組織との差異が無くなることを確認した。溶湯の圧荷重は鋳塊幅1mmあたり600N以下が特に好ましい。
本発明において、連続鋳造法には、圧荷重を低位に制御し易いベルトキャスター法が推奨される。
本発明等は、上述のように、鋳塊表面近傍を微細な急冷凝固組織とし、これを冷間圧延後のフィン材にまで持ち来たすことによりフィン材の成形加工性を高めたものであるが、本発明者らはフィン材の成形加工性をさらに高めるために、フィン材の成形性と材料表面との関係について検討した。その結果、成形性の向上には、潤滑油を塗布する他に、材料表面に潤滑効果を有する粒子を付着させておくことが有効なことを見出した。
前記潤滑効果を有する粒子は、成形加工前に材料表面にコーティング等により付着させても良いが、この方法は工数が増加してコスト的に不利な上、粒子密度が均一になるようにコーティングするのが困難で、かえって潤滑性を低下させてしまう。
そこで、本発明者らは、前記粒子をフィン材の表面に均一に薄く塗布する方法について検討した。その結果、連続鋳造鋳型に離型剤を塗布し、かつ溶湯の圧荷重を規定し、また熱間圧延での圧延率を50%未満(0%含む)に規定すると、前記粒子は冷間圧延後にも材料表面に残存し、これがフィン成形時に材料と成形型内面との潤滑性を高め、成形性が向上することを見出した。
前記離型剤としてはシリカまたはカーボンが潤滑効果が大きく推奨される。また連続鋳造時の溶湯の圧荷重は鋳塊幅1mmあたり1000N以下に規定すると離型剤が表面から剥離する量が著しく減少する。圧荷重は鋳塊幅1mmあたり600N以下が特に好ましい。
なお前記離型剤および前記圧荷重の規定値は本発明者らがさまざまな条件で実験をして見出したものである。
本発明者等は、さまざまな条件で熱間圧延し、次いで冷間圧延してフィン材を製造し、その組織を観察したところ、熱間圧延を圧延率50%以上で行ったものは、表層近傍の急冷凝固組織が破壊したり、表面に付着した潤滑効果を有する粒子がロールにコーティングされて剥離することを知見した。従って、前記急冷凝固組織或いは潤滑効果を有する粒子をフィン材にまで持ち来たしてフィン材の成形性を改善するためには熱間圧延を全く行わないか、熱間圧延率を50%未満とする必要がある。
本発明において、熱間圧延前の加熱温度等の他の条件は、フィン材の成形性を損なわない範囲で任意である。また冷間圧延率については特に規定しない。その理由は、冷間圧延ではロールコーティングが発生せず、表面近傍の急冷凝固組織や潤滑効果を有する粒子が剥離しないためである。従って通常の冷間圧延条件であれば、本発明のフィン材の成形性向上効果が損なわれることはない。このような条件でフィン材を製造することにより、離型剤として材料表面に付着した潤滑効果を有する粒子は熱間圧延で剥離することなく冷間圧延材にまで持ち来たされる。このためフィン材の成形性が向上する。
本発明では、冷間圧延中に施す中間焼鈍条件についても規定しない。中間焼鈍はバッチ式焼鈍や連続焼鈍などにより一般的な加熱を行えば良い。各種調質条件や、最終冷間圧延率もフィン材の要求特性を考慮して決めれば良い。
本請求項5発明は、本発明で用いる望ましいフィン材のアルミニウム合金で、必須元素として、Fe、Si、Mnをそれぞれ適量含有し、必要に応じてNi、Cuの1種または2種を含有し、さらに必要に応じてCr、Zr、Ti、Zn、In、Sn、Mgのうちの1種または2種以上をそれぞれ適量含有するものである。
以下に前記合金元素について作用と含有量の規定理由について説明する。
Feはろう付後のフィン材の強度向上に寄与する。その含有量を、0.1mass%を超え2.2mass%以下に規定する理由は、0.1mass%以下ではその効果が十分に得られず、2.2mass%を超えると晶出相が粗大化するため本発明の製造方法によっても成形性を改善することができないためである。また多量のFeは加工性を悪化させる。Feの含有量は0.7mass%以上1.9mass%未満がより好ましい。
Siもろう付後のフィン材の強度向上に寄与する。その含有量を0.1mass%を超え2.0mass%以下に規定する理由は、0.1mass%以下ではその効果が十分に得られず、2.0mass%を超えると合金の融点が低下し、ブレージング用フィン材として用いる場合にろう材の拡散によってフィン材が座屈してしまうためである。Siの含有量は0.3mass%以上1.6mass%以下がより好ましい。
Mnもろう付後のフィン材の強度向上に寄与する。その含有量を0.2mass%を超え2.5mass%以下に規定する理由は、0.2mass%以下ではその効果が十分に得られず、2.5mass%を超えるとAl-Fe-Mn系晶出相の数およびサイズが共に増大し、本発明の製造方法においても成形性を改善することができないためである。Mnの含有量は0.3mass%を超え2.0mass%以下がより好ましい。
本発明では必要に応じて0.05mass%を超え0.5mass%以下のNi、0.05mass%を超え0.5mass%以下のCuのうちの1種または2種を添加する。これらの元素はいずれも強度向上のために添加するが、0.05mass%以下ではその効果が十分に得られず、0.5mass%を超えるとAl-Fe-Ni系晶出相が粗大化し成形性が悪化する。またCuはSiと同様合金の融点を下げるため0.5mass%以下とする。
以上の添加元素の他に、0.3mass%以下のCr、0.3mass%以下のZr、0.3mass%以下のTi、4mass%以下のZn、0.3mass%以下のIn、0.3mass%以下のSn、1mass%以下のMgのうち1種または2種以上を含有してもよい。これらの合金元素はフィン材に要求される種々の特性に重要な作用を示すものである。以下に各元素の作用と含有量の規定理由を述べる。
CrおよびZrはろう付後のフィン材の強度向上に寄与するとともに、ろう付時にフィン材の再結晶粒を粗大化させてフィンの耐垂下性を高め、またフィンへのろうの拡散を防止する。CrおよびZrの含有量をそれぞれ0.3mass%以下とする理由は0.3mass%を超えると金属間化合物が成長して前記諸特性が低下するためである。CrおよびZrの含有量はそれぞれ0.08mass%以下がより好ましい。
Tiはろう付後の強度を向上させると共に凝固組織を微細化する。その含有量を0.3mass%以下に規定する理由は、0.3mass%を超えるとフィン材の犠牲防食効果および導電率が低下するためである。0.08mass%以下、特には0.02mass%以下がより好ましい。
Zn、In、Snはフィン材の犠牲防食効果を高める。どの元素をどの程度添加するかはフィン材に要求される防食特性や導電性を考慮して決めればよい。しかしInおよびSnは少量の添加で十分な犠牲陽極効果を発揮するが、高価なこと、屑のリサイクル性を阻害するという問題があり、本発明では特にZnの添加を推奨する。
Znは添加量を増すとフィン材自体の耐腐食性を低下させるために4mass%以下に規定するが、2mass%以下、特には1mass%以下が推奨される。Znの添加量は防食を行う相手の材料により決めればよいが、通常0.5mass%以上添加することが望ましい。InおよびSnの添加量は、高価なこととリサイクル性を考慮して各々0.3mass%以下に規定する。
Mgは強度向上に寄与する。その含有量を1mass%以下に規定する理由は、Mgは1mass%を超えるとNBろう付け工法でフラックスと反応してろう付性を著しく低下させるためである。Mgの含有量は0.5mass%以下、特には0.05mass%以下が好ましい。
以下に本発明を実施例により詳細に説明する。
表1に示す本発明規定組成のAl合金(No.A〜F)を溶解し、得られた溶湯をベルトキャスター法により板厚10〜20mmの板状鋳塊に鋳造し、この板状鋳塊を熱間圧延後冷間圧延するか、熱間圧延せずに冷間圧延してフィン材を製造した。一部はベルトキャスターの鋳型内面に離型剤としてシリカまたはカーボンを塗布した。
板状鋳塊厚さ、プーリ(ベルト車)により付与した圧荷重値、熱間圧延率、冷間圧延工程などを表2に示した。いずれも本発明規定条件内で変化させた。
比較例1として、表1に示す本発明規定外組成のAl合金(No.G〜J)を用いた他は、実施例1と同じ方法によりフィン材を製造した。
比較例2として、鋳造条件および熱間圧延条件を本発明規定外条件(表2参照)とした他は、実施例1と同じ方法によりフィン材を製造した。
Figure 2005111482
Figure 2005111482
実施例1及び比較例1、2で製造した各々のフィン材から試験片を切り出し、エリクセン値、プレス成形性、コルゲート成形性、引張強さを調べた。
エリクセン値はJIS-Z2247に準じて測定した。
プレス成形性は深絞り試験を行って調べた。深絞り試験は、直径50mm、肩R9mmの円筒ポンチを用い、ポンチ速度200mm/秒、しわ押さえ力300kgfとし、試験片の両面に潤滑油を塗布して行った。試験個数は各30とした(n=30)。
プレス成形性は試験後の試験片を目視および顕微鏡で観察して調べた。破断も皺も観察されない場合はプレス成形性が極めて良好(◎)、破断はないが皺が若干観察された場合はプレス成形性が良好(○)、皺が多いか破断が観察された場合は不良(×)と判定した。
コルゲート成形性は、各フィン材をコルゲート機を用いて、山数100、山間隔2.5mm(設定値)のコルゲート状に成形して調べた。山間隔が2.5mm±20%以上の山が100山中10未満の場合はコルゲート成形性が良好(○)、10以上の場合は不良(×)と判定した。
引張強さはJIS5号試験片を窒素ガス雰囲気中でろう付け条件と同じ条件(600℃×3分)で加熱し、これを室温で引張試験して調べた。引張強さは平均値(n=5)で示した。
調査結果を表3に纏めて示す。表3には冷間圧延中の材料破断の有無を併記した。
Figure 2005111482
表3から明らかなように、本発明例の実施例No.1〜8はいずれも冷間圧延中破断することなく良好に製造できた。またプレス成形性およびコルゲート成形性は共に良好で、エリクセン値および引張強さも高い値を示した。特に、鋳造時鋳型内面にシリカを塗布したNo.7とカーボンを塗布したNo.8はいずれもプレス成形性が極めて優れた。
これに対し、比較例1のNo.9〜12は合金組成が本発明規定外のためいずれかの特性が劣った。即ち、No.9はFeが多いため、No.11はMnが多いためいずれもエリクセン値、プレス成形性、コルゲート成形性が劣った。No.10はSiが多いためエリクセン値、プレス成形性が劣った。No.12はFeが少ないためろう付け加熱後の引張強さが劣った。No.9はFeが多いため冷間圧延中に破断が生じた。
また、比較例2のNo.13〜16は鋳造条件または熱間圧延条件が本発明規定外のため材料表面に微細な急冷凝固組織或いは潤滑効果を有する粒子が存在せず、いずれもプレス成形性が劣った。さらにNo.13、15はエリクセン値およびコルゲート成形性が劣り、No.16は引張強さが劣った。

Claims (5)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯を、前記溶湯の圧荷重を鋳塊幅1mmあたり1000N以下に規定して、厚み10mm以上20mm以下の板状鋳塊に連続鋳造し、次いで前記板状鋳塊を冷間圧延することを特徴とするブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法。
  2. アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯を、前記溶湯の圧荷重を鋳塊幅1mmあたり1000N以下に規定して、厚み10mm以上20mm以下の板状鋳塊に連続鋳造し、次いで前記板状鋳塊を圧下率50%未満で熱間圧延し、次いで冷間圧延することを特徴とするブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法。
  3. 前記連続鋳造方法がベルトキャスター法であることを特徴とする、請求項1又は2記載のブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法。
  4. 前記連続鋳造方法において、離型剤を用いることを特徴とする、請求項1乃至3記載のブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法。
  5. 前記アルミニウム合金が、0.1mass%を超え2.2mass%以下のFe、0.1mass%を超え2.0mass%以下のSi、および0.2mass%を超え2.5%mass%以下のMnを含有し、必要に応じて0.05mass%を超え0.5mass%以下のNi、0.05mass%を超え0.5mass%以下のCuのうちの1種あるいは2種を含有し、さらに0.3mass%以下のCr、0.3mass%以下のZr、0.3mass%以下のTi、4mass%以下のZn、0.3mass%以下のIn、0.3mass%以下のSn、1mass%以下のMgのうち1種または2種以上を含有し、残部不可避不純物からなるアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法。
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