JP2005104850A - アルツハイマー病の治療薬および予防薬 - Google Patents

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Abstract

【課題】 βアミロイド線維に対する直接的な生成抑制あるいは分解の効果を持つ、アルツハイマー病の根本的な治療薬、または予防薬を提供する。
【解決手段】 ポリフェノール類を有効成分として含有し、βアミロイド線維の生成又は脳組織への沈着を抑制するアルツハイマー病予防薬、または、ポリフェノール類を有効成分として含有し、脳組織に沈着したβアミロイド線維の除去作用を有するアルツハイマー病治療薬。ここで、上記ポリフェノール類としては、ミリセチン、モリン、ケルセチン、カンフェロール、カテキンおよびエピカテキンの内の少なくとも1種類であることが望ましい。特に、上記ポリフェノール類の中でも、ミリセチン、モリン、またはケルセチンを高濃度に含有していることが望ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アルツハイマー病の病因となるβアミロイドペプチド重合体(βアミロイド線維)の脳組織での沈着を抑制し、また既に沈着したβアミロイド線維の除去を促進する薬剤に関する。
アルツハイマー病(以下、ADと略記する。)は、タウ蛋白が神経原線維変化を形成し神経細胞内に蓄積すること、及びβアミロイドペプチド(以下、Aβと略記する。)が老人斑あるいは脳血管アミロイドを形成して細胞外に沈着することにより神経機能が著しく阻害されることが広く知られている。これまでに、アセチルコリンの分解を抑制する薬剤を用いてコリン作動性ニューロンを賦活化することによる本症の治療法が開発されているが、ADの神経機能阻害過程を直接的に抑制する方法、特にAβの中枢神経系への沈着を抑制する根本的治療方法の開発はされていない。近年、AD遺伝子組み換えマウスをAβで免疫することにより、Aβの脳内蓄積を低下させる試みが行われている(非特許文献1)。
一方、デンマークでの疫学的研究の結果は、適度のワイン飲用者にはADの発病抑制効果が見られることを示唆している(非特許文献2)。赤ワインには原料ブドウの表皮や種子に由来する多種のポリフェノール類が含まれている(非特許文献3)。最近、多くの天然産ポリフェノール類がin vivoあるいは in vitroで神経保護効果を示すこと、特にそれが活性酸素種の除去作用によるものである事が報告されている(非特許文献4、非特許文献5)。さらに、緑茶のポリフェノールであるカテキンおよびエピカテキンが、培養海馬細胞に対するAβの細胞毒性を軽減する効果があることから、同カテキン及びエピカテキンを神経細胞毒性軽減剤として用いる手法が開示されている(特許文献1)。しかし、ポリフェノールがβアミロイド線維(以下、fAβと略記する。)のin vitroでの形成を阻害し、また分解を引き起こす事を示す報告はこれまでに成されていない。
ADの病因・治療に関する従来の技術として、特許文献1及び非特許文献1〜非特許文献5が挙げられる。
特開平10−245342号公報 Immunization with amyloid-beta attenuates Alzheimer-disease-like pathology in the PDAPP mouse. Schenk, D., Barbour, R., Dunn, W., Gordon, G., Grajeda, H., Guido, T., Hu, K., Haung, J., Johnson-Wood, K., Khan, K., Kholodenko, D., Lee, M., Liao, Z., Lieberburg, I., Motter, R., Mutter, L., Soriano, F., Shopp, G., Vasquez, N., Vandervert, C., Walker, S., Wogulis, M., Ywdnock, T., Games, D. and Seubert, P. (1999) Nature 400, 173-177. Amount and type of alcohol and risk of dementia: the Copenhagen City Heart Study. Truelsen, T., Thudium, D. and Gronback, M. (2002) Neurology 59, 1313-1319. Method to assay the concentrations of phenolic constituents of biological intertest in wines. Goldberg, D.M., Tsang, R., Karumanchiri, A., Diamandis, E.P., Soleas, G., and Ng E. (1996) Anal. Chem. 68, 1688-1694. Oral administration of (-)catechin protect against ischemia-reperfusion-induced neuronal death in the gerbil. Inanami, O., Watanabe, Y., Syuto, B ., Nakano, M., Tsuji, M., and Kuwabara, M. (1998) Free Radic. Res. 29, 359-365. Neuroprotective abilities of resveratrol and other red wine constituents against nitric oxide-related toxicity in cultured hippocampal neurons.Bastianetto, S., Zheng, W.H., and Quirion, R.(2000) Br. J. Pharmacol. 131, 711-720.
しかし、前述した非特許文献1に公開されている、Aβに対する免疫療法を用いてAβを除去する試みでは、髄膜脳炎等の障害を併発することが治験で明らかになっている。また、特許文献1には緑茶ポリフェノールであるカテキン及びエピカテキンを神経細胞毒性軽減剤として用いる手法が公開されているが、Aβが有する神経細胞毒性を軽減させるに留まっており、βアミロイド線維に対する直接的な生成抑制あるいは分解といった、アルツハイマー病の根本的な治療もしくは予防を示すものではなかった。本発明は、このようなアルツハイマー病の根本的な治療薬、及び予防薬の提供を目的とする。
本発明者らは、広く飲用されている赤ワインに成分として含まれるポリフェノール類が、脳組織に沈着して毒性を示すβアミロイド線維の生成を抑制する作用と、既に生成し脳組織に沈着したβアミロイド線維の分解を促進する作用との両方を有することを初めて見出した。さらに、上記ポリフェノール類のうち、ある特定の数種類がこれらの作用を強く有することを初めて見出した。そして、これらのポリフェノール類がアルツハイマー病の治療に応用できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のアルツハイマー病予防薬は、ポリフェノール類を有効成分として含有し、βアミロイド線維の生成又は脳組織への沈着を抑制することを特徴とする。また、本発明のアルツハイマー病治療薬は、ポリフェノール類を有効成分として含有し、脳組織に沈着したβアミロイド線維の除去作用を有することを特徴とする。さらに、上記ポリフェノール類は1種類のみを含有しても、複数種類を含有してもよく、ミリセチン、モリン、ケルセチン、カンフェロール、カテキンおよびエピカテキンの内の少なくとも1種類であることが望ましい。特に、上記ポリフェノール類を複数種類含有する場合は、ミリセチン、モリン、あるいはケルセチンを、カンフェロール、カテキン、あるいはエピカテキンよりも高濃度に含有していることが望ましい。
ポリフェノール類は、アミロイドβペプチドの重合形成反応及び線維伸長反応を抑制し、アルツハイマー病の病因となるβアミロイドの脳組織への沈着を抑制する。したがって、本発明のアルツハイマー病治療薬をアルツハイマー病患者に投与することにより、アミロイドβペプチドの重合形成反応及び線維伸長反応が抑制されるとともに、すでに脳組織に沈着しているβアミロイドが分解されるので、アルツハイマー病の病因となるβアミロイドの脳組織への沈着が抑制され、また、βアミロイドが脳組織から除去される。
本発明によれば、赤ワイン等に含まれるポリフェノール類が、脳組織に沈着して毒性を示すβアミロイド線維の生成を抑制するため、これを含有するアルツハイマー病予防薬として投与することにより、アルツハイマー病を予防することが可能である。また、上記ポリフェノール類は、すでに生成し脳組織に沈着したβアミロイド線維の分解を促進するため、これを含有するアルツハイマー病治療薬として投与することにより、アルツハイマー病の進行を抑制することが可能である。すなわち、アルツハイマー病を根本的に治療することが可能である。上記ポリフェノール類の内、ミリセチン、モリン、ケルセチン、カンフェロール、カテキン及びエピカテキンは、βアミロイド線維生成抑制効果及び同線維分解効果を強く有し、中でも、ミリセチン、モリン、及びケルセチンは特に強い効果を有しているため、アルツハイマー病を根本的且つより効率的に治療することが可能である。
また、本発明のポリフェノール類は広く飲用されている赤ワイン等に多量に含まれている物質である為、大量生産が可能であり、且つ安全性の高いものである。従って、アルツハイマー病治療薬あるいはアルツハイマー病予防薬としてばかりでなく、栄養補助食品としても汎用することが可能であり、実用性が高いものである。
本発明のアルツハイマー病予防薬又は治療薬として用いるポリフェノール類は、以下に示す一般式(1)から一般式(6)で表されるビオフラビン類であり、これらを単独で、あるいは組み合わせて使用することが出来る。
Figure 2005104850
ただし、前記一般式(1)において、RはHまたはアルキル基(C1-C3)またはアシル基(R1CO)でR1の炭素数は1から3個である。また、これらの配糖体も含まれる。具体的化合物としては、前記一般式(1)においてR=Hであるミリセチン(Myricetin、以下の文中においてMyrと略記する)を挙げることができる。
Figure 2005104850
ただし、前記一般式(2)において、RはHまたはアルキル基(C1-C3)またはアシル基(R1CO)でR1の炭素数は1から3個である。また、これらの配糖体も含まれる。具体的化合物としては、前記一般式(2)においてR=Hであるモリン(Morin、以下の文中においてMorと略記する)を挙げることができる。
Figure 2005104850
ただし、前記一般式(3)において、RはHまたはアルキル基(C1-C3)またはアシル基(R1CO)でR1の炭素数は1から3個である。また、これらの配糖体も含まれる。具体的化合物としては、前記一般式(3)においてR=Hであるケルセチン(Quercetin、以下の文中においてQurと略記する)を挙げることができる。
Figure 2005104850
ただし、前記一般式(4)において、RはHまたはアルキル基(C1-C3)またはアシル基(R1CO)でR1の炭素数は1から3個である。また、これらの配糖体も含まれる。具体的化合物としては、前記一般式(4)においてR=Hであるカンフェロール(Kaempferol、以下の文中においてKmpと略記する)を挙げることができる。
Figure 2005104850
ただし、前記一般式(5)において、RはHまたはアルキル基(C1-C3)またはアシル基(R1CO)でR1の炭素数は1から3個である。また、これらの配糖体も含まれる。具体的化合物としては、前記一般式(5)においてR=Hであるカテキン((+)-Catechin、以下の文中においてCatと略記する)を挙げることができる。
Figure 2005104850
ただし、前記一般式(6)において、RはHまたはアルキル基(C1-C3)またはアシル基(R1CO)でR1の炭素数は1から3個である。また、これらの配糖体も含まれる。具体的化合物としては、前記一般式(6)においてR=Hであるエピカテキン[(-)-epi-Catechin、以下の文中においてepi−Catと略記する]を挙げることができる。
上述のように、ポリフェノール類としてはミリセチン、モリン、ケルセチン、カンフェロール、カテキン、エピカテキン等のビオフラビン類を例示できる。特に、アルツハイマー病予防薬又は治療薬が上記ポリフェノール類を複数種類含有する場合は、ビオフラビン類のなかでも、ミリセチン、モリン、ケルセチンを含有することが望ましく、これらをカンフェロール、カテキン、あるいはエピカテキンよりも高濃度に含有していることが望ましい。
これらのポリフェノール類は、赤ワインばかりではなくブドウの果実、果皮を原料として製造することが可能である。例えば、以下に示す方法によって製造することができる。まず、脱アルコールされたワインを濃縮し、吸収樹脂カラムに通す。用いる樹脂は、溶媒を使って溶離することによりポリフェノール類が得られるものならどれでもよい。次に、水性アルコールで溶離し、アルコールを除去し、混合物を加熱により濃縮する。ぶどうの皮の場合、当該材料を、適当な溶媒、好ましくは水またはアルコール水溶液と十分に混合する。抽出処理を促進するために溶媒を加熱することができる。次に、静止デカンテーション、遠心分離、またはろ過(凝集剤を加えても加えなくてもよい)により、透明な溶液を得る。この液体は、脱アルコールワインについて上述したのと同じ態様で樹脂カラムにかけることができる。さらに、このようにして得られた抽出成分濃縮液を高速液体クロマトグラフフィーにて前述した各物質に分離することができる。
また、これらのポリフェノール類は、アルツハイマー治療薬及びアルツハイマー予防薬として用いるだけでなく、栄養補助食品として用いる事ができる。また、飲食物や酒類などの嗜好品に添加して用いることも可能である。
本発明のアルツハイマー病治療薬及び予防薬の投与量については、その使用目的に応じて適宜決定すればよいが、有効成分の安全性が高いので、多量を継続的に投与しても副作用の心配は少ないと考えられる。
本発明のアルツハイマー病予防薬及び治療薬の剤型としては特に限定されないが、例えば錠剤、顆粒剤、カプセル剤等の経口剤や、注射剤等とすることができる。また、これらは、従来公知の方法に従って製造することができる。また、本発明のアルツハイマー病予防薬及び治療薬は、有効成分であるポリフェノール類の他に、安定剤等の従来公知の添加剤等を含有してもよい。本発明のアルツハイマー病予防薬及び治療薬の投与方法としては、経口投与、非経口投与等、特に限定されず、従来公知の投与方法を適宜選択することができる。
以下、本発明の実施例として、Myr、Mor、Qur、Kmp、Cat、及びepi−Catを用いてβアミロイド線維の生成の抑制を行う例を詳しく説明する。しかし、本発明はこれらを限定するものではなく、上記一般式(1)から一般式(6)に示されるビオフラビン類であれば同様の効果が得られる。
Aβは40乃至42アミノ酸から成るペプチドであり、同ペプチドを単位構造としたものが重合してβアミロイド線維を形成する。この反応は、重合核形成反応相と線維伸長相から成る。重合核形成反応は熱力学的に起り難く、全体の律速段階となっている。いったん反応核となる重合体が形成されると、線維伸長は一次反応モデル、すなわち、重合核あるいはすでに存在する線維断端にAβが立体構造を変化させながら次々と結合することによって速やかに進行する。この重合核形成反応および線維伸長反応は生体内ばかりでなく、試験管内の緩衝液中でも以下に記述する反応が容易に起こる。すなわち、40アミノ酸のAβ[以下の文中においてAβ(1−40)と略称する。]溶液または42アミノ酸のAβ[以下の文中においてAβ(1−42)と略称する。]溶液を用いて反応させると、その反応はゆるやかなシグモイド曲線を描いて進行して、やがて平衡に達する。一方、Aβを含む反応溶液に超音波破砕された短いAβ(1−40)線維またはAβ(1−42)線維[以下の文中においてそれぞれfAβ(1−40)、fAβ(1−42)と略称する。]を重合核として添加することにより、Aβのみの反応の場合に比べ、遥かに速やかにβアミロイド線維が形成される。これらの反応は、反応混合液に加えたチオフラビンT(以下、ThTと略記する)の蛍光強度を測定することにより重合の度合いを把握することが出来る。これらの反応混合液に前述したポリフェノール類を添加して、同ポリフェノール類のβアミロイド線維形成抑制効果および分解効果を確認した。
Aβ(1−40)およびAβ(1−42)の溶液の調製:
Aβ(1−40)およびAβ(1−42)はそれぞれトリフッ化酢酸塩(Peptide Institute, Inc.社製)である。それぞれを0.02%アンモニア溶液に溶解して、終濃度500μM (2.2mg/mL)及び250μMとした。これらは使用するまで−80℃にて保存した。この溶液をそれぞれAβ(1−40)溶液、Aβ(1−42)溶液とした。fAβ(1−40)およびfAβ(1−42)は、Hasegawaらの報告(Hasegawa, K., et al., Biochemistry 38, 15514-15521, 1999)に従い、上記Aβ溶液を37℃に静置して調製した。次に、Onoらの報告(Ono, K., et al., Biol. Psychiatry 52, 880-886, 2002、及び Ono, K., et al., J. Neurochem. 81, 434-440, 2002)に従い、新鮮な非凝集fAβ(1−40)及びfAβ(1−42)は、超音波処理したfAβ(1−40)あるいはfAβ(1−42)を新鮮なAβ(1−40)あるいはAβ(1−42)とそれぞれ分解反応の直前に反応させ調製した。この時の反応混合液600μLは10μg/mL (2.3μM)のfAβ(1−40)と、50μMのAβ(1−40)と、50mMリン酸緩衝液(pH7.5)と、100mM塩化ナトリウムを含んでいる。また、fAβ(1−42)および Aβ(1−42)の場合も同じ濃度条件を使用した。ThTの蛍光強度測定により調べたところ、37℃で3から6時間静置の後には伸長反応は平衡に達していた。以下の実験では、fAβ(1−40)およびfAβ(1−42)溶液は、濃度50μMとして使用した。
蛍光強度測定、電子顕微鏡観察、偏光顕微鏡観察:
蛍光強度測定は日立F−2500分光蛍光光度計を用いて行った。fAβ(1−40)及びfAβ(1−42)の蛍光強度測定は445nmの励起光、490nmの蛍光波長を用いて測定した。測定試料溶液は5μM ThT(和光純薬社製)及び 50mM グリシン−水酸化ナトリウム緩衝液(pH 8.5)の混合液1mLにfAβを含む試料溶液5μLを加えたものである。fAβ反応物の電子顕微鏡観察および偏光顕微鏡観察は既法に従った。
Aβ(1−40)およびAβ(1−42)の重合化反応:
1%DMSO、50mMリン酸緩衝液(pH7.5)及び100mM塩化ナトリウムを含む反応緩衝液を作製し、同緩衝液を、終濃度50μMのAβ(1−40)を加える群、25μMのAβ(1−42)を加える群、及び50μMのAβ(1−42)を加える群に分けた。それぞれの群を更に10μg/mLのfAβ(1−40)を加える群、10μg/mLのfAβ(1−42)を加える群、及びどちらも加えない群に分けた。各群の溶液に対して、終濃度0.01、0.1、1、10または50μMのポリフェノール類(Myr、Mor、Qur、Kmp、Cat、及びepi−Cat、Sigma社製)を加えた反応液、陽性対照群として0.01、0.1、1、10または50μMのnordihydroguaiaretic acid(以下、NDGAと略称する。Sigma社製)を加えた反応液、及び、ポリフェノール類とNDGAのどちらも添加していない陰性対照群の反応液を作製した。ここで、NDGAとポリフェノール類は、初めDMSOに対してそれぞれ1μM、10μM、100μM、1mM、及び5mMとなるように溶解して、反応液に終濃度0.01、0.1、1、10、及び50μMとなるように加えた。次に、オイル−フリーPCR試験管(0.5mL、Takara社製)に30μLの反応液を加え、これをDNAサーマルサイクラーに入れ、4℃で始め、37℃まで最速で温度を上げ反応を開始した。反応試験管は静置して、反応時間は0日から8日間とした。それぞれの実験結果は図1に示した。反応の停止は試験管を氷冷して行った。各反応試験管から5μLを分取して、蛍光測定を行った。各々3回の測定を行って、平均値を求めた。実験するNDGAあるいはポリフェノール類の濃度は、ThT溶液中では反応混合液中の濃度の200倍に稀釈された。これらの化合物はこの稀釈した濃度においてはThTの蛍光強度を妨害する事は無いことを確認した。
Aβの重合化反応とその反応に対するポリフェノールの阻害効果:
図1(a)から(d)に示す様に、Aβ(1−40)あるいはAβ(1−42)溶液を37℃で上記の反応条件で静置した場合、ThTの蛍光強度は典型的なシグモイド曲線を描いて増加した。この曲線は重合核依存性重合モデルと一致した。赤色色素Congo Redで染色したfAβ(1−40)あるいはfAβ(1−42)は偏光顕微鏡での観察で典型的な橙緑色の複偏光を示した。Aβ(1−40)を10μM、あるいは50μMのMyr、MorあるいはQurで処理すると、図1(a)に示す様に重合化反応の間に蛍光強度の増加は観察されなかった(図はMyrの場合を示す)。同様な効果は、Aβ(1−42)においても、Myr、Mor、あるいはQurで観察された(図1(b)、Myrの場合を示す)。Aβ(1−40)を10μM、あるいは50μMのKmp、Cat、あるいはepi−Catで処理すると、最終の蛍光強度の増加レベルは試薬濃度に依存して低下した(図1(c)及び(d))。同様な効果は、Aβ(1−42)においてもKmp、Cat、あるいはepi−Catで見られた。
fAβの伸長反応とその反応に対するポリフェノールの阻害効果:
図2(a)から(d)に示す様に、新鮮なAβ(1−40)とfAβ(1−40)を、あるいはAβ(1−42)とfAβ(1−42)をそれぞれ混合して静置した場合、反応初期の潜時は無く、直ちに反応がおこり、飽和曲線的に蛍光の増加が観察された。重合反応核となるfAβ(1−40)あるいはfAβ(1−42)が無い場合に比較して、非常に速やかに平衡レベルに達した。この曲線は一次反応モデルの曲線と一致した。Aβ(1−40)とfAβ(1−40)の混合溶液にポリフェノール類を添加しておくと、最終平衡レベルは低下した(図2(a)、(c)または(d))。ポリフェノール類の同様の効果はfAβ(1−42)の伸長反応においても観察された(図2(b))。また、定濃度のfAβ(1−40)の存在下でAβ(1−40)の濃度を変化させた場合、濃度増加に依存してfAβ(1−40)の伸長初速度は直線的に増加した。Myrが存在する場合、または存在しない場合のいずれにおいても(図2(e))、この直線関係は一次反応モデルと一致して、それぞれのAβ(1−40)の濃度でfAβ(1−40)の伸長の実質速度は重合速度と脱重合速度の総和になる。10μMのMyrの存在下では、この直線の勾配は約1/3に下がる。新鮮なAβ(1−40)を超音波処理したfAβ(1−40)と37℃で反応すると、明瞭なfAβの伸長の様子を電子顕微鏡で観察することが出来る(図3(b))。しかし、50μMのMyrを加えると、超音波処理したfAβ(1−40)の伸長反応は阻害された(図3(a),(c))。MyrはfAβ(1−42)の伸長反応も同様に阻害した。同様の阻害結果がMor、QurあるいはKmpでもfAβ(1−40)およびfAβ(1−42)の伸長反応で観察された。
fAβのポリフェノールによる分解反応:
fAβの分解試験は次の反応液中で行った。25μMの新鮮なfAβ(1−40)あるいはfAβ(1−42)と、0、0.01、0.1、1、10あるいは50μMのNDGAあるいはポリフェノール類と、1%のDMSOと、50mMのリン酸緩衝液(pH7.5)と、100mMの塩化ナトリウムの混合液に、1%(w/v)のポリビニルアルコール(和光純薬社製)をfAβの凝集を避けるために、また反応中に反応試験管の内壁へのfAβの吸着を避けるために加えた。反応液を良く混合した後に、5μLの反応液を分取して蛍光測定を行い、また30μLを分取してPCR試験管に入れた。反応試験管をDNAサーマルサイクラーに入れ、4℃で始め、37℃まで最速で温度を上げ反応を開始した。反応は0から72時間行い、反応停止は試験管を氷冷して行った。反応中は反応試験管はサーマルサイクラー中に静置した。各反応試験管から、5μLの反応液を分取して蛍光強度測定を行った。各々3回の測定を行って、平均値を求めた。
fAβ(1−40)とfAβ(1−42)の分解反応:
図4(a)から(d)に示す様に、新鮮なfAβ(1−40)あるいはfAβ(1−42)溶液を37℃で置いた場合には、ThTの蛍光強度は殆ど変化しないが、一方、この反応液にポリフェノール類を添加すると、ThTの蛍光強度は急激に低下する。25μMの新鮮なfAβ(1−40)(図5(a))を50μMのMyrで1時間処理すると、多くの短く断片化したfAβ(1−40)の生成が起きる(図5(b))。6時間後には、断片化線維の数は著しく減少して、小型の不定形凝集体がところどころに観察される様になる(図5(c))。同様の形態変化が25μMの新鮮なfAβ(1−42)でも、50μMのMyrで処理すると見られる。他のポリフェノール類によってもfAβ(1−40)あるいはfAβ(1−42)の分解が起きる。50μMのMyr、Qur、あるいはKmpで6時間、あるいは50μMのCatあるいはepi−Catで72時間処理すると、fAβ(1−40)およびfAβ(1−42)は赤色色素Congo Redにより僅かに染色されるのみである。ところが偏光顕微鏡での観察では橙緑色の複偏光が観察される。これはかなりの量が元のままのfAβ(1−40)やfAβ(1−42)として、反応後でも反応液中に残っていることを意味している。この溶液を4℃で2時間、1.6×104gで遠心した後に、上清液をBradford法で調べたところ、タンパクの存在は検出されなかった。これはポリフェノール類がfAβ(1−40)、fAβ(1−42)の分解を起こして凝集体に変化させるが、Aβ(1−40)やAβ(1−42)の単量体や、オリゴマーまでは分解していないことを示している。
ポリフェノール類の活性の比較:
図1(e)、図2(f)、及び図4(e)は、ポリフェノール類がfAβの形成や伸長を濃度依存的に阻害、また生成したfAβの濃度依存的な分解を行うことを示している。EC50(Aβの重合またはfAβ伸長の対照値に対して50%の阻害を示すNDGAあるいはポリフェノール類の濃度、またはfAβ分解の対照値に対して50%の分解促進を示す濃度)を図1(e)、図2(f)、及び図4(e)のデータを元にシグモイド曲線最適化処理により計算して求め、その結果を表1に示した。
Figure 2005104850
前記表1に示されるように、Myr、Mor、Qur、あるいはKmpのfAβの形成・伸長反応に対するEC50値はfAβ分解反応促進に対するEC50値と似た値である。一方、Cat、epi−CatのfAβ分解反応促進に対するEC50値はfAβの生成・伸長反応の阻害に対するEC50値よりも一桁高い値である。従って、表1により、本実施例におけるfAβ形成阻害反応および分解促進反応の活性は、Myr=Mor=Qur>Kmp>Cat=epi−Catの順に強いことが示された。
培養細胞におけるfAβの毒性、及びポリフェノール類の毒性減弱効果:
培養細胞におけるfAβの影響、及びfAβに対するポリフェノール類の効果は、ヒト胎児腎臓293細胞(以下HEK239細胞と記す。)を用いて、3-[4,5-dimethylthiazol-2-yl]-2,5-diphenyltetrazolium bromaide(MTT)の呼吸酵素系による還元による細胞生存率の測定(MTTアッセイ)を行うことにより解析した。具体的には、HEK239細胞を10%ウシ胎児血清(HyClone社製)を加えたDulbecco's modified Eagle's 培地(DMEM、Sigma社製)中において、37℃で5% CO2を気相とする湿度85%の培養器で培養した。fAβ処理の前日に、細胞の培養液を血清を含まないDMEMに交換して、細胞を96穴コラーゲンコートマイクロプレート上に、1穴当たり2×104細胞として移した。ここで、10μMのfAβ(1−40)を0または0.2% DMSO存在下、あるいは10μMのMyr+0.2% DMSO存在下において、pH7.5、37℃の条件下に処理を行い、ThT蛍光強度の変化を経時的に測定した。6時間後、fAβ(1−40)反応液をHEK293細胞の培養液中に、終濃度が0あるいは1μMになるように添加した。引き続きMTTを各培養穴に加えてCO2培養器中において更に2時間静置した後、各培養穴に可溶化液(50%ジメチルホルムアミド、20% SDS、pH4.7)を加えて、一夜静置した。MTTの還元反応の活性は37℃で570nmの吸収を測定して求めた。MTT還元の%活性値はfAβ、Myr、あるいはDMSOを加えないものの値を100%として計算した。
前述した方法により、培養細胞に対するfAβの細胞毒性、及びfAβの毒性に対するポリフェノール類の抑制効果を調べた結果を図6に示す。Myr処理fAβ(1−40)の細胞毒性は未処理あるいは0.2%DMSO処理したfAβ(1−40)の毒性よりも有意に低かった。この結果はMyr処理fAβは未処理のfAβよりも細胞毒性が低いことを示している。ただし、1μMのMyrで処理したfAβ(1−40)標品で培養細胞を処理した場合の細胞毒性の低下は、Myrそのものの(たとえば活性酸素種の除去作用による)保護効果により起きている可能性も除外出来ない。
以上に記述したように、本発明によれば、赤ワイン等に含まれるポリフェノール類を用いてAβの重合を阻害し、fAβの生成を抑制することができる。また、本発明によれば、既に生成したfAβの分解を促進することができる。特に、Myr、Mor、Qur、Kmp、Cat、及びepi−Catは、上記の作用を強く有しており、その中でも、Myr、Mor、及びQurは特に強い作用を示した。
(a)は、Aβ(1−40)の重合反応、及び同反応に対してMyrが示す抑制効果のグラフである。(b)は、Aβ(1−42)の重合反応、及び同反応に対してMyrが示す抑制効果のグラフである。(c)は、Aβ(1−40)の重合反応、及び同反応に対してKmpが示す抑制効果のグラフである。(d)は、Aβ(1−40)の重合反応、及び同反応に対してCatが示す抑制効果のグラフである。(e)は、Aβ(1−40)の重合反応に対するNDGAおよびポリフェノール類の抑制効果のグラフである。 (a)は、fAβ(1−40)の伸長反応、及び同反応に対してMyrが示す抑制効果のグラフである。(b)は、fAβ(1−42)の伸長反応、及び同反応に対してMyrが示す抑制効果のグラフである。(c)は、fAβ(1−40)の伸長反応、及び同反応に対してKmpが示す抑制効果のグラフである。(d)は、fAβ(1−40)の伸長反応、及び同反応に対してCatが示す抑制効果のグラフである。(e)は、伸長反応初速度のAβ(1−40)濃度依存性とMyrの影響を示すグラフである。(f)は、fAβ(1−40)の伸長反応に対するNDGAおよびポリフェノール類の抑制効果のグラフである。 fAβ(1−40)の電子顕微鏡像(スケールバーは250nmの長さを示す。)である。(a)は2.3μMのfAβ(1−40)と50μMのAβ(1−40)に50μMのMyrを加えたときの0時間の反応物の像である。(b)は(a)からMyrを除き、6時間反応した反応物の像である。(c)は(a)を6時間37℃で反応したもの像である。 (a)は、fAβ(1−40)に対してMyrが示す分解効果のグラフである。(b)は、fAβ(1−42)に対してMyrが示す分解効果のグラフである。(c)は、fAβ(1−40)に対してKmpが示す分解効果のグラフである。(d)は、fAβ(1−40)に対してCatが示す分解効果のグラフである。(e)は、fAβ(1−40)の分解反応に対するNDGAおよびポリフェノール類の促進効果のグラフである。 fAβ(1−40)の分解産物の電子顕微鏡像(スケールバーは250nmの長さを示す。)である。(a)は、fAβ(1−40)を50μMのMyrで処理する前の像である。(b)は、fAβ(1−40)をMyrで1時間処理したものの像である。(c)は、fAβ(1−40)をMyrで6時間処理したものの像である。 未処理fAβ(1−40)またはMyr処理fAβ(1−40)の細胞毒性を示すグラフである。(a)はThT蛍光強度、(b)はMTTの還元反応の活性値を示す。(b)中、白色カラムはfAβを加えない対照、黒色カラムはfAβを加えたものを示す。

Claims (6)

  1. ポリフェノール類を有効成分として含有し、βアミロイド線維の生成および脳組織への沈着を抑制することを特徴とするアルツハイマー病予防薬。
  2. 前記ポリフェノール類がミリセチン、モリン、ケルセチン、カンフェロール、カテキンおよびエピカテキンの内の少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1記載のアルツハイマー病予防薬。
  3. 前記ポリフェノール類を複数種類含有し、ミリセチン、モリン、あるいはケルセチンを、カンフェロール、カテキン、あるいはエピカテキンよりも高濃度に含有することを特徴とする請求項2記載のアルツハイマー病予防薬。
  4. ポリフェノール類を有効成分として含有し、脳組織に沈着したβアミロイド線維の除去作用を有することを特徴とするアルツハイマー病治療薬。
  5. 前記ポリフェノール類がミリセチン、モリン、ケルセチン、カンフェロール、カテキンおよびエピカテキンの内の少なくとも1種類であることを特徴とする請求項4記載のアルツハイマー病治療薬。
  6. 前記ポリフェノール類を複数種類含有し、ミリセチン、モリン、あるいはケルセチンを、カンフェロール、カテキン、あるいはエピカテキンよりも高濃度に含有することを特徴とする請求項5記載のアルツハイマー病治療薬。
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