JP2005093876A - 積層板、その製造方法及びこれを用いた回路基板とその製造方法 - Google Patents

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Michio Moriike
教夫 森池
Kiyoshi Hasegawa
清 長谷川
Kenji Takai
健次 高井
Yoshiaki Tsubomatsu
良明 坪松
Akihiko Wakabayashi
昭彦 若林
Takashi Masaki
剛史 正木
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Abstract

【課題】 導電性ペーストを充填した積層板をもちいて、エッチングにより導体パターンを形成した場合、導体パターンのサイドエッチングにより微細パターンが形成困難であり、無電解めっき層を給電層として導体パターンを形成した場合、無電解めっき層と層間絶縁層の間に十分な接着が得られず信頼性の低いという課題を解決し、高密度半導体パッケージに適用出来る、積層板及びこれを用いた回路基板の製造方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも最外層の層間絶縁樹脂層3に導電性ペースト5を充填し硬化した層間接続部を有し、金属箔7を最外層に有する積層板10であり、金属箔の厚みが5μm以下である積層板を用い、金属箔表面に電気めっきレジスト11を形成した後に金属箔を給電層として電気銅めっきを行う工程と、電気めっきレジストを除去し、パターン部以外の金属箔をエッチング除去することで導体パターン13を形成する工程とを少なくとも有する回路基板の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、積層板、その製造方法及びこれを用いた回路基板とその製造方法に関する。
半導体の集積度が向上するに従い、入出力端子数が増加している。従って、多くの入出力端子数を有する半導体パッケージが必要になった。このため、比較的大きなピッチで端子配列が可能なため高密度実装に適するBGA(Ball Grid Array)と称する半導体パッケージが開発されている。このような半導体パッケージ用の回路基板にはICチップとマザーボードを電気的に接続するための高密度な導体パターン形成及び非貫通バイアホールによる層間接続(インタースティシャルバイアホール、以下IVHと呼ぶ)の必要性が高まっている。
このようなIVHを形成するために、例えば、特開2002-134917号公報に開示するように、内層回路基板上に形成した接着性を有する層間絶縁樹脂層にビア穴を形成した後、ビア穴に導電性ペーストを充填し、金属箔をプレスしエッチングすることで導体パターンを形成する多層プリント配線板が提唱されている。また、特開2001-217526号公報に開示するように、表面に無電解銅めっきにより形成した給電層を設けた層間絶縁樹脂層上に、フォトレジスト層を形成し、露光現像後電気めっきにより導体パターンを形成し、その後フォトレジスト層と導体パターン間の給電層を除去することで微細導体パターンを形成するプリント配線板の製造方法を提案している。
特開2002-134917号公報 特開2001-217526号公報
しかしながら、導電性ペーストを充填した積層板をもちいて、エッチングにより導体パターンを形成した場合、導体パターンのサイドエッチングにより微細パターンが形成困難であり、無電解めっき層を給電層として導体パターンを形成する場合、無電解めっき層と層間絶縁層の間に十分な接着が得られず信頼性の低いことが課題であった。本発明は、前記従来の課題を解決し、高密度半導体パッケージに適用することが出来る、積層板、その製造方法及びこれを用いた回路基板とその製造方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、少なくとも最外層の層間絶縁樹脂層に導電性ペーストを充填し硬化した層間接続部を有し、金属箔を最外層に有する積層板であり、金属箔の厚みが5μm以下であることを特徴とする積層板を用い、金属箔表面に電気めっきレジストを形成した後に金属箔を給電層として電気銅めっきを行う工程と、電気めっきレジストを除去し、パターン部以外の金属箔をエッチング除去することで導体パターンを形成する工程とを少なくとも有することを特徴とする回路基板及びその製造方法に関する。
本発明は、高密度半導体パッケージに適用することが出来る、積層板、その製造方法及びこれを用いた回路基板とその製造方法を提供することができる。
本発明における層間絶縁樹脂は、接着性を有する絶縁樹脂を用いる方法、半硬化状の絶縁板を積層し、硬化して形成する方法がある。接着性を有する層間絶縁樹脂は、フィルム状の絶縁樹脂を内層基板にプレスやラミネートし仮接着する方法、ワニス状の絶縁樹脂をスクリーン印刷やロールコーター等で塗布し、適宜加熱する方法により内層回路基板表面に形成できる。このようなフィルム状の絶縁樹脂としては、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂を含むものが使用でき、分子量10万以上の高分子量エポキシ重合体を主成分としたエポキシ系接着フィルム、変性ゴムを添加したエポキシ系接着フィルム、ポリイミド系接着フィルム、直径1.0〜6μmで長さが5〜1mmの繊維状物質をエポキシ樹脂中に分散させたエポキシ系接着フィルムが使用できる。ワニス状のエポキシ樹脂としては、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂を含むものが使用でき、必要に応じて溶媒を加え粘度を調節して用いることが好ましい。
層間絶縁樹脂として、半硬化状の絶縁板を用いる場合、一般的な配線板に用いられる公知の熱硬化性樹脂材料を用いることが出来る。このような熱硬化性樹脂材料としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、マレイミド樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビニル樹脂などが挙げられる。さらに、誘電特性、耐衝撃性、フィルム加工性などを考慮して、熱可塑性樹脂がブレンドされてあっても良く、熱可塑性樹脂としては、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリブタジエンなどが例示される。これらの樹脂材料は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
また、半硬化状の絶縁板は、剛性や信頼性の確保のために、耐熱性合成繊維及びガラス繊維から選ばれる少なくとも一つを用いた繊維シートに樹脂材料を含浸したものであることが好ましい。耐熱性合成繊維としては、芳香族ポリアミド繊維及びポリイミド繊維から選ばれる少なくとも一つを用いたものであることが好ましい。さらに、繊維シートとしては、織布、不職布いずれを用いても良いが、穴加工性確保のために不織布であることが好ましい。さらに、半硬化状の絶縁板には、無機フィラーを混合しても良く、無機フィラーとしては、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化亜鉛、溶融シリカ、ガラス粉、石英粉、シラスバルーンなどが挙げられる。これら無機フィラーは単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して使用しても良い。
半硬化状の絶縁板は、積層時に厚み方向に圧縮されることで、導電性ペーストで作製した層間接続部と良好に接続することができ、空孔率が2〜35%であることが好ましい。このような空孔としては、密閉構造の空孔であることが好ましく、その空孔径として5〜20μmであることが好ましい。
導電性ペーストとしては、一般的に配線板で用いる、金属微粒子とバインダ樹脂とを混練したものを用いることができる。金属微粒子としては、導電性が高い金属であれば良く、例えば、金、銀、銅、パラジウム、ニッケル及びこれらの合金から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。また、導電性ペースト中の金属微粒子の存在量が80〜95重量%の範囲であることが好ましく、金属微粒子の大きさとしては、平均粒子直径20μm以下であることが好ましい。さらに、バインダ樹脂としては熱硬化性樹脂を用いることが好ましく、層間絶縁樹脂に用いた樹脂と同じ成分を有する樹脂であれば、層間絶縁樹脂との接着が良好になり、より好ましい。
金属箔としては、導電性が高い金属であればよく、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミ箔などを用いることができるが、一般的な配線板で用いられる銅箔が好ましい。金属箔の厚みとしては、エッチング量を低減することで微細配線を形成できるため、できるだけ薄いことが好ましく、5μm以下が好ましく、2μm以下がより好ましい。このような金属箔としてはピーラブルタイプまたはエッチャブルタイプを用いることが好ましく、さらに、層間絶縁樹脂との接着力を上げるために層間絶縁樹脂層と対向する面に粗化処理や防錆処理を施すことができる。ここで、ピーラブルタイプ及びエッチャブルタイプの金属箔とは、キャリアを有する金属箔であり、前者はキャリアが引き剥がし可能な金属箔であり、後者はキャリアがエッチング除去可能でキャリアと金属箔との間にエッチングストップ層を有する金属箔である。ピーラブルタイプの銅箔の場合、厚み10〜50μmのキャリア上に剥離層となる金属酸化物或いは有機物層を形成し、その上に硫酸銅浴であれば硫酸50〜100g/L、銅30〜100g/L、液温20〜80℃、電流密度0.5〜100A/dm2の条件、ピロリン酸銅浴であればピロリン酸カリウム100〜700g/L、銅10〜50g/L、液温30〜60℃、pH8〜12、電流密度1〜10A/dm2の条件で厚み0.5〜5.0μmの金属箔を形成し、製造される。また、ここで用いる銅箔は、パターン形成用電気銅めっき時の電流密度より大きい電流密度で作製されたものであればよいが、好ましくは5A/dm2以上の電流密度で作製されたものを使用する。銅箔作製時の電流密度が低いと後のエッチング工程でエッチング速度が遅いという不具合が発生し、回路形成に支障をきたす。また、エッチャブルタイプの場合、エッチングストップ層としては、導電性が高く、キャリアのエッチング液では侵されないことが好ましく、キャリアに銅箔を用いる場合、NiやCrを用いることが好ましい。例えば、Ni箔の場合、キャリアにめっきにより形成する方法や、Ni箔とキャリアを、ローラを通して貼り合わせることで形成する方法がある。このようなエッチングストップ層の厚みとしては、0.1μm〜5μmが好ましく、0.1μm以下ではエッチングストップ層にピンホールが発生し、機能をはたさない恐れがある。
金属箔に対する防錆処理は、ニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトのいずれか、若しくはそれらの合金を用いて行うことができる。これらはスパッタや電気めっき、無電解めっきにより金属箔上に薄膜形成を行うものであるが、コストの面から電気めっきが好ましい。具体的にはめっき層にニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトの内一種類以上の金属塩を含むめっき層を用いてめっきを行う。金属イオンの析出を容易にするためにクエン酸塩、酒石酸塩、スルファミン酸等の錯化剤を必要量添加することも出来る。めっき液は通常酸性領域で用い、室温〜80℃の温度で行う。めっきは通常電流密度0.1〜10A/dm2、通電時間1〜60秒、好ましくは1〜30秒の範囲から適宜選択する。防錆処理金属の量は、金属の種類によって異なるが、合計で10〜2000μg/dm2が好適である。防錆処理が厚すぎるとエッチング阻害と電気特性の低下を引き起こし、薄すぎると樹脂とのピール強度低下の要因となりうる。さらに、ピール強度の低減抑制及び接着力の向上のためにクロメート処理やシランカップリング処理を行うことができる。
このような層間絶縁樹脂、導電性ペースト及び金属箔により、積層板を製造する方法として、内層回路基板上に形成した接着性を有する層間絶縁樹脂層にビア穴を形成した後、ビア穴に導電性ペーストを充填し金属箔を積層一体化する方法、貫通穴に導電性ペーストを充填した半硬化状の絶縁板を内層回路基板と金属箔の間に配し積層一体化する方法、内層回路基板に導電性ペーストを印刷・硬化して形成したバンプにより、半硬化状の絶縁板を貫挿し、さらに金属箔を積層一体化する方法がある。
内層回路基板上に形成した接着性を有する層間絶縁樹脂層にビア穴を形成した後、ビア穴に導電性ペーストを充填し金属箔を積層一体化する方法としては、まず、層間絶縁樹脂層にビア穴を形成し、ビア穴に導電性ペーストを充填する。ビア穴の形成方法としては、レーザ加工が好ましく、CO2レーザ、YAGレーザ、エキシマレーザなどを用いることができ、CO2レーザは加工速度が速く好ましい。導電性ペーストを充填するには、スクリーン印刷やディスペンサーを用いた方法があり、スクリーン印刷法では、大気圧下で印刷する方法や真空雰囲気中で印刷する方法等があり、使用する導電性ペーストやビア径によって印刷方法を適宜選択することができ、微細なビア径の場合、真空雰囲気中で印刷する方法が好ましい。ビア穴に充填する導電性ペーストの高さは、層間絶縁樹脂層より高くすると、その後の金属箔の積層時に、導電性ペーストと金属箔の間及び導電性ペーストと内層回路基板に形成したビアランドとの間で十分に圧力が加わり接続信頼性が向上し、好ましい。導電性ペーストを層間絶縁樹脂層より高く形成するには、層間絶縁樹脂層に保護フィルムを貼り付け、ビア穴加工、導電性ペースト充填の後に保護フィルムを剥離することで形成できる。次に、金属箔を積層一体化し積層板を製造する。金属箔を積層一体化するには、通常のプリント配線板に用いる積層技術を適用することができ、一般的には、温度160〜185℃、圧力1〜5MPa、時間30〜120分の条件で行う。
貫通穴に導電性ペーストを充填した半硬化状の絶縁板を内層回路基板と金属箔の間に配し積層一体化する方法としては、まず、両面に保護フィルムを貼った半硬化状の絶縁板の層間接続部を形成する箇所に、貫通穴を形成する。保護フィルムとしては、一般的なプラスチックフィルムを用いることができ、ポリエチレンテレフタレートフィルムは耐熱性もあり安価なため好ましい。また、保護フィルムには、半硬化状の絶縁板との剥離性向上や異物付着防止のために、離型処理層や帯電防止層を形成しても良い。貫通穴の形成方法としては、一般的に配線板で行う加工方法を用いることができ、微細貫通穴の形成にはレーザ加工が好ましい。レーザとしては、CO2レーザ、YAGレーザ、エキシマレーザなどを用いることができ、CO2レーザは加工速度が速く好ましい。また、貫通穴の穴径としては、φ25〜300μmであることが導電性及び信頼性確保のために好ましい。次に、導電性ペーストを貫通穴に充填し、保護フィルムを除去した後、金属箔と内層基板の間に配し、加熱・加圧することで、導電性ペーストを硬化し層間接続部を形成すると共に、積層板が製造できる。導電性ペーストを貫通穴に充填する方法としては、一般的な配線板で用いるスクリーン印刷やロール転写印刷を用いることができる。加熱・加圧の条件としては、例えば、多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機等を使用して、150〜250℃で1〜10MPaであることが好ましく、半硬化状の絶縁板及び導電性ペーストの樹脂組成などから適切な条件を選択することが好ましい。
内層回路基板に導電性ペーストを印刷・硬化して形成したバンプにより半硬化状の絶縁板を貫挿し、さらに金属箔を積層一体化する方法としては、まず、内層回路基板の所定の箇所に導電性ペーストを印刷・硬化することでバンプを形成する。印刷は、スクリーン印刷などで行うことができ、印刷・硬化を繰り返すことでアスペクト比(バンプ高さ/バンプ径)の高いバンプを形成できる。バンプとしては、φ25〜300μmであり、高さ50〜500μmが好ましく、半硬化状の絶縁板の厚みより、高さが高いことが好ましい。次に、両面にバンプを形成した内層回路基板の両面に半硬化状の絶縁板を配し、加圧することでパンプを貫挿し、さらに、両面に金属箔を配し、加熱・加圧することで積層板とする。加熱・加圧の条件としては、半硬化状の絶縁板の樹脂組成などから適切な条件を選択することができる。
金属箔がピーラブルタイプの場合、キャリアを引き剥がし、エッチャブルタイプの場合、キャリアをエッチングして、金属箔の厚みが5μm以下である積層板となる。ピーラブルタイプの場合、キャリアとの剥離層となる金属酸化物或いは有機物層をエッチングなどで除去することができる。また、エッチャブルタイプでキャリアを銅箔、エッチングストップ層をNiとした場合、アルカリエッチング液であれば、キャリアのみをエッチングでき好ましく、必要に応じて、Ni剥離液を用いてNi層を剥離できる。さらに、金属箔は給電層として機能する範囲であれば薄いほど微細配線形成に適するため、エッチングにより厚みを低減することができ、ピーラブルタイプの場合、離型層の除去と同時に行うと効率的で好ましい。このようにして製造した積層板を用いて回路基板を製造する。
金属箔の導体パターンとなる以外の個所に電気めっきレジストを形成する。電気めっきレジストの厚さは、その後めっきする導体の厚さと同程度か、より厚い膜厚にするのが好ましい。電気めっきレジストに使用できる樹脂には、液状レジストやドライフィルムレジストがある。
導体パターンとなる電気銅めっきには、通常配線板で使用される硫酸銅電気めっきやピロリン酸電気めっきが使用できる。電気銅めっきの厚さは、導体パターンとして使用できればよく、1〜100μmの範囲であることが好ましく、微細導体パターン形成には5〜50μmの範囲であることがより好ましい。また、金属箔を銅箔とした場合、電気銅めっき層形成時の電流密度は銅箔作製時の電流密度よりも小さければよいが、好ましくは0.5〜5A/dm2である。電気銅めっき層形成時の電流密度が銅箔作製時の電流密度よりも高いと後のエッチング工程で過剰に溶解されやすくなってしまい良好な導体パターン形成を為すのに支障をきたす。
次にアルカリ性剥離液や硫酸あるいは市販のレジスト剥離液を用いて電気めっきレジストの剥離を行う。
パターン部以外の金属箔をエッチング除去して導体パターンが形成できる。例えば、金属箔として銅箔を用いた場合、エッチング液は、ハロゲン以外の酸及び過酸化水素を主成分とし、主成分に加えて溶媒、添加剤からなる溶液であり、溶媒としては、コスト、取り扱い性、安全性の面から水が好ましく用いられ、水にはアルコール等が添加されていても構わない。また、添加剤としては過酸化水素の安定剤等が添加されうる。さらに、ハロゲン以外の酸としては、硫酸、硝酸等が挙げられ、好ましくは、硫酸が用いられる。このようなエッチング液を用いて導体パターン部以外の銅箔をエッチング除去し、設計通りの導体パターンのトップ幅、ボトム幅を得るためには電気銅めっきのエッチング速度が銅箔のエッチング速度の80%以下であることが好ましい。
また、ハロゲン以外の酸として硫酸を用いる場合、エッチング液の主成分の濃度として、10〜300g/Lの硫酸および10〜200g/Lの過酸化水素水を用いることが好ましい。上記濃度域以下の濃度ではエッチング速度が遅いために作業性が悪く、上記濃度域以上の濃度ではエッチング速度が速いためにエッチング量のコントロールが難しい。また、銅箔のエッチング速度としては1〜15μm/分となるようにコントロールすることが作業性の面から好ましい。また、結晶構造の差異によるエッチング速度の差はエッチング液の温度に依存するため、エッチング除去の際にエッチング液の温度は20〜50℃とすることが好ましく、20〜40℃とすることがより好ましい。さらにエッチング時間としては、所望の導体パターン幅が形成されるような時間を実験により適宜求めればよいが、作業性、エッチングの均一性等のために10秒〜10分の範囲であることが好ましい。
以上のようにして製造した回路基板を内層回路基板として用いることで、さらに高密度・高多層の回路基板とすることができる。また、内層基板を用いず両面に金属箔を用いて、高密度で軽量・薄型の回路基板とすることもできる。
必要な箇所にソルダレジストの形成、導体パターンへのめっき処理を行うことができる。このようなソルダレジストとしては、一般的な配線板で用いる液状レジストやフィルム状レジストを用いることができる。また、ワイヤボンド端子やフリップチップ端子に金めっきを施すことが好ましく、電解Ni/Auめっきや無電解Ni/Pd/Auめっきを用いることができる。
以下に、本発明の実施例を記す。
〔実施例1〕
図1(a)に示すように、基材厚さ0.4mm、銅箔厚さ18μmのガラス布−エポキシ樹脂基板を使用し、通常のサブトラクト法によって直径0.25mmのビアランド1を含む回路を形成した内層回路基板2を得た。図1(b)に示すように、層間絶縁樹脂層3として、フィルム状の絶縁樹脂である厚さ55μmのエポキシ系接着フィルムAS-3000(日立化成工業株式会社製、商品名)を用い、内層回路基板2の両面にホットロールラミネーターで貼り合わせ仮接着した。次に、図1(c)に示すように、層間絶縁樹脂層3に、CO2インパクトレーザ孔あけ機L-500(住友重機械工業株式会社製、商品名)により、周波数=150Hz、電圧=20kV、パルスエネルギー=85mJ、ショット数=5ショットの条件で、レーザ光を照射し、層間接続部となる箇所の樹脂を取り除き、ビアランドまで届く直径0.15mmのビア穴4を形成した。さらに、図1(d)に示すように、ビア穴に導電性ペースト5としてMP-200V(日立化成工業株式会社製、商品名)をスクリーン印刷法によって充填した基板6を得た。最後に、図1(e)に示すように、厚さ35μmのキャリア銅箔8に電流密度5A/dm2で形成した3μmの銅箔9からなるピーラブルタイプの銅箔7を基板6の両面に重ね、圧力3MPa、温度175℃、90分の条件で積層一体化し、図1(f)に示すように、キャリア銅箔8を引き剥がして積層板10を製造した。
次に、図1(g)に示すように、積層板10に電気めっきレジスト11を厚み30μmのフィルムレジストのラミネート、露光、現像により形成し、図1(h)に示すように、銅箔9を給電層として、電気銅めっき層12を形成した。電気銅めっきは、硫酸銅めっき浴で電流密度1.5A/dm2の条件で、厚み25μm形成した。最後に、図1(i)に示すように、アルカリ性剥離液により、電気めっきレジスト11を除去し、硫酸と過酸化水素を主成分とするエッチング液で不要な部分の銅箔9を除去して導体パターン13を形成することで回路基板を製造した。
このようにして製造した回路基板はライン/スペース=30μm/30μmを歩留まり100%で形成でき、さらに温度サイクル試験(-55〜125℃、1000cyc)による層間接続部の信頼性を評価した結果、抵抗変化は10%以下で良好な結果を得られた。
〔比較例1〕
ピーラブルタイプの銅箔の代わりに、厚さ18μmの銅箔を用い、銅箔のエッチングにより導体パターンを形成した以外は、実施例1と同様にして回路基板を製造した。このようにして製造した回路基板を実施例1と同様に評価した結果、抵抗変化は10%以下であったが、配線歩留まりが40%であった。
本発明の、実施例1を説明するための各工程における断面図である。
符号の説明
1 ・・・ビアランド
2 ・・・内層回路基板
3 ・・・層間絶縁樹脂層
4 ・・・ビア穴
5 ・・・導電性ペースト
6 ・・・基板
7 ・・・ピーラブルタイプの銅箔
8 ・・・キャリア銅箔
9 ・・・銅箔
10・・・積層板
11・・・電気めっきレジスト
12・・・電気銅めっき層
13・・・導体パターン

Claims (9)

  1. 少なくとも最外層の層間絶縁樹脂層に導電性ペーストにより形成した層間接続部を有し、金属箔を最外層に有する積層板であり、前記金属箔の厚みが5μm以下であることを特徴とする積層板。
  2. 前記金属箔は、前記層間絶縁樹脂層と対向する面に防錆処理がされていることを特徴とする請求項1に記載の積層板。
  3. 内層回路基板に接着性を有する層間絶縁樹脂層を形成し、前記層間絶縁樹脂層の必要な箇所に前記内層回路基板のビアランドに達するビア穴を形成する工程、前記ビア穴に導電性ペーストを充填する工程、厚み5μm以下の金属箔を積層一体化する工程、を少なくとも有することを特徴とする積層板の製造方法。
  4. 層間接続部となる箇所に貫通穴を形成した半硬化状の絶縁板に、前記貫通穴に導電性ペーストを充填する工程、厚み5μm以下の金属箔を、前記半硬化状の絶縁板を介し内層回路基板と積層一体化する工程、を少なくとも有することを特徴とする積層板の製造方法。
  5. 内層回路基板の外層導体パターンとの層間接続部となる箇所に導電性ペーストからなるパンプを形成する工程、前記内層回路基板の上下面に半硬化状の絶縁板を配し、前記バンプを前記半硬化状の絶縁板に貫挿する工程、前記内層回路基板の上下面に厚み5μm以下の金属箔を積層一体化する工程、を少なくとも有することを特徴とする積層板の製造方法。
  6. 前記金属箔の少なくとも一方の面に防錆処理を行う工程を有することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の積層板の製造方法。
  7. 請求項1または2に記載の積層板、もしくは請求項3〜6のいずれかに記載の製造法による積層板を用いて、前記金属箔表面に電気めっきレジストを形成した後に前記金属箔を給電層として電気銅めっきを行う工程、前記電気めっきレジストを除去し、前記金属箔の所定の箇所をエッチング除去することで導体パターンを形成する工程、を少なくとも有することを特徴とする回路基板の製造方法。
  8. 前記金属箔の所定の箇所をエッチング除去する際の前記電気銅めっきのエッチング速度が前記金属箔のエッチング速度の80%以下であることを特徴とする請求項7に記載の回路基板の製造方法。
  9. 請求項7または8に記載の製造方法による回路基板。

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