JP2005096217A - 表皮付き発泡成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表皮付き発泡成形品の製造コストの大幅な低減を図り得るようにする。
【解決手段】成形型の成形面に第1の合成樹脂原料をスプレー塗布して、この第1の合成樹脂原料を硬化させることで所要厚の表皮を成形する。成形面に成形された表皮との間に空間が画成されるように、別途成形した基材を成形型へセットする。基材に予め開設した各開口を介して、表皮の裏面に第2の合成樹脂原料をスプレー塗布する。第2の合成樹脂原料を空間内で発泡・硬化させることで、表皮および基材の間で発泡体を成形する。発泡体が硬化することで、基材、表皮および発泡体により3層構造をなす表皮付き発泡成形品の成形が完了する。
【選択図】図1

Description

本発明は、表皮付き発泡成形品の製造方法に関し、更に詳細には、表皮と基材およびこれらの間に介在させた発泡体とからなる表皮付き発泡成形品の製造方法に関するものである。
乗用車等の乗員室内に設置されるインストルメントパネル、フロアコンソール、ドアパネル、ピラーガーニッシュ等の車両内装部材は、(1)所要形状に成形した合成樹脂製の基材単体からなる単層構造タイプ、(2)基材および基材の外側に被着した表皮材からなる2層構造タイプ、(3)基材、表皮材、およびこれら基材と表皮材との間に介在される発泡体からなる3層構造タイプ、等が実施に供されている。このうち、(3)の3層構造タイプの車両内装部材は、基材、表皮材および発泡体から構成されることから、一般的に「表皮付き発泡成形品」と称することができる。なお、ソファや椅子等の家具や事務用品も、このような表皮付き発泡成形品に含まれる。
ここで前述した表皮付き発泡成形品を構成する基材は、PP(ポリプロピレン)やABS等の合成樹脂を材質とし、公知のインジェクション成形技術に基づいて成形される合成樹脂成形品である。また表皮は、PVC、TPO、TPU、PU等の合成樹脂を材質とし、公知の真空成形技術、パウダースラッシュ成形技術またはスプレー成形技術等に基づいて成形される合成樹脂成形品である。そして発泡体は、基材および表皮を予め所要形状に成形したもとで、これら基材および表皮の間に注入したPU等の発泡樹脂原料を発泡・硬化させることで、基材と表皮との間に介在するように成形される。なお、このような表皮付き発泡成形品は、例えば特許文献1に開示されている。
特開2002−052548号公報
ところで、前述した基材、表皮および発泡体から構成される表皮付き発泡成形品では、(a)基材を成形するための基材成形型(インジェクション成形型)、(b)表皮を成形するための表皮成形型(真空成形型、パウダースラッシュ成形型、スプレー成形型)、(c)発泡体を成形するための発泡成形型、を夫々製作する必要がある。すなわち、従来の表皮付き発泡成形品の製造方法では、少なくとも基材成形型、表皮成形型および発泡成形型の合計3種類の成形型を製作・準備することになり、設備費用およびこれらのメンテナンス費用が嵩むようになることから、表皮付き発泡成形品の製造コストアップを招来する課題を内在していた。
また発泡体は、基材と表皮との間に画成される空間内で発泡樹脂原料を発泡・硬化させて成形するようになっているため、この発泡体の成形時には基材および表皮に対し、概ね200kPa程度の発泡圧が加わるようになる。このため発泡成形型50は、例えば図17(a)に例示するように、表皮14をセット保持するための第1成形型52および基材12をセット保持するための第2成形型54から構成され、これら第1成形型52および第2成形型54を相互に近接させて型閉めし得る構造となっている。従って、発泡体16の発泡成形時には、図17(b)に例示するように、表皮14および基材12が発泡圧で変形しないように、相互型閉めした第1成形型52および第2成形型54でバックアップするようになっている。このため従来の発泡成形型50では、所要の剛性を有する構造に設計される第1成形型52および第2成形型54を具備することから、型製作費用が嵩んで表皮付き発泡成形品10の更なる製造コストアップの要因となっていた。
従って本発明では、発泡体をスプレー成形技術に基づいて成形するようにすることで、表皮成形型と発泡成形型とを兼用可能としたり、或いは発泡成形型の構造簡素化を可能とし、これにより製造コストの大幅な低減を図り得るようにした表皮付き発泡成形品の製造方法を提供することを目的とする。
前述した課題を解決し、所期の目的を達成するため本発明は、表皮と基材およびこれらの間に介在させた発泡体とからなる表皮付き発泡成形品の製造方法であって、
成形型の成形面に第1の合成樹脂原料をスプレー塗布して、この第1の合成樹脂原料を硬化させることで所要厚の表皮を成形し、
この成形面に成形された表皮との間に適宜の空間が画成されるように、別途成形した合成樹脂製の基材を成形型へセットし、
この基材に予め開設した各開口を介して、表皮の裏面に第2の合成樹脂原料をスプレー塗布し、
第2の合成樹脂原料を空間内で発泡・硬化させることで、表皮および基材の間で発泡体を成形するようにしたことを特徴とする。
同じく前述した課題を解決し、所期の目的を達成するため別の発明は、表皮と基材およびこれらの間に介在させた発泡体とからなる表皮付き発泡成形品の製造方法であって、
発泡成形型の成形面に、第1の合成樹脂原料から別途成形した合成樹脂製の表皮をセットし、
この成形面にセットした表皮との間に適宜の空間が画成されるように、別途成形した合成樹脂製の基材を発泡成形型へセットし、
この基材に予め開設した各開口を介して、表皮の裏面に第2の合成樹脂原料をスプレー塗布し、
第2の合成樹脂原料を空間内で発泡・硬化させることで、表皮および基材の間で発泡体を成形するようにしたことを特徴とする。
本発明に係る表皮付き発泡成形品の製造方法によれば、表皮と基材と間に介在させる発泡体をスプレー成形技術に基づいて成形するようにしたことにより、この発泡体の発泡成形時の発泡圧が低く抑えられ、表皮を成形するための成形型を、発泡体を成形するための成形型として兼用することが可能となり、この発泡体を成形するための発泡成形型が不要となる。すなわち、表皮付き発泡成形品を製造するに際しては、基材を成形するための基材成形型と、表皮および発泡体を成形するための成形型との2つの成形型を準備すればよいこととなり、発泡体を成形する発泡成形型の製作費用の全てが削減され、これに伴って表皮付き発泡成形品の製造コストの大幅な低減を図り得る有益な効果を奏する。
また、別の発明に係る表皮付き発泡成形品の製造方法によれば、表皮と基材と間に介在させる発泡体をスプレー成形技術に基づいて成形するようにしたことにより、この発泡体の発泡成形時の発泡圧が低く抑えられ、発泡体を成形するための発泡成形型の構造を簡素化できる。すなわち、表皮付き発泡成形品を製造するに際しては、基材を成形するための基材成形型と、表皮を成形するための表皮成形型と、発泡体を成形するための発泡成形型との3つの成形型を準備するものの、発泡成形型の構造簡素化によりこの発泡成形型の製作費用が大きく削減され、これに伴って表皮付き発泡成形品の製造コストの低減を図り得る有益な効果を奏する。
次に、本発明に係る表皮付き発泡成形品の製造方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、後述する実施例では、図17(b)に例示した表皮付き発泡成形品10と基本的に同一形状をなす表皮付き発泡成形品を製造する場合を例示する。
本発明に係る表皮付き発泡成形品の製造方法は、後述する実施例で例示するように、発泡体16をスプレー成形技術に基づいて成形することを前提としている。これにより、表皮14を成形するための成形型および発泡体16を成形するための成形型が兼用可能となったり、或いは発泡体16を成形するための成形型の構造簡素化が可能となり、表皮付き発泡成形品10の製造コストの大幅な低減を図り得るようにしたものである。
(第1実施例)
図1は、第1実施例に係る表皮付き発泡成形品の製造方法を概略図示したブロック図である。この第1実施例の製造方法は、具体的に次の各作業工程から構成されている。すなわち、
(1)成形型20の成形面22に第1の合成樹脂原料U1をスプレー塗布して、この第1の合成樹脂原料U1を硬化させることで所要厚の表皮14を成形する(第1工程S1、図3)。
(2)成形型20の成形面22に成形された表皮14との間に適宜の空間18が画成されるように、別途成形した合成樹脂製の基材12を該成形型20へセットする(第2工程S2、図4)。
(3)この基材12に予め開設した各開口12Aを介して、表皮14の裏面に第2の合成樹脂原料U2をスプレー塗布する(第3工程S3、図6)。
(4)第2の合成樹脂原料U2を空間18内で発泡・硬化させることで、表皮14および基材12の間で発泡体16を成形する(第4工程S4、図7)。
(5)成形が完了した表皮付き発泡成形品10を、成形型20の成形面22から脱型する(第5工程S5、図8)。
すなわち第1実施例の製造方法は、表皮14の成形および発泡体16の成形を同一の成形型20により行なうようになっており、これにより図17に例示したような発泡成形型50を不要とすることを特徴としている。この成形型20は、公知の電鋳技術に基づいて製作された電鋳型であって、図2に略示するように、表皮付き発泡成形品10の外面意匠形状と同一形状に形成された凹状の成形面22と、この成形面22の外郭に位置して基材12をセット固定するためセット面24とを有すると共に、成形面22の背面には成形面22の温度調整を図るための温調パイプ26が敷設されている。なお成形面22には、表皮14の表面模様を転写再現するための模様が形成されている。
第1工程S1は、図3に例示するように、温調パイプ26へ熱媒体を流通させて成形面22を所定温度(65℃程度)に加熱保持したもとで、この成形面22に第1のスプレーガンSG1を利用して第1の合成樹脂原料U1を所要厚(1.0〜1.5mm)スプレー塗布し、所要厚の表皮14を成形する工程である。成形面22に付着した第1の合成樹脂原料U1は、硬化促進に最適な温度に保持されていることにより塗布直後から硬化し始めるようになり、適宜時間経過後には成形面22に所要厚の表皮14が成形される。ここで第1の合成樹脂原料U1は、例えば所定色に着色された無発泡ソフトタイプで、耐候性、耐光性、耐熱性、耐湿性、耐摩耗性等に優れた高機能のポリウレタンを成形し得るものとされている。従って、第1の合成樹脂原料U1の硬化により成形面22に成形された表皮14は、厚みT1=1.0〜1.5mmであり、硬化した単体での硬度は70〜75(ショアA硬度)程度となり、適度の柔軟性を具有するようになる。
第2工程S2は、第1の合成樹脂原料U1のスプレー塗布完了後において、この第1の合成樹脂原料U1の硬化進行中または硬化完了後の適時に、図4に例示するように、図示しないインジェクション成形型において所要形状に別途成形した合成樹脂製の基材12を、成形型20の成形面22に成形された表皮14との間に、適宜間隔(5〜10mm程度)の空間18が画成されるように該成形型20へセットする工程である。この基材12は、成形型20のセット面24に対して適切に位置決め状態において、クランプ等の固定手段28を利用して該成形型20に簡易に固定されるようになっている。
実施例の基材12は、PPやABS等の合成樹脂を材質とし、部位毎に多少の差異はあるものの厚みT2=3〜5mm程度に形成されており、例えば成形面22の凹形状を前提として空間18を画成する凸状部12Bと、この凸状部12Bの外縁に沿って形成された取着片部12Cとが一体的に形成されており、かつ成形面22に成形された表皮14を覆蓋し得る形状・サイズに設定されている。そして、凸状部12Bおよび取着片部12Cには、図5に例示するように、基材12の縦方向および横方向へ所要のピッチP毎に複数の開口12Aが開設されている。これら開口12Aは、後述するように、表皮14の裏面全面に第2の合成樹脂原料U2をスプレー塗布する際に利用されるものであって、この第2の合成樹脂原料U2をスプレーする第2のスプレーガンSG2の挿通を許容し得る開口寸法に形成されている。また、各開口12Aの周囲に立設された円形リブ12Dは、この開口12Aを介して基材12の裏側へ膨出するようになる発泡体16が必要以上に広がるのを防止するためのものである。なおピッチPは、空間18の形状・容積や表皮14のサイズ等により異なるが、一般的には100mm程度に設定されている。
第3工程S3は、成形型20に対する基材12のセット完了後において、図6に例示するように、基材12に予め開設した各開口12Aを介し、表皮14の裏面に第2のスプレーガンSG2を利用して第2の合成樹脂原料U2をスプレー塗布する工程である。ここで第2の合成樹脂原料U2は、例えば発泡ソフトタイプで一般的な機能を有するポリウレタンフォームを成形し得るものとされている。このような第2の合成樹脂原料U2から形成された発泡体16は、柔軟性に富んだ特性を具有するようになる。なお、各々の開口12Aにおいての第2の合成樹脂原料U2の塗布量は、当該の開口12Aに対応した部位における空間18の形状・容積等により決定される。
第4工程S4は、図7に例示したように、第2の合成樹脂原料U2を空間18内で発泡・硬化させることで、表皮14および基材12の間で発泡体16を成形する工程である。各開口12Aを介して表皮14の裏面に塗布された第2の合成樹脂原料U2は、この表皮14が成形面22と同等の温度に加熱された状態で硬化していることや、クリームタイムおよび発泡速度を考慮した構成材料の配合調整等により、塗布直後から発泡・硬化が促進されて所要時間経過後には空間18内全体に充満し、基材12および表皮14に接着しながら硬化するようになる。ここで空間18は、各開口12Aを介して大気中に開口して非密閉状態となっているため、この空間18内で発泡しながら膨張する第2の合成樹脂原料U2は、発泡過程でその一部が各開口12Aを介して基材12の裏側へ膨出するようになり、円形リブ12Dの内側またはその周辺部分に露出した状態で硬化するようになる。
そして、成形時における発泡体16の発泡圧は、図17(b)に例示した従来の製造方法における発泡体16の発泡圧(200kPa)よりも大幅に小さくなっている。すなわち、スプレー成形用に構成材料を配合した第2の合成樹脂原料U2は、例えば閉空間での発泡時における発泡圧が概ね1/4程度である50kPa程度までしか上昇せず、各開口12Aで大気中に開口した空間18内で発泡させるようにする本実施例では、発泡時における発泡圧が50kPaより大幅に低いことは明らかである。この程度の発泡圧は、電鋳技術に基づいて製作された成形型20の成形面22およびセット面24や、成形型でバックアップされていない基材12に、歪みや撓み等の変形を発生させる程の強さではない。従って、第1実施例の製造方法では、表皮14を成形するための表皮成形型として実施に供されていた成形型20を、発泡体16を発泡成形するための発泡成形型として兼用することが可能となる。すなわち表皮14は、成形型20の成形面22で全面的にバッグアップされているため発泡圧により変形することはなく、また基材12は、別途の成形型によるバックアップなしでも殆ど変形しない。
第5工程S5は、図8に例示したように、製造された表皮付き発泡成形品10を脱型する工程である。すなわち、発泡体16の成形が完了したら、基材12、表皮14および発泡体16から3層構造に形成された表皮付き発泡成形品10を、成形型20の成形面22から一体的に脱型する。
このように第1実施例に係る表皮付き発泡成形品の製造方法では、表皮14と基材12と間に介在させる発泡体16をスプレー成形技術に基づいて成形するようにしたことにより、この発泡体16の発泡成形時の発泡圧が低く抑えられ、表皮14を成形するための成形型20を発泡体16を成形するための成形型として兼用することが可能となり、この発泡体16を成形するための発泡成形型が不要となる。すなわち、表皮付き発泡成形品10を製造するに際しては、基材12を成形するための図示しない基材成形型と、表皮14および発泡体16を成形するための成形型20との2つの成形型を準備すればよいこととなり、発泡体16を成形する発泡成形型の製作費用の全てが削減され、これに伴って表皮付き発泡成形品10の大幅な製造コストの低減を図り得る。
(第2実施例)
図9は、第2実施例に係る表皮付き発泡成形品の製造方法を概略図示したブロック図である。この第2実施例の製造方法は、具体的に次の各作業工程から構成されている。すなわち、
(1)発泡成形型40の成形面42に、第1の合成樹脂原料U1から別途成形した合成樹脂製の表皮14をセットする(第1工程SS1、図12)。
(2)発泡成形型40の成形面42にセットした表皮14との間に適宜の空間18が画成されるように、別途成形した合成樹脂製の基材12を該発泡成形型40へセットする(第2工程SS2、図13)。
(3)この基材12に予め開設した各開口12Aを介して、表皮14の裏面に第2の合成樹脂原料U2をスプレー塗布する(第3工程SS3、図14)。
(4)第2の合成樹脂原料U2を空間18内で発泡・硬化させることで、表皮14および基材12の間で発泡体16を成形する(第4工程SS4、図15)。
(5)成形が完了した表皮付き発泡成形品10を、発泡成形型40の成形面42から脱型する(第5工程SS5、図16)。
すなわち第2実施例の製造方法は、表皮14の成形を後述の表皮成形型30で行なうと共に発泡体16の成形を発泡成形型40で行なうようになっているものの、この発泡成形型40の構造が図17に例示した発泡成形型50に比べて簡素化し得ることを特徴としている。また、作業工程SS3〜作業工程SS5は、第1実施例の製造方法における作業工程S3〜作業工程S5と基本的に同一となっている(成形型20と発泡成形型40とが異なるだけである)。
ここで、別途成形される表皮14は、例えば真空成形技術に基づいて樹脂シートから成形されたもの、パウダースラッシュ成形技術に基づいて樹脂粉末から成形されたもの、およびスプレー成形技術に基づいてポリウレタンから成形されたもの、の何れでも好適に実施可能であり、この第2実施例ではスプレー成形技術に基づいて成形する場合を例示する。すなわち表皮14は、図10に例示した表皮成形型30(図2に例示した第1実施例の成形型20と基本的に同一構成)を使用して成形されるもので、図11に例示するように、温調パイプ34へ熱媒体を流通させて成形面32を所定温度(65℃程度)に加熱保持したもとで、この成形面32に第1のスプレーガンSG1を利用して第1の合成樹脂原料U1を所要厚(1.0〜1.5mm)スプレー塗布し、この第1の合成樹脂原料U1が硬化することで成形される。そして、第1の合成樹脂原料U1が完全に硬化したら、成形された表皮14を成形面32から剥離させて脱型する。
そして第1工程SS1は、図12に例示するように、図11の前作業工程で成形された表皮14を、発泡成形型40の成形面42にセットする工程である。ここで、第2実施例の製造方法に使用される発泡成形型40は、図17に例示した従来の発泡成形型50における第1成形型52に対応したものであり、この発泡成形型50における第2成形型54を装備しない構造となっている。従って発泡成形型40の製作費用は、従来の発泡成形型50の製作費用の半分以下となっている。そして発泡成形型40は、表皮成形型30の成形面32と同一形状(表皮付き発泡成形品10の外面意匠形状と同一形状)に形成された凹状の成形面42と、この成形面42の外郭に位置して基材12をセット固定するためセット面44とを有しており、表皮14は成形面42に密着的に装着セットされ得る。
第2工程SS2は、発泡成形型40の成形面42に対する表皮14のセット完了後において、図13に例示するように、図示しないインジェクション成形型において所要形状に別途成形した合成樹脂製の基材12を、発泡成形型40の成形面42にセットされた表皮14との間に、適宜間隔(5〜10mm程度)の空間18が画成されるように該発泡成形型40へセットする工程である。この基材12は、発泡成形型40のセット面44に対して適切に位置決め状態において、クランプ等の固定手段46を利用して該発泡成形型40に簡易に固定される。
第3工程SS3は、発泡成形型40に対する基材12のセット完了後において、図14に例示するように、基材12に予め開設した各開口12Aを介し、表皮14の裏面に第2のスプレーガンSG2を利用して第2の合成樹脂原料U2をスプレー塗布する工程である。この第3工程SS3は、第1実施例の製造方法における第3工程S3と同じであるから、ここでは詳細な説明は省略する。
第4工程SS4は、図15に例示したように、第2の合成樹脂原料U2を空間18内で発泡・硬化させることで、表皮14および基材12の間で発泡体16を成形する工程である。この第4工程SS4は、第1実施例の製造方法における第4工程S4と同じであるから、ここでは詳細な説明は省略する。
第5工程SS5は、図16に例示したように、製造された表皮付き発泡成形品10を脱型する工程である。すなわち、発泡体16の成形が完了したら、基材12、表皮14および発泡体16から3層構造に形成された表皮付き発泡成形品10を、発泡成形型40の成形面42から一体的に脱型する。
このように第2実施例に係る表皮付き発泡成形品の製造方法では、表皮14と基材12と間に介在させる発泡体16をスプレー成形技術に基づいて成形するようにしたことにより、この発泡体16の発泡成形時の発泡圧が低く抑えられ、発泡体16を成形するための発泡成形型40の構造を簡素化できる(図17に例示した発泡成形型50における第1成形型52のみを製作すればよい)。すなわち、表皮付き発泡成形品10を製造するに際しては、基材12を成形するための図示しない基材成形型と、表皮14を成形するための表皮成形型30と、発泡体16を成形するための発泡成形型40との3つの成形型を準備するものの、発泡成形型40の構造簡素化によりこの発泡成形型40の製作費用が半分以下に削減されるため、表皮付き発泡成形品10の製造コストの低減を図り得る。
なお、第1実施例および第2実施例の各製造方法では、基材12の取着片部12Cだけを固定手段28,46で成形型20または発泡成形型40へ固定する場合を例示したが、例えばこの固定手段28,46に、基材12の凸状部12Bの裏面(上面)を支持する支持部を追加して形成すれば、基材12の変形を確実に防止することが可能である。
本発明に係る表皮付き発泡成形品の製造方法は、表皮と基材およびこれらの間に介在させた発泡体とからなる表皮付き発泡成形品を好適に製造することが可能であり、この表筆発泡成形品としては、インストルメントパネル、フロアコンソール、ドアパネル、ピラーガーニッシュ等の種々車両内装部材や、ソファや椅子等に代表される家具や事務用品が対象とされ、これらの製造に好適に実施可能である。
第1実施例に係る表皮付き発泡成形品の製造方法を概略図示したブロック図である。 第1実施例の製造方法を実施するにあたり使用される成形型の概略断面図である。 図1における第1工程S1の作業状態を示した説明断面図である。 図1における第2工程S2の作業状態を示した説明断面図である。 基材の部分斜視図であって、この基材に開設した開口を示している。 図1における第3工程S3の作業状態を示した説明断面図である。 図1における第4工程S4の作業状態を示した説明断面図である。 図1における第5工程S5の作業状態を示した説明断面図である。 第2実施例に係る表皮付き発泡成形品の製造方法を概略図示したブロック図である。 表皮成形型の概略断面図である。 図10に例示した表皮成形型により表皮を成形している状態を示した説明面図である。 図9における第1工程SS1の作業状態を示した説明断面図であって、図11で成形した表皮を成形面にセットした状態を示している。 図9における第2工程SS2の作業状態を示した説明断面図である。 図9における第3工程SS3の作業状態を示した説明断面図である。 図9における第4工程SS4の作業状態を示した説明断面図である。 図9における第5工程SS5の作業状態を示した説明断面図である。 従来の発泡成形型の一例を示した説明断面図であって、(a)は、表皮をセットした第1成形型および基材をセットした第2成形型を型閉め前状態で示し、(b)は、表皮および基材を第1成形型および第2成形型でバックアップしたもとで発泡体を成形している状態を示している。
符号の説明
10 表皮付き発泡成形品
12 基材
12A 開口
14 表皮
16 発泡体
18 空間
20 成形型
22 成形面
30 表皮成形型
40 発泡成形型
42 成形面
U1 第1の合成樹脂原料
U2 第2の合成樹脂原料

Claims (4)

  1. 表皮(14)と基材(12)およびこれらの間に介在させた発泡体(16)とからなる表皮付き発泡成形品(10)の製造方法であって、
    成形型(20)の成形面(22)に第1の合成樹脂原料(U1)をスプレー塗布して、この第1の合成樹脂原料(U1)を硬化させることで所要厚の表皮(14)を成形し、
    この成形面(22)に成形された表皮(14)との間に適宜の空間(18)が画成されるように、別途成形した合成樹脂製の基材(12)を成形型(20)へセットし、
    この基材(12)に予め開設した各開口(12A)を介して、表皮(14)の裏面に第2の合成樹脂原料(U2)をスプレー塗布し、
    第2の合成樹脂原料(U2)を空間(18)内で発泡・硬化させることで、表皮(14)および基材(12)の間で発泡体(16)を成形するようにした
    ことを特徴とする表皮付き発泡成形品の製造方法。
  2. 表皮(14)と基材(12)およびこれらの間に介在させた発泡体(16)とからなる表皮付き発泡成形品(10)の製造方法であって、
    発泡成形型(40)の成形面(42)に、第1の合成樹脂原料(U1)から別途成形した合成樹脂製の表皮(14)をセットし、
    この成形面(42)にセットした表皮(14)との間に適宜の空間(18)が画成されるように、別途成形した合成樹脂製の基材(12)を発泡成形型(40)へセットし、
    この基材(12)に予め開設した各開口(12A)を介して、表皮(14)の裏面に第2の合成樹脂原料(U2)をスプレー塗布し、
    第2の合成樹脂原料(U2)を空間(18)内で発泡・硬化させることで、表皮(14)および基材(12)の間で発泡体(16)を成形するようにした
    ことを特徴とする表皮付き発泡成形品の製造方法。
  3. 表皮(14)は、真空成形技術、パウダースラッシュ成形技術、またはスプレー成形技術の何れかに基づいて表皮成形型(30)で成形される請求項2記載の表皮付き発泡成形品の製造方法。
  4. 空間(18)は、基材(12)の各開口(12A)を介して大気中に開口しており、この空間(18)内で発泡・硬化する第2の合成樹脂原料(U2)は、その一部が各開口(12A)を介して基材(12)の裏側へ膨出するようになっている請求項1〜3の何れかに記載の表皮付き発泡成形品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008119995A (ja) * 2006-11-14 2008-05-29 Inoac Corp 表皮付き発泡成形品の製造方法と発泡成形型

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JP2008119995A (ja) * 2006-11-14 2008-05-29 Inoac Corp 表皮付き発泡成形品の製造方法と発泡成形型

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