JP2005099430A - 光学的観察装置、走査型顕微鏡及び経内視鏡的観察装置 - Google Patents

光学的観察装置、走査型顕微鏡及び経内視鏡的観察装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 共焦点光学系を基本にし、深さ方向に機械的に移動させる必要がなく、比較的簡単な光学系によって極めて短時間に深さ方向走査が可能な光学的観察装置。
【解決手段】 空間的には実質的に点光源とみなすことができ、時間的には一定の時間間隔でパルス光を繰り返し発する光源1と、設計された軸上色収差を有し、光源1からのパルス光を観察対象物体10に収束させる対物レンズ8と、観察対象物体8に収束された位置と共役な位置に配置される共焦点ピンホール12と、共焦点ピンホール12を通過した光束を波長毎に分光する分光素子14と、共焦点ピンホール12の像が分光素子14により分光されて波長毎に結像する位置に配置される1次元検出器アレイ17とを有する光学的観察装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学的観察装置、走査型顕微鏡及び経内視鏡的観察装置に関し、特に、対象物体の深さ方向の情報、例えば生物組織の断層像が光学的に取得できる光学的観察装置、走査型顕微鏡及び経内視鏡的観察装置に関するものである。
対象物体の深さ方向の情報、例えば生物組織の断層像を光学的に取得する代表的な方法として、光コヒーレンストモグラフィー(以下、OCTと略す。)と、共焦点光学系を用いた方法が知られている。
OCTは、参照光路と物体光路の光路長が揃った状態のみで干渉縞が得られるという低コヒーレンス干渉の原理を応用した方式で、参照光路の光路長を変化させることで、物体光路側での観察深さを変えることができる。
特許文献1では、物体光路に光ファイバープローブを用いて、OCTを内視鏡等に応用することができる方法が開示されている。
共焦点光学系は、対象物体上あるいは対象物体内に光スポットを形成し、この光スポットと光学的に共役な位置にある微小開口、いわゆるピンホールを通過した光を高感度検出器で検出する。このとき、対象物体から発せられる光のうち、ピンホールと共役な位置以外からの光はピンホールを殆ど通過できないので、迷光の少ない観察ができると同時に、光スポットが形成されている深さだけからの情報が得られるというセクショニング効果が得られる。これを共焦点効果と称する。対象物体を深さ方向に移動させる等すれば、セクショニング効果によって観察の深さ方向の走査ができる。
特許文献2には、この共焦点光学系の基本的な考え方が開示されている。
非特許文献1には、共焦点走査光学顕微鏡の理論と実際について詳細な記述がある。
特許文献3には、対象物体内に形成される光スポットの深さ方向の位置が異なる実質的に複数の光学系を有し、以って深さ方向走査を短時間で行える共焦点光学系が開示されている。
特許文献4には、温度制御により出力波長が可変とされる半導体レーザーを光源として、軸上色収差を有する光学系と組み合わせて、光源たる半導体レーザーの出力波長を順次変化させることで観察の深さ方向の走査を行う方法が開示されている。
米国特許5,321,501号明細書 米国特許3,013,467号明細書 特開2003−43365号公報 特開平5−26635号公報 特開平7−58386号公報 E.A.Ash 編"Scanned Image Microscopy",Academic Press,1980,p165-245. 「光学」第26巻2 号、97−98ページ
特許文献1に記載のようなOCTによれば、観察の深さ方向走査が光学的に可能であり、対象物体を深さ方向に機械的に移動させたりする必要はないので、比較的高速な深さ方向走査が可能である。しかし、OCTは原理的に光の干渉を利用しているため、形成される画像にスペックルノイズが出やすい。また,一般的に、共焦点光学系に比べると、深さ方向分解能が劣るという問題もあった。
一方、共焦点光学系では、観察の深さ方向走査は、対象物体を、あるいは、光学系全体を深さ方向に機械的に移動させて行うのが一般的である。しかし、この方法は、装置として大型化、複雑化、ひいては高価格化を招くだけではなく、観察に長時間を要するという問題があった。特に、対象物体が生きた生物組織のような場合、観察に長時間を要するのは致命的な問題となる。
これに対し、特許文献3に開示の方法では、深さ方向への機械的走査は不要で、並列的に深さ方向の情報が取得できるので、観察時間の短縮は可能である。しかし、実質的に複数の光学系を有するので、装置として大型化、複雑化、高価格化を招くという問題は解決されていない。
特許文献4に開示の方法では、深さ方向への機械的走査は不要で、特許文献3に開示されたような複雑な光学系とする必要もない。しかし、光源波長を逐次変化させる必要があるので、観察に長時間を要するという問題は解決されなていない。
本発明は従来技術のこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、共焦点光学系を基本にしながらも、対象物体を、あるいは、光学系全体を深さ方向に機械的に移動させる必要がなく、比較的簡単な光学系によって、したがって、装置として大型化、複雑化、高価格化を招くことなく、極めて短時間に深さ方向走査が可能な光学的観察装置を提供することである。
上記目的を達成する本発明の光学的観察装置は、空間的には実質的に点光源とみなすことができ、時間的には一定の時間間隔でパルス光を繰り返し発する光源と、設計された軸上色収差を有し、前記光源からのパルス光を観察対象物体に収束させる対物レンズと、観察対象物体に収束された位置と共役な位置に配置される共焦点ピンホールと、前記共焦点ピンホールを通過した光束を波長毎に分光する分光素子と、前記共焦点ピンホールの像が前記分光素子により分光されて波長毎に結像する位置に配置される1次元検出器アレイとを有することを特徴とするものである。
この場合、その光源は、連続発振レーザーと光周波数コム発生器から構成することができる。
また、対物レンズは、回折型レンズを含むものとしてもよい。
また、光源からのパルス光が観察対象物体に収束された収束点を2次元的に走査するXY走査手段を含む構成とすることができる。
本発明の走査型顕微鏡は、空間的には実質的に点光源とみなすことができ、時間的には一定の時間間隔でパルス光を繰り返し発する光源と、設計された軸上色収差を有し、前記光源からのパルス光を観察対象物体に収束させる対物レンズと、観察対象物体に収束された位置と共役な位置に配置される共焦点ピンホールと、前記共焦点ピンホールを通過した光束を波長毎に分光する分光素子と、前記共焦点ピンホールの像が前記分光素子により分光されて波長毎に結像する位置に配置される1次元検出器アレイと、前記光源からのパルス光が観察対象物体に収束された収束点を2次元的に走査するXY走査手段とを有することを特徴とするものである。
本発明の経内視鏡的観察装置は、空間的には実質的に点光源とみなすことができ、時間的には一定の時間間隔でパルス光を繰り返し発する光源と、設計された軸上色収差を有し、前記光源からのパルス光を観察対象物体に収束させる対物レンズと、前記光源からのパルス光を前記対物レンズへ導くと共に、観察対象物体に収束された光の反射光を反対方向に導くシングルモード光ファイバーと、前記シングルモード光ファイバー中を反対方向に導かれた光束を波長毎に分光する分光素子と、前記シングルモード光ファイバーの端面の像が前記分光素子により分光されて波長毎に結像する位置に配置される1次元検出器アレイと、前記光源からのパルス光が観察対象物体に収束された収束点を2次元的に走査するXY走査手段とを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、共焦点光学系を基本にしながらも、対象物体あるいは光学系全体を深さ方向に機械的に移動させる必要がなく、比較的簡単な光学系によって、したがって、装置として大型化、複雑化、高価格化を招くことなく、極めて短時間に深さ方向(Z方向)走査が可能な光学的観察装置を実現することができる。さらに、光学的なXY走査手段と組み合わせることで、高速なXYZ走査が可能となり、観察対象の3次元像の取得が短時間で可能になる。
以下に、本発明による光学的観察装置の好適な実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
<第1の実施形態>
図1に、本発明による光学的観察装置の第1の実施形態の光学系を示す。図中、符号1は、空間的には実質的に点光源とみなすことができ、時間的には、図2に波形を示すように、一定の時間間隔τで短パルス光を発するような光源である。また、その中心波長は、観察対象物体により適宜選ぶ。例えば、観察対象が生体組織の場合、透過率の高い近赤外域に設定するのが好ましい。このような光源1としては、パルス幅の狭い、好ましくはパルス幅が1ピコ秒以下の、パルスレーザーを用いることができる。あるいは、連続発振するレーザー2から発せられる光を、光周波数コム発生器3に通すことで、このような光源1とすることもできる。光周波数コム発生器3の具体的な構成は、例えば特許文献5に開示されたような構成とすることができる。
4は、光束径変換光学系であり、光源1を発した繰り返しパルス光5の光束径を所定の径に変換(一般的には、拡大)する。7は、分岐比が、透過50%程度、反射50%程度のビームスプリッターである。8は、対物レンズである。対物レンズ8は、所定の軸上色収差を持つと共に、所定の波長範囲の各波長について球面収差は良く補正されているものを用いる。図1に示す通り、光源1から対物レンズ8までは、光軸9に沿って配置されている。
10は、観察対象物体、例えば生物組織である。11は、軸上色収差の良く補正された結像レンズである。12は、所定の径の微小開口を有する開口板(以下、ピンホールと称する。)であり、結像レンズ11による結像点の位置に置かれる。図示はしないが、開口径の異なる複数のピンホールを保持し、簡単な操作で結像レンズ11による結像点に配置するピンホール12を適宜切り換えられるようにしてもよい。13は、コリーメーターレンズであり、その前側焦点位置がピンホール12の開口位置に置かれる。14は、分光素子、好ましくは回折効率の高い反射型回折格子である。図1に示す通り、ビームスプリッター7から分光素子14までは、光軸15に沿って配置される。
16は、集光レンズである。17は、集光レンズ16の結像面に置かれた1次元検出器アレイで、例えばCCD(電荷結合素子)からなる1次元イメージセンサーである。図1に示す通り、分光素子14から1次元検出器アレイ17までは、光軸18に沿って配置される。
なお、図1において、対物レンズ8、結像レンズ11、コリーメーターレンズ13、集光レンズ16は、それぞれ1枚のレンズのように描かれているが、必要な収差補正のため、対物レンズ8ではさらに所定の軸上色収差を与えるために、複数のレンズ素子より構成される場合もある。
次に、上記のように構成した光学的観察装置の動作について説明する。光源1が、図2に示すように、一定の時間間隔τで短パルス光19を発するパルスレーザーの場合、このパルスレーザーは、光の周波数領域で見ると、図3に示すように、一定の周波数間隔Δν(=1/τ)で並んだ周波数成分20を持っている。これは、間隔τのコム(櫛の歯)関数のフーリエ変換が間隔2π/τのコム関数であることに対応している。ただし、各パルス19は短パルスといえどもあるパルス幅を持つので、周波数領域で見たとき、図3に示すように、中心周波数ν0 から離れるに従ってその成分は弱くなる。したがって、実際上得られる周波数の範囲、換言すれば波長範囲には限界がある。光源1が、連続発振レーザー2と光周波数コム発生器3の組み合わせの場合も同様であって、図2に示すような繰り返しパルス光が得られ、図3に示すような周波数成分を持つ。ただし、図示はしないが、光源1を出た繰り返しパルス光を、さらに非線形光ファイバーに通すことで、周波数範囲を拡大することが可能である。これはスーパーコンティニュアムと呼ばれている(非特許文献2)。
このような繰り返しパルス光5は、光束径変換光学系4によって、その光束径が対物レンズ8の入射瞳径をやや上回る程度まで拡大された平行光束となる。ビームスプリッター7を通過した光束6は対物レンズ8に入射する。対物レンズ8は軸上色収差を持ち、入射光束6は図3に示したように多数の周波数成分20、換言すると多数の波長成分を持つので、波長毎に異なる深さに光スポット21が形成される。すなわち、観察対象10において、同時に多数の深さ位置に光スポット21が形成される。なお、図1では、分かりやすさのため、光スポットは3つだけしか描いていないが、実際的にはより多数の光スポットが形成される。
それぞれの位置からの反射光は、その位置の観察対象の情報(反射率)を持って再び対物レンズ8に入り、平行光束となって射出する。ただし、観察対象10の深い位置からの反射光は、観察対象10による波面の擾乱を受けやすいので、平行からいくらかずれる。対物レンズ8を射出した反射光は、ビームスプリッター7で一部が反射されて光束22として結像レンズ11に入る。
光束22は多数の波長の光を含むが、結像レンズ11によって、波長に依らず、ピンホール12の開口近傍に集光される。このピンホール12の開口が共焦点光学系におけるピンホールとして機能する。ピンホール12の開口径は、なるべく回折限界に近い小さい値に設定する方が共焦点効果は高い。しかし、光学系のアライメントが厳しくなりすぎること、観察対象10による波面の擾乱や光学系に残存する収差によって結像レンズ11による集光スポットは回折限界よりある程度大きくなること等を考慮して、ピンホール12の開口径は決められる。例えば、観察対象10のある程度深い所まで観察したい場合、共焦点効果は多少犠牲になるが、開口径の大きなピンホールを選ぶ。
ピンホール12を通過した光は、コリメーターレンズ13によって平行光束23となって分光素子14、より具体的には反射型回折格子に入射する。光束23は、波長によって異なる方向に回折を受け、集光レンズ16に入射する。集光レンズ16は、その結像面に、波長毎に異なる位置にピンホール12の開口の像を結ぶ。これを1次元検出器アレイ17によって検出する。各波長は、それに対応する観察対象10の深さの情報(反射率)を担っているので、以上の構成・動作により、観察の深さ方向走査が瞬時になされる。
次に、上記実施形態に基づくさらに具体的な実施例について説明する。生物組織を対象10として観察する場合を考える。生物組織は一般に近赤外域の光に対して透過率が高いので、観察に用いる波長として1μm近傍とする。光源1は、発振波長1.04μmの安定化レーザー2と光周波数コム発生器3を組み合わせたものとする。スーパーコンティニュアムは使わないものとする。この光源1により、繰り返し周波数5G(5×109 )Hz(τ=2×10-10 s)、実際上の波長範囲として1.02μmから1.06μmの光が得られるとする。このとき、光コムの波長間隔は約0.02nmである。対物レンズ8の焦点距離を波長1μm近傍で5mm程度として、これを通常の光学ガラスで構成すると、波長1.02μmと波長1.06μmに対する焦点距離の差は0.01mm程度になる。すなわち、観察の深さ方向の走査範囲が0.01mm程度になる。実用的にこの走査範囲で不足する場合は、対物レンズ8に回折型レンズを含めることで、これを拡大することができる。これは、回折型レンズの分散が屈折レンズの分散に比べて大きいことによる。例えば、対物レンズ8として、最周辺でピッチ10μm、4次回折光に対してブレーズ化されている回折型レンズを含み、これを通過する光束の直径が5mm程度の場合、波長1.02μmと波長1.06μmに対する焦点距離の差は0.5mm程度まで拡大することが可能である。
<第2の実施形態>
図4に、本発明による光学的観察装置を走査型顕微鏡として実施した形態の光学系を示す。図中、符号1は、第1実施形態における光源と同様の光源である。ただし、図4では、光束径変換光学系を含めて描かれている。符号7、11、12、13、14、16、17は、第1実施形態で示したそれら符号の各構成要素と同様の機能を持つ構成要素である。これら構成要素間の配置関係も第1実施形態と同様である。
24は、X方向偏向器である。25、26は、瞳伝送レンズである。27は、Y方向偏向器である。ここで、X方向偏向器24とY方向偏向器27には、ガルバノメーターの軸に反射鏡を係止したものを用いることができる他、音響光学偏向器を用いてもよい。図4では共にガルバノミラーとして描かれている。なお、図4では、図示の都合上、平面的に描かれているが、実際の構成上は、X方向偏向器24とY方向偏向器27による偏向方向は直交している。28は、瞳投影レンズである。X方向偏向器24から瞳投影レンズ28までを、ここではXY走査光学系29と称する。
30は、結像レンズである。31は、対物レンズ8の瞳である。対物レンズ8は、その焦平面に観察対象が置かれるいわゆる無限遠補正の対物レンズで、結像レンズ30との組み合わせによって結像がなされる。また、対物レンズ8は、第1実施形態と同様、設計された軸上色収差を有している。
次に、上記のように構成した走査型顕微鏡の動作について説明する。光源1を発し、光束径変換光学系で所定の光束径に変換された光束6は、ビームスプリッター7を透過の後、XY走査光学系29に入る。XY走査光学系29は、その射出側に集光点32を形成する。集光点32は、図4では光軸33上に描かれているが、X方向偏向器24とY方向偏向器27の作用により、光軸33に垂直な面(XY面)内を2次元的に高速に移動する。集光点32は、結像レンズ30と対物レンズ8により、観察対象10に投影され、光スポットを形成する。すなわち、観察対象10においてXY走査がなされる。このとき、対物レンズ8は軸上色収差を持つので、第1実施形態と同様、波長によって異なる深さに光スポットが形成される。
なお、瞳伝送レンズ25、26、及び、瞳投影レンズ28の作用により、X方向偏向器24並びにY方向偏向器27と瞳31とは光学的に共役の関係になっている。よって、XY走査を行ったとき、軸外で光束のケラレが発生することがない。
波長によって異なる深さに投影された光スポットにより、それぞれの位置における観察対象10の情報(反射率)を持つ反射光が発生する。それぞれの位置からの反射光は対物レンズ8に入射し、元の光路を逆にたどってビームスプリッター7に入る。この一部がビームスプリッター7で反射され、結像レンズ11以降の光学系に入る。結像レンズ11以降の光学系における動作、作用は、第1実施形態と同様である。
以上の構成及び動作により、本実施形態では、深さ方向(Z方向)走査が瞬時になされるという第1実施形態の特徴を保有しつつ、さらに、観察面内のXY走査も可能となっている。
<第3の実施形態>
図5に、本発明による光学的観察装置を経内視鏡的観察装置として実施した形態の光学系を示す。経内視鏡的観察装置とは、内視鏡の鉗子挿通管(チャンネル)に通して対象を観察する光学装置である。図中、符号1は、第1実施形態における光源と同様の光源である。ただし、図5では、光束径変換光学系を含めて描かれている。符号7、14、16、17は、第1実施形態で示したそれら符号の各構成要素と同様の機能を持つ構成要素である。第1実施形態と比べると、結像レンズ11、ピンホール12、及び、コリーメーターレンズ13が省略された形となっている。
34は、集光レンズである。35は、シングルモード光ファイバー351を内包するファイバープローブであり、シングルモード光ファイバー351の一端352は、集光レンズ34の集光点に置かれる。このとき、集光レンズ34を射出する収束光のNA(開口数)は、シングルモード光ファイバー351のNAより若干小さいことが望ましい。シングルモード光ファイバー351の他の一端353の近傍は、ファイバープローブ先端部36を構成している。使用に際して内視鏡のチャンネルに通すのは、先端部36を含むファイバープローブ35である。
ファイバープローブ先端部36には、固定ミラー37、XY走査ミラー38、対物レンズ8が含まれる。なお、図5では分かりやすさのため、ファイバープローブ先端部36は比率的に大きく描かれている。XY走査ミラー38は、X方向及びY方向を軸として2次元的に揺動可能な反射鏡である。このようなミラーは、いわゆるマイクロマシン作製技術を用いることで実現可能である。また、対物レンズ8は、第1実施形態と同様、設計された軸上色収差を有している。
次に、上記のように構成した経内視鏡的光学装置の動作について説明する。光源1を発し、光束径変換光学系で所定の光束径に変換された光束6は、ビームスプリッター7を透過の後、集光レンズ34によりシングルモード光ファイバー351の一端352に集光される。この光はシングルモード光ファイバー351を伝わり、その他端353から入射時と同じNAで発散光として射出する。射出した光は、固定ミラー37で反射された後、XY走査ミラー38に入射し、ここで再度反射を受け、対物レンズ8に入る。対物レンズ8は、シングルモード光ファイバー351の一端353を物点として、その像点たる光スポットを観察対象において形成する。このとき、XY走査ミラー38の作用により、対物レンズ8から見た見掛けの物点(シングルモード光ファイバー351の一端353)位置がXY面内で移動するので、像点たる光スポットも観察対象においてXY走査される。また、対物レンズ8は軸上色収差を持つので、第1実施形態と同様、波長によって異なる深さに光スポットが形成される。
波長によって異なる深さに投影された光スポットにより、それぞれの位置における観察対象10の情報(反射率)を持つ反射光が発生する。この反射光は対物レンズ8に入射し、元の光路を逆にたどって、シングルモード光ファイバー351の一端353に入射する。このような光学系においては、一般にシングルモード光ファイバー351の端面353の直径は十分小さいので、第1実施形態におけるピンホール12と同様の作用を持つ。すなわち、シングルモード光ファイバー351の一端353は共焦点ピンホールとして機能する。シングルモード光ファイバー351の一端353に入射した光は、シングルモード光ファイバー351、集光レンズ34を経てビームスプリッター7に入る。この光の一部がビームスプリッター7で反射され、分光素子14以降の光学系に入る。分光素子14、集光レンズ16、1次元検出器アレイ17の動作、作用は、第1実施形態と同様である。
以上の構成及び動作により、本実施形態では、深さ方向(Z方向)走査が瞬時になされるという第1実施形態の特徴を保有しつつ、さらに、観察面内のXY走査も可能となっている。
本発明による光学的観察装置の第1の実施形態の光学系を示す図である。 図1の光源からの発光波形を示す図である。 図1の光源からの発光の周波数分布を示す図である。 本発明による光学的観察装置を走査型顕微鏡として実施した形態の光学系を示す図である。 本発明による光学的観察装置を経内視鏡的観察装置として実施した形態の光学系を示す図である。
符号の説明
1…光源
2…連続発振レーザー
3…光周波数コム発生器
4…光束径変換光学系
5…繰り返しパルス光
6…光束
7…ビームスプリッター
8…対物レンズ
9…光軸
10…観察対象物体
11…結像レンズ
12…開口板(ピンホール)
13…コリーメーターレンズ
14…分光素子
15…光軸
16…集光レンズ
17…1次元検出器アレイ
18…光軸
19…短パルス光
20…周波数成分
21…光スポット
22…光束
23…平行光束
24…X方向偏向器
25、26…瞳伝送レンズ
27…Y方向偏向器
28…瞳投影レンズ
29…XY走査光学系
30…結像レンズ
31…対物レンズの瞳
32…集光点
33…光軸
34…集光レンズ
35…ファイバープローブ
351…シングルモード光ファイバー
352…シングルモード光ファイバーの一端
353…シングルモード光ファイバーの他の一端
36…ファイバープローブ先端部
37…固定ミラー
38…XY走査ミラー

Claims (6)

  1. 空間的には実質的に点光源とみなすことができ、時間的には一定の時間間隔でパルス光を繰り返し発する光源と、設計された軸上色収差を有し、前記光源からのパルス光を観察対象物体に収束させる対物レンズと、観察対象物体に収束された位置と共役な位置に配置される共焦点ピンホールと、前記共焦点ピンホールを通過した光束を波長毎に分光する分光素子と、前記共焦点ピンホールの像が前記分光素子により分光されて波長毎に結像する位置に配置される1次元検出器アレイとを有することを特徴とする光学的観察装置。
  2. 前記光源は、連続発振レーザーと光周波数コム発生器からなることを特徴とする請求項1記載の光学的観察装置。
  3. 前記対物レンズは、回折型レンズを含むことを特徴とする請求項1記載の光学的観察装置。
  4. 前記光源からのパルス光が観察対象物体に収束された収束点を2次元的に走査するXY走査手段を含むことを特徴とする請求項1記載の光学的観察装置。
  5. 空間的には実質的に点光源とみなすことができ、時間的には一定の時間間隔でパルス光を繰り返し発する光源と、設計された軸上色収差を有し、前記光源からのパルス光を観察対象物体に収束させる対物レンズと、観察対象物体に収束された位置と共役な位置に配置される共焦点ピンホールと、前記共焦点ピンホールを通過した光束を波長毎に分光する分光素子と、前記共焦点ピンホールの像が前記分光素子により分光されて波長毎に結像する位置に配置される1次元検出器アレイと、前記光源からのパルス光が観察対象物体に収束された収束点を2次元的に走査するXY走査手段とを有することを特徴とする走査型顕微鏡。
  6. 空間的には実質的に点光源とみなすことができ、時間的には一定の時間間隔でパルス光を繰り返し発する光源と、設計された軸上色収差を有し、前記光源からのパルス光を観察対象物体に収束させる対物レンズと、前記光源からのパルス光を前記対物レンズへ導くと共に、観察対象物体に収束された光の反射光を反対方向に導くシングルモード光ファイバーと、前記シングルモード光ファイバー中を反対方向に導かれた光束を波長毎に分光する分光素子と、前記シングルモード光ファイバーの端面の像が前記分光素子により分光されて波長毎に結像する位置に配置される1次元検出器アレイと、前記光源からのパルス光が観察対象物体に収束された収束点を2次元的に走査するXY走査手段とを有することを特徴とする経内視鏡的観察装置。
JP2003333163A 2003-09-25 2003-09-25 光学的観察装置、走査型顕微鏡及び経内視鏡的観察装置 Withdrawn JP2005099430A (ja)

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