JP2005109814A - 画像撮影装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影対象とする広範囲撮影を行うだけで、ビューファインダ範囲の大きさを持つ好適構図の画像を記録保存できるようにする。
【解決手段】CPU1は、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ枠よりも広い範囲を撮影可能とするためにカメラ撮影部7内の光学系を調整し、これによって広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定した後に、この被写体がビューファインダ枠から外れている欠落状態が低くなるように、広範囲枠内においてビューファインダ枠の位置を論理的に移動して当該ビューファインダ枠内の画像を切り出すと共に、この切り出し画像を記録保存の対象とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲内の画像を記録保存する画像撮影装置およびプログラムに関する。
従来、撮影時に好適な構図を得るための画像撮影装置としては、例えば、被写体を自動追尾して画像撮影に好適な構図パターンとなった時の画像を記録保存するために、パンチルト機能/オートズーム機能を利用するようにしたものが知られている(特許文献1参照)。また、予め設定した距離に被写体が来た時に画像を記録保存するようにしたものが知られている(特許文献2参照)。
特開平2000−24480号公報 特開平06−94968号公報
しかしながら、上述した特許文献1および2の技術においては、撮影画像をリアルタイムに検出・判定することを前提とするものであり、高速の演算処理装置および大規模なメモリを必要とする他、好適構図を得るまでに時間を要するという問題があった。
この発明の課題は、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影対象とする広範囲撮影を行うだけで、ビューファインダ範囲の大きさを持つ好適構図の画像を記録保存できるようにすることである。
請求項1記載の発明は、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲内の画像を記録保存する画像撮影装置であって、ビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影可能とするために光学系を調整して広範囲撮影を行う撮影制御手段と、この制御手段によって広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定する特定手段と、この特定手段によって特定された被写体がビューファインダ範囲から外れている欠落状態が低くなるように、前記広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲の位置を論理的に移動変更する変更手段と、前記広範囲撮影された撮影画像の中から前記変更手段によって移動変更されたビューファインダ範囲内の画像を切り出す切出手段とを具備し、前記切出手段によって切り出された画像を記録保存の対象画像とするようにしたことを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項9記載の発明)。
請求項2記載の発明は、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲内の画像を記録保存する画像撮影装置であって、ビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影可能とするために光学系を調整して広範囲撮影を行う撮影制御手段と、この制御手段によって広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定する特定手段と、この特定手段によって特定された被写体がビューファインダ範囲から外れている欠落状態が低くなるように、前記広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲を論理的に拡大変更する変更手段と、前記広範囲撮影された撮影画像の中から前記変更手段によって拡大変更されたビューファインダ範囲内の画像を切り出す切出手段と、この切出手段によって切り出された画像をビューファインダ範囲に相当する大きさに圧縮加工する加工手段とを具備し、前記加工手段によって圧縮加工された画像を記録保存の対象画像とするようにしたことを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項2記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項10記載の発明)。
なお、請求項1あるいは請求項2記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記特定手段は、広範囲撮影された撮影画像を解析すると共に、予め登録されている被写体に関する情報とを比較することによって当該撮影画像内に含まれている各被写体のうち、所定の被写体を特定する(請求項3記載の発明)。
前記特定手段は、広範囲撮影された撮影画像内に含まれている複数の被写体を予め決められている優先順位に従って特定し、前記変更手段は、前記優先順位が高い被写体から順にその欠落状態が低くなるように、前記広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲を論理的に変更する(請求項4記載の発明)。
モニタ画面内に含まれている各被写体のうち、任意の被写体が選択指定された場合に、前記特定手段は、この指定被写体を所定の被写体として特定する(請求項5記載の発明)。
前記特定手段は、連続して取得した複数の撮影画像を比較解析することによって各撮影画像内に含まれている各被写体のうち、その変化量の大きい被写体を所定の被写体として特定する(請求項6記載の発明)。
前記切出手段によって切り出された画像内に含まれている前記所定の被写体を強調するために、当該被写体以外を圧縮加工した加工画像を記録保存の対象とする(請求項 7記載の発明)。
前記切出手段によって切り出された画像内に含まれている前記所定の被写体を強調するために、当該被写体以外をぼかし加工した加工画像を記録保存の対象とする(請求項8記載の発明)。
請求項1記載の発明によれば、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影可能とするために光学系を調整して広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定した後に、この被写体がビューファインダ範囲から外れている欠落状態が低くなるように、広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲の位置を論理的に移動して当該ビューファインダ範囲内の画像を切り出すと共に、この切り出し画像を記録保存の対象とするようにしたから、広範囲の撮影を行うだけで、ビューファインダ範囲の大きさで、特定被写体の欠落状態を極力低くした好適構図の画像を記録保存することができる。言い換えれば、従来のように被写体を追尾したり、予め設定した距離に被写体が来るまで待つ必要はなく、広範囲撮影の直後にビューファインダ範囲の位置をスライド移動するという簡単な手法によってビューファインダ範囲の大きさを持つ好適構図の画像を即座かつ容易に得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影可能とするために光学系を調整して広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定した後に、この被写体がビューファインダ範囲から外れている欠落状態が低くなるように、広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲を論理的に拡大して当該ビューファインダ範囲内の画像を切り出すと共に、この切り出し画像をビューファインダ範囲に相当する大きさに圧縮加工して記録保存の対象画像とするようにしたから、広範囲の撮影を行うだけで、ビューファインダ範囲の大きさで、特定被写体の欠落状態を極力低くした好適構図の画像を記録保存することができる。言い換えれば、従来のように被写体を追尾したり、予め設定した距離に被写体が来るまで待つ必要はなく、広範囲撮影の直後にビューファインダ範囲を拡大したり、それを元のサイズに圧縮するという簡単な手法によってビューファインダ範囲の大きさを持つ好適構図の画像を即座かつ容易に得ることができる。
請求項3記載の発明(請求項1あるいは2記載の発明の従属発明)によれば、上述した請求項1あるいは2記載の発明と同様の効果を有する他、広範囲撮影された撮影画像を解析すると共に、予め登録されている被写体に関する情報とを比較することによって当該撮影画像内に含まれている各被写体のうち、所定の被写体を特定するようにしたから、所望する被写体に関する情報(例えば、人物、動物等の特徴情報)を登録しておくだけで、当該被写体の自動特定が可能となる。なお、被写体に関する特徴情報を任意に追加登録するようにしてもよい。
請求項4記載の発明(請求項1あるいは2記載の発明の従属発明)によれば、上述した請求項1あるいは2記載の発明と同様の効果を有する他、広範囲撮影された撮影画像内に含まれている複数の被写体を予め決められている優先順位に従って特定し、優先順位が高い被写体から順にその欠落状態が低くなるように、ビューファインダ範囲を広範囲撮影された撮影画像内において変更するようにしたから、複数の被写体をその優先順位の高い順に着目した好適構図を得ることができ、優先順位の高い被写体に対してはその全てが含むようにしたり、その欠落状態が最小限となるようにすることができる。
請求項5記載の発明(請求項1あるいは2記載の発明の従属発明)によれば、上述した請求項1あるいは2記載の発明と同様の効果を有する他、モニタ画面内の各被写体のうち、任意の被写体が選択指定された場合に、この指定被写体を所定の被写体として特定するようにしたから、撮影者が希望する被写体をその場にて直接指定することができる。この場合、例えば、タッチパネル付きのモニタ画面上において、所望する被写体をタッチ指定するようにすれば、被写体の指定を容易かつ確実に行うことができる。なお、複数の被写体を指定する場合には、タッチ指定された指定順を上述した優先順位とすることもできる。
請求項6記載の発明(請求項1あるいは2記載の発明の従属発明)によれば、上述した請求項1あるいは2記載の発明と同様の効果を有する他、連続して取得した複数の各撮影画像を比較解析することによって各撮影画像内に含まれている各被写体のうち、その変化量の大きい被写体を所定の被写体として特定するようにしたから、例えば、2〜3枚程度を0.5秒間隔で連続撮影するだけで、被写体の自動特定が可能となる。
請求項7記載の発明(請求項1あるいは2記載の発明の従属発明)によれば、上述した請求項1あるいは2記載の発明と同様の効果を有する他、切り出し画像内に含まれている所定の被写体を強調するために、当該被写体以外を圧縮加工した加工画像を記録保存の対象とするようにしたから、所望する被写体のみを際立たせた好適画像を得ることができる。
請求項8記載の発明(請求項1あるいは2記載の発明の従属発明)によれば、上述した請求項1あるいは2記載の発明と同様の効果を有する他、切り出し画像内に含まれている所定の被写体を強調するために、当該被写体以外をぼかし加工した加工画像を記録保存の対象とするようにしたから、所望する被写体のみを際立たせた好適画像を得ることができる。
(実施例1)
以下、図1〜図5を参照して本発明の第1実施例を説明する。
図1は、この実施例における画像撮影装置の基本的構成要素を示したブロック図である。
この画像撮影装置は、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影対象とする広範囲撮影を行うだけで、ビューファインダ枠の大きさを持つ好適構図の画像を記録保存するようにしたデジタルスチルカメラである。すなわち、この画像撮影装置は、広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定した後に、この被写体がビューファインダ枠から外れている欠落状態が極力低くなるように、広範囲撮影された撮影画像内において、ビューファインダ枠の位置を移動すると共に、移動後のビューファインダ枠内の画像を切り出して記録保存するようにしたものである。
なお、この実施例の特徴部分を詳述する前に、この実施例のハードウェア上の構成について以下、説明しておく。
CPU1は、記憶部2内のオペレーティングシステムや各種アプリケーションソフトに従ってこの情報処理装置の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部2は、ROM、ハードディスク等の固定的なメモリであり、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とを有している。この記憶部2内のプログラム記憶領域には、後述する図4に示す動作手順に従って本実施例を実現する為のアプリケーションプログラムが格納され、また、データ記憶領域には、後述する図2、図3に示す情報(枠情報テーブル、被写体情報テーブル)が格納されている。このプログラムやデータは、必要に応じてワークメモリ3にロードされたり、このワークメモリ3内のデータが記憶部2にセーブされる。なお、記憶媒体4は、CD−ROM、DVD等の着脱自在なメモリであり、記憶部2やワークメモリ3との間においてプログラムや画像データ等の受け渡しを行う。
一方、CPU1には、その入出力周辺デバイスである操作部5、表示部6、カメラ撮影部7がバスラインを介して接続されており、入出力プログラムに従ってCPU1は、これらの入出力デバイスの動作制御を行う。
操作部5は、シャッターボタンの他に、各種のファンクションボタン(後述する撮影モード指定ボタン等)を有し、その操作信号はCPU1へ与えられる。表示部6は、例えば、液晶表示部であり、モニタ画面、ファインダ画面、画像再生画面として使用される。カメラ撮影部7は、撮影レンズ、ミラー等のレンズ・ミラーブロック、CCDイメージセンサ等の撮像素子、その駆動系等を備え、撮影毎に、撮影画像を画像メモリ8へ順次転送するもので、CPU1は、広角撮影機能、ズーム機能、オートフォーカス時の駆動制御、シャッター駆動制御、シャッター速度、露出、ホワイトバランス等を制御したり、撮影画像の取り込みを行う。
図2は、枠情報テーブル11の構成を示した図である。
この枠情報テーブル11は、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲(ビューファインダ枠)と、このビューファインダ枠よりも広い範囲を撮影対象とする広範囲枠に対応付けて、そのサイズ情報などを記憶管理するものである。この広範囲枠は、例えば、ビューファインダ枠に比べてその横・縦サイズが1.3〜2倍程度の大きさとなっている。この枠情報テーブル11は、後述する特殊撮影モード時に参照されるテーブルであり、CPU1は、特殊撮影モードでシャッターボタンが操作された際に、光学系を制御して広範囲枠を対象とした広範囲撮影を指示すると共に、この広範囲枠にビューファインダ枠を重ね合わせた場合に、広範囲枠に対するビューファインダ枠の相対的な位置を検出し、この「相対位置座標」を枠情報テーブル11に書き込むようにしている。この「相対位置座標」は、広範囲枠の左上角部を平面座標系の原点とした場合において、この原点からビューファインダ枠の左上角部までの位置を示す座標値であり、広範囲枠内においてビューファインダ枠が移動する毎に書き換えられる。なお、広範囲枠を固定サイズとしてもよいが、予めデフォルト設定されている広範囲枠の大きさを任意に変更可能とするようにしてもよい。
図3は、被写体情報テーブル12の構成を示した図である。
この被写体情報テーブル12は、予め被写体の種類毎に設定されている被写体情報、つまり、撮影画像内の被写体を認識してその種類を特定するため特性情報などを記憶管理するテーブルである。例えば、“人物”、“ペット(犬、猫)”、“太陽”、“海”等の被写体の種類に対応して、その全体特性(形状・色など)やその各部位の要素特性(形状・位置・色など)を示す「特定情報」と、その「優先順位」を記憶する構成となっている。
この被写体情報テーブル12は、特殊撮影モード時に参照されるもので、CPU1は、広範囲枠内の撮影画像を解析することによって被写体情報テーブル12に登録されている登録被写体が広範囲枠内に含まれているか否かを認識すると共に、登録被写体が含まれている場合には、この被写体の特定を行い、当該被写体がビューファインダ枠から外れている欠落状態が極力低くなるように、ビューファインダ枠の位置を広範囲枠の範囲内においてスライド移動させて好適構図を決定するようにしている。この場合、複数の登録被写体が広範囲枠内に含まれている場合には、当該被写体に対応して被写体情報テーブル12に設定されている「優先順位」に従って好適構図を決定するようにしている。なお、被写体情報テーブル12の内容を固定的な情報としてもよいが、予めデフォルト設定されている被写体情報テーブル12の内容を任意に変更可能とするようにしてもよい。
次に、この第1実施例における画像撮影装置の動作概念を図4に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、このフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。このことは後述する他の実施例においても同様であり、記録媒体の他に、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施例特有の動作を実行することもできる。
図4は、特殊撮影モード時の動作を示したフローチャートであり、図5(A)〜(D)は、撮影画像が記録保存されるまでの処理過程を説明するための具体例を示した図である。
ここで、特殊撮影モードは、撮影モード指定ボタンが操作される毎に通常撮影モードから特殊撮影モードにサイクリックに切り換えられるもので、被写体情報テーブル12に登録されている被写体の欠落状態が極力低くなるように、ビューファインダ枠の位置を広範囲枠の範囲内においてスライド移動させることによって好適構図を得るための撮影モードを指定するものである。
先ず、この特殊撮影モードにセットされている状態において、CPU1は、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ枠内の画像(ビューファインダ画像)を画像メモリ8から取り込んで(ステップA1)、ファインダ表示する(ステップA2)。
ここで、図5(A)は、ファインダ表示されているビューファインダ画像を例示したもので、このビューファインダ画像内には「太陽」、「海」、「人物」、「人物が持っている旗」などが写されている。
この状態において、シャッターボタンの操作有無をチェックし(ステップA3)、ズームボタン等の他のボタンが操作された場合には(ステップA3でNO)、この操作ボタンに応じた処理に移るが(ステップA4)、シャッターボタンが操作された場合には、枠情報テーブル11に定義されている広範囲枠サイズに基づいてカメラ撮影部7内の光学系を制御し、これによって撮影された広範囲枠内の撮影画像を画像メモリ8から取り込んで、ワークメモリ3に一時記憶する(ステップA5)。
図5(B)は、ビューファインダ画像よりも大きい広範囲枠内の撮影画像を例示したもので、広範囲枠内の撮影画像は、ビューファインダ画像に比べて1.4倍程度の大きさとなっている。
CPU1は、被写体情報テーブル12を参照しながら広範囲枠内の画像全体を解析することによって、被写体毎の全体特性(形状・色など)やその各部位の要素特性(形状・位置・色など)に応じて被写体の種類を認識する(ステップA6)。例えば、人物の場合には、全体の形状、各部位の形状、各部位の配置状態や色などを総合的に判断して人物か否かを認識する。この結果、被写体情報テーブル12に登録されている被写体が広範囲枠内に含まれていなければ(ステップA7でNO)、通常と同様、ビューファインダ画像をそのまま記憶媒体4に書き込んで記録保存するが(ステップA14)、広範囲枠内に登録被写体が含まれている場合には(ステップA7でYES)、更に、その数は複数か否かを調べ(ステップA8)、複数であれば、被写体情報テーブル12を参照して各被写体毎にその優先順位を決定する(ステップA9)。
そして、広範囲枠内の各被写体をその優先順位に従って順次指定しながらビューファインダ枠内の同一被写体と比較し、指定被写体がビューファインダ枠から外れている欠落状態を解析する処理を各被写体毎に行う(ステップA10)。この場合、優先順位が高い被写体が「人が持っている旗」であれば、図5(B)に示すように、広範囲枠内の撮影画像には、この「旗」の全体が写されているが、ビューファインダ枠からは「旗」の大部分が外れている。このようにビューファインダ枠から外れている被写体の欠落状態を解析し、この欠落状態が極力低くなるように(この場合には、当該被写体の全てがビューファインダ枠内に収まるように)、広範囲枠内においてビューファインダ枠を論理的に移動する(ステップA11)。そして、移動後のビューファインダ枠の位置を検出し、この「相対位置座標」を枠情報テーブル11に書き込むことによって「相対位置座標」の更新が行われる。
図5(C)は、ビューファインダ枠を移動した後の状態を示した図であり、移動前のビューファインダ枠の内容を極端に変えることなく、優先順位の高い被写体の「旗」がビューファインダ枠内に含まれるように、ビューファインダ枠を移動した状態を示している。このようにして好適構図が決定されると(ステップA12でYES)、この時のビューファインダ枠内の画像を切り出し(ステップA13)、この切り出し画像をそのまま記憶媒体4に書き込んで記録保存する(ステップA14)。以下、ステップA1に戻って上述の動作が繰り返される。
図5(D)は、ビューファインダ枠内の画像を切り出した状態を示した図である。この場合、当初のビューファインダ枠内から一部が欠落していた被写体であっても、その全てを含む好適構図の画像をビューファインダ枠のサイズで記録保存することができる。
以上のように、この第1実施例においてCPU1は、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ枠よりも広い範囲を撮影可能とするためにカメラ撮影部7内の光学系を調整し、これによって広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定した後に、この被写体がビューファインダ枠から外れている欠落状態が低くなるように、広範囲枠内においてビューファインダ枠の位置を論理的に移動して当該ビューファインダ枠内の画像を切り出すと共に、この切り出し画像を記録保存の対象とするようにしたから、広範囲撮影を行うだけで、ビューファインダ枠の大きさで、特定被写体の欠落状態を極力低くした好適構図の画像を記録保存することができる。言い換えれば、従来のように被写体を追尾したり、予め設定した距離に被写体が来るまで待つ必要はなく、広範囲撮影の直後にビューファインダ枠の位置をスライド移動するという簡単な手法によってビューファインダ枠の大きさを持つ好適構図の画像を即座かつ容易に得ることができる。
この場合、CPU1は、広範囲枠内の撮影画像を解析すると共に、被写体情報テーブル12に登録されている被写体に関する特徴情報とを比較することによって当該広範囲枠内に含まれている各被写体のうち、登録被写体を特定するようにしたから、被写体の自動特定が可能となる。
また、広範囲枠に含まれている複数の被写体を予め決められている優先順位に従って特定し、優先順位が高い被写体から順にその欠落状態が低くなるように、ビューファインダ枠を広範囲枠の範囲内において移動するようにしたから、複数の被写体をその優先順位の高い順に着目した好適構図を得ることができ、優先順位の高い被写体に対してはその全てが含むようにしたり、その欠落状態が最小限となるようにすることができる。
なお、上述した第1実施例において、優先順位の高い被写体が1つの場合(人が持っている旗)を例示したが、優先順位の高い被写体として、例えば、「人」>「旗」>「太陽」が登録されている場合には、「人」、「旗」、「太陽」の順に各被写体がビューファインダ枠内に含まれるように、ビューファインダ枠の移動が行われる。
一方、コンピュータに対して、上述した各手段を実行させるためのプログラムコードをそれぞれ記録した記録媒体(例えば、CD−ROM、フレキシブルデスク、DVD、RAMカード等)を提供するようにしてもよい。すなわち、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードを有する記録媒体であって、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影可能とするために光学系を調整して広範囲撮影を行う機能と、広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定する機能と、特定された被写体がビューファインダ範囲から外れている欠落状態が低くなるように、前記広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲の位置を論理的に移動変更する機能と、前記広範囲撮影された撮影画像の中から前記移動変更されたビューファインダ範囲内の画像を切り出す機能と、切り出された画像を記録保存の対象とする機能とを実現させるためのプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体を提供するようにしてもよい。
(実施例2)
以下、この発明の第2実施例について図6および図7を参照して説明する。
なお、上述した第1実施例においては、ビューファインダ枠から外れている被写体の欠落状態が低くなるように、広範囲枠内においてビューファインダ枠の位置を論理的に移動するようにしたが、この第2実施例においては、ビューファインダ枠から外れている被写体の欠落状態が低くなるように、広範囲枠内においてビューファインダ枠を論理的に拡大した後に、この拡大枠内の画像を切り出してビューファインダ枠サイズに圧縮加工して記録保存するようにしたものである。
ここで、両実施例において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第2実施例の特徴部分を中心に説明するものとする。
図6は、第2実施例における特殊撮影モード時の動作を示したフローチャートであり、図7(A)〜(E)は、撮影画像が記録保存されるまでの処理過程を例示した図である。
先ず、CPU1は、上述した第1実施例と同様に、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ画像を画像メモリ8から取り込んで、ファインダ表示する(ステップB1)。図7(A)は、この場合のファインダ画像の表示例を示している。この状態において、シャッターボタンが操作された場合には、枠情報テーブル11に定義されている広範囲枠サイズに基づいてカメラ撮影部7内の光学系を制御し、広範囲枠内の撮影画像を画像メモリ8から取り込んで(ステップB2)、ワークメモリ3に一時記憶する(ステップB3)。図7(B)は、広範囲枠内の撮影画像を示し、ビューファインダ画像の2.5倍程度の大きさとなっている。
次に、CPU1は、被写体情報テーブル12を参照しながら広範囲枠内の画像全体を解析することによって、被写体毎の全体特性やその各部位の要素特性に応じて被写体の種類を特定すると共に(ステップB4)、被写体情報テーブル12を参照し、広範囲枠内に含まれている被写体毎にその優先順位を決定する(ステップB5)。そして、広範囲枠内の各被写体をその優先順位に従って順次指定しながらビューファインダ枠内の同一被写体と比較し、指定被写体がビューファインダ枠から外れている欠落状態を解析する処理を各被写体毎に行う(ステップB6)。そして、各被写体の欠落状態が極力低くなるように、広範囲枠内においてビューファインダ枠を論理的に拡大しながら(ステップB7)、好適構図を決定する(ステップB8)。
図7(C)は、優先順位の高い被写体として、「人」>「旗」>「海(波)」が登録されている場合において、拡大前のビューファインダ枠の内容を極端に変えることなく、優先順位が高い各被写体の欠落状態が極力低くなるように、ビューファインダ枠を拡大した状態を示している。この場合、通常のビューファインダ枠の大きさに比べ、1.5倍程度の拡大が行われることによって「人」、「旗」の全てを含みと共に、「海(波)」の状態も含む画像が得られる。
このようにして拡大された拡大枠内の画像を広範囲枠内から切り出すと共に(ステップB9)、この切り出し画像の大きさを求めた後、枠情報テーブル11に登録されている通常のビューファインダ枠の大きさと比較し、切り出し画像のサイズが通常のビューファインダ枠の大きさとなるように圧縮加工する(ステップB10)。図7(D)は、拡大枠内から切り出された画像を示し、図7(E)は、この切り出し画像を圧縮加工した後の画像を示している。この場合、1.5程度の画像圧縮が行われた後に、この圧縮画像を記憶媒体4に書き込んで記録保存する(ステップB11)。以下、ステップB1に戻って上述の動作が繰り返される。
以上のように、この第2実施例においてCPU1は、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ枠よりも広い範囲を撮影可能とするためにカメラ撮影部7内の光学系を調整し、これによって広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定した後に、この被写体がビューファインダ枠から外れている欠落状態が低くなるように、広範囲枠内においてビューファインダ枠を論理的に拡大して当該ビューファインダ枠内の画像を切り出すと共に、この切り出し画像をビューファインダ枠に相当する大きさに圧縮加工して記録保存したから、広範囲撮影を行うだけで、ビューファインダ枠の大きさで、特定被写体の欠落状態を極力低くした好適構図の画像を記録保存することができる。言い換えれば、従来のように被写体を追尾したり、予め設定した距離に被写体が来るまで待つ必要はなく、広範囲撮影の直後にビューファインダ範囲を拡大したり、それを元のサイズに圧縮するという簡単な手法によってビューファインダ範囲の大きさを持つ好適構図の画像を即座かつ容易に得ることができる。
この場合においても、CPU1は、広範囲枠内の撮影画像を解析すると共に、被写体情報テーブル12に登録されている被写体に関する特徴情報とを比較することによって当該広範囲枠内に含まれている各被写体のうち、登録被写体を特定するようにしたから、被写体の自動特定が可能となる。
また、広範囲枠に含まれている複数の被写体を予め決められている優先順位に従って特定し、優先順位が高い被写体から順にその欠落状態が低くなるように、ビューファインダ枠を広範囲枠の範囲内において拡大するようにしたから、複数の被写体をその優先順位の高い順に着目した好適構図を得ることができる。
なお、上述した第2実施例においては、ビューファインダ枠を広範囲枠の範囲内において拡大する場合、広範囲枠サイズに相当する大きさまで拡大可能であるが、ビューファインダ枠の拡大と共に、上述した第1実施例のように、広範囲枠の範囲内においてビューファインダ枠の位置を移動する処理を合わせて行うようにしてもよい。つまり、ビューファインダ枠を移動しながらビューファインダ枠を拡大するようにしてもよい。
また、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードを有する記録媒体であって、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影可能とするために光学系を調整して広範囲撮影を行う機能と、広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定する機能と、特定された被写体がビューファインダ範囲から外れている欠落状態が低くなるように、前記広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲を論理的に拡大変更する機能と、前記広範囲撮影された撮影画像の中から前記拡大変更されたビューファインダ範囲内の画像を切り出す機能と、切り出された画像をビューファインダ範囲に相当する大きさに圧縮加工する機能と、圧縮加工された画像を記録保存の対象画像とする機能とを実現させるためのプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体を提供するようにしてもよい。
(実施例3)
以下、この発明の第3実施例について図8および図9を参照して説明する。
なお、上述した第1および第2実施例においては、予め各被写体に対応して被写体情報テーブル12にその優先順位を設定しておくようにしたが、この第3実施例においては、撮影時に所望する各被写体と共にその優先順位を撮影者が任意に指定するようにしたものである。
ここで、第1実施例、第3実施例において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第2実施例の特徴部分を中心に説明するものとする。
図8は、第3実施例における特殊撮影モード時の動作を示したフローチャートであり、図9(A)〜(E)は、撮影画像が記録保存されるまでの処理過程を例示した図である。
先ず、ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ画像を画像メモリ8から取り込んで(ステップC1)、モニタ表示する(ステップC2)。図9(A)は、この場合のモニタ表示例を示している。このモニタ画面の上には、透明タッチパネルが積層配置されており、モニタ画面上の任意の位置(所望する被写体の位置)がタッチ指定されると(ステップC3)、CPU1は、このタッチ指定位置を検出すると共に(ステップC4)、この検出位置に対応してそのタッチ指定順を優先順位としてワークメモリ3に一時記憶する(ステップC5)。
図9(A)の例では、最初に「太陽」の位置がタッチ指定された場合を示している。以下、指定終了ボタン(図示せず)が操作されるまで(ステップC6でYES)、モニタ画面上の任意の位置がタッチ指定される毎に、その被写体の優先順位を一時記憶する処理を繰り返す(ステップC4〜C6)。図9(A)の例では、最初の被写体(優先順位:1番)の「太陽」に続いて、次に被写体として「海(波)」がタッチ指定された場合で、この「海(波)」の被写体の優先順位は2番となる。
ここで、指定終了ボタンが操作された場合には(ステップC6でYES)、枠情報テーブル11に定義されている広範囲枠サイズに基づいてカメラ撮影部7内の光学系を制御し、広範囲枠内の撮影画像を取り込んで(ステップC7)、ワークメモリ3に一時記憶する(ステップC8)。図9(B)は、広範囲枠内の撮影画像を示し、ビューファインダ画像の2.5倍程度の大きさとなっている。
次に、CPU1は、ワークメモリ3に一時記憶されているタッチ指定位置をその優先順位に従って順次読み出し、広範囲枠内において当該タッチ指定位置の周囲画像の連続性や構成状態などを解析しながら被写体情報テーブル12の各登録被写体の全体特性やその各部位の要素特性と比較することによって被写体の種類を特定する(ステップC9)。これによって特定された各被写体毎に、それがビューファインダ枠から外れている欠落状態を解析し、各被写体の欠落状態が低くなるように、広範囲枠内においてビューファインダ枠を論理的に拡大して最適構図を決定する(ステップC10)。
図9(C)は、任意に指定された被写体の欠落状態が低くなるように、ビューファインダ枠を拡大した状態を示した図である。この例では、拡大前のビューファインダ枠の内容を極端に変えることなく、各被写体の欠落状態が低くなるように、通常のビューファインダ枠の大きさに比べ、1.5倍程度に拡大した場合を示している。
このようにして拡大された拡大枠内の画像を切り出すと共に(ステップC11)、この切り出し画像の大きさを求めた後、枠情報テーブル11に登録されている通常のビューファインダ枠の大きさと比較し、切り出し画像のサイズが通常のビューファインダ枠の大きさとなるように圧縮加工する(ステップC12)。図9(D)は、拡大枠内から切り出された画像を示し、図9(E)は、この切り出し画像を圧縮加工した後の画像を示している。この場合、1.5程度の画像圧縮が行われた後、この圧縮画像を記憶媒体4に書き込んで記録保存する(ステップC13)。以下、ステップC1に戻って上述の動作が繰り返される。
以上のように、この第3実施例においてCPU1は、タッチパネル付きのモニタ画面上において所望する被写体を選択指定するようにしたから、撮影者が希望する被写体をその場にて直接指定することができると共に、被写体の指定を容易かつ確実に行うことができる。この場合、複数の被写体を指定する際には、被写体を指定した指定順を各被写体の優先順位とすることができる。
なお、上述した第3実施例においては、各被写体の欠落状態が低くなるように、広範囲枠の範囲内においてビューファインダ枠を拡大するようにしたが、上述した第1実施例のように、ビューファインダ枠の位置を広範囲枠の範囲内において移動するようにしてもよい。また、ビューファインダ枠の拡大とビューファインダ枠の位置の移動とを合わせて行うようにしてもよい。
(実施例4)
以下、この発明の第4実施例について図10および図11を参照して説明する。
なお、上述した第3実施例においては、撮影時に所望する各被写体と共にその優先順位を撮影者が任意に指定するようにしたが、この第4実施例においては、0.5秒間隔で2回連続して取得した各ビューファインダ画像を比較解析することによって各ビューファインダ画像内に含まれている各被写体のうち、その変化量の大きい被写体を自動指定するようにしたものである。
ここで、第1実施例、第4実施例において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第2実施例の特徴部分を中心に説明するものとする。
図10は、第4実施例における特殊撮影モード時の動作を示したフローチャートであり、図11(A)〜(E)は、撮影画像が記録保存されるまでの処理過程を例示した図である。
先ず、特殊撮影モードにセットされている状態において、CPU1は、ビューファインダ画像を取り込んで(ステップD1)、ファインダ表示する(ステップD2)。この状態において、シャッターボタンの操作有無をチェックし(ステップD3)、ズームボタン等の他のボタンが操作された場合には(ステップD3でNO)、操作ボタンに応じた処理に移るが(ステップD4)、シャッターボタンが操作された場合には、その時のビューファインダ画像を第1のファインダ画像として取り込む(ステップD5)。図11(A)は、第1のファインダ画像を例示した図である。次に、枠情報テーブル11に定義されている広範囲枠サイズに基づいてカメラ撮影部7内の光学系を制御し、広範囲枠内の撮影画像を取り込んで一時記憶する(ステップD6)。
そして、シャッターボタンが操作されてから所定時間(0.5秒)が経過したか否かをチェックし(ステップD7)、所定時間の経過が検出されると、その時のビューファインダ画像を第2のファインダ画像として取り込む(ステップD8)。図11(B)は、第2のファインダ画像を例示した図である。そして、上述の第1のファインダ画像と第2のファインダ画像とを比較して変化量が大きい被写体(特に動きが大きい被写体)を特定する(ステップD9)。これによって1あるいは2以上の被写体が特定されると、動きの大きい順に各被写体の優先順位を決定する(ステップD10)。図11(C)は、「海の(小波)」が優先順位第1位の被写体として決定され、「海の(大波)」が優先順位第2位の被写体、「旗」が優先順位第3位の被写体として決定された場合を例示したものである。
このようにして第1および第2のファインダ画像を比較することによって決定された各被写体の優先順位に基づいてCPU1は、広範囲枠画像を解析しながら(ステップD11)、各被写体がビューファインダ枠から外れている欠落状態が極力低くなるように、広範囲枠内においてビューファインダ枠を論理的に拡大して最適構図を決定する(ステップD12)。図11(C)は、各被写体の欠落状態が低くなるように、その優先順位に従ってビューファインダ枠を拡大した状態を示した図である。このようにして拡大された拡大枠内の画像を広範囲枠画像から切り出すと(ステップD13)、図11(D)に示す如くとなる。そして、この切り出し画像の大きさを求めた後、枠情報テーブル11に登録されている通常のビューファインダ枠の大きさと比較し、切り出し画像のサイズが通常のビューファインダ枠の大きさとなるように圧縮加工する(ステップD14)。図11(E)は、圧縮加工した後の画像を例示した図で、この圧縮画像は記憶媒体4に書き込まれて記録保存される(ステップD15)。以下、ステップD1に戻って上述の動作が繰り返される。
以上のように、この第4実施例においてCPU1は、0.5秒間隔で2回連続して取得した各ビューファインダ画像を比較解析することによって各ビューファインダ画像内に含まれている各被写体のうち、その変化量の大きい被写体を指定するようにしたから、被写体の自動指定が可能となり、被写体の指定を容易かつ確実に行うことができると共に、変化量の大きい順を被写体の優先順位とすることができる。
なお、上述した第4実施例においては、各被写体の欠落状態が低くなるように、広範囲枠の範囲内においてビューファインダ枠を拡大するようにしたが、上述した第1実施例のように、ビューファインダ枠の位置を広範囲枠の範囲内において移動するようにしてもよい。また、ビューファインダ枠の拡大とビューファインダ枠の位置の移動とを合わせて行うようにしてもよい。
他方、上述した第1〜第4実施例においては、広範囲枠から切り出した切り出し画像あるいは切り出し画像をビューファインダ枠サイズに圧縮した圧縮画像をそのまま記録保存するようにしたが、切り出し画像をビューファインダ枠サイズに圧縮する際に、優先順位が高い各被写体の部分については圧縮せず、被写体す以外を圧縮加工して記録保存するようにしてもよい。つまり、図12に示すように、優先順位:1位〜3位の各被写体を強調するために、この各被写体以外の画像のみを圧縮加工するようにすれば、優先順位の高い各被写体のみを際立たせた好適画像を得ることができる。
また、切り出し画像内に含まれている各被写体を強調するために、当該被写体以外をぼかし加工して記録保存するようにしてもよい。つまり、図13に示すように、優先順位:1位〜3位の各被写体を強調するために、この各被写体以外の画像に“ぼかし”加工を施すようにすれば、優先順位の高い各被写体のみを際立たせた好適画像を得ることができる。
その他、広範囲枠を固定サイズとしてもよいが、予めデフォルト設定されている広範囲枠の大きさを任意に変更可能とするようにしてもよい。
また、ハンディタイプのカメラに限らず、設置型の監視カメラ等にも適用可能であると共に、カメラ内臓型の電子機器(携帯電話など)にも適用可能である。
画像撮影装置の基本的構成要素を示したブロック図。 枠情報テーブル11の構成を示した図。 被写体情報テーブル12の構成を示した図。 特殊撮影モード時の動作を示したフローチャート。 (A)〜(D)は、撮影画像が記録保存されるまでの処理過程を説明するための具体例を示した図。 第2実施例において、特殊撮影モード時の動作を示したフローチャート。 第2実施例において、(A)〜(E)は、撮影画像が記録保存されるまでの処理過程を説明するための具体例を示した図。 第3実施例において、特殊撮影モード時の動作を示したフローチャート。 第3実施例において、(A)〜(E)は、撮影画像が記録保存されるまでの処理過程を説明するための具体例を示した図。 第4実施例において、特殊撮影モード時の動作を示したフローチャート。 (A)〜(E)は、第4実施例において、撮影画像が記録保存されるまでの処理過程を説明するための具体例を示した図。 優先順位の高い被写体を強調するために、各被写体以外の画像のみを圧縮加工するようにした変形応用例を説明するための図。 優先順位の高い被写体を強調するために、各被写体以外の画像のみをぼかし加工するようにした変形応用例を説明するための図。
符号の説明
1 CPU
2 記憶部
4 記録媒体
5 操作部
6 表示部
7 カメラ撮影部
8 画像メモリ
11 枠情報テーブル
12 被写体情報テーブル

Claims (10)

  1. ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲内の画像を記録保存する画像撮影装置であって、
    ビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影可能とするために光学系を調整して広範囲撮影を行う撮影制御手段と、
    この制御手段によって広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定する特定手段と、
    この特定手段によって特定された被写体がビューファインダ範囲から外れている欠落状態が低くなるように、前記広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲の位置を論理的に移動変更する変更手段と、
    前記広範囲撮影された撮影画像の中から前記変更手段によって移動変更されたビューファインダ範囲内の画像を切り出す切出手段と、
    を具備し、前記切出手段によって切り出された画像を記録保存の対象画像とするようにしたことを特徴とする画像撮影装置。
  2. ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲内の画像を記録保存する画像撮影装置であって、
    ビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影可能とするために光学系を調整して広範囲撮影を行う撮影制御手段と、
    この制御手段によって広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定する特定手段と、
    この特定手段によって特定された被写体がビューファインダ範囲から外れている欠落状態が低くなるように、前記広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲を論理的に拡大変更する変更手段と、
    前記広範囲撮影された撮影画像の中から前記変更手段によって拡大変更されたビューファインダ範囲内の画像を切り出す切出手段と、
    この切出手段によって切り出された画像をビューファインダ範囲に相当する大きさに圧縮加工する加工手段と、
    を具備し、前記加工手段によって圧縮加工された画像を記録保存の対象画像とするようにしたことを特徴とする画像撮影装置。
  3. 前記特定手段は、広範囲撮影された撮影画像を解析すると共に、予め登録されている被写体に関する情報とを比較することによって当該撮影画像内に含まれている各被写体のうち、所定の被写体を特定する、
    ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の画像撮影装置。
  4. 前記特定手段は、広範囲撮影された撮影画像内に含まれている複数の被写体を予め決められている優先順位に従って特定し、
    前記変更手段は、前記優先順位が高い被写体から順にその欠落状態が低くなるように、前記広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲を論理的に変更する、
    ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の画像撮影装置。
  5. モニタ画面内に含まれている各被写体のうち、任意の被写体が選択指定された場合に、前記特定手段は、この指定被写体を所定の被写体として特定する、
    ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の画像撮影装置。
  6. 前記特定手段は、連続的に取得した複数の撮影画像を比較解析することによって各撮影画像内に含まれている各被写体のうち、その変化量の大きい被写体を所定の被写体として特定する、
    ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の画像撮影装置。
  7. 前記切出手段によって切り出された画像内に含まれている前記所定の被写体を強調するために、当該被写体以外を圧縮加工した加工画像を記録保存の対象とする、
    ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の画像撮影装置。
  8. 前記切出手段によって切り出された画像内に含まれている前記所定の被写体を強調するために、当該被写体以外をぼかし加工した加工画像を記録保存の対象とする、
    ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の画像撮影装置。
  9. コンピュータに対して、
    ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影可能とするために光学系を調整して広範囲撮影を行う機能と、
    広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定する機能と、
    特定された被写体がビューファインダ範囲から外れている欠落状態が低くなるように、前記広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲の位置を論理的に移動変更する機能と、
    前記広範囲撮影された撮影画像の中から前記移動変更されたビューファインダ範囲内の画像を切り出す機能と、
    切り出された画像を記録保存の対象画像とする機能と、
    を実現させるためのプログラム。
  10. コンピュータに対して、
    ファインダ枠の視野に相当するビューファインダ範囲よりも広い範囲を撮影可能とするために光学系を調整して広範囲撮影を行う機能と、
    広範囲撮影された撮影画像内の各被写体のうち、所定の被写体を特定する機能と、
    特定された被写体がビューファインダ範囲から外れている欠落状態が低くなるように、前記広範囲撮影された撮影画像内においてビューファインダ範囲を論理的に拡大変更する機能と、
    前記広範囲撮影された撮影画像の中から前記拡大変更されたビューファインダ範囲内の画像を切り出す機能と、
    切り出された画像をビューファインダ範囲に相当する大きさに圧縮加工する機能と、
    圧縮加工された画像を記録保存の対象画像とする機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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