本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、サーバを介さない端末間におけるコンテンツの配信であっても、ユーザに意識させることなく、容易に配信履歴を取得することができるコンテンツ配信システムを提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、サーバ装置及び複数のアクセスポイントとデータの送受信が可能な端末装置であって、前記端末装置の識別情報である端末情報をコンテンツ要求情報として前記アクセスポイントへ送信するコンテンツ要求情報送信手段と、前記アクセスポイントを介して前記サーバ装置から、前記アクセスポイントの識別情報であるアクセスポイント情報に対応するコンテンツ及び前記コンテンツの配信経路を表す経路情報を受信する情報受信手段と、前記情報受信手段が受信したコンテンツを他の端末装置である配信先端末装置へ配信する第1コンテンツ配信手段と、前記配信先端末装置の識別情報である配信先端末情報、前記経路情報及び時間情報を配信ログとして記憶する配信ログ記憶手段と、前記配信ログを、前記アクセスポイントを介して前記サーバ装置へ送信する配信ログ送信手段と、を備える。
上記の端末装置において、ユーザは端末情報をアクセスポイントへ送信する。そして、アクセスポイントは、端末情報とアクセスポイント情報をコンテンツ要求情報としてサーバ装置へ送信する。サーバ装置は、コンテンツ要求情報に含まれるアクセスポイント情報に対応するコンテンツ及び当該コンテンツの配信経路を表す経路情報を、アクセスポイントを介して端末装置へ送信する。コンテンツ及び経路情報を取得した端末装置は、他の端末装置へ当該コンテンツを配信することができる。その際、端末装置は、配信先端末情報、経路情報及び時間情報を配信ログとしてメモリに記憶しておく。ここで、時間情報とは、例えば、他の端末装置へ配信した日時等である。さらに、端末装置は、所定のタイミングで当該配信ログをサーバ装置へ送信する。
これによれば、端末装置がサーバ装置を介さず直接他の端末装置とコンテンツを交換する場合であっても、サーバ装置は、端末装置から取得した配信ログに基づいて端末装置間でのコンテンツの配信履歴を容易に把握することができる。
上記の端末装置の他の一態様では、前記端末装置が前記アクセスポイントの通信可能エリア内に含まれている場合に、前記端末情報の要求を受信する要求受信手段と、をさらに備え、前記コンテンツ要求情報送信手段は、前記要求受信手段が端末情報の要求を受信した場合に、前記端末情報をコンテンツ要求情報として、前記アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。
上記のように構成された端末装置は、いずれか1つのアクセスポイントの通信可能エリア内に当該端末装置が存在する場合、即ち、当該アクセスポイントと当該端末装置がとの間でデータのやり取りが可能となった場合、端末情報の要求を受信する。そして、端末装置は、当該要求に基づいて、端末情報をコンテンツ要求情報として、アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。これによれば、サーバ装置は、ユーザが意識的に端末情報をアクセスポイントに送信した場合に限らず、所定のコンテンツを端末装置へ送信することができる。つまり、アクセスポイントの通信可能エリア内に存在する全ての端末装置に所定のコンテンツを送信することができる。よって、コンテンツの伝播力を高めることができる。
上記の端末装置の他の一態様では、前記端末装置が、前記アクセスポイントの通信可能エリア内に含まれているか否かを判定する第1判定手段をさらに備え、前記配信ログ送信手段は、前記第1判定手段が前記端末装置は前記アクセスポイントの通信可能エリア内に含まれていると判定した場合に、前記アクセスポイントを介して前記配信ログを前記サーバ装置へ送信する。これによれば、いずれか1つのアクセスポイントの通信可能エリア内に端末装置が入った場合、即ち、当該アクセスポイントと当該端末装置がとの間でデータのやり取りが可能となった場合、端末装置は配信ログをサーバ装置へ送信する。よって、サーバ装置は、端末装置間におけるコンテンツ交換の配信履歴の基礎となる配信ログを容易に取得することができる。
上記の端末装置の他の一態様では、前記端末装置が、前記アクセスポイントの通信可能エリア内に含まれている場合に、前記配信ログを要求する配信ログ要求を受信する配信ログ要求受信手段と、前記配信ログ要求に基づいて、前記アクセスポイントを介して前記配信ログを前記サーバ装置へ送信する。
上記のように構成された端末装置は、いずれか1つのアクセスポイントの通信可能エリア内に当該端末装置が存在する場合、即ち、当該アクセスポイントと当該端末装置がとの間でデータのやり取りが可能となった場合、配信ログ要求を受信する。そして、端末装置は、当該配信ログ要求に基づいて、配信ログを、アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。これによれば、サーバ装置は、端末装置が自動的に配信ログをアクセスポイントに送信した場合に限らず、配信ログ要求に基づいて確実に当該配信ログを回収することができる。つまり、アクセスポイントの通信可能エリア内に存在する全ての端末装置から配信ログを回収することができる。
上記の端末装置の他の一態様では、前記配信ログ送信手段は、前記情報受信手段が前記コンテンツ及び前記経路情報を受信したときに、前記配信ログ記憶手段により記憶された前記配信ログを、前記アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。これによれば、コンテンツを取得する処理と並行して、端末装置は、メモリ等に記憶された配信ログを、アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。よって、サーバ装置は、端末装置にコンテンツを配信するタイミングで同時に、端末装置間におけるコンテンツ交換の配信履歴の基礎となる配信ログを容易に取得することができる。
上記の端末装置のさらに他の一態様では、前記コンテンツはリンク情報を含んでおり、前記リンク情報に基づいて前記サーバ装置とデータの送受信を行ったか否かを判定する第2判定手段をさらに備え、前記配信ログ送信手段は、前記第2判定手段がデータの送受信を行ったと判定した場合に前記配信ログを前記サーバ装置へ直接送信する。これによれば、リンク情報に基づいてサーバ装置と行うデータの送受信と並行して、端末装置は、メモリ等に記憶された配信ログを直接サーバ装置へ送信する。よって、サーバ装置は、端末装置に当該リンク情報と関連付いたデータを送信するタイミングで同時に、又は、送信した後に、端末装置間におけるコンテンツ交換の配信履歴の基礎となる配信ログを容易に取得することができる。
本発明の別の観点では、サーバ装置及び複数のアクセスポイントとデータの送受信が可能な端末装置であって、前記端末装置の識別情報である端末情報をコンテンツ要求情報として前記アクセスポイントへ送信するコンテンツ要求情報送信手段と、前記アクセスポイントを介して前記サーバ装置から、前記アクセスポイントの識別情報であるアクセスポイント情報に対応するコンテンツ及び前記コンテンツの配信経路を表す経路情報を受信する情報受信手段と、前記情報受信手段が受信したコンテンツに対して、前記端末情報、前記経路情報及び時間情報を付加する第1情報付加手段と、前記第1情報付加手段により情報が付加された前記コンテンツを他の端末装置である配信先端末装置へ配信する第1コンテンツ配信手段と、を備える。
上記のように構成された端末装置において、ユーザは端末情報をアクセスポイントへ送信する。そして、アクセスポイントは、端末情報及びアクセスポイント情報をコンテンツ要求情報として、サーバ装置へ送信する。サーバ装置はコンテンツ要求情報に含まれるアクセスポイント情報に対応するコンテンツ及び当該コンテンツの配信経路を表す経路情報を、アクセスポイントを介して端末装置へ送信する。端末装置は、端末情報、経路情報及び時間情報を取得したコンテンツに付加して他の端末装置である配信先端末装置へ配信する。時間情報とは、例えば、他の端末装置へ配信した日時等である。これによれば、端末装置がサーバ装置を介さず直接他の端末装置とコンテンツを交換する場合、当該コンテンツに端末情報、経路情報及び時間情報を付加することで、当該コンテンツを取得した他の端末装置は、どの端末装置から当該コンテンツをいつ取得したかといった配信履歴を容易に把握することができる。
上記の端末装置の一態様では、他の端末装置から、前記第1情報付加手段により情報が付加されたコンテンツを受信するコンテンツ受信手段と、前記コンテンツ受信手段により受信したコンテンツに付加された情報を付加情報として記憶する付加情報記憶手段と、前記付加情報を、前記アクセスポイントを介して前記サーバ装置へ送信する付加情報送信手段と、を備える。
これによれば、端末装置がサーバを介さず他の端末装置からコンテンツを取得した場合、当該コンテンツに付加情報が付加されている。そのため、端末装置は付加情報をメモリ等に記憶し、所定のタイミングで当該付加情報を、アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。よって、サーバ装置は、取得した付加情報も参考にして端末装置間でコンテンツを交換した配信履歴を把握することができる。
上記の端末装置の他の一態様では、コンテンツ受信手段が受信したコンテンツに付加されていた前記付加情報に、当該コンテンツを受信した端末装置の端末情報及び時間情報を付加する第2情報付加手段と、前記第2情報付加手段により情報が付加されたコンテンツをさらに他の端末装置へ配信する第2コンテンツ配信手段と、を備える。
これによれば、例えば、端末装置Aが端末装置Bから取得したコンテンツをさらに他の端末装置Cに配信する場合、端末装置Aは、自身の端末情報及び端末装置Aから端末装置Cへコンテンツを配信した日時といった時間情報を、当該コンテンツに付加されていた付加情報にさらに追加する。このように、配信されたコンテンツに付加された付加情報に順次端末情報及び時間情報を加えていけば、当該コンテンツがどのような経路で所定の端末装置に配信されたのかを、付加情報を確認することで容易に把握することができる。つまり、コンテンツの付加情報として当該コンテンツの配信履歴を記録し、コンテンツと共に当該配信履歴を転々流通させることができる。
上記の端末装置の他の一態様では、前記端末装置が前記アクセスポイントの通信可能エリア内に含まれている場合に、前記端末情報の要求を受信する要求受信手段と、をさらに備え、前記コンテンツ要求情報送信手段は、前記要求受信手段が端末情報の要求を受信した場合に、前記端末情報をコンテンツ要求情報として、前記アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。
上記のように構成された端末装置は、いずれか1つのアクセスポイントの通信可能エリア内に当該端末装置が存在する場合、即ち、当該アクセスポイントと当該端末装置がとの間でデータのやり取りが可能となった場合、端末情報の要求を受信する。そして、端末装置は、当該要求に基づいて、端末情報をコンテンツ要求情報として、アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。これによれば、サーバ装置は、ユーザが意識的に端末情報をアクセスポイントに送信した場合に限らず、所定のコンテンツを端末装置へ送信することができる。つまり、アクセスポイントの通信可能エリア内に存在する全ての端末装置に所定のコンテンツを送信することができる。よって、コンテンツの伝播力を高めることができる。
上記の端末装置の他の一態様では、前記端末装置が、前記アクセスポイントの通信可能エリア内に含まれているか否かを判定する第1判定手段をさらに備え、前記付加情報送信手段は、前記第1判定手段が前記端末装置は前記アクセスポイントの通信可能エリア内に含まれていると判定した場合に、前記アクセスポイントを介して前記付加情報を前記サーバ装置へ送信する。これによれば、いずれか1つのアクセスポイントの通信可能エリア内に端末装置が入った場合、即ち、当該アクセスポイントと当該端末装置がとの間でデータのやり取りが可能となった場合、端末装置は付加情報をサーバ装置へ送信する。よって、サーバ装置は、端末装置間におけるコンテンツ交換の配信履歴の基礎となる付加情報を容易に取得することができる。
上記の端末装置の他の一態様では、前記端末装置が、前記アクセスポイントの通信可能エリア内に含まれている場合に、前記付加情報を要求する付加情報要求を受信する付加情報要求受信手段と、前記付加情報要求に基づいて、前記アクセスポイントを介して前記付加情報を前記サーバ装置へ送信する。
上記のように構成された端末装置は、いずれか1つのアクセスポイントの通信可能エリア内に当該端末装置が存在する場合、即ち、当該アクセスポイントと当該端末装置がとの間でデータのやり取りが可能となった場合、付加情報要求を受信する。そして、端末装置は、当該付加情報要求に基づいて、付加情報を、アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。これによれば、サーバ装置は、端末装置が自動的に付加情報をアクセスポイントに送信した場合に限らず、付加情報要求に基づいて確実に当該付加情報を回収することができる。つまり、アクセスポイントの通信可能エリア内に存在する全ての端末装置から付加情報を回収することができる。
上記の端末装置の他の一態様では、前記付加情報送信手段は、前記情報受信手段が前記コンテンツ及び前記経路情報を受信したときに、前記付加情報記憶手段により記憶された前記付加情報を、アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。これによれば、コンテンツを取得する処理と並行して、端末装置は、付加情報を、アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。よって、サーバ装置は、端末装置にコンテンツを配信するタイミングで同時に、端末装置間におけるコンテンツ交換の配信履歴の基礎となる付加情報を容易に取得することができる。
上記の端末装置のさらに他の一態様では、前記コンテンツはリンク情報を含んでおり、前記リンク情報に基づいて前記サーバ装置とデータの送受信を行ったか否かを判定する第2判定手段をさらに備え、前記付加情報送信手段は、前記第2判定手段がデータの送受信を行ったと判定した場合に前記付加情報を直接前記サーバ装置へ送信する。これによれば、リンク情報に基づいてサーバ装置と行うデータの送受信と並行して、端末装置は、付加情報を直接サーバ装置へ送信する。よって、サーバ装置は、端末装置に当該リンク情報と関連付いたデータを送信するタイミングで同時に、又は、送信した後に、端末装置間におけるコンテンツ交換の配信履歴の基礎となる付加情報を容易に取得することができる。
本発明の別の観点では、サーバ装置及び複数のアクセスポイントとデータの送受信が可能な端末装置であって、前記端末装置の識別情報である端末情報をコンテンツ要求情報として前記アクセスポイントへ送信するコンテンツ要求情報送信手段と、前記アクセスポイントを介して前記サーバ装置から、前記アクセスポイントの識別情報であるアクセスポイント情報に対応するコンテンツ及び前記コンテンツの配信経路を表す経路情報を受信する情報受信手段と、前記情報受信手段が受信したコンテンツに対して、前記端末情報、前記経路情報及び時間情報を付加する第1情報付加手段と、前記第1情報付加手段により情報が付加された前記コンテンツを他の端末装置である配信先端末装置へ配信する第1コンテンツ配信手段と、前記配信先端末装置の識別情報である配信先端末情報、前記経路情報及び時間情報を配信ログとして記憶する配信ログ記憶手段と、を備える。
上記のように構成された端末装置において、ユーザは端末情報をアクセスポイントへ送信する。そして、アクセスポイントは、端末情報とアクセスポイント情報をコンテンツ要求情報としてサーバ装置へ送信する。サーバ装置はコンテンツ要求情報に含まれるアクセスポイント情報に対応するコンテンツ及び当該コンテンツの配信経路を表す経路情報を端末装置へ送信する。端末装置は、端末情報、経路情報及び時間情報を取得したコンテンツに付加して他の端末装置である配信先端末装置へ配信する。時間情報とは、例えば、他の端末装置へ配信した日時等である。また、端末装置は、配信先端末情報、経路情報及び時間情報を配信ログとしてメモリに記憶する。これによれば、端末装置がサーバ装置を介さず直接他の端末装置とコンテンツを交換する場合、当該コンテンツに端末情報、経路情報及び時間情報を付加することで、当該コンテンツを取得した他の端末装置は、どの端末装置から当該コンテンツをいつ取得したかといった配信履歴を容易に把握することができる。
上記の端末装置の一態様では、他の端末装置から、前記第1情報付加手段により情報が付加されたコンテンツを受信するコンテンツ受信手段と、前記コンテンツ受信手段により受信したコンテンツに付加された情報を付加情報として記憶する付加情報記憶手段と、前記付加情報を、前記アクセスポイントを介して前記サーバ装置へ送信する付加情報送信手段と、前記配信ログを、前記アクセスポイントを介して前記サーバ装置へ送信する配信ログ送信手段と、を備える。
これによれば、端末装置がサーバを介さず他の端末装置からコンテンツを取得した場合、当該コンテンツに付加情報が付加されている。そのため、端末装置は付加情報をメモリ等に記憶し、所定のタイミングで当該付加情報をサーバ装置へ送信する。よって、サーバ装置は、端末装置から取得した付加情報も参考にして端末装置間でコンテンツを交換した配信履歴を把握することができる。また、端末装置は、所定のタイミングでメモリ等に記憶した配信ログをサーバ装置へ送信する。よって、サーバ装置は、端末装置から取得した配信ログに基づいて端末装置間でコンテンツを交換した配信履歴を把握することもできる。
本発明の別の観点では、サーバ装置及び複数のアクセスポイントとデータの送受信が可能なコンピュータにより実行されるプログラムは、前記コンピュータの識別情報である端末情報をコンテンツ要求情報として前記アクセスポイントへ送信するコンテンツ要求情報送信手段、前記アクセスポイントを介して前記サーバ装置から、前記アクセスポイントの識別情報であるアクセスポイント情報に対応するコンテンツ及び前記コンテンツの配信経路を表す経路情報を受信する情報受信手段、前記情報受信手段が受信したコンテンツを他のコンピュータである配信先端末装置へ配信する第1コンテンツ配信手段、前記配信先端末装置の識別情報である配信先端末情報、前記経路情報及び時間情報を配信ログとして記憶する配信ログ記憶手段、前記配信ログを、前記アクセスポイントを介して前記サーバ装置へ送信する配信ログ送信手段、として前記コンピュータを機能させる。
本発明の別の観点では、サーバ装置及び複数のアクセスポイントとデータの送受信が可能なコンピュータにより実行されるプログラムは、前記コンピュータの識別情報である端末情報をコンテンツ要求情報として前記アクセスポイントへ送信するコンテンツ要求情報送信手段、前記アクセスポイントを介して前記サーバ装置から、前記アクセスポイントの識別情報であるアクセスポイント情報に対応するコンテンツ及び前記コンテンツの配信経路を表す経路情報を受信する情報受信手段、前記情報受信手段が受信したコンテンツに対して、前記端末情報、前記経路情報及び時間情報を付加する第1情報付加手段、前記第1情報付加手段により情報が付加された前記コンテンツを他のコンピュータである配信先端末装置へ配信する第1コンテンツ配信手段、として前記コンピュータを機能させる。
本発明の別の観点では、サーバ装置及び複数のアクセスポイントとデータの送受信が可能なコンピュータにより実行されるプログラムは、前記コンピュータの識別情報である端末情報をコンテンツ要求情報として前記アクセスポイントへ送信するコンテンツ要求情報送信手段、前記アクセスポイントを介して前記サーバ装置から、前記アクセスポイントの識別情報であるアクセスポイント情報に対応するコンテンツ及び前記コンテンツの配信経路を表す経路情報を受信する情報受信手段、前記情報受信手段が受信したコンテンツに対して、前記端末情報、前記経路情報及び時間情報を付加する第1情報付加手段、前記第1情報付加手段により情報が付加された前記コンテンツを他のコンピュータである配信先端末装置へ配信する第1コンテンツ配信手段、前記配信先端末装置の識別情報である配信先端末情報、前記経路情報及び時間情報を配信ログとして記憶する配信ログ記憶手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記のプログラムをコンピュータにより実行することにより、上述の端末装置を実現することができる。また、上述の端末装置の各態様も同様に実現することができる。
本発明のさらに別の観点では、端末装置とデータの送受信が可能な複数のアクセスポイントと、前記端末装置及び前記アクセスポイントとデータの送受信が可能なサーバ装置とから構成される配信システムであって、前記アクセスポイントは、前記端末装置から前記端末装置の識別情報である端末情報を受信する端末情報受信手段と、前記端末情報、及び、当該アクセスポイントの識別情報であるアクセスポイント情報をコンテンツ要求情報としてサーバ装置へ送信するコンテンツ要求情報送信手段と、前記サーバ装置から、前記アクセスポイント情報に対応付けられたコンテンツと、前記コンテンツの配信経路を表す経路情報とを受信する受信手段と、前記受信手段が受信したコンテンツ及び経路情報を前記端末装置へ送信する送信手段と、を備え、前記サーバ装置は、複数のデータから構成されるコンテンツの識別情報であるコンテンツ情報に基づいて、前記コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記アクセスポイントの識別情報であるアクセスポイント情報と、前記コンテンツ情報とを対応付けて記憶する対応情報記憶手段と、前記アクセスポイントから、前記端末情報及び前記アクセスポイント情報をコンテンツ要求情報として受信するコンテンツ要求情報受信手段と、前記アクセスポイント情報に基づいて、前記対応情報記憶手段からコンテンツ情報を抽出するコンテンツ情報抽出手段と、前記コンテンツ情報に基づいて、前記コンテンツ記憶手段からコンテンツを抽出するコンテンツ抽出手段と、前記コンテンツ要求情報に含まれる前記端末情報及びコンテンツ情報に基づいて前記コンテンツの配信経路を表す経路情報を作成する経路情報作成手段と、前記経路情報に基づいて前記端末情報、前記アクセスポイント情報、前記コンテンツ情報及び時間情報を記憶する経路情報記憶手段と、前記コンテンツ抽出手段が抽出したコンテンツ及び前記経路情報を前記アクセスポイントへ送信するコンテンツ送信手段と、を備える。
上記のように構成された配信システムにおいて、ユーザは端末装置を使用して端末情報をアクセスポイントへ送信する。アクセスポイントは、受信した端末情報と、アクセスポイント情報とをコンテンツ要求情報としてサーバ装置へ送信する。サーバ装置は、コンテンツ要求情報からアクセスポイント情報を抽出し、当該アクセスポイント情報と対応情報に基づいて、コンテンツ情報を抽出する。そして、サーバ装置は、当該コンテンツの配信経路を表す経路情報を作成し、端末情報、アクセスポイント情報、コンテンツ情報及び時間情報と共に記憶する。さらに、サーバ装置は、コンテンツ情報に対応するコンテンツと、経路情報をアクセスポイントへ送信する。アクセスポイントは、サーバ装置から受信したコンテンツと経路情報を端末装置へ送信する。これによれば、サーバ装置は、経路情報に基づいて、端末装置間のコンテンツ交換の配信履歴を把握することが可能となる。
上記の配信システムの一態様では、前記アクセスポイントは、前記送信手段が送信したコンテンツ及び経路情報を受信した端末装置が、前記コンテンツを他の端末装置である配信先端末装置へ配信した場合に作成され、前記配信先端末装置の識別情報である配信先端末情報、前記経路情報及び前記配信先端末装置へ当該コンテンツを配信した時間に関する配信時間情報を含む配信ログを受信する配信ログ受信手段と、前記配信ログをサーバ装置へ送信する配信ログ送信手段と、をさらに備え、前記サーバ装置は、前記配信ログに含まれる前記経路情報に基づいて前記経路情報記憶手段から前記端末情報、アクセスポイント情報、前記コンテンツ情報及び前記時間情報を抽出する第1情報抽出手段と、抽出した前記端末情報、アクセスポイント情報、前記コンテンツ情報及び前記時間情報と、前記配信ログに含まれる前記配信先端末情報及び前記配信時間情報とを記憶する配信ログ記憶手段と、をさらに備える。
これによれば、端末装置がサーバ装置を介さず直接他の端末装置とコンテンツを交換する場合であっても、サーバ装置は、端末装置から取得した配信ログに基づいて端末装置間でコンテンツを交換した配信履歴を把握することができる。
上記の配信システムの一態様では、前記アクセスポイントは、端末装置間のコンテンツ配信において、前記コンテンツに付加される配信元端末装置の識別情報である配信元端末情報、前記経路情報及び配信時間情報から構成される付加情報を前記他の端末装置から受信する付加情報受信手段と、前記付加情報をサーバ装置へ送信する付加情報送信手段と、をさらに備え、前記サーバ装置は、前記付加情報に含まれる前記経路情報に基づいて前記経路情報記憶手段から前記端末情報、前記アクセスポイント情報、前記コンテンツ情報及び前記時間情報を抽出する第2情報抽出手段と、抽出した前記端末情報、前記アクセスポイント情報、前記コンテンツ情報及び前記時間情報と、前記付加情報に含まれる前記配信元端末情報、前記コンテンツ情報及び前記配信時間情報を記憶する付加情報記憶手段と、をさらに備える。
これによれば、端末装置がサーバ装置を介さず直接他の端末装置とコンテンツを交換する場合であっても、サーバ装置は、端末装置から取得した付加情報に基づいて端末装置間でコンテンツを交換した配信履歴を把握することができる。
上記の配信システムの一態様では、前記アクセスポイントは、前記送信手段が送信したコンテンツ及び経路情報を受信した端末装置が、前記コンテンツを他の端末装置である配信先端末装置へ配信した場合に作成され、前記配信先端末装置の識別情報である配信先端末情報、前記経路情報及び前記配信先端末装置へ当該コンテンツを配信した時間に関する配信時間情報を含む配信ログを受信する配信ログ受信手段と、前記配信ログをサーバ装置へ送信する配信ログ送信手段と、端末装置間のコンテンツ配信において、前記コンテンツに付加される配信元端末装置の識別情報である配信元端末情報、前記経路情報及び配信時間情報から構成される付加情報を前記他の端末装置から受信する付加情報受信手段と、前記付加情報をサーバ装置へ送信する付加情報送信手段と、をさらに備え、前記サーバ装置は、前記配信ログに含まれる前記経路情報に基づいて前記経路情報記憶手段から前記端末情報、前記アクセスポイント情報、前記コンテンツ情報及び前記時間情報を抽出する第1情報抽出手段と、抽出した前記端末情報、前記アクセスポイント情報、前記コンテンツ情報及び前記時間情報と、前記配信ログに含まれる前記配信先端末情報及び前記配信時間情報とを記憶する配信ログ記憶手段と、前記付加情報に含まれる前記経路情報に基づいて前記経路情報記憶手段から前記端末情報、前記アクセスポイント情報、前記コンテンツ情報及び前記時間情報を抽出する第2情報抽出手段と、抽出した前記端末情報、前記アクセスポイント情報、前記コンテンツ情報及び前記時間情報と、前記付加情報に含まれる前記配信元端末情報、前記コンテンツ情報及び前記配信時間情報を記憶する付加情報記憶手段と、をさらに備える。
これによれば、端末装置がサーバ装置を介さず直接他の端末装置とコンテンツを交換する場合であっても、サーバ装置は、端末装置から取得した配信ログ及び付加情報に基づいて端末装置間でコンテンツを交換した配信履歴を把握することができる。
上記の配信システムの他の一態様では、前記アクセスポイントは、前記端末装置が通信可能エリア内に含まれているか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段が、前記端末装置が通信可能エリア内に含まれていると判定した場合に、前記端末情報の要求を送信する要求送信手段をさらに備える。これによれば、サーバ装置は、ユーザが意識的に端末情報をアクセスポイントに送信した場合に限らず、当該端末情報を取得することができ、所定のコンテンツを端末装置へ送信することができる。つまり、アクセスポイントの通信可能エリア内に存在する全ての端末装置に所定のコンテンツを送信することができる。よって、コンテンツの伝播力を高めることができる。
上記の配信システムの他の一態様では、前記配信ログ受信手段は、前記第1判定手段が、前記端末装置が通信可能エリア内に含まれていると判定した場合に、前記配信ログを受信し、前記付加情報受信手段は、前記第1判定手段が、前記端末装置が通信可能エリア内に含まれていると判定した場合に、前記付加情報を受信する。これによれば、いずれか1つのアクセスポイントの通信可能エリア内に端末装置が入った場合、即ち、当該アクセスポイントと当該端末装置がとの間でデータのやり取りが可能となった場合、端末装置は配信ログ及び付加情報をアクセスポイントへ送信する。よって、サーバ装置は、アクセスポイントを介して端末装置間におけるコンテンツ交換の配信履歴の基礎となる配信ログ及び付加情報を容易に取得することができる。
上記の配信システムの他の一態様では、前記アクセスポイントは、前記第1判定手段が、前記端末装置が通信可能エリア内に含まれていると判定した場合に、前記端末装置へ前記配信ログを要求する配信ログ要求を送信する配信ログ要求送信手段と、前記第1判定手段が、前記端末装置が通信可能エリア内に含まれていると判定した場合に、前記端末装置へ前記付加情報を要求する付加情報要求を送信する付加情報要求送信手段と、をさらに備える。
これによれば、サーバ装置は、端末装置が自動的に配信ログ及び付加情報をアクセスポイントに送信した場合に限らず、配信ログ要求及び付加情報要求に基づいて確実に当該配信ログ及び付加情報を回収することができる。つまり、アクセスポイントの通信可能エリア内に存在する全ての端末装置から配信ログ及び付加情報を回収することができる。
上記の配信システムのさらに他の一態様では、前記配信ログ受信手段は、前記送信手段がコンテンツ及び経路情報を前記端末装置へ送信したときに、前記配信ログを受信し、前記付加情報受信手段は、前記送信手段がコンテンツ及び経路情報を前記端末装置へ送信したときに、前記付加情報を受信する。これによれば、コンテンツを取得する処理と並行して、端末装置は、メモリ等に記憶された配信ログ及び付加情報を、アクセスポイントを介してサーバ装置へ送信する。よって、サーバ装置は、端末装置にコンテンツを配信するタイミングで同時に、端末装置間におけるコンテンツ交換の配信履歴の基礎となる配信ログ及び付加情報を容易に取得することができる。
本発明によれば、サーバを介さない端末間におけるコンテンツの配信であっても、ユーザに意識させることなく、容易に配信経路情報を取得することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、以下の実施形態では、通信機能を有する端末装置としてPDA(Personal Digital Assistant)を利用するシステムに本発明を適用した場合について説明する。
[コンテンツ配信システム]
図1に、本発明の実施形態にかかるコンテンツ配信システム100の概略構成を示す。図1においてコンテンツ配信システム100は、複数のアクセスポイント22とコンテンツ提供会社31のサーバ23が、ネットワーク20を介して通信可能に構成されている。ネットワーク20の1つの好適な例はインターネットである。なお、サーバ23は、ユーザデータベース(以下、「DB」と呼ぶ。)24、コンテンツDB25、ウェブ配信履歴DB26、経路DB27、配信ログDB28及び付加情報DB29に接続されている。
また、コンテンツ配信システム100は、アクセスポイント22と端末装置21が無線通信可能に構成されている。さらに、端末装置同士もネットワーク20やサーバ23を介することなく直接通信が可能であり、例えば図1において端末装置21と端末装置30は無線通信可能に構成されている。なお、図1には便宜上、アクセスポイントとして22a乃至22cの3つが、端末装置として21及び30の2つがそれぞれ記載されているが、コンテンツ配信システム100はこれらに限られるものではなく、複数のアクセスポイント及び複数の端末装置が構成要素として含まれているものとする。また、無線通信としては、赤外線通信、Bluetoothを含む各種の方法が使用可能であり、本実施形態ではBluetoothを適用することとする。なお、本発明において、無線通信が赤外線通信の場合はアクセスポイントが赤外線ポートとなり、無線通信がICタグの場合はアクセスポイントがICタグリーダライタとなることとする。
まず、本システムによるコンテンツ配信方法の概要を述べておく。ユーザは端末装置21を使用し、ネットワーク20を通じてサーバ23へ接続する。そして、端末装置21は、コンテンツ提供会社31においてユーザ登録を行うための登録データをサーバ23へ送信する。サーバ23は、受信した登録データに基づいてユーザ登録を行う。具体的に、サーバ23は、ユーザIDを発行し、当該ユーザIDをキーとして登録データに含まれるユーザの情報をユーザDB24へ記憶する。さらに、サーバ23は、ユーザIDを保有するコンテンツ配信プログラムを端末装置21へ送信する。端末装置21は、ユーザIDを保有するコンテンツ配信プログラムをメモリに記憶することによりユーザ登録処理を完了する。
コンテンツ提供システム100を構成するアクセスポイント22a乃至22cは、それぞれユーザの興味をひく広告などに付随して設置されており、当該広告に関連付けされたコンテンツをユーザが使用する端末装置に配信する情報配信端末である。ユーザは、アクセスポイント22aの広告に興味を持ちコンテンツを取得したいと考えた場合、当該アクセスポイント22aに対し端末装置21を使用して所定の操作を行う。このとき、アクセスポイント22aはユーザIDを取得する。そして、アクセスポイント22aは、アクセスポイントの識別情報であるアクセスポイントID、取得したユーザID及び当該広告に関連付けされたコンテンツの識別情報であるコンテンツIDをコンテンツ要求データとしてサーバ23へ送信する。
サーバ23は、取得したコンテンツ要求データからユーザIDを抽出し、ユーザDB24を参照することで、ユーザがユーザ登録処理を行ったか否かを判定する。そして、ユーザ登録処理を行ったユーザであると判定した場合、コンテンツ要求データからコンテンツIDを抽出し、当該コンテンツIDに基づいてコンテンツDB25から該当するコンテンツを抽出する。さらに、サーバ23は、コンテンツ要求データからアクセスポイントIDを抽出し、当該アクセスポイントID、ユーザID及びコンテンツIDに基づいて所定の暗号化を行うことにより経路IDを作成する。サーバ23は、経路IDをキーとして、アクセスポイントID、ユーザID及びコンテンツIDを経路DB27に記憶し、当該経路IDとともに抽出したコンテンツを、アクセスポイント22aを介し端末装置21へ配信する。
端末装置21は取得した経路ID及びコンテンツをメモリに記憶するため、ユーザは、当該コンテンツを自由に画面上で閲覧することができる。さらに、ユーザは当該コンテンツを、アクセスポイント22やサーバ23を介することなく、直接他の端末装置30へ配信することができる。具体的には、ユーザが他の端末装置30の近くで端末装置21を使用して所定の操作を行うことにより、コンテンツは端末装置30に配信される。ここで、所定の操作とは、例えば、図2(a)に示す画面上の「友達に教える」リンクをクリックする等である。なお、図2(a)は、端末装置21においてコンテンツを閲覧した際の表示画面である。このとき、端末装置21は、端末装置30にコンテンツを配信した日時、当該コンテンツのコンテンツID、経路ID、配信先のユーザID及び配信方法を配信ログ80としてメモリに記憶する。さらに、端末装置21は、経路ID、配信元ユーザID及び配信した日時を付加情報としてコンテンツに付加する。即ち、付加情報を含むコンテンツが端末装置30へ配信される。ここで、端末装置30においてコンテンツを閲覧した際の表示画面を図2(b)に示す。コンテンツを取得した端末装置30は、当該コンテンツ及び付加情報81をメモリに記憶する。これにより、ユーザは、端末装置30において任意のタイミングで自由に当該コンテンツを閲覧することができる。
一方、アクセスポイント22は、詳細は後述するが、所定のタイミングで端末装置21から配信ログ80を取得し、ネットワーク20を介してサーバ23へ送信する。さらに、アクセスポイント22は、所定のタイミングで他の端末装置30から付加情報81を取得し、ネットワーク20を介してサーバ23へ送信する。配信ログ80及び付加情報81を取得したサーバ23は、情報をそれぞれ配信ログDB28及び付加情報DB29へ記憶する。これによれば、配信ログ80及び付加情報81にそれぞれ含まれる経路IDに基づいて経路DB27を参照することにより、コンテンツの配信履歴を容易に把握することができる。つまり、アクセスポイント22やサーバ23を介することなく、端末装置同士で直接コンテンツの配信を行った場合であっても、サーバ23は、経路DB27、配信ログDB28及び付加情報DB29に記憶された情報に基づいてコンテンツが配信された複数の端末装置を特定したり、ユーザの嗜好を調査したりすることが可能となる。
なお、端末装置30を使用するユーザが、さらに他の端末装置に当該コンテンツを配信したいと考えた場合、ユーザは、配信先端末装置の近くで端末装置30を使用して所定の操作を行う。所定の操作とは、例えば、図2(b)に示す画面上の「友達に教える」リンクをクリックする等である。このとき、端末装置30は、図示するような配信ログ82をメモリに記憶する。さらに、端末装置30は付加情報を付加したコンテンツを配信先端末装置へ配信する。ここで、配信先端末装置においてコンテンツを閲覧した際の表示画面を図2(c)示す。コンテンツを取得した配信先端末装置は、当該コンテンツ及び付加情報83をメモリに記憶する。
また、端末装置21は、ネットワーク20を通じて、アクセスポイント22を介することなく、サーバ23へ接続しコンテンツを取得することができる。このようにサーバから直接配信されるコンテンツを、アクセスポイント22を介して配信されるコンテンツを区別する意味で「ウェブコンテンツ」と呼ぶ。ウェブコンテンツは、サーバ23から直接端末装置へ配信されるコンテンツであるから、サーバ23を介さず端末装置同士で配信することはできないものとする。そのため、ウェブコンテンツの配信履歴は、配信ログDB28や付加情報DB29ではなく、ウェブ配信履歴DB26に記憶されている。
[端末装置]
次に、各構成要素について個別に説明する。まず、端末装置について詳しく説明する。なお、端末装置30の構成は端末装置21と同様であるため、便宜上端末装置21を例に挙げて説明する。
図3は、本発明が適用された端末装置21のブロック図である。端末装置21は、マイクロプロセッサを主体として構成されたCPU1、そのCPU1に対する主記憶装置としてのROM2及びRAM3、画像処理及び音声処理用のGPU(Graphics Processing Unit)7及びSPU(Sound Processing Unit)9、入力処理用のデータ入力部11、並びに、データ送受信処理用の送受信処理部5がバス12を介して各部と接続されて構成されている。ROM2には、端末装置21の全体の動作制御に必要なプログラムとしてのオペレーティングシステムが書き込まれる。RAM3は作業メモリとして機能し、詳細は後述するがサーバ23からダウンロード等により取得した情報配信プログラムなどが必要に応じて書き込まれる。
GPU7は、装備された液晶等からなる所定のサイズのモニタ8に入力操作に応じた画像データを表示させたり、必要な機能をガイド的に表示させたりする制御を行うものである。また、GPU7は、サーバ23から取得したコンテンツに含まれる画像データ等をCPU1から受け取って、モニタ8に表示させる。SPU9は、所定のプログラムに含まれる効果音などの、楽曲データや音源データ等を再生してスピーカ10から出力させる。
データ入力部11は、ユーザの操作に応じて所定の情報を作成するものである。送受信処理部5は、ネットワークを経由するなどしてサーバ23から提供される各種プログラムや無線通信により他の端末装置から提供されるコンテンツ等におけるデータ送受信処理をするもので、送受信データはアンテナ6を介して授受される。
なお、PDAをはじめとする端末装置21は、上記の他の動作を実行するための各種構成要素を備えるが、本発明と直接関係しない部分については便宜上説明を省略する。また、本実施形態では端末装置21をPDAとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記の動作を実行することが可能なPCなど任意の装置を適用することができる。
図4は、本発明のコンテンツ配信システム100における端末装置21及びサーバ23の内部構成を示す。図示のように、端末装置21は、コンテンツ配信プログラム101、取得済コンテンツ記憶機能102、情報付加機能103、配信ログ記憶機能104、コンテンツ配信機能105及びデータ送信機能106を有する。なお、各機能は、端末装置21が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
コンテンツ配信プログラム101は、ユーザの操作によりユーザ登録を行うことで、サーバ23からネットワーク20を介して取得することができるプログラムであり、ユーザの識別情報であるユーザIDを保有している。また、コンテンツ配信プログラム101は、取得したコンテンツに付加情報を付加して他の端末装置へ配信し、コンテンツの配信履歴を示す当該付加情報及び配信ログをサーバ23へ提供するプログラムである。
取得済コンテンツ記憶機能102は、サーバ23から配信されたコンテンツ又はウェブコンテンツをRAM3に記憶する機能である。ここで、サーバ23からアクセスポイント22を介して端末装置21がコンテンツを取得する方法について説明する。コンテンツ取得方法は、PULL型とPUSH型の2種類が存在する。PULL型のコンテンツ取得方法では、まず、アクセスポイント22が通信可能なエリア内で、ユーザが端末装置21を使用してユーザIDを当該アクセスポイント22に送信する。すると、アクセスポイント22は、取得したユーザIDと、アクセスポイントIDと、当該アクセスポイントIDに対応付けされたコンテンツIDとをコンテンツ要求情報としてサーバ23へ送信する。サーバ23は、取得したコンテンツ要求情報に基づいて、アクセスポイント22を介し、該当するコンテンツを端末装置21へ送信する。このように、ユーザが意識的にアクセスポイント22へユーザIDを送信することにより、コンテンツを取得する方法をPULL型という。
一方、PUSH型のコンテンツ取得方法では、アクセスポイント22が通信可能なエリア内に端末装置が存在するか否かを常にチェックしている。そして、通信可能なエリア内に端末装置が存在することを確認した場合、アクセスポイント22は、当該端末装置を使用するユーザのユーザIDを取得する。具体的には、アクセスポイント22が、ユーザID要求を当該端末装置に対して送信し、当該ユーザID要求を受信した端末装置はアクセスポイント22へユーザIDを送信する。ユーザIDを取得したアクセスポイント22は、当該ユーザIDと、アクセスポイントIDと、当該アクセスポイントIDに対応付けされたコンテンツIDとをコンテンツ要求情報としてサーバ23へ送信する。サーバ23は、取得したコンテンツ要求情報に基づいて、アクセスポイント22を介し、該当するコンテンツを端末装置21へ送信する。このように、アクセスポイント22の要求によって端末装置21がユーザIDを送信することにより、コンテンツを取得する方法をPUSH型という。
情報付加機能103は、サーバ23から取得したコンテンツを他の端末装置へ配信する場合に、当該コンテンツに付加情報を付加する機能である。配信ログ記憶機能104は、サーバ23から取得したコンテンツを他の端末装置へ配信する場合に、配信履歴として配信ログを作成し、端末装置内のRAM3へ記憶する機能である。
情報付加機能103及び配信ログ記憶機能104について具体的に説明する。例えば、ユーザID「U001」のユーザが、端末装置21に記憶されたコンテンツID「C01」のコンテンツを、ユーザID「U002」のユーザが使用する端末装置30に配信するものとする。この場合、端末装置21の情報付加機能103は、図2(b)に示すような付加情報81を当該コンテンツに付加する。付加情報81は、経路ID、配信元ユーザID及び日時から構成されている。経路IDは、端末装置21を操作するユーザID「001」のユーザがアクセスポイント22を介してサーバ23からコンテンツを取得した際にサーバ23が作成したものであり、「abcdefg」であるとする。ここで、経路IDは、ユーザID、アクセスポイントID及びコンテンツIDを情報として含んでいる。つまり、サーバ23は、経路IDに基づいて経路DB27を参照することによりこれらの情報を取得することができる。配信元ユーザIDは、端末装置21を使用するユーザの識別情報、即ち「U001」である。日時は、端末装置21が端末装置30にコンテンツを配信した日時である。
一方、端末装置21の配信ログ記憶機能104は、図2(a)に示すような配信ログ80を作成し、RAM3へ記憶する。日時は、端末装置21が端末装置30にコンテンツを配信した日時である。コンテンツIDは、端末装置21が端末装置30へ配信するコンテンツの識別情報であり「C01」である。経路IDは、コンテンツの配信履歴を示すものであり、元々サーバ23から取得したユーザのユーザID、コンテンツID及びアクセスポイントIDを示すものである。よって、上記付加情報と同様に「abcdefg」となる。配信先ユーザIDは、端末装置30を使用するユーザの識別情報、即ち「U002」である。配信方法は、ユーザが意識して他の端末装置30へ当該コンテンツを配信したことを意味する「manual」であるとする。
ここで、端末装置から他の端末装置へコンテンツを配信する方法について説明する。端末装置間のコンテンツの配信方法は、PULL型とPUSH型の2種類が存在する。PULL型は、上述したように、図2(a)に示すようなコンテンツ表示画面からユーザが意識して「友達に教える」など所定のリンク等をクリックすることにより、他の端末装置へ当該コンテンツを配信する方法である。この場合、付加情報や配信ログといったデータ上、配信方法はユーザが意識して配信したことを意味する「manual」で表される。PUSH型は、コンテンツを有する端末装置を中心とする一定の範囲内に他の端末装置が入った場合、コンテンツ配信プログラム101によりユーザが意識することなく自動で、当該コンテンツが配信される方法が挙げられる。この場合、付加情報や配信ログといったデータ上、配信方法はユーザが意識せず配信したことを意味する「auto」で表される。
なお、端末装置30が端末装置21から配信されたコンテンツをさらに他の端末装置に配信する場合、端末装置30の情報付加機能103は図2(c)に示す付加情報83をコンテンツに付加する。つまり、端末装置30の情報付加機能103は、端末装置21から配信されたコンテンツに付加されていた付加情報81に、さらに配信元ユーザID及び日時を追加して新たな付加情報83とする。具体的には、追加される配信元ユーザIDは、端末装置30を使用するユーザの識別情報、即ち「U002」である。また、追加される日時は、端末装置30が配信先端末にコンテンツを送信した日時である。このように、配信されたコンテンツに付加された付加情報に順次配信元ユーザID及び日時を加えていくことで、当該コンテンツがどのような経路で所定の端末装置に配信されたのかを配信履歴として記録しておくことができる。
コンテンツ配信機能105は、情報付加機能103により付加情報が付加されたコンテンツを無線通信により他の端末装置へ配信する機能である。
データ送信機能106は、コンテンツ提供会社31においてユーザ登録を行うために必要な登録データをサーバ23へ送信する機能である。また、データ送信機能106は、付加情報及び配信ログを、アクセスポイント22を介して、又は、介さずに直接サーバ23へ送信する機能である。
[サーバ]
次に、図4を参照し、サーバ23について詳しく説明する。図示のようにサーバ23は、登録データ取得機能201、ユーザ登録機能202、コンテンツ要求データ取得機能203、ウェブコンテンツ表示機能204、ウェブ配信履歴DB管理機能205、コンテンツ配信機能206、経路DB管理機能207、経路履歴データ取得機能208、配信ログDB管理機能209及び付加情報DB管理機能210を有する。なお、各機能はサーバ23が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
登録データ取得機能201は、ユーザがコンテンツ提供会社31のサービスを利用するために行うユーザ登録に必要な登録データを端末装置から取得する機能である。ここで、登録データは、ユーザが使用する端末装置の情報、ユーザの氏名、電話番号、メールアドレスなどユーザに関する情報により構成されている。
ユーザ登録機能202は、登録データ取得機能201が取得した登録データに基づいてユーザIDを発行し、当該登録データに含まれるユーザに関する情報を、当該ユーザIDをキーとしてユーザDB24に記憶する機能である。
コンテンツ要求データ取得機能203は、ユーザがコンテンツを取得するために端末装置を使用してアクセスポイント22に対し所定の操作を行った際に、当該アクセスポイント22からコンテンツ要求データを取得する機能である。ここで、コンテンツ要求データは、端末装置を使用するユーザのユーザID、所定の操作が行われたアクセスポイントのアクセスポイントID、アクセスポイントIDに対応付けられたコンテンツIDにより構成されている。また、コンテンツ要求データ取得機能203は、ユーザがウェブコンテンツを取得するために端末装置を使用してアクセスポイント22を介することなく直接サーバ23に接続した際に、当該端末装置からコンテンツ要求データを取得する機能である。ここで、コンテンツ要求データは、端末装置を使用するユーザのユーザID及びユーザが要求するウェブコンテンツIDにより構成されている。アクセスポイント22を介さず端末装置が直接サーバ23へコンテンツ要求データを送信する場合であるため、アクセスポイントIDは構成要素にならない。
ウェブコンテンツ表示機能204は、コンテンツ要求データ取得機能203が端末装置から直接取得したコンテンツ要求データからユーザIDを抽出し、当該ユーザIDに基づいてユーザDB24を参照することで、コンテンツ要求データを送信したユーザが正規のユーザ登録を既に行っているか否かを判定する機能である。具体的に、ユーザIDがユーザDB24に含まれている場合、サーバ23は、当該ユーザは正規のユーザ登録を既に行っていると判定する。一方、ユーザIDがユーザDB24に含まれていない場合、サーバ23は、当該ユーザは正規のユーザ登録を未だ行っていないと判定する。そして、ウェブコンテンツ表示機能204は、ユーザが正規のユーザ登録を行っていると判定した場合にのみ、コンテンツ要求データに含まれるウェブコンテンツIDに基づいてコンテンツDB25を参照することで該当するウェブコンテンツを取得し、当該ウェブコンテンツを配信することで端末装置の画面上に表示させる機能である。
ウェブ配信履歴DB管理機能205は、ウェブコンテンツ表示機能204により配信されたウェブコンテンツの配信履歴をウェブ配信履歴DB26に記憶する機能である。ここで、ウェブ配信履歴DB26は、図5に示すように、配信番号、ユーザID、コンテンツID及び配信日時から構成されている。つまり、ウェブ配信履歴DB管理機能205は、一意な番号である配信番号をキーとして、コンテンツ要求データから抽出したユーザID及びコンテンツIDと、当該コンテンツを配信した配信日時とを対応付けてウェブ配信DBに記憶している。なお、端末装置がアクセスポイント22を介することなく直接サーバ23へ接続してウェブコンテンツを配信してもらう場合とは、具体的に、図2(c)に示すようなプレゼント応募のリンクをクリックした場合等である。この場合は、付近にアクセスポイント22が設置してあるか否かに関わらず、端末装置はインターネット等のネットワーク20を通じてサーバ23へ接続し、プレゼント応募に関するウェブコンテンツを取得することができる。
コンテンツ配信機能206は、コンテンツ要求データ取得機能203がアクセスポイント22から取得したコンテンツ要求データからユーザIDを抽出し、当該ユーザIDに基づいてユーザDB24を参照することで、コンテンツ要求データを送信したユーザが正規のユーザ登録を既に行っているか否かを判定する機能である。そして、コンテンツ配信機能206は、ユーザが正規のユーザ登録を行っていると判定した場合にのみ、コンテンツ要求データに含まれるコンテンツIDに基づいてコンテンツDB25を参照することで該当するコンテンツを取得する機能である。さらに、コンテンツ配信機能206は、コンテンツ要求データからアクセスポイントIDを抽出し、当該アクセスポイントID、ユーザID及びコンテンツIDに基づいて暗号化することにより経路IDを作成し、取得したコンテンツと共に端末装置へ配信する機能である。
経路DB管理機能207は、コンテンツ配信機能206が作成した経路IDをキーとして、図6に示すような経路DB27に、アクセスポイントID、ユーザID、コンテンツID及び配信日時を記憶する機能である。
経路履歴データ取得機能208は、アクセスポイント22を介して端末装置から当該端末装置を使用するユーザのユーザID、当該端末装置のRAM3に記憶された付加情報及び配信ログを取得する機能である。また、経路履歴データ取得機能208は、アクセスポイント22を介さず直接端末装置からユーザID、付加情報及び配信ログを取得する機能である。ここで、サーバ23の経路履歴データ取得機能208が、端末装置からアクセスポイント22を介して、又は、アクセスポイント22を介さずに付加情報及び配信ログを取得する方法について説明する。
第1に、アクセスポイント22の通信可能エリア内に端末装置が入った場合、コンテンツ配信プログラム101により当該端末装置がRAM3に記憶された付加情報及び配信ログを当該アクセスポイント22に送信する方法が挙げられる。この方法には、PULL型とPUSH型の2種類が存在する。PULL型の送信方法では、アクセスポイント22の通信可能エリア内に端末装置が入ると、当該端末装置が自動的にRAM3に記憶された付加情報及び配信ログを当該アクセスポイント22に送信する。一方、PUSH型の送信方法では、アクセスポイント22が通信可能エリア内に端末装置が存在するか否かを常にチェックしている。そして、通信可能エリア内に端末装置が確認された場合に、アクセスポイント22が、付加情報及び配信ログの要求を当該端末装置に対して行う。当該要求を受信した端末装置は、RAM3に記憶された付加情報及び配信ログを当該アクセスポイント22に送信する。これによれば、コンテンツ配信システム100を構成する複数のアクセスポイント22a乃至22cのいずれか1つの通信可能エリア内に端末装置が存在することが確認された場合、サーバ23は、当該アクセスポイント22を介して端末装置から付加情報及び配信ログを取得することができる。
第2に、ユーザがコンテンツを取得するために端末装置を使用してアクセスポイント22に対し所定の操作を行った際に、コンテンツを取得する処理と並行して、コンテンツ配信プログラム101により当該端末装置が自動的にRAM3に記憶された付加情報及び配信ログを当該アクセスポイント22に送信する方法が挙げられる。これによれば、端末装置がアクセスポイント22に対してコンテンツの配信要求といった所定の操作をした場合、サーバ23は、当該アクセスポイント22を介して端末装置から付加情報及び配信ログを取得することができる。
第3に、ユーザがウェブコンテンツを取得するために端末装置を使用し、ネットワーク20を通じてサーバ23に直接接続した際に、ウェブコンテンツを取得する処理と並行して、コンテンツ配信プログラム101により当該端末装置が自動的にRAM3に記憶された付加情報及び配信ログをサーバ23へ送信する方法が挙げられる。これによれば、端末装置がウェブコンテンツの配信を要求した場合、サーバ23は、端末装置から直接付加情報及び配信ログを取得することができる。なお、上述の例では、ユーザが端末装置を使用してサーバ23に直接接続した際に、ウェブコンテンツを取得する処理と並行して付加情報及び配信ログがサーバ23へ送信されることとなっている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、ユーザが端末装置を使用してサーバ23に直接接続した後、当該サーバ23が当該端末装置から付加情報及び配信ログを取得することとしてもよい。つまり、サーバ23が付加情報及び配信ログを取得するタイミングは任意に設定することができる。
第4に、例えばコンテンツが電子チケット等であった場合、ユーザが端末装置により電子チケットを使用した際に、当該チケットに関連する処理と並行して、コンテンツ配信プログラム101により当該端末装置が自動的にRAM3に記憶された付加情報及び配信ログをサーバ23へ送信する方法が挙げられる。これによれば、端末装置がコンテンツを使用した場合、サーバ23は、端末装置から付加情報及び配信ログを取得することができる。
なお、端末装置がアクセスポイント22を介して、又は、アクセスポイント22を介さずにサーバ23へ付加情報及び配信ログを送信した後、コンテンツ配信プログラム101は、RAM3から当該付加情報及び配信ログを消去するものとする。
配信ログDB管理機能209は、経路履歴データに含まれる配信ログ及びユーザIDと、経路DBから抽出可能な情報とを配信ログDB28に記憶し、管理する機能である。ここで、配信ログDB28のデータ構成を図7に示す。配信ログDB28は、ログ番号、コンテンツID、コンテンツ取得元ユーザID、アクセスポイントID、配信日時、配信元ユーザID、配信先ユーザID、日時及び配信方法から構成されている。ログ番号は、配信ログ毎に一意な番号であり、配信ログDB28はログ番号をキーとして情報を記憶している。コンテンツIDは、配信ログに含まれるコンテンツの識別情報である。コンテンツ取得元ユーザIDは、配信ログに含まれる経路IDをキーとして経路DB27を参照することで抽出可能なユーザIDであり、最初にアクセスポイント22を介してサーバ23から当該コンテンツを取得したユーザの識別情報である。アクセスポイントIDは、当該コンテンツを最初に取得したユーザがアクセスしたアクセスポイントの識別情報である。配信日時は、当該コンテンツをサーバ23がコンテンツ取得元ユーザに最初に配信した日時である。配信元ユーザIDは、経路履歴データに含まれるユーザIDであり、配信ログをRAM3に記憶していた端末装置を使用するユーザの識別情報である。配信先ユーザIDは、配信ログに含まれるユーザIDであり、当該コンテンツを配信した先の端末装置を使用するユーザの識別情報である。日時は、配信元ユーザの端末装置が配信先ユーザの端末装置に当該コンテンツを配信した日時である。配信方法は、当該コンテンツを配信元ユーザが意識して配信したか否かを表しており、意識して配信した場合は「manual」、意識せず配信した場合は「auto」が記憶される。
付加情報DB管理機能210は、経路履歴データに含まれる付加情報及びユーザIDと、経路DBから抽出される情報とを付加情報DB29に記憶し、管理する機能である。ここで、付加情報DB29のデータ構成を図8に示す。付加情報DB29は、付加情報番号、コンテンツID、コンテンツ取得元ユーザID、アクセスポイントID、配信日時、配信先ユーザID、配信元ユーザID、日時及び配信方法から構成されている。付加情報番号は、付加情報毎に一意な番号であり、付加情報DB29は付加情報番号をキーとして情報を記憶している。コンテンツIDは、付加情報に含まれるコンテンツの識別情報である。コンテンツ取得元ユーザIDは、付加情報に含まれる経路IDをキーとして経路DB27を参照することで抽出可能なユーザIDであり、最初にアクセスポイント22を介してサーバ23から当該コンテンツを取得したユーザの識別情報である。アクセスポイントIDは、当該コンテンツを最初に取得したユーザがアクセスしたアクセスポイントの識別情報である。配信日時は、当該コンテンツをサーバ23がコンテンツ取得元ユーザに最初に配信した日時である。配信先ユーザIDは、経路履歴データに含まれるユーザIDであり、付加情報をRAM3に記憶していた端末装置を使用するユーザの識別情報である。配信元ユーザIDは、付加情報に含まれるユーザIDであり、当該コンテンツを取得した端末装置を使用するユーザの識別情報である。日時は、配信元ユーザの端末装置が配信先ユーザの端末装置に当該コンテンツを配信した日時である。配信方法は、当該コンテンツを配信元ユーザが意識して配信したか否かを表しており、意識して配信した場合は「manual」、意識せず配信した場合は「auto」が記憶される。
[アクセスポイント]
次に、アクセスポイント22a乃至22cについて説明する。アクセスポイント22a乃至22cは、それぞれユーザの興味をひく広告などに付随して設置されており、当該広告に関連付けされたコンテンツをサーバ23から取得し、ユーザが使用する端末装置に配信する情報配信端末である。なお、端末装置に要求されたコンテンツをサーバ23から取得して配信するアクセスポイントと、端末装置が一定範囲内に入った場合に付加情報及び配信ログを取得するアクセスポイントとは同一であっても、異なるものであっても構わない。つまり、コンテンツ配信用アクセスポイントと経路履歴データ回収用アクセスポイントの2種類が存在していても構わない。
[配信処理及び回収処理]
次に、上記のコンテンツ配信システム100により実行される配信処理及び回収処理について説明する。図9は配信処理のメインルーチンであり、図10は図9におけるコンテンツ配信処理のサブルーチンである。また、図11は、回収処理を示すフローチャートである。
まず、図9を参照して、配信処理について説明する。配信処理では、ユーザが端末装置21を使用し、ネットワーク20を介してサーバ23へ接続する。そして、端末装置21は、コンテンツ提供会社31においてユーザ登録を行うための登録データをサーバ23へ送信する(ステップS1)。サーバ23は、受信した登録データに基づいてユーザ登録処理を行う(ステップS2)。ユーザ登録処理は、具体的に、サーバ23がユーザIDを発行し、当ユーザIDをキーとして登録データに含まれるユーザの情報をユーザDB24へ記憶する処理である。また、ユーザ登録処理は、サーバ23が発行したユーザIDと共にコンテンツ配信プログラム101を端末装置21へ送信する処理である。そして、端末装置21が、ユーザIDを保有するコンテンツ配信プログラム101をRAM3に記憶することによりユーザ登録処理は完了する。
次に、ユーザがウェブコンテンツを取得したいと考えた場合、端末装置21を使用して例えば図2(a)に示すようなコンテンツ表示画面上のリンクをクリックすることにより、ネットワーク20を通じてサーバ23へコンテンツ要求データを送信する。一方、ユーザがコンテンツを取得したいと考えた場合、端末装置21を使用してアクセスポイント22に対し所定の操作を行う。すると、アクセスポイント22は、サーバ23へコンテンツ要求データを送信する(ステップS3)。ここで、所定の操作とは、アクセスポイント22を中心とする一定の範囲内において端末装置21の所定のキーを押下することにより無線通信を行い、当該端末装置21を使用するユーザのユーザIDをデータとして当該アクセスポイント22へ送信することである。ここで、アクセスポイント22を介してサーバ23が取得するコンテンツ要求データは、ユーザID、アクセスポイントID及びコンテンツIDを含んでいる。そして、サーバ23は、コンテンツ配信処理を行う(ステップS3)。コンテンツ配信処理は、コンテンツ要求データに基づいてユーザ登録確認やコンテンツ抽出を行う処理であり、その詳細を図10を参照して説明する。
まず、図10によると、サーバ23は、取得したコンテンツ要求データからユーザID及びコンテンツIDを抽出する(ステップS21)。そして、サーバ23は、抽出したユーザIDに基づいてユーザDB24を参照することで、当該ユーザIDに対応するユーザがコンテンツ提供会社31において正規のユーザ登録を行っているか否かを確認する(ステップS22)。サーバ23は、ユーザが正規のユーザ登録を行っていないと判定した場合(ステップS23;NO)、端末装置21に対してユーザ登録を要求する旨のメッセージをデータとして送信する(ステップS24)。一方、サーバ23は、ユーザが正規のユーザ登録を行っていると判定した場合(ステップS23;YES)、ステップS21において抽出したコンテンツIDに基づいてコンテンツDB25から該当するコンテンツを抽出する(ステップS25)。そして、サーバ23は、抽出したコンテンツがウェブコンテンツであるか否かを判定する(ステップS26)。サーバ23が端末装置21から直接コンテンツ要求データを取得した場合、配信するコンテンツはウェブコンテンツであり、一方、サーバ23がアクセスポイント22からコンテンツ要求データを取得した場合、配信するコンテンツはウェブコンテンツではないと判定することができる。また、コンテンツIDにより判定することも可能である。例えば、本実施形態においては、ウェブコンテンツのコンテンツIDは「W001」と頭文字が「W」であり、一方、ウェブコンテンツではないコンテンツのコンテンツIDは「C001」と頭文字が「C」となっている。
サーバ23は、ステップS25で抽出したコンテンツがウェブコンテンツであると判定した場合(ステップS26;YES)、図5に示すようなウェブ配信履歴DB26に、一意な識別番号となる配信番号をキーとしてユーザID、コンテンツID及び配信日時を記憶する(ステップS30)。そして、サーバ23は、ウェブコンテンツを端末装置21に配信する(ステップS31)。一方、サーバ23は、ステップS25で抽出したコンテンツがウェブコンテンツではないと判定した場合(ステップS26;NO)、コンテンツ要求データからユーザが使用する端末装置21がアクセスしたアクセスポイント22の識別情報であるアクセスポイントIDを抽出する(ステップS27)。そして、サーバ23は、ユーザID、コンテンツID及びアクセスポイントに基づいて暗号化を行うことで経路IDを作成し、当該経路IDをキーとして、図6に示すような経路DB27に、アクセスポイントID、ユーザID、コンテンツID及び配信日時を記憶する(ステップS28)。さらに、サーバ23は、作成した経路IDと共にステップS25において抽出したコンテンツを端末装置21へ配信する(ステップS29)。これにより、コンテンツ配信処理は完了する。よって、処理は図9に示すメインルーチンに戻り、端末装置21はサーバ23からアクセスポイントを介して取得したコンテンツ、又は、アクセスポイントを介さずに取得したウェブコンテンツをRAM3に記憶する(ステップS4)。このとき、ウェブコンテンツではないコンテンツであれば、経路IDも共にRAM3に記憶される。
一方、ユーザは、端末装置21を使用してRAM3に記憶したコンテンツをアクセスポイント22やサーバ23を介することなく、直接他の端末装置30へ配信することができる。このとき、端末装置21は、RAM3に記憶された任意のコンテンツに対応する付加情報を作成する(ステップS5)。ここで、付加情報は、コンテンツの経路ID、配信元ユーザID及び配信した日時から構成されている。そして、端末装置21は、作成した付加情報を付加した当該コンテンツを端末装置30へ配信する(ステップS6)。さらに、端末装置21は、当該コンテンツを配信した日時、コンテンツID、経路ID、配信先ユーザID及び配信方法を配信ログとしてRAM3に記憶する(ステップS7)。ここで、配信先ユーザIDとは、当該コンテンツの配信先である端末装置30を使用するユーザの識別情報である。即ち、直接端末装置間でコンテンツの配信を行う場合であっても、双方の端末装置を使用するユーザはそれぞれ正規のユーザ登録を行い、ユーザIDを保有している必要がある。このように、付加情報を付加したコンテンツを端末装置21へ送信し、配信ログをRAM3に記憶することで配信処理は完了する。
次に、図11を参照して、回収処理について説明する。回収処理では、ユーザが使用する端末装置21のコンテンツ配信プログラム101が上述する任意のタイミングでRAM3に記憶しているユーザID、付加情報及び配信ログを経路履歴データとしてアクセスポイント22を介して、又は、アクセスポイント22を介さずにサーバ23へ送信する(ステップS41)。サーバ23は、取得した経路履歴データからユーザID、付加情報及び配信ログを抽出する(ステップS42)。そして、配信ログから経路IDを抽出する(ステップS43)。さらに、サーバ23は、経路IDに基づいて経路DB27を参照することによりアクセスポイントID、ユーザID及び配信日時を抽出する(ステップS44)。サーバ23は、ステップS43及びS44において抽出した情報を図7に示すような配信ログDB28に記憶する(ステップS45)。また、サーバ23は、付加情報から経路IDを抽出する(ステップS46)。そして、サーバ23は、経路IDに基づいて経路DB27を参照することによりアクセスポイントID、ユーザID及び配信日時を抽出する(ステップS47)。さらに、サーバ23は、ステップS46及びS47において抽出した情報を図8に示すような付加情報DB29に記憶する(ステップS48)。これにより、回収処理を完了する。
このように、本発明のコンテンツ配信システム100では、サーバ23が配信ログ及び付加情報を回収し、当該配信ログ及び付加情報から抽出可能な情報を、図7及び図8に示すような配信ログDB28及び付加情報DB29に記憶し、管理している。そのため、アクセスポイント22やサーバ23を介さず、端末装置間で直接コンテンツの交換を行った場合であっても、ユーザに特に意識させることなくコンテンツの交換履歴、即ちコンテンツの配信履歴を記憶し、管理することができる。また、このようにコンテンツ配信履歴を記憶し、管理することが可能なため、サーバ23からではなく端末装置から配信されたコンテンツを利用するユーザに対してもコンテンツ提供会社31は料金の徴収を行うことができる。つまり、コンテンツ提供会社31は、従来は困難であったサーバ23を介さない端末装置間におけるコンテンツ交換に対しても料金の徴収を行うことが可能である。さらに、サーバ23は、所定のコンテンツが何人のユーザが使用する端末装置に配信されたのかといった概数を、配信ログDB28及び付加情報DB29に記憶された情報に基づいて算出することができる。よって、著作権管理団体はコンテンツに対する正確な著作権使用料をコンテンツ提供会社31に請求することができる。
さらに、サーバ23は、配信ログDB28及び付加情報DB29に記憶された情報に基づいて、どのユーザが所定のコンテンツを最も多くの他のユーザに配信したかを容易に把握することができる。そのため、例えば、コンテンツ提供会社31が、所定のコンテンツを多くのユーザに広めたいと考えている場合、当該ユーザに対して商品や特典といったインセンティブを与えること等ができる。また、特定の商品の広告に関連付いたコンテンツを5人以上に配信した場合、当該商品を割引で購入するような仕組みを構成することも可能である。このとき、配信手法としてユーザが意識して配信する「manual」とユーザが意識せず配信する「auto」の2種類が存在するため、これに基づいて「manual」で配信したユーザの方が「auto」で配信したユーザよりインセンティブを多くするといった考慮をすることもできる。また、端末装置からではなく、アクセスポイント22から直接コンテンツを取得したユーザ、即ち配信ログDB28及び付加情報DB29におけるコンテンツ取得元ユーザには、当該コンテンツが端末装置間で転々流通した場合に、それに応じたインセンティブを与えるような仕組みを構成することができる。具体的には、付加情報DB29における配信元ユーザIDをカウントすることでコンテンツの流通に貢献したユーザを容易に特定することができる。これは、配信元ユーザIDとして数多く記憶されているということが、当該配信元ユーザIDに対応するユーザが多くの端末装置にコンテンツを配信したことを意味しており、流通に貢献していると言えるからである。
さらに、サーバ23は、配信ログDB28及び付加情報DB29に記憶された情報を解析することで、所定のコンテンツの配信状況及び配信経路を把握することができ、具体的には口コミの伝播速度等を測ることができる。また、コンテンツの評判を判断することもできる。ここで、伝播速度は、配信ログDB28における同一コンテンツIDにおける配信日時と日時に基づいて算出することができる。また、配信方法を「manual」に限定することで、ユーザが意識した配信のみとなるため、口コミによる評判を判定する参考資料とすることもできる。
なお、上記の実施形態では、アクセスポイント22を介してサーバ23が取得するコンテンツ要求データがユーザID、アクセスポイントID及びコンテンツIDを含むこととしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、アクセスポイントIDとコンテンツIDを対応付けるテーブルを予めサーバ23が保有しており、コンテンツ要求データはユーザID及びアクセスポイントIDのみを含むこととしても構わない。この場合、サーバ23は、取得したコンテンツ要求情報からアクセスポイントIDを抽出し、当該アクセスポイントIDに基づいて所定のテーブルからコンテンツIDを抽出することになる。
また、上記の実施形態では、付加情報として図2に示すような構成要素を挙げているが、本発明はこれに限定されるものではなく、端末装置の情報や取得済みコンテンツの情報を構成要素とすることとしても構わない。即ち、付加情報の内容及び構造については、サーバ23が任意に設定できるものとする。例えば、取得済みコンテンツの情報が付加情報の構成要素となった場合、当該取得済みコンテンツの情報は付加情報DB29に記憶され、サーバ23により管理されることとなる。これによれば、コンテンツ提供会社31は、取得済みコンテンツの情報である当該コンテンツの内容や種類を分析することで、ユーザの嗜好や行動に則したマーケティング活動を行うことができる。換言すると、ユーザに特に意識させることなく、コンテンツ提供会社31は効果的なインセンティブを提供することが可能となる。
また、上記の実施形態では、コンテンツ配信プログラム101は、ユーザがコンテンツ提供会社31に対して登録を行った際にサーバ23から送信されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、端末装置は予めサーバ23から当該コンテンツ配信プログラム101をダウンロードし、RAM3に記憶することとしても構わない。この場合、ユーザがコンテンツ提供会社31に対して登録を行った際は、サーバ23は発行したユーザIDのみを端末装置へ送信する。
また、上記の実施形態において、ウェブコンテンツは便宜上端末装置間で直接交換することはできないものとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ウェブコンテンツも通常のコンテンツと同様の取扱としても構わない。
また、上記の実施形態において、コンテンツ提供会社31においてユーザが登録を行った場合、サーバ23は当該ユーザの識別情報であるユーザIDを発行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ユーザの使用する端末装置を登録することとし、当該端末装置の識別情報である端末IDを発行することとしても構わない。
また、上記の実施形態において、端末装置は他の端末装置へ所定のコンテンツを配信する場合に、配信ログを記憶し、且つ、当該コンテンツに付加情報を付加することとしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、配信ログ又は付加情報のいずれか一方を適用することとしてもよい。さらに、サーバ23から端末装置がコンテンツを取得する方法、端末装置間でコンテンツを配信する方法、端末装置からアクセスポイントが配信ログと付加情報を取得する方法においては、上述のPULL型及びPUSH型のいずれを適用することとしても構わない。