JP2005094867A - 車両を駆動するモータの制御装置 - Google Patents

車両を駆動するモータの制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005094867A
JP2005094867A JP2003322502A JP2003322502A JP2005094867A JP 2005094867 A JP2005094867 A JP 2005094867A JP 2003322502 A JP2003322502 A JP 2003322502A JP 2003322502 A JP2003322502 A JP 2003322502A JP 2005094867 A JP2005094867 A JP 2005094867A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
torque
temperature
vehicle
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003322502A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4207728B2 (ja
Inventor
Taketo Takeuchi
健登 竹内
Eiji Takasu
栄治 高須
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP2003322502A priority Critical patent/JP4207728B2/ja
Publication of JP2005094867A publication Critical patent/JP2005094867A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4207728B2 publication Critical patent/JP4207728B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract


【課題】 モータの全相の温度を均一に上昇させることにより、ストール状態の車両の走行性能、走行フィールを向上する。
【解決手段】 車両は、モータとモータのトルクを制御する制御装置を備えている。制御装置は、モータの三相の交流電流を供給する各巻線の温度をそれぞれ検出する温度センサによって検出された各巻線の温度のうち最大温度と最小温度の温度差Tdを算出する(ステップ124)。車両がストール状態であり、かつ、温度差Tdが所定温度Th0以上である場合には、モータのトルクを低減するように制御し(ステップ102〜106、118,120、108、122〜130、114、116)、車両が非ストール状態である場合には、トルクの低減制御を解除して通常のトルク制御を行う(ステップ102〜116)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両を駆動するモータの制御装置に関する。
この種の車両を駆動するモータの制御装置としては、車両を駆動するモータのトルクを制御するトルク制御手段と、車両のストール状態を検出するストール検出手段とを備えてなり、このストール検出手段によって車両のストール状態が検出された場合には、トルク制御手段がモータのトルクを低減するように制御するものが知られている。
このような装置の一形式として、ストール状態が検出された場合に、車両の後退速度又は加速度が所定速度以下となるように走行用モータのトルクを低減制御し、さらにストール状態の継続に関する許容時間を走行用モータに付与されているトルクに基づき設定し、この設定された許容時間を越えてストール状態が継続している場合にのみ上記低減制御を実行するものがある(特許文献1参照)。これにより、低減制御によって車両が後退しこれに伴ってモータのロータが回転して通電相が切り替わることにより、通電相が特定の一相に集中するのを防止している。
また、他の一形式として、モータ5がロック状態(ストール状態)にあると判定された場合には(ステップS11,12)、インバータ回路のスイッチング素子の接合温度最大値TJMAXに対応する制限トルクτrを演算し(ステップS27)、制限トルクτrがモータトルク指定値τcより小さく、かつ、位相領域が前回と同じ場合には、制限トルクτrから変位トルクΔτを減算して、リミットトルクTLをΔτずつ低減し(ステップS29〜S37)、これにより位相領域を変化させ、ロック状態を解除しているものがある(特許文献2参照)。
特開平7−336807号公報(段落番号0015〜0021、図1) 特開平11−215687号公報(段落番号0020〜0029、図2)
上記前半の制御装置においては、モータのトルク低減処理によって通電相が特定の一相に集中するのを防止することができる。しかしながら、各相の温度とは関係なくトルク指令値の大きさとその継続時間に基づいてモータトルクを低減してしまうため、トルク低減処理によって電流の集中する通電相が温度の上昇していない相に変化したとしても、モータトルクを低減し続けることになり、車両の走行性能が低下してしまう。 また、後半の制御装置においては、電流の集中する通電相が変化したことによってモータトルクの低減制御を止めることができるものの、検出した温度の最大値に基づいて低減制御を行っているため、電流の集中する通電相が変化したとしても、通電され温度が上昇した相の温度によってモータトルクの低減が行われることとなる。したがって、電流の集中した通電相に比べて温度上昇の少ない他の2相に切り換ったとしてもモータトルクが制限されてしまい、車両の走行性能が低下してしまう。
そこで本発明は、上述した各問題を解消するためになされたもので、モータの全相の温度を均一に上昇させることにより、ストール状態の車両の走行性能、走行フィールを向上することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、車両を駆動するモータのトルクを制御するトルク制御手段と、車両のストール状態を検出するストール検出手段とを備えてなり、このストール検出手段によって車両のストール状態が検出された場合には、トルク制御手段がモータのトルクを低減するように制御する車両を駆動するモータの制御装置において、モータの複数相の交流電流を供給する各巻線の温度をそれぞれ検出する温度検出手段と、この温度検出手段によって検出された各巻線の温度のうち最大温度と最小温度の温度差を算出する温度差算出手段とをさらに備え、車両がストール状態であり、かつ、温度差が所定温度以上である場合には、トルク制御手段はモータのトルクを低減するように制御を行うことである。
請求項2に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、トルク制御手段は温度差算出手段によって算出された温度差に応じて算出されるトルク制限率に応じて前記モータのトルクを低減するように制御することである。
請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1または請求項2において、車両のストール状態が開始した時点から所定時間内においてはトルク制御手段によるトルク低減制御を禁止することである。
請求項4に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、トルクの変化率になましを設けたことである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、温度差算出手段は温度検出手段によって検出された各巻線の温度のうち最大温度と最小温度の温度差を算出し、そして、車両が登坂路などにおいてストール状態であり、かつ、温度差が所定温度以上である場合には、トルク制御手段はモータのトルクを低減するように制御し、車両が後退することによって、電流の集中している通電相が変化することで、各巻線の温度のうち最大温度の相の温度が低下する。次いで他の相に電流が集中することでその通電相の温度が上昇する。したがって、車両が登坂路上でほぼ停止状態にある場合には、モータの各相が最大でも所定温度の差をもって平均的に上昇するので、1相に集中して電流を流し続ける場合と比較して長時間にわたってモータのトルクを維持することができる。これにより、ストール状態の車両の走行性能、走行フィールを向上することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、トルク制御手段は温度差算出手段によって算出された温度差に応じて算出されるトルク制限率に応じてモータのトルクを低減するように制御するので、適切にモータのトルクを低減することができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、車両のストール状態が開始した時点から所定時間内においてはトルク制御手段によるトルク低減制御を禁止する。これによれば、トルク制御手段によるトルク低減制御が終了した後であって最大温度と最小温度の温度差が所定温度以上開いている場合、車両のストール状態が開始した時点から所定時間内においてはトルク制御手段によるトルク低減制御を禁止するので、連続してトルクを低減することがなくなるため、車両の登坂性能が向上する。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、トルクの変化率になましを設けたので、各相の温度が制限温度に達しても徐々にトルクが低減されるため、急激なトルク変動による不快なショックを抑制することができる。
以下、図1〜図3を参照して本発明に係る車両を駆動するモータの制御装置の一実施の形態について説明する。図1は、この制御装置が適用された車両の構成を示すブロック図である。
この車両は、駆動源としてモータ10を備えているいわゆる電気自動車であり、モータ10の駆動によって走行する。このモータ10は三相交流モータであり、三相すなわちU相、V相およびW相へ交流電流を供給する各巻線11,12,13が巻き付けられたステータ(図示省略)を有している。各巻線11,12,13はインバータ回路21に接続されており、インバータ回路21は直流電源としてのバッテリ22から供給される直流電圧を交流電圧に変換して、この交流電圧をU相、V相およびW相の各巻線11,12,13へ順次供給している。この各相への交流電流の供給によって、モータ10が駆動される。
各巻線11,12,13内には、それぞれの温度を測定(実測)するための温度センサ11a,12a,13aが埋設されている。各温度センサ11a,12a,13aが検出した各巻線11,12,13内の温度すなわちU相温度、V相温度、W相温度は、制御装置30に送出されている。
制御装置30には、モータ10の位相角度を検出する回転センサ31、および車両のアクセル(図示省略)の開度を検出するアクセル開度センサ32が接続されている。回転センサ31は検出したモータ10の位相角度を制御装置30に送出し、制御装置30は、位相角度に基づいてモータ10の回転数を算出する。アクセル開度センサ32は検出したアクセル開度を制御装置30に送出する。制御装置30は、モータ10の回転数およびアクセル開度に基づいてモータ10のトルク指令値Taを決定してインバータ回路21に送出し、インバータ回路21はトルク指令値Taに応じた交流電流をモータ10に供給する。
制御装置30は、マイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続された入出力インターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも図示省略)を備えている。CPUは、図2のフローチャートに対応したプログラムを実行して、モータ10の三層の最大温度と最小温度の温度差を算出し、車両がストール状態であり、かつ算出した温度差が所定温度以上である場合に、トルクを低減するものであり、ROMは前記プログラムを記憶するものであり、RAMは制御に関する演算値を一時的に記憶するものである。
次に、上記のように構成した車両を駆動するモータの制御装置の動作を図2のフローチャートに沿って説明する。制御装置30は、車両のイグニションスイッチ(図示省略)がオン状態にあるとき、上記フローチャートに対応したプログラムを所定の短時間毎に実行する。制御装置30は、図2のステップ100にてプログラムの実行を開始する度に、入力したアクセル開度、および算出したモータ10の回転数に基づいてトルク指令値Taを算出し(ステップ102)、トルク制限率Rtlをクリアする(ステップ104)。
そして、車両がストール状態でない非ストール状態である場合には、制御装置30は、ステップ106、108にてそれぞれ「NO」と判定した後、ステップ110にてストールフラグを「OFF」とし、ステップ112にてタイマTをクリアする。制御装置30は、ステップ114にて、ステップ102によって算出したトルク指令値Taをインバータ回路21に出力して同トルク指令値Taに応じたトルクにてモータ10を制御する。すなわち、制御装置30は通常のトルク制御を行うことになる。その後、プログラムをステップ116に進めて一旦終了する。
なお、ステップ106において、制御装置30は、車両がストール状態であるか否かを検出している。すなわち、ステップ102にて使用したモータ回転数Nの絶対値|N|が所定値N0(例えば100rpm)以下であり、かつ、ステップ102にて算出したトルク指令値Taの絶対値|Ta|が所定値Tn以上であり、かつ、ストールフラグが「OFF」である場合には、車両がストール状態であると判定し、それ以外の場合には、車両が非ストール状態であると判定する。
次に、車両のストール状態が検出されると、制御装置30は、ステップ106にて「YES」と判定し、ステップ118において、タイマTのカウントアップを開始し、ストールフラグを「ON」とする。そして、制御装置30は、ストール状態の検出開始時点(タイマTのカウントアップ開始時点)から所定時間T0以上経過するまでは、ステップ108、122にてそれぞれ「YES」、「NO」と判定し続ける。すなわち、制御装置30は、ストール状態の検出開始時点から所定時間T0以上経過するまでは、ステップ102〜108、122、114,116の処理を繰り返し実行する。
そして、制御装置30は、ストール状態の検出開始時点から所定時間T0以上経過すると、ステップ122にて「YES」と判定し、ステップ124にてモータ10の三相の各温度のうち最大温度と最小温度の温度差Tdを算出する。具体的には、入力されたU相温度、V相温度およびW相温度のうち最大温度と最小温度を決定し、これら最大および最小温度の差を温度差Tdとして算出する。
ステップ124にて算出された温度差Tdが所定温度Th0以上となるまでは、制御装置30は、ステップ126にて「NO」と判定し続ける。すなわち、ステップ102〜108、122〜126、114,116の処理を繰り返し実行する。
そして、制御装置30は、温度差Tdが所定温度Th0以上となると、ステップ126にて「YES」と判定し、低減したトルクを算出する。具体的には、ステップ128にて、算出された温度差Tdに応じたトルク制限率Rtlを下記数1により算出する。ステップ130にて、算出されたトルク制限率Rtlをステップ102にて算出されたトルク指令値Taに乗算して新たなトルク指令値Tbを算出する。
Figure 2005094867
このトルク制限率Rtlは、図3に示すように、温度差0から第1温度差までは100%に、第1温度差から第2温度差までは所定の比率にて徐々に小さくなり、第2温度差からは0%になるように設定されている。また、トルク制限率Rt1には、なましが設けられており、すなわち、トルク変化率を制限するフィルタが設けられているため、温度差が急激に大きくなり、トルクを大きく低減する必要があった場合でも、トルクを徐々に低下するようにしている。
そして、制御装置30は、プログラムをステップ114に進めて、ステップ130によって算出したトルク指令値Tbをインバータ回路21に出力して同トルク指令値Tbに応じたトルクにてモータ10を制御する。すなわち、制御装置30はモータ10のトルクを低減する低減制御を行うことになる。その後、プログラムをステップ116に進めて一旦終了する。
次に、上述した作動を行う制御装置を適用した車両の動作を図4を参照して説明する。図4はタイムチャートであり、上から順番にモータ10の各相の温度、トルク指令値、車両の位置、モータ10の回転数、車両の状態を表している。
登坂路上の車両が自重による後退とモータ10のトルクによる前進とのバランスがとれて時刻t0にストール状態になると、制御装置30は上記のようにストール状態を検出し、タイマTのカウントアップを開始する。そして、ストール状態の検出時点から所定時間T0が経過する時刻t1までは、温度差Tdの算出を禁止する。また、このストール状態が、U相に電流が流れる状態(U相が通電相)にてモータ10が停止状態であるとすると、ストール状態開始とともにU相温度が上昇する。これに伴ってV相温度、W相温度もU相温度ほどではないが上昇する。
最大温度であるU相温度と最小温度であるW相温度との温度差Tdが広がって、時刻t2にて、この温度差TdがTh0に達すると、制御装置30は、時刻t2までのトルク指令値より低減されたトルク指令値を算出して(ステップ128,130)、そのトルク指令値にてモータ10を制御する(ステップ114)。したがって、モータ10のトルクが低減されるので、時刻t2までバランスが取れていた車両は下がってしまい、モータ10は逆回転する。つまり、車両は、時刻t0からt3までの間、ストール状態にある。また、モータ10の回転によりU相のみに通電される状態が解除されて、U相温度の上昇は緩やかになる。
車両が下がることによってモータ10が逆回転し、時刻t3にてモータ回転数Nが所定値−N0以下となると、車両は非ストール状態であると判定されるので、モータ10のトルク制御も通常の制御に戻る(ステップ102〜106、108〜116)。これにより、モータのトルクが増大するので車両の後退が徐々に少なくなり、すなわちモータ回転数Nが0に近づいていく。
そして、時刻t4にてモータ回転数Nが所定値−N0以上となり、車両が再びストール状態になると、制御装置30は上記のようにストール状態を検出し、タイマTのカウントアップを開始する。そして、ストール状態の検出時点から所定時間T0が経過する時刻t6までは、温度差Tdの算出を禁止する。また、時刻t5にてモータ10の回転が停止する。このとき、W相に電流が流れる状態にてモータ10が停止状態であるとすると、モータ回転停止とともにW相温度が上昇する。
三相の温度のうち最大温度と最小温度との温度差Tdが広がって、時刻t7にて、この温度差TdがTh0に達すると、制御装置30は、時刻t7までのトルク指令値より低減されたトルク指令値を算出して(ステップ128,130)、そのトルク指令値にてモータ10を制御する(ステップ114)。したがって、モータ10のトルクが低減されるので、時刻t7までバランスが取れていた車両は下がってしまい、モータ10は逆回転する。つまり、車両は、時刻t4からt8までの間、ストール状態にある。また、モータ10の回転によりW相のみに通電される状態が解除されて、W相温度の上昇は緩やかになる。
車両が下がることによってモータ10が逆回転し、時刻t8にてモータ回転数Nが所定値−N0以下となると、車両は非ストール状態であると判定されるので、モータ10のトルク制御も通常の制御に戻る(ステップ102〜106、108〜116)。これにより、車両の後退が徐々に少なくなり、すなわちモータ回転数Nが0に近づいていく。
そして、時刻t9にてモータ回転数Nが所定値−N0以上となり、車両が再びストール状態になると、制御装置30は上記のようにストール状態を検出し、タイマTのカウントアップを開始する。そして、ストール状態の検出時点から所定時間T0が経過する時刻までは、温度差Tdの算出を禁止する。また、時刻t10にてモータ10の回転が停止する。
そして、上述したストール状態と非ストール状態を繰り返しながら、三相の温度が上昇し、それらのうち少なくともいずれか一つの温度が制限温度Tsに達すると、モータ10のトルクがモータ保護のために制限される。モータ10のトルクが低減されることにより、三相の温度が制限温度Tsより低下した時、モータのトルク制限が解除される。なお、制限温度Tsはモータの保護温度に設定されている。
上述した説明から明らかなように、本実施の形態によれば、制御装置30は、各温度センサ11a,12a,13aによって検出された各巻線の温度のうち最大温度と最小温度の温度差Tdを算出し(ステップ124)、そして、車両が登坂路などにおいてストール状態であり、かつ、温度差Tdが所定温度Th0以上である場合には、モータ10のトルクを低減するように制御し(ステップ106,126〜130,114)、車両が後退することによって、電流の集中している通電相が変化することで、各巻線の温度のうち最大温度の相の温度が低下する。次いで他の相に電流が集中することでその通電相の温度が上昇する。したがって、車両が登坂路上でほぼ停止状態にある場合には、モータの各相の温度が最大でも所定温度Th0の差をもって平均的に上昇するので、1相に集中して電流を流し続ける場合と比較して長時間にわたってモータのトルクを維持することができる。これにより、ストール状態の車両の走行性能、走行フィールを向上することができる。
また、制御装置30はステップ124によって算出された温度差Tdに応じて算出されるトルク制限率Rtlに応じてモータ10のトルクを低減するように制御するので、適切にモータのトルクを低減することができる。
また、車両のストール状態が開始した時点から所定時間T0内においてはトルク低減制御を禁止するので、トルク低減制御が終了した後(例えば時刻t3以降)であって最大温度と最小温度の温度差Tdが所定温度Th0以上開いている場合、車両のストール状態が開始した時点(例えば時刻t4)から所定時間T0内においてはトルク低減制御を禁止するので、連続してトルクを低減することがなくなるため、車両の登坂性能が向上する。
また、トルクの変化率になましを設けたため、各相の温度が制限温度に達しても徐々にトルクが低減されるため、急激なトルク変動による不快なショックを抑制することができる。
なお、上述した実施の形態においては、温度検出手段として、3つの巻線の温度をそれぞれ実測する3つの温度センサ11a,12a,13aを設けたが、全相のうちいずれか一相の温度を温度センサによって実測し、残りの相の温度を実測値に基づいて推定するようにしてもよい。これによれば、簡単な構成にて三相の温度をすべて検出することができる。
また、上述した実施の形態においては、モータ10を三相の交流モータで構成するようにしたが、これに限らず、複数相の交流モータで構成するようにしてもよい。
本発明に係る車両を駆動するモータの制御装置の一実施の形態を示すブロック図である。 図1の制御装置にて実行されるプログラムを表すフローチャートである。 トルク制限率を示す図である。 図1の制御装置にて実行される作動を表すタイムチャートである。
符号の説明
10…モータ、11…U相巻線、11a,12a,13a…温度センサ、12…V相巻線、13…W相巻線、21…インバータ回路、22…バッテリ、30…制御装置、31…回転センサ、32…アクセル開度センサ。

Claims (4)

  1. 車両を駆動するモータのトルクを制御するトルク制御手段と、
    前記車両のストール状態を検出するストール検出手段とを備えてなり、
    該ストール検出手段によって前記車両のストール状態が検出された場合には、前記トルク制御手段が前記モータのトルクを低減するように制御する車両を駆動するモータの制御装置において、
    前記モータの複数相の交流電流を供給する各巻線の温度をそれぞれ検出する温度検出手段と、
    該温度検出手段によって検出された各巻線の温度のうち最大温度と最小温度の温度差を算出する温度差算出手段とをさらに備え、
    前記車両がストール状態であり、かつ、前記温度差が所定温度以上である場合には、前記トルク制御手段は前記モータのトルクを低減するように制御することを特徴とする車両を駆動するモータの制御装置。
  2. 請求項1において、前記トルク制御手段は前記温度差算出手段によって算出された温度差に応じて算出されるトルク制限率に応じて前記モータのトルクを低減するように制御することを特徴とする車両を駆動するモータの制御装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記車両のストール状態が開始した時点から所定時間内においては前記トルク制御手段によるトルク低減制御を禁止することを特徴とする車両を駆動するモータの制御装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、トルクの変化率になましを設けたことを特徴とする車両を駆動するモータの制御装置。


JP2003322502A 2003-09-16 2003-09-16 車両を駆動するモータの制御装置 Expired - Fee Related JP4207728B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003322502A JP4207728B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 車両を駆動するモータの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003322502A JP4207728B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 車両を駆動するモータの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005094867A true JP2005094867A (ja) 2005-04-07
JP4207728B2 JP4207728B2 (ja) 2009-01-14

Family

ID=34453827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003322502A Expired - Fee Related JP4207728B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 車両を駆動するモータの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4207728B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005025923A1 (ja) * 2003-09-16 2006-11-16 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両を駆動するモータの制御装置
KR100716369B1 (ko) * 2005-11-10 2007-05-11 현대자동차주식회사 디젤매연촉매여과필터의 제조방법
JP2010011546A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Toyota Motor Corp 車両駆動用モータの制御装置
JP2010011545A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Toyota Motor Corp 車両駆動用モータの制御装置
CN102390285A (zh) * 2011-08-19 2012-03-28 奇瑞汽车股份有限公司 一种电驱动系统堵转保护及限扭矩方法
JP2012512625A (ja) * 2008-12-16 2012-05-31 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 車両駆動装置の駆動出力を低減する方法
JP2013005475A (ja) * 2011-06-13 2013-01-07 Toyota Motor Corp モータの制御装置
JP2013106385A (ja) * 2011-11-10 2013-05-30 Honda Motor Co Ltd モータ制御装置、歩行補助装置及びモータ制御方法
WO2014057533A1 (ja) * 2012-10-09 2014-04-17 株式会社安川電機 過負荷検出装置、サーボシステム、コンバータ

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005025923A1 (ja) * 2003-09-16 2006-11-16 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両を駆動するモータの制御装置
KR100716369B1 (ko) * 2005-11-10 2007-05-11 현대자동차주식회사 디젤매연촉매여과필터의 제조방법
JP2010011546A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Toyota Motor Corp 車両駆動用モータの制御装置
JP2010011545A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Toyota Motor Corp 車両駆動用モータの制御装置
JP2012512625A (ja) * 2008-12-16 2012-05-31 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 車両駆動装置の駆動出力を低減する方法
JP2013005475A (ja) * 2011-06-13 2013-01-07 Toyota Motor Corp モータの制御装置
CN102390285A (zh) * 2011-08-19 2012-03-28 奇瑞汽车股份有限公司 一种电驱动系统堵转保护及限扭矩方法
JP2013106385A (ja) * 2011-11-10 2013-05-30 Honda Motor Co Ltd モータ制御装置、歩行補助装置及びモータ制御方法
WO2014057533A1 (ja) * 2012-10-09 2014-04-17 株式会社安川電機 過負荷検出装置、サーボシステム、コンバータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4207728B2 (ja) 2009-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4305449B2 (ja) 車両を駆動するモータの制御装置
JP6153860B2 (ja) 電動機駆動装置
JP3465569B2 (ja) 電気自動車の過負荷防止装置
JP6311596B2 (ja) モータ駆動システム
JPH11122703A (ja) 電気自動車の過負荷防止装置
JP2008011670A (ja) インバータ装置
JP4207728B2 (ja) 車両を駆動するモータの制御装置
JP2012100435A (ja) 回転電機制御装置
JP2003259699A (ja) 電力変換装置
JP4110865B2 (ja) 永久磁石型電動機の制御システム
JP7343269B2 (ja) モータの制御装置および制御方法
JP3651193B2 (ja) 電気車の過負荷防止装置
JP3106853B2 (ja) 電気自動車の駆動制御装置
JPS61258695A (ja) エレベ−タの速度制御装置
JP2004282838A (ja) インバータ駆動誘導電動機の制動方法
JP2007110781A (ja) モータ制御装置
JP2005124366A (ja) 電気車制御装置
JP2002247704A (ja) 電動車両駆動用電動機の制御装置
JP6521515B2 (ja) 電動車両の駆動力制御装置
JP2007160218A (ja) 遠心機
JP2005176580A (ja) 電気車の制御装置
JP4093057B2 (ja) 車両用電動機の制御装置
JP5849900B2 (ja) モータ制御装置
JP2005020846A (ja) 電力変換装置
JP2001320802A (ja) 電気自動車走行用モータのストールトルク制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081013

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees