JP2005110508A - 血管内皮増殖因子受容体2型に対する特異的結合性を有するヘビ毒由来血管内皮増殖因子様タンパク質と用途 - Google Patents
血管内皮増殖因子受容体2型に対する特異的結合性を有するヘビ毒由来血管内皮増殖因子様タンパク質と用途 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 KDRに対する特異的結合性を有し、Flt−1対する結合性は示さない、血圧降下活性に優れたVEGF様タンパク質として、Vipera ammodytes ammodytesのヘビ毒から単離されたVEGF様タンパク質;vammin、ならびに、Daboia russelli russelliのヘビ毒から単離されたVEGF様タンパク質;VR−1が新規に精製・単離され、そのアミノ酸配列も解明された。
【選択図】 図2
Description
渋谷正史、倉林正彦編、 実験医学、20(増刊)、 1070−1269 (2002) 小野真弓、桑野信彦著、 血管新生とがんの生物学、 共立出版、 1−97 (2000) 佐藤靖史編、 血管新生の最前線、 羊土社、 10−171 (1999) Li, B.等, Hypertension, 39, 1095−1100 (2002) Le, J.等, Science, 299, 890−893 (2003) Gille, H.等, J. Biol. Chem., 276, 3222−3230 (2001) 米国特許第6057428号明細書 米国特許第6020473号明細書 米国特許第6541008号明細書 国際公開 第00/ 63380号パンフレット 国際公開 第09/708313パンフレット Ogawa, S.等, J. Biol. Chem., 273, 31273−31282 (1998) Meyer, M.等, EMBO J., 18, 363−374 (1999) Wise, L. M.等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 96, 3071−3076 (1999) Komori, Y.等, Toxicon, 28, 359−369 (1990) Komori, Y.等, Biochemistry, 38, 11796−11803 (1990) Junqueira de Azevedo, I. L.等, J. Biol. Chem., 276, 39836−39842 (2001) Gasmi, A.等, Biochem. Biophys. Res. Commun., 268, 69−72 (2000) Gasmi, A.等, J. Biol. Chem., 277, 29992−29998 (2002)
Vipera ammodytes ammodytes由来の血管内皮増殖因子VEGF様タンパク質;vamminであり、
該vamminタンパク質は、
血管内皮増殖因子受容体2型(VEGF receptor 2;KDR)に対する結合性を有し、血管内皮増殖因子受容体1型(VEGF receptor 1;Flt−1)、血管内皮増殖因子受容体3型(VEGF receptor 3;Flt−4)、およびニューロピリン−1(neuropilin−1)に対する結合性は示さず、
配列番号1のアミノ酸配列を有するペプチド鎖ユニット二本が鎖間ジスルフィド結合で連結されたホモ二量体である
ことを特徴とするvamminタンパク質である。
vamminタンパク質の変異体タンパク質であって、
該変異体タンパク質は、
配列番号1のアミノ酸配列中のアミノ酸を他のアミノ酸への置換により変異されている、ペプチド鎖ユニット二本が鎖間ジスルフィド結合で連結されたホモ二量体であり、
前記変異アミノ酸配列は、配列番号1に対して、N末端から55番目のアミノ酸残基は、Argである変異を有し、
血管内皮増殖因子受容体2型(VEGF receptor 2;KDR)に対する結合性を有し、血管内皮増殖因子受容体1型(VEGF receptor 1;Flt−1)、血管内皮増殖因子受容体3型(VEGF receptor 3;Flt−4)、およびニューロピリン−1(neuropilin−1)に対する結合性は示さない
ことを特徴とするVEGF様タンパク質変異体である。
vamminタンパク質の変異体タンパク質であって、
該変異体タンパク質は、
配列番号1のアミノ酸配列中のアミノ酸を他のアミノ酸への置換により変異されている、ペプチド鎖ユニット二本が鎖間ジスルフィド結合で連結されたホモ二量体であり、
前記変異アミノ酸配列は、配列番号1に対して、N末端から22番目のアミノ酸残基は、Serであり、N末端から55番目のアミノ酸残基は、Argであり、74番目、77番目、79番目のアミノ酸残基は、それぞれ、Arg、Ser、Lysのいずれかである変異を有し(但し、配列番号3のアミノ酸配列と一致する選択を除く)、
血管内皮増殖因子受容体2型(VEGF receptor 2;KDR)に対する結合性を有し、血管内皮増殖因子受容体1型(VEGF receptor 1;Flt−1)、血管内皮増殖因子受容体3型(VEGF receptor 3;Flt−4)、およびニューロピリン−1(neuropilin−1)に対する結合性は示さない
ことを特徴とするVEGF様タンパク質変異体である。
Daboia russelli russelli由来の血管内皮増殖因子VEGF様タンパク質;VR−1であり、
該VR−1タンパク質は、
血管内皮増殖因子受容体2型(VEGF receptor 2;KDR)に対する結合性を有し、血管内皮増殖因子受容体1型(VEGF receptor 1;Flt−1)、血管内皮増殖因子受容体3型(VEGF receptor 3;Flt−4)、およびニューロピリン−1(neuropilin−1)に対する結合性は示さず、
配列番号2のアミノ酸配列を有するペプチド鎖ユニット二本が鎖間ジスルフィド結合で連結されたホモ二量体である
ことを特徴とするVR−1タンパク質である。
VR−1タンパク質の変異体タンパク質であって、
該変異体タンパク質は、
配列番号2のアミノ酸配列中のアミノ酸を他のアミノ酸への置換により変異されている、ペプチド鎖ユニット二本が鎖間ジスルフィド結合で連結されたホモ二量体であり、
前記変異アミノ酸配列は、配列番号2に対して、N末端から55番目のアミノ酸残基は、Argであり、74番目、77番目、79番目のアミノ酸残基は、それぞれ、Arg、Ser、Lysのいずれかである変異を有し、
血管内皮増殖因子受容体2型(VEGF receptor 2;KDR)に対する結合性を有し、血管内皮増殖因子受容体1型(VEGF receptor 1;Flt−1)、血管内皮増殖因子受容体3型(VEGF receptor 3;Flt−4)、およびニューロピリン−1(neuropilin−1)に対する結合性は示さない
ことを特徴とするVEGF様タンパク質変異体である。
すなわち、本発明にかかるvamminタンパク質の調製方法は、
Vipera ammodytes ammodytesのヘビ毒から、vamminタンパク質を精製、単離する方法であって、
前記ヘビから採取されるヘビ毒中に含まれるvamminタンパク質を、多段のクロマトグラフィーを用いて、精製する工程を有し、
単離される該vamminタンパク質は、非還元下において、SDS−PAGE解析において、25.8kDaのバンドを示す
ことを特徴とするvamminタンパク質の精製、単離方法である。
Daboia russelli russelliのヘビ毒から、VR−1タンパク質を精製、単離する方法であって、
前記ヘビから採取されるヘビ毒中に含まれるVR−1タンパク質を、多段のクロマトグラフィーを用いて、精製する工程を有し、
単離される該VR−1タンパク質は、非還元下において、SDS−PAGE解析において、25.2kDaのバンドを示す
ことを特徴とするVR−1タンパク質の精製、単離方法である。
すなわち、本発明にかかるVEGF様タンパク質の用途発明の一つは、
血圧降下剤を含んでなる医薬組成物の調製における、該医薬組成物中の血圧降下活性を有する活性成分としての、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、上述する本発明にかかるヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用であって、
前記医薬組成物は、血圧降下活性を有する活性成分として、前記HFタンパク質、上記のvamminタンパク質、vamminタンパク質変異体、VR−1タンパク質、VR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種を、そのキャリアとともに含んでなる
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用である。
肝炎症の治療用途に使用可能な、KDRに対するVEGF様タンパク質の結合に起因する、細胞増殖作用を利用して、KDRを介した肝細胞の保護作用を惹起する作用を示す活性成分を含んでなる医薬組成物の調製における、該VEGF様タンパク質成分としての、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、上述する本発明にかかるヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用であって、
前記医薬組成物は、KDRを介した肝細胞の保護作用を惹起する作用を示す活性成分として、前記HFタンパク質、上記のvamminタンパク質、vamminタンパク質変異体、VR−1タンパク質、VR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種を、そのキャリアとともに含んでなる
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用である。
動脈硬化に対する外科的治療の経皮的環動脈介入術(PCI)に付随する血管内皮損傷の治療ないしは、虚血性疾患に対する治療用途の、KDRに対するVEGF様タンパク質の結合に起因する、KDRを介したNO合成酵素の活性化が誘起する血管弛緩作用、血小板凝集阻害、抗血栓作用、抗炎症作用を利用している、医薬組成物の調製における、該VEGF様タンパク質成分としての、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、上述する本発明にかかるヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用であって、
前記医薬組成物は、KDRに対して結合性を有するVEGF様タンパク質成分として、前記HFタンパク質、上記のvamminタンパク質、vamminタンパク質変異体、VR−1タンパク質、VR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種を、そのキャリアとともに含んでなる
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用である。
すなわち、本発明にかかるVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子の用途発明の一つは、
KDRに対して結合性を有するVEGF様タンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子より、宿主細胞中において、該VEGF様タンパク質を組換え発現するため、組換え導入可能なベクター中に挿入されてなる遺伝子組換え用ベクターの形態で含まれてなる、該VEGF様タンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子としての、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、上述する本発明にかかるヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子の使用であって、
前記医薬組成物は、VEGF様タンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子として、
前記HFタンパク質、上記のvamminタンパク質、vamminタンパク質変異体、VR−1タンパク質、VR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子を、宿主細胞中において、該VEGF様タンパク質を組換え発現するため、組換え導入可能なベクター中に挿入されてなる遺伝子組換え用ベクターの形態で含む
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子の使用である。
すなわち、本発明にかかるVEGF様タンパク質の用途発明の他の一つは、
KDRに対して結合性を有するVEGF様タンパク質に関して、該VEGF様タンパク質のKDRに対する結合の阻害活性を有する化合物をスクリーニングする、イン ビトロのKDRに対する結合の阻害活性アッセイ系の構成における、該KDRに対する結合性を有するVEGF様タンパク質試薬としての、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、上述する本発明にかかるヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用であって、
該イン ビトロのKDRに対する結合の阻害活性アッセイ系は、系内に存在させる被験化合物の結合阻害活性を、該KDRに対する結合性を有するVEGF様タンパク質試薬のKDRに対する結合量の変化によって評価するアッセイ系であり、
該KDRに対する結合性を有するVEGF様タンパク質試薬として、前記HFタンパク質、上記のvamminタンパク質、vamminタンパク質変異体、VR−1タンパク質、VR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種を用いる
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用である。
すなわち、本発明にかかるVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質を使用する方法の一つは、
血管新生病に対する治療用途の、VEGF様タンパク質のKDRに対する結合性に対する、阻害活性を有する化合物を有効成分として含んでなる医薬組成物の調製における、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、上述する本発明にかかるヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用であって、
前記医薬組成物は、上記の本発明にかかる結合阻害活性アッセイ系を利用して選択される、前記KDRに対する結合性に対する阻害機構として、KDR中のリガンドとの結合部位に結合して、リガンドとの結合阻害するもの、あるいは、KDR中の結合部位以外の部位に結合して、結合部位のコンフォメーションを変化させて、リガンドとの結合を阻害するものを含む、KDRに対する結合性に対する阻害活性を有する化合物を有効成分として含み、
該結合阻害活性アッセイ系を利用する選択において、
該KDRに対する結合性を有するVEGF様タンパク質試薬として、前記HFタンパク質、上記のvamminタンパク質、vamminタンパク質変異体、VR−1タンパク質、VR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種を用いる
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用である。
配列1:vamminの110アミノ酸からなるペプチド鎖の一次構造
EVRPFLEVHE RSACQARETL VPILQEYPDE
ISDIFRPSCV AVLRCSGCCT DESLKCTPVG
KHTVDLQIMR VNPRTQSSKM EVMKFTEHTA
CECRPRRKQG EPDGPKEKPR
また、VR−1を構成する、109アミノ酸からなるペプチド鎖の一次構造(アミノ酸配列)は、下記の配列2:
配列2:VR−1の109アミノ酸からなるペプチド鎖の一次構造
EVRPFLDVYQ RSACQTRETL VSILQEHPDE
ISDIFRPSCV AVLRCSGCCT DESMKCTPVG
KHTADIQIMR MNPRTHSSKM EVMKFMEHTA
CECRPRWKQG EPEGPKEPR
である。
配列3:HFの110アミノ酸からなるペプチド鎖の一次構造
EVRPFLEVHE RSACQARETL VSILQEYPDE
ISDIFRPSCV AVLRCSGCCT DESLKCTPVG
KHTVDLQIMR VNPRTQSSKM EVMKFTEHTA
CECRPRRKQG EPDGPKEKPR
あるいは、Vipera lebetinaのヘビ毒から単離されているICPPの一次構造、下記配列4:
配列4:ICPPの110アミノ酸からなるペプチド鎖の一次構造
EVRPFPDVHE RSACQARETL VSILQEYPDE
ISDIFRPSCV AVLRCSGCCT DESLKCTPVG
KHTVDMQIMR VNPRTQSSKM EVMKFTEHTA
CECRPRRKQG EPDGPKEKPR
と対比すると、極めて高い相同性を示すことを、下記実施例に記載するように、本発明者らのアミノ酸配列の解析によって、解明された。
配列5:Lys55→Argの変異を有するvammin変異体の110アミノ酸からなるペプチド鎖の一次構造
EVRPFLEVHE RSACQARETL VPILQEYPDE
ISDIFRPSCV AVLRCSGCCT DESLRCTPVG
KHTVDLQIMR VNPRTQSSKM EVMKFTEHTA
CECRPRRKQG EPDGPKEKPR
など、
また、天然のVR−1と実質的に等価な生理活性を保持する、VR−1タンパク質の人為的な変異体として、ペプチド鎖二本が、鎖間のジスルフィド結合で連結されたホモ2量体を構成するペプチド鎖の一次構造が、下記する配列6:
配列6:Lys55→Argの変異を有するVR−1変異体の109アミノ酸からなるペプチド鎖の一次構造
EVRPFLDVYQ RSACQTRETL VSILQEHPDE
ISDIFRPSCV AVLRCSGCCT DESMRCTPVG
KHTADIQIMR MNPRTHSSKM EVMKFMEHTA
CECRPRWKQG EPEGPKEPR
下記する配列7:
配列7:Ser22→Proの変異を有するVR−1変異体の109アミノ酸からなるペプチド鎖の一次構造
EVRPFLDVYQ RSACQTRETL VPILQEHPDE
ISDIFRPSCV AVLRCSGCCT DESMKCTPVG
KHTADIQIMR MNPRTHSSKM EVMKFMEHTA
CECRPRWKQG EPEGPKEPR
など、ならびに、これらの一アミノ酸置換を組み合わせたものとすると、好ましいと判断される。
(工程1) Superdex 200pg ゲル濾過クロマトグラフィー
(工程2) HiTrap heparin High Performanceカラム・クロマトグラフィー
(工程3) Q−Sepharose High Performanceカラム・クロマトグラフィー
(工程4) SP−Sepharose High Performanceカラム・クロマトグラフィー
(工程5) Mono S カラム・クロマトグラフィー
の形態とすると、効率的で、高い精製純度が容易に達成でき、好ましいものである。なお、各段における、夾雑物の除去・分離の原理が、実質的に同じとなるように、具体的な工程順序、利用されるカラムの種類、各カラム精製における緩衝液、溶出条件などは、適宜変更することが可能である。
各ヘビ毒からVEGF様タンパク質;vamminとVR−1を精製・単離する手順、
該vamminとVR−1は、ペプチド鎖二本がジスルフィド結合したホモ2量体であることの確認、そのペプチド鎖のアミノ酸配列の決定、
VEGF受容体との結合特性とその結合特性に関与するアミノ酸配列上の特徴、
ヘビ毒由来のVEGF様タンパク質;vammin、VR−1、HFの血圧降下能と、その作用機序の解明、
の各項目に関して、より具体的に説明を行う。
下記する、各ヘビ毒からVEGF様タンパク質;vamminとVR−1を、それぞれ精製、単離する工程では、精製の段階における精製純度の評価手段である、これらヘビ毒由来のVEGF様タンパク質のELISA法分析、ウエスタン・ブロット分析には、交差反応性を有する、抗HF抗体を利用している。
2. 各ヘビ毒由来のVEGF様タンパク質の精製方法
各ヘビ毒中に含まれる、VEGF様タンパク質の精製は、クロマトグラフィー装置:FPLC systemと、評価装置:AKTAexplorer 10S (Amersham Biosciences)とを使用して、4℃で行った。各クロマトグラフィー・カラムの溶出画分に含まれる、蛋白質濃度の測定は、280 nmの吸光度測定によって行った。
予め、50 mM Tris−HCl pH 8.0 緩衝液で平衡した、Superdex 200pg ゲル濾過クロマトグラフィー・カラム(2.6 cmφ×60 cm L)に、流速:2 mL/minで、前記粗ヘビ毒溶液をアプライした。各溶出画分に含まれる、vamminの検出、濃度測定は、抗HF抗体を使用して、ELISA法によって行った。vamminを含む画分をプールし、次段の精製に用いた。
前記Tris−HCl緩衝液で平衡した、HiTrap heparin High Performanceカラムに、プールした前段のvammin画分をアプライした。該カラムからの溶出は、流速:1 mL/minで、20カラム容量を、0.6 M NaClまでの線形勾配の条件で行った。同じく、各溶出画分をELISA法で分析した結果、vamminは、0.3 M NaCl付近に溶出されていた。プールされた、vamminを含む画分は、50 mM Tris−HCl pH 8.0に透析して、脱塩を行った。この透析処理液を、次段の精製に用いた。
前段の透析処理液を、Q−Sepharose High Performance column(1.6 cmφ×10 cm L)にアプライした。ELISA法で分析した結果、vamminは、素通り分画に含まれていた。プールされた、素通り分画は、20 mM imidazole−HCl pH 6.0に透析した。透析により、緩衝液を交換した、vamminを含む透析処理液を、次段の精製に用いた。
前記imidazole−HCl緩衝液で平衡した、SP−Sepharose High Performance column(1.6 cmφ×11 cm L)に、前段のvamminを含む透析処理液をアプライした。該カラムからの溶出は、流速:1 mL/minで、4カラム容量を、0.3 M NaClまでの線形勾配の条件で行った。
最後に、前段のvamminを含む画分に、Mono S column精製を施し、精製評品とした。
3. アミノ酸配列分析
常法に従い、VR−1とvammin、それぞれ5 nmolを、還元アルキル化した(Yamazaki, Y.等, Biochemistry, 41, 11331−11337 (2002)参照)。凍結乾燥した該ホモ2量体タンパク質を構成する、S−アルキル化ペプチド鎖を、エンドプロテアーゼ Lys−C、Asp−N、Arg−Cで、24時間37℃で消化し、断片化した。前記エンドプロテアーゼ酵素消化で得られる、各ペプチド断片を、プロテインシークエンサー(Applied Biosystems 473A, 477, Shimadzu PPSQ−21A)によって分析した。N末端のピロリドン環の開環は、メタノール・塩酸で行った(Kawasaki, I.等, Anal. Biochem., 48, 546−556 (1972)参照)。また、別途、凍結乾燥したS−アルキル化ペプチド鎖(250 pmol)を、40℃で2時間、3N HCl/MeOHで処理し、そのN末アミノ酸配列を、プロテインシークエンサーで分析した。これらエンドプロテアーゼ酵素消化で得られる、各ペプチド断片のアミノ酸配列、N末アミノ酸配列に基づき、各ホモ2量体タンパク質を構成するペプチド鎖の全アミノ酸配列を決定した。
4. ヘビ毒由来のVEGF様タンパク質;vammin、VR−1、HFの血圧降下能の評価
ヘビ毒由来のVEGF様タンパク質が示す血圧降下能の測定は、オスのWistar rat(各群個体数 n=3または5, 150〜220 g)を使用して行った。各個体について、カルバミン酸エチルエステル(1 g/kg)の腹膜注射による麻酔後、25% MgSO4で満たしたポリエチレンチューブを頸動脈に挿入し、圧力トランスデューサー(モデルP10EZ, Becton Dickinson)に接続して、動脈圧をモニターした。圧力トランスデューサーで測定される収縮期、拡張期、平均動脈圧は、アンプ(model AP−621日本光電)につながれたレコーダーで記録した。
5. NO合成酵素の活性化に関するイムノ・アッセイ分析
ヘビ毒由来のVEGF様タンパク質;vammin、VR−1、HFは、KDRとの結合を介して、NO合成酵素の活性化を誘起することを、下記のイムノ・アッセイ法により検証した。
6. 表面プラズモン共鳴によるレセプター結合性解析
ヘビ毒由来のVEGF様タンパク質;vammin、VR−1、HFのレセプター結合解析を、表面プラズモン共鳴法を利用して行った。
表1に、ヘビ毒由来のVEGF様タンパク質;vammin、VR−1、HF、ならびに、組換え生産ヒトVEGF165に関して、Flt−1−IgGとKDR−IgGのそれぞれに対する、結合速度定数(kass)、解離速度定数(kdiss)、最大結合量(Rmax)を算出した値と、計算されたみかけの解離定数(Kd)を示す。vamminのKDRに対するkassとkdissは、ヒトVEGF165と比較して、ともに小さかった。すなわち、KDRに対するvamminの結合は、VEGF165と比べて、遅く強固な結合であることを示している。
kassの比として、計算した値である。
7. 細胞増殖活性の評価
細胞増殖活性は、WST−8法による細胞数計測により評価した。ウシ大動脈内皮細胞を、96ウェルプレートに3,000個/ウェルとなるよう播種した。6時間培養した後、0.1%ウシ胎児血清を含む培地に交換した。さらに、18時間後、前記培地にvamminならびにVEGF165(陽性対照)を添加し、培養を6日間継続した後、細胞数を計測した。WST−8法における、発色の吸収係数A492−545を、細胞数の指標とした。図6のaに、vammin(彩色カラム)ならびにVEGF165(陽性対照:白色カラム)の有する内皮細胞増殖活性における、添加濃度依存性を対比して示す。評価した添加濃度範囲、0.1〜30nmにおいて、vamminは、VEGF165(陽性対照)よりも高い活性を示している。
Claims (13)
- Vipera ammodytes ammodytes由来の血管内皮増殖因子VEGF様タンパク質;vamminであり、
該vamminタンパク質は、
血管内皮増殖因子受容体2型(VEGF receptor 2;KDR)に対する結合性を有し、血管内皮増殖因子受容体1型(VEGF receptor 1;Flt−1)、血管内皮増殖因子受容体3型(VEGF receptor 3;Flt−4)、およびニューロピリン−1(neuropilin−1)に対する結合性は示さず、
配列番号1のアミノ酸配列を有するペプチド鎖ユニット二本が鎖間ジスルフィド結合で連結されたホモ二量体である
ことを特徴とするvamminタンパク質。 - vamminタンパク質の変異体タンパク質であって、
該変異体タンパク質は、
配列番号1のアミノ酸配列中のアミノ酸を他のアミノ酸への置換により変異されている、ペプチド鎖ユニット二本が鎖間ジスルフィド結合で連結されたホモ二量体であり、
前記変異アミノ酸配列は、配列番号1に対して、N末端から22番目のアミノ酸残基は、Serであり、N末端から55番目のアミノ酸残基は、Argであり、74番目、77番目、79番目のアミノ酸残基は、それぞれ、Arg、Ser、Lysのいずれかである変異を有し(但し、配列番号3のアミノ酸配列と一致する選択を除く)、
血管内皮増殖因子受容体2型(VEGF receptor 2;KDR)に対する結合性を有し、血管内皮増殖因子受容体1型(VEGF receptor 1;Flt−1)、血管内皮増殖因子受容体3型(VEGF receptor 3;Flt−4)、およびニューロピリン−1(neuropilin−1)に対する結合性は示さない
ことを特徴とするVEGF様タンパク質変異体。 - Daboia russelli russelli由来の血管内皮増殖因子VEGF様タンパク質;VR−1であり、
該VR−1タンパク質は、
血管内皮増殖因子受容体2型(VEGF receptor 2;KDR)に対する結合性を有し、血管内皮増殖因子受容体1型(VEGF receptor 1;Flt−1)、血管内皮増殖因子受容体3型(VEGF receptor 3;Flt−4)、およびニューロピリン−1(neuropilin−1)に対する結合性は示さず、
配列番号2のアミノ酸配列を有するペプチド鎖ユニット二本が鎖間ジスルフィド結合で連結されたホモ二量体である
ことを特徴とするVR−1タンパク質。 - VR−1タンパク質の変異体タンパク質であって、
該変異体タンパク質は、
配列番号2のアミノ酸配列中のアミノ酸を他のアミノ酸への置換により変異されている、ペプチド鎖ユニット二本が鎖間ジスルフィド結合で連結されたホモ二量体であり、
前記変異アミノ酸配列は、配列番号2に対して、N末端から55番目のアミノ酸残基は、Argであり、74番目、77番目、79番目のアミノ酸残基は、それぞれ、Arg、Ser、Lysのいずれかである変異を有し、
血管内皮増殖因子受容体2型(VEGF receptor 2;KDR)に対する結合性を有し、血管内皮増殖因子受容体1型(VEGF receptor 1;Flt−1)、血管内皮増殖因子受容体3型(VEGF receptor 3;Flt−4)、およびニューロピリン−1(neuropilin−1)に対する結合性は示さない
ことを特徴とするVEGF様タンパク質変異体。 - Vipera ammodytes ammodytesのヘビ毒から、請求項1に記載のvamminタンパク質を精製、単離する方法であって、
前記ヘビから採取されるヘビ毒中に含まれるvamminタンパク質を、多段のクロマトグラフィーを用いて、精製する工程を有し、
単離される該vamminタンパク質は、非還元下において、SDS−PAGE解析において、25.8kDaのバンドを示す
ことを特徴とするvamminタンパク質の精製、単離方法。 - Daboia russelli russelliのヘビ毒から、請求項4に記載のVR−1タンパク質を精製、単離する方法であって、
前記ヘビから採取されるヘビ毒中に含まれるVR−1タンパク質を、多段のクロマトグラフィーを用いて、精製する工程を有し、
単離される該VR−1タンパク質は、非還元下において、SDS−PAGE解析において、25.2kDaのバンドを示す
ことを特徴とするVR−1タンパク質の精製、単離方法。 - 血圧降下剤を含んでなる医薬組成物の調製における、該医薬組成物中の血圧降下活性を有する活性成分としての、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、請求項1〜4のいずれか一項に記載のヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用であって、
前記医薬組成物は、血圧降下活性を有する活性成分として、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、請求項1に記載のvamminタンパク質、請求項2に記載のvamminタンパク質変異体、請求項3に記載のVR−1タンパク質、請求項4に記載のVR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種を、そのキャリアとともに含んでなる
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用。 - 肝炎症の治療用途に使用可能な、KDRに対するVEGF様タンパク質の結合に起因する、細胞増殖作用を利用して、KDRを介した肝細胞の保護作用を惹起する作用を示す活性成分を含んでなる医薬組成物の調製における、該VEGF様タンパク質成分としての、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、請求項1〜4のいずれか一項に記載のヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用であって、
前記医薬組成物は、KDRを介した肝細胞の保護作用を惹起する作用を示す活性成分として、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、請求項1に記載のvamminタンパク質、請求項2に記載のvamminタンパク質変異体、請求項3に記載のVR−1タンパク質、請求項4に記載のVR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種を、そのキャリアとともに含んでなる
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用。 - 動脈硬化に対する外科的治療の経皮的環動脈介入術(PCI)に付随する血管内皮損傷の治療ないしは、虚血性疾患に対する治療用途の、KDRに対するVEGF様タンパク質の結合に起因する、KDRを介したNO合成酵素の活性化が誘起する血管弛緩作用、血小板凝集阻害、抗血栓作用、抗炎症作用を利用している、医薬組成物の調製における、該VEGF様タンパク質成分としての、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、請求項1〜4のいずれか一項に記載のヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用であって、
前記医薬組成物は、KDRに対して結合性を有するVEGF様タンパク質成分として、
配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、請求項1に記載のvamminタンパク質、請求項2に記載のvamminタンパク質変異体、請求項3に記載のVR−1タンパク質、請求項4に記載のVR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種を、そのキャリアとともに含んでなる
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用。 - KDRに対して結合性を有するVEGF様タンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子より、宿主細胞中において、該VEGF様タンパク質を組換え発現するため、組換え導入可能なベクター中に挿入されてなる遺伝子組換え用ベクターの形態で含まれてなる、該VEGF様タンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子としての、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、請求項1〜4のいずれか一項に記載のヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子の使用であって、
前記VEGF様タンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子として、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、請求項1に記載のvamminタンパク質、請求項2に記載のvamminタンパク質変異体、請求項3に記載のVR−1タンパク質、請求項4に記載のVR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子を、宿主細胞中において、該VEGF様タンパク質を組換え発現するため、組換え導入可能なベクター中に挿入されてなる遺伝子組換え用ベクターの形態で含む
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子核酸分子の使用。 - KDRに対して結合性を有するVEGF様タンパク質に関して、該VEGF様タンパク質のKDRに対する結合の阻害活性を有する化合物をスクリーニングする、イン ビトロのKDRに対する結合の阻害活性アッセイ系の構成における、該KDRに対する結合性を有するVEGF様タンパク質試薬としての、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、請求項1〜4のいずれか一項に記載のヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用であって、
該イン ビトロのKDRに対する結合の阻害活性アッセイ系は、系内に存在させる被験化合物の結合阻害活性を、該KDRに対する結合性を有するVEGF様タンパク質試薬のKDRに対する結合量の変化によって評価するアッセイ系であり、
該KDRに対する結合性を有するVEGF様タンパク質試薬として、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、請求項1に記載のvamminタンパク質、請求項2または3に記載のvamminタンパク質変異体、請求項4に記載のVR−1タンパク質、請求項5に記載のVR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種を用いる
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用。 - 血管新生病に対する治療用途の、VEGF様タンパク質のKDRに対する結合性に対する、阻害活性を有する化合物を有効成分として含んでなる医薬組成物の調製における、KDRに特異的な結合性を有し、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、あるいは、請求項1〜4のいずれか一項に記載のヘビ毒由来のVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用であって、
前記医薬組成物は、請求項11に記載される結合阻害活性アッセイ系を利用して選択される、前記KDRに対する結合性に対する阻害機構として、KDR中のリガンドとの結合部位に結合して、リガンドとの結合阻害するもの、あるいは、KDR中の結合部位以外の部位に結合して、結合部位のコンフォメーションを変化させて、リガンドとの結合を阻害するものを含む、KDRに対する結合性に対する阻害活性を有する化合物を有効成分として含み、
該結合阻害活性アッセイ系を利用する選択において、
該KDRに対する結合性を有するVEGF様タンパク質試薬として、配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチド鎖二本からなるホモ二量体であるHFタンパク質、請求項1に記載のvamminタンパク質、請求項2に記載のvamminタンパク質変異体、請求項3に記載のVR−1タンパク質、請求項4に記載のVR−1タンパク質変異体からなる群より選択される、VEGF様タンパク質の少なくも一種を用いる
ことを特徴とするVEGF様タンパク質またはその変異体タンパク質の使用。 - 前記血管新生病は、固形腫瘍の増殖、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬のいずれかの疾患である
ことを特徴とする請求項13に記載の使用。
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