JP5214216B2 - Octシステムを備える手術用顕微鏡、およびoctシステムを備える手術用顕微鏡照明モジュール - Google Patents

Octシステムを備える手術用顕微鏡、およびoctシステムを備える手術用顕微鏡照明モジュール Download PDF

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本発明は、物体領域を検査するための観察光路と、光源で照明される視野絞りを無限大に結像して平行な照明光路にする照明光学系を含む照明装置とを備え、照明光学系は第1のレンズ群と第2のレンズ群を有しており、さらに、視野絞りを物体領域へ結像するために平行な照明光路に配置された対物レンズと、物体領域を検査するためのOCTシステムとを含んでおり、OCTシステムは対物レンズを通して案内されるOCT走査光路を含んでいる、手術用顕微鏡に関するものである。
さらに本発明は、照明光を提供するための第1の光導波路の収容部と、光導波路に由来する光で照明することができる視野絞りと、視野絞りを無限大に結像して平行な結像光路にする照明光学系とを備え、照明光学系は第1のレンズ群と第2のレンズ群とを有しており、さらに、平行な結像光路をもつ視野絞りから射出される照明光を顕微鏡主対物レンズを通して物体領域へと誘導する役目をする照明鏡を備えている、手術用顕微鏡に接続するための手術用顕微鏡照明モジュールに関するものである。
冒頭に述べた種類の手術用顕微鏡は特許文献1から公知である。この手術用顕微鏡は、短いコヒーレントなレーザ光線でOCT走査光路を生成するOCTシステムを含んでいる。OCTシステムは、干渉信号を評価するための分析ユニットを含んでいる。OCTシステムは、2つの運動軸を中心として位置調節することができる2つのスキャンミラーを備える、OCT走査光路をスキャンする装置を含んでいる。手術用顕微鏡のOCT走査光路は、ビーム分割鏡を介して、手術用顕微鏡の照明光路へ入力結合され、これによって顕微鏡主対物レンズを通して物体領域へ向うように誘導される。
冒頭に述べた種類の手術用顕微鏡照明モジュールは、カールツァイスの手術用顕微鏡システムOPMI(登録商標)Visu200に含まれている。この照明モジュールは、手術用顕微鏡の本体に取り付けるように構成されており、照明モジュールが手術用顕微鏡に接続されているとき、光導波路に由来する光で照明される視野絞りを、顕微鏡主対物レンズの光学軸に対して垂直に延びる平行な結像光路へと移行させる2つのレンズ群を照明光学系として含んでいる。照明モジュールは、照明光を顕微鏡主対物レンズの光学軸と平行に方向転換させる2つの照明鏡を含んでいる。
OCTシステムは、光コヒーレンス断層撮影法を用いて、組織内部の構造を非侵襲的に表示し測定することを可能にする。光学的なコヒーレンス断層撮影法は光学的な画像生成法として、特に、生物組織の断面画像または体積画像をマイクロメートルの解像度で生成することを可能にする。これに対応するOCTシステムは、試料光路と参照光路に供給される、時間的にインコヒーレントで空間的にコヒーレントであるコヒーレンス長lcの光のための光源を含んでいる。試料光路は、検査されるべき組織に対して向けられる。OCTシステムは、組織内の散乱中心に基づいて試料光路へとはね返されたレーザ放射を、参照光路に由来するレーザ放射と重ね合わせる。重ね合わせによって干渉信号が生じる。この干渉信号を基にして、検査された組織におけるレーザ放射に対する散乱中心の位置を決めることができる。
OCTシステムについては、「タイムドメインOCT」と「フーリエドメインOCT」の構造原理が知られている。
「タイムドメインOCT」の構造は、たとえば特許文献2で図1aを参照しながら、5欄40行から11欄10行に説明されている。このようなシステムでは、参照光路の光学的な経路長が、高速運動可能な参照鏡によって継続的に変えられる。試料光路と参照光路に由来する光は、光検出器で重ね合わされる。試料光路と参照光路の光学的な経路長が一致したときに、光検出器に干渉信号が発生する。
「フーリエドメインOCT」は、たとえば特許文献3に説明されている。試料光路の光学的な経路長を測定するために、同じく、試料光路に由来する光が参照光路に由来する光に重ね合わされる。しかし「タイムドメインOCT」とは異なり、試料光路の光学的な経路長を測定するために、試料光路と参照光路に由来する光が直接検出器へ供給されるのではなく、まず分光計によってスペクトル分解される。そして、こうして生成された、試料光路と参照光路に由来する重ね合わされた信号のスペクトル強度が、検出器によって検出される。検出器信号を評価することで、同じく、試料光路の光学的な経路長を判定することができる。
欧州特許第0815801号明細書 米国特許第5,321,501号明細書 国際公開第2006/10544A1号パンフレット
本発明の課題は、少ない設計容積を有しており、設計原理がOCT向け手術用顕微鏡への簡単な後付けを可能にする、OCTシステムを備える手術用顕微鏡を提供することであり、さらには、その手術用顕微鏡に接続するための、OCTシステムが統合された手術用顕微鏡照明モジュールを提供することである。
この課題は、第1のレンズ群と第2のレンズ群の間の照明光路中に、OCT走査光路を照明光路へ入力結合する入力結合部材が設けられている、冒頭に述べた種類の手術用顕微鏡によって解決され、さらに、OCT走査光路を提供するためのOCTシステムの第2の光導波路のための収容部が設けられている、冒頭に述べた種類の手術用顕微鏡照明モジュールによって解決され、この手術用顕微鏡照明モジュールは、OCT走査光路を照明光路へ入力結合する、第1のレンズ群と第2のレンズ群の間に配置された入力結合部材を含んでいる。
本発明の発展例では、手術用顕微鏡または手術用顕微鏡照明モジュールにおいて、入力結合部材はビーム分割鏡として構成され、特に平面鏡またはビーム分割キューブとして構成される。
本発明の発展例では、手術用顕微鏡において、平行な照明光路に配置された対物レンズは顕微鏡主対物レンズとして構成されており、手術用顕微鏡の観察光路が通る。このようにして、手術用顕微鏡の格別にコンパクトな設計形態が実現される。
手術用顕微鏡の発展例では、対物レンズに対して物体と反対側に、照明装置の照明光を物体に向けて方向転換させる、照明光の方向転換装置が設けられている。このようにして、眼科手術にとって好ましい、観察光路に対して軸が近い照明が可能である。
本発明の発展例では、方向転換装置は、手術用顕微鏡の観察光路が通るビームスプリッタとして構成されている。このようにして、手術用顕微鏡の観察光路で照明光を物体領域へと案内することができる。
本発明の発展例では、手術用顕微鏡は、OCT走査光路をスキャンするために第1のスキャンミラーを備えるOCTシステムを含んでいる。これに加えて、第2のスキャンミラーを設けるのが好ましく、この場合、第1のスキャンミラーは第1の回転軸を中心として動かすことができ、第2のスキャンミラーは第2の回転軸を中心として動かすことができ、第1の回転軸と第2の回転軸は側方にオフセットされて、互いに直角をなしている。このようにして、垂直に延びる網目パターンで物体領域の走査が可能である。
本発明の発展例では、手術用顕微鏡は、可動に保持されたOCT走査光路のための光射出区域を有する光導波路を備えたOCTシステムを含んでいる。このようにして物体領域でOCT走査平面を変えることができ、可視光のために設計されている観察光路の光学コンポーネントを考慮したうえで、さまざまなOCT波長に合わせてシステムを調整することが可能である。
本発明の発展例では、手術用顕微鏡は、OCT走査光路を照明光学系の第2のレンズ群によって実質的に平行な走査光路へと移行させる、位置調節可能なコリメート光学系を備えたOCTシステムを含んでいる。このようにして手術用顕微鏡において、システムの光学的な観察光路の観察平面に対して相対的にOCT走査平面を変位させることが可能である。
手術用顕微鏡照明モジュールは、OCT走査光路をスキャンする装置を含んでいるのが好ましい。スキャンをするこの装置は、たとえば第1のスキャンミラーと第2のスキャンミラーを有することができる。第1のスキャンミラーは第1の回転軸を中心として動かすことができ、第2のスキャンミラーは第2の回転軸を中心として位置調節でき、第1の回転軸と第2の回転軸は側方にオフセットされて互いに直角をなしていることによって、垂直方向に延びる網目パターンで物体領域を走査することができる。
本発明の発展例では、手術用顕微鏡照明モジュールにおけるOCT走査光路のための光導波路の光射出区域は可動に保持されており、そのようにしてOCT走査平面を調整できるようになっている。
手術用顕微鏡照明モジュールに位置調節可能なコリメート光学系が設けられており、これを用いてOCT走査光路を照明光学系の第2のレンズ群によって実質的に平行な走査光路へと移行させることができることにより、OCTシステムのOCT走査平面を光学的な観察光路の観察平面に対して相対的に変位させることが可能である。
本発明の有利な実施形態が図面に示されており、以下において説明する。
図1の手術用顕微鏡100は、手術用顕微鏡本体104に収容された、光学軸102と焦点面103をもつ顕微鏡主対物レンズ101を有している。顕微鏡主対物レンズ101には、双眼鏡筒106の立体視観察光路105が通っている。手術用顕微鏡100はズーム可能な拡大システム107を含んでいる。
物体領域108を照明するために、手術用顕微鏡100は照明装置として照明モジュール120を有している。この照明モジュール120は、詳しくは図示しない光源からの照明光123を提供する第1の光導波路122の収容部121を含んでいる。第1の光導波路122から射出される照明光123によって、位置調節可能な視野絞り124が照明される。照明モジュール120には照明光学系が配置されている。照明光学系は、第1のレンズ群125と、第2のレンズ群126と、4つの鏡部材127,128,129、130とを含んでいる。
鏡部材127は、第1のレンズ群125から射出される照明光を鏡部材128へと誘導し、そこから照明光は第2のレンズ群126へと到達する。第1のレンズ群125と第2のレンズ群126は視野絞り124を無限大に結像する。すなわち、第2のレンズ群126からは平行な光路をもつ照明光123が射出される。照明光路の光学軸120は、第2のレンズ群126の射出側で、顕微鏡主対物レンズ101の光学軸102に対して垂直に延び、通過部131を有する照明鏡130に向って案内される。照明鏡130は、顕微鏡主対物レンズ101の光学軸102と平行に、物体領域108へと照明光を誘導する。
さらに照明モジュール120は、照明鏡130の通過部131を通って到達する照明光が供給される照明鏡132を含んでいる。
照明鏡132は、二重矢印133で図示しているように、顕微鏡主対物レンズ101の光学軸102に対して垂直方向に位置調節することができる。このことは、物体領域108における照明光の入射角を調整することを可能にする。
物体領域に案内される照明光の強度を変えるために、照明鏡130,132には位置調節可能な絞り134,135が付属している。絞り134,135を位置調節することで、顕微鏡主対物レンズ101を通して案内される照明光の強度を変えることができる。
照明モジュール120は、OCTシステム152と接続された第2の光導波路151の収容部150を有している。
OCTシステム152は、物体領域108を検査するためにOCT像の撮像を可能にする。このOCTシステムは、OCT走査光路153を生成し、分析するためのユニットを含んでいる。
OCTシステム152は、手術用顕微鏡の詳しくは図示しない三脚柱に組み込まれるのが好ましい。あるいは、OCTシステムを照明モジュール120に収容することも原則として可能である。
光導波路151から射出される走査光路153は、OCTスキャンユニット156の第1のスキャンミラー154と第2のスキャンミラー155に向って案内され、OCTスキャンユニット156の後、集光レンズ157を通過する。
OCTスキャンユニット156に由来する光束160は、鏡部材128へ案内される。鏡部材128はビーム分割鏡として作用する。この鏡部材は、光導波路122から射出される照明光をほぼ完全に反射するが、OCT走査光路に対しては透過性である。それにより、OCT走査光路153が照明光123に重ね合わされる。鏡部材128は、照明モジュール120において、平行平面板を備える鏡部材として製作されている。あるいは、これをビーム分割キューブとして構成することもできる。
OCT走査光路153の光は、照明鏡130,132を介して、照明光と共に物体領域108へと案内される。集光レンズ157、照明モジュール120の照明光学系の第2のレンズ群126、顕微鏡主対物レンズ101が、OCT走査光路153をOCT走査平面170で集束させる。OCT走査平面170は、OCTスキャンユニット156、集光レンズ157、鏡部材128、鏡部材130、鏡部材132を備えるOCT走査光路の光学部材によって決まり、かつ顕微鏡主対物レンズ101によって決まる、物体領域108に光導波路の射出端部173が幾何学的に結像される平面である。すなわち、光導波路の射出端部の相応の幾何学的像は、OCT走査平面170に位置している。OCT走査平面を調整するために、一方では、集光レンズ157は位置調節駆動装置171によって、二重矢印172に示すように可動に保持されている。他方では、これに加えて、OCT走査光路のための光導波路151の射出端部173は位置調節装置174によって、二重矢印175に示すように変位させることができる。OCT走査平面170が位置調節されると、OCTシステムの参照光路も所要の程度だけ再調整される。
OCT走査光路へと後方散乱された光は、顕微鏡主対物レンズ101、鏡部材132,130、レンズ群126、鏡部材128を介して、OCTシステム152へと戻っていく。そこで、物体領域から後方散乱されたOCT走査光は、参照光路に由来するOCT放射によって干渉される。干渉信号が検出器によって検出され、計算機ユニットによって評価される。計算機ユニットはこの信号を基にして、物体領域におけるOCT光の散乱中心と、参照分路における光の経路長との間の光学的な経路長差を算定する。
図2は、図1のII−II線に沿った断面図を示している。この図面は照明鏡130,132を示しており、図1の手術用顕微鏡100における立体視観察光路105の推移を説明するものである。顕微鏡主対物レンズ101に、2つの立体視部分光路105a,105bが通っている。顕微鏡主対物レンズ101の光学軸102はその中心に位置している。
図3は、図1の手術用顕微鏡100のOCTスキャンユニット156を示している。第1のスキャンミラー154と第2のスキャンミラー155は、アクチュエータ301,302によって、互いに垂直に延びる2つの軸303,304を中心として回転運動可能なように配置されている。このことは、OCT走査光路305を平面306でスキャンすることを可能にする。
図4は、図1の光導波路151の前面区域402を示している。光導波路151は波長λ=1310nmの光に対してモノモードファイバとして作用する。光導波路122のファイバコアの直径dは次式、
Figure 0005214216
を満たしており、このときNAは光導波路の前面の開口数である。光導波路122のファイバコアの直径dは、5μm<d<10μmの範囲内にあるのが好ましい。このパラメータ範囲内では、光導波路122はガウス形の波長モードで光を案内する。OCT走査光線401は、胴部パラメータW0と開口パラメータθ0とによって特徴づけられる、近似的にガウス形の放射断面形状で光導波路151から射出され、このとき次式が成り立つ。
Figure 0005214216
したがって、d0=10μmのファイバコア直径と波長λ0=1310nmについては、ビーム発散を表す目安としてθ0≒0.0827radの開口角が得られる。
光導波路151の前面402は、図1に示す手術用顕微鏡100にあるスキャンミラー154、155、集光レンズ157、鏡部材128、第2のレンズ群126、鏡部材130、鏡部材132を介して、顕微鏡主対物レンズ101を通って物体領域107のOCT走査平面170に結像される。
図5は、OCT走査光線401の強度分布の推移をOCT走査平面501に対して垂直方向で示している。OCT走査平面501では、OCT走査放射の強度分布は最小の狭隘部を有している。OCT走査平面の範囲外では、OCT走査光路の直径が増加していく。OCT走査光線401は図4の光導波路151から近似的にガウス形の放射断面形状で射出されるので、集光レンズ157と顕微鏡主対物レンズ101は、OCT走査光線にとってOCT走査平面170の領域で、OCT走査光線401のいわゆるガウス光束500を惹起する。このガウス光束500は、ガウス光束の胴部の縦方向長さを表す目安としての共焦点パラメータzによって、および、OCT走査光線401の最小の狭隘部502の直径を表す目安としての、すなわちその胴部の直径を表す目安としての胴部パラメータWによって特徴づけられ、このとき次式が成り立つ:
Figure 0005214216
ここでλはOCT走査光線の波長である。ガウス光束500の胴部パラメータWと、図4に示す、光導波路151から射出される走査光線401の胴部パラメータW0との間には、次の関係が成り立つ:
W=βW0
ここでβは、OCT走査平面における図1の光導波路151の射出端部の上に述べた幾何学的結像の拡大パラメータないし縮小パラメータである。βは、図1の集光レンズ157の焦点距離f1および顕微鏡主対物レンズの焦点距離f2との間で、次の関係によって結びついている:
2/f1=β
OCT走査光線401によって解像することができる構造のサイズは、OCT走査平面170におけるその直径によって決まり、すなわち胴部パラメータWによって決まる。たとえば、ある用途が手術用顕微鏡におけるOCTシステムの約40μmの横解像度を必要とする場合、ナイキストの定理により、表面におけるOCT走査光線401の断面積は約20μmでなければならない。したがって、図1に示すOCT走査光線153の波長がλのとき、OCTシステム152の希望する解像度のためには、OCT光路の光学的な結像の倍率と、光導波路151のファイバコアの直径とを適切に選択しなくてはならない。
ガウス光束の胴部の縦方向長さを表す目安としての共焦点パラメータzは、図1のOCT走査光路153で後方散乱された光を検出することができる軸方向の深部領域を決める。すなわち、共焦点パラメータzが小さくなるほど、OCT走査放射で走査される物体からOCT走査平面170までの距離で、横解像度に関わるOCTシステムの損失は大きくなる。散乱中心の場所は、胴部パラメータWと共焦点パラメータzによって決まる「漏斗」の内部でしか、特定することができないからである。
一方では、OCTシステムの軸方向解像度は、OCTシステムで使用される光源の光のコヒーレンス長lcによって制限されており、他方では、OCTシステムの横解像度は、その深度ストロークが共焦点パラメータzで与えられる長さを超えると減少するので、OCTシステムの深度ストロークに合わせて共焦点パラメータzを調整するのが好都合である。
そしてOCT走査光線401の特定の波長λについて、図1のOCTシステムの可能な横解像度が得られる。波長λと共焦点パラメータzが胴部パラメータWを特定するからである。そして、図1に示すOCT走査光路153の光学系ユニット、および光導波路151のファイバコアの寸法設定を、該当する胴部パラメータWが生じるように選択することができる。
手術用顕微鏡100は、可視スペクトル領域についての顕微鏡主対物レンズ101の焦点面170と、OCT走査平面160とが一致するように設計されている。そうすれば、図5に示すOCT走査光線の胴部502は手術用顕微鏡の焦点面に位置する。
手術用顕微鏡のこのような設計に代えて、OCT走査平面と手術用顕微鏡の焦点面とのオフセットが意図されていてもよい。このようなオフセットは、OCT走査平面の領域におけるOCT走査光線の共焦点パラメータzよりも大きくないのが好ましい。このことは、たとえば手術用顕微鏡の焦点面のすぐ下に位置する物体領域を、OCTによって視覚化することを可能にする。あるいは特定の用途については、たとえば手術用顕微鏡によって患者の目の角膜の表面を検査できるようにし、それと同時にOCTシステムによって患者の目の角膜の裏面またはそのレンズを視覚化するために、共焦点パラメータを上回る決められたオフセットを設けるのが有意義である。
OCT走査平面をレイリーパラメータzの分だけさらに図1の顕微鏡主対物レンズ101から遠ざけることによって、物体領域におけるOCTシステムの深度ストロークを最大限にすることができる。
図1を参照して説明した手術用顕微鏡100の改変された1つの実施形態は、焦点距離を調整可能である焦点合わせ可能な顕微鏡主対物レンズを含んでいる。この方策も、OCT走査平面の変位を可能にするとともに、OCT走査平面における光導波路の射出端部の幾何学的結像の変更を可能にする。
OCTシステムが組み込まれた、照明モジュールを備える手術用顕微鏡である。 顕微鏡主対物レンズを示す図1のII−II線に沿った断面図である。 OCTシステムを備えている照明モジュールの区域である。 手術用顕微鏡でOCTシステムの光導波路から射出されるOCT走査光線の強度分布である。 手術用顕微鏡の物体領域のOCT走査平面におけるOCT走査光線の強度分布である。
符号の説明
100 手術用顕微鏡、101 顕微鏡主対物レンズ、108 物体領域、120 照明モジュール、124 視野絞り、125 第1のレンズ群、126 第2のレンズ群、128 入力結合部材

Claims (16)

  1. 物体領域(108)を検査するための観察光路(105)と、
    光源で照明される視野絞り(124)を無限大に結像して平行な照明光路にするための第1のレンズ群(125)と第2のレンズ群(126)を有する照明光学系を含む照明装置(120)と、
    前記視野絞り(124)を物体領域(108)へ結像するために平行な照明光路に配置された対物レンズ(101)と、
    物体領域(108)を検査するためのOCTシステム(152)とを含み、
    前記OCTシステム(152)は前記対物レンズ(101)を通して案内されるOCT走査光路(153)を含んでいる、手術用顕微鏡(100)であって、
    前記第1のレンズ群(125)と前記第2のレンズ群(126)の間の照明光路に、前記OCT走査光路を照明光路へ入力結合する入力結合部材(128)が設けられ
    前記OCTシステム(152)は、前記第2のレンズ群(126)とともに前記OCT走査光路を実質的に平行な光線を有するOCT走査光路へ移行させるコリメート光学系(157)を含んでいることを特徴とする手術用顕微鏡。
  2. 前記入力結合部材(128)は、平面鏡またはビーム分割キューブとして構成されたビーム分割鏡として構成されていることを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡。
  3. 平行な観察光路に配置された前記対物レンズが顕微鏡主対物レンズ(101)として構成されており、前記手術用顕微鏡(100)の前記観察光路(105,105a,105b)が通っていることを特徴とする請求項1または2に記載の手術用顕微鏡。
  4. 前記対物レンズ(101)の物体と反対側に、前記照明装置の照明光を前記対物レンズ(101)に向って方向転換させる方向転換装置(129,130)が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の手術用顕微鏡。
  5. 前記方向転換装置は、前記手術用顕微鏡の前記観察光路が通るビームスプリッタとして構成されていることを特徴とする請求項4に記載の手術用顕微鏡。
  6. 前記OCTシステムは前記OCT走査光路をスキャンするために第1の回転軸(303)を中心として動くことができる第1のスキャンミラー(154)を含んでいることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の手術用顕微鏡。
  7. 第2の回転軸(304)を中心として動かすことができる第2のスキャンミラー(155)がさらに設けられており、前記第1の回転軸(303)と前記第2の回転軸(304)は側方にオフセットされて互いに直角をなしていることを特徴とする請求項6に記載の手術用顕微鏡。
  8. 前記OCTシステムは前記OCT走査光路のための光射出区域を有する光導波路(151)を含んでおり、前記光導波路(151)の前記光射出区域(174)を動かすための手段が設けられていることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の手術用顕微鏡。
  9. 前記OCTシステム(152)の前記OCT走査平面(170)を調整するために前記コリメート光学系(157)を動かすための手段(171)が設けられていることを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の手術用顕微鏡。
  10. 手術用顕微鏡(100)に接続するための手術用顕微鏡照明モジュール(120)であって、
    照明光(123)を提供するための第1の光導波路(122)の収容部(121)と、
    前記光導波路(122)に由来する光で照明することができる視野絞り(124)と、
    前記視野絞り(120)を無限大に結像して平行な結像光路にする、第1のレンズ群(125)と第2のレンズ群(126)を有して照明光学系と、
    平行な結像光路をもつ前記視野絞り(124)から射出される照明光を顕微鏡主対物レンズ101を通して物体領域108へと誘導する役目をする照明鏡(128,130)とを備えている、手術用顕微鏡照明モジュールにおいて、
    OCT走査光路(153)を提供するために、OCTシステム(152)の第2の光導波路(151)のための収容部(150)が設けられており、
    前記手術用顕微鏡照明モジュール(120)が、前記OCT走査光路(153)を前記照明光路へ入力結合する、前記第1のレンズ群(125)と前記第2のレンズ群(126)の間に配置された入力結合部材(128)を含んでおり
    前記OCTシステム(152)は、前記第2のレンズ群(126)とともに前記OCT走査光路を実質的に平行な光線を有するOCT走査光路へ移行させるコリメート光学系(157)を含んでいることを特徴とする手術用顕微鏡照明モジュール。
  11. 前記入力結合部材(128)は平面鏡またはビーム分割キューブとして構成されるビーム分割鏡として構成されていることを特徴とする請求項10に記載の手術用顕微鏡照明モジュール。
  12. 前記手術用顕微鏡照明モジュールは前記OCT走査光路をスキャンする装置(156)を含んでいることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の手術用顕微鏡照明モジュール。
  13. 前記OCT走査光路をスキャンする前記装置(156)は第1の回転軸(303)を中心として動かすことができる第1のスキャンミラー(154)を有していることを特徴とする請求項12に記載の手術用顕微鏡照明モジュール。
  14. 第2の回転軸(304)を中心として動かすことができる第2のスキャンミラー(155)が設けられており、前記第1の回転軸(303)と前記第2の回転軸(304)は側方にオフセットされて互いに直角をなしていることを特徴とする請求項13に記載の手術用顕微鏡照明モジュール。
  15. 前記OCTシステムが前記OCT走査光路のための光射出区域を有する光導波路(151)を含んでおり、前記光導波路(151)の前記光射出区域(174)を動かすための手段が設けられていることを特徴とする請求項10から13までのいずれか1項に記載の手術用顕微鏡照明モジュール。
  16. 前記OCTシステム(152)の前記OCT走査平面(170)を調整するために前記コリメート光学系(157)を動かすための手段(171)が設けられていることを特徴とする請求項10から15までのいずれか1項に記載の手術用顕微鏡照明モジュール。
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