JP2005105249A - ポリアミン−ポリフェノールハイブリッド及びラジカル消去剤 - Google Patents

ポリアミン−ポリフェノールハイブリッド及びラジカル消去剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 DPPHフリーラジカル消去剤、ABTSカチオン−ラジカル消去剤、スーパーオキシドアニオン消去剤、脂質酸化防止剤、酵素活性阻害剤、食品添加剤、鮮度保持剤、医薬品あるいは化粧料として有用なポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを提供すること。
【解決手段】 特定のポリアミンと特定のポリフェノールを酸化酵素触媒を用いて反応させることにより、ポリフェノールを共有結合を介してポリアミンに導入し、ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリアミン−ポリフェノールハイブリッド並びにそれを用いた1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジルフリーラジカル消去剤(以下、DPPHフリーラジカル消去剤と略記する)、2,2′−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸)カチオンラジカル消去剤(以下、ABTSカチオン−ラジカル消去剤と略記する)、スーパーオキシドアニオン消去剤、脂質酸化防止剤、酵素活性阻害剤、鮮度保持剤、食品添加剤、医薬品及び化粧料に関する。
従来から、植物に含まれるカテキン、エピガロカテキンガレート、クエルセチン、ヘスペリジン、ルチン等のポリフェノール類には抗酸化性や殺菌作用があることが知られている。さらに抗ガン作用、抗炎症作用、紫外線吸収作用、毛細血管の強化、血圧上昇抑制、血圧降下作用、記憶力向上、肝機能向上、脂肪吸収抑制、ストレス抑制、女性ホルモンバランス調整、抗腫瘍作用、突然変異抑制、血中コレステロール抑制、整腸作用等の効果も知られており、生医学分野への応用が期待されている。さらに、これらポリフェノールの内、低分子量のポリフェノールを高分子と結合させることで、細胞内での滞在時間を延長させ、これらの生化学活性を長時間継続させることにより、結果としてそれらの該活性が増大することが期待されている。
ポリフェノールを高分子に結合させた例としては、ポリアクリルアミドあるいはポリメタクリルアクリルアミドにカテキン等のポリフェノールを結合させたポリマー及びその製造方法が知られている(特許文献1参照)。
特開平8−27226号公報
しかし、生化学活性の向上を目的としてポリフェノールを高分子に共有結合させたハイブリッド材料は殆ど知られていない。上述のポリアクリルアミドにカテキン等のポリフェノールを結合させたポリマーは、高分子化による非水溶性化が主題であり、かつ、ポリアクリルアミドあるいはポリメタクリルアクリルアミドに限定される手法である。しかもポリマー(またはモノマー)とポリフェノールを結合させるためにポリマーまたはモノマーに特殊な誘導化が必要であるため一般性が欠如しているという問題がある。
天然に存在するポリフェノール類には水溶性で分子量1万以上のものも知られているがその構造は明らかではない。一方、生化学活性が詳細に調べられているカテキン、エピガロカテキンガレート、ルチンといった低分子量ポリフェノールを既存の幅広い高分子に導入して高分子化する技術開発が望まれていた。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、新規なポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを見出すと共にその新たな用途を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドは、下記一般式(1)
Figure 2005105249
で表わされるポリフェノールであるエピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレード、クエルセチン、ヘスペリジン、タンニン酸、テアフラビン、プロシアニジン、プロアントシアニジン及びロイコアントシアニジンの少なくとも1種が、分岐ポリエチレンイミン、線状ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリリジン、タンパク質、ゼラチン、コラーゲン、キトサン、キチン部分加水分解物、ポリアミドアミンデンドリマー及びポリプロピレンイミンデンドリマーからなるポリアミンの少なくとも1種と反応して得られ、且つ、下記式(2)、(3)及び(4)
Figure 2005105249
で示される構造の内の少なくとも1種の構造を含むポリアミン−ポリフェノールハイブリッドである。
本発明の別のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドは、前記一般式(1)で表わされるポリフェノールであるカテキン及びルチンの少なくとも1種が、線状ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリリジン、タンパク質、コラーゲン、キチン部分加水分解物及びポリプロピレンイミンデンドリマーからなるポリアミンの少なくとも1種と反応して得られ、且つ、前記式(2)、(3)及び(4)で示される構造の内の少なくとも1種の構造を含むポリアミン−ポリフェノールハイブリッドである。
本発明のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドの好ましい実施態様は、ポリアミンがポリリジンである場合である。
本発明おける別の発明は、前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有するDPPHフリーラジカル消去剤である。
本発明のDPPHフリーラジカル消去剤の好ましい実施態様は、ポリアミンがε−ポリリジンであるか、ポリフェノールがカテキンであるか、またはポリアミンがε−ポリリジンであると共にポリフェノールがカテキンであるかの何れかである前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する場合である。
更に、本発明における別の発明は、前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有するABTSカチオン−ラジカル消去剤である。
本発明のABTSカチオン−ラジカル消去剤の好ましい実施態様は、ポリアミンがε−ポリリジンであるか、ポリフェノールがカテキンであるか、またはポリアミンがε−ポリリジンであると共にポリフェノールがカテキンであるかの何れかである前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する場合である。
更に、本発明における別の発明は、前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有するスーパーオキシドアニオン消去剤である。
本発明のスーパーオキシドアニオン消去剤の好ましい実施態様は、ポリアミンがε−ポリリジンであるか、ポリフェノールがカテキンであるか、またはポリアミンがε−ポリリジンであると共にポリフェノールがカテキンであるかの何れかである前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する場合である。
更に、本発明における別の発明は、前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する脂質酸化防止剤である。
本発明の脂質酸化防止剤の好ましい実施態様は、ポリアミンがε−ポリリジンであるか、ポリフェノールがカテキンであるか、またはポリアミンがε−ポリリジンであると共にポリフェノールがカテキンであるかの何れかである前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する場合である。
更に、本発明における別の発明は、前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する酵素活性阻害剤である。
本発明の酵素活性阻害剤の好ましい実施態様は、酵素がキサンチンオキシダーゼ、コラゲナーゼ、リポキシダーゼ、グルコロニダーゼ、ゼラチナーゼ、エラスターゼ、ヒアルロニダーゼ若しくはリパーゼである場合である。
本発明の酵素活性阻害剤の別の好ましい実施態様は、ポリアミンがε−ポリリジンであるか、ポリフェノールがカテキンであるか、またはポリアミンがε−ポリリジンであると共にポリフェノールがカテキンであるかの何れかである前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する場合である。
更に、本発明における別の発明は、前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する食品である。
更に、本発明における別の発明は、前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する鮮度保持剤である。
更に、本発明における別の発明は、前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する医薬品である。
更に、本発明における別の発明は、前記ポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する化粧料である。
ポリアミンとポリフェノールの反応を酸化酵素触媒存在下に行うことにより得られた本発明のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドは、ポリフェノールの有する生化学活性を殆ど損なうことなく高分子化することができる。それにより、生体内での滞在時間を長くすることができるため生化学活性が長時間継続することになり、実質的に該活性を向上させることができる。さらに、ポリアミンとポリフェノールの相互作用による酵素活性阻害能の向上という予期できない効果が見出された。従って、本発明のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドは、DPPHフリーラジカル消去剤、ABTSカチオン−ラジカル消去剤、スーパーオキシドアニオン消去剤、脂質酸化防止剤、酵素活性阻害剤、食品添加剤、鮮度保持剤、医薬品あるいは化粧料として有用である。
本発明のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドは、チロシナーゼ等の酵素触媒の存在下、ポリアミンとポリフェノールとを反応させることにより得られる。
本発明のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドは、ポリフェノールが前記一般式(2)〜(4)の少なくとも何れか1つの構造でポリアミンと結合していることを特徴とするものである。
本発明のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを合成する原料であるポリアミンは一級および/または二級アミノ基を有する高分子であることが好ましい。式(2)〜(4)で示される構造は、例えばAdvances in Insect Physiology,Vol.21, 179 (1988)に記載されているようにカテコールやドーパから得られるキノン誘導体とアミンの反応で観測されるものである。
ポリアミンの好ましい分子量範囲は500〜10,000,000である。
本発明のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを合成するための別の原料であるポリフェノールはフェノール性水酸基を四つ以上有するフェノール類であることが好ましく、その構造はフラボノイド骨格を有することが好ましい。
本発明において前述した様に式(2)〜(4)で示される構造の少なくとも何れか1つの構造でポリアミンと結合している。すなわち、ポリフェノールとポリアミンとは、式(2)で示される構造のみ、式(3)で示される構造のみあるいは式(4)で示される構造のみで結合していてもよく、式(2)〜(4)で示される構造のいずれか1つを含んでいればよい。また、式(2)〜(4)で示される構造の種々の組み合わせによる結合構造により、ポリアミンとポリフェノールとがハイブリッドを形成してもよい。即ち、式(2)、(3)及び(4)で示される構造のすべて含んでいてもよく、式(2)と(3)との組み合わせ、式(2)と(4)との組み合わせ、式(3)と(4)との組み合わせで形成されていてもよい。
本発明のハイブリッドを構成するポリアミンは、ポリフェノールと酵素の反応によって生じるキノン中間体に対する高い反応性という観点から、一級および/または二級アミノ基を含むポリマーが好ましい。また、これらアミノ基はポリマー主鎖、側鎖、末端いずれに導入されていても良い。ポリアミンの具体例として、分岐ポリエチレンイミン、線状ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリリジン、タンパク質、ゼラチン、コラーゲン、キトサン、キチン部分加水分解物、ポリアミドアミンデンドリマー及びポリプロピレンイミンデンドリマーを挙げることができる。
また、ポリフェノールは、ハイブリッドの生医学分野での応用に必要な水溶性付与という観点から、フェノール性水酸基を四つ以上含む化合物が好ましい。また、生成ハイブリッドへの高い抗酸化性付与という観点から、ポリフェノールは、フラボノイド骨格を有すること好ましい。ポリフェノールの具体例としては、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、クエルセチン、ヘスペリジン、タンニン酸、テアフラビン、プロシアニジン、プロアントシアニジン、ロイコアントシアニジン及びルチンが挙げられる。これらは単独あるいは混合物として使用され、ポリアミン1gに対して、1mg〜30gの範囲で用いることが望ましい。
次に、本発明のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドの製造方法について、説明する。本発明のハイブリッドの製造方法は、酵素触媒の存在下、ポリアミンとポリフェノールとを反応させる。反応は以下の通りである。
Figure 2005105249
酵素触媒とは酵素を利用した触媒を意味する。酵素とは生体における化学反応の触媒をいい、本発明のハイブリッド合成においては、これらの酵素を触媒に利用する。酵素触媒としては、例えば、酸化酵素、加水分解酵素、転移酵素、脱離酵素、異性化酵素等を例示することができる。ポリフェノール類の酸化触媒機能という観点から、触媒としては好ましくは酸化酵素である。
本発明で使用される酸化酵素は、フェノール類の酸化を起こすのに十分な酸化能を有するものであればよく、特に制限はない。具体例としては、チロシナーゼ(EC 1.14.18.1)、フェノラーゼ、ラッカーゼ(EC 1.10.3.2)、ビリルビンオキシダーゼが挙げられる。これらの酸化酵素は種々の起源のものが使用でき、特に制限はないが、例えば植物由来、細菌由来、坦子菌類由来の酸化酵素を挙げることができる。
上記酸化酵素の中でも、ラッカーゼ、特にカビ由来のラッカーゼが酸化能も非常に高く、量産されているため安価であり、好ましく使用することができる。
また、マッシュルーム由来のチロシナーゼもカテキン類に対する酸化能が高く、比較的安価で市販されており、好ましく使用することができる。
酵素量はポリアミン1gに対して1〜1,000,000ユニット、好ましくは3〜500,000ユニット、さらに好ましくは5〜200,000ユニットである。
反応に用いる溶媒としては、ポリアミンとポリフェノールと酵素触媒が共に溶解するものが好ましく、水または有機溶媒と水の混合溶媒が挙げられる。水は蒸留水や脱イオン水でもよいが、水の代わりに緩衝液を用いてもよい。緩衝液を用いる場合はpH2〜12の範囲が望ましい。緩衝液の種類としては、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、炭酸緩衝液等が望ましいが、これらに限定されるものではない。
混合溶媒を用いる場合の有機溶媒は水と相溶する溶媒がより好ましい。水と相溶する有機溶媒として、メタノール、エタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ニトロメタン、ニトロベンゼン、ピリジン、1,4−ジオキサン、アセトン及びメチルエチルケトン等が挙げられる。これらは単独あるいは混合物として使用される。また、有機溶媒−水の混合比(重量比)はポリアミンとポリフェノールと酵素触媒が共に溶解する任意の量を用いることができる。好ましくは0.01:99.99〜90:10、特に好ましくは1:99〜80:20の範囲が望ましい。
反応温度は酵素触媒が不活性化しない温度が望ましい。好ましくは−20〜100℃の範囲であり、より好ましくは0〜60℃の範囲である。反応温度が高い場合は、一般に酵素は失活するが、混合溶媒系によっては酵素を安定化するので、その場合は高い反応温度も採用可能となる。
本発明によって得られるポリアミン−ポリフェノールハイブリッドのポリフェノール含有量は、原料ポリアミンのアミノ基に対して0.01〜100mol%の範囲であるが、好ましくは0.05〜100mol%、より好ましくは0.1〜100mol%である。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.ポリリジン−カテキンハイブリッドの合成
ポリリジン塩酸塩(チッソ社製)0.82g(ポリリジン塩酸塩のモノマーユニットとして5mmol)を水10mLに溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液を用いて所定のpH(pH7または8)にあわせる。メタノール3mLにカテキン0.145g(0.5mmol)を溶解させ、ポリリジン塩酸塩水溶液に加える。カビ由来のラッカーゼ5ユニットを加え、室温、大気下、24時間攪拌する。反応後、6N塩酸を数滴加え、排除分子量500の透析チューブを用いて、透析を行う。透析チューブ内の溶液を凍結乾燥し、ハイブリッドを得る。カテキンの導入量は元素分析により求めた結果、pH7及び8の場合それぞれ3.13×10-2及び5.26×10-2(mol/ポリリジンのモノマーユニットmol)であった。
pH7の条件下でのポリリジン−カテキンハイブリッドのカテキンの導入量は元素分析により求めた結果、3.4×10-2(mol/ポリリジンのモノマーユニットmol)であった。
2.ポリリジン−エピガロカテキンガレートハイブリッドの合成
ポリリジン塩酸塩0.82g(ポリリジン塩酸塩のモノマーユニットとして5mmol)を水10mLに溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH7にあわせる。メタノール3mLにエピガロカテキンガレート(以下、EGCGと略記する)0.229g(0.5mmol)を溶解させ、ポリリジン塩酸塩水溶液に加える。カビ由来のラッカーゼ5ユニットを加え、室温、大気下、24時間攪拌する。反応後、6N塩酸を数滴加え、排除分子量500の透析チューブを用いて、透析を行う。透析チューブ内の溶液を凍結乾燥し、ハイブリッドを得る。カテキンの導入量は元素分析により求めた結果、3.8×10-2(mol/ポリリジンのモノマーユニットmol)であった。
このようにして合成したpH7、pH8のポリリジン−カテキンハイブリッド、ポリリジン−エピガロカテキンガレートハイブリッド、または再度合成したpH7のポリリジン−カテキンハイブリッド(以下、それぞれハイブリッド(pH7)、ハイブリッド(pH8)、ハイブリッド(EGCG)、およびハイブリッド(pH7)−2と略記する)を用いて以下の実験を行った。
DPPHフリーラジカル消去能の測定
1.試薬の調製
濃度100μMのDPPHエタノール溶液を調製する。
2.サンプル溶液の調製
カテキン、ハイブリッド(pH7)およびハイブリッド(pH8)について、6mMのジメチルスルホキシド(以下、DMSOと略記する)溶液を調製する。各溶液を蒸留水にて適宜希釈し、測定時に表1に示した濃度となるようにサンプル溶液を調製する。
3.測定
96wellマイクロプレートを用いる。
サンプル溶液5μLとDPPHエタノール溶液195μLを混合し、10分後の517nmにおける吸光度を測定する。この吸光度を用いて下記式により各濃度における消去率を計算し、各濃度における消去率を表1及び図1に示した。
(数1)
消去率(%)=100×(吸光度(コントロール)−吸光度(サンプル))
/吸光度(コントロール) (1)
Figure 2005105249
ABTSカチオン−ラジカル消去能の測定
1.試薬の調製
Buffer:100mMのKH2PO4水溶液を調製する。この水溶液200mLに対してエチレンジアミン四酢酸(以下、EDTAと略記する) 2.9mg(0.01mmol)を加える。
ABTSカチオン−ラジカル溶液:ABTS二アンモニウム27.4mg(0.05mmol)を蒸留水10mLに溶解させる。ここにMnO2約1.5gを加えて、30分間攪拌する。その後ろ紙で濾過してMnO2を取り除く。生成した溶液は褐色瓶に入れ冷蔵庫で保存する。
2.サンプル溶液の調製
カテキン、ハイブリッド(pH7)およびハイブリッド(pH8)について、6mMのDMSO溶液を調製する。各溶液を蒸留水にて適宜希釈し、測定時に表2に示した濃度となるようにサンプル溶液を調製する。
3.測定
96wellマイクロプレートに濃度の異なるサンプル溶液を10μLとBuffer150μLを加える。
ここに、蒸留水を用いて2倍に希釈したABTSカチオン−ラジカル溶液を40μL加え、30℃で5分間インキュベーションした後の734nmにおける吸光度を測定する。この吸光度を用いて前記式(1)により消去率を計算した。各濃度における消去率を表2及び図2に示した。
Figure 2005105249
スーパーオキシドアニオン消去能の測定
1.試薬の調製
Buffer:100mMのKH2PO4水溶液を調製する。この水溶液200mLに対してEDTA 2.9mg(0.01mmol)を加える。
XO溶液:Xanthine oxidase (from Butter milk, 0.25U/mg、和光純薬工業)30mgを先に調製したBuffer50mLに溶かす。これを常温保存して使用に供した。
Xathine溶液:Xanthine7.5mg(0.05mmol)を1N水酸化ナトリウム水溶液600μLに溶解させる。蒸留水7.5mLを加えた後、さらにBuffer16.9mLを加えて全量を25mLとする。これを冷蔵庫中で保存して使用した。
MPEC溶液:MPEC(2-methyl-p-methoxyphenylethynylimidazopyrazinon)2.8mgをメタノール10mLに溶解させる。これを水で3倍に希釈して使用した。
2.サンプル溶液の調製
カテキン、ハイブリッド(pH7)およびハイブリッド(pH8)について、6mMのDMSO溶液を調製する。各溶液をBufferにて適宜希釈し、測定時に表3に示した濃度となるようにサンプル溶液を調製する。
3.測定
まず、発光測定装置(フォトンカウンタMTP-700CL(コロナ電気(株)社製))にXanthine溶液を導入する。96wellマイクロプレートにサンプル溶液10μLとBuffer170μL、XO溶液60μL、MPEC溶液10μLを混合する。マイクロプレートの各well に、Xanthine溶液を50μL分注した直後からの発光量を30秒間測定する。この発光量を用いて下記式にて消去率を計算した。
(数2)
消去率(%)=100×(発光量(コントロール)−発光量(サンプル))
/発光量(コントロール) (2)
各濃度における消去率を表3及び図3に示した。
Figure 2005105249
キサンティンオキシダーゼ阻害能の測定
1.試薬の調製
Buffer:100mMのKH2PO4水溶液を調製する。Buffer200mLに対してEDTA 2.9mg(0.01mmol) を加える。
XO溶液:Xanthine oxidase (from Butter milk, 0.25U/mg、和光純薬工業)30mgを上で調製したBuffer50mLに溶かす。これを常温保存して使用に供した。
Xanthine溶液:Xanthine7.5mg(0.05mmol)を1N水酸化ナトリウム水溶液600μLに溶解させる。蒸留水7.5mLを加えた後、さらにBuffer16.9mLを加えて全量を25mLとする。これを冷蔵庫中で保存して使用した。
2.サンプル溶液の調製
所定量のカテキン、ポリリジン、ポリリジン/カテキン混合物、ハイブリッド(pH7)およびハイブリッド(pH8)をDMSOに溶解し、測定時に表4に示した濃度となるようにサンプル溶液を調製する。
3.測定
UV測定用の1.5mLの石英セル中でBuffer740μLとサンプル溶液20μL、XO溶液240μLを混合し、37℃で5分間プレインキュベートする。Xanthine溶液200μLを加えた直後から5分間の295nmでの吸光度を測定し、吸光度の増加分を読みとる。コントロールには、サンプルを溶かすのに用いた溶媒のみをサンプル溶液の代わりに加えたものを用いる。この吸光度を用いて下記式より阻害率を求めた。
(数3)
阻害率(%)=100×(吸光度(コントロール)−吸光度(サンプル))
/吸光度(コントロール) (3)
各濃度における阻害率を表4及び図4に示した。
Figure 2005105249
コラゲナーゼ阻害能の測定
Enzchek Gelatinase/Collagenase Assay Kit(Molecular Probes社製)を用いる。
1.試薬の調製
1X Buffer:10X Buffer 2mLに蒸留水8mLを加えて希釈する。
DQゼラチン溶液:1.3mgのNaNに蒸留水10mLを加えてNaN溶液を調製する。付属のDQゼラチン1本にNaN溶液1mLを加え、50℃で5分間超音波処理して完全に溶かす。これを1X Bufferで2倍に希釈する。これで最終的に200mLの反応溶液中で50mg/mLとなる。
コラゲナーゼ溶液:付属のCollagenase(Type IV from Clostridium histolyticum 500U)1本に0.5mLの蒸留水を加える。1X Bufferを用いて100倍に希釈する。これを冷蔵庫中で保存した。
使用時には1X Bufferでさらに50倍に希釈した(0.2U/mLとなる)。
2.サンプル溶液の調製
所定量のカテキンおよびハイブリッド(pH8)を蒸留水に溶解し、測定時に表5に示した濃度となるようにサンプル溶液を調製する。
3.測定
96wellマイクロプレートに、1X Buffer 60μLと濃度の異なるサンプル溶液20μL、DQゼラチン溶液20μLを混合する。最後にコラゲナーゼ溶液100μLを加えた時点から30分間、室温暗所でインキュベートする。30分後の蛍光強度を測定する。(吸収極大:495nm、放射極大:515nm)コントロールには、サンプル溶液の代わりにサンプルを溶かすのに用いた溶媒のみを加えたものを用いる。この蛍光強度を用いて下記式より阻害率を求めた。
(数4)
阻害率(%)=100×(蛍光強度(コントロール)−蛍光強度(サンプル))
/蛍光強度(コントロール) (4)
各濃度における阻害率を表5及び図5に示した。
Figure 2005105249
ヒアルロニダーゼ阻害能の測定
1.試薬の調製
ヒアルロニダーゼ溶液:ヒアルロニダーゼ(from bovine testis,SIGMA社製)をpH5酢酸緩衝液に溶かし、7.5mg/mL(3750unit/mL)とする。
活性化剤:Compound 48/80(SIGMA社製)、CaCl、NaClの最終濃度が、それぞれ0.1mg/mL、2.5mM、0.15MとなるようにpH5酢酸緩衝液に溶解させる。
ヒアルロン酸ナトリウム溶液:ヒアルロン酸ナトリウム(CHA type H,チッソ社製)をpH5酢酸緩衝液に溶かし1mg/mLとする。
p−DABA溶液:p−ジメチルベンゾアルデヒド1gを2.5mLの10N塩酸に溶解させ、pH5酢酸緩衝液7.5mLを加える。
2.サンプル溶液の調製
所定量のカテキンおよびハイブリッド(pH7)を蒸留水に溶解し、測定時に表6に示した濃度となるようにサンプル溶液を調製する。
所定量のEGCGおよびハイブリッド(EGCG)を蒸留水に溶解し、測定時に表7に示した濃度となるようにサンプル溶液を調製する。
3.測定
10mLのガラス製サンプル瓶に、サンプル溶液40μL、pH5酢酸緩衝液200μL、ヒアルロニダーゼ溶液40μLを混合し、15分間、37℃でインキュベートする。さらに、活性化剤160μLを加え、20分間、37℃でインキュベートする。さらに、ヒアルロン酸ナトリウム溶液400μLを加え、40分間、37℃でインキュベートする。さらに、0.4N水酸化ナトリウム水溶液を160μL加え、10分間、氷冷する。さらに、pH9.1ホウ酸緩衝液160μLを加え、3分間煮沸した後、10分間氷冷し試料溶液とする。
96wellマイクロプレートに、上記試料溶液120μLとp−DABA溶液100μLを混合し、585nmにおける吸光度を37℃で10分間測定する。この吸光度を用いて下記式より阻害率を求めた。
(数5)
阻害率(%)=100×((A−B)−(C−D))/(A−B) (5)
ここで、A:サンプルは含まず、ヒアルロニダーゼのみを含む場合の吸光度。
B:サンプルとヒアルロニダーゼを両方とも含まない場合の吸光度。
C:サンプルとヒアルロニダーゼを両方とも含む場合の吸光度。
D:サンプルのみを含み、ヒアルロニダーゼを含まない場合の吸光度。
カテキンおよびハイブリッド(pH7)の、各濃度における阻害率を表6及び図6に示した。
EGCGおよびハイブリッド(EGCG)の、各濃度における阻害率を表7及び図7に示した。
Figure 2005105249
Figure 2005105249
リパーゼ阻害能の測定
1.試薬の調製
リパーゼ溶液:ラットの膵臓から電気泳動的に単一になるまで精製した膵リパーゼを、0.1mol/L−NaCl−0.1mol/L−TES緩衝液(pH7.0)に溶かし、濃度4μg/Mlの溶液とする。
基質溶液:トリオレイン80mg、ホスファチジルコリン10mg、及びタウロコール酸ナトリウム5mgを、0.1mol/L−NaCl−0.1mol/L−TES緩衝液(pH7.0)9mLに混合し、超音波処理して乳化させ基質溶液を得る。
2.サンプル溶液の調製
所定量のポリリジンおよびハイブリッド(pH7)−2を0.1mol/L−NaCl−0.1mol/L−TES(pH7.0)1mLに溶解し、下記測定時に基質溶液およびリパーゼ溶液と混合した後、表8に示した濃度となるようにサンプル溶液を調製する。
3.測定
10mLのポリカーボネート製遠心管に、基質溶液100μLとサンプル溶液50μLとを混合し5分間震盪した後、リパーゼ溶液50μLを加えて37℃で30分間震盪する。さらに、抽出用溶媒(クロロホルム:メタノール:ヘプタン=49:2:49(容量比))を3mL加えて10分間震盪した後、回転数2500rpmで5分間遠心分離する。その上層液をアスピレーターで除去した後、下層液に対して銅試薬(0.1mol/L−トリエタノールアミン−0.06mol/L−NaOH−0.05mol/L−硝酸銅三水和物溶液200mLに塩化ナトリウム66gを溶解したもの)1mLを加え、10分間震盪した後、回転数2500rpmで10分間遠心分離する。さらに、上層液0.5mLを採取し、これに発色試薬(0.1w/v%−バソクプロイン、0.05w/v%−ブチル化ヒドロキシアニソール−クロロホルム溶液)0.5mLを加えて震盪し、試料溶液とする。波長480nmにおける吸光度を測定する。コントロールには、サンプルを溶かすのに用いた溶媒のみをサンプル溶液の代わりに加えたものを用いる。この吸光度を用いて上記式(3)より阻害率を求めた。
各濃度における阻害率を表8及び図8に示した。
Figure 2005105249
本発明において得られるポリアミン−ポリフェノールハイブリッドは、生化学活性の知られたポリフェノール類を既存のポリマーに導入したものである。ポリフェノールの高分子化により生体内での滞在時間が延長でき、生化学活性が長時間継続することから、実質的に該活性を向上させることができる。さらに、ポリアミンとポリフェノールの相互作用により酵素活性阻害能を向上させることができる。従って、DPPHフリーラジカル消去剤、ABTSカチオン−ラジカル消去剤、スーパーオキシドアニオン消去剤、抗酸化剤、生体適合性材料、ドラッグキャリヤー、抗菌材料剤、鮮度保持剤、食品添加剤、医薬品、化粧品素材等の各種用途に幅広く適用できる。
本発明のポリリジン−カテキンハイブリッドのDPPHフリーラジカル消去能を示した図面である。 本発明のポリリジン−カテキンハイブリッドのABTSカチオン−ラジカル消去能を示した図面である。 本発明のポリリジン−カテキンハイブリッドのスーパーオキシドアニオン消去能を示した図面である。 本発明のポリリジン−カテキンハイブリッドのキサンティンオキシダーゼ阻害能を示した図面である。 本発明のポリリジン−カテキンハイブリッドのコラゲナーゼ阻害能を示した図面である。 本発明のポリリジン−カテキンハイブリッドのヒアルロニダーゼ阻害能を示した図面である。 本発明のポリリジン−エピガロカテキンガレートハイブリッドのヒアルロニダーゼ阻害能を示した図面である。 本発明のポリリジン−カテキンハイブリッドのリパーゼ阻害能を示した図面である。

Claims (18)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2005105249
    で表わされるポリフェノールであるエピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレード、クエルセチン、ヘスペリジン、タンニン酸、テアフラビン、プロシアニジン、プロアントシアニジン及びロイコアントシアニジンの少なくとも1種が、分岐ポリエチレンイミン、線状ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリリジン、タンパク質、ゼラチン、コラーゲン、キトサン、キチン部分加水分解物、ポリアミドアミンデンドリマー及びポリプロピレンイミンデンドリマーからなるポリアミンの少なくとも1種と反応して得られ、且つ、下記式(2)、(3)及び(4)
    Figure 2005105249
    で示される構造の内の少なくとも1種の構造を含むポリアミン−ポリフェノールハイブリッド。
  2. 下記一般式(1)
    Figure 2005105249
    で表わされるポリフェノールであるカテキン及びルチンの少なくとも1種が、線状ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリリジン、タンパク質、コラーゲン、キチン部分加水分解物及びポリプロピレンイミンデンドリマーからなるポリアミンの少なくとも1種と反応して得られ、且つ、下記式(2)、(3)及び(4)
    Figure 2005105249
    で示される構造の内の少なくとも1種の構造を含むポリアミン−ポリフェノールハイブリッド。
  3. ポリアミンがポリリジンである請求項1若しくは2に記載のポリアミン−ポリフェノールハイブリッド。
  4. 一般式(1)
    Figure 2005105249
    で示されるポリフェノールが、ポリアミンと反応して得られ、且つ、下記式(2)、(3)及び(4)
    Figure 2005105249
    で示される構造の内の少なくとも1種の構造を含むポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジルフリーラジカル消去剤(以下、DPPHフリーラジカル消去剤と略記する)。
  5. 一般式(1)
    Figure 2005105249
    で示されるポリフェノールが、ポリアミンと反応して得られ、且つ、下記式(2)、(3)及び(4)
    Figure 2005105249
    で示される構造の内の少なくとも1種の構造を含むポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する2,2′−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸)カチオンラジカル消去剤(以下、ABTSカチオン−ラジカル消去剤と略記する)。
  6. 一般式(1)
    Figure 2005105249
    で示されるポリフェノールが、ポリアミンと反応して得られ、且つ、下記式(2)、(3)及び(4)
    Figure 2005105249
    で示される構造の内の少なくとも1種の構造を含むポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有するスーパーオキシドアニオン消去剤。
  7. 一般式(1)
    Figure 2005105249
    で示されるポリフェノールが、ポリアミンと反応して得られ、且つ、下記式(2)、(3)及び(4)
    Figure 2005105249
    で示される構造の内の少なくとも1種の構造を含むポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する脂質酸化防止剤。
  8. 一般式(1)
    Figure 2005105249
    で示されるポリフェノールが、ポリアミンと反応して得られ、且つ、下記式(2)、(3)及び(4)
    Figure 2005105249
    で示される構造の内の少なくとも1種の構造を含むポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する酵素活性阻害剤。
  9. 酵素がキサンチンオキシダーゼ、コラゲナーゼ、リポキシダーゼ、グルコロニダーゼ、ゼラチナーゼ、エラスターゼ、ヒアルロニダーゼ若しくはリパーゼである請求項8に記載の酵素活性阻害剤。
  10. ポリアミンがε−ポリリジンであるか、ポリフェノールがカテキンであるか、またはポリアミンがε−ポリリジンであると共にポリフェノールがカテキンであるかの何れかである請求項4に記載のDPPHフリーラジカル消去剤。
  11. ポリアミンがε−ポリリジンであるか、ポリフェノールがカテキンであるか、またはポリアミンがε−ポリリジンであると共にポリフェノールがカテキンであるかの何れかである請求項5に記載のABTSカチオン−ラジカル消去剤。
  12. ポリアミンがε−ポリリジンであるか、ポリフェノールがカテキンであるか、またはポリアミンがε−ポリリジンであると共にポリフェノールがカテキンであるかの何れかである請求項6に記載のスーパーオキシドアニオン消去剤。
  13. ポリアミンがε−ポリリジンであるか、ポリフェノールがカテキンであるか、またはポリアミンがε−ポリリジンであると共にポリフェノールがカテキンであるかの何れかである請求項7に記載の脂質酸化防止剤。
  14. ポリアミンがε−ポリリジンであるか、ポリフェノールがカテキンであるか、またはポリアミンがε−ポリリジンであると共にポリフェノールがカテキンであるかの何れかである請求項8に記載の酵素活性阻害剤。
  15. 請求項1〜3の何れかに記載のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する食品。
  16. 請求項1〜3の何れかに記載のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する鮮度保持剤。
  17. 請求項1〜3の何れかに記載のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する医薬品。
  18. 請求項1〜3の何れかに記載のポリアミン−ポリフェノールハイブリッドを含有する化粧料。
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