JP2005106575A - 振動式測定装置 - Google Patents

振動式測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005106575A
JP2005106575A JP2003339296A JP2003339296A JP2005106575A JP 2005106575 A JP2005106575 A JP 2005106575A JP 2003339296 A JP2003339296 A JP 2003339296A JP 2003339296 A JP2003339296 A JP 2003339296A JP 2005106575 A JP2005106575 A JP 2005106575A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor
sensor tube
tube
coils
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003339296A
Other languages
English (en)
Inventor
Koyata Sugimoto
小弥太 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2003339296A priority Critical patent/JP2005106575A/ja
Publication of JP2005106575A publication Critical patent/JP2005106575A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Abstract

【課題】 本発明はピックアップによるセンサ信号の精度を高めることを課題とする。
【解決手段】 質量流量計10は、収納ケース12の内部に挿入されたセンサチューブ14と、センサチューブ14の中間部分を加振する加振器16と、センサチューブ14の流入側の変位を検出する流入側ピックアップ18と、センサチューブ14の流出側の変位を検出する流出側ピックアップ20とを有する。流入側に設けられたセンサコイル18cと18dは、ケーブル36c〜36eにより直列に接続されている。流入側に設けられたセンサコイル20cと20dは、ケーブル36f〜36hにより直列に接続されている。そのため、センサコイル18c,20cのセンサ信号と、センサコイル18d,20dのセンサ信号とが合成され、出力レベルが向上するため、ノイズが発生してもセンサチューブ14の流入側の変位速度に応じた正弦波として検出することが可能になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は振動式測定装置に係り、特にセンサチューブを加振してコリオリ力によるセンサチューブの変位を検出して流量または密度を計測するよう構成した振動式測定装置に関する。
流体が供給された管路を振動させて流体の物理量を測定する振動式測定装置として、例えばコリオリ式質量流量計又は振動式密度計がある。以下、コリオリ式質量流量計について説明する。
このコリオリ式質量流量計では、被測流体が通過するセンサチューブを加振器により半径方向に振動させ、流量に比例したコリオリ力によるセンサチューブの変位をピックアップにより検出するよう構成されている。また、振動式密度計も上記コリオリ式質量流量計と同様な構成になっており、センサチューブが被測流体の密度に応じた周波数で振動する。
従来の振動式測定装置としては、例えば、コリオリ式質量流量計の場合、一対のセンサチューブに流体を流し、加振器(駆動コイル)の駆動力により一対のセンサチューブを互いに近接、離間する方向に振動させる構成とされている(例えば、特許文献1参照)。
また、加振器及びピックアップは、マグネットとコイルとから構成されており、加振器の駆動コイルに駆動パルスまたは正負のある交番電圧(交流信号)が入力されると、センサチューブに取り付けられた駆動用マグネットに対して吸引力または反発力を作用させてセンサチューブを振動させ、振動するセンサチューブに取り付けられた検出用マグネットの変位をピックアップのセンサコイル(検出部)から出力されるセンサ信号により検出するようになっている。
そして、コリオリの力は、センサチューブの振動方向に働き、かつ入口側と出口側とで逆向きであるのでセンサチューブに捩れが生じ、この捩れ角が質量流量に比例する。従って、一対のセンサチューブの入口側及び出口側夫々の捩れる位置に振動を検出するピックアップ(振動センサ)を設け、両センサの出力センサ信号の時間差を計測して上記センサチューブの捩れ、つまり質量流量を計測している。
ところが、例えば自動車の燃料として使用されるCNG(Compressed Natural Gas)等の高圧に加圧された圧縮性天然ガスを給送するガス供給系路に上記質量流量計を設けて流量計測を行う場合、センサチューブの耐圧強度を高める必要がある。
しかしながら、センサチューブの肉厚を厚くすると、センサチューブを振動させる加振器の駆動力を大きくしなければならず、且つセンサチューブの剛性が高くなった分、計測時の共振振幅が小さくなって外乱の影響を受けやすくなったり、流量計測時、流入側及び流出側の振動センサの位相差(ねじれ角)が小さくなったりして、計測精度が低下するといった課題が生じる。
そこで、従来の振動式測定装置では、センサチューブの圧力供給孔から収納ケース内に被測流体を供給することにより、センサチューブの内部と外部との圧力をバランスさせて、センサチューブの耐圧強度を高めなくても高圧流体を計測することができるようにしている。(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−331406号公報
また、従来の振動式測定装置では、上記のように収納ケースの内部に被測流体を充填させて高圧流体を計測する場合、加振器及びピックアップが収納ケースの内部に収納されているため、被測流体が燃料等の可燃性流体である場合には、加振器の駆動コイル及びピックアップのセンサコイルを被測流体に接触しないように防爆ケースなどで覆う必要があり、電気信号によるスパークが生じない構成とする必要があった。
さらに、被測流体によっては、加振器のマグネットやコイルの材質や絶縁被覆に影響を与える場合や、電気配線を内部まで通過させるために収納ケースに貫通端子を設けたりする必要があった。
このような問題を解消するため、電気信号が入出力される加振器の駆動コイルやピックアップのセンサコイルを収納ケースの外部に設けることが検討されている。
しかも、センサチューブに取り付けられるマグネットには、希土類の材料が使われる場合が多いが、希土類の金属は、水素と化合しやすく、水素雰囲気中では、磁力の低下や破壊される場合があり、被測流体に接触する場所での使用が難しかった。
そのため、燃料電池車の燃料タンクに高圧水素を充填する充填装置の燃料供給経路に質量流量計を設ける場合、センサチューブの耐圧強度を小さくして計測精度を高めるため、センサチューブを収納する収納ケース内にも被測流体が充填させる構成が採用されると、センサチューブに取り付けられたマグネットが水素に接触してしまいマグネットの磁力の低下や破壊を招くおそれがあったので、水素が浸透しにくい材質(例えば、ステンレス材)でマグネットを覆う必要があった。
さらに、センサチューブの計測感度を上げるため、被測流体の圧力脈動に耐えうる限界までセンサチューブを薄肉化している。そのため、センサチューブに固着されるマグネットは、できるだけ小型化して軽量化を図ることにより、センサチューブにかかる荷重を軽減する必要がある。
また、従来のピックアップは、マグネットをセンサコイルの中に挿入した構成であり、マグネットとコイルとの相対変位をコイルからのセンサ信号によって直接的に検出することができる。
しかしながら、上記理由によりピックアップのセンサコイルを収納ケースの外部に設ける構成とした場合、マグネットとセンサコイルとが離間しており、且つマグネットとセンサコイルとの間には、収納ケースが隔壁として介在し、且つマグネットを小型化しているため、センサコイルに到達するマグネットからの磁力は、従来のものよりも小さい。
そのため、センサコイルのセンサ信号にノイズが重畳されてしまうと、本来の正弦波からなるセンサ信号を判別することが難しくなる。
また、マグネットからの磁束は距離の二乗に反比例して減少するので、マグネットとコイルが離れた状態で振動した場合、マグネットとコイル間の距離が変化するので、磁束が変化してしまいさらなる流量計側精度が低下するという問題が生じる。
そこで、本発明は上記問題を解決した振動式測定装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、ベースに取り付けられ被測流体が流れるセンサチューブと、該センサチューブを加振する加振器と、前記センサチューブの変位を検出するセンサとからなる振動式測定装置において、
前記センサを前記センサチューブの径方向両側に固着した一対の磁石と、前記磁石に対向して前記ベース側に設けられた一対のセンサコイルとから構成し、前記一対のセンサコイルからの信号を合成し、この合成信号から測定値を演算する演算手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記センサを前記センサチューブの軸方向の中間部の両側に離間して2箇所に設け、
前記各センサの合成信号の位相差により測定値を演算することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記ベースを、前記センサチューブを密封する収納ケースにより形成し、前記収納ケースの外周面に前記センサコイルを設けたことを特徴とする。
本発明によれば、センサチューブに設けられた磁石の変位をベース側に設けられたセンサコイルによって検出する場合でもセンサコイルとの間に一対のセンサコイルからの信号を合成し、この合成信号から測定値を演算することにより、センサコイルと磁石との間の距離変化の影響を極力小さくでき、計測精度を高めることができる。
以下、図面と共に本発明の一実施例について説明する。
図1は本発明になる振動式測定装置の一実施例としてのコリオリ式質量流量計の横断面図である。図2は図1中A−A線に沿う縦断面図である。図3は図1中B−B線に沿う縦断面図である。
尚、振動式測定装置は、被測流体の密度、及び密度を利用して質量流量を求めることができるため、振動式密度計及びコリオリ式質量流量計として用いられる。振動式密度計とコリオリ式質量流量計とは、同様な構成であるので、本実施例では質量流量計として用いた場合について詳細に説明する。
図1乃至図3に示されるように、質量流量計10は、密閉された収納ケース(ベース)12の内部に挿入された1本のセンサチューブ14と、センサチューブ14の長手方向の中間部分を加振する加振器16と、振動するセンサチューブ14の流入側の変位を検出する流入側ピックアップ18と、振動するセンサチューブ14の流出側の変位を検出する流出側ピックアップ20とを有する。
加振器16、流入側ピックアップ18、流出側ピックアップ20は、センサチューブ14の軸線に対して対称に配置され、且つ加振器16を中心に流入側ピックアップ18と流出側ピックアップ20とが対称に設けられている。
収納ケース12は、円筒状に形成されており、両端開口が円盤状に形成されたフランジ22,24によって閉塞されている。尚、フランジ22,24は、収納ケース12の端部に溶接等によって一体的に固着される。
また、収納ケース12は、被測流体がCNGのような高圧流体が内部空間26に充填されても圧力に耐えられるように耐圧強度が確保されている。
センサチューブ14は、直管状に形成された金属パイプからなり、一端14aが流入側のフランジ22を貫通する取付孔22aに挿入された状態で固着され、他端14bが流出側のフランジ24を貫通する取付孔24aに遊嵌状態で挿入される。また、センサチューブ14の一端14aの外周には、円盤状の流入側支持板28が嵌合固定され、流入側支持板28の外周が収納ケース12の一端に形成された環状の凹部12aに嵌合固定される。
また、センサチューブ14の他端14bの外周には、円盤状の流出側支持板30が嵌合固定され、流出側支持板30の外周が収納ケース12の他端に形成された環状の凹部12bに嵌合固定される。さらに、取付孔24aの内周には、鉤型の溝24bが形成されている。
そして、流出側支持板30は、鉤型の溝24bに挿入される突起32が設けられ、且つ突起32に連続するように収納ケース12の内周よりも内側に形成された凹部30aが設けられている。そのため、センサチューブ14の他端14bは、上記溝24bと突起32、及び凹部30aと収納ケース12の内壁との間に形成された通路34を介して内部空間26に連通される。
よって、センサチューブ14に流入された被測流体は、他端14bから通路34を通過して内部空間26に供給される。これにより、センサチューブ14の内部圧力と内部空間26の圧力が平衡になり、センサチューブ14の内部と外部との圧力差が小さくなる。
これにより、センサチューブ14の肉厚を被測流体の圧力に応じた厚さにする必要がなくなり、例えば、CNGのように20MPa以上の高圧で供給されるガスを計測する場合でもセンサチューブ14の肉厚を厚くして耐圧強度を高める必要が無く、加振器15の駆動力を増大させる必要もない。
センサチューブ14の中間部分の外周には、加振器16の駆動用マグネット16a,16bが180度の間隔で取り付けられている。また、センサチューブ14の加振器16より流入側の外周には、流入側ピックアップ18の検出用マグネット18a,18bが180度の間隔で取り付けられている。また、センサチューブ14の加振器16より流出側の外周には、流出側ピックアップ20の検出用マグネット20a,20bが180度の間隔で取り付けられている。
駆動用マグネット16a,16bは、検出用マグネット18a,18b,20a,20bよりも重量が大であり、加振時の重り(慣性質量)としても機能する。
さらに、収納ケース12の外周には、マグネット16a,16bに対向する駆動コイル16c,16dと、マグネット18a,18bに対向するセンサコイル18c,18dと、マグネット20a,20bに対向するセンサコイル20c,20dとが取り付けられている。このように、質量流量計10では、駆動コイル16c,16d及びセンサコイル18c,18d,20c,20dが収納ケース12の外周に設けられているので、例えば、収納ケース12の内部にCNGのような可燃性ガスが充填されても電気系統からのスパークが引火する可能性が無いので、安全性が確保されている。
また、収納ケース12は、例えば、オーステナイト系からなる非磁性のステンレス材(SUS316L)により形成されている。さらに、駆動コイル16c,16dの中心には、例えば、フェライト系の磁性材からなる鉄心16e,16fが挿入されている。
そのため、駆動コイル16c,16dが収納ケース12の外周に設けられていても駆動コイル16c,16dにより生じた磁束は、収納ケース12を貫通してマグネット16a,16bに到達する。これにより、駆動コイル16c,16dは、収納ケース12の外周からマグネット16a,16bを振動方向(Y方向)に加振することができる。
加振器16は、上記マグネット16a,16bと、駆動コイル16c,16dとから構成されており、駆動コイル16c,16dに交互に正負のある交番電圧(交流信号)が印加されて生じる磁界に対してマグネット16a,16bが吸引または反発することで、センサチューブ14の中間部分を横方向(Y方向)に振動させる。
流入側ピックアップ18は、上記マグネット18a,18bと、センサコイル(検出部)18c,18dとから構成されており、マグネット18a,18bがセンサチューブ14と共に横方向(Y方向)に振動するのに伴ってセンサコイル18c,18dに対して近接・離間するため、センサコイル18c,18dからマグネット18a,18bの変位量(変位速度)に応じたセンサ信号を出力する。
流出側ピックアップ20は、上記マグネット20a,20bと、センサコイル(検出部)20c,20dとから構成されており、マグネット20a,20bがセンサチューブ14と共に横方向(Y方向)に振動するのに伴ってセンサコイル20c,20dに対して近接・離間するため、センサコイル20c,20dからマグネット20a,20bの変位量(変位速度)に応じたセンサ信号を出力する。
質量流量計10では、上記のように収納ケース12の内部空間26に被測流体が充填されてセンサチューブ14の内部と外部との圧力差が小さくなるので、センサチューブ14の肉厚を小さくすることで、加振器16の駆動力を小さくすることが可能になり、加振器16の駆動コイル16c,16dに流れる電流値を小さくして消費電力を節約することができる。
しかも、センサチューブ14は、肉薄形状の金属パイプからなるため、コリオリ力によるセンサチューブ14の変形・変位が大きくなり、ピックアップ16より大きな出力が得られ、SN比を改善することができると共に、計測精度が向上する。
収納ケース12の外周に設けられた加振器16の駆動コイル16c,16d及びピックアップ18,20のセンサコイル18c,18d,20c,20dは、ケーブル36a〜36hを介して流量計測制御回路38と接続されている。駆動コイル16c,16d及びセンサコイル18c,18d,20c,20d及びケーブル36a〜36hは、収納ケース12の内部に挿入されないため、安全性が高まる。
流入側に設けられたセンサコイル18cと18dは、ケーブル36c〜36eにより直列に接続されている。そのため、センサコイル18cのセンサ信号とセンサコイル18dのセンサ信号とが合成され、出力レベルが向上するため、ノイズが発生してもセンサチューブ14の流入側の変位速度に応じた正弦波として検出することが可能になる。
流入側に設けられたセンサコイル20cと20dは、ケーブル36f〜36hにより直列に接続されている。そのため、センサコイル20cのセンサ信号とセンサコイル20dのセンサ信号とが合成され、出力レベルが向上するため、ノイズが発生してもセンサチューブ14の流入側の変位速度に応じた正弦波として検出することが可能になる。
流量計測制御回路38は、本質安全防爆バリア回路、励振・時間差検出回路、ヤング率・V/F変換回路、出力回路、電源回路、減衰率検出回路、判別回路、制御回路(夫々図示せず)等を有する。
流量計測時、上記構成になる質量流量計10において、流量計測制御回路38によって加振器16が駆動され、センサチューブ14の振動特性(固有振動数)に応じた周期、振幅でセンサチューブ14の中間部分を横方向(Y方向)に加振させる。
このように、振動するセンサチューブ14に流体が流れると、その流量に応じた大きさのコリオリ力が発生する。そのため、直管状のセンサチューブ14の流入側と流出側で動作遅れが生じ、これにより流入側ピックアップ18と流出側ピックアップ20との出力信号に位相差が生じる。
流量計測制御回路38は、上記流入側の出力信号と流出側の出力信号との位相差が流量に比例するため、当該位相差に基づいて流量を演算する。よって、センサチューブ14の変位が流入側ピックアップ18及び流出側ピックアップ20により検出されると、上記センサチューブ14の振動に伴う上記位相差が流量計測制御回路38により質量流量に変換される。
ここで、上記センサチューブ14を加振器15により振動させて被測流体の流量を計測する場合の原理について説明する。
図4は加振器15がセンサチューブ14を振動させる状態を模式的に示す図である。図5は振動するセンサチューブ14に作用するコリオリ力を模式的に示す図である。
図4に示されるように、流量計測時は、加振器16の駆動コイル16c,16dに対して上記流量計測制御回路38の励振回路から正負のある交番電圧(交流信号)が交互に出力されることで、センサチューブ14の中間部分が共振状態で振動する。
すなわち、加振器16は、一方の駆動コイル16cがマグネット16aに対して反発力を付与すると共に、他方の駆動コイル16dがマグネット16bに対して吸引力を付与する。これにより、加振器16は、センサチューブ14の中間部分をY方向に押圧する加振力Faを発生させる。これにより、センサチューブ14は、両端14a,14bを節として中間部分が一点鎖線で示すように円弧状に撓む。
また、加振器16は、一方の駆動コイル16cがマグネット16aに対して吸引力を付与すると共に、他方の駆動コイル16dがマグネット16bに対して反発力を付与する。これにより、センサチューブ14は、両端14a,14bを節として中間部分が破線で示すように円弧状に撓む。
このように、駆動コイル16c,16dに交互に正逆の電圧を印加することで、センサチューブ14は、一定の周期、振幅で振動する。そして、振動しているセンサチューブ14内を被測流体が流れるときにコリオリの力が生じる。
また、駆動コイル16c,16dに180度に位相差を持ったオン・オフのパルス信号を与えた場合は、オフ時には吸引力もしくは反発力が発生しないが、センサチューブ14の振動の慣性により全く同じ動きをする。
図5に示されるように、センサチューブ14の流入側と流出側とでは、逆方向のコリオリ力+F,−Fが作用する。これにより、センサチューブ14は、流入側と流出側とで振動に位相差が生じる。
すなわち、センサチューブ14の中間部分が図4中一点鎖線で示すように駆動されるとき、図5中一点鎖線で示すようにセンサチューブ14の流入側にコリオリ力+Fが作用し、センサチューブ14の流出側にコリオリ力−Fが作用する。また、センサチューブ14が図4中破線で示すように駆動されるとき、図5中破線で示すようにセンサチューブ14の流入側にコリオリ力−Fが作用し、センサチューブ14の流出側にコリオリ力+Fが作用する。
このセンサチューブ14の変位は、ピックアップ18,20のセンサコイル18c,18d,20c,20dにより検出され、流量計測制御回路38において、加振器15に入力された入力信号との時間差Δtの信号に変換され、さらに流量パルスに変換される。
即ち、流量計測制御回路38は、次式の演算を行って質量流量Qmを算出する。
Qm=A・Δt…(1)
但し、Aは質量流量計固有の定数である。
尚、上記実施例では、1本のセンサチューブ14が収納ケース12の内部に挿通される構成を一例として挙げたが、これに限らず、例えば、2本のセンサチューブを平行に配置して2本のセンサチューブの相対変位を検出するようにして良いのは勿論である。
ここで、直列接続された流入側のピックアップ18のセンサコイル18c,18dにより検出された信号の出力について説明する。尚、流出側のピックアップ20のセンサコイル20c,20dもセンサコイル18c,18dと同様に直列接続されている。
上記のように駆動コイル16c,16dの電磁力によりセンサチューブ14を共振状態で振動させると、センサチューブ14の振動の変位速度変化は、正弦波となる。すなわち、センサチューブ14に設けられたマグネット18a,18bからの磁界は、センサコイル18c,18dに対して正弦波で移動する。しかし、磁界の分布である磁束密度は、距離に反比例して減少するので、センサコイル18c,18dの先端を通過する磁束は増大と減少を繰り返す。その値はほぼ正弦波であるが、距離を離した場合にはより減少し、距離を近づけた場合にはより増大する傾向がある。そのため、センサコイル18c,18dにより出力されたセンサ信号は、正弦波となる。
図6はピックアップ18の構成を軸方向からみた構成図である。
図6に示されるように、流路方向(X方向)の同一位置で、且つセンサチューブ14の径方向に対向するセンサコイル18c,18dは、ケーブル36c〜36eにより直列に接続されている。また、センサチューブ14の外周に固着されたマグネット18a,18bは、極性(+−)が同一方向になる向きで設けられている。
そして、流量計測制御回路38によって加振器16がセンサチューブ14を横方向(Y方向)に加振させると、マグネット18a,18bがY方向に移動してセンサコイル18c,18dに対して近接・離間を繰り返す。マグネット18a,18bの変位速度は、正弦波となり、センサコイル18c,18dに電磁誘導による電流iが発生する。
そのため、センサコイル20cのセンサ信号とセンサコイル20dのセンサ信号とが合成され、出力レベルが向上するため、ノイズが発生してもセンサチューブ14の流入側の変位速度に応じた正弦波として検出することが可能になる。
ここで、センサコイル18c,18d,20c,20dのうち本発明とは異なる組み合わせで接続した場合と比較してみる。
先ず、径方向で対向した位置に配置され、且つ流路方向(X方向)で離間した流入側のセンサコイル18dと流出側のセンサコイル20cとから得られたセンサ信号とその相関関係を示すと、これは図7に示すグラフI,IIのようになり、センサ信号は出力軸方向で一致しない。また、図8に示すように、両信号の相関関係をリサージュ波形(同時間のセンサコイル18dをX軸、センサコイル20cをY軸でプロットした波形)で示すが、リサージュ波形IIIを見ると、直線ではなく、曲がっていることが分かる。
このように、流入側のセンサコイル18dと流出側のセンサコイル20cから得られた信号は、径方向で対向するセンサコイル18d,20cとマグネット18b,20aとの距離の変化によるセンサ信号への影響を受けてしまう。
次に、上記のようなセンサコイル18d,20cとマグネット18b,20aとの距離の変化の影響を減らすためには、径方向に対して同側に配置され、且つ流路方向(X方向)で離間したセンサコイル18dとセンサコイル20dとから得られたセンサ信号により流量を測定することも考えられる。
この場合、本発明の場合と同様に、図9に示すグラフI,IIのように両信号の波形は重なり、その相関関係をリサージュ波形(同時間のセンサコイル18dをX軸、センサコイル20dをY軸でプロットした波形)で示すが、ほぼ同じ信号電圧が得られるので同じ値となり、図10に示されるように、リサージュ波形IIIも直線となり、比例関係が維持されている。
しかし、製造時や長期の使用によりセンサチューブと磁石の位置関係がずれていた場合、マグネット18bとセンサコイル18dの距離と、マグネット20bとセンサコイル20dの距離が等しくないため、この流入側と流出側との距離差が流量を測定する際に歪として作用してしまう。よって、この組み合わせは、あまり得策ではない。
そこで、本件発明の構成では、流路方向(X方向)で同一位置に配置され、且つ径方向で対向する流入側のセンサコイル18cと18dとを直列接続し、流出側のセンサコイル20cと20dとを直列接続することで、2つのセンサ信号を足し合わせた合成信号として、流量を測定する。これにより、振動によるセンサコイルとマグネットの距離の変化は、センサ18cの距離が増加する際にセンサコイル18dは距離が減少するので、両者で影響が逆になり合成により相殺することとなる。
また、歪については、同様に直列接続された2つのセンサコイル間で打ち消し合うので、歪の影響も最小限にできる。
ここで、非直線性(歪)の値を計算してみる。計算結果は、図11に示されるようなる。歪率は、センサコイル18c,18d,20c,20dから得られる電圧の実効値を計算し、その実効値と同じ振幅となる仮想の正弦波を計算し、それとの差電圧を求めたものである。
計算条件は、マグネットの振幅をxとして、2つのマグネットの径方向間隔は4x、センサコイル14の径方向位置は+15x,−15xの位置のあるものとして計算している。歪率は、センサ信号の実効値を計算し、その実効値と同じ振幅となる仮想の正弦波を計算し、それとの差電圧を求め,実効値との比から求めた。
図11に示されるように、同一方向でのセンサ信号は、直線性がよいが,コイルとマグネットの位置変化による歪が発生しており、歪率は3.5%もある。そのため、時間差を計算する上では、誤差が発生することになる。フルスケールの3.5%の誤差を生じることになる。
これに対し、本発明のように遠ざかるセンサ信号と近づくセンサ信号を加算して求めた合成信号をセンサ信号として採用すれば、歪率は0.09%に低下する。そのため、本発明の歪率は、他のセンサ信号の組み合わせに比べて1/30以下となり、計測精度の向上が図られていることが分かる。
図12は変形例のピックアップ18の構成を軸方向からみた構成図である。
図12に示されるように、流路方向(X方向)の同一位置で、且つセンサチューブ14の径方向に対向するセンサコイル18c,18dは、ケーブル36c〜36e,36eにより並列に接続されている。尚、流出側のピックアップ20のセンサコイル20c,20dもセンサコイル18c,18dと同様に並列接続されている。
このように、並列接続されたセンサコイル18c,18dのセンサ信号は、平均化されて上記センサコイル18c,18dとマグネット18a,18bの距離の変化による信号への影響を最小限にすることが可能になる。
また、センサコイル18cのセンサ信号に外乱によるノイズが入力されても、2つのセンサ信号を平均化することにより、ノイズが縮小されてノイズによる影響が半減される。このように、センサコイル18cと18dとを並列接続することにより、計測精度の向上を図かることが可能になる。
尚、上記実施例では、CNGのような可燃性ガスを被測流体として流量計測する場合を例に挙げたが、これに限らず、他の高圧、高温の流体を計測するのにも適用できるのは勿論である。
また、上記実施例では、収納ケース12が円筒形状に形成された構成のものを一例として挙げたが、これに限らず、板状のベースにより駆動コイル16c,16d及びセンサコイル18c,18d,20c,20dを支持する構成とすることも可能である。
本発明になる振動式測定装置の一実施例としてのコリオリ式質量流量計の横断面図である。 図1中A−A線に沿う縦断面図である。 図1中B−B線に沿う縦断面図である。 加振器15がセンサチューブ14を振動させる状態を模式的に示す図である。 振動するセンサチューブ14に作用するコリオリ力を模式的に示す図である。 流入側のピックアップ18の構成を軸方向からみた構成図である。 流入側のセンサコイル18dと流出側のセンサコイル20cとから得られたセンサ信号の波形を示す波形図である。 流入側のセンサコイル18dと流出側のセンサコイル20cとから得られたセンサ信号の相関関係を示すリサージュ波形の波形図である。 センサコイル18dとセンサコイル20dとから得られたセンサ信号の波形を示す波形図である。 センサコイル18dとセンサコイル20dとから得られたセンサ信号の相関関係を示すリサージュ波形の波形図である。 各センサの組み合わせの違いによる相関性、歪率を示す図である。 変形例のピックアップ18の構成を軸方向からみた構成図である。
符号の説明
10 質量流量計
12 収納ケース
14 センサチューブ
16 加振器
16c,16d 駆動コイル
16a,16b 駆動用マグネット
18 流入側ピックアップ
18c,18d,20c,20d センサコイル
18a,18b,20a,20b 検出用マグネット
20 流出側ピックアップ
26 内部空間
36a〜36h ケーブル
38 流量計測制御回路

Claims (3)

  1. ベースに取り付けられ被測流体が流れるセンサチューブと、
    該センサチューブを加振する加振器と、
    前記センサチューブの変位を検出するセンサとからなる振動式測定装置において、
    前記センサを前記センサチューブの径方向両側に固着した一対の磁石と、
    前記磁石に対向して前記ベース側に設けられた一対のセンサコイルとから構成し、
    前記一対のセンサコイルからの信号を合成し、この合成信号から測定値を演算する演算手段とを備えたことを特徴とする振動式測定装置。
  2. 前記センサを前記センサチューブの軸方向の中間部の両側に離間して2箇所に設け、
    前記各センサの合成信号の位相差により測定値を演算することを特徴とする請求項1記載の振動式測定装置。
  3. 前記ベースは、前記センサチューブを密封する収納ケースにより形成し、前記収納ケースの外周面に前記センサコイルを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の振動式測定装置。
JP2003339296A 2003-09-30 2003-09-30 振動式測定装置 Pending JP2005106575A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003339296A JP2005106575A (ja) 2003-09-30 2003-09-30 振動式測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003339296A JP2005106575A (ja) 2003-09-30 2003-09-30 振動式測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005106575A true JP2005106575A (ja) 2005-04-21

Family

ID=34534524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003339296A Pending JP2005106575A (ja) 2003-09-30 2003-09-30 振動式測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005106575A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102019119231A1 (de) * 2019-07-16 2021-01-21 Endress+Hauser Flowtec Ag Coriolis-Messaufnehmer und Coriolis-Messgerät mit Coriolis- Messaufnehmer
WO2021228531A1 (de) * 2020-05-13 2021-11-18 Endress+Hauser Flowtec Ag Coriolis-messaufnehmer und coriolis-messgerät
WO2024096040A1 (ja) * 2022-11-04 2024-05-10 株式会社AlphiTechnology コリオリ質量流量計

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102019119231A1 (de) * 2019-07-16 2021-01-21 Endress+Hauser Flowtec Ag Coriolis-Messaufnehmer und Coriolis-Messgerät mit Coriolis- Messaufnehmer
CN114096812A (zh) * 2019-07-16 2022-02-25 恩德斯+豪斯流量技术股份有限公司 科里奥利测量传感器和具有科里奥利测量传感器的科里奥利测量装置
US11841258B2 (en) 2019-07-16 2023-12-12 Endress+Hauser Flowtec Ag Coriolis measuring sensor and coriolis measuring device having a coriolis measuring sensor
WO2021228531A1 (de) * 2020-05-13 2021-11-18 Endress+Hauser Flowtec Ag Coriolis-messaufnehmer und coriolis-messgerät
WO2024096040A1 (ja) * 2022-11-04 2024-05-10 株式会社AlphiTechnology コリオリ質量流量計
JP7507446B1 (ja) 2022-11-04 2024-06-28 株式会社AlphiTechnology コリオリ質量流量計

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2859591B2 (ja) コリオリ式の質量流量検出器
US6883387B2 (en) Magnetic circuit arrangement for a transducer
RU2013153240A (ru) Измерительный датчик вибрационного типа и измерительная система для измерения плотности и/или процента массового расхода
JPH0574007B2 (ja)
RU2013114468A (ru) Измерительная система для измерения плотности и/или нормы массового расхода, и/или вязкости протекающей в трубопроводе текучей среды и применение измерительной системы
RU2012131135A (ru) Измерительный датчик вибрационного типа, способ изготовления измерительного датчика и измерительная система, применение измерительного датчика
JPH0711436B2 (ja) 質量流量測定器
KR101744480B1 (ko) 진동 유량계용 병설형 센서
US20150323362A1 (en) Mass flowmeter
US6439060B1 (en) Dynamic counterbalance for Coriolis mass flowmeters
JP2005106575A (ja) 振動式測定装置
US11326919B2 (en) Coriolis mass flow meter having a central vibration sensor and method for determining the viscosity of the medium using Coriolis mass flow meter
WO2005073676A1 (en) Flow unit for a coriolis type mass flow meter
JP2005106573A (ja) 振動式測定装置
JP3767120B2 (ja) 振動式測定装置
JP2005106574A (ja) 振動式測定装置
RU2685085C1 (ru) Расходомер
JP2004294090A (ja) 振動式測定装置
JP7328832B2 (ja) コリオリ流量計
JP2004061125A (ja) 振動式測定装置
JPH109925A (ja) コリオリ流量計
JPH1151733A (ja) 振動式測定装置
JP2014006230A (ja) コリオリ流量計
WO2023167591A1 (en) Mass flow meter
JP2004061124A (ja) 振動式測定装置