以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。
同図に示すように、デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるためのレンズ12と、撮影する被写体の構図を決定するために用いられるファインダ70と、が備えられている。また、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際に撮影者によって押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッター)56Aと、電源スイッチ56Bと、が備えられている。
なお、本実施の形態に係るレリーズボタン56Aは、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。
そして、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、レリーズボタン56Aを半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
一方、デジタルカメラ10の背面には、前述のファインダ70の接眼部と、撮影によって得られたデジタル画像データにより示される被写体像や各種メニュー画面、メッセージ等を表示するための液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)30と、撮影を行うモードである撮影モード及び撮影によって得られたデジタル画像データにより示される被写体像をLCD30に表示(再生)するモードである再生モードの何れかのモードに設定するためにスライド操作されるモード切替スイッチ56Cと、LCD30の表示領域における上・下・左・右の4方向の移動方向を示す4つの矢印キーを含んで構成された十字カーソルボタン56Dと、が備えられている。
また、デジタルカメラ10の背面には、LCD30にメインメニュー画面を表示する際に押圧操作されるメニューキー56Eと、メニュー画面で指定された処理を実行する際に押圧操作される実行キー56Fと、各種操作を中止(キャンセル)する際に押圧操作されるキャンセルキー56Gと、が備えられている。
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
同図に示すように、デジタルカメラ10は、前述のレンズ12を含んで構成された光学ユニット13と、レンズ12の光軸後方に配設されたCCD14と、相関二重サンプリング回路(以下、「CDS」という。)16と、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)18と、を含んで構成されており、CCD14の出力端子はCDS16の入力端子に、CDS16の出力端子はADC18の入力端子に、各々接続されている。
ここで、CDS16による相関二重サンプリング処理は、固体撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、固体撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理である。
一方、デジタルカメラ10は、所定容量のラインバッファを内蔵すると共に入力されたデジタル画像データを後述する第2メモリ40の所定領域に直接記憶させる制御を行う画像入力コントローラ20と、デジタル画像データに対して各種画像処理を施す画像信号処理回路22と、所定の圧縮形式でデジタル画像データに圧縮処理を施す一方、圧縮処理されたデジタル画像データに伸張処理を施す圧縮・伸張処理回路24と、デジタル画像データにより示される画像やメニュー画面等をLCD30に表示させるための信号を生成してLCD30に供給する表示制御回路28と、を含んで構成されている。なお、画像入力コントローラ20の入力端子はADC18の出力端子に接続されている。
また、デジタルカメラ10は、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)32と、AF機能を働かせるために必要とされる物理量(本実施の形態では、CCD14による撮像によって得られた画像の輝度の高周波成分を示すAF評価値。)を検出するAF検出回路34と、AE機能及びAWB(Automatic White Balance)機能を働かせるために必要とされる物理量(本実施の形態では、CCD14による撮像によって得られた画像の明るさを示す量。)を検出するAE・AWB検出回路36と、CPU32による各種処理の実行時のワークエリア等として用いられるSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)により構成された第1メモリ38と、主として撮影により得られたデジタル画像データを記憶するVRAM(Video RAM)により構成された第2メモリ40と、を含んで構成されている。
更に、デジタルカメラ10は、スマートメディア(Smart Media(R))により構成された記録メディア42Aをデジタルカメラ10でアクセス可能とするためのメディアコントローラ42と、を含んで構成されている。
以上の画像入力コントローラ20、画像信号処理回路22、圧縮・伸張処理回路24、表示制御回路28、CPU32、AF検出回路34、AE・AWB検出回路36、第1メモリ38、第2メモリ40及びメディアコントローラ42は、各々バスBUSを介して相互に接続されている。
従って、CPU32は、画像入力コントローラ20、画像信号処理回路22、圧縮・伸張処理回路24、及び表示制御回路28の各々の作動の制御と、AF検出回路34及びAE・AWB検出回路36により検出された物理量の取得と、第1メモリ38及び第2メモリ40へのアクセスと、メディアコントローラ42を介した記録メディア42Aへのアクセスと、を各々行うことができる。
なお、CPU32は、AF検出回路34に対し、AF評価値の検出対象とするエリア(以下、「フォーカスエリア」という。)として撮像された画像の一部のエリアを指定することにより、当該画像内の任意の分割エリアにおけるAF評価値を取得することができる。すなわち、本実施の形態に係るデジタルカメラ10は、フォーカスエリアをユーザによって指定する機能を有するものとして構成されている。
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD14を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD14に供給するタイミングジェネレータ48が設けられている。当該タイミングジェネレータ48の入力端子はCPU32に、出力端子はCCD14に各々接続されており、CCD14の駆動は、CPU32によりタイミングジェネレータ48を介して制御される。
更に、CPU32はモータ駆動部50の入力端子に接続され、モータ駆動部50の出力端子は光学ユニット13に備えられた焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータに接続されている。
本実施の形態に係る光学ユニット13に含まれるレンズ12は複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは含まれるものであり、焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは各々CPU32の制御下でモータ駆動部50から供給された駆動信号によって駆動される。
CPU32は、光学ズーム倍率を変更する際にはズームモータを駆動制御して光学ユニット13に含まれるレンズ12の焦点距離を変化させる。
また、CPU32は、CCD14による撮像によって得られた画像のコントラストが最大となるように上記焦点調整モータを駆動制御することによって合焦制御を行う。すなわち、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、合焦制御として、読み取られた画像のコントラストが最大となるようにレンズの位置を設定する、所謂TTL(Through The Lens)方式を採用している。
更に、前述のレリーズボタン56A、電源スイッチ56B、モード切替スイッチ56C、十字カーソルボタン56D、メニューキー56E、実行キー56F及びキャンセルキー56Gを含む操作部56はCPU32に接続されており、CPU32は、これら操作部56の各々に対する操作状態を常時把握できる。
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10はExif(Exchangeable Image File Format)規格に対応しており、メニューキー56Eの押圧操作に応じてLCD30に表示されるメインメニュー画面上でExif規格の画像ファイルに含まれるタグ領域に記憶したい情報を予め設定しておくことにより、それ以降の撮影によって得られた画像ファイルのタグ領域に当該情報を記憶することができる。
すなわち、図3に示すように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10において、撮影により得られて記録メディア42Aに記憶される画像ファイル60はExif規格に対応しているため、スタートコード領域60A、タグ領域60B、サムネイル画像領域60C、及び主画像領域60Dが含まれている。ここで、タグ領域60Bには、メインメニュー画面上で予め設定された各種情報が記憶されることになる。
なお、タグ領域60Bに記憶可能な情報として、本実施の形態では、当該画像ファイルを得るための撮影に関する撮影情報(ストロボの発光状態を示す情報、絞りの状態を示す情報、撮影日時を示す情報、フォーカスエリアを示す情報等)や、デジタルカメラ10で設定されていた撮影条件(マニュアル撮影、オート撮影、プログラム撮影、マクロ撮影、移動体撮影、夜景撮影、人物撮影等)を示す情報等が予め設定できるものとして構成されている。
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の作用を説明する。まず、撮影モードが設定されている場合の全体的な処理の流れについて簡単に説明する。
まず、CCD14による光学ユニット13を介した撮像が行なわれ、被写体像を示す信号がCCD14から順次出力される。そして、CCD14から出力された信号は順次CDS16に入力されて相関二重サンプリング処理が施された後にADC18に入力され、ADC18は、CDS16から入力されたR(赤)、G(緑)、B(青)の信号を各々12ビットのR、G、B信号(デジタル画像データ)に変換して画像入力コントローラ20に出力する。
画像入力コントローラ20は内蔵しているラインバッファにADC18から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦第2メモリ40の所定領域に格納する。
第2メモリ40の所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU32による制御下で画像信号処理回路22によって読み出され、これらにAE・AWB検出回路36により検出された物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行なうと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって8ビットのデジタル画像データを生成し、更にYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号を第2メモリ40の上記所定領域とは異なる領域に格納する。
なお、LCD30は、CCD14による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されているが、このようにLCD30をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、表示制御回路28を介して順次LCD30に出力する。これによってLCD30にスルー画像が表示されることになる。
ここで、レリーズボタン56Aがユーザによって半押し状態とされた場合、前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされた場合、この時点で第2メモリ40に格納されているYC信号を、圧縮・伸張処理回路24によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に記録メディア42AにExifフォーマットの画像ファイルとして記憶する。この際、当該画像ファイルのタグ領域には、予めメインメニュー画面上で当該タグ領域に記憶すべき情報として設定された情報が記憶されることになる。
なお、レリーズボタン56Aを操作する際にユーザは、必要に応じて所望のフォーカスエリアを十字カーソルボタン56Dに対する操作により指定する。これにより、所望の位置にピントが合った画像を得ることができる。
次に、図4を参照して、再生モードが設定されている場合にデジタルカメラ10で実行される再生処理について説明する。なお、図4は、このときデジタルカメラ10のCPU32で所定期間(本実施の形態では、0.5秒)毎に実行される再生処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップ100では、予め定められた画像ファイルにより示される画像を再生画像とした再生画面をLCD30に表示制御回路28を介して表示する。なお、ここでは、予め定められた画像ファイルとして、例えば、撮影日時が最も新しい画像ファイルを適用する。
ここで、図5(A)を参照して、上記再生画面について説明する。
本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、再生画像の縦横比を3:4とし、LCD30の表示領域の縦横比を9:16として再生画面が表示される。これにより、再生画像の縦横比とLCD30の表示領域の縦横比とが異なるため、LCD30に再生画像全体をできるだけ大きく表示してもLCD30の表示領域に空スペースができる。そこで、同図に示す例では、LCD30の表示領域における左側のスペースを再生表示領域E1とし、右側のスペースを情報表示領域E2としている。なお、情報表示領域E2には、ユーザの操作に応じた各種情報を表示するようにしており、ステップ100では再生画像の撮影情報を表示する。
ステップ102では、ユーザによる操作部56の操作状態を示す操作信号の入力待ちを行ない、次のステップ104では、入力された操作信号がユーザによりメニューキー56Eが操作されたことを示すものであったか否かを判定し、当該判定が否定判定となった場合はステップ106に移行して、操作信号に応じた再生に関する動作を実行し、その後に本再生処理プログラムを終了する。
一方、ステップ104で肯定判定となった場合はステップ105に移行し、LCD30の再生表示領域E1に表示されている画像を示すデジタル画像データ(画像ファイル)を処理対象としたメニュー項目を情報表示領域E2に表示する。
なお、ここでは、一例として図5(B)に示すように、上記撮影情報に代えて、消去、プリント予約、リサイズ等の処理をメニュー項目として表示すると共に、当該メニュー項目の何れかの選択位置を示す選択カーソルC1を表示する。
この場合、ユーザは、十字カーソルボタン56Dの上方向矢印キー及び下方向矢印キーの操作により選択カーソルC1を所望のメニュー項目を示す位置に移動させた後、実行キー56Fを押圧操作することにより、所望のメニュー項目を選択する。
なお、同図にメニュー項目として示した「消去」はデジタル画像データの削除を、「プリント予約」はデジタル画像データのプリント条件等の設定を、「リサイズ(表示エリア指定)」及び「リサイズ(表示エリア自動)」はデジタル画像データの低解像度化を、それぞれ行なうための項目である。
ステップ108では、ユーザによるメニュー項目の選択待ちを行ない、次のステップ110では、選択されたメニュー項目(図5(B)に示す例では、実行キー56Fが操作された時点で選択カーソルC1が位置されたメニュー項目)がリサイズ処理の実行を示すものであったか否かを判定する。リサイズ処理の実行を示すメニュー項目(図5(B)に示す例では、「リサイズ(表示エリア自動)」又は「リサイズ(表示エリア指定)」)が選択された場合は当該判定が肯定判定となり、ステップ114に移行する。一方、ステップ110で否定判定となった場合はステップ112に移行し、リサイズ処理以外の選択されたメニュー項目に応じた処理を実行し、その後に本再生処理プログラムを終了する。
ところで、デジタルカメラ10では、リサイズ処理を実行する際に、リサイズ処理後の解像度として用途に応じた規格に対応する複数の解像度の何れかがユーザによって選択されるようになっており、このために、用途に応じた規格に対応する互いに異なる解像度とされた複数の画像をサンプル画像として表示することにより、リサイズ処理後の画質を事前に目視により確認できるようにしている。
そこで、ステップ114では、リサイズ処理の対象となる被写体像(再生表示領域E1に表示されている画像)におけるサンプル画像として表示する表示エリアを設定すべく、当該表示エリアをユーザの指定により設定するか否かを判定する。ここで、ユーザにより選択されたメニュー項目が表示エリアをユーザが指定した領域とすることを示すもの(図5(B)に示す例では、「リサイズ(表示エリア指定)」)であった場合は当該判定が肯定判定となってステップ116に移行し、ユーザの操作に応じて指定された領域を表示エリアとして設定し、その後にステップ119に移行する。
例えば、当該表示エリアの設定は、再生画像に重ねて、ユーザの十字カーソルボタン56Dの操作に応じて再生画像上を移動可能な所定大きさの矩形枠(図8に示す矩形枠58と同様の枠)を表示すると共に、ユーザにより実行キー56Fが操作された時点で当該矩形枠により示される領域が指定されたことを確定し、当該領域を表示エリアとすることにより行なうことができる。
一方、ステップ114で否定判定となった場合はユーザにより表示エリアを自動的に設定するメニュー項目(図5(B)に示す例では、「リサイズ(表示エリア自動)」)が選択されたものと判断してステップ118に移行し、表示エリア自動設定処理を実行する。
ここで、図6を参照しながら当該表示エリア自動設定処理について説明する。なお、図6は、このときCPU32により実行される表示エリア自動設定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップ130では、再生中の被写体像を示すデジタル画像データを当該被写体像と同様の2次元平面状に第2メモリ40に展開(マッピング)し、次のステップ132では、展開したデジタルデータを参照して、再生中の被写体像を一例として図7に示すように所定の区分領域に区分(図7に示す例では、縦方向及び横方向にそれぞれ10等分に区分)したときの各区分領域毎にAF評価値を導出するようにAF検出回路34を動作させることによって、各区分領域毎のAF評価値を取得する。
次のステップ136では、AF評価値が最大となる区分領域を特定し、次のステップ138にて、特定した区分領域を表示エリアとして設定すると共に、当該特定した表示エリアを認識させるべく、再生画像に重ねて表示エリアを示す矩形枠を表示し(図8に示す矩形枠58と同様の枠)、その後に本表示エリア自動設定処理プログラムを終了して再生処理プログラム(図4参照)のステップ119に移行する。
ステップ119では、表示エリアとして設定された領域の画像を示すデジタル画像データに基づき、用途に応じた規格に対応する互いに異なる解像度とされた複数のデジタル画像データを生成する。これにより、各々解像度のみが互いに異なる複数のサンプル画像が表示可能となる。
なお、各デジタル画像データは、例えば、表示エリア内の画像を示すデジタル画像データから、解像度に応じて予め定められた画素数毎に画素データを間引くことにより生成される。
次のステップ120では、生成した複数のデジタル画像データにより示されるサンプル画像をLCD30に表示する。
このとき、一例として図8に示すように、情報表示領域E2に対し、各サンプル画像を縦方向に並べて配置する。また、同図に示すように、サンプル画像の何れかの選択位置を示す選択カーソルC2を何れかのサンプル画像に重ねて表示すると共に、各サンプル画像に重ねて、それぞれのサンプル画像を選択した場合の、再生画像表示領域E1に表示された画像を示すデジタル画像データのリサイズ処理後の情報容量(同図における「0.3M」、「1M」及び「3M」)を表示する。また、同図に示すように、再生表示領域E1に再生中の被写体像におけるサンプル画像として表示されている領域を示す矩形枠58を当該被写体像に重ねて表示している。
なお、同図に示す例では、各サンプル画像を同じ大きさでLCD30に表示するために、サンプル画像を構成する全画素をそれぞれ各サンプル画像の解像度に応じて等倍することによりサンプル画像を拡大して表示している。このため、各サンプル画像の画質の違いが判断しやすくなる。
この場合、ユーザは、サンプル画像を参照しつつ情報容量と画質とを考慮して何れの解像度を適用するかを決定し、十字カーソルボタン56Dの上方向矢印キー及び下方向矢印キーを操作して、決定した解像度とされたサンプル画像を示す位置に選択カーソルC2を移動させた後、実行キー56Fを押圧操作する。
なお、図8に示す例では、3つのサンプル画像がLCD30に表示されているが、表示すべきサンプル画像の数が多く、一画面に表示できない場合には、十字カーソルボタン56Dの上方向矢印キー及び下方向矢印キーの操作に応じて、各サンプル画像を上下方向に順次スクロール表示可能に構成することもできる。
次のステップ122では、ユーザによる解像度の選択待ちを行ない、次のステップ124では、再生表示領域E1に表示された画像を示すデジタル画像データを、ユーザによって選択された解像度(図8に示す例では、実行キー56Fが操作された時点で選択カーソルC2が位置されたサンプル画像の解像度)となるようにリサイズ処理を施し、得られたデジタル画像データを記録メディア42Aに記録し、その後に本再生処理プログラムを終了する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、CCD14による撮像によって被写体像を示すデジタル画像データを取得し、前記デジタル画像データから、互いに異なる解像度とされた複数のデジタル画像データを生成し、当該複数のデジタル画像データによって示されるサンプル画像をLCD30に表示し、LCD30に表示した互いに異なる解像度とされた複数のサンプル画像のうちの何れかの選択指示を操作部56を介して入力させ、入力された選択指示により示されるサンプル画像の解像度とされた前記被写体像を示すデジタル画像データを記録メディア42Aに記録しているので、撮像により取得されたデジタル画像データを短時間で所望の解像度とすることができる。
また、本実施の形態によれば、表示エリア自動設定処理において、被写体像を複数の区分領域に区分し、CCD14により取得されたデジタル画像データのAF評価値が最大となる区分領域をCPU32により特定し、当該区分領域内の画像を示すデジタル画像データから、各サンプル画像を示す複数のデジタル画像データを生成しているので、被写体像において高周波成分が最も多く含まれる領域(コントラストが最も高い領域)の画像が表示エリアとして設定されて互いに異なる解像度とされたサンプル画像として表示され、画質の違いが判断しやすくなる。
さらに、本実施の形態によれば、操作部56を介した被写体像の所望の位置の指定を可能とし、操作部56を介したメニュー項目の選択状況に応じて、複数のデジタル画像データを生成する際に用いる前記デジタル画像データを、CPU32により特定された区分領域内の画像を示すデジタル画像データと操作部56を介して指定された位置が含まれる一部領域内の画像を示すデジタル画像データとの何れか一方に選択的に切り換える(ステップ114の処理に相当。)ので、前者のデジタル画像データに切り換えることにより、表示エリア自動設定処理により自動的に表示エリアを設定でき、後者のデジタル画像データに切り換えることにより、画質の違いを判断するための画像として被写体像の好みの領域や主要被写体像が含まれる領域などを表示させることができる。
さらに、本実施の形態によれば、前記予め定められた複数の解像度を、各々用途に応じた規格に対応する解像度としているので、用途に応じた解像度を適確に選択することができる。
なお、本実施の形態では、表示エリアを自動的に設定するか指定により設定するかを判定し、動作を切り換える(図4のステップ114乃至ステップ118の処理に相当する)形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、常に表示エリア自動設定処理により表示エリアを設定するようにしてもよい。
また、本実施の形態に係る表示エリア自動設定処理においては、被写体像において高周波成分が最も多く含まれる領域(コントラストが最も高い領域)を表示エリアとして設定するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、被写体像全体を表示エリアとして設定してもよいし、撮影時にAF制御を行ったフォーカスエリアを表示エリアとして設定してもよい。なお、フォーカスエリアを表示エリアとして設定する場合には、画像ファイルのタグに撮影情報の1つとしてフォーカスエリアを記憶するか、画像ファイルに応じたフォーカスエリアを記憶するためのテーブルを設ける等して、何らかの形で画像ファイルに応じたフォーカスエリアを記憶しておく必要がある。
このように、本実施の形態で説明したフローチャート(図4及び図6参照)の処理の流れは一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、以上のデジタルカメラ10の構成(図1乃至図3参照)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。