JP2005096061A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、歯車状の工具が取り付けられた工具軸を回転させる工具軸モータとワークが取り付けられたワーク軸を回転させるワーク軸モータとを工具とワークの歯数逆数比の回転速度で同期制御しながら、工具軸とワーク軸の軸間距離を短くして工具とワークをかみ合わせて加工を行なう歯車同期加工装置及びその制御方法に関する。
歯車同期加工は、歯車状の工具とワークを同期回転させて歯のかみ合い位相を保った状態で、軸間距離を短くしていくことで工具とワークの歯をかみ合わせ、かみ合いながらの回転で生じる相対運動を利用した除去加工によって工具の形状をワークに転写する加工法であり、工具によって、ホビング、シェービング、ホーニング、ラッピングなどに分類される。例えば、非特許文献1では、2種類の同期加工方法が示されている。
従来の加工について、図を用いて説明する。
図9は、工具軸とワーク軸に同期した指令パルスを出力する指令パルス分配方式による加工装置の構成を示す。図9において、歯車の形状をした工具1とワーク2は角度をつけてかみ合うように回転する。工具1は工具軸モータ3と工具軸モータドライバ4によって位置制御により駆動され、ワーク2はワーク軸モータ5とワーク軸モータドライバ6によって位置制御により駆動される。ここで位置指令は以下のように作成される。まずNC指令実行部7が、加速後一定速となりその後減速する位置指令を作成し、パルス分配部8で工具軸とワーク軸の軸速度が工具1とワーク2の歯数の逆数比となるように位置指令を係数倍し、工具軸モータドライバ4とワーク軸モータドライバ6に同期して指令する。これにより、工具1とワーク2のかみ合い位相が保たれたまま回転する。この状態で、NC指令実行部7からの指令により、図示していない切り込み軸モータおよびモータドライバとボールねじ等を用いて工具軸とワーク軸の軸間距離を短くすると、工具1とワーク2の歯が順を追ってかみ合いながら工具1の形状がワーク2に転写される。
図9は、工具軸とワーク軸に同期した指令パルスを出力する指令パルス分配方式による加工装置の構成を示す。図9において、歯車の形状をした工具1とワーク2は角度をつけてかみ合うように回転する。工具1は工具軸モータ3と工具軸モータドライバ4によって位置制御により駆動され、ワーク2はワーク軸モータ5とワーク軸モータドライバ6によって位置制御により駆動される。ここで位置指令は以下のように作成される。まずNC指令実行部7が、加速後一定速となりその後減速する位置指令を作成し、パルス分配部8で工具軸とワーク軸の軸速度が工具1とワーク2の歯数の逆数比となるように位置指令を係数倍し、工具軸モータドライバ4とワーク軸モータドライバ6に同期して指令する。これにより、工具1とワーク2のかみ合い位相が保たれたまま回転する。この状態で、NC指令実行部7からの指令により、図示していない切り込み軸モータおよびモータドライバとボールねじ等を用いて工具軸とワーク軸の軸間距離を短くすると、工具1とワーク2の歯が順を追ってかみ合いながら工具1の形状がワーク2に転写される。
図10は、工具軸、ワーク軸のいずれか一方に指令を与え、それをマスターとして他方はマスターのフィードバック値から同期した指令を作成するマスタースレーブ方式の加工装置の構成を示す。図10は工具軸をマスターとした例である。図10の1から7は図9と同一であり説明を省略する。ここで位置指令は以下のように作成される。まずNC指令実行部7が、加速後一定速となりその後減速する位置指令を作成し、工具軸モータドライバ4に指令する。工具軸モータドライバ4によって駆動された工具軸モータ3の回転角度を、工具軸モータ3に内蔵されたエンコーダ11によって検出する。歯数比変換部12で工具軸モータ3とワーク軸モータ5の回転速度が歯数の逆数比となるように検出した回転角度を係数倍し、ワーク軸モータドライバ6に指令として与えることにより、工具1とワーク2は同期し、かみ合い位相が保たれたまま回転する。
これらの方法により、歯車の同期加工では、工具1とワーク2のかみ合い位相を保つことで工具1の形状をワークに転写することができる。ここでその過程を図を用いて詳しく説明する。
図11は工具とワークのある歯面同士の接触を表し、点線が目標位置、実線が実際の位置を表す。なお、図では簡単のため工具のみが目標値からずれるように記載してあるが、実際には目標値からのずれは工具軸とワーク軸に分配される。
工具とワークの接触力は通常サーボ力よりも大きいため、削り代があると、削り代に押される形で工具とワークの相対位置がほぼ削り代の分だけ目標位置とずれる。工具とワークが目標位置とずれると、工具モータドライバおよびワーク軸モータドライバの位置制御によって目標位置に合わせようとする向きにトルクが働き、押し付け力が発生する。この押し付け力によって、工具がワークを切削あるいは研削の除去加工を行なう。
図12は、それぞれの歯の削り代にばらつきがあったときの加工を示す。ワークの前加工状態では精度が悪いため歯毎に削り代の大きさが異なっていることが多い。
図12(a)のグラフが各歯の削り代の大きさを示す。図12(b)は削り代が小さい歯があたっているときを、図12(c)は削り代が大きい歯があたっているときを示す。目標値からのずれは、ほぼ削り代分と考えて良く、一般的な位置比例制御を用いたときは目標値のずれに比例した制御力が発生するので、押し付け力も削り代の大きさに比例する。さらに通常の工具においては、押し付け力が大きい程除去量も大きいため、削り代が大きい程除去量が大きくなり、結果として、図12(d)に示すように、削り代のばらつきはなくなり工具の形状が転写される。
「低騒音歯車加工を目指した同期ギアシェービング盤」、三菱重工技報、三菱重工業株式会社、2002年7月、Vol.39、No.4、P.212−215
図12(a)のグラフが各歯の削り代の大きさを示す。図12(b)は削り代が小さい歯があたっているときを、図12(c)は削り代が大きい歯があたっているときを示す。目標値からのずれは、ほぼ削り代分と考えて良く、一般的な位置比例制御を用いたときは目標値のずれに比例した制御力が発生するので、押し付け力も削り代の大きさに比例する。さらに通常の工具においては、押し付け力が大きい程除去量も大きいため、削り代が大きい程除去量が大きくなり、結果として、図12(d)に示すように、削り代のばらつきはなくなり工具の形状が転写される。
「低騒音歯車加工を目指した同期ギアシェービング盤」、三菱重工技報、三菱重工業株式会社、2002年7月、Vol.39、No.4、P.212−215
従来の方法では、加工力が目標値からのずれをなくそうとする位置制御力であり、その大きさは位置偏差量とループゲインで決まるため、大きさを直接管理することは出来ない。そのため以下の問題が生じる。
(1)工具の特性によって押し付け力がある値を下回ると、すべりや工具のたわみを生じるだけで除去量がゼロになる場合があるが、通常の位置制御では、目標位置からの偏差と押し付け力が比例しているためある偏差のときに押し付け力が除去加工を行わない押し付け力となり、それ以上は加工が行われず、偏差すなわち削り代が残ってしまう。
(2)削り代が想定した以上に大きいときに過剰な押し付け力が発生し、歯車の歯がゆがんで加工精度が悪化したり工具の寿命が短くなったりする。この問題に対して制御力に上限を設けて対応すると、上限以上の削り代に対して一定の除去量になるため、削り代のばらつきを修正する効果が低減されてしまう。
(3)従来の方法は同期原点の精度が良くないと加工精度が悪くなるため、同期原点合わせのために特別な手順やセンサを必要とする。
(4)工具とワークのかみ合わせの位相に誤差がある場合は、かみ合わせ位相に誤差を生じた状態で同期して加工するため、ワークの歯面の両側に加わる力が均等にならず、一方の歯面に偏った加工となり、歯面の両側を均等に加工をすることができない。
図4は工具とワークの歯面のかみ合わせ位相を示す。図4(b)は、工具とワークのかみ合わせが互いの歯の中心線上にあって、かみ合わせ位相が合っている場合である。このかみ合わせ位置を工具とワークの同期基準点として加工すると、工具はワーク歯面のR面およびL面を均等に加工する。これに対し、図4(a)は、工具の歯の中心が、回転方向に対し後方に移動している。このかみ合わせ位置を工具とワークの同期基準点として加工すると、工具はワーク歯面のR面を多く除去し、L面は、削り残しを生じる。図4(c)は、図4(a)とは逆に、工具の歯の中心が、回転方向に対し前方に移動している。このかみ合わせ位置を工具とワークの同期基準点として加工した場合、工具は、ワーク歯面のL面を多く除去することになる。
工具のみ駆動し、ワークは工具に従属して回転する非同期の加工方式の場合は、常に図4(c)の状態で加工される。そのため、ワーク歯面のR面が加工不足となる。非同期加工では、R面の加工不足を回避するため、L面加工後に工具を逆回転することにより、図4(a)の状態でワーク歯面のR面を加工する工程が設けられている。
同期加工においては、図4(b)の状態で加工を行なうことによって、ワーク歯面の両側を均等に除去することが可能となり、前記非同期の加工にて行なっていた逆回転での加工工程を省くことができる。しかし、実際には、工具とワークのかみ合わせの位相誤差のため、図4(a)や図4(c)のように、ワーク歯面に対し偏った加工を行なうことがあり、ワーク歯面のR面が多く除去されたり、あるいはL面が多く除去されたりして加工精度が安定しない。
(1)工具の特性によって押し付け力がある値を下回ると、すべりや工具のたわみを生じるだけで除去量がゼロになる場合があるが、通常の位置制御では、目標位置からの偏差と押し付け力が比例しているためある偏差のときに押し付け力が除去加工を行わない押し付け力となり、それ以上は加工が行われず、偏差すなわち削り代が残ってしまう。
(2)削り代が想定した以上に大きいときに過剰な押し付け力が発生し、歯車の歯がゆがんで加工精度が悪化したり工具の寿命が短くなったりする。この問題に対して制御力に上限を設けて対応すると、上限以上の削り代に対して一定の除去量になるため、削り代のばらつきを修正する効果が低減されてしまう。
(3)従来の方法は同期原点の精度が良くないと加工精度が悪くなるため、同期原点合わせのために特別な手順やセンサを必要とする。
(4)工具とワークのかみ合わせの位相に誤差がある場合は、かみ合わせ位相に誤差を生じた状態で同期して加工するため、ワークの歯面の両側に加わる力が均等にならず、一方の歯面に偏った加工となり、歯面の両側を均等に加工をすることができない。
図4は工具とワークの歯面のかみ合わせ位相を示す。図4(b)は、工具とワークのかみ合わせが互いの歯の中心線上にあって、かみ合わせ位相が合っている場合である。このかみ合わせ位置を工具とワークの同期基準点として加工すると、工具はワーク歯面のR面およびL面を均等に加工する。これに対し、図4(a)は、工具の歯の中心が、回転方向に対し後方に移動している。このかみ合わせ位置を工具とワークの同期基準点として加工すると、工具はワーク歯面のR面を多く除去し、L面は、削り残しを生じる。図4(c)は、図4(a)とは逆に、工具の歯の中心が、回転方向に対し前方に移動している。このかみ合わせ位置を工具とワークの同期基準点として加工した場合、工具は、ワーク歯面のL面を多く除去することになる。
工具のみ駆動し、ワークは工具に従属して回転する非同期の加工方式の場合は、常に図4(c)の状態で加工される。そのため、ワーク歯面のR面が加工不足となる。非同期加工では、R面の加工不足を回避するため、L面加工後に工具を逆回転することにより、図4(a)の状態でワーク歯面のR面を加工する工程が設けられている。
同期加工においては、図4(b)の状態で加工を行なうことによって、ワーク歯面の両側を均等に除去することが可能となり、前記非同期の加工にて行なっていた逆回転での加工工程を省くことができる。しかし、実際には、工具とワークのかみ合わせの位相誤差のため、図4(a)や図4(c)のように、ワーク歯面に対し偏った加工を行なうことがあり、ワーク歯面のR面が多く除去されたり、あるいはL面が多く除去されたりして加工精度が安定しない。
本発明はこのような様々な問題点に鑑みてなされたものであり、加工力を任意に管理することにより工具寿命を短縮せずに精度の良い加工を行なうと共に、同期原点合わせの精度や工具とワークのかみ合わせ位相の誤差による影響を防止することができる歯車同期加工装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、歯車状の工具が取り付けられた工具軸を回転させる工具軸モータと、該工具軸モータを制御する工具軸モータドライバと、ワークが取り付けられたワーク軸を回転させるワーク軸モータと、該ワーク軸モータを制御するワーク軸モータドライバと、前記工具軸モータドライバと前記ワーク軸モータドライバに指令パルスを出力するパルス分配部と、NC指令を解釈し前記パルス分配部に加工の位置指令を与えるNC指令実行部とを有する歯車同期加工装置において、加工時の目標トルクを決定する目標トルク作成部と、目標トルクと加工時のモータトルクの差から同期誤差の補正値を算出し補正する同期補正値処理部とを備えたことを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明は、歯車状の工具が取り付けられた工具軸を回転させる工具軸モータと、該工具軸モータを制御する工具軸モータドライバと、ワークが取り付けられたワーク軸を回転させるワーク軸モータと、該ワーク軸モータを制御するワーク軸モータドライバと、前記工具軸モータドライバと前記ワーク軸モータドライバに指令パルスを出力するパルス分配部と、NC指令を解釈し前記パルス分配部に加工の位置指令を与えるNC指令実行部とを有する歯車同期加工装置において、加工時の目標トルクを決定する目標トルク作成部と、目標トルクと加工時のモータトルクの差から同期誤差の補正値を算出し補正する同期補正値処理部とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、歯車状の工具が取り付けられた工具軸を回転させる工具軸モータと、該工具軸モータを制御する工具軸モータドライバと、ワークが取り付けられたワーク軸を回転させるワーク軸モータと、該ワーク軸モータを制御するワーク軸モータドライバと、前記工具軸モータあるいは前記ワーク軸モータの何れか一方をマスターとし、他方をスレーブとし、該マスターの回転角度パルスをスレーブに指令するマスタースレーブ指令部と、NC指令を解釈し前記マスターに位置指令を与えるNC指令実行部とを有する歯車同期加工装置において、加工時の目標トルクを決定する目標トルク作成部と、目標トルクと加工時のモータトルクの差から同期誤差の補正値を算出し補正する同期補正値処理部とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の歯車同期加工措置において、前記目標トルク作成部は、前記目標トルクを前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの何れかの位置偏差あるいは同期誤差を入力とする非線形関数で決定することを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の歯車同期加工装置において、前記非線形関数の出力は入力の正負と同符号のバイアスを持つか、あるいは入力が小さいときは傾きが急になる部分を持ち、また入力がある閾値以上になったときに出力が飽和する部分を持つことを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の歯車同期加工装置において、前記非線形関数の出力は入力の正負と同符号のバイアスを持つか、あるいは入力が小さいときは傾きが急になる部分を持ち、また入力がある閾値以上になったときに出力が飽和する部分を持つことを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の歯車同期加工装置において、前記目標トルク作成部と前記同期補正値処理部との間に、前記目標トルクを加工工程ごとの目標トルクパターンとして持ち、加工中に加工工程により前記目標トルクパターンを使用して目標トルクを切替える目標トルク切替え部を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の歯車同期加工装置において、加工条件を選択する手段を設け、加工条件によって前記加工工程ごとの目標トルクパターンを変更することを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の歯車同期加工装置において、加工条件を選択する手段を設け、加工条件によって前記加工工程ごとの目標トルクパターンを変更することを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の歯車同期加工装置において、前記同期補正値処理部は、前記目標トルクと、前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの少なくとも一つのモータトルクとの差分を演算し、該差分の値を位置補正量へ変換し、該位置補正量に前記工具軸モータドライバおよび前記ワーク軸モータドライバの位置制御周期より長い時定数を持つローパスフィルタ処理を行ない、位置指令を補正することを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の歯車同期加工装置において、前記ローパスフィルタ処理の代わりに、前記目標トルクと、前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの少なくとも一つのモータトルクとの差分を演算し、該差分の値を位置補正量へ変換する処理を前記工具軸モータドライバおよび前記ワーク軸モータドライバの位置制御周期より長い処理周期で行なうことを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の歯車同期加工装置において、前記ローパスフィルタ処理の代わりに、前記目標トルクと、前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの少なくとも一つのモータトルクとの差分を演算し、該差分の値を位置補正量へ変換する処理を前記工具軸モータドライバおよび前記ワーク軸モータドライバの位置制御周期より長い処理周期で行なうことを特徴とするものである。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の歯車同期加工装置の制御方法であって、前記歯車同期加工装置および歯車の特性に応じた基準により目標トルクを求め、該目標トルクと、前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの少なくとも一つのモータトルクとの差分を演算し、該差分の値を位置補正量へ変換し、該位置補正量に前記工具軸モータドライバおよび前記ワーク軸モータドライバの位置制御周期より長い時定数を持つローパスフィルタ処理を行ない、位置指令値を補正することを特徴とするものである。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の歯車同期加工装置の制御方法において、前記ローパスフィルタ処理の代わりに、前記目標トルクと、前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの少なくとも一つのモータトルクとの差分を演算し、該差分の値を位置補正量へ変換する処理を前記工具軸モータドライバおよび前記ワーク軸モータドライバの位置制御周期より長い処理周期で行なうことを特徴とするものである。
また、請求項11に記載の発明は、請求項9に記載の歯車同期加工装置の制御方法において、前記目標トルクを前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの何れかの位置偏差あるいは同期誤差を入力とする非線形関数で決定することを特徴とするものである。
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の歯車同期加工装置の制御方法において、前記非線形関数の出力は入力の正負と同符号のバイアスを持つか、あるいは入力が小さいときは傾きが急になる部分を持ち、また入力がある閾値以上になったときに出力が飽和する部分を持つことを特徴とするものである。
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の歯車同期加工装置の制御方法において、前記非線形関数の出力は入力の正負と同符号のバイアスを持つか、あるいは入力が小さいときは傾きが急になる部分を持ち、また入力がある閾値以上になったときに出力が飽和する部分を持つことを特徴とするものである。
また、請求項13に記載の発明は、請求項9に記載の歯車同期加工装置の制御方法において、前記目標トルクを加工工程ごとの目標トルクパターンとして持ち、加工中に前記加工工程により前記目標トルクパターンを使用して前記目標トルクを切替えることを特徴とするものである。
また、請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の歯車同期加工装置の制御方法において、加工条件を選択する手段を設け、加工条件によって前記加工工程ごとの目標トルクパターンを変更することを特徴とするものである。
また、請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の歯車同期加工装置の制御方法において、加工条件を選択する手段を設け、加工条件によって前記加工工程ごとの目標トルクパターンを変更することを特徴とするものである。
本発明によれば、目標トルクに追従するように加工トルクを明示的に操作して加工を行なうことができるため、適切な加工トルクを指定することにより、除去加工に必要な最小加工力が存在している場合であっても加工することができ、また必要以上の加工力によって歯をゆがませたり工具寿命を短縮せずに精度の良い加工ができる。また、同期位置が適宜補正されるため、同期原点にほとんど依存せず、同期原点合わせに余分な手順やセンサを必要としないという効果もある。また、工具とワークのかみ合わせ位相の誤差による影響を防止することができる。
また、目標トルクを予めトルクパターンとして記憶しておく場合には、加工条件により最適なトルクパターンを予め記憶しておき、オペレータが加工条件を選択することによって、最適なパターンを確実に再現し、最適な加工を行なうことができる。一方、非線形関数を使用し、加工中の偏差や同期誤差に応じて目標トルクを決定する場合には、最小加工力と最大加工力を調整できるだけでなく、削り代が大きいときに加工力を大きくし、削り代が小さいときに加工力を小さくする効率的な加工を行なうことができる。
以下、本発明の具体的実施例について、図に基づいて説明する。
なお、本発明の構成要素が従来技術と同じものについては、その説明を省略し、異なる点のみ説明する。
なお、本発明の構成要素が従来技術と同じものについては、その説明を省略し、異なる点のみ説明する。
図1は、指令パルス分配方式の同期加工に本装置を適用した場合のブロック図である。
本発明が従来と異なる点は、目標トルク作成部9と、同期補正値処理部10と、目標トルク切替え部13を備えた点である。目標トルク作成部9では、非線形関数を使用して目標トルクを決定する場合の目標トルクを決定する。目標トルク切替え部13は、トルクパターンを使用して目標トルクを決定する場合に、加工工程により目標トルクの切替え処理を行ない目標トルクを決定する。同期補正値処理部10では、目標トルクと現在のモータトルクとの差から補正値を算出し補正する。ここで、現在のモータトルクは図1ではワーク軸モータドライバ6から同期補正処理部10に線が引いてあり、ワーク軸の値を使用するように記載してあるが、工具軸のモータトルクを使用しても良い。なお、工具軸モータドライバ4およびワーク軸モータドライバ6は、位置指令に対してモータ位置を追従させる位置制御部と、位置制御を実現するための一般的な速度制御部、電流制御部を持つ。また、これらの制御部がデジタルプロセッサ上で実現されているとき、目標トルク作成部9および目標トルク切替え部13、同期補正値処理部10を同一のデジタルプロセッサ上に実装しても良い。
本発明が従来と異なる点は、目標トルク作成部9と、同期補正値処理部10と、目標トルク切替え部13を備えた点である。目標トルク作成部9では、非線形関数を使用して目標トルクを決定する場合の目標トルクを決定する。目標トルク切替え部13は、トルクパターンを使用して目標トルクを決定する場合に、加工工程により目標トルクの切替え処理を行ない目標トルクを決定する。同期補正値処理部10では、目標トルクと現在のモータトルクとの差から補正値を算出し補正する。ここで、現在のモータトルクは図1ではワーク軸モータドライバ6から同期補正処理部10に線が引いてあり、ワーク軸の値を使用するように記載してあるが、工具軸のモータトルクを使用しても良い。なお、工具軸モータドライバ4およびワーク軸モータドライバ6は、位置指令に対してモータ位置を追従させる位置制御部と、位置制御を実現するための一般的な速度制御部、電流制御部を持つ。また、これらの制御部がデジタルプロセッサ上で実現されているとき、目標トルク作成部9および目標トルク切替え部13、同期補正値処理部10を同一のデジタルプロセッサ上に実装しても良い。
図2に本発明の補正方法を一定周期の離散制御で行なったときの一制御周期分のフローチャートを示す。ステップST1、ステップST10、11、12およびステップST3で目標トルクを決定し、ステップST4からST6までで補正値を算出し、ステップST8、ST9で補正処理を行なう。ステップST1とST3が目標トルク作成部9で実行され、ステップST4からST9までが同期補正値処理部10で実行される。また、トルクパターンを使用し目標トルクを決定する場合は、ステップST10、11、12が目標トルク切替え部13で実行される。すなわち、非線形関数を使用して目標トルクを決定する場合は図1の符号Bの部分に相当し、トルクパターンを使用して目標トルクを決定する場合は図1の符号Aの部分に相当する。
ここで、各ステップの詳細を説明する。ステップST1で目標トルク作成方法を選択し、非線形関数を使用して目標トルクを決定する場合はステップST3に処理が移る。トルクパターンを使用して目標トルクを決定する場合はステップST10に処理が移り、ステップST10からステップST12で目標トルクを決定する。このトルクパターンを使用した場合の決定方法の詳細を以下に説明する。
図3は、加工時の目標トルクパターンである。全加工工程を加速区間、加工区間1、加工区間2および減速区間の4つの加工区間に分割し、加工区間1と加工区間2で目標トルクを正方向から負方向に切替える。歯車加工においては、工具とワークとを押し付けあうことによって切削力が発生する。したがって図4(b)のようにかみ合わせ位相が合っている場合でも押し付け力が小さければ、切削力が不足し、高精度の加工を行なうことができない。これに対し、目標トルクを正方向および負方向にすることによって、積極的に工具とワークを押し付け、ワーク歯面のR側およびL側の各々に対して大きな切削力を加えることができる。
さらに、図4(a)および図4(c)のようにかみ合わせ位相が合っていない場合にも、トルクにて制御するため、ワーク歯面のR側およびL側に切削力を加えることができる。
さらに、図4(a)および図4(c)のようにかみ合わせ位相が合っていない場合にも、トルクにて制御するため、ワーク歯面のR側およびL側に切削力を加えることができる。
なお、目標トルク値(図3における+a、−b)は、大きい方が切削力が増し加工精度がより改善されるが、大き過ぎるとワークの弾性変形や工具寿命が短くなるなどの弊害もある。そのため、目標トルク値は、工具やワーク歯車形状、材質などの加工条件によって精度優先で、できるだけ大きな目標トルクとする場合や、工具寿命優先で比較的目標トルクを低くするなど、加工条件ごとのトルクパターンを予め用意し加工装置内に記憶しておき、オペレータがキー操作等で加工条件を選択できる手段を設けておくことにより、加工条件の最適パターンを選択することができる。
また、目標トルクの選択、切替えは以下のように行なう。
加工プログラム例を図5に示す。図5のプログラムは、工具をbbb[r/min]で回転させ、Z軸をddd[mm/min]の速度で−ccc[mm]まで移動し、さらに、ggg[mm/min]の速度で−eee[mm]まで移動しワークを加工するプログラムである。なお、ワーク速度は工具速度と歯数比で決まる。
加工プログラム例を図5に示す。図5のプログラムは、工具をbbb[r/min]で回転させ、Z軸をddd[mm/min]の速度で−ccc[mm]まで移動し、さらに、ggg[mm/min]の速度で−eee[mm]まで移動しワークを加工するプログラムである。なお、ワーク速度は工具速度と歯数比で決まる。
図3の加速区間とは、プログラムの実行が開始し工具の速度が指令速度(bbb[r/min])に達するまでの区間である。工具の速度が指令速度に達したか否かは、工具軸あるいは工具軸モータに取り付けられた検出器によって判別する。加速区間では、まだZ軸は移動しておらず、切削しないため、本発明のトルク制御は実施しない。(この場合図2で示されるフローチャートはステップST20で実行不可となり実行されない。)
そして、工具速度が指令速度に達し、NC指令実行部7が「CODE1」を検出すると、目標トルク切替え部13にて目標トルクを+a%に切替え処理を実行し、目標トルクを決定する。(図2ではステップST11が該当する)。Z軸の移動が開始してから、Z軸の移動量が−ccc[mm]の位置までを加工区間1とし、図4(c)の状態を作る。
そして、Z軸移動量が−ccc[mm]に到達した時点でNC実行指令部7は、目標トルク切替え指令「CODE2」を検出し、目標トルク切替え部13にて目標トルクを−b%に切替え処理を実行し、目標トルクを決定する。(図2ではステップST12が該当する)。Z軸の移動量が−eee[mm]の位置までを加工区間2とし、図4(a)の状態を作る。
Z軸が−eee[mm]まで移動後、工具、ワークの停止までを減速区間とする。この区間は、加速区間と同様に加工区間ではないため、本発明のトルク制御は実施しない。
Z軸が−eee[mm]まで移動後、工具、ワークの停止までを減速区間とする。この区間は、加速区間と同様に加工区間ではないため、本発明のトルク制御は実施しない。
図2の各ステップの説明に戻る。ステップST3の非線形関数は、工具軸モータとワーク軸モータのいずれかの位置偏差または同期誤差を入力とし、出力である目標トルクは入力の正負と同符号のバイアスを持つか、あるいは入力が小さいときは傾きが急になる部分を持ち、また入力がある閾値以上となったときに出力が飽和する部分を持つ。図6に非線形関数の一例を示す。入力の正負と同符号のバイアスあるいは傾きが急になる部分は、工具の必要最小加工力にあわせた大きさとする。また、出力が飽和する部分は、工具の寿命や加工の効率から最大値を決定しておく。ステップST4で目標トルクと現在のモータトルクの差分を求めトルク偏差を算出し、ステップST5では、トルク偏差から位置補正への単位変換を行ない、さらにフィードバックゲインの掛け算を行ない位置補正量を算出する。ステップST6では、工具軸モータドライバおよびワーク軸モータドライバの位置制御周期より長い時定数を持つローパスフィルタによって追従を遅くし、位置制御と干渉しないようにする。
ここで、位置制御と干渉しないためにローパスフィルタではなく、目標トルクと現在トルクから位置補正量を算出する処理をモータドライバの位置制御周期より長い処理周期で行なっても良い。ステップST7で補正方法を選択し、位置指令加算(ステップST8)か位置偏差から速度への単位変換を行なったのち速度フィードフォワードをかける(ステップST9)かのいずれかの方法で補正を行なう。
ここで、位置制御と干渉しないためにローパスフィルタではなく、目標トルクと現在トルクから位置補正量を算出する処理をモータドライバの位置制御周期より長い処理周期で行なっても良い。ステップST7で補正方法を選択し、位置指令加算(ステップST8)か位置偏差から速度への単位変換を行なったのち速度フィードフォワードをかける(ステップST9)かのいずれかの方法で補正を行なう。
図7は本発明による制御の概念図である。図の上部は、押し付け反力によってサーボ目標位置からの偏差が大きくなり位置制御のモータトルクが目標トルクよりも大きくなっている状態を表している。ここで目標トルクとモータトルクの差に応じて目標位置に補正を加えると、サーボ偏差が小さくなるためモータトルクも小さくなり、目標トルクに近づく。
目標位置がシフトしたためトルクは小さくなっているが、目標位置を中心とする位置制御は動いているため、同期補正を長い時定数のローパスフィルタ処理、あるいは遅い更新周期で行なえば、歯毎の削り代のばらつきをなくす従来方法の効果はそのまま有効となる。
目標位置がシフトしたためトルクは小さくなっているが、目標位置を中心とする位置制御は動いているため、同期補正を長い時定数のローパスフィルタ処理、あるいは遅い更新周期で行なえば、歯毎の削り代のばらつきをなくす従来方法の効果はそのまま有効となる。
図8はマスタースレーブ方式による同期加工に本装置を適用した場合のブロック図である。マスタースレーブ方式は、指令パルス方式とはワーク軸に与える同期パルスの求め方が異なるのみであるので、本発明はそのまま適用できる。
このように、目標トルクに追従するように加工トルクを明示的に操作して加工を行なうことができるため、適切な加工トルクを指定することにより、除去加工に必要な最小加工力が存在している場合であっても加工することができ、また必要以上の加工力によって歯をゆがませたり工具寿命を短縮せずに精度の良い加工ができる。また、同期位置が適宜補正されるため、同期原点にほとんど依存せず、同期原点合わせに余分な手順やセンサを必要としない。また、工具とワークのかみ合わせ位相の誤差による影響を防止することができる。
1 工具
2 ワーク
3 工具軸モータ
4 工具軸モータドライバ
5 ワーク軸モータ
6 ワーク軸モータドライバ
7 NC指令実行部
8 パルス分配部
9 目標トルク作成部
10 同期補正値処理部
11 エンコーダ
12 歯数比変換部
13 目標トルク切替え部
2 ワーク
3 工具軸モータ
4 工具軸モータドライバ
5 ワーク軸モータ
6 ワーク軸モータドライバ
7 NC指令実行部
8 パルス分配部
9 目標トルク作成部
10 同期補正値処理部
11 エンコーダ
12 歯数比変換部
13 目標トルク切替え部
Claims (14)
- 歯車状の工具が取り付けられた工具軸を回転させる工具軸モータと、
該工具軸モータを制御する工具軸モータドライバと、
ワークが取り付けられたワーク軸を回転させるワーク軸モータと、
該ワーク軸モータを制御するワーク軸モータドライバと、
前記工具軸モータドライバと前記ワーク軸モータドライバに指令パルスを出力するパルス分配部と、
NC指令を解釈し前記パルス分配部に加工の位置指令を与えるNC指令実行部とを有する歯車同期加工装置において、
加工時の目標トルクを決定する目標トルク作成部と、
目標トルクと加工時のモータトルクの差から同期誤差の補正値を算出し補正する同期補正値処理部とを備えたことを特徴とする歯車同期加工装置。 - 歯車状の工具が取り付けられた工具軸を回転させる工具軸モータと、
該工具軸モータを制御する工具軸モータドライバと、
ワークが取り付けられたワーク軸を回転させるワーク軸モータと、
該ワーク軸モータを制御するワーク軸モータドライバと、
前記工具軸モータあるいは前記ワーク軸モータの何れか一方をマスターとし、他方をスレーブとし、該マスターの回転角度パルスをスレーブに指令するマスタースレーブ指令部と、
NC指令を解釈し前記マスターに位置指令を与えるNC指令実行部とを有する歯車同期加工装置において、
加工時の目標トルクを決定する目標トルク作成部と、
目標トルクと加工時のモータトルクの差から同期誤差の補正値を算出し補正する同期補正値処理部とを備えたことを特徴とする歯車同期加工装置。 - 前記目標トルク作成部は、前記目標トルクを前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの何れかの位置偏差あるいは同期誤差を入力とする非線形関数で決定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歯車同期加工装置。
- 前記非線形関数の出力は入力の正負と同符号のバイアスを持つか、あるいは入力が小さいときは傾きが急になる部分を持ち、また入力がある閾値以上になったときに出力が飽和する部分を持つことを特徴とする請求項3に記載の歯車同期加工装置。
- 前記目標トルク作成部と前記同期補正値処理部との間に、前記目標トルクを加工工程ごとの目標トルクパターンとして持ち、加工中に加工工程により前記目標トルクパターンを使用して目標トルクを切替える目標トルク切替え部を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歯車同期加工装置。
- 加工条件を選択する手段を設け、加工条件によって前記加工工程ごとの目標トルクパターンを変更することを特徴とする請求項5に記載の歯車同期加工装置。
- 前記同期補正値処理部は、前記目標トルクと、前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの少なくとも一つのモータトルクとの差分を演算し、該差分の値を位置補正量へ変換し、該位置補正量に前記工具軸モータドライバおよび前記ワーク軸モータドライバの位置制御周期より長い時定数を持つローパスフィルタ処理を行ない、位置指令を補正することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歯車同期加工装置。
- 前記ローパスフィルタ処理の代わりに、前記目標トルクと、前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの少なくとも一つのモータトルクとの差分を演算し、該差分の値を位置補正量へ変換する処理を前記工具軸モータドライバおよび前記ワーク軸モータドライバの位置制御周期より長い処理周期で行なうことを特徴とする請求項7に記載の歯車同期加工装置。
- 請求項1または請求項2に記載の歯車同期加工装置の制御方法であって、
前記歯車同期加工装置および歯車の特性に応じた基準により目標トルクを求め、
該目標トルクと、前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの少なくとも一つのモータトルクとの差分を演算し、
該差分の値を位置補正量へ変換し、
該位置補正量に前記工具軸モータドライバおよび前記ワーク軸モータドライバの位置制御周期より長い時定数を持つローパスフィルタ処理を行ない、
位置指令値を補正することを特徴とする歯車同期加工装置の制御方法。 - 前記ローパスフィルタ処理の代わりに、前記目標トルクと、前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの少なくとも一つのモータトルクとの差分を演算し、該差分の値を位置補正量へ変換する処理を前記工具軸モータドライバおよび前記ワーク軸モータドライバの位置制御周期より長い処理周期で行なうことを特徴とする請求項9に記載の歯車同期加工装置の制御方法。
- 前記目標トルクを前記工具軸モータと前記ワーク軸モータの何れかの位置偏差あるいは同期誤差を入力とする非線形関数で決定することを特徴とする請求項9に記載の歯車同期加工装置の制御方法。
- 前記非線形関数の出力は入力の正負と同符号のバイアスを持つか、あるいは入力が小さいときは傾きが急になる部分を持ち、また入力がある閾値以上になったときに出力が飽和する部分を持つことを特徴とする請求項11に記載の歯車同期加工装置の制御方法。
- 前記目標トルクを加工工程ごとの目標トルクパターンとして持ち、加工中に前記加工工程により前記目標トルクパターンを使用して前記目標トルクを切替えることを特徴とする請求項9に記載の歯車同期加工装置の制御方法。
- 加工条件を選択する手段を設け、加工条件によって前記加工工程ごとの目標トルクパターンを変更することを特徴とする請求項13に記載の歯車同期加工装置の制御方法。
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