JP2005103884A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生産性が高く、画像記録中でもヘッド回復動作が可能で、記録媒体搬送の安定性も維持され、且つ簡素化及び小型化が可能なインクジェット記録装置を得る生産性が高く、画像記録中でもヘッド回復動作が可能で、且つ簡素化、小型化が可能なインクジェット記録装置を得る。
【解決手段】 媒体搬送ベルト38は、幅の広い幅広部37Aと幅の狭い幅狭部37Bとで構成されている。幅広部37Aの用紙幅方向Wの幅H1は、媒体搬送ベルト38がヘッド回復手段70の一端と重なり合う幅とされている。幅狭部37Bは、ヘッド回復手段70Y、70M、70C、70Kの各々に対応した4箇所に形成されている。幅狭部37Bは、媒体搬送ベルト38の両端辺を切欠いて形成されており、幅狭部37Bの幅H2は、媒体搬送ベルト38とヘッド回復手段70とが重なり合わない幅とされている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関し、さらに詳しくは、記録媒体へインク滴を吐出して記録を行うインクジェット記録装置と、このインクジェット記録装置によって記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法に関する。
用紙などの記録媒体にインク滴を吐出して画像を記録するインクジェット記録装置には、インクジェット記録ヘッドをキャリッジ等の移動部材に搭載し、記録媒体搬送方向と直交する方向へのインクジェット記録ヘッドの移動(主走査)と記録媒体の移動(副走査)とを交互に行う、いわゆる走査式のものがある。
ところで、一般にインクジェット記録装置では、たとえば、いわゆるダミージェットを行ってノズルの詰まりを解消したり、ノズル周囲をキャッピングしてインク乾燥に伴う増粘を防止したりする等、ノズルに対する回復動作を行う必要がある。このため、ヘッド回復手段(メンテナンス装置あるいはメンテナンスユニットなどと称されることがある)をインクジェット記録装置内に設け、これらの回復動作を行っている。
上記した走査式のインクジェット記録装置では、インクジェット記録ヘッドを、記録媒体搬送手段(搬送ローラや拍車など)と対向しない位置に退避させることは容易であるため、この退避位置にヘッド回復手段を設けてヘッド回復動作を行うことに、特に困難はなかった。
また、インクジェット記録ヘッドとしては小型のもので済む(必要最小限の構成としては、インクジェット記録ヘッドに1つのノズルがあればよい)ので、インクジェット記録ヘッドの製造上の歩留まりも高かった。
しかしその半面、画像記録の際にインクジェット記録ヘッドの往復移動(主走査)が不可欠であるため、高生産性(単位時間当たりにより多くの記録媒体に画像記録を行うこと)の追求にはおのずと限界が生じていた。
これに対し、高生産性を実現するために、記録媒体の幅(搬送方向と直角な方向の長さ)と同程度、もしくは、これよりも大きな領域を一括して画像記録できるような長尺のインクジェット記録ヘッドを固定し、記録媒体の搬送のみで画像全体に画像記録を行う、いわゆるフルラインヘッド式のインクジェット記録装置が提案されている。この方式では、インクジェット記録ヘッドの往復動作を必要としないので、走査式に比べ高生産性は達成できる。
しかし、記録媒体の幅よりも大きなサイズのインクジェット記録ヘッド、つまり、数千から数万個のノズルを有するヘッドを一体部品として製造しなければならないため、歩留まりが悪くなることがある。
また、フルラインヘッド式のインクジェット記録装置に、前述のヘッド回復手段を実装するには、新たな工夫が必要となる。
たとえば、特許文献1には、複数の搬送ベルトでラベルを搬送し、ヘッド回復動作時には、回復系ユニットを水平方向に所定量移動させる構成のラベルプリンタが記載されている。また、特許文献2には、搬送ベルトによって記録紙を搬送し、回復系容器を退避位置とキャップ状態との間で移動させるようにしたインクジェット記録装置が記載されている。これらのように、ヘッド回復手段を移動させる構成では、連続して画像記録と行っている途中での回復動作(ダミージェットなど)が不可能であり、高い生産性を得るには限界がある。
特許文献3には、記録媒体搬送ベルトに、インクジェット記録ヘッドの吐出口面が通過可能な大きさの開口部を形成すると共に、搬送ベルトを挟んでインクジェット記録ヘッドと対向するように搬送ベルト内にヘッド回復装置を配置したインクジェット記録装置が記載されている。この構成では、搬送ベルトの開口部を介してインクジェット記録ヘッドとヘッド回復装置が対向すると、インクの吐出が行われるようになっている。したがって、画像記録の途中でもダミージェットが可能であり、生産性を高く維持することができるが、搬送ベルトの開口部に応力が集中して搬送ベルトの変形や破損を招くおそれがあるため、長期間にわたって安定した用紙搬送を行うことは難しい。また、開口部としては、インクジェット記録ヘッドの対向部分よりも大きくする必要があり、さらに記録媒体のサイズを考慮した搬送ベルトの周長が必要となるため、小型化を図ることも難しい。
特許文献4には、円筒状の吸着シリンダの周囲に沿って記録ヘッドを配置すると共に、吸着シリンダに開口部を形成し、この開口部をシャッタによって開閉可能とした記録装置が記載されている。この開口部を介して回復系の吸収体が吸着シリンダの外部に移動して対応する記録ヘッドの吐出口面に当接するため、画像記録の途中でダミージェットが可能である。しかし、吸着シリンダ、記録ヘッドの対向部分よりも大きな開口部を設けなければならず、しかも、吸着シリンダ内に、回復系やシャッタを設ける必要があるため吸着シリンダが大型になる。
特開平8−132700号公報 特開平2−179754号公報 特許第2693224号公報 特開平5−330030号公報
本発明は、上記事実を考慮し、生産性が高く、画像記録中でもヘッド回復動作が可能で、記録媒体搬送の安定性も維持され、且つ簡素化及び小型化が可能なインクジェット記録装置を得ることを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、 記録媒体を所定の搬送方向に搬送する搬送ベルトと、前記搬送方向に沿って備えられたインク吐出特性の異なる複数の単位ヘッドで構成され、前記搬送方向と直交する記録媒体幅方向に分割された複数の個別記録領域のそれぞれに対応し、且つ、隣接する個別記録領域では前記搬送方向に沿ってそれぞれ異なる位置となるように配置され、単位ヘッドから記録媒体に対しインク滴を吐出する複数の記録ヘッド組と、前記単位ヘッドのインク滴吐出面と対向して配置され、少なくとも単位ヘッドから吐出されたインクを受けることが可能なインク受け手段と、を有し、前記搬送ベルトは、前記記録媒体の法線方向に見たときに、前記搬送方向に分割して複数配置され、且つ、前記記録媒体の法線方向に見たときに、前記インク受け手段の記録媒体幅方向の一端と重なり合う幅をもつ幅広部、及び、前記インク受け手段と重なり合わない幅をもつ幅狭部により構成されていることを特徴とする。
このインクジェット記録装置では、複数の記録ヘッド組が、記録媒体幅方向に分割された複数の個別記録領域のそれぞれに対応して配置されており、全体として、記録媒体の全幅に記録ヘッド組を対応させることができる。したがって、搬送ベルトによって記録媒体を搬送させれば、記録媒体の全幅への画像記録を行うことができる。記録ヘッド組を移動(主走査)させる必要がないので、高い生産性を得ることができる。また、搬送ベルトを使用しているので、記録媒体の平面性を維持しながら、高い搬送精度で搬送でき、高画質の画像を得ることができる。
そして、複数の記録ヘッド組は、隣接する個別記録領域では前記搬送方向に沿ってそれぞれ異なる位置となるように配置されており、記録媒体幅方向に見ると、記録ヘッド組が記録媒体搬送方向に離れている。
このような構成において、搬送ベルトが単位ヘッドからのインク滴飛翔軌跡を回避するには、搬送ベルトの幅を狭くする必要がある。しなしながら、搬送ベルトの幅を狭くすると、記録媒体の搬送の安定性が低下してしまう。
そこで、本発明では、搬送ベルトを幅広部と幅狭部とにより構成する。幅広部は、搬送ベルト上に置かれた記録媒体の法線方向に見たときに、インク受け手段の記録媒体幅方向の一端と重なり合う幅をもつ部分である。幅狭部は、記録媒体の法線方向に見たときに、インク受け手段と重なり合わない幅をもつ部分である。幅広部は記録媒体の搬送の安定性に寄与する。幅狭部では単位ヘッドから飛翔されたインクがベルトに付着されずインク受け手段に受けられるようにすることができる。このように、搬送ベルトの幅を異ならせることにより、画像記録中でのいわゆるダミージェットを可能とすることができ、より高い生産性を得ることができると共に、搬送の安定性も図ることができる。
さらに、ダミージェット時にインク受け手段を移動させる必要がなく、また、搬送ベルトに開口部を設ける必要が無いので、インクジェット記録装置の構造の簡素化、小型化を図ることが可能になる。
なお、1つの記録ヘッド組は、インク吐出特性の異なる複数の単位ヘッドを搬送方向に沿って複数備えている。この「インク吐出特性の異なる」とは、たとえば、異なる色のインク滴を吐出することや、滴体積の異なるインク滴、実際に吐出されるインク滴の特性が異なることを広く含む。したがって、一例として、1つの記録ヘッド組を4つの(あるいはそれ以上)単位ヘッドで構成し、少なくともイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のインク滴を吐出できるようにすれば、いわゆるフルカラーの画像を記録可能となる。
また、本発明のインクジェット記録装置は、前記幅狭部が前記インク受け手段に対応する位置に配置され、且つ、記録媒体が前記インク受け手段に対応する位置に配置されていないタイミングを検知する検知手段と、前記検知手段により検知されたタイミングに基づいてインク吐出が行われるように単位ヘッドを制御する制御手段と、をさらに備えたことを特徴とすることもできる。
上記インクジェット記録装置では、検知手段により幅狭部がインク受け手段に対応する位置に配置され、且つ、記録媒体がインク受け手段に対応する位置に配置されていないタイミングを検知する。このタイミングは、単位ヘッドから吐出されるインクが記録媒体及び搬送ベルトに付着しないタイミングと一致する。そこで、制御手段により、このタイミングでインクが吐出されるように単位ヘッドを制御する。これにより、いわゆるダミージェットを適切に行うことができる。
なお、搬送ベルトの前記幅広部と幅狭部との境界の幅変化位置は、請求項3に記載のように、弧状とされていることを特徴とすることもできる。
搬送ベルトの幅変化位置が角張っていると、この部分に記録媒体などが引っ掛かり好ましくない。上記のように、弧状とすることにより、記録媒体などの引っ掛かりを防止でき、円滑な搬送を行うことができる。
また、インク受け手段としては、上記のように、ダミージェットによる飛翔インクを受けることが可能あれば、その機能としては十分であるが、さらに、請求項4に記載のように、単位ヘッドのインク吐出面に密着してインク吐出口をキャッピング可能とされていてもよい。
このようにインク吐出口をキャッピングすることにより、インク受け手段によりインク吐出口に対しての回復動作を行うことが可能になる。
本発明は上記構成としたので、生産性が高く、画像記録中でもヘッド回復動作が可能で、記録媒体搬送の安定性も維持され、且つ小型化が可能となる。
図1〜図3には、本発明の第1実施形態のインクジェット記録装置12の概略構成が示されている。
図1(B)に示すように、インクジェット記録装置12は、記録媒体の一例である用紙Pが収容される給紙トレイ14と、この給紙トレイ14から供給された用紙Pに画像を記録する記録部16、及び、記録部16によって画像が記録された用紙Pを収容する排紙トレイ18を有している。給紙トレイ14の用紙Pは、図示しないピップアップローラによって1枚ずつ取り出されて、記録部16に送られる。
記録部16は、図3に示すように、ハウジング(図示省略)に取り付けられた枠状の用紙搬送フレーム20を有しており、この用紙搬送フレーム20上を、用紙Pは所定の搬送方向に搬送される。各図面において、用紙搬送方向を矢印Fで、これと直交する用紙幅方向を矢印Wでそれぞれ示す。
記録部16は、図2に示すように、このインクジェット記録装置12での画像記録が想定される用紙Pの最大幅W0と同程度、もしくは、さらに広い幅W1の記録可能領域R1を有している。たとえばA3サイズ用紙を想定した場合には、その最大幅W0(短手方向の長さ)は297mmとなるが、これに対して、記録可能領域R1の幅W1は、後述するように本実施形態では304.8mmとしている。
記録可能領域R1には、用紙Pの幅方向に分割された複数の個別記録領域R2が想定されている。図1から分かるように、それぞれの個別記録領域R2に対応して、本発明の記録ヘッド組22が配置されている。記録ヘッド組22はいわゆる千鳥配置とされ、用紙幅方向に隣接するものどうしは、搬送方向に交互に位置している(以下、搬送方向の上流側と下流側とで記録ヘッド組22を区別する必要がある場合は、上流側を記録ヘッド組22A、下流側を記録ヘッド組22Bとして示す)。したがって、画像記録が完了した用紙P上では、記録ヘッド組22Aによって記録された領域と、記録ヘッド組22Bによって記録された領域とが、用紙幅方向に交互に並ぶことになる。
記録ヘッド組22Aの上流側、及び記録ヘッド組22Bの下流側には、図1(B)に示すように、検知センサ24A、24Bが配置されており、それぞれ、用紙Pの先端、後端、及び後述する媒体搬送ベルト38の幅狭部37Bを検知可能とされている。検知センサ24A、24Bは、コントローラ51と接続されており、検知した情報をコントローラ51に出力する。コントローラ51は、記録ヘッド組22と接続されており、記録ヘッド22を構成する単位ヘッド26からのインクの吐出を制御している。
記録ヘッド組22のそれぞれは、インク吐出特性の異なる複数の単位ヘッド26が、用紙搬送方向に沿って配列されることにより構成されている。
単位ヘッド26には、図4に示すように、用紙幅方向に沿って形成された複数のノズル28によってノズル列32が構成されており、ノズル28の先端のインク吐出口30から、画像情報に応じたインク滴を吐出することができる。図1(A)から分かるように、1つの記録ヘッド組22内ではノズル列32の両端位置が用紙幅方向で一致するように、それぞれの単位ヘッド26が配置されている。また、用紙搬送方向に見たときに、それぞれの単位ヘッド26から吐出されるインク滴による用紙P上のドットに隙間が生じることなく用紙幅方向に一致するか、もしくはオーバーラップするように、記録ヘッド組22Aと記録ヘッド組22Bとが配置されている。したがって、それぞれの記録ヘッド組22は、対応する個別記録領域R2のみにおいて用紙Pに画像を記録するが、すべての記録ヘッド組22では、用紙Pの全幅にわたる画像の記録が可能となる。なお、上記のように、各単位ヘッド26からのドットが用紙幅方向に重なるように単位ヘッド26が配置されている場合には、オーバーラップ部分に対応するノズル28を使用しないようにすればよい。
上記の「インク吐出特性」とは、吐出するインク滴の特性のことをいい、たとえば、インク滴の色や滴体積、吐出速度などが含まれる。本実施形態では、1つの記録ヘッド組22あたりの単位ヘッド26の数を4つとし、搬送方向上流側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色を割り当てている。これにより、いわゆるフルカラーの画像を記録可能となる(以下、単位ヘッド26を色ごとに区別する必要がある場合には、符号の末尾にY、M、C、Kのいずれかを付して区別する)。もちろんこれ以外の構成であってもよく、たとえば、1つの記録ヘッド組22あたりの単位ヘッド26の数を2つとしても、それぞれの単位ヘッド26に異なる色を割り当てることで2色の画像を記録可能である。また、この数をたとえば5以上として、YMCK以外の色も加え、より色再現性の高い構成とすることも可能である。さらには、同一色に対応した単位ヘッド26であっても、インク滴体積が異なるようにし、より高い階調性を有られるようにしてもよい。
記録ヘッド組22は、上記した複数の単位ヘッド26を1つの記録ヘッド組22内で一体的にユニット化することにより構成されていてもよいが、本実施形態では、図2に示すように、記録ヘッド組22A、22Bのそれぞれにおいて、各色に対応する単位ヘッド26ごとに共通基板36を設け、この共通基板36に、単位ヘッド26を取り付けて記録ヘッドユニット34を構成することで、単位ヘッド26の組み付けを容易に行うことが可能になる。すなわち、共通基板36を記録媒体幅方向に掛け渡して、図示しないハウジング(あるいは固定用の部材)に固定し、この共通基板36に、用紙幅方向に等間隔(個別記録領域R2の幅W2と同じ間隔)をあけて複数の単位ヘッド26を取り付けて、記録ヘッドユニット34を構成している。このようにして、記録ヘッド組22Aの全体で各色ごとに1本ずつ記録ヘッドユニット34を備え(本実施形態では合計で4本)、同様に、記録ヘッド組22Bの全体においても各色ごとに1本ずつ(合計で4本)の記録ヘッドユニット34を備えている。それぞれの記録ヘッドユニット34において、単位ヘッド26を個別記録領域R2の幅W2と同じ間隔で取り付けているので、同一色に対応する2本の記録ヘッドユニット34としては全く同一構成とし、これら2本の記録ヘッドユニット34を用紙幅方向に沿って、個別記録領域R2の幅W2だけずらして配置することで、用紙Pの全幅へのインク滴吐出が可能となる。このようにして記録ヘッドユニット34を共通化すると、部品点数が少なくなり、低コストで記録部16を構成できる。
なお、本実施形態において、単位ヘッド26のノズル列32の長さは25.4mmとしている。この単位ヘッド26が、1本の記録ヘッドユニット34で6つ設けられ、さらに、それぞれの色において、記録ヘッドユニット34が2本備えられているので、全体として、25.4mmのノズル列32が、用紙幅方向に見て隙間無くならべられ、記録可能領域R1としては304.8mmの幅を得ている。
記録可能領域R1のなかで、記録ヘッド組22(単位ヘッド26)からインク滴が吐出されない領域(以下、非記録領域という)には、図1(A)に示すように、媒体搬送ベルト38が配設されている。非記録領域は、記録ヘッド組22と用紙幅方向に交互に位置していることになるので、用紙幅方向に等間隔で複数の媒体搬送ベルト38が掛けられている。そして、上流側の媒体搬送ベルト38Aと下流側の媒体搬送ベルト38Bとは、用紙幅方向に、個別記録領域R2の幅分だけずらして配置されているので、全体として媒体搬送ベルト38は千鳥状になっている。
したがって、本実施形態では、記録可能領域R1を用紙幅方向に見ると、個別記録領域R2に記録ヘッド組22A又は記録ヘッド組22Bがそれぞれ一定の周期で配置され、さらに、非記録領域には、媒体搬送ベルト38A又は媒体搬送ベルト38Bが一定の周期で配置されて、記録ヘッド組22と媒体搬送ベルト38とが交互に配置されていることになる。
媒体搬送ベルト38は、用紙Pとの摩擦により、あるいは、用紙Pを静電的に又は非静電的に保持しつつ所定の方向に循環(回転)することで、用紙Pを搬送する。非静電的な保持方法としては、吸引や粘着などを挙げることができる。媒体搬送ベルト38の形状の詳細については後述する。
図3(A)にも示すように、記録部16の用紙搬送方向中央には、1本の駆動ローラ42が用紙幅方向に掛け渡されて、用紙搬送フレーム20に回転可能に支持されている。上流側の媒体搬送ベルト38Aと下流側の媒体搬送ベルト38Bとが、駆動ローラ42に交互に巻き掛けられて保持されている。
また、用紙搬送方向の上流端近傍及び下流端近傍には、それぞれ1本ずつ従動ローラ44が用紙幅方向に掛け渡されており、それぞれ、用紙搬送フレーム20内の従動ローラフレーム46に、ベアリングなどを介して回転可能に支持されている。図1(A)に示すように、媒体搬送ベルト38A、及び媒体搬送ベルト38Bが、対応する従動ローラ44に巻き掛けられて、保持されている。
駆動ローラ42には、ギヤ48を介して(もしくは直接的に)ドライブモータ50と接続されており、ドライブモータ50は媒体搬送ベルト38の駆動源となっている。ドライブモータ50の駆動による駆動ローラ42の回転によって、全ての媒体搬送ベルト38を、同一の循環速度で循環させることができるので、記録ヘッド組22A、22B間での記録画像の品質ムラを無くして、高画質の画像を得ることができる。なお、ドライブモータ50としては、ステッピングモータを使用すると、高精度の用紙搬送制御が可能になるので好ましいが、これに限定されない。
駆動ローラ42にはエンコーダ52が設けられており、駆動ローラ42の回転に同期して、所定のパルスを出力するようになっている。このパルスに基づいて、ドライブモータ制御手段54がドライブモータ50の回転を制御し、たとえば、ドライブモータ50の出力軸や、ギヤ48、駆動ローラ42の偏心などから生じる駆動ローラ42の回転ムラを一定範囲内に抑制できる。
なお、ドライブモータ制御手段54としては、上記した制御を行うことできれば限定されないが、たとえば、駆動ローラ42の回転時の個別のエンコーダ信号から、駆動ローラ42の理想的な回転との差分、すなわち偏心エラー成分を読み取り、この偏心エラー成分を打ち消す情報をドライブモータ50に対して与えることで、偏心制御を行うものを使用できる。
従動ローラ44を支持する従動ローラフレーム46は、図3(A)及び(B)に示すように、従動ローラ44の軸方向に移動可能に用紙搬送フレーム20に取り付けられている。用紙搬送フレーム20には手動で回転させるツマミ56が設けられており、ツマミ56と同軸のピニオン57Pが、従動ローラフレーム46のラック57Rと噛合っているため、ツマミ56を回転させて、従動ローラ44を軸方向に移動させることができるようになっている。これにより、媒体搬送ベルト38のベルト循環方向での誤差を少なくできるので、用紙Pを正確な位置で搬送して、高画質の画像を得ることが可能になる。
図5(A)〜(C)に示すように、従動ローラ44の一端44Aは用紙搬送方向に移動不能とされているが、他端44Bは用紙搬送方向に移動可能とされると共に、ステアリング機構58が設けられている。ステアリング機構58は、中央部分を中心として揺動可能とされた揺動アーム60と、この揺動アーム60の一端60A側に接触配置された偏心カム62、及び偏心カム62を回転させるモータ64で構成されており、揺動アーム60の他端60Bが、従動ローラ44の他端を保持している。モータを回転させて偏心カム62を所定の回転角度とすることで揺動アーム60を揺動させ、従動ローラ44を、図5(A)に示す用紙幅方向に平行な姿勢から、図5(B)又は図5(C)に示すように、用紙搬送方向に傾斜した姿勢へと移動させることができる。これにより、媒体搬送ベルト38上を搬送される用紙Pの蛇行を防止できる。ステアリング機構58による従動ローラ44の揺動量の調整は、たとえば従動ローラ44の他端44Bの位置を検出するエッジセンサを設け、エッジセンサからの位置情報を基に行うことができる。
なお、図1(A)では、駆動ローラ42が、軸方向に一定の径を有する円柱状又は円筒状の部材で構成されている。また、従動ローラ44としては、それぞれシャフト66と、このこのシャフト66の固定された複数のプーリ68とで構成されている。これにより、すべての媒体搬送ベルト38が用紙搬送方向に沿って配置されて、平行になっている。
図1(B)に示すように、記録ヘッド組22内でのそれぞれの単位ヘッド26の用紙搬送方向のノズル間距離Daは、駆動ローラ42の周長Laのn倍(nは任意の自然数)となるように設定されている。これにより、駆動ローラ42の偏心に起因する、いわゆる色ずれを防止することができる。
すなわち、一般に駆動ローラ42は、高精度に用紙搬送フレーム20に取り付けた場合であっても、わずかながら偏心していることがある。駆動ローラ42を一定の角速度で回転させても、この偏心によって、媒体搬送ベルト38の循環速度には、周期的な変動が生じ、用紙Pの搬送速度も周期的に変動する。したがって、用紙Pの搬送速度が最も速いときには、連続して吐出されたインク滴による用紙搬送方向のドットの間隔が広がり、搬送速度が最も遅いときには、この間隔が狭くなる。たとえば、搬送速度が最速の状態でイエローのインク滴が吐出された部分が、搬送速度が最遅の状態でマゼンタのインク滴が吐出されるように搬送されてしまうと、イエローのドットとマゼンタのドットとで搬送方向に大きなズレが生じる。しかし、本実施形態では、用紙P上の任意の箇所において、それぞれのインク滴が吐出されるときの搬送速度が、各色で同じになっている。たとえば、搬送速度が最速の状態でイエローのインク滴が吐出された箇所には、搬送速度が最速の状態でマゼンタ、シアン、ブラックの各色のインク滴が吐出される。逆に、搬送速度が最遅の状態でイエローのインク滴が吐出された箇所も、おなじく搬送速度が最遅の状態でマゼンタ、シアン、ブラックの各色のインク滴が吐出される。このようにして、駆動ローラ42の偏心に起因する色ずれを防止することができる。
また、記録ヘッド組22Aの最下流の単位ヘッド26のノズル28と、記録ヘッド組22Bの最上流の単位ヘッド26のノズル28とのノズル間距離Dbは、おなじく駆動ローラ42の周長Laのm倍(mは任意の自然数)となるように設定されている。これにより、上記と同様にして、駆動ローラ42が偏心していても、これら2つのノズル28からのインク滴によるドットのズレが解消される。
なお、上記のノズル間距離Da、Dbは、それぞれが上記の条件を満たしていればよく、これらが一致している必要はない。また、ノズル間距離Da、Dbは、周長Laに対し厳密に自然数倍となるように設計されるが、実際は、組み付け上の誤差などによって、厳密に自然数倍とならないことがある。この場合であっても、ノズル間距離Da、Dbは、周長Laに対し、略自然数倍とすることが好ましい。具体的には、ノズル間距離Daであれば、0.8n〜1.2nの範囲とすることが好ましく、0.95n〜1.05nの範囲とすることがより好ましく、0.99n〜1.01nの範囲とすることが特に好ましい。ノズル間距離Dbについても同様である。
図6(A)〜(D)に示すように、搬送される用紙Pを挟んで単位ヘッド26と対向する位置、には、単位ヘッド26Y、26M、26C、26Kと一対一で対応するヘッド回復手段70Y、70M、70C、70K(以下これらをまとめて「ヘッド回復手段70」という)が配置されている。また、これらの図面では、上流側の従動ローラ44と駆動ローラ42との間を示しているが、駆動ローラ42と下流側の従動ローラ44との間でも、同様にヘッド回復手段70が設けられる。ヘッド回復手段70は、コントローラ51と接続され、コントローラ51に駆動制御されている。
ヘッド回復手段70は、単位ヘッド26に向かって開口したキャップ部材72と、このキャップ部材72を保持する保持部材74とを少なくとも有しており、保持部材74は、図示しない昇降機構によって昇降(単位ヘッド26への接近及び離間)するようになっている。さらに必要に応じて、キャップ部材72の内部を吸引する吸引手段を備えている。図4に示すように、ヘッド回復手段70の用紙幅方向Wの幅は、単位ヘッド26のノズル列32の長さ25.4mmよりも長くなっている。これは、ヘッド回復手段70のキャップ部材72が単位ヘッド26からのインクを受けることの可能な幅であり、また、単位ヘッド26のインク吐出面を覆うことの可能な幅でなければならないからである。
媒体搬送ベルト38は、図6(A)に示すように、幅の広い幅広部37Aと幅の狭い幅狭部37Bとで構成されている。幅広部37Aの用紙幅方向Wの幅H1は、用紙Pの法線方向から見て、媒体搬送ベルト38がヘッド回復手段70の一端と重なり合う幅とされている。すなわち、媒体搬送ベルト38の両端辺は、用紙幅方向Wに隣接するヘッド回復手段70の各々の一端と重なり合っている。ただし、用紙幅方向Wの端部に配置される4本の媒体搬送ベルト38は、内側の端辺のみがヘッド回復手段70の一端と重なり合っている。また、媒体搬送ベルト38A、38Bは、1つの駆動ローラ42を共有しているので、駆動ローラ42に巻き掛けられる際に互いに重なり合わない幅とされている。
幅狭部37Bは、ヘッド回復手段70Y、70M、70C、70Kの各々に対応した4箇所に形成されている。幅狭部37Bは、媒体搬送ベルト38の両端辺(用紙幅方向Wの端部に配置される4本の媒体搬送ベルト38は内側の端辺のみ)を切欠いて形成されており、幅狭部37Bの幅H2は、用紙Pの法線方向から見て、媒体搬送ベルト38とヘッド回復手段70とが重なり合わない幅とされている。これにより、幅狭部37Bとヘッド回復手段70とが対向する位置(以下この位置を「回復位置K」という)に配置されたとき、ヘッド回復手段70は媒体搬送ベルト38に接触することなく昇降することが可能とされている。
図6(A)に示すように、幅広部37Aと幅狭部37Bとの境界部分、すなわち媒体搬送ベルト38の幅が変化される位置の外角部39A及び内角部39Bは、弧状とされている。これは、角部に用紙などが引っ掛からないようにするためである。
図1(B)に示す、検知センサ24A、24Bは、媒体搬送ベルト38の幅狭部37Bを検知可能とされており、検知した情報をコントローラ51に出力する。
ヘッド回復手段70が下降した状態では、図6(B)に示すように、用紙Pが媒体搬送ベルト38A、38Bによって搬送されて単位ヘッド26の下方を通過可能となり、用紙Pへの画像記録を行うことができる。
また、図6(C)に示すように、用紙Pが単位ヘッド26の下方に位置していないとき(たとえば連続する2枚に用紙Pの間)で、且つ、幅狭部37Bが回復位置Kに配置されているときには、単位ヘッド26からいわゆるダミージェットを行い、このインク滴をキャップ部材72で受けることができる。
さらに、用紙Pが単位ヘッド26の下方に位置していないときで、且つ、幅狭部37Bが回復位置Kに配置されているときには、図6(D)に示すように、ヘッド回復手段70を上昇させることができる。ヘッド回復手段70が上昇された状態においては、キャップ部材72が、単位ヘッド26のそれぞれのインク吐出面26Aに、ノズル列32(図4参照)を取り囲むように密着してキャッピングする。これにより、不用意なインクの乾燥を防止して増粘インクによるノズル28の目詰まりを防止したり、インクの劣化を防止したりする。また、この状態では、いわゆるバキューム動作を行い、単位ヘッド26のノズル28からインクを強制的に吸引することできる。
なお、ヘッド回復手段70の昇降機構は、各ヘッド回復手段70の個別に設けられていてもよいし、複数のヘッド回復手段70に共通で設けられていてもよい。昇降機構を複数のヘッド回復手段70で共通化する場合には、たとえば、複数のヘッド回復手段70を共通のベース板上に固定し、ベース板自体を昇降させる構成とすることができる。
また、ヘッド回復手段70は、上記のように、単位ヘッド26に対するキャッピングなどができるようになっていることが好ましいが、インクジェット記録装置12の構成によっては、少なくともダミージェットのインクを受けることができれば十分である場合もある。
また上記では、記録ヘッド組22A、22Bを全体として千鳥配置となるようにしたが、記録ヘッド組22A、22Bは、全体としてすべての個別記録領域を網羅するように配置されていれば、用紙Pの全幅にわたる画像記録が可能であるので、用紙Pの幅方向にランダムな配置でもよい。ただし、たとえばヘッド回復手段70の幅などを考慮すると、記録ヘッド組22A、22Bを用紙Pの幅方向に一定の周期で配置して、それぞれの記録ヘッド組22A間、又は記録ヘッド組22B間にある程度の空間が構成されるようにすると、ヘッド回復手段70が幅広であっても、隣接するヘッド回復手段70どうしが干渉せす、配置上の制約が少なくなるので好ましい。
同様に、用紙搬送ベルト38A、38Bも、用紙Pを確実に搬送でき、かつ単位ヘッド26からのインク滴の飛翔軌跡を回避した位置であればよいが、用紙Pの幅方向にランダムは配置でもよい。ただし、用紙Pの幅方向に一定の周期で配置して、用紙Pを確実に搬送できるようにすることが好ましい。
以上の構成とされたインクジェット記録装置12では、コントローラ51からの指示に基づいて、用紙Pに画像を記録する。以下、この画像記録動作について説明する。
コントローラ51からの指示がない状態では、インクジェット記録装置12はスタンバイ状態であり、各部材は停止している。ヘッド回復手段70は上昇してキャップ部材72が対応する単位ヘッド26のインク吐出面に密着し、ノズル28の目詰まりやインクの劣化を防止している。このとき媒体搬送ベルト38の幅狭部37Bは回復位置Kに配置されている。
図示しない入力部から画像記録の指示が入力されると、コントローラ51では、図7に示す画像記録処理が開始される。ステップS10で、ヘッド回復手段70へ下降の指示を出力し、ヘッド回復手段70を下降させる。これにより、単位ヘッド26の下方を用紙Pが通過できるようになる。
これにあわせて、ステップS12でドライブモータ50を駆動して駆動ローラ42を回転させ、媒体搬送ベルト38A、38Bを循環駆動させる。このとき、エンコーダ52からの信号を受けて偏心制御を行いながら、ドライブモータ50を回転させる。これにより、媒体搬送ベルト38A、38Bの循環速度が安定する。次に、ステップS14で、図示しないピップアップローラに駆動の指示を出力する。これにより、給紙トレイ14から用紙Pが1枚ずつ媒体搬送ベルト38上へ送られ、用紙Pは、媒体搬送ベルト38により記録部16へ搬送される。この用紙Pの搬送は、用紙幅方向に幅H1の幅広部37Aを有する媒体搬送ベルト38によって行われるので、安定して搬送することができる。
ステップS16では、用紙先端検知情報の入力があるまで待機する。検知センサ24Aでは、搬送される用紙Pの先端及び幅狭部37Bの検知が行われており、検知されると用紙先端検知情報、幅狭部検知情報の各々がコントローラ51へ出力される。コントローラ51は、用紙先端検知情報の入力があれば、ステップS18で、あらかじめ決められた所定のタイミングでインク滴を吐出するように、各単位ヘッド26を駆動させる。これにより、搬送方向最上流の単位ヘッド26から順次、画像情報に応じたインク滴が用紙Pの所定の位置に吐出され、画像記録が行われる。
搬送方向最下流の単位ヘッド26からのインク滴吐出が完了した時点で、用紙Pの全体への画像記録が完了し、用紙Pが排紙トレイ18に排出される。
このとき、ステップS20においてダミージェット処理が行われる。ダミージェット処理は図8に示すように、ステップS40で、ダミージェットが必要であるか否かを判断し、必要でない場合にはダミージェットを行わずにこの処理を終了する。必要な場合には、ステップS42で幅狭部検知情報の入力があるまで待機し、入力があればステップS44で、所定のタイミング(幅狭部37Bが回復位置Kに配置されるタイミング)でダミージェットを行う。このようなタイミングでダミージェットを行うことにより、単位ヘッド26から吐出されるインクを、媒体搬送ベルト38に付着させることなくヘッド回復手段70へ飛翔させることができる。
次に、ステップS22で、排出された用紙Pの枚数をカウントし、所定枚数の用紙Pへの画像記録が完了したかどうかを判断する。なお、排出された用紙Pの枚数は、検知センサ24Bが用紙Pの後端を検出することで知ることができる。判断が否定された場合には、ステップS16へ戻り上記の処理を繰り返す。
判断が肯定された場合には、ステップS24で、コントローラはキャッピング処理を行う。キャッピング処理は、図9に示すように、ステップS50で、幅狭部検知情報の入力があるまで待機し、入力があればステップS52で、幅狭部37Bが回復位置Kに配置されるタイミングでドライブモータ50の回転を停止させる。これにより、幅狭部37Bが回復位置Kに配置された状態で媒体搬送ベルト38A、38Bの循環が停止される。そして、ステップS54で、ヘッド回復手段を上昇させて単位ヘッド26のそれぞれをキャップ部材72によってキャッピングする。
以上により、一連の画像記録動作が完了する。なお、キャップ部材72によって単位ヘッド26をキャッピングした状態で、必要に応じ、単位ヘッド26からのインクの吸引(バキューム動作)を行ってもよい。
このように、本実施形態のインクジェット記録装置12では、記録ヘッド組22A、22Bを用紙幅方向に移動させることなく、用紙Pの搬送を行うのみで全幅にわたる画像記録を行うことができ、生産性が高くなる。
しかも、単位ヘッド26のそれぞれに対応するヘッド回復手段70が常にインク吐出面26Aに対向しており、ダミージェットを行うときに、単位ヘッド26あるいはヘッド回復手段70を移動させる必要がない。また、媒体搬送ベルト38A、38Bは非記録領域に配置されていると共に、幅狭部37Bが回復位置Kに配置されているときにはダミージェットで吐出されたインクが、不用意に媒体搬送ベルト38A、38Bに付着することもない。したがって、画像記録を行いつつ、たとえば用紙Pの間の領域でダミージェットを行うことも可能であり、この点においても、高い生産性を得ることができる。さらに、媒体搬送ベルト38は、ヘッド回復手段70の一端と重なり合う程度に幅の広い幅広部37Aを有しているので、用紙Pを安定して搬送することができる。加えて、ダミージェット時に単位ヘッド26あるいはヘッド回復手段70を移動させる必要がないので、インクジェット記録装置12の構造の簡素化、小型化を図ることも可能となる。
また、本実施形態では、記録部16での用紙Pの搬送に媒体搬送ベルト38A、38Bを使用しているので、用紙Pの平坦性を確保しつつ、高い搬送精度で搬送できる。
なお、本実施形態では、単位ヘッド26Y、26M、26C、26K、の各々に対応した位置に幅狭部37Bを設けた構成としたが、幅狭部37Bは、図10に示すように、単位ヘッド26Y〜Kに対して1つの切欠きを形成する構成とすることもできる。また、キャッピングを行わずダミージェットのみを行うのであれば、図11に示すように、単位ヘッド26の1つに対応するサイズの幅狭部37Bを設ければよい。さらに、本実施形態では、幅狭部37Bは、媒体搬送ベルト38に1箇所のみ設けた構成としたが、幅狭部37Bを複数箇所設けてもよい。
さらに、本実施形態では、媒体搬送ベルト38Aと媒体搬送ベルト38Bを1つの駆動ローラ42で駆動させる構成としたが、図12に示すように、2つの駆動ローラ42A、42Bで、媒体搬送ベルト38Aと媒体搬送ベルト38Bとを別々の駆動系としてもよい。この場合には、媒体搬送ベルト38の幅広部37Aの幅H1を、前述の実施形態の場合よりも広くすることができ、用紙Pをより安定して搬送することができる。
本発明の実施形態のインクジェット記録装置の概略構成を示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。 本発明の実施形態のインクジェット記録装置の記録ヘッドアレイと用紙幅及び記録可能領域との関係を示す説明図である。 (A)は本発明の実施形態のインクジェット記録装置の用紙搬送フレーム内を示す平面図、(B)は従動ローラの近傍を示す側面図である。 本発明のインクジェット記録装置の単位ヘッドをインク吐出面側から示す説明図である。 本発明の実施形態のインクジェット記録装置における従動ローラのステアリング機構を示し(A)は従動ローラが用紙幅方向に一致している状態、(B)及び(C)は用紙幅方向に対し傾斜している状態である。 本発明のインクジェット記録装置のヘッド回復手段と媒体搬送ベルトを示し、(A)は平面図、(B)は画像記録時、(C)はダミージェット時、(D)はキャッピング時のそれぞれ正面図である。 本実施形態の画像記録処理のフローチャートである。 本実施形態のダミージェット処理のフローチャートである。 本実施形態のキャッピング処理のフローチャートである。 本実施形態の媒体搬送ベルトの他のバリエーションを示す図である。 本実施形態の媒体搬送ベルトの他のバリエーションを示す図である。 本実施形態の駆動ローラと媒体搬送ベルトの他のバリエーションを示す図である。
符号の説明
12 インクジェット記録装置
16 記録部
20 用紙搬送フレーム
22 記録ヘッド組
24A 検知センサ
24B 検知センサ
26A インク吐出面
26 単位ヘッド
37A 幅広部
37B 幅狭部
38 媒体搬送ベルト
39A 外角部(幅変化位置)
39B 内角部(幅変化位置)
51 コントローラ(制御手段)
70 ヘッド回復手段(インク受け手段)
72 キャップ部材

Claims (4)

  1. 記録媒体を所定の搬送方向に搬送する搬送ベルトと、
    前記搬送方向に沿って備えられたインク吐出特性の異なる複数の単位ヘッドで構成され、前記搬送方向と直交する記録媒体幅方向に分割された複数の個別記録領域のそれぞれに対応し、且つ、隣接する個別記録領域では前記搬送方向に沿ってそれぞれ異なる位置となるように配置され、単位ヘッドから記録媒体に対しインク滴を吐出する複数の記録ヘッド組と、
    前記単位ヘッドのインク滴吐出面と対向して配置され、少なくとも単位ヘッドから吐出されたインクを受けることが可能なインク受け手段と、
    を有し、
    前記搬送ベルトは、前記記録媒体の法線方向に見たときに、前記搬送方向に分割して複数配置され、且つ、前記インク受け手段の記録媒体幅方向の一端と重なり合う幅をもつ幅広部、及び、前記インク受け手段と重なり合わない幅をもつ幅狭部により構成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記幅狭部が前記インク受け手段に対応する位置に配置され、且つ、記録媒体が前記インク受け手段に対応する位置に配置されていないタイミングを検知する検知手段と、
    前記検知手段により検知されたタイミングに基づいてインク吐出が行われるように単位ヘッドを制御する制御手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記幅広部と幅狭部との境界の幅変化位置は、弧状とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インク受け手段が、前記単位ヘッドのインク吐出面に密着してインク吐出口をキャッピング可能とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
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