JP2005106471A - 傾斜角度測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両下方の車高測定空間の様相や路面状況の影響を抑制して、車両の傾斜角度を高い精度で測定する。
【解決手段】 超音波の送受信時間を車両10の前側及び後側で計測する車高測定手段2a,2bと、路面Rにて反射した複数の超音波を受信して、その位相差から傾斜角度データθ1を計測する位相差測定手段1と、車高測定手段2a,2bの測定結果から車両前側10と路面Rとの距離を求めて傾斜角度データθ2を算出し、傾斜角度データθ1と傾斜角度データθ2とから車両10の傾斜角度を判断する制御手段3とを備えた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、超音波を用いて車両の傾きを測定する傾斜角度測定装置に関するものである。
従来の傾斜角度測定装置は、超音波の発振器と受信器とから成る測長器を車両の前部と後部に各々備え、車両と路面間の距離を測定している。夫々の測長器から出力される測定値は、マイクロコンピュータ等の制御部へ入力され、この制御部が、双方の測長器の配置間隔と双方の測定値の差とを用いて演算を行い、車両の傾斜角度を求める(例えば、特許文献1参照)。
また、車両の車幅方向に送信センサと受信センサとを1組の超音波センサとして並べ、さらに車両の前後方向に、例えば2つの超音波センサを並べて箱形ケースに収納した傾斜センサを、車両前部のフレームに取り付ける。各超音波センサは、送信センサから路面に向かって超音波を送信し、送信センサと組を成す受信センサが路面にて反射した超音波を夫々受信する。制御手段は、各超音波センサの送信センサから出力された信号と送信センサと組を成す受信センサが受信した信号とを比較し、各超音波センサの受信時間を求め、さらに2つの超音波センサの受信時間差に基づいて路面に対する車両の傾斜状態を判定する。なお、傾斜センサは受信位相差を基づいて路面に対する車両の傾斜状態を判定するようにしてもよい(例えば、特許文献2参照)。
特開平1−309837号公報(第2,3頁、第1図) 特開2003−118476号公報(第3頁、図1〜図5)
従来の傾斜角度測定装置は以上のように構成されているので、車両の前部と後部では車高測定空間の様相が異なる場合、例えば、車両の前部と後部の車高測定空間の気温や風の流れが異なっていたり、車両前部または後部の下方に位置する測定路面に障害物が存在する場合には、車両の前部と後部に測定手段を設けたものでは車両傾斜角度を正しく測定できなくなる。また、複数の超音波センサを近設させたものでは、路面の測定範囲が極めて狭小になり、路面の凹凸や砂利等が受信波の位相差に大きく影響し、このような路面の1ポイント計測では正しい傾斜角度が得られないという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、車両下方の車高測定空間の様相や路面状況の影響を抑制して、精度よく車両の傾斜角度を測定する傾斜角度測定装置を得ることを目的とする。
この発明に係る傾斜角度測定装置は、路面に超音波を送信してから路面にて反射した超音波を受信するまでの送受信時間を車両の前側及び後側で計測する車高測定手段と、複数の超音波を路面に送信し、路面にて反射した複数の超音波を受信して当該複数の受信波の位相差から第一の傾斜角度を計測する位相差測定手段と、車高測定手段の測定結果から車両前側と路面との距離及び車両後側と路面との距離を求めて第二の傾斜角度を算出し、第一の傾斜角度と第二の傾斜角度とから車両の傾斜角度を判断する制御手段とを備えたものである。
この発明によれば、超音波の送受信時間を車両の前側及び後側で計測する車高測定手段と、複数の受信波の位相差から第一の傾斜角度を計測する位相差測定手段と、車高測定手段の測定結果から車両と路面との距離を求めて第二の傾斜角度を算出し、第一の傾斜角度と第二の傾斜角度とから車両の傾斜角度を判断する制御手段とを備えたので、信頼性の高い車両の傾斜角度を得ることができるという効果がある。
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による傾斜角度測定装置の構成を示す説明図である。図において、車両前側10aに設置される位相差測定手段1は、超音波を送信する送信手段と超音波を受信する受信手段とを並設させて配置した超音波センサを複数備えたものである。位相差測定手段1には、車両前後方向に並設した二つの超音波センサを一組として、このような超音波センサの組が少なくとも一組以上備えられる。なお、位相差測定手段1は車両後側10bに設置してもよいが、車両10の下方を流れる走行風の影響を考慮すると、この走行風の流れが安定している車両前側10aに、図示したように設置することが好ましい。
車両前側10aに設置される車高測定手段2aは、車両前側10aの底端部と路面R間の距離、即ち車両10のプラットホーム、またはプラットホームに備えられるフレーム・クロスメンバなどの地上高(以下、車両底端部の地上高を車高と記載する)を測定するもので、超音波を送信する送信手段と超音波を受信する受信手段とを並設させて配置したものである。車両後側10bに設置される車高測定手段2bは、車両後側10bの底端部と路面Rとの間の距離、即ち車両後側10bの車高を測定し、車高測定手段2aと同様に構成されたものである。制御手段3は、車高測定手段2aと車高測定手段2bで測定された夫々の車高データを入力し、後述するように傾斜角度データθ2(第二の傾斜角度)を演算によって求める。なお、ここで説明した車高測定手段2a,2bから出力される車高データは、後述する超音波の受信信号に該当する。また、制御手段3は、位相差測定手段1から傾斜角度データθ1(第一の傾斜角度)を入力し、この傾斜角度データθ1と前述の傾斜角度データθ2とを比較判断して適切な値の傾斜角度を確定し、この傾斜角度の確定値に基づいて光軸角度制御信号を生成して光軸駆動手段4へ出力する。光軸駆動手段4は、車両10の左右のヘッドランプの光軸を光軸角度制御信号に基づいて調整する。
図2は、実施の形態1による傾斜角度測定装置の位相差測定手段の構成を示すブロック図である。位相差測定手段1を構成する超音波センサ1aは、前述のように超音波の送信手段と受信手段とから成り、これらの超音波の送信面と受信面とを路面Rに向け、車両10の前後方向において位相差測定手段1内の前側11aの底端部に設置される。超音波センサ1bは、超音波センサ1aと同様に構成されたもので、超音波センサ1aの後方となる位相差測定手段1内の後側11bの底端部に設置される。送信回路1cは、超音波センサ1a,1bから送信させる超音波の送信駆動信号を生成し、この送信駆動信号を超音波センサ1a,1bへ出力する。バンドパスフィルタ等の受信回路1dは、超音波センサ1aが受信した超音波の受信信号から特定の周波数成分を抽出する。受信回路1eは、受信回路1dと同様に構成されたもので、超音波センサ1bが受信した超音波の受信信号から特定の周波数成分を抽出する。位相同期検波回路1fは、受信回路1d,1eから出力された信号の波形を比較し、超音波センサ1aが受信した信号波形と超音波センサ1bが受信した信号波形との位相差を求め、この位相差データが示す車高差と、超音波センサ1aと超音波センサ1bとの配置間隔、即ち図2に示すセンサピッチ値L1とを用いて車両10の傾斜角度データθ1を求め、これを制御手段3へ出力する。
図3は、実施の形態1による傾斜角度測定装置の車高測定手段の構成を示すブロック図である。この図は、車高測定手段2aの回路構成を示したもので、車両後側に設置される車高測定手段2bも同様に構成される。車高測定手段2aは、超音波を送信する送信手段と超音波を受信する受信手段とを並設させた超音波センサ2aa、超音波センサ2aaに超音波送信を実行させる送信駆動信号を生成する送信回路2ac、超音波センサ2aaが受信した超音波信号から特定の周波数成分を抽出するバンドパスフィルタの受信回路2ad、送信回路2acから送信駆動信号と共に出力される超音波送信開始時間を示す信号と受信回路2adから出力される信号によって超音波の送信開始時間と受信開始時間とを認識し、超音波送受信時間データTを求める送受信時間測定回路2agを備える。なお、車両後側10bに設置される車高測定手段2bも、車高測定手段2aと同様に構成され、ここではその説明を省略する。
図4は、実施の形態1による傾斜角度測定装置の制御手段の構成を示すブロック図である。制御手段3は、CPU等と周辺デバイスなどで構成されたもので、図5に示したもののように、例えば、入力されたデータに所定の演算等を行うCPU等から成る制御回路33を備え、また、位相差測定手段1から出力される信号を処理して制御回路33へ入力する通信インタフェース(以下、インタフェースをI/Fと記載する)31、車両前側10aの車高測定手段2aから出力された信号を処理して制御回路33へ入力する通信I/F32a、車両後側10bの車高測定手段2bから出力された信号を処理して制御回路33へ入力する通信I/F32b、車速センサ5から出力された信号を処理して制御回路33へ入力する入力I/F35、制御回路33によって求められた演算結果を処理して右側前照灯及び左側前照灯の光軸駆動手段4へ出力する出力I/F34を備える。
次に、動作について説明する。
初めに位相差測定手段1による測定動作を説明する。
図5は、実施の形態1による傾斜角度測定装置の位相差測定手段が送受信する超音波を示す説明図である。この図は、前側11aの超音波センサ1a及び後側11bの超音波センサ1bから送信される超音波の波形と、各超音波センサ1a,1bが受信した超音波の波形とを示すタイミングチャートである。図5に例示した超音波波形は、図1の路面Rに対して車両10が傾斜しているとき、例えば、車両10が前下がりとなる前傾状態で超音波センサ1a,1bが送受信する超音波の波形を示したものである。車両10が前傾状態の場合には、位相差測定手段1の前側11aに配置された超音波センサ1aが、後側11bに配置された超音波センサ1bに比べて早く反射波を受信することになり、受信する反射波の位相は、超音波センサ1aの方が図示したようにΔTだけ早くなる。図2に示した位相同期検波回路1fは、受信回路1dと受信回路1eから入力した信号から位相差ΔTを求め、各超音波センサ1a,1bから送信している超音波の伝送速度と位相差ΔTの関係から、超音波センサ1a下方の車高と超音波センサ1b下方の車高との車高差ΔSを求める。さらに、この車高差ΔSと、図2に示した超音波センサ1a及び超音波センサ1bの設置距離を示すセンサピッチ値L1とを用いて次式により傾斜角度データθ1を求める。
θ1=tan−1(ΔS/L1)
位相差測定手段1は、このようにして求めた傾斜角度データθ1を制御手段3へ出力する。前述のように位相差測定手段1内に超音波センサ1a,1bが配置されていることから、センサピッチ値L1は極めて近い距離となる。このことからわかるように、位相差測定手段1は、車両前後方向について極めて近い距離の2点から路面Rに向けて超音波を送信し、路面Rに反射して戻ってきた受信波の位相差から傾斜角度データθ1を求めるものである。
次に車高測定手段2a,2bによる測定動作を説明する。
図6は、実施の形態1による傾斜角度測定装置の傾斜角度の計測を示す説明図である。この図は、車両前側10aの車高測定手段2aが測定する車高H1と車両後側10bの車高測定手段2bが測定する車高H2の車高差ΔHから傾斜角度データθ2を求める概念を示すものである。
図3に例示した車高測定手段2aは、超音波を路面Rへ送信するとき、送信回路2acが送信駆動信号を生成して超音波センサ2aaに出力すると共に、超音波の送信開始を示す信号を送受信時間測定回路2agへ出力する。超音波センサ2aaは、送信駆動信号に基づいて超音波を路面Rへ送信する。さらに、超音波センサ2aaは、路面Rにて反射した超音波を受信し、この超音波の受信信号をバンドパスフィルタ等の受信回路2adへ出力する。受信回路2adは、入力した受信信号から特定の周波数を抽出し、このように処理した受信信号を送受信時間測定回路2agへ出力する。送受信時間測定回路2agは、送信回路2acから入力した超音波の送信開始を示す信号から超音波の送信開始を認識し、また受信回路2adから入力した受信信号から路面Rで反射した超音波の受信開始を認識し、超音波センサ2aaから超音波を送信して路面Rで反射した超音波を受信するまでの時間を測定する。この測定した時間は、超音波送受信時間データTとして制御手段3へ出力する。ここでは車高測定手段2aの動作を説明したが、このような動作は車両後側10bに設置された車高測定手段2bも同様に行われる。
前述のように、車高測定手段2aが生成した超音波送受信時間データTと車高測定手段2bが生成した超音波送受信時間データTとを入力した制御手段3は、超音波の伝送速度と各超音波送受信時間データTから、車高測定手段2a下方の車高H1と、車高測定手段2b下方の車高H2とを求める。次に車高H1と車高H2との車高差ΔHを求め、車高差ΔHが有意な値となった場合には、図6に示した車高測定手段2aと車高測定手段2bとの設置距離を示すセンサピッチ値L2を用いて次式により車両10の傾斜角度データθ2を算出する。
θ2=tan−1(ΔH/L2)
車高測定手段2aと車高測定手段2bは、図1に示したように車両10のホイールベースよりも大きな距離を隔てて設置されている。このことからセンサピッチ値L2は、図2に示したセンサピッチ値L1に比べて相当大きな値と成ることがわかる。
次に、実施の形態1による傾斜角度測定装置の制御手段3の動作を説明する。
図7は、実施の形態1による傾斜角度測定装置の動作を示すフローチャートである。傾斜角度測定装置を起動させると(ステップST100)、制御手段3は、位相差測定手段1を制御して傾斜角度データθ1の測定を実行させ(ステップST101)、傾斜角度データθ1を取得する。次に車高測定手段2aと車高測定手段2bとを制御して車両前側10aと車両後側10bの車高測定を実行させ、得られた車高H1と車高H2とを用いて前述のように演算を行って傾斜角度データθ2を求める(ステップST102)。取得した傾斜角度データθ1と傾斜角度データθ2とを比較し(ステップST103)、傾斜角度データθ1と傾斜角度データθ2の値が等しい、もしくはほぼ同値であると判定した場合は、車両10と路面R間の傾斜角度を正常に測定できたと判断して、そのときの傾斜角度データθ1と傾斜角度データθ2の値を車両10の傾斜角度として確定する(ステップST104)。制御手段3は、この傾斜角度の確定値に基づいて光軸角度制御信号を生成し、ヘッドランプの光軸を調整する光軸駆動手段4へ出力する。
ステップST103の比較過程において、傾斜角度データθ1と傾斜角度データθ2の値が等しくない、もしくは甚だ値が異なっている場合は、車両10と路面R間の傾斜角度が正しく測定できなかったと判断し、このときの傾斜角度データθ1と傾斜角度データθ2を破棄し、ステップST101の処理過程に戻って、これまで説明した傾斜角度を測定する一連の処理過程を繰り返す。なお、このように傾斜角度データθ1と傾斜角度データθ2の値が甚だ異なる場合は、位相差測定手段1による傾斜角度の測定時に、路面R上に石などや路面Rの凹凸が存在したことが想定され、また、車高測定手段2a,2bによる傾斜角度の測定時に、測定空間の気流が乱れていたことが想定される。
なお、位相差測定手段1または車高測定手段2a,2bのいずれか一方に障害が発生し、正常に測定動作を行えない場合には、制御手段3が、各測定手段から出力される測定結果を判定して障害が発生した測定手段を認識し、障害の発生していない測定手段の測定結果のみを用いて車両10の傾斜角度を求めるようにしてもよい。
以上のように、実施の形態1によれば、位相差測定手段1及び車高測定手段2a,2bを用いて傾斜角度データθ1及び傾斜角度データθ2を求めて路面Rに対する車両10の傾斜角度を判断するようにしたので、車両10の傾斜角度を高い精度で測定することができるという効果がある。
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2による傾斜角度測定装置の構成を示す説明図である。図1に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。図8に示した傾斜角度測定装置は、車両10の速度を検出して制御手段3へ車速を表すパルス信号を出力する車速センサ5を備えた他は、図1に示したものと同様に構成されたものである。なお、図8に示した位相差測定手段1は図2に示したものと同様に構成され、また図8の車高測定手段2a,2bは、図3に示したものと同様に構成される。図8に示した位相差測定手段1、及び車高測定手段2a,2bを構成する各部分は、図2、図3に使用した符号を用いて以下の説明を行う。また、実施の形態2による傾斜角度測定装置の制御手段3も、実施の形態1で説明したものと同様に構成されたものである。
次に、動作について説明する。
前述のように、実施の形態2による傾斜角度測定装置は、実施の形態1による傾斜角度測定装置とほとんど同様に構成されたもので、概ね同様に動作する。ここでは、実施の形態2による傾斜角度測定装置の特徴となる動作について説明し、実施の形態1にて説明した傾斜角度測定装置と同様な動作について、その説明を省略する。
ここで、各測定手段の測定動作に影響する要素・状況を説明する。
図9は、位相差測定手段の測定時における障害物の影響を示す説明図である。例えば、車両10が路面Rに対して水平な場合でも、図示したように位相差測定手段1が測定を行う位置に石などの障害物12が存在すると、位相差測定手段1の前側に備えられる超音波センサ1aと後側に備えられる超音波センサ1bでは、超音波を同時に送信してから路面Rで反視した超音波を受信するまでの時間が異なってしまう。図9に例示した状況では、路面Rで反射した超音波を受信する超音波センサ1aに比べて、超音波センサ1bは障害物12で反射した超音波を早く受信する。このように超音波センサ1aと超音波センサ1bに位相が異なる受信波を受信すると、位相差測定手段1の超音波センサ1aと超音波センサ1bは極めて近い距離のセンサピッチ値L1で設置されていることから、このように小さい値のセンサピッチ値L1を用いて演算を行うと、水平とは判断し難い傾斜角度データθ1が求められ、図示したように角度θ1が計測されたことになる。このような傾斜角度データθ1を入力した制御手段3は、実際には水平な車両10が角度θ1で前斜しているように誤認識してしまう。
図10は、車高測定手段の測定時における障害物の影響を示す説明図である。なお、図10に示した障害物12と図9に示した障害物12は、同じ大きさ・形状をしているものとする。車両10が路面Rに対して水平に位置している場合に、車両後側に設置される車高測定手段2bが測定を行う位置に障害物12が存在すると、車高測定手段2aと車高測定手段2bは異なる値の車高を測定結果として出力するが、車高測定手段2aと車高測定手段2bは車両10のホイールベースに凡そ相当するセンサピッチ値L2で設置されているので、車高測定手段2aが測定した車高と車高測定手段2bが測定した車高との差に比べてセンサピッチ値L2が充分に大きい値であることから、演算で求められる傾斜角度データθ2は、図10に示したように概ね水平とみなせる小さな角度θ2を示すものとなり、障害物12の影響は微小なもの、あるいは無いものとして扱うことができる。
図9及び図10から、位相差測定手段1によって求められた傾斜角度データθ1と、車高測定手段2a,2bによって求められた傾斜角度データθ2とを比較すると、θ1>θ2であることが判り、車高測定手段2a,2bを用いて取得した傾斜角度データθ2の方が傾斜角度データθ1に比べて誤差が小さい。路面Rには小石や路面凹凸などの障害物12が存在することから、制御手段3は、車両10が停止しているときには、位相差測定手段1によって求められる傾斜角度データθ1よりも、車高測定手段2a,2bの計測結果から求められる傾斜角度データθ2を優先して使用する。
図11は、車両が走行しているとき車高測定手段に吹き付ける走行風の影響を示す説明図である。図11に示した車高測定手段2a,2bは、図8に示したように車両10の前側に車高測定手段2aが、また車両10の後側に車高測定手段2bが設置される。車両10が走行しているときは、車両10の下方にも車両前側から後側へ走行風が流れ、車高測定手段2a,2bは、この走行風の影響を受ける。車両10の前側、特に前輪より前側のフロントオーバーハングでは走行風が一定の方向に安定して流れ、車両10の前側に設置される車高測定手段2aは、安定した走行風にさらされる。これに対し、車両10の後側に設置される車高測定手段2bは、前後輪や、その他プラットホームから下方へ突出する各構成部分により走行風の流れが乱され、不安定な気流にさらされることになる。車高測定手段2a,2bが測定に用いる超音波は気流に影響され、図11に示したように車高測定手段2bの下方となる測定空間に、乱気流や対流などのような不安定な気流が存在すると、測定空間において超音波の伝達経路が長くなり、即ち、超音波の送受信時間に余計な時間が含まれることになる。このように車両10の後側で走行風が乱れる状態で車高測定手段2a,2bを用いて測定を行うと、車両10の前側で正常に超音波の送受信時間を測定した場合でも車両10の後側では正確に超音波の送受信時間が測定できないことから、正確な車両10の傾斜角度を求めることができなくなる。
図12は、車両が走行しているとき位相差測定手段に吹き付ける走行風の影響を示す説明図である。実施の形態1で説明したように、位相差測定手段1は車両10のクロスメンバなどに取り付けられ、好ましくは車輪による気流の乱れに影響されない車両前側に設置される。また、位相差測定手段1を構成する超音波センサ1aと超音波センサ1bは、図2などからわかるように位相差測定手段1内において極めて近い距離を隔てて備えられる。図8に示した車両10のように、位相差測定手段1を車両前側10aに設置すると、走行中の位相差測定手段1は、図12に示したように安定した流れの走行風を受けながら超音波の送受信を行うことができる。また、超音波センサ1aと超音波センサ1bは、設置された位置が極めて近いことから、測定空間は同一と考えることができる。これは、超音波センサ1a,1bが同様な環境、即ち同じ強さで同じ方向へ流れる走行風を受けることになり、各超音波センサ1a,1bが送受信する超音波が走行風から受ける影響も同様なものとなって、位相差測定手段1の演算処理において走行風の影響を相殺することが可能になり、精度の高い傾斜角度データθ1を求めることができる。
車両10の走行時には、車高測定手段2a,2bによる傾斜角度データθ2は、走行風の影響を受けて不正確なものとなるが、位相差測定手段1による傾斜角度データθ1は、走行風の影響が相殺されることから精度の高いものとなる。そこで、走行中の車両10の傾斜角度の測定は、位相差測定手段1による傾斜角度データθ1を優先して使用し、走行風の影響を受けない状況、例えば停止中の車両10の傾斜角度の測定は、路面Rの凹凸などの影響を受けにくい車高測定手段2a,2bによる傾斜角度データθ2を優先して使用する。
次に、実施の形態2による傾斜角度測定装置の制御手段3の動作を説明する。
図13は、実施の形態2による傾斜角度測定装置の動作を示すフローチャートである。傾斜角度測定装置を起動させると(ステップST200)、制御手段3は図8に示す車速センサ5から車両10の車速を示すパルス信号を入力し、このパルス信号が例えば0km/hを表すものか否か、即ち停車中か否かを判定する(ステップST201)。停車中であると判定したときは、さらに停車時間が規定値以上、例えば5秒以上経過しているか否かを判定する(ステップST202)。規定値未満であれば、走行状態から停止したときに生じる車両の振動が残っていると考えられるので、傾斜角度の測定を行わずにステップST201の判定過程に戻る。車両停止時間が規定値以上経過していると判定したときは、走行状態から停止したときに生じる車両10の振動が収束したと考えられるので、車高測定手段2a,2bを制御して測定を行わせ、これらの測定結果を用いて傾斜角度データθ2を演算によって求める。このとき、ステップST201において車両10は停止状態と判定しているので、この測定によって得られた傾斜角度データθ2を車両10の傾斜角度の確定値とし(ステップST203)、ヘッドランプの光軸調整に用いられる光軸角度制御信号を当該傾斜角度の確定値に基づいて生成し、光軸駆動手段4へ出力する。この後、ステップST201の判定過程へ戻り、傾斜角度を測定する一連の処理動作を繰り返す。
また、ステップST201の判定過程において、車両10が走行中であると判定したときは、車速センサ5から出力されているパスル信号の経時変化を検出し、車両10が規定値以上の加減速中であるか否かを判定する(ステップST210)。規定値以上の加減速状態であると判定したとき、例えば車速センサ5の出力信号から±1.5m/S以上の加速度が検出されたときには、規定値以上の加減速状態であると判定して、傾斜角度の測定を行わずに、ステップST201の判定過程に戻る。これは、規定値以上の加減速を行っている車両10の姿勢は前傾または後傾していると考えられることから、傾斜角度の測定を行わないようにしている。ステップST210において、規定値未満の加減速状態であると判定したときは、車両10の姿勢は安定していると判断し、また、ステップST201において車両10が走行状態であると判定していることから、位相差測定手段1を制御して傾斜角度データθ1を測定させ、この傾斜角度データθ1を車両10の傾斜角度の確定値とする(ステップST211)。この後、制御手段3は、ヘッドランプの光軸調整に用いられる光軸角度制御信号を当該傾斜角度の確定値に基づいて生成し、光軸駆動手段4へ出力する。この後、ステップST201の判定過程へ戻り、傾斜角度を測定する一連の処理動作を繰り返す。
なお、位相差測定手段1または車高測定手段2a,2bのいずれか一方に障害が発生し、正常に測定動作を行えない場合には、制御手段3が、各測定手段から出力される測定結果を判定して障害が発生した測定手段を認識し、車速や加減速度によらず障害の発生していない測定手段を用いて車両10の傾斜角度を求めるようにしてもよい。
以上のように、実施の形態2によれば、制御手段3が車速センサ5の出力信号に基づいて車両10が走行中あるいは停車中であることを判定し、走行中であれば位相差測定手段1を用いて測定を行い、停車中であれば車高測定手段2a,2bを用いて測定を行うようにしたので、走行風の影響を抑制して精度の高い傾斜角度を計測することができるという効果がある。
実施の形態3.
図14は、この発明の実施の形態3による傾斜角度測定装置の構成を示す説明図である。図1、図2、及び図8に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。この図14は、車両10の底端部を路面側から正視したもので、車両10の底端部に設置された位相差測定手段1と車高測定手段2a,2bの位置を示したものである。図14に示した位相差測定手段1及び車高測定手段2a,2bは、車両10の車幅方向において中央となる部位に設置されたもので、図中一点破線で示した車両中心線CC´上、もしくはその近傍に設置されたものである。
位相差測定手段1及び車高測定手段2a,2bを、車両10の左右いずれかの側方に設置すると、車両10の右側方と左側方で車両姿勢が異なる、即ち車両10の車幅方向に傾斜が生じている場合には、車両10の前後方向の傾斜角度も右側方と左側方では異なる大きさになることが考えられ、車両10の前後方向の平均的な傾斜角度が測定できなくなる。そこで図14に示したように、車両10の底端部において車両中心線CC´上あるいはその近傍に各測定手段を設置し、例えば車両10の右側後方が積載物によって沈み込んだ状態でも、車両10の前後方向の平均的な傾斜角度が測定できるようにする。なお、図14では図示を省略した制御手段3、光軸駆動手段4、及び車速センサ5等は、図1及び図8に示した傾斜角度測定装置と同様に備えられる。
また、実施の形態3による傾斜角度測定装置は、実施の形態1,2の傾斜角度測定装置とは位相差測定手段1及び車高測定手段2a,2bの設置位置が異なるのみで、その他の構成は同様である。またさらに、実施の形態3による傾斜角度測定装置の制御手段3は、実施の形態1で図7のフローチャートを用いて説明したように、あるいは実施の形態2で図13のフローチャートを用いて説明したように位相差測定手段1及び車高測定手段2a,2bを用いて車両10の傾斜角度を測定する。ここではこれらの動作説明を省略する。
以上のように、実施の形態3によれば、車両10の車幅方向の中心に位相差測定手段1及び車高測定手段2a,2bを設置したので、車両10が車幅方向に傾斜している状態でも車両10の前後方向の平均的な傾斜角度を測定することができるという効果がある。
実施の形態4.
図15は、この発明の実施の形態4による傾斜角度測定装置の構成を示す説明図である。図1、図2、及び図8に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。この図15は、車両10の底端部を路面側から正視したもので、車両10の底端部に設置された位相差測定手段1と車高測定手段2a,2bの位置を示したものである。車両前側10aの車軸10dは、車両10の左右の前車輪10cに接続され、車両後側10bの車軸10fは、左右の後車輪10eに接続される。図15に示した位相差測定手段1及び車高測定手段2a,2bは、車軸10dと車軸10fとの間、もしくは、図示したように前車輪10cが車輪止めS1に接した状態で、車高測定手段2a及び位相差測定手段1が車輪止めS1に重ならないように車軸10dの近傍に設置され、また、後車輪10eが車輪止めS2に接した状態で、車高測定手段2bが車輪止めS2に重ならないように車軸10fの近傍に設置されたものである。
乗員の乗降や荷物の積み下ろしが行われる駐車場等には、車両の車輪止めとしてブロックなどが路面に設置されている。このような場所に車両10が駐車したとき、位相差測定手段1または車高測定手段2a,2bが車輪止めS1あるいは車輪止めS2の上方に位置すると、位相差測定手段1または車高測定手段2a,2bから送信された超音波の一部あるいは全部が、図1等に示した路面Rではなく車輪止めS1あるいは車輪止めS2にて反射することになり、正しく車両10の傾斜角度を計測することができない。そこで、前車輪10cが車輪止めS1に接する場合、あるいは後車輪10eが車輪止めS2に接する場合のいずれでも、車輪止めS1,S2が超音波を用いた測定に影響しないように、位相差測定手段1と車高測定手段2a,2bの設置位置を車軸10dと車軸10fの間、即ち車両10のホイールベース内として、傾斜角度の計測を高い精度で行えるようにする。なお、図15では図示を省略した制御手段3、光軸駆動手段4、及び車速センサ5等は、図1及び図8に示した傾斜角度測定装置と同様に備えられる。
また、実施の形態4による傾斜角度測定装置は、実施の形態1,2の傾斜角度測定装置とは位相差測定手段1及び車高測定手段2a,2bの設置位置が異なるのみで、その他の構成は同様である。またさらに、実施の形態4による傾斜角度測定装置の制御手段3は、実施の形態1で図7のフローチャートを用いて説明したように、あるいは実施の形態2で図13のフローチャートを用いて説明したように位相差測定手段1及び車高測定手段2a,2bを用いて車両10の傾斜角度を測定する。ここではこれらの動作説明を省略する。
以上のように、実施の形態4によれば、位相差測定手段1及び車高測定手段2a,2bを、前車輪10cに接続する車軸10dと後車輪10eに接続する車軸10fとの間に設置したので、前車輪10cが車輪止めS1に接している場合や、後車輪10eが車輪止めS2に接している場合でも、車輪止めS1あるいは車輪止めS2の影響を受けずに精度の高い傾斜角度の測定を行うことができるという効果がある。
実施の形態5.
図16は、この発明の実施の形態5による傾斜角度測定装置の構成を示す説明図である。図1または図8に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。図16に示した傾斜角度測定装置は、図1または図8に示した位相差測定手段1及び車高測定手段2aに替えて位相差・車高測定手段(位相差車高測定手段)40を車両10に備えたものである。なお、その他の制御手段3、光軸駆動手段4、車速センサ5は、図1または図8に示したものと同様に備えられる。位相差・車高測定手段40は、当該位相差・車高測定手段40の前側41aが車両前側10aとなるように、また位相差・車高測定手段40の後側41bが車両後側10bとなるように向きを揃え、例えば車両10底端部の車両前側10aに在るフレーム・クロスメンバ等に取り付けられ、超音波送受信時間データTまたは傾斜角度データθ1を制御手段3へ出力する。なお、位相差・車高測定手段40は車両後側10bに設置してもよいが、車両10の下方を流れる走行風の影響を考慮すると、この走行風の流れが安定している車両前側10aに、図示したように設置することが好ましい。また、位相差・車高測定手段40が設置された車両前側10aと車両10の前後方向で逆側になる車両後側10bには、実施の形態1などで説明したものと同様な車高測定手段2bが設置される。
図17は、実施の形態5による傾斜角度測定装置の位相差・車高測定手段の構成を示すブロック図である。超音波センサ40aは、超音波の送信手段と受信手段とから成り、超音波の送信面と受信面とを路面Rに向け、車両10の前後方向において位相差・車高測定手段40内の前側41aの底端部に設置される。超音波センサ40bは、超音波センサ40aと同様に構成されたもので、超音波センサ40aの後方となる位相差・車高測定手段40内の後側41bの底端部に設置される。バンドパスフィルタ等の受信回路40dは、超音波センサ40aが受信した超音波の受信信号から特定の周波数成分を抽出する。受信回路40eは、受信回路40dと同様に構成されたもので、超音波センサ40bが受信した超音波の受信信号から特定の周波数成分を抽出する。送信回路40cは、超音波センサ40a,40bから送信させる超音波の送信駆動信号を生成すると共に、超音波送信の開始を示す信号を測定制御回路40fへ出力する。測定制御回路40fは、マイクロプロセッサ等を備え、制御手段3の制御に基づいて送信回路40c及び受信回路40d,40eから取得した各信号を用いて演算等の処理を行い、傾斜角度データθ1または超音波送受信時間データTを求めて制御手段3へ出力する。
次に、動作について説明する。
位相差・車高測定手段40は、制御手段3の制御に基づいて超音波送受信測定時間データTの測定あるいは傾斜角度データθ1の測定・演算処理を行う。制御手段3の制御により傾斜角度データθ1を求める場合は、超音波センサ40a,40bを用いて超音波の送受信を行い、各超音波センサ40a,40bから出力される超音波の受信信号を受信回路40c,40dを介して測定制御回路40fへ入力する。測定制御回路40fは、受信回路40d,40eから出力された信号の波形を比較し、超音波センサ40aの受信信号の波形と超音波センサ40bの受信信号の波形との位相差を求め、この位相差データが示す車高差と、超音波センサ40aと超音波センサ40bとの配置間隔、即ち図17に示すセンサピッチ値L1とを用いて車両10の傾斜角度データθ1を求める。
前述の傾斜角度データθ1を求める動作は、実施の形態1で説明した位相差測定手段1の動作と同様で、図2に示した超音波センサ1aが図17の超音波センサ40aに、また図2の超音波センサ1bが図17の超音波センサ40bに、また図2の受信回路1dが図17の受信回路40dに、また図2の受信回路1eが図17の受信回路40eに、また図2の送信回路1cが図17の送信回路40cに相当する。また図17の測定制御回路40fは、図2に示した位相差同期検波回路1fと同様に入力した信号を処理演算して傾斜角度データθ1を求め、制御手段3へ出力する。
また、制御手段3の制御により送受信時間データTを求める場合には、超音波センサ40aあるいは超音波センサ40bのいずれか一方を用いて、例えば、図16に示したものでは設置位置が車両10の前輪から離れている超音波センサ40aを用いて路面Rからの車高を測定する。この測定動作は、実施の形態1で説明した図4の車高測定手段2aの動作と同様で、図3に示した超音波センサ2aaが図17の超音波センサ40aに、また図3の受信回路2adが図17の受信回路40dに、また図3の送信回路2acが図17の送信回路40cに相当する。また、送受信時間データTを求めるとき、図17の測定制御回路40fは、図3に示した送受信時間測定回路2agと同様に、送信回路40cから超音波の送信開始を示す信号を入力し、また受信回路40dから入力した信号に基づいて超音波センサ40aの送受信時間を求め、送受信時間データTを生成して制御手段3へ出力する。このとき、制御手段3は、車両後側10bに設置されている車高測定手段2bを同時に制御して車高測定を実行させ、求められた車両後側10bの送受信時間データTを取得して実施の形態1で説明したように演算処理を行い、傾斜角度データθ2を求める。
実施の形態5による傾斜角度測定装置の制御手段3は、前述のように動作する位相差・車高測定手段40及び車高測定手段2bを用いて、傾斜角度データθ1及び傾斜角度データθ2とを求め、実施の形態1において図7のフローチャートを用いて説明したものと同様に、あるいは実施の形態2において図13のフローチャートを用いて説明したものと同様に動作処理を行い、車両10の傾斜角度を確定して光軸角度制御信号を生成し、光軸駆動装置4へ出力する。
以上のように、実施の形態5によれば、制御手段3の制御により、送受信時間データTまたは傾斜角度データθ1を求める測定・動作を行う位相差・車高測定手段40を備えたので、構成を簡素化させると共に傾斜角度の精度を高めることができるという効果がある。
この発明の実施の形態1による傾斜角度測定装置の構成を示す説明図である。 実施の形態1による傾斜角度測定装置の位相差測定手段の構成を示すブロック図である。 実施の形態1による傾斜角度測定装置の車高測定手段の構成を示すブロック図である。 実施の形態1による傾斜角度測定装置の制御手段の構成を示すブロック図である。 実施の形態1による傾斜角度測定装置の位相差測定手段が送受信する超音波を示す説明図である。 実施の形態1による傾斜角度測定装置の傾斜角度の計測を示す説明図である。 実施の形態1による傾斜角度測定装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2による傾斜角度測定装置の構成を示す説明図である。 位相差測定手段の測定時における障害物の影響を示す説明図である。 車高測定手段の測定時における障害物の影響を示す説明図である。 車両が走行しているとき車高測定手段に吹き付ける走行風の影響を示す説明図である。 車両が走行しているとき位相差測定手段に吹き付ける走行風の影響を示す説明図である。 実施の形態2による傾斜角度測定装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3による傾斜角度測定装置の構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態4による傾斜角度測定装置の構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態5による傾斜角度測定装置の構成を示す説明図である。 実施の形態5による傾斜角度測定装置の位相差・車高測定手段の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 位相差測定手段、1a,1b 超音波センサ、1c 送信回路、1d,1e 受信回路、1f 位相同期検波回路、2a,2b 車高測定手段、2aa 超音波センサ、2ac 送信回路、2ad 受信回路、2ag 送受信時間測定回路、3 制御手段、4 光軸駆動手段、5 車速センサ、10 車両、10a 車両前側、10b 車両後側、10c 前車輪、10d,10f 車軸、10e 後車輪、11a 前側、11b 後側、12 障害物、31,32a,32b 通信I/F、33 制御回路、34 出力I/F、35 入力I/F、40 位相差・車高測定手段、40a,40b 超音波センサ、40c 送信回路、40d,40e 受信回路、40f 測定制御回路、41a 前側、41b 後側、R 路面、S1,S2 車輪止め。

Claims (6)

  1. 超音波を用いて路面に対する車両の傾斜角度を求める傾斜角度測定装置において、
    前記路面に超音波を送信してから前記路面にて反射した前記超音波を受信するまでの送受信時間を前記車両の前側及び後側で計測する車高測定手段と、
    複数の超音波を前記路面に送信し、前記路面にて反射した前記複数の超音波を受信して当該複数の受信波の位相差から第一の傾斜角度を計測する位相差測定手段と、
    前記車高測定手段の測定結果から前記車両前側と前記路面との距離及び前記車両後側と前記路面との距離を求めて第二の傾斜角度を算出し、前記第一の傾斜角度と前記第二の傾斜角度とから前記車両の傾斜角度を判断する制御手段とを備えたことを特徴とする傾斜角度測定装置。
  2. 制御手段は、車両が停車中の時は第二の傾斜角度を車両の傾斜角度として採用し、前記車両の走行時は第一の傾斜角度を前記車両の傾斜角度として採用することを特徴とする請求項1記載の傾斜角度測定装置。
  3. 制御手段は、車速センサの検出結果に基づいて、車両の停車時か走行時かを判定することを特徴とする請求項2記載の傾斜角度測定装置。
  4. 位相差測定手段及び車高測定手段は、車両の車幅方向の中央部位に設置されることを特徴とする請求項1記載の傾斜角度測定装置。
  5. 位相差測定手段及び車高測定手段は、車両の前側車軸と後側車軸との間に設置されることを特徴とする請求項1記載の傾斜角度測定装置。
  6. 超音波を用いて路面に対する車両の傾斜角度を求める傾斜角度測定装置において、
    前記路面に超音波を送信してから前記路面にて反射した前記超音波を受信するまでの送受信時間を計測し、また前記路面に複数の超音波を送信して前記路面にて反射した前記複数の超音波を受信して当該複数の受信波の位相差から第一の傾斜角度を計測する位相差車高測定手段と、
    前記位相差車高測定手段が設置された前記車両の前後方向で逆側となる側方に前記路面に超音波を送信してから前記路面にて反射した前記超音波を受信するまでの送受信時間を計測する車高測定手段と、
    前記位相差車高測定手段を制御して、前記送受信時間及び前記第一の傾斜角度を計測させ、前記送受信時間と前記車高測定手段が計測した送受信時間とから前記車両前側と前記路面との距離及び前記車両後側と前記路面との距離を求めて第二の傾斜角度を算出し、前記第一の傾斜角度と前記第二の傾斜角度とから前記車両の傾斜角度を判断する制御手段とを備えたことを特徴とする傾斜角度測定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009282022A (ja) * 2008-04-25 2009-12-03 Mitsubishi Electric Corp 車両傾斜検知装置
JP2013140072A (ja) * 2012-01-04 2013-07-18 Mitsubishi Electric Corp 車両傾斜検知装置

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