JP2005106615A - 蓄電装置の開路電圧検出装置および残容量検出装置 - Google Patents

蓄電装置の開路電圧検出装置および残容量検出装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 蓄電装置の開路電圧および残容量を精度良く検出する。
【解決手段】 状態量算出部31は、反応抵抗成分Hを3つの異なる時定数T,T,Tの各1次遅れ要素の線形結合からなる応答に近似し、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hの推定値からなる状態変数xを電流検出値Iactに応じて算出する。減算部36は、電圧検出値Vactから、内部抵抗推定器34にて算出される内部抵抗推定値aestに係る内部抵抗成分推定値Westと、反応抵抗成分算出部32にて算出される反応抵抗成分推定値Hestとを減算して開路電圧推定値Eestを算出する。残容量推定部38は、開路電圧Eと高圧バッテリー17の残容量との相関関係を示すマップを記憶しており、開路電圧推定値Eestに応じたマップ検索によって残容量を算出する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、例えばバッテリー等の蓄電装置の開路電圧検出装置および残容量検出装置に関する。
従来、例えば電気自動車やハイブリッド車両等に備えられたバッテリーの残容量(電気量(Ah))を検出する場合、残容量はバッテリー内に貯留されている電荷の総量に対応することから、例えば、バッテリーの挙動に対する簡略化したモデルを設定し、このモデルにおいてバッテリーの残容量を状態変数として状態推定を行う充電状態予測方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この充電状態予測方法においては、設定したモデルに対してバッテリーの充電電流あるいは放電電流の電流値を入力してバッテリーの端子電圧の電圧値を推定しており、この推定値と、実際に電圧センサ等により検出した検出値との差異に応じて状態変数であるバッテリーの残容量を修正する処理を繰り返し実行するようになっている。
特開2002−319438号公報
ところで、上記従来技術の一例による充電状態予測方法においては、バッテリーの端子電圧の電圧値を推定する際に、例えばバッテリーの温度状態や劣化状態等に応じて変化する内部抵抗成分の寄与を考慮していないため、端子電圧の推定精度が低下してしまい、これに伴い、状態推定の処理においてバッテリーの残容量の推定値が発散してしまったり、推定精度が低下してしまうという問題が生じる。
また、上記従来技術の充電状態予測方法においては、拡張されたカルマンフィルターを用いてモデルに含まれる未知パラメータを適応制御的に更新しつつ状態推定を行うようになっている。しかしながら、カルマンフィルターによる定式化においては、状態変数の変動がランダムな確率的なものであることが制約条件となっており、例えば電気自動車やハイブリッド車両等の車両に備えられたバッテリーにおいて、車両の走行状態がランダムに変動すると仮定することは困難であり、状態推定の処理においてバッテリーの残容量の推定値が発散してしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、蓄電装置の開路電圧を精度良く検出することが可能な蓄電装置の開路電圧検出装置および蓄電装置の残容量を精度良く検出することが可能な蓄電装置の残容量検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置は、蓄電装置(例えば、実施の形態での高圧バッテリー17)の放電電流及び充電電流の電流値を検出する電流検出手段(例えば、実施の形態での電流センサ17a)と、前記蓄電装置の端子電圧の電圧値を検出する電圧検出手段(例えば、実施の形態での電圧センサ17b)と、前記電流値の変動に対する前記電圧値の応答の過渡応答成分である状態量(例えば、実施の形態での状態変数x)を前記電流検出手段にて検出される前記電流値に基づき算出する状態量算出手段(例えば、実施の形態での状態量算出部31および反応抵抗成分算出部32)と、前記電圧検出手段にて検出される前記電圧値から、少なくとも前記状態量算出手段にて算出される前記過渡応答成分を減算して前記蓄電装置の開路電圧を算出する開路電圧算出手段(例えば、実施の形態での減算部36)とを備えることを特徴としている。
上記構成の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、蓄電装置の端子電圧は、少なくとも開路電圧と過渡応答成分とから構成され、さらに蓄電装置の充放電電流がゼロでは無い場合には、内部抵抗成分を備えて構成される。例えば、開路電圧は蓄電装置を無負荷状態で所定時間を超える長時間に亘って放置した際の端子電圧の値であり、内部抵抗成分は蓄電装置の導電部材や電解液の抵抗等の蓄電装置の構造に起因する抵抗による電圧成分である。そして、過渡応答成分は蓄電装置の電解液の拡散抵抗や分極等の化学的な反応に起因する抵抗による電圧成分であって、例えば電流値がステップ状に変化したときの電圧値の応答のうち過渡応答を示す成分である。状態量算出手段は、電圧値の過渡応答が、例えば1次遅れ要素や2次以上の遅れ要素からなると設定し、電流値の適宜の変動に対する電圧値の応答の過渡応答成分を、電流検出手段にて検出される電流値に基づき算出する。そして、開路電圧算出手段は、電圧検出手段にて検出される電圧値から、少なくとも状態量算出手段にて算出される過渡応答成分を減算することによって開路電圧を算出する。
すなわち、蓄電装置において電流値の適宜の変動に伴う電圧値の応答が本来有する収束性を過渡応答成分として適切にモデル化することによって、装置構成が複雑化することを抑制しつつ信頼性の高い算出処理によって開路電圧の算出精度を向上させることができる。
また、請求項2に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置は、蓄電装置(例えば、実施の形態での高圧バッテリー17)の放電電流及び充電電流の電流値を検出する電流検出手段(例えば、実施の形態での電流センサ17a)と、前記蓄電装置の端子電圧の電圧値を検出する電圧検出手段(例えば、実施の形態での電圧センサ17b)と、前記電流値の変動に対する前記電圧値の応答の過渡応答成分に係る第1の状態量(例えば、実施の形態での第1〜第3反応抵抗成分H,H,H)と、前記蓄電装置の開路電圧に係る第2の状態量(例えば、実施の形態での開路電圧E)とを備える状態量(例えば、実施の形態での状態変数x)を算出する際に、少なくとも前記第1の状態量を前記電流検出手段にて検出される前記電流値に基づき算出する状態量算出手段(例えば、実施の形態での状態量算出部61および開路電圧及び反応抵抗成分算出部62)と、少なくとも前記状態量算出手段にて算出される前記第1の状態量に係る前記過渡応答成分および前記第2の状態量に係る前記開路電圧を加算して得た値と、前記電圧検出手段にて検出される前記電圧値との差異がゼロとなるように、少なくとも前記第1の状態量および前記第2の状態量の何れか一方を修正するフィードバック手段(例えば、実施の形態での状態量算出部61および開路電圧及び反応抵抗成分算出部62および加算部63および減算部64)と、前記第2の状態量から前記開路電圧を算出する開路電圧算出手段(例えば、実施の形態での開路電圧抽出部65)とを備えることを特徴としている。
上記構成の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、蓄電装置の端子電圧は、少なくとも開路電圧と過渡応答成分とから構成され、さらに蓄電装置の充放電電流がゼロでは無い場合には、内部抵抗成分を備えて構成される。例えば、開路電圧は蓄電装置を無負荷状態で所定時間を超える長時間に亘って放置した際の端子電圧の値であり、内部抵抗成分は蓄電装置の導電部材や電解液の抵抗等の蓄電装置の構造に起因する抵抗による電圧成分である。そして、過渡応答成分は蓄電装置の電解液の拡散抵抗や分極等の化学的な反応に起因する抵抗による電圧成分であって、例えば電流値がステップ状に変化したときの電圧値の応答のうち過渡応答を示す成分である。状態量算出手段は、電圧値の過渡応答が、例えば1次遅れ要素や2次以上の遅れ要素からなると設定し、過渡応答成分に係る第1の状態量および蓄電装置の開路電圧に係る第2の状態量とを備える状態量を算出する際に、少なくとも第1の状態量を電流検出手段にて検出される電流値に基づき算出する。
フィードバック手段は、例えばオブザーバ等とされ、少なくとも状態量算出手段にて算出される第1の状態量および第2の状態量に係る過渡応答成分および開路電圧を加算して得た値と、電圧検出手段にて検出される電圧値との差異がゼロになるようにして、少なくとも第1の状態量および第2の状態量の何れか一方を修正するフィードバック制御を行う。そして、開路電圧算出手段は第2の状態量から開路電圧を算出する。
すなわち、蓄電装置において電流値の適宜の変動に伴う電圧値の応答が本来有する収束性を過渡応答成分として適切にモデル化すると共に、フィードバック制御を実行することによって開路電圧の算出精度を向上させることができる。
さらに、請求項3に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置では、前記電流検出手段にて検出される前記電流値および前記電圧検出手段にて検出される前記電圧値に基づき前記蓄電装置の内部抵抗を算出する内部抵抗算出手段(例えば、実施の形態での内部抵抗推定器34)を備え、前記開路電圧算出手段は、前記電圧検出手段にて検出される前記電圧値から、前記状態量算出手段にて算出される前記第1の状態量に係る前記過渡応答成分と、前記内部抵抗算出手段にて算出される前記内部抵抗による電圧変化である内部抵抗成分とを減算して前記蓄電装置の開路電圧を算出することを特徴としている。
上記構成の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、例えば蓄電装置の温度状態や充放電履歴や動作時間等に応じて頻繁に変化すると共に、蓄電装置における電流値の適宜の変動に対する電圧値の応答において相対的に大きな寄与となる内部抵抗成分を算出することによって、開路電圧を適切に算出することができ、フィードバック制御においては、発散等の不具合が発生してしまうことを防止することができる。
さらに、請求項4に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置は、前記蓄電装置の内部抵抗として所定抵抗値を設定する内部抵抗設定手段(例えば、実施の形態での内部抵抗推定器34)を備え、前記開路電圧算出手段は、前記電圧検出手段にて検出される前記電圧値から、前記状態量算出手段にて算出される前記第1の状態量に係る前記過渡応答成分と、前記内部抵抗設定手段にて設定される前記所定抵抗値による電圧変化である内部抵抗成分とを減算して前記蓄電装置の開路電圧を算出することを特徴としている。
上記構成の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、蓄電装置における電流値の適宜の変動に対する電圧値の応答において相対的に大きな寄与となる内部抵抗成分を設定することによって、開路電圧を適切に算出することができ、フィードバック制御においては、発散等の不具合が発生してしまうことを防止することができる。
さらに、請求項5に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置では、前記過渡応答成分は時定数が異なる複数の1次遅れ要素を備えて構成されることを特徴としている。
上記構成の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、過渡応答成分を時定数が異なる複数の1次遅れ要素により構成することで、過渡応答成分の算出処理が複雑化することを抑制しつつ過渡応答成分の算出精度を向上させることができる。
さらに、請求項6に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置は、前記蓄電装置の状態量を検出する状態量検出手段(例えば、実施の形態での温度センサ17c)と、前記状態量検出手段にて検出される前記状態量に応じて前記時定数を設定する時定数設定手段(例えば、実施の形態での時定数決定器46)とを備えることを特徴としている。
上記構成の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、状態量検出手段は、例えば蓄電装置の温度状態や充放電履歴や動作時間等に関する状態量を検出する。ここで、過渡応答成分を構成する複数の1次遅れ要素の各時定数が、状態量検出手段にて検出される蓄電装置の状態量に応じて設定されることで、過渡応答成分の算出精度を、より一層、向上させることができる。
さらに、請求項7に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧装置は、前記蓄電装置の充電および放電の停止を指示する停止手段(例えば、実施の形態でのイグニッションスイッチ)と、前記停止手段にて前記蓄電装置の充電および放電の停止が指示された時点から、この時点以降の適宜の時点までの期間の経過時間を検出する経過時間検出手段(例えば、実施の形態でのステップS04)と、前記停止手段にて前記蓄電装置の充電および放電の停止が指示された時点以前での前記状態量算出手段により算出される前記状態量を記憶する状態量記憶手段(例えば、実施の形態での状態量記憶部40)と、前記状態量記憶手段に記憶された前記状態量と前記経過時間検出手段にて検出される前記経過時間とに基づき、前記適宜の時点での前記蓄電装置の開路電圧を算出する第2の開路電圧算出手段(例えば、実施の形態でのステップS06および反応抵抗成分算出部32および加算部33および減算部36、または、ステップS06および開路電圧抽出部65)とを備えることを特徴としている。
上記構成の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、蓄電装置の充放電休止以前の状態量と、充放電休止中の経過時間とにより、開路電圧を推定することができるため、充放電休止中は、開路電圧の推定演算および電流値や電圧値の検出が不要になる。更に、開路電圧の推定演算および電流値や電圧値の検出の為の12Vバッテリーの電力消費も不要となる。しかも、充放電休止中の電流値や電圧値を記憶するためのメモリも不要である。
また、請求項8に記載の本発明の蓄電装置の残容量検出装置は、請求項1から請求項7の何れかひとつに記載の蓄電装置の開路電圧検出装置を備え、前記開路電圧算出手段にて算出される前記開路電圧に基づき、前記蓄電装置の残容量を算出する残容量算出手段(例えば、実施の形態での残容量推定部38)を備えることを特徴としている。
上記構成の蓄電装置の残容量検出装置によれば、信頼性の高い開路電圧に応じて蓄電装置の残容量を精度良く算出することができる。
開路電圧は、例えば蓄電装置の温度や劣化等に関わらず、いわば一義的に残容量を記述する数値である。例えば蓄電装置の開路電圧以外の状態量に基づき残容量を推定する場合には、蓄電装置の温度や劣化の影響を除去する為の演算やマップ等が必要であり、これらの演算処理やマップ等の記憶に膨大なメモリが必要になる。さらに、温度や劣化レベル毎にマップを作成する為に、予め事前に膨大な実験データを取得する必要が生じる。本発明の蓄電装置の残容量検出装置によれば、蓄電装置の開路電圧を精度良く推定することができるので、上述したような膨大な実験データや温度や劣化レベル毎に補正用のマップも必要とせず、蓄電装置の温度や劣化に関わらずに精度良く残容量を推定することができる。
さらに、請求項9に記載の本発明の蓄電装置の残容量検出装置では、前記残容量算出手段は、前記開路電圧と前記蓄電装置の残容量との所定の相関関係を示すデータを記憶する記憶手段(例えば、実施の形態での残容量推定部38が兼ねる)を備え、前記記憶手段に記憶された前記データに基づき、前記開路電圧算出手段にて算出される前記開路電圧に応じた前記蓄電装置の前記残容量を算出することを特徴としている。
上記構成の蓄電装置の残容量検出装置によれば、記憶手段は、例えば初期状態等の蓄電装置に対して作成された開路電圧と蓄電装置の残容量との相関関係を示すデータ、例えばマップやテーブルあるいは数式等を記憶している。残容量算出手段は、予め記憶手段に記憶された開路電圧と蓄電装置の残容量との相関関係を示すデータに対して、例えば開路電圧算出手段にて算出される開路電圧に応じたデータ検索または演算を行い、蓄電装置の残容量を算出する。
請求項1に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、蓄電装置において電流値の適宜の変動に伴う電圧値の応答が本来有する収束性を過渡応答成分として適切にモデル化することによって、装置構成が複雑化することを抑制しつつ信頼性の高い算出処理によって開路電圧の算出精度を向上させることができる。
また、請求項2に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、蓄電装置において電流値の適宜の変動に伴う電圧値の応答が本来有する収束性を過渡応答成分として適切にモデル化すると共に、フィードバック制御を実行することによって開路電圧の算出精度を向上させることができる。
さらに、請求項3に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、例えば蓄電装置の温度状態や充放電履歴や動作時間等に応じて頻繁に変化すると共に、蓄電装置における電流値の適宜の変動に対する電圧値の応答において相対的に大きな寄与となる内部抵抗成分を算出することによって、開路電圧を適切に算出することができ、フィードバック制御においては、発散等の不具合が発生してしまうことを防止することができる。
さらに、請求項4に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、蓄電装置における電流値の適宜の変動に対する電圧値の応答において相対的に大きな寄与となる内部抵抗成分を設定することによって、開路電圧を適切に算出することができ、フィードバック制御においては、発散等の不具合が発生してしまうことを防止することができる。
さらに、請求項5に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、過渡応答成分を時定数が異なる複数の1次遅れ要素により構成することで、過渡応答成分の算出処理が複雑化することを抑制しつつ過渡応答成分の算出精度を向上させることができる。
さらに、請求項6に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、過渡応答成分を構成する複数の1次遅れ要素の各時定数が、状態量検出手段にて検出される蓄電装置の状態量に応じて設定されることで、過渡応答成分の算出精度を、より一層、向上させることができる。
さらに、請求項7に記載の本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置によれば、充放電休止中は、開路電圧の推定演算および電流値や電圧値の検出が不要になる。更に、開路電圧の推定演算および電流値や電圧値の検出の為の12Vバッテリーの電力消費も不要となる。しかも、充放電休止中の電流値や電圧値を記憶するためのメモリも不要である。
また、請求項8または請求項9に記載の本発明の蓄電装置の残容量検出装置によれば、信頼性の高い開路電圧に応じて蓄電装置の残容量を精度良く算出することができる。
すなわち、開路電圧は、例えば蓄電装置の温度や劣化等に関わらず、いわば一義的に残容量を記述する数値である。例えば蓄電装置の開路電圧以外の状態量に基づき残容量を推定する場合には、蓄電装置の温度や劣化の影響を除去する為の演算やマップ等が必要であり、これらの演算処理やマップ等の記憶に膨大なメモリが必要になる。さらに、温度や劣化レベル毎にマップを作成する為に、予め事前に膨大な実験データを取得する必要が生じる。本発明の蓄電装置の残容量検出装置によれば、蓄電装置の開路電圧を精度良く推定することができるので、上述したような膨大な実験データや温度や劣化レベル毎に補正用のマップも必要とせず、蓄電装置の温度や劣化に関わらずに精度良く残容量を推定することができる。
以下、本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置および残容量検出装置の第1の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
この第1の実施形態による蓄電装置の残容量検出装置10aは、例えば電気自動車やハイブリッド車両等に備えられており、例えば図1に示す車両1のように、駆動源としての内燃機関11およびモータ12を直列に直結し、少なくとも内燃機関11またはモータ12の何れか一方の動力を変速機構13を介して自車両の駆動輪Wに伝達して走行するハイブリッド車両では、車両1の減速時に駆動輪W側からモータ12側に動力が伝達されると、モータ12は発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。さらに、車両1の運転状態に応じて、モータ12は内燃機関11の出力によって発電機として駆動され、発電エネルギーを発生するようになっている。
例えば複数の気筒(図示省略)を有する内燃機関11の運転はエンジン制御装置14により制御される。内燃機関11には、内燃機関11の運転状態を検出するためのセンサとして、内燃機関11の機関温度(例えば、内燃機関11の冷却水温TW)を検出する温度センサ11aや内燃機関11の回転速度(エンジン回転数)NEを検出する回転速度センサ11b等のセンサが備えられ、各センサから出力される検出信号は、内燃機関11の運転制御を行うためにCPU等を含む電子回路により構成されたエンジン制御装置14に入力されている。また、エンジン制御装置14には、イグニッション(図示略)のON/OFFを指示するイグニッションスイッチ11cからの信号が入力されている。
例えば3相のDCブラシレスモータからなるモータ12の駆動および回生作動はモータ制御装置15から出力される制御指令を受けてパワードライブユニット(PDU)16により行われる。
PDU16は、例えばトランジスタのスイッチング素子から構成されたインバータ等を備えて構成され、モータ12と電気エネルギーの授受を行う高圧系の高圧バッテリー17にコンタクタ部18を介して接続されており、例えばモータ12の駆動時には、高圧バッテリー17から供給される直流電力を3相交流電力に変換してモータ12へ供給し、モータ12の回生作動時には、モータ12から出力される交流の回生電力を直流電力に変換して高圧バッテリー17を充電または直流電力をDC−DCコンバータ19へ供給する。モータ12には、モータ12の動作状態を検出するために、モータ12の回転速度(モータ回転数)NMを検出する回転速度センサ12a等のセンサが備えられ、センサから出力される検出信号は、モータ12の動作制御を行うためにCPU等を含む電子回路により構成されたモータ制御装置15に入力されている。
なお、コンタクタ部18は、メインコンタクタ18aと、メインコンタクタ18aに並列に設けられたプリチャージコンタクタ18bおよびプリチャージ抵抗器18cとを備えて構成されている。
例えばNi−MHバッテリー等からなる高圧バッテリー17にはコンタクタ部18を介してDC−DCコンバータ19が接続され、DC−DCコンバータ19は、バッテリー制御装置20から出力される制御指令に応じて高圧バッテリー17の端子電圧Vあるいはモータ12を回生作動させた際のPDU16のインバータの端子間電圧を降圧して12Vバッテリー21を充電する。12Vバッテリー21は、各種補機類に加えて、各制御装置14,15,20に対して電力供給を行う。
高圧バッテリー17には、高圧バッテリー17からモータ12等の負荷へと供給される放電電流及び負荷から高圧バッテリー17へと供給される充電電流からなる電流Iを検出する電流センサ17a、高圧バッテリー17の端子電圧Vを検出する電圧センサ17b、高圧バッテリー17の温度TBを検出する温度センサ17c等のセンサが備えられ、センサから出力される検出信号は、高圧バッテリー17の状態を監視、保護するためにCPU等を含む電子回路により構成されたバッテリー制御装置20に入力されている。
このバッテリー制御装置20は、本実施の形態による蓄電装置の残容量検出装置10a(以下、単に、残容量検出装置10aと呼ぶ)および蓄電装置の開路電圧検出装置10b(以下、単に、開路電圧検出装置10bと呼ぶ)を備えており、後述するように、各センサ17a,17b,17cから出力される検出信号と予め記憶された所定データとに基づき、高圧バッテリー17の内部抵抗の算出や高圧バッテリー17の残容量の算出や高圧バッテリー17の寿命に係る劣化判定処理等を行う。
なお、エンジン制御装置14と、モータ制御装置15と、バッテリー制御装置20とはバス22を介して相互に接続されており、各制御装置14,15,20は、各センサ11a,11b,12a,17a,17b,17cから取得した各検出データや、制御処理に際して生成したデータを相互に授受可能とされている。
本実施の形態による残容量検出装置10aは、例えば初期状態等の劣化の無い高圧バッテリー17の無負荷状態での電圧特性に応じて予め作成した所定のマップ、例えば図2に示すように高圧バッテリー17を無負荷状態で所定時間を超える長時間に亘って放置した際の端子電圧Vの値(開路電圧E)と高圧バッテリー17の残容量との相関関係を示すマップを記憶している。そして、残容量検出装置10aは開路電圧検出装置10bから出力される開路電圧推定値Eestに応じたマップ検索によって高圧バッテリー17の残容量を算出するようになっている。
ところで、本発明における残容量とは、満充電状態に蓄積されている電気量(Ah)を100%とした時の高圧バッテリー17に蓄積されている電気量(Ah)の割合としている。また、残容量を電気量(Ah)に代えて、電力量(Wh)で計った時の割合とする事もできる。
この場合、開路電圧Eは、温度に関わらず一義的に残容量を記述するという特性がある。また、開路電圧Eは、仮に高圧バッテリー17が劣化しても、この劣化した高圧バッテリー17の満充電状態にて蓄積される電気量や電力量を100%とした時の、実際に高圧バッテリー17に蓄積されている電気量や電力量の割合を一義的に記述するという特性もある。
すなわち、開路電圧Eは、高圧バッテリー17の温度や劣化に関わらず、いわば一義的に残容量を記述する数値である。
本実施の形態による開路電圧検出装置10bは、電流センサ17aにて検出される高圧バッテリー17の電流Iの電流検出値Iactと、電圧センサ17bにて検出される高圧バッテリー17の端子電圧Vの電圧検出値Vactとに基づき、高圧バッテリー17の開路電圧Eを推定する。
この開路電圧検出装置10bは、例えば下記数式(1)に示すように、高圧バッテリー17の端子電圧Vが3つの電圧成分、つまり開路電圧Eと内部抵抗成分Wと反応抵抗成分Hとからなると設定している。
ここで、開路電圧Eは、高圧バッテリー17を無負荷状態で所定時間を超える長時間に亘って放置した際の端子電圧Vの値である。
また、内部抵抗成分Wは、例えば高圧バッテリー17の導電部材や電解液の抵抗等の高圧バッテリー17の構造に起因する抵抗による電圧成分である。
そして、反応抵抗成分Hは、例えば高圧バッテリー17の電解液の拡散抵抗や分極等の化学的な反応に起因する抵抗による電圧成分である。
Figure 2005106615
例えば図3に示すように、高圧バッテリー17の電流(バッテリー電流)Iをステップ状に変化させて充電を行うと、先ず、この電流変化の発生時刻t1において、高圧バッテリー17の端子電圧(バッテリー電圧)Vは開路電圧Eから内部抵抗成分Wだけ増大する。
ここで、内部抵抗成分Wは高圧バッテリー17の電流Iに比例し、例えば高圧バッテリー17の温度状態や充放電履歴や動作時間等に応じた比例係数である内部抵抗aによって、下記数式(2)に示すようにして記述される。
なお、以下において、バッテリー電流Iの符号は充電電流に対して正とし、放電電流に対して負とする。
Figure 2005106615
そして、電流変化の発生時刻t1以降において、バッテリー電圧Vは、開路電圧Eに内部抵抗成分Wを加算して得た値から、反応抵抗成分Hだけ増大する。
ここで、反応抵抗成分Hは、例えば電流変化の発生時刻t1での値であるゼロから徐々に増加して適宜の時間経過後に平衡値である整定電圧Hsへと到達するようにして変化する。この整定電圧Hsが、例えば高圧バッテリー17の温度状態や充放電履歴や動作時間等に応じた所定の比例係数bに応じて高圧バッテリー17の電流Iに比例するとすれば、整定電圧Hsは下記数式(3)に示すようにして記述される。
Figure 2005106615
このように、ステップ状の電流変化に対して、内部抵抗成分Wのような瞬時の電圧変化とは異なる反応抵抗成分Hの時間遅れの応答を、例えば高圧バッテリー17の温度状態や充放電履歴や動作時間等に応じた時定数Tの1次遅れ要素の応答によって近似すると、例えば図4に示すように、反応抵抗成分Hの時間変化を示すグラフ図において適宜の時刻t2(つまり、図4でのF点)での反応抵抗成分Hの傾き(dH/dt)は、下記数式(4)に示すようにして記述される。
なお、反応抵抗成分Hの時間遅れの応答は、下記数式(4)に示すように、単一の時定数Tの1次遅れ要素の応答によって近似してもよいし、後述するように、複数の異なる時定数T,…,T(nは任意の自然数)の各1次遅れ要素の線形結合からなる応答に近似してもよい。
Figure 2005106615
開路電圧検出装置10bは、例えば上記数式(1)および数式(2)および数式(4)を高圧バッテリー17の特性を示す状態方程式として、反応抵抗成分Hの推定値である反応抵抗成分推定値Hestを算出すると共に、反応抵抗成分推定値Hestと内部抵抗成分Wの推定値である内部抵抗成分推定値Westと高圧バッテリー17の端子電圧Vの電圧検出値Vactとに応じて高圧バッテリー17の開路電圧Eの推定値である開路電圧推定値Eestを算出する。残容量検出装置10aは、開路電圧検出装置10bにて算出される開路電圧推定値Eestに応じて、例えば図2に示すマップを検索し、高圧バッテリー17の残容量を算出するようになっている。
この開路電圧検出装置10bは、例えば図5に示すように、状態量算出部31と、反応抵抗成分算出部32と、加算部33と、内部抵抗推定器34と、乗算部35と、減算部36と、ローパスフィルタ37と、状態量記憶部40と、入力切換部41と、推定モード・推定終了モード用係数入力部42と、初期化モード用係数算出部43aおよび経過時間算出部43bを具備する初期化モード用係数入力部43と、タイマー44と、時刻記憶部45とを備えて構成され、さらに、残容量検出装置10aは、例えば、開路電圧検出装置10bと、残容量推定部38とを備えて構成されている。
開路電圧検出装置10bは、反応抵抗成分Hの時間遅れの応答を、例えば、上記数式(4)に示すように、単一の時定数Tの1次遅れ要素の応答によって近似、あるいは、複数の異なる時定数T,…,T(nは任意の自然数)の各1次遅れ要素の線形結合からなる応答に近似する。例えば、反応抵抗成分Hの時間遅れの応答が、複数として3つの異なる時定数T(例えば、T=数十秒等),T(例えば、T=数分等),T(例えば、T=数時間等)の各1次遅れ要素の線形結合からなる応答に近似される場合、反応抵抗成分Hは、例えば高圧バッテリー17の温度状態や充放電履歴や動作時間等に応じた各時定数T,T,Tに対応した第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hによって、例えば下記数式(5)に示すようにして記述される。
Figure 2005106615
そして、上記数式(1)および数式(5)により、高圧バッテリー17の端子電圧Vは下記数式(6)に示すようにして記述される。
Figure 2005106615
ここで、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hは、上記数式(4)と同様にして、各時定数T,T,Tおよび所定の各比例係数b,b,bにより下記数式(7)に示すようにして記述される。
Figure 2005106615
なお、上記数式(7)は、行列式によって下記数式(8)に示すようにして記述される。
Figure 2005106615
また、上記数式(6)および数式(8)において、下記数式(9)に示すようにして状態変数xおよび係数A,B,Cを設定すると、高圧バッテリー17の特性を示す状態方程式は例えば下記数式(10)に示すようにして簡潔表現される。
Figure 2005106615
Figure 2005106615
上記数式(9)および上記数式(10)は状態変数xの時間変化を示す連続の状態方程式であり、上記数式(10)に対応する離散化した状態方程式は、下記数式(11)に示すように記述される。
Figure 2005106615
状態量算出部31は、後述するタイマー割り込み処理として所定周期(例えば10ms等)毎に実行する離散演算において、後述する各モード(例えば、推定モード、推定終了モード、初期化モード)に応じて設定される係数A’,B’およびバッテリー電流Iおよび前回の離散演算での状態変数(状態変数xの前回値)xと、上記数式(11)とに基づき、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hの推定値からなる状態変数xを算出し、この状態変数xを反応抵抗成分算出部32および状態量記憶部40へ出力する。
このため、状態量算出部31には、電流センサ17aから出力される電流検出値Iactと、状態量記憶部40から出力される前回の状態変数(状態変数xの前回値)xと、入力切換部41から出力される係数A’,B’とが入力されている。
不揮発メモリを備える状態量記憶部40は、状態量算出部31から出力される状態変数xを前回値xとして記憶し、この前回値xを状態量算出部31へ出力する。
すなわち、後述するように、例えば車両1の運転時における推定モードやイグニッションスイッチ11cがONからOFFへと切り換えられる車両1の運転停止時の推定終了モードにおいては、所定のサンプリング周期(例えば、10ms等)にて実行される離散演算の前回の処理にて算出されて状態量記憶部40に格納された前回値xが、離散演算の今回の処理にて状態量算出部31へ出力される。また、後述するように、イグニッションスイッチ11cがOFFからONへと切り換えられる車両1の運転開始時の初期化モードにおいては、車両1の運転停止時の推定終了モードにて算出されて状態量記憶部40に格納された前回値xが、離散演算の今回の処理にて状態量算出部31へ出力される。この初期化モードにおいては、後述するように、イグニッションスイッチ11cがONからOFFへと切り換えられた運転停止時から、イグニッションスイッチ11cがOFFからONへと切り換えられる運転開始時までの経過時間が、離散演算のサンプリング周期として設定されることになる。
入力切換部41には、推定モード・推定終了モード用係数入力部42から出力される所定係数A’,B’と、初期化モード用係数入力部43から出力される初期係数A’,B’とが入力されており、入力切換部41は、車両1の運転状態に対する各モードに応じて所定係数A’,B’または初期係数A’,B’を切換選択し、係数A’,B’として状態量算出部31へ出力する。すなわち、推定モードや推定終了モードにおいては、所定係数A’,B’が係数A’,B’として出力され、初期化モードにおいては、初期係数A’,B’が係数A’,B’として出力される。
推定モード・推定終了モード用係数入力部42から出力される所定係数A’,B’は、例えば所定のサンプリング周期(例えば10ms等)に応じた所定の固定値とされ、高圧バッテリー17の特性を示す状態方程式(つまり上記数式(9),(10))を所定のサンプリング周期に応じて離散化して得た状態方程式により算出される。
初期化モード用係数入力部43は、例えば、初期化モード用係数算出部43aおよび経過時間算出部43bを備えて構成され、経過時間算出部43bにはタイマー44から出力される現在時刻tと、例えば不揮発メモリを備える時刻記憶部45から出力される前回時刻tとが入力されている。時刻記憶部45は、推定終了モードで実行される演算にて、タイマー44から出力される現在時刻tを新たな前回時刻tとして記憶する。
初期化モード用係数入力部43の経過時間算出部43bは、タイマー44から出力される現在時刻tから時刻記憶部45から出力される前回時刻tを減算して経過時間(t−t)を算出し、初期化モード用係数算出部43aへ出力する。例えば、イグニッションスイッチ11cがONからOFFへと切り換えられる車両1の運転停止時の推定終了モードにおいてタイマー44から出力される現在時刻tが時刻記憶部45に格納されると、イグニッションスイッチ11cがOFFからONへと切り換えられる車両1の運転開始時の初期化モードにおいては、推定終了モードで記憶された現在時刻tが前回時刻tとなり、この初期化モードでの現在時刻tと、前回時刻tとの差である経過時間が、イグニッションスイッチ11cがONからOFFへと切り換えられた運転停止時から、イグニッションスイッチ11cがOFFからONへと切り換えられる運転開始時までに亘る高圧バッテリー17の充放電の休止時間となる。
初期化モード用係数算出部43aは、初期化モードにおいて経過時間算出部43bから出力される経過時間(t−t)つまり休止時間をサンプリング周期として、高圧バッテリー17の特性を示す状態方程式(つまり上記数式(9),(10))を、このサンプリング周期に応じて離散化して得た状態方程式により初期係数A’,B’を算出する。
状態量算出部31は、上記数式(11)において、推定モードおよび推定終了モードでは、状態量記憶部40から入力される前回の状態変数xと、入力切換部41から出力される係数A’,B’つまり所定係数A’,B’とに基づき、さらに、電流センサ17aにて検出される電流検出値Iactをバッテリー電流Iに入力することにより第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hの推定値からなる状態変数xを算出する。また、初期化モードでは、状態量記憶部40から入力される前回の状態変数xと、入力切換部41から出力される係数A’,B’つまり初期係数A’,B’とに基づき、さらに、車両1の運転停止期間中のゼロまたは所定の休止時電流をバッテリー電流Iに入力することにより第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hの推定値からなる状態変数xを算出する。
反応抵抗成分算出部32は、状態量算出部31にて算出した状態変数xに上記数式(9)に示す係数Cを作用させて、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hの線形結合からなる反応抵抗成分Hの推定値である反応抵抗成分推定値Hestを算出し、加算部33へ出力する。
内部抵抗推定器34は、例えば図6に示すように、電圧近似微分演算部51と、電流近似微分演算部52と、除算部53と、フィルタ54と、推定中断判定部55とを備えて構成されている。
電圧近似微分演算部51および電流近似微分演算部52は、適宜の1次遅れ時定数Tdおよびラプラス演算子Sにより、例えば下記数式(12)に示すように記述される伝達関数G(S)によって、各電圧検出値Vactおよび電流検出値Iactから角周波数(1/Td)以下の低周波成分を除去すると共に、各電圧検出値Vactおよび電流検出値Iactの時間変化率つまり電圧変化率(dV/dt)および電流変化率(dI/dt)を算出する。
ここで、1次遅れ時定数Tdは、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hの各時定数T,T,Tに対して、例えば下記数式(13)に示すように、角周波数(1/Td)が、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hの各角周波数(1/T),(1/T),(1/T)よりも十分に大きな値となるように設定されている。
Figure 2005106615
Figure 2005106615
これにより、電圧近似微分演算部51および電流近似微分演算部52のバンドパス(ハイパス)フィルタ作用の周波数特性が、例えば図7に示すような周波数特性である場合には、カットオフ周波数である角周波数(1/Td)以下の低周波成分の利得が−3dB以下となり、特に、電圧検出値Vactの電圧変動からは低周波成分に相当する反応抵抗成分Hによる電圧変動分が除去され、高周波成分に相当する内部抵抗成分Wによる電圧変動分のみが抽出されることになる。
除算部53は、例えば下記数式(14)に示すように、電圧近似微分演算部51から出力される電圧変化率(dV/dt)を、電流近似微分演算部52から出力される電流変化率(dI/dt)によって除算することによって、高圧バッテリー17の内部抵抗aの瞬時値に相当する内部抵抗演算瞬時値Rを算出する。
すなわち、例えばPDU16に具備されるインバータでのスイッチング動作等に起因する相対的に高い周波数の電圧変動には、相対的に時定数が長い反応抵抗成分Hの電圧変動の寄与が無視でき、この相対的に高い周波数の電圧変動と電流変動との比率を算出することによって、内部抵抗aの瞬時値を精度良く算出することができる。
Figure 2005106615
フィルタ54は、推定中断判定部55から出力される制御信号に応じて、適宜の1次遅れ時定数Tfおよびラプラス演算子Sにより、例えば下記数式(15)に示すように記述される伝達関数Gf(S)によって、除算部53から出力される内部抵抗演算瞬時値Rに含まれる誤差、特に高周波ノイズを除去し、内部抵抗aの推定値である内部抵抗推定値aestを算出するローパスフィルタとして動作する。なお、1次遅れ時定数Tfは、内部抵抗成分Wの変動周期よりも小さな値に設定されている。
例えば図8に示すように、フィルタ54は、減算部56と、入力切換部57と、積分演算部58とを備えて構成されている。
Figure 2005106615
減算部56は、除算部53から出力される内部抵抗演算瞬時値Rから、後述する積分演算部58から出力される内部抵抗推定値aestを減算して得た減算値を出力する。
入力切換部57は、推定中断判定部55から出力される制御信号に応じて、減算部56から出力される減算値あるいはゼロを積分演算部58へ出力する。
積分演算部58は、減算部56から出力される減算値を積分することによって内部抵抗推定値aestを算出しており、減算値の代わりに入力切換部57からゼロが入力されたときには積分値が不変となり、この時点での内部抵抗推定値aestの値が出力されることになる。
すなわち、推定中断判定部55から出力される制御信号は、フィルタ54での内部抵抗推定値aestの算出処理を中断して、この中断時点での内部抵抗推定値aestの値を保持するか否かを指示するものであって、推定中断判定部55は、例えば図6に示すように、電圧近似微分演算部51および電流近似微分演算部52から出力される電圧変化率(dV/dt)および電流変化率(dI/dt)の少なくとも何れか一方に基づき、例えば電流変化率(dI/dt)の絶対値が所定値未満である場合等のように、除算部53にて算出される内部抵抗演算瞬時値Rの誤差が所定の許容範囲を超える虞がある場合に、内部抵抗推定値aestの算出処理の中断を指示する制御信号を出力する。
入力切換部57は、例えば、通常状態において減算部56から出力される減算値を積分演算部58へ出力しており、この場合、フィルタ54は積分要素の出力にフィードバック処理を行う1次遅れ要素として機能する。これに対して、内部抵抗推定値aestの算出処理の中断を指示する制御信号が推定中断判定部55から入力されると、入力切換部57は減算部56から出力される減算値の代わりにゼロを積分演算部58へ出力するように切り換え、この時点での積分要素の出力が不変となるように保持する。
内部抵抗推定器34にて算出される内部抵抗推定値aestは、例えば図5に示すように、乗算部35に入力される。
乗算部35は、電流検出値Iactと内部抵抗推定値aestとを乗算して得た値を内部抵抗成分推定値Westとして設定し、加算部33へ出力する。
加算部33は、乗算部35から入力される内部抵抗成分推定値Westと反応抵抗成分算出部32から入力される反応抵抗成分推定値Hestとを加算して得た値(West+Hest)を減算部36へ出力する。
減算部36は、電圧センサ17bにて検出される電圧検出値Vactから内部抵抗成分推定値Westと反応抵抗成分推定値Hestとを減算することによって、開路電圧推定値Eestを算出し、ローパスフィルタ37へ出力する。すなわち、上記数式(1)に示すように、高圧バッテリー17の端子電圧Vは開路電圧Eと内部抵抗成分Wと反応抵抗成分Hとからなり、電圧検出値Vactから、内部抵抗成分Wと反応抵抗成分Hとの各推定値を減算することによって、開路電圧Eの推定値を算出することができる。
ローパスフィルタ37は、減算部36から出力される開路電圧推定値Eestに含まれる誤差、特に高周波ノイズを除去し、このノイズ除去後の開路電圧推定値Eestを残容量推定部38へ出力する。
残容量推定部38は、例えば図2に示すように高圧バッテリー17を無負荷状態で所定時間を超える長時間に亘って放置した際の端子電圧Vの値(開路電圧E)と高圧バッテリー17の残容量との相関関係を示すマップを記憶しており、ローパスフィルタ37から入力される開路電圧推定値Eestに応じたマップ検索によって高圧バッテリー17の残容量を算出する。
第1の実施形態による残容量検出装置10aおよび開路電圧検出装置10bは上記構成を備えており、次に、残容量検出装置10aおよび開路電圧検出装置10bの動作、特に、イグニッションスイッチ11cがON状態となる車両1の運転継続時における推定モードおよびイグニッションスイッチ11cがONからOFFに切り換えられる車両1の運転停止時の推定終了モードおよびイグニッションスイッチ11cがOFFからONに切り換えられる車両1の運転開始時の初期化モードにおける状態変数xの算出動作について説明する。
残容量検出装置10aおよび開路電圧検出装置10bを具備するバッテリー制御装置20は、例えばイグニッションスイッチ11cがOFF以外の状態である場合に、以下に示す一連の処理(つまり、状態変数xの算出処理)を実行するためのタイマー割り込み処理を所定周期(例えば10ms等)毎に実行する。そして、バッテリー制御装置20は、推定モードや推定終了モードでの状態変数xの算出処理において、所定のサンプリング周期(例えば、10ms等)毎に電流センサ17aおよび電圧センサ17bの各検出値を取得し、これらの各検出値に基づき離散演算を実行する。なお、このタイマー割り込み処理は、後述するタイマー割込禁止信号が出力されるまで実行され、例えばイグニッションスイッチ11cがONからOFFへと切り換えられる時点、つまり車両1の運転継続時の推定モードから車両1の運転停止時の推定終了モードへと移行する時点においても、タイマー割り込み処理が実行可能とされている。
また、イグニッションスイッチ11cがOFFからONへと切り換えられる車両1の運転開始時においては、以下に示す初期化モードに係る一連の処理を実行した後に、タイマー割り込み処理を所定周期(例えば10ms等)毎に実行するようになっている。
先ず、イグニッションスイッチ11cがOFFからONへと切り換えられる車両1の運転開始時、または、タイマー割り込み処理の実行によって、図9に示す一連の処理の実行が開始され、図9に示すステップS01においては、イグニッションスイッチ11cがOFFからONへと切り換えられたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS09に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合、つまりイグニッションスイッチ11cがOFFからONへと切り換えられた場合には、ステップS02に進み、処理モードとして初期化モードを設定し、ステップS03に進む。
ステップS03においては、現在時刻tと前回時刻tとを取得し、ステップS04に進み、経過時間(t−t)を算出し、ステップS05に進む。
ステップS05においては、経過時間(t−t)つまり高圧バッテリー17の充放電休止状態である休止時間をサンプリング周期として、高圧バッテリー17の時間変化特性を示す状態方程式(つまり上記数式(9)及び(10))を離散化し、初期係数A’,B’を算出する。
次に、ステップS06においては、休止時間においてバッテリー電流Iがゼロまたはゼロ近傍の所定の電流値(例えば、暗電流値等)の休止時電流に保持されると仮定し、上記数式(11)において、ゼロまたは所定の休止時電流をバッテリー電流Iに入力し、状態量記憶部40から入力される前回の状態変数xと、入力切換部41から出力される係数A’,B’つまり初期係数A’,B’とに基づき状態遷移演算を実行し、今回の処理での状態変数xを算出する。
次に、ステップS07においては、算出した今回の状態変数xを、新たに前回の状態変数xとして設定し、状態量記憶部40に記憶する。
次に、ステップS08においては、現在時刻tを、新たに前回時刻tとして設定し、時刻記憶部45に記憶し、一連の処理を終了する。
また、ステップS09においては、イグニッションスイッチ11cがONからOFFへと切り換えられたか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS14に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合、つまりイグニッションスイッチ11cの状態が変更されていない場合には、ステップS10に進み、処理モードとして推定モードを設定し、ステップS11に進む。
ステップS11においては、現在時刻tを取得し、ステップS12に進み、電流センサ17aおよび電圧センサ17bの各検出値を取得し、ステップS13に進む。
ステップS13においては、上記数式(11)において、電流センサ17aの検出値をバッテリー電流Iに入力し、状態量記憶部40から入力される前回の状態変数xと、入力切換部41から出力される係数A’,B’つまり所定係数A’,B’とに基づき状態遷移演算を実行し、今回の処理での状態変数xを算出し、上述したステップS07に進む。
また、ステップS14においては、処理モードとして推定終了モードを設定し、ステップS15に進む。
ステップS15においては、現在時刻tを取得し、ステップS16に進み、電流センサ17aおよび電圧センサ17bの各検出値を取得し、ステップS17に進む。
ステップS17においては、上記数式(11)において、電流センサ17aの検出値をバッテリー電流Iに入力し、状態量記憶部40から入力される前回の状態変数xと、入力切換部41から出力される係数A’,B’つまり所定係数A’,B’とに基づき状態遷移演算を実行し、今回の処理での状態変数xを算出し、ステップS18に進む。
ステップS18においては、タイマー割込禁止信号を出力し、上述したステップS07に進む。
上述したように、第1の実施形態による蓄電装置の残容量検出装置10aおよび開路電圧検出装置10bによれば、バッテリー電圧Vを開路電圧Eと内部抵抗成分Wと反応抵抗成分Hとからなる3つの電圧成分により構成し、バッテリー電流Iの変動に伴う電圧変動で遅れ成分となる反応抵抗成分Hの応答を1次遅れ応答によって近似して得た高圧バッテリー17の状態方程式によって開路電圧推定値Eestを算出し、この開路電圧推定値Eestに応じたマップ検索により高圧バッテリー17の残容量を算出することにより、装置構成が複雑化することを抑制しつつ残容量を精度良く算出することができる。すなわち、第1の実施形態による蓄電装置の開路電圧検出装置10bによれば、バッテリー電流Iの変動に伴う電圧変動が本来有する収束性を適切にモデル化して状態方程式を設定することにより、信頼性の高い推定処理を実行することができ、開路電圧推定値Eestの推定精度を向上させることができる。
これにより、例えば図2に示すように、Ni−MHバッテリーからなる高圧バッテリー17において、残容量の変化に応じた開路電圧Eの変化が相対的に小さい残容量の中間領域に対しても、開路電圧Eの算出精度が向上することに伴い、第1の実施形態による蓄電装置の残容量検出装置10aによって残容量を精度良く算出することができる。
しかも、第1の実施形態による蓄電装置の残容量検出装置10aおよび開路電圧検出装置10bによれば、例えば高圧バッテリー17の温度状態や充放電履歴や動作時間等に応じて頻繁に変化すると共にバッテリー電流Iの変動に伴う電圧変動において相対的に大きな寄与となる内部抵抗成分Wを推定し、内部抵抗成分推定値Westと開路電圧推定値Eestとを電圧検出値Vactから減算して開路電圧推定値Eestを算出することによって、開路電圧推定値Eestを適切に推定することができる。
また、内部抵抗成分推定値Westの算出処理においては、例えばPDU16に具備されるインバータでのスイッチング動作等に起因する相対的に高い周波数の電圧変動成分には、相対的に時定数が長い反応抵抗成分Hの電圧変動の寄与が無視できることから、この相対的に高い周波数の電圧変動と電流変動との比率を算出することによって、内部抵抗aの瞬時値、さらに、この内部抵抗aの瞬時値に応じた内部抵抗成分推定値Westを迅速かつ精度良く算出することができる。
しかも、推定中断判定部55は、例えば電流変化率(dI/dt)の絶対値が所定値未満である場合等のように、除算部53にて算出される内部抵抗演算瞬時値Rの誤差が所定の許容範囲を超える虞がある場合に、内部抵抗推定値aestの算出処理の中断を指示する制御信号を出力し、この時点での内部抵抗推定値aestの値を保持するように設定することから、内部抵抗推定値aestの誤差が過剰に増大してしまうことを防止することができる。
さらに、イグニッションスイッチ11cがOFFとされた車両1の運転停止状態においては、電圧検出値Vactおよび電流検出値Iactの検出および開路電圧推定値Eestの算出処理を停止し、この停止状態をイグニッションスイッチ11cがONとされる時点まで継続する休止期間を設定することができる。すなわち、この休止期間を経てイグニッションスイッチ11cがONとされた際には、この休止期間の継続時間に基づいて休止期間における反応抵抗成分Hの電圧変動を算出することができ、この反応抵抗成分Hの電圧変動に応じて、イグニッションスイッチ11cがONとされる時点での開路電圧推定値Eestを算出することができる。これにより、車両1の運転停止状態において、開路電圧推定値Eestの算出処理に係る電力消費の増大を防止することができると共に、残容量検出装置10aの装置構成を簡略化することができる。つまり、高圧バッテリー17の充放電休止以前の状態変数(つまり状態変数xの前回値x)と、充放電休止中の経過時間とにより、開路電圧推定値Eestを推定することができるため、充放電休止中は、開路電圧推定値Eestの推定演算および電圧検出値Vactおよび電流検出値Iactの検出が不要になる。これにより、開路電圧推定値Eestの推定演算および電圧検出値Vactおよび電流検出値Iactの検出を実行するために12Vバッテリー21の電力を消費する必要がなくなる。しかも、充放電休止中の電圧検出値Vactや電流検出値Iactを記憶するためのメモリも不要である。
なお、上述した実施の形態において、整定電圧Hsはバッテリー電流Iに比例するとしたが、これに限定されず、例えばバッテリー電流Iに関する適宜の単調増加関数f(I)であってもよい。この場合、上記数式(4)は、下記数式(16)に示すように記述される。同様にして、上記数式(7)は、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hに対する各整定電圧Hsをバッテリー電流Iに関する適宜の単調増加関数fn(I)、(n=1,2,3)として、下記数式(17)に示すように記述される。
Figure 2005106615
Figure 2005106615
また、上述した本実施の形態において、反応抵抗成分Hは複数(例えば、3つ)の異なる時定数T,T,Tの各1次遅れ要素の線形結合からなるとしたが、これに限定されず、反応抵抗成分Hは複数の1次遅れ要素に対して非線形であってもよい。さらに、反応抵抗成分Hは、1次遅れ要素に限らず、例えば2次遅れ要素等のその他の遅れ成分によって構成されてもよい。
なお、上述した実施の形態においては、イグニッションスイッチ11cがONからOFFへと切り換えられたと判定された時点で処理モードとして推定終了モードを設定したが、これに限定されず、例えばイグニッションスイッチ11cがONからOFFへと切り換えられた後に、さらに、電圧検出値Vactが所定値の範囲内であると判定された時点、あるいは、イグニッションスイッチ11cがONからOFFへと切り換えられた後に、さらに、所定時間以上経過したと判定された時点で処理モードとして推定終了モードを設定してもよい。
なお、上述した実施の形態においては、車両1の運転状態において、例えば所定時間周期毎に開路電圧推定値Eestを算出することに伴って内部抵抗aの瞬時値を算出してもよいし、車両1の所定の運転状態に応じて、例えばバッテリー電流Iが相対的に増大するときに内部抵抗aの瞬時値を算出してもよい。例えばDC−DCコンバータ19を駆動し、高圧バッテリー17の端子電圧Vを降圧して12Vバッテリー21を充電する場合や、例えば内燃機関11のアイドル運転状態等において、内燃機関11の運転に伴う車体振動の発生を抑制するようにしてモータ12を駆動させる際や、例えば全ての気筒を稼働する全筒運転と一部の気筒を休止して運転する休筒運転とに切換可能な内燃機関11に具備される制振装置(図示略)を、内燃機関11の休筒運転と全筒運転との切り替えに伴う車体振動の発生を抑制するように作動させる場合等において内部抵抗aの瞬時値を算出することによって、算出精度を向上させることができる。
また、高圧バッテリー17の残容量が所定値を超えることで残容量に余裕がある場合等においては、例えばモータ12に対するトルク軸電流は不変のまま界磁軸電流を増減させて内部抵抗aの瞬時値を算出してもよい。
なお、上述した実施の形態において、内部抵抗推定器34は、電圧近似微分演算部51および電流近似微分演算部52を備えるとしたが、これに限定されず、電圧近似微分演算部51および電流近似微分演算部52の代わりに、例えば所定の周波数特性を有する差分演算部や、例えば所定周波数領域の信号のみを抽出するバンドパスフィルタや、さらに、電圧検出値Vactおよび電流検出値Iactの変動を算出する各変動算出部等を備えてもよい。
例えば、差分演算部は、入力される各電圧検出値Vactおよび電流検出値Iactの所定周波数領域(例えば、反応抵抗成分Hによる電圧変動分が含まれる周波数領域よりも高い高周波領域)のデータに対して、現在値と所定時間以前の過去値との差(電圧差および電流差)を算出し、除算部53へ出力する。
また、例えば、バンドパスフィルタは、入力される各電圧検出値Vactおよび電流検出値Iactの所定周波数領域(例えば、反応抵抗成分Hによる電圧変動分が含まれる周波数領域よりも高い高周波領域)のデータを抽出し、除算部53あるいは各電圧変動算出部および電流変動算出部へ出力する。各電圧変動算出部および電流変動算出部は、バンドパスフィルタから入力される所定周波数領域のデータに対して、例えば、周期的に振動するデータの振幅や実効値等を算出し、除算部53へ出力する。
これらの場合、除算部53は、電圧検出値Vactに係る入力値を電流検出値Iactに係る入力値によって除算することによって、高圧バッテリー17の内部抵抗aの瞬時値に相当する内部抵抗演算瞬時値Rを算出する。
以下、本発明の蓄電装置の開路電圧検出装置および残容量検出装置の第2の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
この第2の実施形態による蓄電装置の残容量検出装置60a(以下、単に、残容量検出装置60aと呼ぶ)および蓄電装置の開路電圧検出装置60b(以下、単に、開路電圧検出装置60bと呼ぶ)は、上述した第1の実施形態に係る残容量検出装置10aおよび開路電圧検出装置10bと同様にバッテリー制御装置20に備えられている。
開路電圧検出装置60bは、例えば図10に示すように、上述した第1の実施形態に係る開路電圧検出装置10bに具備される内部抵抗推定器34および乗算部35および状態量記憶部40および入力切換部41および推定モード・推定終了モード用係数入力部42および初期化モード用係数入力部43およびタイマー44および時刻記憶部45と、状態量算出部61と、開路電圧及び反応抵抗成分算出部62と、加算部63と、減算部64と、開路電圧抽出部65とを備えて構成されている。さらに、残容量検出装置60aは、例えば、開路電圧検出装置60bと、上述した第1の実施形態に係る残容量検出装置10aに具備される残容量推定部38とを備えて構成されている。
開路電圧検出装置60bは、後述する状態方程式に基づきバッテリー電圧Vの推定値であるバッテリー電圧推定値Vestを算出し、このバッテリー電圧推定値Vestと電圧検出値Vactとの電圧差Verrがゼロとなるようにフィードバック制御を行う。
残容量検出装置60aは、開路電圧検出装置60bにて算出されるバッテリー電圧推定値Vestに係る状態変数xから開路電圧推定値Eestを抽出し、開路電圧推定値Eestに応じたマップ検索によって高圧バッテリー17の残容量を算出する。
なお、以下において上述した第1の実施形態と同一部分については同じ符号を配して説明を省略するが、推定モード・推定終了モード用係数入力部42と初期化モード用係数入力部43については、第2の実施形態では、係数K’の算出機能が追加されおり、それぞれK’やK’が算出されるようになっている。また、本発明における算出とは、固定値の出力を含むものとする。
この第2の実施形態において、開路電圧検出装置60bは、上述した第1の実施形態に係る開路電圧検出装置10bと同様に反応抵抗成分Hの時間遅れの応答を、単一の時定数Tの1次遅れ要素の応答によって近似、あるいは、複数の異なる時定数T,…,T(nは任意の自然数)の各1次遅れ要素の線形結合からなる応答に近似する。例えば、反応抵抗成分Hの時間遅れの応答が、複数として3つの異なる時定数T(例えば、T=数十秒等),T(例えば、T=数分等),T(例えば、T=数時間等)の各1次遅れ要素の線形結合からなる応答に近似された状態において、開路電圧検出装置60bは、さらに、下記数式(17)に示すように、状態変数xを、例えば高圧バッテリー17の温度状態や充放電履歴や動作時間等に応じた各時定数T,T,Tに対応した第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hと、開路電圧Eとから構成している。そして、開路電圧検出装置60bは、下記数式(18)に示す状態変数xと行列A,B,Cおよび高圧バッテリー17の内部抵抗aによって、高圧バッテリー17の特性を示す状態方程式を、例えば下記数式(19)に示すように設定する。
なお、下記数式(18)における関数P(E)は、バッテリー電流Iの単位電流変化に伴う開路電圧Eの時間変化率であって、例えば開路電圧Eに関する適宜の関数とされている。
Figure 2005106615
Figure 2005106615
ここで、開路電圧検出装置60bは、後述する減算部64から出力されるバッテリー電圧推定値Vestと電圧検出値Vactとの電圧差Verrを制御ゲインKにより制御増幅して得た値(K・Verr)を上記数式(19)に示す状態変数xの時間変化(dx/dt)の状態方程式に作用させることによって、例えば下記数式(20)に示す新たな状態方程式、すなわちオブザーバを設定し、この新たな状態方程式を、各モード(例えば、推定モード、推定終了モード、初期化モード)に応じて離散化して設定される係数A’,B’,K’およびバッテリー電流Iおよび前回の状態変数xに基づき、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hの推定値および開路電圧Eの推定値からなる状態変数xを算出する。
Figure 2005106615
上記数式(20)に対応する離散化した状態方程式は、下記数式(21)に示すように記述される。
Figure 2005106615
状態量算出部61は、例えば各モード(例えば、推定モード、推定終了モード、初期化モード)に応じて設定される係数A’,B’,K’およびバッテリー電流Iおよび前回の離散演算での状態変数(状態変数xの前回値)xと、上記数式(21)とに基づき、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hや開路電圧Eの推定値からなる状態変数xを算出し、この状態変数xを開路電圧及び反応抵抗成分算出部62および状態量記憶部40へ出力する。
すなわち、推定モードおよび推定終了モードでは、状態量記憶部40から入力される前回の状態変数xと、入力切換部41から出力される係数A’,B’,K’つまり所定係数A’,B’,K’とに基づき、さらに、電流センサ17aにて検出される電流検出値Iactをバッテリー電流Iに入力することにより第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hや開路電圧Eの推定値からなる状態変数xを算出する。また、初期化モードでは、状態量記憶部40から入力される前回の状態変数xと、入力切換部41から出力される係数A’,B’,K’つまり初期係数A’,B’,K’とに基づき、さらに、車両1の運転停止期間中のゼロまたは所定の休止時電流をバッテリー電流Iに入力することにより第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hや開路電圧Eの推定値からなる状態変数xを算出する。
なお、この実施の形態において、推定モード・推定終了モード用係数入力部42から出力される所定係数A’,B’,K’は、例えば所定のサンプリング周期(例えば10ms等)に応じた所定の固定値とされ、高圧バッテリー17の特性を示す状態方程式(つまり上記数式(18),(20))を所定のサンプリング周期に応じて離散化して得た状態方程式により算出される。また、初期化モード用係数算出部43aから出力される初期係数A’,B’,K’は、初期化モードにおいて経過時間算出部43bから出力される経過時間(t−t)つまり休止時間をサンプリング周期として、高圧バッテリー17の特性を示す状態方程式(つまり上記数式(18),(20))を、このサンプリング周期に応じて離散化して得た状態方程式により算出される。
開路電圧及び反応抵抗成分算出部62は、状態量算出部61にて算出した状態変数xに上記数式(18)に示す係数Cを作用させて、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hの線形結合からなる反応抵抗成分Hおよび開路電圧Eの各推定値である反応抵抗成分推定値Hestおよび開路電圧推定値Eestを抽出し、加算部63へ出力する。
加算部63は、乗算部35から入力される内部抵抗成分推定値Westと開路電圧及び反応抵抗成分算出部62から入力される反応抵抗成分推定値Hestおよび開路電圧推定値Eestとを加算して得た値(West+Hest+Eest)、つまりバッテリー電圧推定値Vestを減算部64へ出力する。
減算部64は、電圧センサ17bにて検出される電圧検出値Vactからバッテリー電圧推定値Vestを減算することによって、バッテリー電圧推定値Vestの推定誤差である電圧差Verrを算出し、状態量算出部61へ出力する。
また、状態量算出部61にて算出される状態変数xは開路電圧抽出部65に入力されており、開路電圧抽出部65は、例えば状態変数xにベクトル(0,0,0,1)を作用させて開路電圧推定値Eestを抽出し、残容量推定部38へ出力する。
第2の実施形態による残容量検出装置60aおよび開路電圧検出装置60bは上記構成を備えており、次に、残容量検出装置60aおよび開路電圧検出装置60bの動作、特に、イグニッションスイッチ11cがON状態となる車両1の運転継続時における推定モードおよびイグニッションスイッチ11cがONからOFFに切り換えられる車両1の運転停止時の推定終了モードおよびイグニッションスイッチ11cがOFFからONに切り換えられる車両1の運転開始時の初期化モードにおける状態変数xの算出動作について説明する。
この第2の実施形態による残容量検出装置60aおよび開路電圧検出装置60bを具備するバッテリー制御装置20は、上述した第1の実施形態による残容量検出装置10aおよび開路電圧検出装置10bを具備するバッテリー制御装置20と同様にして、例えばイグニッションスイッチ11cがOFF以外の状態である場合に、状態変数xの算出処理を実行するためのタイマー割り込み処理を所定周期(例えば10ms等)毎に実行する。そして、バッテリー制御装置20は、推定モードや推定終了モードでの状態変数xの算出処理において、所定のサンプリング周期(例えば、10ms等)毎に電流センサ17aおよび電圧センサ17bの各検出値を取得し、これらの各検出値に基づき離散演算を実行する。
この第2の実施形態において、上述した第1の実施形態におけるステップS01〜ステップS18に示す一連の処理と異なる点は、例えば図11に示すように、ステップS05において係数K’を算出する点と、ステップS06およびステップS13およびステップS17において電圧差Verrのフィードバックの処理を実行する点と、電圧差Verrを算出する新たな処理として、上述したステップS08の処理に続いて順次実行されるステップS21とステップS22との処理を追加した点である。
つまり、図11に示すステップS05においては、経過時間をサンプリングタイムとして上記数式(20)を離散化する事により、係数(A’,B’,K’)を算出する。図11に示すステップS06においては、休止時間においてバッテリー電流Iがゼロまたはゼロ近傍の所定の電流値(例えば、暗電流値等)の休止時電流に保持されると仮定し、上記数式(21)において、ゼロまたは所定の休止時電流をバッテリー電流Iに入力し、状態量記憶部40から入力される前回の状態変数xと、入力切換部41から出力される係数A’,B’,K’つまり初期係数A’,B’,K’と、前回の処理にて減算部64から出力されたバッテリー電圧推定値Vestと電圧検出値Vactとの電圧差Verrに基づき状態遷移演算を実行し、今回の処理での状態変数xを算出し、上述したステップS07に進む。
また、図11に示すステップS13においては、上記数式(21)において、電流センサ17aの検出値をバッテリー電流Iに入力し、状態量記憶部40から入力される前回の状態変数xと、入力切換部41から出力される係数A’,B’,K’つまり所定係数A’,B’,K’と、前回の処理にて減算部64から出力されたバッテリー電圧推定値Vestと電圧検出値Vactとの電圧差Verrに基づき状態遷移演算を実行し、今回の処理での状態変数xを算出し、上述したステップS07に進む。
また、図11に示すステップS17においては、上記数式(21)において、電流センサ17aの検出値をバッテリー電流Iに入力し、状態量記憶部40から入力される前回の状態変数xと、入力切換部41から出力される係数A’,B’,K’つまり所定係数A’,B’,K’と、前回の処理にて減算部64から出力されたバッテリー電圧推定値Vestと電圧検出値Vactとの電圧差Verrに基づき状態遷移演算を実行し、今回の処理での状態変数xを算出し、上述したステップS18に進む。
また、図11に示すステップS21においては、今回の処理での状態変数xに上記数式(18)に示す係数Cを作用させて、反応抵抗成分推定値Hestおよび開路電圧推定値Eestを抽出し、さらに、内部抵抗成分推定値Westを加算して得た値(West+Hest+Eest)をバッテリー電圧推定値Vestとして設定し、ステップS22に進む。
ステップS22においては、電圧センサ17bにて検出される電圧検出値Vactからバッテリー電圧推定値Vestを減算することによって、バッテリー電圧推定値Vestの推定誤差である電圧差Verrを算出し、この電圧差Verrを前回の電圧差Verrとして記憶部(図示略)に記憶し、一連の処理を終了する。
なお、この第2の実施形態において、制御ゲインKを構成する各係数K,K,K,Kに対して、例えば、各係数K,K,Kをゼロとし、係数Kをゼロ以外の正の値とすれば、電圧差Verrがゼロとなるようにフィードバック処理を実行することで開路電圧推定値Eestが変化するようになる。この場合、フィードバック処理に対して反応抵抗成分Hは寄与せず、電圧差Verrに基づき開路電圧推定値Eestを算出する一連の処理の伝達関数は、1次遅れ要素の伝達関数と同等になり、この伝達関数の時定数は1/Kとなる。すなわち、この一連の処理は、上述した第1の実施形態においてローパスフィルタ37の伝達関数を1次遅れ要素とした場合の処理とほぼ同等の作用効果を有する。
つまり、上述した第2の実施形態においては、電圧差Verrがゼロとなるようにフィードバック制御を行うことで、少なくとも開路電圧Eまたは反応抵抗成分Hの何れか一方に係る状態変数xが修正される。
なお、上述した第2の実施形態においては、推定モード・推定終了モード用係数入力部42から所定係数A’,B’,K’が出力されるとしたが、所定係数A’,B’,K’は、固定値の他、電圧差Verrに応じて変化する値にしてもよい。
なお、上述した第2の実施形態において、関数P(E)は開路電圧Eに関する適宜の関数であるとしたが、これに限定されず、例えば高圧バッテリー17の残容量が所定値を超え、かつ、バッテリー電流Iの電流値が相対的に小さい場合等においては、バッテリー電流Iの単位電流変化に伴う開路電圧Eの時間変化率は相対的に小さく、例えばフィードバック処理による状態変数xの収束状態に対する寄与は小さいと判断して、関数P(E)としてゼロまたはゼロ近傍の所定定数を設定してもよい。
また、上述した第2の実施形態において、制御ゲインKは、比例要素に限らず、例えば比例・微分要素等であってもよい。
また、上述した第1および第2の実施形態においては、推定モードおよび推定終了モードでの状態変数xの算出処理において、サンプリング周期を所定のサンプリング周期(例えば10ms等)の固定値としたが、これに限定されず、例えば操作者による入力操作や高圧バッテリー17の充放電状態等に応じてサンプリング周期が変化するように設定してもよい。
この場合、例えば図12に示す上述した第1の実施形態の変形例に係る残容量検出装置10aのように、開路電圧検出装置10bは、状態量算出部31と、反応抵抗成分算出部32と、加算部33と、内部抵抗推定器34と、乗算部35と、減算部36と、ローパスフィルタ37と、状態量記憶部40と、入力切換部41と、推定モード・推定終了モード用係数入力部42と、初期化モード用係数算出部43aおよび経過時間算出部43bを具備する初期化モード用係数入力部43と、タイマー44と、時刻記憶部45と、時定数決定器46と、劣化判定器47と、サンプリング周期選択器48とを備えて構成される。また、例えば図13に示す上述した第2の実施形態の変形例に係る残容量検出装置60aのように、開路電圧検出装置60bは、内部抵抗推定器34および乗算部35および状態量記憶部40および入力切換部41および推定モード・推定終了モード用係数入力部42および初期化モード用係数入力部43およびタイマー44および時刻記憶部45と、時定数決定器46と、劣化判定器47と、サンプリング周期選択器48と、状態量算出部61と、開路電圧及び反応抵抗成分算出部62と、加算部63と、減算部64と、開路電圧抽出部65とを備えて構成される。
ここで、時定数決定器46は、温度センサ17cから出力される高圧バッテリー17の温度TBの検出値や劣化判定器47から出力される高圧バッテリー17の劣化状態に係るバッテリー劣化度の信号に基づき、所定マップのマップ検索や所定計算式による演算により、反応抵抗成分Hの時間遅れの応答に係る単一の時定数Tあるいは複数の異なる時定数T,…,T(nは任意の自然数であって、上述した第1の実施形態および第2の実施形態ではn=3に対応する各時定数T,T,T)を設定し、推定モード・推定終了モード用係数入力部42および初期化モード用係数算出部43aへ出力する。また、劣化判定器47は、内部抵抗推定器34から出力される内部抵抗推定値aestや、高圧バッテリー17の製造後からの充電電流および放電電流の各絶対値の累積積算値である累積電流積算値や、高圧バッテリー17の製造後からの動作時間の累積時間等に基づき、所定マップのマップ検索や所定計算式による演算により高圧バッテリー17の劣化状態に係るバッテリー劣化度を設定する。このため、劣化判定器47には、内部抵抗推定器34から内部抵抗推定値aestが入力されると共に、電流センサ17aにて検出される電流検出値Iactと、タイマー44から出力される現在時刻tとが入力されている。
サンプリング周期選択器48は、例えば操作者による入力操作や高圧バッテリー17の充放電状態等に応じてサンプリング周期を、予め記憶している所定のデータから選択しており、例えば、車両のアイドル運転時において高圧バッテリー17の充放電が一時的に停止される場合のように、充電電流および放電電流の時間変化量が相対的に小さい場合には相対的に長い周期のサンプリング周期を自動的に選択し、選択したサンプリング周期を推定モード・推定終了モード用係数入力部42へ出力する。
これにより、推定モード・推定終了モード用係数入力部42から出力される所定係数A’,B’,K’は、高圧バッテリー17の状態量(例えば、高圧バッテリー17の温度TB等に関する値)や高圧バッテリー17の劣化状態等に応じて時定数決定器46から出力される各時定数T,T,Tと、サンプリング周期選択器48から出力されるサンプリング周期とに応じて変化する値となり、高圧バッテリー17の特性を示す状態方程式(つまり上記数式(9),(10)あるいは上記数式(18),(20))を離散化して得た状態方程式により算出される。
また、初期化モード用係数算出部43aは、初期化モードにおいて経過時間算出部43bから出力される経過時間(t−t)つまり休止時間をサンプリング周期として、このサンプリング周期および時定数決定器46から出力される各時定数T,T,Tに基づき、高圧バッテリー17の特性を示す状態方程式(つまり上記数式(9),(10)あるいは上記数式(18),(20))を離散化して得た状態方程式により初期係数A’,B’,K’を算出する。
なお、イグニッションスイッチ11cがONからOFFへと切り換えられる車両1の運転停止時の推定終了モードにおいてタイマー44から出力される現在時刻tが時刻記憶部45に格納され、次に、イグニッションスイッチ11cがOFFからONへと切り換えられる車両1の運転開始時の初期化モードにおいて、推定終了モードで記憶された現在時刻tが前回時刻tとなり、この初期化モードでの現在時刻tと、前回時刻tとの差である経過時間(t−t)が、イグニッションスイッチ11cがONからOFFへと切り換えられた運転停止時から、イグニッションスイッチ11cがOFFからONへと切り換えられる運転開始時までの休止時間となる。
また、上述した第1の実施形態においては、減算部36において電圧センサ17bにて検出される電圧検出値Vactから内部抵抗成分推定値Westと反応抵抗成分推定値Hestとが減算されることによって開路電圧推定値Eestが算出されるとしたが、これに限定されず、例えばバッテリー電流Iがゼロであるときには内部抵抗成分推定値Westがゼロとなるため、減算部36においては、電圧検出値Vactから反応抵抗成分推定値Hestが減算されることによって開路電圧推定値Eestが算出されることになる。
すなわち、減算部36は、電圧センサ17bにて検出される電圧検出値Vactから、少なくとも反応抵抗成分推定値Hestを減算することによって開路電圧推定値Eestを算出する。
また、上述した第2の実施形態においては、バッテリー電流Iに基づき、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hの推定値および開路電圧Eの推定値からなる状態変数xを算出するとしたが、これに限定されず、例えば関数P(E)としてゼロを設定した場合には、第1〜第3反応抵抗成分H,H,Hの推定値のみがバッテリー電流Iに基づき算出されることになる。
すなわち、上述した第2の実施形態においては、少なくとも反応抵抗成分Hに係る状態変数xがバッテリー電流Iに基づき算出される。
また、上述した実施形態において、各残容量検出装置10a,60aは、Ni−MHバッテリーをなす高圧バッテリー17の内部抵抗aおよび残容量を算出するとしたが、これに限定されず、例えば鉛蓄電池やリチウムイオン蓄電池等の他の蓄電池や、例えば電気二重層コンデンサや電解コンデンサ等からなるキャパシタの内部抵抗aおよび残容量を算出してもよい。
開路電圧検出装置10b,60bにて算出される開路電圧推定値Eestよる高圧バッテリー17の残容量の推定や、内部抵抗推定器34にて算出される内部抵抗推定値aestによる高圧バッテリー17の劣化判定に加え、開路電圧推定値Eestや内部抵抗推定値aestは、ハイブリッド自動車等における高圧バッテリー17の充放電制御やニッケル系バッテリーのメモリー効果の状態の推定に用いる事ができる。
本発明の第1の実施形態に係る蓄電装置の残容量検出装置を搭載する車両の構成図である。 高圧バッテリーの開路電圧Eと残容量との相関関係の一例を示すグラフ図である。 バッテリー電流Iの変化に伴うバッテリー電圧Vの時間変化の一例を示すグラフ図である。 バッテリー電流Iの変化に伴うバッテリー電圧Vの反応抵抗成分Hの時間変化の一例を示すグラフ図である。 本発明の第1の実施形態に係る蓄電装置の残容量検出装置の構成図である。 図5に示す内部抵抗推定器の構成図である。 図5に示す電圧近似微分演算部および電流近似微分演算部のバンドパス(ハイパス)フィルタ作用の周波数特性の一例を示すグラフ図である。 図5に示すフィルタの構成図である。 図5に示す蓄電装置の開路電圧検出装置および蓄電装置の残容量検出装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る蓄電装置の残容量検出装置の構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る蓄電装置の開路電圧検出装置および蓄電装置の残容量検出装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る蓄電装置の残容量検出装置の構成図である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係る蓄電装置の残容量検出装置の構成図である。
符号の説明
10a、60a 蓄電装置の残容量検出装置
10b、60b 蓄電装置の開路電圧検出装置
17 高圧バッテリー(蓄電装置)
17a 電流センサ(電流検出手段)
17b 電圧センサ(電圧検出手段)
17c 温度センサ(状態量検出手段)
31 状態量算出部(状態量算出手段)
32 反応抵抗成分算出部(状態量算出手段、開路電圧初期値算出手段)
33 加算部(開路電圧初期値算出手段)
34 内部抵抗推定器(内部抵抗算出手段)
36 減算部(開路電圧算出手段、開路電圧初期値算出手段)
38 残容量推定部(残容量算出手段、記憶手段)
40 状態量記憶部(状態量記憶手段)
45 時刻記憶部(時刻記憶手段)
46 時定数決定器(時定数設定手段)
61 状態量算出部(状態量算出手段、フィードバック手段)
62 開路電圧及び反応抵抗成分算出部(状態量算出手段、フィードバック手段)
63 加算部(フィードバック手段)
64 減算部(フィードバック手段)
65 開路電圧抽出部(開路電圧算出手段、開路電圧初期値算出手段)
ステップS18 停止手段
ステップS04 経過時間算出手段
ステップS06 開路電圧初期値算出手段

Claims (9)

  1. 蓄電装置の放電電流及び充電電流の電流値を検出する電流検出手段と、前記蓄電装置の端子電圧の電圧値を検出する電圧検出手段と、
    前記電流値の変動に対する前記電圧値の応答の過渡応答成分である状態量を前記電流検出手段にて検出される前記電流値に基づき算出する状態量算出手段と、
    前記電圧検出手段にて検出される前記電圧値から、少なくとも前記状態量算出手段にて算出される前記過渡応答成分を減算して前記蓄電装置の開路電圧を算出する開路電圧算出手段と
    を備えることを特徴とする蓄電装置の開路電圧検出装置。
  2. 蓄電装置の放電電流及び充電電流の電流値を検出する電流検出手段と、前記蓄電装置の端子電圧の電圧値を検出する電圧検出手段と、
    前記電流値の変動に対する前記電圧値の応答の過渡応答成分に係る第1の状態量と、前記蓄電装置の開路電圧に係る第2の状態量とを備える状態量を算出する際に、少なくとも前記第1の状態量を前記電流検出手段にて検出される前記電流値に基づき算出する状態量算出手段と、
    少なくとも前記状態量算出手段にて算出される前記第1の状態量に係る前記過渡応答成分および前記第2の状態量に係る前記開路電圧を加算して得た値と、前記電圧検出手段にて検出される前記電圧値との差異がゼロとなるように、少なくとも前記第1の状態量および前記第2の状態量の何れか一方を修正するフィードバック手段と、
    前記第2の状態量から前記開路電圧を算出する開路電圧算出手段と
    を備えることを特徴とする蓄電装置の開路電圧検出装置。
  3. 前記電流検出手段にて検出される前記電流値および前記電圧検出手段にて検出される前記電圧値に基づき前記蓄電装置の内部抵抗を算出する内部抵抗算出手段を備え、
    前記開路電圧算出手段は、前記電圧検出手段にて検出される前記電圧値から、前記状態量算出手段にて算出される前記第1の状態量に係る前記過渡応答成分と、前記内部抵抗算出手段にて算出される前記内部抵抗による電圧変化である内部抵抗成分とを減算して前記蓄電装置の開路電圧を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓄電装置の開路電圧検出装置。
  4. 前記蓄電装置の内部抵抗として所定抵抗値を設定する内部抵抗設定手段を備え、
    前記開路電圧算出手段は、前記電圧検出手段にて検出される前記電圧値から、前記状態量算出手段にて算出される前記第1の状態量に係る前記過渡応答成分と、前記内部抵抗設定手段にて設定される前記所定抵抗値による電圧変化である内部抵抗成分とを減算して前記蓄電装置の開路電圧を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓄電装置の開路電圧検出装置。
  5. 前記過渡応答成分は時定数が異なる複数の1次遅れ要素を備えて構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓄電装置の開路電圧検出装置。
  6. 前記蓄電装置の状態量を検出する状態量検出手段と、
    前記状態量検出手段にて検出される前記状態量に応じて前記時定数を設定する時定数設定手段とを備えることを特徴とする請求項5に記載の蓄電装置の開路電圧検出装置。
  7. 前記蓄電装置の充電および放電の停止を指示する停止手段と、
    前記停止手段にて前記蓄電装置の充電および放電の停止が指示された時点から、この時点以降の適宜の時点までの期間の経過時間を検出する経過時間検出手段と、
    前記停止手段にて前記蓄電装置の充電および放電の停止が指示された時点以前での前記状態量算出手段により算出される前記状態量を記憶する状態量記憶手段と、
    前記状態量記憶手段に記憶された前記状態量と前記経過時間検出手段にて検出される前記経過時間とに基づき、前記適宜の時点での前記蓄電装置の開路電圧を算出する第2の開路電圧算出手段と
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓄電装置の開路電圧検出装置。
  8. 請求項1から請求項7の何れかひとつに記載の蓄電装置の開路電圧検出装置を備え、
    前記開路電圧算出手段にて算出される前記開路電圧に基づき、前記蓄電装置の残容量を算出する残容量算出手段を備えることを特徴とする蓄電装置の残容量検出装置。
  9. 前記残容量算出手段は、前記開路電圧と前記蓄電装置の残容量との所定の相関関係を示すデータを記憶する記憶手段を備え、
    前記記憶手段に記憶された前記データに基づき、前記開路電圧算出手段にて算出される前記開路電圧に応じた前記蓄電装置の前記残容量を算出することを特徴とする請求項8に記載の蓄電装置の残容量検出装置。

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