JP2005093609A - 複合導電性粒子及びこれを用いた電磁波シールド材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた電磁波シールド性能を長期間維持することが可能な電磁波シールド材を提供することを目的とする。
【解決手段】 数平均粒径が0.1μm以上60μm以下である導電性金属粒子(A)が、導電性高分子(B)および成膜性を有する高分子(J)からなる有機高分子(C)により被覆されてなり、上記導電性高分子(B)が、上記有機高分子(C)の重量に対して40重量%以上90重量%以下含有することを特徴とする複合導電性粒子(D)とバインダー(E)からなる電磁波シールド材を使用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、複合導電性粒子及びこれを用いた電磁波シールド材に関する。さらに詳しくは、複合導電性粒子及び各種電子機器を電磁障害から保護するための複合導電性粒子を用いた電磁波シールド材に関する。
電子機器を電磁障害から保護して誤作動等を防止するための電磁波シールド方法としてハウジング内面に導電性塗料を塗布したり、金属溶射及び真空蒸着などにより導電皮膜を形成する方法が知られている。
しかし、該導電性塗料では、導電性塗料に使用される金属粒子が容易に酸化され、電磁波シールド性能が低下するという問題点があった。
この導電性塗料の問題点に対して、金属粒子を金属で被覆する方法(特許文献1)、有機酸化防止剤で被覆する方法(特許文献2)、導電性ポリマー微粒子(特許文献3)で被覆する方法が提案されている。
特開平5−28829号公報 特開平11−264001号公報 特開2001−291990号公報
しかしながら酸化しない金属で被覆した場合には初期の電磁波シールド性能が劣るという問題があり、有機酸化防止剤で被覆した場合には経時的に電磁波シールド能が大きく落ちてしまうという問題がある。さらには導電性ポリマー微粒子で被覆した場合には、導電性ポリマー微粒子状であるというこれらの形態から完全に被覆はできず酸化防止性が充分でなく、電磁波シールド能が充分でないという問題を有していた。
本発明は、上記観点に鑑みなされたものであり、比較的低コストで優れた電磁波シールド性能を長期間維持することが可能な電磁波シールド材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、本発明に至った。すなわち、本発明は、導電性金属粒子(A)が、導電性高分子(B)および成膜性を有する高分子(J)からなる有機高分子(C)により被覆されてなることを特徴とする複合導電性粒子(D);および該複合導電性粒子(D)とバインダー(E)からなる電磁波シールド材である。
本発明の複合導電性粒子(D)を電磁波シールド材に適用することで、高い電磁波シールド性能を長期間にわたり維持することができる。
本発明における導電性金属粒子(A)としては、導電性を有する金属粒子が使用でき、例えば、クロム、鉄、銅、コバルト、ニッケル、亜鉛、錫、金、銀、アルミニウム等及びこれらの2種以上の合金が使用できる。
これらの中で、導電性の観点からニッケル、銅、アルミニウム、銀、金及びこれらの合金が好ましい。コストの観点からさらに好ましくは銅である。
導電性金属粒子(A)の数平均粒径は、電磁波シールド性の観点から、 好ましくは0.1μm以上、さらに好ましくは0.5μm以上、最も好ましくは、0.8μm以上であり、好ましくは60μm以下、さらに好ましくは10μm以下、最も好ましくは5μm以下である。(A)の数平均粒径は例えば光散乱法で測定することができる。
本発明における導電性高分子(B)としては、ポリアセチレン系高分子、ポリフェニレン系高分子、複素環系高分子及びイオン性ポリマー系高分子等が使用できる。
ポリアセチレン系高分子としては、例えば、ポリアセチレン、ポリフェニルアセチレン等が挙げられる。
ポリフェニレン系高分子としては、例えば、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン等が挙げられる。
複素環系高分子としては、例えば、ポリピロール、ポリチオフェン等が挙げられる。
イオン性ポリマー系高分子としては、例えば、ポリアニリン、ポリジアミノアントラキノンが挙げられる。
これらの中で、金属粒子(A)との密着性の観点から、複素環系高分子及びイオン性ポリマー系高分子が好ましく、酸化防止の観点から、特にポリアニリンが好ましい。
(B)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと略記する)(測定条件:温度40℃、ジクロロベンゼン溶媒、ポリスチレン換算)による重量平均分子量(以下Mwと略記する)は、好ましくは1,000〜1,000,000であり、被覆時の密着性の観点から、50,000〜100,000がさらに好ましい。
本発明における成膜性を有する高分子(J)としてはポリオレフィン系樹脂、アクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体及びエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
アクリレート系樹脂としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート及びポリブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体及びこれらの水添加物等のブロックポリマー等が挙げられる。
これらの中で、(A)との密着性の観点から、アクリレート系樹脂が好ましく、ポリメチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(J)のGPC(測定条件:温度40℃、テトラヒドロフラン溶媒、ポリスチレン換算)によるMwは、好ましくは1,000〜100万、さらに好ましくは3,000〜30万である。
有機高分子(C)中に含まれる導電性高分子(B)の重量は、(C)の重量に基づいて酸化防止性の観点より好ましくは40重量%以上であり、さらに好ましくは50重量%以上である。被覆率の観点より好ましくは90重量%以下であり、さらに好ましくは80重量%以下である。
導電性金属粒子(A)を有機高分子(C)で被覆する方法は、最初に導電性高分子(B)で被覆し、その後成膜性を有する(J)で被覆させる方法がある。 導電性金属粒子(A)を導電性高分子(B)で被覆する方法は、例えば(A)の表面で(B)の構成モノマーを重合させる析出重合法と、(B)を合成後、(A)の表面を(B)で被覆させるヘテロ凝集法との2通りがある。
析出重合法としては、公知の方法(例えば、polymer 1991、LosAlamos National Lab. p148)が利用できる。
例えば、銅金属粒子をイソプロピルアルコール等のアルコール溶媒に機械的に分散し、アニリンを過硫酸アンモニウム存在下、25℃、2時間攪拌することで、ポリアニリン被覆銅粒子を得ることができる。
ヘテロ凝集法としては、公知の方法(例えば、高分子論文集、1987年、筑波大学p225)が利用できる。
例えば、アニリン、過硫酸アンモニウム、イソプロピルアルコール、活性剤を添加し、ポリアニリンの分散液を得た後、銅金属粒子を添加し、25℃、2時間攪拌することでポリアニリン被覆銅粒子を得ることができる。
こうして得られた導電性高分子(B)により被覆された導電性金属粒子(G)に成膜性を有する(J)を被覆する方法としては、公知のコーティング手法が利用できる。例えば溶剤塗工法、粉体塗工法等が挙げられる。ここで溶剤塗工法とは溶剤に溶解した樹脂を金属粒子表面にエアスプレー等を用いてコーティングした後、溶剤を蒸発させて被覆する方法を言う。また粉体塗工法とは樹脂微粒子粉体を金属粒子表面にエアスプレー等を用いて被覆した後、温度を上げることで樹脂粉体を溶融させコーティングする方法をいう。
(A)の粒子を被覆する有機高分子(C)の平均被覆膜厚は、酸化防止性の観点から、好ましくは0.01以上、さらに好ましくは0.05μm以上、最も好ましくは0.1μm以上であり、電磁波シールド性の観点から好ましくは10μm以下であり、さらに好ましくは2μm以下、最も好ましくは1μm以下である。
(C)の平均被覆膜厚の評価は複合導電性粒子(D)の切断面を透過型電子顕微鏡「H−7100型」(日立製作所製)により撮影した写真を画像解析装置「LA−555」(ピアス社製)を用いて求めることができる。
複合導電性粒子(D)の光散乱法による平均粒径は、電磁波シールド性の観点から0.1μm〜30μmであり、好ましくは0.5μm〜5μm、最も好ましくは0.5μm〜2μmである。
本発明の有機高分子(C)には必要に応じて導電性高分子(B)、成膜性を有する高分子(J)以外にテトラフルオロエチレン等の成膜性を有さない高分子、イオン界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤、カルボキシメチルセルロース等の増粘剤、シリコーン系等の消泡剤、フッ素変性アクリルポリマー等のレベリング剤等の添加剤(Q)が配合される。(Q)の添加量は好ましくは有機高分子(C)の全重量に基づいて0〜5重量%、さらに好ましくは0.2〜1重量%である。
本発明の電磁波シールド材は、複合導電性粒子(D)とバインダー(E)からなる。
バインダー(E)としては、公知の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が使用できる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、アクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂が挙げられる。これらの具体的な例としては上記(J)で例示したものと同様のものが挙げられる。
これらの中で、導電性金属粒子(A)との密着性の観点から、熱可塑性樹脂が好ましく、さらに好ましくはアクリレート系樹脂である。
(E)のGPC(測定条件:温度40℃、テトラヒドロフラン溶媒、ポリスチレン換算)によるMwは、1,000〜200万、被膜強度の観点より好ましくは3,000〜100万である。
複合導電粒子(D)の使用量は、バインダー(E)の重量に基づいて、電磁波シールド性能と電磁波シールド材の強度的な耐久性両立の観点から、好ましくは50〜150重量%、さらに好ましくは80〜120重量%である。
本発明の電磁波シールド材には、必要に応じて、溶剤(L)を使用することができる。
(L)としては、水、炭素数4〜30の脂肪族炭化水素、炭素数6〜18の芳香族炭化水素、炭素数1〜18のアルコール、炭素数3〜18のケトン、炭素数3〜36のエステル、炭素数4〜18のエーテル、炭素数1〜12のハロゲン化炭化水素、及びこれらの混合物が挙げられる。
脂肪族炭化水素としては、例えば、ヘキサン、オクタン及びパラフィン油等が挙げられる。
芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン及びキシレン等が挙げられる。
アルコールとしては、例えば、メタノール、イソプロピルアルコール及びブタノール等が挙げられる。
ケトンとしては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン及びイソブチルメチルケトン等が挙げられる。
エステルとしては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル及びプロピオン酸メチル等が挙げられる。
エーテルとしては、例えば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル及びテトラハイドロフラン等が挙げられる。
ハロゲン化炭化水素としては、例えば、クロロホルム、メチレンジクロライド及びエチレンジクロライド等が挙げられる。
(L)を使用する場合、(L)の使用量としては、(D)と(E)との合計100重量部に対し、通常0〜100重量部、好ましくは10〜80重量部、特に好ましくは20〜60重量部である。
本発明の電磁波シールド材には、必要により(L)以外の成分(M)を添加することができる。成分(M)としては、消泡剤、レベリング剤、粘度調整剤、分散剤及び安定剤等が挙げられる。成分(M)の使用量は、(D)と(E)との合計100重量部に対し、通常0〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部、特に好ましくは1〜10重量部である。
本発明の電磁波シールド材は、複合導電性粒子(D)、バインダー(E)、必要に応じて溶剤(H)、成分(M)を均一混合・分散させることにより得ることができる。
均一混合・分散には、例えば、三本ロール、ビーズミル、ディスパーミル、高圧ホモジナイザー、ニーダー又はプラネタリーミキサー等を用いることができる。混合・分散の温度は、通常5〜100℃であり、混合・分散時間は、通常5分〜10時間である。
本発明の電磁波シールド材は、液状、ペースト状又はフィルム状等いずれの形態でも使用することができる。
本発明の電磁波シールド材をハウジング等に適用する方法として、液状の場合、ロールコーター、スピンコーター、カーテンコーター及びディッピング等で塗布することができる。
また、ペースト状の場合、スクリーン印刷やディスペンサーによって塗布することができる。
また、フィルム状の場合、PETフィルムのようなベースフィルムにロールコーター又はカーテンコーター等で塗布した後、転写することができる。
いずれの場合もその膜厚は、乾燥厚で、通常5〜300μm、好ましくは10〜200μm、特に好ましくは20〜100μmである。
本発明の電磁波シールド材は、各種電子機器筐体、医療施設等の建築物壁等を電磁波シールドする際に使用することができる。
本発明の電磁波シールド材が使用される電子機器としては特に制限はないが、特にパソコン、携帯電話、テレビ等に好適に使用される。
次に、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
平均被覆膜厚および数平均粒径は以下の方法で測定を行った。
<平均被覆膜厚>平均被覆膜厚の評価は複合導電性粒子(D)の切断面を透過型電子顕微鏡「H−7100型」(日立製作所製)により撮影した写真を画像解析装置「LA−555」(ピアス社製)を用いて求めた。(D)の切断はウルトラミクロトーム(日立ハイテクノロジー社製)で凍結切断して作成した。
<数平均粒径> 数平均粒径の測定は、トルエンを溶媒にしてレーザー散乱式粒度分布測定装置例えばLA−920(堀場製作所(株)製)で行った。
<複合導電性粒子の調製>
ドデシルベンゼンスルホン酸180重量部、アニリン120重量部を水中1200重量部中に溶解し、5℃に冷却した。次いで、ペルオキシ二硫酸塩240重量部を1200重量部の水に溶解、冷却した溶液を温度が10℃よりも上昇しないように2時間30分かけて上記のアニリン溶液に滴下した。析出したポリマーを濾過し、ドデシルベンゼンスルホン酸の1M水溶液を用いて4回洗浄した。洗浄の各回ごとに濾過し、導電性5s/cmのポリアニリン微粒子(B−1)を得た(数平均粒径0.3μm、Mw:65,000)。このポリアニリン27重量部と銅粒子(A−1)(数平均粒径1μm、福田金属社製)30重量部をポリメチルメタクリレート(Mw:150000)3重量部が溶解したトルエン70重量部の中にホモジナイザーを用い1分間分散させ、その後70℃、30mmHgの条件で3時間脱トルエンすることで複合導電性粒子(D−1:有機高分子(C−1)の平均被覆膜厚0.8μm、数平均粒径1.7μm、(B−1)の(C−1)に対する使用量90重量%)を得た。
実施例1で得たポリアニリン(B−1)17.5重量部と銅粒子(A−1)30重量部をポリメチルメタクリレート(Mw:150000)7.5重量部が溶解したトルエン70重量部の中にホモジナイザーを用い1分間分散させ、その後70℃、30mmHgの条件で3時間脱トルエンすることで複合導電性粒子(D−2:有機高分子(C−2)の平均被覆膜厚0.6μm、数平均粒径1.4μm、(B−1)の(C−2)に対する使用量70重量%)を得た。
実施例1で得たポリアニリン(B−1)20重量部と銅粒子(A−1)30重量部をポリメチルメタクリレート(Mw:150000)20重量部が溶解したトルエン70重量部の中にホモジナイザーを用い1分間分散させ、その後70℃、30mmHgの条件で3時間脱トルエンすることで複合導電性粒子(D−3:有機高分子(C−3)の平均被覆膜厚0.9μm、数平均粒径1.8μm、(B−1)の(C−3)に対する使用量50重量%)を得た。
比較例1
銅粒子(A−1)30重量部を、60℃に加熱した0.05g/リットルのポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有する50g/リットルの水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬した。次に、塩化パラジウムを0.1wt%、塩化スズ5wt%を溶解した3N塩酸を50℃に加熱し、この塩酸浴にABS樹脂基板を浸漬した。その後、0.5N塩酸に3分間浸漬した。次いで、Ni−Pd化学メッキ浴(40℃)に浸漬して、10分間Ni−Pメッキを銅粒子(A−1)に析出させ複合導電性粒子(D−4’:Ni−Pの平均被覆膜厚0.6μm、数平均粒径10.9μm)を得た。
比較例2
銅粒子(A−1)30重量部をヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製:IRGAFOS168)40重量部が溶解したトルエン70重量部の中にホモジナイザーを用い1分間分散させ、その後70℃、30mmHgの条件で3時間脱トルエンすることで複合導電性粒子(D−5’:ヒンダードフェノール系酸化防止剤の平均被覆膜厚2.7μm、数平均粒径12.5μm)を得た。
比較例3
実施例1で得たポリアニリン(B−1)30重量部と銅粒子(A−1)30重量部をトルエン70重量部の中にホモジナイザーを用い1分間分散させ、その後70℃、30mmHgの条件で3時間脱トルエンすることで複合導電性粒子(D−6’:ポリアニリンの平均被覆膜厚1.8μm、数平均粒径11.6μm)を得た。
<電磁波シールドハウジングの調製>
上記複合導電性粒子(D−1)300重量部と、バインダー(E)として70重量部の液状エポキシ樹脂(EP828、油化シェル社製)と、潜在性硬化剤(HX3941HP、旭化成工業社製)30重量部とを混合し、トルエンで固形分70重量%に調製し、高圧ホモジナイザーで、20℃、5分間混合・分散することにより電磁波シールド材の樹脂溶液を調製した。
上記で得た電磁波シールド材の樹脂溶液を、ポリカーボネート板(厚さ:2mm、大きさ20cm×20cm)上に乾燥厚で50μmとなるように塗布後、循風乾燥機(70℃)中で脱トルエンした後、温度120℃で1分間、電磁波シールド材の塗膜を硬化させることにより電磁波シールドハウジングを得た。
上記実施例4と同様に複合導電性粒子(D−2)300重量部と、バインダー(E)として70重量部の液状エポキシ樹脂(EP828、油化シェル社製)と、潜在性硬化剤(HX3941HP、旭化成工業社製)を用いて電磁波シールド材の樹脂溶液を調製し、上記の方法でこれを硬化させることで電磁波シールドハウジングを得た。
上記実施例4と同様に複合導電性粒子(D−3)300重量部と、バインダー(E)として70重量部の液状エポキシ樹脂(EP828、油化シェル社製)と、潜在性硬化剤(HX3941HP、旭化成工業社製)を用いて電磁波シールド材の樹脂溶液を調製し、上記の方法でこれを硬化させることで電磁波シールドハウジングを得た。
比較例4〜比較例6
上記複合導電性粒子(D−4’)〜(D−6’)300重量部と、バインダー(E)として70重量部の液状エポキシ樹脂(EP828、油化シェル社製)と、潜在性硬化剤(HX3941HP、旭化成工業社製30重量部とを混合し、トルエンで固形分70重量%に調製し、高圧ホモジナイザーで、20℃、5分間混合・分散することにより電磁波シールド材の樹脂溶液を調製した。
上記で得た電磁波シールド材の樹脂溶液を、ポリカーボネート板(厚さ:2mm、大きさ20cm×20cm)上に乾燥厚で50μmとなるように塗布後、循風乾燥機(70℃)中で脱トルエンした後、温度120℃で1分間、電磁波シールド材の塗膜を硬化させることにより電磁波シールドハウジングを得た。
実施例4〜6、比較例4〜6で作成した電磁波シールドハウジングについて初期表面抵抗値、初期電磁波シールド性、耐熱耐湿試験及びオートクレーブ試験を行い、その結果を表1に示した。各評価方法は下記に示した。
Figure 2005093609
<初期表面抵抗値>
得られた直後の電磁波シールドハウジングの初期表面抵抗値を表面抵抗測定器ロレスターEP(三菱化学製)を用いて測定した。
<初期電磁波シールド性>
得られた直後の電磁波シールドハウジングの電磁波シールド 性を、「MIL−STD285に準拠した挿入損失法」に基づいて、500MHzの周波数で測定した。
<耐熱耐湿試験>
耐熱耐湿試験は電磁波シールドハウジングの85℃、95%RH、1000時間後の表面抵抗値(JIS:K6911−5.13)を測定した。
また、同様に耐熱耐湿試験後の電磁波シールド性(500MHz)を測定した。
<オートクレーブ試験>
電磁波シールドハウジングの120℃、2気圧、50時間のオートクレーブ試験後の表面抵抗値(JIS:K6911−5.13)を測定した。
また、同様にオートクレーブ試験後の電磁波シールド性(500MHz)を測定した。
表1より実施例4〜6では高い電磁波シールド能を長期にわたり維持することができたが、一方金属で被覆した複合粒子を用いた比較例4では電磁波シールド能が初期から低く、有機酸化防止剤で被覆した比較例5、及び導電性ポリマーのみで被覆した比較例6では高い電磁波シールド能を長期にわたり維持することができなかった。
本発明の電磁波シールド材は、電磁波シールドにより機能障害や誤作動を長期的に防御することが必要なパソコン、携帯電話、テレビ、医療機器等の電子機器への適用に極めて有用である。











Claims (8)

  1. 導電性金属粒子(A)が、導電性高分子(B)および成膜性を有する高分子(J)からなる有機高分子(C)により被覆されてなることを特徴とする複合導電性粒子(D)。
  2. 上記導電性高分子(B)が、上記有機高分子(C)の重量に対して40重量%以上90重量%以下含有されてなる請求項1記載の複合導電性粒子(D)。
  3. 上記導電性高分子(B)がポリアニリンである請求項1または2記載の複合導電性粒子(D)。
  4. 上記導電性金属粒子(A)が銅である請求項1〜3いずれか記載の複合導電性粒子(D)。
  5. 上記導電性金属粒子(A)の数平均粒径が0.1μm以上60μm以下である請求項1〜4いずれか記載の複合導電性粒子(D)。
  6. 上記有機高分子(C)の平均被覆膜厚が0.01μm以上10μm以下である請求項1〜5いずれか記載の複合導電性粒子(D)。
  7. 請求項1〜6いずれか記載の複合導電性粒子(D)とバインダー(E)からなる電磁波シールド材。
  8. 請求項7記載の電磁波シールド材を用いてなる電子機器。































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WO2008108099A1 (ja) * 2007-03-05 2008-09-12 Kyodo Giken Chemical Co., Ltd. 導電性高分子弾性体組成物及び該組成物から成る電磁波シールド

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