JP2005095855A - 合わせガラスのガラス分離方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】合わせガラスからガラスをフロート窯に戻せる形で回収し、フィルムも有効利用する合わせガラスのガラス分離方法を提供する。
【解決手段】ガラス分離装置120の加熱室2における循環搬送過程において、切断合わせガラス片は、パドル6による掻き混ぜによって剪断力を受けるので、切断合わせガラス片のガラスがフィルムに対して徐々にずれていきフィルムが加熱室2内で露出していく。露出したフィルムは、フィルムを蒸発させる温度以上に加熱された加熱室2内で略無酸素状態で加熱されるため発火することなく蒸発する。また、加熱室2の温度は、ガラス軟化点未満に制御されているので、ガラスは軟化せず残存する。これにより、加熱室2にはガラスのみが残る。
【選択図】 図2

Description

本発明は合わせガラスのガラス分離方法に係り、特にガラス板をフィルムを介して接着してなる合わせガラスから、ガラスを分離してリサイクルするためのガラス分離方法に関する。
従来から、自動車のフロントガラスに使用された合わせガラスを、リサイクル使用することが行われている。
合わせガラスは、通常、2枚のガラス板をポリビニルブチラール等の合成樹脂製フィルムを介して接着することにより構成されている。よって、合わせガラスからガラスを分離すれば、このガラスをフロート窯等のガラス溶融窯に投入することにより、合わせガラスのガラスをリサイクル使用することができる。
合わせガラスからガラスを分離する従来の分離方法として、合わせガラスをハンマークラッシャーと称される破砕機で破砕し、フィルムからガラス片を剥離させることにより分離する分離方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−248623号公報(第3−4頁 図1)
しかしながら、前記従来のガラス分離方法は、ガラスをハンマークラッシャーで破砕しているため、ガラスの微粉が発生していた。このようなガラスの微粉を回収し、フロート窯に戻して、ガラス板を再生すると、ガラス板中に気泡が発生した不良ガラス板ができる。そのため、従来の分離方法では、ガラスの微粉をフロート窯に戻してリサイクルできないという問題があった。また、回収されたフィルムを再利用する有効な方法がなく、廃棄処分せざるを得なかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、合わせガラスからガラスをフロート窯に戻せる形で回収し、フィルムも有効利用する合わせガラスのガラス分離方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、ガラス板をフィルムを介して接着してなる合わせガラスから、ガラスを分離する合わせガラスのガラス分離方法において、前記フィルムを蒸発させる温度以上で且つガラス軟化点未満に加熱された略無酸素状態の加熱室に前記合わせガラスを投入し、前記加熱室に投入された前記合わせガラスに加熱手段により熱を与え、前記フィルムを加熱し蒸発させることにより、合わせガラスからガラスを分離することを特徴とする。
本発明によれば、合わせガラスを加熱室に投入すると、合わせガラスは加熱手段により加熱され、フィルムは、フィルムを蒸発させる温度以上に加熱された加熱室の温度によって加熱されるとともに、加熱室内で略無酸素状態で加熱されるため、発火することなく、また、酸化反応に基づく変位が抑えられた状態で蒸発温度まで加熱されていく。そして、蒸発温度に達したところでフィルムは蒸発する。また、加熱室の温度は、ガラス軟化点未満に制御されているので、ガラスは軟化せず残存する。これにより、加熱室には、ガラスのみが残り、ハンマークラッシャー等で破砕していないためガラス片も小さくならないので、合わせガラスからガラスをフロート窯に戻せる形で回収できる。
また、本発明によれば、前記加熱室は剪断手段を有し、前記加熱手段により加熱されている前記合わせガラスに、剪断手段により剪断力を与え、前記ガラス板を前記フィルムに対してずらす。すなわち、フィルムが軟化点に達すると、剪断手段から受ける剪断力によってガラスがフィルムに対してずらされることにより、フィルムが加熱室に露出されていく。そして、露出されたフィルムは、合わせガラスを介して熱が伝わるのではなく直接、加熱室の加熱手段により加熱されるため、蒸発するまでの時間を短縮できる。
また、本発明によれば、蒸発した前記フィルムの気体を収集して、前記加熱手段の燃料として利用するので、フィルムをサーマルリサイクルという形で有効利用できる。
更に、本発明によれば、前記加熱手段が過熱気体なので、同一温度の熱風に比べて含熱量が多く、このため切断された合わせガラス片との熱交換による温度降下量が小さく、フィルムの乾燥が有効に行われる。
以上説明したように本発明に係る合わせガラスのガラス分離方法によれば、加熱室において、フィルムは発火することなく蒸発し、ガラスのみが残存する。よって、合わせガラスからガラスを細かく破砕せずに、フロート窯に戻せる形で回収でき、またフィルムも発火させることなく蒸発させて蒸発した気体を収集し、燃料として利用するので、フィルムをサーマルリサイクルの形で有効利用できる。
以下添付図面に従って本発明に係る合わせガラスのガラス分離方法の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、合わせガラスの分離作業工程を模式的に示した説明図である。同図に示す分離作業工程は、切断機100を有する切断工程、マグネット110を有する除鉄工程、アルミ等の非磁性金属を手作業にて除去する工程、及びガラス分離装置120を有するガラス分離工程から構成される。
これらの複数の工程からなる合わせガラスのガラス分離方法によれば、まず、製品形状の合わせガラスを切断機100に投入し、切断機100の回転カッタ102、102によって前記合わせガラスを所定の大きさで所定の形状の合わせガラス片(以下、「切断合わせガラス片」と称する)に切断する。切断される合わせガラスは、自動車用フロントガラスに使用されたものであり、トラック、乗用車等の車種によってそれぞれ大きさが異なっているが、切断機100によって略同一サイズの切断合わせガラス片に切断される。
切断機100によって切断された多数の切断合わせガラス片は、切断機100の下部排出口104からコンベア106に搬出され、コンベア106からコンベア108による搬送中にマグネット110によって、その中の鉄製部材が取り除かれる。鉄製部材が除かれた切断合わせガラス片は、コンベア108の下流部において作業者130によりアルミ等の非磁性金属(合わせガラスのフレーム)が手作業にて除去される。なお、除去された非磁性金属は、廃品箱132に廃棄される。
非磁性金属が除去された切断合わせガラス片は、コンベア108から補助回転搬送体8cに搬出される。そして、補助回転搬送体8cよってガラス分離装置120に向けて搬送され、図2に示すガラス分離装置120の加熱室2に投入される。
図2〜図5の如くガラス分離装置120は、一端に切断合わせガラス片の投入口1が形成された加熱室2を有し、この加熱室2は、略無酸素状態に維持される。また、加熱室2内には、底壁3a及び側壁3bによって画成された2つのトラフが形成され、これらのトラフ内に主回転搬送体(剪断手段)7、7が配設されている。主回転搬送体7は、駆動装置4により回転する回転軸5a、5bに多数のパドル6、6…を傾斜して取り付けることにより構成されている。主回転搬送体7、7は、切断機100によって切断された切断合わせガラス片に剪断力を与えるとともに、切断合わせガラス片が加熱室2内で循環するように、その搬送方向を反転して並設されている。
加熱室2の一端には、回転軸にねじ羽根を取り付けたスクリュウコンベアからなる循環用の補助回転搬送体(剪断手段)8aが設けられている。また、加熱室2の他端には、これと同様のスクリュウコンベアからなる循環用の補助回転搬送体(剪断手段)8bが設けられている。補助回転搬送体8a、8bは、主回転搬送体7の下方にそれと交差する方向にそれぞれ配設されている。これらの補助回転搬送体8a、8bは、切断合わせガラス片の循環と排出とを兼用するとともに切断合わせガラス片に剪断力を与える機能も有している。
更に、投入口1側の補助回転搬送体8aの先端は、加熱室2の側壁9bを貫通して外部に延設されている。延設された補助回転搬送体8aの先端下部には、分離されたガラスの排出口10が形成され、排出口10の下方には回収箱122(図1参照)が配置されている。
図2に示す加熱室2の天井壁11には点検用の開口12が設けられ、通常は、蓋13によって閉鎖されている。加熱室2内の前記トラフの下側には、脱臭加熱炉15が一体に設けられ、その端壁16aの外壁にバーナ17が取り付けられている。脱臭加熱炉15の内部には図5の如く、仕切り壁18がその一端側に開口18aを形成して設けられ、バーナ17側を入側として、この開口18aを迂回する燃焼生成気体の通路19が形成されている。
通路19の出側近くには、熱交換器20が設置されている。また、熱交換器20の近傍で、脱臭加熱炉15の端壁16aの外壁には給水予熱器21が設置され、この給水予熱器21には、給水予熱器21に水を供給する配水管21aが接続されている。更に、通路19の出側には排気口22aが形成され、排気口22aに排気筒23が接続されている。また、図3に示す加熱室2の端壁16bの外壁には、排気ファン24が接続され、この排気ファン24はダクト30を介してバーナ17に連通されている。
図5に示す熱交換器20の入側には、給水管26が接続される。給水管26は、脱臭加熱炉15の側壁9aを貫通して脱臭加熱炉15の外部に延設されるとともに、給水ポンプ25を介して給水予熱器21に接続されている。また、熱交換器20の出側には、過熱蒸気の供給配管27が側壁9aを貫通して接続されている。この供給配管27は、図4の如く上方に向くように90°折曲され、側壁9a及び加熱室2の側壁9bに沿って配設される。また、供給配管27は、投入口1の手前で加熱室2側に向くように水平方向に90°折曲されるとともに、側壁9bを貫通して加熱室2内に配設されている。供給配管27の加熱室2内に位置する部分には、複数のノズルチップ28、28…が供給配管27の長手方向に沿って取り付けられ、これらのノズルチップ28、28…から過熱蒸気が加熱室2内に供給されるようになっている。
次に、ガラス分離装置120によるガラスの分離方法について説明する。
分離工程の前段工程にて、アルミ等の非磁性金属が除去された切断合わせガラス片は、補助回転搬送体8cによって搬送され、ガラス分離装置120の投入口1から加熱室2内に投入される。
この切断合わせガラス片は、一方側に配置された主回転搬送体7のパドル6によって掻き混ぜられることにより剪断力を受けながら、加熱室2内を搬送される。そして、切断合わせガラス片は、補助回転搬送体8bの回転力によって剪断力を受けながら横送りされた後、他方側に配設された主回転搬送体7のパドル6によって掻き混ぜられることにより剪断力を受けながら、加熱室2内を先とは逆方向に搬送される。そして、切断合わせガラス片は、補助回転搬送体8aの回転力によって剪断力を受けながら横送りされた後、一方側に配置された主回転搬送体7によって再度反転され、以下、上述した経路で搬送される。このようにして切断合わせガラス片は、加熱室2内において剪断力を受けながら循環搬送される。
この循環搬送過程において、切断合わせガラス片は、加熱室2内でノズルチップ28から供給された過熱蒸気を利用して加熱され、フィルムが軟化点に達すると、パドル6とスクリュウコンベアとの掻き混ぜによる剪断力によって、切断合わせガラス片のガラスがフィルムに対して徐々にずれていきフィルムが加熱室2内で露出していく。
露出したフィルムは、更に加熱されてその含有水分が除去され、熱分解が進行して蒸発が促進される。
前記過熱蒸気は、同一温度の熱風に比べて含熱量が多いため、切断合わせガラス片との熱交換による温度降下量が小さく、フィルムの乾燥が有効に行われる。そして、この過熱蒸気は酸素を含まないため、フィルムの発火の危険性はなく、また、酸化反応に基づく変位が抑えられた状態でフィルムは熱分解が促進されて蒸発(気化)していく。フイルムの蒸発処理は、フィルムを蒸発させる温度以上で、且つガラス軟化点未満の温度であればよく、通常は200°C〜500°Cで実施される。
フィルムが蒸発することによって発生したフィルム由来のガスは、排気口22bから排気ファン24に吸引されてバーナ17を介して脱臭加熱炉15に送り込まれる。脱臭加熱炉15は、燃焼生成気体及びバーナ17から噴出する火炎17aによって約800°C以上の高温に保持されているので、前記送り込まれたガスに臭気成分が含まれている場合には、それが分解して脱臭される。また、有害成分が含まれる場合でも、それが分解して無害化される。そして、これらの分解はいずれも極めて短い時間で行われ、この分解ガスは燃焼生成気体とともに、排気筒23から外部へ排出される。また、排気筒23を、加熱室の壁等に連結し、前記分解ガスと燃焼生成気体とを加熱室の熱源に利用することが省エネルギーの観点から好ましい。また、燃焼生成気体の有する熱量により、熱交換器20を介して過熱蒸気が生成されるので、燃焼生成気体を有効に利用できる。
ところで、前述の如く剪断力を受けて露出されたフィルムは、加熱室2内で略無酸素状態で加熱されるため発火することなく蒸発するが、残されたガラス片は、加熱室2の温度がガラス軟化点未満に制御されているので、軟化せず加熱室2内に残存する。これにより、加熱室2にはガラス片のみが残る。したがって、実施の形態のガラス分離装置120によれば、ガラスを細かく破砕することなく合わせガラスからガラスをフロート窯に戻せる形で回収できる。また、フィルムも発火することなく蒸発するため、蒸発したフィルムの気体を回収し、燃料としてサーマルリサイクルの形で利用できる。
分離されたガラス片は、補助回転搬送体8aによって加熱室2から搬出され、排出口10の出口から回収箱122に落下して回収される。回収されたガラス片は、フロート窯等のガラス溶融窯に投入され、リサイクル利用される。
本発明の合わせガラスの分離方法は、上記に限られることはない。例えば、加熱室が、製品形状の合わせガラスをそのまま投入できるくらいに充分に広い場合には、加熱中にフィルムが露出するよう合わせガラス全体にひびを入れただけでよく、図1に示す切断工程は省略できる。また、加熱室内を底壁及び側壁によって2つのトラフを形成しているが、1つのトラフでも構わない。この場合、加熱室の一端にガラスの投入口が設けられ、他端に排出口が設けられる。更に、剪断手段は主回転搬送体及び補助回転搬送体に限らず、加熱室全体を回転させてもよい。その場合、加熱室の壁に板羽根を所定の角度で設け、加熱室が回転した際に、ガラス片を搬送できるようにする。
また、本発明で加熱室に投入する合わせガラスは、自動車用フロントガラスに限られるものではない。建築用途の合わせガラスでもよいし、その他車両用途の合わせガラスでもよく用途は問わない。更に、本発明でいう合わせガラスは、有機物からなる層を有するガラスも含み、ガラス板に樹脂膜を形成させたものでもよい。
図6には、加熱室2内で蒸発したフィルムのガスをサーマルリサイクルの形で利用するシステムの一例が示されている。
図6のシステムを説明するに当たり、図2〜図5で示したガラス分離装置120と同一若しくは類似の部材については同一の符号を付して説明する。また、図6に示した加熱室2と脱臭加熱炉15とからなるガラス分離装置は、図5に示した熱交換器20、給水予熱器21を備えておらず、これらの機器に代えてボイラ150、廃熱ボイラ152、及びスーパーヒータ154からなる過熱蒸気生成・供給装置が設けられている。この生成・供給装置によって過熱蒸気が生成され、生成された過熱蒸気が加熱室2に供給される。
ボイラ150は、給水タンク156から供給された水を加熱し、蒸気を生成する。また、廃熱ボイラ152は、加熱室2の加熱に供した高温(例えば400°C)の燃焼ガスを取り込み、その燃焼ガスの余熱によって、給水タンク156から供給された水を加熱し、蒸気を生成する。給水タンク156からボイラ150に供給される水量及び廃熱ボイラ152に供給される水量は、ボイラ150、廃熱ボイラ152の規模にもよるが、ボイラ150は別燃料(C4H10)にて水を加熱する高出力のもので、廃熱ボイラ152は燃焼ガスとの熱交換によって水を加熱する比較的低出力のものなので、一般的には廃熱ボイラ152よりもボイラ150の方が多めに設定されている。実施の形態では、ボイラ150に供給される水量と廃熱ボイラ152に供給される水量との割合が、約4:1に設定されている。
廃熱ボイラ152において、熱交換により水を加熱し所定の温度まで冷却された燃焼ガスは、排気ファン158によって吸引され大気に放出される。なお、放出する燃焼ガスの温度が所定の温度(例えば200°C)よりも高い場合には、放出経路157に接続された外気吸入用バルブ159を開放する。これにより、外気がベルヌーイの法則により放出経路157に取り込まれ、放出経路157内で燃焼ガスと混合されるので、燃焼ガスの温度が低下し、所定の温度以下になった燃焼ガスが大気に放出される。
ボイラ150及び廃熱ボイラ152によって生成された蒸気は、ダクト160を経由してスーパーヒータ154に導入され、ここでフィルムの蒸発処理に適した温度(例えば500°C)の過熱蒸気に生成される。スーパーヒータ154によって生成された過熱蒸気は、ダクト162を経由して、加熱室2内に配設された供給配管27に供給される。そして、過熱蒸気は、供給配管27に取り付けられたノズルチップ28、28…から加熱室2内に供給される。なお、スーパーヒータ154によって生成する過熱蒸気の温度は、ダクト162を通過する際の温度低下を考慮し、その温度低下分だけ上昇させた値(例えば550°C)に設定することが好ましい。
スーパーヒータ154に隣接して脱臭加熱炉15が設置される。この脱臭加熱炉15は、排気ファン24によって送り込まれてきたフィルム由来のガスを、バーナ17から噴出する火炎によって約2秒間、約800°C以上の高熱で加熱し、ガス中の臭気成分を分解して脱臭する。脱臭されたガスは、高温が維持されているため、リサイクル利用される。すなわち、このガスは、加熱室2を加熱する熱源として利用され、脱臭加熱炉15の出口163からダクト164を経由して加熱室2に供給される。
加熱室2に投入される切断合わせガラス片は、磁性金属及び非磁性金属が除去されてケース180に貯められており、ケース180の下部に設けられたスクリュウ搬送装置182によって加熱室2の投入口1まで搬送されている。
加熱室2は、その底部及び/又は側部が二重構造に構成される。この二重構造は、底壁3aと底壁3aから離間して設置された外装ケーシング166とから構成され、外装ケーシング166と底壁3aとの間に形成された加熱空間168の入口170から前記蒸気、すなわち脱臭加熱炉15で脱臭された高温(例えば500°C)の燃焼ガスが加熱空間168に供給される。この燃焼ガスは、加熱空間168を通過中に底壁3aを介して加熱室2に熱を与える。これにより、加熱室2内の温度を高温に保つことができ、加熱室2に供給された加熱蒸気の温度低下を防ぎ、フィルムの蒸発処理が安定化される。そして、加熱空間168を通過した燃焼ガスは、加熱空間168の出口172からダクト174を経由して廃熱ボイラ152に導かれる。
これにより、図6のシステムによれば、蒸発したフィルムのガスを加熱室2の加熱用熱源として利用したので、前記ガスをサーマルリサイクルの形で利用できる。また、廃熱ボイラ152から大気に放出される燃焼ガスは、前段の脱臭加熱炉15によって脱臭されているので、そのままの状態で大気に放出しても環境上何も問題はない。
図7は、加熱室2内で蒸発したフィルムのガスを液化冷却ユニット200によって液化し、液化して得られた液体をスーパーヒータ154の燃料として利用するシステムの一例が示されている。
図7のシステムを説明するにあたり、図6で示したシステムと同一若しくは類似の部材については同一の符号を付して説明する。また、図7に示したシステムにおいても図6のシステムと同様に、図5に示した熱交換器20、給水予熱器21を備えておらず、これらの機器に代えてボイラ150、廃熱ボイラ152、及びスーパーヒータ154からなる過熱蒸気生成・供給装置が設けられ、この生成・供給装置によって過熱蒸気を生成し、生成した過熱蒸気を加熱室2に供給するように構成されている。
図7のシステムにおいて、ボイラ150は、給水タンク156から供給された水を加熱し、蒸気を生成する。また、廃熱ボイラ152は、加熱室2の加熱に供した高温(例えば約600°C)の燃焼ガスを取り込み、その燃焼ガスの余熱によって、給水タンク156から供給された水を加熱し、蒸気を生成する。更に、廃熱ボイラ152において、熱交換により水を加熱し所定の温度まで冷却された燃焼ガスは、排気ファン158によって吸引され大気に放出される。また、ボイラ150において生じた排ガスも大気に放出される。
ボイラ150及び廃熱ボイラ152によって生成された蒸気(例えば約160°C)は、ダクト160を経由してスーパーヒータ154に導入され、ここでフィルムの蒸発処理に適した温度(例えば約600°C)の過熱蒸気に生成される。スーパーヒータ154によって生成された過熱蒸気は、ダクト162を経由して、加熱室2内に配設された供給配管27に供給される。そして、過熱蒸気は、供給配管27に取り付けられたノズルチップ28、28…から加熱室2内に供給される。
投入口1から加熱室2に投入された切断合わせガラス片は、加熱室2内においてフイルムと分離され、フィルムが蒸発することによって発生したフィルム由来のガスとともに排出口10からホッパ202に排出される。ホッパ202に排出された高温(例えば約550°C)のガラス片は、バルブ204、204の開放操作によって冷却装置206に搬出される。
冷却装置206は二重ケーシング構造に構成され、内側のケーシング208が装置本体をなし、このケーシング208内に前記ガラス片が搬入される。ケーシング208に搬入されたガラス片は、ファン210により取り込まれた外気、及び圧縮エアと水とを混合して供給する二流体スプレー装置212から供給される高圧の二流体スプレーによって強制的に冷却される。ガラス片と熱交換した二流体は、ケーシング208の外部へ排ガスとして放出される。また、内側のケーシング208と外側のケーシング214との間に形成される空間216には、ポンプ218によって冷却媒体が供給される。この冷却媒体によってケーシング208が冷却され、前述したファン210と二流体スプレー装置212とによるガラス片冷却負荷を軽減している。また、空間216にてケーシング208と熱交換され、所定の温度(例えば約35°C)に上昇された冷却媒体は、クーリングタワー218に導入され、ここで所定の温度(例えば約20°)に冷却される。この冷却された冷却媒体は、ポンプ218に吸引されて空間216に再び供給されることにより循環使用される。
ケーシング208において所定の温度(例えば70°C)に冷却されたガラス片は、不図示のバルブを開放することによりケーシング208の排出口209から回収ボックス222に排出されて回収される。
ところで、ホッパ202に排出された高温(例えば約600°C)のフィルム由来のガスは、ファン224によって吸引され液化冷却ユニット200に導入される。この液化冷却ユニット200は、ガスが導入されるケーシング226内に冷却コイルが配設されて構成されている。また、冷却コイルには、ガス中の油性分のみを抽出する温度に冷却された冷却媒体がポンプ228より供給されている。これにより、ケーシング226に導入された前記ガスは、冷却コイルによって前記温度に冷却されるので、ガス中のフィルム由来の油性分が液体となって分離される。分離された液体は、タンク230に貯留され、また、油性分が分離されたガスは脱臭加熱炉15に導入される。
なお、冷却コイルに供給された前記冷却媒体は、冷却コイルからクーリングタワー232に導入され、ここで所定の温度に冷却される。この冷却された冷却媒体は、ポンプ228に吸引されて前記冷却コイルに再び供給されることにより循環使用される。
また、冷却コイルによるガス冷却温度を100°C未満に設定した場合、フィルム由来の油性分及び水分をガスから分離することができる。この場合、抽出した液体は、フィルム由来の油と水とが混合されているので、油水分離装置によってフィルム由来の油と水とを分離し、分離したフィルム由来の油のみスーパーヒータ154の燃料として使用する。抽出したフィルム由来の油の熱量は約5000kcal/lで灯油(約8500kcal/l)の約60%である。
一方、脱臭加熱炉15に導入された前記ガスは、脱臭加熱炉15に設置された不図示のバーナから噴出する火炎によって約2秒間、約800°C以上の高熱で加熱される。これにより、ガス中の臭気成分が分解されて脱臭され、脱臭されたガスは、高温が維持されているため、リサイクル利用される。すなわち、このガスは、加熱室2を加熱する熱源として利用され、脱臭加熱炉15の出口からダクト234を経由して加熱室2に供給される。
加熱室2は、その底部及び/又は側部が二重構造に構成される。この二重構造は、底壁3aと底壁3aから離間して設置された外装ケーシング166とから構成され、外装ケーシング166と底壁3aとの間に形成された加熱空間168の入口170から前記蒸気、すなわち脱臭加熱炉15で脱臭された高温(例えば700°C)の燃焼ガスが加熱空間168に供給される。この燃焼ガスは、加熱空間168を通過中に底壁3aを介して加熱室2に熱を与える。これにより、加熱室2内の温度を高温に保つことができ、加熱室2に供給された加熱蒸気の温度低下を防ぎ、フィルムの蒸発処理が安定化される。そして、加熱空間168を通過した燃焼ガスは、加熱空間168の出口172からダクト174を経由して廃熱ボイラ152に導かれる。
これにより、図7のシステムによれば、フィルムのガスから抽出した油をスーパーヒータ154の燃料として使用するので、フィルムを有効利用できる。なお、スーパーヒータ154の燃料に限定されず、脱臭加熱炉15、ボイラ150、廃熱ボイラ152の燃料として利用してもよい。
1)分離対象合わせガラス
・ポリビニルブチラール製フィルムを使用した合わせガラス
2)ガラス分離装置
・加熱室温度:250°C
・酸素含有量:0.25%
3)運転時間
・30分
[実験結果]
ガラス分離装置の加熱室には、フィルムが全く残っておらず、細かく破砕していない略透明のガラス片のみ残存していた。したがって、このガラス分離装置を利用することによって、合わせガラスからガラスのみをフロート窯に戻せる形で回収できた。
本発明の合わせガラスのガラス分離方法を模式的に示した説明図 本発明の実施の形態のガラス分離装置の縦断正面図 図2のガラス分離装置の加熱室の横断平面図 図2の4−4線における縦断側面図 図2の加熱炉の横断平面図 フィルムのガスをサーマルリサイクルの形で利用する一例が示されたシステムのブロック図 フィルムのガスを液化し、燃料として利用する一例が示されたシステムのブロック図
符号の説明
1…投入口、2…加熱室、3a…底壁、3b…側壁、4…駆動装置、5a、5b…回転軸、6…パドル、7…主回転搬送体、8a、8b、8c…補助回転搬送体、9a、9b…側壁、10…排出口、11…天井壁、12…開口、13…蓋、15…脱臭加熱炉、16a、16b…端壁、17…バーナ、17a…火炎、18…仕切り壁、18a…開口、19…通路、20…熱交換器、21…給水予熱器、21a…配水管、22a、22b…排気口、23…排気筒、24…排気ファン、25…給水ポンプ、26…給水管、27…供給配管、28…ノズルチップ、100…切断機、110…マグネット、120…ガラス分離装置、150…ボイラ、152…廃熱ボイラ、154…スーパーヒータ、200…液化冷却ユニット、202…ホッパ、206…冷却装置

Claims (4)

  1. ガラス板をフィルムを介して接着してなる合わせガラスから、ガラスを分離する合わせガラスのガラス分離方法において、
    前記フィルムを蒸発させる温度以上で且つガラス軟化点未満に加熱された略無酸素状態の加熱室に前記合わせガラスを投入し、
    前記加熱室に投入された前記合わせガラスに加熱手段により熱を与え、
    前記フィルムを加熱し蒸発させることにより、合わせガラスからガラスを分離することを特徴とする合わせガラスのガラス分離方法。
  2. 前記加熱室は剪断手段を有し、前記加熱手段により加熱されている前記合わせガラスに、前記剪断手段により剪断力を与え、前記ガラス板を前記フィルムに対してずらすことを特徴とする請求項1に記載の合わせガラスのガラス分離方法。
  3. 蒸発した前記フィルムの気体を収集し燃料としてサーマルリサイクルの形で利用することを特徴とする請求項1又は2に記載の合わせガラスのガラス分離方法。
  4. 前記加熱手段が過熱気体である請求項1、2又は3のうちいずれか1項に記載の合わせガラスのガラス分離方法。
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