JP2005095719A - 散気器の散気抵抗測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水頭圧力が不安定に変化する場合にも、散気器の散気抵抗を簡単な構成で正確に測定する。
【解決装置】 水中に配設した散気器10の散気抵抗を測定する装置であって、散気器10に散気用空気を供給する空気配管12から分岐管20を分岐させ、当該分岐管20に差圧計26の一方の測定口28を接続する。また、差圧計26の他方の測定口30がリード管32を介して水中に開放されている。分岐管20とリード管32とがバイパス管36で接続され、当該バイパス管36の途中に開閉弁38を配設されている。
【選択図】 図1
【解決装置】 水中に配設した散気器10の散気抵抗を測定する装置であって、散気器10に散気用空気を供給する空気配管12から分岐管20を分岐させ、当該分岐管20に差圧計26の一方の測定口28を接続する。また、差圧計26の他方の測定口30がリード管32を介して水中に開放されている。分岐管20とリード管32とがバイパス管36で接続され、当該バイパス管36の途中に開閉弁38を配設されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は散気器の散気抵抗測定装置に係り、特に水中に配設した散気器の散気抵抗を測定する装置に関する。
有機性の汚水を生物学的に好気処理する方法が知られている。代表的な処理方法は活性汚泥処理法である。この方法は曝気槽内に活性汚泥を保持し、汚水中の有機物を活性汚泥によって酸化分解する。酸化分解のための酸素源として曝気槽内に空気が吹き込み、槽内を好気状態に維持する。曝気槽内に空気を吹き込む一装置として散気器が用いられる。
図2はその状況を例示した模式図である。有機性の被処理水2が流入する曝気槽1には活性汚泥が高濃度に保持されている。曝気槽1の底部には水面からHの深さに散気器3,3,3が配設されている。各散気器3は空気配管4を介してブロア5と連通している。ブロア5で昇圧した空気が各散気器3に供給され、曝気槽1内に空気が散気される。この散気によって曝気槽1内が好気状態に維持される。すると、曝気槽1に保持された活性汚泥が散気された空気を酸素源として、被処理水中の有機物を酸化分解する。有機物の酸化分解によって浄化された被処理水は処理水6として曝気槽1外に排出される。
散気器3から散気する空気の気泡径は微細なほど被処理水や活性汚泥との接触効率が良くなる。このため、散気器3としては気泡径が微細になるよう、なるべく目の細かい素材を用いたものが好ましく使用される。反面、目の細かい素材は散気抵抗が大きいので、ブロア5による空気の供給圧を高くする必要がある。また、目の細かい素材は供給された空気中の塵埃や被処理水中の懸濁物によって目詰まりしやすい。長期間の運転によって素材に微生物が繁殖して目詰まりを起こす場合もある。特許文献1や特許文献2にはこのような散気器の目詰まり対策が開示されている。
散気器3に目詰まりが発生すると、散気抵抗が次第に大きくなり、設定量の散気をすることができなくなる。すると、曝気槽1では散気量の不足によって処理効率が低下する。したがって、目詰まりによる散気器3の散気抵抗の上昇傾向を事前に察知し必要な措置がとれるように、散気器3の散気抵抗を監視する必要がある。
特開2000−254681号公報
特開2003−170186号公報
従来技術では散気器3の散気抵抗を正確に測定する有効な装置がなかった。図2に示したように、空気配管4に圧力計7を設置して散気器3の散気抵抗を間接的に測定する方法がある。すなわち、この圧力計7の指示値は主に散気器3の散気抵抗と散気器3に作用する水頭圧力Hとの合計値である。したがって、水頭圧力Hが一定であれば、圧力計7の指示値から水頭圧力Hを差し引けば散気器3の散気抵抗を算出することができる。しかしながら、曝気槽1では被処理水の流れと曝気による波打ちによって水面が激しく動き、水頭圧力Hが安定しない。また、曝気槽1の構造によっては被処理水の流入量などによって水位が大きく変化する場合がある。このような場合には水頭圧力Hも変動するので、圧力計7の指示値のみでは散気器3の散気抵抗を正確に算出することは到底できない。このような欠点は上記曝気槽1内に設置した散気器3に限らず、水中に配設した散気器に共通する欠点であった。
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消し、水中に配設した散気器での水頭圧力Hが不安定に変化する場合にも、散気器の散気抵抗を簡単な構成で正確に測定することができる散気器の散気抵抗測定装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係る散気器の散気抵抗測定装置は、水中に配設した散気器の散気抵抗を測定する装置であって、散気器に散気用空気を供給する空気配管から分岐管を分岐させ、当該分岐管に差圧計の一方の測定口を接続するとともに、前記差圧計の他方の測定口をリード管によって前記水中に開放させたことを特徴とする。この構成において、前記分岐管とリード管とを前記差圧計をバイパスしたバイパス管で接続し、当該バイパス管の途中に開閉弁を配設したことが好ましい。
本発明によれば、水中に配設した散気器での水頭圧力が不安定に変動する場合にも、その変動幅を相殺するように差圧計が作動する。このため、散気器の散気抵抗を簡単な構成で正確に測定することができる。
図1は本発明に係る散気器の散気抵抗測定装置の実施形態を示す系統図である。水面WLからH1の深さの水中に散気器10が配設されている。散気器10は空気配管12を介してブロア14と連通している。ブロア14で昇圧した空気が散気器10に供給され、散気器10からの空気が水中に散気される。空気配管12には流量調節弁16と流量計18が設けられている。
空気配管12には圧力計22と開閉弁24を有した分岐管20が分岐している。この分岐管20の他端が差圧計26の一方の測定口28に接続している。差圧計26の他方の測定口30にはリード管32が接続している。リード管32には開閉弁34が設けられ、リード管32の他端は水面WL下の深さH2に開口している。したがって、開閉弁34を開にすると差圧計26の測定口30はリード管32を介して水中に開放される。分岐管20とリード管32とは差圧計26をバイパスしたバイパス管36で接続され、バイパス管36の途中に開閉弁38が配設されている。
上記の構成において、ブロア14で昇圧した空気が空気配管12を介して散気器10に供給され、水中に散気される。この際、流量計18で検出される空気量が設定量となるように流量調節弁16の開度が調節される。通常運転時には分岐管20の開閉弁24とリード管32の開閉弁34を閉にしておき、差圧計26に空気配管12内の圧力を作用させない。
空気配管12内の圧力は圧力計22によって検出される。圧力計22の検出値は散気器10の散気抵抗(分岐管12の分岐点以降に空気配管12に流れる空気の配管抵抗を含む。)と散気器10に作用する水頭圧力H1との合計値である。したがって、水頭圧力H1が一定であれば、圧力計22の検出値から水頭圧力H1を差し引けば散気器10の散気抵抗を算出することができる。しかしながら、水面WLは種々の原因によって水位が変動する場合があり、散気器10が定位置にある時は水頭圧力H1も水位の変動に追随して変動する。このため、圧力計22の検出値のみでは散気器10の散気抵抗を正しく算出することは到底できない。
そこで、本実施形態では必要時に以下の手順に従って散気器10の散気抵抗を測定する。すなわち、まず、バイパス管36の開閉弁38を開にする。次に、分岐管20の開閉弁24とリード管32の開閉弁34をほぼ同時に開にする。すると、空気配管12に流れる空気の一部が分岐管20、バイパス管36、リード管32の順に流れ、リード管32の開口端から噴出し、リード管32の内部が空気で満たされる。次に、バイパス管36の開閉弁38を閉にして、分岐管20とリード管32とを遮断する。すると、差圧計26の一方の測定口28には分岐管20を介して前記した圧力計22の検出値と同一の圧力が作用する。また、差圧計26の他方の測定口30にはリード管32を介して水頭圧力H2が作用する。すると、差圧計26では測定口28と測定口30に作用した圧力の差を検出し、その値を表示する。
散気器10の散気抵抗をPとすると、差圧計26の測定口28に作用する圧力はP(散気抵抗)+H1(水頭圧力)である。一方、差圧計26の測定口30に作用する圧力はH2(水頭圧力)である。したがって、差圧計26の検出値ΔPは、ΔP=(P+H1)−H2となる。すると、散気抵抗Pは、P=ΔP−(H1−H2)であり、(H1−H2)をΔHとすると、散気抵抗Pは、P=ΔP−ΔHと計算される。H1とH2とは既知であるから、ΔHも既知の値である。水面WLの水位が大きく変動した場合でも、H1とH2とが同時に追随して変動するので、ΔHは変化しない。したがって、差圧計26によってΔPが検出されると、このΔPから既知のΔHを差し引くことによって、水位変動の有無に関係なく散気抵抗Pを容易かつ正確に求めることができる。
なお、リード管32の開口の深さH2を散気器10の設置H1と等しくなるように設定しておくとΔHはゼロとなり、散気器10の散気抵抗Pは差圧計26の検出値ΔPと等しくなる。このため、上記した散気抵抗Pの計算が不要となり、差圧計26の検出値ΔPをそのまま、散気器10の散気抵抗Pとして認識でき便利である。
散気器10の散気抵抗Pの測定は適当な間隔で定期的に行えば十分である。したがって、散気抵抗Pの測定を行わない期間では、分岐管20の開閉弁24とリード管32の開閉弁34を閉にしておき、差圧計26に空気配管12内の圧力などを作用させない。これにより、差圧計26の耐用年数を長くすることができる。差圧計26としてはダイアフラムなどの弾性的に変形可能な感圧素子を用いたものが好ましく用いられる。しかしながら、本発明にかかる差圧計はダイアフラムのものに限定されない。例えばピストンを用いたものなど、実用化されている他型式の差圧計を用いることができる。
上述のとおり、本実施形態の散気器10の散気抵抗測定装置によれば、水中に配設した散気器10に作用する水頭圧力H1が不安定に変動する場合にも、その変動幅を相殺するように差圧計26が作動する。このため、散気器10の散気抵抗Pを簡単な構成で正確に測定することができる。また、散気抵抗測定の開始時にバイパス管36を介してリード管32内に空気配管12からの空気を導入するようにした。このため、差圧計26の測定口30にリード管32を介して水頭圧力H2を確実に作用させることができる。
10………散気器、12………空気配管、14………ブロア、18………流量計、20………分岐管、22………圧力計、26………差圧計、32………リード管、36………バイパス管。
Claims (2)
- 水中に配設した散気器の散気抵抗を測定する装置であって、散気器に散気用空気を供給する空気配管から分岐管を分岐させ、当該分岐管に差圧計の一方の測定口を接続するともに、前記差圧計の他方の測定口をリード管によって前記水中に開放させたことを特徴とする散気器の散気抵抗測定装置。
- 前記分岐管とリード管とを前記差圧計をバイパスしたバイパス管で接続し、当該バイパス管の途中に開閉弁を配設したことを特徴とする請求項1に記載の散気器の散気抵抗測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003330019A JP2005095719A (ja) | 2003-09-22 | 2003-09-22 | 散気器の散気抵抗測定装置 |
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JP2009122047A (ja) * | 2007-11-16 | 2009-06-04 | Ono Sokki Co Ltd | 角度検出装置 |
JP2011098257A (ja) * | 2009-11-04 | 2011-05-19 | Hitachi Plant Technologies Ltd | 散気装置の圧力損失測定方法 |
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2003
- 2003-09-22 JP JP2003330019A patent/JP2005095719A/ja active Pending
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