JP2005100798A - 固体高分子型燃料電池発電システム - Google Patents

固体高分子型燃料電池発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】部分酸化型水蒸気改質により灯油を原燃料11として改質を行う際に、タール等が発生しないようにしながら、灯油を蒸発させる。
【解決手段】 排ガスバーナ32でアノード極30から排出されるアノード排ガス16を燃焼させて生成される燃焼ガス33により改質器25の少なくとも一部を加熱し、その後に水蒸気過熱器36に流通して水蒸気13を過熱する。また、改質器25からの改質ガス20を燃料混合ガス予熱器23に流通して燃料混合ガス19を加熱する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、改質用気体と水蒸気と原燃料との燃料混合ガスを改質して得られた水素リッチな改質ガスをアノード燃料として発電する固体高分子型燃料電池発電システムに係り、特に原燃料として灯油等の分子量の大きい液状の原燃料を用いた場合に好適な固体高分子型燃料電池発電システムに関する。
燃料電池発電システムは、水素と酸素とを反応させて発電を行うものであり、これまで種々の構成が提案されている。
かかる燃料電池発電システムの基本的な概略構成を図14に示し説明する。当該燃料電池発電システムは、原燃料111、酸素を含む改質用気体112及び水蒸気113が供給されて、これらを混合させて燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器123、該燃料混合ガス予熱器123からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器125、改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減させる一酸化炭素変成器126、該一酸化炭素変成器126からの改質ガス中の一酸化炭素濃度をさらに低減させてアノード燃料114とする一酸化炭素選択酸化器127、アノード極130及びカソード極129を備え、これらの間にイオン伝導性の電解質膜131が設けられてなるセル(基本構成単位)が複数積層されて、アノード極130に供給されたアノード燃料114中の水素とカソード極129に供給されたカソードガス115中の酸素とを反応させて発電を行う燃料電池本体128、アノード極130から排出されたアノード排ガス116を燃焼させる排ガスバーナ132(132a,132b)等を備えている。
なお、改質用気体112及びカソードガス115として、通常空気が用いられ、また排ガスバーナ132は、アノード排ガス116を燃焼させて燃焼ガス117を生成する燃焼部132a、該燃焼ガス117により改質器125を加熱する加熱部132bにより構成されている。
燃料電池本体128の構成としては、電解質膜131に燐酸を使用する燐酸型燃料電池、アルカリ水溶液を使用するアルカリ型燃料電池、溶融炭酸塩を使用する溶融炭酸塩型燃料電池、固体セラミックス電解質を用いる固体電解質型燃料電池、固体高分子電解質を使用する固体高分子電解質型燃料電池等の種々の構成が提案されている。
これらの内で固体高分子電解質型燃料電池は、水の沸点以下の比較的低温で運転でき、かつ、高出力密度が期待でき、更には燐酸型に見られるような電解質の減損がないことから、近年特に注目を集めている。
また、改質器125には、水蒸気のみで改質する水蒸気改質、酸素又は空気で改質する部分酸化改質、酸素又は空気と水蒸気とで改質する部分酸化型水蒸気改質(ATR)とがある。
そして、燃料混合ガス予熱器123で原燃料111、改質用気体112、水蒸気113が混合されて混合ガスが生成・加熱されて、所定温度の燃料混合ガスとして改質器125に供給される。改質器125では、この燃料混合ガスを水素リッチな改質ガスに改質して一酸化炭素変成器126に供給する。
一酸化炭素変成器126では改質ガス中に含まれる一酸化炭素を水と反応させて二酸化炭素にすることで改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減している。
その後、一酸化炭素変成器126からの改質ガスは、一酸化炭素選択酸化器127に供給されて、ここで当該改質ガス中の一酸化炭素が酸素と反応して二酸化炭素になることにより一酸化炭素濃度がさらに低減したアノード燃料114となって燃料電池本体128のアノード極130に供給される。
アノード極130に供給されたアノード燃料114中の水素は、当該アノード極130で触媒作用の下で水素イオン(プロトン)と電子とに乖離し、プロトンは電解質膜131を伝導してカソード極129に至り、また電子は外部回路を介してカソード極129に流れる。そして、カソード極129でプロトン、電子、酸素による水生成反応が起きる。
ところで、このような燃料電池発電システムにおいて用いられる原燃料111としては、天然ガス、LPG等のカーボン数3以下の飽和炭化水素を主成分とする燃料が一般的であるが、他にもメタノールも燃料として実績がある。
しかしこのような原燃料111は、貯蔵や供給インフラの面で制限があるため、比較的安価で貯蔵が容易な灯油の利用が経済性や顧客利便性の観点から求められている。
ところが、灯油等の分子量の大きい液状の原燃料(本明細書では、かかる原燃料として灯油を例に説明する)は、改質反応未了のまま改質器125から下流に流出すると、下流側に設けられている一酸化炭素変成器126や燃料電池本体128等を汚染する恐れがあるため、常温でガス状態まで改質反応を進める必要がある。
改質反応を完了させるためには、部分酸化改質が望ましいが、この部分酸化改質では水素生成量が少ないため、水素生成効率が高い水蒸気改質と組み合わせた部分酸化型水蒸気改質がより望ましいと考えられる。このような部分酸化型水蒸気改質を用いた燃料電池システムの例としては、特開2001−93550が挙げられる(特許文献1参照)。
特開2001−93550号公報
しかしながら、原燃料111として灯油を利用する場合には、以下のような問題があった。
即ち、灯油を改質するためには当該灯油を蒸発させなければならない。灯油は混合物であるため完全に蒸発させるためには260℃以上の高温が必要であり、一方で灯油は350℃程度まで加熱するとタール分が生成する特質を持っている。
このため、灯油を原燃料111として用いる場合には、望ましくは270℃以上の温度にする必要があり、また水蒸気113や改質用気体112を混合させて沸点を降下させたとしても250℃以上で、450℃以下、望ましくは350℃以下の温度で加熱して蒸発させる必要がある。
しかし、先の特許文献1においては、水蒸気113と混合する前に原燃料111と改質用気体112とを混合して400℃まで予熱する構成であるため、上述したように熱分解によりタール分が発生してしまう不都合がある。
また、当該特許文献1では、改質器125に供給される燃料混合ガス温度は500℃としており、これを実現するために水蒸気113を650℃まで過熱しているが、このように高温の水蒸気113を用いる構成は商用機として現実的ではない問題があった。
また、灯油は芳香族系炭化水素や不飽和炭化水素、側鎖をもつ炭化水素等の水蒸気113だけでは改質しにくい成分を含むので、改質方式としては部分酸化型水蒸気改質が有力と考えられるが、原燃料111、改質用気体112及び水蒸気113の配合が不適切あったり、過渡的に当該配合の適正値が変動したりすると、改質触媒の温度が通常1000℃とされている耐熱温度を超えてしまい、当該改質触媒の劣化や改質器125の寿命低下をもたらす恐れがあった。
例えば、燃料電池本体128で出力増大のため急にアノード燃料114の流量を増やした場合に、当該アノード燃料114の流量に見合う改質用気体112は通常追従性が良く即座に増大させることができるが、水蒸気113は急激に増加させることが難しいため一時的に改質用気体112が過多で水蒸気113が過少の状態となってしまい、この結果改質触媒の温度が上昇する不都合が生じる。
このような負荷変動に対しても常に適切な配合を保つことが必要となるが、特許文献1では運転に望ましい改質器125の温度条件として、改質触媒層の出口側温度を600℃以上に保つことが記載されているものの、その配合を常に適正値に保つ構成については開示されていない。
さらに、上述したように灯油は改質し難い成分を含むので、改質器125内の改質触媒は600℃、望ましくは700℃以上に保つ必要があるが、通常部分酸化型水蒸気改質の改質器125では、当該改質器125の入口側では改質用気体による酸化反応が改質反応より優先的に進行し、出口側に向うにつれて吸熱反応である改質反応が進行するようになるため、改質器125の入口側の温度が高くなり、出口側に向うにつれて温度が低くなってしまい、改質器125の入口温度を改質触媒の耐熱温度以下に抑制すると、出口温度は望ましい反応温度に維持することができなくなって未改質成分が改質器125から流出する恐れがあった。
この未改質成分の沸点が燃料電池本体128の運転温度以下であると、当該未改質成分が燃料電池本体128内で凝縮してアノード燃料114の流路等を詰らせる等の不都合が発生して正常な運転を妨げてしまう問題がある。
かかる不都合を防止するために、特許文献1に開示されている条件で改質触媒の最高温度を灯油の場合について試算すると、1100℃を超えてしまい、改質触媒の劣化が著しくなる恐れがあり、改質触媒保護の観点からも原燃料111として灯油を用いる場合には何らかの対応が必要となる。
そこで、本発明は、部分酸化型水蒸気改質により灯油を原燃料として改質を行う際に、タール等が発生しないようにすること、また灯油を蒸発させると共に改質器の温度が改質反応を維持できる温度範囲になるようにすること、また改質触媒の温度が耐熱温度以上にならないようにすること、また改質器の温度が全体的に温度が低くできるようすることを可能にした固体高分子型燃料電池発電システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、排ガスバーナで生成される燃焼ガスが、改質器の少なくとも一部を加熱する加熱源をなし、その後に水蒸気過熱器に流通して水蒸気を過熱する加熱源をなし、かつ、改質器からの改質ガスが、燃料混合ガス予熱器に流通して燃料混合ガスを加熱する加熱源をなすようにしたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、排ガスバーナで生成される燃焼ガスが、改質器の少なくとも一部を加熱する加熱源をなし、その後に燃料混合ガス予熱器に流通して燃料混合ガスを加熱する加熱源をなし、次いで水蒸気過熱器に流通して水蒸気を過熱する加熱源をなすことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、排ガスバーナで生成される燃焼ガスが、改質器の少なくとも一部を加熱する加熱源をなし、その後に燃料混合ガス予熱器に流通して燃料混合ガスを加熱する加熱源をなし、次いで水蒸気過熱器に流通して水蒸気を過熱する加熱源をなし、かつ、改質器からの改質ガスが、燃料混合ガス予熱器に流通して燃料混合ガスを加熱する加熱源をなすことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、燃料混合ガス予熱器に供給される水蒸気の流量を制御する水蒸気量調整器と、燃料混合ガス予熱器の出口側における燃料混合ガスの温度を検出する燃料混合ガス温度検出器と、燃料混合ガス温度検出器により検出された燃料混合ガスの温度が、予め設定された燃料混合ガス温度下限値より低くなるような場合には、水蒸気量調整器を制御して水蒸気量を所定量増やすことで当該燃料混合ガス温度下限値より低くならないようにする制御器とを有することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、燃料混合ガス温度下限値が、250℃〜450℃の範囲に設定されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、燃料混合ガス予熱器に供給される原燃料の流量を制御する原燃料量調整器と、改質器の出口側における改質触媒層の温度を検出する出口側触媒温度検出器と、該出口側触媒温度検出器により検出された温度が、予め設定された出口側触媒温度下限値より低くなるような場合には、原燃料量調整器を制御して原燃料量を所定量増すことで当該出口側触媒温度下限値より低くならないようにする制御器とを有することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、出口側触媒温度下限値が、600℃〜1000℃の範囲に設定されていることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、改質器における入口側の改質触媒層の温度を検出する入口側触媒温度検出器と、燃料混合ガス予熱器に供給される改質用気体の流量を制御する改質用気体量調整器と、改質器における入口側の改質触媒層の温度が、予め設定された入口側触媒温度上限値を超えるような場合には、改質用気体調整器を制御して改質用気体量を所定量減らし当該入口側触媒温度上限値を超えないようにする制御器とを有することを特徴とする。
請求項9に係る発明は、原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、燃料混合ガス予熱器に供給される原燃料の流量を制御する原燃料量調整器と、改質器における入口側の改質触媒層の温度を検出する入口側触媒温度検出器と、該入口側触媒温度検出器により検出された温度が、予め設定された入口側触媒温度上限値を超える場合には、燃料電池本体での発電電流を所定量減少させ、これにより原燃料量調整器により流量調整される原燃料量を減少させて当該入口側触媒温度上限値を超えないようにする制御器とを有することを特徴とする。
請求項10に係る発明は、入口側触媒温度上限値が約1000℃であることを特徴とする。
請求項11に係る発明は、原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、燃料混合ガス予熱器に供給される改質用気体の流量を制御する改質用気体調整器と、燃料混合ガス予熱器に供給される原燃料の流量を制御する原燃料量調整器と、改質用気体調整器により流量調整された改質用気体量が、予め設定された改質用気体上限量に達した際には、それ以後は原燃料の供給量増大を停止させる制御器とを有することを特徴とする。
請求項1〜請求項3の発明によれば、改質触媒出口温度を一定温度以上に保持することにより、改質器より下流に未改質灯油又は90℃以下で液体となる灯油分解生成物の流出を防止できるようになると共に、改質器を加熱した後の燃焼ガスの熱量で蒸気過熱器における水蒸気を過熱するため、回収することにより効率を高めることができる。
さらに、灯油を蒸発させ昇温させるための熱量を水蒸気の顕熱のみで供給するためには、従来におけるように400℃を越える高温にまで過熱しなければならないが、燃料混合ガス予熱器における燃料混合ガスを改質器からの改質ガスで加熱することで水蒸気過熱器からの水蒸気の温度を下げることが可能になり、より安価で安全な配管構造を採用することできるようになる。
請求項4の発明によれば、改質器に流入する燃料混合ガスの温度を部分酸化型水蒸気改質が開始する温度に保つため、燃料混合ガスの温度が低下した場合には水蒸気量を増して、その顕熱を多くすることで固体高分子型燃料電池発電システムに対する影響を抑制しながら燃料混合ガスの温度を上記温度に保つことができるようになる。
また、この燃料混合ガスの温度を上記温度に保つことができないような場合には、原燃料の供給を停止することで、固体高分子型燃料電池発電システムを安全に停止することができるようになる。
請求項6の発明によれば、改質器の出口側における改質触媒の温度を一定温度以上に保持することが可能になり、改質器から下流に未改質灯油や90℃以下で液体となる灯油分解生成物の流出を防ぐことが可能になる。
また、このように未改質灯油の流出を防ぐことで、停止時に発電装置内の配管や反応器に液体の炭化水素が凝縮付着し汚損することを防ぐことができると共に、特に固体高分子型燃料電池にあっては、燃料電池運転中における燃料電池の汚損を防ぐため特に顕著な効果を得ることが可能になる。
請求項8の発明によれば、改質器に導入する改質用気体量を減らすことで、改質触媒入口温度を一定温度以下に保持することができ、改質器及び改質触媒が高温により劣化することを防ぐことが可能になる。
請求項9の発明によれば、改質器に導入される原燃料量、改質用気体量、水蒸気量が少なくなるため、入口側触媒温度を入口側触媒温度上限値より低い温度にすることができるようになり、改質器及び改質触媒が高温により劣化することを防ぐことが可能になる。
請求項11の発明によれば、燃料電池電流を所定量減らすことにより、改質用気体量を改質用気体上限量より少なくすることが可能になり、改質器の入口側触媒温度を入口側触媒温度上限値より低い温度に保持することが可能になる。
また、運転中に改質触媒層入口温度を計測しなくても、改質器の入口側触媒温度を入口側触媒温度上限値より低い温度に保持することが可能になるので、当該計測に用いる1000℃以上の計測が可能なインコネルシースのPt−Rh系熱電対等の計測器が不要になる利点があると共に、かかる計測器を用いないため、保守メンテナンスが容易になると共に、部品コストやランニングコスト等を抑制できる利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を図を参照して説明する。図1は、第1の発明を説明するための固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示す図で、当該固体高分子型燃料電池発電システムは、概略的に大別して燃料供給・排気処理系、燃料改質系、発電・制御系等により構成されている。
燃料供給・排気処理系は、原燃料11の供給流量を調整する原燃料量調整器21、酸素を含む気体(例えば、空気)としての改質用気体12を供給する際の流量を調整する改質用気体量調整器22、供給された水18を蒸発させる水蒸気発生器34、該水蒸気発生器34からの水蒸気13の流量を調整する水蒸気量調整器35、該水蒸気量調整器35からの水蒸気13を所定温度に過熱する水蒸気過熱器36、原燃料量調整器21からの原燃料11、改質用気体量調整器22からの改質用気体12、水蒸気過熱器36からの水蒸気13が供給されて、これらの混合気体を生成すると共に、その温度を所定温度に加熱して燃料混合ガス19を生成する燃料混合ガス予熱器23、燃料電池本体28から排出される未反応の水素を含むアノード排ガス16を燃焼用空気17で燃焼させて燃焼ガス33を生成する排ガスバーナ32から構成されている。
なお、図1や後述する図においては、排ガスバーナ32は燃焼部32aと加熱部32bとに分離して設けられている場合を示しており、燃焼部32aはアノード排ガス16を燃焼用空気17により燃焼させて燃焼ガス33を生成し、加熱部32bはこの燃焼ガス33で改質器25の少なくとも一部を加熱する作用をなすもので、これらが分離して設けられる必要性はなく、一体に構成されたものであってもよいことを付言する。
燃料改質系は、燃料混合ガス予熱器23からの燃料混合ガス19を触媒作用の下で改質して水素リッチな改質ガス20を生成する改質器25、該改質器25からの改質ガス20に含まれる一酸化炭素を当該改質ガス20に含まれる水(又は水蒸気13)と反応させて一酸化炭素濃度を低減させる一酸化炭素変成器26、該一酸化炭素変成器26からの改質ガス20を酸素と反応させて、当該改質ガス20に含まれる一酸化炭素量をさらに低減させてアノード燃料14とする一酸化炭素選択酸化器27により構成されている。
なお、燃料混合ガス予熱器23は、改質器25からの改質ガス20が流動して、燃料混合ガス19と熱交換する熱交換部24を備え、水蒸気過熱器36は加熱部32bからの燃焼ガス33が水蒸気13と熱交換する熱交換部37を備えている。
発電・制御系は、固体高分子型のイオン伝導性電解質層31とその両面に配置されるアノード極30及びカソード極29を基本構成単位とし、これが複数積層される等により構成されて、アノード極30に供給されたアノード燃料14に含まれる水素とカソード極29に供給されたカソードガス15に含まれる酸素との電気化学反応により発電を行う燃料電池本体28、指示された発電量に応じて燃料混合ガス予熱器23に供給する原燃料11、改質用気体12及び水蒸気13の各流量を演算して、対応する原燃料量調整器21、改質用気体量調整器22及び水蒸気量調整器35を制御する制御器38を備えている。
そして、水蒸気発生器34は供給された水18を蒸発させて水蒸気13を発生し、この水蒸気13が弁等から形成された水蒸気量調整器35で流量調整され、水蒸気過熱器36で加熱部32bからの燃焼ガス33により所定温度に加熱されて、燃料混合ガス予熱器23に流入する。
燃料混合ガス予熱器23には、原燃料11、改質用気体12及び水蒸気13が流入して、これらの燃料混合ガス19が生成されると共に所定温度に加熱される。
燃料混合ガス19の生成は、常温の原燃料11を常温の改質用気体12でミスト化し、これを水蒸気13に吹込むことにより生成される。このとき、水蒸気13の顕熱で燃料混合ガス19は温度上昇するが、この水蒸気13の顕熱のみでは十分に灯油を蒸発させることができないので、後述するように改質器25からの改質ガス20を燃料混合ガス予熱器23に導き、当該改質ガス20の熱で燃料混合ガス19を所定温度に加熱するようにしている。
次に、所定温度に加熱された燃料混合ガス19は、改質器25で水素リッチな改質ガス20に改質される。改質方法としては、先に説明したように水蒸気改質、部分酸化改質、部分酸化型水蒸気改質が知られている。
原燃料11が、メタンの場合の部分酸化型水蒸気改質反応は、


CH▼4▼+H▼2▼O→CO+3H▼2▼ …(式1)
CH▼4▼+3/2O▼2▼→CO+2H▼2▼O …(式2)
CO+H▼2▼O→CO▼2▼+H▼2▼ …(式3)
となる。
ここで、式1に示す反応(以下、反応1と言う)は吸熱反応、式2に示す反応(以下、反応2と言う)は標準状態で発熱反応、式3に示す反応(以下、反応3と言う)はCOシフト反応と呼ばれる発熱反応である。
水蒸気改質のみの改質器25では、反応1及び反応3のみが起り、トータルの改質反応は吸熱反応となるため、水蒸気改質のみで改質するには熱供給が必要となる。
一方、部分酸化型水蒸気改質では反応2も起き、その際の発熱量は酸素の供給量に依存する。そして、酸素量とメタン量との比率が、O▼2▼/CH▼4▼=0.34以上の場合には、部分酸化型水蒸気改質では熱的に自立するようになる(外部から熱を与えなくても反応が進行する)。
また、部分酸化型水蒸気改質は水蒸気改質に比べて、CH▼4▼当りのH▼2▼生成量が減少するものの、改質触媒層の温度が比較的低温でも水素発生が可能なため起動が早く、さらに従来のように改質器25の加熱に使用していた熱源が不要になるため、当該熱を他の用途に転用できる等の利点がある。
改質触媒層の温度が比較的低温でも改質反応が起きることは、改質器25に用いられている改質触媒の熱的負荷を低減させることができることを意味し、当該改質触媒の寿命を延すことが可能になる利点もある。
また、本発明では、原燃料11として灯油を用いるが、灯油は改質反応未了のまま改質器25下流に流出すると、下流の反応器や燃料電池本体28を汚染する恐れがあるので、常温でガスの状態まで改質反応を進める必要がある。
このような改質反応を完了させるためには部分酸化改質が望ましいが、当該部分酸化改質では水素生成量が少ないため水素生成効率が高い水蒸気改質と組み合わせた部分酸化型水蒸気改質がより望ましい。
以上の理由から本発明では、部分酸化型水蒸気改質反応による改質を行う改質器25を用いる。
一般に、改質器25は改質触媒層を有して燃料混合ガス19と水蒸気13とを触媒反応の下で改質し、水素、一酸化炭素、二酸化炭素及び水を主成分とする水素リッチな改質ガス20を生成するが、このときの改質反応を起すためには、燃料混合ガス19は所定の温度になっていることが必要である。
灯油は、混合物で約160℃から蒸発を始める成分を含むが、全ての成分を蒸発させるためには常圧で約260℃程度まで加熱する必要がある。一方、灯油には350℃程度まで加熱すると分解してタール状物質を生成する成分が含まれている。
そこで、本発明では、燃料混合ガス予熱器23において原燃料11を改質用気体12でミスト化して原燃料11の総表面積を大きくして原燃料11の分圧を低げた混合ガスを生成して、低温で確実に蒸発させることができるようにしている。
そして、この混合ガスを水蒸気13に吹込むことにより、この水蒸気13の顕熱で混合ガスを加熱して燃料混合ガス19として改質器25に供給する。
このとき、改質器25の入口側で部分酸化型水蒸気改質反応が開始すれば温度が上昇して当該部分酸化型水蒸気改質反応は継続するが、入口側で燃料混合ガス19の温度が低い場合には部分酸化型水蒸気改質反応が起きない恐れがある。
このため、本発明では、加熱部32bで改質器25を加熱した燃焼ガス33を水蒸気過熱器36に供給して、当該水蒸気過熱器36における水蒸気13の加熱源として用いることで、水蒸気13による混合ガスの温度が高められるようにすると共に、改質器25で改質された改質ガス20を、燃料混合ガス予熱器23に導き、ここで燃料混合ガス19と熱交換させることにより、当該燃料混合ガス19を加熱して、熱の有効利用を図りながら、燃料混合ガス19の温度を所望温度にするようにしている。
これにより、改質器25に入る燃料混合ガス19の温度は、250℃以上(好ましくは、270℃以上)で350℃以下の温度にすることができるようになる。
灯油を蒸発させ昇温させるための熱量を水蒸気13の顕熱のみで供給するためには、例えば特開2001−93550号公報において指摘されているように400℃を越える高温にまで加熱しなければならないが、本発明よれば燃焼ガス33で水蒸気13を加熱し、また改質ガス20で燃料混合ガス19を加熱するため安価、かつ、安全な配管構造で、改質器25に入る燃料混合ガス19の温度を所望温度にすることが可能になる。
このように加熱された燃料混合ガス19は、改質器25に供給されるが、この改質器25では発熱反応である酸化反応と該酸化反応より反応速度が遅い吸熱反応が起き、改質器25の入口側では酸化反応による発熱が改質反応による吸熱より優先して起きる。このため当該入口側の触媒層温度が上昇し、酸化反応終了後は改質反応が進行するため、改質触媒層温度は吸熱により低下する傾向が生れる。
上述したように、灯油の分解反応を確実に行うためには改質触媒層の温度は常にある温度以上である必要があり、本発明では、改質器25の少なくとも一部を加熱部32bで加熱して、常に改質触媒の温度が分解反応の温度になるようにしている。
従って、改質器25における出口側の改質触媒の温度を一定温度以上に保持することができるようになり、改質器25から下流側(燃料電池本体28側)に未改質の灯油又は90℃以下で液体となる灯油分解生物の流出が防止できるようになり信頼性が向上する。
このようにして改質器25で改質された改質ガス20は、一酸化炭素変成器26に送られ、ここで、一酸化炭素濃度の低減が行われる。
改質器25からの改質ガス20は、水素リッチな改質ガス20であるが、その中には一酸化炭素が含まれ、この一酸化炭素が燃料電池本体28のアノード極30で電気化学反応を起こす触媒を被毒して触媒能力を低下させてしまう。このため可能な限り一酸化炭素濃度を少なくする必要がある。
なお、改質器25においても式3に示す反応3が起きるが、改質器25の出口での一酸化炭素濃度は数パーセントオーダーであり、アノード極30の触媒被毒を避ける上では充分ではなく、この目的のために一酸化炭素変成器26や一酸化炭素選択酸化器27が用いられている。
一酸化炭素変成器26は、反応3を促進するCu−ZnO系の触媒等が充填されて形成され、要求される一酸化炭素濃度に応じて、多くの場合には、複数の一酸化炭素変成器26が直列に設置して設けられている。
この反応3では、水素が生成するので水素の生成効率の上で有利であるが、可逆反応であるため、一酸化炭素変成器26の出口における一酸化炭素濃度は平衡濃度に制約されてしまい、通常は数千ppmレベルまでの濃度にしか低減できない。
しかし、一酸化炭素濃度が数千ppmレベルでは、アノード極30の触媒被毒を避ける上で充分でなく、当該アノード極30の触媒被毒を避けるためには数〜数十ppmレベルにまで低減させる必要があり、このために一酸化炭素変成器26からの燃料ガスを一酸化炭素選択酸化器27に流入させて、濃度低下を図っている。
この一酸化炭素選択酸化器27では、一酸化炭素変成器26からの一酸化炭素濃度が数千ppmレベルの燃料ガスが、酸素を含む空気等の気体と混合され当該一酸化炭素の大部分と水素の一部とが酸化されて、結果として一酸化炭素濃度が低減される。
このときの酸化反応は不可逆反応であるため、一酸化炭素変成器26におけるように平衡濃度の制約を受けない。従って、一酸化炭素濃度は数ppmレベルにまで低減することができるようになる。
ところで、一酸化炭素選択酸化器27で一酸化炭素濃度を数ppmレベルにまで低減できるのであれば、一酸化炭素変成器26を用いないで、改質器25からの改質ガス20を直接一酸化炭素選択酸化器27に供給する構成も考えられる。
しかし、一酸化炭素選択酸化器27での反応では、一酸化炭素は水素生成に利用されないため、水素量を多くしたい要求に対し不利であり、かつ、この反応は発熱反応であるため該反応処理量が増大するほど触媒層の温度が上昇しやすいが、高温ほど一酸化炭素より水素が酸化され易くなるため、処理量と共に一酸化炭素濃度のが増大する傾向にある。
このため、一酸化炭素変成器26で一酸化炭素濃度が低減された改質ガス20を一酸化炭素選択酸化器27に導入する構成としている。
このようにして一酸化炭素濃度が数ppmレベルの水素リッチな改質ガス20がアノード燃料14として燃料電池本体28のアノード極30に供給される。また、燃料電池本体28のカソード極29には、酸素を含む気体としてカソードガス15が供給される。
アノード極30では触媒作用の下で式4の反応が起き、

2H▼2▼→4H▲+▲+4e▲−▲…(式4)
発生した水素イオン(プロトン)は固体高分子電解質膜を伝導してカソード極29に到達する。また、電子は外部回路を介してカソード極29に流れる。
カソード極29では固体高分子膜を介して伝導してきた水素イオン、外部回路を介して流れてきた電子、及びカソードガス15中に含まれる酸素により式5の反応が触媒作用の下で水生成反応が起きる。
O▼2▼+4H▲+▲+4e▲−▲→2H▼2▼O…(式5)
外部回路を介した電子の流れ(電流)の存在により、直流電力を取出すことが可能になり、通常インバーターを介して交流に変換され、需要端に供給される。
アノード極30では上述したように、プロトンと電子との乖離反応が起きるが、当該アノード極30に流入してきたアノード燃料14に含まれる水素全てがかかる乖離反応を起して発電に寄与することはなく、約60〜90%の水素が利用される。
従って、アノード極30から排出されるアノード排ガス16には発電に寄与しなかった残りの水素が含まれ、これをそのまま外部に排出すると安全上問題があるため、当該アノード排ガス16を排ガスバーナ32で燃焼させている。
以上説明したように、改質触媒出口温度を一定温度以上に保持することにより、改質器25より下流に未改質灯油又は90℃以下で液体となる灯油分解生物の流出を防止できるようになる。
また、改質器25を加熱した後の燃焼ガス33の熱量で蒸気過熱器37における水蒸気13を過熱するため、回収することにより効率を高めることが可能である。
さらに、灯油を蒸発させ昇温させるための熱量を水蒸気13の顕熱のみで供給するためには、特開2001−93550号公報に見られるように400℃を越える高温にまで過熱しなければならないが、燃料混合ガス予熱器23における燃料混合ガス19を改質器25からの改質ガス20で加熱することで水蒸気13過熱器17からの水蒸気13の温度を下げることが可能になり、より安価で安全な配管構造を採用することが可能となる。
次に、第2の発明を説明する。図2は、固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示す図で、図1に示す構成に対して、改質器25からの改質ガス20は直接一酸化炭素変成器26に供給され、また加熱部32bからの燃焼ガス33が燃料混合ガス予熱器23に供給され、その後に水蒸気過熱器36に供給されるようになっている点が相違している。
即ち、図1に示す構成では、排ガスバーナ32からの熱を有効利用するために加熱部32bで燃焼ガス33により改質器25を加熱して、当該改質器25の改質触媒温度を所定温度になるようにした。
また、加熱部32bからの燃焼ガス33を水蒸気過熱器36の熱源として利用することで水蒸気13の温度を高めるようにしていた。
そして、燃料混合ガス予熱器23で原燃料11、改質用気体12及び水蒸気13からなる燃料混合ガス19を生成し、この燃料混合ガス19を水蒸気13の顕熱により上昇させ、その温度では原燃料11として灯油を用いた場合にこの灯油が十分に分解しないような場合があるので、改質器25からの改質ガス20でこの燃料混合ガス19を加熱するようにしていた。
しかし、改質器25で反応が継続する状況下では、加熱部32bから排出される燃焼ガス33の温度は、当該改質器25での反応温度以下になることはなく、また改質器25の入口側では酸化反応による発熱が改質反応による吸熱より優先して起る特徴があるため、加熱部32bからの燃焼ガス33の温度は改質反応温度より高くなる。
そこで、本発明では、加熱部32bからの燃焼ガス33を燃料混合ガス予熱器23の熱源として利用できるようにしている。これにより、熱利用効率を高めることができるようになる。
次に、第3の発明を説明する。これまで説明した第1の発明では燃料混合ガス予熱器23の熱源として、改質器25からの改質ガス20の熱を利用した。また第2の発明では、加熱部32bからの燃焼ガス33の熱を熱源として利用した。
これに対し、本第3の発明では、図3に示すように、燃料混合ガス予熱器23を第1燃料混合ガス予熱器23aとこれの下流に配置された第2燃料混合ガス予熱器23bとに分割した構成とし、第2燃料混合ガス予熱器23bの熱交換部24bに改質器25からの改質ガス20を流動させ、第1燃料混合ガス予熱器23aの熱交換部24aに加熱部32bからの燃焼ガス33を流動させるようにしたものである。
このような構成とすることで、改質ガス20の熱及び燃焼ガス33の熱の有効利用を図りながら、原燃料11の分解が効率的に行えると共に改質器25の触媒温度を改質反応が起きる温度に保つことができるようになる。
なお、上述したように、図3では、燃料混合ガス予熱器23を分割し、それぞれに改質ガス20や燃焼ガス33を流動させるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図4に示すように分割されていない燃料混合ガス予熱器23に2つの熱交換部24c,24dを設けて、熱交換部24cに改質ガス20を流動させ、熱交換部24dに燃焼ガス33を流動させるようにしてもよい。
次に、第4の発明を説明する。図5は、固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示す図で、図1に示す構成に対して、改質器25に流入する燃料混合ガス19の温度を検出する燃料混合ガス温度検出器41が設けられている点が相違している。
そして、このような固体高分子型燃料電池発電システムは、図6に示すような構成の制御器38を備えて、水蒸気量調整器35における水蒸気量の制御を行うようになっている。
なお、これまでの説明では、改質器25を加熱する熱源として排ガスバーナ32を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、別途設置された灯油バーナや電気ヒーターであっても良く、また改質器25を加熱していない構成であっても本発明は適用可能であることを付言する。
また、以下の説明では、水蒸気量を調整する水蒸気流量調整器として弁を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば貫流式蒸発器を用いてこれに供給される水18の流量を弁の開度や送液ポンプの回転数で制御する方法も可能である。
制御器38は、燃料電池本体28での発電電流(燃料電池電流)、原燃料量、改質用気体量、水蒸気量(水蒸気弁開度)及び燃料混合ガス温度検出器41からの温度信号を取込んでディジタル信号に変換するA/D変換部43、制御プログラムや各種の情報を格納するEEPROMからなる記憶部44、該記憶部44からの制御プログラムや各種情報に基づき、A/D変換部43からの入力信号により出力指令を生成するCPU45、出力指令をアナログ信号に変換するD/A変換部46等を備えている。
そして、この制御器38により、改質器25に流入する燃料混合ガス19の温度を、当該改質器25に導入される原燃料量に関わらず所定温度(例えば、250℃)以上に制御して改質器25における温度を部分酸化型水蒸気改質が開始する温度に保つようにする。
なお、部分酸化型水蒸気改質が開始する温度に保つ方法として、改質用気体12や原燃料11を加熱する方法が考えられるが、原燃料11として灯油を用いた場合には、灯油の引火点が50℃前後と低いので、水蒸気13の熱量を増やす方が安全性が高い。
また、燃料混合ガス19の温度を上げずに、改質器25の温度を上げることにより部分酸化型水蒸気改質が開始する温度に保つ方法も考えられ、このような場合として改質用気体12を増やす方法があるが、この場合は改質器25での酸化反応の割合が高まり、触媒層温度が上昇するので、改質器25の反応器、触媒ともに耐熱温度限界を超える恐れがあり、また改質用気体12の量を増やすと原燃料11当りの水素発生量が減少するので、アノード燃料14中の水素量が不足する恐れがある。
また、排ガスバーナ32を焚き増しして改質器25を加熱する方法も考えられるが、改質器25全体として温度が上昇するため、特に改質器25の入口側の改質触媒が耐熱温度限界を超える恐れがある。
一方、水蒸気13の増量で調整を行った場合には、改質ガス20の熱容量が増加するため、最高温度は低下し最低温度は上昇する傾向があり好ましい。
また、一酸化炭素変成器26でのシフト反応における一酸化炭素平衡濃度を低下させるので、アノード極30での一酸化炭素濃度をより容易に低減できるようになる。
これらの点を勘案し、改質器25に流入する燃料混合ガス19の温度を部分酸化型水蒸気改質が開始する温度に保つためには水蒸気13量を調整することが最も効果的と考える。
以下、このような場合の水蒸気量調整手順を図7にフローチャートに従い説明する。先ず、制御器38内で燃料電池電流(IDC)が設定されると、予め定められた燃料電池電流−燃料量の関係式に従い、投入される原燃料量(N)が演算され、この原燃料量(N)に基づき基いて予め定められた原燃料量−水蒸気量の関係式に従って投入される水蒸気量(S)が演算される(ステップSA1〜ステップSA3)。
次に、この水蒸気量(S)に対応する弁開度(X1)が予め設定された水蒸気量−弁開度の関係式により演算されて、この弁開度(X1)を水蒸気量調整器35に設定する弁開度(X)とする(ステップSA4,ステップSA5)。
そして、改質器25に流入する燃料混合ガス19の温度(T1)を予め定められた設定温度(A)と比較し、燃料混合ガス19の温度(T1)が設定温度(A)より高ければ(T1>A)、弁開度を演算した弁開度に設定する(ステップSA6,ステップSA7)。
一方、負荷変動等の要因により燃料混合ガス19の温度(T1)が設定温度(A)より低くなった場合は(T1≦A)、ステップSA8に進み、弁開度を所定量(ΔX)だけ大きくする(ステップSA8)。即ち、現在の原燃料11に相当する水蒸気13量より所定量(ΔX)だけ水蒸気量を増やす。
これにより、常温の原燃料11や改質用気体12に対する過熱された水蒸気量が増えることになり、燃料混合ガス19の温度が上昇して燃料混合ガス19の温度(T1)を上げることができるようになる。
その後、燃料混合ガス19の温度(T1)が設定温度(A)より高いか否かを判断し(ステップSA9)、燃料混合ガス19の温度(T1)が設定温度(A)より高くなった場合には、燃料混合ガス19の温度(T1)が当該設定温度(A)に対し予め設定された調整幅(ΔA)を加えた値(A+ΔA)より高いか否を判断する(ステップSA10)。
そして、燃料混合ガス19の温度(T1)が値(A+ΔA)より低い場合、即ちA<T1<A+ΔAの場合には、水蒸気量調整器35における弁開度調整が終了し(ステップSA7)、燃料混合ガス19の温度(T1)が値(A+ΔA)より高い場合、即ちT1>A+ΔAの場合には、水蒸気13が多すぎると判定して、弁開度を下げて(ステップSA12)、ステップSA9に戻り調整を続ける。
一方、ステップSA9で弁開度を調整しても燃料混合ガス19の温度(T1)が設定温度(A)より低い場合には、予め設定された設定温度(A)より低い設定温度(A’)との比較を行う(ステップSA13)。この設定温度A’は改質器25で部分酸化型水蒸気改質反応が起こりうる限界の温度に設定する。
燃料混合ガス19の温度(T1)がこの設定温度(A’)より高い場合には、ステップSA8に戻るが、燃料混合ガス19の温度(T1)がこの設定温度(A’)より低い場合には、警報(α1)を出力して(ステップSA14)、水蒸気量の調整を続ける。
燃料混合ガス19の温度(T1)が設定温度(A’)より低下しても、改質器25の残熱により触媒層温度は直ぐに低下せず、暫くの間は部分酸化型水蒸気改質反応は継続するが、この状態が続けばいずれ部分酸化型水蒸気改質反応が不良となる。
そこで、警報(α1)が出ている時間をタイマーで積算し、積算値が予め設定された時間(α2)を越えると、原燃料11の供給を遮断して固体高分子型燃料電池発電システムを停止する(ステップSA15〜ステップSA17)。
以上説明したように、改質器25に流入する燃料混合ガス19の温度を部分酸化型水蒸気改質が開始する温度に保つため、燃料混合ガス19の温度が低下した場合には水蒸気13量を増して、その顕熱を多くすることで固体高分子型燃料電池発電システムに対する影響を抑制しながら(大きな影響を与えることなく)燃料混合ガス19の温度を上記温度に保つことができるようになる。
また、この燃料混合ガス19の温度を上記温度に保つことができないような場合には、原燃料11の供給を停止することで、固体高分子型燃料電池発電システムを安全に停止することができるようになる。
次に、第5の発明を説明する。図8は、固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示す図で、図1に示す構成に対して、改質器25の出口側の温度を検出する出口側触媒温度検出器47が設けられている点が相違している。
原燃料11がメタン等の常温で気体の物質である場合には、改質器25から未改質の原燃料11が流出しても大きな問題にはならないが、常温で液体である灯油を固体高分子型燃料電池発電システムの原燃料11として使用する場合には、改質器25からの未改質灯油が流出することは許容できない。
これは、固体高分子型燃料電池発電システムを停止し冷却する際に、このような未改質灯油等の残燃料が配管に付着して液化し、長期的に配管や反応器を汚損していく恐れがあるためである。
また、燃料電池本体28が90℃以下の低温で運転されている固体高分子型燃料電池の場合は、燃料電池本体28で残燃料が液化し、アノード極30とカソード極29の間にある高分子電解質膜に浸透してこれを劣化させることにより固体高分子型燃料電池発電システムの性能を低下させる深刻な問題が発生するためである。
このため本発明では、改質器25の出口側温度が600℃以下、望ましくは700℃以下となった場合には、燃料電池本体28での燃料電池電流に比べて投入する原燃料量を増やすように制御するようにしている。
電流燃料電流は燃料電池本体28での水素消費量に対応するので、当該電流燃料電流が一定であれば、燃料電池本体28での水素消費量を変えずに原燃料量を増やすと、結果としてアノード極30からのアノード排ガス16中に含まれる未反応の水素量が増え、このアノード排ガス16を燃焼させて得られる燃焼ガス33の熱量が増大して改質器25の出口側温度を上昇させることができる。
このような制御を図9に示すフローチャートに従い説明する。先ず、燃料電池電流(IDC)が指定され(ステップSB1)、制御器38はこの燃料電池電流(IDC)に基づき予め設定された燃料電池電流−原燃料量の関係式から対応する原燃料量(Y1)を演算し、これを設定する(Y=Y1)(ステップSB2,ステップSB3)。
そして、出口側触媒温度検出器47が検出した改質器25における出口側触媒温度(T2)が予め設定された出口側触媒温度下限値(B)より高いか否かを判断する(ステップSB4)。
この結果、出口側触媒温度(T2)が出口側触媒温度下限値(B)より高い場合には、その状態が維持され(ステップSB5)、低い場合には原燃料量を所定量(ΔY)だけ増量した値(Y+ΔY)に設定される(ステップSB6)。
その後、出口側触媒温度(T2)が出口側触媒温度下限値(B)より高いか否かの判断が再度行われ(ステップSB7)、出口側触媒温度(T2)が出口側触媒温度下限値(B)より高くなった場合には、出口側触媒温度(T2)が当該出口側触媒温度下限値(B)に予め設定された調整幅(ΔB)を加えた値(B+ΔB)より高いか否を判断する(ステップSB8)。
そして、出口側触媒温度(T2)が値(B+ΔB)より低い場合、即ちB<T2<B+ΔBの場合には、原燃料量調整器21における原燃料量の調整が終了し(ステップSB5)、出口側触媒温度(T2)が値(B+ΔB)より高い場合、即ちT2>B+ΔBの場合には、原燃料量が多すぎると判定して、原燃料量を所定量(ΔY)だけ減量した値(Y−ΔY)に設定してステップSB7に戻り調整を続ける。
一方、ステップSB7で原燃料量を調整しても出口側触媒温度(T2)が出口側触媒温度下限値(B)より低い場合には、予め設定された出口側触媒温度下限値(B)より低い値(B’)との比較を行う(ステップSB10)。
出口側触媒温度(T2)がこの値(B’)より高い場合には、ステップSB7に戻るが、低い場合には警報(β1)を出力して(ステップSB11)、原燃料量の調整を続ける。
そして、警報(β1)が出力されている時間をタイマーで積算し、積算値が予め設定された時間(β2)を越えると、原燃料11の供給を遮断して固体高分子型燃料電池発電システムを停止する(ステップSB12〜ステップSB14)。
このように制御することで、改質器25の出口側における改質触媒の温度を一定温度以上に保持することが可能になり、改質器25から下流に未改質灯油や90℃以下で液体となる灯油分解生成物の流出を防ぐことが可能になる。
そして、このように未改質灯油の流出を防ぐことで、停止時に発電装置内の配管や反応器に液体の炭化水素が凝縮付着し汚損することを防ぐことができると共に、特に固体高分子型燃料電池にあっては、燃料電池運転中における燃料電池の汚損を防ぐため特に顕著な効果を得ることが可能になる。
次に、第6の発明を説明する。図10は、固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示す図で、図1に示す構成に対して、改質器25の入口側の温度を検出する入口側触媒温度検出器48が設けられている点が相違している。
改質器25における部分酸化型水蒸気改質では、原燃料11の酸化反応と水蒸気改質反応とが起きるが、酸化反応の反応速度が速いので触媒層入口部で酸化反応が優先的に起きて改質器25の入口側の改質触媒層の温度が最も高くなる。
ところが、SUS316等のステンレス材料でも最高使用温度は950℃程度であり、改質触媒も種々存在するものの900℃を越えるとシンタリング等が起き、改質触媒の劣化が著しくなって反応活性が低下し、かつ、反応器自体にも熱変形などの不適合が発生する恐れがある。
そこで本発明では、改質触媒層入口温度(T3)が1000℃以上望ましくは900℃以上となった場合には、改質器25に導入する改質用気体12の流量を減らし、改質器25での酸化反応量と発熱を減らして改質触媒入口温度を1000℃以下望ましくは900℃以下に低下させるものである。
このような手順を図11を参照して説明する。先ず、燃料電池電流(IDC)が指定され(ステップSC1)、制御器38はこの燃料電池電流(IDC)に基づき予め設定された燃料電池電流−原燃料量の関係式から対応する原燃料量(N)を演算し、これを設定する(ステップSC2)。
そして、この原燃料量(N)に対応する改質用気体量(Z1)を予め設定された原燃料量−改質用気体量の関係式から演算し(ステップSC3)、これを設定する(ステップSC4)。
そして、入口側触媒温度検出器48が検出した改質器25における入口側触媒温度(T3)が予め設定された入口側触媒温度上限値(C)より低いか否かを判断する(ステップSC5)。
この結果、入口側触媒温度(T3)が入口側触媒温度上限値(C)より低い場合には、その状態が維持され(ステップSC6)、高い場合には改質用気体量を所定量(ΔZ)だけ減量した値(Z−ΔZ)に設定する(ステップSC7)。
その後、入口側触媒温度(T3)が入口側触媒温度上限値(C)より低いか否かの判断が再度行われ(ステップSC8)、入口側触媒温度(T3)が入口側触媒温度上限値(C)より低くなった場合には、入口側触媒温度(T3)が予め設定された調整幅(ΔC)を減らした値(C−ΔC)より高いか否を判断する(ステップSC9)。
そして、入口側触媒温度(T3)が値(C−ΔC)より高い場合、即ちC−ΔC<T3<Cの場合には、改質用気体12の流量調整が終了し(ステップSC6)、入口側触媒温度(T3)が値(C−ΔC)より低い場合、即ちT3<C−ΔCの場合には、改質用気体量が少なすぎると判定して、改質用気体量を所定量(ΔZ)だけ増加した値(Z+ΔZ)に設定してステップSC8に戻り調整を続ける(ステップSC10)。
一方、ステップSC8で改質用気体量を調整しても入口側触媒温度(T3)が入口側触媒温度上限値(C)より低い場合には、予め設定された入口側触媒温度上限値(C)より低い値(C’)との比較を行う(ステップSC11)。
入口側触媒温度(T3)がこの値(C’)より低い場合には、ステップSC8に戻るが、高い場合には、警報(γ1)を出力して(ステップSC12)、改質用気体量の調整を続ける。
そして、警報(γ1)が出ている時間をタイマーで積算し、積算値が予め設定された時間(γ2)を越えると、原燃料11の供給を遮断して固体高分子型燃料電池発電システムを停止する(ステップSC13〜ステップSC15)。
このように改質器25に導入する改質用気体量を減らすことで、改質触媒入口温度を一定温度以下に保持することができ、改質器25及び改質触媒が高温により劣化することを防ぐことが可能になる。
次に、第7の発明を説明する。なお、固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成は図10に示す固体高分子型燃料電池発電システムと同じである。
本発明にかかる固体高分子型燃料電池発電システムは、改質器25の入口側触媒温度(T3)が入口側触媒温度上限値(C)以上となった場合に、燃料電池本体28に流れる燃料電池電流を減らし、これに連動して原燃料量と改質用気体量とを減らすことにより、改質器25での酸化反応量と発熱を減らすことで、改質器25の入口側触媒温度を入口側触媒温度上限値(C)に保持するようにしたものである。なお、この入口側触媒温度上限値(C)としては、1000℃以上望ましくは900℃以上とする。
かかる手順を図12を参照して説明する。先ず、燃料電池電流(IDC1)が指定され(ステップSD1)、制御器38は燃料電池電流(IDC1)に基づき予め設定された燃料電池電流−原燃料量の関係式から対応する原燃料量(Y1)を演算する(ステップSD2)。
そして、この原燃料量(Y1)に対応する水蒸気量(S)を予め設定された原燃料量−水蒸気量の関係式から演算し(ステップSD3)、この水蒸気量(S)に対応する水蒸気量調整器35における弁開度(X1)を演算する(ステップSD4)。
一方、原燃料量に対応する改質用気体量(Z1)を予め設定された原燃料量−改質用気体量の関係式から演算する(ステップSD5)。
このようにして、指定された燃料電池電流(IDC1)に対応して演算された原燃料量(Y1)、水蒸気量(弁開度)(X1)、改質用気体量(Z1)を設定し(IDC=IDC1,X=X1,Y=Y1,Z=Z1)(ステップSD6)、その後に入口側触媒温度(T3)が入口側触媒温度上限値(C)より低いか否かを判断する(ステップSD7)。
この結果、入口側触媒温度(T3)が入口側触媒温度上限値(C)より低い場合には、その状態が維持され(ステップSD8)、高い場合には燃料電池電流(IDC)を所定量(ΔIDC)減らして、これを新たな燃料電池電流(IDC)としてステップSD2に戻り、これまで説明した処理を繰返す。
これにより、改質器25に導入される原燃料量(Y)、改質用気体量(Z)、水蒸気量(X)が少なくなるため、入口側触媒温度(T3)を入口側触媒温度上限値(C)より低い温度にすることができるようになり、改質器25及び改質触媒が高温により劣化することを防ぐことが可能になる。
次に、第8の発明を説明する。なお、固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成は図10に示す固体高分子型燃料電池発電システムと同じである。
これまで説明したように、改質器25から下流に未改質灯油や90℃以下で液体となる灯油分解生成物の流出を防ぐ必要から、当該改質器25の出口側の温度も制御対象になる。
しかし、かかる灯油分解生成物の流出を防ぐ観点のみからの制御では、改質器25の入口側の温度が上述した入口側触媒温度上限値(C)より高くなってしまうことが発生する恐れがある。
そこで、本発明にかかる固体高分子型燃料電池発電システムでは、改質器25の入口側触媒温度(T3)が上述した入口側触媒温度上限値(C)となる改質用気体量を予め試作機等によりデータ取得し、この改質用気体量より適宜少ない改質用気体量を改質用気体上限量(D)として、実際の改質用気体量がこの改質用気体上限量に達すると、それ以上原燃料量を増大させないようにしたものである。
この改質用気体上限量(D)を入口側触媒温度(T3)が入口側触媒温度上限値(C)となる改質用気体量より適宜少ない量としたのは、安全を見越したためであり、その安全係数は適宜設計する。
かかる手順を図13を参照して説明する。先ず、燃料電池電流(IDC)が指定され(ステップSE1)、制御器38はこの燃料電池電流(IDC)に基づき予め設定された燃料電池電流−原燃料量の関係式から対応する原燃料量(Y)を演算する(ステップSE2)。
そして、この原燃料量(Y)に対応する水蒸気量(S)を予め設定された原燃料量−水蒸気量の関係式から演算し(ステップSE3)、この水蒸気量(S)に対応する水蒸気量調整器35における弁開度(X)を演算する(ステップSE4)。
一方、原燃料量(Y)に対応する改質用気体量(Z)を予め設定された原燃料量−改質用気体量の関係式から演算する(ステップSE5)。
このようにして、指定された燃料電池電流に対応して演算された原燃料量(Y)、水蒸気量(弁開度)(X)、改質用気体量(Z)を設定し(ステップSE6)、その後に改質用気体量(Z)が改質用気体上限量(D)より少ないか否かを判断する(ステップSE7)。
この結果、改質用気体量(Z)が入口側触媒温度上限値(C)より低い場合には、改質器25の入口側触媒温度(T3)が入口側触媒温度上限値(C)より低いと判断して、その状態が維持され(ステップSE8)、高い場合には改質器25の入口側触媒温度(T3)が入口側触媒温度上限値(C)より高くなる可能性があるとして燃料電池電流(IDC)を所定量(ΔIDC)減らして(ステップSE9)、これを新たな燃料電池電流(IDC)としてステップSE2に戻り、これまで説明した処理を繰返す。
燃料電池電流(IDC)を所定量(ΔIDC)減らすことにより、ステップSE5で当該新たな燃料電池電流(IDC)に対応して演算された新たな改質用気体量(Z)が少なくなるため改質用気体上限量(D)より少なくすることが可能になり、改質器25の入口側触媒温度(T3)を入口側触媒温度上限値(C)より低い温度に保持することが可能になる。
特に、本発明では、運転中に改質器25の入口側触媒温度を計測しなくても、この温度を入口側触媒温度上限値(C)より低い温度に保持することが可能になるので、当該計測に用いる1000℃以上の計測が可能なインコネルシースのPt−Rh系熱電対等の計測器が不要になる利点がある。
しかも、高温により計測器が破損する事態も想定されるものの高温に耐えてガスの漏出がないようにするために取外交換ができない態様で取付ける必要があり、当該計測器が破損した場合の復旧が困難で実際には改質器25の交換を余儀なくされてしまうが、本発明ではかかる計測器を用いないため、保守メンテナンスが容易になると共に、部品コストやランニングコスト等を抑制できる利点がある。
なお、燃料電池電流に見合うだけの原燃料量や改質用気体等が供給されない場合には、アノード極での水素量に不足が生じる恐れがあり、係る場合には直流電流の増加も停止することが好ましい。
第1の発明を実施するための最良の形態の説明に適用される固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示す図である。 第2の発明を実施するための最良の形態の説明に適用される固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示す図である。 第3の発明を実施するための最良の形態の説明に適用される固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示す図である。 図3の固体高分子型燃料電池発電システムの変形態様を示す図である。 第4の発明を実施するための最良の形態の説明に適用される固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示す図である。 制御器の概略構成を示す図である。 図5に示す固体高分子型燃料電池発電システムにおける制御器による制御手順を示す図である。 第5の発明を実施するための最良の形態の説明に適用される固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示す図である。 図8に示す固体高分子型燃料電池発電システムにおける制御器38による制御手順を示す図である。 第6の発明を実施するための最良の形態の説明に適用される固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示す図である。 図10に示す固体高分子型燃料電池発電システムにおける制御器38による制御手順を示す図である。 第7の発明を実施するための最良の形態の説明に適用される固体高分子型燃料電池発電システムにおける制御器38による制御手順を示す図である。 第8の発明を実施するための最良の形態の説明に適用される固体高分子型燃料電池発電システムにおける制御器38による制御手順を示す図である。 従来の技術の説明に適用される固体高分子型燃料電池発電システムの概略構成を示すである。
符号の説明
11 原燃料
12 改質用気体
13 水蒸気
14 アノード燃料
15 カソードガス
16 アノード排ガス
19 燃料混合ガス
20 改質ガス
21 原燃料量調整器
22 改質用気体量調整器
23 燃料混合ガス予熱器
25 改質器
26 一酸化炭素変成器
28 燃料電池本体
29 カソード極
30 アノード極
31 イオン伝導性電解質層
32 排ガスバーナ
33 燃焼ガス
34 水蒸気発生器
35 水蒸気量調整器
36 水蒸気過熱器
38 制御器
41 燃料混合ガス温度検出器
47 出口側触媒温度検出器
48 入口側触媒温度検出器

Claims (11)

  1. 原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される前記水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、
    前記排ガスバーナで生成される燃焼ガスが、前記改質器の少なくとも一部を加熱する加熱源をなし、その後に前記水蒸気過熱器に流通して前記水蒸気を過熱する加熱源をなし、かつ、前記改質器からの前記改質ガスが、前記燃料混合ガス予熱器に流通して前記燃料混合ガスを加熱する加熱源をなすことを特徴とする固体高分子型燃料電池発電システム。
  2. 原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される前記水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、
    前記排ガスバーナで生成される燃焼ガスが、前記改質器の少なくとも一部を加熱する加熱源をなし、その後に前記燃料混合ガス予熱器に流通して前記燃料混合ガスを加熱する加熱源をなし、次いで前記水蒸気過熱器に流通して前記水蒸気を過熱する加熱源をなすことを特徴とする固体高分子型燃料電池発電システム。
  3. 原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される前記水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、
    前記排ガスバーナで生成される燃焼ガスが、前記改質器の少なくとも一部を加熱する加熱源をなし、その後に前記燃料混合ガス予熱器に流通して前記燃料混合ガスを加熱する加熱源をなし、次いで前記水蒸気過熱器に流通して前記水蒸気を過熱する加熱源をなし、かつ、前記改質器からの前記改質ガスが、前記燃料混合ガス予熱器に流通して前記燃料混合ガスを加熱する加熱源をなすことを特徴とする固体高分子型燃料電池発電システム。
  4. 原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される前記水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、
    前記燃料混合ガス予熱器に供給される前記水蒸気の流量を制御する水蒸気量調整器と、
    前記燃料混合ガス予熱器の出口側における前記燃料混合ガスの温度を検出する燃料混合ガス温度検出器と、
    前記燃料混合ガス温度検出器により検出された前記燃料混合ガスの温度が、予め設定された燃料混合ガス温度下限値より低くなるような場合には、前記水蒸気量調整器を制御して前記水蒸気量を所定量増やすことで当該燃料混合ガス温度下限値より低くならないようにする制御器とを有することを特徴とする固体高分子型燃料電池発電システム。
  5. 前記燃料混合ガス温度下限値が、250℃〜450℃の範囲に設定されていることを特徴とする請求項4記載の固体高分子型燃料電池発電システム。
  6. 原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される前記水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、
    前記燃料混合ガス予熱器に供給される前記原燃料の流量を制御する原燃料量調整器と、
    前記改質器の出口側における改質触媒層の温度を検出する出口側触媒温度検出器と、
    該出口側触媒温度検出器により検出された温度が、予め設定された出口側触媒温度下限値より低くなるような場合には、前記原燃料量調整器を制御して前記原燃料量を所定量増すことで当該出口側触媒温度下限値より低くならないようにする制御器とを有することを特徴とする固体高分子型燃料電池発電システム。
  7. 前記出口側触媒温度下限値が、600℃〜1000℃の範囲に設定されていることを特徴とする請求項6記載の固体高分子型燃料電池発電システム。
  8. 原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される前記水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、
    前記改質器における入口側の改質触媒層の温度を検出する入口側触媒温度検出器と、
    前記燃料混合ガス予熱器に供給される前記改質用気体の流量を制御する改質用気体量調整器と、
    前記改質器における入口側の改質触媒層の温度が、予め設定された入口側触媒温度上限値を超えるような場合には、前記改質用気体調整器を制御して前記改質用気体量を所定量減らし当該入口側触媒温度上限値を超えないようにする制御器とを有することを特徴とする固体高分子型燃料電池発電システム。
  9. 原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される前記水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、
    前記燃料混合ガス予熱器に供給される前記原燃料の流量を制御する原燃料量調整器と、
    前記改質器における入口側の改質触媒層の温度を検出する入口側触媒温度検出器と、
    該入口側触媒温度検出器により検出された温度が、予め設定された入口側触媒温度上限値を超える場合には、前記燃料電池本体での発電電流を所定量減少させ、これにより前記原燃料量調整器により流量調整される前記原燃料量を減少させて当該入口側触媒温度上限値を超えないようにする制御器とを有することを特徴とする固体高分子型燃料電池発電システム。
  10. 前記入口側触媒温度上限値が約1000℃であることを特徴とする請求項8又は9記載の固体高分子型燃料電池発電システム。
  11. 原燃料、酸素を含む改質用気体及び水蒸気が供給されて、これらを混合・加熱して燃料混合ガスを生成する燃料混合ガス予熱器と、該燃料混合ガス予熱器からの燃料混合ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、該改質ガスがアノード燃料として供給されると共に酸素を含む気体がカソードガスとして供給されて発電を行う燃料電池本体と、該燃料電池本体のアノード極から排出されるアノード排ガスの全量又は一部を燃焼させて燃焼ガスを生成する排ガスバーナと、該燃料混合ガス予熱器に供給される前記水蒸気を過熱する水蒸気過熱器とを有する固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、
    前記燃料混合ガス予熱器に供給される前記改質用気体の流量を制御する改質用気体調整器と、
    前記燃料混合ガス予熱器に供給される前記原燃料の流量を制御する原燃料量調整器と、
    前記改質用気体調整器により流量調整された前記改質用気体量が、予め設定された改質用気体上限量に達した際には、それ以後は前記原燃料の供給量増大を停止させる制御器とを有することを特徴とする固体高分子型燃料電池発電システム。
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