JP2005103429A - 砒素含有汚泥処理システム及び砒素含有汚泥処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】砒素含有汚泥中の砒素を効果的に不溶化処理し高い安全性を確保するとともに、砒素含有汚泥の取り扱いに要するスペース及び最終処分場の占有スペースを減少させることができる砒素含有汚泥処理システム及び砒素含有汚泥処理方法を提供する。
【解決手段】砒素を含有した汚泥を受け入れて砒素を不溶化する不溶化剤とともに混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する不溶化処理工程と、この不溶化処理工程で上記不溶化剤と混合された汚泥を固化材とともに混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する固化処理工程と、この固化処理工程で固化処理された汚泥を、乾燥剤とともに混合し乾燥処理する乾燥処理工程とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば浄水場から発生する砒素を含有した汚泥等に、砒素の不溶化処理を施す砒素含有汚泥処理システム及び砒素含有汚泥処理方法に関する。
一般に、塩化第二鉄、硫酸第二鉄等の三価の鉄を含む不溶化剤を用いて砒素を不溶化する方法が知られている。しかし、土壌中に含まれた砒素を不溶化処理する場合、水溶液中の砒素を不溶化する場合よりも多量の不溶化剤を要し、特に、不溶化処理対象となる土壌の砒素濃度が高い場合や、三価の砒素の割合が高い場合等には、土壌中の砒素の不溶化の効果が十分に得られ難いのが実情である。
そこで、近年、こうした土壌中の砒素の不溶化に関する技術として、アルカリ剤を不溶化処理対象の土壌に添加し土壌のpHを3〜6に調整することで、不溶化剤による砒素の不溶化反応を効率化する方法が提唱されている(例えば、特許文献1等参照)。
特開2000−246229号公報
例えば、浄水場から発生する砒素含有汚泥等は、通常、最終処分場に産業廃棄物として埋め立てられることが多いが、産業廃棄物として指定を受けるための砒素溶出量値は0.3mg/L以下であり、いわゆる土壌環境基準に定められている0.01mg/L以下という値に比べると30倍も高い数値となっている。そのため、処理時や運搬時に砒素含有汚泥が漏洩すると、周辺環境にも影響が及ぶ可能性がある。また、最終処分場における浸出水に砒素が溶出し拡散する可能性もあり、産業廃棄物の安全性向上に対する潜在的なニーズがある。
上記の特許文献1の記載技術によれば、砒素を効果的に不溶化処理することが可能であるため、こうした浄水場から発生する砒素含有汚泥を産業廃棄物として最終処分場に埋め立てる場合に適用すれば、前述した産業廃棄物に対する潜在的なニーズに応えることは可能である。
しかしながら、汚泥として最終処分場に受け入れられるための含水率の基準値は85%以下と高く、その組成の大部分が水分であり、例えば、処理時や運搬時、さらには埋め立て時等において、汚泥の取り扱いには必要以上に広大なスペースを占有する。特許文献1の記載技術のように、単に砒素を不溶化するだけでは、産業廃棄物としての安全性は向上するものの、不溶化処理後の砒素含有汚泥の取り扱いに要するスペースや、最終処分場の占有スペースの節減はできず、土地不足が深刻化しつつある国状を考慮すると、砒素含有汚泥の処理には更なる改善が急務である。
本発明は、上記の事柄に鑑みてなされたものであり、その目的は、砒素含有汚泥中の砒素を効果的に不溶化処理し高い安全性を確保するとともに、砒素含有汚泥の取り扱いに要するスペースや最終処分場の占有スペースを減少させることができる砒素含有汚泥処理システム及び砒素含有汚泥処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、砒素を含有した汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、この第2の混合機で固化処理された汚泥に乾燥剤を添加、混合し乾燥処理する第3の混合機とを備えたことを特徴とする。
また、第2の発明は、砒素を含有した汚泥を投入する掘削投入機械と、この掘削投入機械により投入された汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、この第2の混合機で固化処理された汚泥に乾燥剤を添加、混合し乾燥処理する第3の混合機とを備えたことを特徴とする。
また、第3の発明は、砒素を含有した汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、この第2の混合機で固化処理された汚泥に乾燥剤を添加、混合し乾燥処理する第3の混合機と、この第3の混合機から排出された汚泥を、さらに混合処理して乾燥促進させる後処理装置とを備えたことを特徴とする。
また、第4の発明は、砒素を含有した汚泥を掘削し投入する掘削投入機械と、この掘削投入機械により投入された汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、この第2の混合機で固化処理された汚泥に乾燥剤を添加、混合し乾燥処理する第3の混合機と、この第3の混合機から排出された汚泥を、さらに混合処理して乾燥促進させる後処理装置とを備えたことを特徴とする。
また、第5の発明は、砒素を含有した汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、この第2の混合機で固化処理された汚泥を、加熱して乾燥処理する乾燥処理装置とを備えたことを特徴とする。
また、第6の発明は、砒素を含有した汚泥を掘削し投入する掘削投入機械と、この掘削投入機械により投入された汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、この第2の混合機で固化処理された汚泥を、加熱して乾燥処理する乾燥処理装置とを備えたことを特徴とする。
上記第1乃至第6の発明によれば、不溶化剤と混合することにより汚泥に含まれる砒素が不溶化され、この不溶化反応は、固化材を混合することでpHが中性乃至アルカリ性に調整されることによって、促進され安定して反応が進行する。これにより、砒素含有汚泥中の砒素を効果的に不溶化処理し高い安全性を確保することができる。さらに、固化処理後の汚泥を乾燥処理することで、汚泥中の大部分を占める水分を蒸発させ、処理後の汚泥の重量及び容積を大幅に減じることができる。したがって、例えば、処理時や運搬時、さらには埋め立て時等において、汚泥の取り扱いに要するスペースを大きく縮小することができ、砒素含有汚泥の取り扱いに要するスペースや最終処分場の占有スペースを大幅に節減することができる。
また、第7の発明は、上記第1乃至第4のいずれかの発明において、長手方向ほぼ中央上に前記第3の混合機を搭載した本体フレームと、この本体フレームの長手方向一方側に設けられ、前記第2の混合機で固化材とともに混合された汚泥を受け入れる受け入れ手段と、この受け入れ手段に受け入れられた汚泥を前記第3の混合機に搬送する搬送手段と、前記第3の混合機に前記乾燥剤を供給する乾燥剤供給手段とを備えたことを特徴とする。
また、第8の発明は、上記第7の発明において、前記第3の混合機は、概略箱型形状の混合機本体と、この混合機本体内に略水平に設けた少なくとも1本の回転軸と、この回転軸の外周部に取り付けた複数の攪拌翼とを有することを特徴とする。
また、第9の発明は、上記第1乃至第8のいずれかの発明において、前記第1乃至第3の混合機のうちの少なくとも1つは、概略円筒形状の混合機本体と、この混合機本体内で公転する攪拌板と、前記混合機本体内で公転しながら自転するロータとを有することを特徴とする。
また、第10の発明は、上記第3又は第4の発明において、前記後処理装置は、多関節型の作業アームと、この作業アームに取り付けられ、回転軸及びこの回転軸に取り付けられた攪拌羽根を有する攪拌装置とを備えていることを特徴とする。
また、第11の発明は、上記第5又は第6の発明において、前記乾燥処理装置は、汚泥を収容する装置本体と、この装置本体の外周部に設けられた熱交換媒体流通用のジャケットと、前記装置本体内に設けられ内部に熱交換媒体が流通する中空の回転軸と、この回転軸に取り付けられ内部に熱交換媒体が流通する複数の熱交換板とを備えていることを特徴とする。
また、第12の発明は、上記第1乃至第11のいずれかの発明において、前記固化処理装置で固化材と混合された汚泥の砒素の溶出量を測定する分析装置を備えたことを特徴とする。
また、第13の発明は、上記第12の発明において、前記分析装置は、砒素の溶出量が既知である標準液から得られた検量線を記憶した記憶部と、測定対象となる汚泥から作成した検液に所定の割合でキレート剤を加え、砒素を吸着させたキレート剤を回収して得た試料にX線を照射するX線源と、前記X線により励起される際に砒素から放出される固有の蛍光X線を検出する検出器と、この検出器で検出された蛍光X線強度及び前記記憶部に記憶された前記の検量線を基に、前記検液中の砒素の溶出量を演算する演算部とを備えていることを特徴とする。
また、第14の発明は、上記第1乃至第6のいずれかの発明において、前記不溶化剤は、三価の鉄を有する鉄系薬剤であることを特徴とする。
また、第15の発明は、上記第14の発明において、前記鉄系薬剤は、塩化第二鉄又は硫酸第二鉄であることを特徴とする。
また、第16の発明は、上記第1乃至第6のいずれかの発明において、前記固化材は、セメント系固化材、中性固化材、又は消石灰を加えた中性固化材であることを特徴とする。
また、第17の発明は、上記第16の発明において、前記セメント系固化材は、高炉セメントB種又はポルトランドセメントであることを特徴とする。
また、第18の発明は、上記第1乃至第4のいずれかの発明において、前記乾燥剤は、生石灰を主成分とする薬剤であることを特徴とする。
また、第19の発明は、砒素を含有した汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する不溶化処理工程と、この不溶化処理工程で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する固化処理工程と、この固化処理工程で固化処理された汚泥に乾燥剤を添加、混合し乾燥処理する乾燥処理工程とを有することを特徴とする。
また、第20の発明は、上記第19の発明において、前記乾燥処理工程で乾燥剤と混合された汚泥を、さらに混合処理して乾燥促進させる後処理工程を有することを特徴とする。
また、第21の発明は、砒素を含有した汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する不溶化処理工程と、この不溶化処理工程で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する固化処理工程と、この固化処理工程で固化処理された汚泥を、加熱して乾燥処理する乾燥処理工程とを有することを特徴とする。
また、第22の発明は、上記第19乃至第21のいずれかの発明において、前記固化処理装置で固化材と混合された汚泥の砒素の溶出量を測定し、砒素の不溶化反応の進行度合いを分析する分析工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、不溶化剤と混合することにより汚泥に含まれる砒素が不溶化され、この不溶化反応は、固化材を混合することでpHが中性乃至アルカリ性に調整されることによって、促進され安定して反応が進行する。これにより、砒素含有汚泥中の砒素を効果的に不溶化処理し高い安全性を確保することができる。さらに、固化処理後の汚泥を乾燥処理することで、汚泥中の大部分を占める水分を蒸発させ、処理後の汚泥の重量及び容積を大幅に減じることができる。したがって、例えば、処理時や運搬時、さらには埋め立て時等において、汚泥の取り扱いに要するスペースを大きく縮小することができ、砒素含有汚泥の取り扱いに要するスペースや最終処分場の占有スペースを大幅に節減することができる。
以下、本発明の砒素含有汚泥処理システム及び砒素含有汚泥処理方法の実施の形態を図面を用いて説明する。
本発明の砒素含有汚泥処理方法においては、概略すると、図1に示すように、砒素を不溶化する不溶化剤と混合して砒素含有汚泥(以下、単に「汚泥」と記載する)に含有された砒素を不溶化処理する不溶化処理工程、不溶化剤と混合した汚泥を固化材と混合して固化処理する固化処理工程、及び固化処理後、養生された汚泥を乾燥処理して減容及び減量する乾燥処理工程を、この順序で行う。但し、固化材は、不溶化剤を混合した後の汚泥に混合しても良いし、不溶化剤とともに汚泥に混合しても構わない。後者のように、固化材を不溶化剤とともに汚泥に混合する場合、主に、不溶化・固化の工程と、乾燥処理工程との2つの工程に大別されると解することもできる。また、後述するが、固化処理工程は、所定の固化材を混合することによりpHの調整を行い、不溶化剤による砒素の不溶化反応の進行を安定に進行させる役割も兼ねている。
以上のような、本発明の砒素含有汚泥処理方法における各工程を実現するための、本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を以下に説明する。
図2は、本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を模式的に表した概念図である。
この図2に示すように、本実施の形態においては、固化材を不溶化剤とともに汚泥に混合するシステムの一構成例を示しており、特許請求の範囲に記載の第2の混合機を、第1の混合機と兼用している。本実施の形態の砒素含有汚泥処理システムは、汚泥を掘削し投入する掘削投入機械としての油圧ショベル100と、この油圧ショベル100により投入された汚泥を不溶化剤及び固化材とともに混合する不溶化固化処理装置200と、この不溶化固化処理装置200で所定の処理を施された汚泥を乾燥剤とともに混合し乾燥処理する乾燥処理装置300と、この乾燥処理装置300で乾燥剤と混合された汚泥をさらに混合し、乾燥を促進させる後処理装置400とを備えている。
図3は上記した本発明の砒素含有汚泥処理システムを構成する油圧ショベル100及び不溶化固化処理装置200の全体構成を表す側面図、図4はその平面図で、これら図3及び図4において、図2と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
まず、これら図3及び図4を用いて油圧ショベル100について説明すると、101はその走行体、102は走行体101上に旋回可能に設けた旋回体、103は旋回体102上の後方に設けた原動機、104は旋回体102の後部に設けたカウンタウエイトである。105は旋回体102の前部に設けた運転席、106は旋回体102の前部中央に俯仰動可能に設けたブーム、107はブーム106の先端に回動可能に設けたアーム、108はアーム107の先端に回動可能に設けたバケットである。
109はブーム駆動用の油圧シリンダで、その基端は旋回体102に設けられ、そのピストンロッドの先端はブーム106の側面中間部に連結されている。110はアーム駆動用の油圧シリンダで、その基端はブーム106の上面中間部に連結され、そのピストンロッドの先端はアーム107の基部に連結されている。111はバケット駆動用の油圧シリンダで、その基端はアーム107の上面基部側に連結され、そのピストンロッドの先端はバケット108に連結されたリンク112の一方に連結されている。
前述したブーム106、アーム107及びその駆動用油圧シリンダ109,110は、多関節型作業アームを構成する。
続いて、不溶化固化処理装置200について説明すると、この不溶化固化処理装置200は、油圧ショベル100により投入される汚泥の受入部201と、汚泥を後述する不溶化剤や固化材とともに混合する混合機202と、受入部201により受け入れられた汚泥を搬送し混合機202に供給する搬送コンベア203と、混合機202で不溶化剤及び固化材と混合され排出された汚泥を搬送し排出する排出コンベア204と、混合機202に固化材(あるいは不溶化剤)を供給する粉体供給装置(サイロ)205(図4参照)とを備えている。
受入部201は、図3に示すように、油圧ショベル100とともに本システムを構成する他の機器よりも一段高い盛土の上に設置されている。この受入部201について簡単に説明すると、206は支持架台、207はこの支持架台206により支持された汚泥受け入れ用のホッパで、このホッパ207は、上方拡開形状に形成されている。208はホッパ207の下部に設けられたフィーダで、このフィーダ207は、ホッパ207内の汚泥を搬送コンベア203上に導くものである。本実施の形態では、このフィーダ208を、いわゆるスクリュフィーダ等で構成しているが、例えば、いわゆるロータリフィーダ等によって構成することも可能であるし、必要ない場合には省略し、ホッパ207からの汚泥が直接搬送コンベア203上に導かれるようにしても構わない。
搬送コンベア203は、その上流側がフィーダ208の下方に位置し、下流側に向かって上り傾斜となるように、支持部材209によって支持されている。210は図示しない駆動輪及び従動輪の間に掛け回された搬送コンベア203のコンベアベルト(図4参照)、211は図示しない駆動輪を回転駆動させコンベアベルト210を循環駆動させる駆動装置である。
上記混合機202は、支持架台212によって支持されており、その入口213は、搬送コンベア203の放出端(下流側端部、図3中右端)近傍の下方位置にある。以下に、この混合機202について説明する。
図5は混合機202の詳細構造を表す側断面図、図6はこの図5中のVI−VI断面による水平断面図で、これら図5及び図6において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。なお、図5は、図6中のV−V断面による断面図に相当する。
これら図5及び図6において、214は略円筒形状の混合機本体で、この混合機本体214は、下部ケーシング215と、この下部ケーシング215の上部に連接した上部ケーシング216と、下部ケーシング215内のほぼ中央に設けた筒体217とからなる。上部ケーシング216には上記した入口213が、下部ケーシング215には、特に図示していないが、混合後の汚泥を排出するための出口と、この出口を開閉するゲートが設けられている。
218は筒体217内に挿通した主軸で、この主軸218は、下部ケーシング215の下部に設けた駆動装置219の出力軸に連結している。この駆動装置219は、回転速度及び回転方向が調整可能な構成となっている。220は主軸218の上部に固定された中空のアーム、221はこのアーム220の先端部近傍に回転自在に設けられたロータである。ロータ221は、アーム220の先端部近傍に挿通され回転自在に支持された回転軸222と、この回転軸222に対しほぼ水平に取り付けられた略一文字状の攪拌羽根223とを備えている。攪拌羽根223は、上下方向に隣接するもの同士、図5に示すように所定間隔を持って回転軸222に取り付けられており、図6に示すように、その取付角度は、隣接するもの同士で所定角度づつずらされている。
224はロータ221を回転駆動させる駆動装置で、この駆動装置224は、上部ケーシング214上部のほぼ中央に設けられており、その出力軸225は、アーム220の内部に臨んでいる。226はこの出力軸225とロータ221の回転軸222との間に掛け回された例えばチェーンやベルト等の駆動伝達手段で、駆動装置224の駆動力が、この駆動伝達手段226を介してロータ221に伝達され、ロータ221が回転するようになっている。なお、駆動装置224は、その回転速度及び回転方向が制御可能になっており、これによって、ロータ221の回転速度及び回転方向が適宜変更可能な構成となっている。
227はアーム220の側部に取り付けた支持部材で、この支持部材227は、下方に向かって曲成しており、その先端部には、下部ケーシング215の底部内壁面に近接する攪拌板228が固定されている。この攪拌羽根228は、主軸218、アーム220、及び支持部材227を介して伝達される駆動装置219の駆動力によって、筒体217の周囲を公転するようになっている。また、上記のロータ221は、主軸218及びアーム220を介して伝達される駆動装置219の駆動力によって筒体217の周囲を公転するとともに、駆動伝達手段226を介して伝達される駆動装置224からの駆動力によって自転するようになっている。
図3及び図4に戻り、排出コンベア204は、その上流側が混合機202の図示しない出口の下方に位置し、下流側に向かって上り傾斜となるように、支持部材230によって支持されている。231は図示しない駆動輪及び従動輪の間に掛け回された排出コンベア204のコンベアベルト(図4参照)、232は図示しない駆動輪を回転駆動させコンベアベルト231を循環駆動させる駆動装置である。
233は混合機202と排出コンベア204との間に設けられたホッパで、このホッパ233は、上方拡開形状に形成されており、混合機202の支持架台212によって支持されている。このホッパ233によって、前述したゲートの開放時、上記図示しない出口を介して混合機202からの汚泥が受け入れられる。234はこのホッパ233の下部に設けられたフィーダで、このフィーダ234は、ホッパ233内の汚泥を排出コンベア204上に供給するものである。本実施の形態では、このフィーダ234を、いわゆるスクリュフィーダ等で構成しているが、例えば、いわゆるロータリフィーダ等によって構成することも可能であるし、必要ない場合には省略し、ホッパ233からの汚泥が直接排出コンベア204上に導かれるようにしても構わない。
上記の粉体供給装置205は、混合機202に汚泥に混合する粉体(例えば固化材)を供給するもので、供給する粉体を貯留したタンク235と、上記混合機202の混合機本体214に接続し、タンク235内の粉体を混合機202に送り込む供給部236とで構成されている。但し、本実施の形態ではこのようなサイロ205を設けているが、固化材等は、袋詰めにされた状態から人手で直接混合機202内に投入するようにしても良く、固化材供給のために必ずしも必要なものではない。また、本実施の形態では、このサイロ205によって、固化材供給を行う例を説明したが、不溶化剤を粉体の状態で供給する場合には、このサイロ205によって不溶化剤を供給するようにしても良いし、不溶化剤を固化材とともにサイロ205によって供給するようにしても良い。
図7は、上記した本発明の砒素含有汚泥処理システムを構成する乾燥処理装置300とこの乾燥処理装置300に汚泥を供給するための油圧ショベルの全体構成を表す側面図で、この図7において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
この図7に示した乾燥処理装置300を用いた工程では、不溶化固化処理装置200にて、不溶化剤及び固化材と混合され、所定期間養生された汚泥を、油圧ショベルによって、乾燥処理装置300に供給する。この乾燥処理装置300に汚泥を投入する油圧ショベルは、先に不溶化固化処理装置200に汚泥を供給するのに用いた油圧ショベル100を兼用しても良いし、乾燥処理装置300に汚泥を供給するための他の油圧ショベルを別途用意しても良い。本実施の形態では、乾燥処理装置300に対して汚泥を供給する油圧ショベルを、図2乃至図4に示した油圧ショベル100を兼用することとし、先の図2乃至図4と同符号を付してその説明を省略する。
乾燥処理装置300の構成を説明すると、301はその走行体で、この走行体301は、走行体フレーム302と、この走行体フレーム302の両側にそれぞれ設けたトラックフレーム303と、このトラックフレーム303の一方側(図2中左側)に設けた従動輪304と、トラックフレーム303の他方側(図2中右側)に設けた駆動輪305と、従動輪304及び駆動輪305に掛け回した無限軌道履帯306とで構成されている。
307は走行体フレーム302に設けた本体フレーム、308は本体フレーム307の一方側(図2中右側)に支持枠309を介して設けた動力装置で、この動力装置308はエンジンと、このエンジンによって駆動されるポンプと、このポンプからの圧油を前記走行体及び後述する機器に切換え供給する弁等とを備えている。310は本体フレーム307のほぼ中央上でその長手方向に設けた混合機である(詳細は後述)。
311は本体フレーム307の他方側(図2中左側)に設けた支持架台、312はこの支持架台311上にばね313を介して設けた篩装置、314は篩装置312に設けた偏心体駆動軸、315は加振用油圧モータ、316はこの加振用油圧モータ315と偏心体駆動軸314とを連結するベルトである。317は篩装置312の下方に位置するように支持架台311に設けた搬送コンベアで、この搬送コンベア317の放出側(図2中右側)は混合機310の入口に臨んでいる。318は篩装置312と搬送コンベア317との間に位置するように、本体フレーム307の長手方向一方側(図7中の左側)に、支持架台311を介して設けたホッパである。
319は本体フレーム307上に立設した支柱320によって支持された乾燥剤供給装置で、この乾燥剤供給装置319は、乾燥剤を貯留する貯留タンク321と、この貯留タンク321内の乾燥剤を搬送コンベア317上を搬送される汚泥に供給するフィーダ322とを備えている。このフィーダ322は、貯留タンク321の下部に、搬送コンベア317の上方に位置するように設けられている。また、本実施の形態では、このフィーダ322を、いわゆるロータリフィーダで構成しているが、例えばスクリュフィーダを用いても構わない。
323は混合機310から排出された処理後の汚泥を搬送し排出する排出コンベアで、この排出コンベア323の一方側(図7中左側)は混合機310の出口下に位置し、その他方側(図2中右側)は動力装置308の下方から昇り傾斜となるように本体フレーム307等に支持されている。
図8は上記混合機310の詳細な内部構造を表す側断面図で、この図8において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略数する。
この図8において、324は概略箱型の混合機本体で、この混合機本体324の長手方向一方側(図8中左側)の上部には入口326が、長手方向他方側(図8中右側)の下部には出口327が設けられている。328は混合機本体324内に設けた攪拌手段としての2本のパドルミキサ(2本に限られず少なくとも1本あればよい)で、このパドルミキサ328は、混合機本体324の長手方向(図5中左右方向)に略平行に配設した回転軸329と、この回転軸329に放射状に複数設けたパドル(攪拌翼)330とを備えている。なお、このパドル330は、回転軸329の軸線方向に対し所定の間隔、また、回転軸329の周方向に対しほぼ180°間隔で設けられており、2本のパドルミキサ328は、互いのパドル330の位相をほぼ90°ずらして配設されている。
331は回転軸329の両端を回転自在に支持する軸受、332は回転軸329の一端(図5中右端)付近に設けたギア、333は回転軸329の一端(図5中右端)に接続した駆動装置で、先のギア332は隣接する回転軸329のもの同士噛み合っており、駆動装置333を駆動することによって、2本のパドルミキサ328がほぼ同一回転数で互いに反対方向に回転駆動するようになっている。このとき、上記パドル330は、その回転方向に対し、平滑な面が上記出口327側(図5中右側)に向くように所定角度傾斜しており、これが回転することによって、混合機本体324内の汚泥及び乾燥剤を攪拌し均一に混合しつつ、出口327側に向けて移送するようになっている。また、この移送量は、パドル330の傾斜角を変えることで調整可能である。
334は先の軸受331やギア332等を内包するケーシング、335は混合機本体324の内部点検用の点検窓で、この点検窓335は、混合機本体324の上面に開閉可能に設けられている。336は改良土を出口327に向けて掻き落とす掻き取り羽根で、移送される汚泥が混合機本体324の出口327側内壁に圧密するのを防止する役割を果たすものである。
図2に戻り、上記の乾燥処理装置300で乾燥剤と混合された汚泥は、ストックヤードSに排出され、ここで上記後処理装置400によってさらに混合され、乾燥を促進される。以下に、後処理装置400の構成について説明する。
図9は、後処理装置400の全体構成を表す側面図で、この図5において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
図9において、401はその走行体、402は走行体401上に旋回可能に設けた旋回体、403は旋回体402上の後方に設けた原動機、404は旋回体402の後部に設けたカウンタウエイトである。405は旋回体402の前部に設けた運転席、406は旋回体402の前部中央に俯仰動可能に設けたブーム、407はブーム406の先端に回動可能に設けたアーム、408はアーム407の先端に回動可能に設けた攪拌装置(スタビライザ)である。
409はブーム駆動用の油圧シリンダで、その基端は旋回体402に設けられ、そのピストンロッドの先端はブーム406の側面中間部に連結されている。410はアーム駆動用の油圧シリンダで、その基端はブーム406の上面中間部に連結され、そのピストンロッドの先端はアーム407の基部に連結されている。411は攪拌装置408を回動させる油圧シリンダで、その基端はアーム407の上面基部側に連結され、そのピストンロッドの先端は攪拌装置408に連結されたリンク412の一方に連結されている。
前述したブーム406、アーム407及びその駆動用油圧シリンダ409,410は、多関節型作業アームを構成する。
図10は攪拌装置408の詳細構造を表す側面図、図11はその正面図で、これら図10及び図11において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
これら図10及び図11において、413はこの攪拌装置408の本体で、この攪拌装置本体413は、上記リンク412に連結する上部本体414と、この上部本体414に連結する下部本体415とで構成されている。
上部本体414は、下部本体415と連結するフランジ416と、このフランジ416上に固定された2枚のブラケット417と、両端がブラケット417,417間に固着された断面円弧状のカバー418と、このカバー418内に固定されたリング419とを備えている。420はブラケット417の上部の穿設され、上記リンク412を連結するための孔である。421は一方のブラケット417に設けた開口部である。422は駆動装置であり、この駆動装置422は、開口部421から挿通され、そのフランジ425がパッキン等を介してリング419に当接しており、ボルト426及びナット427によって締結されている。424は駆動装置422の出力軸423に設けたスプロケットである。
一方、下部本体415は、角筒状に形成されており、上端のフランジ428が、パッキン等を介し、上記フランジ416とボルト429によって締結され、上部本体414に固定されている。また、フランジ416,428には、開口部430が設けてある。
431は下部本体415の下部両端に設けた円筒状の支持部材、432はこれら支持部材431の内周側に取り付けた軸受で、これら軸受け432は、回転軸433を回転自在に支持している。なお、特に図示していないが、支持部材431の周囲は、軸受431への汚泥の侵入を防止するためにシールが施されている。434はこの回転軸433のほぼ中央に設けたスプロケット、435はこのスプロケット434と上部本体414側のスプロケット424との間に掛けまわしたチェーンであり、このチェーン435は、上記のフランジ416,428に設けた開口部430を通っている。
436,437はそれぞれ内側、外側攪拌羽根であり、これら攪拌羽根436,437は、回転軸433の下部本体415より左右に突出した両端部近傍に設けられている。これら攪拌羽根436,437は、回転軸433に締結された取付部材438に溶接されており、回転軸433の軸線方向から見ると、図10に示すように、互いにほぼ直角をなすように取付けられている。439はこれら攪拌羽根436,437間に介在され、攪拌羽根436,437の間隙を保つスペーサ、440は解砕羽根436,437の抜け止め部材である。441は攪拌装置本体413に添設された硬化剤送給管、442この硬化剤送給管441の先端に取付けられた複数の硬化剤ノズルであり、これら硬化剤ノズル442は、両側の解砕羽根436,437に向けて取り付けてある。但し、これら硬化剤供給管441や硬化剤ノズル442等は、処理対象となる汚泥を硬化させる必要のない場合は用いない。
次に、上記構成の本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態の動作及び作用を説明する。
処理対象となる汚泥は、油圧ショベル100によって掘削され不溶化固化処理装置200のホッパ207に投入されると、このホッパ207に一時貯留され、フィーダ208によって搬送コンベア203上に供給される。搬送コンベア203に供給された汚泥は、循環駆動するコンベアベルト210によって搬送され、混合機202に供給される。このとき、混合機202には、サイロ205あるいは人手等によって不溶化剤及び固化材が供給される。混合機202内に供給された汚泥は、公転する攪拌板228及び公転しつつ自転するロータ223によって、不溶化剤及び固化材とともに混合される(バッチ処理される)。混合機202で不溶化剤及び固化材とともに十分に混合されると、混合機202のゲートが開放され、混合後の汚泥は、混合機202の出口からホッパ233内に排出され、さらにフィーダ234によって、排出コンベア204上に供給される。排出コンベア204に供給された汚泥は、その循環駆動する搬送ベルト231によって搬送され排出される。排出された汚泥は、例えば油圧ショベル100等によって、所定の養生箇所に運搬され、そこに集積されて所定期間養生される。
ここで、本発明の砒素含有汚泥処理システム及び処理方法においては、不溶化剤として、三価の鉄を有する塩化第二鉄や硫酸第二鉄うちの少なくとも1種類を含んだ鉄系薬剤を用い、固化材としては、高炉セメントB種、ポルトランドセメント等のセメント系固化材、又は中性固化材、或いは中性固化材に消石灰を加えたもの等を用いる。不溶化剤は、水溶液の状態で加えても良いし、粉末の状態で加えても良い。固化材は、粉末を用いる。
まず、汚泥に不溶化剤を混合することにより、例えば浄水場における脱水ケーキを生成する際に添加されるPAC(ポリ塩化アルミニウム)等によって団粒化していた土が、酸性条件の下で団粒組織が破壊される。
また、混合機202内では、
CaO+HO→Ca(OH)
で表される反応によって、セメント中の酸化カルシウムCaOが水と反応し、水酸化カルシウムCa(OH)が生成する。また、この水酸化カルシウムから、カルシウムイオンCa2+と、水酸化イオンOHとが生成され、水酸化イオンは、不溶化剤中の三価の鉄Fe3+と次式のように反応し、コロイド状の水酸化鉄Fe(OH)を生成する。
Fe3++3OH→Fe(OH)
さらに、この水酸化鉄が、次式のように砒素と反応し、砒素は水酸化砒素として沈殿する。
Fe(OH)+AsO →Fe(OH)・AsO
そして、このFe(OH)・AsO は、最終的に、周囲を固化材(セメント)によって覆われた状態となって不溶化の状態で安定する。
このような不溶化及び固化の反応は、汚泥は不溶化剤及び固化材とともに混合機202によって混合されることにより開始され、養生期間中にさらに反応が進行し、安定した状態となって終了する。また、上記反応においては、固化材として、セメント系固化材、又は中性固化材、或いは中性固化材に消石灰を加えたものを混合することによって、汚泥のpHが中性乃至アルカリ性(pH7〜12程度)に調整され、不溶化剤による砒素の不溶化反応が促進される。
所定期間(例えば1週間)養生された汚泥は、油圧ショベル100によって、乾燥処理装置300の篩装置312に投入される。投入された汚泥に異物等が含まれている場合は、振動するこの篩装置213によって除去され、処理対象となる土砂成分のみがホッパ318に導かれる。ホッパ318内に導かれた汚泥は、搬送コンベア317によって搬送され、搬送中に乾燥剤供給装置319から乾燥剤が供給される。そして、搬送コンベア317によって、汚泥は、供給された乾燥剤とともに混合機310内に供給される。混合機310内に供給された汚泥は、混合機310内でパドルミキサ328によって乾燥剤とともに均一に攪拌混合されつつ、出口327に向かって移送され、順次排出コンベア323上に排出される。排出コンベア323上に導かれた汚泥は、この排出コンベア323によって搬送され、例えば図2に示したストックヤードSに排出される。
なお、このように、混合機310の出口327を開放した状態でパドルミキサ328を回転駆動することによって、汚泥を乾燥剤とともに移送しつつ連続的に排出する連続処理を例に説明したが、混合中、混合機310の出口327を閉じ、バッチ処理を行うことも有効である。
ここで、本発明の砒素含有汚泥処理システム及び処理方法においては、乾燥剤として、石灰を主成分とする薬剤を用いる。これにより、汚泥中の水分と石灰とが反応し、その反応熱によって、汚泥中の水分が蒸発し、この反応の進行とともに汚泥の容積及び重量が減じられる。水和反応が完了した後も、自然乾燥により水分の蒸発は継続して起こるが、乾燥剤を添加したことにより水分の蒸発は一層速やかに起こる。但し、乾燥剤の添加率は、乾燥効率及び減量化の効果を考慮すると、汚泥の重量に対して10%以下とすることが好ましい。しかし、この限りではなく、10%以上の乾燥剤を添加しても構わないが、例えば乾燥剤を混合する前の汚泥の含水率が70%程度あった場合、汚泥の重量に対し10%以上の乾燥剤を混合すると、乾燥後の重量はせいぜい50%程度の減少に留まり、添加した乾燥剤や、生石灰による水の吸収(消石灰の生成)、さらに空気中の二酸化炭素の吸収(炭酸カルシウムの生成)により、重量が加算されて減量化の効果はそれだけ低くなる。
本実施の形態においては、ストックヤードSに集積された汚泥は、後処理装置400によって、さらに解砕され混合される。後処理装置400によって処理後の汚泥をさらに混合する場合、適宜の操作を行って、シリンダ409〜411を伸縮させ、攪拌装置408の攪拌羽根436,437をストックヤードSの地中に埋没させ、駆動装置422を作動させて攪拌羽根436,437を回転させる。これにより、ストックヤードS内の汚泥は、さらに解砕され混合されることによって、内部に空気が混入され、より効果的に水分を除去される。このとき、処理後の汚泥にさらなる強度を発現させる必要がある場合は、硬化剤噴射ノズル442より硬化剤を噴出させて汚泥中に混合することも考えられる。
なお、図2に示したように、ストックヤードSに位置変更可能な簡易足場450を設置する等して、後処理装置400によって後処理が行われた汚泥を簡易足場450に集積し養生したり、あるいはストックヤードSが飽和状態のとき等に、乾燥処理装置300から排出された汚泥を簡易足場450に一旦仮置きする等すれば、ストックヤードSを立体的に用い限られた作業現場内のスペースを有効に活用することができる。
以上の本実施の形態の砒素含有汚泥処理システム及び処理方法においては、不溶化剤と混合することにより汚泥に含まれる砒素が不溶化され、さらにこの不溶化反応は、固化材を混合することでpHが中性乃至アルカリ性に調整されることによって、促進され安定して反応が進行する。これにより、砒素含有汚泥中の砒素を効果的に不溶化処理し高い安全性を確保することができ、砒素含有汚泥や浸出水の漏洩によって周辺住民に与える不安感を抑制することができる。さらに、基準値以内に砒素が不溶化された状態で、固化材によって不溶化の状態にある砒素が覆われることによって、砒素が不溶化の状態で安定化し、加えて、固化材による強度改良の効果が得られ、処理後の汚泥のハンドリング性を向上させることもできる。
そして、本実施の形態によれば、さらに乾燥剤を混合することで、その主成分である生石灰と汚泥中の水分との間で生じる水和反応熱によって、汚泥中の大部分を占める水分を蒸発させ、処理後の汚泥の重量及び容積を大幅に減じることができる。これにより、例えば、処理時や運搬時、さらには埋め立て時等において、汚泥の取り扱いに要するスペースを大きく縮小することができ、砒素含有汚泥の取り扱いに要するスペースを大幅に節減することができる。
また、処理後の汚泥の容積を大きく減じることができるので、埋立地(例えば、最終処分場)等の延命にも大きく貢献できる。さらに、例えば、運搬車両等によって、処理済の汚泥を輸送する際にも、運搬車両に効率的に処理済の汚泥を積載することができるので、現場と埋立地(例えば最終処分場)との間の運搬車両の往復回数を減らすことができ、運搬効率を大きく向上させることができるとともに、運搬コストを大幅に削減することができる。勿論、汚泥の減容化によって処理に要するスペースも大きく縮小できるので、省スペース化に加えて、処理コストそのものを削減することができることも大きなメリットである。
ここでは、上記のように、不溶化・固化処理後、乾燥剤を添加・混合することにより化学的乾燥処理を行う本発明の砒素含有汚泥処理システム及び砒素含有汚泥処理方法の一実施の形態を模擬した室内実験の結果を示す。
本実験には、実際に浄水場で生じた砒素含有の汚泥(脱水ケーキ)を試料として用いた。この試料の砒素含有量は、底質調査法(昭和63年環水管第127号「底質調査法」)による測定の結果、240〜870mg/kgの範囲にあった。また、脱水ケーキの生成時の含水率は、通常、約70%程度であるが、試料の含水率は風乾を経て既に60%程度まで低下していたので、本実験に際し加水して70%に調整した。
まず、不溶化処理工程を模擬し、上記試料約1kgに塩化第二鉄水溶液を約100mL添加し、約3Lの容量のパン型ミキサーで20秒間攪拌した。塩化第二鉄の添加量は、試料の重量の約1%(10g)とした。次いで、固化処理工程を模擬し、高炉セメントB種を試料の重量の約5%(50g)を添加して20秒間攪拌した。その後、試料を他の容器に移し替えて1週間養生した。この養生は、直射日光を避け、雨天時以外は屋外の日陰で行った(雨天時は室内で行った)。
次に、化学的乾燥処理工程を模擬し、養生後の試料を再びパン型ミキサーに移し替え、生石灰を試料の重量の約10%(100g)添加し20秒間攪拌した。これにより、直ちに水と生石灰による水和反応熱が発生し、試料は60℃近くまで昇温した。その後、数十分経過して温度が40℃程度にまで低下してから、試料を別の容器に移し替えて養生した。この養生の方法は、上記した不溶化・固化処理後の養生と同様であるが、実験時、曇天、雨天が続いたため3週間行った。
以上により得られた結果を、以下に示す。
Figure 2005103429
※1)昭和48年環境庁告示第13号(産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法)による測定結果。
※2)平成15年環境庁告示第18号(土壌溶出量調査に係る測定方法)による測定結果。
なお、産廃法と土壌汚染対策法の最も相違する点は検液の作成方法にある。産廃法は、有姿(風乾しない状態、通常、汚泥であれば含水率70%程度)のままの試料から検液を作成するのに対し、土壌汚染対策法は、風乾後(通常、含水率10〜20%程度)の試料から検液を作成する。したがって、測定結果は、一般に、後者の方が若干高めとなる場合が多い。
※3)調整前の試料をビニール袋に封入し、水中での体積を測定して算出したもの。処理前の数値は、試料の含水率を70%に調整したところ流動性が過度に高くなったため、参考値として記載。
以上のように、本実験によれば、一連の処理を施した後、pH12.2のアルカリ性の状況下、砒素の溶出量は0.008mg/Lとなり、砒素の不溶化を高いレベルで達成することができた。なお、処理後における土壌汚染対策法による砒素溶出量の測定結果は、処理後における産廃法による砒素溶出量の測定結果とほぼ同じと考えて良い。また、処理前に比べ試料の重量を約40%減少させることができた。また、湿潤密度が低下していることから、試料中に空隙が生じていることが推察できる。湿潤密度を用いて計算すると、減容化率は約30%と見積もることができた。但し、処理後の試料は、粒が全般的に脆い状態にあったので、加圧或いは衝撃を加えることにより、更なる減容化も可能である。
次に、本発明の砒素含有汚泥処理システム及び処理方法の他の実施の形態を説明する。
本実施の形態が、前述した本発明の砒素含有汚泥処理システム及び処理方法の一実施の形態と相違する点は、前述の実施の形態においては、不溶化処理及び固化処理を行った後の汚泥を乾燥剤と混合することによって化学的に減容化及び減量化したのに対し、加熱することによって乾燥させる点である。
すなわち、本実施の形態の砒素含有汚泥処理方法は、汚泥を不溶化剤と混合し汚泥中の砒素を不溶化する不溶化処理工程と、不溶化剤を混入した汚泥に固化材を混合し固化する固化処理工程と、これら不溶化処理及び固化処理を施した後の汚泥を加熱して乾燥させる乾燥処理工程とを有する。勿論、前述の実施の形態と同様、固化材を混合するタイミングは、不溶化剤を混合し不溶化反応が開始した後でも良いし、不溶化剤の混合と同時でも良い。したがって、本実施の形態の砒素含有汚泥処理方法を実現するためのシステムとしては、例えば、図2に示したシステムのうち、乾燥処理装置300を加熱乾燥を行う乾燥処理装置に置き換えることによって構成可能である。但し、後処理装置400による後処理工程は、不要であれば省略しても構わない。
図12は本発明の砒素含有汚泥処理システムの他の実施の形態を構成する乾燥処理装置の外観構成を表す側面図、図13はその平面図、図14は図12中のXIV−XIV断面による断面図である。
これら図12乃至図14を用いてこの乾燥処理装置500の構成を説明すると、501は汚泥を収容する概略箱型の乾燥処理装置の本体で、この装置本体501は、支持部材502によって支持されている。503は装置本体501の外周部に設けた熱交換媒体(例えば、蒸気や温水等)流通用のジャケットで、このジャケット502は、装置本体501の底面及び側面の外壁面との間に所定の間隙を有し、装置本体501の周囲にほぼ密閉された空間を創出している。504,505はそれぞれジャケット503に接続した熱交換媒体の供給管及び排出管である。
506は装置本体501内に回転自在に設けられ、熱交換媒体が流通可能なように中空部材で形成された回転軸で、本実施の形態では、略水平に2本の回転軸506をほぼ平行に設けてあるが、別に1本あるいは3本以上であっても良い。507は回転軸506を回転自在に支持する軸受で、これら軸受507は、装置本体501の長手方向両端部に設けられている。508は回転軸506の長手方向一方側(図12中の左側)端部に設けたギアで、このギア508は、隣り合う回転軸506のもの同士で互いに噛合している。509は回転軸506を回転駆動させる駆動装置、510はこの駆動装置509の出力軸511に設けたスプロケットで、スプロケット510には、一方側の回転軸506の長手方向一方側端部近傍に設けたスプロケット512との間に、チェーン513が掛け回されている。これにより、駆動装置509の駆動力が、チェーン513を介して伝達され、互いに噛合したギア508,508によって、回転軸506,506が相互に逆方向に回転するようになっている。
514,515はそれぞれ回転軸506の一端及び他端に、ロータリジョイント516を介して接続された熱交換媒体の供給管及び排出管である。また、517は回転軸506に所定の間隔で複数設けられ、熱交換媒体が流通可能なように中空に形成された熱交換板で、これら熱交換板517は、回転方向前方側ほど厚みが小さくなっており、厚みの大きな回転方向後方側には攪拌板518を設けてある。
519は装置本体501長手方向両端の上部に設けた吸気口、520は装置本体501の中間位置近傍の上部に設けた排気口で、この排気口520には、図示しない排気ファン等が接続し、この排気ファンによって、吸気口519を介して装置本体501内に外気が導かれ、排気口520から排気されるようになっている。521は処理対象となる汚泥の入口で、この入口521は、装置本体501の長手方向一方側(図12中の左側)の上部に設けられており、例えばホッパやフィーダ等の何等かの汚泥の供給手段が接続される。522は処理後の汚泥を排出する出口で、この出口522は、装置本体501の長手方向他方側(図12中の右側)の下部に設けられている。
上記構成の乾燥処理装置500を配備した本実施の形態の砒素含有汚泥処理システムにおいても、図2乃至図11を用いて説明した先の実施の形態と同様、油圧ショベル100によって不溶化固化処理装置200に処理対象の汚泥が投入されると、この汚泥は、混合機202内で不溶化剤及び固化材とともに混合され、不溶化及び固化の処理が施される。そして、所定の養生期間を経て反応が安定したら、例えば油圧ショベル100、或いは別途設けたベルトコンベア等によって、その養生後の汚泥が、上記乾燥処理装置500(厳密には、入口521に接続した供給手段)に供給される。
この乾燥処理装置500を用いて乾燥処理工程を行う際には、まず、駆動装置509を駆動させて回転軸506を回転駆動させ、これと前後して供給管504,514を介し、所定の温度に加熱された蒸気や温水、あるいは熱媒油等の熱交換媒体を、それぞれジャケット503、回転軸506及び熱交換板517の内部に供給する。これらジャケット503、回転軸506及び熱交換板517の内部に供給された熱交換媒体は、それぞれジャケット503、回転軸506及び熱交換板517を加熱した後、排出管505,515を介し排出され、再び所定温度に加熱昇温されてジャケット503、回転軸506及び熱交換板517の内部に循環供給される。
ジャケット503、回転軸506及び熱交換板517の温度が一定温度(例えば179℃程度)まで上昇したところで、供給手段(図示せず)内に受け入れた砒素の不溶化及び固化の処理を施した処理対象の汚泥を、該供給手段によって、入口521を介して一定量づつ装置本体501内に供給する。装置本体501内に供給された汚泥は、回転軸506及び熱交換板517、並びにジャケット503からの伝熱により加熱され、これにより包含する水分が蒸発し乾燥する。この汚泥から蒸発した水分は、図示しない排気ファンによって形成される吸気口519からの空気流に同伴し、排気口520を介し排出される。
一方、乾燥した汚泥の固形分は、さらに回転軸506及び熱交換板517、並びにジャケット503からの伝熱により加熱乾燥されつつ、熱交換板517やこれに取り付けられた攪拌板518等によって、徐々に出口522方向に向かって移送され、出口522から排出される。排出された乾燥処理後の汚泥は、前述した後処理装置400によってさらに乾燥促進の処理を施しても良いし、特に必要のない場合は、これで処理を終了しても構わない。
本実施の形態においては、以上のように砒素の不溶化及び固化の処理を施し、養生期間中に十分に砒素が不溶化した状態の汚泥に、乾燥処理装置500で加熱して乾燥処理を施すことにより、包含する水分を蒸発させ、重量及び容積をともに飛躍的に減じることができるので、前述した本発明の砒素含有汚泥処理システム及び処理方法の一実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、単に加熱して不溶化及び固化の処理を施した汚泥を乾燥処理するだけなら、例えば、蒸気を直接吹き付けて乾燥させることもできるが、この場合、汚泥に伝わる熱量が大き過ぎ、汚泥中に封じ込めた砒素が蒸発してしまう可能性があり、周辺環境への砒素の飛散を防止するために、蒸発した砒素を回収する手段を新たに講じなければならない。しかしながら、本実施の形態においては、熱交換媒体の熱を、ジャケット503や、回転軸506、熱交換板517を介して汚泥に伝達することによって、汚泥に適当な熱量を伝達することができ、砒素を蒸発させることなく、汚泥中の水分のみを蒸発させることができるというメリットがある。
ここでは、上記のように、不溶化・固化処理後、加熱することにより強制乾燥処理を行う本発明の砒素含有汚泥処理システム及び砒素含有汚泥処理方法の他の実施の形態を模擬した室内実験の結果を示す。
本実験には、前述した[実施例1]と同様の試料を用い、砒素の不溶化処理工程、固化処理工程、及びその後の養生についても、[実施例1]と同様の方法で行った。
次に、700Wの家庭用電熱プレート上に直接載置された幅20cm×奥行き20cm×高さ3cmのステンレス製のケース内に、養生後の試料約900gを投入し、強制乾燥工程を模擬して、電熱プレートの温度を約200℃に設定してケース内の試料を加熱しながらスプーンを用いて手で攪拌した。試料中の大塊はスプーンで適宜解砕した。そして、30分に1回、約20gサンプリングして含水率を測定しその推移を調査しつつ、試料の含水率が20%を下回ったところで強制乾燥を停止した。強制乾燥に費やした時間は2時間半であった。その後、試料を冷却して砒素の溶出量などの分析等を行なった。その結果を以下に示す。
Figure 2005103429
※4)本実験では、強制乾燥中、30分毎に約20g、計5回の試料採取を行い、採取毎に含水率の測定を行なった。[表2]に示す値は、5回目の試料採取が終わった後の最終的な重量を表してある。
※5)調整前の試料をビニール袋に封入し、水中での体積を測定して算出したもの。処理前の数値は、試料の含水率を70%に調整したところ流動性が過度に高くなったため、参考値として記載。
以上のように、本実験によれば、一連の処理を施した後、pH8.2の中性に近い状況下で、砒素の溶出量は0.004mg/Lとなり、やはり砒素の不溶化を高いレベルで達成することができた。なお、処理後における土壌汚染対策法による砒素溶出量の測定結果は、処理後における産廃法による砒素溶出量の測定結果とほぼ同じと考えて良い。また、処理前に比べ試料の重量を約50%減少させることができた。また、本実験においては、処理後、湿潤密度が上昇したことから、試料中の空隙が減少した可能性が高い。湿潤密度は、強制乾燥時の試料の解砕や攪拌条件等により変動するもの考えられる。湿潤密度を用いて計算すると、減容化率は約60%と見積もることができた。
続いて、本発明の砒素含有汚泥処理システム及び処理方法のさらに他の実施の形態を説明する。
乾燥工程には、砒素の不溶化反応が、想定した目標値をクリアした時点で移行するのが最も効率的であるが、温度や湿度には、季節や時間帯等によって変動が生じるため、不溶化反応が完結する時間は一概に定まらない。また、汚泥からの砒素の溶出量は、渇水期は高め、豊潤期は低めの値を示すので、養生から乾燥工程への移行は、必要以上に時間的余裕を取らざるを得ない場合がある。
本実施の形態は、このことに鑑み、不溶化処理及び固化処理を施した後の養生中の汚泥の砒素の溶出量を迅速に測定することによって、砒素の不溶化反応が安定を逸早く検知し、迅速に乾燥処理工程に移行することで、工期短縮を図るものである。したがって、本実施の形態においては、固化処理工程と乾燥処理工程との間に、砒素溶出量の分析の工程が行われるものである。
以下、本実施の形態の砒素溶出量の分析工程について説明する。
本実施の形態における砒素の溶出量分析は、汚泥から作成した検液中の砒素を、キレート剤を用いて濃縮した後、この濃縮後の砒素濃度を蛍光X線分析装置により分析し、その結果を濃縮前の検液中の砒素の溶出量に換算する濃縮分析技術である。なお、ここで「検液」とは、昭和48年環境庁告示第13号「産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法」に掲げる方法にしたがって作成した液のことである。
図15は、本実施の形態における砒素の溶出量分析の手順を表したフローチャートであり、以下、この図15を用いてその手順を具体的に説明する。
測定の際には、まず、ステップ10として、所定の手順(例えば公定法)で分析対象の汚泥から作成した検液に対し、所定の割合でキレート剤を加える。キレート剤としては、キレート樹脂やキレート繊維等といった、金属又は類金属元素に対するキレート形成能を有するものであれば適用可能であるが、中でもキレート繊維が特に好ましい。キレート繊維は、繊維分子(一例として、セルロース繊維等の天然繊維等)にイオン捕捉能をもつキレート官能基を化学結合させた2次元的な柔構造を有するものであり、3次元構造の他の種のキレート剤と比較しても、キレート形成能に優れている。キレート官能基には、ジチオカルパミン酸基、イミノプロピオン酸基、イミノジ酢酸基、アミノリン酸基、ポリアミン系、グルカミン型、IDA型等がある。また、キレート剤の添加割合は、例えば、添加するキレート剤の砒素の吸着性能を考慮して設定する。
また、このステップ10に際し、キレート剤が添加される検液は、何等かの攪拌装置(例えばマグネティックスターラ等)を用いて均一に攪拌しておく。また、検液にキレート剤を添加する際、必要に応じ、例えば、酸、アルカリを用いてpHを調整するとともに、過酸化水素(H22)を加える等して検液のpH調整を行い、3価のイオンを5価のイオンに酸化し、全体を5価のイオンとしてキレート剤に吸着させる。これにより、砒素がキレート剤に定量的に吸着される。
続くステップ20では、キレート剤を添加した検液を所定時間振とうし、キレート剤に検液中の砒素を吸着させる。振とうには、マグネティックスターラ(一例)等の攪拌手段を用い、攪拌時間は、砒素に対するキレート剤のキレート形成能を考慮して設定する。
十分に振とうしたら、ステップ30として、検液をろ過して砒素を吸着したキレート剤を回収し、ステップ40として、回収したキレート剤を乾燥させる。回収したキレート剤は、自然乾燥(風乾)させても良いし、オーブンや電子レンジ等を用いて強制的に乾燥させても良い。
キレート剤が乾燥したら、ステップ50として、蛍光X線分析装置にて分析にかける試料を作成する。ここで作成する試料は、そのまま粉末試料として分析に供しても良いし、成形する、或いは専用の容器に封入する等して取扱いの容易な固体試料としても良い。ここで作成する試料の形態を幾つか図16(a)乃至図16(g)に例示した。
図16(a)及び図16(b)は、粉末試料の具体例を表した図で、図16(a)の粉末試料は、単に透明シート1上に乾燥させたキレート剤2を盛ったもの、図16(b)の粉末試料は、適正長さにカットしたパイプ3の一方の開口を透明シート1で塞いで受け皿状にし、その中に乾燥させたキレート剤2を盛ったものである。いずれも、透明シート1側が蛍光X線分析装置にセットされ、透明シート1を介してキレート剤2にX線が照射される。
図16(c)乃至図16(e)は、成形した固体試料の具体例を表した図で、それぞれ丸板状、四角板状、山盛り状に成形した状態を図示してある。これらは、いずれも成形可能な熱可塑性を有する樹脂を添加し、それぞれの形状に固めたものである。これらは、透明シートを用いていないので、直接的にキレート剤にX線が照射される。
なお、キレート剤中の砒素が希釈されない程度であれば、接着剤や糊等の整形剤の使用も考えられる。また、形状は図示した形状に限定されるものではない。
図16(f)及び図16(g)は、専用の容器4にキレート剤2を封入した固体試料の具体例を表した図である。容器4は、上部が開口したプラスチック容器の底部にX線照射用の窓4aを設けてある。図16(f)の固体試料において、キレート剤2は、窓4aからこぼれないよう、透明シート1に受けられた状態で容器4に収容され、さらに、栓5で押圧された状態で蓋をされ、容器4内に封入されている。図16(g)の固体試料においては、窓4aからのキレート剤1のこぼれを防止するものとして、透明フィルム6が容器4の底部に敷いてある。透明シート1や透明フィルム6には、X線の透過率の高い材質のものを用いる。
図15に戻り、ステップ60として、以上のように作成した試料を蛍光X線分析装置にて分析にかけ、回収したキレート剤に吸着された砒素を定量分析し、この分析結果を元の検液中の溶出量に換算する。
ここで、蛍光X線分析は相対値分析であり、定量分析の際には、検出した蛍光X線の強度を砒素濃度に換算するのに、通常、基準となる検量線を得なければならない。一般に、この検量線を得るためには、未知試料と類似したマトリクス構造を有し、その含有率を他の分析手法で確認した砒素の含有量が既知の標準試料を入手しなければならず、この標準試料の入手が困難な場合がある。これに対し、本分析方法においては、検液中の溶出量を測定するため、所定量の溶媒に所定量の砒素を混入し、砒素の含有量(つまり溶出量)が既知の標準液を、標準試料として用いることができる。
検量線を得る手順は、調査対象の汚泥から作成した砒素の含有量が未知の検液の代わりに上記標準液を用いること以外、図15のステップ10〜60の手順と同様である。すなわち、砒素の含有量(溶出量)が既知の標準液中の砒素をキレート剤に吸着させて回収し、回収したキレート剤を蛍光X線分析装置にて分析にかけることにより、その測定により得られた蛍光X線強度と既知の溶出量との関係から、該蛍光X線分析装置について有効な検量線を校正する。
但し、上記の標準液を基に検量線を校正すると、検量線そのものは、使用するキレート剤の砒素に対するキレート形成能(吸着率)によって異なってくる。すなわち、試料(この場合、標準液から回収したキレート剤)中の砒素量は、使用するキレート剤の吸着率が分からなければ未知であるため、未知の検液から回収したキレート剤中の砒素濃度を測定する場合には、得られる測定値は、未知の値を基準とした相対評価であり、必ずしも絶対量であるとは限らない。
しかしながら、本分析において、最終的に得たい値は試料(回収したキレート剤)中の砒素量ではなく、検液中の砒素量(溶出量)であるため、その測定過程で得られる検量線が、必ずしも試料に含まれる砒素量の絶対基準である必要はない。使用するキレート剤の吸着率が未知でも、その吸着率に応じて標準液から得られた検量線は、その校正時と同じ測定条件であれば、検液中の未知の溶出量の測定値に対する絶対基準となる。つまり、標準液で得られた測定結果から、蛍光X線強度(検出値)と検液中の未知の溶出量(絶対量)との相関関係となる検量線を得ることができる。
このことを具体的に説明すると、まず、砒素の吸着率がX1であるキレート剤α1と、このキレート剤α1よりも砒素の吸着率が低いキレート剤α2(吸着率X2>X1)とがあるとする。そして、これらキレート剤α1,α2を用いて、上記手順で図17(a)のように検量線γ1,γ2が得られたとする(但し、これら検量線γ1,γ2は、蛍光X線強度と溶出量との相関関係ではなく、蛍光X線強度とキレート剤中の砒素の含有量(吸着量)との相関関係である)。このとき、仮に検出される蛍光X線強度が同じであれば、試料中の測定物質濃度は検量線の傾きが小さい方が大きくなることを考慮すると、キレート剤α1,α2においては、互いの吸着率の関係がX1<X2であるから、砒素の吸着量は吸着率の高いキレート剤α2の方が大きくなるので、得られる検量線の傾きは、図17(a)のように、キレート剤α1の場合の検量線γ1よりも、キレート剤α2を用いて得た検量線γ2の方が小さくなる。
また、砒素のキレート剤への吸着量は、その吸着率に応じ、検液中の砒素の含有量(溶出量)に比例して大きくなる。また、吸着率が高いほど、同じ溶出量の溶液に同量添加しても吸着量が高くなるので、上記キレート剤α1,α2の場合、互いの吸着率がX1<X2であるから、砒素のキレート剤への吸着量と、元々の検液中の砒素の含有量(溶出量)との相関関係は、図17(b)のように模式化できる。
次に、図17(a)において、砒素を含有した汚泥から作成された検液を対象とし、キレート剤α1を用いて作成した試料を蛍光X線分析装置にかけた場合を考える。この場合、検出された蛍光X線強度がO1であれば、検量線γ1から、試料中の砒素の量(すなわちキレート剤α1に対する砒素の吸着量)はP1と測定され、吸着量P1は、図17(b)から、キレート剤α1の吸着率X1を基に、元の検液中の砒素の溶出量Qに換算される。
これに対し、砒素を含有した同じ汚泥から作成された検液を対象とし、キレート剤α2を用いて試料を作成し、蛍光X線分析装置にかけた場合を考える。この場合、検出された蛍光X線強度がO2であれば、準検量線γ2から、試料中の砒素の量(すなわちキレート剤α2に対する砒素の吸着量)はP2(>P2)と測定されるが、図17(b)において、両キレート剤α1,α2の吸着率にX1<X2の関係があるので、吸着量P2は、キレート剤α2の吸着率X2から、溶出量Qに換算される。
このように、使用するキレート剤が異なると、その吸着率に応じて吸着量が変化するが、結果的に吸着率に応じた検量線が得られるので、検量線の校正時に対し、同様の(砒素の吸着率が同じ)キレート剤を用い、同じ条件で実際の測定を行えば、過程で得られるキレート剤への砒素の吸着量の大小に関わらず、標準液の既知の溶出量に相対して、検液中の未知の溶出量が得られる。したがって、検量線の校正時と測定時とで同じキレート剤を用い同じ条件で測定することで、図18に示したように、検出された蛍光X線強度Oから、基準となる予め校正した検量線に相対する未知の溶出量Qの値が換算される。
また、以上のことは、次のようにも証明できる。
例えば、砒素を含有する検液の容量をA[L]、この検液中の砒素の含有量をB[mg/L]、検液に加えるキレート剤の重量をC[g]、キレート剤への砒素の吸着量(濃度)をD[ppm]、砒素に対するキレート剤の吸着率をX[%]とすると、先の図17(b)のグラフは、砒素の溶出量HはA×B[mg]であるので、
D=(1000×A×B/C)×(X/100)
=(10×X/C)×H ・・・(式1)
と表すことができる。
一方、図17(a)のグラフは、検出される蛍光X線強度をE[cps]、砒素に固有の定数をF,Gとし、前述したように吸着率が高いほど検量線の傾きが小さくなることを考慮すると、
E=(F/X)×D+G ・・・(式2)
と表される。
すると、(式1)(式2)から、
(10×X/C)×H=(E−G)×X/F ・・・(式3)
という関係が成り立ち、この(式3)を、溶出量Hと蛍光X線強度Eとの関係に改めると、吸着率Xが相殺され、
H=A×B=C×(E−G)/(10×F) ・・・(式4)
という関係が得られる。
この(式4)から、溶出量Hは、吸着率Xに関わらず、検量線から定まる定数F,G及び既知の値Cにより傾きが定まる、蛍光X線強度Eの一次式に置換できる。すなわち、(式4)は、図18のグラフの蛍光X線強度と溶出量との相関関係である検量線に相当し、この(式4)からも、吸着率に関わらず、検出された蛍光X線強度Oから未知の溶出量Qが求められることが分かる。
図19は、本実施の形態で用いる砒素の溶出量分析装置の一構成例を模式的に表した概略構成図である。以下に、この図19を用いてこの溶出量分析装置について簡単に説明する。
図19において、10は試料(回収したキレート剤)、11はこの試料10にX線を照射するX線源、12はこのX線源11からX線を発生させるための高圧電源である。13はX線の照射により励起された試料10中の砒素から放出される蛍光X線(特性X線)を検出する検出器、14は検出器13で検出した蛍光X線のエネルギー(波長)及び強度(計数値)を分析する分析器(波高分析器)である。なお、特に図示していないが、厳密には、検出器13は、試料10からの蛍光X線を直接検出するわけではなく、分光結晶を介し分光され入射する蛍光X線を検出し、複数設ける場合もある。
15は検出した蛍光X線強度とそれに対応した砒素の溶出量との相関関係を記憶した記憶部で、この記憶部15には、検量線の校正時の測定データ(すなわち図18に示した検量線、あるいは(式4)のような関係式)が記憶される。16は分析器14からの入力信号と記憶部15に格納した相関関係とを基に溶出量を演算する演算部、17は表示部、18は入力部で、表示部17としては、モニタ等が代表例であるが、結果表示を印刷するプリンタであっても良い。なお、砒素に対するキレート剤の吸着率が既知であれば、記憶部15には、標準液で得た検量線を格納する代わりに、その吸着率を入力部18により入力し、これを基に算出した検量線を格納しても良い。このようにキレート剤の吸着率が既知の場合、キレート剤に吸着した砒素の絶対量も測定可能である。
この図19の蛍光X線分析装置にて溶出量測定を行う際には、図16の各図のように作成した試料10を蛍光X線分析装置にセットし、高圧電源12によってX線源11を加圧して、セットした試料10に対しX線を照射する。この際、励起した試料10中の砒素から放出され、分光器にて分光された砒素に固有の蛍光X線を検出器13で検出する。検出器13からの検出信号は、分析器14を介し演算部16に入力され、ここで蛍光X線のエネルギー(波長)と強度(計数値)が演算され、記憶部15に一時的に記憶される。演算部16では、演算した蛍光X線のエネルギーから、検出された物質の種類が特定(定性分析)され、同時に、各エネルギー値の蛍光X線の強度を、記憶部15に格納された対応の検量線を基に、検液中の各物質の溶出量に換算(定量分析)する。これら分析結果は、入力部18からの入力操作に応じて、表示部17に表示される。
以上のように、本実施の形態における砒素溶出量の分析においては、検液中の対象の砒素をキレート剤に吸着させ、砒素の濃度が十分に測定可能な水準に濃縮されたキレート剤を試料とすることにより、蛍光X線分析装置により、試料中の砒素濃度を測定し、この測定結果を、図18のように、検液中の砒素の溶出量に換算する。そのため、環境基準値レベルの極めて微量な溶出量であってもその場で迅速に行うことができる。これにより、不溶化剤及び固化材と混合した後の汚泥中の砒素の不溶化反応の進行度合いを迅速かつ正確に分析することができる。したがって、前述した各実施の形態の乾燥処理工程の前段階で以上の分析の工程を例えば1日1回このような分析を行うことによって、前述した各実施の形態と同様の効果に加え、不溶化反応が安定したことを逸早く確認することができるので、乾燥処理工程への移行を迅速にしかも適切なタイミングで行うことができ、処理対象汚泥の砒素の不溶化、固化、及び乾燥の一連の工程に要する期間を大幅に短縮することができる。また、本分析においては、難しい操作がないため、高度な技能がなくても極簡単に行うことができることも大きなメリットである。
また、公定法による検液作成と日本工業規格(JIS)K0102による測定方法により、汚泥の砒素溶出量を測定する場合、測定結果が出るまでに概ね1週間の期間を要し、しかも必要な装置が大型であるため、現場での溶出量分析は困難であった。そのため、この公定法を適用して砒素の不溶化の安定度を判断し、不溶化処理後の汚泥を乾燥処理工程に供する場合、早くても不溶化反応が安定してから概ね1週間後にしか乾燥処理工程に移行することができない。その結果、工期が長引き、しかも測定結果が出るまで処理土を集積しておくための広大なスペースを必要とし、またそれに伴って管理コストも増大する。
それに対し、本実施の形態においては、その場で簡単かつ迅速に測定結果が得られるので、工期短縮、省スペース化、管理コストの削減といった多大なメリットが得られる。
また、試料が液体(溶液)の場合、蛍光X線分析装置では、その試料を滴下、乾燥させて定量分析を行わなければならず、この場合には、一滴に含まれる砒素量が微量で測定不能なため、繰り返し滴下・乾燥を行わなければならない。また、蛍光X線分析装置においては、能力上、試料の厚さをある程度要する場合があり、液体試料を滴下する方法では、信頼性や再現性が乏しい。
それに対し、本実施の形態によれば、砒素をキレート剤中に濃縮し、有形物の試料として回収するため、信頼性、再現性が十分に確保される。
また、図16(a)及び図16(b)のように、回収したキレート剤をそのまま粉末試料として用いる場合、試料の取扱いにある程度慎重を要するが、図16(c)〜図16(g)のように固体試料を作成することにより、極めて試料の取扱いを容易化することができ、持ち運びも簡単である。特に、図16(f)及び図16(g)の固体試料は、特別な技能や経験がなくとも容易に作成でき、図16(c)〜図16(e)の固体試料のように、熱可塑性の樹脂を用いてキレート剤を成形する場合に比べても簡単に作成できる。また、蛍光X線分析装置においては、試料の厚みをある程度要するので、粉末試料の場合、測定個所によって測定結果が若干ばらつく可能性があり、また再現性の面で若干課題が生じるが、図16(c)、図16(d)、図16(f)、図16(g)のように、一定の厚みを有する固体試料の場合には、取扱いが極めて容易であることに加え、測定個所による結果にバラツキも生じ難く、なおかつ再現性の面で問題はない。そのため、試料としての信頼性が極めて高い。
また、キレート剤として、2次元の柔構造を有するキレート繊維を用いた場合、キレート樹脂等の3次元構造の細孔をもつ他の種のキレート剤を用いた場合に比し、環境基準値程度の極めて微量な値であっても、砒素を短い振とう時間で定量的かつ速やかに吸着することができるので、測定精度及び迅速性をより向上させることができる。
更に、砒素の溶出量が既知の標準液を、検量線を校正するための標準試料とすることができるので、標準試料が簡単かつ確実に得られる。したがって、外部から標準試料を入手する必要がなく、それだけ分析に要する期間を短縮することができる。
なお、以上の各実施の形態においては、不溶化及び固化処理の工程を、不溶化固化処理装置200の混合機202によって兼用して行った場合を例に説明したが、前述のように、不溶化処理工程と固化処理工程とを分けて行っても良く、この場合、不溶化処理工程にて汚泥を不溶化剤と混合する第1の混合機と、固化処理工程にて汚泥を固化材と混合する第2の混合機とを別々に設ければ良い。また、不溶化、固化の処理工程に用いる混合機に上記混合機202(図5参照)を、乾燥処理工程に用いる混合機に上記混合機310(図8参照)をそれぞれ用いたが、不溶化処理工程、あるいは固化処理工程に混合機310を、乾燥処理工程に混合機202を用いても構わない。また、後処理工程として、後処理装置400によりさらに処理後の汚泥を攪拌する工程を設けたが、前段の乾燥処理工程までで足りる場合には、この後処理工程は省略しても構わない。これらの場合も同様の効果を得ることができる。
本発明の砒素含有汚泥処理の一連の工程の流れを表したフローチャートである。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を模式的に表した概念図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を構成する掘削投入機械及び不溶化固化処理装置の全体構成を表す側面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を構成する掘削投入機械及び不溶化固化処理装置の全体構成を表す平面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を構成する第1及び第2の混合機の詳細構造を表す側断面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を構成する第1及び第2の混合機の詳細構造を表す図5中のVI−VI断面による水平断面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を構成する乾燥処理装置とこの乾燥処理装置に汚泥を供給するための掘削投入機械の全体構成を表す側面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を構成する第3の混合機の詳細な内部構造を表す側断面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を構成する後処理装置の全体構成を表す側面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を構成する後処理機械に備えられた攪拌装置の詳細構造を表す側面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの一実施の形態を構成する後処理機械に備えられた攪拌装置の詳細構造を表す正面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの他の実施の形態を構成する乾燥処理装置の外観構成を表す側面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの他の実施の形態を構成する乾燥処理装置の外観構成を表す平面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの他の実施の形態を構成する乾燥処理装置の外観構成を表す図12中のXIV−XIV断面による断面図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムのさらに他の実施の形態で行われる分析工程の手順を表したフローチャートである。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの他の実施の形態で用いる試料の代表例を表した図である。 蛍光X線強度とキレート剤中の砒素の吸着量との相関関係を表す図、及びキレート剤中の砒素の吸着量と検液中の砒素の溶出量との相関関係を表す図である。 蛍光X線強度と検液中の砒素の溶出量との相関関係を表す図である。 本発明の砒素含有汚泥処理システムの他の実施の形態を構成する分析装置の一構成例を模式的に表した概略構成図である。
符号の説明
11 X線源
13 検出器
15 記憶部
16 演算部
100 油圧ショベル(掘削投入機械)
202 混合機(第1の混合機、第2の混合機)
214 混合機本体
221 ロータ
228 攪拌板
307 本体フレーム
310 混合機(第3の混合機)
317 搬送コンベア(搬送手段)
318 ホッパ(受け入れ手段)
319 乾燥剤供給装置(乾燥剤供給手段)
324 混合機本体
329 回転軸
330 攪拌翼
400 後処理装置
406 ブーム(作業アーム)
407 アーム(作業アーム)
408 攪拌装置
409 油圧シリンダ(作業アーム)
410 油圧シリンダ(作業アーム)
436 攪拌羽根
437 攪拌羽根
500 乾燥処理装置
501 装置本体
503 ジャケット
506 回転軸
517 熱交換板

Claims (22)

  1. 砒素を含有した汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、
    この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、
    この第2の混合機で固化処理された汚泥に乾燥剤を添加、混合し乾燥処理する第3の混合機と
    を備えたことを特徴とする砒素含有汚泥処理システム。
  2. 砒素を含有した汚泥を投入する掘削投入機械と、
    この掘削投入機械により投入された汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、
    この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、
    この第2の混合機で固化処理された汚泥に乾燥剤を添加、混合し乾燥処理する第3の混合機と
    を備えたことを特徴とする砒素含有汚泥処理システム。
  3. 砒素を含有した汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、
    この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、
    この第2の混合機で固化処理された汚泥に乾燥剤を添加、混合し乾燥処理する第3の混合機と、
    この第3の混合機から排出された汚泥を、さらに混合処理して乾燥促進させる後処理装置と
    を備えたことを特徴とする砒素含有汚泥処理システム。
  4. 砒素を含有した汚泥を掘削し投入する掘削投入機械と、
    この掘削投入機械により投入された汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、
    この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、
    この第2の混合機で固化処理された汚泥に乾燥剤を添加、混合し乾燥処理する第3の混合機と、
    この第3の混合機から排出された汚泥を、さらに混合処理して乾燥促進させる後処理装置と
    を備えたことを特徴とする砒素含有汚泥処理システム。
  5. 砒素を含有した汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、
    この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、
    この第2の混合機で固化処理された汚泥を、加熱して乾燥処理する乾燥処理装置と
    を備えたことを特徴とする砒素含有汚泥処理システム。
  6. 砒素を含有した汚泥を掘削し投入する掘削投入機械と、
    この掘削投入機械により投入された汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する第1の混合機と、
    この第1の混合機で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する第2の混合機と、
    この第2の混合機で固化処理された汚泥を、加熱して乾燥処理する乾燥処理装置と
    を備えたことを特徴とする砒素含有汚泥処理システム。
  7. 長手方向ほぼ中央上に前記第3の混合機を搭載した本体フレームと、
    この本体フレームの長手方向一方側に設けられ、前記第2の混合機で固化材とともに混合された汚泥を受け入れる受け入れ手段と、
    この受け入れ手段に受け入れられた汚泥を前記第3の混合機に搬送する搬送手段と、
    前記第3の混合機に前記乾燥剤を供給する乾燥剤供給手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の砒素含有汚泥処理システム。
  8. 前記第3の混合機は、概略箱型形状の混合機本体と、この混合機本体内に略水平に設けた少なくとも1本の回転軸と、この回転軸の外周部に取り付けた複数の攪拌翼とを有することを特徴とする請求項7に記載の砒素含有汚泥処理システム。
  9. 前記第1乃至第3の混合機のうちの少なくとも1つは、概略円筒形状の混合機本体と、この混合機本体内で公転する攪拌板と、前記混合機本体内で公転しながら自転するロータとを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の砒素含有汚泥処理システム。
  10. 前記後処理装置は、多関節型の作業アームと、この作業アームに取り付けられ、回転軸及びこの回転軸に取り付けられた攪拌羽根を有する攪拌装置とを備えていることを特徴とする請求項3又は4に記載の砒素含有汚泥処理システム。
  11. 前記乾燥処理装置は、汚泥を収容する装置本体と、この装置本体の外周部に設けられた熱交換媒体流通用のジャケットと、前記装置本体内に設けられ内部に熱交換媒体が流通する中空の回転軸と、この回転軸に取り付けられ内部に熱交換媒体が流通する複数の熱交換板とを備えていることを特徴とする請求項5又は6に記載の砒素含有汚泥処理システム。
  12. 前記固化処理装置で固化材と混合された汚泥の砒素の溶出量を測定する分析装置を備えたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の砒素含有汚泥処理システム。
  13. 前記分析装置は、砒素の溶出量が既知である標準液から得られた検量線を記憶した記憶部と、測定対象となる汚泥から作成した検液に所定の割合でキレート剤を加え、砒素を吸着させたキレート剤を回収して得た試料にX線を照射するX線源と、前記X線により励起される際に砒素から放出される固有の蛍光X線を検出する検出器と、この検出器で検出された蛍光X線強度及び前記記憶部に記憶された前記の検量線を基に、前記検液中の砒素の溶出量を演算する演算部とを備えていることを特徴とする請求項12に記載の砒素含有汚泥処理システム。
  14. 前記不溶化剤は、三価の鉄を有する鉄系薬剤であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の砒素含有汚泥処理システム。
  15. 前記鉄系薬剤は、塩化第二鉄又は硫酸第二鉄であることを特徴とする請求項14に記載の砒素含有汚泥処理システム。
  16. 前記固化材は、セメント系固化材、中性固化材、又は消石灰を加えた中性固化材であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の砒素含有汚泥処理システム。
  17. 前記セメント系固化材は、高炉セメントB種又はポルトランドセメントであることを特徴とする請求項16に記載の砒素含有汚泥処理システム。
  18. 前記乾燥剤は、生石灰を主成分とする薬剤であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の砒素含有汚泥処理システム。
  19. 砒素を含有した汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する不溶化処理工程と、
    この不溶化処理工程で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する固化処理工程と、
    この固化処理工程で固化処理された汚泥に乾燥剤を添加、混合し乾燥処理する乾燥処理工程と
    を有することを特徴とする砒素含有汚泥処理方法。
  20. 前記乾燥処理工程で乾燥剤と混合された汚泥を、さらに混合処理して乾燥促進させる後処理工程を有することを特徴とする請求項19に記載の砒素含有汚泥処理方法。
  21. 砒素を含有した汚泥を受け入れて、この汚泥に砒素を不溶化する不溶化剤を添加、混合し、汚泥中の砒素を不溶化処理する不溶化処理工程と、
    この不溶化処理工程で前記不溶化剤と混合された汚泥に固化材を添加、混合し、pHを中性乃至アルカリ性に調整して固化処理する固化処理工程と、
    この固化処理工程で固化処理された汚泥を、加熱して乾燥処理する乾燥処理工程と
    を有することを特徴とする砒素含有汚泥処理方法。
  22. 前記固化処理装置で固化材と混合された汚泥の砒素の溶出量を測定し、砒素の不溶化反応の進行度合いを分析する分析工程を有することを特徴とする請求項19乃至21のいずれかに記載の砒素含有汚泥処理方法。
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