JP2005097916A - シリンダ錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】 キーに付着した異物の噛み込みによりロックプレートの移動が阻害されることを未然に防止して、回動操作を良好に行える状態を維持できるシリンダ錠を提供する。
【解決手段】 ロータ2における複数のロックプレート収納用の摺動案内溝4のうち隣接する摺動案内溝同士の間の溝間部分12に対応する箇所又は複数の摺動案内溝4のうち並び方向の端部に位置する端部側摺動案内溝4aの並び方向の外方に位置する溝外側部分13に対応する箇所であって、且つ、軸芯方向視にてキー挿入孔1の長手方向外方側に位置する箇所に、キー挿入孔1並びに摺動案内溝4夫々に連通してロータ2の径方向外方に開放される状態で、キーKの板厚よりも広幅の異物逃がし溝14が形成されている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、キー挿入孔に略板状のキーが挿入された状態でキー挿脱方向に沿う軸芯周りで回動操作自在なロータが、外筒ケースに回動自在に内嵌支持される状態で設けられ、前記ロータには、前記軸芯方向に間隔をあけて並ぶ状態で径方向に沿う複数の摺動案内溝が形成され、それら複数の摺動案内溝に径方向に摺動自在に且つ付勢手段にて径方向外方側に突出付勢される状態で複数のロックプレートが各別に収納され、前記ロータが前記外筒ケースに対してキー挿脱用の回動位相にある状態で且つ前記キー挿入孔から前記キーを離脱させている状態で、前記複数のロックプレートが前記付勢手段による移動付勢力にて前記外筒ケースの内周面に形成された複数の係合凹部に嵌り合い係合して前記ロータの回動を規制する回動規制状態になり、前記ロータが前記キー挿脱用の回動位相にある状態で且つ前記キー挿入孔へ前記キーを挿入した状態で、前記複数のロックプレートが前記キーとの係合によって前記係合凹部との係合を解除して前記ロータの回動操作を許容する回動許容状態になるように構成されているシリンダ錠に関する。
上記構成のシリンダ錠は、例えば、前記キー挿入孔に挿入された前記キーの回転操作によって、前記ロータを前記キー挿脱用の回動位相から設定量回動させたオン位置、及び、そのオン位置から更に設定量回動させたエンジン始動用のスタート位置の夫々にわたって回動操作自在に設け、そして、ロータをスタート位置に回動させた状態で操作者がキーの回動操作を解除するとロータが前記オン位置にまで自動で戻るように回動復帰付勢されるように構成して、エンジンの操作に用いる等、種々の用途に使用されることになる。
上記したエンジンの操作に用いるシリンダ錠において、従来、前記ロータを回動自在に内嵌支持する外筒ケースの内周面におけるロックプレートが対応する位置にプレート逃がし用の溝部を形成するようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
説明を加えると、例えば、砂粒等の細かな異物が付着した状態のキーがキー挿入孔に挿入されて、異物がキーとロータとの間に侵入することに起因して、ロックプレートが前記回動許容状態に完全には切り換わらずに少しだけ外方側に突出した状態となることがあり、このロックプレートが外筒ケースの内周面に当接して抵抗となることがある。そのとき、ロータをスタート位置に回動させるときは手動操作にて回動させることができるが、スタート位置で操作を解除しても上述したような復帰付勢力ではロータがオン位置にまで自動で戻らないことがあるので、このような場合であっても、ロックプレートが少しだけ外方側に突出していても、前記逃がし溝によってロータが回動するときの抵抗にならないようにしてロータをオン位置に戻すことができるようにしたものである。
実開平5−6153号公報
上記従来構成においては、キーとロータとの間に砂粒等の異物が侵入することに起因して、ロータの回動が阻害されないように外筒ケースにプレート逃がし用の溝部を形成したものであるが、この構成によれば、キー挿入後にロータを回動操作したスタート位置からオン位置にまで自動で戻るようにすることはできるが、次のような面で未だ改善すべき余地があった。
すなわち、上記従来構成においては、上述したように異物が付着した状態でキー挿入孔にキーが挿入されたときに、その異物が付着したままでキーが外方側へ抜かれて離脱したときは問題ないが、キーがキー挿入孔に挿入されたのち、異物がロックプレートとロータに形成された摺動案内溝の内面との間に入り込み、ロックプレートの摺動案内溝内部での移動を阻害する状態になることがある。つまり、キーが外方側へ抜かれて離脱した後に、付勢手段の付勢力によってロックプレートが径方向外方側へ突出して前記係合凹部に嵌り合い係合している状態でロックプレートとロータとの間に異物が噛み込まれることにより、ロックプレートの移動が阻害される状態になる場合がある。
このようにロックプレートが前記係合凹部に嵌り合い係合している状態で移動が阻害される状態になると、その後、キーをキー挿入孔に挿入しようとしても、上記したようにロックプレートの移動が阻害されているのでキーを挿入することができなくなったり、又、挿入することができたとしてもロータの回動操作が良好に行えないものとなるおそれがある。
本願発明の目的は、異物が付着した状態のキーがキー挿入孔に挿入されたような場合であっても、異物の噛み込みによるロックプレートの移動が阻害されることを未然に防止して、キーによる回動操作を良好に行える状態を維持することが可能となるシリンダ錠を提供する点にある。
本発明に係るシリンダ錠は、キー挿入孔に略板状のキーが挿入された状態でキー挿脱方向に沿う軸芯周りで回動操作自在なロータが、外筒ケースに回動自在に内嵌支持される状態で設けられ、
前記ロータには、前記軸芯方向に間隔をあけて並ぶ状態で径方向に沿う複数の摺動案内溝が形成され、それら複数の摺動案内溝に径方向に摺動自在に且つ付勢手段にて径方向外方側に突出付勢される状態で複数のロックプレートが各別に収納され、
前記ロータが前記外筒ケースに対してキー挿脱用の回動位相にある状態で且つ前記キー挿入孔から前記キーを離脱させている状態で、前記複数のロックプレートが前記付勢手段による移動付勢力にて前記外筒ケースの内周面に形成された複数の係合凹部に嵌り合い係合して前記ロータの回動を規制する回動規制状態になり、
前記ロータが前記キー挿脱用の回動位相にある状態で且つ前記キー挿入孔へ前記キーを挿入した状態で、前記複数のロックプレートが前記キーとの係合によって前記係合凹部との係合を解除して前記ロータの回動操作を許容する回動許容状態になるように構成されているものであって、その第1特徴構成は、
前記ロータにおける、複数の前記摺動案内溝のうち隣接する前記摺動案内溝同士の間の溝間部分に対応する箇所又は複数の前記摺動案内溝のうち並び方向の端部に位置する端部側摺動案内溝の前記並び方向の外方に位置する溝外側部分に対応する箇所であって、且つ、前記軸芯方向視にて前記キー挿入孔の長手方向外方側に位置する箇所に、前記キー挿入孔並びに前記摺動案内溝夫々に連通して前記ロータの径方向外方に開放される状態で、前記キーの板厚よりも広幅の異物逃がし溝が形成されている点にある。
すなわち、例えば砂粒等の異物が付着した状態でキーがキー挿入孔に挿入されると、付勢手段により外筒ケースの内周面に形成された係合凹部に嵌り合い係合している各ロックプレートに対して、挿入されるキーが係合して、各ロックプレートの係合凹部との係合を解除させてロータの回動操作を許容する回動許容状態にさせることになるが、そのとき、キーが挿入される途中又は挿入された後において、そのキーに付着していた異物がキーから離れて、ロックプレートと摺動案内溝の内面との間の隙間に侵入しようとしても、上述した如く異物逃がし溝が形成されていることにより、異物がロックプレートと摺動案内溝の内面との間の狭い隙間に侵入して噛み込む状態となることを未然に防止することができるのである。
説明を加えると、略板状のキーには両側の端縁部分に前記各ロックプレートと係合してロータ径方向に移動させるための凹凸部が形成されているが、上記したような砂粒等の異物は、この凹凸部における凹溝部分にはまり込んで付着している場合が多い。そして、このようなキーの凹溝部分にはまり込んで付着している異物がキーから離れても、上述した如くロータの径方向外方に開放される状態で形成されている異物逃がし溝に逃がすことにより、ロックプレートと摺動案内溝の内面との間で噛み込まれることを回避させることが可能となるのである。
ところで、この異物逃がし溝として、ロータの径方向外方に開放させる状態ではなく、例えば、図12に示すように、ロータ2の内部を軸芯方向に挿通するような異物逃がし溝14aにすることも考えられるが、この構成では、異物がこの異物逃がし溝内に留まることなくロックプレートと摺動案内孔の内面との間に侵入して噛み込まれるという不具合が生じ易い不利があるが、異物逃がし溝をロータの径方向外方に開放させる構成とすることで、外筒ケースの内周面とロータの外周面との間にロータを円滑に回動させるために注入されているグリス等の油分により異物逃がし溝の内面に異物を付着させることが可能となり、長期にわたって上記したような噛み込みによる不都合を回避させ易いものとなるのである。尚、砂粒等の異物は非常に小径の粒、例えば0.01mm程度の大きさであり、異物逃がし溝の内面に異物を付着させるようにしてもシリンダ錠の操作には支障はない。
従って、キーに異物が付着した状態でキー挿入孔に挿入されたような場合であっても、異物の噛み込みによるロックプレートの移動が阻害されることを未然に防止して、キーによる回動操作を良好に行える状態を維持することが可能となるシリンダ錠を提供できるに至った。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記異物逃がし溝が、前記並び方向に沿って前記複数の摺動案内溝の全てのものにわたって連なる状態で前記ロータに形成されている点にある。
すなわち、異物逃がし溝が複数の摺動案内溝の全てのものにわたって連なる状態で形成されるので、全ての摺動案内溝の間に位置する全ての溝間部分においてロックプレートと摺動案内溝の内面との間で異物が噛み込まれることを回避することができ、複数のロックプレートの夫々について異物の噛み込みにより移動が阻害されることをより回避させ易いものとなる。
本発明の第3特徴構成は、第2特徴構成に加えて、前記異物逃がし溝が、前記複数の摺動案内溝のうち前記並び方向の両端部に位置する前記端部摺動案内溝夫々の前記溝外側部分にまで連なる状態で前記ロータに形成されている点にある。
すなわち、前記異物逃がし溝が、全ての溝間部分だけでなく前記並び方向の両端部に位置する端部摺動案内溝夫々の溝外側部分にまで連なる状態で形成されているから、前記並び方向の中間に位置する摺動案内溝だけでなく端部摺動案内溝に収納されるロックプレートについても異物が噛み込まれることを回避することができ、全てのロックプレートの夫々について異物の噛み込みにより移動が阻害されることをより回避させることが可能となる。
本発明の第4特徴構成は、第1特徴構成〜第3特徴構成のいずれかに加えて、前記キー挿入孔におけるキー板厚方向と交差する長手方向が上下方向に向くように前記ロータの前記キー挿脱用の回動位相が設定されており、前記ロータが前記キー挿脱用の回動位相にあるときにおいて、前記キー挿入孔の下方側に位置する箇所に前記異物逃がし溝が形成されている点にある。
すなわち、キーに付着している異物がキーから離れるのはキーを挿脱させるときであり、しかも、キーから離れた異物が自重によって下方側に移動しようとするが、ロータがキー挿脱用の回動位相にあるときにおいてキー挿入孔の下方側に位置する箇所に、前記異物逃がし溝が形成されているから、キーから離れて自重で下方に移動した異物が的確に異物逃がし溝に案内されて、ロックプレートと摺動案内溝の内面との間に噛み込まれることを回避させることができる。
以下、本発明に係るシリンダ錠の実施形態を自動車のエンジン始動用装置に適用した場合について図面に基づいて説明する。
図8、図9、図10に示すように、本願発明に係るシリンダ錠は、キー挿入孔1に略板状のキーKが挿入された状態でキー挿脱方向に沿う軸芯周りで回動操作自在なロータ2が、外筒ケース3に回動自在に内嵌支持される状態で設けられ、前記ロータ2には、前記軸芯方向に間隔をあけて並ぶ状態で径方向に沿う複数の摺動案内溝4が形成され、それら複数の摺動案内溝4に径方向に摺動自在に且つ付勢手段としてのコイルバネ5にて径方向外方側に突出付勢される状態で複数のロックプレート6が各別に収納されている。
そして、前記ロータ2が前記外筒ケース3に対してキー挿脱用の回動位相にある状態で且つキー挿入孔1からキーKを抜き出して離脱させている状態で、複数のロックプレート6がコイルバネ5による移動付勢力にて外筒ケース3の内周面に形成された複数の係合凹部7に嵌り合い係合してロータ2の回動を規制する回動規制状態になり、ロータ2がキー挿脱用の回動位相にある状態で且つキー挿入孔1へキーKを挿入した状態で、複数のロックプレート6がキーKとの係合によって係合凹部7との係合を解除してロータ2の回動操作を許容する回動許容状態になるように構成されている。
詳述すると、図1〜図7に示すように、ロータ2は略円柱形状に形成されており、その中心部分に軸芯方向に沿ってキーが挿入されるキー挿入孔1が形成されている。このキー挿入孔1は、キーKの形状に合わせて断面形状が略波形に屈曲する形状となるように形成されている。図11に、このシリンダ錠に用いられるキーKを示している。このキーKは、操作者が手を持って操作するための広幅の板状操作部k1と、その板状操作部k1に連なる略帯板状の挿入作用部k2とからなり、全体として略板状に構成されている。前記挿入作用部k1にはその板面の左右両側の端縁部分に、前記各ロックプレート6と係合してそのロックプレート6を径方向に移動させるための凹凸部k3が形成されている。
そして、ロータ2の軸芯方向の中間部には、軸芯方向に間隔をあけて並ぶ状態で径方向に沿う複数、具体的には8個の摺動案内溝4が形成されている。この摺動案内溝4は、図1、図2に示すように、断面形状が細長い四角形状でロータ2の軸芯方向に適宜間隔をあけてロータ2の径方向に沿って貫通する状態で形成されており、各摺動案内溝4の径方向の横一側箇所には摺動案内溝4に沿うように断面が略円形のバネ収納溝8が夫々形成されている。各摺動案内溝4には、略板状に形成されたロックプレート6が摺動案内溝4の貫通方向すなわちロータ2の径方向に沿って摺動しながら移動可能な状態で各別に収納される構成となっている。
前記各バネ収納溝8は、図5、図6に示すように、夫々、ロータ2の径方向に沿ってロータ2を貫通するのではなく、一端側は径方向に開放されるが、他端側はコイルバネ5を受止め支持するバネ受座9を形成する状態で閉塞される構成であり、複数の摺動案内溝4のうちの1つおきに互いに反対方向の一端側が開放される逆向き形状となるように構成されている。そして、図9、図10に軸芯方向視でのシリンダ錠の縦断面図を示すが、この図9、図10に示すように、前記バネ収納溝8にはコイルバネ5が収納されており、ロックプレート6の横一側箇所から突出形成された係止作用部10に対してコイルバネ5が係止作用して、ロックプレート6を径方向外方側に突出付勢するように構成されている。つまり、軸芯方向に並ぶ複数のロックプレート6は、1つおきに互いに逆向きに外方に突出する状態で移動付勢される構成となっている。
そして、前記ロータ2を回動自在に内嵌支持する外筒ケース3の内周部には、ロータ2がキー挿脱用の回動位相になる状態でロックプレート6が突出する位置に対応する箇所に、このロックプレート6が嵌り込み係合す係合凹部7が形成されている。従って、ロータ2がキー挿脱用の回動位相にあり、しかも、キーKが挿入されていない状態では、前記各ロックプレート6がコイルバネ5のバネ付勢力によって前記係合凹部7に嵌り込み係合して、ロータ2は回動が規制される状態となる(図9(ロ)及び図10(ロ)参照)。この状態が前記回動規制状態に対応する。
そして、前記各ロックプレート6には、キーKが挿入されることを許容するとともに、挿入されるキーKの凹凸部k3に係合するキー通過孔11が形成されており、このキー通過孔11の形状はキーKの凹凸部k3の形状に合わせて形成される。つまり、キーKをキー挿入孔1から差し込み適正挿入位置まで挿入すると、キーKの凹凸部k3が前記各ロックプレート6の夫々のキー通過孔11の内縁11aに接当係合して、ロックプレート6を前記コイルバネ5のバネ力に抗して軸芯方向内方側へ移動させて、各ロックプレート6が係合凹部7との係合を解除した状態になる。そうすると、回動を規制するものがないのでロータ2は回動可能な状態となる(図9(イ)及び図10(イ)参照)。この状態が回動許容状態に対応する。
このキー挿脱用の回動位相に対応するロック位置Aから差し込んでいるキーKを軸芯周りで回動操作させると、各部の電装品に電力を供給するオン位置Bや更に回動させてエンジンを始動させるスタート位置Cにまでロータ2を回動させることが可能となる(図2参照)。
そして、このシリンダ錠においては、前記ロータ2における、複数の摺動案内溝4のうち隣接する摺動案内溝4同士の間の溝間部分12に対応する箇所、及び、複数の前記摺動案内溝4のうち並び方向の端部に位置する端部側摺動案内溝4aの前記並び方向の外方に位置する溝外側部分13に対応する箇所であって、且つ、軸芯方向視にてキー挿入孔1の長手方向外方側に位置する箇所に、キー挿入孔1並びに摺動案内溝4夫々に連通してロータ2の径方向外方に開放される状態で、キーKの板厚よりも広幅の異物逃がし溝14が形成されている。
つまり、図2、図4〜図7に示すように、前記異物逃がし溝14は、前記並び方向に沿って前記複数の摺動案内溝4の全てのものにわたって連なり、更に、複数の摺動案内溝4のうち並び方向の両端部に位置する端部摺動案内溝4a,4a夫々の溝外側部分13,13にまで連なる状態でロータ2に形成されている。又、キー挿入孔1におけるキー板厚方向と交差する長手方向が上下方向に向くように前記ロータ2の前記キー挿脱用の回動位相が設定されており、前記ロータ2が前記キー挿脱用の回動位相にあるときにおいて、前記キー挿入孔1の下方側に位置する箇所に前記異物逃がし溝14が形成されている。
すなわち、ロータ2が前記キー挿脱用の回動位相にある状態において、キー挿入孔1の下方側に位置する箇所に、8個の摺動案内溝4の間に位置する7個の溝間部分12の全て、及び、前記各端部摺動案内溝4a,4a夫々の溝外側部分13,13の夫々にわたりロータ2の軸芯方向に沿って一連で連なる状態で、ロータ2の外周部に外方に開放する状態の異物逃がし溝14が形成されることになる。
このような構成の異物逃がし溝14が形成されていると、キーKに砂粒等の異物が付着している状態でキー挿入孔1に挿入されたときに、例えばキーKとロックプレート6のキー通過孔11の内縁11aとが接当して異物がキーKから離れても、その異物は異物逃がし溝14の内部に入り込み、その内面に付着した状態で維持されることになる。つまり、ロータ2の外周面と外筒ケース3の内周面との間には回動を円滑に行うためにグリスが注入されているので、異物逃がし溝14の内面にもその油分が付着しており、砂粒等の小径の異物がそのまま付着して状態で維持されることになり、ロックプレート6と摺動案内溝4の内面との間の狭い隙間に入り込み、それらの間で噛み込まれるおそれが少ないものになる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、前記異物逃がし溝が、複数の摺動案内溝の並び方向に沿って複数の摺動案内溝の全てのものにわたって連なる状態で、且つ、前記複数の摺動案内溝のうち前記並び方向の両端部に位置する前記端部摺動案内溝夫々の前記溝外側部分にまで連なる状態で前記ロータに形成される構成としたが、前記異物逃がし溝は、このような構成に代えて次のように構成されるものでもよい。
前記異物逃がし溝を、前記並び方向の両端部に位置する前記端部摺動案内溝夫々の前記溝外側部分を除く状態で、複数の摺動案内溝の全てのものにわたって連なる状態で形成するものでもよい。
又、前記異物逃がし溝を複数(8個)の摺動案内溝の全てのものにわたって連なる状態で形成するものに限らず、隣接する摺動案内溝の間に位置する前記溝間部分12に対応する箇所、言い換えると、複数(7個)の前記溝間部分12に対応する箇所のうちの少なくともいずれか1箇所に形成するものでもよく、複数の前記溝間部分12のうちの2箇所以上のものに形成するものでもよい。又、前記溝外側部分13だけに形成するものでもよい。
(2)上記実施形態では、前記キー挿入孔におけるキー板厚方向と交差する長手方向が上下方向に向くように前記ロータの前記キー挿脱用の回動位相が設定されており、前記ロータが前記キー挿脱用の回動位相にあるときにおいて、前記キー挿入孔の下方側に位置する箇所に前記異物逃がし溝が形成されているものを例示したが、このような構成に限らず、前記キー挿脱用の回動位相が横向きに設定されていたり、斜め方向に設定されるものでもよく、又、前記キー挿入孔の下方側だけでなく上方側に位置する箇所にも前記異物逃がし溝を形成するものでもよい。
(3)上記実施形態では、前記摺動案内溝が8個形成されるものを例示したが前記摺動案内溝が10個形成されるものでもよく、あるいは、8個や10個以外の個数のものでもよく前記摺動案内溝の個数は例示したものに限定されるものではない。
(4)上記実施形態では、シリンダ錠として自動車のイグニッション装置に適用した場合を例示したが、このようなものに限らずドアの施錠に用いるシリンダ錠等、他の装置に用いられるシリンダ錠にも適用できる。
ロータの平面図 ロータの底面図 ロータの正面図 ロータの縦断側面図 図1のV−V線断面図 図1のVI−VI線断面図 図1のVII−VII線断面図 シリンダ錠の縦断側面図 シリンダ錠の縦断正面図 シリンダ錠の縦断正面図 キーの平面図 比較例の構成を示すロータの断面図
符号の説明
1 キー挿入孔
2 ロータ
3 外筒ケース
4 摺動案内溝
5 付勢手段
6 ロックプレート
7 係合凹部
12 溝間部分
13 溝外側部分
14 異物逃がし溝

Claims (4)

  1. キー挿入孔に略板状のキーが挿入された状態でキー挿脱方向に沿う軸芯周りで回動操作自在なロータが、外筒ケースに回動自在に内嵌支持される状態で設けられ、
    前記ロータには、前記軸芯方向に間隔をあけて並ぶ状態で径方向に沿う複数の摺動案内溝が形成され、それら複数の摺動案内溝に径方向に摺動自在に且つ付勢手段にて径方向外方側に突出付勢される状態で複数のロックプレートが各別に収納され、
    前記ロータが前記外筒ケースに対してキー挿脱用の回動位相にある状態で且つ前記キー挿入孔から前記キーを離脱させている状態で、前記複数のロックプレートが前記付勢手段による移動付勢力にて前記外筒ケースの内周面に形成された複数の係合凹部に嵌り合い係合して前記ロータの回動を規制する回動規制状態になり、
    前記ロータが前記キー挿脱用の回動位相にある状態で且つ前記キー挿入孔へ前記キーを挿入した状態で、前記複数のロックプレートが前記キーとの係合によって前記係合凹部との係合を解除して前記ロータの回動操作を許容する回動許容状態になるように構成されているシリンダ錠であって、
    前記ロータにおける、複数の前記摺動案内溝のうち隣接する前記摺動案内溝同士の間の溝間部分に対応する箇所又は複数の前記摺動案内溝のうち並び方向の端部に位置する端部側摺動案内溝の前記並び方向の外方に位置する溝外側部分に対応する箇所であって、且つ、前記軸芯方向視にて前記キー挿入孔の長手方向外方側に位置する箇所に、前記キー挿入孔並びに前記摺動案内溝夫々に連通して前記ロータの径方向外方に開放される状態で、前記キーの板厚よりも広幅の異物逃がし溝が形成されているシリンダ錠。
  2. 前記異物逃がし溝が、前記並び方向に沿って前記複数の摺動案内溝の全てのものにわたって連なる状態で前記ロータに形成されている請求項1記載のシリンダ錠。
  3. 前記異物逃がし溝が、前記複数の摺動案内溝のうち前記並び方向の両端部に位置する前記端部摺動案内溝夫々の前記溝外側部分にまで連なる状態で前記ロータに形成されている請求項2記載のシリンダ錠。
  4. 前記キー挿入孔におけるキー板厚方向と交差する長手方向が上下方向に向くように前記ロータの前記キー挿脱用の回動位相が設定されており、前記ロータが前記キー挿脱用の回動位相にあるときにおいて、前記キー挿入孔の下方側に位置する箇所に前記異物逃がし溝が形成されている請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のシリンダ錠。
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JP2012031681A (ja) * 2010-08-02 2012-02-16 Tokai Rika Co Ltd キーロータ及びこれを備えたシリンダ錠
JP2016196735A (ja) * 2015-04-02 2016-11-24 本田技研工業株式会社 シリンダ錠

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