JP2005103367A - 噴霧ノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】液体の微細化に使用される噴霧ノズルにおいて、高い噴射速度を維持し、微細液滴の噴霧を維持したまま噴射流量を小さくすることを目的とする。
【解決手段】ノズル本体1には流入路4が形成されており、噴射孔3の上流側には旋回室6が形成され、さらに上流には旋回発生部として複数の旋回流路8が形成された中子7が嵌合されている。中子7の上流面には、一部の旋回流路入口9を遮断する遮断板12が設けられている。
ここで、噴射流量が小さい場合には、駆動部14により連結部13を介して遮断板12を回転し、一部の旋回流路入口9を遮断する。これにより旋回流路8の総断面積は小となり、低流量時にも中子7を通過する液体の流速を高く維持できるため、旋回室6内部において高い流速が得られ、その結果高い噴射速度を維持したまま、微細な液滴を噴霧することができる。
【選択図】図1
【解決手段】ノズル本体1には流入路4が形成されており、噴射孔3の上流側には旋回室6が形成され、さらに上流には旋回発生部として複数の旋回流路8が形成された中子7が嵌合されている。中子7の上流面には、一部の旋回流路入口9を遮断する遮断板12が設けられている。
ここで、噴射流量が小さい場合には、駆動部14により連結部13を介して遮断板12を回転し、一部の旋回流路入口9を遮断する。これにより旋回流路8の総断面積は小となり、低流量時にも中子7を通過する液体の流速を高く維持できるため、旋回室6内部において高い流速が得られ、その結果高い噴射速度を維持したまま、微細な液滴を噴霧することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、噴霧、加湿、空気清浄、塗装、燃焼、洗浄などの分野で用いられ、液体の微細化を行う噴霧ノズルに関する。
液体に圧力をかけて噴霧し、微細な液滴を生成する噴霧ノズルは、様々な分野で用いられている。特に燃焼や塗装、加湿の分野では液滴をできるだけ微細にすることが性能や品質の向上に直接関わる要因であり、これまで微細化を促進する様々な手法が開発されている。
従来その手法の一つとして、液体に旋回流を発生させて加速して噴霧し、円錐状の液膜を形成しながら液体を微粒化するいわゆるホロコーンアトマイジングノズルと呼ばれるタイプの噴霧ノズルが知られている(例えば、特許文献1参照)。以下、その噴霧ノズルについて図面とともに説明する。
図12に示すように、ノズル本体101には流入口102から噴出孔103へと連通する状態で流入路104が形成されており、噴射孔103の上流側に旋回室106が形成され、さらに旋回室106の上流には中子107が嵌合されている。中子107は旋回室106に近い側ほど縮径するテーパを持った円錐状に形成され、同じく流入路104中の旋回室106に近い側ほど縮径するテーパ状に形成された中空部分に嵌合されている。中子106のテーパ部分には図13に示す中子107の正面図のように、3本の旋回溝108が上流側から稜線に添って旋回室106と同一の中心円の接線方向に向かうよう等間隔に配置されている。
ここで、流入口102から流入した液体は中子107に形成された3箇所の旋回溝108に分流され、溝に添って進み、旋回室106内に流入して合流すると共に、旋回室106内面に添って旋回流となり噴射孔103から加速されて噴出される。このとき噴射孔103から噴出された液体は直進方向の速度成分のみならず、旋回により生じた径方向の速度成分も有しており、噴射孔103から噴出されると径方向に液膜を形成しながら円錐状に広がり、液膜は一定の距離で微細な液滴へと分裂する。
噴霧ノズルの実使用においては、噴霧流量を広範囲に変える必要のある場合が数多くある。例えば、噴霧ノズルを加湿に用いる場合には、加湿能力を変化させるために水流量を広範囲にわたって変える必要があり、また、燃焼器や熱機関ではその出力の変化に応じて燃料流量を広範囲に変える必要がある。したがって、噴霧ノズルには広い流量範囲にわたり安定した噴霧特性が要求される。特に低流量域において安定して微細な液滴が生成可能であることが望まれている。
特開2002−306992号公報
しかしながら、上記ような従来の技術による噴霧ノズルにおいては、液体流量を下げるには液体供給圧力をかなり小さくする必要があるが、液体供給圧力を小さくすると旋回室106内における流速が急激に減少するために噴射速度が小さくなり、その結果噴霧角度が小さくなって液膜が厚くなり噴霧される液滴の大きさが粗くなるという課題がある。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、高い噴射速度を維持し、微細液滴の噴霧を維持したまま流量を小さくできるような噴霧ノズルを提供することを目的としている。
本発明の噴霧ノズルは上記目的を達成するために、流入路と、流入路に流入した液体に対し旋回方向の速度成分を生じさせる旋回発生部と、旋回発生部の下流側に配置され、旋回発生部から流出した液体が旋回する旋回室と、旋回室の下流に配置され、旋回した液体を噴射する噴射孔と、旋回発生部から旋回室へ流出する液体の流速を制御する旋回部流速制御手段を備えたことを特徴とするものである。
これにより、低流量時にも旋回室内において高い流速が得られ、その結果高い噴射速度を維持したまま、微細な液滴を噴霧することができる。
また他の手段は、旋回発生部に、流入路から流入した液体が通過する旋回流路を備え、旋回部速度制御手段は、旋回流路の断面積を変化させる流路断面積可変手段を備えていることを特徴とするものである。
また、噴射流量が大きい場合には流路断面積可変手段により旋回流路の断面積を大きくし、噴射流量が小さい場合には流路断面積可変手段により旋回流路の断面積を小さくすることを特徴とするものである。
また、複数の流路で旋回流路を形成し、複数の旋回流路のうち液体が通過可能な流路の数あるいは断面積の合計を流路断面積可変手段によって増減することを特徴とするものである。
また、複数の旋回流路の一部について、上流側開口部である旋回流路入口を遮断することで、液体が通過可能な旋回流路の数あるいは断面積の合計を増減することを特徴とするものである。
これにより、噴射流量に応じて旋回流路の断面積を好適なものとすることで、低流量時にも旋回発生部を通過する液体の流速を高く維持できるため、旋回室内において高い流速が得られ、その結果高い噴射速度を維持したまま、微細な液滴を噴霧することができる。
また他の手段は、複数の旋回流路の一部について、下流側開口部である旋回流路出口を遮断することで、液体が通過可能な旋回流路の数あるいは断面積の合計を増減することを特徴とするものである。
これにより、液体が通過する流路以外の出口が閉鎖されることで、旋回室から液体が通過しない流路への液体の逆流が防止でき、旋回室内の流れが乱されず、低流量時にも旋回発生部を通過する液体の流速をより高く維持できるため、旋回室内において高い流速が得られ、その結果高い噴射速度を維持したまま、微細な液滴を噴霧することができる。
また他の手段は、旋回発生部に、流入路に流入した液体が通過する旋回流路を備え、旋回部速度制御手段は、旋回流路の下流側開口部である旋回流路出口の開口面積を変化させる開口面積可変手段を備えることを特徴とするものである。
また、噴射流量が大きい場合には開口面積可変手段により旋回流路出口の開口面積を大きくし、噴射流量が小さい場合には開口面積可変手段により旋回流路出口の開口面積を小さくすることを特徴とするものである。
また、一つあるいは複数の旋回流路を形成し、噴射流量の増減に対応して、全ての旋回流路出口の開口面積を開口面積可変手段により増減することを特徴とするものである。
これにより、噴射流量に応じて開口部の開口面積を好適なものとすることで、低流量時にも旋回発生部から旋回部へ流出する液体の流速を高く維持できるため、旋回室内において高い流速が得られ、その結果高い噴射速度を維持したまま、微細な液滴を噴霧することができる。
また他の手段は、噴射流量の増減に対応して、開口面積可変手段により開口部の面積を比例的に増減することを特徴とするものである。
これにより、より精密に噴射流量に応じて開口部の開口面積を好適なものとすることができ、低流量時にも旋回発生部から旋回部へ流出する液体の流速を高く維持できるため、旋回室内において高い流速が得られ、その結果高い噴射速度を維持したまま、微細な液滴を噴霧することができる。
上記の手段によれば、旋回室内の流速を高い値に維持することにより噴射速度を維持でき、その結果噴霧角度の低下を防止できるので、液膜が厚くならずに微細液滴を維持したまま流量を小さくできるような噴霧ノズルが得られる。
本発明によれば、高い噴射速度を維持し、微細液滴の噴霧を維持したまま流量を小さくできるような噴霧ノズルを提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面とともに説明する。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について図面とともに説明する。
以下、本発明の実施の形態1について図面とともに説明する。
図1は本発明の実施の形態1に係る噴霧ノズルの縦断側面図である。図1に示すように、ノズル本体1には流入口2から噴射孔3へと連通する管状の流入路4が形成されており、流入路4において噴射孔3の上流側には小径管5を通して旋回室6が形成され、さらに旋回室6の上流には旋回発生部として中子7が嵌合さている。図2は中子7の斜視図、図3は中子7の正面図である。中子7は図2及び図3に示すように円筒形状となっており、側面には上流側から下流側にかけて円筒正面から見て所定の任意角度で方向転換するよう溝状の旋回流路8が形成されており、同様の旋回流路8が等間隔に6本配置されている。こうして、旋回流路8の上流側に旋回流路入口9が、下流側に旋回流路出口10が形成される。
ここで、中子7は旋回室6内に進入しないよう旋回室6の上流径よりやや大径となっており段差11で固定されている。さらに、中子7は流入路4の中心軸を中心に回転しないように、圧入や接着、切欠きと突起を嵌合させる等、任意の方法で固定されている。また、旋回室6は、流路の流れ方向に対し垂直な面の流路断面積が、噴射孔3に近い側ほど縮径する形状となっている。
さらに、中子7の上流面には、6箇所の旋回流路入口9のうち、一箇所おきに3箇所の旋回流路入口9を遮断することができる遮断板12が、中子7の上流面に密着して設けられている。図4(a)及び図4(b)は、本実施の形態において上流側より遮断板12と中子7を見た図である。図4(a)及び図4(b)に示すように、遮断板12は中子7の横断面直径に等しい直径をもつ円板の三箇所を切欠いた形状を有している。その切欠き形状は、図4(a)に示すように6箇所の旋回流路入口9のうち一箇所おきに3箇所の旋回流路入口9を遮断でき、かつ図4(a)の状態から流入路4の中心軸を中心にして遮断板12を回転することで、図4(b)に示すように6箇所全ての旋回流路入口9を完全に開口することもできるようなものとなっている。また、遮断板12の外周端面は流入路4内面に密着し、かつ滑らかに摺動可能となっている。さらに図1のように、遮断板12は連結部13を介して外部の駆動部14と連結されており、遮断板12、連結部13、駆動部14で旋回部流速制御手段としての流路断面積可変手段を形成している。駆動部14は図示しない内蔵するモーター等により連結部13を正逆回転させ、その駆動力が連結部13を介して遮断板12に伝えられ、遮断板12が正逆回転される。これによって、図4(a)に示す状態と、図4(b)に示す状態を切り替える。
以上のような構成を有する、本実施の形態の噴霧ノズルの基本的動作は次のようなものである。
噴射孔3から噴射したい液体の流量が大きい場合には、図4(b)に示すように、駆動部14によって遮断板12を6箇所全ての旋回流路入口9を完全に開口するような位置まで回転させて停止させる。この状態において、流入口2から流入した液体は流入路4を進んで、まず旋回流路入口9の直上流部に到達し、その後中子7の6本の旋回流路8に分流される。さらに旋回流路8に沿って進み、旋回室6内へと流入して旋回流を形成するとともに合流し、旋回室6内面の縮径に伴い加速され噴射孔3から噴出される。このとき噴出孔3から噴出された液体は直進方向の速度成分のみならず、旋回により生じた径方向の速度成分も有しており、噴射孔3から噴出されると径方向に液膜を形成しながら円錐状に広がり、液膜は一定の距離で微細な液滴へと分裂する。
先に述べたように、図12に示す従来の技術による噴霧ノズルにおいては、噴射流量を下げるには液体供給圧力をかなり小さくする必要があるが、液体供給圧力を小さくすると旋回室106内における流速が急激に減少するために噴射速度が小さくなり、その結果噴霧角度が小さくなって液膜が厚くなり噴霧される液滴の大きさが粗くなるという課題があった。
これに対し本実施の形態の噴霧ノズルでは、噴射孔3から噴射したい液体の流量が所定の値より小さい場合には、図4(a)に示すように、駆動部14によって遮断板12を6箇所の旋回流路入口9のうち3箇所を1箇所おきに遮断できるような位置まで回転させて停止させる。この状態において、流入口2から流入した液体は流入路4を進んで、まず旋回流路入口9の直上流部に到達する。その後中子7の3本の旋回流路8に分流される。ここで遮断板11により6箇所の旋回流路入口9のうち3箇所が1箇所おきに遮断されており、噴射流量が大きい場合に比べ、旋回流路8の断面積の合計が小さくなっている。このように、噴射流量が小さい場合に、全ての旋回流路8が開放された状態から、一部の旋回流路8を遮断して液体が通過可能な旋回流路8の数を減らして総断面積を小さくすることで、低流量時にも中子7を通過する液体の流速を高く維持できるため、旋回室6内部において高い流速が得られ、その結果高い噴射速度を維持したまま、微細な液滴を噴霧することができる。
なお、図1に示す本実施の形態においては、中子7に6本の旋回流路8を設け、噴射流量が小さい場合にそのうちの3本を遮断しているが、中子7に設ける旋回流路8の本数や、噴射流量が小さい場合に遮断する本数は、噴斜流量や旋回流路8の一本当たりの段面積等の条件により適宜設定するものであり、複数の旋回流路のうち液体が通過可能な流路の数あるいは断面積の合計を増減することで噴射流量を小さくした場合においても旋回室6へ流出する液体の流速を所望の値に維持できれば他の条件でも何ら問題なく、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、遮断板12の形状は、所望の本数の旋回流路8を遮断でき、かつ流入路4の中心軸を中心にして回転することで、全ての旋回流路8を開放できるような形状であればどのようなものでも構わない。
なお、図1に示す本実施の形態においては、遮断板12を中子7の上流面に密着して設け、旋回流路入口9を遮断することで液体が通過可能な流路の数を変化させているが、図5に示すように、遮断板12を中子7の下流面に密着して設け、中子7の中心に管状に開けられた軸受け管15を貫通する連結部13を介して駆動部14と連結し、駆動部14によって遮断板12を回転させることで旋回流路出口10を遮断して液体が通過可能な流路の数を変化させても何ら問題ない。こうすることで、旋回室6から液体が通過しない流路への液体の逆流が防止でき、旋回室6内においてより高い流速が得られる。
なお、図1に示す本実施の形態においては、駆動部14によって連結部13を介して遮断板12を回転することで旋回流路8を遮断しているが、遮断板12をノズル本体に固定し、かつ中子7を固定せずに回転自在とし、中子7を連結部13を介して駆動部14に連結し駆動部13によって回転させることで旋回流路8を遮断しても何ら問題はなく、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、図1に示す本実施の形態においては、旋回発生部を円筒形状の中子7を用いた例で説明したが、旋回流を発生する機能を有するものであれば、本体側に旋回流路8が形成してあるものや、溝状ではなく孔を用いるものであっても同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について図面とともに説明する。
以下、本発明の実施の形態2について図面とともに説明する。
本実施の形態は、図1に示す実施の形態1に係る噴霧ノズルとは、中子7に設ける旋回流路8を、異なる段面積を有する2種類以上の流路から構成し、それらのうちの1種類を選択して液体を流通させる点で異なっているが、作用効果の大部分は実施の形態1と類似である。したがって異なる点を中心に本実施の形態を説明し、実施の形態1と同一の部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
図6は実施の形態2に係る中子7の斜視図、図7は実施の形態2に係る中子7の正面図である。図6及び図7に示すように、中子7には異なる断面積を有する2種類の溝状流路、すなわち大きい断面積を有する第一旋回流路16と小さい断面積を有する第二旋回流路17により旋回流路8が形成されている。そして、大きい断面積を有する第一旋回流路16と小さい断面積を有する第二旋回流路17が一本置き交互に等間隔に6本配置されている。
さらに、中子7の上流面には、遮断板12が中子7の上流面に密着して設けられている。図8(a)及び図8(b)は、本実施の形態において、上流側より遮断板12と中子7を見た図である。本実施の形態において、遮断板12は、図8(a)に示すような第一旋回流路16のみを遮断した状態と、図8(b)に示すように第ニ旋回流路17のみを遮断した状態の何れかを選択切り替え可能に構成される。
噴射孔3から噴射したい液体の流量が大きい場合には、駆動部14によって遮断板12を回転し、図8(b)に示すような第ニ旋回流路17のみを遮断した状態で停止させる。この状態において、流入口2から流入した液体は、流入路4を進んでまず旋回流路入口9の直上流部に到達し、その後断面積の大きい三本の第一旋回流路16に分流される。
一方、噴射孔3から噴射したい液体の流量が所定の値より小さい場合には、駆動部13によって遮断板12を回転し、図8(a)に示すような第一旋回流路16のみを遮断した状態で停止させる。この状態においては、流入口2から流入した液体は、流入路4を進んでまず旋回流路入口9の直上流部に到達し、その後断面積の小さい三本の第ニ旋回流路17に分流される。そのため、噴射したい液体の流量が大きい場合に比べ、中子7を通過する際の流路断面積は小さくなっている。
このように、噴射流量が小さい場合に、断面積の小さい流路を選択することで、低流量時にも中子7を通過する液体の流速を高く維持できるため、旋回室6内部において高い流速が得られ、その結果高い噴射速度を維持したまま、微細な液滴を噴霧することができる。
なお、本実施の形態において、中子7には大きい断面積を有する三本の第一旋回流路16と小さい断面積を有する三本の第二旋回流路17が一本置き交互に等間隔に計6本配置されているが、第一旋回流路16及び第二旋回流路17のそれぞれの本数や合計本数は、噴斜流量や第一旋回流路16及び第二旋回流路17の一本当たりの段面積等の条件により適宜設定するものであり、噴射流量を小さくした場合においても旋回室6へ流出する液体の流速を所望の値に維持できれば、他の条件でも何ら問題なく、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、中子7に設ける旋回流路8を、異なる段面積を有する3種類以上の流路から構成しても何ら問題なく、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、遮断板12の形状は、異なる段面積を有する2種類以上の流路のうち1種類を選択して液体を流通させることができるような形状であればどのようなものでも構わない。
(実施の形態3)
本実施の形態は、旋回部流速制御手段としての流路断面積可変手段の代わりに、旋回流路出口10の開口面積を変化させる開口面積可変手段を備え、中子7に一つあるいは複数の旋回流路8を形成し、噴射流量の増減に対応して、旋回流路出口10の開口面積を開口面積可変手段により増減するものであり、作用効果の大部分は実施の形態1と類似である。したがって異なる点を中心に本実施の形態を説明し、実施の形態1と同一の部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態は、旋回部流速制御手段としての流路断面積可変手段の代わりに、旋回流路出口10の開口面積を変化させる開口面積可変手段を備え、中子7に一つあるいは複数の旋回流路8を形成し、噴射流量の増減に対応して、旋回流路出口10の開口面積を開口面積可変手段により増減するものであり、作用効果の大部分は実施の形態1と類似である。したがって異なる点を中心に本実施の形態を説明し、実施の形態1と同一の部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
図9は本発明の実施の形態3に係る噴霧ノズルの縦断側面図である。中子7の下流面に密着して遮断板12が設けられている。遮断板12は、中子7の中心に管状に開けられた軸受け管15を貫通する連結部13を介して駆動部14と連結されており、遮断板12、連結部13、駆動部14で旋回部流速制御手段としての開口面積可変手段を形成している。
図10は実施の形態3に係る中子7の斜視図である。中子7は図10に示すように円筒形状となっており、側面には上流側から下流側にかけて円筒正面から見て所定の任意角度で方向転換するよう溝状の旋回流路8が形成されており、同様の旋回流路8が等間隔に3本配置されている。こうして、旋回流路8の上流側に旋回流路入口9が、下流側に旋回流路出口10が形成される。
中子7の下流面には、遮断板12が密着して設置されている。図11(a)及び図11(b)は、本実施の形態において下流側より遮断板11と中子7を見た図である。本実施の形態における遮断板11は、図11(a)及び図11(b)に示すように、中子7の横断面直径に等しい直径をもつ円板を、旋回流路出口10を開口状態にできるように三箇所切欠いた形状を有している。ここで、図11(a)の状態から駆動部14によって連結部13を介して遮断板12を回転すれば、図11(a)の状態から図11(b)の状態へ変化し、3箇所全ての旋回流路出口10の開口面積を小さくすることができる。また、遮断板12を連続的に正逆回転させることで、旋回流路出口10の開口部面積を連続的に増減させることができる。
ここで、噴射孔3から噴射したい液体の流量が大きい場合には、駆動部14によって遮断板12を回転し、旋回流路出口10が完全に開口した図11(a)に示す状態で停止させる。この状態において、流入口2から流入した液体は、流入路4を進んでまず中子7の直上流部に到達し、その後中子7の三本の旋回流路8に分流される。さらに旋回流路8に沿って進み、完全に開口している旋回流路出口10から旋回室6内へと流入して旋回流を形成するとともに合流し、旋回室6内面の縮径に伴い加速され噴射孔3から噴出される。
一方噴射孔3から噴射する液体の流量を小さくする場合には、駆動部13によって遮断板11を回転し、旋回流路出口10の断面積を小さくする。この状態において、中子7の三本の旋回流路8に分流された液体は、開口面積の小さくなった旋回流路出口10から旋回室6内へと流入する。ここで、旋回流路出口10の開口面積を小さくしているので、噴射流量が少ない条件でも旋回流路出口10から旋回室6内へと流入する液体の流速を高く維持できるため、旋回室6内部において高い流速が得られ、その結果高い噴射速度を維持したまま、微細な液滴を噴霧することができる。
また上記のように、旋回流路出口10の開口部面積を連続的に増減させることができるため、噴射流量の増減に対応して、旋回流路出口10の開口部面積を比例的に増減できる。そのため、より精密に噴射流量に応じて開口部の開口面積を好適なものとすることができ、低流量時にも旋回発生部から旋回室6へ流出する液体の流速を高く維持できるため、旋回室6内において高い流速が得られ、その結果高い噴射速度を維持したまま、微細な液滴を噴霧することができる。
なお、本実施の形態において、中子7には三本の旋回流路8を設けているが、中子7における旋回流路8の設置本数は、噴斜流量や旋回流路8の一本当たりの段面積等の条件により適宜設定するものであり、噴射流量を小さくした場合においても旋回室6へ流出する液体の流速を所望の値に維持できれば、他の条件でも何ら問題なく、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、複数の旋回流路出口10のうち一部の開口面積だけを増減させた場合、旋回室6に流入する液体の流速が複数の旋回流路8の間で不均一になることで、噴霧形状が崩れ水滴が粗大になるため、全ての旋回流路出口10の開口面積を増減させている本実施の形態の方法が好ましい。
また、遮断板12の形状は、旋回室出口10を完全に開口することができ、かつ流入路4の中心軸を中心にして回転することで、旋回流路出口10の開口面積を小さくできるような形状であればどのようなものでも構わない。
本発明にかかる噴霧ノズルは、微細液滴の噴霧を維持したまま流量を小さくすることができ、広い流量範囲にわたり安定した噴霧特性を有しており、噴霧、加湿、空気清浄、塗装、燃焼、洗浄等の用途にも適用できる。
3 噴射孔
4 流入路
6 旋回室
7 中子
8 旋回流路
9 旋回流路入口
10 旋回流路出口
12 遮断板
13 連結部
14 駆動部
4 流入路
6 旋回室
7 中子
8 旋回流路
9 旋回流路入口
10 旋回流路出口
12 遮断板
13 連結部
14 駆動部
Claims (10)
- 流入路と、前記流入路に流入した液体に対し旋回方向の速度成分を生じさせる旋回発生部と、前記旋回発生部の下流側に配置され、前記旋回発生部から流出した液体が旋回する旋回室と、前記旋回室の下流に配置され、旋回した液体を噴射する噴射孔と、前記旋回発生部から前記旋回室へ流出する液体の流速を制御する旋回部流速制御手段を備えた噴霧ノズル。
- 旋回発生部に、流入路に流入した液体が通過する旋回流路を備え、旋回部速度制御手段は、前記旋回流路の断面積を変化させる流路断面積可変手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の噴霧ノズル。
- 噴射流量が大きい場合には流路断面積可変手段により旋回流路の断面積を大きくし、噴射流量が小さい場合には流路断面積可変手段により旋回流路の断面積を小さくすることを特徴とする請求項2に記載の噴霧ノズル。
- 複数の流路で旋回流路を形成し、前記複数の旋回流路のうち液体が通過可能な流路の数あるいは断面積の合計を流路断面積可変手段によって増減することを特徴とする請求項3に記載の噴霧ノズル。
- 複数の旋回流路の一部について、上流側開口部である旋回流路入口を遮断することで、液体が通過可能な旋回流路の数あるいは断面積の合計を増減することを特徴とする請求項4に記載の噴霧ノズル。
- 複数の旋回流路の一部について、下流側開口部である旋回流路出口を遮断することで、液体が通過可能な旋回流路の数あるいは断面積の合計を増減することを特徴とする請求項4に記載の噴霧ノズル。
- 旋回発生部に、流入路に流入した液体が通過する旋回流路を備え、旋回部速度制御手段は、前記旋回流路の旋回室側開口部である旋回流路出口の開口面積を変化させる開口面積可変手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の噴霧ノズル。
- 噴射流量が大きい場合には開口面積可変手段により旋回流路出口の開口面積を大きくし、噴射流量が小さい場合には前記開口面積可変手段により旋回流路出口の開口面積を小さくすることを特徴とする請求項7に記載の噴霧ノズル。
- 一つあるいは複数の旋回流路を形成し、噴射流量の増減に対応して、全ての旋回流路出口の開口面積を開口面積可変手段により増減することを特徴とする請求項8に記載の噴霧ノズル。
- 噴射流量の増減に対応して、開口面積可変手段により開口部の面積を比例的に増減することを特徴とする請求項7、8または9に記載の噴霧ノズル。
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