JP2005100793A - メタルバック付き蛍光面の形成方法および画像表示装置 - Google Patents

メタルバック付き蛍光面の形成方法および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】放電による電子放出素子や蛍光面の破壊、劣化が防止されたメタルバック付き蛍光面の形成方法を提供する。
【解決手段】本発明のメタルバック付き蛍光面の形成方法では、蛍光面上の所定の領域に金属膜を溶解または酸化する物質を含む層(溶解または酸化層)を形成した後、その上に金属膜を形成する。そして、ベーキング等の加熱処理を行うことで、溶解または酸化層の直上に位置する領域の金属膜が溶解・除去され、あるいは電気抵抗値の高い酸化物に変成され、所定のパターンで電気的に分断されたメタルバック層が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、メタルバック付き蛍光面の形成方法、およびメタルバック付き蛍光面を有する画像表示装置に関する。
従来から、陰極線管(CRT)やフィールドエミッションディスプレイ(FED)などの画像表示装置の蛍光面においては、蛍光体層の内面(フェースプレートと反対側の面)に金属膜が形成されたメタルバック方式が広く採用されている。この金属膜(メタルバック層)は、電子源から放出された電子によって蛍光体から発せられた光のうちで、電子源側に進む光をフェースプレート側へ反射して輝度を高めること、および蛍光体層に導電性を付与しアノード電極の役割を果たすことを目的としたものである。また、真空外囲器内に残留するガスが電離して生じるイオンにより、蛍光体層が損傷するのを防ぐ機能をも有している。
しかしながら、特にFEDでは、蛍光面を有するフェースプレートと電子放出素子を有するリアプレートとの間のギャップ(間隙)が、1〜数mmと極めて狭く、この狭い間隙に10kV前後の高電圧が印加され強電界が形成されるため、長時間画像形成させると放電(真空アーク放電)が生じやすいという問題があった。そして、異常放電が発生すると、数Aから数100Aに及ぶ大きな放電電流が瞬時に流れるため、カソード部の電子放出素子やアノード部の蛍光面が破壊され、あるいは損傷を受けるおそれがあった。
このような異常放電が発生した場合の電流値(放電電流値)を下げ、電子放出素子や蛍光面に与えるダメージを緩和するために、アノード電極として使用しているメタルバック層に間隙を設け、ジグザグ状やスパイラル状に形成する発明が提案されている。そして、アノード電極をジグザグ状などに加工形成する方法として、レーザによる切断やメタルマスクによる蒸着の方法が示されている。(例えば、特許文献1,2および特許文献3参照)
また、蛍光面上に金属膜を形成した後、この金属膜上の所定の位置に当該金属を除去あるいは酸化する液を塗布することにより、電気的に分断されたメタルバック層を形成する方法も提案されている。(例えば、特許文献4参照)
しかしながら、特許文献1〜3に記載された方法では、アノード電極を切断加工するために、レーザなどの高価かつ大掛かりな装置を要し、製造コストが高いばかりでなく、アノード部とカソード部との間の放電を回避する効果が十分でないという問題があった。
また、特許文献4に記載された方法では、金属膜を除去あるいは酸化するための液の濡れ性が悪いため、メタルバック層を精密なパターンで分断することが難しく、また液の塗布により、金属膜の他の領域に損傷を与え、表示品位を低下させるおそれがあった。
特開2000−311642公報(第2−3頁) 特開2000−251797公報(第2−3頁) 特開2000−326583公報(第2−3頁) 特開2002−0343241公報(第1−2頁)
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、メタルバック層をファインパターンで容易に分断することができ、異常放電による電子放出素子や蛍光面の破壊、劣化を防止することができるメタルバック付き蛍光面の形成方法を提供することを目的とする。また、異常放電が発生した場合の放電電流値が低減され、高輝度、高品位の表示が可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明のメタルバック付き蛍光面の形成方法は、フェースプレート内面に、光吸収層と蛍光体層とが所定のパターンで配列された蛍光面を形成する工程と、前記蛍光面上に金属膜を形成しメタルバック層を形成する工程を備え、前記メタルバック層を形成する工程が、前記蛍光面上の所定の領域に前記金属膜を溶解または酸化する物質を含む溶解または酸化層を形成した後、前記蛍光面の全面に前記金属膜を形成する工程と、該金属膜において、前記溶解または酸化層の直上の領域を除去あるいは高抵抗化する工程を有することを特徴とする。
また、本発明の画像表示装置は、フェースプレートと、前記フェースプレートと対向配置されたリアプレートと、前記リアプレート上に形成された多数の電子放出素子と、前記フェースプレート上に前記電子放出素子に対向して形成され、該電子放出素子から放出される電子線により発光する蛍光面とを具備し、前記蛍光面が、前記した本発明の形成方法によって形成されたメタルバック付き蛍光面であることを特徴とする。
本発明のメタルバック付き蛍光面の形成方法によれば、蛍光面上の所定の領域に金属膜を溶解または酸化する物質を含む層(溶解または酸化層)を形成した後、その上に金属膜を形成し、次いで溶解または酸化層の直上に位置する領域の金属膜を溶解・除去し、あるいは電気抵抗値の高い酸化物に変成しているので、所定のパターンで電気的に分断されたメタルバック層が得られる。
そして、このようなメタルバック層を有する画像表示装置において、放電の発生が抑制されるうえに、放電が発生した場合の放電電流のピーク値が抑えられる。このように放電時に放出されるエネルギー最大値が低減される結果、電子放出素子や蛍光面の破壊・損傷や劣化が防止される。
また、本発明の形成方法においては、メタルバック層形成のための金属膜の下層に、溶解または酸化層のパターンを形成しているので、下層である光吸収層または有機樹脂層の下地効果により、キレやサイズの制御がし易く、金属膜をファインパターンで溶解・除去あるいは高抵抗化することができ、溶解または酸化層と接する領域以外の金属膜に損傷を与えることがない。したがって、耐圧特性および輝度特性に優れた画像表示装置を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第1の実施形態においては、まず、図1(a)に示すように、フェースプレートを構成するガラス基板1の内面に、黒色顔料からなるドット状またはストライプ状の光吸収層2をフォトリソ法により形成した後、その上に、ZnS系、Y23 系、Y22S系などの蛍光体を含むスラリーを塗布・乾燥し、フォトリソ法を用いてパターニングを行い、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の蛍光体層3を形成する。
ここで、光吸収層2をフォトリソ法により形成するには、ガラス基板1の内面にフォトレジストを塗布し、これを所定のパターンを有するマスクを介して露光し、現像してレジストパターンを形成した後、その上に黒鉛等の光吸収物質を含む水溶液を塗布して結着させ、次いでスルファミン酸の10重量%溶液などの分解剤により、レジストとその上の光吸収物質の層を溶解・剥離する方法が採られる。
また、光吸収層2の形成を、黒色顔料と結着性の無機材料を主成分としバインダである樹脂成分、溶媒および添加剤などからなるペーストを、スクリーン印刷する方法により行うことができる。さらに、フォトリソ法により形成された第1の光吸収層の上に、印刷法により第2の光吸収層を形成することも可能である。フォトリソ法により形成された光吸収層が位置精度が高いのに対して、印刷法によれば厚さの調整が容易であるので、フォトリソ法と印刷法を組合わせた前記方法によれば、位置精度が高くかつ所望の厚さを有する光吸収層を容易に得ることができる。
さらに、各色の蛍光体層3の形成を、スプレー法や印刷法で行うこともできる。印刷法で各色の蛍光体層を形成するには、ZnS系、Y系、YS系などの蛍光体と、バインダである樹脂成分、溶媒および添加剤などからなる蛍光体ペーストを、所定の位置にスクリーン印刷する。スプレー法や印刷法においても、必要に応じて、フォトリソ法によるパターニングを併用することができる。
次に、こうして形成された蛍光面上の所定の領域に、図1(b)に示すように、Al等の金属膜を溶解または酸化する成分を含む液(ペーストを含む。)を塗布するなどの方法で、金属膜の溶解または酸化層4を形成する。なお、後述するようにラッカー法によりメタルバック層を形成する場合には、溶解または酸化層4の形成の前に、金属蒸着膜の下地となる有機樹脂からなる層を蛍光面の全面に形成することが望ましい。また、転写法によりメタルバック層を形成する場合には、溶解または酸化層4の形成に先立って、蛍光面の全面に水ガラス等の結着材を含む下地層を形成しておくことが望ましい。
金属膜を溶解または酸化する成分を含む液を塗布する領域は、光吸収層2の上に位置する領域の少なくとも一部であることが望ましい。このように構成した場合には、液塗布部において、金属膜の溶解あるいは高抵抗化により金属本来の反射性が失われても、反射性低下により引き起こされる輝度低下の影響を最小限にすることができる。
また、金属膜を溶解または酸化する成分としては、pHが5.5以下の酸性物質またはpHが9以上のアルカリ性物質が挙げられ、溶解または酸化層4が、これらの物質を含有するか、あるいは加熱により生成するように構成することが望ましい。酸性物質としては、リン酸、シュウ酸、酢酸などが例示され、水溶液の状態で使用される。また、アルカリ性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどが例示され、水溶液として使用される。
金属膜を溶解または酸化する成分を含む液を塗布する方法としては、インクジェット方式、あるいは開口パターンを有するマスクを用いたスプレー方式などがある。また、この液にバインダ樹脂、溶媒等を添加してペースト状にしたものを、スクリーン印刷することもできる。
次に、こうして形成された溶解または酸化層4のパターンの上に、Alなどの金属膜5を形成し、メタルバック層を形成する。メタルバック層を形成するには、例えばスピン法で形成されたニトロセルロース等の有機樹脂からなる薄い層の上に、Alなどの金属膜を真空蒸着により形成し、さらに焼成(ベーキング)して有機物を除去する方法(ラッカー法)を採ることができる。
なお、ラッカー法によりメタルバック層を形成する場合には、金属膜の溶解または酸化層4とAl等の金属膜5が直接接するように、蛍光面の全面にまず有機樹脂からなる薄い層を形成した後、金属膜を溶解または酸化する成分を含む液を塗布するなどの方法で溶解または酸化層4のパターンを形成し、その上の全面に金属膜5を真空蒸着する。その後、450℃程度の温度で加熱処理(ベーキング)を施し、有機分を分解し除去する。このとき、金属膜5において、溶解または酸化層4と直接接する部分が溶解されて除去され、あるいは高抵抗の酸化物に変成される。こうして、光吸収層2に対応する領域の少なくとも一部が除去され、あるいは高抵抗の酸化物に変成されたメタルバック層が形成される。
また、以下に示すように、転写フィルムを用いてメタルバック層を形成することもできる。
転写フィルムは、ベースフィルム上に離型剤層(必要に応じて保護膜)を介してAl等の金属膜と接着剤層が順に積層された構造を有しており、この転写フィルムを、接着剤層が蛍光面に接するように配置し、押圧処理を行う。押圧方式としては、スタンプ方式、ローラー方式等がある。こうして転写フィルムを押圧し金属膜を接着してから、ベースフィルムを剥ぎ取ることにより、蛍光面に金属膜が転写される。
次いで、金属膜が形成されたフェースプレートに450℃程度の温度で加熱処理(ベーキング)を施し、有機分を分解し除去することにより、メタルバック層が形成される。またこのとき、金属膜5において、溶解または酸化層4と接する部分が溶解されて除去され、あるいは高抵抗の酸化物に変成される。こうして、蛍光面の光吸収層2に対応する領域の少なくとも一部が除去され、あるいは高抵抗の酸化物に変成されたメタルバック層が形成される。
こうして得られるメタルバック付き蛍光面を、図1(c)に示す。図中、符号6は形成されたメタルバック層を示し、7は金属膜の溶解・除去部あるいは金属酸化物からなる高抵抗部を示す。
この実施形態では、蛍光面の全面に形成された有機樹脂からなる層などの上に、金属膜を溶解または酸化する成分を含む液を塗布するなどの方法で溶解または酸化層4のパターンを形成し、その上に金属膜5を形成しているので、金属膜を溶解または酸化する液の金属膜に対する濡れ性(付着性)が十分に良好となっている。そのため、金属膜5をファインパターンで容易に溶解・除去あるいは高抵抗化することができ、溶解または酸化層4と接する領域以外の金属膜5に損傷を与えることがない。また、金属膜の溶解・除去部あるいは金属酸化物からなる高抵抗部7が、光吸収層2に対応する領域に限定されているので、メタルバック層6としての反射効果がほとんど減じない。
次に、本発明の第2の実施形態として、このようなメタルバック付き蛍光面をアノード電極とするFEDを、図2に示す。このFEDでは、メタルバック付き蛍光面8を有するフェースプレート9と、基板10上にマトリックス状に配列された電子放出素子11を有するリアプレート12とが、1〜数mm程度の狭いギャップ(間隙)を介して対向配置され、フェースプレート9とリアプレート12との間隙に5〜15kVの高電圧が印加されるように構成されている。図中符号13は、フェースプレート7のガラス基板を示し、14は支持枠(側壁)を示す。
フェースプレート9とリアプレート12との間隙が極めて狭いため、これらの間で放電(絶縁破壊)が起こりやすいが、第1の実施形態で形成されたメタルバック付き蛍光面を有するFEDでは、メタルバック層である金属膜が所定のパターンで除去あるいは高抵抗化されているので、異常放電の発生が抑制されるうえに、放電が発生した場合の放電電流のピーク値が抑えられ、エネルギーの瞬間的な集中が回避される。そして、放電エネルギーの最大値が低減される結果、電子放出素子や蛍光面の破壊・損傷や劣化が防止される。
次に、本発明をFEDに適用した具体的実施例について説明する。
実施例
ガラス基板上に、黒鉛からなる第1の光吸収層(厚さ2μm)を、フォトリソ法によりストライプ状に形成した後、第1の光吸収層のパターンの間に、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の蛍光体層(ストライプ状、厚さ7μm)をスクリーン印刷した。さらに、第1の光吸収層の上に、黒鉛を主成分とするペーストをスクリーン印刷し、ストライプ状の第2の光吸収層(厚さ8μm)を形成した。次いで、450℃で2時間加熱焼成(ベーキング)して蛍光面を形成した。
次に、蛍光面の上に、アクリル樹脂を主成分とする有機樹脂溶液をスピン法により塗布、乾燥し、有機樹脂層を形成した後、光吸収層上の所定の位置に、以下の組成を有するペーストをスクリーン印刷した。
[ペースト組成]
36%(wt%)酢酸水溶液 ………50wt%
エチルセルロース ………10wt%
ブチルカルビトールアセテート ………40wt%
上記したペースト層を乾燥した後、その上に真空蒸着によりAl膜を形成した。次いで、450℃の温度で30分間加熱焼成(ベーキング)して有機分を分解・除去した。このとき、ペースト層に直接接するAl膜が酸化され、1010Ω/□(square;以下同じ。)台の表面抵抗率を有する高抵抗層となった。そして、導電性のAl膜にこの高抵抗Al酸化物層のパターンを有するメタルバック層が形成された。
次に、こうして得られたメタルバック付き蛍光面を有するパネルをフェースプレートとして使用し、常法によりFEDを作製した。すなわち、基板上に表面伝導型電子放出素子をマトリクス状に多数形成した電子発生源を背面ガラス基板に固定して、リアプレートとし、このリアプレートと前記したフェースプレートとを、支持枠およびスペーサを介して対向配置し、フリットガラスにより封着した。フェースプレートとリアプレートとの間隙は、2mmとした。次いで、真空排気、封止などの必要な処理を施し、FEDを完成した。
比較例1
実施例と同様に形成された蛍光面の上に、ラッカー法によりAl膜を形成した。すなわち、アクリル樹脂を主成分とする有機樹脂溶液をスピン法により塗布、乾燥し、有機樹脂層を形成した後、その上に真空蒸着によりAl膜を形成した。次いで、450℃の温度で30分間加熱焼成して有機分を分解・除去し、Al膜を形成した。
次に、Al膜上で光吸収層の上方に対応する所定の位置に、以下の組成を有するペーストをスクリーン印刷した。
[ペースト組成]
36%(wt%)酢酸水溶液 ………50wt%
エチルセルロース ………10wt%
ブチルカルビトールアセテート ………40wt%
次いで、ペースト層を乾燥した後、450℃の温度で30分間加熱焼成(ベーキング)して有機分を分解・除去した。このとき、ペースト層に接するAl膜が酸化され、1010Ω/□(square;以下同じ。)台の表面抵抗率を有する高抵抗層となった。そして、導電性のAl膜にこの高抵抗Al酸化物層のパターンを有するメタルバック層が形成された。
次に、このようなメタルバック付き蛍光面を有するパネルをフェースプレートとして使用し、実施例と同様にしてFEDを作製した。
比較例2
実施例と同様に形成された蛍光面の上に、ラッカー法によりメタルバック層を形成した。すなわち、アクリル樹脂を主成分とする有機樹脂溶液をスピン法により塗布、乾燥し、有機樹脂層を形成した後、その上に真空蒸着によりAl膜を形成した。次いで、450℃の温度で30分間加熱焼成して有機分を分解・除去し、メタルバック層を形成した。
このようなメタルバック付き蛍光面を有するパネルをフェースプレートとして使用し、実施例と同様にしてFEDを作製した。
次いで、実施例および比較例1,2で得られたFEDの発光輝度をそれぞれ測定した。また、耐圧特性(最大耐電圧および放電電流値)を常法により測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2005100793
表1からわかるように、実施例で得られたFEDは、発光輝度が高くかつ耐圧特性に優れていた。これに対して、比較例1で得られたFEDは、放電電流値は3Aと実施例と同程度であったが、放電に至らない最大電圧(最大耐電圧)が9kVと、実施例より大幅に低くなっていた。また、メタルバック層にキズ、亀裂が見られ、発光輝度が実施例より低くなっていた。さらに、比較例2で得られたFEDでは、発光輝度および最大耐電圧は実施例と同程度であったが、放電電流値は100Aと実施例に比べて著しく増大しており、放電が発生した場合の放電電流のピーク値が極めて高くなることがわかった。
本発明により得られるメタルバック付き蛍光面を適用することで、画像表示装置における放電電流のピーク値が抑えられるので、電子放出素子や蛍光面の破壊や劣化が防止される。
また、本発明の形成方法においては、メタルバック層形成のための金属膜の下層に、溶解または酸化層のパターンを形成しているので、金属膜をファインパターンで容易に溶解・除去あるいは高抵抗化することができ、金属膜の他の部分に損傷を与えることがない。したがって、画像表示装置の耐電圧特性が大幅に改善されるうえに、高輝度で高品位の表示を実現することができる。
本発明の第1の実施形態であるメタルバック付き蛍光面の形成方法を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態であるFEDの構造を模式的に示す図である。
符号の説明
1………ガラス基板、2………光吸収層、3………蛍光体層、4………金属膜の溶解または酸化層、5………金属膜、6………メタルバック層、7………金属膜の溶解・除去部あるいは金属酸化物からなる高抵抗部、8………メタルバック付き蛍光面、9………フェースプレート、11………電子放出素子、12………リアプレート。

Claims (4)

  1. フェースプレート内面に、光吸収層と蛍光体層とが所定のパターンで配列された蛍光面を形成する工程と、前記蛍光面上に金属膜を形成しメタルバック層を形成する工程を備え、
    前記メタルバック層を形成する工程が、
    前記蛍光面上の所定の領域に前記金属膜を溶解または酸化する物質を含む溶解または酸化層を形成した後、前記蛍光面の全面に前記金属膜を形成する工程と、
    該金属膜において、前記溶解または酸化層の直上の領域を除去あるいは高抵抗化する工程を有することを特徴とするメタルバック付き蛍光面の形成方法。
  2. 前記光吸収層の上の少なくとも一部の領域に、前記溶解または酸化層を形成することを特徴とする請求項1記載のメタルバック付き蛍光面の形成方法。
  3. 前記溶解または酸化層が、pHが5.5以下の酸性物質またはpHが9以上のアルカリ性物質を含有するか、あるいは加熱により生成する層であることを特徴とする請求項1または2記載のメタルバック付き蛍光面の形成方法。
  4. フェースプレートと、前記フェースプレートと対向配置されたリアプレートと、前記リアプレート上に形成された多数の電子放出素子と、前記フェースプレート上に前記電子放出素子に対向して形成され、該電子放出素子から放出される電子線により発光する蛍光面とを具備し、前記蛍光面が、請求項1乃至3のいずれか1項記載の方法によって形成されたメタルバック付き蛍光面であることを特徴とする画像表示装置。
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