JP2005095916A - 噴流はんだ槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】近時、鉛の使用規制から噴流はんだ槽にも鉛フリーはんだが使用されるようになってきたが、鉛フリーはんだにはSnが大量に含有されており、Snが噴流はんだ槽を構成するステンレス鋼と合金化して構成部材を溶かし出すという食われが発生する。
【解決手段】本発明は、噴流はんだ槽でも非常に高温となるヒーターカバーや溶融はんだが勢いよく当たるダクト、インペラ、整流板、噴流ノズル、はんだ槽本体等にクロマイジング処理を施して食われを防止するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プリント基板のはんだ付けに使用する噴流はんだ槽に関する。
プリント基板のはんだ付け方法としては、プリント基板を溶融したはんだに接触させてはんだ付けする浸漬法がある。この浸漬法は、はんだ付け装置に設置されたフラクサーでプリント基板にフラックス塗布、該塗布部をプリヒーターで予備加熱、噴流はんだ槽で溶融はんだの付着、冷却装置での冷却、等の処理を行ってはんだ付けを行う。はんだ付け装置に設置された噴流はんだ槽は、噴流ノズル、該噴流ノズルと接続したダクト、ダクトの端部に設置されたポンプ等から構成されている。この噴流はんだ槽では、電熱ヒーターではんだを溶融させ、溶融したはんだをポンプでダクトに送り、ダクトに接続された噴流ノズルから噴流させて、噴流した溶融はんだにプリント基板を接触させる。
一般に噴流はんだ槽を構成する部材はステンレス鋼である。ステンレス鋼は、Fe、Ni、Crの合金であり、表面にCrの酸化膜が形成されるため、溶融はんだが付着しにくいものである。しかしながら、はんだが付着しにくいステンレス鋼であっても、表面が傷付けられられてクロムの酸化膜が剥がされたり、強いフラックスで酸化膜が除去されたりすると、はんだがステンレス鋼と金属的に付着してしまうことがある。
ステンレス鋼がはんだと金属的に付着してしまうと、ステンレス鋼が溶融はんだ中に溶け出すという「食われ」が起こる。このステンレス鋼における食われは、はんだ中のSnがステンレス鋼のFe、Ni、Crと合金化し、これらが溶融はんだ中に徐々に溶け出すことである。食われが進行すると板状のステンレス鋼では穴があいたり、周縁部がなくなったりしてしまう。はんだ槽において食われが起こると、高温となった溶融はんだがこぼれ出し、床面を焦がしたりはんだ付け装置内の配線を焦がしてショートさせたり、さらにははんだ付け装置の近くにいる作業者に火傷を負わしたりするという事故を起こす危険性がある。
ステンレス鋼で食われが発生する原因は、Snとステンレス鋼中のFe、Ni、Crが合金化することにより起こるが、これはSnとの合金がFe、Ni、Crよりも融点が下がるため、溶融はんだ中に溶けやすくなるからである。つまりSnの含有量が多いはんだ程、食われが顕著になる。
噴流はんだ槽で食われの起き易い箇所は、ヒーターカバー、ダクト、インペラ、整流板、噴流ノズルである。つまり異常に高温に曝されたり、溶融はんだが勢いよく当たったりする箇所に食われが発生する。
ヒーターカバーでは、内部に収納された電熱ヒーターに通電すると、相当の高温に加熱される。電熱ヒーターは鉛フリーはんだの融点、例えば鉛フリーはんだの融点が220℃であれば電熱ヒーターそのものの温度は500℃以上となり、該電熱ヒーターを覆うヒーターカバーも300℃以上となる。そしてはんだ付け作業が終了し、電熱ヒーターの通電を止めて鉛フリーはんだが固化すると鉛フリーはんだやヒーターカバーは室温まで下がる。このようにはんだ付け作業時の高温と作業終了後の低温の繰り返しで、はんだとステンレス鋼の熱膨張率の相違により、はんだとステンレス鋼が擦れてステンレス鋼の表面酸化膜が破れ、はんだが溶融したときにステンレス鋼に食われが生ずる。またステンレス鋼は高温になると表面の酸化膜も弱くなり、さらにはんだに食われやすくなる。
ダクト、インペラ、整流板、噴流ノズル等は、溶融はんだが勢いよく当たるため、食われが発生する。これは比重の大きい溶融はんだがステンレス鋼に勢いよく当たるとモーメントが大きくなり、ステンレス鋼表面の酸化膜を破壊し、そこから食われが起こる。また溶融はんだが勢いよく当たることは、溶融はんだとステンレス鋼が擦れることであり、このことからもステンレス鋼表面の酸化膜が破壊されて食われが起こることになる。ダクト、インペラ、整流板、噴流ノズルで食われが起き易いのは、これらが原因である。
ところで従来のはんだとしては、Pb-63Snが多く使用されてきたが、このPb-63SnはんだはSn含有量が6割程度であるため、それ程、顕著に食われは起こらなかった。しかしながらPb-63Snは、Pb中毒を起こす危険性があるとして、その使用が規制されるようになってきた。つまりPb入りはんだを用いた電子機器が故障したり古くなって使い勝手が悪くなったりした場合、修理や機能向上等をせず埋め立て処分されてきたものであるが、埋め立て処分されたプリント基板に酸性雨が接触すると、はんだ中のPb成分が溶け出し、さらにPb成分を含んだ酸性雨が地下水に混入する。このPb成分を含んだ地下水を長年月にわたって飲用すると鉛中毒を起こす危険性があるとしてPb入りはんだの使用が規制されるようになってきた。その結果、Pbを全く含まない鉛フリーはんだが使用されるようになってきたわけであるが、鉛フリーはんだはSnの含有量が90%以上という従来のPb入りはんだよりも多いため、ステンレス鋼に対して食われを起こしやすいものである。
従来よりはんだ槽が食われを起こさないような手段は採られていた。その手段とは、はんだ槽を構成するステンレス鋼の表面に処理を施すことである。従来から用いられていたはんだ槽構成部材の表面処理とは、特開昭61-82966号のフッ素樹脂コーティングであり、本発明出願人が特願2000-169612号で提案した窒化処理をステンレスに施すものと特開平11-47918号で提案した浸硫窒化処理をステンレスに施すものである。
フッ素樹脂コーティングは、ステンレス鋼との接着が強固でなく、金ヘラで掻いたり物が当たったりすると簡単に剥がれてしまうものであった。特にヒーター部分では局部的に高温となるためフッ素樹脂の劣化が激しくなり容易に剥離してしまう。またはんだ槽中でも溶融はんだが勢いよく流動したり、溶融はんだがぶつかったりする部分でもフッ素樹脂が溶融はんだの物理的作用で剥離されてしまう。
本発明出願人が特願2000-169612号で提案した窒化処理をステンレスに施すものは、500〜600℃のNH3ガスの雰囲気中でステンレスに窒素を拡散侵入させ、ステンレスの表層に窒化物の硬い層を作るもので、比較的簡単に処理が可能であるが、窒化ムラが発生しやすいうえに、長期にはんだ槽の食われを保護することは不可能であった。また特開平11-47918号で提案した浸硫窒化処理をステンレスに施すものは窒化処理の表面を硫化物で覆うため、はんだ槽の食われの保護に関しては窒化処理より効果があるが、ステンレス表面に発生する硫化物は柔らかく摩耗しやすいので、溶融はんだが勢いよく当たる箇所では長期間の使用に耐えられない欠点があった。
クロマイジング処理とは、拡散浸透法の一つでクロム浸透法とも呼ばれ、被処理基材の表面からCr化合物を拡散浸透させるものである。拡散浸透法を利用した例として、炭素を含んだ鉄基材の表面にTiを拡散滲透処理させた耐食、耐摩耗のポンプインペラ部品もある。(特開平6-101015号公報)しかし特開平6-101015号公報は、Crを拡散滲透処理させた耐食、耐摩耗部品については触れられていない。さらにクロマイジング処理を施した耐浸炭性、耐高温酸化性に優れたガス浸炭用部品及び治具もある(特開平11-350108)。この特開平11-350108にも、クロマイジング処理のはんだ食われに対する効果やクロマイジング処理した部材を使用した噴流はんだ槽については何ら触れられていない。
特開昭61-82966号公報 特願2000-169612号明細書 特開平11-47918号公報 特開平6-101015号公報 特開平11-350108号公報
本発明は、長時間の過酷な条件下の使用でもはんだ槽の食われが発生しない噴流はんだ槽を提供することにある。
本発明者らは、高温耐熱性、耐摩耗性を向上させるため使用されているクロマイジング処理をステンレス鋼に施すとステンレス鋼の表面にFeCrの金属の化合物が生成して溶融はんだが付着しにくくなることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、電熱ヒーターで溶融させた溶融はんだを噴流ポンプで流動させ、該溶融はんだをダクトを通して噴流ノズルから噴流させる噴流はんだ槽において、局部的に高温となる構成部材や流動する溶融はんだが勢いよく接する構成部材をステンレス鋼で形成するとともに、該ステンレス鋼の表面にクロマイジング処理を施してあることを特徴とする噴流はんだ槽である。
クロマイジング処理方法には固体法、気体法、液体法などがある。固体法は、金属クロム粉末、アルミナ、塩化アンモニウムなどの固体浸透剤を被処理基材の上に塗布し、アルゴンガスなどの雰囲気中で加熱浸透させるもので、最も一般的に行われている。気化法は、ハロゲン化クロムを高温下で被処理基材と反応させるものである。液体法は、クロム塩を高温で溶融させて被処理基材を浸漬させるものである。
ステンレス鋼にクロマイジング処理を行うとステンレス鋼の表面にCrが析出し、Fe、Niなどと反応して合金層を形成する。ステンレス鋼の表面に形成されたFe-Cr、Ni-Cr、Fe-Ni-Crの合金層は非常に硬いことが特長で、硬度は1,000mHv以上もあり、耐摩耗性が高い。またクロマイジング処理は、耐熱性、耐食性も高いので、溶融はんだをダクトを通して噴流ノズルから噴流させる噴流はんだ槽において、局部的に高温となる構成部材や流動する溶融はんだが勢いよく接する構成部に使用しても、摩耗したり表面処理した部分が食われて浸食されたりするようなことが無く、構成部の寿命を長くすることが可能である。
噴流はんだ槽で電熱ヒーターを設置した部分は、局部的に高温となる。このように高温となる部分は、はんだ中のSnと合金化しやすくなり、食われが起こりやすい。そこで本発明では、電熱ヒーターを設置した部分にクロマイジング処理を施しておく。電熱ヒーターの設置は、電熱ヒーターを噴流はんだ槽の内側に取り付ける方法と外側に取り付ける方法があるが、食われは内側への取り付けで多く発生する。電熱ヒーターを噴流はんだ槽の内側に取りつける場合、噴流はんだ槽の側壁や底面にヒーターカバーを設置し、該ヒーターカバーの中に電熱ヒーターを収納する。この場合、ヒーターカバーにクロマイジング処理を施す。またステンレス鋼パイプの中に電熱ヒーターを挿入し、該パイプをはんだ槽の中のはんだ中に設置した投げ込みヒーターの場合はステンレス鋼パイプにクロマイジング処理を施す。
噴流はんだ槽において食われが発生する部分は、局部的に高温となる電熱ヒーター部分ばかりでなく、溶融はんだが勢いよく接する部分でも発生する。この溶融はんだが勢いよく接触する部分とは機械的ポンプの場合は、インペラやスクリュウである。インペラやスクリュウ(以下、単にインペラという)は、溶融はんだ中で回転するため、溶融はんだと強く接触し、ステンレス鋼の表面が溶融はんだで研磨される状態となっている。従って、インペラは食われが発生しやすいことから、インペラにもクロマイジング処理を施す。
また溶融はんだが強く接触する部分としては、ダクト、整流板、噴流ノズルがある。ダクトは、端部にポンプのインペラが設置されており、溶融はんだがポンプのインペラで勢いよく流動させられが、このとき溶融はんだはインペラとダクト端部の間を高速で通過するため、ダクト壁面が溶融はんだで擦られるようになり、食われが発生しやすくなる。従って、ダクトの内側にクロマイジング処理を施す。
さらにまた整流板や噴流ノズルも食われの発生しやすい部分である。整流板はダクトから乱流状態で送られてきた溶融はんだを整流にするものであり、噴流ノズルはダクトから送られてきた溶融はんだを上方に噴流させるものである。この整流板や噴流ノズルにも、やはり速度の速い溶融はんだが通過し、整流板や噴流ノズルの孔を擦るようになって食われが発生する。従って、整流板と噴流ノズルにもクロマイジング処理を施す。またはんだ槽本体の壁面も噴流したはんだの波が当たり、徐々に浸食されていく。はんだ槽本体は容易に交換できない部品であるので、ここにもクロマイジング処理を施す。
クロマイジング処理をした部品と未処理のステンレス鋼で作った部品、窒化処理をした部品および浸硫窒化処理をした部品のはんだ食われを比較した結果を表1に示す。
Figure 2005095916
試験方法:未処理のステンレス鋼(SUS304)、クロマイジング処理したステンレス鋼など各処理条件の基材を用いインペラを作製してモーターに接続し、鉛フリーはんだを入れた槽中にインペラを投入して連続2000時間攪拌後にインペラの基材の厚み及び表面状態を電子顕微鏡で観察する。
表面処理条件:
実施例
1).クロマイジング処理1
処理方法:固体浸透法によるクロマイジング処理
処理基材:ステンレス鋼 SUS304
使用固体剤:金属Cr粉末質量50%、アルミナ49質量%、塩化アンモニウム1質量%の混合物
処理気体:Arガス
処理温度:1000℃
処理時間:8時間
2).クロマイジング処理2
処理方法:固体浸透法によるクロマイジング処理
処理基材:ステンレス鋼 SUS304
使用固体剤:金属Cr粉末質量80%、アルミナ19質量%、塩化アンモニウム1質量%の混合物
処理気体:Arガス
処理温度:1000℃
処理時間:8時間
比較例
1).SUS未処理
使用基材:ステンレス鋼 SUS304
2).窒化処理
処理方法:気体法による窒化処理
処理基材:ステンレス鋼 SUS304
処理気体:NH3ガス
処理温度:600℃
処理時間:40時間
3).浸硫窒化処理
処理方法:液体浸透法による浸硫窒化処理
処理基材:ステンレス鋼 SUS304
使用塩:K2SO4、LiCl、KClの混合物
処理温度:600℃
処理時間:2時間
はんだ食われの発生しやすい部品をクロマイジング処理した噴流はんだ槽を作製した。表面処理条件は。実施例1のクロマイジング処理1とした。
以下図面に基づいて本発明の噴流はんだ槽を説明する。図1は本発明の噴流はんだ槽の正面断面図、図2は要部の拡大一部破断斜視図である。
噴流はんだ槽の本体1は、箱状であり、内部にはんだSが入れられている。本体1の側壁や底部に電熱ヒーター2…が配設されており、該電熱ヒーターはステンレス鋼のヒーターカバー3に覆われている。
本体1内にはダクト4、該ダクトと接続した噴流ノズル5が設置されている。ダクト4の端部は円形部となっており、該円形部には噴流ポンプのインペラ6が設置されている。インペラ6の上部中央にはシャフト7が固定されており、シャフト7はダクト4の上部を貫通し、はんだSの上方に突出していて図示しないモーターと連動している。
ダクト4にはインペラ設置部の下部に流入孔8が穿設されており、またダクト4の開口部には多数の流出孔9…を有する整流板10が取り付けられている。またダクト4に接続された噴流ノズル5の上部には多数の噴出孔11…が穿設されている。
本発明噴流はんだ槽は、全ての構成部分がステンレス鋼で作られており、これら構成部分のうち、少なくともヒーターカバー、ダクト、インペラ、整流板、噴流ノズル、はんだ槽本体にクロマイジング処理が施されているものである。
次に上記構成からなる本発明噴流はんだ槽におけるはんだの流動状態について説明する。
電熱ヒーター2…に通電すると、ヒーターカバー3が熱せられ、ヒーターカバー周辺のはんだが溶融し、その熱がさらに伝播して本体1内のはんだが全て溶融する。そして溶融はんだが所定の温度に達したならば、図示しないモーターを駆動させてシャフト7を回転させる。シャフト7の回転に伴ってシャフトに固定されているインペラ6が回転する。すると本体1内の溶融はんだSはダクト4の流入口8からダクト4内に流入し、噴流ノズル5方向に送られる。ダクト4内に流入した溶融はんだSは、先ず横方に流動し、次いで噴流ノズルのある縦方に流動する。ダクト4内での溶融はんだSは横方から縦方への流動となるため、乱れた状態の乱流となっている。乱流がそのまま噴流ノズルから流出すると一定高さとならず、プリント基板に均一に接触できなくなってはんだ付け不良が発生する。そこでダクト4内の乱流を修正するためにダクトの上部に整流板10を設置してある。乱流の溶融はんだが整流板10の多数の流出孔9…を出ると乱流が直されて整流となる。そして整流が噴流ノズル5の噴出孔11…から均一高さで噴流され、この噴流している溶融はんだにプリント基板が均一に接触してはんだ付け不良のないはんだ付けが行われる。
このように噴流はんだ槽では、溶融はんだがダクト4の流入口8からインペラ6によりダクト4内に流入されるが、このとき溶融はんだはインペラやダクトと強く当たり、またインペラやダクトは溶融はんだで擦られるようになる。またダクト内に流入した溶融はんだは整流板10の流出孔9…や噴流ノズル5の噴出孔11…を早い流速で通過するため、これらの孔は溶融はんだで擦られるようになる。最後に噴流されたはんだは波状になり、はんだを入れる槽の壁面に当たる。このときはんだを入れる槽は、溶融はんだで擦られるようになる。またヒーターカバー3は高温と低温に曝されてはんだの固化と溶融時に熱膨張率の相違によりはんだに擦られ、さらに加熱時には異常高温となってステンレス鋼製のヒーターカバー表面の酸化膜が破壊されやすくなっている。しかしながら本発明は溶融はんだが強く当たったり、高温に曝される構成部材にクロマイジング処理を施してはんだによる食われを防止するようになっている。
上記のクロマイジング処理をした部品で作ったはんだ槽と既存のSUS304のみの部品で作ったはんだ槽を連続使用して、はんだ槽本体の壁面の状態を比較した。
既存のSUS304のみの部品で作ったはんだ槽は、2ヶ月の使用ではんだ槽本体の壁面にはんだ食われの浸食が発生しているのに対して、クロマイジング処理をした部品で作ったはんだ槽は、6ヶ月の使用でもはんだ槽本体の壁面にはんだ食われの浸食が発生していなかった。
本発明の噴流はんだ槽は、局部的に高温となる構成部材や溶融はんだが勢いよく接する構成部材の表面にクロマイジング処理を施して食われを防止したものであるが、上記以外の構成部材、例えば噴流はんだ槽の液面センサーにクロマイジング処理を施した噴流はんだ槽にも適用できる。液面センサーは、鉛筆状のステンレス棒の先端を溶融はんだの液面に接するようにして設置し、液面センサーと溶融はんだ間を通電しておく。この噴流はんだ槽において、プリント基板を多数はんだ付けすると噴流はんだ槽中の溶融はんだが減少し、液面センサーと溶融はんだ間の通電が切れて警報を発する。そして警報が発せられたならば、作業者が棒状はんだを噴流はんだ槽に供給したり、自動供給装置で線状はんだを供給したりして溶融はんだの液面を所定の位置に保つようにする。この液面センサーに溶融はんだが付着すると、溶融はんだが減少しても液面センサーに付着した溶融はんだが伸びて正確な液面を測定できなくなる。そこで液面センサーにクロマイジング処理を施しておくと、溶融はんだが液面センサーに付着しなくなり、正確な液面を測定できるようになる。本発明は液面センサーを用いた噴流はんだ槽にも適用可能である。
本発明の噴流はんだ槽の正面断面図 本発明の噴流はんだ槽の要部の拡大一部破断斜視図
符号の説明
1 はんだ槽本体
2 電熱ヒーター
3 ヒーターカバー
4 ダクト
5 噴流ノズル
6 インペラ
7 整流板
9 流出孔
10 整流板
11 噴出孔
S はんだ

Claims (3)

  1. 電熱ヒーターで溶融させた溶融はんだを噴流ポンプで流動させ、該溶融はんだをダクトを通して噴流ノズルから噴流させる噴流はんだ槽において、局部的に高温となる構成部材や流動する溶融はんだが勢いよく接する構成部材をステンレス鋼で形成するとともに、該ステンレス鋼の表面にクロマイジング処理を施してあることを特徴とする噴流はんだ槽。
  2. 前記局部的に高温となる構成部材は、電熱ヒーターを覆うヒーターカバーであることを特徴とする請求項1記載の噴流はんだ槽。
  3. 前記溶融はんだが勢いよく接する構成部材は、インペラ、ダクト、整流板、噴流ノズル、はんだ槽本体であることを特徴とする請求項1記載の噴流はんだ槽。



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