JP2005106477A - はんだボール検出方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 実装基板上に発生するはんだボールを精確に検出するはんだボール検出方法およびその装置を提供する。
【解決手段】 本発明のはんだボール検出装置は、近似関数に基づいたはんだボールのテンプレートを用いるため、はんだボール画像の輝度分布変化に対する平均的な照合となり認識スコアのばらつきが小さくなるため、テンプレートマッチングにおいてその検出判定条件に設定される一致度の低下を最小限にできる。したがって、はんだボールをマッチング演算によって精確に検出することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被検査体に付着したはんだボールを検出する方法およびその装置に関し、さらに、プリント基板と表面実装部品とのはんだ付けにおいて発生するはんだボールを検出するはんだボール検出方法およびその装置に関する。
従来、電子部品の小型軽量化によって、その構成要素であるプリント基板の小型化が著しい。そして、プリント基板の小型化に伴うそのプリント基板への実装密度の増大や表面実装部品の小型化によって、実装基板の目視検査が困難になりつつある。特に、プリント基板と表面実装部品とのはんだ付けにおいて発生する不要な球状のはんだ(以下、はんだボールと記載する)は、予期しない短絡不良を招くものであり、上記目視検査で検出することが必要となる。図20を参照して、はんだ付けにおいて発生するはんだボールについて説明する。なお、図20は、はんだボールBを含む実装基板を撮像した基板画像100の一例を示している。
図20において、基板画像100には、プリント基板上の背景パターン101、表面実装部品102、および表面実装部品102を接合するはんだフィレット部103が撮像されている。表面実装部品102は、一対の電極部102aおよびボディ部102bを有しており、ボディ部102bの側面付近にはんだボールBが発生している。例えば、はんだボールBは、表面実装部品102の電極部102aとフィレット部103とのはんだ付け工程で発生するものである。はんだボールBが発生する主な原因は、クリームはんだ中のはんだ粒子の酸化、リフロー中のクリームはんだの加熱溶融ダレ、およびクリームはんだ中の溶剤の沸騰によるはんだの飛散等が考えられる。したがって、はんだボールBは、接合部周辺の任意の場所に発生し、その大きさや数も一定ではない。そして、上記はんだボールBを検出するための外観検査は、上述した表面実装部品102の小型化および実装の高密度化に伴って、検査基準の微小化が進んでいる。
このようなはんだボール等の実装基板に不要なはんだ部位を検出するための実装基板検査装置が開発されている(例えば特許文献1参照。)。上記実装基板検査装置は、複数のピンを有する実装部品において、隣り合うピン間を撮像した画像の中間位置に検査ウインドウを設定する。そして、上記実装基板検査装置は、一定角度から証明を照射した場合の上記検査ウインドウ内の濃淡値度数分布を求め、それら濃淡値毎のばらつきが閾値以上の場合に不良(つまり、上記ピン間に不要なはんだ部位がある)、閾値未満の場合に良品と判定する。
特開平6−288931号公報
しかしながら、上記実装基板検査装置は、上記検査ウインドウ内の濃淡値のみに着目しているため、はんだボールらしき不良の判定のみが可能であり、はんだボールそのものの検出はできない。つまり、上記実装基板検査装置は、判定結果で検出されたはんだ部位をはんだボールであると特定したり、はんだボールの寸法、個数、および発生位置を特定したりすることはできない。特に、はんだボールに対する検査基準を、実装基板上の発生位置やはんだボールの寸法およびその個数等で設定している製造工程においては、これらの検査基準を上記実装基板検査装置に設定することができない。
また、上記実装基板検査装置は、上記検査ウインドウ内の濃淡値のみに着目しているため、その検査ウインドウ内の背景、すなわちプリント基板の配線パターン等が異なると、検査ウインドウ毎に個別の閾値を設定する必要がある。したがって、上記ピン間以外のプリント基板上の領域を検査する場合、多くの検査ウインドウが必要となり、それに伴った閾値の設定に多大な時間を要する。さらに、上記検査ウインドウは、その検査ウインドウ自身の位置精度を必要としており、例えば、検査ウインドウにピンが跨った場合、ピンの濃淡値の影響を受けて判定精度が変化し、誤判定を起こすことが考えられる。
それ故に、本発明の目的は、実装基板上に発生するはんだボールを精確に検出するはんだボール検出方法およびその装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
本発明のはんだボール検出方法は、検出対象画像(基板画像100)内に撮像された球状のはんだ(はんだボールB)を検出する。はんだボール検出方法は、マッチングテンプレートを作成する工程(ステップS1を行う画像処理部1;以下、単にステップ番号のみを示す)、照合処理を行う工程(S5)、および球状のはんだを検出する工程(S5)を含む。マッチングテンプレートを作成する工程は、予め撮像された球状のはんだ画像(はんだボール画像b)における輝度分布を所定関数で近似し(S15、S24、S34)、その関数を用いてマッチングテンプレート(t)を作成する(S16、S25、S35)。照合処理を行う工程は、検出対象画像に対してマッチングテンプレートを用いて照合処理を行う(S52、S63)。球状のはんだを検出する工程は、照合処理の結果、検出対象画像とマッチングテンプレートとの一致度が所定値(最小評価値S)以上のとき(S53、S64)、その検出対象画像の位置に対して球状のはんだを検出する(S54、S65)。
上記マッチングテンプレートを作成する工程は、その外形サイズに応じてランク分けされた球状のはんだ(サイズレンジa1〜an)に対して、それぞれランク毎の球状のはんだ画像(はんだボール画像b11〜bnm)における輝度分布を所定関数で近似し、それら関数を用いてそれぞれマッチングテンプレート(t1〜tn)を作成してもかまわない。この場合、照合処理を行う工程は、検出対象画像に対してそれぞれマッチングテンプレートを用いてそれぞれ照合処理を行う。そして、球状のはんだを検出する工程は、照合処理の結果、検出対象画像とマッチングテンプレートとの一致度が所定値以上のとき、その検出対象画像の位置に対して照合処理を行ったマッチングテンプレートが属するランクが示す外形サイズを有する球状のはんだを検出する。
例えば、所定の関数は、正規分布関数である(S24、S34)。
また、はんだ色領域を抽出する工程(S2)およびマスクする工程(S3)を、さらに含んでもよい。はんだ色領域を抽出する工程は、検出対象画像からはんだ色領域を抽出する。マスクする工程は、検出対象画像に含まれる検出対象外領域(表面実装部品の領域)をマスクする。この場合、照合処理を行う工程は、はんだ色領域が抽出され検出対象外領域がマスクされた検出対象画像に対してマッチングテンプレートを用いて照合処理を行う。一例として、はんだ色領域を抽出する工程は、検出対象画像におけるRGB値それぞれの差が所定の範囲内にある領域をはんだ色領域として抽出する。
また、マッチングテンプレートを作成する工程は、作成したマッチングテンプレートに対してその中心部に照合演算要素を持たない不感帯領域(γ)を設定(S36)してもかまわない。この場合、照合処理を行う工程は、不感帯領域を設定したマッチングテンプレートを用いて検出対象画像に対して照合処理を行う。
また、照合処理を行う工程は、所定の方向(実装方向)に対してマッチングテンプレートを拡大または縮小処理し(S62)、その拡大または縮小処理されたマッチングテンプレートを用いて検出対象画像に対して照合処理(S63)を行ってもかまわない。
さらに、良否を判定する工程(S8)を含んでもかまわない。一例として、良否を判定する工程は、球状のはんだを検出する工程で検出された球状のはんだの位置および数を解析し、少なくとも一方に基づいて検出対象画像の良否を判定する。他の例として、良否を判定する工程は、球状のはんだを検出する工程で検出された球状のはんだの外形サイズに基づいて検出対象画像の良否を判定する。
なお、本発明は、上述したはんだボール検出方法を実現するはんだボール検出装置としても適用することが可能である。
本発明のはんだボール検出方法によれば、近似関数に基づいた球状はんだのテンプレートを用いるため、検出対象画像の輝度分布変化に対する平均的な照合となり認識スコアのばらつきが小さくなり、テンプレートマッチングにおいてその検出判定条件に設定される一致度の低下を最小限にできる。したがって、様々な大きさ(直径、高さ等)や形状を有する球状のはんだを、マッチング演算によって精確に検出することができる。また、球状のはんだの検出結果は、その検出位置を把握できるため、球状はんだ発生位置を検出結果として求めることが可能である。また、背景技術で行っていた正確な検査ウインドウの設定等が不要であり、マッチング演算処理を行う時間を短縮しながら正確な判定を行うことができる。
その外形サイズに応じてランク分けされた球状のはんだに応じてマッチングテンプレートを作成する場合、様々な大きさを有する球状のはんだに対して、ランク別に精確にマッチング処理することが可能となり、その検出されたランクから容易に球状はんだのサイズを把握することができる。
また、球状のはんだ画像における輝度分布を正規分布関数で近似する場合、球状はんだの輝度分布の近似に非常に適しており、より現実に近い球状はんだの輝度分布を近似表現できる。したがって、このマッチングテンプレートを用いることによって、より精確な球状はんだの検出を行うことができる。
はんだ色領域を抽出する工程およびマスクする工程さらに含んでいる場合、検出対象画像内における照合対象が削減されるため、照合処理時間を短縮することができる。また、RGB値それぞれの差が所定の範囲内にある領域をはんだ色領域として抽出することによって、はんだ色領域を容易に抽出することができる。
マッチングテンプレートに対してその中心部に照合演算要素を持たない不感帯領域を設定する場合、照明条件等によって頭頂部付近が黒く撮像される球状はんだに対してもマッチング照合処理の評価値を低下させずに検出することができる。また、このマッチングテンプレートは、頭頂部付近が黒いものおよび黒くないものに対して共通に用いることができるため、準備するマッチングテンプレートの数およびマッチング照合処理を行う回数の増加は発生しない。
また、所定の方向に対してマッチングテンプレートを拡大または縮小処理し、その拡大または縮小処理されたマッチングテンプレートを用いて検出対象画像に対して照合処理する場合、楕円型の球状はんだを検出することができる。
また、本発明のはんだボール検出装置においても、上述したはんだボール検出方法と同様の効果を得ることができる。
(第1の実施形態)
図1を参照して、本発明の第1の実施形態に係るはんだボール検出装置について説明する。なお、図1は、当該はんだボール検出装置の概略構成を示すブロック図である。
図1において、はんだボール検出装置は、画像処理部1および撮像部2を備えており、ステージ4上に載置された実装基板Pを照明3で照射して撮像する。実装基板Pには、複数の表面実装部品が実装されている。そして、はんだボール検出装置は、実装基板Pを撮像部2で撮像して基板画像を生成し、生成した基板画像を画像処理部1で画像処理することによって、実装基板P上に発生した不要な球状のはんだ(以下、はんだボールと記載する)を検出する。画像処理部1は、ハードディスク等の記憶装置、ユーザの操作に応答してその操作結果を入力するキーボード等の入力装置、および処理結果を表示する液晶ディスプレイ等の表示装置を備えたコンピュータシステムで構成される。撮像部2は、例えばカラー画像を生成するCCD(Charge Coupled Device)カメラで構成される。
画像処理部1は、テンプレート生成部11、テンプレート格納部12、はんだ部抽出部13、表面実装部品部分マスク部14、マッチング演算部15、良否判定部16、および検査条件設定部17を含んでいる。そして、撮像部2で撮像された画像データは、テンプレート生成部11およびはんだ部抽出部13に入力する。
テンプレート生成部11は、予め撮像部2で撮像した所定のはんだボール画像を用いて、それらのはんだボール画像の輝度変化を数式化して検出に用いるマッチング用のテンプレート(以下、マッチングテンプレートと記載する)を生成し、テンプレート格納部12に格納する。はんだ部抽出部13は、撮像部2で撮像された実装基板Pのカラー画像からはんだ色部分を抽出する。表面実装部品部分マスク部14は、上記カラー画像に対して表面実装部品部分をマスクする。マッチング演算部15は、はんだ部抽出部13ではんだ色部分を抽出および表面実装部品部分マスク部14で表面実装部品部分をマスクした画像と、テンプレート格納部12に格納されたマッチングテンプレートとの一致度を演算する。検査条件設定部17は、はんだボール検出結果の良否判定を行う際の指標を設定する。そして、良否判定部16は、検査条件設定部17で設定された指標に基づいて、マッチング演算部15で演算された一致度やその一致位置等の演算結果に対する良否判定を行う。
次に、図2を参照して、はんだボール検出装置の動作について説明する。なお、図2は、はんだボール検出装置が実装基板のカラー画像からはんだボールを検出する動作を示すフローチャートである。
図2において、はんだボール検出装置のテンプレート生成部11は、予めマッチングテンプレートt1〜tnを生成し、それぞれテンプレート格納部12に格納し(ステップS1)、処理を次のステップに進める。このステップS1におけるテンプレート作成処理の詳細については、後述する。
次に、はんだボール検出装置の撮像部2は、ステージ4上に載置された実装基板Pを撮像し、はんだ部抽出部13は、撮像部2で撮像されたカラー画像からはんだ色部分のみ抽出した画像を生成し(ステップS2)、処理を次のステップに進める。例えば、撮像部2が撮像する実装基板Pのカラー画像は、背景技術において図20を用いて説明した基板画像100である。以下、説明を具体的にするために、基板画像100の一例として、プリント基板上の背景パターン101、一対の電極部102aおよびボディ部102bを有する表面実装部品102、および表面実装部品102を接合するはんだフィレット部103が撮像されている。そして、ボディ部102bの側面付近にはんだボールBが発生しているとする。なお、はんだボールは、表面実装部品102の電極部102aとフィレット部103とのはんだ付け工程で、クリームはんだ中のはんだ粒子の酸化、リフロー中のクリームはんだの加熱溶融ダレ、およびクリームはんだ中の溶剤の沸騰によるはんだの飛散等によって発生するものであるため、接合部周辺に発生する場合が多い。したがって、撮像部2は、表面実装部品102の周辺を含む領域のみを撮像してもかまわない。
ここで、はんだ部抽出部13がカラー画像からはんだ色部分のみを抽出する方法について説明する。例えば、はんだ部抽出部13は、上記実装基板Pのカラー画像におけるはんだ色部を、当該カラー画像におけるRGB輝度値を検出して、それぞれの輝度値の差を用いて抽出する。図20における図示A−A間のRGB輝度分布は、図3のようになる。図20におけるA−A間は、背景パターン101およびフィレット部103を含んでおり、この場合、フィレット部103がはんだ色部に相当する。図3に示すように、背景パターンおよびフィレット部に対するRGB輝度分布を比較すると、フィレット部におけるRGB輝度値それぞれがほぼ一定範囲に含まれており、背景パターンにおけるRGB輝度値それぞれが大きく異なっていることがわかる。これは、はんだ色部がグレー色の分布に相当するためである。グレー色は、RGB輝度値がモノクロの分布を示し、すなわち、RGB輝度値それぞれが等しい値を示す。したがって、RGB輝度値それぞれがほぼ一定の範囲に含まれる部位をグレー分布、つまり、はんだ色部分と認識可能である。
しかしながら、実際には照明3からの照明光の影響や、撮像部2が有する特性等の影響によって、はんだ色部分に対してRGB輝度値それぞれが完全に一致するとは限らない。また、はんだ色部分を判別するためのRGB輝度値それぞれの閾値を絶対値で与える方式は、RGB輝度値それぞれに許容する輝度区間を設定することになるため、上記カラー画像そのものの明るさが変化した場合等に精確に検出できない。したがって、はんだ部抽出部13は、RGB輝度値それぞれの差が所定範囲内にある部分をはんだ色部分として抽出する。つまり、はんだ部抽出部13は、RGB輝度値それぞれの相対的な差を閾値として設定しているため、はんだ色部分の明暗変化の影響を受けず、精確にはんだ色部分を抽出することができる。なお、このような効果を期待しない場合、はんだ部抽出部13は、他の方式によってはんだ色部を抽出してもかまわない。例えば、はんだ部抽出部13は、撮像部2が撮像したカラー画像からはんだ色を直接指定することによって、はんだ色部を抽出することができる。
図4は、はんだ部抽出部13がはんだ色部を抽出した基板画像100の一例を示している。図4において、はんだ色部を抽出した基板画像100には、表面実装部品102の電極部102a、フィレット部103、およびはんだボールBの画像が含まれている。図20で示した画像と比較すると、はんだ色部を抽出した基板画像100は、実装基板P上ではんだ色を示すもの以外の背景要素(例えば、背景パターン101や表面実装部品102のボディ部102b)が除かれており、後述するはんだボールBの探索を容易にしている。なお、はんだ色部を抽出した基板画像100は、表面実装部品102の電極部102aの画像を含んでいるが、一般的に電極部102aがはんだによる接合を容易にするためにはんだメッキ処理が施されているためである。つまり、はんだ色部を抽出した基板画像100では、フィレット部103および電極部102aが共に同色に見えることになるが、図4においては、両者を区別するために斜線領域および塗りつぶし領域として示している。
次に、はんだボール検出装置の表面実装部品部分マスク部14は、はんだ部抽出部13によってはんだ色部が抽出された画像から、さらに表面実装部品の画像領域に相当する部分をマスクし(ステップS3)、処理を次のステップに進める。上記ステップS3は、上述したように表面実装部品102の種類によってははんだ色と同等色を有する部位を有していることがあるため、このような部位をマスクしてさらにはんだボールの探索を容易にするために行われる。表面実装部品部分マスク部14が行うマスク方法は、例えば、CAD(Computer Aided Design)データやNC(Numerical Control)データ等、予め設定されている表面実装部品が実装される領域をマスクしてもいいし、一般的なテンプレートマッチング手法等を用いて表面実装部品自身をマスクしてもかまわない。
次に、はんだボール検出装置のマッチング演算部15は、当該フローチャートにおける一時変数jを1に設定して初期化する(ステップS4)。そして、マッチング演算部15は、表面実装部品部分マスク部14でマスク処理された画像に対して、テンプレート格納部12に格納されたテンプレートtjを用いたマッチング照合処理を行い、はんだボールを検出して(ステップS5)、処理を次のステップに進める。
図5および図6は、表面実装部品部分マスク部14でマスク処理された基板画像100に対して、マッチング演算部15がテンプレートtjを用いてマッチング照合処理を行う状態を示している。マスク処理された基板画像100には、フィレット部103およびはんだボールBの画像が含まれている。そして、はんだボールBを検出するためのテンプレートtjを用いて、マスク処理された基板画像100を当該画像左上から右方向に向けて順に移動して右端に到達後、当該画像下方向にずらして同様に順に移動しながら、マッチング照合処理によりそれぞれの画像位置で照合を行う(図4の状態)。そして、テンプレートtjのはんだボール表面部分がはんだボールBに重なり、かつ、テンプレートtjの背景部分がはんだボールBの周辺背景部に重なったとき、その一致度が所定の評価値以上に達し、はんだボールBが検出される(図5の状態)。なお、マッチング演算部15が行うマッチング照合処理の詳細については、後述する。
次に、マッチング演算部15は、上記一時変数jがテンプレートtjをテンプレート格納部12に格納している数nに到達したか否かを判断する(ステップS6)。そして、マッチング演算部15は、一時変数jが数nに到達していない場合、一時変数jを+1して(ステップS7)、上記ステップS5に戻って処理を繰り返す。一方、マッチング演算部15は、一時変数jが数nに到達している場合、処理を次のステップS8に進める。
ステップS8において、良否判定部16は、検査条件設定部17で設定された指標に基づいて、マッチング演算部15でマッチング照合処理結果の良否判定を行い、はんだボールの発生状況およびその良否判定結果を画像処理部1の表示装置等に出力し、当該フローチャートによる処理を終了する。
上記マッチング照合結果には、はんだボールを検出する毎に、はんだボールの検出位置やそのサイズ等が蓄積されている。良否判定部16は、上記マッチング照合結果を用いて、現在撮像対象となっているステージ4上に載置された実装基板P全体に対して、はんだボールの発生位置、サイズ、および発生数等をそれぞれはんだボールの発生状況として求める。そして、良否判定部16は、上記はんだボールの発生状況と検査条件設定部17で設定された指標とを照らし合わせ、上記実装基板Pの良否を決定する。ここで、検査条件設定部17で設定される指標は、製造する実装基板Pの要求品質に応じて、様々な条件の設定が可能である。例えば、はんだボール発生位置に対しては、はんだボール発生不可領域を設定してその領域にはんだボールが検出されたとき、実装基板Pを不良判定することができる。また、はんだボールサイズに対しては、許容できるはんだボールサイズを設定して、そのサイズ以上のはんだボールが検出されたとき、実装基板Pを不良判定することができる。さらに、はんだボール発生数に対しては、所定の数以上のはんだボールが検出されたとき、実装基板Pを不良判定することができる。また、これらの条件を組み合わせて良否判定することも可能である。例えば、はんだボール発生位置およびそのサイズを実装基板PのCADデータに照合し、実装基板Pにおける実位置に基づいた短絡等の不良発生を検証して、その結果で良否判定することもできる。
次に、図7を参照して、上記ステップS1ではんだボール検出装置のテンプレート生成部11およびテンプレート格納部12がテンプレートt1〜tnを作成し格納する処理について説明する。なお、図7は、テンプレート生成部11が行うテンプレート作成処理の動作を示すサブルーチンである。
図7において、テンプレート生成部11は、はんだボール径に対してn個のサイズレンジa1〜anを設定し(ステップS10)、処理を次のステップに進める。上記ステップS5のマッチング照合処理において、直径Dmin〜Dmaxのはんだボールを検出することを想定する場合、直径Dmin〜Dmaxをn個のレンジに分割してサイズレンジa1〜anを設定する。そして、1つのサイズレンジは、そのサイズレンジが示す直径の±10%程度に設定する。例えば、あるサイズレンジが検出するはんだボールの直径を0.1mmとすると、そのサイズレンジは、0.09〜0.11mmとなる。
次に、テンプレート生成部11は、設定したサイズレンジa1〜an毎に、それぞれm個のはんだボール画像b11〜bnmを作成し(ステップS11)、処理を次のステップに進める。例えば、サイズレンジa1に対してはんだボール画像b11〜b1mが作成されるが、はんだボール画像b11〜b1mは、サイズレンジa1に属する直径を有するm個のはんだボールをそれぞれ撮像部2で撮像することによって生成される。そして、撮像されたはんだボール画像b11〜b1mは、サイズレンジa1の直径範囲でできるだけバリエーションに富んだ画像が好ましい。ここで、図8に示すように、はんだボールは、同じ直径であっても、完全な球形であるとは限らず、はんだボールの発生位置およびはんだボールの高さ等の影響で必ずしも同じ輝度変化とならないことがある。したがって、上記バリエーションは、このようなはんだボールの変化をできるだけ含めるように設定され、これらのバリエーションを含むm個のはんだボール画像を用いることによって、上述したはんだボールの変化を吸収できるマッチングテンプレートを作成できる。
次に、テンプレート生成部11は、当該サブルーチンの一時変数iを1に設定して初期化する(ステップS12)。そして、テンプレート生成部11は、サイズレンジaiに属するはんだボール画像bi1〜bimを用いてそれらの輝度平均画像ciを作成する(ステップS13)。そして、テンプレート生成部11は、輝度平均画像ciにおけるボール断面(はんだボールの中心を通る直線)に対する輝度分布を所定数に分割して(ステップS14)、それらの分割点を通る近似関数を演算し(ステップS15)、処理を次のステップに進める。上記ステップS15で用いられる近似関数は、例えば、スプライン関数、ラグランジュ多項式、ステップ関数等である。図9は、輝度分布を最も単純なステップ関数で近似した一例である。ステップ関数で近似された近似曲線は、ボール表面に相当する区間αとボール周辺に相当する区間βとによって輝度分布を近似している。
次に、テンプレート生成部11は、上記ステップS15で演算された近似曲線をその輝度軸に対して回転させてマッチングテンプレートtiを作成し(ステップS16)、処理を次のステップに進める。図10は、図9で説明した近似曲線を用いて作成したマッチングテンプレートtiの一例である。図9で示すように、マッチングテンプレートtiは、ボール表面に相当する区間αによって生成された領域(図示中央部の空白領域)とボール周辺に相当する区間βによって生成された領域(図示塗りつぶし領域)とが形成される。そして、マッチングテンプレートtiのうち、区間αによって生成された領域がはんだボール表面部分と照合する画像となり、区間βによって生成された領域がはんだボール周辺背景部分と照合する画像となる。なお、マッチングテンプレートtiは、平均輝度分布ciのボール断面の輝度分布を近似し、その近似曲線の輝度軸を中心に回転させて作成されたが、他の方法で作成してもかまわない。例えば、平均輝度分布ciを複数のボール断面(はんだボールの中心を通る複数の直線)に対する輝度分布を用いて、それぞれ同じ近似関数で近似し、それらを組み合わせることによっても同様のマッチングテンプレートtiを得ることができる。
次に、テンプレート生成部11は、上記ステップS16で作成したテンプレートtiをテンプレート格納部12に格納し(ステップS17)、一時変数iが上記ステップS10で設定されたサイズレンジの数nに到達したか否かを判断する(ステップS18)。そして、テンプレート生成部11は、一時変数iが数nに到達している場合、当該サブルーチンによる処理を終了し、一時変数iが数nに到達していない場合、一時変数iを+1して(ステップS19)、上記ステップS13に戻って処理を繰り返す。これらの処理を繰り返すことによって、テンプレート生成部11は、n個のマッチングテンプレートt1〜tnを作成し、それぞれテンプレート格納部12に格納する。
次に、図11を参照して、マッチング演算部15が行う上記ステップS5のテンプレートtjによるマッチング照合処理について説明する。なお、図11は、マッチング演算部15が行うテンプレートtjによるマッチング照合処理の動作を示すサブルーチンである。
図11において、マッチング演算部15は、テンプレート格納部12に格納されているマッチングテンプレートtjに対する最小評価値Sjを設定し(ステップS51)、処理を次のステップに進める。最小評価値Sjは、後述するステップS53においてマッチングテンプレートtjと基板画像100に含まれるはんだボール画像との一致を判定するための閾値である。例えば、実物画像テンプレートと上記はんだボール画像との一致を判定する場合、上述したようにはんだボール画像の輝度分布が一定ではないため、認識スコアに大きなばらつきが生じる。例えば、両者の完全な一致や高い一致度を検出判定条件にすると、はんだボール画像を見逃すことが多くなり、低い一致度を検出判定条件にすると、はんだボール画像以外の画像をはんだボールとして検出する誤検出が多くなる。したがって、実物画像テンプレートを用いた検出判定条件の設定は、極めて困難である。一方、近似関数に基づいたテンプレートを用いる場合、上記はんだボール画像の輝度分布変化に対して平均的な照合を行えるため、認識スコアのばらつきが小さい。したがって、近似関数に基づいたテンプレートとはんだボール画像とのテンプレートマッチングでは、その検出判定条件に設定される一致度の低下を最小限にできる。上記ステップS51では、このような検出判定条件が、最小評価値Sjに設定される。
次に、マッチング演算部15は、表面実装部品部分マスク部14でマスク処理された基板画像100における所定の位置に対して、マッチングテンプレートtjによるテンプレートマッチング処理を行い(ステップS52)、その一致度が最小評価値Sj以上か否かを判断する(ステップS53)。そして、マッチング演算部15は、最小評価値Sj以上の場合、その位置でサイズレンジajのはんだボールが検出されたと判断して、基板画像100に対する検出箇所とそのサイズレンジajとを格納して(ステップS54)、処理を次のステップS55に進める。一方、マッチング演算部15は、最小評価値Sj未満の場合、その位置ではサイズレンジajのはんだボールが検出されないと判断して、処理を次のステップS55に進める。
なお、ステップS52およびS53で行われるマッチング演算方式は、既に周知の方法を用いることができる。例えば、単純な画素濃度差分演算や正規化相関のような相関演算を用いることができる。
ステップS55において、マッチング演算部15は、マッチングテンプレートtjによるテンプレートマッチング処理が、基板画像100の全領域に対して完了したか否かを判断する。そして、マッチング演算部15は、全領域完了の場合、当該サブルーチンによる処理を終了し、全領域未完了の場合、基板画像100に対するテンプレートマッチング処理の対象位置を変更して、上記ステップS52に戻って処理を繰り返す。ここで、上記対象位置の変更は、上述したように基板画像100に対して当該画像左上から右方向に向けて順に変更して右端に到達後、当該画像下方向にずらして同様に順に変更されて、当該画像の全領域がそれぞれの位置でマッチング照合処理される。
このように、第1の実施形態に係るはんだボール検出装置では、様々な大きさ(直径、高さ等)や形状を有するはんだボールを、マッチング演算によって精確に検出することができる。マッチング演算を用いたはんだボールの検出においては、そのサイズや検出位置を把握できるため、はんだボールのサイズ、個数、および発生位置を検出結果として求めることが可能である。また、実装基板の画像からはんだ色部分を抽出し、さらに表面実装部品をマスクした画像を生成してマッチング演算されるため、背景技術で行っていた正確な検査ウインドウの設定等が不要であり、マッチング演算処理を行う時間を短縮しながら正確な判定を行うことができる。
なお、上記ステップS1で作成したマッチングテンプレートは、予め作成および格納して、それらのマッチングテンプレートを繰り返し使用してもかまわない。また、他の装置によってマッチングテンプレートを作成してもかまわない。他の装置でマッチングテンプレートを作成した場合は、それらのマッチングテンプレートを当該はんだボール検出装置のテンプレート格納部にマッチング演算前に格納すれば、同様に本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記マッチングテンプレートは、検出対象の実装基板で想定されるはんだボール不良の状態に応じて設定してもかまわない。マッチングテンプレートにバリエーションを持たせることによって、多種多様のはんだボール不良を検出することができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るはんだボール検出装置について説明する。なお、当該はんだボール検出装置の概略構成は、第1の実施形態における図1で説明したブロック図と同様である。以下、第1の実施形態と同様の構成要素は、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。また、第2の実施形態に係るはんだボール検出装置の動作は、図2で示したステップS1のテンプレートt1〜tnの作成動作が異なるのみであり、他の動作は第1の実施形態と同様である。したがって、第2の実施形態では、図2のステップS1の詳細な動作の説明を行い、他の動作については詳細な説明を省略する。
次に、図12を参照して、第2の実施形態に係るはんだボール検出装置が上記ステップS1でテンプレート生成部11およびテンプレート格納部12がテンプレートt1〜tnを作成し格納する処理について説明する。なお、図12は、当該テンプレート生成部11が行うテンプレート作成処理の動作を示すサブルーチンである。
図12において、テンプレート生成部11は、はんだボール径に対してn個のサイズレンジa1〜anを設定し(ステップS20)、処理を次のステップに進める。ステップS5のマッチング照合処理において、直径Dmin〜Dmaxのはんだボールを検出することを想定する場合、直径Dmin〜Dmaxをn個のレンジに分割してサイズレンジa1〜anを設定する。そして、1つのサイズレンジは、そのサイズレンジが示す直径の±10%程度に設定する。例えば、あるサイズレンジが検出するはんだボールの直径を0.1mmとすると、そのサイズレンジは、0.09〜0.11mmとなる。
次に、テンプレート生成部11は、設定したサイズレンジa1〜an毎に、それぞれm個のはんだボール画像b11〜bnmを作成し(ステップS21)、処理を次のステップに進める。例えば、サイズレンジa1に対してはんだボール画像b11〜b1mが作成されるが、はんだボール画像b11〜b1mは、サイズレンジa1に属する直径を有するm個のはんだボールをそれぞれ撮像部2で撮像することによって生成される。そして、撮像されたはんだボール画像b11〜b1mは、サイズレンジa1の直径範囲でできるだけバリエーションに富んだ画像が好ましい。したがって、上記バリエーションは、第1の実施形態で説明したはんだボールの変化をできるだけ含めるように設定され、これらのバリエーションを含むm個のはんだボール画像を用いることによって、上述したはんだボールの変化を吸収できるマッチングテンプレートを作成できる。
次に、テンプレート生成部11は、当該サブルーチンの一時変数iを1に設定して初期化する(ステップS22)。そして、テンプレート生成部11は、サイズレンジaiに属するはんだボール画像bi1〜bimを用いてそれらの輝度平均画像ciを作成する(ステップS23)。そして、テンプレート生成部11は、輝度平均画像ciにおけるボール断面(はんだボールの中心を通る直線)に対する輝度分布に最も近い正規分布関数(ガウス関数)を選択し(ステップS24)、処理を次のステップに進める。具体的には、上記ステップS24において、テンプレート生成部11は、正規分布関数の標準偏差σを変化させながら、上記ボール断面の輝度分布に最も近いものを選択する。
図13は、上記ボール断面の輝度分布を最も近い正規分布関数で近似した一例である。図9を用いて説明した近似曲線と比較すると、正規分布関数を用いて近似した曲線は、上記ボール断面の輝度分布の近似に適していることがわかる。これは、正規分布関数が本来誤差分布を表す関数であり、球の輝度分布に近いことから近似関数として最適になる。詳細は省略するが、このことは、発明者によって実験的にも明らかになっている。したがって、はんだボールの輝度分布に対する近似関数として、正規分布関数(ガウス関数)を用いることによって、より現実に近いはんだボールの輝度分布を近似表現でき、汎用性の高いマッチングテンプレートを作成することができる。
次に、テンプレート生成部11は、上記ステップS24で選択された正規分布曲線をその輝度軸に対して回転させてマッチングテンプレートtiを作成し(ステップS25)、処理を次のステップに進める。図14(a)は図13で説明した正規分布曲線を用いて作成したマッチングテンプレートtiの一例であり、図14(b)はマッチングテンプレートtiの輝度分布を3次元的に示したものである。図14(a)で示すように、マッチングテンプレートtiは、ボール表面およびボール周辺に相当する領域が形成される。そして、マッチングテンプレートtiのボール表面およびボール周辺に相当する領域がはんだボール表面部分およびボール周辺背景部分と照合する画像となる。図14(a)および図14(b)で示すように、マッチングテンプレートtiのボール表面に相当する領域は、より球の輝度分布に近い画像となる。なお、マッチングテンプレートtiは、平均輝度分布ciのボール断面の輝度分布を正規分布関数で近似し、その正規分布曲線の輝度軸を中心に回転させて作成されたが、他の方法で作成してもかまわない。例えば、平均輝度分布ciを複数のボール断面(はんだボールの中心を通る複数の直線)に対する輝度分布を用いて、それぞれ正規分布関数で近似し、それらを組み合わせることによっても同様のマッチングテンプレートtiを得ることができる。
次に、テンプレート生成部11は、上記ステップS25で作成したテンプレートtiをテンプレート格納部12に格納し(ステップS26)、一時変数iが上記ステップS20で設定されたサイズレンジの数nに到達したか否かを判断する(ステップS27)。そして、テンプレート生成部11は、一時変数iが数nに到達している場合、当該サブルーチンによる処理を終了し、一時変数iが数nに到達していない場合、一時変数iを+1して(ステップS28)、上記ステップS23に戻って処理を繰り返す。これらの処理を繰り返すことによって、テンプレート生成部11は、n個のマッチングテンプレートt1〜tnを作成し、それぞれテンプレート格納部12に格納する。
このように、第2の実施形態に係るはんだボール検出装置でも、様々な大きさ(直径、高さ等)や形状を有するはんだボールを、マッチング演算によって精確に検出することができる。また、当該実施形態で用いるマッチングテンプレートは、正規分布関数で近似した情報を用いているため、はんだボールの輝度分布の近似に非常に適しており、より現実に近いはんだボールの輝度分布を近似表現できる。したがって、このマッチングテンプレートを用いることによって、より精確なはんだボール検出を行うことができる。また、第2の実施形態においても、マッチング演算を用いたはんだボールの検出においては、そのサイズや検出位置を把握できるため、はんだボールのサイズ、個数、および発生位置を検出結果として求めることが可能である。また、実装基板の画像からはんだ色部分を抽出し、さらに表面実装部品をマスクした画像を生成してマッチング演算されるため、背景技術で行っていた正確な検査ウインドウの設定等が不要であり、マッチング演算処理を行う時間を短縮しながら正確な判定を行うことができる。
なお、上記ステップS20〜S28で作成したマッチングテンプレートは、予め作成および格納して、それらのマッチングテンプレートを繰り返し使用してもかまわない。また、他の装置によってマッチングテンプレートを作成してもかまわない。他の装置でマッチングテンプレートを作成した場合は、それらのマッチングテンプレートを当該はんだボール検出装置のテンプレート格納部にマッチング演算前に格納すれば、同様に本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記マッチングテンプレートは、検出対象の実装基板で想定されるはんだボール不良の状態に応じて設定してもかまわない。マッチングテンプレートにバリエーションを持たせることによって、多種多様のはんだボール不良を検出することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るはんだボール検出装置について説明する。なお、当該はんだボール検出装置の概略構成は、第1の実施形態における図1で説明したブロック図と同様である。以下、第1の実施形態と同様の構成要素は、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。また、第3の実施形態に係るはんだボール検出装置の動作は、図2で示したステップS1のテンプレートt1〜tnの作成動作が異なるのみであり、他の動作は第1の実施形態と同様である。したがって、第3の実施形態では、図2のステップS1の詳細な動作の説明を行い、他の動作については詳細な説明を省略する。
次に、図15を参照して、第3の実施形態に係るはんだボール検出装置が上記ステップS1でテンプレート生成部11およびテンプレート格納部12がテンプレートt1〜tnを作成し格納する処理について説明する。なお、図15は、当該テンプレート生成部11が行うテンプレート作成処理の動作を示すサブルーチンである。
図12において、テンプレート生成部11は、はんだボール径に対してn個のサイズレンジa1〜anを設定し(ステップS30)、処理を次のステップに進める。ステップS5のマッチング照合処理において、直径Dmin〜Dmaxのはんだボールを検出することを想定する場合、直径Dmin〜Dmaxをn個のレンジに分割してサイズレンジa1〜anを設定する。そして、1つのサイズレンジは、そのサイズレンジが示す直径の±10%程度に設定する。例えば、あるサイズレンジが検出するはんだボールの直径を0.1mmとすると、そのサイズレンジは、0.09〜0.11mmとなる。
次に、テンプレート生成部11は、設定したサイズレンジa1〜an毎に、それぞれm個のはんだボール画像b11〜bnmを作成し(ステップS31)、処理を次のステップに進める。例えば、サイズレンジa1に対してはんだボール画像b11〜b1mが作成されるが、はんだボール画像b11〜b1mは、サイズレンジa1に属する直径を有するm個のはんだボールをそれぞれ撮像部2で撮像することによって生成される。そして、撮像されたはんだボール画像b11〜b1mは、サイズレンジa1の直径範囲でできるだけバリエーションに富んだ画像が好ましい。したがって、上記バリエーションは、第1の実施形態で説明したはんだボールの変化をできるだけ含めるように設定され、これらのバリエーションを含むm個のはんだボール画像を用いることによって、上述したはんだボールの変化を吸収できるマッチングテンプレートを作成できる。
次に、テンプレート生成部11は、当該サブルーチンの一時変数iを1に設定して初期化する(ステップS32)。そして、テンプレート生成部11は、サイズレンジaiに属するはんだボール画像bi1〜bimを用いてそれらの輝度平均画像ciを作成する(ステップS33)。そして、テンプレート生成部11は、輝度平均画像ciにおけるボール断面(はんだボールの中心を通る直線)に対して、例えば、輝度分布に最も近い正規分布関数を選択し(ステップS34)、処理を次のステップに進める。ボール断面の輝度分布に対する近似に正規分布関数を用いる場合、上記ステップS34において、テンプレート生成部11は、正規分布関数の標準偏差σを変化させながら、上記ボール断面の輝度分布に最も近いものを選択する。
次に、テンプレート生成部11は、上記ステップS34で選択された正規分布曲線をその輝度軸に対して回転させてマッチングテンプレートtiを作成し(ステップS35)、作成したマッチングテンプレートtiの中心部に不感帯領域を形成して(ステップS36)、処理を次のステップに進める。
ここで、一般的に、はんだボールが球形であるため、光の反射角度が球曲面角度に応じて変化する。そして、はんだボールの頭頂部付近が撮像部2と同軸の成分の光を反射しない場合、照明3から照射されはんだボールで反射する反射光が撮像部2へ入射せず、当該頭頂部付近が黒く撮像されることがある。このような現象は、上記ステップS31におけるはんだボール画像b11〜bnmの作成でも起こりえるし、マッチング演算処理の対象となる基板画像の作成でも起こりえる。
上記頭頂部付近が黒く撮像されたはんだボールの輝度分布は、例えば図16に示す輝度分布のようになる。図16において、上記頭頂部付近が黒く撮像されたはんだボールの輝度分布は、頭頂部付近γで急激に輝度が低下している。このような輝度分布を有するはんだボールが基板画像に含まれている場合、第1および第2の実施形態で説明したマッチングテンプレートを用いてマッチング演算すると、そのマッチング評価値が低下しはんだボールを検出できない要因となる。このような要因を排除するために、上記ステップS36では、テンプレートtiの中央部に照合演算要素を持たない不感帯領域を形成する。図16には、正規分布関数を用いた近似曲線の頭頂部付近γに、不感帯領域を形成した一例を示している。この不感帯領域を形成する範囲は、マッチングテンプレートtiの中央を基準に、そのサイズに対する所定の割合で形成してもいいし、固定した大きさ(つまり、不感帯領域の面積が一定)で形成してもかまわない。
図17(a)は不感帯領域を形成したマッチングテンプレートtiの一例であり、図17(b)は不感帯領域を形成したマッチングテンプレートtiの輝度分布を3次元的に示したものである。図17(a)で示すように、マッチングテンプレートtiは、ボール表面およびボール周辺に相当する領域とその中央部に不感帯領域γとが形成される。そして、マッチングテンプレートtiのうち、ボール表面およびボール周辺に相当する領域がはんだボール表面部分およびボール周辺背景部分と照合する画像となり、不感帯領域γが何れの画像とも照合しない領域となる。図17(a)および図17(b)で示すように、マッチングテンプレートtiのボール表面に相当する領域は、より球の輝度分布に近い画像となり、頭頂部付近が黒く撮像される可能性がある部位はマッチング照合処理をしない領域となる。
次に、テンプレート生成部11は、上記ステップS36で不感帯領域を形成したテンプレートtiをテンプレート格納部12に格納し(ステップS37)、一時変数iが上記ステップS30で設定されたサイズレンジの数nに到達したか否かを判断する(ステップS38)。そして、テンプレート生成部11は、一時変数iが数nに到達している場合、当該サブルーチンによる処理を終了し、一時変数iが数nに到達していない場合、一時変数iを+1して(ステップS39)、上記ステップS33に戻って処理を繰り返す。これらの処理を繰り返すことによって、テンプレート生成部11は、n個のマッチングテンプレートt1〜tnを作成し、それぞれテンプレート格納部12に格納する。
なお、上記ステップS36で不感帯領域を形成せずに、上記ステップS31で頭頂部付近が黒いはんだボール画像を作成して輝度分布を近似する方法も考えられる。しかしながら、基板画像に含まれるはんだボールは、それらの状態によって頭頂部付近が黒いものと黒くならないものとが混在することが一般的であり、上記方法で作成したマッチングテンプレートでは前者に対するマッチング照合処理でのみ対応できる。つまり、上記方法で作成したマッチングテンプレートでマッチング照合処理を行う場合、頭頂部付近が黒くないマッチングテンプレートを準備する必要がある。一方、マッチングテンプレートの中央部に不感帯領域を形成する方式は、双方に対して共通に用いることができるため、多くのマッチングテンプレートを作成する必要がなく、マッチング照合処理の回数も増加しない。また、マッチングテンプレートに形成する不感帯領域は、ステップS5で行うマッチング照合処理を行う際に形成してもかまわない。
このように、第3の実施形態に係るはんだボール検出装置でも、様々な大きさ(直径、高さ等)や形状を有するはんだボールを、マッチング演算によって精確に検出することができる。また、当該実施形態で用いるマッチングテンプレートは、その中心部に照合演算要素を持たない不感帯領域を形成しているため、照明条件等によって頭頂部付近が黒く撮像されるはんだボールに対してもマッチング照合処理の評価値を低下させずに検出することができる。また、上記マッチングテンプレートは、頭頂部付近が黒いものおよび黒くないものに対して共通に用いることができるため、準備するマッチングテンプレートの数およびマッチング照合処理を行う回数の増加は発生しない。また、第3の実施形態においても、マッチング演算を用いたはんだボールの検出においては、そのサイズや検出位置を把握できるため、はんだボールのサイズ、個数、および発生位置を検出結果として求めることが可能である。また、実装基板の画像からはんだ色部分を抽出し、さらに表面実装部品をマスクした画像を生成してマッチング演算されるため、背景技術で行っていた正確な検査ウインドウの設定等が不要であり、マッチング演算処理を行う時間を短縮しながら正確な判定を行うことができる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係るはんだボール検出装置について説明する。なお、当該はんだボール検出装置の概略構成は、第1の実施形態における図1で説明したブロック図と同様である。以下、第1の実施形態と同様の構成要素は、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。また、第4の実施形態に係るはんだボール検出装置の動作は、図2で示したステップS5のテンプレートtjによるマッチング照合処理が異なるのみであり、他の動作は第1〜第3の実施形態と同様である。したがって、第4の実施形態では、図2のステップS5の詳細な動作の説明を行い、他の動作については詳細な説明を省略する。
第4の実施形態に係るはんだボール検出装置は、上述した第1〜第3の実施形態が球形のはんだボールを検出することを目的にしていることに対して、楕円型に変形したはんだボールを検出する。以下、図18を参照して、第4の実施形態におけるマッチング演算部15が行うステップS5のテンプレートtjによるマッチング照合処理について説明する。なお、図18は、当該マッチング演算部15が行うテンプレートtjによるマッチング照合処理の動作を示すサブルーチンである。
図18において、マッチング演算部15は、テンプレート格納部12に格納されているマッチングテンプレートtjに対する最小評価値Sjを設定し(ステップS61)、処理を次のステップに進める。最小評価値Sjを設定する方法は、第1の実施形態で説明したステップS51と同様であるため、詳細な説明を省略する。
次に、マッチング演算部15は、表面実装部品部分マスク部14でマスク処理された基板画像100のテンプレートマッチング処理に用いるマッチングテンプレートtjに対して、拡大/縮小処理を行い(ステップS62)、処理を次のステップに進める。
一般的に、はんだボールは、表面実装部品の側部に沿った発生が顕著である。そして、はんだボールが楕円型に変形する場合、上記側部に沿って扁平し、そのはんだボールが沿う実装基板上の表面実装部品の側部配置方向(以下、実装方向と記載する)が楕円型の長半径方向となる。つまり、実装基板上に発生する楕円型に変形したはんだボールの長半径方向は、上記実装方向から推測することができる。上記ステップS62における拡大/縮小処理では、マッチング演算部15は、マッチングテンプレートtjを上記実装方向に拡大または縮小することによって楕円型に変形させる。例えば、図19に示すように、ほぼ円形のマッチングテンプレートtiを図示左右方向に拡大することによって、当該左右方向を長半径方向とした楕円型のマッチングテンプレートtiが生成される。上記ステップS62でマッチングテンプレートtjを拡大/縮小する割合は、検出対象の実装基板で想定される楕円型はんだボールに応じて設定すればよく、複数の割合を設定してもかまわない。
次に、マッチング演算部15は、表面実装部品部分マスク部14でマスク処理された基板画像100における所定の位置に対して、拡大/縮小処理されたマッチングテンプレートtjによるテンプレートマッチング処理を行い(ステップS63)、その一致度が最小評価値Sj以上か否かを判断する(ステップS64)。そして、マッチング演算部15は、最小評価値Sj以上の場合、その位置でサイズレンジajの楕円型はんだボールが検出されたと判断して、基板画像100に対する検出箇所とそのサイズレンジajとを格納して(ステップS65)、処理を次のステップS66に進める。一方、マッチング演算部15は、最小評価値Sj未満の場合、その位置ではサイズレンジajの楕円型はんだボールが検出されないと判断して、処理を次のステップS66に進める。
なお、ステップS64およびS65で行われるマッチング演算方式は、既に周知の方法を用いることができる。例えば、単純な画素濃度差分演算や正規化相関のような相関演算を用いることができる。
ステップS66において、マッチング演算部15は、上記ステップS63で拡大/縮小処理されたマッチングテンプレートtjによるテンプレートマッチング処理が、基板画像100の全領域に対して完了したか否かを判断する。そして、マッチング演算部15は、全領域完了の場合、処理を次のステップS67に進め、全領域未完了の場合、基板画像100に対するテンプレートマッチング処理の対象位置を変更して、上記ステップS63に戻って処理を繰り返す。ここで、上記対象位置の変更は、第1の実施形態で説明したように基板画像100に対して当該画像左上から右方向に向けて順に変更して右端に到達後、当該画像下方向にずらして同様に順に変更されて、当該画像の全領域がそれぞれの位置でマッチング照合処理される。
ステップS67において、マッチング演算部15は、上記ステップS63でマッチングテンプレートtjに対して行われる拡大/縮小処理が全て行われたか否かを判断する。例えば、マッチング演算部15は、上記ステップS62でマッチングテンプレートtjを拡大/縮小する割合を複数設定している場合、それら設定されている割合それぞれに対してマッチングテンプレートtjが拡大/縮小処理したか否かを判断する。そして、マッチング演算部15は、マッチングテンプレートtjに対して拡大/縮小処理が全て行われている場合、当該サブルーチンによる処理を終了し、拡大/縮小処理が残っている場合、上記ステップS62に戻って処理を繰り返す。
このように、第4の実施形態に係るはんだボール検出装置でも、様々な大きさ(直径、高さ等)や形状を有するはんだボールを、マッチング演算によって精確に検出することができる。また、当該実施形態で用いるマッチングテンプレートは、実装方向に拡大または縮小した楕円型のはんだボールを近似しているため、楕円型のはんだボールを検出することができる。また、楕円型のはんだボールに対しても、そのサイズや検出位置を把握できるため、楕円型はんだボールのサイズ、個数、および発生位置を検出結果として求めることが可能である。さらに、マッチングテンプレートは、上記実装方向に限定して拡大/縮小処理が行われるため、必要最低限の拡大/縮小処理となり、不要な拡大/縮小処理を省くことが可能である。つまり、上記拡大/縮小回数に伴って増加するマッチング演算処理回数も最小限に限定することができ、はんだボール検出時間も最小限にできる。また、実装基板の画像からはんだ色部分を抽出し、さらに表面実装部品をマスクした画像を生成してマッチング演算されるため、背景技術で行っていた正確な検査ウインドウの設定等が不要であり、マッチング演算処理を行う時間を短縮しながら正確な判定を行うことができる。
なお、第4の実施形態に係るはんだボール検出装置の説明では、楕円型はんだボールを検出したが、球形のはんだボールの検出も可能である。例えば、マッチングテンプレートの拡大/縮小処理(ステップS62)において、その拡大/縮小する割合に1.0(つまり等倍)を含めれば、同様に球形のはんだボールを検出することができる。
また、上述した第1〜第4の実施形態におけるマッチング照合処理の順序は、複数格納されたマッチングテンプレートから1つを選択し、そのマッチングテンプレートを用いて基板画像全領域を照合した後、他のマッチングテンプレートを選択して同様の照合を繰り返した。しかしながら、マッチング照合処理の順序は、これに限定されない。例えば、マッチング対象の基板画像における所定位置に対して、格納された複数のマッチングテンプレートをそれぞれ照合し、全てのマッチングテンプレートとの照合が終わった後、当該基板画像における他の位置に移動して複数のマッチングテンプレートによる照合を繰り返してもかまわない。
本発明にかかるはんだボール検出方法およびその装置は、球状のはんだを精確に検出でき、プリント基板と表面実装部品とのはんだ付けにおいて発生するはんだボール等を検出する用途に適用できる。
本発明の第1の実施形態に係るはんだボール検出装置の概略構成を示すブロック図 図1のはんだボール検出装置が実装基板のカラー画像からはんだボールを検出する動作を示すフローチャート 実装基板Pのカラー画像におけるRGB輝度分布の一例を示すグラフ 図1のはんだ部抽出部13がはんだ色部を抽出した基板画像100の一例を示す図 図1のマッチング演算部15がテンプレートtjを用いてマッチング照合処理を行う前半部の状態を示す図 図1のマッチング演算部15がテンプレートtjを用いてマッチング照合処理を行う後半部の状態を示す図 本発明の第1の実施形態に係るはんだボール検出装置におけるテンプレート生成部11が、図2のステップS1で行うテンプレート作成処理の動作を示すサブルーチン はんだボールが示す輝度変化の一例を示すグラフ 図7のステップS15で、輝度分布を最も単純なステップ関数で近似した一例を示すグラフ 図9の近似曲線を用いて作成したマッチングテンプレートtiの一例を示す図 本発明の第1の実施形態に係るはんだボール検出装置におけるマッチング演算部15が、図2のステップS5で行うのテンプレートtjによるマッチング照合処理の動作を示すサブルーチン 本発明の第2の実施形態に係るはんだボール検出装置におけるテンプレート生成部11が、図2のステップS1で行うテンプレート作成処理の動作を示すサブルーチン 図12のステップS24で、ボール断面の輝度分布を最も近い正規分布関数で近似した一例を示すグラフ 図13の近似曲線を用いて作成したマッチングテンプレートtiの一例を示す図 本発明の第3の実施形態に係るはんだボール検出装置におけるテンプレート生成部11が、図2のステップS1で行うテンプレート作成処理の動作を示すサブルーチン 頭頂部付近が黒く撮像されたはんだボールの輝度分布の一例と、正規分布関数を用いた近似曲線の頭頂部付近γに不感帯領域を形成した一例とを示すグラフ 図16の近似曲線を用いて作成したマッチングテンプレートtiに不感帯領域を形成した一例を示す図 本発明の第4の実施形態に係るはんだボール検出装置におけるマッチング演算部15が、図2のステップS5で行うマッチング照合処理の動作を示すサブルーチン 図18のステップS62で拡大/縮小処理されたテンプレートtjの一例を示す図 はんだボールBを含む実装基板を撮像した基板画像100の一例を示す図
符号の説明
1…画像処理部
11…テンプレート生成部
12…テンプレート格納部
13…はんだ部抽出部
14…表面実装部品部分マスク部
15…マッチング演算部
16…良否判定部
17…検査条件設定部
2…撮像部
3…照明
4…ステージ
100…基板画像
101…背景パターン
102…表面実装部品
103…フィレット部

Claims (11)

  1. 検出対象画像内に撮像された球状のはんだを検出するはんだボール検出方法であって、
    予め撮像された球状のはんだ画像における輝度分布を所定関数で近似し、当該関数を用いてマッチングテンプレートを作成する工程と、
    前記検出対象画像に対して前記マッチングテンプレートを用いて照合処理を行う工程と、
    前記照合処理の結果、前記検出対象画像と前記マッチングテンプレートとの一致度が所定値以上のとき、当該検出対象画像の位置に対して球状のはんだを検出する工程とを含む、はんだボール検出方法。
  2. 前記マッチングテンプレートを作成する工程は、その外形サイズに応じてランク分けされた球状のはんだに対して、それぞれランク毎の球状のはんだ画像における輝度分布を所定関数で近似し、当該関数を用いてそれぞれマッチングテンプレートを作成し、
    前記照合処理を行う工程は、前記検出対象画像に対してそれぞれ前記マッチングテンプレートを用いてそれぞれ照合処理を行い、
    前記球状のはんだを検出する工程は、前記照合処理の結果、前記検出対象画像と前記マッチングテンプレートとの一致度が所定値以上のとき、当該検出対象画像の位置に対して照合処理を行った前記マッチングテンプレートが属するランクが示す外形サイズを有する球状のはんだを検出することを特徴とする、請求項1に記載のはんだボール検出方法。
  3. 前記所定の関数は、正規分布関数であることを特徴とする、請求項1に記載のはんだボール検出方法。
  4. 前記検出対象画像からはんだ色領域を抽出する工程と、
    前記検出対象画像に含まれる検出対象外領域をマスクする工程とを、さらに含み、
    前記照合処理を行う工程は、前記はんだ色領域が抽出され前記検出対象外領域がマスクされた前記検出対象画像に対して前記マッチングテンプレートを用いて照合処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載のはんだボール検出方法。
  5. 前記はんだ色領域を抽出する工程は、前記検出対象画像におけるRGB値それぞれの差が所定の範囲内にある領域を前記はんだ色領域として抽出することを特徴とする、請求項4に記載のはんだボール検出方法。
  6. 前記マッチングテンプレートを作成する工程は、作成した前記マッチングテンプレートに対してその中心部に照合演算要素を持たない不感帯領域を設定し、
    前記照合処理を行う工程は、前記不感帯領域を設定したマッチングテンプレートを用いて前記検出対象画像に対して照合処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載のはんだボール検出方法。
  7. 前記照合処理を行う工程は、所定の方向に対して前記マッチングテンプレートを拡大または縮小処理し、当該拡大または縮小処理されたマッチングテンプレートを用いて前記検出対象画像に対して照合処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載のはんだボール検出方法。
  8. 前記球状のはんだを検出する工程で検出された球状のはんだの位置および数を解析し、少なくとも一方に基づいて前記検出対象画像の良否を判定する工程を、さらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のはんだボール検出方法。
  9. 前記球状のはんだを検出する工程で検出された球状のはんだの外形サイズに基づいて前記検出対象画像の良否を判定する工程を、さらに含むことを特徴とする、請求項2に記載のはんだボール検出方法。
  10. 球状のはんだを検出するはんだボール検出装置であって、
    ステージ上に載置された対象物を撮像し検出対象画像を生成する撮像部と、
    前記撮像部で生成された検出対象画像内に撮像された球状のはんだを検出する画像処理部とを備え、
    前記画像処理部は、
    予め撮像された球状のはんだ画像における輝度分布を所定関数で近似し、当該関数を用いてマッチングテンプレートを作成するテンプレート生成手段と、
    前記撮像部で生成された検出対象画像に対して前記テンプレート生成手段で作成されたマッチングテンプレートを用いて照合処理を行い、両者の一致度が所定値以上のとき、当該検出対象画像の位置に対して球状のはんだを検出するマッチング演算手段とを含む、はんだボール検出装置。
  11. 前記画像処理部は、さらに、
    前記撮像部で生成された検出対象画像からはんだ色領域を抽出するはんだ色抽出手段と、
    前記はんだ色抽出手段がはんだ色領域を抽出した検出対象画像に含まれる検出対象外領域をマスクし、前記マッチング演算手段が照合処理を行う検出対象画像を生成するマスク手段とを含むことを特徴とする、請求項10に記載のはんだボール検出装置。
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