JP2005103667A - 自由曲面加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半球に近い深さの自由曲面加工であっても、計測及び加工の精度が高く、計測器の取付も容易な構造が簡単で取り扱いやすい自由曲面加工装置を提供。
【解決手段】回転軸3と、Z軸4、X軸5方向に相対移動可能にされた工具テーブル13と、工具テーブルに載置された工具7と、接触式計測器8と、を備えた自由曲面加工装置1であって、加工時に接触式計測器を工具と離隔し、測定時にプローブ9の飛び出し方向線9aが回転軸線3と交差させプローブの飛び出し量が一定となるようにZ軸、X軸方向に走査し、被加工物2の加工面の2a形状をZ、X軸データとして測定・保存する。回転軸を含む所定の測定範囲11まで測定した後、被加工物を180°回転させ、再度測定し、Z、X軸データとして保存し、加工面形状を算出する。接触式計測器の最大測定可能角度範囲±θとし、交差角γを10°≦γ<θとする。
【選択図】 図1
【解決手段】回転軸3と、Z軸4、X軸5方向に相対移動可能にされた工具テーブル13と、工具テーブルに載置された工具7と、接触式計測器8と、を備えた自由曲面加工装置1であって、加工時に接触式計測器を工具と離隔し、測定時にプローブ9の飛び出し方向線9aが回転軸線3と交差させプローブの飛び出し量が一定となるようにZ軸、X軸方向に走査し、被加工物2の加工面の2a形状をZ、X軸データとして測定・保存する。回転軸を含む所定の測定範囲11まで測定した後、被加工物を180°回転させ、再度測定し、Z、X軸データとして保存し、加工面形状を算出する。接触式計測器の最大測定可能角度範囲±θとし、交差角γを10°≦γ<θとする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えばレンズ等を製作するための金型等の球面あるいは非球面、自由曲面を加工する加工装置に関し、特に、被加工物を治具に固定したまま加工面を接触式計測器により計測しつつ精度よく加工する自由曲面加工装置に関する。
レンズ等の光学素子用の金型等をサブミクロン、ナノメータで加工するために、被加工物をZ軸と同方向の回転軸に固定して、この回転軸と相対的にZ軸、X軸方向に、砥石等の工具を移動させ被加工物の端面に球面や非球面、さらには自由曲面等を加工する自由曲面加工装置が知られている。かかる加工装置においては、回転主軸や工具(刃物)テーブル送り等に流体軸受や、高精度転がり軸受を使用し、さらにサーボモータ等を使用したNC制御により高精度の加工が行われる。また、加工面の精度を上げるためには、加工途中で何回か加工面の形状を測定して補正して高精度の加工面を得ている。加工精度を上げるためには、測定のために被加工物を取り外すことは精度の低下につながるので、普通、被加工物と工具は一度所定の位置に固定した後、加工完了まで外すことがないようにしている。一方測定器は加工中に切削液、研削液あるいはミスト等や研削屑等の汚れが付着しないように加工位置から離れた位置に設けられる。
例えば、図4に示すような、特許文献1の自由曲面加工装置31においては、基台36上にZ軸4方向に移動可能なワークテーブル32とZ軸と直角方向(X軸5)に移動可能な工具テーブル33を載置し、ワークテーブル32上にZ軸と同方向の回転軸43が設けられている。また、回転軸の端部43aに被加工物42が取り付けられるようにされ、被加工物は回転軸回りに回転可能にされている。また、工具テーブル33の上にはテーブル面に垂直に旋回可能にされた旋回ステージ34が設けられている。さらに、旋回ステージ34上に上下方向(Y軸37)に移動可能にされた上下ステージ35が設けられ、上下ステージの上部に斜め方向に配設された腕の両側端に支点38を中心に回転可能にされた砥石39と、レーザー式測長器48が設けられたツール台47が設けられている。ツール台47は支点38を中心にして180°入れ替え可能にされており、回転軸43に取り付けられた被加工物42の加工面42aの加工と測定を交互に行い、加工装置31から被加工物を取り外すことなく被加工物の形状を測定かつ加工することが開示されている。
一方、レンズ開口数(NA)が大きい場合等は加工面が深くなり半球に近い加工面が要求される。かかる場合は、X、Z軸方向だけではすべての加工面を加工、計測できない。そこで、旋回ステージ34を旋回させて、加工面42aの法線方向と加工工具39の研削部や計測器48の先端が加工面の法線方向に一致するように制御している。しかし、法線方向を一致させるためには複雑な動きを必要とする。そこで、例えば、特許文献2のものにおいては、測定のみであるが、ワークを回転軸回りに回転させ計測器の計測範囲内で2以上に分割して、分割したデータを合成することにより形状データとして確保している。また、特許文献3のものにおいては、同様に測定のみであるが、計測器の測定方向を回転軸と交差するようにして傾斜角の大きな測定部の傾斜測定を行っている。
また、特許文献1のものは、段落[0106]以降において、センサー(測定器)の距離測定量が常にゼロとなるように走査させ形状測定している。また、距離測定量が常にゼロになるような走査方法では、制御系が複雑になる、センサーの線形性が不要となる、センサーが安価でよい点が開示がされている。
特開2003−039282号公報
特公平6−029715号公報
特開平11−132752号公報 図6
しかしながら、特許文献2、3のものにおいては、加工面と測定器の測定方向とを傾斜させて形状を測定する計測方法、装置が記載されているものの特許文献1に示すような加工装置から被加工物を取り外すことなく被加工物の形状を測定することについては示唆も開示もされていない。また、特許文献1のものは前述したように、高精度加工、自由度の増大を目的としているため、軸構成が多くなっており、当然誤差の増大につながるという問題があった。特に、工具と計測器とをツール台の両端に設け回転するようにされており、工具位置、計測器位置の微妙なずれが生じるという懸念がある。従って、特許文献2、3のものを特許文献1のものに適用しても精度の低下が生じるという問題があった。一方、特許文献1の距離測定量が常にゼロになるような走査方法は法線方向での測定であり、特許文献1においては測定時に旋回テーブルの回転を伴うため測定精度が低下するという問題があった。また、これを傾斜測定に適用する点については示唆も開示もない。
そこで、加工工具側の取り付け誤差を少なくするために、特許文献1のように、加工工具と計測器を入れ替えるのではなく、加工工具は常時工具テーブルに固定し、加工時の切削・研削屑、粉等の計測器への悪影響を防止するために計測器と加工工具と離隔させるのがよい。しかし、単に加工工具と計測器との距離を離した場合には装置が大きくなりすぎるという問題があった。また、加工時は計測器を外し、測定時のみ工具テーブルに計測器を設置するようにすると、X,Z軸方向に直角あるいは平行に設置するのは比較的容易であるが、特許文献2の場合では、回転軸への被加工物の正確な取付けが難しく、さらには回転軸の極座標変換を要し、また、特許文献3の場合でも回転軸に交差させるように計測器を設置するには取り付けも困難で誤差も大きいという問題があった。
本発明の課題は上記問題点に鑑みて、被加工物の形状が軸対称の半球に近い深さの自由曲面の測定にあたって、計測器の測定方向を回転軸と交差するように配置した場合においても、計測及び加工の精度が高く、計測器の取付けも容易な構造が簡単で取り扱いやすい自由曲面加工装置を提供することである。
特許文献1の場合のように、加工面の法線方向と計測器との測定方向とが一致している場合は、計測器の設置誤差の測定値に対する影響は少なく、むしろ旋回誤差等の方が大きい。これに対し、特許文献2,3のように、計測器の測定方向を回転軸と交差するように配置し、測定すべき加工面と計測器のプローブの測定方向とが傾く傾斜測定において、計測値の設置誤差による測定誤差が発生する。しかし、本発明者は研究の結果、傾斜測定の場合に、プローブの飛び出し量を常に一定(距離測定量が常にゼロ)とすることにより、プローブの飛び出し量による設置誤差によるプローブの当たり位置の誤差を相対的に吸収し、プローブと被測定面の接触角度の最大測定可能角度範囲で計測することにより、プローブへの負荷の変化によるたわみ誤差を小さく抑え、全体形状としての形状誤差を少なくできることを知得した。
この知得により、本発明においては、被加工物が先端に固定される回転軸と、少なくとも前記回転軸とは相対的に前記回転軸と同方向であるZ軸方向及び直角方向であるX軸方向に移動可能にされた工具テーブルと、前記工具テーブルに載置固定された前記被加工物を加工するための工具と、前記被加工物の加工面からの距離を測定するようにされた接触式計測器と、を備え前記被加工物に前記回転軸対称の自由曲面を加工する加工装置であって、前記接触式計測器は加工時においては前記工具とは離隔して保管する保管部が設けられ、測定時に距離を測定するプローブの飛び出し方向線が前記X軸と平行面内で前記回転軸線と交差するように前記工具テーブルに載置固定可能にされ、前記接触式計測器のプローブの飛び出し量が一定となるように、かつ前記Z軸及びX軸方向に走査可能にされ、該走査により前記被加工物の加工面の形状を前記Z軸、X軸データとして測定・保存される自由曲面加工装置を提供することにより前述した課題を解決した。
即ち、被加工物の加工面が回転自由曲面加工であるので、形状測定にあたっては、可動部を回転軸、Z軸、X軸による最小構成とし、軸構成の増加による精度低下を防ぐ。そして、測定時にプローブの飛び出し方向線がX軸と平行面内で回転軸線と交差するように工具テーブルに載置して、傾斜測定とし、半球に近い深さの測定を可能とした。さらに、接触式計測器のプローブの飛び出し量を一定としてZ軸及びX軸方向に走査するので、計測器の測定方向を回転軸と交差するように配置した傾斜測定での計測器の取付誤差の影響や飛び出し量の違いによるたわみ等の誤差を小さくでき、被加工物の加工面の全体形状をZ軸、X軸データとして正確に測定・保存するものとしたのである。
また、全体の形状測定に当たっては、要求精度により角度を細かく分割して測定すればよいが、軸対称の自由曲面の場合は、X軸方向に沿って測定すればよい。そこで、請求項2に記載の発明において、前記加工面の形状の測定は前記回転軸を含む前記測定方向側の所定の測定範囲までとされ、該所定の測定範囲を測定した後、前記回転軸回りに被加工物を180°回転させ、再度同じ前記回転軸を含む前記測定方向側の所定の測定範囲まで測定し、Z軸、X軸データとして保存し、回転軸近傍のX、Z軸データを比較して、前記被加工物の加工面形状を算出して被加工物の形状データとして保存される自由曲面加工装置とした。これにより、回転軸を中心に軸対称自由曲面形状を容易に測定できる。
さらに、請求項3に記載の発明においては、前記接触式計測器のプローブと被測定面とが垂直に接触した場合の角度を0°として、前記プローブと前記被測定面の接触角度の最大測定可能角度範囲を±θとして、前記回転軸線と前記接触式計測器のプローブの飛び出し方向線との交差角γが10°≦γ<θである自由曲面加工装置とした。これにより、半球に近い範囲を測定できるものとなった。接触式計測器のプローブと被測定面とが垂直に接触した場合の角度を0°として、前記プローブと前記被測定面の接触角度の最大測定可能角度範囲を±θとして、θは現状では一般に30〜50°程度であり、これを超えると測定誤差、特に測定値の再現性が劣り、この角度θが広い方が測定範囲が広いものがよい。この計測器を使用した場合に、交差角γが10°未満では傾斜による測定の必要性がなく、また、設置角度誤差の影響も少ない。また、交差角γがθ以上では、回転軸を含むことができない場合が生じ、180°回転させ全体の形状を測定できない。レンズ加工では現在半球より角度が少ないものがほとんどであり、θが50°とすると、回転軸を含み最大100°となり、十分な測定範囲を確保できる。
本発明においては、形状測定にあたって、可動部を最小の軸構成とし、精度低下を防ぎ、プローブによる傾斜測定により半球に近い深さの測定を可能とし、接触式計測器のプローブの飛び出し量を一定としてZ、X軸方向に走査し傾斜測定での計測器の取付誤差やプローブのたわみ等の誤差の影響を小さくして、被加工物の加工面の形状をZ軸、X軸データとして測定・保存する自由曲面加工装置としたので、被加工物の形状が半球に近い深さの自由曲面の測定が可能で、計測及び加工の精度が高く、計測器の取付も容易で構造が簡単、取り扱いやすい自由曲面加工装置を提供するものとなった。また、工具を固定し、計測器側の誤差を少なくするようにしたので、加工中は計測器を工具から十分離隔した位置に退避できるので、加工屑や研削・切削液等の付着を容易に防止でき、計測器が汚れたり傷むことがなく、メンテナンスも容易なものとなる。また、回転軸、Z軸、X軸からなる従来のNC加工装置にも容易に適用することができる。
また、請求項2に記載の発明においては、所定の測定範囲を測定した後、回転軸回りに被加工物を180°回転させ、再度所定の測定範囲まで測定し、Z軸、X軸データとして保存し、2つのデータにより被加工物の形状データとして保存される自由曲面加工装置とし、回転軸を中心に軸対称自由曲面形状を容易に測定でき、計測の間は計測器は外す必要がないので、設置誤差はなく正確に形状測定ができるものとなった。また、回転角度誤差は被加工物が軸対称であるので形状誤差に与える影響は少なく高精度の形状測定ができる。また、被加工物は回転軸に取り付けられたままで計測、加工が行われるので計測誤差、加工誤差が少ないことはもちろんである。
さらに、請求項3に記載の発明においては、接触式計測器のプローブと被測定面とが垂直に接触した場合の角度を0°として、プローブと被測定面の接触角度の最大測定可能角度範囲を±θとして、回転軸線と接触式計測器のプローブの飛び出し方向線との交差角γが10°≦γ<θでとし、一般の接触式計測器を用いて、高精度の形状測定を可能にし、さらには、半球に近い範囲を測定できるので、高価な光式の無接触式の計測器を使用することなく安価な接触式測定装置で高精度の形状測定、加工を行えるものとなった。
本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態を示す自由曲面加工装置の平面図、図2は図1の測面図、図3は計測時の加工面の部分拡大断面図である。図1乃至3において、本自由曲面加工装置1は、基台6上にZ軸4方向に移動可能なワークテーブル12とZ軸と直角(X軸5)方向に移動可能な工具テーブル13が載置され、ワークテーブル12上にZ軸と同方向の回転軸3が設けられている。回転軸3の端部3aに被加工物2が取付けられるようにされ、被加工物は回転軸回りに回転可能にされ、回転軸に対して軸対称の形状に加工される。工具テーブル13の上にはテーブル面13aに垂直に旋回可能にされた旋回ステージ14、さらに、旋回ステージ上14aに工具取付部15が設けられている。工具取付部15には軸回転可能に円筒状、円柱状、外形が異なる円筒又は円柱状の砥石が軸方向に連接された段付状等の棒状の研削砥石7が取付けられている。研削砥石7の軸心7aは基台面6aに対して平行にされ、回転軸3に対して傾けて取り付けられ、また高さは回転軸3と同じにされている。なお、前述した特許文献1においては、加工自由度を上げるために上下方向のステージを設けており基台面に対して傾けているが、本実施の形態のように基台面に平行に配置することにより、装置の簡略化及び高さ方向のスペースを減じ、また剛性をあげている。
計測用治具上16にプローブ9が基台面6aに対して平行になるようにプローブ形接触式計測器8が取付けられている。待機時は計測用治具16は基台6の端の保管部10に固定され、少なくとも計測器8のプローブ9回りはカバー(図示せず)により覆われ、汚れや外力による損傷を防ぐようにされている。計測時には計測用治具16を図1の点線で示す工具取付位置近傍に取付け、プローブ9が回転軸3と同高さでかつ回転軸線とプローブ軸線9aとが交差角γで交差できるようにされている。プローブ形接触式計測器8は一般的なもので詳細を省略するが先端に微少球形のルビー9bが取付けられた円錐状の接続部9cを有する棒状のプローブ9が本体8に出入り可能に設けられている。本体8はプローブ9の出入りによりプローブの出入り量を電気出力として出力するようにされている。また、回転軸3やワークテーブル12,工具テーブル13、旋回ステージ14の送りには流体軸受や、高精度転がり軸受が使用されており、さらにX軸5、Z軸4、旋回軸14bはサーボモータを使用したNC制御により高精度に制御される。なお、回転軸3もNC制御することが好ましい。また、上下方向にNC制御できるようにしてもよいが、少なくともX、Z軸が制御されることが必要である。
かかる自由曲面加工装置1において、加工中は前述したように計測用治具16を基台6端の保管部10に置き回転軸3を回転させ、棒状砥石7を回転させながらZ軸4、X軸5方向に相対的に移動させ、さらには旋回ステージ14により旋回させながら回転軸端部3aに取付けられた被加工物2の端面2aの加工を行う。ある程度加工した時点で、旋回ステージ14を原点に戻し、棒状砥石7をZ、X軸方向に移動させ被加工物2から離隔させ、計測用治具16を被加工物近傍の工具が載置されている旋回ステージに設置する(点線で示す)。プローブ9が回転軸3と交差角γで交差するように配置し、Z、X軸方向移動させ被加工物2の加工面2aの回転軸3を含む所定範囲11を測定し、被加工物を180°回転させ同様に回転軸3を含む所定範囲11を測定する。この2つのデータから回転軸補正をして全体形状を得る。また、これにより半球に近い深い穴の計測が可能となる。得られたZ、X軸データに基づき指令値と比較して、補正した指令値を次の棒状砥石7の加工命令に組み入れる。計測後は計測用治具16を外し、基台6端の所定位置(保管部10)に固定される。再度、棒状砥石7を回転させ被加工物2を加工する。これを繰り返し、回転軸3に取り付けられた被加工物2の加工と測定を交互に行い、回転軸3から被加工物2を取り外すことなく被加工物の形状を測定・加工を繰り返し、高精度の形状を得ることができる。
図3に示すように、加工面2aの回転軸3付近の中央加工面21は回転軸にほぼ直角であり、プローブ9の測定方向9aとの下側の接触角21aは交差角γとほぼ等しい。また、加工面2aのプローブ9の測定方向9aとの接触角がほぼ法線方向となる法線加工面22では、プローブ9の測定方向9aとの接触角はゼロとなる。一方加工面2aの端部付近の端部加工面23は回転軸3とα傾いており、プローブ9の測定方向9aとの上側の接触角22aはβである。β=90°−(α+γ)であり、β≦θの範囲であれば計測可能である。そこで、半円の場合はα=0°となるので、β=90°−γ≦θとなり、また、γ<θとしたので、90°<2θであり、θ>45°となる。前述したように接触式計測器の最大測定可能角度範囲±θはθ=30〜50°程度であり、かかる計測器は一般的であり、加工面に応じて計測可能に適宜選択する。また、γはプローブと被測定面の接触角度の最大測定可能角度範囲θより小さくされるので、所定範囲11内において、加工面2aとプローブ9の測定方向9aとの接触角はθより大きくなることはなく正確で再現性よい測定が可能となる。
特に、プローブ9の飛び出し量Lを一定に制御するようにしたので、取付誤差により個別の測定点がずれや回転軸線と接触式計測器のプローブの飛び出し方向線との交差角γに誤差が生じた場合でも、全体形状としては、飛び出し量や交差角γの違いによる補正をする必要がない。前述したように、飛び出し量を一定にしない場合でも測定面に対し法線方向で測定する場合は取付誤差の影響は少ない。しかし、傾斜測定においては飛び出し量を一定にしない場合は取付誤差や交差角γの誤差の影響が大きくなる。これに対し、本発明の傾斜測定においては飛び出し量Lを一定に制御するようにしたので、個別の測定点の誤差を吸収でき、さらに、飛び出し量の違いによるプローブのたわみ、検出精度、外力による変形誤差等の影響も少なく、補正等をする必要がない。なお、飛び出し量Lを一定にするためには、Z軸4またはX軸5方向のいずれかの移動にあわせZ軸又はX軸方向へ移動させるようにすればよく、NCプログラムで制御可能である。他の方法や制御の詳細については一般的なものでよいので説明を省略する。また、実施の形態においては、軸対称自由曲面加工の場合について説明したが、軸対称に限らず種々の曲面測定に適用できる。その場合は、180°に限らず、1°、5°、10°おき等、目的に応じた角度に分割して測定すればよいことは言うまでもない。
1 自由曲面加工装置。
2 被加工物
2a 加工面
3 回転軸(線)
3a 先端
4 Z軸
5 X軸
6 工具テーブル
7 工具(棒状工具)
8 接触式計測器
9 プローブ
9a プローブの飛び出し方向線
10 保管部
11 所定の測定範囲
±θ 接触式計測器の最大測定可能角度範囲
γ 回転軸線とプローブの飛び出し方向線との交差角
2 被加工物
2a 加工面
3 回転軸(線)
3a 先端
4 Z軸
5 X軸
6 工具テーブル
7 工具(棒状工具)
8 接触式計測器
9 プローブ
9a プローブの飛び出し方向線
10 保管部
11 所定の測定範囲
±θ 接触式計測器の最大測定可能角度範囲
γ 回転軸線とプローブの飛び出し方向線との交差角
Claims (3)
- 被加工物が先端に固定される回転軸と、少なくとも前記回転軸とは相対的に前記回転軸と同方向であるZ軸方向及び直角方向であるX軸方向に移動可能にされた工具テーブルと、前記工具テーブルに載置固定された前記被加工物を加工するための工具と、前記被加工物の加工面からの距離を測定するようにされた接触式計測器と、を備え前記被加工物に前記回転軸対称の自由曲面を加工する加工装置であって、前記接触式計測器は加工時においては前記工具とは離隔して保管する保管部が設けられ、測定時に距離を測定するプローブの飛び出し方向線が前記X軸と平行面内で前記回転軸線と交差するように前記工具テーブルに載置固定可能にされ、前記接触式計測器のプローブの飛び出し量が一定となるように、かつ前記Z軸及びX軸方向に走査可能にされ、該走査により前記被加工物の加工面の形状を前記Z軸、X軸データとして測定・保存されることを特徴とする自由曲面加工装置。
- 前記加工面の形状の測定は前記回転軸を含む前記測定方向側の所定の測定範囲までとされ、該所定の測定範囲を測定した後、前記回転軸回りに被加工物を180°回転させ、再度同じ前記回転軸を含む前記測定方向側の所定の測定範囲まで測定し、Z軸、X軸データとして保存し、回転軸近傍のX、Z軸データを比較して、前記被加工物の加工面形状を算出して被加工物の形状データとして保存されることを特徴とする請求項1記載の自由曲面加工装置。
- 前記接触式計測器のプローブと被測定面とが垂直に接触した場合の角度を0°として、前記プローブと前記被測定面の接触角度の最大測定可能角度範囲を±θとして、前記回転軸線と前記接触式計測器のプローブの飛び出し方向線との交差角γが10°≦γ<θであることを特徴とする請求項1又は2記載の自由曲面加工装置。
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