JP2005100503A - 光ピックアップ - Google Patents

光ピックアップ Download PDF

Info

Publication number
JP2005100503A
JP2005100503A JP2003330492A JP2003330492A JP2005100503A JP 2005100503 A JP2005100503 A JP 2005100503A JP 2003330492 A JP2003330492 A JP 2003330492A JP 2003330492 A JP2003330492 A JP 2003330492A JP 2005100503 A JP2005100503 A JP 2005100503A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
front monitor
optical pickup
beam splitter
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003330492A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Hibino
清司 日比野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2003330492A priority Critical patent/JP2005100503A/ja
Publication of JP2005100503A publication Critical patent/JP2005100503A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Head (AREA)

Abstract

【構成】 半導体レーザ28からの光が複屈折板32を経て偏光ビームスプリッタ34に入射し、必要な0次光は90%が対物レンズ46の方向へ透過し、また10%がフロントモニタ36の方向へ分岐される。半導体レーザ28の偏光状態が変化したとき、複屈折板32によって集中した不要な1次光は、偏光ビームスプリッタ34によって全反射されてフロントモニタ36の方向に至る。フロントモニタ36の受光部を覆う遮蔽物38によってこの不要な1次光が遮られる。したがって、不要な1次光がフロントモニタ36の出力に影響を与えることがない。
【効果】 偏光状態が変化したときでも不要な1次光がフロントモニタの出力に影響を与えることがないので、レーザ出力を適正に制御することができる。
【選択図】 図3

Description

この発明は光ピックアップに関し、特にたとえば半導体レーザからの出射光を偏光ビームスプリッタで分岐してフロントモニタ(受光センサ)へ入力し、このフロントモニタの入射光量すなわち出力に応じて半導体レーザの出力を制御する、光ピックアップに関する。
この種の光ピックアップが特許文献1および特許文献2などに開示されている。
一般的に、半導体レーザは、製造時にストレスを加えると、使用時に温度や出力パワーが変化したとき、偏光状態が変化する場合がある。たとえば、偏光面方位角が傾いたり、直線偏光が楕円偏光に変わったり、楕円偏光の消光比が変化したりする。他方、偏光ビームスプリッタは入射光の偏光状態で透過率や反射率が変わり、たとえばP波を透過しS波を反射させる。したがって、偏光状態が変化すると、偏光ビームスプリッタに対しての各波成分の光量が変化するため、結果的にフロントモニタへ分岐される光量が変化する。そのため、フロントモニタ出力が変化し、半導体レーザの出力制御が正確に行なわれなくなる。
たとえば、偏光面方位角がθだけ傾くと、P成分は(cosθ)に低下し、逆にS成分は(sinθ)だけ増加する。偏光ビームスプリッタの分光特性によれば、P成分は、(cosθ)の90%が対物レンズ方向へ透過し、(cosθ)の10%がフロントモニタ方向へ反射する。他方、(sinθ)のS成分は全てフロントモニタへ反射される。したがって、この場合、フロントモニタへの光パワーは「(cosθ)×0.1+(sinθ)」である。
方位角がずれていない状態と比較すると、フロントモニタへのパワー増加率は、「{(cosθ)×0.1+(sinθ)}/0.1」となる。この状態でAPC(Automatic Power Control:オートパワーコントロール)をかけると、フロントモニタ光量が10%になるように半導体レーザの出力が制御される。その結果、対物レンズ方向への光量は、単純計算で、「{(cosθ)×0.9}/[{(cosθ)×0.1+(sinθ)}/0.1]となる。たとえば、偏光面方位角のずれθが5°の場合、対物レンズへの光量は84パーセントに低下し、10°なら69%にも低下してしまう。
このような偏光状態の変化による不正確なレーザ出力制御を防止するためには、偏光状態の変化時に増加するフロントモニタへのS波の影響を排除する必要がある。
しかしながら、特許文献1ではフロントモニタ(15)の前に光量制限手段(42)を設けているが、この光量制限手段はこのような偏光状態の変化に起因する不所望なS波成分の影響を除去することについては何の効果もない。
これに対して、特許文献2の特に図5では、半導体レーザの偏光状態の変化に起因する不要なS波成分がフロントモニタに入射しないようにするために、複屈折板を用いる。すなわち、偏光ビームスプリッタ(21)で反射して凸レンズ(51)で集光されたP成分が複屈折板(53)に入射され、この複屈折板によってP波とS波とに分離され、P波が2分割受光素子の一方(53a)に、S波が他方(53b)に入射される。したがって、一方受光素子(53a)の出力によって APCを行なうことによって、半導体レーザの偏光状態の変化に影響されないレーザ出力制御が行なえる。
特開平7−105567号公報[G11B 7/135 7/125 11/10] 特開平7−65400号公報[G11B 7/125]
特許文献2によれば、半導体レーザのたとえば製造時のストレスによって、使用時に偏光状態が変化しても、その偏光状態の変化に影響されず、正確な半導体レーザの出力制御を行なうことができるという利点があるものの、偏光ビームスプリッタとフロントモニタとの間に凸レンズや複屈折板を配置しなければならない。
他方、たとえばノートパソコンに内蔵するディスクドライブの光ピックアップの場合、限られたスペースに配置する必要があり、偏光ビームスプリッタとフロントモニタとの間に十分なスペースを確保できず、したがって、特許文献2の方法では対処できないことがある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、狭いスペースにも配置でき、レーザ光源の偏光状態の変化に影響されず正確なレーザ出力制御を行なうことができる、光ピックアップを提供することである。
請求項1の発明は、レーザ光源からのレーザ光を偏光ビームスプリッタで対物レンズへ向かう光とフロントモニタに向かう光とに分離し、フロントモニタの出力に応じてレーザ光源の出力を制御する光ピックアップであって、レーザ光源と偏光ビームスプリッタとの間に設けられた複屈折板、およびフロントモニタの受光部周辺に設けられ、不要な1次光を遮蔽するための遮蔽物を備える、光ピックアップである。
請求項1の発明では、複屈折板の第1軸を、レーザ光源の偏光状態が変化する前の偏光面と平行に配置すると、第1軸方向と平行な方向に振動する光(必要な0次光)はこの複屈折板を素通りして偏光ビームスプリッタへ入射される。したがって、この必要な0次光はたとえば90%が対物レンズへ向かい、10%がフロントモニタへ向かう用に分岐される。これに対して、第1軸と直交する方向に振動する光は、1次光に集中して回折される。これを不要な1次光と呼ぶと、この不要な1次光は、偏光ビームスプリッタで全反射してフロントモニタ向かう。この不要な1次光が遮蔽物によって遮られ、フロントモニタの受光部へ入射されることがない。したがって、フロントモニタの出力は必要な0次光の入射光量にのみ依存することとなり、レーザ出力制御は、レーザ光源の偏光状態の変化の影響を受けることなく、適正に行なわれる。
請求項2の発明は、遮蔽物は、受光部に相当する直径または幅を有する筒状の光吸収体を含み、その筒状光吸収体の軸が受光部の受光面に直交するように配置される、請求項1記載の光ピックアップである。
請求項2の発明では、遮蔽物は、たとえば黒色の光吸収材のブロックに形成されたアパーチャまたは孔であったり、あるいは光吸収材ではないブロックに形成された孔の内面に形成された光吸収層であったりする。
請求項3の発明は、筒状光吸収体は、それの直径または幅との関係で所定の高さを有するものとされる、請求項2記載の光ピックアップである。
請求項3の発明では、筒状光吸収体の径をdとし、受光部遠端角をDとするとき、高さhは、たとえば「tanD≧d/h」を満足する高さに設定される。そうすれば、不要な1次光を確実に遮蔽することができる。
請求項4の発明は、遮蔽物は、間隔を隔ててよろい戸状に設けられる複数の板状光吸収体を含み、その板状光吸収体の面が受光部の受光面に直交しかつ複屈折材の回折格子によって回折されるn次光が連なる方向と直交するように配置される、請求項1記載の光ピックアップである。
請求項4の発明では、遮蔽物は、たとえば薄い透明ガラスを複屈折材の回折格子によって回折されるn次光が連なる方向と直交する方向に積層し、そのガラス間に光吸収体を挟み込むことによって、間隔を隔てて複数の板状光吸収体をよろい戸状に配置できる。
請求項5の発明は、板状光吸収体は、それの間隔との関係で所定の高さを有するものとされる、請求項4記載の光ピックアップである。
請求項5の発明では、板状光吸収体の間隔をbとし、受光部遠端角をDとするとき、高さhは、たとえば「tanD≧b/h」を満足する高さに設定される。そうすれば、不要な1次光を確実に遮蔽することができる。
この発明によれば、レーザ光源と偏光ビームスプリッタとの間に複屈折板を設け、偏光ビームスプリッタとフロントモニタとの間にはフロントモニタの受光側に遮蔽物だけを設けたので、偏光ビームスプリッタとフロントモニタとの間にあまり大きなスペースは不要となり、狭いスペースに配置でき、しかもレーザ光源の偏光状態の変化の影響を回避してレーザ出力を適正に制御することができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1を参照して、この発明の一実施例である光ディスク装置10は、信号を記録再生する媒体として、たとえばDVD−R/RWのようなディスク12を用いる。なお、この図1では、ディスク12の下方の構成部品を明示するために、ディスク12の外形のみを想像線で表している。ディスク12は保時部14に保持され、スピンドルモータ16によって回転される。ディスク12の下方に、このディスク12に信号を記録したりディスク12から信号を再生するための光ピックアップ18が設けられ、この光ピックアップ18は、シャフト20によって、このシャフト20の軸方向に移動可能に、保持される。そして、このシャフト20はシャフトホルダ22によって保持され、このシャフトホルダ22は、スピンドルモータ16とともに、シャーシ24上に固定される。
図示しないが、ディスク12の表面には透明なカバーガラス層が形成され、その下層の信号面には、周知の方法で信号が記録される。信号の記録方法は、微細な凹凸であるピットによる方法、屈折率や反射率の大小の違いを持たせて記録する方法、または磁気極性の違いを持たせて記録する方法等などがよく知られているが、この発明は、このような任意の光ディスクの物理フォーマットに適用できる。ただし、各種の記録再生原理は周知であり、ここでは説明を省略する。
光ピックアップ18から出射された光は、ディスク12の信号面上に結像され、微小なスポットを形成する。光ピックアップ18はシャフト20に沿って、駆動部(図示せず)によって移動される。したがって、光ピックアップ18によるスポットは、ディスク12上で2次元的に走査される。このスポットの照射によって信号がディスク12の信号面に記録され、また信号面に照射された光によって信号が再生される。
この発明を適用する光学系の構成は、記録再生方式の上述のような違いに応じて若干異なるが、図1実施例ではディスク12がDVD−R/RWである場合の光学系を示す。ただし、この発明はこれに限定されるものではない。
図2に示すように、光ピックアップ18のハウジング26内には、信号の記録再生のための光源である半導体レーザ28が設けられ、この半導体レーザ28からの光は回折格子30に入射される。回折格子30は入射した光を3つに分け、複屈折板32を通して、偏光ビームスプリッタ34に入射する。複屈折板32は、回折格子30から出力される半導体レーザ28の出射光の偏光面を揃えるためのものであり、複屈折材料と回折格子とを用いて構成した偏光フィルタである。
複屈折材料は入射偏光面の違いによって屈折率が異なる物質で、ここでは2軸タイプを想定する。便宜上、第1軸および第2軸と呼ぶ。第1軸と平行に振動する光に対しては、回折格子の溝深さの光路長が波長の整数倍となっており、回折格子としては機能しない。第2軸に平行に振動する光に対しては屈折率つまり溝深さの光路長が異なるので、回折格子として作用する。しかも、格子断面形状を矩形とし、凹凸比率を1:1とし、第2軸での溝深さ光路長を「波長の整数倍+半波長」に設定すれば、第2軸方向に振動する光の回折光のうち0次光はゼロとなり、1次光に集中する。したがって、複屈折板32によれば、必要な偏光面の光は透過し、それに直交する偏光面の光は1次光として0次光から分離できるので、偏光フィルタとして用いることができる。
なお、この実施例では、複屈折板32は、第1軸が偏光状態が変動する前の偏光面と平行になるように配置している。
偏光ビームスプリッタ34は、光をその偏光に応じて、反射あるいは透過させる。そして、この偏光ビームスプリッタ34の手前側側面には、光量を検出するためのフロントモニタ36が配置される。このフロントモニタ36の偏光ビームスプリッタ34側には、遮蔽物38が設けられる。この遮蔽物38はフロントモニタ36の受光部36a(図4)を囲い、光の進行方向に高さhを有する。
図4を参照して具体的に説明すると、この遮蔽物38は、光を吸収する黒い材質たとえばプラスチックからなる高さhのブロックであり、その中央に直径dのアパーチャまたは細長い孔39(図4)を形成する。この孔39がフロントモニタ36の受光部36aと一致またはほぼ一致するように遮蔽物38が配置される。遮蔽物38は、アパーチャないし孔39の軸が偏光ビームスプリッタ34へ向かう「必要な0次光」の光軸と一致するように配置する。
また、偏光ビームスプリッタ34の前方には、放射光を平行光に変換するためのコリメータレンズ40が設けられ、このコリメータレンズ40を通過した光は、直線偏光と円偏光との変換を行う1/4(4分の1)波長板42に与えられる。
1/4波長板42を出た光は、反射ミラー44によって反射されて、対物レンズ46を通して、ディスク12上に結像される。対物レンズ46は対物レンズホルダ48によって固定的に保持される。対物レンズホルダ48は、ワイヤサスペンション50によって保持され、このワイヤサスペンション50は、ワイヤサスペンションプレート52によって保持される。
また、偏光ビームスプリッタ34の後面側側面には、非点収差を発生させるシリンドリカルレンズ54が設けられ、受光センサ56は、このシリンドリカルレンズ54からの光を受け、その光を電気信号(電流または電圧)に変換する。
ここで、図3を用いて、通常の信号再生に用いられる光の流れを説明する。
半導体レーザ28から放射状に出射された光は、球面波であり、回折格子30を通過することで、それぞれに仮想光源を持った3つの球面波に分かれる。1つは、コリメータレンズ40の光軸上の半導体レーザ28を光源とする0次光の主光線であり、残りは、+1次光および−1次光である。0次光は、光量が大きいメインビームとなり、信号の記録再生に用いられ、±1次光は、光量が小さい2つのサブビームとなり、ディファレンシャルプッシュプル法と呼ばれるトラッキングサーボに用いられる。ただし、この信号処理の手法はこの発明に直接は関係しないので、ここでは説明を省略する。同様に、±1次光も説明は省略し、以下には0次光だけを説明する。
偏光ビームスプリッタ34は、光のP波成分を所定の割合、たとえば9:1で、透過光と反射光とに分光し、S波成分を所定の割合、たとえば0:10で、透過光と反射光とに分光する。だたし、この実施例の光学系においては、半導体レーザ28から出射される光は、全てP波となる。したがって、全光量の10分の1が反射され、フロントモニタ36に入射され、残りの10分の9の光が透過する。
フロントモニタ36に入射した光は、電気信号に変換され、オートパワーコントロールに利用される。制御回路は、たとえば目標光量に対応した電気信号とフロントモニタ36の出力との差に応じた電気信号をレーザドライバICに与え、それによって半導体レーザ28に供給する電流値を変化させる。つまり、電気信号が所定の値に保たれるように半導体レーザ28に供給される電流が制御され、結果的に、対物レンズ46から出射されるメインビームが、所定の光出力のものとされる。
偏光ビームスプリッタ34を透過した光は、コリメータレンズ40によって、球面波から平面波へ、言い換えれば、放射光から平行光に変換される。方向は、光軸に平行である。
コリメータレンズ40で変換された平行光は、1/4波長板42に入射し、直線偏光が円偏光に変換される。円偏光とは、光のP波とS波の位相が1/4波長ずれた状態を言う。そして、その光は、反射ミラー44で向きを変え、対物レンズ46に入射する。この光は、ディスク12の信号面で結像し、反射される。
反射光は、往路を逆に辿り、先ず、対物レンズ46で平行光に変換された後、1/4波長板42を通過する。このとき、円偏光から直線偏光に変換されるが、P波とS波の位相差はさらに1/4波長ずれ、すなわち、往路と比べて位相差は1/2波長となり、変更面は90°回転したことになるので、変換された直線偏光の偏光面は、偏光ビームスプリッタ34におけるS波平面と平行になる。
次に、1/4波長板42からの平行光がコリメータレンズ40で集束光に変換され偏光ビームスプリッタ34に入射する。この光はS波に直線偏光しているので、偏光ビームスプリッタ34では、100%反射され、その反射光は受光センサ56の方向へ向きを変える。
受光センサ56へ向かった光のうち、有効光束は、シリンドリカルレンズ54に入射し、非点隔差が発生する。これは、フォーカスサーボに非点収差法を用いるためである。非点収差法はよく用いられている方法であり、原理も周知なことなので、ここでの説明は省略する。
シリンドリカルレンズ54から出た光は、受光センサ56付近の光軸上で集光する。この受光センサ56は光軸位置に配置された4分割センサ(図示せず)を含み、記録信号を再生すると同時に、フォーカスサーボ、トラッキングサーボのためのエラー信号を生成する。ただし、このようなエラー信号の生成に関しては、周知であるため、ここでは説明を省略する。
ここで、半導体レーザ28の出射光の偏光状態が変動した場合を考える。
上述のように、複屈折板32の第1軸は、偏光面方位角が変化する前の偏光面と平行に設定されているため、偏光状態が変動した光のうち第1軸と平行に振動する光は、複屈折板32を素通りする。この光を「必要な0次光」と呼ぶ。そして、その光量比率は、(cosθ)となる。ただし、θは偏光方位角の傾き角である。
実施例の場合、上述のように複屈折板32の格子断面形状を矩形とし、凹凸比率を1:1とし、第2軸での溝深さ光路長を「波長の整数倍+半波長」に設定しているので、第2軸方向に振動する光の回折光のうち0次光はゼロとなり、±1次光に集中する。つまり、偏光状態が変動した光のうち第1軸と直交する方向に振動する光は、±1次光に集中して回折される。この光を「不要な1次光」と呼ぶ。ただし、この「不要な1次光」は先に説明したサブビームのことではない。
不要な1次光の光量比率は、(sinθ)となる。複屈折板32の回折格子の溝をS面に平行にすると、n次光を連ねた平面はP面と平行になる。1次光はP面内にあって、回折角だけ傾いている。その状態を図5に示す。ここでは、簡単のために、片側1次光のみを図示している。
偏光ビームスプリッタ34にとってP波である、必要な0次光は、先に説明したように、その90%が偏光ビームスプリッタ34を透過して対物レンズ46に向かい、10%がフロントモニタ36へ向かう。その光量比率は、「(cosθ)×0.1」である。この光は、フロントモニタ36の前に設けられた遮蔽物38によって、一部遮られフロントモニタ36の受光部に入射する。その比率をαとすると、光量比率は、「(cosθ)×0.1×α」となる。
他方、偏光ビームスプリッタ34にとってS波である不要な1次光は、偏光ビームスプリッタ34によって全反射されてフロントモニタ36に向かう。その光量比率は、(sinθ)である。
この不要な1次光は、回折角度だけ傾いているため、図6および図7に示すように、フロントモニタ36の前の遮蔽物38で殆どが遮られる。ここで、図6はフロントモニタ36および遮蔽物38に対する、必要な0次光および不要な1次光の関係を図示し、図7は不要な1次光だけを示す。
フロントモニタ36の受光部36aの、回折光が連なる平面内すなわち実施例ではP面内に投影した方向の幅をd(図4)とし、図8に示すように、このときにフロントモニタ36に入射する1次光の仮想光源と受光部36aの外縁遠端Bとを結ぶ線Aと0次光の主光線方向すなわちレンズ光軸方向である軸Cとがなす角度をD(この角度Dを便宜上、「受光部遠端角」と呼ぶ。)とすると、遮蔽物38の孔39のアスペクト比が「tanD≧d/h」となるように設定すれば、不要な1次光のフロントモニタ36の受光部36aへの入射を完全に遮ることができる。したがって、不要な1次光がフロントモニタ36で受光される光量比率はゼロ(0)となる。
偏光状態の変化がなければ、フロントモニタ36への光量比率は上述のように「0.1×α」であり、対物レンズ46への光量比率は0.9である。
偏光状態が変化すると、フロントモニタ36への光量比率は「(cosθ)×0.1×α」となり、対物レンズ46への光量比率は、「(cosθ)×0.9」となる。
したがって、偏光状態が変化する前と後とでのフロントモニタ36への光量比率は、「{(cosθ)×0.1×α}/0.1×α=(cosθ)」である。これは偏光状態が変化する前と同じであり、これでAPCを掛けたときには、半導体レーザ28の出力が1/(cosθ)となるように制御される。したがって、対物レンズ46への光量は単純計算で、「{(cosθ)×0.9}/cosθ」=0.9」となる。これは偏光状態の変化がないときと同じである。
つまり、この実施例のようにフロントモニタ36の受光部への不要な1次光の入射を遮る遮蔽物38を用いれば、半導体レーザ28の出射光の偏光状態が変化しても、APCによって適正にレーザ出力を制御することができる。
なお、実施例では遮蔽物38全体を光を吸収する黒い材料で形成した。しかしながら、図9に示すように、全体が黒色ではなく、孔39の内面にたとえば黒色材料のような光吸収層58を形成し、その光吸収層58で光を吸収するようにしてもよい。この場合には、光吸収層58が不要1次光を遮蔽する。ただし、この場合にも、孔39すなわち光吸収層58のアスペクト比は受光部遠端角Dとの関係で「tanD≧d/h」を満足する必要がある。なお、この図9実施例の光吸収層58や図4実施例の孔39は、いずれも、受光部36aに相当する直径dを有する、円筒状光吸収体として機能する。そして、いずれの場合も、円筒状光吸収体の軸が図4や図9に示すようにフロントモニタ36の受光部36aの受光面に直交するように、遮蔽物38が配置される。
また、上述の説明では直径dの円筒状の光吸収体としたが、これは、幅dの角筒上の光吸収体であってもよい。つまり、上述の孔39や光吸収層58は角筒状であってよい。
図10は、上述の実施例とは異なる遮蔽物60を用いたこの発明の他の実施例を示す。この実施例の遮蔽物60は、図11に示すように、P面内で複数の薄い透明なガラス板62を重ね、そのガラス板62の間にたとえば黒い材料からなる光吸収体64を挟み込んだものである。つまり、この実施例の遮蔽物60は、間隔bで連なるよろい戸状の光吸収体64を含み、その間隔bを通して必要な0次光が受光部36aに入射され得る。換言すれば、この実施例の場合、板状の光吸収体の面が図11に示すようにフロントモニタ36の受光部36aの受光面に直交しかつ複屈折材の回折格子によって回折されるn次光が連なる方向と直交する方向に、遮蔽物60が配置される。
この実施例においても、複屈折板32の回折格子の溝をS面に平行にすると、n次光を連ねた平面はP面と平行になる。1次光はP面内にあって、回折角だけ傾いている。その状態を図12に示す。ここでは、簡単のために、片側1次光のみを図示している。
図12に示すように、偏光ビームスプリッタ34にとってP波である、必要な0次光は、先に説明したように、その90%が偏光ビームスプリッタ34を透過して対物レンズ46に向かい、10%がフロントモニタ36へ向かう。そのフロントモニタ36方向へ分岐された光は、フロントモニタ36の前に設けられた遮蔽物60によって、一部遮られはするものの、殆どがフロントモニタ36の受光部36aに入射する。
他方、偏光ビームスプリッタ34にとってS波である不要な1次光は、偏光ビームスプリッタ34によって全反射されてフロントモニタ36に向かう。この不要な1次光は、回折角度だけ傾いているため、フロントモニタ36の前の遮蔽物60で殆どが遮られる。
詳しく述べると、光吸収体62のP面内の間隔をb(図11)とし、受光部遠端角を図13に示すようにDとすると、遮蔽物60のアスペクト比が「tanD≧b/h」となるように設定すれば、不要な1次光のフロントモニタ36の受光部36aへの入射を完全に遮ることができる。
図11実施例の遮蔽物60を用いれば、図4または図9実施例の遮蔽物38に比べて、高さhを小さくできるという利点がある。具体的には、d=0.7mm、D=15°の場合、第1実施例では、h≧0.7/tan15°=2.6mmとなる。第2実施例では薄いガラス板が利用できるので、たとえばb=0.2mmとすると、h≧0.2/tan15°=0.75mmとなり、第1実施例に比べて高さhを小さくすることができる。
図1はこの発明が適用されるディスク装置の一例を示す図解図である。 図2は光ピックアップの第1実施例を示す図解図である。 図3は図2の光ピックアップにおけるメインビームの経路を示す図解図である。 図4は第1実施例に用いた遮蔽物を示す図解図である。 図5は実施例を適用しない場合のフロントモニタへ入射する光を示す図解図である。 図6は第1実施例を適用した場合のフロントモニタへ入射する光を示す図解図である。 図7は第1実施例を適用した場合のフロントモニタへ入射する不要な1次光だけを示す図解図である。 図8は第1実施例に用いた遮蔽物のアスペクト比を受光部遠端角との関係で示す図解図である。 図9は第1実施例で用いる遮蔽物の変形例を示す図解図である。 図10は光ピックアップの第2実施例を示す図解図である。 図11は第2実施例に用いる遮蔽物を示す図解図である。 図12は第2実施例を適用した場合のフロントモニタへ入射する光を示す図解図である。 図13は第2実施例に用いた遮蔽物のアスペクト比を受光部遠端角との関係で示す図解図である。
符号の説明
10 …光ディスク装置
18 …光ピックアップ
28 …半導体レーザ
32 …複屈折板
34 …偏向ピームスプリッタ
36 …フロントモニタ
36a…受光部
38,60 …遮蔽物
39 …孔
58 …光吸収層
62 …ガラス板
64 …光吸収体

Claims (5)

  1. レーザ光源からのレーザ光を偏光ビームスプリッタで対物レンズへ向かう光とフロントモニタに向かう光とに分離し、フロントモニタの出力に応じて前記レーザ光源の出力を制御する光ピックアップであって、
    前記レーザ光源と前記偏光ビームスプリッタとの間に設けられた複屈折板、および
    前記フロントモニタの受光部周辺に設けられ、不要な1次光を遮蔽するための遮蔽物を備える、光ピックアップ。
  2. 前記遮蔽物は、前記受光部に相当する直径または幅を有する円筒状または角筒状の光吸収体を含み、その筒状光吸収体の軸が前記受光部の受光面に直交するように配置される、請求項1記載の光ピックアップ。
  3. 前記筒状光吸収体は、それの直径または幅との関係で所定の高さを有するものとされる、請求項2記載の光ピックアップ。
  4. 前記遮蔽物は、間隔を隔ててよろい戸状に設けられる複数の板状光吸収体を含み、その板状光吸収体の面が前記受光部の受光面に直交しかつ複屈折材の回折格子によって回折されるn次光が連なる方向と直交するように配置される、請求項1記載の光ピックアップ。
  5. 前記板状光吸収体は、それの間隔との関係で所定の高さを有するものとされる、請求項4記載の光ピックアップ。
JP2003330492A 2003-09-22 2003-09-22 光ピックアップ Withdrawn JP2005100503A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003330492A JP2005100503A (ja) 2003-09-22 2003-09-22 光ピックアップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003330492A JP2005100503A (ja) 2003-09-22 2003-09-22 光ピックアップ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005100503A true JP2005100503A (ja) 2005-04-14

Family

ID=34459436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003330492A Withdrawn JP2005100503A (ja) 2003-09-22 2003-09-22 光ピックアップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005100503A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010170601A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Konica Minolta Opto Inc 偏光ビームスプリッタ、光ピックアップおよび位相板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010170601A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Konica Minolta Opto Inc 偏光ビームスプリッタ、光ピックアップおよび位相板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7006411B2 (en) Optical pickup unit having electro-optical element and information recording and reproduction apparatus
JP3548259B2 (ja) 光磁気ヘッド装置
JP4389154B2 (ja) 光ピックアップ及びディスクドライブ装置
JP2000171346A (ja) 収差検出装置および光ピックアップ装置
JP4587892B2 (ja) レーザー集光装置、光ピックアップ装置、光ディスク記録再生装置
US8014257B2 (en) Extraction optical system and optical head device including the same
JP2010170598A (ja) 光ピックアップ装置および光ディスク装置
JP3726979B2 (ja) 光ピックアップ
JP2009020945A (ja) 光ピックアップ装置
JP5294894B2 (ja) 光ディスク装置及び光ヘッド装置
JP2009110556A (ja) 光学ヘッドおよび光情報処理装置
JPH1069681A (ja) 光磁気記録/再生装置
JP2005100503A (ja) 光ピックアップ
JP4312214B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP2004259328A (ja) 光ピックアップ並びにこれを備えた情報再生装置
JPH0479050A (ja) 光磁気記録再生装置における光ピックアップ装置
US20100142354A1 (en) Optical pickup device
JP2009020967A (ja) 光ピックアップ装置
JP2009048747A (ja) 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置
JP4342534B2 (ja) 光ヘッドのハウジング、光ヘッド、その製造方法及び光記録再生装置
JP2795218B2 (ja) 光学式記録情報再生装置
US5532477A (en) Optical pickup apparatus having lens group for determining paths of an incident beam and a reflected & beam
JP3986521B2 (ja) 光ディスク装置
JP3685797B2 (ja) 光ディスク装置
JPH0863778A (ja) 光学ピックアップ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061205