JP2005101081A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板処理装置内の複数の空間にケミカル制御されたエアーを供給する際に、エアー供給手段のサイズを増大させることなく、各空間でのケミカル汚染を防止することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】現像処理ブロック4の外側の上部81a付近であって主搬送領域48の直上にケミカルフィルタユニット170を、また、現像処理ブロック4の外側の上部81b付近であってローカル搬送領域49の直上に180を、それぞれ配設する。ローカルフィルタユニット180はケミカルフィルタユニット170においてケミカル制御されたエアーの供給を受けるとともに、ローカルフィルタユニット180において、このケミカル制御されたエアーからパーティクルの除去を行う。これにより、ローカル搬送領域49の直上に配設するファンユニットのサイズを小型化することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、半導体基板、液晶表示器のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、光ディスク用の基板などの基板(以下、単に「基板」と称する)に熱処理等の所定の処理を施す基板処理装置に関するもので、特に、ローカル搬送領域へのケミカル制御されたエアーの供給に関する。
近年の半導体ウェハの製造において、高密度化、高集積化の要求にともない、半導体ウェハ上に形成される回路パターンを微細化する技術が要求されている。その要求により、半導体ウェハの製造工程では、レジストとして化学増幅型レジスを使用し、この化学増幅型レジストが塗布された基板に対して露光処理、熱処理および現像処理を施すことによって基板上にレジスト膜のパターンを形成することができる技術が提案されている。
ここで、化学増幅型レジストを使用してレジスト膜にパターンを形成する処理では、まず、露光処理において、化学増幅型レジストによって形成されたレジスト膜に対して光を照射する。これにより、この光が照射された照射部分に酸触媒が生成されてレジスト膜中に3次元分布を有するパターンが潜像した状態が形成される。次に、露光処理が施された基板に対して加熱処理を施すと、当該照射部分に生成した酸触媒の触媒作用によって現像液に対して溶解速度の変化を引き起こす化学反応が活性化される。続いて、基板を冷却処理を施すことにより、この化学反応がほぼ停止する。そして、基板に対して現像処理を施すことにより、基板上にレジスト膜のパターンが浮かび上がることとなる。
このように、化学増幅型レジストは露光によりレジスト膜から酸が生成し、この酸が加熱処理により拡散して触媒として作用し、レジストの主成分であるベース樹脂を分解したり分子構造を変えて現像液に対して可溶化或いは不可溶化するものであり、雰囲気中にこの酸を中和するアルカリが混入することを嫌う。そのため、基板処理装置内の雰囲気をアルカリ除去されたエアーによって満たす必要があり、装置内に清浄空気のダウンフローを形成するファンユニットの中にはアルカリを除去するためのケミカルフィルタが設けられている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特開2002−184678号公報 特開2003−053124号公報
ところで、基板処理装置内が複数の空間に分けられている場合、複数の空間のそれぞれにアルカリ成分が除去されたエアーを供給するためには、それぞれの空間に対応したファンユニットを設けるか、または、すべての空間に一括してエアーを供給することができるファンユニットを設ける必要がある。
しかし、特許文献1および特許文献2の基板処理装置のように、1つのファンフィルタユニットを使用し、一括して複数の領域に向けてアルカリ成分を除去してアルカリ制御されたエアーを供給する場合、ファンフィルタユニットのサイズが大型化して、製造コストが増大する。
また、複数の領域のそれぞれに対応してケミカル制御されたエアーを供給するファンフィルタユニットを別個に設けた場合、同様なファンフィルタが複数必要となるため、製造コストが増加するとともに、ファンフィルタユニットの維持コストも増大する。
そこで、基板処理装置内の複数の空間にケミカル制御されたエアーを供給する際に、エアー供給手段のサイズを増大させることなく、各空間でのケミカル汚染を防止することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に所定の処理を施す基板処理装置であって、装置内の第1の空間にケミカル制御されたエアーを供給する第1のエアー供給手段と、装置内の第2の空間にケミカル制御されたエアーを供給する第2のエアー供給手段と、を備え、前記第2のエアー供給手段は、配管を介して前記第1のエアー供給手段から導入されたケミカル制御されたエアーを前記第2の空間に供給することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記第2のエアー供給手段は、前記第1のエアー供給手段においてケミカル成分が除去されたエアーの導入を受けるとともに、前記第2のエアー供給手段において前記ケミカル成分が除去されたエアーからパーティクルを除去して前記第2の空間にケミカル制御されたエアーを供給することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記第2のエアー供給手段は、前記第1のエアー供給手段においてケミカル成分が除去されるとともにパーティクルが除去されたエアーの導入を受けることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理装置において、前記第1の空間は、基板処理部との間で前記基板の受渡しを行う主搬送部の搬送領域である主搬送領域であり、前記第2の空間は、前記基板処理部によって前記主搬送領域と隔てられており、前記基板処理部において前記基板の搬送を行うローカル搬送部の搬送領域であるローカル搬送領域であることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の基板処理装置において、前記基板処理部は、前記基板上に形成されたレジスト膜に対して露光処理が施された後に、前記基板に対して熱処理を施す処理部であることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理装置において、前記第1の空間は、基板処理部との間で前記基板の受渡しを行う主搬送部の搬送領域である主搬送領域であり、前記第2の空間は、前記基板処理部の内部空間であることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、基板に所定の処理を施す処理部と、前記処理部に対して基板の受渡しを行う単一の主搬送部とを含んで単一の処理ブロックを構成し、前記処理ブロックを並設して構成される基板処理装置であって、前記各処理ブロックには、当該処理ブロックに基板を受け入れるために基板を載置する入口基板載置部と、当該処理ブロックから基板を払い出すために基板を載置する出口基板載置部とが区別して設けられ、前記各処理ブロックの主搬送部は、前記入口基板載置部と前記出口基板載置部とを介して基板の受渡しを行うとともに、前記処理ブロックのうち少なくとも1つの処理ブロックは、前記主搬送部の搬送領域である主搬送領域にケミカル制御されたエアーを供給する第1のエアー供給手段と、前記処理部によって前記主搬送領域と隔てられており、前記処理部において前記基板の搬送を行うローカル搬送部の搬送領域であるローカル搬送領域にケミカル制御されたエアーを供給する第2のエアー供給手段と、を備え、前記第2のエアー供給手段は、配管を介して前記第1のエアー供給手段から導入されたケミカル制御されたエアーをローカル搬送領域に供給することを特徴とする。
請求項1から請求項6に記載の発明によれば、第2のエアー供給手段は、配管を介して第1のエアー供給手段によってケミカル制御されたエアーの導入を受ける。これにより、第2のエアー供給手段にケミカル制御を施すための設備を設けることなく、第2の空間にケミカル制御されたエアーを供給することができる。そのため、第1の空間および第2の空間において基板がケミカル汚染されることを防止するとともに、第2のエアー供給手段を小型化するとともに、装置の製造コストを低減することができる。
また、請求項1から請求項6に記載の発明によれば、第2のエアー供給手段にケミカル制御のための設備を設ける必要がないため、第2のエアー手段の製造コストおよび維持コストを低減することができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、第2のエアー供給手段にケミカル成分を除去するための設備を設ける必要がない。そのため、第2のエアー供給手段のサイズを小型化するとともに、装置の製造コストを低減することができる。
特に、請求項3に記載の発明によれば、第2のエアー供給手段にケミカル成分を除去するための設備とパーティクルを除去するための設備とを設ける必要がない。そのため、第2のエアー供給手段のサイズをさらに小型化することができる。
特に、請求項4に記載の発明によれば、主搬送領域は第1のエアー供給手段から、また、ローカル搬送領域は、第2のエアー供給手段から、それぞれケミカル制御されたエアーを供給することができる。そのため、主搬送領域およびローカル搬送領域において基板がケミカル汚染されることを防止することができ、良好な基板処理を施すことができる。
特に、請求項5に記載の発明によれば、レジスト膜が形成された基板について、露光処理が完了した後にローカル搬送領域に搬送された場合であっても、当該レジスト膜や基板自体がケミカル成分によって汚染されることを防止できる。そのため、基板処理部において良好に基板処理を施すことができる。
特に、請求項6に記載の発明によれば、主搬送領域は第1のエアー供給手段から、また、基板処理部は第2のエアー供給手段から、それぞれケミカル制御されたエアーを供給することができる。そのため、主搬送領域および基板処理部において基板がケミカル汚染されることを防止することができ、良好な基板処理を施すことができる。
請求項7に記載の発明によれば、各処理ブロックの主搬送部を同時並行的に作動させることができる。そのため、各処理部に対する基板の受渡しの速度を等価的に向上させることができ、基板処理装置のスループットを向上させることができる。
また、請求項7に記載の発明によれば、入口基板載置部と出口基板載置部とが区別して設けられている。これにより、その処理ブロックに受け入れる基板と、その処理ブロックから払い出す基板とが、基板載置部と干渉することがないため、各処理ブロック間の基板搬送を円滑に行うことができる。
さらに、請求項7に記載の発明によれば、処理ブロックのうち少なくとも1つの処理ブロックは、第1のエアー供給手段と第2のエアー供給手段とを有し、第2のエアー供給手段は、配管を介して第1のエアー供給手段によってケミカル制御されたエアーの導入を受ける。これにより、第2のエアー供給手段にケミカル制御を施すための設備を設けることなく、ローカル搬送領域にケミカル制御されたエアーを供給することができる。そのため、主搬送領域およびローカル搬送領域において基板がケミカル汚染されることを防止するとともに、第2のエアー供給手段を小型化するとともに、装置の製造コストを低減することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<1.第1の実施の形態>
<1.1.基板処理装置の構成>
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態の基板処理装置の平面図である。また、図2は基板処理装置の液処理部の正面図であり、図3は熱処理部の正面図であり、図4は基板載置部の周辺構成を示す図である。なお、図1から図4にはそれらの方向関係を明確にするためZ軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を付している。
本実施形態の基板処理装置は、半導体ウェハ等の基板に反射防止膜やフォトレジスト膜を塗布形成するとともに、パターン露光後の基板に現像処理を行う装置である。なお、本発明に係る基板処理装置の処理対象となる基板は半導体ウェハに限定されるものではなく、液晶表示器用のガラス基板等であっても良い。また、本発明に係る基板処理装置の処理内容は塗布膜形成や現像処理に限定されるものではなく、エッチング処理や洗浄処理であっても良い。
本実施形態の基板処理装置は、インデクサブロック1、バークブロック2、レジスト塗布ブロック3、現像処理ブロック4およびインターフェイスブロック5の5つの処理ブロックを並設して構成されている。インターフェイスブロック5には本基板処理装置とは別体の外部装置である露光装置(ステッパ)が接続配置されている。
インデクサブロック1は、複数のキャリアC(本実施形態では4個)を並べて載置する載置台11と、各キャリアCから未処理の基板Wを取り出すとともに、各キャリアCに処理済みの基板Wを収納する基板移載機構12とを備えている。基板移載機構12は、載置台11に沿って(Y方向に沿って)水平移動可能な可動台12aを備えており、この可動台12aに基板Wを水平姿勢で保持する保持アーム12bが搭載されている。保持アーム12bは、可動台12a上を昇降(Z方向)移動、水平面内の旋回移動、および旋回半径方向に進退移動可能に構成されている。これにより、基板移載機構12は、保持アーム12bを各キャリアCにアクセスさせて未処理の基板Wの取り出しおよび処理済みの基板Wの収納を行うことができる。すなわち、基板移載機構12は、載置台11、インデクサブロック1の外壁16、および隔壁13とによって囲まれる空間である主搬送領域18にて移動可能に設けられている。
なお、キャリアCの形態としては、基板Wを密閉空間に収納するFOUP(front opening unified pod)の他に、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドや収納基板Wを外気に曝すOC(open cassette)であっても良い。
インデクサブロック1に隣接してバークブロック2が設けられている。インデクサブロック1とバークブロック2との間には、雰囲気遮断用の隔壁13が設けられている。この隔壁13にインデクサブロック1とバークブロック2との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS1,PASS2が上下に積層して設けられている。
上側の基板載置部PASS1は、インデクサブロック1からバークブロック2へ基板Wを搬送するために使用される。基板載置部PASS1は3本の支持ピンを備えており、インデクサブロック1の基板移載機構12はキャリアCから取り出した未処理の基板Wを基板載置部PASS1の3本の支持ピン上に載置する。そして、基板載置部PASS1に載置された基板Wを後述するバークブロック2の搬送ロボットTR1が受け取る。一方、下側の基板載置部PASS2は、バークブロック2からインデクサブロック1へ基板Wを搬送するために使用される。基板載置部PASS1も3本の支持ピンを備えており、バークブロック2の搬送ロボットTR1は処理済みの基板Wを基板載置部PASS2の3本の支持ピン上に載置する。そして、基板載置部PASS1に載置された基板Wを基板移載機構12が受け取ってキャリアCに収納する。なお、後述する基板載置部PASS3〜PASS10の構成も基板載置部PASS1,PASS2と同じである。
基板載置部PASS1,PASS2は、隔壁13の一部に部分的に貫通して設けられている。また、基板載置部PASS1,PASS2には、基板Wの有無を検出する光学式のセンサ(図示省略)が設けられており、各センサの検出信号に基づいて基板移載機構12やバークブロック2の搬送ロボットTR1が、基板載置部PASS1,PASS2に対して基板Wを受け渡しできる状態にあるか否かを判断する。
次に、バークブロック2について説明する。バークブロック2は、露光時に発生する定在波やハレーションを減少させるために、フォトレジスト膜の下地に反射防止膜を塗布形成するための処理ブロックである。バークブロック2は、基板Wの表面に反射防止膜を塗布形成するための下地塗布処理部BRCと、反射防止膜の塗布形成に付随する熱処理を行う2つの熱処理タワー21,21と、下地塗布処理部BRCおよび熱処理タワー21,21に対して基板Wの受け渡しを行う搬送ロボットTR1とを備える。
バークブロック2においては、搬送ロボットTR1を挟んで下地塗布処理部BRCと熱処理タワー21,21とが対向して配置されている。具体的には、下地塗布処理部BRCが装置正面側に、2つの熱処理タワー21,21が装置背面側に、それぞれ位置している。また、熱処理タワー21,21の正面側には図示しない熱隔壁を設けている。下地塗布処理部BRCと熱処理タワー21,21とを隔てて配置するとともに熱隔壁を設けることにより、熱処理タワー21,21から下地塗布処理部BRCに熱的影響を与えることを回避しているのである。
下地塗布処理部BRCは、図2に示すように、同様の構成を備えた3つの塗布処理ユニットBRC1,BRC2,BRC3を下から順に積層配置して構成されている。なお、3つの塗布処理ユニットBRC1,BRC2,BRC3を特に区別しない場合はこれらを総称して下地塗布処理部BRCとする。各塗布処理ユニットBRC1,BRC2,BRC3は、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック22、このスピンチャック22上に保持された基板W上に反射防止膜用の塗布液を吐出する塗布ノズル23およびスピンチャック22上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。
図3に示すように、インデクサブロック1に近い側の熱処理タワー21には、基板Wを所定の温度にまで加熱する6個のホットプレートHP1〜HP6と、加熱された基板Wを冷却して所定の温度にまで降温するとともに基板Wを当該所定の温度に維持するクールプレートCP1〜CP3とが設けられている。この熱処理タワー21には、下から順にクールプレートCP1〜CP3、ホットプレートHP1〜HP6が積層配置されている。一方、インデクサブロック1から遠い側の熱処理タワー21には、レジスト膜と基板Wとの密着性を向上させるためにHMDS(ヘキサメチルジシラザン)の蒸気雰囲気で基板Wを熱処理する3個の密着強化処理部AHL1〜AHL3が下から順に積層配置されている。なお、図3において「×」印で示した箇所には配管配線部や、予備の空きスペースが割り当てられている。
このように塗布処理ユニットBRC1〜BRC3や熱処理ユニット(ホットプレートHP1〜HP6、クールプレートCP1〜CP3、密着強化処理部AHL1〜AHL3)を多段に積層配置することにより、基板処理装置の占有スペースを小さくしてフットプリントを削減することができる。また、2つの熱処理タワー21,21を並設することによって、熱処理ユニットのメンテナンスが容易になるとともに、熱処理ユニットに必要なダクト配管や給電設備をあまり高い位置にまで引き延ばす必要がなくなるという利点がある。
図5は、搬送ロボットTR1を説明するための図である。図5(a)は搬送ロボットTR1の平面図であり、(b)は搬送ロボットTR1の正面図である。搬送ロボットTR1は、基板Wを略水平姿勢で保持する2個の保持アーム6a,6bを上下に近接させて備えている。保持アーム6a,6bは、先端部が平面視で「C」字形状になっており、この「C」字形状のアームの内側から内方に突き出た複数本のピン7で基板Wの周縁を下方から支持するようになっている。
搬送ロボットTR1の基台8は装置基台(装置フレーム)に対して固定設置されている。この基台8上に、ガイド軸9cが立設されるとともに、螺軸9aが回転可能に立設支持されている。また、基台8には螺軸9aを回転駆動するモータ9bが固定設置されている。そして、螺軸9aには昇降台10aが螺合されるとともに、昇降台10aはガイド軸9cに対して摺動自在とされている。このような構成により、モータ9bが螺軸9aを回転駆動することにより、昇降台10aがガイド軸9cに案内されて鉛直方向(Z方向)に昇降移動するようになっている。
また、昇降台10a上にアーム基台10bが鉛直方向に沿った軸心周りに旋回可能に搭載されている。昇降台10aには、アーム基台10bを旋回駆動するモータ10cが内蔵されている。そして、このアーム基台10b上に上述した2個の保持アーム6a,6bが上下に配設されている。各保持アーム6a,6bは、アーム基台10bに装備されたスライド駆動機構(図示省略)によって、それぞれ独立して水平方向(アーム基台10bの旋回半径方向)に進退移動可能に構成されている。
このような構成によって、図5(a)に示すように、搬送ロボットTR1は2個の保持アーム6a,6bをそれぞれ個別に基板載置部PASS1,PASS2、熱処理タワー21に設けられた熱処理ユニット、下地塗布処理部BRCに設けられた塗布処理ユニットおよび後述する基板載置部PASS3,PASS4に対してアクセスさせて、それらとの間で基板Wの授受を行うことができる。すなわち、搬送ロボットTR1は、熱処理タワー21、隔壁13、25、および下地塗布処理部BRCによって囲まれる空間である主搬送領域28にて移動可能に設けられている。
次に、レジスト塗布ブロック3について説明する。バークブロック2と現像処理ブロック4との間に挟み込まれるようにしてレジスト塗布ブロック3が設けられている。このレジスト塗布ブロック3とバークブロック2との間にも、雰囲気遮断用の隔壁25が設けられている。この隔壁25にバークブロック2とレジスト塗布ブロック3との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS3,PASS4が上下に積層して設けられている。基板載置部PASS3,PASS4は、上述した基板載置部PASS1,PASS2と同様の構成を備えている。
上側の基板載置部PASS3は、バークブロック2からレジスト塗布ブロック3へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、バークブロック2の搬送ロボットTR1が基板載置部PASS3に載置した基板Wをレジスト塗布ブロック3の搬送ロボットTR2が受け取る。一方、下側の基板載置部PASS4は、レジスト塗布ブロック3からバークブロック2へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、レジスト塗布ブロック3の搬送ロボットTR2が基板載置部PASS4に載置した基板Wをバークブロック2の搬送ロボットTR1が受け取る。
基板載置部PASS3,PASS4は、隔壁25の一部に部分的に貫通して設けられている。また、基板載置部PASS3,PASS4には、基板Wの有無を検出する光学式のセンサ(図示省略)が設けられており、各センサの検出信号に基づいて搬送ロボットTR1,TR2が基板載置部PASS3,PASS4に対して基板Wを受け渡しできる状態にあるか否かを判断する。さらに、基板載置部PASS3,PASS4の下側には、基板Wを大まかに冷却するための水冷式の2つのクールプレートWCPが隔壁25を貫通して上下に設けられている。
レジスト塗布ブロック3は、バークブロック2にて反射防止膜が塗布形成された基板W上にフォトレジスト膜を塗布形成するための処理ブロックである。なお、本実施形態では、フォトレジストとして化学増幅型レジストを用いている。レジスト塗布ブロック3は、下地塗布された反射防止膜の上にフォトレジスト膜を塗布形成するレジスト塗布処理部SCと、レジスト塗布処理に付随する熱処理を行う2つの熱処理タワー31,31と、レジスト塗布処理部SCおよび熱処理タワー31,31に対して基板Wの受け渡しを行う搬送ロボットTR2とを備える。
レジスト塗布ブロック3においては、搬送ロボットTR2を挟んでレジスト塗布処理部SCと熱処理タワー31,31とが対向して配置されている。具体的には、レジスト塗布処理部SCが装置正面側に、2つの熱処理タワー31,31が装置背面側に、それぞれ位置している。また、熱処理タワー31,31の正面側には図示しない熱隔壁を設けている。レジスト塗布処理部SCと熱処理タワー31,31とを隔てて配置するとともに熱隔壁を設けることにより、熱処理タワー31,31からレジスト塗布処理部SCに熱的影響を与えることを回避しているのである。
レジスト塗布処理部SCは、図2に示すように、同様の構成を備えた3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3を下から順に積層配置して構成されている。なお、3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3を特に区別しない場合はこれらを総称してレジスト塗布処理部SCとする。各塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3は、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック32、このスピンチャック32上に保持された基板W上にフォトレジストを吐出する塗布ノズル33およびスピンチャック32上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。
図3に示すように、インデクサブロック1に近い側の熱処理タワー31には、基板Wを所定の温度にまで加熱する6個の加熱部PHP1〜PHP6が下から順に積層配置されている。一方、インデクサブロック1から遠い側の熱処理タワー31には、加熱された基板Wを冷却して所定の温度にまで降温するとともに基板Wを当該所定の温度に維持するクールプレートCP4〜CP9が下から順に積層配置されている。
各加熱部PHP1〜PHP6は、基板Wを載置して加熱処理を行う通常のホットプレートの他に、そのホットプレートと隔てられた上方位置に基板Wを載置しておく基板仮置部と、該ホットプレートと基板仮置部との間で基板Wを搬送するローカル搬送機構34(図1参照)とを備えた熱処理ユニットである。ローカル搬送機構34は、昇降移動および進退移動が可能に構成されるとともに、冷却水を循環させることによって搬送過程の基板Wを冷却する機構を備えている。
ローカル搬送機構34は、加熱部PHP1〜PHP6のそれぞれに設けられた搬送機構であり、上記ホットプレートおよび基板仮置部を挟んで搬送ロボットTR2とは反対側、すなわち装置背面側に設置されている。また、ローカル搬送機構34は、レジスト塗布ブロック3の外壁36、隔壁25、隔壁35、および熱処理タワー31とに囲まれる空間であるローカル搬送領域39にて昇降する。
ここで、ローカル搬送領域39は、図1に示すように、熱処理タワー31によって主搬送領域38と隔てられた空間であり、後述するように熱雰囲気の漏出防止を目的として加熱部PHP1〜PHP6のそれぞれにローカル搬送機構34を追加したために必要となった空間である。
そして、基板仮置部は搬送ロボットTR2側およびローカル搬送機構34側の双方に対して開口している一方、ホットプレートはローカル搬送機構34側のみ開口し、搬送ロボットTR2側には閉塞している。従って、基板仮置部に対しては搬送ロボットTR2およびローカル搬送機構34の双方がアクセスできるが、ホットプレートに対してはローカル搬送機構34のみがアクセス可能である。
このような構成を備える各加熱部PHP1〜PHP6に基板Wを搬入するときには、まず搬送ロボットTR2が基板仮置部に基板Wを載置する。そして、ローカル搬送機構34が基板仮置部から基板Wを受け取ってホットプレートまで搬送し、該基板Wに加熱処理が施される。ホットプレートでの加熱処理が終了した基板Wは、ローカル搬送機構34によって取り出されて基板仮置部まで搬送される。このときに、ローカル搬送機構34が備える冷却機能によって基板Wが冷却される。その後、基板仮置部まで搬送された熱処理後の基板Wが搬送ロボットTR2によって取り出される。
このように、加熱部PHP1〜PHP6においては、搬送ロボットTR2が常温の基板仮置部に対して基板Wの受け渡しを行うだけで、ホットプレートに対する基板Wの受け渡しを行わないため、搬送ロボットTR2の温度上昇を抑制することができる。また、ホットプレートはローカル搬送機構34側のみ開口しているため、ホットプレートから漏出した熱雰囲気によって搬送ロボットTR2やレジスト塗布処理部SCが悪影響を受けることが防止される。なお、クールプレートCP4〜CP9に対しては搬送ロボットTR2が直接基板Wの受け渡しを行う。
搬送ロボットTR2の構成は、搬送ロボットTR1と全く同じである。よって、搬送ロボットTR2は2個の保持アームをそれぞれ個別に基板載置部PASS3,PASS4、熱処理タワー31に設けられた熱処理ユニット、レジスト塗布処理部SCに設けられた塗布処理ユニットおよび後述する基板載置部PASS5,PASS6に対してアクセスさせて、それらとの間で基板Wの授受を行うことができる。すなわち、搬送ロボットTR2は、熱処理タワー31、隔壁25、35、およびレジスト塗布処理部SCによって囲まれる空間である主搬送領域38にて移動可能に設けられている。
次に、現像処理ブロック4について説明する。レジスト塗布ブロック3とインターフェイスブロック5との間に挟み込まれるようにして現像処理ブロック4が設けられている。レジスト塗布ブロック3と現像処理ブロック4との間にも、雰囲気遮断用の隔壁35が設けられている。この隔壁35にレジスト塗布ブロック3と現像処理ブロック4との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS5,PASS6が上下に積層して設けられている。基板載置部PASS5,PASS6は、上述した基板載置部PASS1,PASS2と同様の構成を備えている。
上側の基板載置部PASS5は、レジスト塗布ブロック3から現像処理ブロック4へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、レジスト塗布ブロック3の搬送ロボットTR2が基板載置部PASS5に載置した基板Wを現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3が受け取る。一方、下側の基板載置部PASS6は、現像処理ブロック4からレジスト塗布ブロック3へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3が基板載置部PASS6に載置した基板Wをレジスト塗布ブロック3の搬送ロボットTR2が受け取る。
基板載置部PASS5,PASS6は、隔壁35の一部に部分的に貫通して設けられている。また、基板載置部PASS5,PASS6には、基板Wの有無を検出する光学式のセンサ(図示省略)が設けられており、各センサの検出信号に基づいて搬送ロボットTR2,TR3が基板載置部PASS5,PASS6に対して基板Wを受け渡しできる状態にあるか否かを判断する。さらに、基板載置部PASS5,PASS6の下側には、基板Wを大まかに冷却するための水冷式の2つのクールプレートWCPが隔壁35を貫通して上下に設けられている。
現像処理ブロック4は、露光された基板Wに対して現像処理を行うための処理ブロックである。現像処理ブロック4は、パターンが露光された基板Wに対して現像液を供給して現像処理を行う現像処理部SDと、現像処理に付随する熱処理を行う2つの熱処理タワー41,42と、現像処理部SDおよび熱処理タワー41,42に対して基板Wの受け渡しを行う搬送ロボットTR3とを備える。なお、搬送ロボットTR3は、上述した搬送ロボットTR1,TR2と全く同じ構成を有し、隔壁35、熱処理タワー41、42、隔壁45、および現像処理部SDによって囲まれる空間である主搬送領域48にて移動可能に設けられている。
現像処理部SDは、図2に示すように、同様の構成を備えた5つの現像処理ユニットSD1,SD2,SD3,SD4,SD5を下から順に積層配置して構成されている。なお、5つの現像処理ユニットSD1〜SD5を特に区別しない場合はこれらを総称して現像処理部SDとする。各現像処理ユニットSD1〜SD5は、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック43、このスピンチャック43上に保持された基板W上に現像液を供給するノズル44およびスピンチャック43上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。
図3に示すように、インデクサブロック1に近い側の熱処理タワー41には、基板Wを所定の温度にまで加熱する5個のホットプレートHP7〜HP11と、加熱された基板Wを冷却して所定の温度にまで降温するとともに基板Wを当該所定の温度に維持するクールプレートCP10〜CP13とが設けられている。この熱処理タワー41には、下から順にクールプレートCP10〜CP13、ホットプレートHP7〜HP11が積層配置されている。一方、インデクサブロック1から遠い側の熱処理タワー42には、6個の加熱部PHP7〜PHP12が積層配置されている。各加熱部PHP7〜PHP12は、上述した加熱部PHP1〜PHP6と同様に、基板仮置部およびローカル搬送機構47を備えた熱処理ユニットである。但し、各加熱部PHP7〜PHP12の基板仮置部はインターフェイスブロック5の搬送ロボットTR4の側には開口しているが、現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3の側には閉塞している。つまり、加熱部PHP7〜PHP12に対してはインターフェイスブロック5の搬送ロボットTR4はアクセス可能であるが、現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3はアクセス不可である。なお、熱処理タワー41に組み込まれた熱処理ユニットに対しては現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3がアクセスする。
また、ローカル搬送機構47は、基板仮置部を挟んで搬送ロボットTR3とは反対側、すなわち装置背面側に設置されており、現像処理ブロック4の外壁46、隔壁35、45、および熱処理タワー41、42とに囲まれるローカル搬送領域49にて昇降する。ここで、ローカル搬送領域49は、熱処理タワー41、42によって主搬送領域48と隔てられた空間であり、加熱処理の性能を向上させることを目的として各加熱部PHP7〜PHP12にローカル搬送機構47を追加したために必要となった空間である。
さらに、熱処理タワー42には、現像処理ブロック4と、これに隣接するインターフェイスブロック5との間で基板Wの受け渡しを行うための2つの基板載置部PASS7,PASS8が上下に近接して組み込まれている。上側の基板載置部PASS7は、現像処理ブロック4からインターフェイスブロック5へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3が基板載置部PASS7に載置した基板Wをインターフェイスブロック5の搬送ロボットTR4が受け取る。一方、下側の基板載置部PASS8は、インターフェイスブロック5から現像処理ブロック4へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、インターフェイスブロック5の搬送ロボットTR4が基板載置部PASS8に載置した基板Wを現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3が受け取る。なお、基板載置部PASS7,PASS8は、現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3およびインターフェイスブロック5の搬送ロボットTR4の両側に対して開口している。
次に、インターフェイスブロック5について説明する。インターフェイスブロック5は、現像処理ブロック4に隣接して設けられ、本基板処理装置とは別体の外部装置である露光装置に対して基板Wの受け渡しを行うブロックである。
このインターフェイスブロック5と現像処理ブロック4との間にも、雰囲気遮断用の隔壁45が設けられている。本実施形態のインターフェイスブロック5には、露光装置との間で基板Wの受け渡しを行うための搬送機構55の他に、フォトレジスト膜が形成された基板Wの周縁部を露光する2つのエッジ露光部EEWと、現像処理ブロック4内に配設された加熱部PHP7〜PHP12およびエッジ露光部EEWに対して基板Wを受け渡しする搬送ロボットTR4とを備えている。
エッジ露光部EEWは、図2に示すように、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック56や、このスピンチャック56に保持された基板Wの周縁に光を照射して露光する光照射器57などを備えている。2つのエッジ露光部EEWは、インターフェイスブロック5の中央部に上下に積層配置されている。このエッジ露光部EEWと現像処理ブロック4の熱処理タワー42とに隣接して配置されている搬送ロボットTR4は上述した搬送ロボットTR1〜TR3と同様の構成を有しており、隔壁45、インターフェイスブロック5の外壁53、およびエッジ露光部EEWによって囲まれる空間である主搬送領域59にて移動可能に設けられている。
また、図2に示すように、2つのエッジ露光部EEWの下側には基板戻し用のリターンバッファRBFが設けられ、さらにその下側には2つの基板載置部PASS9,PASS10が上下に積層して設けられている。リターンバッファRBFは、何らかの障害によって現像処理ブロック4が基板Wの現像処理を行うことができない場合に、現像処理ブロック4の加熱部PHP7〜PHP12で露光後の加熱処理を行った後に、その基板Wを一時的に収納保管しておくものである。このリターンバッファRBFは、複数枚の基板Wを多段に収納できる収納棚によって構成されている。また、上側の基板載置部PASS9は搬送ロボットTR4から搬送機構55に基板Wを渡すために使用するものであり、下側の基板載置部PASS10は搬送機構55から搬送ロボットTR4に基板Wを渡すために使用するものである。なお、リターンバッファRBFに対しては搬送ロボットTR4がアクセスを行う。
搬送機構55は、図2に示すように、Y方向に水平移動可能な可動台55aを備え、この可動台55a上に基板Wを保持する保持アーム55bを搭載している。保持アーム55bは、可動台55aに対して昇降移動、旋回動作および旋回半径方向への進退移動が可能に構成されている。このような構成によって、搬送機構55は、露光装置との間で基板Wの受け渡しを行うとともに、基板載置部PASS9,PASS10に対する基板Wの受け渡しと、基板送り用のセンドバッファSBFに対する基板Wの収納および取り出しを行う。すなわち、搬送機構55は、インターフェイスブロック5の外壁53、隔壁45、およびエッジ露光部EEWによって囲まれる空間である主搬送領域58にて移動可能に設けられている。
センドバッファSBFは、露光装置が基板Wの受け入れをできないときに、露光処理前の基板Wを一時的に収納保管するもので、複数枚の基板Wを多段に収納できる収納棚によって構成されている。
以上のインデクサブロック1、バークブロック2、レジスト塗布ブロック3、現像処理ブロック4およびインターフェイスブロック5の外側上部には後述するファンユニットによって常に清浄空気がダウンフローとして供給されており、各ブロック内でパーティクルの巻き上がりや気流によるプロセスへの悪影響を回避している。また、各ブロック内は装置の外部環境に対して若干陽圧に保たれ、外部環境からのパーティクルや汚染物質の進入などを防いでいる。
また、上述したインデクサブロック1、バークブロック2、レジスト塗布ブロック3、現像処理ブロック4およびインターフェイスブロック5は、本実施形態の基板処理装置を機構的に分割した単位である。各ブロックは、各々個別のブロック用フレーム(枠体)に組み付けられ、各ブロック用フレームを連結して基板処理装置が構成されている。
<1.2.ファンユニットの構成>
図7は、現像処理ブロック4をV−V線からみた断面の他の例を示す図である。また、図8は、本実施の形態のファンユニットの構成の一例を示す図である。ここでは、レジスト塗布ブロック3および現像処理ブロック4の上部に配設されるケミカルフィルタユニット170、180について説明する。なお、レジスト塗布ブロック3および現像処理ブロック4の上部には同様なユニットが配設されるため、ここでは、現像処理ブロック4の上部のユニットについて説明する。
図7に示すように、現像処理ブロック4の外側の上部81a付近であって主搬送領域48の直上にはケミカルフィルタユニット170が、また、上部81b付近であってローカル搬送領域49の直上には180がそれぞれ配設されている。
まず、ケミカルフィルタユニット170について説明する。ケミカルフィルタユニット170は、基板処理装置が設置されているクリーンルーム内の空気を取り込むとともに、この空気に含まれているアミンやアンモニアなどのケミカル成分を除去した清浄な空気を現像処理ブロック4内の主搬送領域48およびローカルフィルタユニット180に供給する部材である。図8に示すように、ケミカルフィルタユニット170は、主として、ケミカルフィルタ部71、チャンバ172、ファン部73、およびフィルタ部74を備える。
ケミカルフィルタ部71の内部には、不織布等のフィルタ基材に対して化学物質を吸着する吸着剤が付与されたケミカルフィルタが配設されている。また、ケミカルフィルタ部71の上部には、クリーンルーム内の空気を取り込む取込口(図示省略)が設けられている。そのため、ファン部73のファン78を回転させると、クリーンルーム内の空気に含まれるケミカル成分は、ケミカルフィルタ部71のケミカルフィルタユニット70aを通過する際に、このケミカルフィルタ71aに付着して除去される。そして、チャンバ172にはケミカル制御されたエアー(空気)が供給される。
ここで、ケミカル制御されたエアーとは、アミンやアンモニアなどのケミカル成分が除去されたエアーをいう。このケミカル制御されたエアーの雰囲気を現像処理ブロック4内部に形成することにより、化学増幅型レジストによって形成されたレジスト膜中に存在する酸触媒が中和されることを防止できる。そのため、基板W上に形成される配線パターンがくびれてT型形状になることや、配線パターンが倒れるパターン倒れを防止することができる。
チャンバ172は、その横断面(XY平面と平行な平面)につき、ケミカルフィルタ部71側の横断面と比較してファン部73側の横断面が大きくなるように形成されている。ケミカルフィルタ部71を通過したケミカル制御されたエアーは、チャンバ172を介してファン部73に均一に供給される。そして、チャンバ172を通過したエアーは、ファン部73を介してフィルタ部74に供給される。ここで、フィルタ部74内には、ULPA(Ultra Low Penetration Air)フィルタやHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタが配設されている。そのため、フィルタ部74を通過するエアーからは、塵や埃等の微粒子が除去される。そして、フィルタ部74を通過したケミカル成分およびパーティクルが除去されたエアーは、主搬送領域48の上部に供給される。
また、主搬送領域48の下部付近には排気ファン91が配設されるとともに、主搬送領域48の下部は配管76aを介して排気ドレイン75aと連通接続する。そのため、排気ファン91を駆動させると、主搬送領域48の雰囲気は配管76aを介して排気ドレイン75aに排気される。
さらに、主搬送領域48の下部付近には排気ファン92が配設されている。これにより、排気ファン92を駆動させると、主搬送領域48の雰囲気は排気口95を介して現像処理ブロック4の外部に排気される。すなわち、排気ファン91に加えて排気ファン92を駆動させることにより、さらに効率的に主搬送領域48の雰囲気を基板処理装置の外部に排気することができる。
このように、ケミカルフィルタユニット170では、クリーンルーム内の空気に含まれるケミカル成分および微粒子を除去して、現像処理ブロック4内の主搬送領域48に清浄空気のダウンフローを形成することができる。
次に、ローカルフィルタユニット180について説明する。ローカルフィルタユニット180は、ケミカル成分およびパーティクルが除去されたエアーを現像処理ブロック4内のローカル搬送領域49に供給する部材であり、主として、配管185、ファン部183、チャンバ182、およびフィルタ部184を備える。図8に示すように、チャンバ172の上部には、チャンバ172の外部から内部まで貫通する流出口181が設けられており、配管185の一端と連通している。さらに、配管185の他端は、ファン部183と連通している。このように、ケミカルフィルタユニット170のチャンバ172内の雰囲気とローカルフィルタユニット180ファン部183内の雰囲気とは、配管185を介して連通接続されている。したがって、ファン部183のファン188を回転させることにより、チャンバ172内の雰囲気の一部はファン部183に導入され、ファン部183内部はケミカル制御されたエアーで満たされる。そして、ファン部183に供給されたエアーは、チャンバ182を通過してフィルタ部184に供給される。ここで、フィルタ部184内には、フィルタ部74と同様に、ULPAフィルタやHEPAフィルタが配設されている。そのため、フィルタ部184を通過するエアーからは、塵や埃等の微粒子が除去される。そして、フィルタ部184を通過したケミカル成分およびパーティクルが除去されたエアーは、ローカル搬送領域49の上部に供給される。
また、ローカル搬送領域49の下部付近には排気ファン93が配設されるとともに、ローカル搬送領域49の下部は配管76bを介して排気ドレイン75bと連通接続する。そのため、排気ファン93を駆動させると、ローカル搬送領域49の雰囲気は配管76bを介して排気ドレイン75bに排気される。
このように、ローカルフィルタユニット180は、ケミカルフィルタユニット170からケミカル制御されたエアーの導入を受けるとともに、フィルタ部184にて微粒子を除去することができる。すなわち、ローカルフィルタユニット180では、ケミカル成分を除去するケミカルフィルタ部を設ける必要がない。したがって、ローカル搬送領域39、49にケミカル制御されたエアーを供給するハードウェア(ローカルフィルタユニット180)のサイズを従来のファンユニットと比較して小型化することができる。また、ローカルフィルタユニット180では高価なケミカルフィルタ部を設ける必要がないため、基板処理装置の製造コストを低減することができる。
<1.3.基板処理装置の制御>
ここでは、本実施形態の制御系について説明する。ところで、本実施形態では、基板搬送に係る搬送制御単位を機械的に分割したブロックとは別に構成している。本明細書では、このような基板搬送に係る搬送制御単位を「セル」と称する。1つのセルは、基板に所定の処理を行う複数の処理部とそれら複数の処理部に対して基板搬送を行う搬送ロボットとを含んで構成されている。そして、上述した各基板載置部が、セル内に基板Wを受け入れるための入口基板載置部またはセルから基板Wを払い出すための出口基板載置部として機能する。そして、セル間の基板Wの受け渡しも基板載置部を介して行われる。なお、本明細書では熱処理ユニットや塗布・現像処理ユニットの他に単に基板Wを載置するだけの基板載置部等も搬送対象部という意味において「処理部」に含め、また、基板移載機構12や搬送機構55も搬送ロボットに含める。
本実施形態の基板処理装置には、インデクサセル、バークセル、レジスト塗布セル、現像処理セル、露光後ベークセルおよびインターフェイスセルの6つのセルが含まれている。インデクサセルは、載置台11と基板移載機構12とを含み、結果的に機械的に分割した単位であるインデクサブロック1と同じ構成となっている。また、バークセルは、下地塗布処理部BRCと2つの熱処理タワー21,21と搬送ロボットTR1とを含む。このバークセルも、結果として機械的に分割した単位であるバークブロック2と同じ構成になっている。さらに、レジスト塗布セルは、レジスト塗布処理部SCと2つの熱処理タワー31,31と搬送ロボットTR2とを含む。このレジスト塗布セルも、結果として機械的に分割した単位であるレジスト塗布ブロック3と同じ構成になっている。
一方、現像処理セルは、現像処理部SDと熱処理タワー41と搬送ロボットTR3とを含む。上述したように、搬送ロボットTR3は熱処理タワー42の加熱部PHP7〜PHP12に対してアクセスすることができず、現像処理セルに熱処理タワー42は含まれない。この点において、現像処理セルは機械的に分割した単位である現像処理ブロック4と異なる。
また、露光後ベークセルは、現像処理ブロック4に位置する熱処理タワー42と、インターフェイスブロック5に位置するエッジ露光部EEWと搬送ロボットTR4とを含む。すなわち、露光後ベークセルは、機械的に分割した単位である現像処理ブロック4とインターフェイスブロック5とにまたがるものである。このように露光後加熱処理を行う加熱部PHP7〜PHP12と搬送ロボットTR4とを含んで1つのセルを構成しているので、露光後の基板Wを速やかに加熱部PHP7〜PHP12に搬入して熱処理を行うことができる。このような構成は、パターンの露光を行った後なるべく速やかに加熱処理を行う必要のある化学増幅型レジストを使用した場合に好適である。
なお、熱処理タワー42に含まれる基板載置部PASS7,PASS8は現像処理セルの搬送ロボットTR3と露光後ベークセルの搬送ロボットTR4との間の基板Wの受け渡しのために介在する。
インターフェイスセルは、外部装置である露光装置に対して基板Wの受け渡しを行う搬送機構55を含んで構成されている。このインターフェイスセルは、搬送ロボットTR4やエッジ露光部EEWを含まない点で、機械的に分割した単位であるインターフェイスブロック5とは異なる構成となっている。なお、エッジ露光部EEWの下方に設けられた基板載置部PASS9,PASS10は露光後ベークセルの搬送ロボットTR4とインターフェイスセルの搬送機構55との間の基板Wの受け渡しのために介在する。
次に、本実施形態の基板処理装置の制御機構について説明する。図6は、制御機構の概略を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態の基板処理装置は、メインコントローラ、セルコントローラ、ユニットコントローラの3階層からなる制御階層を備えている。メインコントローラ、セルコントローラ、ユニットコントローラのハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、各コントローラは、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用アプリケーションやデータなどを記憶しておく磁気ディスク等を備えている。
第1階層のメインコントローラMCは、基板処理装置全体に1つ設けられており、装置全体の管理、メインパネル(図示省略)の管理およびセルコントローラの管理を主に担当する。第2階層のセルコントローラCCは、6つのセル(インデクサセル、バークセル、レジスト塗布セル、現像処理セル、露光後ベークセルおよびインターフェイスセル)のそれぞれに対して個別に設けられている。各セルコントローラCCは、対応するセル内の基板搬送管理およびユニット管理を主に担当する。具体的には、各セルのセルコントローラCCは、所定の基板載置部に基板Wを置いたという情報を、隣のセルのセルコントローラCCに送り、その基板Wを受け取ったセルのセルコントローラCCは、当該基板載置部から基板Wを受け取ったという情報を元のセルのセルコントローラCCに返すという情報の送受信を行う。このような情報の送受信はメインコントローラMCを介して行われる。そして、各セルコントローラCCはセル内に基板Wが搬入された旨の情報を搬送ロボットコントローラTCに与え、該搬送ロボットコントローラTCが搬送ロボットを制御してセル内で基板Wを所定の手順(フローレシピ)に従って搬送させる。なお、搬送ロボットコントローラTCは、セルコントローラCC上で所定のアプリケーションが動作することによって実現される制御部である。
また、第3階層のユニットコントローラとしては、例えばスピンコントローラやベークコントローラが設けられている。スピンコントローラは、セルコントローラCCの指示に従ってセル内に配置されたスピンユニット(塗布処理ユニットおよび現像処理ユニット)を直接制御するものである。具体的には、基板Wの回転数や処理液の吐出タイミング等を制御する。また、ベークコントローラは、セルコントローラCCの指示に従ってセル内に配置された熱処理ユニット(ホットプレート、クールプレート、加熱部等)を直接制御するものである。具体的には、プレート温度等を制御する。
このように本実施形態では、3階層の制御階層とすることによって各コントローラの制御負荷を軽減している。また、各セルコントローラCCは、隣接するセル内での搬送スケジュールを考慮することなく、それぞれのセル内だけの基板搬送スケジュールを管理しているため、各セルコントローラCCの搬送制御の負担が軽くなる。その結果、基板処理装置のスループットを向上させることができるのである。
なお、各搬送ロボットコントローラTCに対しては各ブロックの外壁面に設けられたコネクタを介して接続された入力パネルIPから種々のコマンドやデータを入力することができる。例えば、入力パネルIPから搬送ロボットにオートティーチングの開始を指示することができる。
<1.4.基板処理装置の動作>
次に、本実施形態の基板処理装置の動作について説明する。ここでは、まず、基板処理装置における基板Wの搬送の手順について簡単に説明する。まず、インデクサセル(インデクサブロック1)の基板移載機構12が所定のキャリアCから未処理の基板Wを取り出し、上側の基板載置部PASS1に載置する。基板載置部PASS1に未処理の基板Wが載置されると、バークセルの搬送ロボットTR1が保持アーム6a,6bのうちの一方を使用してその基板Wを受け取る。そして、搬送ロボットTR1は受け取った未処理の基板Wを塗布処理ユニットBRC1〜BRC3のいずれかに搬送する。塗布処理ユニットBRC1〜BRC3では、基板Wに反射防止膜用の塗布液が回転塗布される。
塗布処理が終了した後、基板Wは搬送ロボットTR1によってホットプレートHP1〜HP6のいずれかに搬送される。ホットプレートにて基板Wが加熱されることによって、塗布液が乾燥されて基板W上に下地の反射防止膜が形成される。その後、搬送ロボットTR1によってホットプレートから取り出された基板WはクールプレートCP1〜CP3のいずれかに搬送されて冷却される。なお、このときにクールプレートWCPによって基板Wを冷却するようにしても良い。冷却後の基板Wは搬送ロボットTR1によって基板載置部PASS3に載置される。
また、基板載置部PASS1に載置された未処理の基板Wを搬送ロボットTR1が密着強化処理部AHL1〜AHL3のいずれかに搬送するようにしても良い。密着強化処理部AHL1〜AHL3では、HMDSの蒸気雰囲気で基板Wを熱処理してレジスト膜と基板Wとの密着性を向上させる。密着強化処理の終了した基板Wは搬送ロボットTR1によって取り出され、クールプレートCP1〜CP3のいずれかに搬送されて冷却される。密着強化処理が行われた基板Wには反射防止膜を形成しないため、冷却後の基板Wは搬送ロボットTR1によって直接基板載置部PASS3に載置される。
また、反射防止膜用の塗布液を塗布する前に脱水処理を行うようにしても良い。この場合はまず、基板載置部PASS1に載置された未処理の基板Wを搬送ロボットTR1が密着強化処理部AHL1〜AHL3のいずれかに搬送する。密着強化処理部AHL1〜AHL3では、HMDSの蒸気を供給することなく基板Wに単に脱水のための加熱処理(デハイドベーク)を行う。脱水のための加熱処理の終了した基板Wは搬送ロボットTR1によって取り出され、クールプレートCP1〜CP3のいずれかに搬送されて冷却される。冷却後の基板Wは搬送ロボットTR1によって塗布処理ユニットBRC1〜BRC3のいずれかに搬送され、反射防止膜用の塗布液が回転塗布される。その後、基板Wは搬送ロボットTR1によってホットプレートHP1〜HP6のいずれかに搬送され、加熱処理によって基板W上に下地の反射防止膜が形成される。さらにその後、搬送ロボットTR1によってホットプレートから取り出された基板WはクールプレートCP1〜CP3のいずれかに搬送されて冷却された後、基板載置部PASS3に載置される。
基板Wが基板載置部PASS3に載置されると、レジスト塗布セルの搬送ロボットTR2がその基板Wを受け取って塗布処理ユニットSC1〜SC3のいずれかに搬送する。塗布処理ユニットSC1〜SC3では、基板Wにフォトレジストが回転塗布される。なお、レジスト塗布処理には精密な基板温調が要求されるため、基板Wを塗布処理ユニットSC1〜SC3に搬送する直前にクールプレートCP4〜CP9のいずれかに搬送するようにしても良い。
レジスト塗布処理が終了した後、基板Wは搬送ロボットTR2によって加熱部PHP1〜PHP6のいずれかに搬送される。加熱部PHP1〜PHP6にて基板Wが加熱処理されることにより、フォトレジスト中の溶媒成分が除去されて基板W上にレジスト膜が形成される。その後、搬送ロボットTR2によって加熱部PHP1〜PHP6から取り出された基板WはクールプレートCP4〜CP9のいずれかに搬送されて冷却される。冷却後の基板Wは搬送ロボットTR2によって基板載置部PASS5に載置される。
レジスト膜が形成された基板Wが基板載置部PASS5に載置されると、現像処理セルの搬送ロボットTR3がその基板Wを受け取ってそのまま基板載置部PASS7に載置する。そして、基板載置部PASS7に載置された基板Wは露光後ベークセルの搬送ロボットTR4によって受け取られ、エッジ露光部EEWに搬入される。エッジ露光部EEWにおいては、基板Wの周縁部の露光処理が行われる。エッジ露光処理が終了した基板Wは搬送ロボットTR4によって基板載置部PASS9に載置される。そして、基板載置部PASS9に載置された基板Wはインターフェイスセルの搬送機構55によって受け取られ、装置外の露光装置に搬入され、パターン露光処理に供される。
パターン露光処理が終了した基板Wは再びインターフェイスセルに戻され、搬送機構55によって基板載置部PASS10に載置される。露光後の基板Wが基板載置部PASS10に載置されると、露光後ベークセルの搬送ロボットTR4がその基板Wを受け取って加熱部PHP7〜PHP12のいずれかに搬送する。加熱部PHP7〜PHP12では、露光時の光化学反応によって生じた生成物をレジスト膜内に均一に拡散させるための加熱処理(Post Exposure Bake)が行われる。露光後加熱処理が完了すると、基板Wはローカル搬送機構47によって基板仮置部に搬送されるとともに、搬送ロボットTR4によって基板載置部PASS8に載置される。そして、基板載置部PASS8に載置された基板WはクールプレートCP13に搬送されて冷却される。
クールプレートCP13にて所定時間の冷却処理が完了すると、現像処理セルの搬送ロボットTR3がその基板Wを受け取って現像処理ユニットSD1〜SD5のいずれかに搬送する。現像処理ユニットSD1〜SD5では、基板Wに現像液を供給して現像処理を進行させる。やがて現像処理が終了した後、基板Wは搬送ロボットTR3によってホットプレートHP7〜HP11のいずれかに搬送され、さらにその後クールプレートCP10〜CP12のいずれかに搬送される。
その後、基板Wは搬送ロボットTR3によって基板載置部PASS6に載置される。基板載置部PASS6に載置された基板Wは、レジスト塗布セルの搬送ロボットTR2によってそのまま基板載置部PASS4に載置される。さらに、基板載置部PASS4に載置された基板Wは、バークセルの搬送ロボットTR1によってそのまま基板載置部PASS2に載置される。基板載置部PASS2に載置された処理済みの基板Wはインデクサセルの基板移載機構12によって所定のキャリアCに収納される。このようにして一連の処理が完了する。
以上のように、本実施形態の基板処理装置においては、各搬送ロボットTR1〜TR4が熱処理ユニットや塗布・現像処理ユニットおよび基板載置部等に基板Wを受け渡しすることによって一連の処理が進行する。例えば、バークセルの搬送ロボットTR1は、基板載置部PASS1〜PASS4、塗布処理ユニットBRC1〜BRC3、クールプレートCP1〜CP3、ホットプレートHP1〜HP6および密着強化処理部AHL1〜AHL3の各基板受渡対象部に対して基板Wの受け渡しを行う。
<1.5.第1の実施の形態の基板処理装置の利点>
以上のように、第1の実施の形態において、ローカルフィルタユニット180は、ケミカルフィルタ部を設けることなくローカル搬送領域39、49にケミカル制御されたエアーを供給することができる。そのため、ローカルフィルタユニット180のサイズを小型化するとともに、基板処理装置の製造コストを低減することができる。
<2.第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態における基板処理装置は、第1の実施の形態の基板処理装置と比較して、レジスト塗布ブロック3および現像処理ブロック4の上部に配設されるケミカルフィルタユニットのハードウェア構成が相違する点を除いて、第1の実施の形態の基板処理装置と同様である。そこで、以下では、この相違点を中心に説明する。
なお、以下の説明において、第1の実施の形態の基板処理システムにおける構成要素と同様な構成要素については同一符号を付している。これら同一符号の構成要素は、第1の実施の形態において説明済みであるため、本実施形態では説明を省略する。
<2.1.ファンユニットの構成>
図9は、本実施の形態のファンユニットの構成の他の例を示す図である。ここでは、レジスト塗布ブロック3および現像処理ブロック4の上部に配設されるケミカルフィルタユニット270、280について説明する。なお、レジスト塗布ブロック3および現像処理ブロック4の上部には同様なユニットが配設されるため、ここでは、現像処理ブロック4の上部のユニットについて説明する。
図9に示すように、現像処理ブロック4の外側の上部81a付近であって主搬送領域48の直上にはケミカルフィルタユニット270が、また、上部81b付近であってローカル搬送領域49の直上には280がそれぞれ配設されている。
まず、ケミカルフィルタユニット270について説明する。ケミカルフィルタユニット270は、第1の実施の形態のケミカルフィルタユニット170と同様に、基板処理装置が設置されているクリーンルーム内の空気を取り込むとともに、この空気に含まれているアミンやアンモニアなどのケミカル成分を除去した清浄な空気を現像処理ブロック4内の主搬送領域48およびローカルフィルタユニット280に供給する部材である。図9に示すように、ケミカルフィルタユニット270は、主として、ケミカルフィルタ部71、チャンバ72、ファン部73、フィルタ部74、およびチャンバ275を備える。
ケミカルフィルタ部71は、その内部に、不織布等のフィルタ基材に対して化学物質を吸着する吸着剤が付与されたケミカルフィルタが配設されている。したがって、ファン部73のファン78を回転させると、ケミカル制御されたエアー(空気)は、チャンバ72に到達する。そして、ファン部73およびフィルタ部74を介して、ケミカル成分およびパーティクルが除去されたエアーが、フィルタ部74の下方に配置されたチャンバ275に到達する。
ここで、チャンバ275は、現像処理ブロック4の内側上部に設けられおり、配管285の一端はチャンバ275内の雰囲気と連通している。さらに、配管285の他端はローカルフィルタユニット280のチャンバ282と連通している。また、チャンバ275の下部は、現像処理ブロック4の主搬送領域48と連通している。したがって、ファン78を回転させることにより、チャンバ275に供給されたエアーの一部は現像処理ブロック4の主搬送領域48に、その他はローカルフィルタユニット280のチャンバ282に導入される。
また、第1の実施の形態と同様に、主搬送領域48の下部付近には排気ファン91が配設されており、主搬送領域48の下部は配管76aを介して排気ドレイン75aと連通接続されている。そのため、排気ファン91を駆動することによって主搬送領域48の雰囲気は、排気ドレイン75aに排気される。さらに、主搬送領域48の下部付近には排気ファン92が配設されている。これにより、排気ファン92を駆動させると、主搬送領域48の雰囲気は排気口95を介して基板処理装置の外部に排気される。
このように、ケミカルフィルタユニット270では、クリーンルーム内の空気に含まれるケミカル成分および微粒子を除去して、現像処理ブロック4内の主搬送領域48に清浄空気のダウンフローを形成することができる。
次に、ローカルフィルタユニット280について説明する。ローカルフィルタユニット280は、第1の実施の形態のローカルフィルタユニット180と同様に、ケミカル成分およびパーティクルが除去されたエアーを現像処理ブロック4内のローカル搬送領域49に供給する部材であり、主として、配管285およびチャンバ282を備える。
図9に示すように、チャンバ282内の雰囲気は、上述のように配管285を介してチャンバ275内の雰囲気と連通している。したがって、ケミカルフィルタユニット270のファン78を回転させることにより、チャンバ275内に満たされたケミカル成分およびパーティクルが除去されたエアーは、チャンバ282に導入される。そして、チャンバ282に導入されたエアーは、ローカル搬送領域49の上部に供給される。なお、ローカルフィルタユニット280において、ケミカルフィルタユニット270のチャンバ275から導入されるエアーを一旦チャンバ282で受けた後にローカル搬送領域49の上部に供給するのは、ローカル搬送領域49に対してケミカル成分およびパーティクルが除去されたエアーを供給するためのである。
また、第1の実施の形態と同様に、ローカル搬送領域49の下部付近には排気ファン93が配設されており、ローカル搬送領域49の下部は配管76bを介して排気ドレイン75bと連通接続されている。そのため、排気ファン93を駆動することによってローカル搬送領域49の雰囲気は、排気ドレイン75bに排気される。
このように、ローカルフィルタユニット280は、ケミカルフィルタユニット170からケミカル制御されるとともにパーティクルが除去されたエアーの導入を受けつつ、ローカル搬送領域49において、この清浄エアーのダウンフローを形成することができる。すなわち、ローカルフィルタユニット280では、ケミカル成分を除去するケミカルフィルタ部およびパーティクルを除去するフィルタ部74を設ける必要がない。そのため、第1の実施の形態のケミカルフィルタユニット70およびローカルフィルタユニット180と比較してローカル搬送領域39、49にケミカル制御されたエアーを供給するハードウェア(ローカルフィルタユニット280)のサイズをさらに小型化することができる。また、本実施の形態のローカルフィルタユニット280では、ケミカルフィルタユニット70に加えてフィルタ部74を設ける必要がないため、さらに基板処理装置の製造コストを低減することができる。
<2.2.第2の実施の形態の基板処理装置の利点>
以上のように、第2の実施の形態において、ローカルフィルタユニット180は、ケミカルフィルタ部およびフィルタ部を設けることなくローカル搬送領域39、49にケミカル制御されるとともにパーティクルが除去されたエアーを供給することができる。そのため、第1の実施の形態のケミカルフィルタユニット70と比較してファンユニットのサイズをさらに小型化するとともに、基板処理装置の製造コストをさらに低減することができる。
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。
(1)本実施の形態において、各ブロック1〜5の上部に配設されたファンユニットは、すべてケミカル成分およびパーティクルが除去されたエアーを供給するファンユニットとして説明したが、これに限定されるものでなく、ファンユニットの一部については、パーティクルのみを除去するものであってもよい。
(2)第1の実施の形態において、塗布処理ユニットBRC1〜BRC3、塗布処理ユニットSC1〜SC3、現像処理ユニットSD1〜SD5、およびエッジ露光部EEWの処理部では、ケミカル制御されたエアーにつき、温度および湿度が所定範囲内となるように管理されたエアーが、図示を省略するエアー供給源から供給されているが、これに限定されるものでなく、これら処理部の一部については、ローカルフィルタユニット180から供給されるケミカル制御されたエアーを供給してもよい。
本発明の実施形態における基板処理装置の平面図である。 図1の基板処理装置の液処理部の正面図である。 図1の基板処理装置の熱処理部の正面図である。 図1の基板処理装置の基板載置部の周辺構成を示す図である。 図1の基板処理装置の搬送ロボットを説明するための図である。 図1の基板処理装置の制御機構の概略を示すブロック図である。 図1の基板処理装置をV−V線から見た断面の他の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるケミカルファンユニットの構成の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるケミカルファンユニットの構成の他の例を示す図である。
符号の説明
1 インデクサブロック
2 バークブロック
3 レジスト塗布ブロック
4 現像処理ブロック
5 インターフェイスブロック
12 基板移載機構
21,31,41,42 熱処理タワー
55 搬送機構
170、270 ケミカルフィルタユニット
75a、75b 排気ドレイン
76a、76b、185、285 配管
18、28、38、48、58、59 主搬送領域
39、49 ローカル搬送領域
AHL1〜AHL3 密着強化処理部
BRC1〜BRC3,SC1〜SC3 塗布処理ユニット
C キャリア
CC セルコントローラ
CP1〜CP13 クールプレート
HP1〜HP11 ホットプレート
IP 入力パネル
PASS1〜PASS10 基板載置部
PHP1〜PHP12 加熱部
SD1〜SD5 現像処理ユニット
TC 搬送ロボットコントローラ
TR1〜TR4 搬送ロボット
W 基板

Claims (7)

  1. 基板に所定の処理を施す基板処理装置であって、
    (a) 装置内の第1の空間にケミカル制御されたエアーを供給する第1のエアー供給手段と、
    (b) 装置内の第2の空間にケミカル制御されたエアーを供給する第2のエアー供給手段と、
    を備え、
    前記第2のエアー供給手段は、配管を介して前記第1のエアー供給手段から導入されたケミカル制御されたエアーを前記第2の空間に供給することを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記第2のエアー供給手段は、前記第1のエアー供給手段においてケミカル成分が除去されたエアーの導入を受けるとともに、前記第2のエアー供給手段において前記ケミカル成分が除去されたエアーからパーティクルを除去して前記第2の空間にケミカル制御されたエアーを供給することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記第2のエアー供給手段は、前記第1のエアー供給手段においてケミカル成分が除去されるとともにパーティクルが除去されたエアーの導入を受けることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記第1の空間は、基板処理部との間で前記基板の受渡しを行う主搬送部の搬送領域である主搬送領域であり、
    前記第2の空間は、前記基板処理部によって前記主搬送領域と隔てられており、前記基板処理部において前記基板の搬送を行うローカル搬送部の搬送領域であるローカル搬送領域であることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項4に記載の基板処理装置において、
    前記基板処理部は、前記基板上に形成されたレジスト膜に対して露光処理が施された後に、前記基板に対して熱処理を施す処理部であることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記第1の空間は、基板処理部との間で前記基板の受渡しを行う主搬送部の搬送領域である主搬送領域であり、
    前記第2の空間は、前記基板処理部の内部空間であることを特徴とする基板処理装置。
  7. 基板に所定の処理を施す処理部と、前記処理部に対して基板の受渡しを行う単一の主搬送部とを含んで単一の処理ブロックを構成し、前記処理ブロックを並設して構成される基板処理装置であって、
    前記各処理ブロックには、当該処理ブロックに基板を受け入れるために基板を載置する入口基板載置部と、当該処理ブロックから基板を払い出すために基板を載置する出口基板載置部とが区別して設けられ、
    前記各処理ブロックの主搬送部は、前記入口基板載置部と前記出口基板載置部とを介して基板の受渡しを行うとともに、
    前記処理ブロックのうち少なくとも1つの処理ブロックは、
    前記主搬送部の搬送領域である主搬送領域にケミカル制御されたエアーを供給する第1のエアー供給手段と、
    前記処理部によって前記主搬送領域と隔てられており、前記処理部において前記基板の搬送を行うローカル搬送部の搬送領域であるローカル搬送領域にケミカル制御されたエアーを供給する第2のエアー供給手段と、
    を備え、
    前記第2のエアー供給手段は、配管を介して前記第1のエアー供給手段から導入されたケミカル制御されたエアーをローカル搬送領域に供給することを特徴とする基板処理装置。
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