JP2005102609A - 多量に固形具材が含有するパンとその製造方法 - Google Patents

多量に固形具材が含有するパンとその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、小麦粉を主原料とした一般的なパンではなく、パンの中に穀物類、堅果類、果実類などを加工してなる固形具材を多量に練り込んで焼き上げた具材入りパンとその製造方法に関する。
【解決手段】
パン生地に、穀物類、堅果類、果実類などを加工して粒状、小片状、繊維状、フレーク状にした加工食材を単独又は複数組み合わせてなる固形具材を練り込んで、焼き上げたパンにおいて、パン生地に使用する小麦粉が20〜40重量部に対して、練り込まれた固形具材が80〜60重量部であっても架橋ネットワーク構造体が形成するようにしたことを特徴とする多量に固形具材が含有するパンとその製造方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、小麦粉を主原料とした一般的なパンではなく、パンの中に穀物類、堅果類、果実類などを加工してなる固形具材を多量に練り込んで焼き上げた具材入りパンとその製造方法に関する。特に、本発明は、架橋ネットワーク構造体の形成されたパンでありながら、従来は練り込ませることが困難とされていた小麦粉に対して50%以上の多量な固形具材を含有するパンを具現化するとともに、その新規な製造方法を提供せんとするものである。
パンは、通常主原料として小麦粉、酵母、食塩、水を用い、種類により副原料として糖類、油脂類のほかに乳製品や卵などを用いて作られるものである。その一般的なパンの製造方法は、図3に示すように、まず、用意した小麦粉、酵母、食塩、水と、必要に応じて糖類、油脂類のほかに乳製品や卵などの副材料を添加したうえ、ミキサーで混合・混捏して、原料を均一に分散・混合させて適度な弾性と伸びを持つ生地(dough)を形成する。このとき生地(dough)に酵母の活性化のために充分空気を入れるようにする。次に、生地(dough)の温度と湿度を調整しながら発酵させる。その発酵工程では酵母の作用によって二酸化炭素が生成され、それが気泡として内包する生地(dough)となって膨らむ。ある程度発酵が進むといわゆる仕上げ工程をおこなう。即ち、発酵により膨張した生地を分割し、丸めた後、成形して、最終製品の形状にする。パンの種類によって、棒状、ロール状、クリームパンやあんパンのように中に食材を入れたりした後、平板に置くか、又は食パン用の型枠に詰めたりする。その上で、ホイロ工程と称される最終発酵をおこない、生地を充分に熟成膨張させる。最後に、このように前処理したものをオーブンにて焼成し、膨らみを形成する網目構造が固定化して、架橋ネットワーク構造体を形成し、セル状の美味しいパンとなるのである。そして焼き上がったらパンを冷却した後,包装して最終製品とするのである。
パンは、このように小麦粉の性質を利用して製造するものであるが、原料小麦粉に60〜70%の水、食塩、イースト菌、ショートニング等を加えて練ることにより、グルテンが水和して網目構造の形成が進み、粘弾性に富んだパン生地ができるからとされている。それを科学的に説明すると、小麦粉には、8〜13%の蛋白質がふくまれているが、その小麦粉蛋白質の主成分がグリアジン(35〜40%)とグルテニン(40〜45%)である点にあるからである。原料小麦粉に水を加えてこねると、小麦の主成分で粘性と伸縮性に富むグリアジンと、弾性に富むグルテニンとが結合して網目構造のグルテン形成が進み、強い粘弾性を示す生地(dough)が形成されるからである。この生地(dough)を形成するとは、図2に示すように球状の小さなグリアジン分子が繊維状のグルテニン分子上に並び、非共有結合やS-S結合(水素結合、イオン結合、疎水結合)によって網目構造のグルテンの形成が進み、その結果、粘弾性と全体の伸縮性が増加するようになることである。
日本で実用化しているパンの製造は、在来法といわれる、直握法(ストレート・ドウ法)あるいは中種法(スポンジ・ドウ法)でおこなわれている。1960年代にこれらの改変がおこなわれ、欧米諸国で,イースト量と砂糖使用量を増やすことによって発酵時間を短縮する短時間製パン法や、最終の焙炉発酵のみで製パンを行う連続製パン法が開発され、日本に紹介されたが、パンの品質や嗜好性の問題があってあまり普及はしていない。
一方で、パンには、昔から栄養強化を目的として、高蛋白含量の油糧種子の粉や分離蛋白質などを加える要請があった。この要請に応じるために小麦粉以外の粉を小麦に混合した粉をコンポジットフラワーと呼び、この粉の製パン性に関する研究が1960年代に行われた。そして、1970年代に入ると、欧米諸国で各種の文明病(例えば直腸癌,心臓病など)といわれるものがカロリー摂取過多と繊維の摂取不足によることが医学的に立証され、繊維を添加したファイバーブレッドや澱粉を添加した低カロリーブレッドの研究が行われている。我国においても、繊維の食品への利用、特に製パンへの利用について、研究され、小麦の全粒紛を用いたり、小麦ふすま、トウモロコシの外皮、米粉等を含有させるコンポジットフラワーパンと言うのが商品化されている。
日本においても、近年の食事の欧米化にともなって文明病の予防が問題化されるようになり、美味しくてしかもヘルシーな栄養補給食品として、シリアル食品(穀物類加工食品)、グラノーラ(堅果類や穀物類やドライフルーツ類の加工食品)などが人気となり、多くの食品加工メーカーが多様なコンポジットフラワーパン商品を開発し、市場に提供するようになった。
その結果、架橋ネットワーク構造体の形成されているパンの中に、シリアル食品(穀物類加工食品)、グラノーラ(堅果類や穀物類やドライフルーツ類の加工食品)などの固形具材を少量含有させたパンは存在していた。しかし、従来から実用化されているパン製造方法で製造した場合には、その含有できる固形具材の量は、使用する小麦粉の量とほぼ同量(50:50%)までが限度であり、それ以上に多量の固形具材を含有させることは無理であるとされている。なぜなら、それ以上に多量の固形食材を入れた場合、練っても混和するだけで粘弾性のない塊となり、グルテンが形成された生地(dough)を作ることができないからであるとされている。
本発明者らは、小麦粉の製パン特性を研究するうち、一般に原料小麦粉の量100%に対して水60〜70%と、食塩、イースト、ショートニング等を加えてこねると、原料が混和した段階では粘弾性のない塊でしかないが、練っていくにつれてグルテンが水和して網目構造の形成が進み、パン用に適正な粘弾性を有するグルテンの形成された生地ができることが解った。
そしてもし、小麦粉の量に対する水の量が50%以下に少なくなると、グルテンは出来てもそれは麺生地のように堅くなってイースト菌の発酵によって気泡の内包が少なくなり、製パン特性を失うことになる。これに対して、小麦粉の量量100%に対して80〜140%という多量の水を入れて充分ミキシングするとやがてグルテンが形成されるが、それは自らでは保形性を有しない程に柔らかな糊状の生地となる。このような過剰に柔らかな粘弾性のある生地(dough)は、保形性がないので成形ができず、パン独特の物理的な架橋ネットワーク構造体を築くことができない。即ち、過剰に柔らかな粘弾性のある生地(dough)の場合にも、製パン特性がないのである。
しかるに、従来のパン生地製造方法を用いて、小麦粉100%に対して60〜70%の水と、食塩、イースト菌、ショートニング等の他に、50%以上の固形具材を加えてからこねた場合には、いくらこねても固形具材を包含できず、小麦粉のグリアジンとグルテニンとが結合せずグルテンを形成することができない。そのため、原料が混和しても粘弾性のない塊となって結着せず、いわゆる網目構造を持った生地(dough)を作ることができない。
ところが、小麦粉の量100%に対して多量の水80〜140%を入れて混捏し、予めグリアジンとグルテニンとを結合して柔らかいグルテンを形成した後、これに固形具材を少しづつ混入するようにした場合には、小麦粉の量100%に対して固形具材を60%〜80%混入しても、既に形成されているグルテン組織が破壊されることなく当該多量の固形具材を包含し結着した生地(dough)を造ることが出来る。こうして出来た多量の固形具材を含有する生地(dough)は、イースト菌の発酵によって生じる気泡を多量に内包して膨張し、これを加熱したとき架橋ネットワーク構造体が形成されることになり適当な製パン特性が生じることを見出した。
しかも本発明者らは、先に製パン特性は、グルテンの作用によってのみ生ずるものではなく、プラスチック発泡形成技術の粘度調製をすることにより、グルテンを用いなくとも(米粉100%でも)発酵性含泡食品という新たな食品を製造できるという技術的知見を得た。この理論を応用すれば原料の固形具材が多量で小麦粉がごく少量であっても、粘度調製するだけでパン用生地を造ることができ、小麦粉から形成されグルテン量が極少なくてもイースト菌の発酵によって生じる気泡を多量に内包して膨張させることができ、これを加熱したとき架橋ネットワーク構造体をもったパン様の発泡食品を製造できるとの知見を得ることが出来た。
本発明者らは、前記のように小麦粉の量が少なくとも、水を多量にいれてごく柔らかいグルテンを形成した場合には、従来考えられてきたよりも多量の固形具材を混入してもそれを包含し結着た生地(dough)を造ることが出来ることと、しかもグルテンの量が少なくてもイースト菌の発酵によって膨張させることができることから、従来は、考えられない少量の小麦粉であっても多量の固形具材を含有させたパンを製造出来ると考えた。
発明者らは、このような新しい技術的知見に基づいて、シリアル食品(穀物類加工食品)やグラノーラ(堅果類や穀物類やドライフルーツ類の加工食品)などの固形具材を小麦粉の量に対して固形具材を同量以上に多量に含有させた従来にないパンを製造するとともに、その多量に固形具材が含有する新しいパンの製造方法を提供することとした。
特許を受けようとする第1発明は、パン生地に、穀物類、堅果類、果実類などを加工して粒状、小片状、繊維状、フレーク状にした加工食材を単独又は複数組み合わせてなる固形具材を練り込んで、焼き上げたパンにおいて、パン生地に使用する小麦粉が20〜40重量部に対して、練り込まれた固形具材が80〜60重量部であっても架橋ネットワーク構造体が形成するようにしたことを特徴とする多量に固形具材が含有するパンである。
本件第1発明は、架橋ネットワーク構造体の形成されたパンでありながら、従来は練り込ませることが困難とされていた小麦粉に対して50%以上の多量な固形具材を含有するパンを具現化した基本発明である。
特許を受けようとする第2発明は、穀物類、堅果類、果実類などを加工して粒状、小片状、繊維状、フレーク状にした加工食材を単独又は複数組み合わせてなる固形具材80〜60重量部と、小麦粉20〜40重量部と、上白糖、塩、パン用酵母等の発泡材、バター、増粘剤などの必要な副材料と、水とを用意し、まず、20〜40重量部の小麦粉(100%)に対して、スキムミルク、上白糖、塩、パン用酵母、バター、増粘剤などの副材料(30〜35%)と、水(80〜140%)を混合してグルテンの網目構造を形成させて充分な粘弾性と伸縮性を有する柔らかいベース生地となし、次に、前記ベース生地に80〜60重量部の固形具材を徐々に投入しながら混合・混涅して、全ての固形具材がベース生地の中に練り込まれたパン生地となし、そのうえで発酵工程、成形工程、ホイロ工程、焼成工程をおこなうことによって架橋ネットワーク構造体の形成されたパンにしたことを特徴とする多量に固形具材が含有するパンの製造方法である。
当該第2発明は、多量に固形具材が含有するパンの製造方法の基本発明である。特に、従来より小麦粉に対して多量に水分をいれて、事前に充分な粘弾性と伸縮性を有する柔らかいベース生地を形成しておき、その後、80〜60重量部の固形具材を徐々に投入しながら混合・混涅して、全ての固形具材がベース生地の中に練り込まれたパン生地となした点が、主要な特徴である。このような製造方法によって初めて従来困難とされた多量に固形具材が含有するパンを製造することができたのである。
特許を受けようとする第3発明は、固形具材が穀物類や堅果類を粒状、小片状、繊維状、フレーク状に加工した食材を単独又は複数組み合わせてなるグラノーラであることを特徴とする第2発明に記載する多量に固形具材(グラノーラ)が含有するパンの製造方法である。
特許を受けようとする第4発明は、パン用酵母等の発泡材が酵母菌,ベーキングパウダー、重曹、のいずれかであることを特徴とする第2発明に記載する多量に固形具材が含有するパンの製造方法である。
特許を受けようとする第5発明は、小麦粉(100%)に対して、スキムミルク、上白糖、塩、パン用酵母等の発泡材、バター、増粘剤などの副材料(30〜35%)と、水(80〜140%)を混合してグルテンの網目構造を形成させて充分な粘弾性と伸縮性を有する柔らかいベース生地となし、これに固形具材を徐々に投入しながら混合・混涅して、全ての固形具材がベース生地の中に練り込まれたパン生地となし、そのうえで発酵工程、成形工程、ホイロ工程、焼成工程をおこなうことによって架橋ネットワーク構造体の形成されたパンにしたことを特徴とする第2発明に記載する固形具材が含有するパンの製造方法である。
本件第1発明は、架橋ネットワーク構造体の形成されたパンでありながら、従来困難とされていた小麦粉が20〜40重量部に対して、固形具材が80〜60重量部もの多量に固形具材が含有するパンを具現化できたものである。
また、本件第2発明から第5発明は、従来困難とされた小麦粉が20〜40重量部に対して、固形具材が80〜60重量部もの多量に固形具材が含有するパンを製造する方法を具現化したものである。本発明のポイントは、従来より小麦粉に対して多量に水分をいれて、事前に充分な粘弾性と伸縮性を有する柔らかいベース生地を形成しておくこと、その後、多量の固形具材を徐々に投入しながら混合・混涅することにより、多量に固形具材がベース生地の中に練り込まれたパン生地を形成した点にある。
パンは、このような小麦粉の性質を利用して製造するものであり、原料小麦粉に60〜70%の水、食塩、イースト菌、ショートニング等を加えて練ることにより、グルテンが水和して網目構造の形成が進み、粘弾性に富んだパン生地ができるのである。この形成された生地を発酵させて生地中のイースト菌の発酵作用によって生成される二酸化炭素を内包して膨らませるのである。これを更に熟成(ホイロ)させることにより、グルテンのSH基が空気酸化されてS−S結合となり、網目の数が増加するため、より強固な網目構造になる。これを加熱焼成されることにより、膨らみを形成する網目構造が固定化して、架橋ネットワーク構造体を形成し、セル状の美味しいパンとなるのである。
以下、本発明にかかる多量に固形具材が含有するパンとその製造方法を図示実施例に基づいて詳細に説明する。
本発明者らは、生地(小麦粉30重量部)に対して多量の固形具材(70重量部)を配合しても、架橋ネットワーク構造体を形成したセル状のパンを製造する試作実験をした。特に本実施例では、生地に入れる水の量をどのようにした場合、どのような固形具材(グラノーラ)多量含有するパンを製造することができるか、その際のミキシング状態、発酵の状態、焼き時間、試作品の品質などを評価した。
先ず、生地原料として、小麦粉(強力粉)、スキムミルク、上白糖、塩、ドライイースト、バター、タマリンドガム(増粘安定剤)、水を用意する。これに対して、固形具材として、オーツ麦、大麦粉、大豆粉、サツマイモダイス、粉砂糖、レーズン、アーモンドダイス、バナナチップ、くるみを用意する。尚、水以外の原料の配合比率は固定しておく。この原料を用いて次のような製造方法で多量に固形具材(グラノーラ)が含有するパンの製造を、次のようにして行った。
(イ)生地原料を計量してミキサーに入れ、調温しながら時間を掛けて混合・混捏して原料が均一に分散・混合させての網目構造(グルテン)を形成させて充分な粘弾性と伸縮性を有する柔らかいベース生地となす。
(ロ)前記ベース生地に固形具材を徐々に投入しながら混合・混涅して、全ての固形具材がベース生地の中に練り込まれたパン生地となす。
(ハ)そのパン生地を第一醗酵室に入れ、その生地の温度を発酵最適な温度に調整しながら発酵させる。
(ニ)ある程度発酵が進行した生地を分割機で一定量ずつ分け、丸め機で分割した生地を丸めたうえ、第2醗酵室に入れて、生地を休ませる。それを成形機で任意の形状に成形したうえ、型に詰めたり、天板に並べる等の仕上げ工程を行う。
(ホ)その上で、当該成形生地を最終発酵膨張(ホイロ工程)を行い、成形時に痛んだ生地を再発酵して回復、熟成させる。
(へ)発酵が終わった生地をオーブンで焼成する。
実施例1における試作品の実験結果は、図1に示した通りである。
これによって、小麦粉30重量部に対して固形具材70重量部が含有するパンを製造する場合には、小麦粉(100%)に対して水(80〜140%)を混合してグルテンの網目構造を形成させて充分な粘弾性と伸縮性を有する柔らかいベース生地にすると、70重量部という多量の固形具材をベース生地の中に練り込んだパン生地となすことができ、これによって多量に固形具材が含有するパンを製造することができることが解った。
実施例2の生地原料として、小麦粉(強力粉)、スキムミルク、上白糖、塩、ドライイースト、バター、卵白(増粘安定剤)、水を用意する。これに対して、固形具材として、オーツ麦、大麦粉、玄米粉、はと麦粉、粉砂糖、レーズン、アーモンドダイス、バナナチップ、マンゴーを用意する。尚、小麦粉(強力粉)と水の配合比率は100%:78%であり、小麦粉(強力粉)と固形具材との原料配合比率は40重量部:60重量部の場合である。このような原料配合比率を用いて、あとは実施例1と同様な製造方法で多量に固形具材(グラノーラ)が含有するパンの製造を行った。当該実施例2の実験結果は図2の通りである。
実施例3の生地原料として、小麦粉(強力粉)、スキムミルク、上白糖、塩、ドライイースト、バター、卵白(増粘安定剤)、水を用意する。これに対して、固形具材として、オーツ麦、大麦粉、大豆粉、サツマイモダイス、粉砂糖、レーズン、アーモンドダイス、バナナチップ、くるみを用意する。尚、小麦粉(強力粉)と水の配合比率は100%:75%であり、小麦粉(強力粉)と固形具材との原料配合比率は30重量部:70重量部の場合である。このような原料配合比率を用いて、あとは実施例1と同様な製造方法で多量に固形具材(グラノーラ)が含有するパンの製造を行った。当該実施例2の実験結果は図2の通りである。
実施例4の生地原料として、小麦粉(強力粉)、スキムミルク、上白糖、塩、ドライイースト、バター、卵白(増粘安定剤)、水を用意する。これに対して、固形具材として、オーツ麦、大麦粉、玄米粉、ひまわりシード、粉砂糖、レーズン、アーモンドダイス、バナナチップ、くるみを用意する。尚、小麦粉(強力粉)と水の配合比率は100%:140%であり、小麦粉(強力粉)と固形具材との原料配合比率は20重量部:80重量部の場合である。このような原料配合比率を用いたうえ、あとは実施例1と同様な製造方法で多量に固形具材(グラノーラ)が含有するパンの製造を行った。当該実施例4の実験結果は図4の通りである。
上記実施例2、実施例3、実施例4から、小麦粉20〜40重量部に対して固形具材80〜60重量部の範囲内であれば、ベース生地を造ってから固形具材を混入することによって、多量に固形具材(グラノーラ)が含有するパンを製造することができることを確認した。
実施例1の小麦粉30重量部に対して固形具材70重量部を含有するパンを製造する場合の複数の試作品の実験結果を示す説明図である。 実施例2の小麦粉40重量部に対して固形具材60重量部を含有するパンの試作品を製造する実験結果を示す説明図である。 実施例3の小麦粉30重量部に対して固形具材70重量部を含有するパンの試作品を製造する実験結果を示す説明図である。 実施例4の小麦粉20重量部に対して固形具材80重量部を含有するパンの試作品を製造する実験結果を示す説明図である。

Claims (5)

  1. パン生地に、穀物類、堅果類、果実類などを加工して粒状、小片状、繊維状、フレーク状にした加工食材を単独又は複数組み合わせてなる固形具材を練り込んで、焼き上げたパンにおいて、パン生地に使用する小麦粉が20〜40重量部に対して、練り込まれた固形具材が80〜60重量部であっても架橋ネットワーク構造体が形成するようにしたことを特徴とする多量に固形具材が含有するパン。
  2. 穀物類、堅果類、果実類などを加工して粒状、小片状、繊維状、フレーク状にした加工食材を単独又は複数組み合わせてなる固形具材80〜60重量部と、小麦粉20〜40重量部と、上白糖、塩、パン用酵母等の発泡材、バター、増粘剤などの必要な副材料と、水とを用意し、
    まず、20〜40重量部の小麦粉(100%)に対して、スキムミルク、上白糖、塩、パン用酵母、バター、増粘剤などの副材料(30〜35%)と、水(80〜140%)を混合してグルテンの網目構造を形成させて充分な粘弾性と伸縮性を有する柔らかいベース生地となし、
    次に、前記ベース生地に80〜60重量部の固形具材を徐々に投入しながら混合・混涅して、全ての固形具材がベース生地の中に練り込まれたパン生地となし、
    そのうえで発酵工程、成形工程、ホイロ工程、焼成工程をおこなうことによって架橋ネットワーク構造体の形成されたパンにしたことを特徴とする多量に固形具材が含有するパンの製造方法。
  3. 固形具材が穀物類や堅果類を粒状、小片状、繊維状、フレーク状に加工した食材を単独又は複数組み合わせてなるグラノーラであることを特徴とする請求項2に記載する多量に固形具材(グラノーラ)が含有するパンの製造方法。
  4. パン用酵母等の発泡材が酵母菌,ベーキングパウダー、重曹、のいずれかであることを特徴とする請求項2に記載する多量に固形具材が含有するパンの製造方法。
  5. 小麦粉(100%)に対して、スキムミルク、上白糖、塩、パン用酵母等の発泡材、バター、増粘剤などの副材料(30〜35%)と、水(80〜140%)を混合してグルテンの網目構造を形成させて充分な粘弾性と伸縮性を有する柔らかいベース生地となし、これに多量の固形具材を徐々に投入しながら混合・混涅して、全ての固形具材がベース生地の中に練り込まれたパン生地となし、
    そのうえで発酵工程、成形工程、ホイロ工程、焼成工程をおこなうことによって架橋ネットワーク構造体の形成されたパンにしたことを特徴とする請求項2に記載する多量の固形具材が含有するパンの製造方法。
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