JP2005101974A - 球状表面弾性波素子の駆動測定方法及び装置 - Google Patents

球状表面弾性波素子の駆動測定方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005101974A
JP2005101974A JP2003334006A JP2003334006A JP2005101974A JP 2005101974 A JP2005101974 A JP 2005101974A JP 2003334006 A JP2003334006 A JP 2003334006A JP 2003334006 A JP2003334006 A JP 2003334006A JP 2005101974 A JP2005101974 A JP 2005101974A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface acoustic
acoustic wave
spherical surface
measuring
electroacoustic transducer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003334006A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4337488B2 (ja
Inventor
Nobutaka Nakaso
教尊 中曽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2003334006A priority Critical patent/JP4337488B2/ja
Publication of JP2005101974A publication Critical patent/JP2005101974A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4337488B2 publication Critical patent/JP4337488B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/22Details, e.g. general constructional or apparatus details
    • G01N29/24Probes
    • G01N29/2462Probes with waveguides, e.g. SAW devices
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/04Analysing solids
    • G01N29/07Analysing solids by measuring propagation velocity or propagation time of acoustic waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/042Wave modes
    • G01N2291/0423Surface waves, e.g. Rayleigh waves, Love waves

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

【課題】 高周波信号及びクロック信号の高精度化を不要としつつ、高精度の測定を実現する。
【解決手段】 測定系A及び校正系Bの球状表面弾性波素子10A,10Bを用い、高周波信号発生部20、駆動用スイッチ21A,21B、計測用スイッチ22A,22B、位相シフタ23、増幅器24、計測部25及びスイッチ切換部26を備える。ここで、計測部25が各素子10A,10Bからの周回受信信号同士の位相差を計測することにより、直接的に伝搬速度の差異を検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、球状表面弾性波素子の駆動測定方法及び装置に関する。
近年、平板形状ではなく、球形状の圧電性結晶基材の表面にすだれ状電極が形成された球状表面弾性波素子が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この球状表面弾性波素子は、駆動信号としての高周波バースト信号がすだれ状電極に印加されると、すだれ状電極から表面弾性波(Surface Acoustic Wave)が励起され、表面弾性波が基材表面の円環状領域を多重に周回する。ここで、表面弾性波は、基材表面の状態に応じて多重周回する速度が変化する。同様に、表面弾性波は、基材表面への分子の付着等により、円環状領域の周長が表面弾性波の波長の整数倍になるとき、共鳴周波数が変化する。
このため、球状表面弾性波素子は、基材表面の円環状領域に付着した分子や、円環状領域に成膜された反応膜と環境ガス等との反応を検出する等の用途が提案されている。
係る球状表面弾性波素子は、高い精度が要求される用途の場合、表面弾性波の伝搬速度の温度依存性が問題となる。圧電性結晶基材自体又は基材表面の反応膜における表面弾性波は、例えば水晶球のZ軸シリンダと呼ばれる円環状領域を伝搬する場合、伝搬速度が1℃当り100万分の26だけ変化する。すなわち、表面弾性波の伝搬速度は、26ppm/℃程度の温度依存性をもっている。
この温度依存性を解決する観点から、第1及び第2の対策が考えられている。
第1の対策は、別途、熱電対などで測定した温度に基づいて、圧電性結晶基材等の温度依存性に従い、伝搬速度の変化を補正する方法である。
第2の対策は、例えば反応膜が存在しない温度だけに反応する校正用の球状表面弾性波素子を同じ環境に配置し、その測定結果によって校正する方法である。
国際公開第WO 01/45255号公報。
しかしながら、以上のような球状表面弾性波素子の駆動方法は、以下の不都合がある。
第1の対策は、表面弾性波の位相速度の0.1ppm以下の変化を測定したいとすると、球状表面弾性波素子の周回速度が例えば25ppm/℃の温度依存性を持つ場合、例えば0.004℃以下の誤差で基材表面の温度を測定する必要があるので、容易ではない。
また、第1及び第2の対策のいずれにおいても、0.1ppm以下の精度の高周波信号を用意するか、あるいは0.1ppm以下の精度で球状表面弾性波素子からの出力信号の位相(遅延時間)を測定する必要がある。このため、非常に高精度のクロックを源信号とする駆動測定回路が必要になるので、コスト高と装置の大型化とを生じさせる。
本発明は上記実情を考慮してなされたもので、高周波信号及びクロック信号の高精度化を不要としつつ、高精度の測定を実現し得る球状表面弾性波素子の駆動測定方法及び装置を提供することを目的とする。
請求項1に対応する発明は、表面弾性波を伝搬可能な曲面が連続した円環状の表面を有する3次元基体と、前記3次元基体の表面に個別に表面弾性波を励起し前記表面に沿い前記表面弾性波を伝搬させると共に、当該伝搬した表面弾性波を受信可能な電気音響変換素子と、を備えた球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、前記電気音響変換素子を駆動するための高周波バースト信号を発生する工程と、前記発生した高周波バースト信号を複数の信号線路に分岐する工程と、前記分岐した高周波バースト信号の少なくとも1つを電気音響変換素子に印加し、前記分岐した他の高周波バースト信号を校正用の電気音響変換素子に印加し、当該各電気音響変換素子からの周回受信信号を出力する工程と、前記分岐した2つの高周波バースト信号の印加後、意図した時刻帯における互いの周回受信信号間の位相差を計測する工程と、前記計測した位相差に基づいて、前記表面弾性波の伝搬速度の差異を検出する工程と、を備えた球状表面弾性波素子の駆動測定方法である。
請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、前記位相差を計測する工程としては、前記周回受信信号同士を互いに干渉させ、得られた干渉出力を測定する工程と、前記分岐された信号経路のうち、いずれか1本の経路上で高周波バースト信号又は周回受信信号の位相をシフトさせる工程と、前記位相をシフトさせるシフト量を変化させ、この変化に対応する前記干渉出力の強度の変化に基づいて、前記位相差を得る工程と、を備えた球状表面弾性波素子の駆動測定方法である。
請求項3に対応する発明は、請求項2に対応する球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、前記位相差を計測する工程としては、互いに異なる複数の時刻帯にて夫々実行される球状表面弾性波素子の駆動測定方法である。
請求項4に対応する発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に対応する球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、前記電気音響変換素子と前記校正用の電気音響変換素子とは、同一の3次元基材に形成されている球状表面弾性波素子の駆動測定方法である。
請求項5に対応する発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に対応する球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、前記校正用の電気音響変換素子が、3次元基材の内部にバルク波を励起すると共に、このバルク波を多重反射させて周回受信信号を遅延させる球状表面弾性波素子の駆動測定方法である。
請求項6に対応する発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、球状表面弾性波の伝搬経路のうち、少なくとも1通りの伝搬経路は、前記3次元基体の表面に形成された反応膜を含む球状表面弾性波素子の駆動測定方法である。
請求項7に対応する発明は、表面弾性波を伝搬可能な曲面が連続した円環状の表面を有する3次元基体と、前記3次元基体の表面に個別に表面弾性波を励起し前記表面に沿い前記表面弾性波を伝搬させると共に、当該伝搬した表面弾性波を受信可能な電気音響変換素子と、を備えた球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、前記電気音響変換素子を駆動するための高周波バースト信号を発生する手段と、前記発生した高周波バースト信号を複数の信号線路に分岐する手段と、前記分岐した高周波バースト信号の少なくとも1つが電気音響変換素子に印加され、前記分岐した他の高周波バースト信号が校正用の電気音響変換素子に印加され、当該各電気音響変換素子からの周回受信信号が出力されるとき、前記分岐した2つの高周波バースト信号の印加後、意図した時刻帯における互いの周回受信信号間の位相差を計測する手段と、前記計測した位相差に基づいて、前記表面弾性波の伝搬速度の差異を検出する手段と、を備えた球状表面弾性波素子の駆動測定装置である。
請求項8に対応する発明は、請求項7に対応する球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、前記位相差を計測する手段としては、前記周回受信信号同士を互いに干渉させ、得られた干渉出力を測定する手段と、前記分岐された信号経路のうち、いずれか1本の経路上で高周波バースト信号又は周回受信信号の位相をシフトさせる手段と、前記位相をシフトさせるシフト量を変化させ、この変化に対応する前記干渉出力の強度の変化に基づいて、前記位相差を得る手段と、を備えた球状表面弾性波素子の駆動測定装置である。
請求項9に対応する発明は、請求項8に対応する球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、前記位相差を計測する手段が、互いに異なる複数の時刻帯にて夫々実行されることを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定装置である。
請求項10に対応する発明は、請求項7乃至請求項9のいずれか1項に対応する球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、前記電気音響変換素子と前記校正用の電気音響変換素子とは、同一の3次元基材に形成されている球状表面弾性波素子の駆動測定装置である。
請求項11に対応する発明は、請求項7乃至請求項10のいずれか1項に対応する球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、前記校正用の電気音響変換素子が、3次元基材の内部にバルク波を励起すると共に、このバルク波を多重反射させて周回受信信号を遅延させる球状表面弾性波素子の駆動測定装置である。
請求項12に対応する発明は、請求項7乃至請求項11のいずれか1項に対応する球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、球状表面弾性波の伝搬経路のうち、少なくとも1通りの伝搬経路が、前記3次元基体の表面に形成された反応膜を含む球状表面弾性波素子の駆動測定装置である。
(作用)
従って、請求項1,7に対応する発明は、測定用の表面弾性波と校正用の表面弾性波との位相差を計測することにより、直接的に伝搬速度の差異を検出するので、高周波信号及びクロック信号の高精度化を不要としつつ、高精度の測定を実現することができる。
請求項2,8に対応する発明は、位相差を計測する工程としては、測定用及び校正用の周回受信信号同士を干渉出力させながら、一方の経路の高周波バースト信号又は周回受信信号の位相をシフトさせ、シフト量の変化に応じた干渉出力の強度変化に基づいて、位相差を得るので、請求項1,7に対応する作用に加え、測定を容易に実行することができる。
請求項3,9に対応する発明は、位相差を計測する工程を複数の時刻帯で実行するので、請求項2,8に対応する作用に加え、位相差の時刻依存性が分かることから、2πラジアン以上の位相変化があった場合でも高い測定精度での測定を行なうことができ、時刻依存性を修正することができるようになるので、測定精度の向上を図ることができる。
請求項4,10に対応する発明は、同一の3次元基材上に形成された電気音響変換素子を用いるので、請求項1〜3,7〜9に対応する作用に加え、測定温度などの測定環境を容易に共通化することができる。
請求項5,11に対応する発明は、校正用の電気音響変換素子にて、素子内部にバルク波を多重反射させるので、請求項1〜4,7〜10に対応する作用に加え、周囲の環境にほとんど影響されない校正用の弾性波を容易に作成することができる。
請求項6,12に対応する発明は、少なくとも1通りの伝搬経路が、3次元基体の表面に形成された反応膜を含むので、請求項1〜5,7〜11に対応する作用に加え、反応膜又は付着物の特性を測定することができる。
以上説明したように本発明によれば、高周波信号及びクロック信号の高精度化を不要としつつ、高精度の測定を実現できる球状表面弾性波素子の駆動測定方法及び装置を提供できる。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る球状表面弾性波素子の駆動測定装置の構成を示す模式図である。この駆動測定装置は、2つの球状表面弾性波素子10A,10Bを用いるもので、高周波信号発生部20、駆動用スイッチ21A,21B、計測用スイッチ22A,22B、位相シフタ23、増幅器24、計測部25及びスイッチ切換部26を備えている。なお、高周波発生部20と増幅器24との間は、Aで示す測定系と、Bで示す校正系との2系統の線路に分岐している。なお、測定系A及び校正系Bは、合計2本の経路を表したが、合計3本以上の経路を設け、各系A,B毎に測定結果を平均するように変形してもよい。
ここで、球状表面弾性波素子10Aは、球状部材表面に反応膜を有する測定用の素子であり、球状表面弾性波素子10Bは、球状部材表面に何も施していない校正用の素子である。
各球状表面弾性波素子10A,10Bは、反応膜の有無以外は互いに同一構成であるので、ここでは球状表面弾性波素子10Aを例に挙げて述べる。
球状表面弾性波素子10Aは、図2に示すように、固定用支持材11の一端に支持された直径1cmの水晶製の球状部材(3次元基体)12と、この球状部材12の表面において水晶の結晶軸から定義される一般にZ軸シリンダと呼ばれる経路に沿って形成されたすだれ状電極(電気音響変換素子)13とから構成されている。
球状部材12は、すだれ状電極13から励起される表面弾性波を伝搬可能な円環状の表面を有している。
すだれ状電極13は、高周波バースト信号の入力により、球状部材12の表面に個別に表面弾性波を励起し、この表面に沿い表面弾性波(SAW)を伝搬させるためのすだれ状の要素電極13a,13bを備えている。なお、すだれ状電極には様々な形状が使用可能であり、電気信号を効率良く表面弾性波に変換するものであれば、特定の形状には限定されない。ここでは、図3に一部を拡大して示すように、要素電極13a,13bは、複数のすだれ部が約70μmの周期D毎に形成された形状となっている。
なお、表面弾性波がZ軸シリンダ上を周回する周期は約10μ秒であって、100周以上の周回受信信号がすだれ状電極13から周回毎に出力され、長いのべ伝搬距離によって周回速度の高精度測定を可能にしている。
一方、高周波信号発生部20は、パルス幅が2μ秒の狭帯域の45MHz・RFバーストの高周波信号を発生し、この高周波信号を2つの駆動用スイッチ21A,21B向けに出力するものである。
駆動用スイッチ21A,21Bは、高周波信号発生部20と、対応する系A,Bの球状表面弾性波素子10A,10Bとの間に個別に接続され、スイッチ切換部26によりオン(導通)/オフ(しゃ断)制御されるスイッチである。
計測用スイッチ22Aは、測定用の球状表面弾性波素子10Aと位相シフタ23との間に接続され、スイッチ切換部26によりオン(導通)/オフ(しゃ断)制御されるスイッチである。
計測用スイッチ22Bは、校正用の球状表面弾性波素子10Bと増幅器24との間に接続され、スイッチ切換部26によりオン(導通)/オフ(しゃ断)制御されるスイッチである。
位相シフタ23は、計測用スイッチ22Aを通過した周回受信信号を増幅器24向けに出力する機能と、出力する前に、周回受信信号の位相を少なくとも0〜2πラジアン(rad)の範囲内でシフト(移動)させる機能とをもっている。なお、位相シフタ23は、高周波信号発生部20と増幅器24との間において、測定系Aと校正系Bとが分岐している線路の途中であれば、任意の系の任意の位置に挿入可能となっている。
増幅器24は、位相シフタ23を通過した測定用の周回受信信号と、計測用スイッチ22Bを通過した校正用の周回受信信号とが互いに干渉して得られる干渉信号を増幅して計測部25に出力するものである。
計測部25は、増幅器25から入力された干渉信号の強度を測定する機能と、この強度に基づいて、干渉信号に含まれる測定用及び校正用の周回受信信号間の位相差を計測する機能と、得られた位相差に基づいて、両球状表面弾性波素子10A,10B上の表面弾性波の伝搬速度の差異を検出する機能とをもっている。
スイッチ切換部26は、図示しないタイマの動作に基づいて、計測開始時のみ駆動用スイッチ21A〜Bをオン制御する機能と、計測開始時から所定時間経過後の時刻帯(意図した時刻帯)のみ計測用スイッチ22A〜Bをオン制御する機能とをもっている。なお、計測用スイッチ22A〜Bのオン制御は、互いに異なる時間経過後の複数の時刻帯に実行しても良い。
次に、以上のように構成された球状表面弾性波素子の駆動測定装置による駆動測定方法について図4の波形図を参照しながら説明する。なお、図4(a)〜(f)は、図1の(a)〜(f)に対応する。
いま、高周波信号発生部20は、図4(a)に示すように、45MHzの高周波信号を発生すると共に、この高周波信号を出力する。出力された高周波信号は、2本の信号線路に分岐され、それぞれ駆動用スイッチ(sw)21A,21Bに入力される。
駆動用スイッチ21A,21Bは、図4(b)に示すように、計測開始時のみオン状態に制御され、図4(c)に示すように、オン状態の間だけ高周波信号を2つの球状表面弾性波素子10A,10Bのすだれ状電極13に印加する。
各球状表面弾性波素子10A,10Bは、高周波信号によりすだれ状電極13が表面弾性波を励起する。励起された表面弾性波は、球状部材12の表面上を約10μ秒毎に周回してすだれ状電極13に受信され、図4(d)に示すように、周回毎に、周回受信信号としてすだれ状電極13から計測用スイッチ22A,22Bに出力される。
計測用スイッチ22A,22Bは、図4(e)に示すように、計測開始時から所定時間経過後の時刻帯のみオン状態に制御され、オン状態の間だけ周回受信信号を出力する。なお、計測用スイッチ22A,22Bは、球状表面弾性波素子10A,10Bを周回する表面弾性波が電気的な周回受信信号に変換される際に失う僅かなエネルギーを抑制し、表面弾性波の周回回数を延長するために、表面弾性波の励起直後にオフ状態に制御される。
計測用スイッチ22A及び位相シフタ23を通過した周回受信信号と、計測用スイッチ22Bを通過した信号とは互いに干渉し、干渉信号として増幅器24に入力される。
増幅器24は、図4(f)に示すように、この干渉信号を増幅して計測部25に出力する。
計測部25は、この干渉信号の強度を測定し、得られた強度に基づいて、干渉信号に含まれる測定用及び校正用の周回受信信号間の位相差を計測する。なお、干渉信号の強度は、両素子10A,10Bからの周回受信信号の位相差が0の場合には最高になり、逆に位相差がπラジアンの場合には最小あるいは0となる。
ここで、位相差を計測する方法としては、各素子10A,10Bの周回受信信号のいずれか一方の位相を意図的に2πだけ変化させる方式を用いる。この方式は、一方の周回受信信号の位相を2πだけ変化させた際に、干渉信号の強度が正弦波状に変化することを利用しており、干渉信号の強度変化に基づいて現状(意図的に位相を変更しない初期状態〉の位相差を計測するものである。
具体的には、図5に示すように、測定用の球状表面弾性波素子10Aにアルブミン(被測定サンプル)を付着する前の位相シフトによる干渉信号の強度曲線を得ておき、次に、アルブミン付着後に全く同様の位相シフトによる干渉信号の強度曲線を得れば、アルブミン付着による位相変化(位相シフト量ΔP)を正確に得ることができる。この方式は、表面弾性波又は周回受信信号の中心周波数が時間と共にずれても、両素子10A,10Bで全く同様の位相変化が起こることから測定精度を悪化させない利点を奏することができる。
次に、実際の測定で必要になる補正方法を説明する。図5に示したように、位相シフト量ΔPを得られる場合、両素子10A,10Bの周回受信信号は、位相シフト量△Pから2πの整数倍(ΔP+N・2π;Nは整数)だけ変化しても、同じ測定結果が得られる。
このため、スイッチ切換部26のタイマによって両素子からの出力時刻を短く設定することで、両素子上を周回する表面弾性波の周回速度の差による位相差が例えば1/2πを越えない充分小さい値である早い時刻で1回目に位相シフト量△P(1)を測定する。
次に、観測時刻を長く取り、2回目に位相シフト量△P(2)を測定する。測定時刻の長さの違いから、1回目の位相シフト量△P(1)に基づいて、2回目の位相シフト量△P(2)が△P+N・2πのときのNの値を推測できる。
徐々に、このような作業(フェイズアンラップと呼ばれる)を行なえば、十分なダイナミックレンジを確保しながら位相差を計測することができる。
係る位相差の計測方法は、連続的に位相が変化する球状表面弾性波出力の測定において非常に有効である。そこで、図6を用いて詳細に説明する。
駆動用スイッチ21A,21Bをオン状態にした時から、計測用スイッチ22A,22Bをオン状態にするまでを測定時刻Tとする。測定時刻T=200μ秒のとき及びT=1000μ秒のときの、夫々の位相シフト量ΔPの測定値を測定値(200)及び測定値(1000)とする。
球状表面弾性波素子10A,10Bにおける表面弾性波の周回速度がT=200〜1000μ秒の間でほぼ一定とすると、△Pの測定値は測定時刻Tに比例して大きくなる。図6の場合、測定時刻T=200μ秒の時の測定値から、T=1000μ秒の時の測定値を類推(外挿)すると、測定値(1000)から2π減じた値に近い値(類推測定値)が得られる。
ここで、測定値(1000)の値は、測定値(1000)−2πとした値(2π加減修正後の測定値)と修正され、両素子10A,10Bの周回受信信号は、高周波信号の印加時から1000μ秒間に測定値(1000)−2π変化したと修正される。
次に、2つの球状表面弾性波素子10A,10Bの特性差を修正する方法について説明する。なお、この方法は、図3中、加減修正後の測定値から+dP補正後の測定値を求める方式に対応する。
2πラジアンの加減修正は、2つの球状表面弾性波素子10A,10Bが全く同じ出力特性を持っている旨を前提とする。実際には、各素子10A,10Bの周回路の長さの僅かな違い、また測定用の表面弾性波伝搬路に形成された反応膜やその温度依存性により、反応膜が反応していない状態でも両素子10A,10Bの間に位相差(dP)が生じる。
この種の特性差による位相差(dP)は、表面弾性波の周回時間差に起因する誤差が時間Tの関数として直線状に得られるが、その他、測定時刻Tの違いに起因する誤差がある。これらの誤差に基づく測定値の追加修正が必要な場合、図7に示す如き、位相値dP(T)を補正すれば、各素子10A,10Bの特性差による誤差を修正できる。
また、図7の例では測定時刻Tの違いに基いて補正したが、当然周囲温度の変化に従った修正データや、あるいはまた駆動する源信号の周波数に従った修正データをしても有用であり、複数のこれら変数の関数として補正値が定義されていても良い。
いずれにしても、計測部26は、以上のような補正を行ない、最終的に位相差を計測する。しかる後、計測部26は、計測した位相差に基づいて、両球状表面弾性波素子10A,10B上の表面弾性波の伝搬速度の差異を検出する。具体的には、位相差ΔPに高周波信号の周期tを乗じ、得られた値が表面弾性波の伝搬速度の差異となる。
上述したように本実施形態によれば、測定用の表面弾性波と校正用の表面弾性波との位相差を計測することにより、直接的に伝搬速度の差異を検出するので、高周波信号及びクロック信号の高精度化を不要としつつ、高精度の測定を実現することができる。
例えば高周波信号の周波数安定精度が1000μ秒の間に3ppmも変化する様な場合では、測定が不可能になったり、せいぜい3ppmの精度しか得られないが、本実施形態の方法によれば、位相シフト量△Pの値の約3ppmに近い精度で測定可能である。一方、従来技術では時間Tの3ppmの精度でしか測定できない。
また、位相差を計測する際には、測定用及び校正用の周回受信信号同士を干渉出力させながら、一方の経路の高周波信号又は周回受信信号の位相をシフトさせ、シフト量の変化に応じた干渉出力の強度変化に基づいて、位相差を得るので、測定を容易に実行することができる。さらに、位相差の計測を複数の時刻帯で実行するので、位相差の時刻依存性を修正でき、測定精度の向上を図ることができる。
次に、第1の実施形態に関連する実施例1について述べる。
<実施例1>
図1において、直径10mmの水晶球のZ軸シリンダ上に経路を形成した例を示す。
球状表面弾性波素子10A,10Bは、前述した通りである。高周波信号の周波数は45MHz付近を中心周波数としている。位相シフタ23としては、50Ωの同軸信号ケーブル長を変更することで位相シフトする方法(株式会社 サムウエイ製、製品番号 T072−2066A(45MHz))を採用した。
なお、位相シフタ23は、測定系Aと校正系Bとに分岐した直後に、測定系Aの線路に直列に挿入した。なお、各素子10A,10Bにおいて、測定用の素子10Aの球状部材12の表面をサンプルに曝す前に、T=40μ秒及び800μ秒で位相差を測定した結果、干渉信号の位相差が夫々0.303[rad]及び4.205[rad]であった。
次に、測定用の素子10Aを0.01%のアルブミン蛋白溶液に30分さらした後に10回の純水リンスを行なって自然乾燥させ、再度、両素子10A,10Bからの干渉信号をT=20μ秒及び80μ秒にて図5の如き強度曲線を作成し、位相シフト量△Pを測定した。この測定結果を図8に示す。
図示するように、22ppmの微小の表面弾性波の伝搬速度の変化を1ppm以上の精度で検出することができた。
40μ秒における付着による位相変化は、0.249radであった。このため、800μ秒における推定位相変化は、0.249×800μ秒/40μ秒=4.980radである。
付着後の40μ秒における位相値4.205radに基づいて、付着後の800μ秒における予想位相値を、4.205rad+4.980rad=9.185rad、と算出した。付着後の800μ秒の位相値2.912は、この予想位相値と比較すると、2π(6.283)radだけ既に変化した値であることが分かった。
よって、付着後の800μ秒の測定値を2π(6.283)radだけ加算した1.912rad+6.283rad=9.195radが800μ秒におけるフェイズアンラップした位相値とした。
付着処理前の値4.205radからの位相変化は、4.99radと判明した。45MHzにおいて4.99radの位相変化は22ppmに相当し、この値から付着したアルブミン量を見積もることができた。
(第2の実施形態)
図9は本発明の第2の実施形態に係る球状表面弾性波素子の駆動測定装置の構成を示す模式図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分について主に述べる。なお、以下の各実施形態等も同様にして重複した説明を省略する。
本実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、2つの球状表面弾性波素子10A,10Bのすだれ状電極13を、2つの球状部材12に代えて、同一の球状部材12に形成した構成となっている。
換言すると、本実施形態は、2つの球状表面弾性波素子10A,10Bに代えて、測定用のすだれ状電極13と、校正用のすだれ状電極13とが同一の球状部材12に形成されてなる球状表面弾性波素子10Cを備えている。
以上のような構成によれば、同一の球状12上に形成された2個のすだれ状電極13を用いるので、第1の実施形態の効果に加え、測定温度などの測定環境を容易に共通化することができる。
次に、第2の実施形態に関連する実施例2について述べる。
<実施例2>
図10はLiNbO結晶を用いた球状表面弾性波素子10Cの構成を示す模式図である。この球状表面弾性波素子10Cは、球状部材12の表面に3対のすだれ状電極13〜15が形成されている。3対のすだれ状電極13〜15は、夫々、測定用第1経路r1、測定用第2経路r2及び校正用経路r3を使用する。
ここで、校正用経路r3は、球状部材12の表面に何の処理も行われていない。
測定用第1及び第2経路r1,r2は、球状部材12の表面に、10nm厚のPd(パラジウム)からなる反応膜が形成されており、水素を吸収するPdを用いて水素センサを構成している。
熱電対16は、球状表面弾性波素子10Cの温度を高精度に計測する観点から、LiNbOの基材表面に直接、熱電対を蒸着によって形成して球表面の温度測定を行なえる構成とした。
この球状表面弾性波素子10Cにおける,ある特定の時刻、例えばT=700μ秒での測定値の温度依存性を図11に示す。この温度依存性は、図7とは別の種類の補正値dPとして図7と同様に使用可能であり、前述した実施例1と同様に測定して求める。
また、本実施例2は、2本の測定用経路r1,r2を有するため、両測定結果からの測定結果の平均値を得ることができる。また、一方の測定用経路r1に異物が付着した場合の突然の動作不良を他方の測定用経路r2の測定結果と比較して検知し、使用者に警告することができる。
(第3の実施形態)
図12は本発明の第3の実施形態に係る球状表面弾性波素子の構成を示す模式図である。
本実施形態は、校正用の電気音響変換素子を球表面の平面に形成してバルク波による構成を第2実施形態の球状表面弾性波素子10Cに応用したものである。すなわち、本実施形態の球状電気音響変換素子10C’は、校正系Cに使用される素子であり、前述した表面弾性波に代えて、高周波信号の入力により、弾性波を励起し素子内部にこの弾性波を多重反射させると共に、当該伝搬した弾性波を受信して電気的な受信信号を出力するものである。ここで、使用される電気音響変換素子30,31は、すだれ状電極で構成してもよいが、弾性表面波を励起するものではないから、すだれ状電極である必要は無く通常の円形や四角形の平面電極で構成する電気音響変換素子で構成することができる。
具体的には球状電気音響変換素子10C’は、互いに対向する2つの平面領域17を有する球状部材12’と、2つの平面領域17に個別に形成された電気音響変換素子30,31とを備えている。
これにより、校正用の球状電気音響変換素子10C’は、駆動用スイッチ21Bから高周波信号が入力された電気音響変換素子30が弾性波を励起し素子内部にこの弾性波を多重反射させると共に、当該多重反射した弾性波を電気音響変換素子31が受信して電気的な受信信号を計測用スイッチ22Bに出力する。この場合、弾性波が素子内部を伝搬するので、ほとんど周囲の環境に影響されない。
従って、本実施形態によれば、周囲の環境にほとんど影響されない校正用の弾性波を容易に作成することができる。
なお、本実施形態は、図13に示すように、1対の電気音響変換素子30,31を一方の平面領域17に形成した球状表面弾性波素子10C”に変形してもよい。このような変形例としても本実施形態と同様の効果を得ることができる。
第3の実施形態で述べた電気音響変換素子は、圧電材料をコンデンサ形状に平面電極で挟んだものでも良く、バルク波を球の内部に発生してその多重反射を出力するものであれば良い。
なお、本願発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る球状表面弾性波素子の駆動測定装置の構成を示す模式図である。 同実施形態における球状表面弾性波素子の構成を示す模式図である。 同実施形態におけるすだれ状電極の部分構成を示す模式図である。 同実施形態における駆動測定方法を説明するための波形図である。 同実施形態における位相差の計測方法を説明するための波形図である。 同実施形態における位相差の補正方法を説明するための図である。 同実施形態における補正値を説明するための図である。 同実施形態に関連する実施例1の結果を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る球状表面弾性波素子の駆動測定装置の構成を示す模式図である。 同実施形態に関連する実施例2の球状表面弾性波素子の構成を示す模式図である。 同実施例における補正値を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態に係る球状表面弾性波素子の構成を示す模式図である。 同実施形態における変形例の構成を示す模式図である。
符号の説明
10A,10B,10C〜10C”…球状表面弾性波素子、11…固定用支持材、12…球状部材、13〜15…すだれ状電極、16…熱電対、17…平面領域、20…高周波信号発生部、21A,21B…駆動用スイッチ、22A,22B…計測用スイッチ、23…位相シフタ、24…増幅器、25…計測部、26…スイッチ切換部、30,31…電気音響変換素子、r1〜r3…経路、A…測定系、B,C…校正系。

Claims (12)

  1. 表面弾性波を伝搬可能な曲面が連続した円環状の表面を有する3次元基体と、
    前記3次元基体の表面に個別に表面弾性波を励起し前記表面に沿い前記表面弾性波を伝搬させると共に、当該伝搬した表面弾性波を受信可能な電気音響変換素子と、を備えた球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、
    前記電気音響変換素子を駆動するための高周波バースト信号を発生する工程と、
    前記発生した高周波バースト信号を複数の信号線路に分岐する工程と、
    前記分岐した高周波バースト信号の少なくとも1つを電気音響変換素子に印加し、前記分岐した他の高周波バースト信号を校正用の電気音響変換素子に印加し、当該各電気音響変換素子からの周回受信信号を出力する工程と、
    前記分岐した2つの高周波バースト信号の印加後、意図した時刻帯における互いの周回受信信号間の位相差を計測する工程と、
    前記計測した位相差に基づいて、前記表面弾性波の伝搬速度の差異を検出する工程と、
    を備えたことを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定方法。
  2. 請求項1に記載の球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、
    前記位相差を計測する工程は、
    前記周回受信信号同士を互いに干渉させ、得られた干渉出力を測定する工程と、
    前記分岐された信号経路のうち、いずれか1本の経路上で高周波バースト信号又は周回受信信号の位相をシフトさせる工程と、
    前記位相をシフトさせるシフト量を変化させ、この変化に対応する前記干渉出力の強度の変化に基づいて、前記位相差を得る工程と、
    を備えたことを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定方法。
  3. 請求項2に記載の球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、
    前記位相差を計測する工程は、互いに異なる複数の時刻帯にて夫々実行されることを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、
    前記電気音響変換素子と前記校正用の電気音響変換素子とは、同一の3次元基材に形成されていることを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、
    前記校正用の電気音響変換素子は、3次元基材の内部にバルク波を励起すると共に、このバルク波を多重反射させて周回受信信号を遅延させることを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の球状表面弾性波素子の駆動測定方法において、
    球状表面弾性波の伝搬経路のうち、少なくとも1通りの伝搬経路は、前記3次元基体の表面に形成された反応膜を含むことを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定方法。
  7. 表面弾性波を伝搬可能な曲面が連続した円環状の表面を有する3次元基体と、
    前記3次元基体の表面に個別に表面弾性波を励起し前記表面に沿い前記表面弾性波を伝搬させると共に、当該伝搬した表面弾性波を受信可能な電気音響変換素子と、を備えた球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、
    前記電気音響変換素子を駆動するための高周波バースト信号を発生する手段と、
    前記発生した高周波バースト信号を複数の信号線路に分岐する手段と、
    前記分岐した高周波バースト信号の少なくとも1つが電気音響変換素子に印加され、前記分岐した他の高周波バースト信号が校正用の電気音響変換素子に印加され、当該各電気音響変換素子からの周回受信信号が出力されるとき、前記分岐した2つの高周波バースト信号の印加後、意図した時刻帯における互いの周回受信信号間の位相差を計測する手段と、
    前記計測した位相差に基づいて、前記表面弾性波の伝搬速度の差異を検出する手段と、
    を備えたことを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定装置。
  8. 請求項7に記載の球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、
    前記位相差を計測する手段は、
    前記周回受信信号同士を互いに干渉させ、得られた干渉出力を測定する手段と、
    前記分岐された信号経路のうち、いずれか1本の経路上で高周波バースト信号又は周回受信信号の位相をシフトさせる手段と、
    前記位相をシフトさせるシフト量を変化させ、この変化に対応する前記干渉出力の強度の変化に基づいて、前記位相差を得る手段と、
    を備えたことを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定装置。
  9. 請求項8に記載の球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、
    前記位相差を計測する手段は、互いに異なる複数の時刻帯にて夫々実行されることを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定装置。
  10. 請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、
    前記電気音響変換素子と前記校正用の電気音響変換素子とは、同一の3次元基材に形成されていることを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定装置。
  11. 請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、
    前記校正用の電気音響変換素子は、3次元基材の内部にバルク波を励起すると共に、このバルク波を多重反射させて周回受信信号を遅延させることを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定装置。
  12. 請求項7乃至請求項11のいずれか1項に記載の球状表面弾性波素子の駆動測定装置において、
    球状表面弾性波の伝搬経路のうち、少なくとも1通りの伝搬経路は、前記3次元基体の表面に形成された反応膜を含むことを特徴とする球状表面弾性波素子の駆動測定装置。
JP2003334006A 2003-09-25 2003-09-25 球状表面弾性波素子の駆動測定方法及び装置 Expired - Fee Related JP4337488B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003334006A JP4337488B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 球状表面弾性波素子の駆動測定方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003334006A JP4337488B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 球状表面弾性波素子の駆動測定方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005101974A true JP2005101974A (ja) 2005-04-14
JP4337488B2 JP4337488B2 (ja) 2009-09-30

Family

ID=34461848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003334006A Expired - Fee Related JP4337488B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 球状表面弾性波素子の駆動測定方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4337488B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006173917A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Toppan Printing Co Ltd 弾性表面波素子の使用方法
JP2007024568A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 Toppan Printing Co Ltd 水素センサ,燃料電池およびそれらを備える車輌
JP2007163292A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Toppan Printing Co Ltd 球状弾性表面波素子と球状光素子、およびその製造方法と球状光素子を用いた環境測定方法
JP2007240297A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Toppan Printing Co Ltd 球状弾性表面波素子および球状光素子
JP2008028572A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Toppan Printing Co Ltd 球状弾性表面波素子及び球状弾性表面波素子保持機構
JP2008082880A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Toppan Printing Co Ltd 表面弾性波計測装置および方法
JP2008082984A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Toppan Printing Co Ltd 球状弾性表面波素子及びその駆動方法、温度計測装置
JP2008241542A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Toppan Printing Co Ltd 球面弾性表面波センサ
KR101282026B1 (ko) * 2007-10-15 2013-07-04 삼성전자주식회사 표면 탄성파 센서 및 표면 탄성파를 이용한 센싱 방법

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006173917A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Toppan Printing Co Ltd 弾性表面波素子の使用方法
JP4696550B2 (ja) * 2004-12-14 2011-06-08 凸版印刷株式会社 弾性表面波素子の使用方法
JP2007024568A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 Toppan Printing Co Ltd 水素センサ,燃料電池およびそれらを備える車輌
JP2007163292A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Toppan Printing Co Ltd 球状弾性表面波素子と球状光素子、およびその製造方法と球状光素子を用いた環境測定方法
JP2007240297A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Toppan Printing Co Ltd 球状弾性表面波素子および球状光素子
JP2008028572A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Toppan Printing Co Ltd 球状弾性表面波素子及び球状弾性表面波素子保持機構
JP2008082880A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Toppan Printing Co Ltd 表面弾性波計測装置および方法
JP2008082984A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Toppan Printing Co Ltd 球状弾性表面波素子及びその駆動方法、温度計測装置
JP2008241542A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Toppan Printing Co Ltd 球面弾性表面波センサ
KR101282026B1 (ko) * 2007-10-15 2013-07-04 삼성전자주식회사 표면 탄성파 센서 및 표면 탄성파를 이용한 센싱 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4337488B2 (ja) 2009-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4337488B2 (ja) 球状表面弾性波素子の駆動測定方法及び装置
JP2020046257A (ja) 無線温度測定システム
JP4561251B2 (ja) 多重周回弾性表面波素子の伝搬面の分析方法及びその素子
JP4399241B2 (ja) 球状弾性表面波素子の駆動方法及び電磁波送受信システム
JP2008241542A (ja) 球面弾性表面波センサ
JP4899743B2 (ja) 球状弾性表面波センサ
JPWO2009037977A1 (ja) 弾性波測定装置及び方法
JP4631615B2 (ja) 弾性表面波伝搬状態計測装置、弾性表面波伝搬状態計測方法、環境変化計測装置、環境変化計測方法及び多重周回弾性表面波素子
US20230070329A1 (en) Portable orthogonal surface acoustic wave sensor system for simultaneous sensing, removal of nonspecifically bound proteins and mixing
JP2009216436A (ja) 角速度検出装置
JP2008128856A (ja) 球状表面弾性波素子を用いた計測装置
JP4389552B2 (ja) 弾性波素子および弾性波素子を用いた環境差異検出装置
JP4399314B2 (ja) 弾性表面波デバイスの駆動測定方法及び装置
JP4727968B2 (ja) 弾性表面波素子識別装置及び弾性波素子識別装置
JP2008245003A (ja) 球状弾性表面波素子の複数周波数駆動計測装置
JP2022048471A (ja) 伝搬時間測定装置
JP2005236751A (ja) 弾性表面波素子
JP6740587B2 (ja) センシングシステム
JP5532697B2 (ja) 球状弾性表面波装置
JPH07198428A (ja) 弾性表面波センサ
JP2008116404A (ja) 湿度センサー
JP2010014587A (ja) 被測定物特性測定装置
JP5109871B2 (ja) 球状弾性表面波装置
JP4872576B2 (ja) 球状弾性表面波素子及びその駆動方法、温度計測装置
JP5070787B2 (ja) 表面弾性波計測装置および方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090609

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090622

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130710

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140710

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees