JP2005092705A - ワイヤレスセンサシステムおよびワイヤレスセンサ付軸受装置 - Google Patents

ワイヤレスセンサシステムおよびワイヤレスセンサ付軸受装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ワイヤレス給電が不安定なときでも安定したセンサ出力を得ることができ、かつ省電力を図ることのできるワイヤレスセンサシステム、およびワイヤレスセンサ付軸受装置を提供する。
【解決手段】 このワイヤレスセンサシステムは、ワイヤレスセンサユニット4A,4Bとセンサ信号受信機5とを備える。ワイヤレスセンサユニット4A,4Bは、検出対象を検出するセンサ部6A,6Bと、そのセンサ信号をワイヤレスで送信するセンサ信号送信部9A,9Bと、電源部10とをそれぞれ有する。電源部10は、ワイヤレスで送信された駆動電力を受信する電力受信部8A,8Bを有する。この電源部10に、キャパシタまたは二次電池等の蓄電手段7を設ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、各種のセンサ信号、例えば各種機械設備や、自動車における車輪用軸受装置に設けられた回転数等の検出信号をワイヤレスで送信するようにしたワイヤレスセンサシステム、および同システムを用いた車輪用軸受装置等のワイヤレスセンサ付軸受装置に関する。
自動車や、各種産業機械等において、種々のセンサを設けることで、軸受や他の各部の回転速度、温度、振動等の各種の検出対象を検出し、機器の制御や状態管理等に用いられている。このようなセンサの出力は、一般的には有線で検出信号を送信するが、適切な配線場所が得難い場合がある。そのような場合に、検出信号を電磁波で送信するようにしたワイヤレスセンサシステムが用いられている。送信機は、小型電池を備えたものとされている。
また、一方で、回転センサにより車輪回転数を検出して車両の制動制御を行うABS(Anti-lock Brake System)では、センサ電線の破損による事故の防止や組立コストの低減を図るために、車輪と車体と間のハーネスを無くし、回転センサとしてその検出信号を電磁波などとして送信するワイヤレス式のもの(例えば特許文献1)が提案されている。この種の回転センサの代表例では、多極の回転発電機を利用して、自己発電によるセンサ用電力および送信機用電力の供給と回転数検出を同時に行うことで、車体から回転センサへ電力供給を行うことなく、コンパクトに構成されている(例えば特許文献2)。
また、特許文献3はワイヤレス送信する回転センサ付き車輪用軸受において、自己診断回路を設けた発明であり、センサおよび無線送信機の電力供給が、回転センサを兼ねた発電機で行われることを前提としているが、ワイヤレス給電を行うことについても触れられている。
特開2002−151090 特開2002−55113 特開2003−146196号公報
上記の電池を電源としたワイヤレスセンサシステムでは、電池に寿命があり、消耗に応じて電池交換の必要があって、電池の寿命管理が煩わしい。電池の処分に伴う環境の問題もある。
上記の自己発電を行う回転センサでは、車輪が回転して初めて発電が行われるため、ABSの動作領域である約10Km/h以上では安定に動作するものの、停止に近い超低速では検出が不安定になる場合がある。また、回転検出以外の検出対象、例えば温度検出等に場合には単独で適用することができない。
また、ワイヤレス給電では、配線による給電や発電機に比べて効率が良くないため、給電のために大きな電力を送信する必要がある。しかし、給電不良を考慮して常に大電力を送信し続けるのは、システム全体の消費電力が大きくなってしまうという問題点がある。 このように、ワイヤレスセンサシステムでは、その安定した電源の確保が課題となっている。
この発明の目的は、ワイヤレス給電が不安定なときでも安定したセンサ出力を得ることができ、かつ省電力を図ることのできるワイヤレスセンサシステムを提供することである。
この発明の他の目的は、ワイヤレス給電による安定した電源確保、省電力を図ることができ、かつ軽量,コンパクトな構成とできるワイヤレスセンサ付軸受装置を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、車輪用軸受装置に適用されて車体と車輪間のハーネスを無くしながら、安定した電源確保、省電力、軽量、コンパクト化が図れるものとすることである。
この発明のワイヤレスセンサシステムは、検出対象を検出するセンサ部(6A,6B)と、このセンサ部(6A,6B)が出力するセンサ信号をワイヤレスで送信するセンサ信号送信部(9A,9B)と、上記センサ部(6A,6B)およびセンサ信号送信部(9A,9B)を駆動する動作電力をワイヤレスで受信する電力受信部(8A,8B)とをそれぞれ有する1つまたは複数のワイヤレスセンサユニット(4A,4B)と、上記センサ信号送信部(9A,9B)から送信されたセンサ信号を受信するセンサ信号受信部(13)と、上記電力受信部(8A,8B)へ動作電力をワイヤレスで送信する給電電力送信部(12)とを備えたワイヤレスセンサシステムであって、上記電力受信部(8A,8B)の受信電力を蓄える蓄電手段(7)を上記ワイヤレスセンサユニット(4A,4B)に設けたことを特徴とする。上記蓄電手段(7)としてはキャパシタまたは二次電池を用いる。センサ信号および動作電力の送受信は、電磁波による他に、磁気結合や、光波、赤外線、超音波等を用いた送受信であっても良く、ワイヤレスで送受信できれば良い。
この構成によると、動作電力をワイヤレスで受信する電力受信部(8A,8B)を設けたので、センサ部(6A,6B)およびセンサ信号送信部(9A,9B)の電源として一次電池や発電機を設ける必要がなく、ワイヤレスセンサユニット(4A,4B)をコンパクトで軽量に構成できる。電池交換が不要なため、メンテナンスも容易になる。また、電力受信部(8A,8B)の受信電力を蓄えるキャパシタまたは二次電池等の蓄電手段(7)を設けたので、通常時に電力受信部(8A,8B)で受信した余剰電力を蓄電手段(7)に蓄えておき、ワイヤレス給電の不安定なときに、そのキャパシタまたは二次電池に蓄えるられている電力をセンサ部(6A,6B)やセンサ信号送信部(9A,9B)の駆動に用いることができる。そのため、ワイヤレス給電の不安定に備えて大電力を常時送信する必要がなくなり、ワイヤレスセンサシステムの消費電力を少なくすることができる。蓄電手段(7)としてキャパシタを用いる場合、このようなワイヤレス給電の不安定を解消できる程度の容量を持つものを用いる。二次電池を用いる場合であっても、ワイヤレス給電の不安定を補える程度の蓄電容量のもので足りるため、一次電池を用いる場合よりも小型,軽量のもので済み、また電池交換も不要である。
この発明のワイヤレスセンサ付軸受装置は、内方部材、外方部材、およびこれな内外の部材の間に介在した複数の転動体を有する転がり軸受に、検出対象を検出するセンサ部(6A,6B)と、このセンサ部(6A,6B)が出力するセンサ信号をワイヤレスで送信するセンサ信号送信部(9A,9B)と、上記センサ部(6A,6B)およびセンサ信号送信部(9A,9B)を駆動する動作電力をワイヤレスで受信する電力受信部(8A,8B)とを設けたワイヤレスセンサ付軸受装置であって、上記電力受信部(8A,8B)の受信電力を蓄えるキャパシタまたは二次電池等の蓄電手段(7)を上記転がり軸受に設けたことを特徴とする。
この構成の場合、軸受にセンサ部(6A,6B)、センサ信号送信部(9A,9B)、および電力受信部(8A,8B)を搭載することで、軸受の知能化を図り、また配線系の簡素化を図り、軽量,コンパクトな構成としながら、上記キャパシタまたは二次電池等の蓄電手段(7)を設けたことで、安定した電源が確保でき、ワイヤレス給電の電力消費を少なくできる。
この発明のワイヤレスセンサ付軸受装置において、上記センサが、検出対象として、転がり軸受の回転、温度、振動、加速度、荷重、トルク、および軸受予圧のうちの少なく1種の検出対象を検出するものとしても良い。
検出対象が回転検出信号、加速度、荷重、トルク等である場合は、軸受を設置した機器の回転制御やその他の各種の制御が行える。検出対象が温度,振動,軸受の予圧である場合は、軸受の故障や、状態管理、寿命管理等が行える。
また、この発明のワイヤレスセンサ付軸受装置において、上記転がり軸受が、複列の軌道面を有する外方部材と、上記軌道面に対向する軌道面を有する内方部材と、対向する両列の軌道面間に介在した複数の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置であって良い。
この構成の場合、車輪用軸受装置の知能化を図り、また車輪と車体間のハーネスを無くしながら、センサ部(6A,6B)やセンサ信号送信部(9A,9B)に安定して給電できて、制御の安定が図れ、しかもワイヤレス給電の消費電力が少なくて済む。
この発明のワイヤレスセンサシステムは、センサ部と、センサ信号送信部と、上記センサ部およびセンサ信号送信部を駆動する動作電力をワイヤレスで受信する電力受信部とをそれぞれ有する1つまたは複数のワイヤレスセンサユニットと、上記センサ信号を受信するセンサ信号受信部と、上記電力受信部へ動作電力をワイヤレスで送信する給電電力送信部とを備えたワイヤレスセンサシステムにおいて、上記電力受信部の受信電力を蓄えるキャパシタまたは二次電池等の蓄電手段を上記ワイヤレスセンサユニットに設けたものであるため、ワイヤレス給電が不安定なときでも安定したセンサ出力を得ることができ、かつ省電力を図ることができる。
この発明のワイヤレスセンサ付軸受装置は、転がり軸受に、センサ部と、センサ信号送信部と、動作電力をワイヤレスで受信する電力受信部とを備え、この電力受信部の受信電力を蓄えるキャパシタまたは二次電池等の蓄電手段を設けたものであるため、ワイヤレス給電による安定した電源確保、省電力を図ることができ、かつ軽量,コンパクトな構成とできる。
この発明のワイヤレスセンサ付軸受装置を車輪用軸受装置に適用した場合は、車体と車輪間のハーネスを無くしながら、安定した電源確保、省電力、軽量、コンパクト化が図れる。
この発明の第1の実施形態にかかるワイヤレスセンサシステムを図1と共に説明する。このワイヤレスセンサシステムは、複数のワイヤレスセンサユニット4A,4Bと、これら複数のワイヤレスセンサユニット4A,4Bに対してワイヤレスで電力を供給しかつ各センサ信号を受信するセンサ信号受信機5とを備える。ワイヤレスセンサユニットの個数は特に制限がなく、1個であっても、3個以上であっても良いが、図1は2個の場合を示している。
各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bは、それぞれ検出対象を検出するセンサ部6A,6Bと、このセンサ部6A,6Bが出力するセンサ信号をワイヤレスで送信するセンサ信号送信部9A,9Bと、上記センサ部6A,6Bおよびセンサ信号送信部9A,9Bに駆動電力を給電する電源部10とをそれぞれ有する。
センサ部6A,6Bは、それぞれ一つのセンサからなるものであっても、また複数のセンサを有するものであっても良い。センサ部6A,6Bを構成するセンサは、例えば回転センサ、温度センサ、振動センサ、荷重センサ、トルクセンサ、軸受の予圧を検出する予圧センサ等である。回転センサを構成するセンサは、磁気抵抗素子型センサであっても、またホール素子型センサであっても良い。
電源部10は、ワイヤレスで送信された駆動電力を受信する電力受信部8A,8Bを備え、その受信電力をセンサ部6A,6Bおよびセンサ信号送信部9A,9Bに給電する手段であって、受信した電力のうち、余剰電力を蓄える蓄電手段7と、蓄電手段7に充電する充電回路11とを有する。蓄電手段7は、キャパシタまたは二次電池とされる。キャパシタを用いる場合、ワイヤレス給電の不安定を補える程度の大電力を蓄電可能なものが好ましい。電力受信部8A,8Bは、ワイヤレス給電を電磁波で行うものである場合、同調回路と、検波整流回路等により構成される。
センサ信号受信機5は、各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bのセンサ信号送信部9A,9Bから送信されたセンサ信号を区別して受信するセンサ信号受信部13と、ワイヤレスセンサユニット4A,4Bの電力受信部8A,8Bへ動作電力をワイヤレスで送信する給電電力送信部12とを備えている。
センサ信号送信部9A,9Bとセンサ信号受信部13間、および給電電力送信部12と電力受信部8A,8B間の送受は、電磁波による行うものであっても、また光波、赤外線、超音波によるもの、あるいは磁気結合により行うものであっても良い。
ワイヤレス送信するセンサ信号と給電電力の周波数は互いに異なる周波数とされ、複数設けられる各センサ信号も、互いに異なる周波数とされる。ここでは、給電電力の周波数をf1 とし、各センサ信号の周波数をf2 ,f3 としている。
この構成のワイヤレスセンサシステムによると、各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bは、動作電力がワイヤレスで供給されるので、センサ部6A,6Bやセンサ信号送信部9A,9Bの電源として一次電池や発電機を設ける必要がなく、ワイヤレスセンサユニット4A,4Bをコンパクトで軽量に構成できる。電池交換が不要なため、メンテナンスも容易になる。また、電力受信部8A,8Bの受信電力を蓄える蓄電手段7を設けたので、通常時、つまりワイヤレス給電の安定時に電力受信部8A,8Bで受信した余剰電力が蓄電手段7に蓄えられ、ワイヤレス給電の不安定なときに、蓄電手段7に蓄えられている電力がセンサ部6A,6Bやセンサ信号送信部9A,9Bの駆動に用いられる。そのため、ワイヤレス給電の不安定に備えて給電電力送信部12から大電力を常時送信する必要がなくなり、ワイヤレスセンサシステムの消費電力を少なくすることができる。また、複数のワイヤレスセンサユニット4A,4Bに対して共通のセンサ信号受信機5からワイヤレスの電力供給とワイヤレスセンサ信号の受信とを行うようにしたため、ワイヤレスセンサシステムの全体が簡素な構成となる。
つぎに、この実施形態のワイヤレスセンサシステムを適用したワイヤレスセンサ付軸受装置の一例を図2と共に説明する。複数の軸受51,52にワイヤレスセンサユニット4A,4Bがそれぞれ搭載されており、1つのセンサ信号受信機5が、各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bにワイヤレスで給電およびセンサ信号の受信を行う。上記複数の転がり軸受51,52は、機械設備53の各部に設置されたものである。機械設備53は、例えばローラコンベヤまたはベルトコンベヤ等のコンベヤラインであって、搬送ローラまたはベルト駆動ローラ等の軸となる回転軸59が、上記軸受51,52によって回転自在に支持されている。軸受51,52は、転がり軸受であって、内輪54,外輪55との間に転動体56を介在させ、シール58を設けたものである。各転動体56は、保持器57に保持されている。上記内輪54および外輪55は、それぞれ請求項で言う内方部材および外方部材となる。
各軸受51,52に設置されたワイヤレスセンサユニット4A,4Bのうちの一つのワイヤレスセンサユニット4Aのセンサ部6Aは回転センサとされ、他の軸受52に設置されたワイヤレスセンサユニット4Bのセンサ部6Bは、回転以外の検出対象を検出するセンサ、例えば、温度センサ、振動センサ、荷重センサ、トルクセンサ、軸受の予圧センサ等である。これらのセンサを取付けて軸受51,52の状態を検出することで、軸受51,52の故障診断や工場ライン監視等に使用することができる。
回転センサとなるセンサ部6Aは、パルサリング17と、それに対向して取付けられている磁気センサ18とで構成される。パルサリング17は、円周方向に磁極が並ぶ多極に磁化された磁石、またはギヤー状の凹凸を施した磁性体リングなど、周方向に周期的な変化を有するものである。磁気センサ18が、パルサリング17の周方向の周期的な磁気的変化を検出して、内輪54と外輪55の相対回転を検出し、回転信号を出力する。この回転信号はパルス列である。磁気センサ18は磁界センサであり、磁気抵抗素子型センサ(「MRセンサ」と呼ばれる)以外に、ホール素子型センサ、フラックスゲート型磁界センサ、MIセンサ等のアクティブ磁界センサを使用することができる。磁気センサ18は、パルサリング17の周方向の磁気的変化の周期に対して位相が略90°離れたところに2ヵ所配置して、位相が略90°異なる回転信号を送信するものとしても良い。この2つの回転信号により、軸59の回転方向検出が可能になる。
磁気センサ18は、磁気抵抗素子型の磁界センサであることが好ましい。磁気抵抗素子型磁界センサは、抵抗値を大きくすることで、消費電力を小さくすることができるので、ワイヤレス給電を行うには有利である。
このワイヤレスセンサ付軸受装置によると、センサ部6A,6Bによって、軸受51,52の知能化を図り、またセンサ信号および給電のワイヤレス化によって配線系の簡素化を図りながら、キャパシタ,二次電池等の蓄電手段7を設けたことにより、安定した電源が確保できる。そのため、ワイヤレス給電の不良の場合に備えて大電力を常時送信する必要がなくなり、ワイヤレスセンサシステムの消費電力を小さくすることができる。
図3は、このワイヤレスセンサシステムを車輪用軸受装置に適用した実施形態を示す。この車輪用軸受装置33は、複列の軌道面を有する外方部材1と、上記軌道面に対向する軌道面を有する内方部材2と、対向する両列の軌道面間に介在した複数の転動体3とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持するものである。同図の車輪用軸受装置33は第4世代型のものであり、内方部材2は、ハブ輪2Aと等速ジョイント15の外輪15aとで構成され、これらハブ輪2Aおよび等速ジョイント外輪15aに、内方部材2側の各列の軌道面が形成されている。
この車輪用軸受装置33の外方部材1に、一つのワイヤレスセンサユニット4Aが設置されている。図1における他のワイヤレスセンサユニット4Bは、省略されても良く、また車輪用軸受装置33とは別に、例えば、車輪にタイヤ空気圧検出用として設置しても良い。
ワイヤレスセンサユニット4Aは、センサ部6Aを構成する一つのセンサとして回転センサ6Aaを有している。この回転センサ6Aaは、パルサリング17と、それに対向して取付けられている磁気センサ18とで構成される。パルサリング17は、円周方向に磁極が並ぶ多極に磁化された磁石、またはギヤー状の凹凸を施した磁性体リングなど、周方向に周期的な変化を有するものである。磁気センサ18が、パルサリング17の周方向の周期的な磁気的変化を検出して、内方部材2と外方部材1の相対回転を検出し、回転信号を出力する。この回転信号はパルス列である。磁気センサ18は磁界センサであり、磁気抵抗素子型センサ以外に、ホール素子型センサ、フラックスゲート型磁界センサ、MIセンサ等のアクティブ磁界センサを使用することができる。磁気センサ18は、パルサリング17の周方向の磁気的変化の周期に対して位相が略90°離れたところに2ヵ所配置して、位相が略90°異なる回転信号を送信するものとしても良い。この2つの回転信号により、車輪の回転方向検出が可能になる。
ワイヤレスセンサユニット4Aは、回路ボックス部24とセンサ設置部23とが一体化されてユニットとなったものであり、回路ボックス部24は外方部材1の外面に設置されている。センサ設置部23は、外方部材1に設けられた径方向の孔を通って軸受内空間に臨んでいる。回路ボックス部24内に、図1の電力受信部8Aやセンサ信号送信部9Aで構成される通信機能部、および蓄電手段7を有する電源部10が設けられ、センサ設置部23に上記磁気センサ18が設置されている。センサ設置部23に、上記センサ部6Aを構成する他のセンサとして、回転以外の別の情報を検出するセンサ22が設置されている。このセンサ22は、温度センサ、振動センサ、荷重センサ、予圧センサ等である。
センサ信号受信機5は、車体側に取付けられる。例えば車体のタイヤハウス内等に取付けられる。センサ信号受信機5で受信したセンサ信号は、車体に設けられた車両全体を制御する電気制御ユニット(ECU)に送られ、各種制御や異常監視などに使用される。
回転センサ6Aaは、パルサリング17と磁気センサ18とで回転を検出し、ワイヤレスで給電しているので、O速まで回転を検出することができ、アンチロックブレーキシステムやトラクションコントロール等に使用することができる。回転方向を検出することで、ヒルホールドコントロール、例えば上り動作時の後退検出やその逆の検出に対応する制御等に使用することができる。
他のセンサ22により、荷重センサや温度センサなど、回転以外の検出も行うことで、軸受のインテリジェント化ができ、軸受の故障診断や各種自動制御に使用することができる。
このように車輪用軸受装置33に適用した場合は、車輪用軸受装置33の知能化を図り、また車輪と車体間のハーネスを無くしながら、図1のように蓄電手段7を設けたことにより、センサ部6Aやセンサ信号送信部9Aに安定して給電できて、制御の安定が図れ、しかもワイヤレス給電の消費電力が少なくて済む。すなわち、ワイヤレス給電の不安定に備えて大電力を常時送信する必要が無くなり、ワイヤレスセンサシステムの消費電力を小さくすることができる。このことは、燃費の向上につながる。
図4は、このワイヤレスセンサシステムを他の形式の車輪用軸受装置33に適用した例を示す。この車輪用軸受装置33は、第3世代型のものであり、内方部材2が、ハブ輪2Aと、その一端の外周に嵌合した内輪2Bとで構成され、ハブ輪2Aおよび内輪2Bの外周に、内方部材2側の各列の軌道面が形成されている。等速ジョイント15は、その外輪15aに設けられた軸部がハブ輪2A内に挿通され、ハブ輪2Aにナットで結合されている。
ワイヤレスセンサユニット4Aは、外方部材1の端部に取付けられている。ワイヤレスセンサユニット4Aのセンサ部6Aは、回転センサ6Aaで構成され、内方部材2に取付けられたセパルサリング17と、このパルサリング17の軸方向に対向して設けられた磁気センサ18を有する。パルサリング17は、多極の磁石等からなる。パルサリング17は、外方部材1と内方部材2の間の軸受空間を密封するシールの構成部品に設けられている。磁気センサ18は、磁気抵抗型センサまたはホール素子型センサ等が用いられる。その他の構成は図3に示す例と同様である。
図5は、このワイヤレスセンサシステムをさらに他の形式の車輪用軸受装置33に適用した例を示す。この車輪用軸受装置33は、第3世代型の従動輪用のものである。この例では、軸受端部を覆うカバー25に、ワイヤレスセンサユニット4Aが取付けられている。ワイヤレスセンサユニット4Aは、センサ部6Aとして、パルサリング17と磁気センサ18とからなる回転センサ6Aaを有している。カバー25に設けられた孔に磁気センサ18を有するセンサ部6Aの先端が挿入され、回路ボックス24がカバー25の外面に設置されている。この実施形態における他の構成は、図4に示す例と同様である。なお、内輪2Bはハブ輪2Aの端部をかしめて形成されたかしめ部100により、ハブ輪2Aと結合されている。
この発明は、車輪用軸受装置の他、各種産業機械、工作機械、運搬機械等において、各部の軸受や、その他の部位の検出対象のワイヤレス検出に適用することができる。
この発明の第1の実施形態にかかるワイヤレスセンサシステムの概念構成を示すブロック図である。 同ワイヤレスセンサシステムを適用した軸受装置の例を示す断面図である。 同ワイヤレスセンサシステムを適用した車輪用軸受装置の一例を示す断面図である。 同ワイヤレスセンサシステムを適用した車輪用軸受装置の他の例を示す断面図である。 同ワイヤレスセンサシステムを適用した車輪用軸受装置のさらに他の例を示す断面図である。
符号の説明
1…外方部材
2…内方部材
4A,4B…ワイヤレスセンサユニット
5…センサ信号受信機
6A,6B…センサ部
7…蓄電手段
8A,8B…電力受信部
9A,9B…センサ信号送信部
10…電源部
11…充電回路
12…給電電力送信部
13…センサ信号受信部

Claims (4)

  1. 検出対象を検出するセンサ部と、このセンサ部が出力するセンサ信号をワイヤレスで送信するセンサ信号送信部と、上記センサ部およびセンサ信号送信部を駆動する動作電力をワイヤレスで受信する電力受信部とをそれぞれ有する1つまたは複数のワイヤレスセンサユニットと、上記センサ信号送信部から送信されたセンサ信号を受信するセンサ信号受信部と、上記電力受信部へ動作電力をワイヤレスで送信する給電電力送信部とを備えたワイヤレスセンサシステムであって、上記電力受信部の受信電力を蓄えるキャパシタまたは二次電池等の蓄電手段を上記ワイヤレスセンサユニットに設けたことを特徴とするワイヤレスセンサシステム。
  2. 内方部材、外方部材、およびこれら内外の部材の間に介在した複数の転動体を有する転がり軸受に、検出対象を検出するセンサ部と、このセンサ部が出力するセンサ信号をワイヤレスで送信するセンサ信号送信部と、上記センサ部およびセンサ信号送信部を駆動する動作電力をワイヤレスで受信する電力受信部とを設けたワイヤレスセンサ付軸受装置であって、上記電力受信部の受信電力を蓄えるキャパシタまたは二次電池等の蓄電手段を上記転がり軸受に設けたことを特徴とするワイヤレスセンサ付軸受装置。
  3. 請求項2において、上記センサが、上記検出対象として、転がり軸受の回転、温度、振動、加速度、荷重、トルク、軸受予圧のうちの少なく1種の検出対象を検出するものであるワイヤレスセンサ付軸受装置。
  4. 請求項2または請求項3において、上記転がり軸受が、複列の軌道面を有する外方部材と、上記軌道面に対向する軌道面を有する内方部材と、対向する両列の軌道面間に介在した複数の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置であるワイヤレスセンサ付軸受装置。
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