JP2005099721A - 熱現像装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
を安価に実現することができる熱現像装置及び方法を得る。
【解決手段】 シート状の熱現像記録材料71を熱現像する熱現像装置は、加熱手段79
による加熱域の終端に、前記熱現像記録材料71を反転させて前記加熱手段79による加
熱域の始端に戻す反転処理機構110と、前記熱現像記録材料71の進路を前記反転処理
機構110側又は排出側搬送ルート130に選択切り替えする搬送ルート切り替え手段1
20とを備えて、前記熱現像記録材料71の両面の記録層に対して熱現像を実施する。
【選択図】 図1
Description
方法に関し、特に、記録層をベースフィルムの両面に有した熱現像記録材料の熱現像を安
価に実現するための改良に関するものである。
録装置として、従来、銀塩写真式感光材料に撮影又は記録後、湿式処理して再現画像を得
るウエットシステムが用いられている。これに対して、近年、熱現像感光材料を用いたドライシステムによる記録装置(熱現像記録装置)が注目されている。
この熱現像記録装置100は、シート状の熱現像記録材料21を収容した記録材料供給
部Aと、この記録材料供給部Aから供給された熱現像記録材料21に対して画像データに
基づく露光処理を行う画像露光部Bと、この画像露光部Bで露光処理を済ませた熱現像記
録材料21に対して所定の加熱による熱現像処理を行う熱現像部Cと、熱現像処理を済ま
せた熱現像記録材料21を冷却して排出する冷却部Dと、以上の各部への給電や各部の動
作制御を行う電源/制御部Eと、記録材料供給部Aの熱現像記録材料21を画像露光部B
,熱現像部Cを順に経由して冷却部Dに送る搬送手段とを備えている(例えば、特許文献
1参照)。
備されたもので、具体的には、記録層の特徴により、熱現像感光材料と、感光感熱記録材
料が使用される。
熱現像感光材料の記録層は、光ビーム(例えば、レーザビーム)による露光によって画
像を潜像として記録し、その後、熱現像により発色させる記録材料である。
一方、感光感熱記録材料の記録層は、光ビームによる露光によって画像を潜像として記
録し、その後、熱現像して発色させるか、或いは、レーザビームのヒートモード(熱)に
よって画像を記録すると同時に発色させ、その後、光照射で画像を定着させる記録材料で
ある。
5b,15cを配置している。それぞれの記録紙収容ケース15a,15b,15cには
、シート状の熱現像記録材料21が多数枚(例えば、150枚等)の積層状態に収容可能
である。そして、各記録紙収容ケース15a,15b,15cの出口側には、それぞれ、
ケース内の熱現像記録材料21を一枚ずつ繰り出して搬出する繰り出しローラ対13a,
13b,13cが装備されている。
繰り出しローラ対13a,13b,13cによって各記録紙収容ケース15a,15b
,15cから繰り出された熱現像記録材料21は、その上端に装備された搬送手段22に
よって、画像露光部Bに送られる。
ら供給される熱現像記録材料21を所定速度で搬送する搬送手段27と、この搬送手段2
7によって搬送される熱現像記録材料21に対して、搬送方向と直交する方向に光ビーム
(レーザビーム)28による走査を行うビーム発射手段29とを備えている。この画像露
光部Bは、ビーム照射手段29による走査方向を主走査方向、搬送手段27の搬送方向を
副走査方向として、CTやMR等の画像情報源から受ける記録画像データに基づいて熱現
像記録材料21の記録層上に光ビーム28による主・副走査をすることで、記録する画像
に応じた露光処理を行い、熱現像記録材料21の記録層に潜像を記録する。
搬送する搬送手段36と、この搬送手段36による搬送経路に沿って装備されて搬送手段
36によって搬送中の熱現像記録材料21の記録層に所定の加熱処理を行う加熱手段37
とを備えた構成である。
搬送手段36は、歯車43に従動して回転駆動される複数個の押さえローラ41と、画
像露光部B寄りに配置された供給ローラ対39とによって、熱現像記録材料21を円弧状
の経路で搬送する。
トヒータ37a,37b,37cとを備えた構成である。熱現像記録材料21は、記録層
をプレートヒータ37a,37b,37c側に向けた状態で、搬送される。
以上の加熱手段37は、熱現像記録材料21の記録層を、規定の熱現像温度(例えば、
120℃)に昇温させることで、熱現像記録材料21に記録されていた潜像を所定濃度の
可視像として現像・定着させる。
取り、適宜数の冷却ローラ対47による搬送時の放熱によって熱現像記録材料21を常温
等の適宜温度に冷却する。
冷却された熱現像記録材料21は、ガイドプレート49による誘導経路と、搬出ローラ
対51とを経て、排出トレイ17に排出される。
録材料を使用して撮影した記録画像を直ちにドライ化して観たいという要求がある。
しかし、従来の熱現像記録装置は片面に記録層を有した熱現像記録材料を使用すること
を前提としたもので、そこに採用されている熱現像部Cは、搬送される熱現像記録材料の
片面側にしか加熱手段37を装備していない。
そのため、両面に記録層を形成した熱現像記録材料を使用した場合、一方の面の記録層
に対しては規定の熱現像温度に加熱できるが、他方の面の記録層に対しては加熱不足によ
り熱現像処理を行うことができない。
する対応が提案された。しかし、このような対応では、加熱手段の追加に伴って装置の大
型化や、電源容量のアップによる製造コストの増大を招くという問題が生じた。
に記録層を形成した熱現像記録材料の熱現像を安価に実現できる熱現像装置及び方法を提
供することにある。
(1) シート状の熱現像記録材料を搬送手段によって搬送しつつ、前記熱現像記録材料を片面側から加熱手段によって熱現像する熱現像装置であって、
前記加熱手段による加熱域より排出された前記熱現像記録材料を反転させ前記加熱域に
戻す反転処理機構と、
前記加熱手段による加熱域より排出された前記熱現像記録材料の進路を前記反転処理機
構側又は排出側搬送ルートに選択切り替えする搬送ルート切り替え手段とを備えたことを
特徴とする熱現像装置。
一方の面に対して前記加熱手段による熱現像処理を済ませた熱現像記録材料を前記反転
処理機構により反転させて前記加熱手段による加熱域に戻し、前記搬送手段及び前記加熱
手段の稼働によって当該熱現像記録材料の他方の面に対しても熱現像処理を実施した後に
排出することで、前記熱現像記録材料の両面の記録層を熱現像することを特徴とする熱現
像方法。
現像記録材料の両面の記録層に対し加熱不足等の無い適正な加熱処理を実施することがで
きる。
しかも、装置としては、片面にのみ記録層を有した熱現像記録材料の現像処理を前提と
する従来の熱現像装置に、反転処理機構と搬送ルート切り替え手段とを追加するだけの小
規模な改造で済み、電力消費が大きい加熱手段の追加を必要とせず、装置の大型化や、電
源容量のアップによる製造コストの増大等を排除することができる。
即ち、装置としては、従来の装置をわずかに改良するだけで、両面に記録層を形成した
熱現像記録材料の熱現像を、安価に実現することができる。
は、反転処理機構に装備した保温部によって温度降下が防止され、他方の面の熱現像処理
が開始するまで、熱現像記録材料自体の温度が安定に維持される。
従って、一方の面(例えば、表面)の熱現像処理を済ませた熱現像記録材料を、反転処
理機構によって反転させて、残る他方の面(例えば、裏面)の熱現像を行う際、加熱域に
おける加熱手段は、表面の熱現像処理時の加熱量よりも軽減して加熱することができ、電
力消費を抑えることができる。
更に、裏面の熱現像を開始する際の熱現像記録材料の温度にバラツキをなくすことがで
きるため、濃度ムラ等の発生原因となる加熱ムラの発生を抑えて、濃度の高い高品位の画
像記録を実現することができる。
料を反転処理する際の所要時間を、反転処理機構内での待機時間も含めて適宜に調整すれ
ば、反転処理機構において熱現像記録材料を反転処理している間に、同時に別の熱現像記
録材料が熱現像処理されるという(6)に記載の熱現像方法が実現でき、反転処理機構の
動作中は熱現像処理が中断するという無駄が発生せず、ベースフィルムの両面に記録層を
有した熱現像記録材料の熱現像処理効率を向上させることができる。
る一時貯留部として、既存の記録紙収容ケースが有用に活用されるため、専用のトレイ等
を追加装備する必要が無くなり、構成部品の追加を抑えて、装置の単純化や、製造コスト
の削減を図ることができる。
を済ませた熱現像記録材料の他方の面に対して熱現像処理する際には、搬送手段による搬
送速度を、一方の面の熱現像時よりも高速化するという熱現像方法が実現可能になる。
これによって、処理の高速化を図ると同時に、一方の面の熱現像処理時の残存熱の影響
による過剰加熱を防止して、ベースフィルムの両面に記録層を有した熱現像記録材料に対
する高品位の熱現像を確保することが可能になる。
明する。
図1及び図2は本発明に係る熱現像装置の第1の実施の形態を示したもので、図1は装
置全体の縦断面図、図2は図1の熱現像装置で実施する熱現像方法の処理手順の説明図で
ある。
に使用される熱現像記録装置の熱現像部として使用可能なもので、既に露光処理によって
潜像が形成されたシート状の熱現像記録材料71を収容した記録紙収容ケース(カセッテ
)73と、このカセッテ73に収容された熱現像記録材料71をカセッテ73外に一枚ず
つ繰り出す繰り出し機構75と、この繰り出し機構75によってカセッテ73から繰り出
された熱現像記録材料71を所定の経路に沿って搬送する搬送手段77と、搬送経路に沿
って装備されて熱現像記録材料71に対してその片面側から所定の加熱処理を行う加熱手
段79と、各駆動部や加熱手段の動作を制御する電源/制御部80と、加熱手段79によ
る加熱域の終端側の反転処理機構110及び搬送ルート切り替え手段120とを備えて、
熱現像記録材料71の両面の記録層に対して熱現像処理を行う。
排出された熱現像記録材料71の進路を、反転処理機構110側又は排出側搬送ルート1
30のいずれかに選択切り替えするもので、後述する案内片120aをソレノイドによっ
て切り替える構成である。
排出側搬送ルート130の途中には、熱現像を済ませた熱現像記録材料71を排出可能
な低温域まで冷却する冷却部81が装備されている。また、装置筐体83の上面には、冷
却を済ませた熱現像記録材料71を載置する排出トレイ85が装備されている。
71を適宜温度に徐冷する徐冷部82と、ガイドプレート49による誘導経路に冷却風を
当てて排出可能温度まで冷却する本冷却部84とを備え、冷却した熱現像記録材料71を
、搬出ローラ対51により搬送して排出トレイ85に排出するようにしている。
いる。
繰り出し機構75は、カセッテ73に収容されている熱現像処理前のシート状の熱現像
記録材料71を吸着して外部へ取り出す取り出しヘッド75aと、この取り出しヘッド7
5aによって取り出された熱現像記録材料71を搬送手段77の始端の導入ガイド部77
aに送り込む送りローラ対75bとから構成されている。
に案内する導入ガイド部77aと、円弧面の外周が熱現像記録材料71の搬送面となる円
筒状ローラガイド77bと、この円筒状ローラガイド77bの外周に、複数個が配置され
て熱現像記録材料71を押さえ付けると同時に加熱手段79を内蔵して熱現像を行う押さ
えローラ77cとを備えた構成である。
押さえローラ77cは、円筒状ローラガイド77bの外周に一定ピッチで複数個配列さ
れている。
71を搬送する。
また、本実施の形態の場合、搬送手段77は速度可変に構成され、また、加熱手段79
による加熱量も調整可能になっている。
されている。
従って、加熱手段79による加熱域は、円筒状ローラガイド77bの外周における複数
個の押さえローラ77cの分布域Hに等しく、加熱域の始端は最前部の押さえローラ77
cの装備位置HSとなり、加熱域の終端は最後部の押さえローラ77cの装備位置HLとな
る。
0aの向きを切り替えることで、搬送手段77によって加熱域の終端に排出される熱現像
記録材料71の進路を反転処理機構110側、又は排出側搬送ルート130に選択切り替
えする。
せて加熱域の始端HSに戻す。
この反転処理機構110は、搬送ルート切り替え手段120の装備位置で分岐された材
料回収ライン111と、この材料回収ライン111の途中から分岐して、熱現像記録材料
71を搬送手段77の始端の導入ガイド部77aに導く材料戻しライン113と、各ライ
ンに誘導された熱現像記録材料71を走行させる送りローラ対114,115,116と
を備える。
材料回収ライン111の終端側は、回収した熱現像記録材料71を一時的に待機させて
おくための一時貯留部118になっている。
1を一時貯留部118側に送るように回転駆動される。
一時貯留部118に装備された送りローラ対115は、逆転も可能な送りローラで、一
時貯留部118に向かって送られてきた熱現像記録材料71を所定位置まで引き込む動作
と、一時貯留部118に一時待機させた熱現像記録材料71を材料戻しライン113に送
り出す動作とを行う。
材料戻しライン113に装備されている送りローラ対116は、一時貯留部118から
送り出された熱現像記録材料71を、導入ガイド部77aに送る。
材料戻しライン113に送り出された熱現像記録材料71が、材料回収ライン111側に
逆送することを防止するための搬送ルート切り替え手段119が装備されている。
この搬送ルート切り替え手段119は、図中矢印(ロ)に示すように回動可能な案内片
119aの向きを切り替えることで、熱現像記録材料71が材料回収ライン111側に進
入することを防止する。
、次の手順で熱現像処理する。
まず、一方の面に対して加熱手段79による熱現像処理を済ませた熱現像記録材料71
は、反転処理機構110により反転させて加熱手段79による加熱域の始端に戻し、再び
搬送手段77及び加熱手段79の稼働によって当該熱現像記録材料71の他方の面に対し
ても熱現像処理を行って、熱現像記録材料71の両面の記録層を熱現像する。
像処理する際には、搬送手段77による搬送速度を一方の面の熱現像時よりも高速化する
か、或いは、加熱手段79による加熱量を一方の面の熱現像時よりも下げて、一方の面の
熱現像処理時の残存熱の影響による過剰加熱を防止する。
なお、反転処理機構110による反転処理と、搬送手段77及び加熱手段79による別
の熱現像記録材料71に対する熱現像処理とが同時並行して実施されるように、反転処理
機構110における待機時間を調整する。
まず、(a)に示すように、不図示の第1のカセッテから繰り出した1枚目の熱現像記
録材料71Aの表面の記録層に対して熱現像処理を実施する。そして、この1枚目の熱現
像記録材料71Aの表面の記録層に対する熱現像処理が終了間近になったら、2枚目の熱
現像記録材料71Bの表面の記録層の熱現像に備えて、2枚目の熱現像記録材料71Bを
有した第2のカセッテ73Bから熱現像記録材料71Bの繰り出しを開始する。
現像記録材料71Aは、反転処理機構110の一時貯留部118に送り出す。そして、1
枚目の熱現像記録材料71Aを一時貯留部118に送り出す処理に並行して、2枚目の熱
現像記録材料71Bの表面の記録層に対する熱現像処理を実施する。
示すように、一時貯留部118に待機させた1枚目の熱現像記録材料71Aを、その裏面
側の熱現像処理のために加熱手段79による加熱域の始端に戻すと同時に、表面の記録層
に対する熱現像処理が終了した2枚目の熱現像記録材料71Bを一時貯留部118に送る
。
中、表面の熱現像処理を済ませた2枚目の熱現像記録材料71Bは一時貯留部118に一
時待機させておき、その一方で、次の熱現像処理に備えて、3枚目の熱現像記録材料71
Cを有した第3のカセッテ73Cから熱現像記録材料71Cの繰り出しを開始する。
ように、3枚目の熱現像記録材料71Cを加熱域に移動させると同時に、1枚目の熱現像
記録材料71Aは加熱域の終端から排出側搬送ルート130に排出する。そして、3枚目
の熱現像記録材料71Cの表面への熱現像を開始する一方で、一時貯留部118に待機さ
せていた2枚目の熱現像記録材料71Bを、搬送手段77の始端に戻す。
ように、3枚目の熱現像記録材料71Cを一時貯留部118に移動させる一方で、2枚目
の熱現像記録材料71Bを加熱域に移動させ、この2枚目の熱現像記録材料71Bの裏面
の熱現像処理を開始する。そして、更に、4枚目の熱現像記録材料71Dを有した第4の
カセッテ73Dから熱現像記録材料71Dの繰り出しを開始して、次の新たな熱現像記録
材料の処理に備える。
うに、2枚目の熱現像記録材料71Bは加熱域の終端から排出側搬送ルート130に排出
し、それと並行して、新たに繰り出されていた4枚目の熱現像記録材料71Dを加熱域に
移動させると同時に、一時貯留部118に待機していた3枚目の熱現像記録材料71Cを
搬送手段77の始端に戻す。
に、その4枚目の熱現像記録材料71Dを一時貯留部118に移すと共に、搬送手段77
の始端に戻されていた3枚目の熱現像記録材料71Cを加熱域に移して、3枚目の熱現像
記録材料71Cの裏面の熱現像を開始すると同時に、次の新しい熱現像記録材料71Eを
第5のカセッテ73Eから繰り出す。
整して、各熱現像記録材料の両面に対して、熱現像を実施する。
なお、各熱現像記録材料は、表面の熱現像処理後に、反転処理して裏面の熱現像処理を
行っているが、裏面を熱現像する際には、搬送手段77による搬送速度を表面の熱現像時
よりも高速化するか、或いは、加熱手段79による加熱量を表面の熱現像時よりも下げて
、表面の熱現像処理時の残存熱の影響による過剰加熱を防止する。
表面に対して熱現像処理を実施した後に、反転して、裏面への熱現像処理を実施するもの
で、熱現像記録材料71の両面に対して加熱不足等の無い適正な現像を実現することがで
きる。
した従来の熱現像装置に、反転処理機構110と搬送ルート切り替え手段120とを追加
するだけの小規模な改造で済み、電力消費の大きな加熱手段の追加装備を必要とせず、装
置の大型化や、電源容量のアップによる製造コストの上昇を抑えることができる。
即ち、装置としては、従来の装置をわずかに改良するだけで済み、ベースフィルムの両
面に記録層を形成した熱現像記録材料の熱現像を、安価に実現することができる。
についても、この片面の記録層の熱現像処理後、反転処理機構110を通過させず直接冷
却部81に排出するように熱現像処理を設定することで、従前通り行うことができる。
を反転処理する際の所要時間を、反転処理機構110内での待機時間も含めて適宜に調整
すれば、反転処理機構110において熱現像記録材料71を反転処理している間に、同時
に別の熱現像記録材料71が搬送手段77側を流れて熱現像処理されるという効率的な熱
現像方法が実現でき、反転処理機構110の動作中は熱現像処理が中断するという無駄が
発生せず、両面に記録層を有した熱現像記録材料71に対する熱現像処理の処理効率を向
上させることができる。
表面の熱現像処理を済ませた熱現像記録材料71の裏面に対して熱現像処理する際には、
搬送手段77による搬送速度を表面の熱現像時よりも高速化するという熱現像方法が実現
できる。
これによって、処理の高速化を図ると同時に、一方の面の熱現像処理時の残存熱の影響
による過剰加熱を防止して、両面に記録層を有した熱現像記録材料71に対する高品位の
熱現像を確保することが可能になる。
この第2の実施の形態の熱現像装置211は、第1の実施の形態で示した反転処理機構
110に、熱現像記録材料71の温度降下を防止するための保温部150を追加したもの
である。
保温部150を追加した構成以外は、第1の実施の形態と同様の構成であるので、同様
の構成については、同番号を付して説明を省略する。
18に装備されていて、表面の熱現像によって昇温した熱現像記録材料71が一時貯留部
118に送り込まれたとき、その熱現像記録材料71の温度降下を防止するように、加熱
・保温を行う。
なお、本実施の形態では、保温部150は断熱部材を配設する構成としたが、断熱部材
に代えてプレートヒータ等の加熱部材が配設される構成とすることもできる。ただし、こ
のような加熱部材は、一時貯留部118に送り込まれてきた熱現像記録材料71を昇温さ
せるものではなく、あくまでも保温を目的として温度降下を防止するためのものである。
現像記録材料71は、反転処理機構110に装備した保温部150による加熱によって温
度降下を防止して、再度、他方の面の熱現像処理を開始するまで、熱現像記録材料71自
体の温度を安定維持することができる。
従って、一方の面(例えば、表面)の熱現像処理を済ませた熱現像記録材料71を、反
転処理機構110によって反転させて、残る他方の面(例えば、裏面)の熱現像処理する
際、加熱手段79による加熱量は、表面の熱現像処理時よりも軽減できると同時に、急激
な加熱温度の付与を避けてシート状の熱現像記録材料71にシワ等が生じることを防止で
きる。
ができるため、濃度ムラ等の不都合の発生原因となる加熱ムラの発生を抑えて、濃度が高
い高品位の画像記録を実現することができる。
この第3の実施の形態の熱現像装置221は、第1の実施の形態で示した反転処理機構
110の材料回収ライン111を、カセッテ73の前端開口部まで延長して、カセッテ7
3を反転処理機構110の一時貯留部118として利用可能にしたものである。
カセッテ73が有用に活用されるため、一時貯留部として専用のトレイ等を追加装備する
必要が無くなる。更に、カセッテ73に一時待機させた熱現像記録材料71は、繰り出し
機構75によって搬送手段77側に繰り出すことができるため、材料戻しライン113や
搬送ルート切り替え手段119が不要になり、その分、構成部品の追加を抑えて、装置の
単純化や、製造コストの削減を図ることができる。
構成の場合は、熱現像処理中にカセッテ73の交換等が行われることのないように、カセ
ッテ73の筐体83からの抜き差しを規制するロック機構を、カセッテ73及び筐体83
に装備しておくことが望ましい。
この第4の実施の形態の熱現像装置231は、加熱手段79を内蔵した搬送手段77を
逆転可能に構成し、更に、反転処理機構110は第1〜第3の実施形態のようなスイッチ
バック式の搬送ラインではなく、搬送手段77の終端に送られた熱現像記録材料71をU
字状の搬送ライン160によって反転して再び搬送手段77の終端に戻す構成としている
。
手段77の逆転によって搬送手段77の始端側に戻して、熱現像処理を繰返すことで、熱
現像記録材料71の両面への熱現像が行われる。
両面の熱現像を済ませた熱現像記録材料71は、搬送手段77の始端側でカセッテ73
の下側に装備した排出トレイ85に排出される。
このような反転処理形態でも、熱現像記録材料71の両面に対する熱現像が可能である
が、搬送手段77による熱現像記録材料71の逆送が必要なことから、処理効率を高める
ことが難しい。
押さえローラ77cに内蔵させた。しかし、加熱域における加熱手段79は、上記の実施
の形態に限るものではなく、例えば、図6(A)に示すような円弧状の搬送経路に沿って
配置した複数個のプレートヒータ38a,38b,38c等を利用することもできる。
また、図6(B)に示した加熱ドラム方式にすれば、加熱手段79は、複数個に分散配
列した押さえローラ77cのそれぞれに内蔵せず、回転するドラム中央部分に内蔵すれば
良く、構造を簡単化することができる。
さらに、熱現像記録材料71を搬送する搬送手段77も、図6(c)に示すように、熱
現像記録材料71を挟む一対の無端ベルト78a,78bを走行させるようなベルト式搬
送構造にしてもよい。このようなベルト式の搬送構造にすれば、熱現像記録材料71の表
面での擦れの発生を抑えて、熱現像記録材料71の記録面の擦れによる汚損を低減させる
ことが可能になる。
本発明は、このような両面感光撮影方法の場合に限らず、両面に記録層を形成した熱現像
記録材料を用いて高濃度で、且つ、濃度ムラの無い鮮明な画像記録を得るための熱現像処
理に適用することもできる。
従来、湿式現像感光材料分野では、一般に用いられ、医療用途では直接あるいは間接X線フィルム、マンモグラフフィルムなど、印刷用各種製版フィルム、工業用記録フィルム、あるいは一般カメラによる撮影用フィルムなどが知られている。例えば、青色の蛍光増感紙を利用した両面塗布型X線用熱現像感光材料(例えば、特許第3229344号公報参照。)、ヨウ臭化銀の平板粒子を用いた熱現像感光材料(例えば、特開昭59-142539号公報参照。)、あるいは(100)主平面を有する塩化銀含有率の高い平板粒子を支持体の両面に塗設した医療用感光材料も特許文献に開示されている(例えば、特開平10-282606号公報参照。)。また、両面塗布熱現像感光材料は、その他の特許文献にも開示されている(例えば、特開2000-227642号公報、特開2001-22027号公報、特開2001-109101号公報、特開2002-90941号公報参照。)。しかしながら、これらの公知例では、0.1μm以下の微粒子ハロゲン化銀を用いるとヘイズの悪化を伴わないが低感度であり、撮影用には実用に耐えないものであり、一方、0.3μm以上のハロゲン化銀粒子を用いた場合は残存するハロゲン化銀によるヘイズの悪化、およびプリントアウトの悪化による画像品質の劣化が激しく、実用に耐えるものではなかった。
1.熱現像感光材料
本実施形態の熱現像感光材料は、支持体の少なくとも一方面上に感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、還元剤、及びバインダーを含有する画像形成層を有している。また、好ましくは画像形成層の上に表面保護層、あるいはその反対面にバック層やバック保護層などを有してもよい。
これらの各層の構成、およびその好ましい成分について詳しく説明する。
本実施形態においては、感光性ハロゲン化銀に由来する可視光吸収を熱現像前に対して熱現像後に実施的に減少させる化合物を含有するのが好ましい。
本実施形態においては、感光性ハロゲン化銀に由来する可視光吸収を熱現像後に実施的に減少させる化合物として、ヨウ化銀錯形成剤を用いるのが特に好ましい。
本実施形態におけるヨウ化銀錯形成剤は、化合物中の窒素原子または硫黄原子の少なくとも一つが配位原子(電子供与体:ルイス塩基)として銀イオンに電子供与するルイス酸塩基反応に寄与することが可能である。錯体の安定性は、逐次安定度定数または全安定度定数で定義されるが、銀イオン、ヨウドイオン、および該銀錯形成剤の3者の組合せに依存する。一般的な指針として、分子内キレート環形成によるキレート効果や、配位子の酸塩基解離定数の増大などの手段によって、大きな安定度定数を得ることが可能である。
よく知られている乳化分散法としては、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチルフタレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作製する方法が挙げられる。
1)ハロゲン組成
本実施形態に用いられる感光性ハロゲン化銀は、ヨウ化銀含有率が40モル%以上、100モル%以下と高い組成のものであることが重要である。残りは特に制限はなく、塩化銀、臭化銀などのハロゲン化銀、またはチオシアン酸銀や燐酸銀などの有機銀塩から選ぶことができるが、特に臭化銀、塩化銀であることが好ましい。この様なヨウ化銀含有率が高い組成のハロゲン化銀を用いることによって、現像処理後の画像保存性、特に光照射によるカブリの増加が著しく小さい好ましい熱現像感光材料が設計できる。
造を有するハロゲン化銀粒子も好ましく用いることができる。構造として好ましいものは2〜5重構造であり、より好ましくは2〜4重構造のコア/シェル粒子を用いることができる
。コア部のヨウ化銀含有率が高いコア高ヨウ化銀構造、またはシェル部のヨウ化銀含有率が高いシェル高ヨウ化銀構造も好ましく用いることができる。また、粒子の表面にエピタキシャル部分とした塩化銀や臭化銀を局在させる技術も好ましく用いることができる。
ベリー)により提案された手法を用いて決定されるものである。この手法は、粉末X線回折法でのヨウ化銀β相(100)、(101)、(002)とγ相(111)によるピーク比を元にして決定するもので、詳細については例えば、Physical Review, Volume 161,
No.3, p.848-851(1967)を参考にすることができる。
本実施形態に用いる高ヨウ化銀のハロゲン化銀については、高感度を達成するのに必要な十分大きい粒子サイズを選ぶことができる。本実施形態においては、好ましいハロゲン化銀の平均球相当直径は0.3μm以上5.0μm以下であり、さらに0.5μm以上3.0μm以下であることが好ましい。ここでいう球相当直径とは、ハロゲン化銀1粒子の体積と同じ体積の球の直径を意味する。測定方法としては、電子顕微鏡により観察した個々の投影面積と厚みから粒子体積を求め、その体積と同じ体積の球に換算することにより求めることができる。
一般に、熱現像後もハロゲン化銀がそのまま残存する熱現像感光材料の場合は、ハロゲン化銀の塗布量を増やすと膜の透明度が低下し画質上好ましくないため、感度を高くしたい要求にもかかわらず、低く制限されていた。しかしながら、本実施形態の場合には、熱
現像処理によって、ハロゲン化銀による膜のヘイズを減少させることができるので、より多くのハロゲン化銀を塗布することができる。本発明においては、非感光性有機銀塩の銀1モルに対して0.5モル%以上100モル%以下、好ましくは5モル%以上50モル%以下であることがさらに好ましい。
感光性ハロゲン化銀の形成方法は当業界ではよく知られており、例えば、リサーチディスクロージャー1978年6月の第17029号、および米国特許第3,700,458号に記載されている
方法を用いることができるが、具体的にはゼラチンあるいは他のポリマー溶液中に銀供給化合物及びハロゲン供給化合物を添加することにより感光性ハロゲン化銀を調製し、その後で有機銀塩と混合する方法を用いる。また、特開平11-119374号公報の段落番号0217〜0224に記載されている方法、特開平11-352627号、特開2000-347335号記載の方法も好ましい。
ヨウ化銀の平板粒子の形成方法に関しては、前述の特開昭59−119350号、同59‐119344号に記載の方法が好ましく用いられる。
本発明におけるハロゲン化銀粒子の形状としては平板状粒子が好ましい。詳細には、側面の構造により、平板状8面体粒子、平板状14面体粒子、平板状20面体粒子を挙げることができる。好ましくは、平板状8面体粒子、平板状14面体粒子である。ここで言う平板状8面体とは、{0001}、{1(−1)00}面を有する粒子または{0001}、{1(−2)10}、{(−1)2(−1)0}面を有する粒子であり、平板状14面体粒子とは{0001}、{1(−1)00}、{1(−1)01}を有する粒子または{0001}、{1(−2)10}、{(−1)2(−1)0}、{1(−2)11}、{(−1)2(−1)1}面を有する粒子または{0001}、{1(−1)00}、{1(−1)0(−1)}を有する粒子または{0001}、{1(−2)10}、{(−1)2(−1)0}、{1(−2)1(−1)}、{(−1)2(−1)(−1)}面を有する粒子であり、平板状20面体粒子とは{0001}、{1(−1)00}、{1(−1)01}、{1(−1)0(−1)}を有する粒子または{0001}、{1(−2)10}、{(−1)2(−1)0}、{1(−2)11}、{(−1)2(−1)1}、{1(−2)1(−1)}、{(−1)2(−1)(−1)}面を有する粒子である。ここで、{0001}等の表記は、(0001)面と等価な面指数を持つ結晶面群を表す。また上記以外の形状の平板状粒子も好ましく用いられる。
ヨウ化銀の12面体、14面体、8面体に関しては、特願2002‐081020号、特開2003-287835号、同2003‐287836号を参考にして調製することができる。
平板状粒子としては、本発明においては、好ましいハロゲン化銀の投影面積相当直径は0.4μm以上8.0μm以下であり、さらに0.5μm以上3μm以下であることが好ましい。ここでいう投影面積相当直径とは、ハロゲン化銀1粒子の投影面積と同じ面積の円の直径を意味する。測定方法としては、電子顕微鏡により観察した個々の投影面積から粒子面積を求め、その面積と同じ面積の円に換算することにより求めることができる。
本発明に用いる感光性ハロゲン化銀の粒子厚みは0.3μm以下が好ましく、より好ましくは0.2μm以下、さらに好ましくは0.15μm以下である。アスペクト比は、好ましくは2以上100以下、より好ましくは5以上50以下である。
好ましく用いられる。ハロゲン化銀粒子のコーナーが丸まった粒子も好ましく用いることができる。感光性ハロゲン化銀粒子の外表面の面指数(ミラー指数)については特に制限はないが、分光増感色素が吸着した場合の分光増感効率が高い[100]面の占める割合が高
いことが好ましい。その割合としては50%以上が好ましく、65%以上がより好ましく、80%
以上が更に好ましい。ミラー指数[100]面の比率は増感色素の吸着における[111]面と[100]面との吸着依存性を利用したT.Tani;J.Imaging Sci.,29、165(1985年)に記載の方法により求めることができる。
本実施形態の感光性ハロゲン化銀粒子は、周期律表(第1〜18族までを示す)の第3族〜第14族の金属または金属錯体を含有することができる。好ましくは周期律表の第8族〜第10族の金属または金属錯体の中心金属として好ましくは、ロジウム、ルテニウム、イリジウムである。これら金属錯体は1種類でもよいし、同種金属及び異種金属の錯体を2種以上併用してもよい。好ましい含有率は銀1モルに対し1×10-9モルから1×10-3モルの範囲が好ましい。これらの重金属や金属錯体及びそれらの添加法については特開平7-225449号、特開平11-65021号段落番号0018〜0024、特開平11-119374号段落番号0227〜0240に記載されている。
号段落番号0046〜0050、特開平11-65021号段落番号0025〜0031、特開平11-119374号段落
番号0242〜0250に記載されている。
本実施形態に用いる感光性ハロゲン化銀乳剤に含有されるゼラチンとしては、種々のゼラチンが使用することができる。感光性ハロゲン化銀乳剤の有機銀塩含有塗布液中での分散状態を良好に維持するために、分子量は、500〜60,000の低分子量ゼラチンを使用する
ことが好ましい。これらの低分子量ゼラチンは粒子形成時あるいは脱塩処理後の分散時に使用してもよいが、脱塩処理後の分散時に使用することが好ましい。
本実施形態に用いられる感光性ハロゲン化銀は、未化学増感でもよいが、カルコゲン増感法、金増感法、還元増感法の少なくとも1つの方法で化学増感されるのが好ましい。カルコゲン増感法としては、硫黄増感法、セレン増感法およびテルル増感法が挙げられる。
具体的には、チオ硫酸塩(例えばハイポ)、チオ尿素類(例えば、ジフェニルチオ尿素、トリエチルチオ尿素、N−エチル−N´−(4−メチル−2−チアゾリル)チオ尿素、カルボキシメチルトリメチルチオ尿素)、チオアミド類(例えば、チオアセトアミド)、ローダニン類(例えば、ジエチルロ−ダニン、5−ベンジリデン−N−エチルローダニン)、フォスフィンスルフィド類(例えば、トリメチルフォスフィンスルフィド)、チオヒダントイン類、4−オキソ−オキサゾリジン−2−チオン類、ジスルフィド類またはポリスルフィド類(例えば、ジモルフォリンジスルフィド、シスチン、レンチオニン(1,2,3,5,6−ペンタチエパン))、ポリチオン酸塩、元素状硫黄などの公知の硫黄化合物および活性ゼラチンなども用いることができる。特にチオ硫酸塩、チオ尿素類とローダニン類が好ましい。
e Photographique(Paul Momtel社刊、1987年、第5版)、Research Disclosure誌307巻307105号に記載されている金増感剤を用いることができる。具体的には、塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオ−リチオシアネート、硫化金、金セレニドなどでありこれらにくわえて、米国特許第2642361号、同5049484号、同5049485号、同5169751号、同5252455号、ベルギー特許第691857などに記載の金化合物も用いることが出来る。またP.Grafkides著、Chimie et Physique Photographique(Paul Momtel社刊、1987年、第5版)、Research Disclosure誌307巻307105号に記載されている金以外の、白金、パラジュウム、イリジュウムなどの貴金属塩を用いる事も出来る。
同様に、本実施形態で用いられる金増感剤の添加量は種々の条件により異なるが、目安としてはハロゲン化銀1モル当たり10-7モル〜10-2モル、より好ましくは10-6モル〜5×10-3モルである。この乳剤を化学増感する環境条件としてはいかなる条件でも選択可能ではあるが、pAgとしては8以下、好ましくは7.0以下より6.5以下、とくに6.0以下、およびpAgが1.5以上、好ましくは2.0以上、特に好ましくは2.5以上の条件であり、pHとしては3〜10、好ましくは4〜9、温度としては20〜95℃、好ましくは25〜80℃程度である。
還元増感剤の添加量としては、同様に種々の条件により異なるが、目安としてはハロゲン化銀1モル当たり10-7モル〜10-1モル、より好ましくは10-6モル〜5×10-2モルである。
方法により、チオスルフォン酸化合物を添加してもよい。
本実施形態における感光性ハロゲン化銀粒子は、金増感、カルコゲン増感、の少なくとも1つの方法で化学増感されていることが高感度の熱現像感光材料を設計する点から好ましい。
得る化合物
本実施形態における熱現像感光材料は、1電子酸化されて生成する1電子酸化体が1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物を含有することが好ましい。該化合物は、単独、あるいは前記の種々の化学増感剤と併用して用いられ、ハロゲン化銀の感度増加をもたらすことができる。
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合開裂反応を伴って、さらに2電子以上の電子を放出し得る化合物。
(タイプ2)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合開裂反応を伴って、さらにもう1電子を放出し得る化合物で、かつ同じ分子内にハロゲン化銀への吸着性基を2つ以上有する化合物。
(タイプ3)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合形成過程を経た後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物。
(タイプ4)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く分子内の環開裂反応を経た後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物。
(タイプ5)
X−Yで表される化合物においてXは還元性基を、Yは脱離基を表し、Xで表される還元性基が1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続くX−Y結合の開裂反応を伴ってYを脱離してXラジカルを生成し、そこからさらにもう1電子を放出し得る化合物。
28〜32頁の表Eおよび表Fに記載の化合物PMT−1〜S−37)、特開平9−21
1774号、特開平11−95355号(化合物INV1〜36)、特表2001−500996号(化合物1〜74、80〜87、92〜122)、米国特許5,747,235号、米国特許5,747,236号、欧州特許786692A1号(化合物INV1〜35)、欧州特許893732A1号、米国特許6,054,260号、米国特許5,994,051号などの特許に記載の「1光子2電子増感剤」または「脱プロトン化電子供与増感剤」と称される化合物の例が、そのまま挙げられる。
本実施形態においては、分子内にハロゲン化銀への吸着基と還元基を有する吸着性レドックス化合物を含有させることが好ましい。本吸着性レドックス化合物は下記式(I)で表される化合物であることが好ましい。
[式(I)中、Aはハロゲン化銀に吸着可能な基(以後、吸着基と呼ぶ)を表し、Wは2
価の連結基を表し、nは0または1を表し、Bは還元基を表す。]
吸着基としてのメルカプト基はさらにまた、互変異性化してチオン基となっていても良い。
吸着基としてチオン基とは、鎖状もしくは環状のチオアミド基、チオウレイド基、チオウレタン基、またはジチオカルバミン酸エステル基も含まれる。
吸着基として窒素原子、硫黄原子、セレン原子およびテルル原子から選ばれる少なくとも1つの原子を含むヘテロ環基とは、イミノ銀(>NAg)を形成しうる−NH−基をヘテロ環の部分構造として有する含窒素ヘテロ環基、または配位結合で銀イオンに配位し得る、"−S−"基または"−Se−"基または"−Te−"基または"=N−"基をヘテロ環の部分構造として有するヘテロ環基で、前者の例としてはベンゾトリアゾール基、トリアゾール基、インダゾール基、ピラゾール基、テトラゾール基、ベンゾイミダゾール基、イミダゾール基、プリン基などが、後者の例としてはチオフェン基、チアゾール基、オキサゾール基、ベンゾチオフェン基、ベンゾチアゾール基、ベンゾオキサゾール基、チアジアゾール基、オキサジアゾール基、トリアジン基、セレノアゾール基、ベンゾセレノアゾール基、テルルアゾール基、ベンゾテルルアゾール基などが挙げられる。
吸着基としてカチオン性基とは、4級化された窒素原子を含む基を意味し、具体的にはアンモニオ基または4級化された窒素原子を含む含窒素ヘテロ環基を含む基である。4級化された窒素原子を含む含窒素ヘテロ環基とは、例えばピリジニオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基、イミダゾリオ基などが挙げられる。
吸着基としてエチニル基とは、−C≡CH基を意味し、該水素原子は置換されていてもよい。
上記の吸着基は任意の置換基を有していてもよい。
でR1は水素原子、アルキル基、ヘテロ環基、アリール基を表わす。
Wで表される連結基は任意の置換基を有していてもよい。
キシルアミン類、ヒドロキサム酸類、ヒドロキシウレア類、ヒドロキシウレタン類、ヒドロキシセミカルバジド類、レダクトン類(レダクトン誘導体を含む)、アニリン類、フェノール類(クロマン-6-オール類、2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-オール類、アミノフェノール類、スルホンアミドフェノール類、およびハイドロキノン類、カテコール類、レゾルシノール類、ベンゼントリオール類、ビスフェノール類のようなポリフェノール類を含む)、アシルヒドラジン類、カルバモイルヒドラジン類、3−ピラゾリドン類等から水素原子を1つ除去した残基が挙げられる。もちろん、これらは任意の置換基を有していても良い。
本実施形態のBで表される還元基は上記測定法で測定した場合、その酸化電位が約−0.3V〜約1.0Vの範囲にあることが好ましい。より好ましくは約−0.1V〜約0.8Vの範囲であり、特に好ましくは約0〜約0.7Vの範囲である。
本実施形態の式(I)の化合物は、一種類の化合物を単独で用いてもよいが、同時に2種以上の化合物を用いることも好ましい。2種類以上の化合物を用いる場合、それらは同一層に添加しても、別層に添加してもよく、またそれぞれ添加方法が異なっていてもよい。
好ましい添加量は、上述した添加法や添加する化合物種に大きく依存するが、一般には感光性ハロゲン化銀1モル当たり、1×10-6〜1モル、好ましくは1×10-5〜5×10-1モルさらに好ましくは1×10-4〜1×10-1モルである。
本実施形態に適用できる増感色素としてはハロゲン化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域でハロゲン化銀粒子を分光増感できるもので、露光光源の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に選択することができる。本実施形態の熱現像感光材料は特に600nm以上900nm以下、または300nm以上500nm以下に分光感度ピークを持つように分光増感されていることが好ましい。増感色素及び添加法については、特開平11-65021号の段落番号0103〜0109、特開平10-186572号一般式(II)で表される化合物、特開平11-119374号の一般式(I) で表される色素及び段落番号0106、米国特許第5,510,236号、同第3,871,887号実施例5に記載の色素、特開平2-96131号、特開昭59-48753号に開示されている色素、欧州特許公開第0803764A1号の第19ページ第38行〜第20ページ第35行、特願2000-86865号、特願2000-102560号、特願2000-205399号等に記載されている。これらの増感色素は単独で用いてもよく、2種以上組合せて用いてもよい。
本実施形態に用いられる熱現像感光材料中の感光性ハロゲン化銀乳剤は、一種だけでもよいし、二種以上(例えば、平均粒子サイズの異なるもの、ハロゲン組成の異なるもの、晶癖の異なるもの、化学増感の条件の異なるもの)併用してもよい。感度の異なる感光性ハロゲン化銀を複数種用いることで階調を調節することができる。これらに関する技術としては特開昭57-119341号、同53-106125号、同47-3929号、同48-55730号、同46-5187号、同50-73627号、同57-150841号などが挙げられる。感度差としてはそれぞれの乳剤で0.2logE以上の差を持たせることが好ましい。
本実施形態の感光性ハロゲン化銀の粒子は、非感光性有機銀塩の存在しないところで形成され、化学増感されることが特に好ましい。有機銀塩に対してハロゲン化剤を添加することによってハロゲン化銀を形成する方法では十分な感度が達成できない場合があるからである。
ハロゲン化銀と有機銀塩を混合する方法としては、別々に調製した感光性ハロゲン化銀と有機銀塩を高速撹拌機やボールミル、サンドミル、コロイドミル、振動ミル、ホモジナイザー等で混合する方法や、あるいは有機銀塩の調製中のいずれかのタイミングで調製終了した感光性ハロゲン化銀を混合して有機銀塩を調製する方法等があげられる。いずれの方法でも本実施形態の効果を好ましく得ることができる。
本実施形態のハロゲン化銀の画像形成層塗布液中への好ましい添加時期は、塗布する180分前から直前、好ましくは60分前から10秒前であるが、混合方法及び混合条件については本実施形態の効果が十分に現れる限りにおいては特に制限はない。具体的な混合方法としては添加流量とコーターへの送液量から計算した平均滞留時間を所望の時間となるようにしたタンクでの混合する方法やN.Harnby、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高橋幸司訳"液体混合技術"(日刊工業新聞社刊、1989年)の第8章等に記載されているスタチックミキサーなどを使用する方法がある。
本実施形態に用いる非感光性有機銀塩は、光に対して比較的安定であるが、露光された感光性ハロゲン化銀及び還元剤の存在下で、80℃或いはそれ以上に加熱された場合に銀画像を形成する銀塩である。有機銀塩は銀イオンを還元できる源を含む任意の有機物質であってよい。このような非感光性の有機銀塩については、特開平10-62899号の段落番号0048〜0049、欧州特許公開第0803764A1号の第18ページ第24行〜第19ページ第37行、欧州特許公開第0962812A1号、特開平11-349591号、特開2000-7683号、同2000-72711号等に記載されている。有機酸の銀塩、特に(炭素数が10〜30、好ましくは15〜28の)長鎖脂肪族カルボン酸の銀塩が好ましい。有機銀塩の好ましい例としては、ベヘン酸銀、アラキジン酸銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カプロン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、これらの混合物などを含む。本実施形態においては、これら有機銀塩の中でも、ベヘン酸銀含有率50モル%以上100モル%以下の有機酸銀を用いることが好ましい。特にベヘン酸銀含有率は75モル%以上98モル%以下であることが好ましい。
本実施形態においてはりん片状の有機銀塩が好ましい。本明細書において、りん片状の有機銀塩とは、次のようにして定義する。有機銀塩を電子顕微鏡で観察し、有機銀塩粒子の形状を直方体と近似し、この直方体の辺を一番短かい方からa、b、cとした(cはbと同じであってもよい。)とき、短い方の数値a、bで計算し、次のようにしてxを求める。
x=b/a
、x(平均)≧1.5の関係を満たすものをりん片状とする。好ましくは30≧x(平均)≧1.5、より好ましくは15≧x(平均)≧1.5である。因みに針状とは1≦x(平均)<1.5である。
、より好ましくは80%以下、更に好ましくは50%以下であることを指す。有機銀塩の形状の測定方法としては有機銀塩分散物の透過型電子顕微鏡像より求めることができる。単分散性を測定する別の方法として、有機銀塩の体積加重平均直径の標準偏差から求める方法があり、体積加重平均直径で割った値の百分率(変動係数)が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に好ましくは50%以下である。測定方法としては例えば液中に分散した有機銀塩にレーザー光を照射し、その散乱光のゆらぎの時間変化に対する自己相関関数を求めることにより得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から求めることができる。
開第0962812A1号、特開平11-349591号、特開2000-7683号、同2000-72711号、特開2001-163827号、特開2001-163889〜90号、同11-203413号、特願2001-188313号、同2001-83652号、同2002-6442号、同2002-31870号、同2001-107868号等を参考にすることができる。
本発明の熱現像感光材料は、造核剤を含むのが好ましい。
本発明に係る造核剤とは、初期現像の結果、現像生成物との反応で新たに現像を誘発し得る化合物を生成し得る化合物をいう。従来、印刷製版用途に適した超硬調感光材料に造核剤を用いることは知られていた。超硬調感光材料は、平均階調が10以上であり、一般撮影用感光材料としては不適であり、特に高い診断能が要求される医療用途には不適であった。また、超硬調感光材料は、粒状が荒く、鮮鋭度に欠けるため、医療診断用途には全く適性がなかった。本発明に係る造核剤は、従来の超硬調感光材料における造核剤とは効果において全く異なる。本発明に係る造核剤は、階調を硬くするものではない。本発明に係る造核剤は、非感光性有機銀塩に対して感光性ハロゲン化銀粒子数を極めて少なくしても十分に現像を起こさせることができる化合物である。その機構は、明確ではないが、本発明に係る造核剤を用いて熱現像を行うと、最大濃度部で感光性ハロゲン化銀粒子数よりも現像銀粒子数が多いことが明らかになり、本発明に係る造核剤は、ハロゲン化銀粒子が存在しない箇所に新たな現像点(現像核)を形成する作用を有していると推定される。
る方法で塗布液に含有せしめ、感光材料に含有させてもよい。
よく知られている乳化分散法としては、ジブチルフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルセバケートあるいはトリ(2−エチルヘキシル)ホスフェートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムやオレオイル−N−メチルタウリン酸ナトリウム、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム等の界面活性剤を添加して機械的に乳化分散物を作製する方法が挙げられる。このとき、油滴の粘度や屈折率の調整の目的でαメチルスチレンオリゴマーやポリ(t−ブチルアクリルアミド)等のポリマーを添加することも好ましい。
水分散物には防腐剤(例えばベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩)を含有させることが好ましい。
特に好ましいのは、造核剤の固体粒子分散法であり、平均粒子サイズ0.01μm〜10μm、好ましくは0.05μm〜5μm、より好ましくは0.1μm〜2μmの微粒子して添加するのが好ましい。本願においては他の固体分散物もこの範囲の粒子サイズに分散して用いるのが好ましい。
1)伝染現像性還元剤
本発明における熱現像感光材料は、伝染現像性還元剤を含有するのが好ましい。伝染現像性還元剤としては、伝染現像の機能を有するものであればいかなる還元剤でも良い。
本発明に用いることの出来る好ましい伝染現像性還元剤は、下記の一般式(R1)で表される化合物である。
であることが好ましく、0.1g/m2〜3.0g/m2であることがより好ましい。画像形成層を有する面の銀1モルに対しては、5モル%〜50モル%含まれることが好ましく、10モル%〜40モル%で含まれることがより好ましい。
前記一般式(R1)で表される還元剤は、画像形成層に含有させることが好ましい。
特に、前記一般式(R1)で表される還元剤は、感度の低いハロゲン化銀乳剤を含有する画像形成層に含有させることが好ましい。
本発明では、一般式(R1)で表される還元剤とともに、他の還元剤を併用しても良い。併用し得る還元剤としては、銀イオンを金属銀に還元できる任意の物質(好ましくは有機物)でよい。該還元剤の例は、特開平11―65021号、段落番号0043〜0045や、欧州特許0803764号、p.7、34行〜p.18、12行に記載されている。
を表す。R12およびR12'は各々独立に水素原子またはベンゼン環に置換可能な置換基を
表す。Lは−S−基または−CHR13−基を表す。R13は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。X1およびX1'は各々独立に水素原子またはベンゼン環に置換可能
な基を表す。
1)R11およびR11'
R11およびR11'は各々独立に置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基であり、アルキル基の置換基は特に限定されることはないが、好ましくは、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルホニル基、ホスホリル基、アシル基、カルバモイル基、エステル基、ハロゲン原子等があげられる。
R12およびR12'は各々独立に水素原子またはベンゼン環に置換可能な基を表す。
X1およびX1'は、各々独立に水素原子またはベンゼン環に置換可能な基を表す。それ
ぞれベンゼン環に置換可能な基としては、好ましくはアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルアミノ基があげられる。
Lは−S−基または−CHR13−基を表す。R13は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、アルキル基は置換基を有していてもよい。
R13の無置換のアルキル基の具体例はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ウンデシル基、イソプロピル基、1−エチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基などがあげられる。
R11およびR11'として好ましくは炭素数3〜15の2級または3級のアルキル基であ
り、具体的にはイソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、t−オクチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−メチルシクロプロピル基などがあげられる。R11およびR11'としてより好ましくは炭素数4
〜12の3級アルキル基で、その中でもt−ブチル基、t−アミル基、1−メチルシクロヘキシル基が更に好ましく、t−ブチル基が最も好ましい。
は水素原子である。
ル基が更に好ましい。
、0.1〜3.0g/m2であることがより好ましく、画像形成層を有する面の銀1モル
に対しては5〜50%モル含まれることが好ましく、10〜40モル%で含まれることがさらに好ましい。
本実施形態の熱現像感光材料では、現像促進剤として特開2000-267222号や特開2000-
330234号等に記載の一般式(A)で表されるスルホンアミドフェノール系の化合物、特開2001-92075号記載の一般式(II)で表されるヒンダードフェノール系の化合物、特開平10-62895号や特開平11-15116号等に記載の一般式(I)、特願2001-074278号に記載の一般式(1)で表されるヒドラジン系の化合物、特願2000-76240号に記載されている一般式(2)で表されるフェノール系またはナフトール系の化合物が好ましく用いられる。これらの現像促進剤は還元剤に対して0.1〜20モル%の範囲で使用され、好ましくは0.5〜10モル%の範囲で、より好ましくは1〜5モル%の範囲である。感材への導入方法は還元剤同様の方法があげられるが、特に固体分散物または乳化分散物として添加することが好ましい。乳化分散物として添加する場合、常温で固体である高沸点溶剤と低沸点の補助溶剤を使用して分散した乳化分散物として添加するか、もしくは高沸点溶剤を使用しない所謂オイルレス乳化分散物として添加することが好ましい。
1)で表されるヒドラジン系の化合物および特願2000-76240号に記載されている一般式(2)で表されるフェノール系またはナフトール系の化合物が特に好ましい。
本実施形態では、還元剤の芳香族性の水酸基(−OH)、あるいはアミノ基を有する場合はアミノ基と水素結合を形成することが可能な基を有する非還元性の化合物を併用することが好ましい。
ル基またはアリール基であることが好ましく、二つ以上がアルキル基またはアリール基であることがより好ましい。また、安価に入手する事ができるという点ではR21ないしR23が同一の基である場合が好ましい。
混合し、適当な分散剤を使って、サンドグラインダーミル等で分散時に錯形成させる方法も好ましく用いることができる。
本実施形態の有機銀塩含有層のバインダーはいかなるポリマーであってもよく、好適なバインダーは透明又は半透明で、一般に無色であり、天然樹脂やポリマー及びコポリマー、合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フィルムを形成する媒体、例えば、ゼラチン類、ゴム類、ポリ(ビニルアルコール)類、ヒドロキシエチルセルロース類、セルロースアセテート類、セルロースアセテートブチレート類、ポリ(ビニルピロリドン)類、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)類、ポリ(メチルメタクリル酸)類、ポリ(塩化ビニル)類、ポリ(メタクリル酸)類、スチレン−無水マレイン酸共重合体類、スチレン−アクリロニトリル共重合体類、スチレン−ブタジエン共重合体類、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)類、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(酢酸ビニル)類、ポリ(オレフィン)類、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。バインダーは水又は有機溶媒またはエマルションから被覆形成してもよい。
1/Tg=Σ(Xi/Tgi)
尚、各モノマーの単独重合体ガラスの転移温度の値(Tgi)はPolymer Handbook(3rd Edition)(J.Brandrup, E.H.Immergut著(Wiley-Interscience、1989))の値を採用した。
最も好ましい形態は、イオン伝導度が2.5mS/cm以下になるように調製されたものであり、このような調製法としてポリマー合成後分離機能膜を用いて精製処理する方法が挙げられる。
水混和性の有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系、酢酸エチル、ジメチルホルミアミドなどを挙げることができる。
25℃60%RHにおける平衡含水率=[(W1−W0)/W0]×100(質量%)
含水率の定義と測定法については、例えば高分子工学講座14、高分子材料試験法(高
分子学会編、地人書館)を参考にすることができる。
P-2;-MMA(70)-2EHA(20)-St(5)-AA(5)-のラテックス(分子量40000、Tg59℃)
P-3;-St(50)-Bu(47)-MAA(3)-のラテックス(架橋性、Tg-17℃)
P-4;-St(68)-Bu(29)-AA(3)-のラテックス(架橋性、Tg17℃)
P-5;-St(71)-Bu(26)-AA(3)-のラテックス(架橋性,Tg24℃)
P-6;-St(70)-Bu(27)-IA(3)-のラテックス(架橋性)
P-7;-St(75)-Bu(24)-AA(1)-のラテックス(架橋性、Tg29℃)
P-8;-St(60)-Bu(35)-DVB(3)-MAA(2)-のラテックス(架橋性)
P-9;-St(70)-Bu(25)-DVB(2)-AA(3)-のラテックス(架橋性)
P-10;-VC(50)-MMA(20)-EA(20)-AN(5)-AA(5)-のラテックス(分子量80000)
P-11;-VDC(85)-MMA(5)-EA(5)-MAA(5)-のラテックス(分子量67000)
P-12;-Et(90)-MAA(10)-のラテックス(分子量12000)
P-13;-St(70)-2EHA(27)-AA(3)のラテックス(分子量130000、Tg43℃)
P-14;-MMA(63)-EA(35)- AA(2)のラテックス(分子量33000、Tg47℃)
P-15;-St(70.5)-Bu(26.5)-AA(3)-のラテックス(架橋性,Tg23℃)
P-16;-St(69.5)-Bu(27.5)-AA(3)-のラテックス(架橋性,Tg20.5℃)
P-17;-St(61.3)-イソプレン(35.5)-AA(3)-のラテックス(架橋性,Tg17℃)
P-18;-St(67)-イソプレン(28)-Bu(2)-AA(3)-のラテックス(架橋性,Tg27℃)
クリレート、MAA;メタクリル酸、2EHA;2-エチルヘキシルアクリレート、St;スチレン
、Bu;ブタジエン、AA;アクリル酸、DVB;ジビニルベンゼン、VC;塩化ビニル、AN;ア
クリロニトリル、VDC;塩化ビニリデン、Et;エチレン、IA;イタコン酸。
化学工業(株)製)、Nipol Lx811、814、821、820、857(以上日本ゼオン(株)製)な
ど、ポリ(エステル)類の例としては、FINETEX ES650、611、675、850(以上大日本インキ化学(株)製)、WD-size、WMS(以上イーストマンケミカル製)など、ポリ(ウレタン)類の例としては、HYDRAN AP10、20、30、40(以上大日本インキ化学(株)製)など、ゴム類の例としては、LACSTAR 7310K、3307B、4700H、7132C(以上大日本インキ化学(株)製)、Nipol Lx416、410、438C、2507(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリ(塩化ビニル)類の例としては、G351、G576(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリ(塩化ビニリデン)類の例としては、L502、L513(以上旭化成工業(株)製)など、ポリ(オレフィン)類の例としては、ケミパールS120、SA100(以上三井石油化学(株)製)などを挙げることができる。
これらのポリマーラテックスは単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上ブレンドしてもよい。
また、本発明におけるポリマーラテックスは、アクリル酸又はメタクリル酸をスチレンとブタジエンの和に対して1質量%〜6質量%含有することが好ましく、より好ましくは2質量%〜5質量%含有する。
本発明におけるポリマーラテックスは、アクリル酸を含有することが好ましい。好ましいモノマー含量の範囲は前記と同様である。また、スチレン−イソプレン共重合体における共重合体比などはスチレン−ブタジエン共重合体の場合と同じである。
〜15g/m2の範囲が好ましい。本実施形態の画像形成層には架橋のための架橋剤、塗
布性改良のための界面活性剤などを添加してもよい。
本実施形態はカブリ防止剤として下記一般式(H)で表される化合物を含有するのが好ましい。
σp値としては好ましくは0.2〜2.0の範囲で、より好ましくは0.4から1.0の範囲である。
ハロゲン原子の中でも、好ましくは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、更に好ましくは塩素原子、臭素原子であり、特に好ましくは臭素原子である。
特に、本実施形態のヨウ化銀含有率の高い組成のハロゲン化銀を用いた場合、十分なかぶり防止効果を得るためにはこの一般式(H)の化合物の添加量は重要であり、5×10-3〜0.03モルの範囲で使用することが最も好ましい。
れる有機ポリハロゲン化合物、特願平11-205330号に記載の有機ポリハロゲン化合物が好
ましい。
その他のカブリ防止剤としては特開平11-65021号段落番号0113の水銀(II)塩、同号段落番号0114の安息香酸類、特開2000-206642号のサリチル酸誘導体、特開2000-221634号の式(S)で表されるホルマリンスカベンジャー化合物、特開平11-352624号の請求項9に
係るトリアジン化合物、特開平6-11791号の一般式(III)で表される化合物、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン等が挙げられる。
の特許のもの、特開平9-281637号、同9-329864号記載の化合物が挙げられる。
物、特公昭55-12581号記載の化合物、特開昭60-153039号記載の一般式(II)で表される
化合物が挙げられる。アゾリウム塩は感光材料のいかなる部位に添加しても良いが、添加層としては感光性層を有する面の層に添加することが好ましく、有機銀塩含有層に添加することがさらに好ましい。
1)メルカプト、ジスルフィド、およびチオン類
本実施形態には現像を抑制あるいは促進させ現像を制御するため、分光増感効率を向上させるため、現像前後の保存性を向上させるためなどにメルカプト化合物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させることができ、特開平10-62899号の段落番号0067〜0069、特開平10-186572号の一般式(I)で表される化合物及びその具体例として段落番号0033〜0052、欧州特許公開第0803764A1号の第20ページ第36〜56行、特願平11-273670号等に記載されている。中でもメルカプト置換複素芳香族化合物が好ましい。
本実施形態の熱現像感光材料では色調剤の添加が好ましく、色調剤については、特開平10−62899号の段落番号0054〜0055、欧州特許0803764A1号のp.21,23行〜48行、特開2000−356317号や特願2000−187298号に記載されており、特に、フタラジノン類(フタラジノン、フタラジノン誘導体もしくは金属塩;例えば4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、5,7−ジメトキシフタラジノンおよび2,3−ジヒドロー1,4−フタラジンジオン);フタラジノン類とフタル酸類(例えば、フタル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロフタル酸、フタル酸二アンモニウム、フタル酸ナトリウム、フタル酸カリウムおよびテトラクロロ無水フタル酸)の組み合わせ;フタラジン類(フタラジン、フタラジン誘導体もしくは金属塩;例えば4−(1−ナフチル)フタラジン、6−イソプロピルフタラジン、6−t−ブチルフタラジン、6−クロロフタラジン、5.7−ジメトキシフタラジン、および2,3−ジヒドロフタラジン)が好ましく、特に、ヨウ化銀含有率の高い組成のハロゲン化銀との組み合わせにおいては、フタラジン類とフタル酸類の組み合わせが好ましい。
本実施形態の感光性層に用いることのできる可塑剤および潤滑剤については特開平11-65021号段落番号0117に記載されている。滑り剤については特開平11-84573号段落番号0061〜0064や特願平11-106881号段落番号0049〜0062記載されている。
本実施形態の感光性層には色調改良、レーザー露光時の干渉縞発生防止、イラジエーション防止の観点から各種染料や顔料(例えばC.I.Pigment Blue 60、C.I.Pigment Blue 64、C.I.Pigment Blue 15:6)を用いることができる。これらについてはWO98/36322号、特開平10-268465号、同11-338098号等に詳細に記載されている。
印刷製版用途に適した超硬調画像形成のためには、画像形成層に超硬調化剤を添加することが好ましい。超硬調化剤やその添加方法及び添加量については、特開平11-65021号公報段落番号0118、特開平11−223898号公報段落番号0136〜0193、特願平11−87297号明細書の式(H)、式(1)〜(3)、式(A)、(B)の化合物、特願平11−91652号明細書記載の一般式(III)〜(V)の化合物(具体的化
合物:化21〜化24)、硬調化促進剤については特開平11−65021号公報段落番号0102、特開平11−223898号公報段落番号0194〜0195に記載されている。
本実施形態の熱現像感光材料で超硬調化剤を用いる場合には五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩を併用して用いることが好ましい。五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩としては、メタリン酸(塩)、ピロリン酸(塩)、オルトリン酸(塩)、三リン酸(塩)、四リン酸(塩)、ヘキサメタリン酸(塩)などを挙げることができる。特に好ましく用いられる五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩としては、オルトリン酸(塩)、ヘキサメタリン酸(塩)を挙げることができる。具体的な塩としてはオルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸二水素ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸アンモニウムなどが挙げられる。
五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩の使用量(感光材料1m2あたりの塗布
量)は感度やカブリなどの性能に合わせて所望の量でよいが、0.1〜500mg/m2
が好ましく、0.5〜100mg/m2がより好ましい。
本実施形態の画像形成層塗布液の調製温度は30℃以上65℃以下がよく、さらに好ましい温度は35℃以上60℃未満、より好ましい温度は35℃以上55℃以下である。また、ポリマーラテックス添加直後の画像形成層塗布液の温度が30℃以上65℃以下で維持されることが好ましい。
本実施形態における熱現像感光材料は画像形成層の付着防止などの目的で表面保護層を設けることができる。表面保護層は単層でもよいし、複数層であってもよい。表面保護層については、特開平11-65021号段落番号0119〜0120、特願2000-171936号に記載されてい
る。
完全けん化物のPVA−105、部分けん化物のPVA−205,PVA−335、変性ポリビニルアルコールのMP−203(以上、クラレ(株)製の商品名)などが好ましく挙げられる。
0.3〜4.0g/m2が好ましく、0.3〜2.0g/m2がより好ましい。
本実施形態の熱現像感光材料においては、アンチハレーション層を感光性層に対して露光光源から遠い側に設けることができる。アンチハレーション層については特開平11-65021号段落番号0123〜0124、特開平11-223898号、同9-230531号、同10-36695号、同10-104779号、同11-231457号、同11-352625号、同11-352626号等に記載されている。
号に記載のような塩基プレカーサーと混合すると融点を3℃以上降下させる物質(例えば、ジフェニルスルホン、4−クロロフェニル(フェニル)スルホン)を併用することが熱消色性等の点で好ましい。
本実施形態に適用することのできるバック層については特開平11-65021号段落番号0128〜0130に記載されている。
本実施形態において、搬送性改良のためにマット剤を表面保護層、およびバック層に添加することが好ましい。マット剤については、特開平11-65021号段落番号0126〜0127に記載されている。
マット剤は感光材料1m2当たりの塗布量で示した場合、好ましくは1〜400mg/
m2、より好ましくは5〜300mg/m2である。
する層、あるいは外表面に近い層に含有されるのが好ましく、またいわゆる保護層として作用する層に含有されることが好ましい。
本実施形態の表面保護層やバック層にポリマーラテックスを添加することができる。
このようなポリマーラテックスについては「合成樹脂エマルジョン(奥田平、稲垣寛編集、高分子刊行会発行(1978))」、「合成ラテックスの応用(杉村孝明、片岡靖男、鈴木聡一、笠原啓司編集、高分子刊行会発行(1993))」、「合成ラテックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(1970))」などにも記載され、具体的にはメチルメタクリレート(33.5質量%)/エチルアクリレート(50質量%)/メタクリル酸(16.5質量%)コポリマーのラテックス、メチルメタクリレート(47.5質量%)/ブタジエン(47.5質量%)/イタコン酸(5質量%)コポリマーのラテックス、エチルアクリレート/メタクリル酸のコポリマーのラテックス、メチルメタクリレート(58.9質量%)/2−エチルヘキシルアクリレート(25.4質量%)/スチレン(8.6質量%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(5.1質量%)/アクリル酸(2.0質量%)コポリマーのラテックス、メチルメタクリレート(64.0質量%)/スチレン(9.0質量%) /ブチルアクリレート(20.0質量%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(5.0質量%)/アクリル酸(2.0質量%)コポリマーのラテックスなどが挙げられる。
本実施形態の熱現像感光材料は、熱現像処理前の膜面pHが7.0以下であることが好ましく、さらに好ましくは6.6以下である。その下限には特に制限はないが、3程度である。最も好ましいpH範囲は4〜6.2の範囲である。
本実施形態の感光性層、保護層、バック層など各層には硬膜剤を用いても良い。
硬膜剤の例としてはT.H.James著"THE THEORY OF THE PHOTOGRAPHIC PROCESS FOURTH EDITION"(Macmillan Publishing Co., Inc.刊、1977年刊)77頁から87頁に記載の各方法があり、クロムみょうばん、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム塩、N,N−エチレンビス(ビニルスルフォンアセトアミド)、N,N−プロピレンビス(ビニルスルフォンアセトアミド)の他、同書78頁など記載の多価金属イオン、米国特許4,281,060号、特開平6-208193号などのポリイソシアネート類、米国特許4,791,042号などのエポキシ化合物類、特開昭62-89048号などのビニルスルホン系化合物類が好ましく用いられる。
本実施形態に適用できる界面活性剤については特開平11-65021号段落番号0132に記載されている。
本実施形態ではフッ素系界面活性剤を使用することが好ましい。フッ素系界面活性剤の好ましい具体例は特開平10-197985号、特開2000-19680号、特開2000-214554号等に記載されている化合物が挙げられる。また、特開平9-281636号記載の高分子フッ素系界面活性剤も好ましく用いられる。本実施形態においては、特願2000-206560号記載のフッ素系界面
活性剤の使用が特に好ましい。
また、本実施形態では、公知の種々の金属酸化物あるいは導電性ポリマーなどを含む帯電防止層を有しても良い。帯電防止層は前述の下塗り層、バック層表面保護層などと兼ねても良く、また別途設けてもよい。帯電防止層については、特開平11-65021号段落番号0135、特開昭56-143430号、同56-143431号、同58-62646号、同56-120519号、特開平11-84573号の段落番号0040〜0051、米国特許第5,575,957号、特開平11-223898号の段落番号0078〜0084に記載の技術を適用することができる。
透明支持体は二軸延伸時にフィルム中に残存する内部歪みを緩和させ、熱現像処理中に発生する熱収縮歪みをなくすために、130〜185℃の温度範囲で熱処理を施したポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。
1官能性化合物によって末端の水酸基および/またはカルボキシル基を封鎖したものであってもよく、あるいは、例えば極く少量のグリセリン、ペンタエリスリトールの如き3官能、4官能エステル形成化合物で実質的に線状の共重合体が得られる範囲内で変性されたものでもよい。
具体的な支持体の例は、特開平11-65021同号段落番号0134に記載されている。
ジエン共重合体、特開2000-39684号や特願平11-106881号段落番号0063〜0080の塩化ビニ
リデン共重合体などの下塗り技術を適用することが好ましい。
熱現像感光材料には、さらに、酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤あるいは被覆助剤を添加してもよい。特開平11-65021号段落番号0133の記載の溶剤を添加しても良い。各種の添加剤は、感光性層あるいは非感光性層のいずれかに添加する。それらについてWO98/36322号、EP803764A1号、特開平10-186567号、同10-18568号等を参考にすること
ができる。
本実施形態における熱現像感光材料はいかなる方法で塗布されても良い。具体的には、エクストルージョンコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、ナイフコーティング、フローコーティング、または米国特許第2,681,294
号に記載の種類のホッパーを用いる押出コーティングを 含む種々のコーティング操作が
用いられ、Stephen F. Kistler、Petert M. Schweizer著"LIQUID FILM COATING"(CHAPMAN & HALL社刊、1997年)399頁から536頁記載のエクストルージョンコーティング、またはスライドコーティング好ましく用いられ、特に好ましくはスライドコーティングが用いられる。
することができる。
本実施形態における有機銀塩含有層塗布液は剪断速度0.1S-1における粘度は400mPa・s以上100,000mPa・s以下が好ましく、さらに好ましくは500mP
a・s以上20,000mPa・s以下である。
また、剪断速度1000S-1においては1mPa・s以上200mPa・s以下が好まく、さらに好ましくは5mPa・s以上80mPa・s以下である。
本実施形態の熱現像感光材料は、使用される前の保存時に写真性能の変質を防ぐため、あるいはロール状態の製品形態の場合にはカールしたり巻き癖が付くのを防ぐために、酸素透過率および/または水分透過率の低い包装材料で密閉包装するのが好ましい。酸素透過率は、25℃で50ml/atm/m2・day以下であることが好ましく、より好ま
しくは10ml/atm/m2・day以下であり、さらに好ましくは1.0ml/at
m/m2・day以下である。水分透過率は、10g/atm/m2・day以下であるこ
とが好ましく、より好ましくは5g/atm/m2・day以下であり、さらに好ましく
は1g/atm/m2・day以下である。酸素透過率および/または水分透過率の低い
包装材料の具体例としては、例えば特開平8-254793号、特開2000-206653号に記載されて
いるものを利用することができる。
本実施形態の熱現像感光材料に用いることのできる技術としては、EP803764A1号、EP883022A1号、WO98/36322号、特開昭56-62648号、同58-62644号、特開平9-43766、同9-281637、同9-297367号、同9-304869号、同9-311405号、同9-329865号、同10-10669号、同10-62899号、同10-69023号、同10-186568号、同10-90823号、同10-171063号、同10-186565号、同10-186567号、同10-186569号〜同10-186572号、同10-197974号、同10-197982号、同10-197983号、同10-197985号〜同10-197987号、同10-207001号、同10-207004号、同10-221807号、同10-282601号、同10-288823号、同10-288824号、同10-307365号、同10-312038号、同10-339934号、同11-7100号、同11-15105号、同11-24200号、同11-24201号、同11-30832号、同11-84574号、同11-65021号、同11-109547号、同11-125880号、同11-129629号、同11-133536号〜同11-133539号、同11-133542号、同11-133543号、同11-223898号、同11-352627号、同11-305377号、同11-305378号、同11-305384号、同11-305380号、同11-316435号、同11-327076号、同11-338096号、同11-338098号、同11-338099号、同11-343420号、特開2000-187298号、同2001-200414号、同2001-234635号、同2002-20699号、同2001-275471号、同2001-275461号、同2000-313204号、同2001-292844号、同2000-324888号、同2001-293864号、同2001-348546号も挙げられる。
多色カラー熱現像感光材料の構成は、各色についてこれらの二層の組合せを含んでよく、また、米国特許第4,708,928号に記載されているように単一層内に全ての成分を含んでいてもよい。
多色カラー熱現像感光材料の場合、各乳剤層は、一般に、米国特許第4,460,681号に記
載されているように、各感光性層の間に官能性もしくは非官能性のバリアー層を使用することにより、互いに区別されて保持される。
3−1.露光
本実施形態の熱現像感光材料は、支持体の片面にのみ画像形成層を有する「片面型」であっても、両面に画像形成層を有する両面型であっても良い。
(両面型熱現像感光材料)
本実施形態の熱現像感光材料は、X線増感スクリーンを用いてX線画像を記録する画像形成方法に好ましく用いることができる。
3−1.露光
本実施形態の熱現像感光材料は、支持体の片面にのみ画像形成層を有する「片面型」であっても、両面に画像形成層を有する両面型であっても良い。
(両面型熱現像感光材料)
本実施形態の熱現像感光材料は、X線増感スクリーンを用いてX線画像を記録する画像形成方法に好ましく用いることができる。
該画像形成方法は、X線増感スクリーンの主発光ピーク波長と同一の波長を有し、かつ半値幅が15±5nmである単色光で露光し、熱現像処理した後、露光面とは逆側の画像形成層を除去して得られる画像の濃度が最低濃度に0.5を加えた濃度となるのに必要な露光量が、1×10−6ワット・秒/m2以上1×10−3ワット・秒/m2以下、好ましくは6×10−6ワット・秒/m2以上6×10−4ワット・秒/m2以下である熱現像感光材料を用いることが好ましい。
これらの熱現像感光材料を用いて画像形成する工程は以下の工程よりなる。
(a)該熱現像感光材料を1対のX線増感スクリーンの間に設置することにより像形成用組立体を得る工程、
(b)該組立体とX線源との間に被検体を配置する工程、
(c)該被検体にエネルギーレベルが25kVp〜125kVpの範囲にあるX線を照射する工程、
(d)該熱現像感光材料を該組立体から取り出す工程、
(e)取り出した該熱現像感光材料を90℃〜180℃の範囲の温度で加熱する工程。
土類酸硫化物系蛍光体〔Y2O2S:Tb、Gd2O2S:Tb、La2O2S:Tb、(Y,Gd)2O2S:Tb、(Y,Gd)O2S:Tb,Tm等〕、テルビウム賦活希土類燐酸
塩系蛍光体(YPO4:Tb、GdPO4:Tb、LaPO4:Tb等)、テルビウム賦活
希土類オキシハロゲン化物系蛍光体(LaOBr:Tb、LaOBr:Tb,Tm、LaOCl:Tb、LaOCl:Tb,Tm、LaOBr:Tb、GdOBr:Tb、GdOCl:Tb等)、ツリウム賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体(LaOBr:Tm、LaOCl:Tm等)、硫酸バリウム系蛍光体〔BaSO4:Pb、BaSO4:Eu2+、(Ba,Sr)SO4:Eu2+等〕、2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属燐酸塩系
蛍光体〔(Ba2PO4)2:Eu2+、(Ba2PO4)2:Eu2+等〕、2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体〔BaFCl:Eu2+、BaFBr:Eu2+、BaFCl:Eu2+,Tb、BaFBr:Eu2+,Tb、BaF2・BaCl・KCl:Eu2+、(Ba,Mg)F2・BaCl・KCl:Eu2+等〕、沃化物系蛍光体(
CsI:Na、CsI:Tl、NaI、KI:Tl等)、硫化物系蛍光体〔ZnS:Ag(Zn,Cd)S:Ag、(Zn,Cd)S:Cu、(Zn,Cd)S:Cu,Al等〕、燐酸ハフニウム系蛍光体(HfP2O7:Cu等)、YTaO4 及びそれに発光中心として各種付活剤を加えたもの。但し本実施形態に用いられる蛍光体はこれらに限定されるものではなく、放射線の照射によって可視又は近紫外領域の発光を示す蛍光体であれば使用できる。
この発光光の割合は、以下の方法によって計算される。すなわち横軸に発光波長を真数で等間隔にとり、発光フォトン数を縦軸にとって発光スペクトルを測定する。このチャート上の350nm以上420nm以下の面積を全発光スペクトルの面積で割った値を350nm以上420nm以下の波長に発光する割合と定義する。このような波長に発光を有することによって本発明の熱現像感光材料との組み合わせで高感度が達成できる。
このような蛍光体の具体例を以下にあげるが本発明はこれに限定されるものではない。
BaFCl:Eu、BaFBr:Eu、BaFI:Euおよびこれらのハロゲン組成を変更したもの、BaSO4:Eu、SrFBr:Eu、SrFCl:Eu、SrFI:Eu、(Sr,Ba)Al2Si2O8:Eu、SrB4O7F:Eu、SrMgP2O7:Eu、Sr3(PO4)2:Eu、Sr2P2O7:Euなどがある。
蛍光増感スクリーンは、好ましくは支持体、支持体上の下塗り層、蛍光体層、表面保護層より構成される。
蛍光体層は、前記蛍光体の粒子と結合剤樹脂を含有する有機溶剤溶液に分散させて分散液を調製した後、その分散液を支持体(支持体上に光反射層等の下塗層が設けられている場合にはその下塗層)の上に直接塗布、乾燥することにより形成することができる。あるいは、別に用意した仮支持体上にこの分散液を塗布、乾燥して蛍光体シートを形成した後、蛍光体シートを仮支持体から剥がし取って、接着剤を用いてい支持体上に付設してもよい。
散乱長は0.1μm以上100μm以下に設計されることが好ましい。より好ましくは1μm以上100μm以下である。散乱長・吸収長は後述するクベルカ・ムンク(Kubelka−Munk)の理論に基づく計算式により算出することができる。
光反射層も好ましく用いられる。特に同特許実施例1に記載の酸化イットリウムによる光反射層、同特許実施例4に記載の光反射層は好ましく用いられる。好ましい光反射層としては特開23001−124898号公報の3項右側15行目〜同4項右側23行目までの記載を参考にすることができる。
。
本実施形態における片面型熱現像感光材料は、特に乳房撮影用X線感光材料として用いるのが好ましい。
本目的に用いられる片面型熱現像感光材料は、得られる画像のコントラストを適切な範囲に設計することが重要である。
本実施形態の熱現像感光材料を用いた画像形成方法としては、好ましくは400nm以下に主ピークを持つ蛍光体との組み合わせで画像形成する方法を用いることができる。さらに好ましくは380nm以下に主ピークを持つ蛍光体と組み合わせて画像形成する方法が良い。両面感材、片面感材のいずれでも組立て体として用いることができる。400nm以下に主発光ピークであるスクリーンは特開平6−11804号、WO93/01521号に記載のスクリーンなどが使われるがこれに限られるものではない。紫外線のクロスオーバーカット(両面感光材料)とアンチハレーション(片面感光材料)の技術としては、特開平8−76307号公報に記載の技術を用いることができる。紫外線吸収染料としては、特願2000−320809号に記載の染料は特に好ましい。
本実施形態の熱現像感光材料はいかなる方法で現像されても良いが、通常イメージワイズに露光した熱現像感光材料を昇温して現像される。好ましい現像温度としては80〜250℃であり、さらに好ましくは100〜140℃である。
現像時間としては1〜60秒が好ましく、5〜30秒がさらに好ましく、5〜20秒が特に好ましい。
記載の方法が好ましく、潜像を形成した熱現像感光材料を熱現像部にて加熱手段に接触させることにより可視像を得る熱現像装置であって、前記加熱手段がプレートヒータからなり、かつ前記プレートヒータの一方の面に沿って複数個の押えローラが対向配設され、前記押えローラと前記プレートヒータとの間に前記熱現像感光材料を通過させて熱現像を行うことを特徴とする熱現像装置である。プレートヒータを2〜6段に分けて先端部については1〜10℃程度温度を下げることが好ましい。
本発明に係る熱現像装置以外にも、露光部および熱現像部を備えた医療用レーザーイメージャーとして富士メディカルドライイメージャー−FM−DPLを挙げることができる。該システムは、Fuji Medical Review No.8,page39〜55に記載されており、それらの技術を利用することができる。また、DICOM規格に適合したネットワークシステムとして富士メディカル(株)が提案した「AD network」の中のレーザーイメージャー用の熱現像感光材料としても適用することができる。
本実施形態の高ヨウ化銀写真乳剤を用いた熱現像感光材料は、銀画像による黒白画像を形成し、医療診断用の熱現像感光材料、工業写真用熱現像感光材料、印刷用熱現像感光材料、COM用の熱現像感光材料として使用されることが好ましい。
1−1.製膜
ピラー社製ソリッドステートコロナ処理機6KVAモデルを用い、支持体の両面を室温下において20m/分で処理した。この時の電流、電圧の読み取り値から、支持体には0.375kV・A・分/m2の処理がなされていることがわかった。この時の処理周波数は9.6kHz、電極と誘電体ロ−ルのギャップクリアランスは1.6mmであった。
(1)下塗層塗布液の作成
処方(1)(感光層側下塗り層用)
SnO2/SbO(9/1質量比、平均粒径0.5μm、17質量%分散物) 84g
高松油脂(株)製ペスレジンA-520(30質量%溶液) 46.8g
東洋紡績(株)製バイロナールMD-1200 10.4g
ポリエチレングリコールモノノニルフェニルエーテル
(平均エチレンオキシド数=8.5) 1質量%溶液 11.0g
綜研化学(株)製 MP-1000(PMMAポリマー微粒子、平均粒径0.4μm)
0.91g
蒸留水 847ml
布量が6.6ml/m2(片面当たり)になるように塗布して180 ℃で5分間乾燥し、これを両面に施して、下塗り支持体を作製した。
1)ハロゲン化銀乳剤
(ハロゲン化銀乳剤Aの調製)
蒸留水1421mlに1質量%ヨウ化カリウム溶液4.3mlを加え、さらに0.5モル/L硫酸を3.5ml、フタル化ゼラチン36.5g、2,2'‐(エチレンジチオ)ジエタノールの5質量%メタノ−ル溶液160mlを添加した溶液を、ステンレス製反応壷中で撹拌しながら75℃に液温を保ち、硝酸銀22.22gに蒸留水を加え218mlに希釈した溶液Aとヨウ化カリウム36.6gを蒸留水にて366mlに希釈した溶液Bを、溶液Aは一定流量で16分かけて全量添加し、溶液BはpAgを10.2に維持しながらコントロールダブルジェット法で添加した。その後、3.5質量%の過酸化水素水溶液を10ml添加し、さらにベンゾイミダゾールの10質量%水溶液を10.8ml添加した。さらに、硝酸銀51.86gに蒸留水を加えて508.2mlに希釈した溶液Cとヨウ化カリウム63.9gを蒸留水にて639mlに希釈した溶液Dを、溶液Cは一定流量で80分かけて全量添加し、溶液DはpAgを10.2に維持しながらコントロールダブルジェット法で添加した。銀1モル当たり1×10-4モルになるよう六塩化イリジウム(III)酸カリウム塩を溶液Cおよび溶液Dを添加しはじめてから10分後に全量添加した。また、溶液Cの添加終了の5秒後に六シアン化鉄(II)カリウム水溶液を銀1モル当たり3×10-4モル全量添加した。0.5mol/L濃度の硫酸を用いてpHを3.8に調整し、攪拌を止め、沈降/脱塩/水洗工程をおこなった。1mol/L濃度の水酸化ナトリウムを用いてpH5.9に調整し、pAg11.0のハロゲン化銀分散物を作成した。
ハロゲン化銀乳剤Aで調製した平板状粒子AgI乳剤1モルを反応容器に入れた。pAgは38℃で測定して10.2であった。次いで、ダブルジェット添加により、0.5モル/リットルのKBr溶液及び0.5モル/リットルのAgNO3溶液を10ml/分で
20分間にわたって添加し、実質的に10モル%臭化銀をAgIホスト乳剤上にエピタキシャル状に沈殿させた。操作中、pAgは10.2に維持した。さらに、0.5mol/L濃度の硫酸を用いてpHを3.8に調製し、撹拌を止め、沈降/脱塩/水洗工程をおこなった。1mol/L濃度の水酸化ナトリウムを用いてpH5.9に調整し、pAg11.0のハロゲン化銀分散物を作製した。
蒸留水1421mlに10質量%ヨウ化カリウム溶液8mlを加え、さらにフタル化ゼラチン4.6g、2,2’−(エチレンジチオ)ジエタノールの5質量%メタノ−ル溶液160mlを添加した溶液を、ステンレス製反応壷中で撹拌しながら75℃に液温を保ち、硝酸銀22.7gに蒸留水を加え223mlに希釈した溶液Aとヨウ化カリウム36.6gを蒸留水にて366mlに希釈した溶液Bを、溶液Aは一定流量で15分22秒かけて全量添加し、溶液BはpAgを9.96に維持しながらコントロールダブルジェット法で添加した。その後、3.5質量%の過酸化水素水溶液を10ml添加し、さらにベンゾイミダゾールの10質量%水溶液を0.8ml添加した。さらに、硝酸銀53.1gに蒸留水を加えて520.2mlに希釈した溶液Cとヨウ化カリウム63.9gを蒸留水にて639mlに希釈した溶液Dを、溶液Cは一定流量で80分かけて全量添加し、溶液DはpAgを9.96に維持しながらコントロールダブルジェット法で添加した。銀1モル当たり1×10−4モルになるよう六塩化イリジウム(III)酸カリウム塩を溶液Cおよび溶液Dを添加しはじめてから10分後に全量添加した。また、溶液Cの添加終了の5秒後に六シアン化鉄(II)カリウム水溶液を銀1モル当たり3×10−4モル全量添加した。0.5mol/L濃度の硫酸を用いてpHを3.8に調整し、攪拌を止め、沈降/脱塩/水洗工程をおこなった。1mol/L濃度の水酸化ナトリウムを用いてpH5.9に調整し、pAg11.0のハロゲン化銀分散物を作製した。
上記のAgIホスト粒子の1モルを反応容器に入れた。pAgは40℃で測定して9.1であった。次いで、ダブルジェット添加により、1リットル中に0.088モルのKBrと0.038モルのNaClを含有するハロゲン溶液及び0.125モル/リットルのAgNO3溶液を28.7ml/分で31分間にわたって添加し、全銀量の10モル%になる量の塩臭化銀をAgIホスト乳剤上の6点のコーナー部位にエピタキシャル状に沈殿させた。操作中、pAgは7.13に維持した。
さらに、0.5mol/L濃度の硫酸を用いてpHを3.8に調製し、撹拌を止め、沈降/脱塩/水洗工程をおこなった。1mol/L濃度の水酸化ナトリウムを用いてpH5.9に調整し、pAg11.0のハロゲン化銀分散物を作製した。
エピタキシャル部の平均ハロゲン組成は、ハロゲン化銀粒子エピタキシャル部の超薄切片を作製し、フィールドエミッション型の分析電子顕微鏡により求めたところ、ブロム80モル%、クロル17モル%、ヨウド3モル%であった。
ハロゲン化銀乳剤Bとハロゲン化銀乳剤Dを銀モル比として5:1になる量を溶解し、ベンゾチアゾリウムヨーダイドを1質量%水溶液にて銀1モル当たり7×10-3モル添加した。
さらに1電子酸化されて生成する1電子酸化体が1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物化合物1と2と3をそれぞれハロゲン化銀の銀1モル当たり2×10-3モルになる量を添加した。
また吸着基と還元基を有する化合物1と2と3をそれぞれハロゲン化銀1モルあたり8
×10−3モルになる量を添加した。
さらに塗布液用混合乳剤1リットルあたりハロゲン化銀の含有量が銀として15.6gとなるように加水した。
<再結晶ベヘン酸の調製>
ヘンケル社製ベヘン酸(製品名Edenor C22−85R)100Kgを、1200Kgのイソプロピルアルコールにまぜ、50℃で溶解し、10μmのフィルターで濾過した後、30℃まで、冷却し、再結晶を行った。再結晶をする際の、冷却スピードは、3℃/時間にコントロールした。得られた結晶を遠心濾過し、100Kgのイソプルピルアルコールでかけ洗いを実施した後、乾燥を行った。得られた結晶をエステル化してGC−FID測定をしたところ、ベヘン酸含有率は96%、それ以外にリグノセリン酸が2%、アラキジン酸が2%、エルカ酸0.001%含まれていた。
<脂肪酸銀分散物の調製>
再結晶ベヘン酸88Kg、蒸留水422L、5mol/L濃度のNaOH水溶液49.2L、t−ブチルアルコール120Lを混合し、75℃にて1時間攪拌し反応させ、ベヘン酸ナトリウム溶液Bを得た。別に、硝酸銀40.4kgの水溶液206.2L(pH4.0)を用意し、10℃にて保温した。635Lの蒸留水と30Lのt−ブチルアルコールを入れた反応容器を30℃に保温し、十分に撹拌しながら先のベヘン酸ナトリウム溶液の全量と硝酸銀水溶液の全量を流量一定でそれぞれ93分15秒と90分かけて添加した。このとき、硝酸銀水溶液添加開始後11分間は硝酸銀水溶液のみが添加されるようにし、そのあとベヘン酸ナトリウム溶液を添加開始し、硝酸銀水溶液の添加終了後14分15秒間はベヘン酸ナトリウム溶液のみが添加されるようにした。このとき、反応容器内の温度は30℃とし、液温度が一定になるように外温コントロールした。また、ベヘン酸ナトリウム溶液の添加系の配管は、2重管の外側に温水を循環させる事により保温し、添加ノズル先端の出口の液温度が75℃になるよう調製した。また、硝酸銀水溶液の添加系の配管は、2重管の外側に冷水を循環させることにより保温した。ベヘン酸ナトリウム溶液の添加位置と硝酸銀水溶液の添加位置は撹拌軸を中心として対称的な配置とし、また反応液に接触しないような高さに調製した。
《還元剤−1分散物の調製》
還元剤―1(1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン)10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールMP203)の10質量%水溶液16Kgに、水10Kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて3時間分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて還元剤の濃度が25質量%になるように調製した。この分散液を60℃で5時間加熱処理し、還元剤―1分散物を得た。こうして得た還元剤分散物に含まれる還元剤粒子はメジアン径0.40μm、最大粒子径1.4μm以下であった。得られた還元剤分散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
《水素結合性化合物−1分散物の調製》
水素結合性化合物−1(トリ(4−t−ブチルフェニル)ホスフィンオキシド)10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールMP203)の10質量%水溶液16Kgに、水10Kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて4時間分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて水素結合性化合物の濃度が25質量%になるように調製した。この分散液を40℃で1時間加熱した後、引き続いてさらに80℃で1時間加温し、水素結合性化合物―1分散物を得た。こうして得た水素結合性化合物分散物に含まれる水素結合性化合物粒子はメジアン径0.45μm、最大粒子径1.3μm以下であった。得られた水素結合性化合物分散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
《現像促進剤−1分散物の調製》
現像促進剤−1を10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールMP203)の10質量%水溶液20Kgに、水10Kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて3時間30分分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて現像促進剤の濃度が20質量%になるように調製し、現像促進剤−1分散物を得た。こうして得た現像促進剤分散物に含まれる現像促進剤粒子はメジアン径0.48μm、最大粒子径1.4μm以下であった。得られた現像促進剤分散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
《有機ポリハロゲン化合物−1分散物の調製》
有機ポリハロゲン化合物―1(トリブロモメタンスルホニルベンゼン)10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバールMP203)の20質量%水溶液10Kgと、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液0.4Kgと、水14Kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて5時間分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナ
トリウム塩0.2gと水を加えて有機ポリハロゲン化合物の濃度が30質量%になるように調製し、有機ポリハロゲン化合物―1分散物を得た。こうして得たポリハロゲン化合物分散物に含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子はメジアン径0.41μm、最大粒子径2.0μm以下であった。得られた有機ポリハロゲン化合物分散物は孔径10.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
有機ポリハロゲン化合物―2(N−ブチル−3−トリブロモメタンスルホニルベンゾアミド)10kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバールMP203)の10質量%水溶液20Kgと、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液0.4kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて5時間分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて有機ポリハロゲン化合物の濃度が30質量%になるように調製した。この分散液を40℃で5時間加温し、有機ポリハロゲン化合物―2分散物を得た。こうして得たポリハロゲン化合物分散物に含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子はメジアン径0.40μm、最大粒子径1.3μm以下であった。得られた有機ポリハロゲン化合物分散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
8kgの変性ポリビニルアルコールMP203を水174.57kgに溶解し、次いでトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液3.15kgと6−イソプロピルフタラジンの70質量%水溶液14.28kgを添加し、ヨウ化銀錯形成剤化合物の5質量%溶液を調製した。
(メルカプト化合物の調製)
《メルカプト化合物−1水溶液の調製》
メルカプト化合物―1(1−(3−スルホフェニル)−5−メルカプトテトラゾールナトリウム塩)7gを水993gに溶解し、0.7質量%の水溶液とした。
メルカプト化合物―2(1−(3−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール)20gを水980gに溶解し、2.0質量%の水溶液とした。
SBRラテックス(TP−1)は以下により調製した。
ガスモノマー反応装置(耐圧硝子工業(株)製TAS−2J型)の重合釜に、蒸留水287g、界面活性剤(パイオニンA−43−S(竹本油脂(株)製):固形分48.5質量%)7.73g、1mol/リットルNaOH14.06ml、エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム塩0.15g、スチレン255g、アクリル酸11.25g、tert−ドデシルメルカプタン3.0gを入れ、反応容器を密閉し撹拌速度200rpmで撹拌した。真空ポンプで脱気し窒素ガス置換を数回繰返した後に、1,3−ブタジエン108.75gを圧入して内温60℃まで昇温した。ここに過硫酸アンモニウム1.875gを水50mlに溶解した液を添加し、そのまま5時間撹拌した。さらに90℃に昇温して3時間撹拌し、反応終了後内温が室温になるまで下げた後、1mol/リットルのLiOHを用いてpH8.4に調整した。その後、孔径1.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納し、SBRラテックスTP−1を774.7g得た。イオンクロマトグラフィーによりハロゲンイオンを測定したところ、塩化物イオン濃度3ppmであった。高速液体クロマトグラフィーによりキレート剤の濃度を測定した結果、145ppmであった。
イソプレンラテックス(TP−2)は以下により調製した。
ガスモノマー反応装置(耐圧硝子工業(株)製TAS−2J型)の重合釜に蒸留水1500g添加し、90℃で3時間加熱し、重合釜のステンレス表面やステンレス製撹拌装置の部材に不動態皮膜を形成させる。この処理を行った重合釜に、窒素ガスを1時間バブリングした蒸留水582.28g、界面活性剤(パイオニンA−43−S(竹本油脂(株)製))9.49g、1mol/リットルのNaOHを19.56g、エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム塩0.20g、スチレン314.99g、イソプレン190.87g、アクリル酸10.43g、tert−ドデシルメルカプタン2.09gを入れ、反応容器を密閉し撹拌速度225rpmで撹拌し、内温65℃まで昇温した。ここに過硫酸アンモニウム2.61gを水40mlに溶解した液を添加し、そのまま6時間撹拌した。この時点でのは重合転化率は固形分測定から90%であった。ここで、アクリル酸5.22gを水46.98gに溶解した液を添加し、続いて水10gを添加し、過硫酸アンモニウム1.30gを水50.7mlに溶解した液をさらに添加した。添加後、90℃に昇温して3時間撹拌し、反応終了後、内温が室温になるまで下げた後、1mol/リットルのLiOHを用いてpH8.4に調整した。その後、孔径1.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納し、イソプレンラテックスTP−1を1248g得た。イオンクロマトグラフィーによりハロゲンイオンを測定したところ、塩化物イオン濃度3ppmであった。高速液体クロマトグラフィーによりキレート剤の濃度を測定した結果、142ppmであった。
造核剤として化合物No.SH−7を10gに、ポリビニルアルコール(クラレ製PVA−217)2.5gおよび水87.5gを添加してよく攪拌し、スラリーとして3時間放置した。その後、0.5mmのジルコニアビーズ240gをスラリーと一緒にベッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメックス(株)製)で10時間分散し、造核剤の固体微粒子分散物を調製した。粒子径は、粒子の80質量%が0.1μm〜1.0μmで、平均粒径は0.5μmであった。
1)乳剤層(感光性層)塗布液−1の調製
上記で得た脂肪酸銀分散物1000g、水276mlに、有機ポリハロゲン化合物−1分散物、有機ポリハロゲン化合物−2分散物、SBRラテックス(TP−1)液、イソプレンラテックス(TP−2)液、還元剤−1分散物、造核剤分散物、水素結合性化合物−1分散物、現像促進剤−1分散物、現像促進剤−2分散物、色調調整剤−1分散物、メルカプト化合物−1水溶液、メルカプト化合物−2水溶液を順次添加し、ヨウ化銀錯形成剤を添加した後、塗布直前にハロゲン化銀の塗布液用混合乳剤を銀量で脂肪酸銀1モル当たり0.22モル添加し、よく混合して、そのままコーティングダイへ送液し、塗布した。
レオメトリックスファーイースト(株)製RFSフルードスペクトロメーターを使用した25℃での塗布液の粘度は剪断速度が0.1、1、10、100、1000[1/秒] においてそれぞれ242、65、48、26、20[mPa・s]であった。
ポリビニルアルコールPVA−205(クラレ(株)製)1000g、メチルメタクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比64/9/20/5/2)ラテックス19質量%液4200mlにエアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)の5質量%水溶液を27ml、フタル酸二アンモニウム塩の20質量%水溶液を135ml、総量10000gになるように水を加え、pHが7.5になるようにNaOHで調整して中間層塗布液とし、9.1ml/m2になるようにコーティングダイへ送液した。
塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ローター、60rpm)で58[mPa・s]であった。
イナートゼラチン64gを水に溶解し、メチルメタクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比64/9/20/5/2)ラテックス19.0質量%液112g、フタル酸の15質量%メタノール溶液を30ml、4−メチルフタル酸の10質量%水溶液23ml、0.5mol/L濃度の硫酸を28ml、エアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)の5質量%水溶液を5ml、フェノキシエタノール0.5g、ベンゾイソチアゾリノン0.1gを加え、総量750gになるように水を加えて塗布液とし、4質量%のクロムみょうばん26mlを塗布直前にスタチックミキサーで混合したものを18.6ml/m2になるようにコーティングダイへ送液した。
塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ローター、60rpm)で20[mPa・s]であった。
イナートゼラチン80gを水に溶解し、メチルメタクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比64/9/20/5/2)ラテックス27.5質量%液102g、フッ素系界面活性剤(F−1)の2質量%溶液を5.4ml、フッ素系界面活性剤(F−2)の2質量%水溶液を5.4ml、エアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)の5質量%溶液を23ml、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径0.7μm、体積加重平均の分布30%)4g、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径3.6μm、体積加重平均の分布60%)21g、4−メチルフタル酸1.6g、フタル酸4.8g、0.5mol/L濃度の硫酸44ml、ベンゾイソチアゾリノン10mgに総量650gとなるよう水を添加して、4質量%のクロムみょうばんと0.67質量%のフタル酸を含有する水溶液445mlを塗布直前にスタチックミキサーで混合したものを表面保護層塗布液とし、8.3ml/m2になるようにコーティングダイへ送液した。
塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ローター,60rpm)で19[mPa・s]であった。
片面あたりの塗布銀量は、脂肪酸銀とハロゲン化銀の合計で0.861g/m2であり、両面をあわせて画像形成層合計で1.72g/m2であった。
脂肪酸銀(銀として) 0.686
ポリハロゲン化合物−1 0.028
ポリハロゲン化合物−2 0.094
ヨウ化銀錯形成剤 0.46
SBRラテックス 5.20
SBRラテックス(TP−1) 2.09
イソプレンラテックス(TP−2) 3.13
還元剤−1 0.46
造核剤 0.036
水素結合性化合物−1 0.15
現像促進剤−1 0.005
現像促進剤−2 0.035
色調調整剤−1 0.002
メルカプト化合物−1 0.001
メルカプト化合物−2 0.003
ハロゲン化銀(Agとして) 0.175
・支持体は塗布前にイオン風にて除電し、塗布はスピード160m/minで行った。塗布乾燥条件は各試料に対して以下の範囲で調整し、もっとも安定した面状が得られる条件に設定した。
・コーティングダイ先端と支持体との間隙を0.10〜0.30mm。
・減圧室の圧力を大気圧に対して196〜882Pa低く設定。
・引き続くチリングゾーンにて、乾球温度10〜20℃の風にて塗布液を冷却。
・無接触型搬送して、つるまき式無接触型乾燥装置にて、乾球温度23〜45℃、湿球温度15〜21℃の乾燥風で乾燥。
・乾燥後、25℃で湿度40〜60%RHで調湿。
・引き続き、膜面を70〜90℃になるように加熱し、加熱後、膜面を25℃まで冷却した。
得られた試料は半切サイズに切断し、25℃50%の環境下で以下の包装材料に包装し、2週間常温下で保管した後、以下の評価を行った。
(包装材料)
PET 10μ/PE 12μ/アルミ箔9μ/Ny 15μ/カーボン3%を含むポリエチレン50μ酸素透過率:0.02ml/atm・m2・25℃・day、水分透過
率:0.10g/atm・m2・25℃・day
下記の蛍光増感スクリーンAを2枚使用して、その間に試料を挟み、像形成用組立体を作製した。この組立体に、0.05秒のX線露光を与え、X線センシトメトリーを行った。使用したX線装置は、東芝(株)製の商品名DRX−3724HDであり、タングステンターゲットを用いた。三相にパルス生器で80kVpの電圧をかけ、人体とほぼ等価な吸収を持つ水7cmのフィルタを通したX線を光源とした。距離法にてX線露光量を変化させ、logE=0.15の幅でステップ露光を行なった。露光後に、本発明に係る熱現像装置による熱現像処理条件で熱現像処理した。得られた画像の評価を濃度計により行った。
(1)下塗り層の作製
特開2001−124898号公報の実施例4と同様にして、250μmのポリエチレンテレフタレート(支持体)上にアルミナ粉体よりなる乾燥後の膜厚が50μmの光反射層を形成した。
BaFBr:Eu蛍光体(平均粒径3.5μm)250g、ポリウレタン系バインダー樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、商品名:パンデックスT5265M)8g、エポキシ系バインダー樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、商品名:エピコート1001)2g、およびイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHX)0.5gをメチルエチルケトンに加え、プロペラミキサで分散して、粘度が25PS(25℃)の蛍光体層形成用塗布液を調製した。この塗布液を仮支持体(予めシリコーン系離型剤が塗布されているポリエチレンテレフタレートシート)の表面に塗布し、乾燥して蛍光体層を形成した。この蛍光体層を仮支持体から剥がし取って蛍光体シートを得た。
前記の工程1)で製造した光反射層付き支持体の光反射層の表面に、上記の蛍光体シートを重ね、カレンダロールにて、圧力400kgw/cm2、温度80℃の条件で加圧し、光反射層上に蛍光体層を設けた。得られた蛍光体層の厚みは125μmであり、蛍光体層中の蛍光体粒子の体積充填率は68%であった。
厚み6μmのポリエチレンテレフタレート(PET)の片面にポリエステル系の接着剤を塗布し、ラミネート法で蛍光体層上に表面保護層を設けた。このようにして、支持体、光反射層、蛍光体層および表面保護層からなる蛍光増感スクリーンAを得た。
40kVpのX線で測定した増感スクリーンAの発光スペクトルを図7に示した。蛍光増感スクリーンAは、390nmにピークをもつ半値幅の狭い発光を示した。
これらの本実施形態の熱現像感光材料で得られた画像と湿式現像方式で得られた画像の写真性を比較した結果、同等の良好な性能であった。
73 カセッテ(記録紙収容ケース)
77 搬送手段
77a 導入ガイド部
77b 円筒状ローラガイド
77c 押さえローラ
79 加熱手段
81 冷却部
83 装置筐体
85 排出トレイ
110 反転処理機構
111 材料回収ライン
113 材料戻しライン
114 送りローラ対
115 送りローラ対
116 送りローラ対
118 一時貯留部
119 搬送ルート切り替え手段
120 搬送ルート切り替え手段
130 排出側搬送ルート
200,211,221,231 熱現像装置
Claims (7)
- シート状の熱現像記録材料を搬送手段によって搬送しつつ、前記熱現像記録材料を片面側から加熱手段によって熱現像する熱現像装置であって、
前記加熱手段による加熱域より排出された前記熱現像記録材料を反転させ前記加熱域に
戻す反転処理機構と、
前記加熱手段による加熱域より排出された前記熱現像記録材料の進路を前記反転処理機
構側又は排出側搬送ルートに選択切り替えする搬送ルート切り替え手段とを備えたことを
特徴とする熱現像装置。 - 前記反転処理機構に、前記熱現像記録材料の温度降下を防止するための保温部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の熱現像装置。
- 反転させる前記熱現像記録材料を一時的に待機させる一時貯留部として、熱現像処理前の前記熱現像記録材料が収容される記録紙収容ケースを利用することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱現像装置。
- 前記搬送手段を、速度可変にしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱現像装置。
- 上記の熱現像装置を用いて、両面に記録層を有したシート状の熱現像記録材料を熱現像する熱現像方法であって、
一方の面に対して前記加熱手段による熱現像処理を済ませた熱現像記録材料を前記反転
処理機構により反転させて前記加熱手段による加熱域に戻し、前記搬送手段及び前記加熱
手段の稼働によって当該熱現像記録材料の他方の面に対しても熱現像処理を実施した後に
排出することで、前記熱現像記録材料の両面の記録層を熱現像することを特徴とする熱現
像方法。 - 前記反転処理機構による反転処理と、前記搬送手段及び前記加熱手段による別の熱現像記録材料に対する熱現像処理とが同時並行して実施されるように、前記反転処理機構における所要時間を設定したことを特徴とする請求項5に記載の熱現像方法。
- 一方の面の熱現像処理を済ませた前記熱現像記録材料の他方の面の熱現像処理に対し、前記搬送手段による搬送速度を一方の面の熱現像時よりも高速化するか、或いは、前記加熱手段による加熱量を一方の面の熱現像時よりも下げて熱現像を実施することを特徴とする請求項5又は6に記載の熱現像方法。
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