JP2005096986A - シート折り加工装置、及び、折り畳みシートの製造方法 - Google Patents

シート折り加工装置、及び、折り畳みシートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】紙や樹脂シート等をミウラ折りで折り畳むシート折り加工装置を、シンプルな構成によって実現できるようにする。
【解決手段】一対の上型21と下型22とからなる折り型2を用い、上型21と下型22との間にシートを挟んだ状態で折り型2を折り畳むことによってシートに折り目2を形成する。上型21及び下型22は、平行四辺形の複数の平板部と、隣り合う平板部を連結するヒンジ部とによって構成され、複数の平板部は、直交X−Y平面におけるX方向には底辺が一直線をなすように並べられ、かつ、Y方向には隣り合う平板部の斜辺が連続しかつ互いに異なる方向に傾くよう並べられた二重波型可展構造を有するので、シートに形成される折り目は、いわゆるミウラ折りの折り目となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、紙や樹脂シート等のシートを折り畳むシート折り加工装置、及び、折り畳みシートの製造方法に関する。
紙や樹脂シートを折り畳む際の折り方として、いわゆるミウラ折りが知られている。ミウラ折りの基本的構成は、特公昭50−11683号に「二重波型可展構造」として開示されている。
この折り方は、対角線上の両隅を引き離すことで畳んだ状態から容易に展開できる、折り目が重ならないため折り畳んだときの厚みが比較的薄い、開閉時に特定の折り目に力が集中しないため折り目部分の耐久性が高まる等、多くの利点を有する。このため、折り畳んだ状態で市販される地図をはじめとして広い分野で活用されている。
従来、ミウラ折りで紙を折る加工は、折り目を付けるべき箇所に筋を付けてから、この筋を目安にして手作業で紙を折る、といった手順で行われていた。これは、ミウラ折りの折り目が非常に複雑であり、機械化が困難であったためである。
この問題を解決するため、近年、ミウラ折りの折り加工を機械化した折り込み装置が提案された(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−238027号公報
特許文献1に開示された折り込み装置は、折り目が形成されていない紙に対し、谷折りの折り目を付けるべき箇所に折り歯をあてがった上、折り歯と折り歯の間隔を狭めて折り歯によって紙を挟み、折り畳むものである。
特許文献1に開示された折り込み装置は、折り目の数に応じた折り歯を備えていなければならないが、ミウラ折りの折り目は、折り目がジグザグに連続する箇所や谷折り目と山折り目が交互に連なった箇所を含む複雑な構造を有するので、上記折り込み装置は多数の折り歯を複雑に配置した構成になる。このため、上記折り込み装置は部品点数が多く複雑なものとなり、製造コストが高く、また、動作の高速化や高精度の制御が難しいという問題があった。
そこで、本発明の目的は、紙や樹脂シート等をミウラ折りで折り畳むシート折り加工装置を、シンプルな構成によって実現できるようにすることである。
また、本発明の別の目的は、上記の折り加工を高速に実行することが可能なシート折り加工装置を提供することである。
さらに、本発明の別の目的は、上記の折り加工を高い精度で実行することが可能なシート折り加工装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は次のような特徴を備えている。なお、次に示す説明中、括弧書きにより実施の形態に対応する構成を一例として示す。符号等は、後述する図面参照符号等である。
本発明のシート折り加工装置は、重ね合わせることが可能な一対の上型(21)と下型(22)とからなる折り型(2)を備え、前記上型及び前記下型は、平行四辺形の複数の平板部(例えば、コマ201又は小コマ202)と、隣り合う前記平板部を連結するヒンジ部(208)とによって構成され、前記複数の平板部は、直交X−Y平面におけるX方向には底辺が一直線をなすように並べられ、かつ、Y方向には隣り合う前記平板部の斜辺が連続しかつ互いに異なる方向に傾くよう並べられており、前記折り型の上型及び下型のいずれか一方若しくは両方は、当該上型又は下型の前記Y方向中央又はその近傍の位置において、前記X方向端部の前記平板部から突出する支持部(221a,221b)を有し、前記折り型の上型と下型との間に前記シートを挟んだ状態で、前記折り型を前記支持部を介して支持しながら折り畳むことによって前記シートに折り目を形成することを特徴とする。
また、本発明のシート折り加工装置は、前記折り型の上型及び下型のいずれか一方若しくは両方が、当該上型又は下型の前記Y方向端部近傍の位置において、前記X方向端部の前記平板部から突出するY方向強制部(例えば、曲がり強制用支持部223a,223b)を有し、前記折り型を折り畳む際に、前記支持部を介して前記折り型に対して前記直交X−Y平面におけるX方向の力を加え、前記Y方向強制部を介して前記Y方向の力を加えることを特徴とする。
また、本発明のシート折り加工装置は、前記上型及び前記下型における前記X方向端部に位置する平板部(例えば、小コマ202)が、前記X方向の長さが他の前記平板部の半分に形成されたことを特徴とする。
また、本発明のシート折り加工装置は、前記折り型の上型及び下型のいずれか一方若しくは両方が、当該上型又は下型の前記Y方向端部に位置する前記平板部から突出する突起(例えば、保持用突起224)を有し、前記折り型を折り畳む際に、前記直交X−Y平面におけるY方向の力を前記突起を介して加えることを特徴とする。
また、本発明のシート折り加工装置は、前記上型及び前記下型が、前記平板部とほぼ相似形の複数の金属板(例えば、ステンレス板206)と、複数の前記金属板に跨って前記金属板の表面を被覆する樹脂製フィルム(例えば、PPフィルム207)とによって構成されることを特徴とする。
また、本発明のシート折り加工装置は、前記上型及び前記下型が、いずれも、前記X方向に偶数個の前記平板部が並び、かつ、前記Y方向に奇数個の前記平板部が並ぶよう構成されたことを特徴とする。
また、本発明のシート折り加工装置は、前記下型が、前記Y方向端部に位置する前記平板部から突出するY方向強制支持部(例えば、保持用突起224)を備え、前記Y方向強制支持部は、前記Y方向に延びるY方向直線部を有するものであって、前記Y方向直線部に当接する棒状部材(例えば、Y方向強制バー134)によって前記下型を下方から支持することを特徴とする。
また、本発明のシート折り加工装置において、前記下型が備える前記Y方向強制支持部を、前記Y方向直線部の基端側から前記X方向に延びるX方向直線部とを有するものとして、前記折り型を折り畳む際に、前記棒状部材を前記Y方向強制支持部の前記X方向直線部に当接させて前記Y方向の力を加える構成としても良い。
さらに、本発明のシート折り加工装置において、前記折り型を折り畳む際に、隣り合う前記Y方向強制支持部の間に上方からガイド部材(例えば、ガイドピン121)を挿入し、当該ガイド部材によって前記Y方向強制支持部に対して前記X方向の力を加える構成としても良い。
また、このシート折り加工装置において、前記ガイド部材を、前記折り型の前記X方向における収縮に合わせて収縮するパンタグラフ機構(例えば、パンタグラフ123)により支持する構成としても良い。
本発明のシート折り加工装置は、前記折り型を折り畳む際に、突き上げ部材(例えば、突き上げピン132)により前記折り型の前記ヒンジ部を下方から押し上げることを特徴とする。
本発明のシート折り加工装置は、前記折り型を折り畳む際に、押圧部材(例えば、ウエイト122)によって前記上型に対して上方から押圧力を加えることを特徴とする。
また、本発明のシート折り加工装置において、前記押圧部材の先端に、前記上型と接触する押圧板(124)が回転自在に配設された構成としても良い。
また、本発明のシート折り加工装置において、前記押圧部材を、前記折り型の前記X方向における収縮に合わせて収縮するパンタグラフ機構(例えば、パンタグラフ123)によって支持する構成としても良い。
また、本発明のシート折り加工装置において、前記折り型を折り畳む際に前記パンタグラフ機構を所定のタイミングで上昇させる構成としても良い。
また、本発明のシート折り加工装置は、前記折り目が形成された前記シートを前記折り目に従って折り畳んで押圧力を加える畳み機(14)をさらに備え、前記畳み機は、前記シートに形成された前記折り目のうち前記X方向に沿って延びる複数の前記折り目に対し、当該折り目が谷折りとなる側から各々当接する複数のブレード(141a,141b,141c)と、前記複数のブレードを、前記シートを折り畳みながら互いに近接するよう移動させる溝カム機構(例えば、溝カム142a,142b,142c、ブレード台座143、及びブレード支持バー144)とを備えることを特徴とする。
また、本発明のシート折り加工装置は、前記折り目が形成された前記シートを、折り畳まれた状態で圧縮するプレス機(15)をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明の折り畳みシートの製造方法は、重ね合わせることが可能な一対の上型と下型とからなる折り型を用い、前記上型及び前記下型は、平行四辺形の複数の平板部と、隣り合う前記平板部を連結するヒンジ部とによって構成され、前記複数の平板部は、直交X−Y平面におけるX方向には底辺が一直線をなすように並べられ、かつ、Y方向には隣り合う前記平板部の斜辺が連続しかつ互いに異なる方向に傾くよう並べられており、前記折り型の上型及び下型のいずれか一方若しくは両方は、当該上型又は下型の前記Y方向中央又はその近傍の位置において、前記X方向端部の前記平板部から突出する支持部を有し、前記折り型の上型と下型との間に前記シートを挟んだ状態で、前記折り型を前記支持部を介して支持しながら折り畳むことによって前記シートに折り目を形成することを特徴とする。
本発明によれば、ミウラ折りの折り方である二重波型可展構造を有する折り型を用い、折り型の上型と下型とによってシートを挟んだ状態で折り型を折り畳むことによって、シートをミウラ折りの折り方で折り畳むことができるので、複雑な折り目を有するミウラ折りを、非常にシンプルな構成によって実現できる。また、サイズや折り目の密度が異なる複数の折り型を用意しておくことによって、様々なサイズのシートを折り畳むことが可能であり、また、折り目の密度を変えることも容易である。
さらに、本発明によれば、上型及び下型のいずれか一方若しくは両方に、Y方向の中央または近傍において突出する支持部を設け、折り型を折り畳む際には、この支持部を介して折り型を支持する。折り型は二重波型可展構造を有するため、折り畳む際に複雑に変形する。従って、折り型を強く支持することによって折り型の自然な変形を妨げてしまった場合、折り型に過大な負荷が加わり、折り型の耐久性が損なわれる恐れがある。他方、折り型を確実に支持しておかないと、シートに美しい折り目を形成することができず、高い精度で折り畳むことも困難である。本発明は、Y方向の中央または近傍に設けられた支持部が、折り型を折り畳む過程においてほぼ直線状に移動することにより、折り型を折り畳む過程において折り型の自然な変形を妨げることなく折り型を確実に支持することができるので、シートに美しい折り目を形成し、高い精度で折り加工を施すことができる。また、折り型を支持する機構をシンプルなものとすることができ、さらに、折り加工の高速化を容易に実現することができる。
また、本発明のシート折り加工装置によれば、折り型の上型及び下型のいずれか一方若しくは両方が、当該上型又は下型のY方向端部近傍の位置において、X方向端部の平板部から突出するY方向強制部を有し、折り型を折り畳む際に、支持部を介して折り型に対して直交X−Y平面におけるX方向の力を加え、Y方向強制部を介してY方向の力を加えるので、折り型を折り畳む動作中、折り型に余分な負荷を与えることなく折り型を確実に保持することができる。
また、本発明のシート折り加工装置によれば、上型及び下型におけるX方向端部に位置する平板部のX方向の長さが、他の平板部の半分になっているため、折り型を折り畳む動作中、支持部の位置が常に折り型の高さ方向中央に位置する。このため、折り型を折り畳む際に、最も適切かつ無駄の無い位置で折り型に力を加えることができ、折り型に余分な負荷を与えることなくスムーズに折り畳むことができる。
また、本発明のシート折り加工装置は、折り型の上型及び下型のいずれか一方若しくは両方が、当該上型又は下型のY方向端部に位置する平板部から突出する突起を有し、折り型を折り畳む際に、直交X−Y平面におけるY方向の力を突起を介して加えるので、折り型に余分な負荷を与えることなくスムーズに折り型を折り畳むことができる。
また、本発明のシート折り加工装置における上型及び下型は、平板部とほぼ相似形の複数の金属板と、複数の金属板に跨って金属板の表面を被覆する樹脂製フィルムとによって構成されるので、耐久性に富み、かつ、シートに確実な折り目を形成することができる。
また、本発明のシート折り加工装置における上型及び下型は、いずれも、X方向に偶数個の平板部が並び、かつ、Y方向に奇数個の平板部が並ぶよう構成されたものであるから、折り型を折り畳む動作中、X方向においてほぼ左右対称に変形し、スムーズに折り畳むことができる。また、上型及び下型の平板部のうち、X方向及びY方向において奇数個の平板部を覆うようにシートを載せて折り型を折り畳んだ場合、シートに形成される折り目は、X方向及びY方向に奇数個の平板部が並んだものとなる。このような折り目は、折り畳み動作及び展開動作が最も容易で有用性に富む形状である。このように、本発明のシート折り加工装置によれば、最も取り扱いに優れた折り目を形成することができる。
また、本発明のシート折り加工装置は、下型が、Y方向端部に位置する平板部から突出するY方向強制支持部を備え、Y方向強制支持部は、Y方向に延びるY方向直線部を有するものであって、Y方向直線部に当接する棒状部材によって下型を下方から支持するので、折り型を折り畳む際、及びその前後において、折り型に余分な負荷を加えることなく折り型を確実に支持することができる。
また、このシート折り加工装置において、下型が備えるY方向強制支持部を、Y方向直線部の基端側からX方向に延びるX方向直線部とを有するものとして、折り型を折り畳む際に、棒状部材をY方向強制支持部のX方向直線部に当接させてY方向の力を加える構成とした場合、折り型を下方から支持する棒状部材によって、折り型を確実に支持しつつ折り型を折り畳むことができる。これにより、少数の部品によって、複雑な形状を有する折り型を確実に折り畳むことができるので、装置の低コスト化と折り加工の高速化を実現できる。
さらに、本発明のシート折り加工装置において、折り型を折り畳む際に、隣り合うY方向強制支持部の間に上方からガイド部材を挿入し、当該ガイド部材によってY方向強制支持部に対してX方向の力を加える構成とした場合、折り型のY方向最端部に対してX方向の力を加えることができるので、折り型を、ゆがみなく正確に折り畳むことができ、高い精度でシートに折り目を形成することができる。
また、このシート折り加工装置において、ガイド部材を、折り型のX方向における収縮に合わせて収縮するパンタグラフ機構により支持する構成とした場合、パンタグラフ機構の収縮動作によってガイド部材をX方向に移動させることで、Y方向強制支持部に対してX方向の力を加えることができる。これにより、ガイド部材の動作を正確に制御することができ、より高い精度でシートに折り目を形成することができる。
また、本発明のシート折り加工装置は、折り型を折り畳む際に、突き上げ部材によって折り型のヒンジ部を下方から押し上げてヒンジ部をわずかに屈曲させるので、折り型の全てのヒンジ部が望ましい方向に屈曲する。これにより、一部のヒンジ部が屈曲しないまま折り型が折り畳まれて折り目の形成が不完全になるという不具合を完全に防止することができ、高い精度で確実に、シートに折り目を形成できる。
また、本発明のシート折り加工装置は、折り型を折り畳む際に、押圧部材によって上型に対して上方から押圧力を加えるので、シートの弾性により上型が持ち上がるという不具合を完全に防止できる。このため、シートの折り目を完全な形で形成することができ、高い精度で確実に、シートに折り目を形成できる。
また、このシート折り加工装置において、押圧部材の先端に上型と接触する押圧板が回転自在に配設された構成とした場合、押圧部材を、折り畳み動作中における折り型の複雑な動きに完全に追従させることができるので、折り型の変形を阻害することなく、すなわち折り型に余分な負荷を与えることなく、適切に上方から押圧することができる。
また、このシート折り加工装置において、押圧部材を、折り型のX方向における収縮に合わせて収縮するパンタグラフ機構によって支持する構成とした場合、パンタグラフ機構の収縮動作によって押圧部材をX方向に移動させることで、押圧部材を、折り畳み動作中における折り型の複雑な動きに完全に追従させることができ、折り型に余分な負荷を与えることなく、より適切に上方から押圧することができる。
また、本発明のシート折り加工装置において、折り型を折り畳む際にパンタグラフ機構を所定のタイミングで上昇させる構成とした場合、パンタグラフ機構を上昇させることによってガイド部材及び押圧部材のいずれか一方または両方を、速やかに折り型から離隔させることができる。これにより、折り型が密に折り畳まれた状態で、ガイド部材や押圧部材によって折り型に不要な力が加わったり、折り型の変形を妨げたりするのを防止でき、折り型に余分な負荷を与えることなく高い精度で折り目を形成できる。
また、本発明のシート折り加工装置は、シートに形成された折り目のうちX方向に沿って延びる複数の折り目に対し、当該折り目が谷折りとなる側から各々当接する複数のブレードと、複数のブレードを、シートを折り畳みながら互いに近接するよう移動させる溝カム機構とを備えた畳み機により、折り目が形成されたシートを折り目に従って折り畳んで押圧力を加えるので、より強い折り目をシートに形成できる。また、折り目に対して谷折りとなる側からブレードを当接させることにより、折り目の幅を広げることなく折り目を強化することができるので、折り畳み及び展開が容易な折り畳みシートを製造することができる。
また、本発明のシート折り加工装置は、プレス機によって、折り目が形成されたシートを、折り畳まれた状態で圧縮するので、シートに形成された折り目を非常に強く、容易に消失しないものとすることができる。
なお、シートとは、紙、不織布、樹脂コーティング等の加工が施された紙、合成樹脂製の樹脂シート等を含む薄板状材料を指し、折り曲げによって破断しない程度の柔軟性を有し、折り癖を保持可能なものであれば良い。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
本実施の形態では、まず、本発明を適用したシート折り加工の最適な例として、折り型2を用いた折り加工について説明する。
本発明を適用した折り加工は、図1に示すように、一対の上型21と下型22とで構成される折り型2を用いてシート16を折り畳むことで、シート16に折り目を形成する。
上型21及び下型22は、平面に展開可能な略長方形の型である。
なお、以下の説明においては、上型21及び下型22の長辺方向をX方向、上型21及び下型22の短辺方向をY方向とする。
上型21及び下型22には、いずれも、ミウラ折りに従って折り曲げ可能な折り目が付けられている。上型21と下型22の折り目は同じ構造となっており、上型21と下型22とは、折り目を合わせて密に重ね合わせることができる。
シート16は、紙、不織布、樹脂コーティング等の加工が施された紙、合成樹脂製の樹脂シート等のシートであって、折り曲げによって破断しない程度の柔軟性を有し、折り癖を保持可能なものであれば良い。
上型21及び下型22を平面に展開した状態で、上型21と下型22との間にシート16を挟み込んで上型21と下型22とを重ね合わせ、そのまま上型21及び下型22を折り畳むと、上型21及び下型22はミウラ折りで折り畳まれる。このとき、シート16は、上型21及び下型22とともに折り畳まれるので、シート16にはミウラ折りの折り目が形成される。
図2は、上型21の構成をより詳細に示す図である。図2には、上型21を平面に展開した状態を示す。なお、図中の波線は山折り目を示し、一点鎖線は谷折り目を示す。
図2に示すように、上型21は、平行四辺形からなる複数のコマ201がX方向及びY方向にマトリクス状に配列された構成となっている。図2に示す例では、X方向に10列、Y方向に5段のコマ201が並んでいる。
ここで、上型21の内部構造について説明する。図4は、上型21の要部透過図であり、図5は、図4のA−A’線における断面図である。
上型21の平行四辺形のコマ201は、コマ201とほぼ相似形でコマ201よりも小さなステンレス板206によって形成される。このステンレス板206は所定の間隔をおいて並べられ、さらに複数のステンレス板206に跨るようにPP(ポリプロピレン)フィルム207が貼り付けられている。これにより、ステンレス板206がPPフィルム207によって被覆され、かつ、隣り合うステンレス板206がPPフィルム207によって繋がれた構造となる。
コマ201は、ステンレス板206の弾性によって平面形状を保持し、容易に折れ曲がることはない。一方、PPフィルム207は十分な可撓性を有するので、ステンレス板206とステンレス板206との間の部分、すなわちコマ201とコマ201との境界は、容易に折り曲げ可能なヒンジ部208となる。
さらに、図2に示すように、上型21のX方向両端には、X方向の幅がコマ201の半分になっている小コマ202が、各段の両端に1個ずつ配列されている。小コマ202は、コマ201と同様にステンレス板206をPPフィルム207で被覆した構成となっている。従って、コマ201と小コマ202との境界、及び、小コマ202と小コマ202との境界も、容易に折り曲げ可能なヒンジ部208となる。
上型21におけるコマ201の配列をさらに詳細に見ると、X方向において、コマ201は、X方向の辺(底辺)が一直線をなすように並び、Y方向においては、隣り合うコマ201のY方向の辺(斜辺)が互いに逆向きに傾くように並ぶ。また、上型21のX方向両端部において、小コマ202は、コマ201と同様に、隣り合う小コマ202のY方向の辺が互いに逆向きに傾くように並ぶ。従って、コマ201及び小コマ202の境界であるヒンジ部208は、X方向に一直線状に延び、Y方向にはジグザグに延びる。
以上のように構成される上型21は、平行四辺形の平面要素(コマ201)と、ヒンジ(ヒンジ部208)とからなる可展構造、すなわち、ミウラ折りと呼ばれる二重波型可展構造を構成する。従って、ヒンジ部208を折り目として上型21を折り畳めば、上型21は自然とミウラ折りで折り畳まれる。そして、上型21の各ヒンジ部208は、ミウラ折りの折り方に従って山折り目204と谷折り目205になる。
詳細には、図2に示すように、Y方向に延びるヒンジ部208は、X方向に沿って交互に山折り目204と谷折り目205とになり、さらに、X方向に直線状に延びるヒンジ部208は、山折り目204と谷折り目205とが交互に連続したものとなる。
また、上型21には、X方向の両端に、吊り支持部211a,211bが各々配設されている。吊り支持部211a,211bは、Y方向中央の段の小コマ202から突出するように設けられる平板状部材であって、孔が穿設されており、上型21を上方から吊り下げる目的で利用される。
続いて、下型22の構成について説明する。
図3は、下型22を平面に展開した状態を示す図である。下型22におけるコマ201及び小コマ202の配列、山折り目204と谷折り目205の配置状態及び下型22の内部構成は、いずれも上型21と同様である。
さらに下型22は、支持部221a,221b、補助支持部222a,222b、及び曲がり強制用支持部223a,223bを備える。
支持部221a,221b、補助支持部222a,222b、及び曲がり強制用支持部223a,223bは、いずれも、下型22のX方向両端の小コマ202に設けられる平板状部材である。下型22のX方向の一端側に設けられるものを支持部221a、補助支持部222a、曲がり強制用支持部223aとし、他端側に設けられるものを支持部221b、補助支持部222b、曲がり強制用支持部223bとする。
支持部221a,221bは、それぞれY方向中央の段の小コマ202から突出するように設けられる。支持部221a,221bには孔が穿設され、この孔を支持点221とする。
図1を参照して説明したように、本発明を適用した折り加工方法では、上型21と下型22とを重ね合わせた状態で、折り型2を折り畳む。ここで折り型2を折り畳む際には、折り型2に対してX方向及びY方向から強制力を与える必要がある。
支持点221は、折り加工時に下型22を支持するために用いられ、さらにX方向からの強制力を受ける点となる。
補助支持部222a,222bは、それぞれ、支持部221a,221bが設けられた小コマ202に隣接する小コマ202に設けられ、補助支持部222a,222bは、下型22の中心を挟んで互いに対向する。
補助支持部222a,222bには孔が穿設されており、この孔を補助支持点222とする。補助支持点222は、支持点221とともに折り加工時に下型22を支持するために用いられる。
曲がり強制用支持部223a,223bは、それぞれY方向端部の小コマ202に設けられ、曲がり強制用支持部223a,223bは、下型22の中心を挟んで互いに対向する。なお、折り加工時に下型22を確実に支持し、かつ、折り加工を高精度に行うため、曲がり強制用支持部223a,223は、図3に示すように、補助支持部222a,222bに対して支持部221a,221bを挟んで反対側に取り付けられることが好ましい。
曲がり強制用支持部223a,223bには孔が穿設されており、この孔を曲がり強制用支持点223とする。曲がり強制用支持点223は、折り加工時に、Y方向に対して斜めの強制力を受ける点となる。
さらに、下型22のY方向両端のコマ201には、保持用突起224及び保持用突起225が固定される。好ましくは、保持用突起224及び保持用突起225は、コマ201と一体として形成される。
保持用突起224及び保持用突起225は、谷折り目205を介してX方向に隣り合うコマ201に、対をなして取り付けられる。保持用突起224は、コマ201からY方向に突出する舌状の平板であり、一部が欠けてX方向に延びる辺を有する形状となっている。この保持用突起224におけるX方向に延びる辺をY方向強制支持部224aとする。また、保持用突起224及び保持用突起225は山折り目204を挟んで対向する位置にあるので、下型22がX方向の強制力によって収縮し、コマ201がX−Y平面に対して立ち上がると、保持用突起224及び保持用突起225はコマ201とともに立ち上がり、互いに向かい合う。
保持用突起224及び保持用突起225は、いずれも、谷折り目205側に直線状の辺を有し、この辺は、コマ201の端辺に対し、X方向中心の位置から垂直になるよう形成されている。そして、保持用突起224及び保持用突起225は、上記直線状の辺において所定の治具又は装置に嵌合し、この所定の治具又は装置によって下型22を下側から支持するために用いられる。
以上のように構成される上型21及び下型22は、コマ201及び小コマ202の配列、及び、山折り目204及び谷折り目205の配置状態が同様であるから、密に重ね合わせ、重ねたまま折り畳むことができる。
そして、上述したように、上型21及び下型22のX方向両端に配される小コマ202は、X方向の幅がコマ201の半分である。従って、折り型2をX方向に折り畳んだ状態では、図6の側面図に示すように、折り型2の両端の高さは他の部分に比して半分の高さとなる。
このため、上型21のX方向両端に設けられる吊り支持部211a,211b、及び、下型22のX方向両端に設けられる支持部221a,221b、補助支持部222a,222b、及び曲がり強制用支持部223a,223bの高さ位置は、折り型2を折り畳む際、折り型2の中央部分の高さに比して半分の高さとなる。
折り型2は、X方向に収縮することで厚みを増す。従って、下型22をコマ201の真下で支持すると、折り型2は全体的に上方に立ち上がっていく。これに伴い、支持点221、補助支持点222及び曲がり強制用支持点223が上昇すると、支持点221及び補助支持点222において折り型2を支持することも、支持点221及び曲がり強制用支持点223において強制力を受けることも難しくなる。
しかし、本実施の形態では、保持用突起224及び保持用突起225の直線状の辺がコマ201の端辺のX方向中心の位置にあり、かつ、支持部221a,221b、補助支持部222a,222b及び曲がり強制用支持部223a,223bが、コマ201の半分の幅の小コマ202に取り付けられている。このため、下型22が有する保持用突起224及び保持用突起225において折り型2を下方から支持すれば、折り型2は、X方向に収縮する際に、支持点を中心として上下に厚みを増すように変形する。これにより、支持点221、補助支持点222及び曲がり強制用支持点223の高さは、折り型2を下方から支持する所定の治具又は装置の高さと同一のまま一定するので、支持点221及び補助支持点222において折り型2を支持することも、支持点221及び曲がり強制用支持点223において強制力を受けることも容易である。
続いて、折り加工時における折り型2の形状変化の様子について、図7を参照して説明する。なお、図7中、折り型2のX方向及びY方向の中心線を、二点鎖線で示す。また、説明の便宜上、上型21及び下型22におけるヒンジ部208を全て実線で示す。
図7(a)には、折り加工を開始する前の状態を示す。折り加工を施す際には、折り型2のX方向両端に位置する支持点221及び補助支持点222に所定の治具又は装置を組み付けて、折り型2が上下に移動しないよう折り型2を支持する。
図7(a)に示す状態において、折り型2の支持点221にX方向両側から強制力を加えると、折り型2は、図7(b)に示す状態に移行する。さらに支持点221にX方向両側から強制力を加えると、折り型2は、図7(b)に示す状態から、図7(c)に示す状態を経て、図7(d)に示す状態に移行する。
ここで、支持点221と曲がり強制用支持点223との間の距離B、及び、支持点221と補助支持点222との間の距離Cに着目すると、図7(a)〜(d)に示す一連の状態変化の過程において、距離B及び距離Cは殆ど変化しない。つまり、図7(a)〜(d)に示す過程では、折り型2が主としてX方向でのみ収縮している。
図7(d)に示す状態において、曲がり強制用支持点223に対し、図中矢印Dで示す方向の強制力を加えると、折り型2は図7(e)に示す状態に移行する。この過程で、折り型2はY方向に収縮するので、図7(d)に示す状態と図7(e)に示す状態とを比較すると、支持点221と曲がり強制用支持点223との間の距離B、及び、支持点221と補助支持点222との間の距離Cは、いずれも縮小する。
図8に、図7(a)から図7(e)に至る過程における支持点221、補助支持点222及び曲がり強制用支持点223の軌跡を示す。なお、図8においては、図7(a)の状態における折り型2を実線で示し、図7(e)の状態における折り型2を破線で示す。
図8中に符号Eで示すように、曲がり強制用支持点223は、図7(a)から図7(d)に至る過程でほぼ直線状に移動し、図7(d)から図7(e)に至る過程で弧を描きながら移動する。また、補助支持点222は、図中符号Fで示すように、図7(a)から図7(d)に至る過程でほぼ直線状に移動し、図7(d)から図7(e)に至る過程で小さな弧を描きながら移動する。
一方、図中符号Gで示すように、支持点221は、図7(a)から図7(e)に至る全ての過程においてほぼ直線状に移動する。
支持点221の軌跡が補助支持点222及び曲がり強制用支持点223と異なるのは、支持点221を折り型2のY方向の中心に近い位置に取り付けたことによる。
例えば、補助支持点222は、折り型2のY方向の中心から離れた位置にあり、曲がり強制用支持点223は、折り型2のY方向の中心からさらに大きく離れた位置にある。このことから、折り型2のY方向の中心から離れているほど大きな弧を描いて移動するといえる。
シート16(図1)に美しい折り目を形成するためには、折り型2に対して強い力を加える必要があるが、そのためには、折り型2を確実に支持しておく必要がある。
ところが、図7(a)〜(e)に示すように、折り加工の過程において折り型2は複雑に変形する。折り型2を支持する位置が不適切な場合、折り型2を確実に支持することで、折り型2が山折り目204及び谷折り目205に沿って変形することができなくなり、折り型2が変形する方向と強制力が加わる方向が一致せず、折り型2に強い負荷が加わってしまう。これは、折り型2の耐久性の低下を招く原因となる。
このため、折り型2の変形を妨げることなく、しかも確実に折り型2を支持する必要がある。このために最適な方法は、折り型2を支持する支持点221の位置を、折り加工時にほぼ直線状に移動する位置にすることである。
本実施の形態においては、支持部221a,221bが、下型22のY方向中央の段の小コマ202に取り付けられており、その結果、図8に示すように、支持点221がほぼ直線を描いて移動する。これにより、支持点221において折り型2を支持しても、折り型2の変形を妨げられることが殆ど無く、折り型2にかかる負荷を非常に小さく抑えることができる。
なお、支持点221の位置が、折り型2のY方向の中心と完全に一致する点であったとしても、支持点221の軌跡が完全な直線になるわけではない。これは、折り型2をY方向に収縮させる際に、折り型2の各部が回転することによる。従って、支持点221の位置は、本実施の形態で図3に示した位置が最適である。
図10は、折り型2にシート16をセットした状態を示す平面図であり、理解の便宜を図るため上型21を図示せず、下型22および下型22の上に載せられたシート16のみを示す。
図10に示すように下型22にシート16を載せた状態では、下型22のコマ201のうち、X方向においては奇数個(ここでは9個)のコマ201がシート16に覆われ、Y方向においても奇数個(ここでは5個)のコマ201がシート16に覆われる。
上述したように、上型21及び下型22は、X方向において偶数個(本実施の形態における例では10列)のコマ201が並んで配設されている。これは、後述する折り機11に折り型2をセットして動作させる場合に、ほぼ左右対称に動作することにより、折り型2がスムーズに動くという利点があるためである。
また、折り型2によってシート16に形成される折り目はミウラ折りと呼ばれる折り目である。ミウラ折りの折り方には、X方向及びY方向に奇数個のコマが形成された場合、折り畳み動作及び展開動作が非常に楽に行えるという特徴がある。すなわち、長方形のシートを、X方向及びY方向ともに奇数個のコマが配置されるようにミウラ折りで折り畳んだ場合、折り畳んだ状態で最上面に露出するコマと最下面に露出するコマとを、同一直線上で互いに離れる方向に水平に移動させることにより、容易に展開することができる。さらに、当該シートを展開した状態においては、シートの四隅に位置するコマのうち対角線上に位置する2個のコマを、シートの対角線に沿って互いに近接するように水平に移動させることで、容易に折り畳むことができる。
つまり、2個のコマを近接させ、または離隔させる動作により、コマを折り返す動作をしなくても、簡単に折り畳み、または展開することができる。
従って、折り型2を用いてシート16に折り目を形成する場合、シート16にX方向及びY方向のいずれにおいても奇数個のコマが形成されることが好ましい。一方、折り型2においては、X方向に偶数個のコマ201が形成されていることが好ましい。このため、折り型2にシート16を挟んだ場合、図10に示すように、X方向において少なくとも1列のコマ201が余る状態になる。
続いて、折り型2を装着した装置によって、上述した折り加工を自動的に行う例について説明する。
図9及び図11は、本発明の実施の形態におけるシート折り加工装置の概略構成を示す斜視図である。図9及び図11に示すように、シート折り加工装置10は、折り機11、畳み機14及びプレス機15を備えて構成される。
折り機11は、折り型2を保持するとともに、折り型2にX方向及びY方向の強制力を加えて折り型2を折り畳み、シート16に折り目を形成する装置である。また、畳み機14は、折り機11によって折り目が形成されたシート16を折り目に沿って折り畳み、折り目を際立たせるとともに折り癖を付する装置である。プレス機15は、畳み機14によって折り癖が付けられたシート16を強力に圧縮することにより、容易に消失しない強い折り癖を付する装置である。
図12〜図14は、図9及び図11に示す折り機11の構成をより詳細に示す要部拡大斜視図である。このうち、図12及び図14には折り型2をセットした状態を示し、図13には折り型2をセットしていない状態を示す。
図9及び図11〜図14に示すように、折り機11は、フレーム111上に上型保持部12及び下型保持部13が組み付けられて構成される。
上型保持部12は、ガイドピン121、ウエイト122及びパンタグラフ123を備え、下型保持部13は、下型受け台131、突き上げピン132、下型支持バー133、Y方向強制バー134、及び下型連結部135の各部を備えた構成となっている。
フレーム111は、複数の脚を有する枠体であり、内側に略長方形の空間が形成され、この空間に折り型2が配置される。
折り機11の下型保持部13が備える下型受け台131は、フレーム111内に形成される空間において折り型2を下方から支持する平板状部材である。下型受け台131は、上記空間内に所定の間隔をおいて直線状に並ぶように複数設置され、各下型受け台131の略中央には突き上げピン132が配置される。突き上げピン132は下型受け台131から出入り可能に取り付けられており、後述する折り畳み動作の初期において、折り型2の山折り目204又はその近傍を下方から押し上げる。
下型支持バー133は、フレーム111内に形成される空間内において、折り型2のY方向に沿って設置された2本のバーであり、上記空間内においてX方向に往復移動可能である。Y方向強制バー134は、フレーム111内に形成される空間内において、X方向に沿って設置された2本のバーであり、上記空間内においてY方向に往復移動可能である。
2本の下型支持バー133は、それぞれ3個の下型連結部135を有する。下型連結部135は、フレーム111の内側に向けて下型支持バー133から突出する棒状の部材であり、図示しないスライドベアリング等を介して下型支持バー133に固定されている。このため、下型連結部135は、下型支持バー133とともにX方向に移動するが、Y方向には自在に移動可能である。
各下型連結部135には、下型22の支持部221a,221b、補助支持部222a,222b、及び曲がり強制用支持部223a,223bがボルト等により固定される。下型支持バー133は互いに接近する方向に移動して、下型22に対してX方向両側から押圧力を加える。
また、2本のY方向強制バー134は、下型22の保持用突起224及び保持用突起225を下方から支持する。Y方向強制バー134は、互いに接近する方向に移動して、保持用突起224のY方向強制支持部224aに対してY方向両側から押圧力を加える。
図12及び図14に詳細に示すように、Y方向強制バー134は、下型22の保持用突起224及び保持用突起225の下方にある。
図12及び図14に示す状態では、折り型2が展開されてほぼ平板状になっており、保持用突起224及び保持用突起225はほぼ水平な状態にある。ここで、折り型2の折り畳み動作が開始されると、保持用突起224及び保持用突起225は水平な状態から徐々に立ち上がり、最終的には垂直に近い角度となる。
保持用突起224及び保持用突起225が立ち上がるにつれて、Y方向強制バー134は、保持用突起224及び保持用突起225のエッジに接するようになる。このとき、Y方向強制バー134は、保持用突起224のY方向に延びる直線部に接するとともに、Y方向強制支持部224aにも接触する。従って、保持用突起224が立ち上がった状態でY方向強制バー134がY方向に移動すると、Y方向強制バー134がY方向強制支持部224aを押圧するので、折り型2に対するY方向の強制力が加えられる。
フレーム111には、両端部に2本のガイドシャフト113が立設され、ガイドシャフト113に上型保持部12が組み付けられる。上型保持部12は、ガイドシャフト113に沿って上下に移動可能な上型保持台120に、各部が組み付けられた構成となっている。上型保持台120には、上型21の吊り支持部211a,211bが固定され、上型保持部12によって上型21が吊り下げられた構成となる。
上型保持台120には、X方向に沿って伸縮するパンタグラフ123が配設される。パンタグラフ123は多数のリンク123aにより構成され、折り機11にセットされた折り型2のX方向における伸縮に合わせて、フレーム111のX方向両端部から中央に向かう方向に伸縮する。このため、折り型2が完全に展開されてほぼ平板状になった状態では、パンタグラフ123も最大に伸長されている。パンタグラフ123においては、リンク123aの長さが、折り型2のコマ201のX方向における長さよりも少し長くなるよう構成されている。このため、パンタグラフ123は、最大に伸長された状態であっても各リンク123aが直線状に並ばない構造となっている。一般に、パンタグラフを構成する各リンクが直線状に並んでしまうと、パンタグラフをスムーズに収縮させることができないという不具合が発生する可能性があるが、パンタグラフ123は上記のように構成されているため、このような不具合は発生しない。
パンタグラフ123に取り付けられた複数の台座には、それぞれ、ガイドピン121及びウエイト122が固定されている。すなわち、X方向に沿って並ぶように複数設置されたガイドピン121及びウエイト122が、フレーム111により形成される空間内に上方から下方へ向けて突き出ている。
従って、ガイドピン121及びウエイト122は、パンタグラフ123の伸縮動作に応じて、フレーム111の中央に集中し、或いはフレーム111の端部に向かって分散する。
ガイドピン121は、上型保持部12が下降した状態において、下型22の保持用突起224と保持用突起225との間に入り込む。ここでパンタグラフ123が収縮すると、ガイドピン121は保持用突起224又は保持用突起225に当接し、下型22に対し、X方向に沿って中央に向かう圧力を加える。
ウエイト122は、上型保持部12が下降した場合に上型21の上面に当接し、折り加工時に上型21が上方に移動しないよう押さえの役割を果たす。
ウエイト122の先端、すなわち上型21と接触する部分には、押圧板124が配設される。押圧板124は、ウエイト122に対してベアリング等を介して回転自在に組み付けられている。図7を参照して説明したように、折り型2はヒンジ部208が折り目となる二重波型可展構造を構成するものであって、折り畳み時には、X方向に収縮すると同時にY方向にも収縮し、複雑に変形する。このため、上型21の上面に何らかの部材を当接させたまま折り型2を折り畳むと、当該部材が折り型2の変形に追従できず、折り型2に過度の負荷が加わる可能性がある。しかしながら、押圧板124は回転可能であるから、折り型2の変形に追従することができるので、折り型2に対して余分な負荷が加わる恐れが無い。
なお、図9及び図11〜図14には、図中手前側にのみ、ガイドピン121、ウエイト122、パンタグラフ123及び押圧板124を図示しているが、実際には、図中奥側においても同様に、Y方向強制バー134、ガイドピン121、ウエイト122、パンタグラフ123及び押圧板124等が配設されている。つまり、折り機11の上型保持部12及び下型保持部13は、折り型2のY方向についてほぼ対称な構成となっている。
フレーム111の外側には、図示しないモータ等により駆動される送りネジ112が配設される。送りネジ112を回転させることで、下型保持部13の下型支持バー133がフレーム111の両端から中央に向けて移動するとともに、上型保持部12のパンタグラフ123が収縮する。さらに、下型支持バー133の移動に合わせて、Y方向強制バー134がフレーム111の両端から中央に向けて移動する。
図15〜図17は、折り機11における折り加工動作の様子を示す要部拡大正面図である。以下、折り機11における折り加工動作について説明する。
図15には、折り加工動作の初期状態を示す。図15に示す初期状態においては、下型保持部13に下型22がセットされ、下型22の上にシート16(図示略)が載せられて、上型保持台120が下降して上型21がシート16の上を覆っている。
この初期状態においては、折り型2は最大限に展開されてほぼ平坦な状態にある。また、上型保持部12のパンタグラフ123は、完全に伸びきっておらず、隣り合うリンク123aが所定の角度をなしている。
さらに、上型保持部12のガイドピン121が下型22の保持用突起224と保持用突起225との間に上方から挿入されている。
図15に示す初期状態から折り加工動作が開始されると、まず、突き上げピン132が折り型2のヒンジ部208を押し上げる。その後、下型支持バー133、Y方向強制バー134及びパンタグラフ123が移動を開始する。
折り加工動作の過程においては、下型支持バー133がフレーム111の内側すなわち折り型2の中央側に移動することにより、折り型2に対してX方向の強制力が加わり、折り型2がX方向に収縮する。
このとき、下型支持バー133による強制力は、下型22の支持部221a,221b、補助支持部222a,222b、曲がり強制用支持部223a,223bの6箇所に対して加えられる。さらに折り機11においては、保持用突起224と保持用突起225との間に挿入されたガイドピン121がパンタグラフ123の収縮に伴って移動し、折り型2のY方向端部に対して、X方向の強制力を加える。
これにより、折り型2に対しては、下型22の支持点221,221、補助支持点222,222、曲がり強制用支持点223,223の6個の点及びY方向両端部においてX方向の強制力が加えられる。このように多数の点に対して強制力を加えることにより、折り型2に対してムラなく均等に強制力が加わるので、折り型2は理想的な状態で折り畳まれる。
また、折り加工動作を開始して折り型2が収縮すると、シート16の弾性により上型21が上方に押し上げられるが、押圧板124を介して上型21にウエイト122による押圧力が加わっているため、上型21が浮き上がる恐れはない。
図16には、折り加工動作の途中における状態を示す。図16に示す状態においては、折り型2がX方向に収縮して保持用突起224及び保持用突起225が立ち上がっており、Y方向強制バー134がY方向強制支持部224aに嵌合している。
図16に示す程度まで折り型2が収縮した状態では、保持用突起224と保持用突起225との間に挿入されたガイドピン121が、折り型2の収縮を妨げる可能性がある。すなわち、折り型2が収縮することによって保持用突起224と保持用突起225との間隔がガイドピン121の厚み(太さ)よりも狭くなってしまうと、ガイドピン121が保持用突起224と保持用突起225とに挟み込まれてしまう。
そこで、図16に示すように、折り型2が所定のサイズまで収縮した時点で、ガイドピン121及びウエイト122が引き上げられ、折り型2から離隔する。
この図16に示す状態において、さらに下型支持バー133が移動して折り型2をX方向に収縮させると同時に、Y方向強制バー134が移動して、Y方向強制支持部224aを介して折り型2に対するY方向の強制力が加えられる。なお、曲がり強制用支持部223a,223bが固定された下型連結部135を、図示しない駆動力に基づいてY方向に駆動させる構成とすれば、曲がり強制用支持点223,223に対してY方向の強制力を加えることができる。
図17には、折り加工動作がほぼ終了した状態を示す。図17に示す状態では、折り型2は、X方向およびY方向に収縮している。ここで、折り型2を保持する下型連結部135は、折り型2のY方向における収縮に合わせて、図15及び図16に示す状態よりも折り型2の中央側に移動している。上述のように、下型連結部135はスライドベアリング等を介して下型支持バー133に固定されているため、折り型2のY方向における収縮に完全に追従して、折り加工動作の間、折り型2を確実に保持できる。
なお、図17に示す状態まで折り加工動作が進行した後、折り型2に挟まれたシート16を取り出す場合には、いったん折り型2を少し展開してから、上型21を上昇させてシート16を取り出す動作が行われる。これは、折り型2が完全に収縮した状態では上型21と下型22とが密に重なっているため、上型21、シート16及び下型22の相互間の摩擦により、上型21を上昇させることも、シート16を取り出すことも困難だからである。
以上の折り加工動作により、折り機11によって、シート16に対して二重波型可展構造の折り目が形成される。
図18は、図9及び図11に示す畳み機14の構成を、より詳細に示す平面図である。また、図19は、畳み機14の動作状態を示す図である。
図18に示すように、畳み機14は、略長方形のフレーム140に各部が組み付けられて構成される。フレーム140のほぼ中央には、折り機11によって折り目が形成されたシート16を載せるための載せ台146が配設される。
また、フレーム140のX方向両端部には、Y方向に沿ってブレード支持バー144が配設される。これら2本のブレード支持バー144には、それぞれ3個のブレード台座143が取り付けられる。
ブレード台座143は、ブレード支持バー144に対してスライドベアリング等を介して取り付けられ、ブレード支持バー144の長手方向すなわちY方向に沿って自在に移動可能である。ブレード台座143は下方に突出する突起143aを有し、この突起143aは、後述する溝カム142a,142b,142cに嵌合する。
ブレード台座143の下方には、溝カム142a,142b,142cが配設されている。溝カム142a,142b,142cは、それぞれ、ブレード支持バー144がX方向に移動した場合にブレード台座143をY方向に移動させるための溝であって、溝カム142a,142b,142cの形状は各々異なっている。
溝カム142a,142b,142cは、フレーム140の両端側にそれぞれ配設されている。図中右側においては、図中上から溝カム142c、溝カム142b、溝カム142aの順に、Y方向に沿って並んでいる。また、図中左側においては、図中上から溝カム142a、溝カム142b、溝カム142cの順に、Y方向に沿って並んでいる。
そして、図中左側に示すブレード支持バー144に取り付けられた3個のブレード台座143には、図中上側から順に、それぞれ、ブレード141a,141b,141cが固定されている。図中右側に示すブレード支持バー144に取り付けられた3個のブレード台座143には、図中上側から順に、それぞれ、ブレード141c,141b,141aが固定されている。
従って、ブレード支持バー144がX方向に移動した場合、ブレード141aは溝カム142aの形状に従って移動し、ブレード141bは溝カム142bの形状に従って移動し、ブレード141cは溝カム142cの形状に従って移動する。
また、フレーム140の外側には、図示しないモータ等により駆動される送りネジ145が配設されており、送りネジ145が順方向に回転することによって、フレーム140のX方向両端に配設された2本のブレード支持バー144が、互いに接近する方向に移動する。また、送りネジ145が逆方向に回転すると、2本のブレード支持バー144は互いに離隔する方向に移動する。
続いて、畳み機14におけるシート16の畳み動作について、図19を参照して説明する。
折り機11によって折り目が形成されたシート16が、図示しない送り機構によって畳み機14まで搬送され、畳み機14の載せ台146に載せられると、送りネジ145が順方向に回転し、ブレード支持バー144が互いに接近する方向すなわち載せ台146に向かって移動する。
ブレード支持バー144にブレード台座143を介して固定されたブレード141a,141b,141cは、それぞれ、ブレード支持バー144とともにX方向に直線状に移動して、シート16に形成された折り目に対して谷折りとなる側に当接する。
さらにブレード支持バー144が移動すると、ブレード141a,141b,141cは、それぞれ、ブレード支持バー144とともにX方向に移動してシート16を押圧する。これにより、シート16は、ブレード141a,141b,141cによってX方向の強制力を受ける。さらに、ブレード141a,141b,141cは、X方向に移動するのと同時に、それぞれ溝カム142a,142b,142cの形状に従って互いに接近するようにY方向に移動する。これにより、シート16は、ブレード141a,141b,141cによってY方向の強制力を受ける。
これにより、シート16は、X方向及びY方向に同時に折り畳まれる。
その後、さらにブレード支持バー144が互いに接近する方向に移動すると、ブレード141a,141b,141cは、X方向においてシート16を強く押圧するとともに、Y方向においても、各ブレードの間にシート16を挟み込むように移動する。
以上の動作により、シート16は、予め折り機11により形成された折り目に従って折り畳まれた上、より強く押圧される。このため、折り機11によって形成された折り目に沿って強い折り癖が付けられる。
図20は、プレス機15の構成を示す斜視図である。
プレス機15は、台座150、シリンダ151、プレス板152及び支持板153との各部によって構成される。シリンダ151及び支持板153は台座150に固定され、プレス板152は、シリンダ151によって駆動される。
プレス機15に対しては、図示しない送り機構によって、畳み機14によって折り畳まれたシート16が搬送される。シート16は、折り目に沿って折り畳まれた状態で、プレス板152と支持板153との間にセットされる。
プレス機15は、プレス板152と支持板153との間にシート16を挟み込んだ状態で、プレス板152をシリンダ151によって強く押圧することにより、シート16により強い折り癖を付ける。
以上のように、シート折り加工装置10を用いた折り加工動作においては、まず、折り機11の上型保持部12を上昇させて上型21を上げた状態で、図示しない送り機構によってシート16を下型22の上に置く。続いて、上型保持部12を下降させて上型21を下型22及びシート16の上に置き、さらにウエイト122によって上型21を上から押さえる。ここで、下型支持バー133を移動させるとともにパンタグラフ123を収縮させてガイドピン121を移動させ、折り型2をX方向に収縮させる。折り型2の収縮の過程において折り型2が立ち上がるのに合わせて、ウエイト122を上昇させる。所定の位置まで下型支持バー133が移動した時点で、Y方向強制バー134を移動させて折り型2に対してY方向の力を加え、折り型2をY方向に収縮させる。所定の位置までY方向強制バー134が移動したところで、ガイドピン121及びウエイト122を上昇させ、さらに下型支持バー133及びY方向強制バー134を移動させて折り型2を収縮させてシート16を確実に折り畳み、その後、下型支持バー133及びY方向強制バー134を逆方向に移動させて上型21を上方に除去する。
そして、図示しない送り機構によってシート16を折り機11から畳み機14に移送し、ブレード141を溝カム142に従って移動させることによってシート16を折り畳み、その後、さらにシート16をプレス機15に移送して、シート16を強く圧縮する。
以上の折り機11、畳み機14及びプレス機15による一連の動作によって、シート16は、ミウラ折りの折り方で折り畳まれる。
そして、シート折り加工装置10によれば、ミウラ折りの折り方である二重波型可展構造を有する折り型2を用い、上型21と下型22とによってシート16を挟んだ状態で折り型2を折り畳むことによって、シート16にミウラ折りの折り目を形成するので、複雑な折り目を有するミウラ折りを、非常にシンプルな構成によって実現できる。また、サイズや折り目の密度が異なる複数の折り型2を用意しておけば、様々なサイズのシート16を折り畳むことが可能であり、また、折り目の密度を変えることも容易である。さらに、折り機11は、上記折り加工動作中、下型22における支持点221a,221b及び補助支持点222a,222bによって折り型2を支持する。折り型2は二重波型可展構造を有するため、折り畳む際に複雑に変形するが、折り型2を折り畳む過程においてほぼ直線状に移動する支持点221a,221bにおいて折り型2を支持することにより、折り型2の自然な変形を妨げることなく折り型2を確実に支持できる。これにより、シート16に美しい折り目を形成し、高い精度で折り加工を施すことができる。また、折り型2を支持する機構をシンプルなものとすることができ、さらに、折り加工の高速化を容易に実現することができる。
また、折り機11は、下型22の保持用突起224及び保持用突起225によって折り型2を支持しながら直交X−Y平面におけるX方向及びY方向の力を加えるので、折り型2に余分な負荷を与えることなく折り加工動作を行うことができる。
また、折り型2の小コマ202のX方向の長さがコマ201の半分に形成されることにより、上記折り加工動作中、支持点221a,221b及び補助支持点222a,222bの位置が常に折り型2の高さ方向中央に位置する。このため、最も適切かつ無駄の無い位置で折り型2に力を加えることができる。さらに、折り型2の上型21及び下型22は、複数のステンレス板206と、複数のステンレス板206に跨ってステンレス板206の表面を被覆するPPフィルム207とによって構成されるので、耐久性に富み、かつ、シート16に確実な折り目を形成することができる。
また、折り型2の上型21及び下型22は、いずれも、X方向に偶数個のコマ201が並び、かつ、Y方向に奇数個のコマ201が並ぶよう構成されたものであるから、上述した折り加工動作中、X方向においてほぼ左右対称に変形し、スムーズに折り畳むことができる。また、X方向及びY方向において奇数個のコマ201を覆うようにシート16を載せて折り型2を折り畳んだ場合、シート16に形成される折り目は、折り畳み動作及び展開動作が最も容易で有用性に富む形状である。
さらに、折り機11においては、折り加工動作中に、保持用突起224と保持用突起225との間に上方からガイドピン121を挿入し、ガイドピン121によって保持用突起224及び保持用突起225に対してX方向の力を加える構成としたので、折り型2を、ゆがみなく正確に折り畳むことができる。また、折り機11においては、ガイドピン121を、折り型2のX方向における収縮に合わせて収縮するパンタグラフ123により支持する構成とした場合、パンタグラフ123の収縮動作によってガイドピン121をX方向に移動させることで、Y方向強制支持部に対してX方向の力を加えることができる。これにより、ガイドピン121の動作を正確に制御することができ、より高い精度でシート16に折り目を形成することができる。
また、折り機11は、上記折り加工動作中、突き上げピン132によって折り型2のヒンジ部208を下方から押し上げてヒンジ部208をわずかに屈曲させるので、折り型2の全てのヒンジ部208が望ましい方向に屈曲する。これにより、一部のヒンジ部208が屈曲しないまま折り型2が折り畳まれて折り目の形成が不完全になるという不具合を完全に防止することができ、高い精度で確実に、シート16に折り目を形成できる。
また、折り機11は、上記折り加工動作中、ウエイト122によって上型21に対して上方から押圧力を加えるので、シート16の弾性により上型21が持ち上がるという不具合を完全に防止し、シート16の折り目を高い精度で確実に形成できる。
また、折り機11においては、ウエイト122の先端に、上型21と接触する押圧板124が回転自在に配設されているので、ウエイト122を折り畳み動作中における折り型2の複雑な動きに完全に追従させることができ、折り型2の変形を阻害することなく、適切に上方から押圧することができる。
また、折り機11において、ウエイト122を、折り型2のX方向における収縮に合わせて収縮するパンタグラフ123によって支持する構成としたので、ウエイト122を、折り畳み動作中における折り型2の複雑な動きに完全に追従させることができる。
また、折り機11は、上記折り加工動作中にパンタグラフ123を所定のタイミングで上昇させるので、パンタグラフ123を上昇させることによってガイドピン121及びウエイト122を速やかに折り型2から離隔させることができる。
また、シート折り加工装置10が備える畳み機14は、シート16に形成された折り目のうちX方向に沿って延びる複数の折り目に対し、当該折り目が谷折りとなる側から各々当接する複数のブレード141a,141b,141cを、溝カム142a,142b,142cに従って移動させる構成としたので、シート16を折り目に従って折り畳んで押圧力を加えることにより、より強い折り癖を付けることができる。また、折り目に対して谷折りとなる側からブレード141a,141b,141cを当接させることにより、折り目の幅を広げることなく折り目を強化することができる。
また、シート折り加工装置10は、プレス機15によって、折り目が形成されたシート16を圧縮するので、シート16に形成された折り目を非常に強く、容易に消失しないものとすることができる。
なお、上記の実施の形態において、上型21及び下型22は、ステンレス板206とPPフィルム207とによって構成されるものとしたが、例えば、ステンレス板206に代えてその他の金属板を用いることも可能であるし、PPフィルム207に代えて他の合成樹脂のフィルムを用いることも可能である。また、上型21及び下型22におけるコマ201の数についても適宜変更可能であり、その他の細部構成についても、本発明の趣旨を損なうことのない範囲において、適宜変更可能である。
本発明を適用した折り加工方法、及び、この折り加工方法で用いる折り型を示す図である。 図1に示す折り型のうち上型の構成を示す図である。 図1に示す折り型のうち下型の構成を示す図である。 図1に示す折り型の細部構成を示す図である。 図4のA−A’線における断面図である。 図1に示す折り型を収縮させた状態を示す側面図である。 図1に示す折り型の、折り加工の過程における形状変化の様子を示す図である。 図7に示す形状変化に伴う支持点の軌跡を示す図である。 図1に示す折り型を用いたシート折り加工装置の概略構成を示す斜視図である。 図1に示す折り型にシートをセットした状態を示す平面図である。 図1に示す折り型を用いたシート折り加工装置の概略構成を示す斜視図である。 図9及び図11に示す折り機の構成を示す斜視図である。 図12に示す折り機の要部拡大斜視図である。 図12に示す折り機の要部拡大斜視図である。 図12に示す折り機の動作状態を示す要部拡大正面図である。 図12に示す折り機の動作状態を示す要部拡大正面図である。 図12に示す折り機の動作状態を示す要部拡大正面図である。 図9及び図11に示す畳み機の構成を示す平面図である。 図18に示す畳み機の動作状態を示す平面図である。 図9及び図11に示すプレス機の構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 シート折り加工装置
11 折り機
12 上型保持部
120 上型保持台
121 ガイドピン
122 ウエイト
123 パンタグラフ
124 押圧板
13 下型保持部
131 下型受け台
132 突き上げピン
133 下型支持バー
134 Y方向強制バー
135 下型連結部
14 畳み機
141a,141b,141c ブレード
142a,142b,142c 溝カム
143 ブレード台座
143a 突起
144 ブレード支持バー
15 プレス機
16 シート
2 折り型
21 上型
22 下型
206 ステンレス板
207 PPフィルム
208 ヒンジ部
211a,211b 吊り支持部
221 支持点
222 補助支持点
223 曲がり強制用支持点
221a,221b 支持部
222a,222b 補助支持部
223a,223b 曲がり強制用支持部
224,225 保持用突起
224a Y方向強制支持部

Claims (19)

  1. シートを折り畳むシート折り加工装置であって、
    重ね合わせることが可能な一対の上型と下型とからなる折り型を備え、
    前記上型及び前記下型は、平行四辺形の複数の平板部と、隣り合う前記平板部を連結するヒンジ部とによって構成され、前記複数の平板部は、直交X−Y平面におけるX方向には底辺が一直線をなすように並べられ、かつ、Y方向には隣り合う前記平板部の斜辺が連続しかつ互いに異なる方向に傾くよう並べられており、
    前記折り型の上型及び下型のいずれか一方若しくは両方は、当該上型又は下型の前記Y方向中央又はその近傍の位置において、前記X方向端部の前記平板部から突出する支持部を有し、
    前記折り型の上型と下型との間に前記シートを挟んだ状態で、前記折り型を前記支持部を介して支持しながら折り畳むことによって前記シートに折り目を形成すること、
    を特徴とするシート折り加工装置。
  2. 前記折り型の上型及び下型のいずれか一方若しくは両方は、当該上型又は下型の前記Y方向端部近傍の位置において、前記X方向端部の前記平板部から突出するY方向強制部を有し、
    前記折り型を折り畳む際に、前記支持部を介して前記折り型に対して前記直交X−Y平面におけるX方向の力を加え、前記Y方向強制部を介して前記Y方向の力を加えること、
    を特徴とする請求項1記載のシート折り加工装置。
  3. 前記上型及び前記下型における前記X方向端部に位置する平板部は、前記X方向の長さが、他の前記平板部の半分に形成されたことを特徴とする請求項1または2記載のシート折り加工装置。
  4. 前記折り型の上型及び下型のいずれか一方若しくは両方は、当該上型又は下型の前記Y方向端部に位置する前記平板部から突出する突起を有し、
    前記折り型を折り畳む際に、前記直交X−Y平面におけるY方向の力を前記突起を介して加えること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のシート折り加工装置。
  5. 前記上型及び前記下型は、前記平板部とほぼ相似形の複数の金属板と、複数の前記金属板に跨って前記金属板の表面を被覆する樹脂製フィルムとによって構成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のシート折り加工装置。
  6. 前記上型及び前記下型は、いずれも、前記X方向に偶数個の前記平板部が並び、かつ、前記Y方向に奇数個の前記平板部が並ぶよう構成されたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のシート折り加工装置。
  7. 前記下型は、前記Y方向端部に位置する前記平板部から突出するY方向強制支持部を備え、
    前記Y方向強制支持部は、前記Y方向に延びるY方向直線部を有するものであって、
    前記Y方向直線部に当接する棒状部材によって前記下型を下方から支持することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のシート折り加工装置。
  8. 前記Y方向強制支持部は、前記Y方向直線部の基端側から前記X方向に延びるX方向直線部とを有するものであって、
    前記折り型を折り畳む際に、前記棒状部材を前記Y方向強制支持部の前記X方向直線部に当接させて前記Y方向の力を加えること、
    を特徴とする請求項7記載のシート折り加工装置。
  9. 前記折り型を折り畳む際に、隣り合う前記Y方向強制支持部の間に上方からガイド部材を挿入し、当該ガイド部材によって前記Y方向強制支持部に対して前記X方向の力を加えることを特徴とする請求項7または8記載のシート折り加工装置。
  10. 前記ガイド部材を、前記折り型の前記X方向における収縮に合わせて収縮するパンタグラフ機構により支持することを特徴とする請求項9記載のシート折り加工装置。
  11. 前記折り型を折り畳む際に、突き上げ部材により前記折り型の前記ヒンジ部を下方から押し上げることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のシート折り加工装置。
  12. 前記折り型を折り畳む際に、押圧部材によって前記上型に対して上方から押圧力を加えることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のシート折り加工装置。
  13. 前記押圧部材の先端には、前記上型と接触する押圧板が回転自在に配設されたことを特徴とする請求項12記載のシート折り加工装置。
  14. 前記押圧部材を、前記折り型の前記X方向における収縮に合わせて収縮するパンタグラフ機構によって支持することを特徴とする請求項12または13記載のシート折り加工装置。
  15. 前記折り型を折り畳む際に、前記パンタグラフ機構を所定のタイミングで上昇させることを特徴とする請求項10または14記載のシート折り加工装置。
  16. 前記折り目が形成された前記シートを前記折り目に従って折り畳んで押圧力を加える畳み機をさらに備え、
    前記畳み機は、前記シートに形成された前記折り目のうち前記X方向に沿って延びる複数の前記折り目に対し、当該折り目が谷折りとなる側から各々当接する複数のブレードと、
    前記複数のブレードを、前記シートを折り畳みながら互いに近接するよう移動させる溝カム機構とを備えることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のシート折り加工装置。
  17. 前記折り目が形成された前記シートを、折り畳まれた状態で圧縮するプレス機をさらに備えることを特徴とする請求項1から16のいずれかに記載のシート折り加工装置。
  18. シートを折り畳んで折り畳みシートを製造する折り畳みシートの製造方法であって、
    重ね合わせることが可能な一対の上型と下型とからなる折り型を用い、
    前記上型及び前記下型は、平行四辺形の複数の平板部と、隣り合う前記平板部を連結するヒンジ部とによって構成され、前記複数の平板部は、直交X−Y平面におけるX方向には底辺が一直線をなすように並べられ、かつ、Y方向には隣り合う前記平板部の斜辺が連続しかつ互いに異なる方向に傾くよう並べられており、
    前記折り型の上型及び下型のいずれか一方若しくは両方は、当該上型又は下型の前記Y方向中央又はその近傍の位置において、前記X方向端部の前記平板部から突出する支持部を有し、
    前記折り型の上型と下型との間に前記シートを挟んだ状態で、前記折り型を前記支持部を介して支持しながら折り畳むことによって前記シートに折り目を形成すること、
    を特徴とする折り畳みシートの製造方法。
  19. 請求項1から17のいずれかに記載のシート折り加工装置によってシートを折り畳むことにより、折り畳みシートを製造することを特徴とする折り畳みシートの製造方法。
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